JP7111905B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7111905B2 JP7111905B2 JP2021540714A JP2021540714A JP7111905B2 JP 7111905 B2 JP7111905 B2 JP 7111905B2 JP 2021540714 A JP2021540714 A JP 2021540714A JP 2021540714 A JP2021540714 A JP 2021540714A JP 7111905 B2 JP7111905 B2 JP 7111905B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- weight
- bis
- hydroxyphenyl
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/01—Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
- C08K3/013—Fillers, pigments or reinforcing additives
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L23/00—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L23/02—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08L23/10—Homopolymers or copolymers of propene
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L25/00—Compositions of, homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L25/02—Homopolymers or copolymers of hydrocarbons
- C08L25/04—Homopolymers or copolymers of styrene
- C08L25/08—Copolymers of styrene
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L69/00—Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L91/00—Compositions of oils, fats or waxes; Compositions of derivatives thereof
- C08L91/06—Waxes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
<A成分:ポリカーボネート系樹脂>
本発明において使用されるポリカーボネート系樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
(1)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20~80モル%(より好適には40~75モル%、さらに好適には45~65モル%)であり、かつBCFが20~80モル%(より好適には25~60モル%、さらに好適には35~55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(2)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPAが10~95モル%(より好適には50~90モル%、さらに好適には60~85モル%)であり、かつBCFが5~90モル%(より好適には10~50モル%、さらに好適には15~40モル%)である共重合ポリカーボネート。
(3)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20~80モル%(より好適には40~75モル%、さらに好適には45~65モル%)であり、かつBis-TMCが20~80モル%(より好適には25~60モル%、さらに好適には35~55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(i)吸水率が0.05~0.15%、好ましくは0.06~0.13%であり、かつTgが120~180℃であるポリカーボネート、あるいは
(ii)Tgが160~250℃、好ましくは170~230℃であり、かつ吸水率が0.10~0.30%、好ましくは0.13~0.30%、より好ましくは0.14~0.27%であるポリカーボネート。
比粘度(ηSP)=(t-t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mを算出する。
[η]=1.23×10-4M0.83
c=0.7
本発明のポリカーボネート系樹脂(A成分)としてポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂を使用することも出来る。ポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂は下記一般式(1)で表される二価フェノールおよび下記一般式(3)で表されるヒドロキシアリール末端ポリジオルガノシロキサンを共重合させることにより調製される共重合樹脂であることが好ましい。
一般式(1)で表される二価フェノール(I)としては、例えば、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,3’-ビフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2-ビス(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエ-テル、4,4’-ジヒドロキシ-3,3’-ジメチルジフェニルエ-テル、4,4’-スルホニルジフェノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2’-ジメチル-4,4’-スルホニルジフェノール、4,4’-ジヒドロキシ-3,3’-ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’-ジヒドロキシ-3,3’-ジメチルジフェニルスルフィド、2,2’-ジフェニル-4,4’-スルホニルジフェノール、4,4’-ジヒドロキシ-3,3’-ジフェニルジフェニルスルホキシド、4,4’-ジヒドロキシ-3,3’-ジフェニルジフェニルスルフィド、1,3-ビス{2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4-ビス{2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,8-ビス(4-ヒドロキシフェニル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、4,4’-(1,3-アダマンタンジイル)ジフェノール、1,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-5,7-ジメチルアダマンタン等が挙げられる。
界面重縮合反応を行うにあたり、酸結合剤を反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜追加してもよい。酸結合剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、ピリジン等の有機塩基あるいはこれらの混合物などが用いられる。具体的には、使用するヒドロキシアリール末端ポリジオルガノシロキサン(II)、又は上記の如く二価フェノール(I)の一部を後添加モノマーとしてこの反応段階に添加する場合には、後添加分の二価フェノール(I)とヒドロキシアリール末端ポリジオルガノシロキサン(II)との合計モル数(通常1モルは2当量に相当)に対して2当量若しくはこれより過剰量のアルカリを用いることが好ましい。
<B成分:ポリプロピレン系樹脂>
本発明の樹脂組成物はB成分としてポリプロピレン系樹脂を含有する。ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの重合体であるが、本発明においては、他のモノマーとの共重合体も含む。本発明のポリプロピレン系樹脂の例には、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレンとエチレンおよび炭素数4~10のα-オレフィンとのブロック共重合体(「ブロックポリプロピレン」ともいう)、プロピレンとエチレンおよび炭素数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体(「ランダムポリプロピレン」ともいう)が含まれる。なお、「ブロックポリプロピレン」と「ランダムポリプロピレン」を合わせて、「ポリプロピレン共重合体」ともいう。
<C成分:スチレン系熱可塑性エラストマー>
本発明の樹脂組成物はC成分としてスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する。本発明で使用するスチレン系熱可塑性エラストマーは下記式(I)または(II)で表されるブロック共重合体であることが好ましい。
X-(Y-X)n …(I)
(X-Y)n …(II)
一般式(I)および(II)におけるXは芳香族ビニル重合体ブロックで、式(I)においては分子鎖両末端で重合度が同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、Yとしてはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック、ブタジエン/イソプレン共重合体ブロック、水添されたブタジエン重合体ブロック、水添されたイソプレン重合体ブロック、水添されたブタジエン/イソプレン共重合体ブロック、部分水添されたブタジエン重合体ブロック、部分水添されたイソプレン重合体ブロックおよび部分水添されたブタジエン/イソプレン共重合体ブロックの中から選ばれた少なくとも1種である。また、nは1以上の整数である。
<D成分:無機充填材>
本発明の樹脂組成物はD成分として無機充填材を含有する。無機充填材は、ガラス繊維、扁平ガラス繊維、ミルドファイバー、炭素繊維、ガラスフレーク、ワラストナイト、カオリンクレー、マイカ、タルク、繊維状硫酸マグネシウムおよび各種ウイスカー類(チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカーなど)といった一般に知られている各種フィラーを使用することができる。無機充填材の形状は繊維状、フレーク状、球状、中空状を自由に選択でき、樹脂組成物の強度や耐衝撃性の向上のためには特に繊維状、板状のものが好適に用いられる。また、ガラス繊維やガラスフレークといったガラス系の無機充填材は成形時に金型を磨耗させやすいといった問題があるため、D成分としてはケイ酸塩鉱物がより好適に用いられる。本発明のD成分として使用されるケイ酸塩鉱物は、少なくとも金属酸化物成分とSiO2成分とからなる鉱物であり、オルトシリケート、ジシリケート、環状シリケート、および鎖状シリケートなどが好適である。ケイ酸塩鉱物は結晶状態を取るものであり、また結晶の形状も繊維状や板状などの各種の形状を取ることができる。
(タルク)
本発明におけるタルクとは、化学組成的には含水珪酸マグネシウムであり、一般的には化学式4SiO2・3MgO・2H2Oで表され、通常層状構造を持った鱗片状の粒子であり、また組成的にはSiO2を56~65重量%、MgOを28~35重量%、H2O約5重量%程度から構成されている。その他の少量成分としてFe2O3が0.03~1.2重量%、Al2O3が0.05~1.5重量%、CaOが0.05~1.2重量%、K2Oが0.2重量%以下、Na2Oが0.2重量%以下などを含有している。タルクの粒子径は、沈降法により測定される平均粒径が0.1~15μm(より好ましくは0.2~12μm、更に好ましくは0.3~10μm、特に好ましくは0.5~5μm)の範囲であることが好ましい。更にかさ密度を0.5(g/cm3)以上としたタルクを原料として使用することが特に好適である。タルクの平均粒径は、液相沈降法の1つであるX線透過法で測定されたD50(粒子径分布のメジアン径)をいう。かかる測定を行う装置の具体例としてはマイクロメリティックス社製Sedigraph5100などを挙げることができる。
(マイカ)
マイカは、マイクロトラックレーザー回折法により測定した平均粒径が10~100μmのものを好ましく使用できる。より好ましくは平均粒径が20~50μmのものである。マイカの平均粒径が10μm未満では剛性に対する改良効果が十分でない場合があり、100μmを越えても剛性の向上が十分でなく、衝撃特性等の機械的強度の低下も著しくなる場合があり好ましくない。マイカは、電子顕微鏡の観察により実測した厚みが0.01~1μmのものを好ましく使用できる。より好ましくは厚みが0.03~0.3μmである。アスペクト比としては好ましくは5~200、より好ましくは10~100のものを使用できる。また使用するマイカはマスコバイトマイカが好ましく、そのモース硬度は約3である。マスコバイトマイカはフロゴバイトなど他のマイカに比較してより高剛性および高強度を達成でき、本発明の課題をより良好なレベルにおいて解決する。また、マイカの粉砕法としては乾式粉砕法および湿式粉砕法のいずれで製造されたものであってもよい。乾式粉砕法の方が低コストで一般的であるが、一方湿式粉砕法は、マイカをより薄く細かく粉砕するのに有効であり、その結果樹脂組成物の剛性向上効果はより高くなる。
(ワラストナイト)
ワラストナイトの繊維径は0.1~10μmが好ましく、0.1~5μmがより好ましく、0.1~3μmが更に好ましい。またそのアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は3以上が好ましい。アスペクト比の上限としては30以下が挙げられる。ここで繊維径は電子顕微鏡で強化フィラーを観察し、個々の繊維径を求め、その測定値から数平均繊維径を算出する。電子顕微鏡を使用するのは、対象とするレベルの大きさを正確に測定することが光学顕微鏡では困難なためである。繊維径は、電子顕微鏡の観察で得られる画像に対して、繊維径を測定する対象のフィラーをランダムに抽出し、中央部の近いところで繊維径を測定し、得られた測定値より数平均繊維径を算出する。観察の倍率は約1000倍とし、測定本数は500本以上(600本以下が作業上好適である)で行う。一方平均繊維長の測定は、フィラーを光学顕微鏡で観察し、個々の長さを求め、その測定値から数平均繊維長を算出する。光学顕微鏡の観察は、フィラー同士があまり重なり合わないように分散されたサンプルを準備することから始まる。観察は対物レンズ20倍の条件で行い、その観察像を画素数が約25万であるCCDカメラに画像データとして取り込む。得られた画像データを画像解析装置を使用して、画像データの2点間の最大距離を求めるプログラムを使用して、繊維長を算出する。かかる条件の下では1画素当りの大きさが1.25μmの長さに相当し、測定本数は500本以上(600本以下が作業上好適である)で行う。
<E成分:モンタンワックス>
本発明の樹脂組成物はE成分としてモンタンワックスを含有する。モンタンワックスとしては例えばモンタン酸ワックスやモンタン酸エステルワックスなどが挙げられ、中でもモンタン酸エステルワックスが好ましい。E成分として、モンタンワックス以外の離型剤を使用した場合、熱安定性改良効果が不十分となるためポリカーボネート系樹脂の分子量が低下し、また耐衝撃性も低下する。
<その他の成分について>
本発明の樹脂組成物には、リン系安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、衝撃改質剤、染顔料(カーボンブラック、酸化チタン等)等を配合することもできる。
(i)リン系安定剤・フェノール系安定剤・その他熱安定剤
本発明の樹脂組成物には各種の熱安定剤が配合されることが好ましい。かかる熱安定剤としてリン系安定剤が好適である。リン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル、並びに第3級ホスフィンなどが例示される。かかるリン系安定剤は、1種のみならず2種以上を混合して用いることができる。ホスファイト化合物としては、例えば、トリデシルホスファイトの如きトリアルキルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイトの如きジアルキルモノアリールホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイトの如きモノアルキルジアリールホスファイト、トリフェニルホスファイトおよびトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトの如きトリアリールホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのペンタエリスリトールホスファイト、並びに2,2-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイトおよび2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトなどの環状ホスファイトが例示される。ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、およびジイソプロピルホスフェートなどが例示され、好ましくはトリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートである。ホスホナイト化合物としては、テトラキス(ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイト、およびビス(ジ-tert-ブチルフェニル)-フェニル-フェニルホスホナイトが好ましく例示され、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイト、およびビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-フェニル-フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物は上記アルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、およびベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。第3級ホスフィンとしては、例えばトリフェニルホスフィンが例示される。
(ii)離型剤
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を妨げない範囲において、その成形時の生産性向上や成形品の歪みの低減を目的として、更にE成分以外の離型剤を配合することができる。かかる離型剤としては公知のものが使用できる。例えば、飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレンワックス、1-アルケン重合体など。酸変性などの官能基含有化合物で変性されているものも使用できる)、シリコーン化合物、フッ素化合物(ポリフルオロアルキルエーテルに代表されるフッ素オイルなど)、パラフィンワックス、蜜蝋などを挙げることができる。中でも好ましい離型剤として脂肪酸エステルが挙げられる。かかる脂肪酸エステルは、脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステルである。かかる脂肪族アルコールは1価アルコールであっても2価以上の多価アルコールであってもよい。また該アルコールの炭素数としては、3~32の範囲、より好適には5~30の範囲である。かかる一価アルコールとしては、例えばドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコサノール、テトラコサノール、セリルアルコール、およびトリアコンタノールなどが例示される。かかる多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリグリセロール(トリグリセロール~ヘキサグリセロール)、ジトリメチロールプロパン、キシリトール、ソルビトール、およびマンニトールなどが挙げられる。本発明の脂肪酸エステルにおいては多価アルコールがより好ましい。一方、脂肪族カルボン酸は炭素数3~32であることが好ましく、特に炭素数10~22の脂肪族カルボン酸が好ましい。該脂肪族カルボン酸としては、例えばデカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、ベヘン酸、イコサン酸、およびドコサン酸などの飽和脂肪族カルボン酸、並びにパルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコセン酸、エイコサペンタエン酸、およびセトレイン酸などの不飽和脂肪族カルボン酸を挙げることができる。上記の中でも脂肪族カルボン酸は、炭素原子数14~20であるものが好ましい。なかでも飽和脂肪族カルボン酸が好ましい。特にステアリン酸およびパルミチン酸が好ましい。ステアリン酸やパルミチン酸など上記の脂肪族カルボン酸は通常、牛脂や豚脂などに代表される動物性油脂およびパーム油やサンフラワー油に代表される植物性油脂などの天然油脂類から製造されるため、これらの脂肪族カルボン酸は、通常炭素原子数の異なる他のカルボン酸成分を含む混合物である。したがって本発明の脂肪酸エステルの製造においてもかかる天然油脂類から製造され、他のカルボン酸成分を含む混合物の形態からなる脂肪族カルボン酸、殊にステアリン酸やパルミチン酸が好ましく使用される。脂肪酸エステルは、部分エステルおよび全エステル(フルエステル)のいずれであってもよい。しかしながら部分エステルでは通常水酸基価が高くなり高温時の樹脂の分解などを誘発しやすいことから、より好適にはフルエステルである。本発明の脂肪酸エステルにおける酸価は、熱安定性の点から好ましく20以下、より好ましくは4~20の範囲、更に好ましくは4~12の範囲である。尚、酸価は実質的に0を取り得る。また脂肪酸エステルの水酸基価は、0.1~30の範囲がより好ましい。更にヨウ素価は、10以下が好ましい。尚、ヨウ素価は実質的に0を取り得る。これらの特性はJIS K 0070に規定された方法により求めることができる。
(iii)紫外線吸収剤
本発明の樹脂組成物は紫外線吸収剤を含有することができる。ベンゾフェノン系では、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-5-ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-n-ドデシルオキシベンソフェノン、および2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノンなどが例示される。ベンゾトリアゾール系では、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2,2’-メチレンビス(4-クミル-6-ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2’-p-フェニレンビス(1,3-ベンゾオキサジン-4-オン)、および2-[2-ヒドロキシ-3-(3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドメチル)-5-メチルフェニル]ベンゾトリアゾ-ル、並びに2-(2’-ヒドロキシ-5-メタクリロキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体や2-(2’―ヒドロキシ-5-アクリロキシエチルフェニル)―2H―ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体などの2-ヒドロキシフェニル-2H-ベンゾトリアゾール骨格を有する重合体などが例示される。ヒドロキシフェニルトリアジン系では、例えば、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキシルオキシフェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-メチルオキシフェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-エチルオキシフェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-プロピルオキシフェノール、および2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ブチルオキシフェノールなどが例示される。さらに2-(4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキシルオキシフェノールなど、上記例示化合物のフェニル基が2,4-ジメチルフェニル基となった化合物が例示される。環状イミノエステル系では、例えば2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、および2,2’-(2,6-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)などが例示される。
(iv)コアシェル型グラフトポリマー
本発明の樹脂組成物はコアシェル型グラフトポリマーを含有することができる。コアシェル型グラフトポリマーはガラス転移温度が10℃以下のゴム成分をコアとして、芳香族ビニル、シアン化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上をシェルとして共重合されたグラフト共重合体である。
(v)他の樹脂・エラストマー
本発明の樹脂組成物には、他の樹脂またはエラストマーを本発明の効果を発揮する範囲において、少割合使用することもできる。かかる他の樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。また、エラストマーとしては、例えばイソブチレン/イソプレンゴム、エチレン/プロピレンゴム、アクリル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が挙げられる。
(vi)染顔料
本発明の樹脂組成物は更に各種の染顔料を含有し多様な意匠性を発現する成形品を提供できる。蛍光増白剤やそれ以外の発光をする蛍光染料を配合することにより、発光色を生かした更に良好な意匠効果を付与することができる。また極微量の染顔料による着色、かつ鮮やかな発色性を有するポリカーボネート樹脂組成物もまた提供可能である。
(vii)難燃剤
本発明の樹脂組成物には従来、熱可塑性樹脂、特にポリカーボネート系樹脂の難燃剤として知られる各種の化合物が適用できるが、より好適には、(i)ハロゲン系難燃剤(例えば、臭素化ポリカーボネート化合物など)(ii)リン系難燃剤(例えば、モノホスフェート化合物、ホスフェートオリゴマー化合物ホスホネートオリゴマー化合物、ホスホニトリルオリゴマー化合物、ホスホン酸アミド化合物、およびホスファゼン化合物など)、(iii)金属塩系難燃剤(例えば有機スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、ホウ酸金属塩系難燃剤、および錫酸金属塩系難燃剤など)、(iv)シリコーン化合物からなるシリコーン系難燃剤である。尚、難燃剤として使用される化合物の配合は難燃性の向上のみならず、各化合物の性質に基づき、例えば帯電防止性、流動性、剛性、および熱安定性の向上などがもたらされる。
(viii)光高反射用白色顔料
本発明の樹脂組成物には、光高反射用白色顔料を配合して光反射効果を付与することができる。かかる白色顔料としては硫化亜鉛、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、焼成カオリンなどが挙げられる。かかる光高反射用白色顔料の含有量は、A成分およびB成分からなる成分100重量部に対し、1~30重量部が好ましく、3~25重量部がより好ましい。尚、光高反射用白色顔料は2種以上を併用することができる。
(ix)その他の添加剤
その他、本発明の樹脂組成物には、成形品に種々の機能の付与や特性改善のために、それ自体知られた添加物を少割合配合することができる。これら添加物は本発明の目的を損なわない限り、通常の配合量である。かかる添加剤としては、摺動剤(例えばPTFE粒子)、着色剤(例えばカーボンブラックなどの顔料、染料)、光拡散剤(例えばアクリル架橋粒子、シリコン架橋粒子、極薄ガラスフレーク、炭酸カルシウム粒子)、蛍光染料、無機系蛍光体(例えばアルミン酸塩を母結晶とする蛍光体)、帯電防止剤、結晶核剤、無機および有機の抗菌剤、光触媒系防汚剤(例えば微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛)、ラジカル発生剤、赤外線吸収剤(熱線吸収剤)、およびフォトクロミック剤などが挙げられる。
<熱可塑性樹脂組成物の調製方法>
本発明の樹脂組成物は、上記各成分を同時に、または任意の順序でタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等の混合機により混合することにより調製する。なお、その際繊維状塩基性硫酸マグネシウムはポリオレフィン系樹脂のマスターバッチとして添加する。混合器としては、2軸押出機による溶融混練が好ましく、必要に応じて、任意の成分をサイドフィーダー等を用いて第2供給口より、溶融混合された他の成分中に供給することが好ましい。上記の如く押出された樹脂は、直接切断してペレット化するか、またはストランドを形成した後かかるストランドをペレタイザーで切断してペレット化される。ペレット化に際して外部の埃などの影響を低減する必要がある場合には、押出機周囲の雰囲気を清浄化することが好ましい。得られたペレットの形状は、円柱、角柱、および球状など一般的な形状を取り得るが、より好適には円柱である。かかる円柱の直径は好ましくは1~5mm、より好ましくは1.5~4mm、さらに好ましくは2~3.5mmである。一方、円柱の長さは好ましくは1~30mm、より好ましくは2~5mm、さらに好ましくは2.5~4mmである。
<本発明の製造方法で得られた樹脂組成物からなる成形品について>
本発明の製造方法で得られた樹脂組成物は、通常上述の方法で得られたペレットを射出成形して各種製品を製造することができる。かかる射出成形においては、通常の成形方法だけでなく、適宜目的に応じて、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体の注入によるものを含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、および超高速射出成形などの射出成形法を用いて成形品を得ることができる。これら各種成形法の利点は既に広く知られるところである。また成形はコールドランナー方式およびホットランナー方式のいずれも選択することができる。
(i)熱安定性
下記の方法で得られた溶融混錬ペレットの粘度平均分子量を本文記載の方法により測定した。一方、溶融混錬前のポリカーボネートパウダーの粘度平均分子量も同様に測定した。かかる溶融混錬前の分子量から溶融混錬後の分子量を差し引いた値をΔMvとして評価した。かかるΔMvが小さいほど、熱安定性が良好であるといえる。
(ii)曲げ弾性率
下記の方法で得られたISO曲げ試験片を用いて、ISO178に従い、曲げ弾性率の測定を実施した。本発明の樹脂組成物は曲げ弾性率を2,000MPa以上にする必要がある。
(iii)シャルピー衝撃強度
下記の方法で得られたISO曲げ試験片を用いて、ISO179に従い、ノッチ付きのシャルピー衝撃強度の測定を実施した。本発明の樹脂組成物はシャルピー衝撃強度を3J/m2以上にする必要がある。
(iv)耐薬品性
下記の方法で得られたISO引張試験片を用いて、3点曲げ試験法にて、1%歪みをかけた後、マジックリン(花王(株)製)を含浸させた布をかけ、23℃で96時間放置した後に、外観変化の有無を確認した。なお、評価は下記の基準で実施した。
○:外観変化が見られないもの
△:微細なクラックの発生が見られるもの
×:破断にいたるような大きなクラックが見られるもの
(v)表面外観
下記の方法で作製して得られたISO引張試験片の外観について、目視で評価した。なお、評価は下記の基準で実施した。
○:外観不良が見られないもの
×:ゲート側からのフローマークやシルバー等の外観不良が発生しているもの
[実施例1~22、比較例1~11]
表1および表2の記載成分のうち、B成分のポリプロピレン系樹脂を除く成分からなる混合物を押出機の第1供給口から供給した。かかる混合物はV型ブレンダーで混合して得た。B成分のポリプロピレン系樹脂は、第2供給口からサイドフィーダーを用いて供給した。押出は径30mmφのベント式二軸押出機((株)日本製鋼所TEX30α-38.5BW-3V)を使用し、スクリュー回転数230rpm、吐出量25kg/h、ベントの真空度3kPaで溶融混練しペレットを得た。なお、押出温度については、第1供給口からダイス部分まで260℃で実施した。得られたペレットは、100℃で6時間熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機(シリンダー温度260℃、金型温度60℃)を用いて、評価用のISO曲げ試験片およびISO引張試験片を成形した。
(A成分)
A-1:芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAとホスゲンから常法によって作られた粘度平均分子量19,800のポリカーボネート樹脂粉末、帝人(株)製 パンライトL-1225WX(製品名))
A-2:芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAとホスゲンから常法によって作られた粘度平均分子量25,100のポリカーボネート樹脂粉末、帝人(株)製 パンライトL-1250WQ(製品名))
A-3:ポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂(粘度平均分子量19,800、PDMS量8.4%、PDMS重合度37)
(B成分)
B-1:ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、MFR:2g/10min、(株)サンアロマー製 サンアロマーPL400A(製品名))
B-2:ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、MFR:70g/10min、(株)サンアロマー製 サンアロマーPLB00A(製品名))
B-3:ポリプロピレン樹脂(ブロックポリマー、MFR:1.5g/10min、(株)サンアロマー製 サンアロマーVB370BA(製品名))
(C成分)
C-1:スチレン-エチレン・プロピレン-スチレンブロック共重合体(スチレン含有量:65wt%、MFR:0.4g/10min、(株)クラレ製 セプトン2104(製品名))
C-2:スチレン-ブタジエン・ブチレン-スチレンブロック共重合体(スチレン含有量:67wt%、MFR:28g/10min、旭化成ケミカルズ(株)製 タフテックP2000(製品名))
(D成分)
D-1:ワラストナイト(平均粒径3μm、キンセイマテック(株)製SH-1800(製品名))
D-2:ワラストナイト(平均粒径5μm、キンセイマテック(株)製SH-1250(製品名))
D-3:マイカ(キンセイマテック(株)製MT-200B(製品名))
D-4:タルク((株)勝光山鉱業所製:ビクトリライトTK-RC(商品名))
(E成分)
E-1:エチレングリコールジモンタレート(クラリアントジャパン(株)製リコワックスEパウダー(製品名))
E-2:グリセリントリステアレートとステアリルステアレートの混合物(理研ビタミン(株)製SL-900(製品名))
E-3:ペンタエリスリトールテトラステアレート(日油(株)製ユニスターH476S(製品名))
E-4:酸化変性型ポリエチレンワックス(三井化学(株)社製ハイワックス405MP(製品名))
(その他成分)
F-1:リン系安定剤(トリメチルホスフェート、大八化学工業(株)製TMP(製品名))
F-2:フェノール系熱安定剤(オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、分子量531、BASFジャパン(株)製 Irganox 1076(製品名))
F-3:ブタジエン系コアシェル型グラフトポリマー(コアがブタジエンゴムを主成分として70wt%、シェルがメチルメタクリレートとスチレンを主成分として30wt%であるコアシェル構造を有するグラフト共重合体、(株)カネカ製 カネエースM-701(製品名))
F-4:ポリブチレンテレフタレート樹脂(BASFジャパン(株)製B2550(製品名))
F-5:繊維状塩基性硫酸マグネシウム(宇部マテリアルズ(株)製モスハイジA-1(製品名))
Claims (5)
- (A)ポリカーボネート系樹脂(A成分)30~90重量部および(B)ポリプロピレン系樹脂(B成分)70~10重量部からなる成分100重量部に対し、(C)スチレン系熱可塑性エラストマー(C成分)1~20重量部、(D)ケイ酸塩鉱物(D成分)1~100重量部および(E)モンタンワックス(E成分)0.05~3重量部を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
- E成分がモンタン酸エステルワックスであることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- C成分のスチレン含有量が40~80重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- C成分が、水添ポリジエン単位が水添ブタジエン単位であり、エチレン・ブチレンブロック単位を有するブロック共重合体であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- C成分が、水添ポリジエン単位が部分水添ブタジエン単位であり、ブダジエン・ブチレンブロック単位を有するブロック共重合体であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019150925 | 2019-08-21 | ||
JP2019150925 | 2019-08-21 | ||
PCT/JP2020/029964 WO2021033543A1 (ja) | 2019-08-21 | 2020-08-05 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021033543A1 JPWO2021033543A1 (ja) | 2021-12-23 |
JP7111905B2 true JP7111905B2 (ja) | 2022-08-02 |
Family
ID=74661014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021540714A Active JP7111905B2 (ja) | 2019-08-21 | 2020-08-05 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7111905B2 (ja) |
WO (1) | WO2021033543A1 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007070468A (ja) | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Teijin Chem Ltd | ガラス繊維強化難燃性樹脂組成物 |
JP2009084437A (ja) | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Kaneka Corp | 射出成形用硬化性組成物 |
JP2016125025A (ja) | 2015-01-07 | 2016-07-11 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2016204480A (ja) | 2015-04-20 | 2016-12-08 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2017137404A (ja) | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 帝人株式会社 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3474293B2 (ja) * | 1995-01-31 | 2003-12-08 | 帝人株式会社 | 樹脂組成物からなる成形品 |
KR102175710B1 (ko) * | 2017-01-23 | 2020-11-06 | 주식회사 엘지화학 | 폴리아릴렌 설파이드 수지 조성물 |
-
2020
- 2020-08-05 WO PCT/JP2020/029964 patent/WO2021033543A1/ja active Application Filing
- 2020-08-05 JP JP2021540714A patent/JP7111905B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007070468A (ja) | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Teijin Chem Ltd | ガラス繊維強化難燃性樹脂組成物 |
JP2009084437A (ja) | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Kaneka Corp | 射出成形用硬化性組成物 |
JP2016125025A (ja) | 2015-01-07 | 2016-07-11 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2016204480A (ja) | 2015-04-20 | 2016-12-08 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2017137404A (ja) | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 帝人株式会社 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2021033543A1 (ja) | 2021-02-25 |
JPWO2021033543A1 (ja) | 2021-12-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101946671B1 (ko) | 폴리카보네이트-폴리디오르가노실록산 공중합 수지를 함유하는 난연성 수지 조성물 및 그 성형품 | |
CN107735453B (zh) | 聚碳酸酯树脂组合物 | |
JP6622100B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP6017900B2 (ja) | 加飾成形用樹脂組成物 | |
JP6077328B2 (ja) | 超臨界流体微細発泡成形用難燃性樹脂組成物およびその成形品 | |
CN112752797B (zh) | 阻燃性聚碳酸酯树脂组合物 | |
TWI818023B (zh) | 難燃性聚碳酸酯樹脂組成物 | |
TW201940591A (zh) | 難燃性聚碳酸酯樹脂組成物 | |
JP7335094B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2020079341A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP7264737B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP6272644B2 (ja) | リサイクル材を含有するポリカーボネート−ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂含有難燃性樹脂組成物およびその成形品 | |
JP6673638B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2016125025A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP6174403B2 (ja) | ポリカーボネート−ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂を含有する難燃性樹脂組成物およびその成形品 | |
JP7111905B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP7267840B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP7282180B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP7505937B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2024053656A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2023012167A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形品 | |
WO2023243350A1 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210824 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220510 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220614 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220705 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7111905 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |