JP7111389B2 - 緩下用錠剤 - Google Patents
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Description
(1) 酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤であって、
(i)該錠剤を水に懸濁した際に生じる粒子が、レーザー回折法により体積基準50%粒子径(D50)70μm以下であり、
(ii)該錠剤を水に懸濁した際に生じる粒子が、レーザー回折法により体積基準90%粒子径(D90)130μm以下であり、かつ
(iii)該錠剤は、日本薬局方一般試験法崩壊試験法における水懸濁時の崩壊時間が10秒以下である、錠剤。
(2) 崩壊剤1及び崩壊剤2を含む錠剤であって、崩壊剤1として、クロスカルメロースナトリウム0.5~3.5重量%、及び崩壊剤2として、不溶性ポリビニルピロリドン0.5~3.5重量%を含み、クロスカルメロースナトリウムと不溶性ポリビニルピロリドンの重量比が0.1~5:1である緩下用錠剤。
(3) 崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンは、レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が15μm以下である緩下用錠剤。
(4) 錠剤が、酸化マグネシウムを80~96重量%含有する緩下用錠剤。
(5) 酸化マグネシウムを一錠あたり50~250mg含む緩下用錠剤。
(6) 小児用である緩下用錠剤。
(7) 小児の経管投与に用いる緩下用錠剤。
(8) (A1)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンを混合後、乾式造粒して酸化マグネシウム顆粒を作製する工程、
(A2)次いで得られた酸化マグネシウム顆粒に、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤、及び所望により甘味剤を配合する工程、及び
(A3)得られた顆粒を打錠する工程、により得られる
酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤。
(9) (B1)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンを混合後、乾式造粒して酸化マグネシウム顆粒を作製する工程、
(B2)次いで得られた酸化マグネシウム顆粒に、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤、及び所望により甘味剤を配合する工程、及び
(B3)得られた顆粒を打錠する工程、により得られる
酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤。
製造方法(A)
(A1)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンを混合後、乾式造粒して酸化マグネシウム顆粒を作製する工程、
(A2)次いで得られた酸化マグネシウム顆粒に、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤、及び所望により甘味剤を配合する工程、及び
(A3)得られた顆粒を打錠する工程
を含む酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤の製造方法。
(B1)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンを混合後、乾式造粒して酸化マグネシウム顆粒を作製する工程、
(B2)次いで得られた酸化マグネシウム顆粒に、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤、及び所望により甘味剤を配合する工程、及び
(B3)得られた顆粒を打錠する工程
を含む酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤の製造方法。
(酸化マグネシウム)
本発明の緩下用錠剤中に含まれる酸化マグネシウムは、レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μm、好ましくは1~7μmである。該錠剤中の酸化マグネシウムの含有量は80~96重量%、好ましくは82~94重量%である(よって、酸化マグネシウムが主成分となる)。該錠剤一錠あたりに含まれる酸化マグネシウムは50~250mgであり、好ましくは70~230mg、より好ましくは90~210mgである。このような酸化マグネシウムとしては、例えば酸化マグネシウムT(協和化学工業製)が使用可能である。
本発明の緩下用錠剤は、崩壊剤1としてクロスカルメロースナトリウム、崩壊剤2として不溶性ポリビニルピロリドンを含有する。該錠剤中のクロスカルメロースナトリウムの含有量は0.5~3.5重量%、好ましくは1~3重量%である。該錠剤中の不溶性ポリビニルピロリドンの含有量は0.5~3.5重量%、好ましくは1~3重量%である。該錠剤中の崩壊剤1と崩壊剤2の重量比は0.1~5:1であり、好ましくは0.3~4:1である。不溶性ポリビニルピロリドンは、レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が15μm以下であり、好ましくは10μm以下である。体積基準50%粒子径(D50)が15μm以下の不溶性ポリビニルピロリドンとしては、例えばKollidon CL-M(BASF製)が使用可能である。
本発明の緩下用錠剤は、結合剤を含有する。結合剤としては例えば、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。好ましくは結晶セルロースが用いられる。該錠剤中の結合剤の含有量は3~15重量%、好ましくは5~13重量%である。
本発明の緩下用錠剤は、滑沢剤を含有する。滑沢剤としては、例えばステアリン酸及びその塩(Na、Mg、Ca塩)等が挙げられる。好ましくは、ステアリン酸カルシウムが用いられる。該錠剤中の滑沢剤の含有量は0.5~2重量%、好ましくは0.7~1.5重量%である。
本発明の緩下用錠剤は、甘味剤を含有する。甘味剤としては、例えばアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース等が挙げられる。好ましくは、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムからなる群から選ばれる1種以上が用いられる。該錠剤中の甘味剤の含有量は0.1~1重量%、好ましくは0.2~0.5重量%である。
本発明の緩下用錠剤の直径は5~12mm、好ましくは5~10mm、より好ましくは5~8mmが適当である。また厚みは2~6mm、好ましくは2~5mm、より好ましくは2.5~4.5mmが適当である。さらに一錠当たりの重量は50~300mg、好ましくは70~280mg、より好ましくは90~250mgである。錠剤の大きさ及び重量を上記の範囲にすることで、小児にとって飲みやすい錠剤とすることができる。
本発明の緩下用錠剤は、日本薬局方一般試験法崩壊試験法における水懸濁時の崩壊時間が10秒以下であり、好ましくは9秒以下、より好ましくは8秒以下である。崩壊時間が短くなることで、患者の服用に対する負担を減らすことができる。
本発明の緩下用錠剤を水に懸濁させ、生じた懸濁粒子をレーザー回折法により測定した場合、体積基準50%粒子径(D50)は70μm以下であり、好ましくは65μm以下である。また、同測定法で測定した体積基準90%粒子径(D90)は130μm以下であり、好ましくは120μm以下である。
体積基準50%粒子径とは、ある粒子径以下の体積割合を示した累積分布における、50vol%のときの粒子径である。
本発明の錠剤は、緩下用のために、経口投与または水に崩壊・懸濁させた状態で経管投与される。その投与量は目的あるいは病状によって左右される。標準的には成人1人当たり1日2gが例示され、小児の場合は年齢や体重に応じて投与される。
本発明の緩下用錠剤は、以下の製造方法(A)または(B)で製造することができる。すなわち、これらの製法を採用することにより、所定の粒子径(D50及びD90)及び所定の崩壊時間を有する錠剤を得ることができる。
(A1)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンを混合後、乾式造粒して酸化マグネシウム顆粒を作製する工程、
(A2)次いで得られた酸化マグネシウム顆粒に、結合剤としての結晶セルロース、及び滑沢剤を配合する工程、及び
(A3)得られた顆粒を打錠する工程
を含む酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤の製造方法。
(B1)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンを混合後、乾式造粒して酸化マグネシウム顆粒を作製する工程、
(B2)次いで得られた酸化マグネシウム顆粒に、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤を配合する工程、及び
(B3)得られた顆粒を打錠する工程
を含む酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤の製造方法。
下記の(1A)と(2A)とを含む製錠顆粒の打錠製剤である、錠剤;
(1A)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンよりなる乾式造粒顆粒、
(2A)前記乾式造粒顆粒と混合された状態で存在する、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤。
下記の(1B)と(2B)とを含む製錠顆粒の打錠製剤である、錠剤;
(1B)レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D50)が0.5~10μmの酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンよりなる乾式造粒顆粒、
(2B)前記乾式造粒顆粒と混合された状態で存在する、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤。
第十七局改正日局試験法、一般試験法・崩壊試験法に準拠し、緩下用錠剤の崩壊時間を測定した。試験液は水を用いた。
ビーカーに酸化マグネシウム0.7g及び0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液70mLを加え、超音波ホモジナイザー(日本精機製、US-300)を用いて分散処理(3分)を行った。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(日機装製、マイクロトラック)を用い、酸化マグネシウムの体積基準50%粒子径(D50)を測定した。
ビーカーに錠剤10錠及びイオン交換水40mLを加え、10秒静置後に、生じた沈殿を、ガラス棒を用いて撹拌して懸濁液とした。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(セイシン企業製、LMS-2000e)により、緩下用錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)を測定した。
カテーテル用シリンジ(ニプロ製、経腸栄養注入セットシリンジDS20mLカテーテルイエロー)の押子を抜き取り、外筒内に錠剤を6錠入れ、押子を戻し、55℃の温湯20mLを吸い取り、筒先に蓋をして5分間自然放置した。5分後にシリンジを手で90度15往復横転し、懸濁液を得た。該カテーテル用シリンジと太さ3Fr、長さ40cmの経管栄養チューブ(アトムメディカル製、アトム栄養カテーテルT)とを連結し、該懸濁液及び洗浄用のイオン交換水20mLを注入し、チューブ通過性を確認した。試験は3回行い、それぞれ、チューブが閉塞しなかった場合は○、閉塞した場合は×で評価した。
表1の処方に従い、下記の製造法にて緩下用錠剤を製造した。なお、表1~6中、「内部添加剤」は顆粒物の作製時に使用した試剤を意味し、「外部添加剤」は一旦得られた顆粒物に更に配合した試剤を意味する。表1~6において、mgの表示は、酸化マグネシウムを100.0mgとしたときの各成分の相対量を示す。
表1の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を52.5g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を18gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表7に示す。
表1の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を43.5g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を27gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表7に示す。
表2の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を35.25g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を35.25gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表8に示す。
表2の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を27g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を43.5gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表8に示す。
表2の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を18g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を52.5gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表8に示す。
表3の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を12g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を58.5gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表9に示す。
表3の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。体積基準50%粒子径(D50)が6.5μmの酸化マグネシウム:1500g、結晶セルロース:168g及びレーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が5.4μmの不溶性ポリビニルピロリドン1:27gを混合後、ロール成形型乾式造粒機にてロール圧力5MPaで造粒した。造粒物をオシレーター式粉砕機にて粉砕し、顆粒物を作製した。得られた顆粒物1539.4gに対して、クロスカルメロースナトリウム:39.5g、ステアリン酸カルシウム16.3g、結晶セルロース:35.4g、アスパルテーム:1.4g及びアセスルファムカリウム:2.7gを加え、コンテナ型混合機にて混合し、製錠顆粒とした。得られた製錠顆粒を実施例1と同様の条件で製錠し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表9に示す。
体積基準50%粒子径(D50)が6.5μmの酸化マグネシウム:3000g、結晶セルロース:336g、クロスカルメロースナトリウム:87g、レーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が5.4μmの不溶性ポリビニルピロリドン1:54gを混合後、ロール成形型乾式造粒機にてロール圧力5MPaで造粒した。造粒物をオシレーター式粉砕機にて粉砕し、顆粒物を作製した。得られた顆粒物3081.4gに対してステアリン酸カルシウム:31.9g、結晶セルロース:69.1g、アスパルテーム:2.7g及びアセスルファムカリウム:5.3gを加え、コンテナ型混合機にて混合し、製錠顆粒とした。得られた製錠顆粒を直径7.5mm、11R杵を2本装着したロータリー型打錠機にて、打錠圧7kNで製錠し、1錠当たり重量240mg、直径7.5mm、厚み4.2mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表9に示す。
表4の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を70.5gに変更し、不溶性ポリビニルピロリドン1を添加しなかった以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表10に示す。
表4の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を64.5g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を6gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表10に示す。
表4の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムの添加量を6g、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を64.5gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表10に示す。
表4の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、クロスカルメロースナトリウムを添加せず、不溶性ポリビニルピロリドン1の添加量を70.5gに変更した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表10に示す。
表5の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、不溶性ポリビニルピロリドン1に代えてレーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が118μmの不溶性ポリビニルピロリドン2を使用した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表11に示す。
表5の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、不溶性ポリビニルピロリドン1に代えてレーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が29μmの不溶性ポリビニルピロリドン3を使用した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表11に示す。
表5の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。実施例1において、不溶性ポリビニルピロリドン1に代えてレーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が17μmの不溶性ポリビニルピロリドン4を使用した以外は同様にして製造し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表11に示す。
表6の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。体積基準50%粒子径(D50)が6.5μmの酸化マグネシウム:1500g及び結晶セルロース:168gを混合後、ロール成形型乾式造粒機にてロール圧力5MPaで造粒した。造粒物をオシレーター式粉砕機にて粉砕し、顆粒物を作製した。得られた顆粒物1438.5gに対して、クロスカルメロースナトリウム:37.5g、レーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が5.4μmの不溶性ポリビニルピロリドン1:23.3g、ステアリン酸カルシウム:15.5g、結晶セルロース:33.6g、アスパルテーム:1.3g及びアセスルファムカリウム:2.6gを加え、コンテナ型混合機にて混合し、製錠顆粒とした。得られた製錠顆粒を実施例1と同様の条件で製錠し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表12に示す。
表6の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。体積基準50%粒子径(D50)が6.5μmの酸化マグネシウム:1500g、結晶セルロース:168g及びクロスカルメロースナトリウム:43.5gを混合後、ロール成形型乾式造粒機にてロール圧力5MPaで造粒した。造粒物をオシレーター式粉砕機にて粉砕し、顆粒物を作製した。得られた顆粒物1573gに対して、レーザー回折法による体積基準50%粒子径(D50)が5.4μmの不溶性ポリビニルピロリドン1:24.8g、ステアリン酸カルシウム16.5g、結晶セルロース:35.8g、アスパルテーム:1.4g及びアセスルファムカリウム:2.8gを加え、コンテナ型混合機にて混合し、製錠顆粒とした。得られた製錠顆粒を実施例1と同様の条件で製錠し、1錠当たり重量120mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表12に示す。
表6の処方に従い、緩下用錠剤を製造した。体積基準50%粒子径(D50)が6.5μmの酸化マグネシウム:1500g、結晶セルロース:103.5g、クロスカルメロースナトリウム:49.5g及びトウモロコシデンプン:33gを混合後、ロール成形型乾式造粒機にてロール圧力5MPaで造粒した。造粒物をオシレーター式粉砕機にて粉砕し、顆粒物を作製した。得られた顆粒物1543.2gに対して、ステアリン酸カルシウム:17gを加え、混合し、製錠顆粒とした。得られた製錠顆粒を実施例1と同様の条件で製錠し、1錠当たり重量113.6mg、直径6mm、厚み3.4mmの酸化マグネシウム錠剤を得た。得られた酸化マグネシウム錠剤の水懸濁後の体積基準50%粒子径(D50)、体積基準90%粒子径(D90)、崩壊時間、チューブ通過性試験の結果を表12に示す。なお、比較例10の製剤処方は特許文献3の実施例1、処方例1の各試剤の割合に基づいている。
Claims (11)
- 酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤であって、
(1A)酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンよりなる乾式造粒顆粒、並びに、
(2A)前記乾式造粒顆粒と混合された状態で存在する、結合剤としての結晶セルロース及び滑沢剤
を含むと共に、
崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンは、レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D 50 )が15μm以下であり、且つ、
(1)該錠剤を水に懸濁した際に生じる粒子が、レーザー回折法により体積基準50%粒子径(D50)70μm以下であり、
(2)該錠剤を水に懸濁した際に生じる粒子が、レーザー回折法により体積基準90%粒子径(D90)130μm以下であり、かつ
(3)該錠剤は、日本薬局方一般試験法崩壊試験法における水懸濁時の崩壊時間が10秒以下である、錠剤。 - 酸化マグネシウムを主成分とする緩下用錠剤であって、
(1B)酸化マグネシウム、結合剤としての結晶セルロース、及び崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンよりなる乾式造粒顆粒、並びに、
(2B)前記乾式造粒顆粒と混合された状態で存在する、崩壊剤1としてのクロスカロメロースナトリウム、結合剤としての結晶セルロース、及び滑沢剤
を含むと共に、
崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンは、レーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D 50 )が15μm以下であり、且つ、
(1)該錠剤を水に懸濁した際に生じる粒子が、レーザー回折法により体積基準50%粒子径(D 50 )70μm以下であり、
(2)該錠剤を水に懸濁した際に生じる粒子が、レーザー回折法により体積基準90%粒子径(D 90 )130μm以下であり、かつ
(3)該錠剤は、日本薬局方一般試験法崩壊試験法における水懸濁時の崩壊時間が10秒以下である、錠剤。 - 崩壊剤1としてのクロスカルメロースナトリウムの含有量が0.5~3.5重量%、崩壊剤2としての不溶性ポリビニルピロリドンの含有量が0.5~3.5重量%、クロスカルメロースナトリウムと不溶性ポリビニルピロリドンの重量比が0.1~5:1である請求項1又は2に記載の錠剤。
- 錠剤が、酸化マグネシウムを80~96重量%含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の錠剤。
- 酸化マグネシウムを一錠あたり50~250mg含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の錠剤。
- 小児用である、請求項1~5のいずれか一項に記載の錠剤。
- 小児の経管投与に用いる、請求項1~6のいずれか一項に記載の錠剤。
- 酸化マグネシウムのレーザー回折法により測定した体積基準50%粒子径(D 50 )が0.5~10μmである、請求項1~7のいずれか一項に記載の錠剤。
- 更に甘味剤として、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースからなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の錠剤。
- 前記滑沢剤が、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、及びステアリン酸カルシウムからなる群より選択される少なくとも1種以上である、請求項1~9のいずれか一項に記載の錠剤。
- 前記崩壊時間が8秒以下である、請求項1~10のいずれか一項に記載の錠剤。
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