JP7109906B2 - 光センサ及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、飛行時間計測(TOF)に基づいて対象物との間の距離を測定する光センサ及び電子機器に関する。
従来、微弱光を高速に検出する受光素子として、フォトダイオードの雪崩増幅(アバランシェ)効果を利用したアバランシェフォトダイオードが用いられている飛行時間計測(TOF、Time-Of-Flight)技術が知られている(特許文献1及び特許文献2)。
アバランシェフォトダイオードは、降伏電圧(ブレークダウン電圧)未満の逆バイアス電圧を印加すると、リニアモードとして動作し、受光量に対して正の相関を有するように出力電流が変動する。一方、アバランシェフォトダイオードは、降伏電圧以上の逆バイアス電圧を印加すると、ガイガーモードとして動作する。ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードは、単一フォトンの入射であってもアバランシェ現象を起こすので、大きな出力電流が得られる。このため、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードは、シングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD:Single Photon Avalanche Diode)と呼ばれる。
ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードに対し、クエンチング抵抗を直列に加えることで、フォトン入射に対して同期するパルス出力を得ることができる。
図14は、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを用いた受光部の構成例を示す回路図である。受光部は、フォトダイオードPD11と、アクティブクエンチング抵抗R11(MOSトランジスタの抵抗成分)と、バッファーBUF11とで構成される。
フォトダイオードPD11は、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードであり、降伏電圧以上のバイアス電圧印加において、単一フォトンの入射に対してアバランシェ現象を起こし電流が流れる。フォトダイオードPD11に直列で接続されているアクティブクエンチング抵抗R11に電流が流れることで、アクティブクエンチング抵抗R11の端子間電圧が増加し、それに伴いフォトダイオードPD11のバイアス電圧が降下し、アバランシェ現象は停止する。アバランシェ現象による電流が無くなるとアクティブクエンチング抵抗R11の端子間電圧が低下し、フォトダイオードPD11には再び降伏電圧以上のバイアス電圧が印加される状態に戻る。バッファーBUF11により、フォトダイオードPD11とアクティブクエンチング抵抗R11間の電圧変化はフォトン入射に対して同期するパルス出力として取り出される。
TOFセンサは、対象物に光を出射した時刻と、当該出射された光が対象物により反射された反射光を受光した時刻との間の時間差に基づいて距離を算出することで、TOFセンサと対象物との間の距離を測定するものである。
特許文献1には、発光素子から出射されて対象物で反射された反射光と発光素子からの直接光とをそれぞれ別の二つのDelay Locked Loop回路(DLL回路)に入力し、2つのDLL出力パルス間の位相遅延量をデジタル値に変換する距離測定方法が開示されている。
特許文献2には、SPADからの出力パルス頻度のヒストグラムの極大値を求めることにより距離測定を行う方法が開示されている。
米国特許公開第2014/0231631号(2014年8月21日公開) 特許第6020547号明細書(2016年10月14日登録)
TOFセンサは、電子機器に搭載される際に、光センサ受発光面の前面近傍に発光素子から発光された光の一部を透過し、他の一部を反射するカバーパネルを備える場合が多い。
上記特許文献1に開示されている距離測定方法においては、発光素子からの光パルスは、検知対象物からの反射光のみならずカバーパネルからの反射光にもなることから、反射光に基づく信号が入力されるDLL回路には、検知対象物からの反射光に基づく信号とカバーパネルからの反射光に基づく信号とが混ざった状態で入力される。このため、TOFセンサ内のDLL回路は、検知対象物の位置とカバーパネルの位置(TOFセンサからの距離がほぼ零)との間の距離に検知対象物が存在すると誤認識してしまい、間違った距離を算出してしまう。
また、特許文献2に開示されているヒストグラムを用いた距離測定方法においては、カバーパネルからの反射光に基づく信号成分と検知対象物からの反射光に基づく信号成分とを分離することができ、検知対象物までの距離を正しく測定可能であるが、DLL回路方式に比べ分解能の点で不利である。高い分解能を実現する為には、分解能に近い幅での発光パルスが必要となりヒストグラムのビン数も多くなることで、プロセスや回路規模により高価になるという欠点がある。
DLL回路方式を用いた距離測定においては、カバーパネルからの反射光成分量(クロストーク値)を知ることが出来れば、間違った距離を正しい距離に補正する計算を行うことはできる。しかしながら、クロストーク値は、カバーパネルの指紋汚れ等によって変化する為、定期的にクロストーク値を更新する必要がある。
クロストーク値は、TOFセンサの前にカバーパネルからの反射光成分以外の検知対象物による反射光成分が何も無い状態にして、一定期間の反射光成分のSPAD出力パルス数をカウントすることで求められる。
しかしながら、TOFセンサの使用時においては、検知対象物がTOFセンサの前に存在する場合が多い。TOFセンサの前に検知対象物が存在する状態ではクロストーク値を更新することができず、カバーパネルの指紋汚れ等によるクロストーク値の変動に対してTOFセンサがすばやく追随することができない。
本発明の一態様は、光センサの前に検知対象物が存在する場合においても、クロストーク値を更新し、カバーパネルが存在する場合においても正しい距離測定を実施可能とすることができる光センサ及び電子機器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光センサは、基準パルス信号を生成する基準パルス生成回路と、前記基準パルス信号に基づいて対象物に向かって光を出射する発光素子と、前記光の一部を透過し他の一部を反射するカバーパネルと、前記対象物により反射された対象物反射光と前記カバーパネルにより反射されたカバーパネル反射光とを受光可能に設けられたフォトカウント型の第1受光素子と、前記第1受光素子よりも前記発光素子の近くに配置されて、前記カバーパネル反射光、センサパッケージ内部の反射光、及び、前記発光素子からの直接光を受光するフォトカウント型の第2受光素子と、前記第1受光素子からの第1受光パルス信号と前記基準パルス信号に基づく基準周期と前記第2受光素子からの第2受光パルス信号とに基づいて、前記対象物との間の空間光路上の距離に基づく時間差を抽出する時間差抽出回路と、前記時間差抽出回路により抽出された時間差と前記基準周期とに基づいて、前記カバーパネル反射光の成分量を表すクロストーク値を算出可能であるかを判定する判定回路とを備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、光センサの前に検知対象物が存在する場合においても、クロストーク値を更新し、カバーパネルが存在する場合においても正しい距離測定を実施可能とすることができる。
実施形態1に係る光センサの構成を模式的に示すブロック図である。 上記光センサに設けられた第1受光部の構成を模式的に示す回路図である。 上記光センサに設けられた第1DLL回路の構成を模式的に示す回路図である。 (a)(b)は上記第1DLL回路の動作を示す波形図である。 上記光センサの測定期間の動作状態を説明する図であり、(a)は第1受光部からの第1受光パルス信号を示す波形図であり、(b)は発光期間及び非発光期間における第1受光部からの第1受光パルス信号を示す波形図であり、(c)は実測定期間における基準パルス信号に基づく光センサの動作を説明するための図である。 図1に示す光センサに備えられた第1及び第2カウンタ、第1及び第2カウント算出回路の発光期間における動作を説明するためのグラフである。 図1に示す光センサに備えられた第1及び第2カウンタ、第1及び第2カウント算出回路の非発光期間における動作を説明するためのグラフである。 (a)(b)は、時間領域の中で第1受光部がカバーパネルからの反射パルス光を受ける時間領域の割合が、図6の例と異なる場合を説明するためのグラフであり、(c)は、基準周期と基準パルス周期とが異なる場合を説明するためのグラフである。 発光期間における、カバーパネルからの反射光成分と検知対象物からの反射光成分を3つの場合(A-C)について示すグラフである。 第1DLL回路のロック状態の波形図を示し、(a)は検知対象物からの反射光成分の受光波形とカバーパネルからの反射光成分の受光波形の時間差が、基準周期の半周期よりも小さい場合の波形図であり、(b)は上記反射光成分の受光波形の時間差が、基準周期の半周期よりも大きい場合の波形図である。 実施形態2に係る光センサの発光期間及び非発光期間を示す図である。 (a)~(d)は上記光センサの開始発光期間、終了発光期間、開始非発光期間、非終了非発光期間を説明するための図である。 (a)は実施形態3に係るスマートフォンの外観を示す斜視図であり、(b)は上記スマートフォンの正面図である。 ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを用いた受光部の構成例を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
〔実施形態1〕
(光センサ1の構成)
図1は、実施形態1に係る光センサ1の構成を模式的に示すブロック図である。光センサ1は、基準パルス信号TXを生成する基準パルス生成回路2と、基準パルス生成回路2により生成された基準パルス信号TXに基づいて対象物19に向かって光を出射する発光素子3と、発光素子3から出射された光の一部を透過し他の一部を反射するカバーパネル4と、対象物19により反射された対象物反射光L1とカバーパネル4により反射されたカバーパネル反射光L2とを受光可能に設けられたフォトカウント型の第1受光部5(第1受光素子)とを備える。基準パルス生成回路2は、生成した基準パルス信号TXをドライバ16に供給する。ドライバ16は、基準パルス生成回路2から供給された基準パルス信号TXに基づいて発光素子3をパルス駆動する。
光センサ1には、第1受光部5がカバーパネル4からのカバーパネル反射光L2を受けるパルス幅時間領域の一部または全てを含む基準パルス幅PW内の時間領域Taの時間幅t1内において、第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の数を算出する第1カウンタ9と、発光期間T3における、カバーパネル反射光L2および外乱光を含む光の入射による第1受光部5からの第1出力パルス数C1、非発光期間T4における外乱光の入射による第1受光部5からの第2出力パルス数C2、および、発光素子3の発光期間T3と非発光期間T4との間の比率に基づいて、カバーパネル反射光L2の入射による第1受光部5からの第3出力パルス数C3を算出する第1算出回路10と、第3出力パルス数C3に基づいてクロストーク値を算出するクロストーク値算出回路11とが設けられる。
クロストーク値算出回路11は、時間領域Taの時間幅t1内において、第1受光部5がカバーパネル反射光L2を受ける時間領域の割合がx%であるとき、
第3出力パルス数C3×(基準周期Tb×基準パルス幅PW/基準パルス周期Tp)/(時間幅t1×x/100)、
によりクロストーク値を算出する。
また、光センサ1は、第1受光部5よりも発光素子3の近くに配置されて、カバーパネル反射光L2、センサパッケージ内部の反射光、及び、発光素子3からの直接光を受光するフォトカウント型の第2受光部6と、第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1と基準パルス信号TXに基づく基準周期Tbと第2受光部6からの第2受光パルス信号SPAD_SG2とに基づいて、対象物19との間の空間光路上の距離に基づく時間差を抽出する時間差抽出回路7と、上記時間差抽出回路7により抽出された時間差と基準周期Tbとに基づいて、カバーパネル反射光L2の成分量を表すクロストーク値を算出可能であるかを判定する判定回路8とを備える。
時間差抽出回路7は、第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1と基準周期Tbとが入力される第1DLL回路25と、第2受光部6からの第2受光パルス信号SPAD_SG2と基準周期Tbとが入力される第2DLL回路26と、対象物19との間の空間光路上の距離に基づく時間差を抽出する遅延差測定回路18とを含む。
対象物19は、光センサ1との間の距離を検出するための検出対象物である。但し、対象物19は、発光素子3から出射された光が向う方向に配置された非検出対象物であってもよい。非検出対象物は、例えば、検出対象物の背後に配置された壁又はタンス等の物体であり得る。
光センサ1には、第1受光部5からのパルス出力の数を算出する第2カウンタ12と、発光期間T3における対象物19により反射された対象物反射光L1、カバーパネル反射光L2および外乱光を含む光の入射による第1受光部5からの第4出力パルス数C4、非発光期間T4における外乱光の入射による第1受光部5からの第5出力パルス数C5、および、発光素子3の発光期間T3と非発光期間T4との間の比率に基づき、カバーパネル反射光L2の入射による第1受光部5からの第6出力パルス数C6を算出する第2算出回路13と、第2算出回路13により算出された第6出力パルス数C6と、時間差抽出回路7により抽出された時間差と、クロストーク値算出回路11により算出されたクロストーク値とに基づいて、対象物19までの距離を算出する距離算出回路14とがさらに設けられる。
基準パルス周期Tpの各周期において、第1受光部5がカバーパネル反射光L2のパルス光の先頭を受け始める時間を起点(0sec)とした際に、時間領域Taが、
tb≦基準周期Tb/2≦(基準周期Tb+時刻ta―基準パルス幅PW)
を満たす、時刻taから時刻tb(時刻ta<時刻tb)の時間領域にあるとき、判定回路8は、時間差抽出回路7により抽出された時間差t2が、
時刻tb≦t2≦基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW、
の範囲内にある場合において、クロストーク算出可能と判断とする。
(光センサ1の動作)
上記構成の光センサ1は、以下のようにして、発光素子3からの光を反射する検知すべき対象物19までの距離を求める。
まず、光センサ1に設けられた発光素子3及び第1受光部5に係る受発光面の前面近傍にカバーパネル4が存在しない場合について説明する。
発光素子3からパルス光が照射される。そして、検知すべき対象物19からの対象物反射光L1が第1受光部5に入射され、光センサ1のパッケージ内部からの反射光(発光素子3からの直接光を含む)が第2受光部6に入射される。すると、入射された対象物反射光L1、パッケージ内部からの反射光の光量に応じた頻度で、第1受光部5から第1受光パルス信号SPAD_SG1が出力され、第2受光部6から第2受光パルス信号SPAD_SG2が出力される。
これらの第1受光パルス信号SPAD_SG1及び第2受光パルス信号SPAD_SG2は、空間光路上の距離の差分に相当する時間差を持つパルス信号として時間差抽出回路7に入力される。第2受光部6から出力される第2受光パルス信号SPAD_SG2は空間光路上の距離がほぼ零とみなすことができる。このため、時間差抽出回路7は、この二つの入力(第1受光パルス信号SPAD_SG1及び第2受光パルス信号SPAD_SG2)と、基準パルス生成回路2により生成された基準周期Tbとを用いて空間光路上の距離に相当する時間差を抽出し、検知すべき対象物19までの距離を距離算出回路14が求める。
また、発光素子3からの発光に基づく受光に対して、第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1、第2受光部6からの第2受光パルス信号SPAD_SG2は、発光幅内で時間的にランダムに発生する。このため、時間差抽出回路7には、DLL(Delay Locked Loop)回路である第1DLL回路25及び第2DLL回路26を使用する。そして、第1受光部5の受光幅の中心に第1DLL回路25の出力をロックさせ、第2受光部6の受光幅の中心に第2DLL回路26の出力をロックさせることにより時間差を抽出する。
(第1受光部5の構成)
図2は光センサ1に設けられた第1受光部5の構成を模式的に示す回路図である。ここで、第1受光部5と第2受光部6との構成は同じであるので、第1受光部5を例に説明する。
第1受光部5は、図2に示すように、フォトダイオードPD1、アクティブクエンチング抵抗R1(MOSトランジスタの抵抗成分)、バッファーBUF1で構成されたセル21を複数有している。
フォトダイオードPD1は、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードである。そして、フォトダイオードPD1に入射される入射光の光量が、アクティブクエンチング抵抗R1、バッファーBUF1により、パルス出力(第1受光パルス信号SPAD_SG1)として取り出される。第1受光部5からのパルス出力は、パルス幅整形回路22を通過し、パルス幅が一定時間幅tocに整形された後、演算器OR1(図1)でOR演算が行われる。
(第1DLL回路25の構成)
図3は光センサ1の時間差抽出回路7に設けられた第1DLL回路25の構成を模式的に示す回路図である。第1DLL回路25と第2DLL回路26とは同じ構成であるので、以下では、第1DLL回路25について説明する。第1DLL回路25は、図3に示すように、位相検出器23、電圧制御遅延回路24、および、電圧制御遅延回路24の制御電圧を保持する容量素子CDLLを有する。
位相検出器23には、演算器AND1・AND2及び反転器INV1が設けられる。演算器AND2による演算により、(E)電圧制御遅延回路24から供給される遅延信号DLL1_PULSE=1、(D)第1受光パルス信号SPAD_SG1=1の時に信号(B)=1となり、電流IBが容量CDLLに流れる。演算器AND1と反転器INV1との演算により、(E)遅延信号DLL1_PULSE=0、(D)第1受光パルス信号SPAD_SG1=1の時に信号(A)=1となり、電流IAが容量CDLLから流れる。前述の動作によって電圧制御遅延回路24の入力電圧が容量素子CDLLの電圧により決まり、(C)基準周期Tb(duty50%)がtdelay分遅延した波形が(E)遅延信号DLL1_PULSEとなる。
(D)第1受光パルス信号SPAD_SG1に発光素子3に起因する受光以外の外乱光成分が一様に入っている場合、十分な時間積分では電流IA=IBとなるため、外乱光成分を除去することができる。なお、時間差抽出回路7内の第2DLL回路26についても第1DLL回路25の構成と同様である。
(第1DLL回路25の動作)
図4(a)(b)は第1DLL回路25の動作を示す波形図である。第1DLL回路25の動作と第2DLL回路26の動作とは同じであるので、第1DLL回路25の動作を例に説明する。図4(a)は第1DLL回路25のロック状態を示す波形図である。
図4(a)に示すように、第1受光部5が対象物反射光L1を受光したときの波形(受光波形)に対して、ランダムに発生した第1受光パルス信号SPAD_SG1の波形を積分した波形が等しく2分される位置に、遅延信号DLL1_PULSEの立ち上がりエッジが来た場合に、図4(a)中のIB積分表示におけるIBの積分値と図4(a)中のIA積分表示におけるIAの積分値とが一致する。このため、この状態がロック状態となる。
(測定動作の1周期における光センサ1の動作)
図5は、光センサ1の測定期間の動作状態を説明する図であり、(a)は第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1を示す波形図であり、(b)は発光期間T3及び非発光期間T4における第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1を示す波形図であり、(c)は測定期間における基準パルス信号TXに基づく光センサ1の動作を説明するための図である。
測定期間の1周期において、発光素子3は発光期間T3、非発光期間T4を繰り返している。図5の(b)は測定期間の1周期分の第1受光部5からの出力パルスを示し、図5(a)は図5(b)の部分拡大図である。図5(c)は測定期間のn周期の動作全体を示している。なお第2受光部6においても同様に動作する。
測定期間の1周期における発光素子3の発光期間T3と非発光期間T4とは、図5(b)に示すように、発光期間T3と非発光期間T4とが、発光期間T3>非発光期間T4となるように設定されている。また光センサ1は図5(c)に示すように測定期間の全体において、一定の時間比率(発光期間:非発光期間=T3:T4)で実施される期間を1周期として動作が繰り返される。1周期は、発光期間T3の環境と非発光期間T4の環境とが変化しない程度に出来るだけ短く設定することが望ましい。第1受光部5から出力される第1受光パルス信号SPAD_SG1には、反射光成分による出力パルスに加えて、外乱光によるノイズパルスも含まれる。
具体的には、図5(a)に示すように、発光期間T3では、反射光成分による出力パルスと外乱光によるノイズパルスとが混合したパルスが第1受光部5から出力される。そして、非発光期間T4においては、ノイズパルスのみが第1受光部5から出力される。
図1に示す第2算出回路13は、測定期間において、以下のように第2カウンタ12より取得した1周期のパルス数を演算する。発光期間T3において取得した第4出力パルス数C4から、非発光期間T4において取得した第5出力パルス数C5に所定の時間比(発光期間T3/非発光期間T4)の係数を掛けた値を第2算出回路13は減算する。つまり、第2算出回路13は、1周期終了時のパルス数(第6出力パルス数C6)を、
C6=C4-C5×(T3/T4)・・・(式1)、
により求める。
外乱光等の外的環境の変化に対して、1周期の短い時間に発光期間T3と非発光期間T4とが連続的に行われる。上記(式1)の右辺の第2項は、ノイズパルスが発光期間T3においていくつ発生したかを導出している。第4出力パルス数C4から、第5出力パルス数C5に所定時間比の係数(T3/T4)を掛けた値を減算することで、発光期間T3における対象物反射光L1によるパルスのみを求めることができる。また発光期間T3>非発光期間T4と設定することが望ましい。これにより、1周期における発光素子3がパルス発光を繰り返している発光期間T3の比率を上げることができるので、ノイズパルスのみが発生する非発光期間T4による時間のロスを低減できる。
測定期間内においてn周期実施され、n周期終了時における第2算出回路13による第6出力パルス数C6は、下記(式2)で演算される。
Figure 0007109906000001
ここで、C4_kはk周期目の発光期間T3において取得した第4出力パルス数C4を示し、C5_kはk周期目の非発光期間T4において取得した第5出力パルス数C5を示す。第2算出回路13により、パルス数が加算されていくことで、n周期終了時における対象物反射光L1の成分による出力パルス数(第6出力パルス数C6)が演算される。
次に、光センサ1の受発光面の前面近傍にカバーパネル4が存在する場合について説明する。
図4(b)は、第1DLL回路25のロック状態の波形図である。図4(b)に示すように、第1受光部5が受光したときの波形(受光波形)は、カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2の成分を表す波形と、検知する対象物19からの対象物反射光L1の成分を表す波形との2つの波形があり、空間光路上の距離の差分に相当する時間分ずれたパルス出力となる。
受光波形に対してランダムに発生した第1受光パルス信号SPAD_SG1の波形を積分した波形が等しく2分される位置に遅延信号DLL1_PULSEの立ち上がりエッジが来た場合に図4(b)中のIB積分表示におけるIBの積分値と図4(b)中のIA積分表示におけるIAの積分値が一致するため、この状態がロック状態となる。
第2受光部6が受光したときの波形(受光波形)は、カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2の成分を表す波形と、センサパッケージ内部からの反射光の成分(直接光を含む)の2つの波形を表す波形とがあるが、空間光路上の距離はともにほぼ0に等しい為、図4(a)の受光波形に等しい。
図4(b)は、カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2の成分と、検知する対象物19からの対象物反射光L1の成分との大小によって、第1DLL回路25のロック状態の遅延信号DLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置が異なる(第1DLL回路25のロック状態の位置は等しい)ことを意味しており、正しい時間差抽出を行えない。
正しい時間差抽出を行うためには、カバーパネル4が存在しないときの第1DLL回路25のロック状態の位置を推測する必要がある。その為には、第2算出回路13により算出した反射光成分(カバーパネル反射光L2の成分と対象物反射光L1による成分とを含む)による第6出力パルス数C6と、カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2の成分のカウント値(クロストーク値)とを知る必要がある。
後述する判定回路8が、クロストーク値算出可能と判断した場合に、クロストーク値算出回路11により算出されたクロストーク値で、事前に保持しているクロストーク値をクロストーク値算出回路11が更新する。これにより、カバーパネル4の最新状態でのクロストーク値を距離算出回路14が使用することができる。
(クロストーク値算出方法)
基準パルス信号TXの基準パルス周期Tpが基準周期Tbと等しい場合について説明する。まず、光センサ1の前にカバーパネル4以外の対象物が存在しない場合での発光期間T3における光センサ1の動作を説明する。
図6は、発光期間T3における図1に示す光センサ1に備えられた第1カウンタ9、第2カウンタ12、第1算出回路10、第2算出回路13の動作を説明するためのグラフである。
図1に示す光センサ1に備えられた基準パルス生成回路2は、基準パルスTXをドライバ16に与え、発光素子3をパルス発光させる。なお、基準パルス生成回路2がドライバ16に出力する基準パルスTXの基準パルス周期Tpと、時間差抽出回路7に基準パルス生成回路2が出力する基準周期Tbとは、同一周期であってもよい。本実施形態においては、基準パルス周期Tpと基準周期Tbとは同一周期であるとして説明する。
図6に示されているように、カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2の成分(第1受光部5の受光波形)は、基準パルスTXの受信遅延による発光素子3の発光遅延がある為、基準パルスTXに対して一定時間遅れた波形になる。
第1受光部5のカバーパネル4からのカバーパネル反射光L2のパルス成分の受光波形(パルス幅時間領域)の一部を含む基準パルス周期Tp内の時間領域Ta(時間幅t1)が、カバーパネル反射光L2の先頭のパルス光を受け始める時間を起点(0sec)とした際に、時刻taから時刻tb(時刻ta<時刻tb)の時間領域に存在する場合を考える。
発光期間T3の全領域における第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の立ち上がりを、図6に示すように、第2カウンタ12がカウントする(第4出力パルス数C4)。
時間領域TaがHigh電圧となる波形W1を用いて、発光期間T3の時間領域Taにおける第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の立ち上がりを、図6に示すように、第1カウンタ9がカウントする(第1出力パルス数C1)。
第1受光部5の受光波形の時間領域内において発生する、第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1のパルスP1は、図6に示すように、第1受光部5の受光波形に同期したパルス(カバーパネル反射光L2によるパルス)と、外乱光や熱的に発生したキャリアにより発生した第1受光部5の受光波形に同期しないノイズパルスとが含まれる。
第1受光部5の受光波形の時間領域外に発生する、第1受光部5からの出力パルス(SPAD_SG1)のパルスP2は、外乱光や熱的に発生したキャリアにより発生した第1受光部5の受光波形に同期しないノイズパルスである。
発光期間T3において第1カウンタ9より得られた第1出力パルス数C1、第2カウンタ12より得られた第4出力パルス数C4は、カバーパネル反射光L2と外乱光とを含む光の入射により発生したノイズパルスが混ざった状態であり、第1受光部5の受光波形に同期したパルスとノイズパルスを区別することができない。しかしながら、後述の非発光期間T4におけるカウンタのカウント値を用いて区別することができる。
次に、光センサ1の前にカバーパネル4以外の対象物が存在しない場合の非発光期間T4における光センサ1の動作を考える。
図7は、非発光期間T4における図1に示した光センサ1に備えられた第1カウンタ9、第2カウンタ12、第1算出回路10、第2算出回路13の動作を説明するためのグラフである。(カバーパネル4以外の対象物が無い状態の説明を行う。)
非発光期間T4においてはドライバ16への基準パルスTXをLowに固定し、発光素子3を光らせずに、発光期間T3と同様の動作を行う。発光期間T3と非発光期間T4における各測定時間の比率は任意である。
非発光期間T4の全領域における第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の立ち上がりを、図7に示すように、第2カウンタ12でカウントする(第5出力パルス数C5)。
時間領域TaがHigh電圧となる波形W1を用いて、非発光期間T4の時間領域Taにおける第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の立ち上がりを、図7に示すように、第1カウンタ9でカウントする(第2出力パルス数C2)。
第1受光部5の受光波形に同期したパルスは存在せず、ノイズパルスのみが発生する為、図6に示す発光期間T3に比べて第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1のパルス発生頻度は低くなる。
発光期間T3と非発光期間T4との比率に基づき、発光期間T3のカウント値から非発光期間T4のカウント値を減算し、発光期間T3の全領域におけるカバーパネル反射光L2の入射による第1受光部5からの出力パルス数(第6出力パルス数C6)および発光期間T3の時間領域Ta内におけるカバーパネル反射光L2の入射による第1受光部5からの出力パルス数(第3出力パルス数C3)を算出する。
外乱光や熱的に発生したキャリアにより発生したノイズパルスは時間的に均等に発生すると考えられることから、
発光期間T3、非発光期間T4とすると、
第3出力パルス数C3=第1出力パルス数C1―第2出力パルス数C2×T3/T4
第6出力パルス数C6=第4出力パルス数C4―第5出力パルス数C5×T3/T4
とすることで、第1出力パルス数C1、第4出力パルス数C4の中に含まれるノイズパルスを除去することができ、第3出力パルス数C3、第6出力パルス数C6を算出できる。
第3出力パルス数C3を算出する別の方法としては、第2算出回路13の算出結果を第1算出回路10が使える構成の場合、
第3出力パルス数C3=第1出力パルス数C1-第5出力パルス数C5×(T3/T4)×(時間幅t1/基準パルス周期Tp)、
とすることも可能である。第2出力パルス数C2よりも第5出力パルス数C5の方が大きい為、測定期間が短いためにカウント値のバラツキが無視できない場合においては算出精度の向上が期待できる。
図6、図7では、第1周期から第4周期までしか図示していないが、発光期間T3は約6.8msであり、非発光期間T4は約1.7msであり、第1受光部5の受光波形はその周期が15nsであり、発光期間T3は上記受光波形の約45万周期を含み、非発光期間T4は上記受光波形の約11万周期を含む。
また、図6、図7は、説明の為、第1受光部5からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の検出頻度を多く書いてあるが、実際にカバーパネル反射光L2の成分のパルス発生数は、6.8msで、数十~数百カウント程度の少ない検出頻度になる。(検知する対象物19が存在する場合は、対象物反射光L1の成分のパルス発生数は距離に依存する。0~数万カウント程度。)
第3出力パルス数C3のカウント値が全てカバーパネル反射光L2の成分である場合は、時間領域Taの時間幅t1内において、第1受光部5がカバーパネル反射光L2のパルス光を受ける時間領域の割合x%が分かっていれば、(本実施形態では100%。時間領域Taの時間幅t1を覆うように第1受光部5の受光波形の基準パルス幅PWが存在する為)、第3出力パルス数C3の、発光期間T3の全領域におけるカバーパネル反射光L2のパルス成分のカウント値に対する比率が分かることから、
第3出力パルス数C3×(基準周期Tb×基準パルス幅PW/基準パルス周期Tp)/(時間幅t1×x/100)・・・式(3)
により、クロストーク値をクロストーク値算出回路11が算出することができる(基準パルス幅PW/基準パルス周期Tpは発光dutyに相当)。
しかしながら、第3出力パルス数C3のカウント値が全てカバーパネル反射光L2の成分であるか否か(カバーパネル4からの反射光成分に加えて検知する対象物19からの反射光成分を上記カウント値が含んでいるか否か)は、カウント値から判断することはできない。このため、上記式(3)によるクロストーク値算出は常に行うことはできない。
図8(a)(b)には、時間領域Taの中で第1受光部5がカバーパネル反射光L2を受ける時間領域の割合が、前述した図6の例の割合と異なる場合について示す。
図8(a)に示す時間領域Ta-1の場合においては、x=(基準パルス幅PW―時刻ta)/時間幅t1×100、
図8(b)に示す時間領域Ta-2の場合においては、x=(基準パルス幅PW)/時間幅t1×100、
となる。
図8(c)には、基準周期Tbと基準パルス周期Tpとが異なる場合(基準パルス周期Tp=基準周期Tb×2)について示す。(図6、図8(a)(b)に示す例と異なる。)
基準パルス周期Tpが基準周期Tbの2倍の場合は、ドライバ16への基準パルスTX、第1受光部5の受光波形(カバーパネル反射光L2の成分)、時間領域Taはいずれも基準周期Tbの2周期毎に発生することとなる。基準パルス周期Tpが基準周期Tbのn倍の場合は、いずれも基準周期Tbのn周期毎に発生することとなる。
次に、光センサ1の前にカバーパネル4以外の対象物19が存在する場合の動作を考える。
図9に発光期間T3における、カバーパネル反射光L2の成分と、3つの場合の対象物反射光L1_A・L1_B・L1_Cの成分とを図示している。
対象物反射光L1_A・L1_B・L1_Cは、対象物19との間の距離がそれぞれ異なり、その距離に相当する時間遅延を有した第1受光部5の受光波形を示している。
対象物反射光L1_Cが対象物19から受光される場合、基準パルス幅PWが時間領域Taの時間幅t1の少なくとも一部と重複する。このため、測定期間内において発光期間T3、非発光期間T4を経て、第1カウンタ9により算出される第3出力パルス数C3は、カバーパネル反射光L2の成分のみではなく、対象物反射光L1の成分も混ざったカウント値となる。従って、第3出力パルス数C3を式(3)に代入してしまうと、正しいクロストーク値よりも大き目のクロストーク値を出してしまい、正確なクロストーク値をクロストーク値算出回路11が算出できない。
対象物反射光L1_A又は対象物反射光L1_Bが対象物19から受光される場合、基準パルス幅PWが時間領域Taの時間幅t1と重複しない。このため、測定期間内において発光期間T3、非発光期間T4を経て、第1カウンタ9により算出される第3出力パルス数C3は、カバーパネル反射光L2の成分のみである。従って、式(3)に代入することで正しいクロストーク値をクロストーク値算出回路11が算出することができる。
図9より、対象物反射光L1_Aに対応する位置と対象物反射光L1_Bに対応する位置との間に検知される対象物19が存在する場合において、基準パルス幅PWが時間領域Taの時間幅t1と重複しない。このため、カバーパネル反射光L2の成分(ほぼ0の距離)に対して、時刻ta<時刻tbで、時刻tb以上、かつ(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)以下の時間差に相当する距離に検知する対象物19が存在する場合には、式(3)により正しいクロストーク値をクロストーク値算出回路11が算出することができる。
時刻ta<時刻tbで、時刻tb以上、かつ(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)以下の時間差に相当する距離に検知する対象物19が存在するか否かを判断するためには、時間差抽出回路7により抽出される時間差の結果を利用する方法が考えられる。しかしながら、カバーパネル反射光L2の成分が存在する場合、カバーパネル反射光L2の成分と対象物反射光L1の成分との大小関係によって、第1DLL回路25のロック状態の遅延信号DLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置が異なり(第2DLL回路26はカバーパネル反射光L2の成分が存在しない為ロック状態の位置は等しい)、正しい時間差抽出をクロストーク値算出回路11が行えない(図4(a)、(b))。第2受光部6が受光したときの波形(受光波形)は、カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2の成分を表す波形と、センサパッケージ内部からの反射光の成分(直接光を含む)の2つの波形を表す波形とがあるが、空間光路上の距離はともにほぼ0に等しい為、図4(a)の受光波形に等しい。
図10は、対象物反射光L1の成分の受光波形とカバーパネル反射光L2の成分の受光波形との間の時間差TD(検知する対象物19までの距離に相当する時間差)が、基準周期Tbの半周期よりも小さい場合(図10(a))と、基準周期Tbの半周期よりも大きい場合(図10(b))の第1DLL回路25のロック状態の波形図である。
カバーパネル反射光L2の成分が存在しない場合においては、対象物反射光L1の成分の第1受光パルス信号SPAD_SG1の積分表示波形の中心位置で、IB積分表示におけるIBの積分値とIA積分表示におけるIAの積分値が一致するロック状態となる(図4(a))。しかしながら、カバーパネル反射光L2の成分が存在し、上記受光波形の時間差TDが基準周期Tbの半周期よりも小さい場合(図10(a))においては、DLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置は、対象物反射光L1の成分の第1受光パルス信号SPAD_SG1の積分表示波形の中心位置よりも時間的に早くなる。カバーパネル反射光L2の成分の積分表示波形の中心位置とDLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置との時間差TD’は時間差TDよりも小さくなる。また上記受光波形の時間差TDが基準周期Tbの半周期よりも大きい場合(図10(b))においては、DLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置は、対象物反射光L1の成分の第1受光パルス信号SPAD_SG1の積分表示波形の中心位置よりも時間的に遅くなる。カバーパネル反射光L2の成分の積分表示波形の中心位置とDLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置との時間差TD’は時間差TDよりも大きくなる。
第2DLL回路26は、カバーパネル反射光L2とセンサパッケージ内部からの反射光(直接光を含む)による第2受光部6からの第2受光パルス信号SPAD_SG2を受け取り、カバーパネル反射光L2とセンサパッケージ内部からの反射光(直接光を含む)との成分の積分波形中心位置にロック状態となる。センサパッケージ内部からの反射光は、カバーパネル反射光L2の成分と同様の距離(ほぼ0距離)に対応するため、第1受光部5が受けるカバーパネル反射光L2の成分の積分波形中心位置とDLL1_PULSEの立ち上がりエッジ位置との時間差TD’と、時間差抽出回路7から抽出された時間差は、等しい時間差になる。従って、時間差抽出回路7により抽出された時間差の結果は、時間差TD’に等しい。
つまり、時間差TDが、基準周期Tbの半周期よりも小さい場合においては、時間差抽出回路7により抽出された時間差の結果は、真の距離に相当する時間差よりも小さく出る。また、時間差TDが、基準周期Tbの半周期よりも大きい場合においては、時間差抽出回路7により抽出された時間差の結果は、真の距離に相当する時間差よりも大きく出る。
言い換えると、時間差抽出回路7により抽出された時間差の結果が、基準周期Tbの半周期よりも小さい場合においては、時間差TDは基準周期Tbの半周期よりも小さく、また基準周期Tbの半周期よりも大きい場合においては、時間差TDは、基準周期Tbの半周期よりも大きいと言える。
時刻ta<時刻tbで、時刻tb以上、かつ(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)以下の時間差に相当する距離に対象物19が存在するかを判断する方法として、
時刻tb≦基準周期Tb/2、
になるように時刻tbを設定した場合において、例えば、時間差抽出回路7の時間差抽出結果が時刻tbの値となった時、時刻tbは基準周期Tbの半周期よりも小さい為、時間差TDは、時刻tbよりも大きい時間差に相当すると言える。また、時間差抽出結果が時刻tb以上基準周期Tb/2以下の場合も、時間差TDは、時刻tbよりも大きい時間差に相当すると言える。
また、(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)≧基準周期Tb/2になるように(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)を設定した場合において、例えば時間差抽出回路7の時間差抽出結果が(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)となった時、(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)は基準周期Tbの半周期よりも大きい為、時間差TDは、(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)よりも小さい時間差に相当すると言える。
また、時間差抽出結果が基準周期Tb/2以上(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)以下の場合も、時間差TDは、(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)よりも小さい時間差に相当すると言える。
つまり、時間領域Taの波形W1が、時刻tb≦基準周期Tb/2≦(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)を満たす、時刻taから時刻tb(時刻ta<時刻tb)の時間領域に存在するとき、時間差抽出回路7により抽出された時間差t2が、
時刻tb≦時間差t2≦基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW、
を満足する範囲内に存在すれば、時間差TD(検知する対象物19までの距離に相当する時間差)は、必ず、時刻tb以上、(基準周期Tb+時刻ta-基準パルス幅PW)以内であると言える為、クロストーク値算出可能であると判定回路8が判断することができる。この結果、式(3)よりクロストーク値をクロストーク値算出回路11が算出することができる。
距離測定を行いながらも、上記範囲内の時間差t2の抽出結果を得るたびに、最新のクロストーク値をクロストーク値算出回路11が更新することが可能である。この結果、カバーパネル4の指紋汚れ等によるクロストーク値の変動に対して光センサ1が追随することができる。
正しいクロストーク値(カバーパネル反射光L2の成分のカウント値)を取得できれば、クロストーク値と、第6出力パルス数C6(対象物反射光L1の成分のカウント値+カバーパネル反射光L2の成分のカウント値)と、時間差t2の抽出結果を用いて、距離算出回路14により光センサ1から対象物19までの正しい距離を補正計算することが可能になる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図11~図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図11は、実施形態2に係る光センサの発光期間T3及び非発光期間T4を示す図である。実施形態1に比べて、発光期間T3を複数の期間に分割し、非発光期間T4を複数の期間に分割して実施している点が異なり、その他の構成は実施形態1と同様である。
実施形態2では、図11に示すように、発光期間T3と非発光期間T4とがそれぞれ分割されて交互に実施される。具体的には、発光期間T3は、三つの発光期間T3-1・T3-2・T3-3に分割される。非発光期間T4は二つの非発光期間T4-1・T4-2に分割される。分割された発光期間T3-1・T3-2・T3-3と非発光期間T4-1・T4-2とは図11に示すように交互に実施される。
発光期間T3の合計は(T3=(T3-1)+(T3-2)+(T3-3))である。非発光期間T4の合計は(T4=(T4-1)+(T4-2))である。測定動作における発光期間T3と非発光期間T4との間の比率は所定の時間比で決定される。
発光期間T3での測定間隔と非発光期間T4での測定間隔とは、外乱光環境下における測定精度向上の為、測定環境が変化しない程度に出来るだけ短く設定することが望ましい。
このように発光期間T3と非発光期間T4とを分割して測定を実施することにより、発光期間T3と非発光期間T4とを分割せずに1回ずつ実施する場合よりも、発光期間T3と非発光期間T4の各測定時間をより短くすることが可能になる。
図12(a)~(d)は光センサ1の開始発光期間T3s、終了発光期間T3e、開始非発光期間T4s、終了非発光期間T4eを説明するための図である。
分割して実施する際、図12(a)に示すように、発光期間から開始する時においては、発光期間で終了とし、図12(b)に示すように、非発光期間から開始する時においては、非発光期間で終了とすることで、外乱光量が時間的にリニアに変化する環境下における測定精度を向上させることができる。
このように、発光期間T3が、最初に実施される開始発光期間T3sと、最後に実施される終了発光期間T3eとの少なくとも二つに分割して実施されるか、又は、非発光期間T4が、最初に実施される開始非発光期間T4sと、最後に実施される終了非発光期間T4eとの少なくとも二つに分割して実施される。
図12(a)において、発光期間T3s、発光期間T3eの合計時間が非発光期間T4に等しい場合を考える。外乱光強度が図12(c)に示す状態Aの場合において、発光期間T3sでの外乱光によるノイズパルス発生頻度は低く、発光期間T3eでの外乱光によるノイズパルス発生頻度は高い。非発光期間T4での外乱光によるノイズパルス発生頻度は、発光期間T3sと発光期間T3eとの中間値になる。このため、発光期間T3s・T3eにおけるカウント値から非発光期間T4におけるカウント値を減算した結果において、外乱光によるノイズパルス成分に基づくカウント値を除去することができる。
外乱光強度が図12(d)に示す状態Bの場合において、発光期間T3sでの外乱光によるノイズパルス発生頻度は高く、発光期間T3eでの外乱光によるノイズパルス発生頻度は低い。非発光期間T4での外乱光によるノイズパルス発生頻度は、発光期間T3sと発光期間T3eとの中間値になる。このため、状態Aと同様に、発光期間T3s・T3eにおけるカウント値から非発光期間T4におけるカウント値を減算した結果において、外乱光によるノイズパルス成分に基づくカウント値を除去することができる。
発光期間T3と非発光期間T4とを入れ替えた図12(b)の場合においても同様の効果があることは自明である。
実施形態1及び2は、DLL方式において、光センサ1の前に対象物19が存在する場合においても、多くのカウンタを必要とせず、光センサ1内の時間差抽出回路7の時間差が、基準周期Tbの半周期に相当する時間差から一定値範囲以内にあれば、クロストーク値を更新し、カバーパネル4が存在する場合においても正しい距離測定を実施可能とすることができる。
(実施形態3)
図13(a)は実施形態3に係るスマートフォン30の外観を示す斜視図であり、(b)はスマートフォン30の正面図である。実施形態1及び2に係る光センサ1はスマートフォン30(電子機器)に備えることができる。スマートフォン30は、対象物を撮像するカメラ31と、カメラ31により撮像される対象物を照明するためのフラッシュ33と、カメラ31により撮像される対象物までの距離を検知する光センサ(TOFセンサ)1とを備える。これにより、カメラ31のオートフォーカス機能に必要な、対象物までの距離を正確に検知することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る光センサ1は、基準パルス信号TXを生成する基準パルス生成回路2と、前記基準パルス信号TXに基づいて対象物19に向かって光を出射する発光素子3と、光の一部を透過し他の一部を反射するカバーパネル4と、前記対象物19により反射された対象物反射光L1と前記カバーパネル4により反射されたカバーパネル反射光L2とを受光可能に設けられたフォトカウント型の第1受光素子(第1受光部5)と、前記第1受光素子(第1受光部5)よりも前記発光素子3の近くに配置されて、前記カバーパネル反射光L2、センサパッケージ内部の反射光、及び、前記発光素子3からの直接光を受光するフォトカウント型の第2受光素子(第2受光部6)と、前記第1受光素子(第1受光部5)からの第1受光パルス信号SPAD_SG1と前記基準パルス信号TXに基づく基準周期Tbと前記第2受光素子(第2受光部6)からの第2受光パルス信号SPAD_SG2とに基づいて、前記対象物19との間の空間光路上の距離に基づく時間差を抽出する時間差抽出回路7と、前記時間差抽出回路により抽出された時間差と前記基準周期Tbとに基づいて、前記カバーパネル反射光L2の成分量を表すクロストーク値を算出可能であるかを判定する判定回路8とを備えている。
上記の構成によれば、前記時間差が前記基準周期の半周期に相当する時間差から一定範囲以内の時にクロストーク値を算出することができるので、カバーパネルが存在する場合においても正しく距離を測定することができる。
本発明の態様2に係る光センサ1は、上記態様1において、前記第1受光素子(第1受光部5)が前記カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2を受けるパルス幅時間領域の一部または全てを含む基準パルス幅PW内の時間領域Taの時間幅t1内において、上記第1受光素子(第1受光部5)からの第1受光パルス信号SPAD_SG1の数を算出する第1カウンタ9と、発光期間T3における、前記カバーパネル反射光L2および外乱光を含む光の入射による前記第1受光素子(第1受光部5)からの第1出力パルス数C1、非発光期間T4における外乱光の入射による前記第1受光素子(第1受光部5)からの第2出力パルス数C2、および、前記発光素子3の発光期間T3と非発光期間T4との比率に基づいて、前記カバーパネル反射光L2の入射による前記第1受光素子(第1受光部5)からの第3出力パルス数C3を算出する第1算出回路10と、前記第3出力パルス数C3に基づいて前記クロストーク値を算出するクロストーク値算出回路11とをさらに備え、前記クロストーク値算出回路11は、前記時間領域Taの時間幅t1内において、前記第1受光素子(第1受光部5)が前記カバーパネル反射光L2を受ける時間領域の割合がx%であるとき、第3出力パルス数×(基準周期×基準パルス幅PW/基準パルス周期)/(t1×x/100)、により前記クロストーク値を算出してもよい。
上記の構成によれば、簡単な構成によりクロストーク値を算出することができる。
本発明の態様3に係る光センサ1は、上記態様1または2において、基準パルス周期の各周期において、前記第1受光素子(第1受光部5)が前記カバーパネル4からのカバーパネル反射光L2のパルス光の先頭を受け始める時間を起点(0s)とした際に、前記時間領域Taが、tb≦基準周期/2≦(基準周期+ta―基準パルス幅PW)を満たす、時間taからtb(ta<tb)の時間領域にあるとき、前記判定回路は、前記時間差抽出回路により抽出された時間差t2が、tb≦t2≦基準周期+ta-基準パルス幅PW、の範囲内にある場合において、クロストーク算出可能と判断してもよい。
上記の構成によれば、検知対象物によるカウント値の影響を受けることなく、カバーパネルによる反射光成分量のカウント値(クロストーク値)を算出することができる。
本発明の態様4に係る光センサ1は、上記態様2において、前記第1受光素子(第1受光部5)からのパルス出力の数を算出する第2カウンタ12と、発光期間T3のカバーパネル反射光L2および外乱光を含む光の入射による前記第1受光素子(第1受光部5)からの第4出力パルス数C4、非発光期間T4における外乱光の入射による前記第1受光素子(第1受光部5)からの第5出力パルス数C5、および、前記発光素子3の発光期間T3と非発光期間T4との比率に基づき、前記カバーパネル反射光L2の入射による前記第1受光素子(第1受光部5)からの第6出力パルス数C6を算出する第2算出回路13と、前記第2算出回路13により算出された第6出力パルス数C6と、前記時間差抽出回路7により抽出された時間差と、前記クロストーク値算出回路11により算出されたクロストーク値とに基づいて、前記対象物19までの距離を算出する距離算出回路14とをさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、光センサはクロストーク値がある状態においても、検知対象物との間の正しい距離を出力することができる。
本発明の態様5に係る光センサ1は、上記態様1から4の何れか一態様において、前記発光期間T3および前記非発光期間T4は、前記発光期間T3と前記非発光期間T4との間の比率が所定の比率となるように、所定期間において分割して交互に実施してもよい。
上記の構成によれば、外乱光照射時におけるカバーパネルによる反射光成分量のカウント値(クロストーク値)の算出精度を向上させることができる。
本発明の態様6に係る光センサ1は、上記態様5において、前記発光期間T3が、最初に実施される開始発光期間T3sと、最後に実施される終了発光期間T3eとの少なくとも二つに分割して実施されるか、又は、前記非発光期間T4が、最初に実施される開始非発光期間T4sと、最後に実施される終了非発光期間T4eとの少なくとも二つに分割して実施されてもよい。
上記の構成によれば、外乱光照射時におけるカバーパネルによる反射光成分量のカウント値(クロストーク値)の算出精度を向上させることができる。
本発明の態様7に係る電子機器は、態様1から6の何れか一態様に係る光センサ1を備えている。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 光センサ
2 基準パルス生成回路
3 発光素子
4 カバーパネル
5 第1受光素子
6 第2受光素子
7 時間差抽出回路
8 判定回路
9 第1カウンタ
10 第1算出回路
11 クロストーク値算出回路
12 第2カウンタ
13 第2算出回路
14 距離算出回路
SPAD_SG1 第1受光パルス信号
SPAD_SG2 第2受光パルス信号
C1 第1出力パルス数
C2 第2出力パルス数
C3 第3出力パルス数
C4 第4出力パルス数
C5 第5出力パルス数
C6 第6出力パルス数
T3 発光期間
T4 非発光期間
PW 基準パルス幅
Ta 時間領域
t1 時間幅
t2 時間差
ta 時刻
tb 時刻

Claims (6)

  1. 基準パルス信号を生成する基準パルス生成回路と、
    前記基準パルス信号に基づいて対象物に向かって光を出射する発光素子と、
    前記光の一部を透過し他の一部を反射するカバーパネルと、
    前記対象物により反射された対象物反射光と前記カバーパネルにより反射されたカバーパネル反射光とを受光可能に設けられたフォトカウント型の第1受光素子と、
    前記第1受光素子よりも前記発光素子の近くに配置されて、前記カバーパネル反射光、センサパッケージ内部の反射光、及び、前記発光素子からの直接光を受光するフォトカウント型の第2受光素子と、
    前記第1受光素子からの第1受光パルス信号と前記基準パルス信号に基づく基準周期を表す波形と前記第2受光素子からの第2受光パルス信号とに基づいて、前記第1受光パルス信号が前記第1受光素子から出力される時間と前記第2受光パルス信号が前記第2受光素子から出力される時間との間の時間差を抽出する時間差抽出回路と、
    記カバーパネル反射光の成分量を表すクロストーク値を算出可能であるかを判定する判定回路とを備え、
    前記時間差抽出回路が、前記第1受光パルス信号を基に、前記基準周期を表す波形を第1遅延量分遅延させた波形を生成し、前記第2受光パルス信号を基に、前記基準周期を表す波形を第2遅延量分遅延させた波形を生成し、前記第1遅延と前記第2遅延とに基づいて前記時間差を抽出し、
    前記第1受光素子が前記カバーパネルからのカバーパネル反射光を受けるパルス幅時間領域の一部または全てを含む基準パルス幅内の時間領域の時間幅内において、上記第1受光素子からの第1受光パルス信号の数を算出する第1カウンタと、
    発光期間における、前記カバーパネル反射光および外乱光を含む光の入射による前記第1受光素子からの第1出力パルス数、非発光期間における外乱光の入射による前記第1受光素子からの第2出力パルス数、および、前記発光素子の発光期間と非発光期間との比率に基づいて、前記カバーパネル反射光の入射による前記第1受光素子からの第3出力パルス数を算出する第1算出回路と、
    前記第3出力パルス数に基づいて前記クロストーク値を算出し、前記判定回路が前記クロストーク値を算出可能であると判定した場合に、前記算出されたクロストーク値で、事前に保持しているクロストーク値を更新する、クロストーク値算出回路と、
    前記第1受光素子からのパルス出力の数を算出する第2カウンタと、
    前記発光期間のカバーパネル反射光および外乱光を含む光の入射による前記第1受光素子からの第4出力パルス数、非発光期間における外乱光の入射による前記第1受光素子からの第5出力パルス数、および、前記発光素子の発光期間と非発光期間との比率に基づき、前記カバーパネル反射光の入射による前記第1受光素子からの第6出力パルス数を算出する第2算出回路と、
    前記第2算出回路により算出された第6出力パルス数と、前記クロストーク値算出回路により算出されたクロストーク値と前記時間差抽出回路により抽出された時間差とに基づいて、前記対象物までの距離を補正計算する距離算出回路とをさらに備えることを特徴とする光センサ。
  2. 前記クロストーク値算出回路は、前記時間領域(Ta)の時間幅t1内において、前記第1受光素子が前記カバーパネル反射光を受ける時間領域の割合がx%であるとき、
    第3出力パルス数×(基準周期×基準パルス幅PW/基準パルス周期)/(t1×x/100)、
    により前記クロストーク値を算出する請求項1に記載の光センサ。
  3. 前記クロストーク値算出回路は、前記第1受光パルス信号のパルス幅が前記時間領域の時間幅と重複するときに前記クロストーク値を更新せず、前記第1受光パルス信号のパルス幅が前記時間領域の時間幅と重複しないときに前記クロストーク値を更新する請求項2に記載の光センサ。
  4. 前記発光期間および前記非発光期間は、前記発光期間と前記非発光期間との間の比率が所定の比率となるように、所定期間において分割して交互に実施される請求項1に記載の光センサ。
  5. 前記発光期間が、最初に実施される開始発光期間と、最後に実施される終了発光期間との少なくとも二つに分割して実施されるか、又は、前記非発光期間が、最初に実施される開始非発光期間と、最後に実施される終了非発光期間との少なくとも二つに分割して実施される請求項4に記載の光センサ。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載の光センサを備えていることを特徴とする電子機器。
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