JP7107446B2 - 押出プレス装置および押出プレス装置のプラテン - Google Patents

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Description

本発明は、金属、例えばアルミニウム合金の押出成形に用いられる押出プレス装置に関し、特にプラテンに関する。
押出プレス装置により金属材料を押出成形するには、プレッシャーリングを介してプラテンに配置されたダイスにビレットが押出作用力をもって押し付けられる。この押出作用力は、押出プレス装置が備えるメインシリンダにより付与される。押出工程中において、押出作用力の反力がプラテンおよびメインシリンダハウジングに作用すると、プラテンに撓みが発生する。プラテンの撓みにともなって、プレッシャーリングおよびダイスに撓みが生じる。このプラテンは、エンドプラテンと称されることもある。
図9は、プラテン220に発生する撓みを示している。
図9の上側の図に示すように、押出作用力Fの反力fは、プラテン220の略中央部にダイス260およびプレッシャーリング250を介して押出方向に作用する。押出方向は押出作用力Fを示す白抜き矢印と同じ向きで示される。一方、この反力fに対しては、タイロッド287には反力fと逆向きの抗力f’が生じる。タイロッド287は押出方向に平行に弾性域内で変形(伸張)することによりこの反力fに抗する。その結果、プラテン220には、プラテン220の略中央部を押出方向に突出させるように弯曲させようとする曲げモーメントMが発生する。しかしながら、その後方に製品を連続して押出成形(排出)するために、厚さ方向に貫通する排出路242が形成されているプラテン220は、排出路242の近傍に、曲げモーメントMに抗する十分な剛性を確保することが物理的に困難である。したがって、押出工程において、図9の下側の図に示すような撓み、弯曲変形が発生する。
なお、図9は概略平面図であるが、タイロッド287はプラテン220の四隅に配置されているため、側面からの矢視においても平面図と同様にプラテン220の撓みが発生する。すなわち、3次元的にはプラテン220の略中央部が押出方向に突出するような撓みとなる。
また、押出工程における押出作用力Fによりプラテン220が撓むと、この撓みに対応してプラテン220に固定されているプレッシャーリング250およびダイス260も変形する。
プラテンに作用する押出工程中の押出作用力は押出開始時から押出完了時にかけて変動、具体的には図10に示すように減少するため、押出工程中にプラテン220の撓みは減少する。この撓みの減少に伴って、プレッシャーリングおよびダイスの変形も減少し得る。そのため、押出工程の開始から完了までの間、ダイスから押出成形される製品の寸法が変動し、ダイスの変形の変動の程度によっては、製品について所望する寸法精度を得ることが難しくなる。なお、図10に示すグラフの横軸は、押出工程中のビレットの長さLを示し、縦軸はビレットを押出成形するために要する押出作用力Fを示す。押出作用力Fは、ビレットを介してダイスに作用する所要押出力Faと、ビレット外周面及びビレットが収納されるコンテナ内周面の摩擦力fbとの和、すなわち、F=Fa+fbで表される。前述した押出工程中の押出作用力の減少は、摩擦力fbの減少によるものである。また、所要押出力Faは熱影響を無視すれば押出工程中は一定で変動しない。
特許文献1には、押出工程中の撓みを抑制することができるプレッシャーリングと、このプレッシャーリングを用いた押出ブレス装置が開示されている。特許文献1のプレッシャーリングは、外側部材と内側部材とを備える2重構造をなし、外側部材が内側部材に焼きばめされている。特許文献1のプレッシャーリングによれば、外側部材が内側部材に焼きばめされているので、内側部材には径方向の外側から内側に向かう応力が付与されている。したがって、プレッシャーリングの軸線方向に荷重を受けても、外側から内側に向かう応力が当該荷重に対抗するので、撓みが抑制される。
特開平10-258309号公報
特許文献1によれば、プレッシャーリングの撓みを抑えることができる。しかし、プレッシャーリングの撓みはプラテンの撓みに基づいており、2重構造のプレッシャーリングに外側から内側に向かう応力を生じさせたとしても、プラテンの撓みがなくなるわけではない。したがって、押出工程中におけるプレッシャーリングおよびダイスの変形の変動を、製品について高い寸法精度を得るために十分な程度まで抑えることは難しい。
そこで本発明は、撓みが発生するのを抑えることのできるプラテンを備える押出プレス装置を提供することを目的とする。
本発明に係る押出プレス装置は、被加工材を押出成形するダイスと、ダイスに被加工材を押し付ける押圧力を付与するシリンダと、ダイスからの押圧力を受けるプラテンと、を備える。
本発明に係るプラテンは、外側要素と、外側要素の内側に外側要素と同軸上に配置される内側要素と、を備える。
本発明に係る内側要素は、外側要素の表裏の両側から、外側要素を挟持して設けられる。
本発明に係るプラテンは、好ましくは、外側要素と内側要素が嵌合さ、内側要素には、軸線方向(C)に引張応力が発生し、外側要素には、引張応力に対応する圧縮応力が発生している。
本発明に係る内側要素は、好ましくは、締結により外側要素を挟持して設けられる。
本発明に係るプラテンは、好ましくは、互いに嵌合される外側要素と内側要素は、嵌合に関わらない部位は隙間が空けられる。
本発明に係る内側要素は、好ましくは、前方側に設けられる大径部と、大径部に連なる小径部と、小径部に締結される締結部材と、を備える。
締結部材は、予め小径部に締め付けられることにより外側要素を押圧して、押出工程中に作用する荷重以上の予備荷重を付与することにより、引張応力が発生している。
本発明に係る外側要素は、好ましくは、内側要素により挟持される領域に、圧縮応力が発生している。
本発明に係る外側要素は、好ましくは、内側要素に隣接して内側要素の外側に嵌合される第1外側要素と、第1外側要素に隣接して第1外側要素の外側に嵌合される第2外側要素と、を備える。この内側要素は、第1外側要素の表裏両側から、第1外側要素を挟持して設けられる。
この内側要素には、好ましくは、軸線方向(C)に引張応力が発生し、第1外側要素には、引張応力に対応する圧縮応力が発生している。
本発明に係る外側要素は、好ましくは、第1外側要素と第2外側要素とは、収縮ばめにより嵌合される。
本発明に係る内側要素は、好ましくは、押出製品に冷却媒体を供給する流体供給構造160が配置される。
本発明に係る内側要素は、好ましくは、外側要素と縦弾性係数が略同じ金属材料、または、外側要素よりも縦弾性係数の大きな金属材料からなる。
本発明によれば、内側要素は外側要素の表裏から外側要素を挟持する。この挟持により、内側要素には引張応力を発生させるとともに、外側要素には圧縮応力を発生させることができる。そのため、押出工程中に押出方向に荷重が作用したとしても、内側要素に発生する引張応力および外側要素に発生する圧縮応力は減少しつつも維持される。そのため、外側要素に撓みが発生しても、引張応力圧縮応力が発生している部分は撓みが生じにくい。
第1実施形態に係るプラテンを備える押出プレス装置の概略構成を示す部分断面平面図である。 図1のプラテンの構成を示す部分断面平面図およびその一部の拡大図である。 図2のプラテンを軸線方向に分解して示す図である。 図2のプラテンの他の形態を示す図である。 第2実施形態に係るプラテンを示す正面図である。 図5のプラテンの構成を示す部分断面平面図である。 図6のプラテンを軸線方向に分解して示す図である。 図6のプラテンに設けられる流体供給構造160の構成を示す断面図である。 プラテンに生ずる撓みを説明する図である。 押出作用力Fの押出工程中の変動を示すグラフである。
以下、本発明に係る押出プレス装置を実施形態に基づいて説明する。本実施形態に係る押出プレス装置は、径方向に複数に分割された要素からなるプラテンを有する。複数に分割された中で内側に配置される要素は、プレッシャーリングが固定されるとともに、それよりも外側に配置される要素を貫通して表裏から当該要素を挟み込む。本実施形態に係るプラテンは、この構造を備えることにより、押出工程中の撓みを抑えることができる。
本実施形態は、径方向に2つに分割された構造を有する第1実施形態と径方向に3つに分割された構造を有する第2実施形態とを含んでいる。以下、第1実施形態、第2実施形態の順に説明する。
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る押出プレス装置1に基づいて本実施形態に係るプラテン20を説明する。
押出プレス装置1は、図1に示すように、被加工材であるビレットBが押し出される押出部10と、ビレットBを収容し保持する保持部70と、保持部70に収容されるビレットBを押出部10に向けて押圧する負荷を生成する圧力生成部80と、を備える。プラテン20は、押出部10を構成する主たる要素である。
[押出部10]
押出部10は、図1、図2および図3に示すように、プラテン20と、プラテン20に支持されるプレッシャーリング50と、プレッシャーリング50に支持されるダイス60と、を備える。
プラテン20は、外側要素30と、外側要素30の内側に同軸上に嵌合により支持される内側要素40と、を備え、径方向に分割される2層構造を有している。
[外側要素30]
外側要素30は、図2および図3に示すように、後方側に設けられる厚肉部31と、厚肉部31に連なり前方側に設けられる薄肉部33と、を備える直方体形状の部材である。なお、厚肉部31と薄肉部33の“肉厚”は、後述する保持孔35の内周面から外側要素30の外周面までの距離を示すものである。外側要素30は、厚肉部31および薄肉部33の内側に設けられ、前後方向に貫通するとともに、内側要素40を篏合させるための保持孔35を備える。保持孔35は、厚肉部31に対応する小内径部36と、薄肉部33に対応する大内径部37と、を備え、前後方向に階段状に形成されている。外側要素30は、通常、鋳鉄により作製される。内側要素40も同様である。
なお、押出プレス装置1において、図1に示す(F)の側を前、(B)の側を後と定義する。また、径方向の寸法は、図1、図2に示す中心軸線Cを基準に定められる。
[内側要素40]
内側要素40は、図2および図3に示すように、プレッシャーリング50の取付面48が設けられる大径部41と、大径部41に連なり、厚肉部31を前後方向に貫通して設けられる小径部43と、を備える円筒状の部材である。内側要素40は、外観上、ボルトに似ており、大径部41が頭部に対応し、小径部43が胴部に対応する。
内側要素40の外径は、外側要素30の外面(上下面及び両側面)の長さに比べて小さく、外側要素30の内径側の一部を代替しているものとみなされる。予備荷重を作用させた際、図2の、外側要素30(厚肉部31)の受圧面32に予備荷重に相当する以下の面圧ΔPが発生する。この面圧ΔPが、外側要素30の材料強度の降伏点を下回り、さらに安全率を見込んだ面圧になるように、リング状の受圧面32の面積を決定する、内側要素40の大径部41および小径部43それぞれの直径が、使用されるダイス60の直径やプレッシャーリング50の直径も考慮されて決定される。
ΔP=A/F
A=π・(D-d)/4
ΔP:受圧面32の面圧 F:押出作用力(予備荷重MF)
A:受圧面32の面積 ΦD:大径部41の外径 Φd:小径部43の外径
内側要素40は、大径部41から小径部43に亘って前後方向に貫通する排出路42が設けられる。ダイス60を通過して押し出された押出製品は排出路42を通って押出プレス装置1から後方に排出される。また、内側要素40は、小径部43の後方側の外周端部におねじ44が切られている。小径部43のおねじ44は、後述する締結部材46のめねじ47と締め付けられる。さらに、内側要素40は、大径部41と小径部43を繋ぐ受圧面45を備える。受圧面45は、外側要素30からの中心軸線Cに平行な方向、つまり軸線方向の圧力を受ける面である。受圧面45と外側要素30の受圧面32は、中心軸線Cに直交する平面が例示されているが、互いに圧力を受けることができるのであれば、他の形状であってもよい。例えば、押出方向Ed(図1)に傾くテーパ面、階段状の面などを適用できる。
内側要素40は、大径部41および小径部43を外側要素30に固定するための締結部材46を備える。締結部材46はナットと同様の形態をなしており、小径部43に形成されたおねじ44と締め付けられるめねじ47が内周面に切られている。第1実施形態は、押出プレス装置1の組立時に、予備荷重MFを発生させた状態において、予め締結部材46をプラテン20の後方側から小径部43に締め付けることにより、内側要素40に中心軸線Cに平行な引張応力PFを常時発生させるところに特徴を有している。
予備荷重MFは、プレッシャーリング50およびダイス60を介して、押出工程中に内側要素40に作用する定格荷重以上の値に設定される。予備荷重MFの発生手順の例は後述される。
第1実施形態においては、小径部43の少なくともおねじ44が外側要素30の後方に突出されるとともに、締結部材46のめねじ47がこのおねじ44に締め付けられる。これにより、外側要素30の厚肉部31は内側要素40と締結部材46による締結により挟持される。
締結部材46は、プラテン20の後方側から内側要素40のおねじ44にねじ込むことが可能であって、また、ダイス60から押し出される製品をプラテン20から排出させる排出路42が形成されることが必要な要件である。この要件を備えていれば、図4に示すように、内側要素40の小径部43の内周面に加工されためねじ44’と締結部材46’から小径部43の内周面へ突出する部位の外周面に加工されたおねじ47’とが締め付けられる形態であってもよい。
[プレッシャーリング50]
プレッシャーリング50は、図1~図3に示すように、内側要素40の取付面48に図示を省略するボルト等で取り付けられ、ダイス60からの押圧力を受けるとともに、内側要素40に押圧力を伝達する。プレッシャーリング50は、内側要素40の排出路42に通じる通過路51を備えている。プレッシャーリング50は、外側要素30および内側要素40よりも高強度材料、例えば工具鋼から作製される。
[保持部70]
保持部70は、図1に示すように、ビレットBを保持するコンテナ71と、コンテナ71を保持するコンテナホルダ73と、コンテナホルダ73を介してコンテナ71をダイス60に押し付けるコンテナシリンダ75と、を備えている。
コンテナ71は、コンテナホルダ73に支持された状態で前後方向に貫通する保持室72を備えている。ビレットBは、この保持室72に収容された状態でコンテナ71に保持される。
コンテナホルダ73はコンテナ71を保持する。コンテナホルダ73に保持されるコンテナ71はコンテナホルダ73と一体的に前後方向に往復移動が可能である。
コンテナシリンダ75は、プラテン20に固定されるシリンダ76と、シリンダ76に対して進退可能に設けられるピストンロッド77と、を備えている。ピストンロッド77はその先端部分がコンテナホルダ73に固定されており、コンテナシリンダ75を動作させることによりコンテナホルダ73を介してコンテナ71をダイス60に押し付けることができる。
[圧力生成部80]
圧力生成部80は、図1に示すように、プラテン20と対向するように配置されるメインシリンダハウジング81と、メインシリンダハウジング81の略中央に支持されるメインシリンダ83と、を備える。また、圧力生成部80は、メインシリンダ83の周囲においてメインシリンダハウジング81に支持されるサイドシリンダ85と、メインシリンダ83の周囲においてメインシリンダハウジング81に支持されるタイロッド87と、を備える。
メインシリンダ83は、メインラム84と、メインラム84の先端部に固定されるメインクロスヘッド86と、メインクロスヘッド86に取り付けられる押出ステム88と、を備えている。メインシリンダ83がメインラム84をプラテン20の側に向けて動作させれば、押出ステム88がビレットBをダイス60に向けて押し付ける。
タイロッド87は、タイロッドナット89とともにメインシリンダハウジング81とプラテン20を連結する。タイロッド87およびタイロッドナット89はプラテン20の四隅および対応するメインシリンダハウジング81の四隅を連結する。押出工程中に、プラテン20にはダイス60およびプレッシャーリング50を介して、また、メインシリンダ83を介して、メインシリンダハウジング81にはプラテン20およびメインシリンダハウジング81を互いに離間させる方向への押出作用力の反力が作用する。タイロッド87の大径部を構成するタイロッドナット89は、この反力に抗して、プラテン20及びメインシリンダハウジング81の移動を拘束する。そして、タイロッド87は、タイロッド87の弾性領域での伸張を許容しつつ、押圧作用力の反力に抗する強度を有するように構成されている。
[押出プレス装置1の動作]
以上の構成を備える押出プレス装置1の動作を説明する。
押出プレス装置1により被加工材であるビレットBを押出成形する場合、図示しない保持手段により、プラテン20にプレッシャーリング50を介して配置されたダイス60に、コンテナシリンダ75でコンテナ71を押し付ける。そして、押出ステム88をプラテン20の側に移動させて、コンテナ71内に収納されたビレットBをダイス60に押圧させる。この工程をアプセット工程という。メインラム84をさらにプラテン20の側に移動させることにより、ビレットBを押出ステム88によりダイス60に押圧させて、ダイス60のダイス孔61から後方へ、所定の製品を連続して押出成形する。この工程を押出工程という。なお、メインクロスヘッド86には、サイドシリンダ85のシリンダロッドも固定され、サイドシリンダ85は押出工程時、つまりメインクロスヘッド86の前進時およびメインクロスヘッド86の後退時に駆動される。
[引張応力PFの発生手順]
次に、予備荷重MFにより、内側要素40に、予め中心軸線Cに平行に引張応力PFを発生させる手順の一例について簡単に説明する。なお、図1~図3を適宜参照願いたい。
[外側要素30と内側要素40の仮固定]
最初に、プレッシャーリング50を図示しないボルト等でプラテン20の内側要素40の取付面48に固定する。この時点では、締結部材46は外されている。
引き続き、プレッシャーリング50が固定された内側要素40をクレーンや、専用の挿入治具等でプラテン20の外側要素30の保持孔35に挿入させる。内側要素40の小径部43の外径と保持孔35の小内径部36の内径とが、外側要素30に対する内側要素40の位置決め基準を満たすクリアランスを有している。したがって、外側要素30に対する内側要素40の位置決めは特に必要ない。一方、内側要素40の大径部41の外径に対して、大径部41が収容される収容室39の開口径は大きく(図2)、所定のクリアランスSが確保される。収容室39の開口径とは保持孔35の大内径部37の内径のことである。このクリアランスSについては後述する。この状態において、内側要素40の小径部43のおねじ44の一部が外側要素30よりも後方に露出する。このおねじ44に締結部材46のめねじ47をクレーンや専用の挿入治具等を用いてねじ込ませることで、締結部材46を小径部43に仮締めさせる。
[予備荷重MFの作用]
次に、プラテン20およびメインシリンダハウジング81の間に、押出工程中に押出方向Edに作用する荷重(定格荷重)以上の予備荷重MFを作用させる。具体的には、ダイス60の代わりに、製品形状を模した開口部のないダミーダイス等を、図示しない保持手段によりプレッシャーリング50に配置させ、このダミーダイスに、コンテナシリンダ75で、ビレットBが収容されていないコンテナ71を押し付ける。
そして、メインシリンダ83およびサイドシリンダ85を駆動させて、図示が省略される押出治具等を先端に取り付けた押出ステム88をコンテナ71の保持室72内でプラテン20の側に移動させて、押出治具によりダミーダイスに押出作用力を直に作用させる。この時、ダミーダイスを介して、プラテン20およびメインシリンダハウジング81の間に作用させる押出作用力(予備荷重MF)が、押出工程中に押出方向Edに作用する荷重(定格荷重)以上になるよう、メインシリンダ83およびサイドシリンダ85へ供給する作動油圧力を制御する。予備荷重MFは、定格荷重の105~110%とすることが好ましい。
定格荷重よりも大きなこの予備荷重MFを作用させることにより、プラテン20は、内側要素40の受圧面45を介して、定格荷重での押出工程時よりも大きく圧縮される。
[締結部材46の増し締め]
そして、この状態において、専用のねじ込み治具等で、仮締めされていた締結部材46を、プラテン20の後方側から内側要素40の小径部43のおねじ44にねじ込んで増し締めする。内側要素40には予備荷重MFが押出方向Edに作用しているため、外側要素30に対する内側要素40の相対的な回転運動を拘束させる周り止め手段は不要である。また、受圧面45の押出方向Edへの投影面積に含まれる外側要素30が、定格荷重での押出工程時よりもさらに圧縮されている。そのため、大きなねじ込み力を掛けずとも、締結部材46を内側要素40の小径部43にねじ込んだ後、予備荷重MFを開放すると、内側要素40に中心軸線Cに平行に、予備荷重MFに準じた引張応力PFを常時発生させることができる。
[第1実施形態の効果]
次に、第1実施形態に係るプラテン20が奏する効果について説明する。この効果は、外側要素30と内側要素40の間に以上で説明した応力状態を発生させることによる第1の効果と、クリアランスSを設けることによる第2の効果を含む。以下、順に説明する。
[外側要素30と内側要素40の応力状態による第1の効果]
第1実施形態において、内側要素40は外側要素30の表裏から外側要素30を挟持する。これにより、内側要素40には中心軸線Cに平行に引張応力PFが発生し、内側要素40の受圧面45と締結部材46との間に挟まれる外側要素30の部位には圧縮応力CFが発生する。これら引張応力PFおよび圧縮応力CFは、定格荷重よりも大きな予備荷重MFに準じた応力である。そのため、押出工程中に押出方向Edに作用する荷重が、最大、定格荷重と略同じであったとしても、内側要素40に発生する引張応力PF、および、外側要素30に発生する圧縮応力CFは減少しつつも維持される。そのため、タイロッド87が伸長し、かつ、プラテン20の外側要素30に撓みが発生しても、内側要素40および締結部材46による、プラテン20の略中央部の締結状態が維持され、撓みが生じにくい。
このように、本実施形態によれば、押出工程中、内側要素40および締結部材46による、プラテン20の略中央部の締結状態およびこの締結状態による圧縮応力CFが維持される。したがって、プラテン20の後方側に製品を押し出して排出させる排出路42が内側要素40に形成されていても、プラテン20の特に外側要素30に撓みを発生させる曲げモーメントM(図10(a))に対抗するための十分な剛性を、排出路42の近傍の、内側要素40(大径部41)及び締結部材46により把持された、外側要素30の厚肉部31の部位に確保することができる。こうして、第1実施形態によれば、プラテン20の撓みを抑制するという第1の効果を奏することができる。
[クリアランスSを設けることによる第2の効果]
第1実施形態は、クリアランスSを備えることにより、プラテン20に撓みが発生しても、この撓みのプレッシャーリング50への影響を抑制することができる。以下、図2の部分拡大図を参照して説明する。
この部分拡大図において、外側要素30に撓みが発生する前を2点鎖線で示し、撓みが発生した後を実線で示している。外側要素30と内側要素40の間にはクリアランスSが設けられている。クリアランスSは、外側要素30と内側要素40の嵌合に関わらない部位に設けられた隙間である。
このクリアランスSは、プラテン20、特に外側要素30に図示するような撓みが生じたとしても、収容室39を区画する内周面38が内側要素40の大径部41に接触しないように設定される。
この構成によれば、外側要素30の撓みがプレッシャーリング50の変形に直接影響しない。そのため、外側要素30に撓みが発生し、押出作用力Fの変動(減少)によりこの撓み(撓み量)が変動した場合でも、プレッシャーリング50に図示しない保持手段により配置されているダイス60を変形させることがないという第2の効果を奏することができる。また、先に説明したように、内側要素40の小径部43の外径と小径部43が挿入される保持孔35の開口部径との間には、外側要素30に対する内側要素40の位置決め基準を満たすクリアランスしか有していない。しかし、外側要素30の撓みが発生する状態において、小径部43が挿入される外側要素30の開口部内周面(小内径部36の内周面)の大部分は、内側要素40の小径部43の外周面から離間する方向に変形する。そのため、外側要素30が撓む際に、このクリアランスの小ささがプレッシャーリング50の変形に影響する虞はない。なお、図2における所定のクリアランスSおよび外側要素30の撓みは、説明の理解を容易にするために誇張して示している。
一方、押出工程中、内側要素40および締結部材46による、外側要素30の略中央部の締結状態が維持されることと、この締結状態により圧縮応力CFが維持されることで確保される、外側要素30の撓みを発生させる曲げモーメントMに対抗するための剛性は、内側要素40がプラテン20と縦弾性係数が略同じ金属材料であっても構造上確保することが可能である。そのため、内側要素40をプラテン20よりも縦弾性係数が大きな金属材料で製造することにより、プラテン20の略中央部に発生させる圧縮応力CFに加えて、この中央部の強度自体を向上させて、この剛性をさらに高めることも可能である。
このように、内側要素40および締結部材46により、内側要素40には引張応力PF、外側要素30には圧縮応力CFを発生させることにより、外側要素30の略中央部の剛性を向上し、押出工程中の外側要素30の撓み(撓み量)を抑制することができる。
また、外側要素30の撓み(撓み量)が発生し、押出作用力Fの変動(減少)により、押出工程中に変動したとしても、内側要素40の大径部41の外周面と、大径部41が配置される外側要素30の保持孔35の内周面と、が接触しない構成により、所定のクリアランスSが減少しつつも確保されるため、外側要素30の撓みがプレッシャーリング50の変形に直接影響しない。
その結果、特許文献1に開示された押出プレス装置に対して、押出工程中の、プレッシャーリング50やダイス60の変形(変形量)およびその変動を大幅に抑制することができ、押出工程の開始から完了までの間、ダイス60から押出成形される製品について、所望する寸法精度で得ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るプラテン120を図5~図8を参照して説明する。
第2実施形態に係るプラテン120は、図5および図6に示すように、第2外側要素130、第1外側要素140および内側要素150を備える3層構造を有している。第2外側要素130は直方体形状の部材である。また、第1外側要素140および内側要素150は円筒状の部材であり、中心軸線C上に同軸に配置されている。第2外側要素130の内側に第1外側要素140が嵌合され、第1外側要素140の内側に内側要素150が嵌合されている。内側要素150は、第1外側要素150の表裏両側から、第1外側要素150を挟持して設けられる。
[第2外側要素130]
第2外側要素130は、図5、図6および図7に示すように、後方側に設けられる厚肉部131と、厚肉部131に連なり前方側に設けられる薄肉部133と、を備える。第2外側要素130は、厚肉部131および薄肉部133の内側に設けられ、前後方向に貫通するとともに、第1外側要素140を篏合させるための保持孔135を備える。保持孔135は、厚肉部131に対応する小内径部136と、薄肉部133に対応する大内径部137と、を備え、前後方向に階段状に形成されている。
[第1外側要素140]
第1外側要素140は、図5、図6および図7に示すように、後方側に設けられる小径部141と、小径部141に連なり前方側に設けられる大径部143と、を備える。第1外側要素140は、小径部141と大径部143を貫通するとともに、隣接する内側要素150を篏合させるための保持孔145を備える。保持孔145は、小内径部146と大内径部147と、を備え、前後方向に階段状に形成されている。
ここで、第2外側要素130と第1外側要素140とは収縮ばめ(shrinkage fit)により嵌合されていることが好ましい。収縮ばめにより嵌合されることにより、第2外側要素130と第1外側要素140の間には径方向に圧縮応力が発生する。そのために、第2外側要素130と第1外側要素140の部分は、当該部分が一体構造であるのに比べて剛性が高くなる。また、第1外側要素140を構成する素材の縦弾性係数が、第2外側要素130を構成する素材よりも大きければ、第2外側要素130の剛性をさらに向上できる。
このように、第2外側要素130に十分な剛性を確保できれば、第1実施形態が備えていたクリアランスSは最小にできるか、省くことができる。
収縮ばめとしては、焼きばめと冷やしばめが知られている。焼きばめを適用する場合には、第2外側要素130を所定の温度まで加熱して径方向に膨張させた状態で、第2外側要素130と第1外側要素140を嵌合させる。冷やしばめを適用する場合には、第1外側要素140を所定の温度まで冷却して径方向に収縮させた状態で、第2外側要素130と第1外側要素140を嵌合させる。
[内側要素150]
内側要素150は、図5、図6および図7に示すように、プレッシャーリング50の取付凹部が設けられる大径部151と、大径部151に連なり、収容室39を前後方向に貫通して設けられる小径部153と、を備えている。
内側要素150は、大径部151から小径部153に亘って前後方向に貫通する排出路152が設けられる。ダイス60を通過して押し出された押出製品は排出路152を通って押出プレス装置1から後方に排出される。また、内側要素150は、小径部153の後方側の外周端部におねじ154が切られている。小径部153のおねじ154は、締結部材156のめねじ157と締め付けられている。さらに、内側要素150は、大径部151および小径部153を連続させる受圧面155を備える。受圧面155は、第2外側要素130および第1外側要素140からの中心軸線Cに平行な圧力を受ける面である。
内側要素150は、大径部151および小径部153を第1外側要素140に固定するための締結部材156を備える。締結部材156はナットと同様の形態をなしており、小径部153に形成されたおねじ154と締め付けられるめねじ157が内周面に切られている。第2実施形態も、押出プレス装置1の組立時に、予備荷重MFを発生させた状態において、予め締結部材156をプラテン20の後方側から小径部153に締め付けることにより、内側要素140に中心軸線Cに平行な引張応力PFを常時発生させた状態で、内側要素140がプラテン120の略中央内部に配置されている。
内側要素150は、押出工程中に押出方向に作用する荷重以上の予備荷重MFにより、予め押出方向に引張応力PFを発生させた状態で、第1外側要素140に固定される。この関係は、第1実施形態の外側要素30と内側要素40の応力関係と同じである。
内側要素150は、流体供給構造160を備える。流体供給構造160は、図5に示すように、例えば、周方向に均等な間隔を開けて4か所に設けられる。
流体供給構造160は、図6~図8に示すように、押し出された押出製品を冷却する液体または気体からなる流体を供給する第1構造161と、エアカーテンを形成するためのエアを供給する第2構造165と、を備える。
第1構造161は、図示を省略する供給源から冷却媒体を流す第1流路162と、第1流路162を流れてきた冷却媒体を吐出する第1ノズル163,163と、を備える。第1流路162は、内側要素150の小径部153の内部を後方から前方に向けて延設される。第1ノズル163,163は、第1流路162の先端に接続され、その吐出口が小径部153の径方向の内側に向けられている。
第2構造165は、図示を省略する供給源から供給されるエアが流れる第2流路166と、第2流路166の先端に設けられる第2ノズル167と、を備える。第2流路166は、内側要素150の小径部153の内部を後方から前方に向けて延設される。第2ノズル167は、第2流路166の先端に接続され、その吐出口が小径部153の径方向の内側に向けられている。
第1構造161は、排出路152を通過したばかり、つまり押出直後の押出製品に冷却媒体を供給して所望する温度履歴をたどるように冷却することにより、押出製品に焼き入れ、その他の熱処理による強度向上などの効果を得るために設けられる。供給される冷却媒体は、エア、不活性ガスなどの気体、水などの液体から選択されるが、冷却能力からすると、液体、特に水を噴霧して用いることが好ましい。
冷却媒体を液体にすると、噴霧した液体が付着した部位の腐食が懸念される。例えば、噴霧された液体が、内側要素150の排出路152およびプレッシャーリング50の通過路51を経由してダイス60に付着し、ダイス60が錆びる、あるいは、発生した錆が押出製品に混入するといった問題が発生するのを避けたい。そこで本実施形態においては、好ましい形態として、第2構造165を備える。つまり、第1構造161よりも第2構造165をダイス60に近い前方側に設け、第2構造165からエアを供給することにより、第1構造161から噴霧された液体がダイス60に達するのを防ぐエアカーテンを形成する。
ここでは好ましい形態として、第1構造161から液体を押出製品に噴霧することを前提として説明したが、第1構造161から気体を押出製品に噴霧することができる。この場合、ダイス60などに腐食のおそれはないから、第2構造165を省くことができる。
また、流体供給構造160は、図8の上側の図に示すように、第1ノズル163と第2ノズル167を短管を介して内側要素150の内側に露出して設けることもできるし、図8の下側の図に示すように、第1ノズル163と第2ノズル167を内側要素150の内周面に加工した凹部に設けることもできる。前者の場合、第1ノズル163と第2ノズル167を覆う保護体164を設けることが好ましい。
[第2実施形態が奏する効果]
次に、第2実施形態が奏する効果を説明する。
第2実施形態に係るプラテン120は、第2外側要素130、第1外側要素140および内側要素150からなり、径方向に3層構造を有するが、第1外側要素140と内側要素150の間に、第1実施形態と同様の挟持による応力構造を設けている。したがって、第1実施形態と同様に、押出工程中のプラテン120の変形が抑制される。
また、第2外側要素130と第1外側要素140とが収縮ばめにより嵌合されれば、第2外側要素130と第1外側要素140の間の径方向に圧縮応力が発生する。そのために、第2外側要素130と第1外側要素140の部分は、当該部分が一体構造であるのに比べて剛性が高くなり、押出工程中のプラテン120の変形がさらに抑制されることが期待できる。このように、第2外側要素130に十分な剛性を確保できれば、第1実施形態が備えていたクリアランスSを最小にできるか、省くことができる。
次に、第2実施形態は、内側要素150に流体供給構造160を設けているので、以下説明するように、プラテン120の第2外側要素130および第1外側要素140の剛性を担保できる。
例えば、図9に示す全体が一体として構成されるプラテン220の排出路242の周囲に流体供給構造160の第1流路162、第2流路166を設けるためにきり孔加工を行うものとする。そうすると、プラテン220が撓むと、きり孔加工部に応力が集中しプラテン220の破損の要因となり得る。
きり孔加工をするのに代えて、第1流路162、第2流路166を構成する配管を排出路242の周縁に配置することもできる。しかし、この代替手段を採用するには、第1ノズル163、第2ノズル167に対応する冷却ノズルの立ち上がり高さを含めて、排出路242の開口径を大きくする必要がある。したがって、この代替手段を採用すると、プラテン220の剛性を低下させる。
以上に対して、第2実施形態は、第1流路162、第2流路166、第1ノズル163および第2ノズル167を内側要素150の内部に配置している。ここで、先に第1実施形態(段落0048)において説明したように、第1実施形態の、外側要素30の撓みが発生する状態において、小径部43が挿入される外側要素30の開口部内周面(小内径部36内周面)の大部分は、内側要素40の小径部43の外周面から離間する方向に変形する。同様に、第2実施形態の、第2外側要素130に撓みが発生した場合でも、小径部153が挿入される第2外側要素130の開口部内周面(小内径部146内周面)の大部分は、内側要素150の小径部153の外周面から離間する方向に変形する。したがって、内側要素150については、第2外側要素130の撓みによる応力集中は生じ得ず、内側要素150の中心軸線Cに平行に常時発生している、定格荷重よりも大きな予備荷重MFに準じた引張応力PFにより剛性の低下も生じ得ない。
さらに、内側要素150および締結部材156による締結により、プラテン120の一部である、第1外側要素140の小径部141を含む部位が把持され、その部位の圧縮応力CFが維持される、第1実施形態と同様の挟持による応力構造が設けられている。この応力構造により、プラテン120に撓みを発生させる曲げモーメントMに対抗するための十分な剛性が確保され、プラテン120の押出工程中の撓み自体が抑制される。そのため、内側要素150よりも外側に設けられる第1外側要素140および第2外側要素130への応力集中、剛性の低下を避けることができる。
また、一体型のプラテン220に比べて寸法および重量の小さい内側要素150にきり孔加工をするのは、プラテン220にきり孔加工するよりも、加工が容易である。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に置き換えたりすることができる。たとえば、流体供給構造160は、第1実施形態の内側要素40に設けることができる。
1 押出プレス装置
10 押出部
20 プラテン
30 外側要素
31 厚肉部
32 受圧面
33 薄肉部
33A 面
33B 面
35 保持孔
36 小内径部
37 大内径部
38 内周面
39 収容室
40 内側要素
41 大径部
42 排出路
43 小径部
45 受圧面
46 締結部材
46’ 締結部材
48 取付面
50 プレッシャーリング
60 ダイス
70 保持部
71 コンテナ
72 保持室
73 コンテナホルダ
75 コンテナシリンダ
76 シリンダ
77 ピストンロッド
80 圧力生成部
81 メインシリンダハウジング
83 メインシリンダ
84 メインラム
85 サイドシリンダ
86 メインクロスヘッド
87 タイロッド
88 押出ステム
89 タイロッドナット
120 プラテン
130 第2外側要素
131 厚肉部
133 薄肉部
135 保持孔
136 小内径部
137 大内径部
140 第1外側要素
141 小径部
143 大径部
145 保持孔
146 小内径部
147 大内径部
150 内側要素
151 大径部
152 排出路
153 小径部
155 受圧面
156 締結部材
160 流体供給構造
161 第1構造
162 第1流路
163 第1ノズル
165 第2構造
166 第2流路
167 第2ノズル
220 プラテン
242 排出路
250 プレッシャーリング
260 ダイス
287 タイロッド
B ビレット
C 中心軸線
S クリアランス

Claims (12)

  1. 被加工材を押出成形するダイスと、
    前記ダイスに前記被加工材を押し付ける押圧力を付与するシリンダと、
    前記ダイスからの前記押圧力を受けるプラテンと、を備え、
    前記プラテンは、
    外側要素と、
    前記外側要素の内側に前記外側要素と同軸上に配置される内側要素と、を備え、
    前記内側要素は、
    前記ダイスから押し出される押出製品に向けて冷却媒体を供給する流体供給構造を備える、ことを特徴とする押出プレス装置。
  2. 前記流体供給構造は、前記冷却媒体を供給する第1構造を備え、
    前記第1構造は、前記冷却媒体が流れる第1流路と、前記第1流路を流れてきた前記冷却媒体を吐出する第1ノズルと、を備える、請求項1に記載の押出プレス装置。
  3. 前記流体供給構造は、エアカーテンを形成するためのエアを供給する第2構造を備え、
    前記第2構造は、前記エアが流れる第2流路と、前記第2流路を流れてきた前記エアを吐出する第2ノズルと、を備え、
    前記第2ノズルは、前記第1ノズルよりも前記ダイスに近い側に設けられる、
    請求項2に記載の押出プレス装置。
  4. 前記流体供給構造は、周方向に均等な間隔を開けて設けられる、
    請求項2または請求項3に記載の押出プレス装置。
  5. 前記内側要素は、
    前方側に設けられる大径部と、前記大径部に連なる小径部と、を備え、
    前記第1流路は、前記小径部の内部を後方から前方に向けて延設され、前記第1ノズルは、その吐出口が前記小径部の径方向の内側に向けられている、
    請求項2に記載の押出プレス装置。
  6. 前記内側要素は、
    前方側に設けられる大径部と、前記大径部に連なる小径部と、を備え、
    前記第2流路は、前記小径部の内部を後方から前方に向けて延設され、前記第2ノズルは、その吐出口が前記小径部の径方向の内側に向けられている、
    請求項に記載の押出プレス装置。
  7. 前記第1ノズルから吐出される前記冷却媒体としての液体が前記ダイスに達するのを防ぐために、前記エアカーテンが形成される、
    請求項に記載の押出プレス装置。
  8. 前記流体供給構造は、
    前記第1ノズルと前記第2ノズルが、短管を介して前記内側要素の内側に露出して設けられるか、または、
    前記第1ノズルと前記第2ノズルが、前記内側要素の内周面に形成された凹部に設けられる、
    請求項に記載の押出プレス装置。
  9. 前記内側要素は、
    前記外側要素の表裏の両側から、前記外側要素を挟持して設けられる、
    請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の押出プレス装置。
  10. 前記内側要素は、
    押出工程中に作用する荷重以上の予備荷重により、予め軸線方向に引張応力を発生させた状態で、前記外側要素の内側に配置される、
    請求項9に記載の押出プレス装置。
  11. 前記内側要素が、前記外側要素と縦弾性係数が略同じ金属材料、または、前記外側要素より縦弾性係数の大きな金属材料からなる、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の押出プレス装置。
  12. ダイスの押出成形による押圧力を受ける、押出プレス装置のプラテンであって、
    前記プラテンは、
    外側要素と、前記外側要素の内側に前記外側要素と同軸上に配置される内側要素と、を備え、
    前記内側要素は、
    前記ダイスから押し出される押出製品に向けて冷却媒体を供給する流体供給構造を備える、
    押出プレス装置のプラテン。
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