JP7106252B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置の傾斜磁場電源装置における増幅アンプ(パワーステージ)は、複数の半導体スイッチを有するD級アンプで構成され、傾斜磁場コイル(誘導性負荷)に大電圧を出力する。増幅アンプは、D級アンプにおける複数のフルブリッジ回路の出力を直列に接続し、高速動作と大電圧出力を実現している。このとき、傾斜磁場電源装置は、一般的に、傾斜磁場コイルに任意の電流波形を出力するための制御を実行する。電流波形の制御における電圧の出力の切り替え毎に、複数の半導体スイッチ全てをOFFにするタイミング(デッドタイム)が必要となる。このデッドタイムにより、傾斜磁場コイルにおける電流の値がゼロから離れる電流の立ち上がりとこの電流の値がゼロに接近する電流の立ち下がりとにおいて、増幅アンプから出力された出力電圧が変化する。出力電圧の変化により、電流の立ち上がりにおける電流波形と電流の立ち下がりにおける電流波形との対称性が悪くなる。これにより、MR信号の発生タイミングが理想からずれるため、画質の低下を引き起こすことがある。
特開平10-080413号公報 特表2013-535946号公報 特開平01-086959号公報
目的は、画質を向上可能な磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、パルス幅変調部と、調整部とを具備する。パルス幅変調部は、複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調する。調整部は、前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する。
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態の傾斜磁場電源に対する比較例としての傾斜磁場電源の構成を示すブロック図である。 図3は、増幅器の一部の回路構成および増幅器に接続された負荷部分の一例を示す図である。 図4は、トランジスタTr1、Tr4をONにし、トランジスタTr2、Tr3をOFFにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図5は、トランジスタTr2、Tr3をONにし、トランジスタTr1、Tr4をOFFにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図6は、トランジスタTr1、Tr2をONにし、トランジスタTr3、Tr4をOFFにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図7は、トランジスタTr3、Tr4をONにし、トランジスタTr1、Tr2をOFFにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図8は、傾斜磁場コイルに印加された出力電圧と出力電圧に伴う電流とに関する複数のトランジスタ各々の動作を説明するためのタイムチャートである。 図9は、傾斜磁場コイルに印加された出力電圧と出力電圧に伴う電流とに関する複数のトランジスタ各々の動作を説明するためのタイムチャートである。 図10は、デッドタイム時のトランジスタのON/OFFの動作を説明するために、図8のタイムチャートにおける太い点線の部分を拡大した図である。 図11は、トランジスタTr1をONにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図12は、トランジスタTr4をONにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図13は、図8における電流の変化の仕方を、デッドタイムによる影響とともに記載した図である。 図14は、デッドタイム時のトランジスタのON/OFFの動作を説明するために、図9のタイムチャートにおける太い点線の部分を拡大した図である。 図15は、トランジスタTr3をONにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図16は、トランジスタTr2をONにした場合において、負荷部分に関する電流の経路を示す図である。 図17は、図9における電流の変化の仕方を、デッドタイムによる影響とともに記載した図である。 図18は、本実施形態における傾斜磁場電源の構成を示すブロック図である。 図19は、本実施形態における調整機能における処理手順の一例を示すフローチャートである。 図20は、本実施形態の第2の変形例における傾斜磁場電源の構成を示すブロック図である。 図21は、本実施形態の第2の変形例における調整機能における処理手順の一例を示すフローチャートである。 図22は、本実施形態の第3の変形例における傾斜磁場電源の構成を示すブロック図である。 図23は、本実施形態の第3の変形例における調整機能における処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を用いて、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を詳細に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1を用いて、本実施形態における磁気共鳴イメージング装置100の全体構成について説明する。図1は、本実施形態における磁気共鳴イメージング装置100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置100は、静磁場磁石101と、傾斜磁場コイル102と、傾斜磁場電源130と、寝台104と、寝台制御回路105と、送信コイル106と、送信回路107と、受信コイル108と、受信回路109と、シーケンス制御回路110と、計算機システム120とを備える。
静磁場磁石101は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、中空の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、永久磁石、超伝導磁石、常伝導磁石等である。
傾斜磁場コイル102は、中空の円筒形状に形成されたコイルである。傾斜磁場コイルは、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル102は、互いに直交するX、Y、Zの各軸に対応する不図示の3つのコイルが組み合わされて形成される。これら3つのコイルは、傾斜磁場電源130から個別に出力された出力電圧の印加に伴う電流により、X、Y、Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場をそれぞれ発生させる。なお、Z軸方向は、静磁場と同方向とする。また、Y軸方向は、鉛直方向とし、X軸方向は、Z軸及びY軸に垂直な方向とする。
傾斜磁場電源130は、傾斜磁場コイル102に電流を供給する。傾斜磁場電源130の詳細な構成については後程詳述する。
寝台104は、被検体Pが載置される天板104aを備える。寝台104は、寝台制御回路105による制御のもと、天板104aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル102の空洞(撮像口)内へ挿入する。
送信コイル106は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、送信回路107からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。
送信回路107は、対象とする原子核の種類及び磁場の強度で決まるラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル106に供給する。
受信コイル108は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられるMR(Magnetic resonance)信号を受信する。受信コイル108は、受信したMR信号を受信回路109へ出力する。
受信回路109は、受信コイル108から出力されるMR信号に基づいてMRデータを生成する。受信回路109は、MRデータをシーケンス制御回路110へ送信する。
シーケンス制御回路110は、計算機システム120から送信される撮像シーケンスの情報に基づいて、傾斜磁場電源130、送信回路107及び受信回路109を駆動し、被検体Pに対するMR撮像を行う。撮像シーケンスの情報には、傾斜磁場電源130が傾斜磁場コイル102に供給する電力の強さや電力を供給するタイミング、送信回路107が送信コイル106に送信するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信回路109がMR信号を検出するタイミング等が定義されている。例えば、シーケンス制御回路110は、撮像シーケンスにおける傾斜磁場の波形に対応する入力信号Iinを、傾斜磁場電源130に出力する。シーケンス制御回路110は、被検体Pに対するMR撮像において受信回路109からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機システム120へ転送する。シーケンス制御回路110は、シーケンス制御部の一例である。
計算機システム120は、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御や、データ収集、画像生成等を行う。計算機システム120は、処理回路150、記憶回路123、入力装置124、出力回路125、ディスプレイ126を備える。また、処理回路150は、インタフェース機能151、画像生成機能152、制御機能153等を有する。
本実施形態では、インタフェース機能151、画像生成機能152、制御機能153、にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路123へ記憶されている。処理回路150はプログラムを記憶回路123から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読みだした状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することになる。
なお、図1においては単一の処理回路150にて、インタフェース機能151、画像生成機能152、制御機能153にて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。なお、処理回路150が有するインタフェース機能151、画像生成機能152、制御機能153は、それぞれ、インタフェース部、画像生成部、制御部の一例である。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
プロセッサは記憶回路123に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路123にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、寝台制御回路105、送信回路107、受信回路109、シーケンス制御回路110等も同様に、上記のプロセッサなどの電子回路により構成される。
処理回路150は、インタフェース機能151により、撮像シーケンスの情報をシーケンス制御回路110へ送信し、シーケンス制御回路110からMRデータを受信する。また、処理回路150は、MRデータを受信すると、受信したMRデータを記憶回路123に格納する。処理回路150は、画像生成機能152により、受信したMRデータ、記憶回路123に保管されたデータ等を用いて、画像の生成を行う。なお、処理回路150は、生成された画像を、必要に応じてディスプレイ126や記憶回路123に送信する。処理回路150は、制御機能153により、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御を行う。例えば、処理回路150は、制御機能153により、入力装置124を介して操作者から入力される撮像条件に基づいて撮像シーケンスの情報を生成する。処理回路150は、制御機能153により、撮像シーケンスの情報をシーケンス制御回路110に送信することによってMR撮像を制御する。
記憶回路123は、処理回路150がインタフェース機能151を通じて受信したMRデータ、画像生成機能152により生成された画像データ、処理回路150で実行される各種機能に対応するプログラム等を記憶する。例えば、記憶回路123は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。記憶回路123は、記憶部に相当する。
入力装置124は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力装置124は、例えば、マウス等のポインティングデバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。入力デバイスは、入力インタフェース回路により実現される。なお、入力装置124は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限らない。例えば、磁気共鳴イメージング装置100とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、受け取った電気信号を種々の回路へ出力するような電気信号の処理回路も入力インタフェース回路の例に含まれる。
出力回路125は、処理回路150における制御機能153による制御のもと、画像データ等の各種の情報をディスプレイ126に表示させる。ディスプレイ126は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。出力回路125は、出力部に相当する。
以上のように、実施形態における磁気共鳴イメージング装置100の全体構成について説明した。続いて、図2乃至図17を用いて、傾斜磁場電源におけるデッドタイムについて説明する。図2は、後述する本実施形態の調整回路132を有しない、本実施形態の傾斜磁場電源130に対する比較例としての傾斜磁場電源129の構成を示すブロック図である。図3は、増幅器133の一部の回路構成の一例および増幅器133に接続された負荷部分LPの一例を示す図である。
比較例としての傾斜磁場電源129は、フィードバック制御回路131と、増幅器133と、低域通過フィルタ(Low Pass Filter:以下、LPFと呼ぶ)135とを有する。フィードバック制御回路131は、シーケンス制御回路110から入力された入力信号Iinに対して、LPF135から出力された出力電圧による電流に関する信号を用いて、フィードバック制御を実行する。フィードバック制御回路131は、例えば、PID(Proportional-Integral-Differential)制御を実行する各種回路、プロセッサ等により構成される。フィードバック制御回路131は、フィードバック制御の結果を、パルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)が実施される制御信号として、増幅器133に出力する。
増幅器133は、パルス幅変調回路1331と、電源1333と、フルブリッジ回路1335とを有する。パルス幅変調回路1331は、制御信号に対してパルス幅変調を実行する。パルス幅変調回路1331は、パルス幅変調が実行された制御信号を、フルブリッジ回路1335における複数のスイッチング素子各々への駆動信号として、フルブリッジ回路1335に出力する。
電源1333は、例えば、不図示のAC/DCコンバータと、不図示のキャパシタバンクとを有する。AC/DCコンバータは、例えば交流電源から出力された交流を整流する所定の直流電源である。キャパシタバンクは、AC/DCコンバータから出力された電力を一時的に貯蔵し、貯蔵した電力を必要に応じてフルブリッジ回路1335に出力する。
フルブリッジ回路1335は、複数のスイッチング素子を有する。具体的には、フルブリッジ回路は、複数のスイッチング素子として半導体スイッチ(トランジスタ)を用いたD級アンプである。フルブリッジ回路1335は、X軸傾斜磁場コイル、Y軸傾斜磁場コイル、およびZ軸傾斜磁場コイル各々に対応して、増幅器内に設けられる。具体的には、フルブリッジ回路1335は、半導体スイッチとしての4つのトランジスタ(Tr1、Tr2、Tr3、Tr4)と、複数のトランジスタに対応する複数の回生ダイオードとを有する。複数のスイッチング素子(Tr1、Tr2、Tr3、Tr4)各々は、駆動信号に従って、スイッチングのON/OFFを実行する。これにより、負荷部分LPに印加する電圧の向きが制御される。
増幅器133からの出力に対する負荷部分LPは、LPF135と傾斜磁場コイル102とによる構成される。LPF135は、フルブリッジ回路1335から出力された電圧を平滑化する。傾斜磁場コイル102のインピーダンスは、インダクタンスの成分が大きい誘導性負荷である。
図4は、2重線で囲まれたトランジスタTr1とトランジスタTr4とをONにし、トランジスタTr2とトランジスタTr3とをOFFにした場合において、負荷部分LPに印加される電圧の向きPVを、負荷部分LPに関する電流の経路(図4における太線)とともに示す図である。図5は、2重線で囲まれたトランジスタTr2とトランジスタTr3とをONにし、トランジスタTr1とトランジスタTr4とをOFFにした場合において、負荷部分LPに印加される電圧の向きNVを、負荷部分LPに関する電流の経路(図5における太線)とともに示す図である。図4および図5に示すように、複数のトランジスタ(Tr1、Tr2、Tr3、Tr4)におけるON/OFFの切り替えにより、負荷部分LPに印加される電圧の向きは、反転する。以下、説明の便宜上、図4に対応する電圧の向きPVを正方向の電圧と定義し、図5に対応する電圧の向きNVを負方向の電圧と定義する。
以下、説明を簡単にするために、図4に示すように、2重線で囲まれたトランジスタTr1とトランジスタTr4とをONにし、トランジスタTr2とトランジスタTr3とをOFFにしたトランジスタの動作モードを、第1モードm1と呼ぶ。また、トランジスタTr1とトランジスタTr2とをONにし、トランジスタTr3とトランジスタTr4とをOFFにしたトランジスタの動作モードを、第2モードm2と呼ぶ。
図6は、第2モードm2において、負荷部分LPに関する電流の経路(図6における太線)を、出力電圧の向きPVとともに示す図である。図6において、2重線で囲まれたトランジスタTr1とトランジスタTr2とは、ON状態を示している。また、トランジスタTr3とトランジスタTr4とをONにし、トランジスタTr1とトランジスタTr2とをOFFにしたトランジスタの動作モードを、以下、第3モードm3と呼ぶ。
図7は、第3モードm3において、負荷部分LPに関する電流の経路(図7における太線)を、出力電圧の向きPVとともに示す図である。図7において、2重線で囲まれたトランジスタTr3とトランジスタTr4とは、ON状態を示している。また、図5に示すように、2重線で囲まれたトランジスタTr2とトランジスタTr3とをONにし、トランジスタTr1とトランジスタTr4とをOFFにしたトランジスタの動作モードを、第4モードm4と呼ぶ。
すなわち、第1モードm1は、負荷部分LPに対して正方向の電圧PVが印加される動作モードであり、第4モードm4は、負荷部分LPに対して負方向の電圧NVが印加される動作モードである。
(PWM制御)
以下、一例として、傾斜磁場波形が台形である場合のPWM制御について説明する。図8は、傾斜磁場コイル102に正方向の台形波の電流を供給する期間のうち電流Ioutが増加する期間および電流Ioutが一定である期間において、増幅器133からの出力電圧Vout(LPF前、LPF後)と、複数のトランジスタ(Tr1、Tr2、Tr3、Tr4)各々におけるON/OFFの切り替わりとを示すタイムチャートである。
PWM制御は、複数のスイッチング素子によるスイッチング周期において、第1モードm1および第4モードm4の実行時間(ONタイム)のパルス幅と第2モードm2および第3モードm3の実行時間(OFFタイム)のパルス幅とにより、LPF135への入力前の出力電圧Voutの波高値を制御している。LPF135は、PWM制御で変調された制御信号の波形を復調するために、増幅器133の後段に設けられる。
図8に示すように、傾斜磁場コイル102が誘導性負荷であるために、電流Ioutが0から定電流値Icまで増加する期間では、正方向に大きな電圧が必要となる。以下、傾斜磁場の発生期間での負荷部分LPにおける電流Ioutの波形において、電流Ioutの値が0から離れる期間を立ち上がり期間と呼ぶ。立ち上がり期間は、上記増加する期間に限らず、例えば、電流Ioutが0から定電流値-Icまで減少する期間も包含する。
図8に示すように、立ち上がり期間において、第1モードm1の実行時間は、第2モードm2の実行時間および第3モードm3の実行時間より長い。このため、立ち上がり期間において、正方向に電圧が印加される頻度が高い。これらのことから、第1モードm1において、負荷部分LPには正方向に電圧Voutが印加される。このとき、出力電圧Voutによる電流Ioutは、時間とともに増加する。すなわち、立ち上がり期間は、傾斜磁場コイル102に電力が充電される期間に相当する。第2モードm2および第3モードm3では、図6、図7における太線で示すように、傾斜磁場コイル102に対して電源1333が切り離されるように電流ループが形成される。このため、第2モードm2および第3モードm3では、LPF135が無い場合、電流Ioutは増えずに一定値で保持される。より詳細には、傾斜磁場コイル102における抵抗成分により、電流Ioutはわずかに減衰される。
図9は、傾斜磁場コイル102に正方向の台形波の電流Ioutを供給する期間のうち電流Ioutが減少する期間および電流Ioutが一定である期間において、増幅器133からの出力電圧Vout(LPF前、LPF後)と、複数のトランジスタ(Tr1、Tr2、Tr3、Tr4)各々におけるON/OFFの切り替わりとを示すタイムチャートである。図9に示すように、傾斜磁場コイル102が誘導性負荷であるために、電流Ioutが定電流値Icから0まで減少する期間では、負方向に大きな電圧が必要となる。以下、傾斜磁場の発生期間での負荷部分LPにおける電流Ioutの波形において、電流Ioutの値が0に近づく期間を立ち下がり期間と呼ぶ。立ち下がり期間は、上記減少する期間に限らず、例えば、電流Ioutが定電流値-Icから0まで増加する期間も包含する。
図9に示すように、立ち上がり期間において、第4モードm4の実行時間は、第2モードm2の実行時間および第3モードm3の実行時間より長い。このため、立ち下がり期間において、負方向に電圧が印加される頻度が高い。これらのことから、第4モードm4において、負荷部分LPには負方向に電圧Voutが印加される。このとき、出力電圧Voutによる電流Ioutは、時間とともに減少する。すなわち、立ち下がり期間は、傾斜磁場コイル102において充電されたエネルギーが開放される期間に相当する。第2モードm2および第3モードm3では、図6、図7における太線で示すように、傾斜磁場コイル102に対して電源1333が切り離されるように電流ループが形成される。
(デッドタイムの影響)
図8および図9におけるタイムチャートにおいて、トランジスタTr1がON/OFFに切り替わるタイミングで、トランジスタTr3がON/OFFに切り替わる。また、トランジスタTr2がON/OFFに切り替わるタイミングで、トランジスタTr4がON/OFFに切り替わる。これらの切り替わりは、トランジスタTr1とトランジスタTr3とが電源1333に対して直列接続され、トランジスタTr2とトランジスタTr4とが電源1333に対して直列接続されていることに起因する。
すなわち、トランジスタTr1とトランジスタTr3とが同時にON状態になること、およびトランジスタTr2とトランジスタTr4とが同時にON状態になることにより、電源1333を短絡する電流ループの形成を回避するために、PWM制御では、トランジスタTr1とトランジスタTr3とが同時にONとならないように、かつトランジスタTr2とトランジスタTr4とが同時にONとならないように、トランジスタのスイッチングが制御される。PWM制御では、トランジスタのON状態からOFF状態への切り替え期間とOFF状態からON状態への切り替え期間とを加味して電源1333に対して短絡が生じないように、トランジスタTr1とトランジスタTr3とにおいて両者のトランジスタがOFF状態になる期間、およびトランジスタTr2とトランジスタTr4とにおいて両者のトランジスタがOFF状態になる期間を設けることが一般的である。これらの期間をデッドタイムと呼ぶ。
図10は、デッドタイム時のトランジスタのON/OFFの動作を説明するために、図8のタイムチャートにおける太い点線の部分を拡大した図である。図10に示すように、立ち上がり期間のデッドタイムにおいて、トランジスタTr1のみがON状態となるトランジスタの動作モード(以下、第5モードm5と呼ぶ)と、トランジスタTr4のみがON状態となるトランジスタの動作モード(以下、第6モードm6と呼ぶ)とが、PWM制御により実行される。すなわち、第5モードm5と第6モードm6とは、ともに、デッドタイムにおいて実行される動作モードである。
図11は、立ち上がり期間での第5モードm5の動作時において、負荷部分LPに関する電流Ioutの経路(図11における太線)を、正方向の電圧の向きPVとともに示す図である。図11において、2重線で囲まれたトランジスタTr1は、ON状態を示している。図12は、立ち上がり期間での第6モードm6の動作時において、負荷部分LPに関する電流Ioutの経路(図12における太線)を、正方向の電圧の向きPVとともに示す図である。図12において、2重線で囲まれたトランジスタTr4は、ON状態を示している。
図10乃至図12に示すように、第5モードm5および第6モードm6の実行時間であるデッドタイムにおいて、負荷部分LPに起因する電流Ioutは、立ち上がり期間のため、正方向の電圧PVを保とうとする。このため、負荷部分LPに関する電流Ioutの経路は、トランジスタTr2に関する回生ダイオードとトランジスタTr3に関する回生ダイオードとを通り電源1333に帰還する電流ループとなる。すなわち、図11および図12における電流ループにおいて、電源1333を起点としての負荷部分LPへの電圧の印加を考察すると、負荷部分LPにおける電流Ioutの向きに対して逆向きに電圧が印加されていることになる。
図13は、図8における電流Ioutの変化の仕方を、デッドタイムによる影響とともに記載した図である。図13に示すように、電流Ioutは、第5モードm5および第6モードm6が実行されるデッドタイムDTのタイミングにおいて、Idp1だけ小さくなる。
図14は、デッドタイムDTにおけるトランジスタのON/OFFの動作を説明するために、図9のタイムチャートにおける太い点線の部分を拡大した図である。図14に示すように、立ち下がり期間のデッドタイムDTにおいて、トランジスタTr3のみがON状態となるトランジスタの動作モード(以下、第7モードm7と呼ぶ)と、トランジスタTr2のみがON状態となるトランジスタの動作モード(以下、第8モードm8と呼ぶ)とが、PWM制御により実行される。
図15は、立ち下がり期間での第7モードm7の動作時において、負荷部分LPに関する電流Ioutの経路(図15における太線)を、正方向の電圧の向きPVとともに示す図である。図15において、2重線で囲まれたトランジスタTr3は、ON状態を示している。図16は、立ち下がり期間での第8モードm8の動作時において、負荷部分LPに関する電流Ioutの経路(図16における太線)を、正方向の電圧の向きPVとともに示す図である。図16において、2重線で囲まれたトランジスタTr2は、ON状態を示している。
図14乃至図16に示すように、第7モードm7および第8モードm8の実行時間であるデッドタイムにおいて、負荷部分LPに起因する電流Ioutは、立ち下がり期間のため、電源1333に帰還しようとする。このため、負荷部分LPに関する電流Ioutの経路は、トランジスタTr2に関する回生ダイオードとトランジスタTr3に関する回生ダイオードとを通り電源1333に帰還する電流ループとなる。すなわち、図15および図16における電流ループにおいて、電源1333を起点としての負荷部分LPへの電圧の印加を考察すると、負荷部分LPにおける電流Ioutの向きに対して逆向きに電圧が印加されていることになる。
図17は、図9における電流Ioutの変化の仕方を、デッドタイムDTによる影響とともに記載した図である。図17に示すように、電流Ioutは、第7モードm7および第8モードm8が実行されるデッドタイムDTのタイミングで、Idp2だけ小さくなる。
立ち上がり期間におけるトランジスタの動作モード(第5モードm5、第6モードm6)と、立ち下がり期間におけるトランジスタの動作モード(第7モードm7、第8モードm8)とを比較すると、PWM制御によるデッドタイムDTにおける電流Ioutの向き及び経路は、図11の太線、図12の太線、図15の太線、および図16の太線に示すように同一となる。
上記フルブリッジ回路1335に対するPWM制御により生じるデッドタイムの期間において、フルブリッジ回路1335における短絡に関するトランジスタはOFF状態となる。このとき、比較例としての傾斜磁場電源129の負荷部分LPである傾斜磁場コイル102は誘導性負荷であるため、フルブリッジ回路1335における短絡に関するトランジスタがOFF状態になっても、図11、図12、図15、図16に示すように、フルブリッジ回路1335には回生電流が流れ続ける。この回生電流は、フルブリッジ回路1335の各トランジスタに並列接続されている回生ダイオードを介して、フルブリッジ回路1335に接続された電源1333に戻るように、すなわち傾斜磁場コイル102に蓄えられたエネルギーを電源1333に返すように電流ループを形成する。
しかしながら、負荷部分LPに流れる電流Ioutの変化の仕方は、立ち上がり期間と立ち下がり期間とにおいて異なる。具体的には、立ち上がり期間(傾斜磁場コイル102に供給される電流Ioutの増幅期間)のデッドタイムDTでは、図13に示すように、電流Ioutの増幅が抑制される。他方、立ち下がり期間(傾斜磁場コイル102に供給される電流Ioutの減衰期間)のデッドタイムDTでは、図17に示すように、電流Ioutの減衰が促進される。この結果、立ち上がり期間と立ち下がり期間とにおいて、デッドタイムにおけるPWM制御への寄与が変化する。すなわち、立ち上がり期間と立ち下がり期間とにおいて、フィードバック制御におけるループゲインが変わることになり、負荷部分LPに流れる電流Ioutの変化の仕方が変わることになる。これらのことから、電流Ioutが台形波になるようにPWM制御を実行する場合、立ち上がり期間と立ち下がり期間とにおいて電流波形の変化に差が出るため、負荷部分LPに供給される電流波形の時間的な対称性が破れることになる。
磁気共鳴イメージング装置100において、比較例としての傾斜磁場電源129から傾斜磁場コイル102へ出力される電流Ioutの波形の歪みは、画像生成機能152により生成される画像の画質に、大きな影響を及ぼす。このため、できるだけ対称性が高い電流波形を生成する必要がある。比較例としての傾斜磁場電源129におけるPWM制御では、図13および図17に示すように、立ち上がり期間における第1モードm1の実行時間と立ち下がり期間における第4モードm4の実行時間とが等しい時間間隔であったとしても、デッドタイムDTによる電流波形への影響は異なる。以下、デッドタイムDTによる電流波形への影響について説明する。なお、説明を簡単にするために、立ち上がり期間における第1モードm1の実行時間と立ち下がり期間における第4モードm4の実行時間とは、等しい時間間隔であるものとする。また、立ち上がり期間および立ち下がり期間におけるデッドタイムは、同じ時間間隔であるものとする。
電流Ioutの向きと電圧Voutの向きとが等しい立ち上がり期間における出力電圧の絶対値Vout_riseは、図12および図13に示すようにPWM制御におけるスイッチング周期Tswあたり、電源1333の電源電圧(Vdd)と、スイッチング周期Tswに対する第1モードm1が実行される総時間Tonの割合(Ton/Tsw)と、スイッチング周期Tswに対するデッドタイムDTの総時間(4×DT)の割合(4×DT/Tsw:以下、デッドタイム割合と呼ぶ)とを用いて、以下の式で表される。
out_rise = Vdd×(Ton/Tsw)-Vdd×(4×DT/Tsw)
すなわち、立ち上がり期間における出力電圧の絶対値Vout_riseは、電源電圧(+Vdd)と割合(Ton/Tsw)との積から、電源電圧(Vdd)とデッドタイム割合(4×DT/Tsw)との積を減算した値となる。
一方、電流Ioutの向きと電圧Voutの向きとが異なる立ち下がり期間における出力電圧の絶対値Vout_fallは、図16および図17に示すようにPWM制御におけるスイッチング周期Tswあたり、電源1333の電源電圧(Vdd)と、スイッチング周期Tswに対する第4モードm4が実行される総時間(Ton)の割合(Ton/Tsw)と、デッドタイム割合(4×DT/Tsw)とを用いて、以下の式で表される。
out_fall = Vdd×(Ton/Tsw)+Vdd×(4×DT/Tsw)
すなわち、立ち下がり期間における出力電圧の絶対値Vout_fallは、電源電圧(Vdd)と割合(Ton/Tsw)との積と、電源電圧(Vdd)とデッドタイム割合(4×DT/Tsw)との積とを加算した値となる。
これらのことから、スイッチング周期Tswあたりにおいて、立ち上がり期間における出力電圧の絶対値Vout_riseに比べて立ち下がり期間における出力電圧の絶対値Vout_fallの方が、スイッチング周期Tswに対するデッドタイムDTの割合(DT/Tsw)と電源1333の電源電圧Vddとの積の8倍だけ大きくなる。すなわち、立ち下がり期間における出力電圧の絶対値Vout_fallと立ち上がり期間における出力電圧の絶対値Vout_riseとの差(Vout_fall-Vout_rise:以下、差分電圧と呼ぶ)は、1つのスイッチング周期あたり以下のようになる。
out_fall-Vout_rise=8×Vdd×(DT/Tsw)
すなわち、差分電圧は、スイッチング周期Tswに対するデッドタイムDTの割合(DT/Tsw)と電源電圧Vddとの積に、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの総数の2倍を積算した値となる。
PWM制御における上記差分電圧は、電流波形の対称性の破れの原因であり、増幅器133において制御信号に対する出力電圧Voutのゲインの違いとして現れる。以下、本実施形態に関する磁気共鳴イメージング装置100において、上記差分電圧を低減すること、すなわち電流波形の対称性を向上させることに関して説明する。図18は、本実施形態における傾斜磁場電源130の構成を示すブロック図である。
傾斜磁場コイル102は、パルス幅変調回路1331を有する増幅器133から出力された出力電圧Voutに従って供給される電流Ioutにより、傾斜磁場を発生する。
傾斜磁場電源130は、フィードバック制御回路131と、調整回路132と、増幅器133と、LPF135とを有する。増幅器133は、パルス幅変調回路1331と、フルブリッジ回路1335と不図示の電源とを有する。
フィードバック制御回路131は、電流Ioutの値を用いて入力信号Iinに対してフィードバック制御を実行し、制御信号を調整回路132に出力する。フィードバック制御回路131は、フィードバック制御部に相当し、上述したプロセッサ等により実現される。
パルス幅変調回路1331は、複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号Iinに基づくスイッチング素子の制御信号に応じて変調する。パルス幅変調回路1331は、パルス幅変調部に相当し、上述したプロセッサ等により実現される。
調整回路132は、スイッチング素子のスイッチング周期Tswに対するスイッチング素子のデッドタイムDTの割合(DT/Tsw)に基づいて制御信号の利得を調整、またはデッドタイムDTに基づいてパルス幅変調におけるパルス幅を調整する。具体的には、調整回路132は、PID制御による入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)と入力信号Iinとの積(Iin×dIin/dt)を計算する。調整回路132は、入力信号Iinがフィードバック制御回路131に出力されている期間のうち積(Iin×dIin/dt)が負である期間を、電流Ioutの波形において電流Ioutの値がゼロに接近する立ち下がり期間として判定する。調整回路132は、立ち下がり期間に亘って、制御信号に対する利得の調整または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行する。より詳細には、調整回路132は、制御信号に対する利得の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの総数の2倍とデッドタイム割合との積算値を1から差分した差分値を、利得として制御信号に与える。なお、調整回路132は、制御信号への利得の付与の替わりに、パルス幅の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの積算値の2倍だけ、電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅を短くしてもよい。調整回路132は、調整部に相当し、上述したプロセッサ等により実現される。
フルブリッジ回路1335は、立ち上がり期間または立ち下がり期間において、調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または調整されたパルス幅に従って、出力電圧Voutを傾斜磁場コイル102に印加する。
(調整機能)
調整機能とは、立ち下がり期間に制御信号を調整する、または立ち下がり期間にパルス幅を調整する機能である。図19は、調整機能における処理手順の一例を示すフローチャートである。以下、説明を簡単にするために、立ち上がり期間における第1モードm1の実行時間と立ち下がり期間における第4モードm4の実行時間とが等しい時間間隔であるものとする。また、本調整機能が実行される前のデッドタイムDTは、立ち上がり期間および立ち下がり期間において、同じ時間間隔であるものとする。
(ステップSa1)
シーケンス制御回路110による制御の下で、撮像シーケンスの情報に基づいて、MR撮像が開始される。このとき、撮像シーケンスにおける傾斜磁場の波形に対応する入力信号Iinが、シーケンス制御回路110から、傾斜磁場電源130におけるフィードバック制御回路131と、調整回路132とに出力される。また、調整機能による調整対象が制御信号である場合、フィードバック制御回路131から調整回路132に制御信号が出力される。
(ステップSa2)
MR撮像が終了しなければ、ステップSa3の処理が実行される。
(ステップSa3)
フィードバック制御回路131において、入力信号Iinの時間微分dIin/dtが計算される。計算された時間微分dIin/dtが調整回路132に出力される。
(ステップSa4)
調整回路132において、入力信号Iinと入力信号Iinの時間微分dIin/dtとの積(Iin×dIin/dt)が計算される。
(ステップSa5)
調整回路132により計算された積(Iin×dIin/dt)が0と比較される。入力信号Iinと入力信号Iinの時間微分dIin/dtとの積(Iin×dIin/dt)が0以上であれば(ステップSa5のNo)、ステップSa2乃至ステップSa4の処理が繰り返される。このとき、制御信号に対するPWM制御による出力電圧Voutが傾斜磁場コイル102に印加される。
入力信号Iinと入力信号Iinの時間微分dIin/dtとの積(Iin×dIin/dt)が負であれば(ステップSa5のYes)、ステップSa6の処理が実行される。積(Iin×dIin/dt)が負であることは、制御信号がパルス幅変調回路1331に入力された時点が立ち下がり期間に属していることに相当する。
(ステップSa6)
制御信号に与えられる利得(ゲイン)、または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅を短縮させる量(以下、パルス幅短縮量と呼ぶ)が、調整回路132により計算される。
以下、図17を例にして、制御信号の調整に関するゲインの計算について具体的に説明する。図17での立ち下がり期間における最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数は4である。このため、調整回路132は、最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数4の2倍である8とデッドタイム割合(DT/Tsw)との積を1から差分することにより、制御信号に与えるゲイン(1-8×DT/Tsw)を計算する。また、図17での立ち下がり期間における次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数は3である。このため、調整回路132は、次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数3の2倍である6とデッドタイム割合(DT/Tsw)との積を1から差分することにより、制御信号に与えるゲイン(1-6×DT/Tsw)を計算する。
次に、図17を例にして、パルス幅短縮量の計算について具体的に説明する。図17での立ち下がり期間における最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数は4である。このため、調整回路132は、最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数4の2倍である8とデッドタイムDTとの積、すなわち最初のスイッチング周期におけるデッドタイムDTの積算値4×DTの2倍であるパルス幅短縮量(8×DT)を計算する。図17での立ち下がり期間における次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数は3である。このため、調整回路132は、次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数3の2倍である6とデッドタイムDとの積であるパルス幅短縮量(6×DT)を計算する。
(ステップSa7)
制御信号に対するゲインの調整、または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅に対する調整が、調整回路132により実行される。まず、制御信号に対するゲインの調整について説明する。調整回路132は、立ち下がり期間での最初のスイッチング周期Tswにおいて、計算されたゲイン(1-8×DT/Tsw)を制御信号に与える。次いで、調整回路132は、計算されたゲイン(1-6×DT/Tsw)を制御信号に与える。これらの処理により、立ち下がり期間において増幅器133におけるゲインが小さくなるため、立ち下がり期間における電流Ioutの波形を、立ち上がり期間における電流Ioutの波形に近づけることができる。
次に、電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅に対する調整について説明する。調整回路132は、立ち下がり期間での最初のスイッチング周期Tswにおいて、計算されたパルス幅短縮量(8×DT)だけ、電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅(第4モードm4のパルス幅)を短くする。次いで、調整回路132は、計算されたパルス幅短縮量(6×DT)だけ、次のスイッチング周期における第4モードm4のパルス幅を短くする。これらの処理により、立ち下がり期間における第4モードm4のパルス幅がパルス幅短縮量だけ短くなるため、立ち下がり期間における電流Ioutの波形を、立ち上がり期間における電流Ioutの波形に近づけることができる。
本ステップにおける制御信号に対するゲインの調整、またはパルス幅の調整により、立ち下がり期間における電流Ioutの減衰の促進を、低減させることができる。ステップSa7の処理後、MR撮像が終了する(ステップSa2のYes)まで、ステップSa2乃至ステップSa7の処理が繰り返される。
以上に述べた構成によれば、以下に示す効果を得ることができる。
本実施形態における磁気共鳴イメージング装置100によれば、複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号Iinに基づくスイッチング素子の制御信号に応じて変調し、スイッチング素子のスイッチング周期Tswに対するスイッチング素子のデッドタイムDTの割合に基づいて制御信号の利得を調整、またはデッドタイムDTに基づいて電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅を調整することができる。
また、本磁気共鳴イメージング装置100によれば、負荷部分LPとしての傾斜磁場コイル102と、調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または調整されたパルス幅に従って出力電圧Voutを傾斜磁場コイル102に印加するフルブリッジ回路と、電流Ioutの値を用いて入力信号Iinに対してフィードバック制御を実行し、制御信号をパルス幅変調部に出力するフィードバック制御部とを有し、入力信号Iinがフィードバック制御部に出力されている期間のうち、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)と入力信号Iinとの積(Iin×dIin/dt)が負である期間を、電流Ioutの波形において電流Ioutの値がゼロに接近する立ち下がり期間として判定し、立ち下がり期間に亘って、制御信号に対する利得の調整または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。
より詳細には、本磁気共鳴イメージング装置100によれば、立ち下がり期間における利得の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの総数の2倍とスイッチング素子のスイッチング周期Tswに対するスイッチング素子のデッドタイムDTの割合との積算値を1から差分した差分値を利得として制御信号に与え、立ち下がり期間におけるパルス幅の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの積算値の2倍だけ、電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅を短くすることができる。
以上のことから、本磁気共鳴イメージング装置100によれば、電流Ioutの立ち下がり期間において、PWM制御における制御量(制御信号のゲインまたはパルス幅)を調整することで、デッドタイムDTを損なうことなく電流波形(台形波)の対称性を向上させることができる。これにより、画像生成機能152により生成される画像の画質を向上させることができる。
(第1の変形例)
本変形例における調整機能と本実施形態における調整機能との相違は、立ち上がり期間に制御信号を調整する、または立ち上がり期間にパルス幅を調整することにある。
調整回路132は、入力信号Iinがフィードバック制御回路131に出力されている期間のうち積(Iin×dIin/dt)が正である期間を、電流Ioutの波形において電流の値がゼロから離れる立ち上がり期間として判定する。調整回路132は、立ち上がり期間に亘って、利得の調整またはパルス幅の調整を実行する。具体的には、調整回路132は、立ち上がり期間における利得の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの総数の2倍とデッドタイム割合との積算値を制御信号に与える。なお、調整回路132は、制御信号への利得の付与の替わりに、立ち上がり期間におけるパルス幅の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの積算値の2倍だけ、電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅を長くしてもよい。
以下、本変形例における調整機能について、図19における本実施形態と相違する処理について説明する。
(調整機能)
(ステップSa5)
入力信号Iinと入力信号Iinの時間微分dIin/dtとの積(Iin×dIin/dt)が正であれば、ステップSa6の処理が実行される。入力信号Iinと入力信号Iinの時間微分dIin/dtとの積(Iin×dIin/dt)が0以下であれば、ステップSa2乃至ステップSa4の処理が繰り返される。このとき、制御信号に対するPWM制御による出力電圧Voutが傾斜磁場コイル102に印加される。
(ステップSa6)
制御信号に与えられる利得(ゲイン)、または電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅を伸長させる量(以下、パルス幅伸長量と呼ぶ)が、調整回路132により計算される。
以下、図13を例にして、制御信号の調整に関するゲインの計算について具体的に説明する。図13での立ち上がり期間における最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数は4である。このため、調整回路132は、最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数4の2倍である8とデッドタイム割合(DT/Tsw)との積を1に加えることにより、制御信号に与えるゲイン(1+8×DT/Tsw)を計算する。また、図13での立ち上がり期間における次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数は3である。このため、調整回路132は、次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数3の2倍である6とデッドタイム割合(DT/Tsw)との積を1に加えることにより、制御信号に与えるゲイン(1+6×DT/Tsw)を計算する。
次に、図13を例にして、パルス幅伸長量の計算について具体的に説明する。図13での立ち上がり期間における最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数は4である。このため、調整回路132は、最初のスイッチング周期Tswに包含されるデッドタイムの総数4の2倍である8とデッドタイムDTとの積、すなわち最初のスイッチング周期におけるデッドタイムDTの積算値4×DTの2倍であるパルス幅伸長量(8×DT)を計算する。図13での立ち上がり期間における次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数は3である。このため、調整回路132は、次のスイッチング周期に包含されるデッドタイムの総数3の2倍である6とデッドタイムDとの積であるパルス幅伸長量(6×DT)を計算する。
(ステップSa7)
制御信号に対するゲインの調整、または電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅に対する調整が、調整回路132により実行される。ステップSa7の処理後、MR撮像が終了する(ステップSa2のYes)まで、ステップSa2乃至ステップSa7の処理が繰り返される。
制御信号に対するゲインの調整について説明する。調整回路132は、立ち上がり期間での最初のスイッチング周期Tswにおいて、計算されたゲイン(1+8×DT/Tsw)を制御信号に与える。次いで、調整回路132は、計算されたゲイン(1+6×DT/Tsw)を制御信号に与える。これらにより、立ち上がり期間において増幅器133におけるゲインが大きくなるため、立ち上がり期間における電流Ioutの波形を、立ち下がり期間における電流Ioutの波形に近づけることができる。
次に、電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅に対する調整について説明する。調整回路132は、立ち上がり期間での最初のスイッチング周期Tswにおいて、計算されたパルス幅伸長量(8×DT)だけ、電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅(第1モードm1のパルス幅)を長くする。次いで、調整回路132は、計算されたパルス幅伸長量(6×DT)だけ、次のスイッチング周期における第1モードm1のパルス幅を長くする。これらのことから、立ち上がり期間における第1モードm1のパルス幅がパルス幅伸長量だけ長くなるため、立ち上がり期間における電流Ioutの波形を、立ち下がり期間における電流Ioutの波形に近づけることができる。
なお、本変形例において、パルス幅伸長量には、上限がある。すなわち、スイッチング周期において、第1モードm1が実行されるONタイムは、スイッチング周期からデッドタイムの4倍を差分したパルス幅より小さくする必要がある。これらの調整により、立ち上がり期間における電流Ioutの増幅の抑制を、低減させることができる。
また、本変形例における調整機能における処理を、本実施形態の調整機能における処理に組み込んでもよい。このとき、立ち上がり期間おける電流Ioutの波形と、立ち下がり期間おける電流Ioutの波形との対称性をさらに向上させることができる。
以上に述べた構成によれば、以下に示す効果を得ることができる。
本変形例における磁気共鳴イメージング装置100によれば、負荷部分LPとしての傾斜磁場コイル102と、調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または調整されたパルス幅に従って出力電圧Voutを傾斜磁場コイル102に印加するフルブリッジ回路と、電流Ioutの値を用いて入力信号Iinに対してフィードバック制御を実行し、制御信号をパルス幅変調部に出力するフィードバック制御部とを有し、入力信号Iinがフィードバック制御部に出力されている期間のうち、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)と入力信号Iinとの積(Iin×dIin/dt)が正である期間を、電流Ioutの波形において電流Ioutの値がゼロから離れる立ち上がり期間として判定し、立ち上がり期間に亘って、制御信号の利得の調整または電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。
より詳細には、本磁気共鳴イメージング装置100によれば、立ち上がり期間における利得の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの総数の2倍とスイッチング素子のスイッチング周期Tswに対するスイッチング素子のデッドタイムDTの割合との積算値を前記利得として前記制御信号に与え、立ち上がり期間におけるパルス幅の調整として、スイッチング周期TswにおけるデッドタイムDTの積算値の2倍だけ、電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅を長くすることができる。
以上のことから、本磁気共鳴イメージング装置100によれば、電流Ioutの立ち上がり期間において、PWM制御における制御量(制御信号のゲインまたはパルス幅)を調整することで、デッドタイムDTを損なうことなく電流波形(台形波)の対称性を向上させることができる。これにより、画像生成機能152により生成される画像の画質を向上させることができる。
加えて、本変形例における調整機能を、本実施形態の調整機能に組み込むことで、立ち上がり期間おける電流Ioutの波形と、立ち下がり期間おける電流Ioutの波形との対称性をさらに向上させることができ、MR撮像により生成される画像の画質をさらに向上させることができる。
(第2の変形例)
本変形例と実施形態との相違は、立ち下がり期間または立ち上がり期間の判定において、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)と入力信号Iinとの積(Iin×dIin/dt)の替わりに、電流Ioutと出力電圧Voutとの積(Iout×Vout)と入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)とを用いることにある。
図20は、本変形例における傾斜磁場電源130の構成を示す構成図である。本実施形態における傾斜磁場電源130との相違は、LPF135からの出力が調整回路132に入力されることにある。
調整回路132は、電流Ioutと出力電圧Voutとの積(Iout×Vout)を計算する。調整回路132は、入力信号Iinがフィードバック制御回路131に出力されている期間において、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)が非ゼロか否かを判定する。調整回路132は、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)が非ゼロである場合、調整回路132は、積(Iout×Vout)が負であるか否かを判定する。立ち下がり期間を判定する場合、調整回路132は、積(Iout×Vout)が負である期間を、立ち下がり期間として判定する。
なお、本変形例において、調整回路132は、上記立ち下がり期間の判定の代わりに立ち上がり期間を判定してもよい。このとき、調整回路132は、積(Iout×Vout)が正である期間を、立ち上がり期間として判定する。このとき、調整機能における処理は、第1の変形例における処理と同様な処理となる。
(調整機能)
図21は、本変形例における調整機能の処理手順の一例を示すフローチャートである。ステップSb1乃至ステップSb3、ステップSb7、ステップSb8における処理は、図19のステップSa1乃至ステップSa3、ステップSa6、ステップSa7における処理とそれぞれ同様なため、説明を省略する。図21のフローチャートでは、立ち下がり期間における調整機能について記載しているが、立ち上がり期間における調整機能については、関連するステップにて適宜説明する。
(ステップSb4)
調整回路132により、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)が、非ゼロか否かが判定される。入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)がゼロである場合(ステップSb4のNo)、ステップSb2の処理およびステップSb3の処理が繰り返される。このとき、制御信号に対するPWM制御による出力電圧Voutが傾斜磁場コイル102に印加される。入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)が非ゼロである場合(ステップSb4のYes)、ステップSb5の処理が実行される。
本ステップにおける処理は、出力電力Voutが非ゼロであって一定となる場合にステップSb7の処理およびステップSb8の処理を実行させないために行われる。これにより、本調整機能が実施される期間の判定がより正確となる。
(ステップSb5)
出力電圧Voutと電流Ioutとが、調整回路132に出力される。電流Ioutと出力電圧Voutとの積(Iout×Vout)とが、調整回路132により計算される。
(ステップSb6)
調整回路132により積(Iout×Vout)とゼロと比較することにより、立ち下がり期間または立ち上がり期間が判定される。積(Iout×Vout)が負である期間は、立ち下がり期間として判定される。このとき(ステップSb6のYes)、ステップSb7およびステップSb8の処理が実行される。積(Iout×Vout)が負でない場合(ステップSb6のNo)、ステップSb2乃至ステップSb5の処理が繰り返される。このとき、制御信号に対するPWM制御による出力電圧Voutが傾斜磁場コイル102に印加される。
なお、積(Iout×Vout)が正である期間は、立ち上がり期間として判定されてもよい。このとき、ステップSb7とステップSb8との処理に対応する第1の変形例におけるステップSa6とステップSa7の処理が実行される。
以上に述べた構成によれば、本実施形態における効果に加えて以下の効果を得ることができる。
本変形例における磁気共鳴イメージング装置100によれば、入力信号Iinがフィードバック制御回路131に出力されている期間のうち、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)が非ゼロであって出力電圧Voutと電流Ioutとの積(Iout×Vout)が負である期間を、電流Ioutの波形において電流Voutの値がゼロに接近する立ち下がり期間として判定し、立ち下がり期間に亘って、制御信号に対する利得の調整または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。また、本変形例における磁気共鳴イメージング装置100によれば、入力信号Iinがフィードバック制御回路131に出力されている期間のうち、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)が非ゼロであって出力電圧Voutと電流Ioutとの積(Iout×Vout)が正である期間を、電流Ioutの波形において電流Voutの値がゼロから離れる立ち上がり期間として判定し、立ち上がり期間に亘って、制御信号に対する利得の調整または電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。
以上のことから、本変形例によれば、入力信号Iinの時間微分(dIin/dt)がゼロである場合、すなわち出力電力Voutが非ゼロであって一定となる場合に、ステップSb7の処理およびステップSb8の処理が実行されないため、本調整機能が実施される期間の判定がより正確となり、本調整機能のロバスト性が向上する。これにより、本変形例によれば、電流波形(台形波)の対称性を高めることができ、画像生成機能152により生成される画像の画質を向上させることができる。
(第3の変形例)
本変形例と実施形態との相違は、立ち下がり期間を示す立ち下がりトリガ信号に応答して、立ち下がり期間に亘って利得の調整またはパルス幅の調整を実行することにある。なお、本変形例では、立ち上がり期間を示す立ち上がりトリガ信号に応答して、立ち上がり期間に亘って利得の調整またはパルス幅の調整を実行してもよい。また、本変形例では、立ち下がりトリガ信号および立ち上がりトリガ信号にそれぞれ応答して、立ち上がり期間および立ち下がり期間それぞれに亘って利得の調整またはパルス幅の調整を実行してもよい。
図22は、本変形例における傾斜磁場電源130の構成を示す構成図である。本実施形態における傾斜磁場電源130との相違は、シーケンス制御回路110から出力された立ち上がりトリガ信号と立ち下がりトリガ信号とのうち少なくとも一方が調整回路132に入力されることにある。このとき、入力信号Iinをフィードバック制御回路131に出力するための信号線と、立ち上がりトリガ信号と立ち下がりトリガ信号とのうち少なくとも一方を調整回路132に出力するための信号線とが、シーケンス制御回路110と傾斜磁場電源130との間に設けられる。
記憶回路123は、複数の撮像シーケンス各々に応じて、立ち下がり期間を示す立ち下がりトリガ信号を、入力信号Iinに対応付けて記憶する。入力信号Iinは傾斜磁場の波形に対応しているため、立ち下がりトリガ信号は、傾斜磁場の波形の生成に関する電流Ioutにおける立ち下がり期間を示す信号であって、フィードバック制御の処理時間を加味して入力信号Iinと同期した信号である。立ち下がりトリガ信号は、例えば、立ち下がり期間をON状態とし、非立ち下がり期間をOFF状態とする2値化信号である。なお、記憶回路123は、立ち上がり期間を示す立ち上がりトリガ信号を、入力信号Iinに対応付けて記憶してもよい。立ち上がりトリガ信号は、例えば、立ち上がり期間をON状態とし、非立ち上がり期間をOFF状態とする2値化信号である。
シーケンス制御回路110は、MR撮像の開始に応答して、立ち下がりトリガ信号を、入力信号Iinと同期させて傾斜磁場電源130に出力する。具体的には、シーケンス制御回路110は、入力信号Iinをフィードバック制御回路131に出力するとともに、立ち下がりトリガ信号を調整回路132に出力する。なお、シーケンス制御回路110は、MR撮像の開始に応答して、立ち上がりトリガ信号を、入力信号Iinと同期させて傾斜磁場電源130に出力してもよい。
調整回路132は、立ち下がりトリガ信号に応答して、立ち下がり期間に亘って制御信号の利得の調整または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行する。具体的には、調整回路132は、立ち下がりトリガ信号がON状態となっている期間に亘って利得の調整またはパルス幅の調整を実行する。なお、調整回路132は、立ち上がりトリガ信号に応答して、立ち上がりトリガ信号がON状態となっている期間(立ち上がり期間)に亘って、利得の調整またはパルス幅の調整を実行してもよい。
(調整機能)
図23は、本変形例における調整機能の処理手順の一例を示すフローチャートである。ステップSc1、ステップSc3、ステップSc5、ステップSc6における処理は、図19のステップSa1、ステップSa2、ステップSa6、ステップSa7における処理と同様なため、説明を省略する。図23のフローチャートでは、立ち下がり期間における調整機能について記載しているが、立ち上がり期間における調整機能については、関連するステップにて適宜説明する。
(ステップSc2)
MR撮像の開始に応答して、開始されるMR撮像に対応する撮像シーケンスの情報に含まれる入力信号Iinと、この入力信号Iinに対応する立ち下がりトリガ信号とが、シーケンス制御回路110により、撮像シーケンスに応じて記憶回路123から読み出される。読み出された入力信号Iinと立ち下がりトリガ信号とが同期して、傾斜磁場電源130に出力される。
なお、立ち上がり期間において調整機能が実行される場合、入力信号Iinと、この入力信号Iinに対応する立ち上がりトリガ信号とが、シーケンス制御回路110により、記憶回路123から読み出される。読み出された入力信号Iinと立ち上がりトリガ信号とが同期して、傾斜磁場電源130に出力される。
(ステップSc4)
調整回路132により、立ち下がりトリガ信号がON状態であるか否かが判定される。立ち下がりトリガ信号がON状態であれば(ステップSc4のYes)、ステップSc4とステップSc5との処理が実行される。すなわち、ステップSc4とステップSc5との処理は、立ち下がりトリガ信号のON状態に応答して、立ち下がり期間に亘って実行される。立ち下がりトリガ信号がON状態でなければ(ステップSc4のNo)、制御信号に対するPWM制御による出力電圧Voutが傾斜磁場コイル102に印加される。
なお、調整回路132により、立ち上がりトリガ信号がON状態であるか否かが判定されてもよい。立ち上がりトリガ信号がON状態であれば、ステップSc4とステップSc5との処理に対応する第1の変形例におけるステップSa6とステップSa7の処理が実行される。すなわち、これらとの処理は、立ち上がりトリガ信号のON状態に応答して、立ち上がり期間に亘って実行される。
以上に述べた構成によれば、本実施形態における効果に加えて以下の効果を得ることができる。
本変形例における磁気共鳴イメージング装置100によれば、傾斜磁場の発生期間での電流Ioutの波形において電流Ioutの値がゼロに接近する立ち下がり期間を示す立ち下がりトリガ信号を入力信号Iinに対応付けて記憶し、立ち下がりトリガ信号のON状態に応答して、立ち下がり期間に亘って制御信号の利得の調整または電流Ioutの減衰に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。また、本磁気共鳴イメージング装置100によれば、傾斜磁場の発生期間での電流Ioutの波形において電流Ioutの値がゼロから離れる立ち上がり期間を示す立ち上がりトリガ信号を入力信号Iinに対応付けて記憶し、立ち上がりトリガ信号に応答して、立ち上がり期間に亘って制御信号の利得の調整または電流Ioutの増幅に寄与する駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。
以上のことから、本変形例によれば、立ち上がり期間および立ち下がり期間の判定を行うことなく、制御信号の利得の調整または駆動信号のパルス幅の調整を実行することができる。これにより、より簡便に、電流波形(台形波)の対称性を高めることができ画像生成機能152により生成される画像の画質を向上させることができる。
以上述べた実施形態および少なくとも一つの変形例等の磁気共鳴イメージング装置100によれば、傾斜磁場の発生に関する負荷部分LPにおける電流Ioutの波形において、立ち上がり期間における波形と立ち下がり期間における波形との対称性を確保することができ、本磁気共鳴イメージング装置100により生成される画像の画質を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…磁気共鳴イメージング装置、101…静磁場磁石、102…傾斜磁場コイル、104…寝台、104a…天板、105…寝台制御回路、106…送信コイル、107…送信回路、108…受信コイル、109…受信回路、110…シーケンス制御回路、120…計算機システム、123…記憶回路、124…入力装置、125…出力回路、126…ディスプレイ、129…比較例としての傾斜磁場電源、130…傾斜磁場電源、131…フィードバック制御回路、132…調整回路、133…増幅器、150…処理回路、151…インタフェース機能、152…画像生成機能、153…制御機能、1331…パルス幅変調回路、1333…電源、1335…フルブリッジ回路。

Claims (8)

  1. 複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調するパルス幅変調部と、
    前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する調整部と、
    前記パルス幅変調部を有する増幅器から出力された出力電圧に従って供給される電流により、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記スイッチング素子を有し、前記調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または前記調整されたパルス幅に従って前記出力電圧を前記傾斜磁場コイルに印加するフルブリッジ回路と、
    前記電流の値を用いて前記入力信号に対してフィードバック制御を実行し、前記制御信号を前記パルス幅変調部に出力するフィードバック制御部と、
    を具備し、
    前記調整部は、
    前記入力信号が前記フィードバック制御部に出力されている期間のうち、前記入力信号の時間微分と前記入力信号との積が負である期間を、前記電流の波形において前記電流の値がゼロに接近する立ち下がり期間として判定し、
    前記立ち下がり期間に亘って、前記利得の調整または前記パルス幅の調整を実行する、 磁気共鳴イメージング装置。
  2. 複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調するパルス幅変調部と、
    前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する調整部と、
    前記パルス幅変調部を有する増幅器から出力された出力電圧に従って供給される電流により、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記スイッチング素子を有し、前記調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または前記調整されたパルス幅に従って前記出力電圧を前記傾斜磁場コイルに印加するフルブリッジ回路と、
    前記電流の値を用いて前記入力信号に対してフィードバック制御を実行し、前記制御信号を前記パルス幅変調部に出力するフィードバック制御部と、
    を具備し、
    前記調整部は、
    前記入力信号が前記フィードバック制御部に出力されている期間のうち、前記入力信号の時間微分が非ゼロであって前記出力電圧と前記電流との積が負である期間を、前記電流の波形において前記電流の値がゼロに接近する立ち下がり期間として判定し、
    前記立ち下がり期間に亘って、前記利得の調整または前記パルス幅の調整を実行する、 磁気共鳴イメージング装置。
  3. 複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調するパルス幅変調部と、
    前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する調整部と、
    前記パルス幅変調部を有する増幅器から出力された出力電圧に従って供給される電流により、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記スイッチング素子を有し、前記調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または前記調整されたパルス幅に従って前記出力電圧を前記傾斜磁場コイルに印加するフルブリッジ回路と、
    前記電流の値を用いて前記入力信号に対してフィードバック制御を実行し、前記制御信号を前記パルス幅変調部に出力するフィードバック制御部と、
    前記傾斜磁場の発生期間での前記電流の波形において前記電流の値がゼロに接近する立ち下がり期間を示す立ち下がりトリガ信号を前記入力信号に対応付けて記憶する記憶部と、を具備し、
    前記調整部は、
    前記立ち下がりトリガ信号のON状態に応答して、前記立ち下がり期間に亘って前記利得の調整または前記パルス幅の調整を実行する、
    磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記調整部は、
    前記立ち下がり期間における前記利得の調整として、前記スイッチング周期における前記デッドタイムの総数の2倍と前記割合との積算値を1から差分した差分値を、前記利得として前記制御信号に与え、
    前記立ち下がり期間における前記パルス幅の調整として、前記スイッチング周期における前記デッドタイムの積算値の2倍だけ、前記電流の減衰に寄与する前記パルス幅を短くする、
    請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調するパルス幅変調部と、
    前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する調整部と、
    前記パルス幅変調部を有する増幅器から出力された出力電圧に従って供給される電流により、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記スイッチング素子を有し、前記調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または前記調整されたパルス幅に従って前記出力電圧を前記傾斜磁場コイルに印加するフルブリッジ回路と、
    前記電流の値を用いて前記入力信号に対してフィードバック制御を実行し、前記制御信号を前記パルス幅変調部に出力するフィードバック制御部と、
    を具備し、
    前記調整部は、
    前記入力信号が前記フィードバック制御部に出力されている期間のうち、前記入力信号の時間微分と前記入力信号との積が正である期間を、前記電流の波形において前記電流の値がゼロから離れる立ち上がり期間として判定し、
    前記立ち上がり期間に亘って、前記利得の調整または前記パルス幅の調整を実行する、 磁気共鳴イメージング装置。
  6. 複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調するパルス幅変調部と、
    前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する調整部と、
    前記パルス幅変調部を有する増幅器から出力された出力電圧に従って供給される電流により、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記スイッチング素子を有し、前記調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または前記調整されたパルス幅に従って前記出力電圧を前記傾斜磁場コイルに印加するフルブリッジ回路と、
    前記電流の値を用いて前記入力信号に対してフィードバック制御を実行し、前記制御信号を前記パルス幅変調部に出力するフィードバック制御部と、
    を具備し、
    前記調整部は、
    前記入力信号が前記フィードバック制御部に出力されている期間のうち、前記入力信号の時間微分が非ゼロであって前記出力電圧と前記電流との積が正である期間を、前記電流の波形において前記電流の値がゼロから離れる立ち上がり期間として判定し、
    前記立ち上がり期間に亘って、前記利得の調整または前記パルス幅の調整を実行する、 磁気共鳴イメージング装置。
  7. 複数のスイッチング素子に入力される駆動信号のパルス幅を、傾斜磁場の波形に対応する入力信号に基づく前記スイッチング素子の制御信号に応じて変調するパルス幅変調部と、
    前記スイッチング素子のスイッチング周期に対する前記スイッチング素子のデッドタイムの割合に基づいて前記制御信号の利得を調整、または前記デッドタイムに基づいて前記パルス幅を調整する調整部と、
    前記パルス幅変調部を有する増幅器から出力された出力電圧に従って供給される電流により、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記スイッチング素子を有し、前記調整された制御信号に応じて変調されたパルス幅または前記調整されたパルス幅に従って前記出力電圧を前記傾斜磁場コイルに印加するフルブリッジ回路と、
    前記電流の値を用いて前記入力信号に対してフィードバック制御を実行し、前記制御信号を前記パルス幅変調部に出力するフィードバック制御部と、
    前記傾斜磁場の発生期間での前記電流の波形において前記電流の値がゼロから離れる立ち上がり期間を示す立ち上がりトリガ信号を前記入力信号に対応付けて記憶する記憶部と、
    を具備し、
    前記調整部は、
    前記立ち上がりトリガ信号に応答して、前記立ち上がり期間に亘って前記利得の調整または前記パルス幅の調整を実行する、
    磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記調整部は、
    前記立ち上がり期間における前記利得の調整として、前記スイッチング周期における前記デッドタイムの総数の2倍と前記割合との積算値を前記利得として前記制御信号に与え、
    前記立ち上がり期間における前記パルス幅の調整として、前記スイッチング周期における前記デッドタイムの積算値の2倍だけ、前記電流の増幅に寄与する前記パルス幅を長くする、
    請求項5乃至7のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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