JP7102855B2 - 野菜の煮込み調理用組成物および煮込み調理用野菜の処理方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、野菜を長時間煮込むことにより得られる濃厚感や甘味等の風味(野菜煮込み感)を増強させるために、アミノ酸またはペプチドとウロン酸とを共存させて加熱する方法が開示されている。
また、上記のいずれの特許文献に開示された技術も、野菜の軟化と、野菜煮込み調理に特徴的な具材への味の染み込みの双方を達成するものではない。
[1]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する、野菜の煮込み調理用組成物。
[2]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上が、遊離体のアルギニンおよびアルギニン塩酸塩からなる群より選択される、[1]に記載の組成物。
[3]炭酸塩がアルカリ剤として使用できる炭酸塩である、[1]または[2]に記載の組成物。
[4]アルカリ剤として使用できる炭酸塩が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[3]に記載の組成物。
[5]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]液状の形態である場合、または液状担体に溶解し、もしくは液状担体で希釈した場合の25℃におけるpHが8~10である、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]根菜類、イモ類および茎菜類からなる群より選択される1種以上の野菜の煮込み調理用組成物である、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]煮込み調理に供される野菜を浸漬処理するための浸漬液であって、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する、浸漬液。
[9]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上が、遊離体のアルギニンおよびアルギニン塩酸塩からなる群より選択される、[8]に記載の浸漬液。
[10]炭酸塩がアルカリ剤として使用できる炭酸塩である、[8]または[9]に記載の浸漬液。
[11]アルカリ剤として使用できる炭酸塩が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[10]に記載の浸漬液。
[12]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上の含有量が0.02重量%~5重量%である、[8]~[11]のいずれかに記載の浸漬液。
[13]炭酸塩の含有量が0.01重量%~5重量%である、[8]~[12]のいずれかに記載の浸漬液。
[14]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、[8]~[13]のいずれかに記載の浸漬液。
[15]25℃におけるpHが8~10である、[8]~[14]のいずれかに記載の浸漬液。
[16]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する組成物を用いて、煮込み調理に供される野菜を処理することを含む、煮込み調理に供される野菜の処理方法。
[17]アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上が、遊離体のアルギニンおよびアルギニン塩酸塩からなる群より選択される、[16]に記載の処理方法。
[18]炭酸塩がアルカリ剤として使用できる炭酸塩である、[16]または[17]に記載の処理方法。
[19]アルカリ剤として使用できる炭酸塩が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[18]に記載の処理方法。
[20]組成物におけるアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、[16]~[19]のいずれかに記載の処理方法。
[21]煮込み調理に供される野菜の処理が、該野菜を、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する組成物を含有する浸漬液に浸漬することを含む、[16]~[20]のいずれかに記載の処理方法。
[22]浸漬液におけるアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上の含有量が、0.02重量%~5重量%である、[21]に記載の処理方法。
[23]浸漬液における炭酸塩の含有量が、0.01重量%~5重量%である、[21]または[22]に記載の処理方法。
[24]浸漬液の25℃におけるpHが8~10である、[21]~[23]のいずれかに記載の処理方法。
[25]煮込み調理に供される野菜が、根菜類、イモ類および茎菜類からなる群より選択される1種以上である、[16]~[24]のいずれかに記載の処理方法。
また、本発明により、野菜の煮込み調理において、軟化と味の染み込みの双方を促進し得る、煮込み調理に供される野菜の処理方法を提供することができる。
本発明の野菜の煮込み調理用組成物および野菜の処理方法は、野菜の煮込み調理に要する時間を短縮し、かつ調理された野菜の風味および食感を改善することができる。
本発明の組成物は、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する。
また、アルギニンは、遊離体のみならず、塩の形態でも使用することができる。アルギニンの塩としては、具体的には無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸との塩およびアミノ酸との塩等が挙げられる。
有機塩基との塩としては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩、モルホリン、ピペリジン等の複素環式アミンとの塩等が挙げられる。
無機酸との塩としては、たとえば、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等)、硫酸、硝酸、リン酸等との塩等が挙げられる。
有機酸との塩としては、たとえば、ギ酸、酢酸、プロパン酸等のモノカルボン酸との塩;シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸等の飽和ジカルボン酸との塩;マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸との塩;クエン酸等のトリカルボン酸との塩;α-ケトグルタル酸等のケト酸との塩等が挙げられる。
アミノ酸との塩としては、グリシン、アラニン等の脂肪族アミノ酸との塩;フェニルアラニン等の芳香族アミノ酸との塩;リシン等の塩基性アミノ酸との塩;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との塩;ピログルタミン酸等のラクタムを形成したアミノ酸との塩等が挙げられる。
本発明の目的には、遊離体のアルギニンまたは塩酸塩を用いることが好ましく、遊離体のアルギニンを用いることがより好ましい。
なお、本発明の組成物にアルギニンの塩が含有される場合、その含有量は、遊離体に換算した含有量で表される。
水に対する溶解性およびアルカリ剤としての強度等の観点から、炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが好ましく、炭酸ナトリウムがより好ましい。
なお、炭酸塩として、炭酸塩の水和物が含有される場合、その含有量は、無水和物に換算した含有量にて表される。
ここで、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上の含有量は、遊離体のアルギニンに換算した総含有量として表され、炭酸塩の含有量は、無水和物に換算した総含有量として表される。
水としては、蒸留水、イオン交換水等の精製水、水道水等、食品製造用水として適合する水が用いられる。
ここで「液状担体」とは、水等の溶媒や、後述する野菜の煮込み調理用の調味液もしくはその希釈液等をいう。
野菜の軟化効果および味の染み込み効果の観点からは、本発明の組成物について、上記pHは8~10であることが好ましく、8.5~9.2であることがより好ましい。
なお、本発明の組成物について、上記pHは、通常のガラス電極法により、25℃にて測定される。
上記添加物は、必要に応じて、1種または2種以上を含有させることができ、その含有量も、かかる添加物の通常の使用量に準じて設定することができる。
また、野菜の煮込み調理用の調味液に、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを添加して、均一に混合して調製することもできる。
さらに、本格的な煮込み調理に先立ち、前処理する際には、野菜の煮込み調理用の調味液を適宜希釈したものに、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを添加して、均一に混合して調製することもできる。
たとえば、ゴボウ、ニンジン、ダイコン、カブ、レンコン、クワイ等の根菜類;サツマイモ、キャッサバ、ジャガイモ、サトイモ、ナガイモ、ヤマノイモ等のイモ類;アスパラガス、ウド、タケノコ、タマネギ、ネギ等の茎菜類;カラシナ、キャベツ、白菜、芽キャベツ等の葉菜類;ナス、トマト、ピーマン、カボチャ、ズッキーニ、トウガン等の果菜類;アーティチョーク、ブロッコリー、カリフラワー等の花菜類;アズキ、インゲンマメ、エンドウ、エダマメ、ソラマメ、ダイズ、ナタマメ、ラッカセイ等の豆類;エノキタケ、エリンギ、キクラゲ、キヌガサタケ、シイタケ、シメジ、ナメコ、マイタケ等の菌茸類等が挙げられる。
本発明の組成物は、これらの中でも、食物繊維や澱粉等の含有量が多く、煮込み調理において軟化しにくい、または味の染み込みにくい野菜、たとえば根菜類、イモ類、茎菜類等の処理に好ましく用いられ、ゴボウ、ニンジン、ダイコン、レンコン、タケノコ等の処理に特に好ましく用いられる。
本発明の組成物が粉末状、顆粒状、タブレット状等の固形状の形態である場合には、本発明の組成物を水等の溶媒、野菜の煮込み調理用の調味液もしくはその希釈液等に溶解または懸濁もしくは分散し、煮込み調理に供される野菜を浸漬するための浸漬液とすることができる。
また、本発明の組成物が溶液状、乳濁液状、懸濁液状、分散液状等の液状の形態である場合には、そのまま、または水等の溶媒、野菜の煮込み調理用の調味液もしくはその希釈液等により希釈して、煮込み調理に供される野菜を浸漬するための浸漬液とすることができる。
本発明の組成物は、上記浸漬液中におけるアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上の含有量が、通常0.01重量%~5重量%、好ましくは0.02重量%~5重量%、より好ましくは0.05重量%~1重量%、さらに好ましくは0.15重量%~0.9重量%、炭酸塩の含有量が、通常0.01重量%~5重量%、好ましくは0.03重量%~1重量%、より好ましくは0.06重量%~0.12重量%となるように、浸漬液中に含有される。
煮込み調理に供される野菜は、本発明の組成物を含有する浸漬液に浸漬する前に、適宜カットし、または下茹で等の前処理を行うことが好ましい。
食品用包装材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ナイロン等のプラスチック製フィルム、これらの積層フィルム等が用いられ、好ましくは、プラスチック製袋体、パウチ等に、煮込み調理に供される野菜および本発明の組成物を含有する浸漬液を充填し、密封して包装することができる。
野菜の軟化や味の染み込み効果の観点からは、上記浸漬処理は、60℃~100℃で加温または加熱して行うことが好ましく、90℃~100℃で加温または加熱して行うことがより好ましい。
本発明の組成物を含有する浸漬物に煮込み調理に供される野菜を浸漬させた浸漬物の加熱処理は、ガスコンロ、電気コンロ、IH調理器、スチームコンベクションオーブン等、通常の加熱調理器具を用いて行うことができる。上記浸漬物は、加熱調理器具により直接加熱してもよく、包装材により包装し、密封して、湯煎等を行って加熱してもよい。
加熱処理を行った後、上記浸漬物は、放冷、水冷等の通常の冷却手段により、冷却することができる。
煮込み調理に供される野菜の保存性の観点からは、本発明の組成物を含有する浸漬液に該野菜を浸漬し、包装材により包装して密封した後加熱処理を行い、冷却してそのまま保存することが好ましい。
本発明の組成物が、煮込み調理に用いられる調味液を用いて調製されている場合、煮込み調理に供される野菜を本発明の組成物に浸漬し、そのまま加熱調理することもできる。
従って、本発明の組成物を用いて、煮込み調理に供される野菜を処理することにより、煮込み調理に要する時間を短縮することができ、煮込み調理された野菜の風味および食感を改善することができる。
本発明の浸漬液は、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩とを含有し、液状の形態で提供される。
アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上ならびに炭酸塩については、本発明の組成物について上記した通りである。
また、本発明の浸漬液中におけるアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])は、遊離体のアルギニンに換算した総含有量と、炭酸塩の無水和物に換算した総含有量との重量比にして、10:1~1:10であることが好ましく、10:1~13:30であることがより好ましく、5:1~5:6であることがさらに好ましい。
あるいは、本発明の浸漬液は、上記したアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩とを含有する本発明の組成物を、水等の溶媒や、野菜煮込み調理用調味液、その希釈液等に溶解または懸濁もしくは分散させて、または、前記溶媒、調味液、その希釈液等により希釈して、調製することができる。
本発明の処理方法は、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する組成物を用いて、煮込み調理に供される野菜を処理することを含む。
アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とを含有する組成物については、本発明の組成物について、上記した通りである。
煮込み調理に供される野菜についても、上記したとおりである。
本発明の処理方法における「処理」には、上記した本発明の組成物を含有する浸漬液に、煮込み調理に供される野菜を浸漬することが含まれる。本発明の組成物を含有する浸漬液、浸漬処理の条件、方法等については、上記した通りである。
従って、本発明の処理方法により、野菜の煮込み調理に要する時間を短縮することができ、煮込み調理された野菜の風味および食感を改善することができる。
なお、以下において、「部」および「%」は、特に記載しない場合はそれぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
だし、塩およびしょうゆを含有する大根用調味液を水で20倍に希釈し、L-アルギニンおよび炭酸ナトリウムを表1に示す濃度となるように添加して混合し、実施例1~15および比較例1~3の野菜の煮込み調理用組成物を調製した。実施例および比較例の各組成物のpHを、25℃にてpHメーター(「LAQUA」、株式会社堀場製作所製)により測定し、測定結果を表1に併せて示した。
L-アルギニンおよび炭酸ナトリウムとしては、食品用添加物として市販されている製品を用いた。
大根の味の染み込みおよび軟化の程度については、以下の評価基準に従って点数化させ、5名のパネラーの平均点を算出して、上記の湯煎による加温処理およびおでんつゆによる煮込み処理後の両評価の総合的な評価として、表1に併せて示した。味の染み込みおよび軟化の程度の評価点の平均値が3点以上である場合に、野菜の煮込み調理品として合格である(満足できる)と判断した。
<評価基準>
(1)大根の味の染み込みの程度
味の染み込みが不十分である:1点
味の染み込みがやや不十分である:2点
味がやや染みている:3点
味が染みている:4点
味がよく染みている:5点
(2)大根の軟化の程度
柔らかさが不十分である:1点
柔らかさがやや不十分である:2点
やや柔らかい:3点
柔らかい:4点
非常に柔らかい:5点
特に、L-アルギニン濃度が0.050%~0.900%で、炭酸ナトリウム濃度が0.060%~0.200%である実施例6~15の組成物については、大根の味の染み込みおよび軟化の双方について、良好な評価が得られた。
一方、L-アルギニンおよび炭酸ナトリウムの双方またはいずれかを含有しない比較例1~3の各組成物では、味の染み込みおよび軟化の双方について、十分であるとは評価されなかった。
なお、実施例8~15の組成物については、これら組成物に大根を浸漬処理した後にはアルカリ臭が感じられたが、おでんつゆで煮込んだ後にはアルカリ臭はほぼ感じられなかった。
大根を洗浄し、皮を剥いた後、厚さ3cm、直径4.5cmの大きさにカットし、深さ1.5cmの十字の切り込みを入れて、大根4個に対し水466.67gを加えて、スチームコンベクションオーブンにて98℃で40分間加熱し(下茹で)、湯切り後放冷した。
だし、塩およびしょうゆを含有する大根用調味液を20倍に希釈し、L-アルギニンおよび炭酸ナトリウムを、調味液中の濃度がそれぞれ0.15重量%および0.03重量%となるように添加して均一に混合し、煮込み調理用組成物を調製した。本組成物の25℃におけるpHは、8.50であった。
下茹でした大根100重量部を低密度ポリエチレン/ナイロン/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LD/Ny/LL)製袋体に入れ、上記で調製した煮込み調理用組成物100重量部を添加し、真空シーラーにて真空包装した。前記真空包装物を、スチームコンベクションオーブンにて98℃で40分間加熱し、氷水にて冷却した。
本実施例の処理方法により処理された大根は、味が染み込んでいて柔らかく、煮込み調理に供した場合に、煮込み調理の時間を大幅に短縮することができるものであった。
煮込み調理用組成物におけるL-アルギニンおよび炭酸ナトリウムの各濃度を、それぞれ0.3重量%および0.06重量%とした他は、上記実施例16と同様に処理した。本実施例で用いた煮込み用組成物の25℃におけるpHは、9.19であった。
本実施例の処理方法により処理された大根は、味がよく染み込んでいて非常に柔らかく、煮込み調理に供した場合に、煮込み調理の時間を大幅に短縮することができるものであった。
また、本発明により、野菜の煮込み調理において、軟化と味の染み込みの双方を促進し得る、煮込み調理に供される野菜の処理方法を提供することができる。
本発明の野菜の煮込み調理用組成物、および煮込み調理に供される野菜の処理方法は、野菜の煮込み調理に要する時間を短縮し、かつ調理された野菜の風味および食感を改善することができる。
Claims (9)
- アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とをそれぞれ0.05重量%~0.9重量%ならびに0.06重量%~0.2重量%含有し、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、野菜の煮込み調理用組成物。
- アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上が、遊離体のアルギニンおよびアルギニン塩酸塩からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
- 炭酸塩が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、請求項1または2に記載の組成物。
- 液状の形態である場合、または液状担体に溶解し、もしくは液状担体で希釈した場合の25℃におけるpHが8~10である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
- 根菜類、イモ類および茎菜類からなる群より選択される1種以上の野菜の煮込み調理用組成物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
- 煮込み調理に供される野菜を浸漬処理するための浸漬液であって、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とをそれぞれ0.05重量%~0.9重量%ならびに0.06重量%~0.2重量%含有し、アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、浸漬液。
- 25℃におけるpHが8~10である、請求項6に記載の浸漬液。
- アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とをそれぞれ0.05重量%~0.9重量%ならびに0.06重量%~0.2重量%含有する組成物を用いて、煮込み調理に供される野菜を処理することを含む、煮込み調理に供される野菜の処理方法であって、前記組成物におけるアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、処理方法。
- アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と、炭酸塩とをそれぞれ0.05重量%~0.9重量%ならびに0.06重量%~0.2重量%含有する浸漬液を用いて、煮込み調理に供される野菜を処理することを含む、煮込み調理に供される野菜の処理方法であって、前記浸漬液におけるアルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上と炭酸塩との含有量比([アルギニンおよびその塩からなる群より選択される1種以上]:[炭酸塩])が、重量比にて10:1~1:10である、処理方法。
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