JP7092013B2 - 電源制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されるバッテリーの満充電容量を推定する電源制御装置に関する。
特許文献1に、バッテリーの満充電容量を精度よく推定する技術が開示されている。この技術では、外部電源から車両への充電が行われる度に電流積算法によってバッテリーの満充電容量を算出し、今回算出した満充電容量に前回学習した満充電容量を所定の比率で加えたものを新たな満充電容量として学習する。これにより、センサー誤差や検出誤差の影響を少なくでき、バッテリーの満充電容量を精度よく推定することができる。
特開2013-101072号公報
リン酸鉄系リチウムイオン電池のようにSOC-OCV特性にフラットな領域を持つ(図2を参照)バッテリーでは、開放端電圧(OCV)から蓄電量(SOC)を確定しにくいため、電流積算法によってSOCを算出することが考えられる。ここで、電流積算法でSOCの算出に必要な満充電容量は、バッテリーの劣化に伴って変化する値であるため、推定処理の実施頻度を高くしてできるだけ最新の値を取得することが望ましい。
しかしながら、上記特許文献1に記載の手法では、満充電容量の推定処理が外部充電を行うタイミングといった限られた機会でしか実施されない。また、満充電容量を精度よく推定するためには、充電前後のSOC差(ΔSOC)を大きく確保する必要があるが、特許文献1に記載の手法では成り行きで外部充電が行われるためΔSOCの確保が十分ではない。よって、満充電容量の推定処理を実施するタイミングや手法について改善の余地がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、好適なタイミングや手法でバッテリーの満充電容量の推定処理を実施することができる電源制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、車両に搭載されるバッテリーの満充電容量を推定する電源制御装置であって、車両の電源がオフされたタイミングで、バッテリーの蓄電量が第1の所定値以上である場合に、現在推定されている満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する判断部と、判断部において修正する必要があると判断された場合、バッテリーから他のバッテリーへ所定の電力を移送する電力移送部と、電力移送部による電力移送の後に車両の電源がオンされたタイミングで又は電力移送部による電力移送中に、バッテリーに対して所定の満充電容量推定処理を実施する容量推定部と、を備える。
上記本発明の電源制御装置によれば、好適なタイミングや手法でバッテリーの満充電容量の推定処理を実施することができる。
第1の実施形態に係る電源制御装置を含んだ電源システムの概略構成例を示す図 リチウムイオン電池のSOC-OCV特性の一例を示す図 第1の実施形態に係る電源制御装置が行うバッテリーの満充電容量の推定に関わる処理の手順を示すフローチャート バッテリー容量劣化の理想曲線の一例を示す図 第2の実施形態に係る電源制御装置を含んだ電源システムの概略構成例を示す図 第2の実施形態に係る電源制御装置が行うバッテリーの満充電容量の推定に関わる処理の手順を示すフローチャート 第2及び第4の実施形態に係る電源制御装置が行うバッテリーの満充電容量の推定に関わる処理の手順を示すフローチャート 第3の実施形態に係る電源制御装置が行うバッテリーの満充電容量の推定に関わる処理の手順を示すフローチャート バッテリーの環境温度を変化させたときの経年劣化特性の一例を示す図 バッテリーの温度ごとの存在時間を算出した例を示す図 バッテリーの温度ごとの存在頻度を算出した例を示す図 図10のバッテリーの温度ごとの存在頻度をグラフ化した図 第4の実施形態に係る電源制御装置が行うバッテリーの満充電容量の推定に関わる処理の手順を示すフローチャート
<概要>
本発明の電源制御装置は、車両の電源がオフされたタイミングで、満充電容量を修正する必要があるバッテリーの電力を他のバッテリーへ移送して所定のSOCまで低下させる。そして、車両の電源がオンされたタイミングで、修正の対象となるバッテリーの満充電容量を大きなSOC幅を利用した電流積算法によって算出する。これにより、高精度の満充電容量を推定することができる。
<第1の実施形態>
[構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電源制御装置40を含んだ車両用の電源システム1の概略構成例を示す図である。図1に例示した電源システム1は、第1のDCDCコンバーター(以下「第1のDDC」と記す)11、第1のバッテリー12、第1の運動系システム13、及び負荷14を含む第1の電源系統と、第2のDCDCコンバーター(以下「第2のDDC」と記す)21、第2のバッテリー22、第2の運動系システム23を含む第2の電源系統と、電力供給部30と、電源制御装置40と、を備えている。
この電源システム1では、第1の電源系統と第2の電源系統とによる冗長電源構成を採用している。第1の電源系統と第2の電源系統とは、暗電流供給用の第1のリレー装置51を介して接続されている。第2のバッテリー22は、バッテリー保護用の第2のリレー装置52を介して第2の電源系統と接続されている。この第1のリレー装置51及び第2のリレー装置52は、電源制御装置40によって接続/遮断が制御される。
電力供給部30は、第1のDDC11及び第2のDDC21へ並列に電力を供給することができる。この電力供給部30には、例えばリチウムイオン電池などの、充放電可能に構成された高圧バッテリーが用いられる。
第1のDDC11は、電力供給部30から供給される電力を変換して、第1のバッテリー12、第1の運動系システム13、及び負荷14に出力することができる。具体的には、第1のDDC11は、電力供給部30から供給される高電圧電力を低電圧電力へ降圧して、第1のバッテリー12、第1の運動系システム13、及び負荷14に出力する。
第1のバッテリー12は、例えば鉛電池などの、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。この第1のバッテリー12は、第1のDDC11から出力される電力を蓄えること(充電)ができ、また自らが蓄えている電力を第1の運動系システム13及び負荷14に出力(放電)することができる。
第1の運動系システム13は、車両の運動(走る、曲がる、止まる)に関わる車載装置を含んでいる。この第1の運動系システム13には、一例としてステアリング、ブレーキ、自動運転支援などの装置が含まれる。
負荷14は、車両の運動に関わらない1つ以上の車載装置を含んでいる。この負荷14には、一例としてヘッドランプやワイパーなどの装置が含まれる。
第2のDDC21は、電力供給部30から供給される電力を変換して、第2のバッテリー22及び第2の運動系システム23に出力することができる。具体的には、第2のDDC21は、電力供給部30から供給される高電圧電力を低電圧電力へ降圧して、第2のバッテリー22及び第2の運動系システム23に出力する。
第2のバッテリー22は、例えばリチウムイオン電池などの、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。本第1の実施形態では、第2のバッテリー22を、図2に示すようなSOC-OCV特性にフラットな領域を持つ、リン酸鉄系リチウムイオン電池(LFP電池)としている。この第2のバッテリー22は、第2のリレー装置52を介して、第2のDDC21から出力される電力を蓄えること(充電)ができ、また自らが蓄えている電力を第2の運動系システム23に出力(放電)することができる。この第2のバッテリー22は、車両の運転中に第1のバッテリー12の失陥が生じた場合に車両の運動に関わる機能を維持するためのバックアップ電源としての役割を有する。
第2の運動系システム23は、第1の運動系システム13と同じシステムを冗長的に設けたものであり、第1の運動系システム13と同様に車両の運動に関わる車載装置を含んでいる。
電源制御装置40は、第1のDDC11、第2のDDC21、第1のバッテリー12、第2のバッテリー22、第1のリレー装置51、及び第2のリレー装置52の状態や動作などを管理して、電源システム1の状態を制御することができる。本第1の実施形態の電源制御装置40では、第2のバッテリー22を対象として満充電容量を高精度に推定するための制御を実行する。
この電源制御装置40は、判断部41と、電力移送部42と、容量推定部43とを備えている。
判断部41は、第2のバッテリー22の蓄電量(SOC)が第1の所定値以上である場合に、現在推定されている満充電容量を修正する必要があるか否かを判断することを行う。この判断部41は、例えば、センサーなどを用いて第2のバッテリー22の電圧、電流、温度を監視することができる監視ECU(図示せず)などによって実現可能である。
電力移送部42は、判断部41において第2のバッテリー22の満充電容量を修正する必要があると判断された場合、第2のバッテリー22から修正する必要がない他のバッテリー(本第1の実施形態では第1のバッテリー12)へ所定の電力を移送することを行う。この電力移送部42は、例えば、第1のリレー装置51の接続状態を制御することができ、また第1のDDC11や第2のDDC21の出力電圧を制御することができる電源ECU(図示せず)や、第2のリレー装置52の接続状態を制御することができる監視ECU(図示せず)などによって実現可能である。
容量推定部43は、車両の電源状態に応じて、第2のバッテリー22に対して所定の満充電容量推定処理を実施することを行う。この容量推定部43は、例えば、第2のDDC21の出力電圧を制御することができる電源ECU(図示せず)などによって実現可能である。
これら判断部41、電力移送部42、及び容量推定部43の詳細な制御については、以降に説明する。
[制御]
次に、図3及び図4をさらに参照して、本発明の第1の実施形態に係る電源制御装置40が実行する制御を説明する。図3は、第1の実施形態に係る電源制御装置40が行う第2のバッテリー22の満充電容量の推定に関わる処理を示すフローチャートである。図4は、バッテリー容量劣化の理想曲線の一例を示す図である。
図3に示す処理は、車両の駐車時など、車両の電源がオフ(IG_OFFなど)されると開始される。
(ステップS301)
判断部41が、第2のバッテリー22のSOCが第1の所定値以上であるか否かを判断する。この判断は、満充電容量の推定処理を実施するにあたり、推定精度を高めるΔSOCを確保するために第2のバッテリー22のSOCを意図的に低下させる必要があるか否かを判定するために行われる。よって、第1の所定値は、満充電容量を高精度で推定するために必要なΔSOCを確保できると判断されるSOCに設定される。図2に例示したSOC-OCV特性を有するリン酸鉄系リチウムイオン電池では、フラット領域よりも低いSOCを第1の所定値として設定することができる。
第2のバッテリー22のSOCが第1の所定値以上である場合は(S301、Yes)、ステップS302に処理が進み、第2のバッテリー22のSOCが第1の所定値未満である場合は(S301、No)、ステップS308に処理が進む。
(ステップS302)
判断部41が、第2のバッテリー22について現在の満充電容量を推定した日(最後の推定処理日)から所定日数以上が経過しているか否かを判断する。この判断は、第2のバッテリー22の経時劣化に伴った現在の満充電容量の修正(見直し)が必要であるか否かを判定するために行われる。所定日数は、車両の使用環境などに基づいて適切な値を任意に定めることができるが、一例として30日とすることができる。
現在の満充電容量を推定した日から所定日数以上が経過している場合は(S302、Yes)、ステップS303に処理が進み、現在の満充電容量を推定した日から所定日数以上が経過していない場合は(S302、No)、本処理が終了する。
(ステップS303)
判断部41が、第2のバッテリー22の満充電容量の劣化状態を推定し、この推定した劣化状態に基づいて現在の満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する。より具体的には、判断部41が、前回の処理で推定された現在の満充電容量と理想の満充電容量との乖離が、第2の所定値以上あるか否かを判断する。理想の満充電容量とは、経過年数に伴うバッテリーの容量維持率(=劣化後の満充電容量/新品の満充電容量)の変化を示したバッテリー容量の経年劣化曲線(理想曲線)と、実際の車両の使用状態と、から算出される満充電容量である。
理想曲線は、バッテリー容量の劣化に相関のある電池温度及びSOCの水準を変化させて予め求められる。例えば、図4(a)は、SOCが同じバッテリーを、温度25℃の環境に放置した場合と温度40℃の環境に放置した場合との理想曲線を示し、図4(b)は、同じ温度環境下においてバッテリーを、SOC90%の状態で放置した場合とSOC80%の状態で放置した場合との理想曲線を示している。
車両の使用状態は、実際にバッテリーが曝されている温度環境やバッテリーが使用されているSOCの状態などである。車両では、搭載されている各種センサーの測定値などを用いて時々刻々と変化するバッテリーの温度環境やSOCの履歴を保存しておき、温度環境やSOCの使用割合に基づいて理想の満充電容量を算出することができる。例えば、4年間で温度25℃の環境に曝されている期間と温度40℃の環境に曝されている期間とがほぼ同じ比率(1:1)であれば、図4(a)に示した2つの理想曲線の中間値(4年目)を理想の満充電容量として算出することができる。
判断部41は、上述した手法で算出した理想の満充電容量と前回の処理で推定された現在の満充電容量とが、第2の所定値以上乖離しているか否かを判断する。第2の所定値は、車両に要求される仕様や性能などに基づいて適切な値に設定すればよい。この乖離は、現在の満充電容量と今回算出された理想の満充電容量との単純な差だけで判断してもよいし、前回までに推定された各時点における現在の満充電容量の推移と、これまでに算出された理想の満充電容量の推移とから(図4(c))判断してもよい。また、今回得られた乖離差をリセットした満充電容量を現在の満充電容量として設定してもよい。
現在の満充電容量と理想の満充電容量との乖離が第2の所定値以上ある場合は(S303、Yes)、ステップS304に処理が進み、現在の満充電容量と理想の満充電容量との乖離が第2の所定値以上ない場合は(S303、No)、本処理が終了する。
(ステップS304)
判断部41が、第2のバッテリー22の開放端電圧(OCV)が第1のバッテリー12の開放端電圧(OCV)よりも第3の所定値以上大きいか否かを判断する。この判断は、ΔSOCを確保するために必要な第2のバッテリー22のSOCを低下させる処理を、第2のバッテリー22の電力を無駄に廃棄することなく実施できるようにするために行われる。特に、本処理は駐車時などの車両電源がオフの状態で実施されることを想定しているため、長期間駐車によって自己放電してしまった第1のバッテリー12のSOCを回復させるという役割も有している。
第3の所定値は、後述する第2のバッテリー22から第1のバッテリー12への電力移送が効率的に実施できるか否かに基づいて設定される。例えば、第2のバッテリー22の開放端電圧と第1のバッテリー12の開放端電圧との電圧差が殆どなければ、バッテリー間の電流も殆ど流れないため移送される電力も少なくなり、第2のバッテリー22のSOCを効率的に低下させることができない。よって、ある程度の電圧差を判断できるように第3の所定値が設定される。なお、第2のバッテリー22から第1のバッテリー12までの配線経路(ワイヤーハーネスなど)が持つ抵抗値による電圧降下分を加味して、所定値を設定することが好ましい。
第2のバッテリー22の開放端電圧が第1のバッテリー12の開放端電圧よりも第3の所定値以上大きい場合は(S304、Yes)、ステップS305に処理が進み、第2のバッテリー22の開放端電圧が第1のバッテリー12の開放端電圧よりも第3の所定値以上大きくない場合は(S304、No)、ステップS301に処理が戻る。
(ステップS305)
電力移送部42が、第2のバッテリー22から第1のバッテリー12への電力移送を開始する。電力移送は、第2のバッテリー22を第2の電源系統に接続している第2のリレー装置52をオンし、かつ第1の電源系統と第2の電源系統とを接続している第1のリレー装置51をオンすることによって、開始することができる。
(ステップS306)
判断部41が、第2のバッテリー22のSOCが第4の所定値以下になったか否かを判断する。この判断は、ΔSOCを確保するために必要な第2のバッテリー22のSOCを低下させる処理を完了したか否かを判定するために行われる。よって、第4の所定値は、上記第1の所定値よりも小さい、満充電容量を高精度で推定するために必要なΔSOCを確保できたと判断されるSOCに設定される。図2に例示したSOC-OCV特性を有するリン酸鉄系リチウムイオン電池では、フラット領域よりも低いSOC(例えば30%)を第4の所定値として設定することができる。
なお、判断部41は、第2のバッテリー22のSOCが第4の所定値以下になったか否かを判断することに代えて、第2のバッテリー22の放電電流が第5の所定値以下になったか否かを判断してもよい。第2のバッテリー22の放電電流を見ることで、第2のバッテリー22の開放端電圧と第1のバッテリー12の開放端電圧との電圧差がなくなるほど電力移送が行われたことを判断でき、ΔSOCを確保するために必要なSOCまで第2のバッテリー22が低下したことを間接的に判断することが可能だからである。
第2のバッテリー22のSOCが第4の所定値以下(又は放電電流が第5の所定値以下)になった場合は(S306、Yes)、ステップS307に処理が進み、第2のバッテリー22のSOCが第4の所定値以下(又は放電電流が第5の所定値以下)になっていない場合は(S306、No)、ステップS306の処理を繰り返し実行する。
(ステップS307)
電力移送部42が、第2のバッテリー22から第1のバッテリー12への電力移送を終了する。電力移送は、第2のバッテリー22を第2の電源系統に接続している第2のリレー装置52をオフするか、又は第1の電源系統と第2の電源系統とを接続している第1のリレー装置51をオフすることによって、終了することができる。
(ステップS308)
判断部41が、次回に車両の電源がオン(READY_ONなど)された時に所定の満充電容量の推定処理の実施を要求するためのフラグをON状態に設定する。容量推定部43は、車両の電源がオンされた時にこのフラグを確認してON状態になっていれば、確保されたΔSOCを用いた第2のバッテリー22の満充電容量の推定処理を高精度に実施する。そして、判断部41は、容量推定部43によって第2のバッテリー22の満充電容量の推定処理が完了すると、フラグをOFF状態に設定する。なお、満充電容量の推定処理は、低SOCから高SOCまでの充電行為における周知の電流積算法を用いて実施可能である。
なお、上述したステップS301~S308の処理の途中で車両の電源がオンされた場合には、満充電容量の推定処理の実施を要求するためのフラグがOFFであるので、満充電容量の推定処理は実施されない。次回に車両の電源がオフされた時に上述したステップS301の処理が再び開始される。
<第2の実施形態>
[構成]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電源制御装置40を含んだ車両用の電源システム2の概略構成例を示す図である。図5に例示した電源システム2は、第1のDDC11、第1のバッテリー12、第1の運動系システム13、及び負荷14を含む第1の電源系統と、第2のDDC21、第2のバッテリー22、第2の運動系システム23を含む第2の電源系統と、電力供給部30と、電源制御装置40と、を備えている。
この電源システム2では、第1の電源系統と第2の電源系統とによる冗長電源構成を採用している。第1の電源系統と第2の電源系統とは、暗電流供給用の第1のリレー装置51を介して接続されている。また、第1の電源系統と第2の電源系統とは、第3のリレー装置53及び切替DCDCコンバーター(以下「切替DDC」と記す)60を介して接続されている。第2のバッテリー22は、バッテリー保護用の第2のリレー装置52を介して切替DDC60と接続され、さらに第4のリレー装置54を介して第2の電源系統の第2の運動系システム23と接続されている。この第1のリレー装置51、第2のリレー装置52、第3のリレー装置53、第4のリレー装置54、及び切替DDC60は、電源制御装置40によって接続/遮断が制御される。
本第2の実施形態の電源システム2の構成のうち、電力供給部30、第1のDDC11、第1の運動系システム13、負荷14、第2の運動系システム23は、上記第1の実施形態の電源システム1と同様であるため説明を省略する。
第1のバッテリー12は、例えば鉛電池などの、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。この第1のバッテリー12は、第1のDDC11から出力される電力及び第2のDDC21から出力される電力を蓄えること(充電)ができ、また自らが蓄えている電力を第1の運動系システム13及び負荷14に出力(放電)することができる。
第2のDDC21は、電力供給部30から供給される電力を変換して、第1のバッテリー12、第1の運動系システム13、及び負荷14に出力することができる。具体的には、第2のDDC21は、電力供給部30から供給される高電圧電力を低電圧電力へ降圧して、第1のバッテリー12、第1の運動系システム13、及び負荷14に出力する。
第2のバッテリー22は、例えばリチウムイオン電池などの、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。本第2の実施形態では、第2のバッテリー22を、図2に示すようなSOC-OCV特性にフラットな領域を持つ、リン酸鉄系リチウムイオン電池(LFP電池)としている。この第2のバッテリー22は、第2のリレー装置52及び第4のリレー装置54を介して、自らが蓄えている電力を第2の運動系システム23に出力(放電)することができる。この第2のバッテリー22は、車両の運転中に第1のバッテリー12の失陥が生じた場合に車両の運動に関わる機能を維持するためのバックアップ電源としての役割を有する。
電源制御装置40は、第1のDDC11、第2のDDC21、第1のバッテリー12、第2のバッテリー22、第1のリレー装置51、第2のリレー装置52、第3のリレー装置53、第4のリレー装置54、及び切替DDC60の状態や動作などを管理して、電源システム2の状態を制御することができる。本第2の実施形態の電源制御装置40では、第2のバッテリー22を対象として満充電容量を高精度に推定するための制御を実行する。
この電源制御装置40は、判断部41と、電力移送部42と、容量推定部43とを備えている。
判断部41は、第2のバッテリー22の蓄電量(SOC)が第1の所定値以上である場合に、現在推定されている満充電容量を修正する必要があるか否かを判断することを行う。この判断部41は、例えば、センサーなどを用いて第2のバッテリー22の電圧、電流、温度を監視することができる監視ECU(図示せず)などによって実現可能である。
電力移送部42は、判断部41において第2のバッテリー22の満充電容量を修正する必要があると判断された場合、第2のバッテリー22から修正する必要がない他のバッテリー(本第2の実施形態では第1のバッテリー12)へ所定の電力を移送することを行う。さらに、電力移送部42は、この電力移送の間に第1のバッテリー12から第2のバッテリーに電力を戻して充電することも可能である。この電力移送部42は、例えば、第1のリレー装置51、第3のリレー装置53、第4のリレー装置54、及び切替DCDCコンバーター60の接続状態を制御することができる電源ECU(図示せず)や、第2のリレー装置52の接続状態を制御することができる監視ECU(図示せず)などによって実現可能である。
容量推定部43は、車両の電源状態に応じて、第2のバッテリー22に対して所定の満充電容量推定処理を実施することを行う。この容量推定部43は、例えば、切替DDC60の出力電圧を制御することができる電源ECU(図示せず)などによって実現可能である。
これら判断部41、電力移送部42、及び容量推定部43の詳細な制御については、以降に説明する。
[制御]
次に、図6A及び図6Bをさらに参照して、本発明の第2の実施形態に係る電源制御装置40が実行する制御を説明する。図6A及び図6Bは、第2の実施形態に係る電源制御装置40が行う第2のバッテリー22の満充電容量の推定に関わる処理を示すフローチャートである。なお、本第2の実施形態の図6A及び図6Bに示すステップのうち、上記第1の実施形態の図3に示すステップと同じ処理を行うステップについては、同一の番号を付して説明を省略している。
(ステップS605)
ステップS304において第2のバッテリー22の開放端電圧が第1のバッテリー12の開放端電圧よりも第3の所定値以上大きいと判断された場合、電力移送部42が、第2のバッテリー22から第1のバッテリー12への電力移送を開始する。電力移送は、第2のバッテリー22を第2の電源系統に接続している第2のリレー装置52をオンし、かつ第1の電源系統と第2の電源系統とを接続している第3のリレー装置53及び切替DDC60をオンすることによって、開始することができる。これと同時に、容量推定部43が、切替DDC60によって制御される第2のバッテリー22から第1のバッテリー12に放電される電流量に基づいて、第2のバッテリー22の満充電容量を推定する処理を開始する。切替DDC60によって開放端電圧や移送電流を精度よく制御することができるため、高SOCから低SOCまでの放電行為に周知の電流積算法を適用することで、第2のバッテリー22の満充電容量の高精度な推定を実施することができる。
(ステップS607)
ステップS306において第2のバッテリー22のSOCが第4の所定値以下(又は放電電流が第5の所定値以下)になったと判断された場合、電力移送部42が、第2のバッテリー22から第1のバッテリー12への電力移送を終了する。電力移送は、第2のバッテリー22を第2の電源系統に接続している第2のリレー装置52をオフするか、又は第1の電源系統と第2の電源系統とを接続している第3のリレー装置53及び切替DDC60をオフすることによって、終了することができる。また、容量推定部43が、第2のバッテリー22の満充電容量を推定する処理を終了する。
(ステップS608)
容量推定部43が、電力移送の実施によって、第2のバッテリー22の満充電容量の推定が完了したか否かを判断する。満充電容量の推定が完了した場合は(S608、Yes)、ステップS609に処理が進み、満充電容量の推定が完了しなかった場合は(S608、No)、ステップS611に処理が進む。
(ステップS609)
電力移送部42が、第1のバッテリー12の電力で第2のバッテリー22を充電する処理を開始する。この充電は、電力移送によって低下した第2のバッテリー22のSOCを上昇させるために行われる。その充電量は、移送した全ての電力量であってもよいし、一部の電力量であってもよいし。充電処理は、第2のバッテリー22を第2の電源系統に接続している第2のリレー装置52をオンし、かつ第1の電源系統と第2の電源系統とを接続している第3のリレー装置53及び切替DDC60をオンすることによって、開始することができる。
(ステップS610)
判断部41が、第2のバッテリー22のSOCが第6の所定値以上になったか否かを判断する。この判断は、第2のバッテリー22へ十分な電力量が戻されたか否かを判定するために行われる。ここで、十分な電力量である第6の所定値は、例えば、車両の運動に関わる機能をバックアップするために必要な電力量(蓄電量)に設定することができる。
第2のバッテリー22のSOCが第6の所定値以上になった場合は(S610、Yes)、本処理が終了する。第2のバッテリー22のSOCが第6の所定値以上になっていない場合は(S610、No)、ステップS610の処理を繰り返し実行する。
(ステップS611)
判断部41が、次回に車両の電源がオン(READY_ONなど)された時に所定の満充電容量の推定処理の実施を要求するためのフラグをON状態に設定する。容量推定部43は、車両の電源がオンされた時にこのフラグを確認してON状態になっていれば、確保されたΔSOCを用いた第2のバッテリー22の満充電容量の推定処理を高精度に実施する。そして、判断部41は、容量推定部43によって第2のバッテリー22の満充電容量の推定処理が完了すると、フラグをOFF状態に設定する。なお、満充電容量の推定処理は、低SOCから高SOCまでの充電行為における周知の電流積算法を用いて実施可能である。
なお、上述したステップS301~S611の処理の途中で車両の電源がオンされた場合には、満充電容量の推定処理の実施を要求するためのフラグがOFFであるので、満充電容量の推定処理は実施されない。次回に車両の電源がオフされた時に上述したステップS301の処理が再び開始される。
<第3の実施形態>
[構成]
本第3の実施形態に係る電源制御装置40は、図1に示した第1の実施形態の電源システム1に適用される電源制御装置と同じ構成である。
[制御]
図7を参照して、本発明の第3の実施形態に係る電源制御装置40が実行する制御を説明する。図7は、第3の実施形態に係る電源制御装置40が行う第2のバッテリー22の満充電容量の推定に関わる処理を示すフローチャートである。この図7に示すフローチャートは、図3に示す第1の実施形態のフローチャートにステップS701の判断をさらに加えたものである。なお、図7におけるステップS701以外のステップは図3で説明した処理と同じであるため、ここでの説明は省略する。
(ステップS701)
判断部41が、第2のバッテリー22の温度に基づいて第2のバッテリー22の満充電容量の劣化状態を推定し、この推定した劣化状態に基づいて現在の満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する。より具体的には、判断部41が、所定の電池温度情報から求められた、第2のバッテリー22の温度が所定の温度以下となる時間の、第2のバッテリー22の使用開始からの時間に対する割合が、第6の所定値以下であるか否かを判断する。
リチウムイオン電池や鉛電池などからなるバッテリーは、低温時よりも高温時の方が電池の劣化が進行する特性を有している。例えば、図8に、同じ蓄電量(SOC)のバッテリーをそれぞれ温度0℃、10℃、25℃、45℃、60℃、70℃の環境に長期間放置した場合における経年劣化特性を示している。図8に示すように、蓄電量が同じであるバッテリーの容量維持率は、バッテリーの環境温度を0℃にした状態で充電を一切行うことなく長期間放置した場合、240日経過後には93%までの劣化で済むが(○プロット)、バッテリーの環境温度を70℃にした状態で充電を一切行うことなく長期間放置した場合、120日経過時点で62%まで劣化が進む(×プロット)。よって、バッテリーは環境温度の適切な管理が重要となる。
ステップS701の判断を行うにあたり、判断部41は、電池温度情報として図9に例示するように、予め設定した温度区分(B温度:Tb~Tb)ごとにその状態であった時間を累積した「存在時間」を算出する。存在時間は、走行などの車両が使用されている時間だけでもよいし、駐車などの車両が使用されていない時間を含めてもよい。温度区分は、1℃単位や10℃単位など任意に設定可能である。例えば図9では、車両の使用開始から現在までに第2のバッテリー22がTbの温度で使用されていた存在時間がtであることを示している。
次に、判断部41は、図9で示した温度区分ごとの存在時間を車両の使用開始から現在までの経過時間でそれぞれ除算して、電池温度情報として図10に例示するように、温度区分(B温度:Tb~Tb)ごとの存在頻度(=存在時間/経過時間)を算出する。経過時間には、ステップS302で算出した日数を用いることができる。上述した存在時間及び存在頻度は、ステップS701を実行するたびに計算してもよいし、車両の使用中に逐次計算して保存しておいてもよい。例えば図10では、車両の使用開始から現在までに第2のバッテリー22がTbの温度で使用されていた存在頻度がp(=t/経過時間)であることを示している。このようにして求めた温度区分それぞれの存在頻度(温度頻度)の分布イメージを図11に示す。
そして、判断部41は、求めた温度頻度分布に基づいて、第2のバッテリー22の温度が所定の温度以下となる時間の、第2のバッテリー22の使用開始からの時間に対する割合が、第6の所定値以下であるか否かを判断する。この判断は、この第2のバッテリー22が低い温度で使用された時間が長いか短いかを判定するために行われる。第2のバッテリー22が低い温度で長時間使用されている場合には、バッテリー劣化の進行が遅いと推定することができ、第2のバッテリー22が低い温度で長時間使用されていない場合には、バッテリー劣化の進行が速いと推定できる。よって、例えば、図11に示す網掛け部分の面積が小さければ小さいほど、バッテリーが劣化しているおそれがあると判定することができる。第6の所定値は、第2のバッテリー22の容量や特性などに応じて任意に設定することができる。
第2のバッテリー22の温度が所定の温度以下となる時間の割合が第6の所定値以下となる場合は(S701、Yes)、ステップS304に処理が進み、第2のバッテリー22の温度が所定の温度以下となる時間の割合が第6の所定値以下とならない場合は(S701、No)、本処理が終了する。
<第4の実施形態>
[構成]
本第4の実施形態に係る電源制御装置40は、図5に示した第2の実施形態の電源システム2に適用される電源制御装置と同じ構成である。
[制御]
図12は、本発明の第4の実施形態に係る電源制御装置40が行う第2のバッテリー22の満充電容量の推定に関わる処理の一部を示すフローチャートである。この図12に示すフローチャートは、図6Aに示す第2の実施形態のフローチャートに、第3の実施形態で説明したステップS701の判断をさらに加えたものである。ステップS701では、判断部41が、第2のバッテリー22の温度に基づいて第2のバッテリー22の満充電容量の劣化状態を推定し、この推定した劣化状態に基づいて現在の満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する。より具体的には、判断部41が、第2のバッテリー22の温度が所定の温度以下となる時間の、第2のバッテリー22の使用開始からの時間に対する割合が、第6の所定値以下であるか否かを判断する。
なお、図12におけるステップS701以外のステップは図6Aで説明した処理と同じであり。また、図12の結合子A、B、Cは、図6Bに示す第2の実施形態のフローチャートの結合子A、B、Cに結合される。
<変形例>
上記第3及び第4の実施形態では、ステップS302及び303にさらにステップS701を加えて、現在推定されている満充電容量を修正する必要があるか否かを判断することを行った。これ以外にも、ステップS302とS701とだけで、現在推定されている満充電容量を修正する必要があるか否かを判断してもよい。
<作用・効果>
上述した本発明の実施形態に係る電源制御装置40によれば、車両の電源がオフされたタイミングで、蓄電量が所定値(第1の所定値)以上あって満充電容量を修正する必要がある対象バッテリー(第2のバッテリー22)の電力を他のバッテリー(第1のバッテリー12)へ移送して所定の低SOCまで低下させる。そして、次回に車両の電源がオンされたタイミングで、低SOCから高SOCまでの広いSOC幅で充電を実施し、対象バッテリーの満充電容量を電流積算法に基づいて算出する。これにより、好適なタイミングでバッテリーの満充電容量の推定処理を実施することができる。特に、大きいΔSOCを確保することによってセンサーによる電流や電圧などの測定誤差の影響を抑制でき、対象バッテリーの満充電容量を高精度に推定することができる。
また、本実施形態に係る電源制御装置40では、バッテリーの満充電容量が最後に推定された日から所定日数が経過したか否かに基づいて、あるいは、バッテリーの満充電容量の劣化状態に基づいて、満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する。劣化状態は、所定の経年劣化曲線から求められた満充電容量と容量推定部で推定された満充電容量との乖離が所定値(第2の所定値)以上あるか否かに基づいて推定する。このように満充電容量の乖離を考慮することで、満充電容量の修正の必要性を精度よく判断することができる。また、劣化状態は、バッテリーの温度が所定の温度以下となる時間の、バッテリーの使用開始からの時間に対する割合が、所定値(第6の所定値)以下であるか否かに基づいて推定する。このようにバッテリーの温度を考慮することで、満充電容量の修正の必要性をより好適に判断することができる。これらの判断により、満充電容量の推定処理に必要な電力消費を抑えることができ、また自動運転機能を搭載する車両においては、満充電容量推定処理中のバッテリーの蓄電量低下に伴う自動運転の禁止時間を短縮させることができる。
また、本実施形態に係る電源制御装置40では、対象バッテリーの開放端電圧が対象外バッテリーの開放端電圧よりも所定値(第3の所定値)以上大きい場合に、対象バッテリーから他のバッテリーへ所定の電力を移送する。これにより、非効率な電力移送を避けることができる。また、対象バッテリーの蓄電量が所定値(第4の所定値)以下になるか又は対象バッテリーから放電される電流値が所定値(第5の所定値)以下になった場合に、電力移送を終了する。これにより、無駄な電力移送を避けることができる。なお、蓄電量が所定値(第1の所定値)未満であるバッテリーについては電力移送を実施せずに満充電容量の推定処理を実施するので、電力移送の手間が省ける。
さらに、本実施形態に係る電源制御装置40では、第1のバッテリー12と第2のバッテリーとが電流を精度よく制御することができる切替DDC60で接続されていれば、第2のバッテリー22から第1のバッテリー12への電力移送時に生じる高SOCから低SOCまでの放電行為に周知の電流積算法を適用して、第2のバッテリー22の満充電容量を高精度に推定することも可能となる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、電源制御装置、電源制御装置を含んだ車両用電源システム、電源制御装置が実行する満充電容量の推定方法、満充電容量の推定プログラム及び当該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な非一時的な記録媒体、あるいは電源制御装置を搭載した車両として捉えることができる。
本発明の電源制御装置は、2つの電源系統を有する電源システムを搭載した車両などに利用可能である。
1、2 電源システム
11、21、60 DCDCコンバーター(DDC)
12、22 バッテリー
13、23 運動系システム
14 負荷
30 電力供給部
40 電源制御装置
41 判断部
42 電力移送部
43 容量推定部
51、52、53、54 リレー装置

Claims (9)

  1. 車両に搭載されるバッテリーの満充電容量を推定する電源制御装置であって、
    車両の電源がオフされたタイミングで、前記バッテリーの蓄電量が第1の所定値以上である場合に、現在推定されている前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部において前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があると判断された場合、前記バッテリーから他のバッテリーへ所定の電力を移送する電力移送部と、
    前記電力移送部による電力移送の後に車両の電源がオンされたタイミングで又は前記電力移送部による電力移送中に、前記バッテリーに対して所定の満充電容量推定処理を実施する容量推定部と、を備え
    前記判断部は、前記容量推定部で前記バッテリーの満充電容量が最後に推定された日から所定日数が経過したか否かに基づいて、前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があるか否かを判断し、
    前記電力移送部は、前記判断部において前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があると判断された場合、前記バッテリーの蓄電量が前記第1の所定値よりも小さい第4の所定値以下になるまで、前記バッテリーから前記他のバッテリーへ前記所定の電力を移送する、電源制御装置。
  2. 車両に搭載されるバッテリーの満充電容量を推定する電源制御装置であって、
    車両の電源がオフされたタイミングで、前記バッテリーの蓄電量が第1の所定値以上である場合に、現在推定されている前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部において前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があると判断された場合、前記バッテリーから他のバッテリーへ所定の電力を移送する電力移送部と、
    前記電力移送部による電力移送の後に車両の電源がオンされたタイミングで又は前記電力移送部による電力移送中に、前記バッテリーに対して所定の満充電容量推定処理を実施する容量推定部と、を備え、
    前記判断部は、前記バッテリーの満充電容量の劣化状態を推定し、当該推定した劣化状態に基づいて、前記満充電容量を修正する必要があるか否かを判断し、
    前記電力移送部は、前記判断部において前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があると判断された場合、前記バッテリーの蓄電量が前記第1の所定値よりも小さい第4の所定値以下になるまで、前記バッテリーから前記他のバッテリーへ前記所定の電力を移送する、電源制御装置。
  3. 前記判断部は、さらに、前記バッテリーの満充電容量の劣化状態を推定し、当該推定した劣化状態に基づいて、前記バッテリーの満充電容量を修正する必要があるか否かを判断する、請求項1に記載の電源制御装置。
  4. 前記判断部は、所定の経年劣化曲線から求められた満充電容量と前記容量推定部で推定された満充電容量との乖離が第2の所定値以上あるか否かに基づいて、前記劣化状態を推定する、請求項2又は3に記載の電源制御装置。
  5. 前記判断部は、所定の電池温度情報から求められた、前記バッテリーの温度が所定の温度以下となる時間の使用開始からの時間に対する割合が第6の所定値以下であるか否かに基づいて、前記劣化状態を推定する、請求項2又は3に記載の電源制御装置。
  6. 前記電力移送部は、前記バッテリーの開放端電圧が前記他のバッテリーの開放端電圧よりも第3の所定値以上大きい場合に、前記バッテリーから前記他のバッテリーへ所定の電力を移送する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  7. 前記電力移送部は、前記バッテリーから放電される電流値が第5の所定値以下になった場合に、前記電力移送を終了する、請求項6に記載の電源制御装置。
  8. 前記バッテリーの蓄電量が前記第1の所定値未満である場合に、前記判断部による判断を行うことなく、車両の電源がオンされたタイミングで前記満充電容量推定処理を実施する、請求項1又は2に記載の電源制御装置。
  9. 前記電力移送部による電力移送によって前記バッテリーの満充電容量の推定が完了した場合、前記他のバッテリーへ移送した電力の少なくとも一部を前記バッテリーに充電する処理を行う、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電源制御装置。
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