JP7088313B2 - マルチデバイス連携制御装置、マルチデバイス連携制御方法およびマルチデバイス連携制御プログラム - Google Patents

マルチデバイス連携制御装置、マルチデバイス連携制御方法およびマルチデバイス連携制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ネットワークに接続される複数のデバイスを連携制御する、マルチデバイス連携制御装置、マルチデバイス連携制御方法およびマルチデバイス連携制御プログラムに関する。
今日、IoT(Internet of Things)が急速に拡大を続けており、多種多様かつ膨大な数のデバイスがネットワークに接続されつつある。2020年には500億台のデバイスがインターネットに接続されるという予測があり、今後、家庭や工場、街頭など様々な環境にますます多くのデバイスが設置され、それらを利用した多様なIoTサービスの登場が予想される。IoTサービスは、カメラ、温度計といったセンサや、スピーカ、ライト(照明装置)、ディスプレイといったアクチュエータなど、多種多様なデバイスをサービス環境に応じて連携動作させることで実現される。サービス事業者が、高品質で安価なIoTサービスを提供するにあたって、複数デバイスの連携を伴う複雑なシステムを、迅速かつ簡易に構築できることが求められている。
実空間にある複数のデバイスを連携させる既存技術としては、R-env(連舞)(登録商標)という技術が知られている(非特許文献1参照)。非特許文献1に記載の技術は、デバイス連携サービスの開発時に求められる、デバイス間のインタフェース差分の吸収機能や、連携シナリオの設計GUI(Graphical User Interface)ツールを提供しており、開発者の負担を軽減している。
松元崇裕、他5名、「『R-env:連舞 TM』クラウド対応型インタラクション制御技術」、一般社団法人人工知能学会、2016年度人工知能全国大会(第30回)、人工知能学会全国大会論文集、1I4-NFC-02b-1、2016年6月
しかしながら、デバイスの連携動作に伴う、個々のデバイスを制御する論理(制御論理)については、非特許文献1に記載の技術を用いても、依然として人手による設計や、事前の調整が必要である。制御論理とは、環境内に設置される装置(例えば、照明装置や空調装置等)それぞれに対応した、より具体的な出力値や出力条件を制御するルール(処理内容)を意味する。
物理空間に配置されるデバイスを用いるIoTサービスにおいて、このようなデバイス毎の出力値を、人手で設計、調整することは負担が大きい。何故なら、デバイスの設置場所によって作用できる領域や効果が異なるため、実際にデバイスが設置されている環境に応じて最適な制御量が異なるからである。
また、生活環境に存在する様々な外乱(制御を乱すような外的な作用)も事前調整を難しくしている。例えば、暗くて映像が取得できないことや、騒音によりスピーカの音が適切に対象に伝えられないといったことが起こり得る。あらゆる状況を想定した上で、各装置に最適な制御論理を構築するには非常に手間がかかる。
非特許文献1に示す技術によるIoTサービスの構築では、デバイス設置場所を直接目視し確認しながら、デバイスを連携させた制御論理を含む全体システムを設計し、構築することが必要である。そのため、IoTサービスを迅速、かつ、低コストに提供するには、このような手間を解消することが求められる。
このような点を鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、サービス目的とリアルタイムな状況に応じて、物理空間に設置される多種多様なデバイスを自動かつ適切に制御することを課題とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、同一の物理空間上に配置された複数のアクチュエータデバイスを制御するマルチデバイス連携制御装置であって、前記同一の物理空間上に配置された1つ以上のセンサデバイスから当該物理空間に関する所定の情報をセンサ情報として取得し、取得した前記センサ情報で示される値を、前記アクチュエータデバイスの制御により実現される所定のサービスについての目的の達成度合を示す指標であるサービス充足度に変換するサービス充足度算出部と、前記サービス充足度を入力すると、前記所定のサービス毎の目標とするサービス充足度を示す目標サービス充足度を満たすような前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を出力するように機械学習を行った学習装置に、前記変換して得られたサービス充足度を入力値として、前記学習装置の演算処理を実行することで、前記アクチュエータデバイス毎の前記アクチュエータ制御量を出力値として取得する目標制御量算出部と、前記出力値として得られたアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させるアクチュエータ制御部と、前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を調整する制御量調整部と、を備え、前記サービス充足度算出部は、前記アクチュエータデバイスが前記制御命令を実行した後、さらに前記1つ以上のセンサデバイスから前記センサ情報を取得し、当該センサ情報で示される値を、試行後のサービス充足度として算出し、前記制御量調整部が、試行後のサービス充足度が前記目標サービス充足度より小さい場合に、現時点で得られた試行後のサービス充足度と前記目標サービス充足度との乖離の度合を示す指標である乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用し、前記乖離度の値を分散値とすることにより正規乱数を生成し、生成した正規乱数を調整制御量として算出し、算出した調整制御量と、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となるアクチュエータ調整基準量とを用いて調整後のアクチュエータ制御量を算出するとともに、前記試行後のサービス充足度が試行直前のサービス充足度より大きい場合に、前記アクチュエータ調整基準量を前記現時点のアクチュエータ制御量により更新し、前記アクチュエータ制御部が、当該調整後のアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させることを特徴とするマルチデバイス連携制御装置とした。
また、請求項に記載の発明は、同一の物理空間上に配置された複数のアクチュエータデバイスを制御するマルチデバイス連携制御装置のマルチデバイス連携制御方法であって、前記マルチデバイス連携制御装置が、前記同一の物理空間上に配置された1つ以上のセンサデバイスから当該物理空間に関する所定の情報をセンサ情報として取得し、取得した前記センサ情報で示される値を、前記アクチュエータデバイスの制御により実現される所定のサービスについての目的の達成度合を示す指標であるサービス充足度に変換するステップと、前記サービス充足度を入力すると、前記所定のサービス毎の目標とするサービス充足度を示す目標サービス充足度を満たすような前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を出力するように機械学習を行った学習装置に、前記変換して得られたサービス充足度を入力値として、前記学習装置の演算処理を実行することで、前記アクチュエータデバイス毎の前記アクチュエータ制御量を出力値として取得するステップと、前記出力値として得られたアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させるステップと、前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を調整するステップと、実行し、さらに、前記アクチュエータデバイスが前記制御命令を実行した後、さらに前記1つ以上のセンサデバイスから前記センサ情報を取得し、当該センサ情報で示される値を、試行後のサービス充足度として算出するステップと、試行後のサービス充足度が前記目標サービス充足度より小さい場合に、現時点で得られた試行後のサービス充足度と前記目標サービス充足度との乖離の度合を示す指標である乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用し、前記乖離度の値を分散値とすることにより正規乱数を生成し、生成した正規乱数を調整制御量として算出し、算出した調整制御量と、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となるアクチュエータ調整基準量とを用いて調整後のアクチュエータ制御量を算出するとともに、前記試行後のサービス充足度が試行直前のサービス充足度より大きい場合に、前記アクチュエータ調整基準量を前記現時点のアクチュエータ制御量により更新するステップと、当該調整後のアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させるステップと、を実行することを特徴とするマルチデバイス連携制御方法とした。
このようにすることで、マルチデバイス連携制御装置は、各センサデバイスからセンサ情報を取得してサービス充足度を算出し、そのサービス充足度を入力値として、学習装置により、アクチュエータ制御量を出力値として算出することができる。そして、マルチデバイス連携制御装置は、出力値として得られたアクチュエータ制御量を、アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させる。よって、サービス目的とリアルタイムな状況に応じて、物理空間に設置される多種多様なアクチュエータデバイスを自動かつ適切に制御することができる。
また、マルチデバイス連携制御装置は、試行後のサービス充足度が目標サービス充足度より小さい場合であっても、試行後のサービス充足度と目標サービス充足度との乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用して調整制御量を算出し、調整後のアクチュエータ制御量を算出することができる。よって、マルチデバイス連携制御装置は、物理空間に配置されたセンサデバイスだけでは網羅できない環境要因や、学習データが不十分なこと等により、試行後のサービス充足度が目標サービス充足度より小さい場合であっても、適切にアクチュエータ制御量を調整することができる。
請求項に記載の発明は、前記制御量調整部が、試行後のサービス充足度が前記目標サービス充足度より大きい場合に、試行後の複数の前記アクチュエータデバイスの制御に関する所定の指標としてのコストを算出し、現時点で得られた試行後のサービス充足度と前記目標サービス充足度との乖離の度合を示す指標である乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用して調整制御量を算出し、算出した調整制御量と、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となるアクチュエータ調整基準量とを用いて調整後のアクチュエータ制御量を算出するとともに、前記試行後のコストが試行直前のコストより小さい場合に、前記アクチュエータ調整基準量を前記現時点のアクチュエータ制御量により更新し、前記アクチュエータ制御部が、当該調整後のアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させることを特徴する請求項に記載のマルチデバイス連携制御装置とした。
このようにすることで、マルチデバイス連携制御装置は、試行後のサービス充足度が目標サービス充足度より大きい場合に、アクチュエータデバイスの制御に関するコストをより小さくするように、アクチュエータ制御量を調整することができる。
請求項に記載の発明は、コンピュータを、請求項1または請求項2に記載のマルチデバイス連携制御装置として機能させるためのマルチデバイス連携制御プログラムとした。
このようにすることにより、一般的なコンピュータを用いて、請求項1または請求項2に記載のマルチデバイス連携制御装置の各機能を実現することができる。
本発明によれば、サービス目的とリアルタイムな状況に応じて、物理空間に設置される多種多様なデバイスを自動かつ適切に制御することができる。
本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置を含むマルチデバイス連携制御システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る目標制御量算出部を構成する学習装置の機能ブロックを示す図である。 本実施形態に係るサービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報のデータ構成例を示す図である。 機械学習アルゴリズムとしてニューラルネットワークを用いた場合の学習部の処理を説明するための図である。 本実施形態に係る制御量調整部が実行するアクチュエータ制御量の調整処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と称する。)について説明する。
図1は、本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置1を含むマルチデバイス連携制御システム1000の構成を示す図である。
マルチデバイス連携制御システム1000は、マルチデバイス連携制御装置1と、1つ以上のセンサデバイス2(図1においては、2台のセンサデバイス2)と、1つ以上のアクチュエータデバイス(図1においては2台のアクチュエータデバイス3)とを含んで構成される。マルチデバイス連携制御装置1と、各センサデバイス2および各アクチュエータデバイス3とは通信接続され情報の送受信を行う。また、各センサデバイス2および各アクチュエータデバイス3は、同一の物理空間上(例えば、同一室内、同一施設内、同一域内(公園内)など)に存在するデバイスである。
マルチデバイス連携制御装置1は、同一物理空間上に存在する各センサデバイス2から物理空間情報(センサ情報)を取得し、アクチュエータデバイス3の制御により実現される所定のサービスについての目的の達成度合を示す指標である「サービス充足度」を算出する。そして、マルチデバイス連携制御装置1は、サービス充足度を入力して、機械学習(アルゴリズム)により、サービス充足度の目標値を満たすように算出されたアクチュエータ制御量を出力し、出力したアクチュエータ制御量に基づきアクチュエータデバイス3を制御する。また、マルチデバイス連携制御装置1は、算出されたアクチュエータ制御量でアクチュエータデバイス3を制御(試行)した後、試行後のサービス充足度を算出し、目標サービス充足度(サービス毎の目標とするサービス充足度)との乖離度を算出することにより、アクチュエータ制御量を調整し、アクチュエータデバイス3のより適切な制御を実現する。なお、詳細は後記する。
<マルチデバイス連携制御装置>
次に、本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置1について具体的に説明する。
マルチデバイス連携制御装置1は、制御部、入出力部および記憶部(いずれも図示省略)を備えるコンピュータにより実現される。
入出力部は、情報の送受信を行うための通信インタフェース、および、タッチパネルやキーボード等の入力装置や、モニタ等の出力装置との間で情報の送受信を行うための入出力インタフェースからなる。
記憶部は、フラッシュメモリやハードディスク、RAM(Random Access Memory)等により構成される。このマルチデバイス連携制御装置1の記憶部には、後記する図3に示す、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150や、サービス毎の目標とするサービス充足度(目標サービス充足度)等が格納される。
また、制御部は、図1に示すように、アクチュエータ制御量算出部10と、サービス充足度算出部12と、アクチュエータ制御部13とを含んで構成される。
サービス充足度算出部12は、各センサデバイス2から物理空間に関する所定の情報(物理空間情報)としてセンサ情報を取得し、そのセンサ情報で示される値を、サービス目的の達成度合を示す定量的な値(指標)である「サービス充足度」に変換する。本実施形態におけるマルチデバイス連携制御装置1が対象とするサービスは、何らかの目的を達成するものとして設定される。例えば、店舗の監視映像の視聴(人物の顔認識(識別))や、顧客への快適な環境の提供などのサービス目的を達成するようにアクチュエータデバイス3が制御される。この場合のサービス充足度は、例えば、前者の店舗の監視映像の視聴では、映像の鮮明さであり、後者の快適な環境の提供では、顧客の笑顔を数値化した値で表される。
サービス充足度算出部12は、物理空間上に設置された各センサデバイス2から物理空間情報(センサ情報)をリアルタイムに(所定の時間間隔で)取得し、そのセンサ情報を用いて、サービス目的に対応する指標値としてのサービス充足度を算出する。このサービス充足度は、例えば、0~100の範囲の値として算出される。また、サービス充足度算出部12には、目的とするサービスに対応するサービス充足度の指標値が算出可能なソフトウェア(所定のロジック)が予め登録される。例えば、センサデバイス2がカメラ(撮像装置)である場合には、サービス充足度の算出処理は、一般的な画像分析アプリケーション等の公知の技術を用いて実現される。
アクチュエータ制御部13は、後記するアクチュエータ制御量算出部10からアクチュエータ制御量(「制御目標量」とも称する。)を受け付け、個々のアクチュエータデバイス3に応じた制御命令に変換し、アクチュエータデバイス3を動作させる。なお、各アクチュエータデバイス3は、ネットワーク上の外部装置等から自身に対する制御命令を常時受け付ける状態で待機しているものとする。
アクチュエータ制御部13により実現される、アクチュエータ制御量(制御目標量)から制御命令への変換ロジック(変換論理)は、特定の手法に限定されないが、例えば、制御目標量を0~100の範囲と規定し、実際のアクチュエータデバイス3が0~256の分解能で出力命令を受け付けられるときに、それらを線形で対応させるような手法として実現される。
アクチュエータ制御量算出部10は、サービス充足度算出部12から、各センサデバイス2のセンサ情報に基づき算出されたサービス充足度の情報を入力値として受け取り、アクチュエータ制御部13に、各アクチュエータデバイス3を制御するためのアクチュエータ制御量(制御目標量)を出力値として出力する。
また、アクチュエータ制御量算出部10は、算出したアクチュエータ制御量(制御目標量)でアクチュエータデバイス3を制御(試行)した後、試行後のサービス充足度を取得し、目標サービス充足度との乖離度(詳細は後記)に基づき、アクチュエータ制御量を調整する。そして、アクチュエータ制御量算出部10は、調整後のアクチュエータ制御量をアクチュエータ制御部13に出力することにより、アクチュエータデバイス3を制御(試行)して試行後のサービス充足度をさらに算出し、試行毎に調整を繰り返し行うことで、より適切なアクチュエータ制御量を算出する。詳細は、後記する図6を参照して説明する。
このアクチュエータ制御量算出部10は、目標制御量算出部100(学習装置)と、制御量調整部110とを含んで構成される。
目標制御量算出部100は、サービス毎の目標とするサービス充足度(目標サービス充足度)を保持する。そして、目標制御量算出部100は、サービス充足度を入力値とし、アクチュエータ制御量(制御目標量)を出力値とする機械学習モデルを構成する学習装置として機能する。
図2は、本実施形態に係る目標制御量算出部100を構成する学習装置の機能ブロックを示す図である。
目標制御量算出部100(学習装置)は、サービス充足度取得部101と、学習部102と、アクチュエータ制御量出力部103と、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3参照)とを備える。
サービス充足度取得部101は、サービス充足度算出部12(図1)からサービス充足度の情報を取得すると、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)に新たなレコードを作成して記憶する。
また、アクチュエータ制御量出力部103は、学習部102がサービス充足度を入力値として算出したアクチュエータ制御量(目標制御量)を、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150に、入力値に対応する出力値(アクチュエータ制御量)として格納する。そして、アクチュエータ制御量出力部103は、そのアクチュエータ制御量(目標制御量)を、アクチュエータ制御部13(図1)に出力する。
図3は、本実施形態に係るサービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150のデータ構成例を示す図である。
図3に示すように、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150には、センサデバイス2毎(図3においては、「センサ1」「センサ2」)に、サービス充足度算出部12が算出したサービス充足度の情報が格納される。図3の例では、No.1のレコードにおいて、センサ1のサービス充足度が「50」であり、センサ2のサービス充足度が「70」である。このサービス充足度を入力値として、学習部102が出力した結果が、各アクチュエータデバイス3毎(図3においては、「アクチュエータ1」「アクチュエータ2」)に、アクチュエータ制御量(目標制御量)として格納される。図3の例では、No.1のレコードにおいて、アクチュエータ1のアクチュエータ制御量(目標制御量)が「30」、アクチュエータ2のアクチュエータ制御量(目標制御量)が「10」として格納される。
図3に示す、センサデバイス2(「センサ1」「センサ2」)およびアクチュエータデバイス3(「アクチュエータ1」「アクチュエータ2」)は、同一物理空間に配置されるデバイスである。
具体例を挙げると、例えば、「センサ1」「センサ2」はともにカメラ(撮像装置)である。そして、図3のサービス充足度の「センサ1」の欄には、サービス目的として、例えば、店舗の監視映像の視聴における映像の鮮明さに対応するサービス充足度の値が格納される。「センサ2」の欄には、サービス目的として、例えば、顧客への快適な環境の提供に対応するサービス充足度の値が格納される。このサービス充足度に対応するアクチュエータ制御量を実現するデバイスとして、「アクチュエータ1」は例えばライト(照明装置)であり、「アクチュエータ2」は例えば空調装置である。ここで、各アクチュエータデバイス3(ここでは、「アクチュエータ1」および「アクチュエータ2」)に出力されるアクチュエータ制御量(目標制御量)は、各センサデバイス2(ここでは、「センサ1」「センサ2」)に基づく各(すべての)サービス充足度を加味して調整された値として、学習部102の機械学習アルゴリズムに基づき算出される。
なお、「センサ1」「センサ2」は、異なる種類のデバイスでもよいし、上記のように同じ種類のデバイスが、同一物理空間内の異なる位置に設置されていてもよい。また、「センサ1」「センサ2」がともに、同じサービス目的のために用いられてもよい。
「アクチュエータ1」「アクチュエータ2」についても、上記のように、異なる種類のアクチュエータデバイス3であってもよいし、同種類のアクチュエータデバイス3であってもよい。同種類のアクチュエータデバイス3(例えば、照明装置)の場合には、各アクチュエータデバイス3が、例えば同一物理空間内の異なる位置に配置される。
図2に戻り、学習部102は、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150のサービス充足度の情報を入力値とし、機械学習アルゴリズムを用いて、アクチュエータ制御量(目標制御量)を出力(算出)する。この際、学習部102は、サービス毎に保持する目標サービス充足度を満たすために必要となるアクチュエータ制御量(目標制御量)を出力する。この学習部102は、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)におけるサービス充足度の値を入力値、アクチュエータ制御量(目標制御量)の値を出力値とする学習データに基づき機械学習を行う。そして、学習部102は、あるサービス充足度が入力されると、目標サービス充足度を満たすアクチュエータ制御量(目標制御量)を出力する機械学習アルゴリズムとして機能する。
この学習部102が採用する機械学習アルゴリズムは、例えば、ニューラルネットワークやロジスティック回帰などで実現される。本実施形態に係る学習部102が用いる機械学習アルゴリズムはこれに限定されないが、いずれの学習モデルにおいても、任意の入力値(サービス充足度)に対する出力値(アクチュエータ制御量)を返すものとする。
なお、この学習部102は、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)に入力値としてサービス充足度、出力値としてアクチュエータ制御量(目標制御量)が、アクチュエータ制御量算出部10の処理(後記する制御量調整部110による調整処理も含む)により格納されると、そのデータを学習データとして取り込むことにより、機械学習アルゴリズムを更新する。つまり、目標制御量算出部100(学習装置)は、処理を実行する毎に、新たな学習データを得て、より適切な出力値を算出できるように学習する。
図4は、機械学習アルゴリズムとしてニューラルネットワークを用いた場合の学習部102の処理を説明するための図である。
図3に示した、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150に対応して、図4に示すように、入力層には、各センサデバイス2(「センサ1」「センサ2」)のサービス充足度が入力される。そして、中間層を介して、出力層には、目標サービス充足度を満たすような、各アクチュエータデバイス3(「アクチュエータ1」「アクチュエータ2」)のアクチュエータ制御量(目標制御量)が出力される。なお、中間層は、図4に示すような1層に限定されず、多層としてディープラーニングにより学習させるようにしてもよい。
図1に戻り、制御量調整部110について説明する。
本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置1が対象とする物理空間のサービスにおいては、その物理空間に配置されたセンサデバイス2だけでは網羅できない環境要因が存在することが想定される。また、サービス開始初期では、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150に記憶される情報(学習データ)量も十分ではない。このような要因を踏まえると、アクチュエータ制御量算出部10が導出したアクチュエータ制御量(目標制御量)で各アクチュエータデバイス3を動作させた場合でも、サービス充足度が目標に達しないことが起こり得る。制御量調整部110は、アクチュエータ制御量算出部10(目標制御量算出部100)により導出したアクチュエータ制御量(目標制御量)に基づきアクチュエータデバイス3を動作(試行)させたときに得られる実際のサービス充足度(以下、「現在サービス充足度」と称する。)が目標サービス充足度と異なる場合に、アクチュエータ制御量の調整を行う。
具体的には、制御量調整部110は、進化戦略アルゴリズムを適用し、図5に示す流れで調整後のアクチュエータ制御量を算出する。
図5は、本実施形態に係る制御量調整部110が実行するアクチュエータ制御量の調整処理の流れを示すフローチャートである。
なお、ここでは、最初に目標制御量算出部100の処理により、アクチュエータ制御量(目標制御量)が算出され、アクチュエータ制御部13の制御命令により各アクチュエータデバイス3が制御を実行(試行)し、その制御結果を各センサデバイス2がセンサ情報として取得する。そして、サービス充足度算出部12がその試行後の(現時点の)サービス充足度(現在サービス充足度)を算出したものとして説明する。
図5に示すように、まず、制御量調整部110は、目標サービス充足度(Ref)と現在サービス充足度(Cur)との乖離度(G)を求める(ステップS1)。この乖離度は、現在サービス充足度が目標サービス充足度に対してどのくらい乖離しているかを示す指標である。乖離度の算出は、特定の手法に限定されないが、例えば、単純に目標サービス充足度から現在サービス充足度を減算する手法や、目標サービス充足度に対する現在サービス充足度の比率を用いる手法等を採用することができる。
次に、制御量調整部110は、乖離度(G)の値を分散値(σ)とすることにより(ステップS2)、正規乱数(N)を生成する。制御量調整部110は、生成した正規乱数(N)を調整制御量とし、現アクチュエータ制御量x(後記する「アクチュエータ調整基準量」)に調整制御量を加算することにより、調整後のアクチュエータ制御量x′を求める(ステップS3)。
このようにすることで、乖離度が大きい程、アクチュエータ制御量に対する調整量の増減が大きくなる。よって、乖離が小さいときにはより微小な調整を行い、乖離が大きいときには、より過大な調整を行う。
なお、乖離度が大きいときは、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150の情報量が著しく欠損しているか、環境に変化が起きた場合である。この制御量調整部110の機能により、乖離度が大きいほど過大な調整を行い、これまでの傾向と異なる行動を試行するため、学習が局所解に陥ることを防ぎ、リアルタイムに環境に追従することが可能となる。
アクチュエータ制御量算出部10は、制御量調整部110が算出した調整後のアクチュエータ制御量をアクチュエータ制御部13に出力することにより、各アクチュエータデバイス3の制御を試行する。その後、センサデバイス2からセンサ情報を取得し、再びサービス充足度算出部12が現時点のサービス充足度(現在サービス充足度)を算出する。このとき、制御量調整部110は、その直前に試行したサービス充足度を超えた場合にのみ、次の調整制御量の算出時に用いる現アクチュエータ制御量(アクチュエータ調整基準量)を更新する。つまり、制御量調整部110は、試行を行った結果、それ以前よりもサービス充足度が上がった場合には、その調整制御量が適切であると判定し、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となる「アクチュエータ調整基準量」を当該試行で用いた現アクチュエータ制御量で更新する(後記する図6のステップS18→Yes参照)。一方、制御量調整部110は、試行を行った結果、それ以前よりもサービス充足度が下がった場合には、本試行で用いた調整制御量は適切でないと判定し、アクチュエータ調整基準量の更新を行わない(後記する図6のステップS18→No参照)。
さらに、本実施形態におけるアクチュエータ制御量の算出に際し、コストという概念を設ける。コストとは、アクチュエータデバイス3の制御に関する所定の指標であり、例えば、アクチュエータデバイス3の制御に伴う負の要因として、電力消費量が該当する。電力消費量に代わる他の指標として、アクチュエータデバイス3の制御量(図3に示すアクチュエータ制御量)の総和をコストとしてもよい。
なお、コストとして電力消費量を用いる場合には、各アクチュエータデバイス3の制御量に対応した電力消費量を示す情報が予めマルチデバイス連携制御装置1の記憶部(図示省略)に格納される。これにより、制御量に応じた電力消費量がコストとして計算される。以下においては、コストとして、アクチュエータデバイス3の制御量(アクチュエータ制御量)の総和を採用するものとして説明する。
制御量調整部110は、試行後の実際のサービス充足度(現在サービス充足度)が目標サービス充足度を上回っていた場合に、目標サービス充足度を満足しつつ、よりコストが小さいアクチュエータ制御量(調整後のアクチュエータ制御量)を探索する。調整制御量の算出方法は、上記したサービス充足度が目標サービス充足度に到達しない場合のものと同様である。ただし、アクチュエータ調整基準量の更新については、コストが下がる試行を行ったときのみ行う(後記する図6のステップS19→No参照)。
このようにすることにより、マルチデバイス連携制御装置1は、コストを最適にするアクチュエータ制御量を算出することができる。実際のサービスの例では、アクチュエータデバイス3が複数のライト(照明装置)であり、その効果として、例えば解像度を上げるという効果が重複する場合に、必要な数(制御量)のみで稼働し、無駄な制御(出力)を防止することが可能となる。
制御量調整部110は、アクチュエータ制御量を調整する試行を繰る返すことにより、各アクチュエータデバイス3のより適切な制御を実現することができる。ただし、制御量調整部110は、試行を無限に繰り返すことを防ぐため、制御量調整の試行回数に任意の上限値(所定値)を設定しておき、上限値に達したことにより調整を終了する。また、制御量調整部110は、現在サービス充足度と目標サービス充足度との乖離度が所定の閾値以内であれば、調整を終了するようにする。
(処理の流れ)
次に、マルチデバイス連携制御装置1が実行する処理の流れについて説明する。
図6は、本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置1が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、予め同一の物理空間内に、各センサデバイス2および各アクチュエータデバイス3が配置されているものとする。また、マルチデバイス連携制御装置1には、各センサデバイス2に対応付けたサービス充足度の目標値である目標サービス充足度の情報、調整を終了するための乖離度の所定の閾値および制御量調整の試行回数の上限値(所定値)が記憶部(図示省略)に格納されているものとする。
まず、マルチデバイス連携制御装置1のサービス充足度算出部12(図1)は、各センサデバイス2から物理空間情報(センサ情報)を取得する。なお、サービス充足度算出部12は、このセンサ情報の取得処理を所定の時間間隔で実行し、これ以降の処理を繰り返す。
続いて、サービス充足度算出部12は、取得したセンサ情報に基づき、各センサデバイス2に対応付けたサービス目的に応じたサービス充足度(現在サービス充足度)を算出する(ステップS10)。そして、サービス充足度算出部12は、算出したサービス充足度(現在サービス充足度)をアクチュエータ制御量算出部10(図1)に出力する。
アクチュエータ制御量算出部10の目標制御量算出部100(学習装置)では、各センサデバイス2に対応付けたサービス充足度(現在サービス充足度)の情報をサービス充足度取得部101(図2)が取得して、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)に記憶する。
続いて、目標制御量算出部100(学習装置)の学習部102(図2)が、目標サービス充足度を満たすようなアクチュエータ制御量(目標制御量)を、機械学習アルゴリズムを用いて算出する(ステップS11)。
そして、目標制御量算出部100(学習装置)のアクチュエータ制御量出力部103(図2)が、学習部102により算出されたアクチュエータ制御量(目標制御量)を、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)に記憶するとともに、アクチュエータ制御部13(図1)に出力する。
なお、この算出されたアクチュエータ制御量が、図5で示した現アクチュエータ制御量x(アクチュエータ調整基準量)の初期値として記憶部(図示省略)に記憶される。
アクチュエータ制御部13は、アクチュエータ制御量(目標制御量)を取得すると、各アクチュエータデバイス3に応じた制御命令に変換し、その制御命令を各アクチュエータデバイス3に送信する(ステップS12)。これにより、各アクチュエータデバイス3の制御を実行する。
次のステップS13~S22までの処理が、主に制御量調整部110が実行するアクチュエータ制御量の調整処理である。
まず、マルチデバイス連携制御装置1のサービス充足度算出部12(図1)は、アクチュエータデバイス3が制御命令に従い制御を実行した結果となる物理空間情報(センサ情報)を、各センサデバイス2から取得する。サービス充足度算出部12は、各センサデバイス2に対応付けたサービス目的に応じたサービス充足度(現在サービス充足度)を算出する(ステップS13)。そして、サービス充足度算出部12は、算出したサービス充足度(現在サービス充足度)をアクチュエータ制御量算出部10に出力する。
アクチュエータ制御量算出部10の制御量調整部110(図1)は、各センサデバイス2に対応付けたサービス充足度(現在サービス充足度)の情報を、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)に、新たなレコードを生成して記憶する(ステップS14)。なお、図6において、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150を「対応情報」と記載する。
続いて、制御量調整部110は、目標サービス充足度と、ステップS13において算出した現在サービス充足度とを用いて乖離度を算出する(ステップS15)。
制御量調整部110は、この乖離度を、目標サービス充足度から現在サービス充足度を減算する手法により求めたり、目標サービス充足度に対する現在サービス充足度の比率を用いる手法により求めたりすることができる。
次に、制御量調整部110は、調整処理を終了する条件に合致するか否かを判定する。具体的には、算出した乖離度が所定の閾値以内である、制御量調整の試行回数が上限値(所定値)以上である、のいずれかに該当するか否かを判定する(ステップS16)。なお、制御量調整部110は、ステップS15において乖離度を算出する度に、試行回数を「+1」(初期値「0」)とするようにカウントしておく。
この処理は、アクチュエータ制御量の調整処理を無限に繰り返さないようにするためのものである。
制御量調整部110は、乖離度が所定の閾値以内であれば(ステップS16→Yes)、目標サービス充足度を満たすアクチュエータデバイス3の制御が実現できたものとして処理を終了する。また、制御量調整部110は、予め設定された制御量調整の試行回数の上限値に達した場合には(ステップS16→Yes)、処理を終了する。
一方、制御量調整部110は、乖離度が所定の閾値以内である、試行回数が上限値以上である、のどちらにも該当しない場合には(ステップS16→No)、次のステップS17へ進む。
ステップS17において、制御量調整部110は、本試行での現在サービス充足度が、目標サービス充足度を超えているか否かを判定する。ここで、現在サービス充足度が目標サービス充足度を超えている場合には(ステップS17→Yes)、ステップS19に進む。一方、現在サービス充足度が目標サービス充足度を超えていない場合には(ステップS17→No)、ステップS18に進む。
ステップS18において、制御量調整部110は、本試行での現在サービス充足度と、その一つ前の試行におけるサービス充足度(前試行時のサービス充足度)とを比較する。そして、本試行での現在サービス充足度が前試行時のサービス充足度より大きければ(ステップS18→Yes)、ステップS20へ進む。一方、本試行での現在サービス充足度が前試行時のサービス充足度より大きくなければ(ステップS18→No)、ステップS21へ進む。
一方、ステップS19において、制御量調整部110は、現試行コスト(例えば、図3に示す現在の(最新の)アクチュエータ制御量の総和)を算出し、その一つ前の試行におけるコスト(前試行時のコスト)と比較する。そして、現試行コストが前試行時のコストより大きければ(ステップS19→Yes)、ステップS21へ進む。一方、現試行コストが前試行時のコストより大きくなければ(ステップS19→No)、ステップS20へ進む。
ステップS20において、制御量調整部110は、アクチュエータ調整基準量を現在の(最新の)アクチュエータ制御量で更新する。これにより、図5で示した現アクチュエータ制御量x(アクチュエータ調整基準量)がより適正なアクチュエータ制御量に更新される。よって、目標サービス充足度を満たし、かつ、コストが低減されるアクチュエータ制御量に調整することが可能となる。制御量調整部110は、ステップS20のアクチュエータ調整基準量の更新の後、ステップS21へ進む。
ステップS21において、制御量調整部110は、図5において示した進化戦略アルゴリズムを用いて調整制御量を算出することにより、調整後のアクチュエータ制御量を求める。そして、制御量調整部110は、算出した調整後のアクチュエータ制御量を、サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報150(図3)に記憶するとともに、アクチュエータ制御部13に出力する。
アクチュエータ制御部13は、調整後のアクチュエータ制御量を取得すると、各アクチュエータデバイス3に応じた制御命令に変換し、その制御命令を各アクチュエータデバイス3に送信する(ステップS22)。これにより、各アクチュエータデバイス3の制御が実行される。そして、ステップS13の処理に戻る。
以上説明したように、本実施形態に係るマルチデバイス連携制御装置1、マルチデバイス連携制御方法およびマルチデバイス連携制御プログラムによれば、各センサデバイス2からセンサ情報を取得してサービス充足度を算出し、そのサービス充足度を入力値として学習装置により、アクチュエータ制御量(制御目標量)を算出することができる。また、算出されたアクチュエータ制御量(制御目標量)で各アクチュエータデバイス3を制御(試行)した後、試行後のサービス充足度を算出し、目標サービス充足度との乖離度を算出することにより、アクチュエータ制御量を適切に調整することができる。よって、サービス目的とリアルタイムな状況に応じて、物理空間に設置される多種多様なデバイスを自動かつ適切に制御することができる。
1 マルチデバイス連携制御装置
2 センサデバイス
3 アクチュエータデバイス
10 アクチュエータ制御量算出部
12 サービス充足度算出部
13 アクチュエータ制御部
100 目標制御量算出部(学習装置)
101 サービス充足度取得部
102 学習部
103 アクチュエータ制御量出力部
110 制御量調整部
150 サービス充足度-アクチュエータ制御量対応情報
1000 マルチデバイス連携制御システム

Claims (4)

  1. 同一の物理空間上に配置された複数のアクチュエータデバイスを制御するマルチデバイス連携制御装置であって、
    前記同一の物理空間上に配置された1つ以上のセンサデバイスから当該物理空間に関する所定の情報をセンサ情報として取得し、取得した前記センサ情報で示される値を、前記アクチュエータデバイスの制御により実現される所定のサービスについての目的の達成度合を示す指標であるサービス充足度に変換するサービス充足度算出部と、
    前記サービス充足度を入力すると、前記所定のサービス毎の目標とするサービス充足度を示す目標サービス充足度を満たすような前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を出力するように機械学習を行った学習装置に、前記変換して得られたサービス充足度を入力値として、前記学習装置の演算処理を実行することで、前記アクチュエータデバイス毎の前記アクチュエータ制御量を出力値として取得する目標制御量算出部と、
    前記出力値として得られたアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させるアクチュエータ制御部と、
    前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を調整する制御量調整部と、を備え、
    前記サービス充足度算出部は、前記アクチュエータデバイスが前記制御命令を実行した後、さらに前記1つ以上のセンサデバイスから前記センサ情報を取得し、当該センサ情報で示される値を、試行後のサービス充足度として算出し、
    前記制御量調整部は、試行後のサービス充足度が前記目標サービス充足度より小さい場合に、現時点で得られた試行後のサービス充足度と前記目標サービス充足度との乖離の度合を示す指標である乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用し、前記乖離度の値を分散値とすることにより正規乱数を生成し、生成した正規乱数を調整制御量として算出し、算出した調整制御量と、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となるアクチュエータ調整基準量とを用いて調整後のアクチュエータ制御量を算出するとともに、前記試行後のサービス充足度が試行直前のサービス充足度より大きい場合に、前記アクチュエータ調整基準量を前記現時点のアクチュエータ制御量により更新し、
    前記アクチュエータ制御部は、当該調整後のアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させること
    特徴とするマルチデバイス連携制御装置。
  2. 前記制御量調整部は、試行後のサービス充足度が前記目標サービス充足度より大きい場合に、試行後の複数の前記アクチュエータデバイスの制御に関する所定の指標としてのコストを算出し、現時点で得られた試行後のサービス充足度と前記目標サービス充足度との乖離の度合を示す指標である乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用して調整制御量を算出し、算出した調整制御量と、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となるアクチュエータ調整基準量とを用いて調整後のアクチュエータ制御量を算出するとともに、前記試行後のコストが試行直前のコストより小さい場合に、前記アクチュエータ調整基準量を前記現時点のアクチュエータ制御量により更新し、
    前記アクチュエータ制御部は、当該調整後のアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させること
    を特徴する請求項に記載のマルチデバイス連携制御装置。
  3. 同一の物理空間上に配置された複数のアクチュエータデバイスを制御するマルチデバイス連携制御装置のマルチデバイス連携制御方法であって、
    前記マルチデバイス連携制御装置は、
    前記同一の物理空間上に配置された1つ以上のセンサデバイスから当該物理空間に関する所定の情報をセンサ情報として取得し、取得した前記センサ情報で示される値を、前記アクチュエータデバイスの制御により実現される所定のサービスについての目的の達成度合を示す指標であるサービス充足度に変換するステップと、
    前記サービス充足度を入力すると、前記所定のサービス毎の目標とするサービス充足度を示す目標サービス充足度を満たすような前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を出力するように機械学習を行った学習装置に、前記変換して得られたサービス充足度を入力値として、前記学習装置の演算処理を実行することで、前記アクチュエータデバイス毎の前記アクチュエータ制御量を出力値として取得するステップと、
    前記出力値として得られたアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させるステップと、
    前記アクチュエータデバイス毎のアクチュエータ制御量を調整するステップと、実行し、さらに、
    前記アクチュエータデバイスが前記制御命令を実行した後、さらに前記1つ以上のセンサデバイスから前記センサ情報を取得し、当該センサ情報で示される値を、試行後のサービス充足度として算出するステップと、
    試行後のサービス充足度が前記目標サービス充足度より小さい場合に、現時点で得られた試行後のサービス充足度と前記目標サービス充足度との乖離の度合を示す指標である乖離度を用いた進化戦略アルゴリズムを適用し、前記乖離度の値を分散値とすることにより正規乱数を生成し、生成した正規乱数を調整制御量として算出し、算出した調整制御量と、現時点のアクチュエータ制御量を調整する基準となるアクチュエータ調整基準量とを用いて調整後のアクチュエータ制御量を算出するとともに、前記試行後のサービス充足度が試行直前のサービス充足度より大きい場合に、前記アクチュエータ調整基準量を前記現時点のアクチュエータ制御量により更新するステップと、
    当該調整後のアクチュエータ制御量を、前記アクチュエータデバイスそれぞれに応じた制御命令に変換し、当該アクチュエータデバイスそれぞれに送信することにより制御命令を実行させるステップと、
    を実行することを特徴とするマルチデバイス連携制御方法。
  4. コンピュータを、請求項1または請求項2に記載のマルチデバイス連携制御装置として機能させるためのマルチデバイス連携制御プログラム。
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