JP7086535B2 - 固体燃料粉砕装置および固体燃料粉砕装置の制御方法 - Google Patents

固体燃料粉砕装置および固体燃料粉砕装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体燃料粉砕装置および固体燃料粉砕装置の制御方法に関するものである。
従来、石炭等の固体燃料を粉砕して所定粒径より小さい微粒粉に粉砕して、ボイラ等の燃焼装置へ供給する粉砕機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、粉砕機の出口で一酸化炭素及び/又は二酸化炭素の濃度が測定された場合に、発火の予兆である燃料の酸化反応が起こっていると判断し、発火温度が低い石炭の供給量を減らすことで複数種を混合した固体燃料の発火温度を高くして、粉砕機内での発火を防止することが開示されている。
特開2011-240250号公報
しかしながら、特許文献1では、発火の予兆を判断するために、粉砕機の出口で一酸化炭素及び/又は二酸化炭素の濃度を測定している。そのため、一酸化炭素及び/または二酸化炭素の濃度を測定するセンサが必要となる。また、特許文献1では、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素の濃度の測定値に応じて発火温度が低い石炭の供給量を動的に変化させるため、粉砕機からボイラ等に供給される微粉炭の性状が変化してしまう。そのため、ボイラ等に一定の性状の微粉炭を安定して供給することができず、ボイラ等の燃焼効率の変動や低下が発生してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、微粉燃料の供給先となるボイラ等の燃焼効率の低下を抑制しつつ粉砕機のハウジングの内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止することができる固体燃料粉砕装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の固体燃料粉砕装置は、固体燃料を粉砕して燃焼装置へ供給し、駆動部からの駆動力により回転する回転テーブルと、燃料供給部から前記回転テーブルに供給された前記固体燃料を粉砕するローラと、前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を所定粒径より小さい微粉燃料に分級する分級部と、前記回転テーブルと前記ローラと前記分級部とを収容するハウジングと、前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を前記分級部へ供給するための一次空気を前記ハウジングの内部に送風する送風部と、前記一次空気の前記ハウジング内での温度を検出する温度検出部と、前記送風部が送風する前記一次空気の流量および温度を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記一次空気の上限温度として、前記固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比が所定値よりも小さい場合に第1温度を設定し、前記比が前記所定値以上である場合に前記第1温度よりも低い第2温度を設定し、前記温度検出部が検出する温度が前記上限温度よりも高い場合は前記一次空気の温度が低下するように前記送風部を制御する。
本発明の固体燃料粉砕装置によれば、固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比(以下、O/Cという。)が所定値よりも小さい場合には、一次空気の上限温度として第1温度が設定され、O/Cが所定値以上である場合には第1温度よりも低い第2温度が設定される。そのため、O/Cが所定値より大きく発火温度が低い固体燃料を粉砕する場合には、上限温度が低く設定されて微粉燃料が発火することが抑制される。また、制御部は、上限温度として、O/Cが所定値よりも小さい場合の第1温度とO/Cが所定値より大きい場合の第2温度の2種のみを設定するため、簡易な制御によって微粉燃料の発火を防止することができる。
また、本発明の固体燃料粉砕装置は、O/Cが所定値より大きく発火温度が低い固体燃料を粉砕する場合であっても、固体燃料の性状は変化させずに、管理する温度検出部の温度を第1温度よりも低い第2温度を選択することで良いので、ボイラ等の燃焼装置に一定の性状の微粉燃料を安定して供給し、ボイラ等の燃焼効率の低下を抑制することができる。
ここで、上限温度として第1温度と第2温度の2種のみを設定している。これは、発明者らが固体燃料のO/Cが所定値以上となった場合に微粉燃料が自然酸化昇温しやすくなり、発火性が急激に上昇するという新たな知見を得たためである。微粉燃料は表面に水分を吸着するなどして水分を含んでいるため、微粉燃料が発火するには、水分を蒸発させるための潜熱分の熱量と、微粉燃料を発火温度まで上昇させる顕熱分の熱量とが必要となる。そして、周囲からの加熱があった際に、微粉燃料へ投入される所定の熱量に対する発火性を評価することとした。
O/Cが所定値よりも小さい場合には、微粉燃料の一部が自然酸化昇温により発火温度に至ったとしても、水を蒸発させる潜熱分の熱量は、微粉燃料の発火に至るまでの熱量に比べて多い。そのため、周囲の微粉燃料の水分を十分に蒸発させるまでに至らず、周囲の微粉燃料が発火温度まで至らないと推察される。一方、O/Cが所定値以上である場合には、微粉燃料の一部が自然酸化昇温により発火温度に至った場合、潜熱分の熱量に比べて、微粉燃料の発火に至るまでの熱量が多い。そのため、周囲の微粉燃料の水分を十分に蒸発させ、周囲の微粉燃料を発火温度まで上昇させることが出来ると推察される。すなわち、固体燃料のO/Cに対して、微粉燃料の水分の潜熱分を差し引いた加熱状態で、発火温度に至るかどうかで2種類の上限温度を設定することができる。
本発明の固体燃料粉砕装置において、前記温度検出部は、前記ハウジングから前記微粉燃料が排出される出口の温度を検出する構成としてもよい。ハウジングから微粉燃料が排出される出口は、固体燃料が粉砕されてさらに分級された後の部分であり、微粉燃料の発火性と直接的に関連する部分である。そのため、ハウジングの内部の温度の中でも、出口の温度を検出することで上限温度を超えないように送風部を制御することが更に適切な管理となり、ハウジングの内部における微粉燃料の発火を確実に防止することができる。
上記構成の固体燃料粉砕装置において、前記第1温度は70℃より高くかつ85℃以下であり、前記第2温度は55℃以上かつ70℃以下であってもよい。発明者らが得た知見によれば、このように第1温度と第2温度を設定することにより、固体燃料のO/Cの所定値に対してハウジングの内部における微粉燃料の発火を、より確実に防止することができる。したがって、ボイラ等の燃焼効率の低下を抑制しつつハウジングの内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止することができる。
本発明の固体燃料粉砕装置において、前記送風部は、加熱器により熱せられた熱空気を送風する第1送風部と、前記熱空気よりも低温の冷空気を送風する第2送風部と、を有し、前記制御部は、前記第1送風部および前記第2送風部の少なくともいずれかの送風量を調整することにより前記ハウジングへ送風される前記一次空気の温度を制御するものであってよい。
このようにすることで、制御部は、第1送風部が送風する熱空気の送風量および第2送風部が送風する冷空気の送風量の少なくともいずれかを調整し、一次空気の温度が上限温度を超えないように制御することができる。
本発明の固体燃料粉砕装置において、前記所定値は、0.1以上かつ0.25以下であ。発明者らが得た知見は、O/Cが0.1以上かつ0.25以下のいずれかの所定値より大きくなった場合に微粉燃料の発火性が急激に上昇するというものである。そのため、所定値として0.1以上かつ0.25以下を設定することにより、ハウジングの内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止することができる。
本発明の固体燃料粉砕装置の制御方法は、固体燃料を粉砕して燃焼装置へ供給する固体燃料粉砕装置が、駆動部からの駆動力により回転する回転テーブルと、燃料供給部から前記回転テーブルに供給された前記固体燃料を粉砕するローラと、前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を所定粒径より小さい微粉燃料に分級する分級部と、前記回転テーブルと前記ローラと前記分級部とを収容するハウジングと、前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を前記分級部へ供給するための一次空気を前記ハウジングの内部に送風する送風部と、を備え、前記一次空気の前記ハウジング内での温度を検出する温度検出工程と、前記送風部が送風する前記一次空気の流量および温度を制御する制御工程と、前記一次空気の上限温度を設定する設定工程と、を備え、前記設定工程は、前記上限温度として、前記固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比が所定値よりも小さい場合に第1温度を設定し、前記比が前記所定値以上である場合に前記第1温度よりも低い第2温度を設定し、前記制御工程は、前記温度検出工程が検出する温度が前記上限温度よりも高い場合は前記一次空気の温度が低下するように前記送風部を制御し、前記所定値は、0.1以上かつ0.25以下であり、前記第1温度は70℃より高くかつ85℃以下であり、前記第2温度は55℃以上かつ70℃以下である。
本発明の固体燃料粉砕装置の制御方法によれば、微粉燃料の供給先となるボイラ等の燃焼効率の低下を抑制しつつ粉砕機のハウジングの内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止することができる。
本発明によれば、微粉燃料の供給先となるボイラ等の燃焼効率の低下を抑制しつつ粉砕機のハウジングの内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止することができる固体燃料粉砕装置およびその制御方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の固体燃料粉砕装置およびボイラを示す構成図である。 O/Cに対するミル出口の上限温度を示す図である。 制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る固体燃料粉砕装置およびその制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、石炭等の固体燃料を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ部(燃焼装置)220へと供給する装置である。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル10と、給炭機(燃料供給部)20と、送風部30と、温度検出部40と、制御部50とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。
ミル10は、ハウジング11と、回転テーブル12と、ローラ13と、駆動部14と、駆動軸15と、分級部16と、燃料供給部17と、分級部16を回転駆動させるモータ18とを有する。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる円筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と分級部16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。
回転テーブル12は、駆動部14から駆動軸15を介して伝達される駆動力により回転する平面視円形の部材であり、燃料供給部17から固体燃料(本実施形態では例えば石炭)が供給される。回転テーブル12の外周側の複数箇所には、一次空気流路100aから流入する一次空気をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示略)が設けられている。吹出口の上方にはベーン(図示略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。ベーンにより旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって回転テーブル12上で粉砕された固体燃料をハウジング11内の上方の分級部16へ導く。なお、一次空気に混合した固体燃料の粉砕物のうち、所定粒径より大きいものは分級部16により分級されて、または、分級部16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻される。
ローラ13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。図1では、ローラ13が1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数のローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が配置される。この場合、3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の中心からの距離が等距離となる。
駆動部14は、駆動軸15を介して回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸回りに回転させる装置である。
分級部16は、ローラ13により粉砕された固体燃料を所定粒径(例えば、70~100μm)より大きいもの(以下、所定粒径を超える粉砕された固体燃料を「粗粉燃料」という。)と所定粒径以下のもの(以下、所定粒径以下の粉砕された固体燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。分級部16は、例えば外形が円錐台形状とされ、略円筒形状のハウジング11の円筒軸に沿ってハウジング11内の上方に取り付けられ、外周側に複数の分級羽根を備えている。分級部16は、モータ18により駆動力を与えられ、ハウジング11の円筒軸を中心に回転する。
分級部16に到達した固体燃料の粉砕物は、分級羽根の回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、粗粉燃料を回転テーブル12に導き、微粉燃料(本実施形態では例えば微粉炭燃料)をハウジング11から出口19に導く。
分級部16によって分級された微粉燃料は、出口19から供給流路100bへ排出される。供給流路100bへ流出した微粉燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように取り付けられ、上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、ホッパ21と、搬送部22と、モータ23とを有する。搬送部22は、モータ23から与えられる駆動力によってホッパ21の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導く。
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに分級部16へ供給するための一次空気をハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気を適切な温度に調整するために、熱ガス送風機30aと、冷ガス送風機30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
熱ガス送風機30aは、空気予熱器などの熱交換器(加熱器)から供給される熱せられた一次空気を送風する送風機である。熱ガス送風機30aの下流側には熱ガスダンパ(第1送風部)30cが設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量が決定する。
冷ガス送風機30bは、常温の外気である一次空気を送風する送風機である。冷ガス送風機30bの下流側には冷ガスダンパ(第2送風部)30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量が決定する。一次空気の流量は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
温度検出部40は、出口19の温度を検出するセンサである。温度検出部70は出口19から排出される微粉燃料の温度を検出し、制御部50へ出力する。
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。制御部50は、駆動部14に駆動指示を伝達することにより回転テーブル12の回転数を制御する。また、制御部50は、給炭機20のモータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料供給量を調整することができる。また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を制御することができる。
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。
ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気と、熱交換器(図示略)から供給される2次空気とを用いて微粉燃料を燃焼させる装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,エコノマイザなどの熱交換器(図示略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、脱硝装置など環境装置で所定の処理を行うとともに、空気予熱器などの熱交換器(加熱器;図示略)に送られ、外気との熱交換が行われる。熱交換器において燃焼ガスとの熱交換により加熱された外気は、前述した熱ガス送風機30aに送られる。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、エコノマイザ(図示略)において加熱された後に、蒸発器(図示略)および過熱器(図示略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、蒸気タービン(図示略)へと送られて発電機(図示略)を回転駆動して発電が行われる。
次に、ハウジング11の内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止する方法について説明する。
前述したように、ミル10は、ハウジング11の内部で固体燃料を粉砕し、一次空気により微粉燃料を乾燥させる。ミル10が粉砕する石炭等の固体燃料は、水分を含んでいる。そのため、微粉燃料に含まれる水分は、所定の温度に昇温した一次空気により加熱されることにより蒸発する。そして、微粉燃料に含まれる水分がある程度蒸発すると、微粉燃料から可燃性ガスなどの揮発分が放出されやすくなる。そのため、ハウジング11の内部で微粉燃料が発火することを防止するために、ハウジング11の内部の温度を適切に制御することが重要となる。
また、石炭等の固体燃料は、固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比であるO/Cが高くなるほど発火温度が低下することが知られている。そして、発明者らは、O/Cが異なる複数種の石炭を用いて試験を行ったところ、O/Cが所定値より大きくなった場合に微粉燃料の発火性が急激に上昇するという新たな知見を得た。この新たな知見のもとで、固体燃料のO/C所定値より小さい場合と以上である場合に対して、発火温度に至る上限温度を2種類に分けて設定することが適切であるという判断を得るに至った。
ここで、発明者らが試験に用いた石炭は、ASTM(American Society for Testing and Materials)により策定されたD388で分類される瀝青炭(高揮発性A)、瀝青炭(高揮発性B)、瀝青炭(高揮発性C)、亜瀝青炭A、亜瀝青炭B、亜瀝青炭Cなどである。また、O/Cの値は、石炭が水分を含まない乾燥した状態における炭素原子数に対する酸素原子数の比であるものとし、各炭種について別途分析により得たものである。したがって、O/Cにおける酸素原子数には、ミル10で粉砕される固体燃料に含まれていたり吸着している水の酸素原子数は含まれていない。
発明者らが行った試験によれば、固体燃料として上記の石炭を用いた場合に、O/Cが0.10以上かつ0.25以下の範囲において、微粉燃料の発火性が急激に上昇するO/Cの所定値Pが存在することが分かった。ここで、発火性が高い場合とは、微粉燃料が発火に至る発火温度が低い場合をいう。発明者らは、微粉燃料をミル10の内部と近似させた環境において、微粉燃料に混合する空気の温度を上昇させて微粉燃料が発火に至る温度(出口19に相当する温度)を計測した。その結果、O/Cが所定値Pよりも小さい場合には、出口19に相当する温度が70~85℃を超える温度領域で微粉燃料が発火に至る可能性があることがわかった。一方、O/Cが所定値P以上である場合には、出口19に相当する温度が55~70℃を超える温度領域で微粉燃料が発火に至る可能性があることがわかった。
なお、微粉燃料が発火に至る温度として、ハウジング11内温度の中でも、出口19の温度を用いることがさらに好ましい。これは、出口19は、固体燃料が粉砕後にさらに分級された後の部分で、後流のバーナ部220に適した微粉燃料の濃度が高くなって存在しており、微粉燃料の発火性と直接的に関連する部分であるためである。一方、ハウジング11内温度の中でも回転テーブル12の上方の空間になる入口の温度は、一次空気流路100aから流入した高い温度である一次空気がハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出すると、固体燃料や微粉燃料の乾燥に熱を奪われてその後に温度が早くに低下するので、入口の温度でハウジング11の内部の温度を代表させたり、微粉燃料の発火性を判断することには不向きである。すなわち、出口19の温度は、ハウジング11の内部温度に近似でき、また温度計測が容易な場所にあるので好ましい。
以上のように、微粉燃料の発火性が急激に上昇するO/Cの所定値Pが存在する理由は、以下であると推察される。微粉燃料は表面に水分を吸着するなどして水分を含んでいるため、微粉燃料が発火するには、水分を蒸発させる潜熱分の熱量と、微粉燃料を発火温度まで上昇させる顕熱分の熱量とが必要となる。そして、微粉燃料に周囲からの加熱があった際に、微粉燃料へ投入される所定の熱量に対する発火性を評価することとした。
O/Cが所定値Pよりも小さい場合には、微粉燃料の一部が自然酸化昇温により発火温度に至ったとしても、水を蒸発させる潜熱分の熱量は、微粉燃料の発火による発熱量に比べて多い。そのため、周囲の微粉燃料の水分を十分に蒸発させるまでに至らず、周囲の微粉燃料が発火温度まで至らないと推察される。一方、O/Cが所定値P以上である場合には、微粉燃料の一部が自然酸化昇温により発火温度に至った場合、潜熱分の熱量に比べて微粉燃料の発火に至るまでの熱量が多い。そのため、周囲の微粉燃料の水分を十分に蒸発させ、周囲の微粉燃料を発火温度まで上昇させると推察される。すなわち、固体燃料のO/Cに対して、微粉燃料へ投入される所定の熱量から微粉燃料の水分の潜熱分を差し引いた状態で、発火温度に至るかどうかで2種類の上限温度に分けて設定することがよいと判断することができる。またこのとき、発火温度に至るかどうかに対応するO/Cが所定値Pとなる。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、発明者らが得た以上の知見を考慮し、図2に示すO/Cに対するミル10の出口19の上限温度に基づいて、ハウジング11の出口19の温度の上限を制御するものである。本実施形態では、一例として図2に示すように、O/Cが所定値Pよりも小さい場合の上限温度(第1温度)T1を70℃を含まない70~85℃から設定した温度とし、O/Cが所定値以上である場合の上限温度(第2温度)T2を55~70℃から設定した温度とすることにより、ハウジング11の内部における微粉燃料の発火を簡易な制御によって防止するものである。
本実施形態においては、固体燃料粉砕装置100で燃料として用いる固体燃料のO/Cの値を、予め加熱燃焼させたガス成分を元素濃度分析装置を用いて分析すること等により別途に分析して事前に算出しておくものとする。また、本実施形態においては、固体燃料粉砕装置100で利用する複数種の固体燃料(例えば石炭の炭種)に対して、各O/Cの値と各固体燃料を粉砕した微粉燃料が発火に至る温度(出口19に相当する温度)の試験結果を得ておき、その試験結果を図2のようにグラフに整理しておくことで、微粉燃料の発火性が急激に上昇するO/Cの所定値Pを得ておくものとする。
ここで、本実施形態の固体燃料粉砕装置100が実行する処理を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。図3は、制御部50が実行する処理を示すフローチャートである。なお、制御部50は、記憶部(図示略)に記憶されたプログラムを実行することにより図3に示す各処理を実行する。
図3のステップS301において、制御部50は、予め試験により得ておいた所定値Pを記憶部(図示略)から読み出して設定する。前述したように、発明者らが行った試験によれば、O/Cが0.10以上かつ0.25以下の範囲において、微粉燃料の発火性が急激に上昇するO/Cの所定値Pが存在することが分かった。そのため、制御部50は、固体燃料粉砕装置100の操作者による指示によって、所定値Pとして、0.10以上かつ0.25以下の範囲の値を記憶部(図示略)に記憶しておくものとする。
なお、微粉燃料の発火性が急激に上昇するO/Cの所定値Pは、固体燃料の種類によりほぼ一定値に決まる。本実施形態では固体燃料として石炭を用いており、石炭の炭種、例えば瀝青炭(高揮発性A)、瀝青炭(高揮発性B)、瀝青炭(高揮発性C)、亜瀝青炭A、亜瀝青炭B、亜瀝青炭Cなどで、実際に使用する予定の炭種につき事前にO/Cを分析により算出しておき、各O/Cを保有する炭種につき発火に至る温度を計測して、図2のようなグラフのもとで整理をする。これにより、本実施形態の石炭においては、微粉燃料の発火性が急激に上昇するO/Cの所定値PがO/Cが、0.10以上かつ0.25以下の範囲において存在しており、試験結果をもとに所定値Pを取得することができる。このため、使用する炭種が変更されても、その炭種につき事前にO/Cを分析により算出しておき、各O/Cの所定値Pに対して以上であるか小さいかを評価することで、出口温度の上限温度を決定することができる。
ステップS302において、制御部50は、給炭機20から搬送される固体燃料について、予め分析により得て置いたO/Cを設定する。なお、給炭機20から搬送される固体燃料の種類が変更される場合は、O/Cの値を変更後の固体燃料のO/Cに設定するものとする。
ステップS303において、制御部50は、ステップS302で設定したO/CがステップS301で設定した所定値Pよりも小さいかどうかを判断し、YESであればステップS304へ処理を進め、NOであればステップS309へ処理を進める。
ステップS304において、制御部50は、O/Cが所定値Pよりも小さいことからミル10の出口19の上限温度として第1温度T1を設定する。本実施形態では、第1温度T1として70℃を含まない70~85℃の範囲から適切な温度を設定する。なお、第1温度T1は、ボイラ200の燃焼効率を高めるには高い温度に設定するのが望ましく、ハウジング11の内部での発火の危険を抑制するためには低い温度に設定するのが望ましいことも考慮して設定する。
ステップS305において、制御部50は、温度検出部40から出力される温度を参照し、ミル10の出口19の温度Tdを検出する。
ステップS306において、制御部50は、検出した温度Tdが第1温度T1よりも高いかどうかを判断し、YESであればステップS307へ処理を進め、NOであればS308へ処理を進める。
ステップS307において、制御部50は、検出した温度Tdが第1温度T1よりも高く微粉燃料が発火する危険性が高いことから、一次空気の温度を低下させるように制御する。具体的には、制御部50は、熱ガスダンパ30cの開度を小さくし、あるいは冷ガスダンパ30dの開度を大きくすることにより、ミル10に供給される一次空気の温度を低下させる。なお、制御部50は、熱ガスダンパ30cの開度を小さくし、かつ冷ガスダンパ30dの開度を大きくするようにしてもよい。
ステップS308において、制御部50は、本フローチャートに示す処理を終了させる終了指示がされているかどうかを判断し、終了指示がされていれば本フローチャートに示す処理を終了させる。制御部50は、終了指示がされていない場合は、ステップS305からステップS307までの処理を再び繰り返す。
以上のように、制御部50は、ステップS304でミル10の出口19の上限温度として第1温度T1を設定した場合には、温度検出部40が検出する温度Tdが第1温度T1を超えないように送風部30を制御する。具体的には、制御部50は、温度検出部40が検出する温度Tdが第1温度T1を超えないように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの少なくともいずれかの送風量を制御する。
一方、ステップS309において、制御部50は、O/Cが所定値P以上であることからミル10の出口19の上限温度として第1温度T1よりも低い第2温度T2を設定する。本実施形態では、第2温度T2として55~70℃の範囲から適切な温度を設定する。なお、第2温度T2は、ボイラ200の燃焼効率を高めるには高い温度に設定するのが望ましく、ハウジング11の内部での発火の危険を抑制するためには低い温度に設定するのが望ましいことも考慮して設定する。また、55℃よりも低くなると後流側の供給流路100bなどでの結露を生じないことを確認することが好ましい。
ステップS310において、制御部50は、温度検出部40から出力される温度を参照し、ミル10のハウジング11の出口19の温度Tdを検出する。
ステップS311において、制御部50は、検出した温度Tdが第2温度T2よりも高いかどうかを判断し、YESであればステップS312へ処理を進め、NOであればS313へ処理を進める。
ステップS312において、制御部50は、検出した温度Tdが第2温度T2よりも高く微粉燃料が発火する危険性が高いことから、一次空気の温度を低下させるように制御する。具体的には、制御部50は、熱ガスダンパ30cの開度を小さくし、あるいは冷ガスダンパ30dの開度を大きくすることにより、ミル10に供給される一次空気の温度を低下させる。なお、制御部50は、熱ガスダンパ30cの開度を小さくし、かつ冷ガスダンパ30dの開度を大きくするようにしてもよい。
ステップS313において、制御部50は、本フローチャートに示す処理を終了させる終了指示がされているかどうかを判断し、終了指示がされていれば本フローチャートに示す処理を終了させる。制御部50は、終了指示がされていない場合は、ステップS310からステップS312までの処理を再び繰り返す。
以上のように、制御部50は、ステップS309でミル10の出口19の上限温度として第2温度T2を設定した場合には、温度検出部40が検出する温度Tdが第2温度T2を超えないように送風部30を制御する。具体的には、制御部50は、温度検出部40が検出する温度Tdが第2温度T2を超えないように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの少なくともいずれかの送風量を制御する。
以上説明した本実施形態の固体燃料粉砕装置100が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100によれば、固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比(以下、O/Cという。)が所定値Pよりも小さい場合には、一次空気の上限温度として第1温度T1が設定され、O/Cが所定値P以上である場合には第1温度T1よりも低い第2温度T2が設定される。そのため、O/Cが所定値P以上であり発火温度が低い固体燃料を粉砕する場合には、上限温度が低く設定されて微粉燃料が発火することが抑制される。また、制御部50は、上限温度として、O/Cが所定値よりも小さい場合の第1温度T1とO/Cが所定値以上である場合の第2温度T2の2種のみを設定するため、簡易な制御によって微粉燃料の発火を防止することができる。
また、本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、O/Cが所定値P以上であり発火温度が低い固体燃料を粉砕する場合であっても、別種類の固体燃料を混合してO/Cを調整するなどにより固体燃料の性状を変化させずに、管理する温度検出部40の温度の上限温度として第1温度よりも低い第2温度を選択することで良いので、ボイラ200等のバーナ部220に一定の性状の微粉燃料を安定して供給し、ボイラ200等の燃焼効率の低下を抑制することができる。
ここで、上限温度として第1温度T1と第2温度T2の2種のみを設定しているのは、発明者らがO/Cが所定値P以上となった場合に微粉燃料の発火性が急激に上昇するという新たな知見を得たためである。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100において、温度検出部40は、ハウジング11から微粉燃料が排出される出口19の温度を検出する。ハウジング11から微粉燃料が排出される出口19は、固体燃料が粉砕されてさらに分級された後の部分であり後流のバーナ部220に適した微粉燃料の濃度が高くなって存在していることから、微粉燃料の発火性と直接的に関連する部分である。そのため、出口19の温度は、ハウジング11の内部温度として近似ができ、出口19の温度を検出して上限温度を超えないように送風部30を制御することにより、ハウジング11の内部における微粉燃料の発火を確実に防止することができる。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100において、送風部30は、加熱器により熱せられた熱空気を送風する熱ガスダンパ30cと、熱空気よりも低温の冷空気を送風する冷ガスダンパ30dと、を有する。また、制御部50は、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの少なくともいずれかの送風量を調整することによりハウジング11へ送風される一次空気の温度を制御する。
このようにすることで、制御部50は、熱ガスダンパ30cが送風する熱空気の送風量および冷ガスダンパ30dが送風する冷空気の送風量の少なくともいずれかを調整し、一次空気の温度が設定した上限温度を超えないように制御することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。
第1実施形態の固体燃料粉砕装置100は、単一の性状の石炭などの固体燃料を用いるものであり、異なる性状の複数種の固体燃料を混合して給炭機20からミル10に供給するものではなかった。それに対して、本実施形態の固体燃料粉砕装置は、異なる性状の複数種の石炭などの固体燃料を混合して給炭機20からミル10に供給するものである。
また、第1実施形態の固体燃料粉砕装置100の制御部50は、単一の性状の固体燃料のO/CをステップS302で設定するものであった。それに対して、本実施形態の固体燃料粉砕装置は、異なる性状の複数種の固体燃料のO/CをステップS302で設定するものである。
本実施形態の固体燃料粉砕装置の制御部は、図3に示すステップS302において、複数種の固体燃料のO/Cを設定する。ここで、複数種の固体燃料の性状が異なるため、複数種の固体燃料のO/Cの値もそれぞれ異なったものとなる。
そして、本実施形態の制御部は、ステップS303でO/Cが所定値Pよりも小さいかどうかを判断する際に、ステップS302で設定した複数のO/Cの値のうち最も大きいO/Cの値を用いて、その値が所定値Pよりも小さいかどうかを判断する。
このようにしているのは、複数種の固体燃料のうち、最も発火温度が低い固体燃料のO/Cの値を基準とするためである。このようにすることで、複数種の固体燃料を混合したものを用いる場合に、複数のO/Cの平均値を用いる場合等に比べ、ミル10のハウジング11の内部で発火が起こる不具合を確実に抑制することができる。
10 ミル
11 ハウジング
12 回転テーブル
13 ローラ
14 駆動部
15 駆動軸
16 分級部
17 燃料供給部
18 モータ
19 出口
20 給炭機(燃料供給部)
30 送風部
30a 熱ガス送風機
30b 冷ガス送風機
30c 熱ガスダンパ(第1送風部)
30d 冷ガスダンパ(第2送風部)
40 温度検出部
50 制御部
100 固体燃料粉砕装置
100a 一次空気流路
100b 供給流路
200 ボイラ
210 火炉
220 バーナ部(燃焼装置)

Claims (5)

  1. 固体燃料を粉砕して燃焼装置へ供給する固体燃料粉砕装置であって、
    駆動部からの駆動力により回転する回転テーブルと、
    燃料供給部から前記回転テーブルに供給された前記固体燃料を粉砕するローラと、
    前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を所定粒径より小さい微粉燃料に分級する分級部と、
    前記回転テーブルと前記ローラと前記分級部とを収容するハウジングと、
    前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を前記分級部へ供給するための一次空気を前記ハウジングの内部に送風する送風部と、
    前記一次空気の前記ハウジング内での温度を検出する温度検出部と、
    前記送風部が送風する前記一次空気の流量および温度を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記一次空気の上限温度として、前記固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比が所定値よりも小さい場合に第1温度を設定し、前記比が前記所定値以上である場合に前記第1温度よりも低い第2温度を設定し、前記温度検出部が検出する温度が前記上限温度よりも高い場合は前記一次空気の温度が低下するように前記送風部を制御し、
    前記所定値は、0.1以上かつ0.25以下であり、
    前記第1温度は70℃より高くかつ85℃以下であり、前記第2温度は55℃以上かつ70℃以下である固体燃料粉砕装置。
  2. 前記温度検出部は、前記ハウジングから前記微粉燃料が排出される前記ハウジングからの出口の温度を検出する請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
  3. 前記送風部は、加熱器により熱せられた熱空気を送風する第1送風部と、前記熱空気よりも低温の冷空気を送風する第2送風部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1送風部および前記第2送風部の少なくともいずれかの送風量を調整することにより前記ハウジングへ送風される前記一次空気の温度を制御する請求項1または請求項2に記載の固体燃料粉砕装置。
  4. 前記ローラは、異なる性状の複数種の前記固体燃料を粉砕し、
    前記制御部は、前記上限温度として、前記複数種の前記固体燃料の前記比のうち最も大きい前記比が前記所定値よりも小さい場合に前記第1温度を設定し、前記複数種の前記固体燃料の前記比のうち最も大きい前記比が前記所定値以上である場合に前記第2温度を設定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の固体燃料粉砕装置。
  5. 固体燃料を粉砕して燃焼装置へ供給する固体燃料粉砕装置の制御方法であって、
    前記固体燃料粉砕装置が、駆動部からの駆動力により回転する回転テーブルと、燃料供給部から前記回転テーブルに供給された前記固体燃料を粉砕するローラと、前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を所定粒径より小さい微粉燃料に分級する分級部と、前記回転テーブルと前記ローラと前記分級部とを収容するハウジングと、前記ローラにより粉砕された前記固体燃料を前記分級部へ供給するための一次空気を前記ハウジングの内部に送風する送風部と、を備え、
    前記一次空気の前記ハウジング内での温度を検出する温度検出工程と、
    前記送風部が送風する前記一次空気の流量および温度を制御する制御工程と、
    前記一次空気の上限温度を設定する設定工程と、を備え、
    前記設定工程は、前記上限温度として、前記固体燃料に含まれる炭素原子数に対する酸素原子数の比が所定値よりも小さい場合に第1温度を設定し、前記比が前記所定値以上である場合に前記第1温度よりも低い第2温度を設定し、
    前記制御工程は、前記温度検出工程が検出する温度が前記上限温度よりも高い場合は前記一次空気の温度が低下するように前記送風部を制御し、
    前記所定値は、0.1以上かつ0.25以下であり、
    前記第1温度は70℃より高くかつ85℃以下であり、前記第2温度は55℃以上かつ70℃以下である固体燃料粉砕装置の制御方法。
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