Rは、好ましくは、1~4個の炭素原子を有する直鎖アルキルであり、ここで、1~5個の水素原子はHal又はOHで置き換えられていてもよい。さらに好ましくは、Rは、メチル又はエチルであり、最も好ましくは、メチルである。
Wは、好ましくは、Nである。
R3’は、好ましくは、H、メチル、エチル、2-ヒドロキシエチル又は2-メトキシエチルを表す。
から選択される。
から選択される。
〔ここで、R’及びR’’は、上記で与えられている意味を有する〕
のうちの1つを表す。
〔ここで、R’’’及びXは、上記で与えられている意味を有する〕
を表す場合、それは、好ましくは、
である。
〔ここで、R’、R’’及びXは、上記で与えられている意味を有する〕
を表す場合、それは、好ましくは、
である。
〔ここで、R’、X及びYは、上記で与えられている意味を有する〕
を表す場合、それは、好ましくは、
である。
のうちの1つである。
〔ここで、T、Z5、Z6、R5、R6及びR7は、上記で与えられている意味を有する〕
のうちの1つである。
〔ここで、R3’は、上記で与えられている意味を有し、そして、好ましくは、メチル、エチル、2-ヒドロキシエチル又は2-メトキシエチルである〕
のうちの1つである。
R
5、R
6及びR
7は、好ましくは、独立して、H、SO
2CH
3、SO
2CH
2CH
3、SO
2CH
2CH
2OH、SO
2CH
2CH
2OCH
3、S(O)(NR
3’)CH
3、S(O)(NR
3’)CH
2CH
3、S(O)(NR
3’)CH
2CH
2OH、S(O)(NR
3’)CH
2CH
2OCH
3、N(SO)R
3’CH
3、N(SO)R
3’CH
2CH
3、N(SO)R
3’CH
2CH
2OH、N(SO)R
3’CH
2CH
2OCH
3、
Hal、NR
3R
4、NO
2、フェニル、2-,3-若しくは4-ヒドロキシ若しくはメトキシフェニル、アルキル、好ましくは、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、CF
3、アルコキシ(Oアルキル)、好ましくは、メトキシ又はエトキシ、ヒドロキシアルキレン、好ましくは、CH
2OH、CH
2CH
2OH、アルコキシアルキレン、好ましくは、CH
2CH
2OCH
3、COOH、COOアルキル、好ましくは、COOCH
3、COOCH
2CH
3、CONHアルキル、好ましくは、CONHCH
3、CONHCH
2CH
3、CONHイソプロピル、CONHシクロヘキシル、CONH
2、CON(CH
3)
2、NHCOアルキル、好ましくは、NHCOCH
3、NHCOCH
2CH
3、NHCOプロピル、NHCOイソプロピル、NHCOシクロプロピル、NHCO-4-クロロ-フェニル、NHCH
2CH
3、NHCH
2CH
2CH
3、NHCOCH
2CH
2OH、CO-N-モルホリニル、CON(CH
3)CH
2CH
2N(CH
3)
2、CO-1-ピペリジニル、CO-4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル、CO-1-ピペラジニル、CO-4-メチル-1-ピペラジニル、CH
2-N-モルホリニル、CH
2N(H)COCH
3、CH
2N(CH
3)COCH
3、CH
2NH
2、NH
2、CH(OH)CH
3、CH(OR
3)CH
3であるか、又は、
〔ここで、t+qは、2又は3である〕
から選択される基、好ましくは、
から選択される基である。
好ましくは、基R’’’、R’’’’、R
5、R
6及びR
7のうちの1つは、
から選択される基である。
好ましいのは、式(I)〔式中、R’’’、R’’’’、R
5、R
6及びR
7のうちの1つのみが、基S(O)(NR
3’)、N(SO)R
3’、
を含んでいる〕で表される化合物である。
さらに好ましいのは、式(I)〔式中、基R
5、R
6及びR
7のうちの1つが、基S(O)(NH)、S(O)(NR
3’)又はN(SO)R
3’、
を含んでおり、これらの基の残りは、H又はメチルを表す〕で表される化合物である。
R
8は、好ましくは、CON(SO)R
3’CH
3、CON(SO)R
3’CH
2CH
3、CON(SO)R
3’CH
2CH
2OH、CON(SO)R
3’CH
2CH
2OCH
3、S(O)(NH)CH
3、S(O)(NR
3’)CH
3、S(O)(NR
3’)CH
2CH
3、S(O)(NR
3’)CH
2CH
2OH、S(O)(NR
3’)CH
2CH
2OCH
3、
から選択される基であり、さらに好ましくは、ここで、R3’は、H又はメチルである。
Xは、好ましくは、N又はCHを表す。
Yは、好ましくは、O又はSである。
R’、R’’は、それぞれ独立して、好ましくは、H、メチル又はエチルを表す。さらに好ましいのは、式(I)〔式中、R’、R’’は両方とも、同時にHである、又は、式中、該基のうちの一方はHであり、及び、もう一方の基は、1~12個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルであり、さらに好ましくは、メチル又はエチルである〕で表される化合物である。
Tは、好ましくは、N又はCHであり、最も好ましくは、Nである。
Z1は、好ましくは、S又はNHである。
Z2、Z3は、好ましくは、独立して、CH又はNを表す。
Z4は、好ましくは、N又はCHである。
Z
5は、好ましくは、S(O)(NR
3’)、N(SO)R
3’であり、さらに好ましくは、
である。
である。
Z7は、好ましくは、CH2、S、O、NHである。Z7がS、O、NR3’である場合、t及びqはそれぞれ1であるか、又は、t及びqの一方は1であり、もう一方は2を表す。
最も好ましくは、t及びqは、同時に1を表す。
式(I)〔式中、Z
5及びZ
6のうちの少なくとも1は、基
から選択され;
又は、
式中、R’’’、R’’’’、R
5、R
6、R
7及びR
8のうちの少なくとも1は、
から選択されるスルホキシイミン基であるか又はスルホキシイミン基を含んでおり;
又は、
式中、R’’’、R’’’’、R
5、R
6、R
7及びR
8のうちの少なくとも1は、1~12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基から選択され、ここで、少なくとも1のCH
2基は、基
で置き換えられており;
式中、R3’、Z7、t、qは、上記で定義されているとおりである〕で表される化合物、並びに、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、プロドラッグ、互変異性体、エナンチオマー、ラセミ化合物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)、並びに、1個以上のH原子がD(重水素)で置き換えられている式(I)で表される化合物が好ましい。
のうちの1つから選択され;
及び、
Qは、好ましくは、以下の基:
のうちの1つから選択され
式中、Z
5及びZ
6のうちの少なくとも1は、基
から選択され;
又は、
式中、R’’’、R’’’’、R
5、R
6、R
7及びR
8のうちの少なくとも1は、
から選択されるスルホキシイミン基であるか又はスルホキシイミン基を含んでおり;
又は、
式中、R’’’、R’’’’、R
5、R
6、R
7及びR
8のうちの少なくとも1は、1~12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基から選択され、ここで、少なくとも1のCH
2基は、基
で置き換えられており;
式中、X、Y、R’、R’’、R’’’、R3’、R7、Z5、Z6、Z7、T、t、qは、上記で定義されているとおりである〕で表される化合物、並びに、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、プロドラッグ、互変異性体、エナンチオマー、ラセミ化合物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)、並びに、1個以上のH原子がD(重水素)で置き換えられている式(I)で表される化合物がさらに好ましい。
特に好ましい実施形態では、式(C)で表される化合物は、以下に与えられているように定義される:
のうちの1つを表し;
T’は、N、CHであり;
R
7’は、1~12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖のアルキルを表し、ここで、1~3のCH
2基は、
から選択される基で置き換えられており、及び、ここで、1~5個の水素原子は、Hal、NR
3R
4、NO
2、OR
3、Het、Ar、Cycで置き換えられていてもよく;
又は、
R
7’は、
を表し;
及び、
R’、R3’、R3、R4、Hal、Het、Ar及びCycは、上記で定義されているとおりである;
並びに、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、プロドラッグ、互変異性体、エナンチオマー、ラセミ化合物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)、並びに、1個以上のH原子がD(重水素)で置き換えられている式(I)で表される化合物。
特に好ましいさらなる実施形態では、式(D)で表される化合物は、以下に与えられているように定義される:
ここで、
R’、R7’及びT’は、上記で定義されているとおりである;
並びに、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、プロドラッグ、互変異性体、エナンチオマー、ラセミ化合物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)、並びに、1個以上のH原子がD(重水素)で置き換えられている式(I)で表される化合物。
特に好ましいさらなる実施形態では、式(E)で表される化合物は、以下に与えられているように定義される:
ここで、
R7’は、上記で定義されているとおりである;
並びに、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、プロドラッグ、互変異性体、エナンチオマー、ラセミ化合物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)、並びに、1個以上のH原子がD(重水素)で置き換えられている式(I)で表される化合物。
特に好ましいさらなる実施形態では、式(F)で表される化合物は、以下に与えられているように定義される:
ここで、
R7’及びT’は、上記で定義されているとおりである;
並びに、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、プロドラッグ、互変異性体、エナンチオマー、ラセミ化合物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)、並びに、1個以上のH原子がD(重水素)で置き換えられている式(I)で表される化合物。
の群から選択される。
の群から選択される。
本明細書及び特許請求の範囲を通して、COO、CONR
3、
などの個々の基は、連結原子のいずれかを介して式(I)で表される化合物の残部に結合することが可能であり、即ち、式(I)で表される化合物のそれぞれの部分は、本明細書中で与えられている個々の基の右側又は左側又は下側又は上側に結合させることができる。
従って、本発明の対象は、薬物としての式(I)〔式中、上記ラジカルのうちの少なくとも1は、上記で記載されている任意の意味を有し、特に、上記で記載されている任意の好ましい実施形態を実現する〕で表される化合物に関する。式(I)、その下位式又は別のラジカルの任意の実施形態に関して明示的には特定されていないラジカルは、本発明の課題を解決するために以下に開示されている式(I)によるそれぞれの意味を表すと解釈されるべきである。それは、上記ラジカルが、好ましい任意の実施形態(それらに限定はされない)を包含する、見出される文脈とは無関係に、本明細書における上記及び下記にそれぞれ記載されている指定された全ての意味を有することができることを意味する。特定のラジカルの任意の実施形態を1以上の別のラジカルの任意の実施形態と組み合わせることができるということは、特に理解される。
特に好ましいのは、本発明の下記実施形態A及び実施形態Bである。
実施形態A:
以下の段階によって得ることができる化合物:
(a) ラセミ5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾールのキラル分割; ここで、該5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾールをエタノール中のD-ジ-p-アニソイル酒石酸で処理し、及び、それにより形成された固形D-ジ-p-アニソイル酒石酸塩を単離し、その後、塩基を用いて前記塩をエナンチオマー的に富化された又は純粋な遊離ピペラジン塩基に変換させる;
(b) 実施例において記載されている方法EによるPhenomenex Lux Amylose-1カラムでのキラルSFCクロマトグラフィーによるラセミ2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジンのキラル分割; それにより、溶出する2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジンの2種類のエナンチオマーの1番目がエナンチオマー的に富化された又は純粋な物質として得られ、その物質を、次に、MgO、酢酸ロジウム(II)二量体(Rh2(OAc)4)及び(ジアセトキシヨード)ベンゼン(PhI(OAc)2)の存在下でトリフルオロアセトアミドと反応させて、N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドの対応するエナンチオマー的に富化された又は純粋なエナンチオマーを生成させる;
(c) 段階(a)で得られたエナンチオマー的に富化された又は純粋なピペラジン塩基と段階(b)で得られたN-((2-クロロピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドのエナンチオマー的に富化された又は純粋なエナンチオマーの、塩基の存在下における反応; そのようにして得られた生成物を単離した後、脱保護して、(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ6-スルファノンのエナンチオマー的に富化された又は純粋な単一のジアステレオ異性体が得られる。
実施形態B:
以下の段階によって得ることができる化合物:
(a) ラセミ5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾールのキラル分割; ここで、該5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾールをエタノール中のD-ジ-p-アニソイル酒石酸で処理し、及び、それにより形成された固形D-ジ-p-アニソイル酒石酸塩を単離し、その後、塩基を用いて前記塩をエナンチオマー的に富化された又は純粋な遊離ピペラジン塩基に変換させる;
(b) 実施例において記載されている方法EによるPhenomenex Lux Amylose-1カラムでのキラルSFCクロマトグラフィーによるラセミ2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジンのキラル分割; それにより、溶出する2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジンの2種類のエナンチオマーの2番目がエナンチオマー的に富化された又は純粋な物資として得られ、その物質を、次に、MgO、酢酸ロジウム(II)二量体(Rh2(OAc)4)及び(ジアセトキシヨード)ベンゼン(PhI(OAc)2)の存在下でトリフルオロアセトアミドと反応させて、N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドの対応するエナンチオマー的に富化された又は純粋なエナンチオマーを生成させる;
(c) 段階(a)で得られたエナンチオマー的に富化された又は純粋なピペラジン塩基と段階(b)で得られたN-((2-クロロピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドのエナンチオマー的に富化された又は純粋なエナンチオマーの、塩基の存在下における反応; そのようにして得られた生成物を単離した後、脱保護して、(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ6-スルファノンのエナンチオマー的に富化された又は純粋な単一のジアステレオ異性体が得られる。
好ましいさらなる実施形態では、上記実施形態A及び実施形態Bの段階(a)で使用するキラル分割剤D-ジ-p-アニソイル酒石酸を、D-ジ-p-トルイル酒石酸又は(R)-(+)-クロシホスと交換して、同じ生成物を得ることができる。
極めて特に好ましい実施形態は、表1に記載されている式(I)で表される化合物及び/又はそれらの生理学的に許容される塩である。
式(I)で表される化合物の活性範囲は、以下のとおりである:
+ 1~10μM
++ 0.2~1μM
+++ 0.2~0.05μM
++++ 0.05μM未満。
本発明の好ましい化合物は、薬物として使用するのに充分な特性を示す。特に、そのよ
うな好ましい化合物は、高い固体状態安定性、肝臓ミクロソームの存在下での高い安定性、高い酸化安定性及び適切な透過性を示す。さらに好ましい本発明の化合物は、強力な生物学的活性、例えば、脳抽出物で測定される総タンパク質のO-GlcNAc化レベルなどによって、薬物としての適合性を示す。そのようなパラメータを測定するための関連する試験は、当業者には知られており、例えば、固体状態安定性(Waterman K.C. (2007) Pharm Res 24(4);780-790)、肝臓ミクロソーム存在下での安定性(Obach R. S. (1999) Drug Metab Dispos 27(11);1350-135)及び浸透性(例えば、Caco-2浸透性アッセイ;Calcagno A. M. (2006) Mol Pharm 3(1);87-93)。あるいは、それらは、脳抽出物で測定される総タンパク質のO-GlcNAc化レベルの測定について記載している実施例B02などの、下記実施例において記載されている。OGA阻害アッセイにおいて高い効力及び上記特性のうちの1以上を示す本発明の化合物は、本明細書で挙げられた適応症に関する薬物として特に適している。
式(I)で表される化合物及びそれを調製するための出発物質は、それぞれ、文献に記載されている自体既知の方法によって、即ち、既知であって当該反応に適している反応条件下で、製造する。
自体既知であるが本明細書中であまり詳細には言及されていない変形形態も使用することができる。必要に応じて、該出発物質は、粗製反応混合物中で単離しない状態で放置するが、直ちに本発明による化合物に変換させることで、その場で形成させることもできる。他方、該反応を段階的に実施することも可能である。
以下の略語は、それぞれ、下記定義をを意味する:
Ac(アセチル)、aq(水性)、h(時間)、g(グラム)、L(リットル)、mg(ミリグラム)、MHz(メガヘルツ)、μM(マイクロモル濃度)、min(分)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモル濃度)、m.p.(融点)、equiv(当量)、mL(ミリリットル)、μL(マイクロリットル)、ACN(アセトニトリル)、AcOH(酢酸)、BINAP(2,2’-ビス(ジスフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフタレン)、BOC(tert-ブトキシ-カルボニル)、CBZ(カルボベンゾキシ)、CDCl3(重クロロホルム)、CD3OD(重メタノール)、CH3CN(アセトニトリル)、c-hex(シクロヘキサン)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DCM(ジクロロメタン)、DHP(O-(2,4-ジニトロフェニル)-ヒドロキシルアミン)、dppf(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、DIEA(ジイソプロピルエチル-アミン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMSO-d6(重ジメチルスルホキシド)、EDC(1-(3-ジメチル-アミノ-プロピル)-3-エチルカルボジイミド)、ESI(エレクトロスプレーイオン化)、EtOAc(酢酸エチル)、Et2O(ジエチルエーテル)、EtOH(エタノール)、FMOC(フルオレニルメチルオキシカルボニル)、HATU(ジメチルアミノ-([1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)-メチレン]-ジメチル-アンモニウムヘキサフルオロホスフェート)、HPLC(高性能液体クロマトグラフィー)、i-PrOH(2-プロパノール)、K2CO3(炭酸カリウム)、LC(液体クロマトグラフィー)、MD Autoprep(質量分離Autoprep)、MeOH(メタノール)、MgSO4(硫酸マグネシウム)、MS(質量分析)、MTBE(メチルtert-ブチルエーテル)、Mtr.(4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルホニル)、MW(マイクロ波)、NBS(N-ブロモスクシンイミド)、NaHCO3(重炭酸ナトリウム)、NaBH4(水素化ホウ素ナトリウム)、NMM(N-メチルモルホリン)、NMR(核磁気共鳴)、m-CPBA(3-クロロ過安息香酸)、MSH(O-メシチレンスルホニルヒドロキシルアミン)、POA(フェノキシアセテート)、Py(ピリジン)、PyBOP(登録商標)(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、RT(室温)、Rt(保持時間)、SFC(超臨界流体クロマトグラフィー)、SPE(固相抽出)、T3P(プロピルホスホン酸無水物)、TBAF(テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド)、TBTU(2-(1-H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、UV(紫外線)。
概して、本発明の式(I)及び関連する式で表される化合物は、容易に入手可能な出発物質から調製することができる。そのような出発物質が市販されていない場合、それらは、標準的な合成技術によって調製することができる。概して、式(I)及び関連する式で表される個々の化合物についての合成経路は、各分子の具体的な置換基に依存し、そのような要素は当業者には理解されている。下記で実施例中に記載されている以下の一般的方法及び手順を用いて、式(I)及び関連する式で表される化合物を調製することができる。温度、溶媒又は共試薬などの下記スキームに記載されている反応条件は、例としてのみ与えられているものであり、限定的なものではない。典型的な又は好ましい実験条件(即ち、反応温度、時間、試薬モル数、溶媒など)与えられている場合、別途示されていない限り、別の実験条件も用いることが可能であることは理解されるであろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応体又は溶媒に応じて変わり得るが、そのような条件は、当業者が通常の最適化手順を用いて決定することができる。全ての保護方法及び脱保護方法に関しては、「Philip J. Kocienski, in “Protecting Groups”, Georg Thieme Verlag Stuttgart, New York, 1994」及び「Theodora W. Greene and Peter G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley Interscience, 3rd Edition 1999」を参照されたい。
「脱離基」LGは、除去すること又は別の化学基で置き換えることが可能な化学部分を表す。本明細書を通して、用語「脱離基」は、好ましくは、Cl、Br、I、又は、反応的に修飾されたOH基、例えば、活性化されたエステル、イミダゾリド若しくは1~6個の炭素原子を有するアルキルスルホニルオキシ(好ましくは、メチルスルホニルオキシ又はトリフルオロメチルスルホニルオキシ)若しくは6~10個の炭素原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくは、フェニルスルホニルオキシ又はp-トリルスルホニルオキシ)などを表す。脱離基LGが芳香族環又はヘテロ芳香族環に結合している場合、LGは、さらに、SO2-アルキル又はFを表すこともできる。典型的なアシル化反応におけるカルボキシル基の活性化に関するこの種のラジカルが、文献に記載されている(例えば、「Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart」などの標準的な著作に記載されている)。活性化エステルは、有利には、例えば、HOBt、N-ヒドロキシスクシンイミド又はHATUを添加することによって、その場で形成させる。
A、R、W、Q、m及びnの性質に応じて、式(I)で表される化合物を合成するために、異なる合成戦略を選択することができる。下記スキームに示されている調製方法において、A、R、W、Q、m及びnは、別途示されていない限り、本明細書中において上記で定義されているとおりである。
式(I)〔式中、A、R、W、Q、m及びnは、上記で定義されているとおりである〕で表される化合物は、適切な相互変換手順(例えば、実施例において後述されている手順)又は当業者にはよく知られている慣習的な相互変換手順を用いて、式(I)で表される別の化合物から調製することができる。
当業者には既知の方法を使用して、及び、実施例において以下に記載されているようにして、キラルクロマトグラフィーによって、又は、光学的に活性な酸を用いる再結晶、キラル分割によって、式(I)で表される化合物を式(Ia)及び式(Ib)で表される化合物に分離させることができる(スキーム1)。
式(Ic)〔式中、A、R、Q、m及びnは、上記のように定義され、及び、W=Nである〕で表される化合物は、式(II)で表されるアミンを式(III)〔式中、LGは、上記で定義されている脱離基である〕で表されるヘテロ環に付加させることによって調製することができる。この付加は、極性溶媒(例えば、DMF、DMA又はNMP)の中で、塩基(例えば、限定するものではないが、TEA、DIEA、K2CO3又はCs2CO3)の存在下、通常の加熱又はマイクロ波照射を用いて、両方の化合物を50℃~200℃の温度で加熱する加熱条件下で、実施することができる。あるいは、この付加は、適切な溶媒又は溶媒混合物(例えば、ジオキサン、トルエン/MeOH)の中で、リガンド(例えば、BINAP、o-Tol3P、X-Phos)及び塩基(例えば、NaOtBu、Cs2CO3又はK2CO3)の存在下、室温~150℃の温度で(好ましくは、室温で)、数時間(例えば、1時間~24時間)にわたり、金属錯体(例えば、限定するものではないが、PdCl2、Pd(OAc)2、Pd2(dba)3)によって触媒することができる(スキーム2)。化合物(IVa)を脱保護した後で、式(II)で表されるアミンが得られる。PGは、下記に記載されている化学と適合する適切な保護基(例えば、限定するものではないが、BOC)である。それは、酸性条件下(例えば、限定するものではないが、MeOH若しくはジオキサンの中のHCl、又は、DCMの中のTFA)で除去して、アミン(II)を単離させることができる。
式(Id)〔式中、A、R、Q、m及びnは、上記のように定義され、及び、W=CHである〕で表される化合物は、当業者には既知の方法を使用して、及び、下記実施例において記載されているようにして、エステル(IVb)から調製することができる。異なるヘテロ環Qは、エステル官能性(例えば、限定するものではないが、オキサジアゾール、チアジアゾール及びチアゾール)から調製することができる(「Jakopin, Z. et al. Curr. Org. Chem. 2008, 12, 850-898」、「Hemming, K. Science of Synthesis, 2004, 13, 127-184」、「Augustine, J. K. et al. Tetrahedron, 2009, 65, 9989-9996. 37」、「Kempson, J. Name Reactions in Heterocyclic Chemistry II(2011), 299-308」)。Qの種類に応じて、式(Id)で表される化合物は、極性溶媒(例えば、DMF、DMSO又はNMP)の中で、塩基(例えば、限定するものではないが、Cs2CO3)の存在下、上記で定義されている脱離基LGを置き換えることによって、化合物(IVc)から得ることができる(スキーム3)。あるいは、式(Id)で表される化合物は、当業者には既知の条件を用いて、例えば、限定するものではないが、触媒としてのPd(PPh3)4、塩基としてのK2CO3、溶媒としてのジオキサンを用いて、室温~180℃の範囲の温度で、適切なボロン酸(Va)又はエステル(Vb)及び式(III)で表されるヘテロ環を用いた金属が触媒するクロスカップリング反応によって、調製することができる(スキーム3)。得られたカップリング生成物を触媒(例えば、Pd(OH)2)の存在下で水素化に付すことによって、式(Id)で表される化合物が生成されるであろう(例えば、「Andres, J.-I. et al. J. Med. Chem. 2012, 55, 8685-8699」)(スキーム3)。
式(IV)〔式中、A、R、W、Q、m及びnは、上記のように定義され、及び、Y1は、W=Nの場合には、保護基PGであり、又は、W=CHの場合には、エステルである〕で表される化合物は、対応するするケトン(IX)から、当業者には既知の条件を用いて、例えば、限定するものではないが、還元剤としてのNaBH(OAc)3を使用し、DCEの中の1当量のAcOHの存在下で、アミン(VI)を用いた還元的アミノ化によって調製することができる。あるいは、還元的アミノ化は、2段階で実施することが可能であり、その際、最初は、イミン形成(これは、Ti(OiPr)4によって触媒することができる)であり、次に、適切な還元剤(例えば、限定するものではないが、MeOHの中のNaBH4)を用いた還元である(Abdel-Magid, A. F. at al. J. Org. Chem. 1996, 61, 3849-3862)。あるいは、通常の還元剤(例えば、MeOHなどのアルコール性溶媒の中のNaBH4)を用いて、ケトン(IX)を還元して対応するするアルコール(VIII)とすることができる。アルコール官能性を、次いで、当業者には既知の条件を用いて、適切な脱離基(例えば、限定するものではないが、Cl又はOMs)に変換させることができる。アミン(VI)を中間体(VII)に付加させることによってによって、化合物(IV)が形成されるであろう。
あるいは、式(X)〔式中、W、Q、m及びnは、上記のように定義され、及び、PGは、適切な保護基(例えば、限定するものではないが、BOC)である〕で表される化合物は、アミン(XI)から、又は、化合物(XII)〔ここで、m、n及びPGは、上記のように定義され、及び、Y2は、エステル又は脱離基である〕から、又は、化合物(XIIIa)若しくは化合物(XIIIb)から、調製することができる(スキーム5)。
WがNである場合、式(X)で表される化合物は、式(XI)で表されるアミンを式(III)〔式中、LGは、上記で定義されている脱離基である〕で表されるヘテロ環に付加させることによって調製することができる。この付加は、加熱条件下で行うことができるか、又は、当業者には既知である条件を使用して、及び、実施例において以下に記載されているようにして、金属錯体によって触媒することができる。
WがCHである場合、式(X)で表される化合物は、当業者には既知である方法を使用して、及び、下記実施例に記載されているようにして、エステル(XII)〔ここで、Y2=COORであり、及び、W=CHである〕から調製することができる。異なるヘテロ環Qは、エステル官能性(例えば、限定するものではないが、オキサジアゾール、チアジアゾール及びチアゾール)から調製することができる(「Jakopin, Z. et al. Curr. Org. Chem. 2008, 12, 850-898」、「Hemming, K. Science of Synthesis, 2004, 13, 127-184」、「Augustine, J. K. et al. Tetrahedron, 2009, 65, 9989-9996. 37」、「Kempson, J. Name Reactions in Heterocyclic Chemistry II(2011), 299-308」)。Qの種類に応じて、式(X)で表される化合物は、極性溶媒(例えば、DMF、DMSO又はNMP)の中で、塩基(例えば、限定するものではないが、Cs2CO3)の存在下、脱離基LGを置き換えることによって、化合物(XII)〔ここで、Wは、CHであり、及び、Y2=上記で定義されているLGである〕から得ることができる。式(X)〔式中、Qは、チアゾールである〕で表される化合物は、当業者には既知の条件を使用して、化合物(XII)〔ここで、Y2は、アミノメタンカルボチオイル基である〕及び適切なα-ブロモケトンから得ることができる。
あるいは、式(X)で表される化合物は、当業者には既知の条件を用いて、例えば、限定するものではないが、触媒としてのPd(PPh3)4、塩基としてのK2CO3、溶媒としてのジオキサンを用いて、室温~180℃の範囲の温度で、適切なボロン酸(XIIIa)又はエステル(XIIIb)及び式(III)で表されるヘテロ環を用いた金属が触媒するクロスカップリング反応によって、調製することができる(スキーム5)。得られたカップリング生成物を触媒(例えば、Pd(OH)2)の存在下で水素化に付すことによって、式(X)で表される化合物が生成されるであろう(例えば、「Andres, J.-I. et al. J. Med. Chem. 2012, 55, 8685-8699」)(スキーム5)。
PGは、下記に記載されている化学と適合する適切な保護基(例えば、限定するものではないが、BOC)である。それは、酸性条件下(例えば、限定するものではないが、MeOH若しくはジオキサンの中のHCl、又は、DCMの中のTFA)で除去して、アミン(XIV)を単離させることができる。それは、実施例に記載されているような当業者にはよく知られている条件に従って、式(IX)で表されるケトンを用いた還元的アルキル化によって、式(I)で表される化合物にさらに変換させることができる(Abdel-Magid, A. F. at al. J. Org. Chem. 1996, 61, 3849-3862)。あるいは、上記及び実施例において記載されているようにして調製した化合物(VII)にアミン(XIV)を付加させることによって、式(I)で表される化合物が形成されるであろう。
当業者には既知の方法を使用して、及び、実施例において以下に記載されているようにして、キラルクロマトグラフィーによって、又は、光学的に活性な酸を用いる再結晶によるキラル分割によって、式(II)で表されるアミンを式(IIa)及び式(IIb)で表されるアミンに分離させることができる(スキーム6)。
あるいは、式(IIa)及び(IIb)で表されるアミンは、それぞれ、キラルアミン(XVIa)及びキラルアミン(XVIb)から合成することができる。アミン(XVIa)及びアミン(XVIb)を試薬(XV)〔ここで、PGは、保護基(例えば、BOC又はSO2Tol)であり、及び、LGは、脱離基(例えば、Clである)〕に付加させることによって、それぞれ、保護されたアミン(IVe)及びアミン(IVf)が形成されるであろう(Thiel, O. R. et al. J. Org. Chem. 2008, 73, 3508-3515)。脱保護条件は、PGの種類に基づいて選択する必要があり、例えば、BOC保護基の場合には、ジオキサン若しくはMeOHの中のHCl、又は、DCMの中のTFAである。あるいは、室温~100℃の範囲の温度でのHBrとAcOHと4-ヒドロキシ安息香酸の混合物又はH2SO4とトリフルオロ酢酸の混合物を用いて、スルホンアミド保護基(例えば、パラ-トルエンスルホンアミド)を開裂させることができるであろう。
式(XVIa)及び(XVIb)で表されるアミンを調製するために、式(IX)で表されるケトンを、チタンエトキシドの存在下、キラル補助剤(例えば、限定するものではないが、tert-ブタンスルフィンアミド基)と反応させて、キラルイミン(XVIII)に変換させることができる(Ellman J. A. et al. Acc. Chem. Res. 2002, 35, 984-995)。それはさらに、「Ellman J. A. et al. J. Org. Chem. 2007, 72, 626-629」からの参照文献に記載されているような、還元段階に使用される条件に応じて、スルフィンアミド(XVIIa)又はスルフィンアミド(XVIIb)にさらに変換させることができる。
あるいは、式(XIX)で表されるアルデヒドは、適切な求核試薬(例えば、限定するものではないが、グリニャール試薬)を添加することによって、式(VIII)で表されるアルコールに変換させることができる(スキーム9)。
別の調製方法では、式(IXa)で表されるケトンは、室温~110℃の範囲の温度でトルエンの中で、触媒(限定するものではないが、Pd(PPh3)2Cl2)の存在下、ハロゲン化アリール(XX)とトリブチル(1-エトキシビニル)スズの間のスティルクロスカップリング反応によって得ることができる(スキーム10)。
Z5、Z6、R’’’、R’’’’、R5、R6、R7及びR8の定義において示されているスルホキシイミン基は、実施例において以下に記載されているように、式(I)で表される化合物の合成の任意の段階で導入することができるか又は生成させることができる。
スルホキシイミン類を調製するための一般的な合成経路は、スキーム10に記載されており、ここで、G1及びG2は、一緒に、式(I)で表される化合物の残部を表している。
スルホキシイミン類の典型的な合成は、スルフィド(XXI)の酸化で開始し、次いで、得られたスルホキシド(XXII)をイミノ化(imination)する。ロジウムが触媒するイミノ化(imination)によって、通常、N-保護スルホキシイミン(XXV)(R3’=保護基)が生じ、次いで、これを脱保護することができ、それによって、遊離NH-スルホキシイミン(XXIV)(R3’=H)が生成される。スルホキシド(XXII)又はスルフィド(XXI)の金属が触媒するイミノ化(imination)は、代替え的な金属(例えば、限定するものではないが、銅、鉄、マンガン又はルテニウム錯体)を用いて実施することも可能である。ジアセトキシヨードベンゼン[PhI(OAc)2]の存在下、その場で生成されたアジ化水素酸、活性化された試薬(例えば、O-メシチレンスルホニルヒドロキシルアミン(MSH)又はO-(2,4-ジニトロフェニル)-ヒドロキシルアミン(DPH))又はカルバミン酸アンモニウムを使用してスルホキシド(XXII)をイミノ化(imination)することによって、遊離スルホキシイミン(XXIV)(R3’=H)が直接得られる。N-官能基化スルホキシイミン(XXV)(R3’≠H)は、遊離NH-スルホキシイミン(XXIV)(R3’=H)から、Cuが触媒するアリール化、求核置換反応又は還元的アルキルなどの方法によって、調製することができる。あるいは、スルホキシイミン(XXV)(R3’≠H)は、スルフィド(XXI)のイミノ化(imination)又はスルホキシド(XXII)の変換によって得ることが可能なスルフィルイミン(XXIII)を酸化することのよって得ることもできる(「Frings, M. et al. Eur. J. Med. Chem. 2017, 126, 225-245」及び引用されている参考文献)。
当業者には既知の方法を使用して、及び、実施例において以下に記載されているようにして、キラルクロマトグラフィーによって、又は、光学的に活性な酸を用いる再結晶、キラル分割によって、スルホキシイミン(XXIV)又はスルホキシイミン(XXV)を、式(XXIVa)及び式(XXIVb)で表される化合物又は式(XXVa)及び式(XXVb)で表される化合物に、分離させることができる(スキーム11)。
あるいは、当業者には既知の方法を使用して、及び、実施例において以下に記載されているようにして、キラルクロマトグラフィーによって、又は、キラル分割によって、スルホキシド(XXII)を、式(XXIIa)及び式(XXIIb)で表される化合物に分離させることができる(スキーム11)。
式(XXIIa)及び式(XXIIb)で表されるキラルスルホキシドは、それぞれ、式(XXIVa)及び式(XXIVb)で表されるキラルスルホキシイミンに、又は、それぞれ、式(XXVa)及び式(XXVb)で表されるキラルスルホキシイミンに、変換させることができる。ロジウムが触媒するイミノ化(imination)及びそれに続く脱保護によって(H. Okamura et al. Organic Letters 2004, 6, 1305-1307)、又は、MeOHの中でカルバミン酸アンモニウム及びPhI(OAc)2を用いたイミノ化(imination)によって、立体配置を保持しながら立体特異的変換を実施することが可能であり、それによって、直接、(XXIVa)及び(XXIVb)が得られる(M. Zenzola et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55, 7203-7207)。
キラルスルホキシドへの主要な経路が、スキーム12に示されている。ラセミ混合物の分割(経路i)は、キラルスルホキシドを製造するために使用される1つの可能な方法であり、化学的アプローチ又は酵素的反応のいずれかによる。ジアステレオ化学的に純粋なスルフィネートの変換は、高いエナンチオマー過剰率(ee)値を有するスルホキシドを生成させる代替的な経路である(経路ii)。酵素的な又は非酵素的な方法によるプロキラルなスルフィド(XXI)のエナンチオ選択的酸化は、エナンチオ富化されたスルホキシドを調製するための比較的直接的な方法を代表している(経路iii)。別の調製方法(経路iv)は、硫黄原子における立体化学を失うことなく、一部のキラルスルホキシドの構造を修飾することである(Organosulfur chemistry in asymmetric synthesis, Takeshi Toru;2008)。
プロキラルなスルフィド(XXI)の式(XXIIa)又は式(XXIIb)で表されるキラルスルホキシドへのエナンチオ選択的酸化に関する1つのアプローチは、酸化剤と組み合わせてキラル遷移金属錯体を使用することである(経路ii)。典型的には、それは、化学量論的又は触媒量の金属(例えば、限定するものではないが、Ti(i-PrO)4)、キラルリガンド(ここで、該キラルリガンドは、酒石酸ジエチル、マンデル酸(madelic acid)、ビナフトール、ジブロモ-ビナフトール、ヒドロベンゾイン又は当業者に知られている別のリガンドから選択される)、酸化剤(例えば、限定するものではないが、クメンヒドロペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、H2O2)を含んでおり、そして、場合により、水又は第3級アミン(例えば、i-Pr2NEt、N-メチルモルホリン又は1,4-ジメチル-ピペラジンを添加する(G. E. O’Mahony et al. Arkivoc 2011(i)1-110; J. Legros et al. Adv. Synth. Catal. 2005, 347, 19-31)。キラルリガンドの存在下で、代替え的な金属(例えば、限定するものではないが、Mn、V、Fe又はW)を使用することもできる(G. E. O’Mahony et al. Arkivoc 2011(i)1-110; J. Legros et al. Adv. Synth. Catal. 2005, 347, 19-31)。
あるいは、式(XXII)で表されるスルホキシドのスルホン(XXVI)への速度論的分割は、同様の条件下及びよく知られている方法に従って達成することができ、変化していない1種類のエナンチオ富化されたスルホキシドが残る(G. E. O’Mahony et al. Arkivoc 2011(i)1-110)。
反応を好ましくは塩基性条件下で行う場合、適切な塩基は、金属酸化物、例えば、酸化アルミニウム、アルカリ金属水酸化物(特に、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化リチウム)、アルカリ土類金属水酸化物(特に、水酸化バリウム及び水酸化カリウム)、アルカリ金属アルコラート類(特に、カリウムエタノラート及びナトリウムプロパノラート)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム)及びいくつかの有機塩基(例えば、特に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン又はジエタノールアミン)から選択し得る。
その反応は、通常、不活性溶媒中で行う。適切な不活性溶媒は、例えば、以下のものである:炭化水素、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン又はキシレン;塩素化炭化水素、例えば、トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルム又はジクロロメタン;アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、n-ブタノール又はtert-ブタノール;エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)又はジオキサン;グリコールエーテル類、例えば、エチレングリコールモノメチル若しくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム);ケトン類、例えば、アセトン又はブタノン;アミド類、例えば、アセトアミド、ジメチルアセトアミド又はジメチルホルムアミド(DMF);ニトリル類、例えば、アセトニトリル;スルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO);二硫化炭素;カルボン酸類、例えば、ギ酸、酢酸又はトリフルオロ酢酸(TFA);ニトロ化合物、例えば、ニトロメタン又はニトロベンゼン;エステル類、例えば、酢酸エチル;又は、前記溶媒の混合物。特に好ましいのは、TFA、DMF、ジクロロメタン、THF、H2O、メタノール、tert-ブタノール、tert-アミルアルコール、トリエチルアミン又はジオキサンである。
使用する条件に応じて、反応時間は、数分~14日間であり、反応温度は、約-80℃~140℃であり、通常は、-50℃~120℃であり、好ましくは、-20℃~100℃である。
式(I)及びその下位式で表される化合物は、上記経路によって得ることができる。出発物質は、通常は、当業者には既知であるか、又は、それらは、既知方法によって容易に調製することができる。
式(I)で表される化合物は、修飾されて(例えば、水素化又は金属還元されて)、塩素を除去してもよく、又は、置換反応を受けてもよく、及び/又は、酸若しくは塩基を用いて(好ましくは、強酸を用いて)塩に変換されてもよい。有機化学、化学的戦略及び戦術、合成経路、中間体の保護、開裂及び精製手順、単離及び特性決定に関して、多くの論文及び方法が、当業者には入手可能であり、そして、有用である。一般的な化学修飾は、当業者には既知である。アリール類のハロゲン化、又は、酸、アルコール、フェノール及びそれらの互変異性体構造のハロゲンによるヒドロキシ置換は、好ましくは、POCl3又はSOCl2、PCl5、SO2Cl2を用いて実施することができる。場合により、塩化オキサリルも有用である。温度は、ピリドン構造又はカルボン酸若しくはスルホン酸をハロゲン化する作業に応じて、0℃から還流温度までさまざまであり得る。時間も、数分~数時間で調節され、終夜もあり得る。同様に、アルキル化、エーテル形成、エステル形成、アミド形成は、当業者には既知である。アリールボロン酸を用いたアリール化は、Pd触媒、適切なリガンド及び塩基(好ましくは、ナトリウム、カリウム又はセシウムの炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩)の存在下で実施することができる。有機塩基(例えば、Et3N、DIPEA又はより塩基性のDBU)も用いることができる。溶媒も、トルエン、ジオキサン、THF、ジグリム、モノグリム、アルコール類、DMF、DMA、NMP、アセトニトリル、場合により水、及び、別の溶媒と、さまざまであり得る。一般に使用される触媒、例えば、(PPh3)4、又は、Pd(OAc)2、PdO触媒のPdCl2型前駆体は、より効率的なリガンドとのより複雑なものとなっている。C-Cアリール化においては、ボロン酸及びエステルの代わりに、アリール-トリフルオロボレートカリウム塩(スズキ-ミヤウラカップリング)、有機シラン類(ヒヤマカップリング)、グリニャール試薬(クマダ)、有機亜鉛化合物(ネギシカップリング)及びスタンナン類(スティルカップリング)が有用であり得る。この経験は、N-及びO-アリール化に移すことができる。N-アリール化に関して、及び、さらに電子欠乏アニリン類のN-アリール化に関しても、並びに、塩化アリール類及びアニリン類を用いたN-アリール化に関して、並びに、Cu触媒作用及びPd触媒作用を用いることによるO-アリール化に関しても、多くの論文及び方法が、当業者には入手可能であり、そして、有用である。
上記調製方法の最後の段階においては、化合物の塩、好ましくは、式(I)で表される化合物の塩が、場合により、得られる。本発明による該化合物は、それらの最終的な非塩形態で使用することができる。他方、本発明は、当技術分野において既知の手順によってさまざまな有機及び無機の酸及び塩基から誘導することが可能な薬学的に許容される塩の形態における、これらの化合物の使用も包含する。本発明による化合物の薬学的に許容される塩形態は、殆どの場合、慣習的な方法によって調製される。本発明による化合物がカルボキシル基を含んでいる場合、その適切な塩のうちの1種類は、当該化合物を適切な塩基と反応させて対応する塩基付加塩を生成させることによって、形成させることができる。そのような塩基は、例えば、以下のものである:アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化リチウム;アルカリ土類金属水酸化物、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム;アルカリ金属アルコキシド類、例えば、カリウムエトキシド及びナトリウムプロポキシド;及び、さまざまな有機塩基、例えば、ピペリジン、ジエタノールアミン及びN-メチル-グルカミン(メグルミン)、ベンザチン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ベネタミン、ジエチルアミン、ピペラジン、リシン、L-アルギニン、アンモニア、トリエタノールアミン、ベタイン、エタノールアミン、モルホリン及びトロメタミン。本発明による化合物のアルミニウム塩も、同様に包含される。塩基性中心を含んでいる式(I)で表される特定の化合物の場合、これらの化合物を、薬学的に許容される有機酸及び無機酸、例えば、ハロゲン化水素類、例えば、塩化水素、臭化水素又はヨウ化水素、別の鉱酸及びその対応する塩、例えば、硫酸塩、硝酸塩又はリン酸塩など、並びに、アルキル-及びモノアリールスルホネート類、例えば、メタンスルホネート、エタンスルホネート、トルエンスルホネート及びベンゼンスルホネート、並びに、別の有機酸及びその対応する塩、例えば、炭酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処理することによって、酸付加塩を形成させることができる。従って、本発明による化合物の薬学的に許容される酸付加塩としては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、ケイ皮酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、グリコール酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩(粘液酸由来)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩。
好ましくはイオン交換樹脂技術を用いて、両方の種類の塩を、形成させることができるか、又は、相互変換させることができる。
上記に関して、本発明に関連して本明細書中で交換可能に用いられる表現「薬学的に許容される塩」及び「生理学的に許容される塩」は、特に、その塩形態が、活性成分の遊離形態又はそれまでに使用されている活性成分のいずれか別の塩形態と比較して、活性成分に対して改善された薬物動態特性を付与する場合、本発明による化合物をその塩のうちの1種類の形態で含んでいる活性成分を意味するものと理解され得る。活性成分の薬学的に許容される塩形態は、以前には有していなかった望ましい薬物動態特性をこの活性成分に初めて提供することも可能であり、及び、身体中での治療効力に関してこの活性成分の薬力学に良い影響を及ぼすこともあり得る。
上記で記載した好ましい薬理学的な塩としては、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバル酸塩、リン酸ナトリウム塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩及びトロメタミンなどがあるが、これらに限定されるものではない。
式(I)で表される塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を充分な量の所望の酸と接触させ、慣習的な方法で塩形成させることにより調製する。その遊離塩基は、該塩形態を塩基と接触させ、慣習的な方法で遊離塩基を単離することにより再生させることができる。その遊離塩基形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物理特性に関して、対応するその塩形態とは、特定の点において異なっている。しかしながら、本発明の目的に関して、当該塩は、それ以外の点では、その個々の遊離塩基形態に相当する。
上記のように、式(I)で表される化合物の薬学的に許容される塩基付加塩は、金属又はアミン、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンなどを用いて形成される。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムである。好ましい有機アミンは、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチル-D-グルカミン及びプロカインである。これは、限定を表すものではない。
式(I)で表される酸性化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を充分な量の所望の塩基と接触させ、慣習的な方法で塩形成させることにより調製する。その遊離酸は、該塩形態を酸と接触させ、そして、慣習的な方法で遊離酸を単離することにより再生させることができる。その遊離酸形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物理特性に関して、対応するするその塩形態とは、特定の点において異なっている。しかしながら、本発明の目的に関して、当該塩は、それ以外の点では、その個々の遊離酸形態に相当する。
式(I)で表される化合物が、この種の薬学的に許容される塩を形成することができる2以上の基を含んでいる場合、式(I)は、多重塩も包含する。典型的な多重塩形態としては、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウム及び三塩酸塩などがあるが、これらに限定されるものではない。
上記に関して、本発明に関連して本明細書中で交換可能に用いられる表現「薬学的に許容される塩」及び「生理学的に許容される塩」は、特に、その塩形態が、活性成分の遊離形態又はそれまでに使用されている活性成分のいずれか別の塩形態と比較して、活性成分に対して改善された薬物動態特性を付与する場合、本発明による化合物をその塩のうちの1種類の形態で含んでいる活性成分を意味するものと理解され得る。活性成分の薬学的に許容される塩形態は、以前には有していなかった望ましい薬物動態特性をこの活性成分に初めて提供することも可能であり、及び、身体中での治療効力に関してこの活性成分の薬力学に良い影響を及ぼすこともあり得る。
式(I)で表される化合物は、それらの分子構造に起因して、キラルであることができ、従って、さまざまなエナンチオマー形態で存在することができる。従って、それらは、ラセミ形態で、又は、光学的に活性な形態で、存在することができる。
本発明による化合物のラセミ化合物又は立体異性体の薬理学的活性は異なり得るので、エナンチオマーを用いることが望ましい場合がある。そのような場合、最終生成物又は中間体でさえ、当業者には既知の化学的又は物理的手段によってエナンチオマー化合物に分離することができ、又は、合成においてそのまま用いることもできる。
ラセミアミンの場合、ジアステレオマーは、光学的に活性な分割剤との反応によって、混合物から形成される。適切な分割剤の例は、光学的に活性な酸、例えば、(R)形態及び(S)形態の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジ-O-p-トルオイル-酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、適切なN-保護アミノ酸類(例えばN-ベンゾイルプロリン又はN-ベンゼンスルホニルプロリン)、又は、各種の光学的に活性なカンファースルホン酸類である。光学的に活性な酸と適切に形成された塩は、溶媒(例えば、限定するものではないが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、THF、水、ジエチルエーテル、アセトン、メチルtert-ブチルエーテル類、及び、当業者には既知である別の溶媒)のさまざまな組み合わせを用いて結晶化させる。光学的に活性な分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン、セルローストリアセテート、又は、炭水化物の別の誘導体、又は、シリカゲル上に固定化されたキラル誘導体化メタクリレートポリマー)を用いたクロマトグラフィーによるエナンチオマー分割も有利である。この目的ための適切な溶離液は、水性又はアルコール性の溶媒混合物、例えば、ヘキサン/イソプロパノール/アセトニトリル、例えば、82:15:3の比率のヘキサン/イソプロパノール/アセトニトリルである。
治療剤を発見及び開発する場合、当業者は、所望のインビトロ特性を保持しながら、薬物動態パラメータを最適化しようと試みる。薬物動態プロフィールが不充分な多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいと仮定するのは合理的である。現在利用可能なインビトロ肝臓ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経過に関する貴重な情報を提供し、それによって、そのような酸化的代謝に対する抵抗性によって安定性が改善された式(I)で表される重水素化化合物の合理的設計が可能となる。それにより、式(I)で表される化合物の薬物動態プロフィールの著しい改善が得られ、インビボ半減期(t/2)、最大治療効果時の濃度(Cmax)、用量応答曲線下面積(AUC)及びFにおける上昇に関して;及び、クリアランス、用量及び材料コストの低下に関して、量的に表すことができる。
本発明のさらなる態様は、グリコシダーゼを阻害するための式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的に許容される塩の使用に関する。そのような使用は、特徴上、治療的又は非治療的であることができる。用語「阻害」は、グリコシダーゼ活性の低下を表し、これは、認識、結合及びブロックを可能とするような形で標的グリコシダーゼと相互作用できる本発明の特定の化合物の作用に基づく。本発明の化合物が、最終的に、標的と相互作用して効果を示すということは、理解される。当該化合物は、信頼性のある結合、好ましくは、グリコシダーゼ活性の完全なブロックを保証する、少なくとも1のグリコシドヒドロラーゼに対するそのようなかなりの親和性によって特徴付けられる。さらに好ましくは、該物質は、選択された単一のグリコシダーゼ標的の排他的で定方向の認識を保証するために、単一特異性である。本発明に関連して、用語「認識」は、限定するものではないが、特定の化合物と標的の間の任意のタイプの相互作用、特に、共有結合若しくは非共有結合又は会合、例えば、共有結合、疎水性/親水性相互作用、ファンデルワールス力、イオン対、水素結合、リガンド-受容体相互作用などに関する。そのような会合は、ペプチド、タンパク質又はヌクレオチド配列などの別の分子の存在も包含し得る。本発明の受容体/リガンド-相互作用は、好ましくは、高親和性であること、高選択性であること、及び、治療を受ける対象者に対する不健康で有害な影響を排除するために別の標的分子に対する交差反応性が最小限であるか又は皆無であること、を特徴とする。
本発明の好ましい実施形態では、グリコシダーゼは、グリコシドヒドロラーゼ類を包含し、さらに好ましくは、ファミリー84グリコシドヒドロラーゼ類を包含し、最も好ましくは、O-糖タンパク質-2-アセトアミド-2デオキシ-β-D-グルコピラノシダーゼ(OGA)を包含し、極めて好ましくは、哺乳動物O-GlcNAcaseを包含する。特に好ましくは、本発明による式(I)で表される化合物は、O-GlcNAcaseに選択的に結合し、それによって、例えば、リソソームβ-ヘキソサミニダーゼを実質的に阻害せずに、2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシド(O-GlcNAc)の開裂を選択的に阻害する。
本発明による化合物は、好ましくは、有利な生物学的活性を示し、それは、本明細書中に記載されている酵素活性アッセイ又は当技術分野において既知の酵素活性アッセイで容易に示される。そのようなインビトロアッセイでは、当該化合物は、好ましくは、阻害効果を示し、阻害効果を引き起こす。IC50は、その化合物に関して最大阻害の50%を生じる化合物濃度である。グリコシダーゼ標的は、特に、該化合物濃度が100μM未満、好ましくは、10μM未満、さらに好ましくは、1μM未満、最も好ましくは、0.2μM未満となる場合、本明細書中に記載されている化合物によって半分阻害される。最も好ましくは、式(I)で表される化合物は、0.02μM未満のIC50を示す。
本発明のさらなる態様は、グリコシダーゼを阻害する方法に関し、ここで、該方法においては、グリコシダーゼを発現することができる系、特に、前記グリコシダーゼを発現することができる系を、該グリコシダーゼが阻害されるような条件下で、本発明による式(I)で表される少なくとも1種類の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩と接触させる。該方法の好ましい実施形態では、該グリコシダーゼを、O-GlcNAcaseを選択的に阻害する化合物と接触させ、さらに好ましくは、0.2μM未満のIC50を有する化合物と接触させる。同様に好ましくは、該方法をインビトロで実施し、及び/又は、該方法をヒト身体に対しては実施しない。該方法の範囲内では、細胞系が好ましい。該細胞系は、対象が細胞を含んでいるという条件下で、あらゆる対象であると定義される。該細胞は、グリコシダーゼを発現できるという条件下で、単離された状態にある、又は、培養中の、又は、細胞系としての、又は、組織、臓器若しくは無傷の実験用哺乳動物で構築された、任意のタイプの一次細胞又は遺伝子操作された細胞である。該細胞が、阻害方法を実施するための固有の前提条件としてグリコシダーゼを発現するということも理解されなければならない。該細胞がグリコシダーゼを発現できるか又は発現することが特に好ましいが、グリコシダーゼ欠乏細胞を使用可能であること、及び、該グリコシダーゼが細胞系に人為的に添加されることを排除するものではない。本発明のアッセイは、細胞を使用せずに、グリコシダーゼが本発明による式(I)で表される少なくとも1種類の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩と接触するように、インビトロで完全に実施することさえ可能である。従って、この目的のために、所定量の単離されたグリコシダーゼは、粗製形態又は精製形態で提供される。
本明細書中で論じられているように、グリコシダーゼシグナル伝達経路は、各種疾患、好ましくは、神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中に関連している。従って、本発明による化合物は、それらのうちの1以上との相互作用による前記シグナル伝達経路に依存する疾患の予防及び/又は治療において有用である。従って、本発明は、本明細書中に記載されているシグナル伝達経路の阻害剤としての、好ましくは、OGA介在シグナル伝達の阻害剤としての、本発明による化合物の治療的使用及び非治療的使用に関する。
本発明の方法は、インビトロ又はインビボのいずれかで実施することができる。本発明の化合物による治療に対する特定の細胞の感受性は、特に、研究過程であるか臨床応用過程であるかを問わず、インビトロ試験によって決定することができる。典型的には、該細胞の培養を、種々の濃度の本発明による化合物と、活性薬剤がグリコシダーゼ活性を調節できるだけの充分な期間にわたって、通常、約1時間~1週間にわたって、合する。インビトロ処理は、任意のサンプル又は細胞系からの培養細胞を用いて、実施することができる。
宿主又は患者は、任意の哺乳動物種、例えば、霊長類種、特に、ヒト;齧歯類、例えばマウス、ラット及びハムスター;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコなどに属することができる。動物モデルは、実験的研究に関して興味深く、ヒトの疾患の治療に関するモデルを提供する。
シグナル伝達経路を確認するために、及び、種々のシグナル伝達経路の間の相互作用を検出するために、さまざまな科学者が、適切なモデル又はモデルシステム、例えば、細胞培養モデル及びトランスジェニック動物のモデルなどを開発してきた。シグナル伝達カスケードにおける特定の段階を確認するために、相互作用する化合物を用いてシグナルを調節することができる。本発明による化合物は、動物及び/若しくは細胞培養モデルにおいて、又は、本出願の中で言及されている臨床疾患において、OGA-依存性シグナル伝達経路を調べるための試薬として用いることもできる。
本明細書の先の段落による使用は、インビトロ又はインビボのいずれかのモデルで実施することができる。該阻害は、本明細書の中で記載されている技術によってモニターすることができる。当該インビトロでの使用は、好ましくは、神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中を患っているヒトのサンプルに適用する。数種類の特定の化合物及び/又はその誘導体を試験することによって、ヒト対象者の治療に最も適しているその活性成分の選択が可能となる。選択された誘導体のインビボ用量は、有利には、インビトロデータに関して、個々の対象者のグリコシダーゼ感受性及び/又は疾患重症度に対して、予め調節する。従って、治療効力は顕著に高められる。さらに、予防的処置若しくは治療的処置及び/又はモニタリング用の薬物を製造するための式(I)で表される化合物及びその誘導体の使用に関する本明細書のその後の教示は、適切な場合には、グリコシダーゼ活性(好ましくは、OGA活性)を阻害するための該化合物の使用に限定されることなく、有効で、適用可能と考えられる。
本発明のさらなる態様は、本発明による少なくとも1種類の化合物及び/又はその薬学的に使用可能な誘導体、塩、溶媒和物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)を含んでいる薬物に関する。本発明の意味における「薬物(medicament)」は、医学分野における薬剤であって、式(I)で表される1種類以上の化合物又はその調製物(例えば、医薬組成物又は医薬製剤)を含んでおり、そして、OGA活性に関連する疾患を患う患者の予防、治療、追跡又はアフターケアにおいて、全身状態又は生体の特定の領域の状態の病状を少なくとも変えることができるように使用することができる。
従って、本発明は、さらにまた、活性成分として、有効量の本発明による式(I)で表される少なくとも1種類の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩を薬学的に許容される補助剤及び/又は賦形剤と一緒に含んでいる医薬組成物に関する。
本発明の意味において、「補助剤」は、同時に、同時点で又は順次投与される場合に、本発明の活性成分に対する特定の応答を可能にする、増強する又は改変するあらゆる物質を意味する。注射溶液用の既知補助剤は、例えば、アルミニウム組成物、例えば、水酸化アルミニウム若しくはリン酸アルミニウム、サポニン類、例えば、QS21、ムラミルジペプチド若しくはムラミルトリペプチド、タンパク質、例えば、γ-インターフェロン若しくはTNF、M59、スクアレン、又は、ポリオール類である。
さらに、該活性成分は、単独で又は他の治療と組み合わせて投与することができる。医薬組成物において2種類以上の化合物を用いることで、相乗効果を達成することができる。即ち、式(I)で表される化合物を活性成分としての少なくとも別の薬剤と組み合わせ、ここで、該別の薬剤は、式(I)で表される別の化合物であるか、又は、異なる構造的骨組みの化合物である。それらの活性成分は、同時に使用することができるか、又は、順次用いることができる。本発明の化合物は、当業者に既知の薬剤(例えば、WO2008/025170)と組み合わせるのに適しており、そして、本発明の化合物とともに有用である。
一部の実施形態では、本発明による化合物、又は、本発明による使用のための化合物は、別の活性薬剤又は医薬組成物と組み合わせて提供されてもよく、ここで、そのような組み合わせ療法は、O-GlcNAcase活性を調節するのに、例えば、神経変性疾患、炎症性疾患、心血管疾患若しくは免疫調節疾患又は本明細書で記載されている任意の状態を治療するのに、有用であり得る。一部の実施形態では、本発明による化合物、又は、本発明による使用のための化合物は、タウオパシー及びアルツハイマー病の予防又は治療において有用な1種類以上の薬剤と組み合わせて提供され得る。そのような薬剤の例としては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる:
・ アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEIs)、例えば、Aricept(登録商標)(ドネペジル)、Exelon(登録商標)(リバスティグミン)、Razadyne(登録商標)(Razadyne ER(登録商標)、Reminyl(登録商標)、Nivalin(登録商標)、ガランタミン)、Cognex(登録商標)(タクリン)、NMDA拮抗薬、例えば、メマンチン(Axura(登録商標)、Ebixa(登録商標))、Huperzine A、フェンセリン、Debio-9902 SR(ZT-1 SR)、ザナペジル(TAK0147)、ガンスチグミン、NP7557、α7ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬、5-HT6受容体拮抗薬、M1ムスカリン性アセチルコリン受容体作動薬及びポジティブアロステリックモジュレーターなど;
・ タウ凝集阻害剤、例えば、メチレンブルーなど;
・ タウ凝集シーディング(seeding)及び増殖をブロックする薬剤、例えば、タウ抗体及びタウワクチンなど;
・ 微小管安定剤、例えば、AL-108、AL-208、パクリタキセルなど;
・ アミロイド-β(Aβ)ペプチド低下剤、例えば、β-セクレターゼ(BACE-1)阻害剤、老人斑消去生物剤、例えば、Aβ抗体及びAβワクチン。
本発明は、さらにまた、有効量の本発明による化合物及び/又はその薬学的に許容される塩、誘導体、溶媒和物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)並びに有効量の別の医薬活性成分の別個のパックからなるセット(キット)に関する。そのセットは、適切な容器、例えば、箱、個々の瓶、袋又はアンプルを含む。そのセットは、例えば、溶解された形態又は凍結乾燥された形態にある有効量の本発明による化合物及び/又はその薬学的に許容される塩、誘導体、溶媒和物及び立体異性体(全ての比率におけるこれらの混合物を包含する)並びに有効量の別の医薬活性成分をそれぞれが含んでいる個別のアンプルを含むことができる。
医薬製剤は、いずれかの望ましい適切な方法を介した投与に対して、例えば、経口(口腔又は舌下など)法、経直腸法、経鼻法、局所(口腔、舌下又は経皮など)法、経膣又は非経口(皮下、筋肉、静脈内又は皮内など)法などによる投与に対して、適応させることができる。そのような製剤は、製薬の技術分野で既知の方法を用いて、例えば、該活性成分を賦形剤又は補助剤と組み合わせることによって、調製することができる。
本発明の医薬組成物は、既知方法で、製薬工学用の一般的な固体又は液体の担体、希釈剤及び/又は添加剤及び通常の補助剤を使用し、適切な用量で、調製する。活性成分と組み合わせて単一投与形態を製造する賦形剤材料の量は、治療を受ける宿主及び特定の投与形態に応じて変わる。適切な賦形剤には、腸内投与(例えば、経口投与)、非経口投与又は局所投与などの種々の投与経路に適切であり且つ式(I)で表される化合物又はその塩と反応しない有機物質又は無機物質が包含される。適切な賦形剤の例は、水、植物油、ベンジルアルコール類、アルキレングリコール類、ポリエチレングリコール類、グリセロールトリアセテート、ゼラチン、炭水化物、例えば、乳糖又はデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク及びワセリンである。
経口投与用に適合させた医薬製剤は、独立の単位、例えば、カプセル剤若しくは錠剤;粉剤若しくは粒剤;水性若しくは非水性の液体中の溶液剤若しくは懸濁液剤;食用泡剤若しくは泡状食品;又は、水中油型液体エマルション剤若しくは油中水型液体エマルション剤として、投与することができる。
非経口投与用に適合させた医薬製剤としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤及び溶質(これによって、製剤を治療を受けるレシピエントの血液と等張性にする)含んでいる水性及び非水性の無菌注射液;並びに、懸濁液媒体及び増粘剤を含むことができる水性及び非水性の無菌懸濁液などがある。該製剤は、単一用量若しくは多用量の容器(例えば、密閉されたアンプル及びバイアル)に入れて投与することが可能であり、及び、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することが可能であり、その結果、使用直前に無菌担体液(例えば、注射目的用の水)を加えるだけが必要である。処方に従って調製される注射用の溶液剤及び懸濁液剤は、無菌の粉剤、粒剤及び錠剤から調製することができる。
言うまでもなく、該製剤は、上記で特に言及した成分に加えて、特定のタイプの製剤に関して当技術分野において通常の別の作用物質も含み得る。従って、例えば、経口投与に適した製剤は、香味料を含むことができる。
本発明の好ましい実施形態では、該医薬組成物は、経口投与用に適合させる。該調製物は、滅菌することが可能であり、及び/又は、補助剤、例えば、担体タンパク質(例えば、血清アルブミン)、潤滑剤、保存剤、安定化剤、増量剤、キレート剤、酸化防止剤、溶媒、結合剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、塩(浸透圧に影響を与えるため)、緩衝剤物質、着色剤、香味剤及び1種類以上のさらなる活性物質(例えば、1種類以上のビタミン類)を含むことができる。添加剤は、当技術分野においてはよく知られており、そして、それらは、さまざまな製剤で使用される。
従って、本発明は、さらにまた、活性成分として、有効量の本発明による式(I)で表される少なくとも1種類の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩を経口投与用の薬学的に許容される補助剤と一緒に含み、場合により少なくとも1種類の別の薬学的に活性な成分と組み合わせられている、医薬組成物にも関する。投与経路及び組み合わせ製品それぞれに関する本明細書の先の教示は、適切な場合には、両方の特徴の組み合わせに限定されることなく、有効で、適用可能と考えられる。
用語「有効量」又は「有効用量」又は「用量」は、本明細書中においては交換可能に使用され、そして、疾患又は病的状態に対して予防的又は治療的に関連する効果を有する医薬化合物の量、即ち、例えば研究者又は医師によって、求められるか又は望まれる生物学的応答又は医学的応答を組織、系、動物又はヒトにおいて生じさせる医薬化合物の量を意味する。「予防効果」は、疾患を発症する可能性を低減させるか、又は、疾患の発症を防ぎもする。「治療的に関連する効果」は、疾患の1以上の症状をある程度緩和するか、又は、疾患若しくは病的状態に関連する若しくはその原因となる1以上の生理学的若しくは生化学的パラメータを部分的若しくは完全に正常に戻す。さらに、表現「治療上有効量」は、その量を投与されていない対応する対象者と比較して、以下の結果を有する量を意味する:疾患、症候群、状態、愁訴、障害若しくは副作用の改善された治療、治癒、予防若しくは消失、又は、さらに、疾患、愁訴若しくは障害の進行の低減。表現「治療上有効量」は、正常な生理学的機能を高めるのに効果的な量も包含する。
上記疾患の症状を軽減する所望の予防効果又は治療効果を達成するために、本発明による医薬組成物の投与に関する個々の用量又は用量範囲は充分に高い。特定のヒトへの投与の具体的な用量レベル、回数及び期間が、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与の時刻及び経路、排出速度、薬物の組み合わせ及びその特定の治療を受ける特定の疾患の重症度などを包含するさまざまな要因に依存するという音は理解されるであろう。よく知られている手段及び方法を使用して、当業者は、日常的な実験の問題として、正確な用量を決定することができる。本明細書の先の教示は、適切な場合には、式(I)で表される化合物を含んでいる医薬組成物に限定されることなく、有効で、適用可能である。
医薬製剤は、投与単位当たり所定量の活性成分を含んでいる投与単位の形態で投与することができる。製剤の中の予防的に又は治療的に活性な成分の濃度は、約0.1~100重量%で変動し得る。好ましくは、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩は、用量単位当たり、約0.5~1000mg、さらに好ましくは、1~700mg、最も好ましくは、5~100mgの用量で投与される。一般に、そのような用量範囲は、1日の合計摂取量に適している。言い換えれば、1日用量は、好ましくは、約0.02~100mg/kg体重である。しかしながら、各患者に対する具体的な用量は、本明細書中で既に記載した非常に多様な要因に依存する(例えば、治療対象の状態、投与方法並びに患者の年齢、体重及び状態に依存する)。好ましい投与単位製剤は、活性成分の、上記で示した1日用量若しくは部分用量又はその対応するするフラクションを含有する製剤である。さらに、この種の医薬製剤は、製薬の技術分野において概して知られている方法を用いて調製することができる。
本発明による化合物の治療上有効量は、多くの要因(例えば、動物の年齢及び体重、治療を必要とする正確な状態、状態の重度、製剤の種類及び投与方法)を考慮して、治療を行う医師又は獣医が最終的に決定しなければならないが、神経変性疾患、例えば、タウオパシー及びアルツハイマー病を治療するための本発明による化合物の有効量は、一般に、1日当たりレシピエント(哺乳動物)の体重1kg当たり、0.1~100mgの範囲であり、特に典型には、1~10mg/kg体重/日の範囲である。従って、体重70kgの成体哺乳動物の1日当たりの実際の量は、通常、70~700mgであり、ここで、その量は、単一用量/日として投与し得るか、又は、通常は、一連の部分用量(例えば、2、3、4、5又は6)/日で投与して、合計1日用量が同一となるようにすることができる。塩若しくは溶媒和物又はその生理学的に機能性の誘導体の有効量は、本発明による化合物自体の有効量のフラクションとして決定することができる。同様の用量が上記で記載した別の状態の治療にも適切であると推定することができる。
本発明の医薬組成物は、ヒト及び獣医学における薬物として用いることができる。本発明によれば、式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的な塩は、OGA活性によって引き起こされる、介在される及び/又は拡大される疾患の予防的若しくは治療的処置及び/又はモニタリングに適している。当該疾患が神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中であることが特に好ましく、さらに好ましくは、神経変性疾患、最も好ましくは、1以上のタウオパシー、非常に好ましくは、アルツハイマー病及び認知症である。該化合物の宿主が本発明による保護の本範囲に含まれることは理解される。
本発明の別の態様は、OGA活性によって引き起こされる、介在される及び/又は拡大される疾患の予防的若しくは治療的処置及び/又はモニタリングで使用するための、本発明による式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的に許容される塩に関する。本発明の別の態様は、神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中の予防的若しくは治療的処置及び/又はモニタリングで使用するための、本発明による式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的に許容される塩に関する。好ましい実施形態を包含する式(I)で表される化合物に関する本明細書の先の教示は、神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中の予防的若しくは治療的処置及び/又はモニタリングで使用するための式(I)で表される化合物及びその塩に限定されることなく、有効で、適用可能である。
本発明の別の態様は、OGA活性によって引き起こされる、介在される及び/又は拡大される疾患を治療する方法に関し、ここで、該方法においては、有効量の本発明による式(I)で表される少なくとも1種類の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩をそのような治療を必要とする哺乳動物に投与する。本発明の別の態様は、神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中(好ましくは、タウオパシー)を治療する方法に関し、ここで、該方法においては、有効量の本発明による式(I)で表される少なくとも1種類の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩をそのような治療を必要とする哺乳動物に投与する。好ましい治療は、経口投与である。本明細書の先の教示は、適切な場合には、該方法に限定されることなく、有効で、適用可能である
該神経変性性の疾患又は状態は、さらに好ましくは、1以上のタウオパシー及びアルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知障害を伴う筋萎縮性側索硬化症(ALSci)、嗜銀顆粒病、行動異常型前頭側頭型認知症(bvFTD)、ブルーイト病(Bluit disease)、大脳皮質基底核変性症(CBP)、ボクサー認知症、レヴィー小体認知症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病、ダウン症候群、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、染色体17と関連したパーキンソニズムを伴う前頭側頭認知症(FTDP-17)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、神経節膠腫、神経節細胞腫、ゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病、球状グリアタウオパシー(Globular glial tauopathy)、グアドループパーキンソニズム、ハレルフォルデンスパッツ病(脳内の鉄蓄積1型を伴う神経変性)、鉛脳症、リポフスチン沈着症、髄膜血管腫症、多系統委縮症、筋強直性ジストロフィー、ニーマン・ピック病(C型)、淡蒼球-橋脳-黒質変性(Pallido-ponto-nigraldegeneration)、パーキンソン病、パーキンソン病認知症(PDD)、グアムのパーキンソン認知症症候群、ピック病(PiD)、脳炎後パーキンソニズム(PEP)、原発性進行性失語症、プリオン病(クロイツフェルト-ヤコブ病(GJD)、異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)、致死性家族性不眠症、クールー病、進行性超皮質性グリオーシス(Progressive supercortical gliosis)、進行性核上まひ(PSP)、純粋自律神経失調症、リチャードソン症候群、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維型老年認知症、結節硬化症、ハンチントン病の群から選択される。最も好ましいものは、1以上のタウオパシー及びアルツハイマー病である。
本発明は、さらに、OGA活性によって引き起こされる、介在される及び/又は拡大される疾患の予防的若しくは治療的処置及び/又はモニタリングのための式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的に許容される塩の使用にも関する。さらに、本発明は、OGA活性によって引き起こされる、介在される及び/又は拡大される疾患の予防的若しくは治療的処置及び/又はモニタリングのための薬物を製造するための式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的に許容される塩の使用にも関する。式(I)で表される化合物及び/又はその生理学的に許容される塩は、さらに、別の医薬活性成分を調製するための中間体として用いることもできる。その医薬は、好ましくは、非化学的方法で、例えば、該活性成分を少なくとも1種類の固体、液体及び/又は半液体の担体若しくは賦形剤と組み合わせて調製し、そして、場合により、適切な投与形態にある1種類以上の別の活性物質と組み合わせる。
本発明による式(I)で表される化合物は、疾患発症の前又は後に、治療として作用する1回又は数回投与することが可能である。前記化合物及び本発明の使用の医薬品は、特に、治療的処置のために使用される。治療に関連する効果は、疾患の1以上の症状をある程度緩和するか、又は、疾患若しくは病的状態に関連する若しくはその原因となる1以上の生理学的若しくは生化学的パラメータを部分的若しくは完全に正常に戻す。例えば、応答を強化し並びに疾患の病原体及び/又は症状を完全に消失させるために、該化合物を明瞭な間隔で投与するのであれば、モニタリングは一種の治療であると考えられる。同一の化合物又は異なる化合物のいずれかを用いることができる。該医薬は、疾患を発症する可能性を減らすためにも、又は、OGA活性に関連する疾患の発症を事前に防止するためにも、又は、発症して続いている症状を治療するためにも、使用することができる。本発明が関係する疾患は、好ましくは、神経変性疾患、糖尿病、癌、心血管疾患及び卒中である。
本発明の意味において、対象者が上記で記載した生理学的状態又は病理学的状態の前提条件、例えば、家族的素因、遺伝的欠陥又は既往症を有する場合、予防的処置が推奨される。
本発明の範囲内において、式(I)で表される化合物は、初めて提供される。本発明の低分子量化合物は、改善された受動的透過性を有する強力で選択的グリコシダーゼ阻害剤である。式(I)で表される化合物は、基質ポケットに結合する既知OGA阻害剤であるPUGNAcと競合的であることが示された。内在性基質は、O-GlcNAc化タンパク質である。核タンパク質及び細胞質タンパク質のO-GlcNAc化は、動物及び植物における最も一般的な翻訳後修飾の一つである。O-GlcNAcサイクリングは多くの細胞プロセスを調節し、そして、O-GlcNAc化の失調が、タウオパシー及びアルツハイマー病などのいくつかの疾患の病因において役割を果たすという証拠が増えている。O-GlcNAcトランスフェラーゼ(OGT)及びO-GlcNAcase(OGA)は、O-GlcNAcサイクリングを調節する二つの酵素である。新たなデータは、OGAをブロックする阻害剤がタウオパシー及びアルツハイマー病患者における健常なO-GlcNAcレベルを維持するのに役立ち、それによって、神経原線維のもつれの形成を阻害することができることを示唆している。従って、本発明は、グリコシダーゼシグナルカスケードの制御、調節及び/又は阻害における式(I)で表される化合物の使用を包含し、これは、有利には、OGAシグナル伝達及び阻害に応答する疾患を診断及び/又は治療するための研究手段として適用することができる。
該低分子量阻害剤は、それ自体で、及び/又は、治療有効性を診断するための物理的測定と組み合わせて、適用することが可能である。該化合物を含んでいる医薬及び医薬組成物並びにグリコシダーゼが介在する状態を治療するための該化合物の使用は、ヒト及び動物のいずれであっても、健康状態の直接的且つ即時的な改善を生じる広範囲の治療のための有望で新規なアプローチである。その影響は、単独で又は別の神経変性治療と組み合わせて、タウオパシー及びアルツハイマー病と効率的に戦うのに特に有益である。
本発明の化合物は、受動的透過性とともに、OGAに対する驚くほど高い阻害活性に起因して、有利には、同等の又は優れた望ましい生物学的効果を達成しながら、従来技術の効力や選択性が劣る別の阻害剤と比較して、より低い用量で投与することができる。
式(I)で表される化合物、それらの塩、異性体、互変異性体、エナンチオマー形態、ジアステレオマー、ラセミ化合物、誘導体、プロドラッグ及び/又は代謝物は、高い特異性及び安定性、低い製造コスト並びに便利な取り扱い性を特徴とする。これらの特徴は、交差反応性の欠如を含む再現性のある作用の基礎を形成し、及び、標的構造との信頼性のある安全な相互作用の基礎を形成する。
本明細書中で引用されている全ての参考文献は、参照により本発明の開示に組み込まれる。
本発明に従って非常に重要な技術は、本明細書において詳細に説明されている。詳細には記載されていない別の技術は、当業者にはよく知られている標準的的な既知方法に対応するか、又は、そのような技術は、引用されている参考文献、特許出願若しくは標準的な文献においてさらに詳細に記載されている。本発明の実施又は試験において、本明細書中に記載されている方法及び材料と同様又は等価の方法及び材料を使用することが可能であるが、適切な実施例は、以下に記載されている。下記実施例は、例証として提供されており、限定的なものではない。実施例の範囲内では、汚染活性のない標準的な試薬及び緩衝剤が使用されている(実用的な場合はいつも)。実施例は、特に、それらが、明示的に示された特徴の組み合わせに限定されず、そして、本発明の技術的問題が解決されるのであれば、例示された特徴を無制限に再度組み合わせることができるように解釈されるべきである。同様に、いずれの請求項の特徴も、1以上の別の請求項の特徴と組み合わせることができる。
実験部分
式(I)で表される化合物は、液相及び固相の両方の化学プロトコル又は混合液相及び固相プロトコルを用いて、容易に入手可能な出発物質から幾つかの合成アプローチによって調製することができる。合成経路の例は、実施例において、以下にを記載されている。報告されている全ての収率は、最適化されていない収率である。別途示されていない限り、ラセミ混合物として得られる式(I)及び関連する式で表される化合物は、分離して、エナンチオマー的に富化された混合物又は純粋なエナンチオマーを提供することができる。
以下の実験的記載において使用した市販されている出発物質は、別途記載されていない限り、Aldrich、Sigma、ACROS、ABCR、Combi-Blocks、Matrix、Apollo scientific、Alfa Aesarなどから購入した。
下記実施例において提供されているHPLCデータ、MSデータ及びNMRデータは、以下のようにして得られる。
1 H NMR分析は、BRUKER NMR、モデルAV-II及びAV-III 400MHz FT-NMRを用いて実施した。重水素化溶媒の残留シグナルを内部基準として用いた。化学シフト(δ)は、残留溶媒シグナルに対するppmで報告される(DMSO-d6での1H NMRの場合は、δ=2.50、及び、CDCl3の場合、7.26)。s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、br(広幅線)、quint(五重線)。
LCMS分析条件:
機器名:Agilent Technologies 1290 infinity 11;
方法A:方法:A-H2O中0.1%TFA、B-ACN中0.1%TFA;流量:2.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)、+veモード;
方法B:方法:A-H2O中10mM NH4HCO3、B-ACN;流量:1.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)、+veモード;
方法C:方法:A-H2O中0.1%HCOOH、B-ACN;流量:1.5mL/分;カラム:ZORBAX Eclipse XDB-C18(50×4.6mm、3.5μm)、+veモード。
HPLC分析条件:
機器名:Agilent 1200 Series instruments;以下のように、UV検出による%を使用(maxplot);
方法A:方法:A-H2O中0.1%TFA、B-CAN中0.1%TFA;流量:2.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm);
方法B:方法:A-H2O中10mM NH4HCO3、B-ACN;流量:1.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)。
キラルHPLC分析条件:
機器名:Agilent 1260 infiinity II;
方法A:移動相:n-ヘキサン:EtOH(60:40)の中の0.1%DEA;流量:1.0mL/分;カラム:Chiralcell OD-H(250×4.6mm、5μm)。
キラルSFC分析条件:
機器名:THAR-SFC 80、及び、THAR-SFC 200(分析的)
CO2と共溶媒の間の比率は、50:50~90:10の範囲である;
方法A:移動相:IPA中20mMアンモニア、流量:4mL/分;カラム:Chiralpak ADH(250×4.6mm、5μm);
方法B:移動相:メタノール20mMアンモニア、流量:10mL/分;カラム:YMC Cellulose C(250×4.6mm、5μm);
方法C:移動相:IPA中20mMアンモニア、流量:4mL/分;カラム:Lux A1(250×4.6mm、5μm);
方法D:移動相:MeOH中20mMアンモニア、流量:4mL/分;カラム:Chiralpak ADH(250×4.6mm、5μm);
方法E:移動相:IPA、流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×4.6mm、5μm)。
分取HPLC分析条件:
方法A:A-H2O中0.1%TFA、B-MeOH又はCAN;カラム:Sunfire C8(19×250mm、5μm)、又は、Sunfire C18(30×250mm、10μm);
方法B:A-H2O中10mM NH4HCO3、B-MeOH又はACN、カラム:Sunfire C8(19×250mm、5μm)、又は、Sunfire C18(30×250mm、10μm)。
キラル分取SFC分析条件:
機器名:THAR-SFC 80、THAR-SFC 200、及び、PIC SFC 10-150
CO2と共溶媒の間の比率は、50:50~90:10の範囲である;
方法A:移動相:IPA中20mMアンモニア;流量:3mL/分;カラム:Chiralpak ADH(250×30mm、5μm);
方法B:移動相:メタノール中20mMアンモニア;流量:5mL/分;カラム:YMC Cellulose C(250×30mm、5μm);
方法C:移動相:IPA中20mMアンモニア;流量:5mL/分;カラム:Lux A1(250×30mm、5μm);
方法D:移動相:MeOH中20mMアンモニア;流量:4mL/分;カラム:Chiralpak ADH(250×30mm、5μm);
方法E:移動相:IPA、流量:100mL/分;カラム:Phenomenex Lux Amylose-1(250×30mm、5μm)。
マイクロ波化学は、Biotage製の単一モードマイクロ波リアクター「InitiatorTM Sixty」で実施した。
中間体又は式(I)で表される化合物の精製に使用される一般的なフラッシュクロマトグラフィー条件:シリカゲル230-400メッシュ;溶離液として使用される勾配:石油エーテル中の10%から80%までのEtOAc、又は、DCM中の1%から15%までのMeOH。
[実施例]
中間体1: (1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン)
段階1: 2-(2,5-ジブロモフェノキシ)エタン-1-オール
1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン(Combi-Blocks、1000g、3.94mol)をエチレングリコール(5100mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、室温で、NMP(500mL)を添加した。次いで、KOtBu(1547g、1.38mol)を、5℃で、45分間かけて少量ずつ添加し、得られた混合物を90℃で16時間加熱した。当該反応が完了したことをHPLC(方法A)でモニターし、次いで、その反応混合物を室温まで冷却し、水(2000mL)で稀釈し、15分間撹拌した。得られた固体を濾過し、エチレングリコール(2×300mL)で洗浄した。その濾液に水(16000mL)を添加し、10℃まで冷却し、そして、同温度で1時間撹拌して、全固体を沈澱させた。得られた固体を濾過し、水(2×1000mL)で洗浄し、石油エーテル(pet ether)(3×1000mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。その固体をトルエン(3×500mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。収率:78%(910g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.06-7.00 (m, 2H), 4.14 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 4.01 (q, J = 3.6 Hz, 2H). LCMS: (方法 A) 296.0 (M+H), Rt. 3.9 分, 98.2%(Max). HPLC: 方法 A) Rt. 3.7 分, 99.5%(Max).
段階2: 1,4-ジブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)ベンゼン
2-(2,5-ジブロモフェノキシ)エタン-1-オール(910.0g、3.07mol)をトルエン(6370mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、PBr
3(Aldrich、145mL、1.54mol)を15分間かけて添加した。得られた混合物を90℃で4時間加熱し、次いで、0℃まで冷却した。PBr
3(13.57mL、142.92mmol)を添加し、その後、水(20mL)をゆっくりと添加し、90℃での加熱を時間続けた。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10℃まで冷却し、そして、1N NaOH溶液(2200mL)でクエンチした。クエンチの直後に形成された乳白色の固体層をセライトのパッドを通して濾過した。その有機層を分離し、水(1820mL)で洗浄し、ブライン溶液(1820mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。それを、次いで、減圧下に45℃で蒸発させた。得られた粗製物質をEtOAc(3185mL)に溶解させ、その有機層を水(1820mL)で洗浄し、ブライン溶液(1820mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。その有機層を減圧下に40℃で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:86%(946g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.13-7.10 (m, 1H), 4.45 (t, J = 1.2 Hz, 2H), 3.82 (t, J = 1.6 Hz, 2H). HPLC: (方法 A) Rt. 4.7 分, 93.0%(Max).
段階3: 2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド
1,4-ジブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)ベンゼン(946g、2.64mol)を乾燥THF(9.5L)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、-78℃で、n-ブチルリチウム(1812mL、2.89mol、ヘキサン中1.6M)を30分間かけてゆっくりと添加し、同温度で撹拌を1時間続けた。二番目のバッチのn-ブチルリチウム(1812mL、2.89mol、ヘキサン中1.6M)を、-78℃で、30分間かけてゆっくりと添加し、撹拌をさらに1時間続けた。次いで、同温度で、DMF(408mL、5.27mol)をゆっくりと添加し、その混合物を45分間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10℃まで昇温させ、飽和NH
4Cl溶液(3784mL)を添加してクエンチし、その水層をEtOAc(2×2800mL)で抽出した。その有機層を合して水(2838mL)で洗浄し、ブライン溶液(2838mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下に40℃で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:96%粗製(404g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.90 (s, 1H), 7.45 (dd, J = 5.2, 1.2 Hz, 2H), 7.19 (s, 1H), 4.60 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 3.27 (t, J = 8.7 Hz, 2H). HPLC: (方法 A) Rt. 2.9 分, 84.3%(Max).
段階4: 1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール
2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド(404g、2.73mol)を乾燥THF(4040mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、メチルマグネシウムクロリド溶液(1820mL、5.45mol、THF中3M)を30分間かけてゆっくりと添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を、飽和NH
4Cl溶液(1616mL)を用いてクエンチし、EtOAc(2×2828mL)で抽出した。その有機層を合して水(1616mL)で洗浄し、ブライン溶液(1616mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、減圧下に45℃で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:60-120メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet ether)中18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:46%(210g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.12 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.77 (dd, J = 7.6, 0.8 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 5.05 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.66-4.60 (m, 1H), 4.48 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 1.28 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 147.0 (M-H
2O+H), Rt. 2.7 分, 90.7%(Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.6 分, 91.7%(Max).
段階5: 6-(1-クロロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン
1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール(200g、1.22mmol)をDCM(1600mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、塩化オキサリル(155mL、3.66mmol)及び触媒量のDMF(2mL)を添加し、その反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮し、そして、乾燥DCM(3×500mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。収率:97%(粗製)(220g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.32 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 5.28 (q, J = 13.2 Hz, 1H), 4.52 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.15 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 1.75 (d, J = 8.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 147.2 (M+H-クロロ), Rt. 4.2 分, 77.2%(Max).
段階6: 4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(562g、3.02mol)をDMF(2000mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、DMF(400mL)中の6-(1-クロロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン(220g、1.21mol)を添加し、得られた混合物を50℃で20時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を水(500mL)で稀釈し、EtOAc(2×1000mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(500mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:60-120メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet ether)中22%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:35%(210g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.13 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.73-6.68 (m, 2H), 4.49 (q, J = 8.8 Hz, 2H), 3.33-3.26 (m, 3H), 3.12 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 2.33-2.22 (m, 4H), 1.45 (s, 9H), 1.25 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 333.0 (M+H), Rt. 3.2 分, 71.8%(Max).
段階7: 1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン
4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(202g、608.4mmol)を1,4-ジオキサン(300mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl(4M、1000mL)を添加した。次いで、その反応物を、室温まで昇温させ、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをHPLC(方法A)でモニターした。次いで、その反応混合物を濾過し、1,4-ジオキサン(200mL)、EtOAc(200mL)、アセトニトリル(200mL)及びジエチルエーテル(200mL)で洗浄した。得られた固体を水(350mL)に溶解させ、EtOAc(3×300mL)で洗浄した。その水層を、pH=13になるまで5N NaOH溶液(300mL)で塩基性化し、EtOAc(2×300mL)で抽出した。その有機層を合してNa
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:60-120メッシュ、溶離液:DCM中10%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:73%(103g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6): δ 7.12 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 6.73-6.67 (m, 2H), 4.48 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 3.26 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 3.12-3.09 (m, 2H), 2.64-2.61 (m, 4H), 2.26-2.20 (m, 4H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 233.0 (M+H), Rt. 1.7 分, 92.1%(Max).
中間体2: (S)-1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン、又は、(R)-1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン
1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン(102g、439.7mmol)をメタノール中の5%水(1236mL、12V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、D-ジ-p-アニソイル酒石酸(92.86g、219.8mmol)を添加し、30分間環流した。最初の事例では、全ての物質が溶解させ、次いで、塩を白色の固体として沈澱させた。その混合物を室温で一晩撹拌した後、固体を濾過によって集め、メタノール中の5%水(2×1.0L)で2回洗浄した。その固体の光学純度は、87%eeであった。その固体を5%の水12Vを含んでいるメタノール(1.2L)の中で環流した。その混合物を室温まで冷却し、一晩撹拌した後、固体を濾過によって集め、メタノール中の5%水(2×1.0L)で2回洗浄した。その固体の光学純度は、94%eeであった。その固体を、再度、5%の水を含んでいるメタノール(1.2L)を環流させてそれに溶解させた。その混合物を室温まで冷却し、一晩撹拌した後、固体を濾過によって集め、メタノール中の5%水(1.2L)で洗浄した。その固体の光学純度は、97.94%ee(エナンチオマー純度:98.9%)であった。後者を減圧下で乾燥させて、標題化合物がD-ジ-p-アニソイル酒石酸塩(1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン ヘミ((2R,3R)-2,3-ビス((4-メトキシベンゾイル)オキシ)スクシネート))として得られた。収率:33%(65g、オフホワイト色の固体)。上記固体を水(100mL)に溶解させ、得られた溶液を5N NaOH溶液(200mL)を用いて塩基性化する(pH=14)。該化合物をEtOAc(2×500mL)で抽出した。その有機層を合してブライン溶液(500mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。それを減圧下で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:59%(30.5g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6): δ 7.12 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.66 (s, 1H), 4.49 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 3.30 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 3.12 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 2.65-2.62 (m, 4H), 2.20-2.17 (m, 4H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 233.0 (M+H), Rt. 1.6 分, 84.2%(Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.6 分, 85.8%(Max). キラル SFC: (方法 D) Rt. 3.0 分, 97.8%(Max).
中間体3: 1-(1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
段階1: 1-ブロモ-3-((2-メチルアリル)オキシ)ベンゼン
3-ブロモフェノール(Oakwood products、10.0g、28.90mmol)を乾燥アセトン(60mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、K
2CO
3(8g、86.7mmol)を添加し、10分間撹拌した。次いで、2-メチル-3-ブロモプロペン(3.2mL、31.7mmol)を添加し、その反応混合物を6時間環流した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を濾過し、その濾液部分を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質は、それ以上精製することなく、次の段階で使用した。収率:84%(11.0g、褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):7.28 (s, 1H), 7.17-7.01 (m, 2H), 6.89-6.86 (m, 1H), 5.10 (s, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.44 (s, 2H), 1.85 (s, 3H).
段階2: 5-ブロモ-2-(2-メチルアリル)フェノール、及び、3-ブロモ-2-(2-メチルアリル)フェノール
1-ブロモ-3-((2-メチルアリル)オキシ)ベンゼン(11.0g、48.4mmol)を、室温で、ポリエチレングリコール(50mL)に添加し、その反応混合物を、マイクロ波を照射しながら、250℃で1時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、得られた混合物に水(100mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してNa
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中30-50%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。その位置異性体の混合物(1.4:1)は、そのまま次の段階に使用した。収率:91%(10g、褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.28 (s, 1H), 7.21-6.90 (m, 2H), 6.96-6.80 (m, 2H), 3.34 (s, 2H), 1.82 (s, 3H). LCMS: (方法 B) 225.0 (M-H), Rt1: 6.4 分, 52.3%, Rt 2: 6.6 分, 36.3%(Max).
段階3: 6-ブロモ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン
5-ブロモ-2-(2-メチルアリル)フェノールと3-ブロモ-2-(2-メチルアリル)フェノール位置異性体混合物(10g、44.0mmol)をギ酸(30mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、10時間環流した。当該反応が完了したことをTLCで確認し、そして、その反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中15%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。その位置異性体の混合物は、そのまま次の段階に回した。収率:80%(8g、暗褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 6.98 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.66 (dd, J = 6.8, 2.4 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 2.96 (s, 1H), 1.51 (d, J = 2.0 Hz, 3H), 1.48 (d, J = 2.0 Hz, 3H).
段階4: 1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オン
6-ブロモ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフランと3-ブロモ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン位置異性体混合物(7.6g、33.5mmol)を乾燥トルエン(100mL)に溶解させて脱ガスした溶液に、1-エトキシビニルトリブチルスズ(14mL、40.15mmol)及びPd(PPh3)2Cl2(940mg、1.2mmol)を添加し、得られた混合物を90℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、HCl水溶液(6N、50mL)を添加し、その混合物を40℃で1時間撹拌した。その反応混合物を固形NaHCO3を用いて塩基性化し(pH約8)、セライトを通して濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄した。その有機層を分離し、ブライン溶液(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中55%EtOAc)で精製して、異性体A及び異性体Bが得られた。
異性体A分析:収率:30%(2.2g、淡黄色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.45 (dd, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 3.05 (s, 2H), 2.56 (s, 3H), 1.50 (s, 6H). LCMS: (方法 A) 191.0 (M+H), Rt 4.0 分, 98.4%, (Max).
異性体B分析:収率:15%(500mg、淡黄色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.37 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.36 (s, 2H), 2.59 (s, 3H), 1.48 (s, 6H). LCMS: (方法 A) 191.0 (M+H), Rt. 4.2 分, 99.2%(Max).
段階5: 1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール
1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オン(2.1g、11.0mmol)をメタノール(11mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(838mg、22.0mmol)を添加し、その反応混合物を室温で60分間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水(5mL)でクエンチし、DCM(2×30mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:76%(粗製)(1.6g、褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.28 (s, 1H), 7.12 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.88-4.83 (m, 1H), 3.01 (s 2H), 1.50-1.48 (m, 9H). LCMS: (方法 A) 175.0 (M+H), Rt. 3.5 分, 96.9%(Max).
段階6: 6-(1-クロロエチル)-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン
1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール(1.6g、8.32mmol)をDCM(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、SOCl2(2.0mL、24.9mmol)を添加し、その混合物を室温で2時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく、次の段階で使用した。収率:91%(1.75g、薄茶色の粘着性の固体)。
段階7: 4-(1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
1-boc-ピペラジン(960mg、22.19mmol)をDMF(3mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、6-(1-クロロエチル)-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン(900mg、4.21mmol)を添加し、その反応混合物を70℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCで確認し、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中35%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:46%(700mg、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.06 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 6.70 (s, 1H), 3.47-3.32 (m, 4H), 2.99 (s, 2H), 2.86-2.85 (m, 2H), 2.45-2.44 (m, 2H), 1.47-1.35 (m, 15H). 1.36 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 361.0 (M+H), Rt. 3.7 分, 63.4%(Max).
段階8: 1-(1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
4-(1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700mg、1.94mmol)を乾燥1,4-ジオキサン(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl溶液(4M、10mL)を添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:93%(600mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): 12.3 (s, 1H), 9.64 (s, 2H), 7.26 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.05-7.04 (m, 2H), 4.50 (bs, 1H), 3.80-3.10 (m, 1H), 3.40-3.10 (m, 9H), 1.67 (s, 3H), 1.42-1.41 (m, 6H). LCMS: (方法 A) 261.2 (M+H), Rt. 1.8 分, 82.2%(Max).
中間体4: 1-(1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
段階1: 1-(3-(アリルオキシ)フェニル)エタン-1-オン
1-(3-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(25g、18.36mol)を乾燥アセトン(60mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、K
2CO
3(81.2g、58.75mol)を添加し、その反応混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、臭化アリル(24mL、27.54mol)を添加し、得られた混合物を6時間環流した。当該反応が完了したことをTLCでモニターした;次いで、その反応混合物を濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:93%(30g、褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 2.0 Hz, 1H) 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.15 (dd, J = 8.2, 2.8 Hz, 1H), 6.12-6.11 (m, 1H), 5.46 (dd, J = 14.2, 1.2 Hz, 1H), 5.33 (dd, J = 10.6, 1.2 Hz, 1H), 4.63-4.61 (m, 2H), 2.62 (s, 3H).
段階2: 1-(4-アリル-3-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オンと1-(2-アリル-3-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オンの混合物
1-(3-(アリルオキシ)フェニル)エタン-1-オン(5.0g、36.7mmol)をポリエチレングリコール(10mL)に溶解させた溶液を、マイクロ波を照射しながら、250℃で2時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、得られた混合物に水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中30-50%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。LCMS分析に基づいて、2種類の位置異性体の比率は、1.5:1であった。その位置異性体の混合物は、そのまま次の段階に回した。収率:57%(17g、薄茶色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.50-7.49 (m, 1H), 7.24-7.20 (m, 2H), 7.01-6.99 (m, 1H), 6.08-6.02 (m, 1H), 5.19-5.08 (m, 1H), 4.15 (s, H), 3.49 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.08 (s, 3H). LCMS: (方法 B) 175.2 (M-H), Rt 1: 4.9 分, 53.8%; Rt 2: 2.5 分, 34.3% (Max).
段階3: 1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オン(異性体A)、及び、1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(異性体B)
1-(4-アリル-3-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オンと1-(2-アリル-3-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(17g、96.4mmol)を乾燥DCM(60mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、塩化ジルコニウム(44g、0.1929mol)を添加し、その反応混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、その反応混合物を濾過し、その濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、実施時間:1.5時間(長時間実施)、溶離液:ヘキサン4%EtOAc)で精製して、異性体A及び異性体Bが得られた。
異性体Aの分析:収率:6.0%(1.5g、褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.49 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.03-5.01 (m, 1H), 3.41-3.35 (m, 1H), 2.90-2.84 (m, 1H), 2.57 (t, J = 1.2 Hz, 3H), 1.50 (d, J = 6.4 Hz, 3H). HPLC: (方法 A) Rt. 3.5 分, 99.4% (Max).
異性体Bの分析:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.37 (d, J = 7.60 Hz, 1H), 7.24-7.18 (m, 1H), 6.95 (d, J = 7.60 Hz, 1H), 5.00-4.94 (m, 1H), 3.72-3.65 (m, 1H), 3.18-3.11 (m, 1H), 2.60 (s, 3H), 1.49-1.47 (m, 3H). LCMS: (方法 A) 177.3 (M+H), Rt. 3.7 分, 74.5% (Max).
段階4: 1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール
1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オン(0.32g、1.82mmol)をメタノール(7.4mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(0.14mL、3.60mmol)を添加し、その反応混合物を室温で60分間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水(5mL)でクエンチし、その水層をDCM(2×10mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:82.5%(粗製、0.25g、褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.12 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.97-4.95 (m, 1H), 4.87-4.86 (m, 1H), 3.33-3.31 (m, 1H), 2.83-2.78 (m, 1H), 1.48-1.47 (m, 6H). LCMS: (方法 A) 161.2 (M-H
2O+H), Rt. 3.1 分, 99.7% (Max).
段階5: 6-(1-クロロエチル)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン
1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール(0.25mg、1.90mmol)をDCM(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、SOCl
2(0.5mL、5.8mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物をDCM(2×10mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。得られた固体は、それ以上精製することなく、次の段階に使用した。収率:80%(275mg、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3): δ 7.13 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.85 (m, 2H), 5.09-4.90 (m, 2H), 3.35-3.27 (m, 1H), 2.85-2.77 (m, 1H), 1.83 (d, J = 8.00 Hz, 3H), 1.46 (d, J = 6.3 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 161.2 (M-HCl+H), Rt. 4.3 分 65.2% (Max).
段階6: 4-(1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
1-Boc-ピペラジン(658mg、11.7mmol)をDMF(3mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、6-(1-クロロエチル)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン(580mg、2.9mmol)及びTEA(1.6mL、11.7mmol)を添加し、70℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCで確認し、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中35%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:31%(250mg、薄茶色のゴム状物)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.06 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.70 (s, 1H), 3.47-3.32 (m, 1H), 3.13-3.11 (m, 1H), 2.86-2.82 (m, 2H), 2.45-2.42 (m, 2H), 2.44-2.34 (m, 4H), 1.47-1.42 (m, 12H), 1.36 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 347.3 (M+H), Rt. 3.7 分, 63.4 % (Max).
段階7: 1-(1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
4-(1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(250mg、0.08mmol)を乾燥1,4-ジオキサン(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl溶液(4M、10mL)を添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:93%(600mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): 9.79-9.61 (m, 2H), 7.26 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.09-7.03 (m, 2H), 4.97-4.51 (m, 1H), 3.51 (q, J =6.6 Hz, 1H), 3.83-3.31 (m, 8H), 3.16-3.13 (m, 2H), 1.67 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.52 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
中間体5: 1-(1-(クロマン-7-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
段階1: 3-(2,5-ジブロモフェノキシ)プロパン-1-オール
1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン(15g、59.28mmol)をプロパン-1,3-ジオール(90mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、室温で、NMP(7mL)を添加した。次いで、10℃で、KOtBu(27.88g、207.5mmol)を20分間かけてゆっくりと添加し、得られた反応混合物を100℃で12時間加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を室温まで冷却し、水(200mL)で稀釈し、15分間撹拌した。得られた固体を濾過し、エチレングリコール(2×50mL)で洗浄した。その濾液に、水(400mL)を添加し、その反応混合物を10℃まで冷却し、同温度で1時間撹拌した。得られた固体を濾過し、水(2×50mL)で洗浄し、石油エーテル(pet ether)(3×50mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。その固体をトルエン(3×50mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。収率:88%(16g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.01 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 4.17 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.42-2.41 (m, 2H).
段階2: 1,4-ジブロモ-2-(3-ブロモプロポキシ)ベンゼン
3-(2,5-ジブロモフェノキシ)プロパン-1-オール(16g、51.96mmol)をトルエン(1351mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、PBr3(5.06g、18.70mmol)を15分間かけてゆっくりと添加し、90℃で2時間加熱した。次いで、その反応混合物を0℃まで冷却し、水(2mL)をゆっくりと添加し、90℃で8時間加熱を続けた。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10℃まで冷却し、2N NaOH溶液(100mL)でクエンチした。その有機層を水(200mL)で洗浄し、ブライン溶液(200mL)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、減圧下に45℃で蒸発させた。得られた粗製物質をEtOAc(250mL)で稀釈し、その有機層を水(250mL)で洗浄し、ブライン溶液(250mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水した。得られた有機層を減圧下に40℃で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:88%(17g、オフホワイト色の固体)。
1,4-ジブロモ-2-(3-ブロモプロポキシ)ベンゼン(5g、13.5mmol)を乾燥THF(100mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、-78℃で、n-ブチルリチウム(9.3mL、14.87mmol、ヘキサン中1.6M)を30分間かけてゆっくりと添加し、そして、同温度で1時間維持した。n-ブチルリチウム(9.3mL、14.87mmol、ヘキサン中1.6M)の2番目のバッチを、-78℃で、30分間かけてゆっくりと添加し、さらに1時間撹拌を続けた。次いで、同温度で、DMF(1.73g、27.04mmol)をゆっくりと添加し、さらに5分間、-78℃で維持した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10℃まで昇温させ、飽和NH
4Cl溶液(100mL)を添加してクエンチした。その水層をEtOAc(2×200mL)で抽出し、その有機層を合して水(200mL)で洗浄し、ブライン溶液(200mL)で洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で脱水し、減圧下に40℃で蒸発させて、標題化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく、次の段階に使用した。収率:82%(1.8g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 10.16 (s, 1H), 7.48-7.41 (m, 3H), 4.62 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 2.90-2.87 (m, 2H), 2.08-1.99 (m, 2H).
段階4: 1-(クロマン-7-イル)エタン-1-オール
クロマン-7-カルバルデヒド(1.8g、12.33mmol)を乾燥THF(18mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、メチルマグネシウムクロリド溶液(7.5mL、22.47mmol、THF中3M)を30分間かけてゆっくりと添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を飽和NH
4Cl溶液(30mL)を用いてクエンチし、EtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して水(20mL)で洗浄し、ブライン溶液(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、減圧下に45℃で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet ether)中15%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:30%(600mg、淡黄色の粘着性の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.04 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.86 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.85 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 4.21 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.81 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.06-2.00 (m, 2H), 1.52 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 161.1 (M+H-H
2O), Rt. 2.2 分, 59.2% (Max).
段階5: 7-(1-クロロエチル)クロマン:
1-(クロマン-7-イル)エタン-1-オール(600mg、3.37mmol)をDCM(60mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら0℃まで冷却し、それに、塩化チオニル(0.75mL、10.11mmol)及び触媒量のDMF(0.01mL)を添加した。その反応混合物を室温で3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質を乾燥DCM(3×500mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。これは、そのまま次の段階に使用した。収率:97%(粗製)(630mg、薄茶色の粘着性の固体)。
段階6: 4-(1-(クロマン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル:
ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(684mg、3.67mmol)をDMF(6.0mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、7-(1-クロロエチル)クロマン(600mg、3.06mmol)及びTEA(2.1mL)を添加し、50℃で20時間加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、次いで、その反応混合物を水(500mL)で稀釈し、その水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(50mL)で洗浄し、濾過し、無水Na
2SO
4で脱水した。得られた粗製混合物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中22%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:41%(700mg、淡黄色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.00 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.43-3.42 (m, 5H), 2.80 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.45-2.42 (m, 4H), 2.01-1.98 (m, 2H), 1.49-1.26 (m, 12H). LCMS: (方法 A) 347 (M+H), Rt. 2.3 分, 69% (Max).
段階7: 1-(1-(クロマン-7-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩:
4-(1-(クロマン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700mg、608.4mmol)を1,4-ジオキサン(300mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl(4M、1000mL)を添加し、室温で19時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、乾燥DCM(3×100mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。収率:87%(570mg、淡黄色の粘着性の液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 12.14 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 9.13 (s, 1H), 7.16-7.04 (m, 3H), 4.61-4.60 (m, 1H), 4.16-3.13 (m, 4H), 3.64-3.41 (m, 4H), 3.93-3.33 (m, 2H), 2.94-1.89 (m, 2H), 1.93-1.91 (m, 2H), 1.73-1.65 (m, 3H). LCMS: (方法 A) 247.3 (M+H), Rt. 1.6 分, 49.8% (Max).
中間体6: 5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
段階1: 1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オン:
5-ブロモベンゾチアゾール(Combi-Blocks、750g、3.51mol)を乾燥トルエン(6L)に溶解させて脱ガスした溶液に、室温で、1-エトキシビニルトリブチルスズ(1.42L、4.21mol)を添加し、次いで、Pd(PPh
3)
2Cl
2(105.6g、150.7mmol)を添加し、得られた混合物を90℃で16時間加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を室温まで冷却し、セライトを通して濾過し、EtOAc(1L)で洗浄した。その濾液を減圧下で蒸発させ、その粗製混合物に5N HCl溶液(2.5L)を添加した。得られた淡褐色の溶液を室温で1.5時間撹拌し、飽和NaHCO
3(12L)溶液を0℃で1時間かけてゆっくりと添加することによって中和し、EtOAc(2×5L)で抽出した。その有機層を合してブライン溶液(2.5L)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をDCM(750mL)に溶解させ、それにヘキサン(3L)を添加し、生じた固体を濾過し、その固体をMTBE(4L)で洗浄した。その濾液を合して減圧下で濃縮し、その残渣をEtOAc(2.5L)に溶解させた。得られた溶液に木炭(35g)を添加した。その有機層を室温で6時間撹拌し、濾過し、固体をEtOAc(1L)で洗浄した。その有機層を濃縮して、標題化合物が得られた。収率:79%(475g、淡褐色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.53 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.32 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (dd, J = 8.4, 1.3 Hz, 1H), 2.71 (s, 3H). LCMS: (方法 C) 178.0 (M+H), Rt. 1.4 分, 98.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.6 分, 97.2% (Max).
段階2: 1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オール:
1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オン(475g、2.68mol))をメタノール(4.75L)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(152.28g、4.03mol)を少量ずつ添加し、その反応混合物を室温で1時間撹拌した。当該反応が完了したことを、TLCでモニターした。次いで、その反応混合物を0℃の氷水(400mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた粗製混合物に、水(2.5L)を添加し、その水層をEtOAc(2×2.5L)で抽出した。その有機層を合してブライン(2L)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製固体をヘキサン:ジエチルエーテル(8:2)を用いて摩砕し、デカントして、標題化合物が得られた。収率:93%粗製(440g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.37 (s, 1H), 8.09 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.50 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.93-4.89 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 C) 180.1 (M+H), Rt. 1.2 分, 98.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 99.5% (Max).
段階3: 5-(1-クロロエチル)ベンゾ[d]チアゾール:
1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オール(440g、2.46mol))をDCM(4.4L)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、塩化チオニル(534mL、7.37mol)を30分間かけて滴下して加え、その反応混合物を0-10℃で1時間撹拌した。当該反応が完了したことを、TLCでモニターした。次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質を乾燥DCM(3×400mL)と共蒸留し、減圧下で乾燥させて、標題化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく、次の段階で使用した。収率:100%粗製(488g、黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 10.79 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.30-5.24 (m, 1H), 1.91 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 C) 198.1 (M+H), Rt. 2.0 分, 50.1% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 3.9 分, 66.8% (Max).
段階4: 4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル:
ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(522g、2.97mol)とTEA(2.5L、17.34mol)をDMF(2L)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、室温で、DMF(3L)の中の(5-(1-クロロエチル)ベンゾ[d]チアゾール)(488g、2.48mol)を滴下して加え、その反応混合物を60℃に24時間加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターした;次いで、その反応混合物を室温まで冷却した。得られた混合物に、水(10L)を添加し、その水層をEtOAc(6×2L)で抽出した。その有機層を合してブライン(2.5L)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:60-120メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中40%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:81%(700g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.45 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.34-3.29 (m, 4H), 2.37-2.27 (m, 4H), 1.41-1.18 (m, 12H). LCMS: (方法 A) 348.1 (M+H), Rt. 1.6 分, 85.6% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.89 分, 81.5% (Max).
段階5: 5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700g、2.02mol)を1,4-ジオキサン(3L)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl溶液(3.50L、4M)を滴下して加え、得られた溶液を室温で6時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物質をEtOAc(2×1L)を用いて摩砕した。その塩酸塩を水(2.5L)に溶解させ、その水層をEtOAc(3×2L)及びDCM(3×2L)で洗浄した。得られた水層を6N NaOH(pH約12)を用いて塩基性化し、EtOAc(3×2L)で抽出した。その有機層を合してブライン(500mL)で洗浄し、水(500mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:70%(350g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.10 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.46 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 3.33 (m, 1H), 3.58 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 2.71-2.68 (m, 4H), 2.37-2.27 (m, 4H), 1.19 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 248.1 (M+H), Rt. 0.88 分, 97.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.6 分, 99.1% (Max).
中間体7: (S)-5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール、又は、(R)-5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
EtOH(2L、20V)の中の中間体6(100g、405.0mmol)の混合物を撹拌しながら、それに、室温で、D-ジ-p-アニソイル酒石酸(42.31g、101.2mmol)を添加し、90℃で20分間加熱した。(注記:D-ジ-p-アニソイル酒石酸を添加してから3~5分後、塩の形成がゆっくりと観察された)。次いで、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を濾過し、その濾過ケーキをEtOH(2×250mL、5V)で洗浄し、ジエチルエーテル(250mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させた。eeを増大させるために、その塩(66g、79%ee)を、さらに、EtOH(1L、10V)中で24時間環流し、そして、室温で一晩撹拌した。得られた塩を濾過し、EtOH(200mL、2V)で洗浄し、ジエチルエーテル(200mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させた。同じ手順を繰り返して、96.1%(21.2g)のeeを達成した。このステップを300gスケールで繰り返して、該塩(113.2g)が得られた。
上記で得られた塩(134.4g)を水(300mL)に溶解させ、6N NaOH溶液(350mL)を用いて塩基性化してpH約14とし、その水層をEtOAc(2×1L)で抽出した。そのEtOAc層を合してブライン溶液(2×1L)で洗浄し、水(300mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で濃縮して、標題化合物(エナンチオマー比 97.41:2.58%)が得られた。収率:85%(63.0g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.09 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.55 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 2.67-2.66 (m, 4H), 2.34-2.25 (m, 4H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 248.2 (M+H), Rt. 1.5 分, 98.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.6 分, 98.7% (Max). キラル HPLC: (方法 A) Rt. 11.1 分, 97.4% (Max).
中間体8: 2-メチル-5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
段階1: 1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オン
5-ブロモ-2-メチルベンゾ[d]チアゾール(10g、43.85mmol、Combi block)を乾燥トルエン(40mL)に溶解させて脱ガスした溶液に、Pd(PPh
3)
2Cl
2(3.07g、4.3mmol)を添加した後、1-エトキシビニルトリブチルスズ(16.2mL、48.2mmol)を添加し、その反応混合物を90℃で16時間加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を0℃まで冷却し、セライトを通して濾過した。得られた濾液を減圧下で蒸発させ、次いで、その粗製物質に、6N HCl溶液(80mL)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、NaHCO
3を用いて中和し、その水層をEtOAc(2×80mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中60-80%EtOAc)で精製した。収率:72%(6g、黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.48 (s, 1H), 8.18 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.85 (s, 3H), 2.67 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 192.3 (M+H), Rt. 2.9 分, 96.8% (Max).
段階2: 1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オール
1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オン(6g、31.31mmol)をメタノール(30mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(2.37g、62.74mmol)を少量ずつ添加し、その反応混合物を室温で1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を氷で2回クエンチし、減圧下で蒸発させた。得られた反応混合物に、水(10mL)を添加し、EtOAc(2×60mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中70-90%EtOAc)で精製した。収率:87%(5.3g、褐色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.38 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 5.28 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.90-4.80 (m, 1H), 2.79 (s, 3H), 1.38 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 194.2 (M+H), Rt. 2.5 分, 98.9% (Max).
段階3: 5-(1-クロロエチル)-2-メチルベンゾ[d]チアゾール
1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オール(5.3g、27.4mmol)を乾燥DCM(50mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、塩化チオニル(4mL、54.8mmol)を滴下して加え、25℃で1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエン(10mL)と共蒸留した。得られた粗製物質を高真空下で乾燥させて、標題化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく、次の段階で使用した。収率:5.5g(粗製)、褐色の油状物。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.05-8.01 (m, 2H), 7.53 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 5.51 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 2.81 (s, 3H), 1.86 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 212.2 (M+H), Rt. 4.2 分, 36.1% (Max).
段階4: 2-メチル-5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
ピペラジン(13.6g、15.9mmol)を乾燥DCM(80mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、5-(1-クロロエチル)-2-メチルベンゾ[d]チアゾール(4.2g、19.8mmol)を20分間かけて滴下して加え、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、得られた混合物に水(50mL)を添加し、10分間撹拌した。その有機層を分離し、ブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中18-20%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:16%(870mg、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.32 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.34 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.52-3.48 (m, 1H), 2.78 (s, 3H), 2.70 (t, J = 6.0 Hz, 4H), 2.44-2.24 (m, 4H), 1.33 (d, J = 8.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 262.2 (M+H), Rt. 1.8 分, 97.3% (Max).
中間体9: 2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジン
段階1: 2-クロロ-5-(メチルチオ)ピリミジン
5-ブロモ-2-クロロピリミジン(5g、25.8mmol)と1,2-ジメチルジスルファン(2.92g、31.02mmol)をTHF(15mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、-78℃で、n-BuLi(16.0mL、25.8mmol、ヘキサン中1.6M)を添加し、同温度で1時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、次いで、その反応物を、飽和NH
4Cl(15mL)を添加してクエンチし、その水層をEtOAc(50mL)で抽出した。その有機層を水(10mL)で洗浄し、ブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:60-120メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet ether)中15%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:13%(0.6g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.50 (s, 2H), 2.56 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 161.1 (M+H), Rt. 2.1 分, 95.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.4 分, 98.5% (Max).
段階2: 2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジン
2-クロロ-5-(メチルチオ)ピリミジン(0.6g、2.49mmol)をDCM(2mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(0.644g、3.23mmol)を30分間かけて少量ずつ添加した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、DCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中10-12%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:33%(330mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.88 (s, 2H), 2.92 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 177.1 (M+H), Rt. 0.8 分, 99.1% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 99.6% (Max).
中間体10: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
中間体9(0.9g、5.09mmol)をDCM(18.0mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(1.15g、10.19mmol)、MgO(0.8g、20.38mmol)、Rh
2(OAc)
4(0.12g、0.25mmol)及びPhI(OAC)
2(2.46g、7.64mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中16-18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:74%(1.1g、白色の固体)。LCMS: (方法 A) 288.0 (M+H), Rt. 3.8 分, 71.1% (Max).
中間体11及び中間体12: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)-(R)-(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド、及び、N-((2-クロロピリミジン-5-イル)-(S)-(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
段階1: (R)-2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジン、及び、(S)-2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリミジン:
中間体9(502g、2.84mol)をSFCクロマトグラフィー(Pic SFC 10-150;CO
2:IPA(70:30);カラム:Lux A1(250×30);流量:100mL/分;波長:210nm;サイクル時間:5分;背圧:100bar、方法E)によって分離させた。最初の溶出ピーク(250.0LのIPA)を40℃で濃縮した。収率:40%(201.0g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.05 (s, 2H), 2.98 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 177.0 (M+H), Rt. 0.7 分, 99.9% (Max). HPLC: (方法 B) Rt. 2.04 分, 99.8% (Max). キラル SFC: (方法 E) Rt 2.1 分,100% (Max).
2番目の溶出ピーク(250.0LのIPA)を40℃で濃縮した。収率:36%(180.0g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.04 (s, 2H), 2.98 (s, 3H).LCMS: (方法 A) 177.0 (M+H), Rt. 0.8 分, 99.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.02 分, 98.8% (Max). キラル SFC: (方法 E) Rt 4.6 分, 99.7%.
段階2: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)-(S)-(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド、及び、N-((2-クロロピリミジン-5-イル)-(R)-(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
段階1で単離された最初に溶出した化合物(0.5g、2.8mmol)をDCM(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(0.64g、5.66mmol)、MgO(0.45g、11.3mmol)、Rh
2(OAc)
4(0.062g、0.14mmol)及びPhI(OAc)
2(1.36g、4.20mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことを、TLCでモニターした。次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、DCMで洗浄した。その有機層を減圧下で濃縮し、得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中25-28%EtOAc)で精製して、中間体11が得られた。収率:86%(0.69g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 2H), 3.98 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 191.9 (M-COCF
3+H), Rt. 3.8 分, 73.8%.
段階1で単離された2番目に溶出した化合物(2.0g、0.01mmol)をDCM(20mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(2.56g、0.226mol)、MgO(1.83g、0.05mol)、Rh
2(OAC)
4(250mg、0.56mol)及びPhI(OAC)
2(5.49g、0.016mol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過した。その濾液を減圧下で濃縮し、得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中15-25%EtOAc)で精製して、中間体12が得られた。収率:62%(2.0g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 2H), 4.04 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 288.0 (M+H), Rt. 1.9 分, 92.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 3.8 分, 96.1% (Max).
中間体13: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(エチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
段階1: 2-クロロ-5-(エチルチオ)ピリミジン
亜硝酸t-ブチル(5.99g、58.13mmol)と1,2-ジエチルジスルファン(9.4g、77.51mmol)をDCM(200mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、2-クロロピリミジン-5-アミン(5g、38.75mmol)を室温で30分間で少量ずつ添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を濃縮して、粗製物質が得られた。これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:60-120メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet ether)中5%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:24%(1.6g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.74 (s, 2H), 3.12-3.08 (m, 2H), 1.26-1.22 (m, 3H).
段階2: 2-クロロ-5-(エチルスルフィニル)ピリミジン
2-クロロ-5-(エチルチオ)ピリミジン(1.6g、9.16mmol)をDCM(32.0mL、20V)に溶解させて0℃まで冷却した溶液を撹拌しながら、それに、m-CPBA(2.05g、11.90mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、DCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中10-12%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:58%(1.0g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.99 (s, 2H), 3.31 (q, J = 8.6 Hz, 2H), 1.11 (t, J = 8.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 191.2 (M+H), Rt. 1.3 分, 98.7% (Max).
段階3: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(エチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
2-クロロ-5-(エチルスルフィニル)ピリミジン(0.95g、5.00mmol)をDCM(18.0mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(1.13g、10.0mmol)、MgO(0.8g、20.0mmol)、Rh2(OAc)4(0.11g、0.25mmol)及びPhI(OAc)2(2.41g、7.5mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中16-18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:63%(1.1g、白色の固体)。
中間体14: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(オキソ)(プロピル)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
段階1: 2-クロロ-5-(プロピルチオ)ピリミジン
亜硝酸t-ブチル(6.9mL、57.91mmol)と1,2-ジプロピルジスルファン(12mL、77.2mmol)をDCE(200mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、2-クロロピリミジン-5-アミン(5.0g、38.61mmol、Angene)を室温で30分間で少量ずつ添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(Pet-Ether)中20%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:25%(2.0g、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.72 (s, 2H), 2.68 (t, J = 9.2 Hz, 2H), 1.81-1.54 (m, 2H), 1.14-0.90 (m, 3H). LCMS: (方法 A) 189 (M+H), Rt. 3.7 分, 94.5 (Max).
段階2: 2-クロロ-5-(プロピルスルフィニル)ピリミジン
2-クロロ-5-(プロピルチオ)ピリミジン(2.3g、12.7mmol)をDCM(23mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(Spectrochem、1.89g、10.97mmol)を少量ずつ添加し、0℃で60分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。そのDCM層を合してブライン(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-70%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:43%(0.9g、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.01 (s, 2H), 3.19-3.00 (m, 2H), 1.75-1.53 (m, 2H), 0.97 (t, J = 6.0 Hz, 3H).
段階3: N-((2-クロロピリミジン-5-イル)(オキソ)(プロピル)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
2-クロロ-5-(プロピルスルフィニル)ピリミジン(0.9g、4.07mmol)をDCM(20mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、トリフルオロアセトアミド(0.92g、8.10mmol)、MgO(1.56g、16.30mmol)、Rh
2(OAc)
4(90.11mg、0.20mmol)及びPhI(OAc)
2(1.97g、6.11mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中16-18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:78%(1.0g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.36 (s, 2H), 3.19-3.00 (m, 2H), 1.75-1.53 (m, 2H), 0.97 (t, J = 6.0 Hz, 3H).
中間体15: N-((6-クロロピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
亜硝酸t-ブチル(6.01g、58.33mmol)とジメチルジスルファン(7.32mL、77.78mmol)をDCE(50mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、6-クロロピリジン-3-アミン(5.0g、38.89mmol)を30分間で少量ずつ添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を水に注ぎ入れ、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:73%(4.5g、無色の液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.30 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.79-7.76 (m, 1H), 7.46-7.44 (m, 1H), 2.54 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 160.2 (M+H), Rt. 2.3 分, 95.4% (Max).
段階2: 2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリジン
2-クロロ-5-(メチルチオ)ピリジン(4.5g、28.19mmol)をDCM(45mL、10V)に溶解させて0℃に冷却した溶液を撹拌しながら、それに、m-CPBA(6.32g、36.64mmol)を少量ずつ添加し、0℃で60分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、DCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-70%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:72%(3.5g、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.69 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 8.20-8.16 (m, 1H), 7.76 (s, 1H), 2.89 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 176.2 (M+H), Rt. 1.4 分, 96.3% (Max).
段階3: N-((6-クロロピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
2-クロロ-5-(メチルスルフィニル)ピリジン(2.0g、11.42mmol)をDCM(20mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(2.58g、22.85mmol)、MgO(1.84g、45.68mmol)、Rh
2(OAc)
4(252mg、0.57mmol)及びPhI(OAC)
2(5.52g、17.13mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中16-18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:86%(2.8g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.03 (s, 1H), 8.48-8.46 (m, 1H), 7.96-7.93 (m, 1H), 3.91 (s, 3H). LCMS: (方法 B) 190.9 (M-CF
3CO), Rt. 2.6 分, 96.4% (Max).
中間体16: N-((6-クロロピリジン-3-イル)(エチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
亜硝酸t-ブチル(6.01g、58.0mmol)と1,2-ジエチルジスルファン(9.6mL、78.0mmol)をDCM(75mL、15V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、6-クロロピリジン-3-アミン(5g、38.9mmol)を30分間で少量ずつ添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、DCM(2×15mL)で洗浄した。その有機層を合して減圧下で濃縮し、得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中6-10%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:78%(5.3g、淡黄色の粘着性の液体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6): δ 8.35 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.07 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 174.0 (M+H), Rt. 3.9 分, 97.1% (Max).
段階2: 2-クロロ-5-(エチルスルフィニル)ピリジン
2-クロロ-5-(エチルチオ)ピリジン(5.3g、30.5mmol)をDCM(53mL)に溶解させて-30℃に冷却した溶液を撹拌しながら、それに、m-CPBA(Spectrochem、6.85g、39.7mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10%水性NaHCO
3(20mL)でクエンチし、20分間撹拌した。その水層をDCM(50mL)で抽出し、そのDCM層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-65%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:66%(3.8g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.19-3.12 (m, 1H), 2.95-2.86 (m, 1H), 1.05 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 190.2 (M+H), Rt. 1.9 分, 98.4% (Max).
段階3: N-((6-クロロピリジン-3-イル)(エチル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
2-クロロ-5-(エチルスルフィニル)ピリジン(3.8g、20.0mmol)をDCM(100mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、トリフルオロアセトアミド(4.5g、40.0mmol)、MgO(3.2g、80.1mmol)、Rh
2(OAc)
4(0.44g、1.0mmol)及びPhI(OAc)
2(9.68g、30.0mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物をセライトを通して濾過し、DCM(2×20mL)で洗浄した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中30-35%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:85%(5.1g、薄茶色のゴム状物)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6): δ 8.97 (s, 1H), 8.44 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 4.09-4.07 (m, 2H), 1.25 (t, J = 5.1 Hz, 3H).
中間体17: 2-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸メチル
段階1: 2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸メチル
2-クロロピリミジン-5-カルボン酸メチル(5g、28.97mmol)を乾燥DMF(60mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、TEA(12.09mL、86.92mmol)及びピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.93g、31.87mmol)を添加し、その反応混合物を100℃で一晩加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を濃縮してDMFを低減させ(約30mL)、得られた固体を濾過し、それを、DCM(35mL)に溶解させた。その有機層を水(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:70%(7g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.81 (s, 2H), 3.84-3.81 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 3.48-3.38 (m, 4H), 1.42 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 323.3 (M+H), Rt. 4.3 分, 99.9% (Max).
段階2: 2-(4-(λ
2
-クロラニル)-4λ
4
-ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸メチル
2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸メチル(6.9g、21.42mmol)を乾燥1,4-ジオキサン(30mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、ジオキサン中HCl溶液(50mL、4N)を添加し、その反応混合物を室温で3時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をジエチルエーテル(50mL)を用いて摩砕して、標題化合物が得られた。収率:98%(4.7g、オフホワイト色の固体)。LCMS: (方法 A) 223.3 (M-Boc), Rt. 1.6 分, 99.8% (Max).
中間体18: 1-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン塩酸塩
段階1: 4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
(4-ブロモフェニル)(メチル)スルファン(5.0g、24.6mmol)と1-Bocピペラジン(4.6g、24.6mmol)とDavephos(2.63g、6.66mmol、Combi-blocks)とKOtBu(4.7g、49.0mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解させて脱ガスした溶液を撹拌しながら、それに、室温で、Pd(dba)
3(0.45g、0.4mmol)を添加した。その反応混合物をマイクロ波を照射しながら、120℃で15分間加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた粗製混合物に水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOA)で精製して、標題化合物が得られた。収率:88%(6.0g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.25-7.23 (m, 2H), 6.96-6.93 (m, 2H), 3.58-3.57 (m, 4H), 3.12-3.09 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 1.50 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 309.2 (M+H), Rt. 4.3 分, 98.7% (Max).
段階2: 1-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン塩酸塩
4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(6.0g、19.41mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl溶液(4M、20mL)を添加し、その反応混合物を室温で4時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:89%(4.8g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.5 (m, 2H), 7.22-7.16 (m, 2H), 7.06-6.93 (m, 2H), 3.02-2.99 (m, 4H), 2.51-2.38 (m, 4H), 2.38 (s, 3H).
中間体19: 7-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)キノリン
キノリン-7-カルボン酸メチル(5g、26.73mmol)をメタノール(50mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(1.50g、40.10mmol)を少量ずつ添加し、室温で3時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水(5mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中30%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:98%(4.1g、黄色の粘着性油状物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.86 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.71 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.53-7.49 (m, 1H), 5.43 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 7.2 Hz, 2H). LCMS: (方法 A) 160.0 (M+H), Rt. 0.7 分, 93.5% (Max).
段階2: キノリン-7-カルバルデヒド
キノリン-7-イルメタノール(4g、25.15mmol)をDCM(50mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、デス-マーチンペルヨージナン(16g、37.72mmol)を添加し、6時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過した。その濾液に水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中13%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:98%(3.4g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 10.23 (s, 1H), 9.08-9.07 (m, 1H), 8.68-8.62 (m, 2H), 8.16 (s, 2H), 7.71-7.68 (m, 1H). LCMS: (方法 A) 158.1 (M +H), Rt. 1.2 分, 99.3% (Max).
段階3: 1-(キノリン-7-イル)エタン-1-オール
キノリン-7-カルバルデヒド(3.2g、20.25mmol)をTHF(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、メチルマグネシウムクロリド(5.4g、16.20mmol)を添加し、室温で6時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物をNH
4Cl(15mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して水で(5mL)洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中25%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:49%(1.5g、黄色の粘着性の液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.87-8.85 (m, 1H), 8.35 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.78-7.75 (m, 1H), 7.53-7.50 (m, 1H), 5.39 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.94-4.92 (m, 1H), 1.42 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 174.2 (M+H), Rt. 1.1 分, 91.6% (Max).
段階4: 7-(1-クロロエチル)キノリン
1-(キノリン-7-イル)エタン-1-オール(400mg、2.30mmol)をDCM(20mL、50V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、SOCl
2(0.82mL、6.92mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質を乾燥DCM(3×500mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。収率:87%(380mg、粗製、褐色の粘着性の固体)。LCMS: (方法 A) 192.3 (M+H), Rt. 1.8 分, 86.2% (Max).
段階5: 4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.7g、36.5mmol)をDMF(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、7-(1-クロロエチル)キノロン(700mg、3.65mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(25mL)を添加し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中16%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:65%(800mg、褐色の粘着性の液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.87 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 3.67-3.34 (m, 1H), 2.90-2.74 (m, 2H), 2.68-2.61 (m, 2H), 2.41-2.28 (m, 7H), 1.42 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 342.2 (M+H), Rt. 1.8 分, 95.7% (Max).
段階6: 7-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)キノリン
4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、2.34mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl(4M、2.34mL、9.36mmol)を添加し、室温で4時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をEtOAcを用いて摩砕し、そして、減圧下で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:71%(800mg,オフホワイト色の固体)。LCMS: (方法 A) 242.0 (M+H), Rt. 0.6 分, 89.9% (Max).
中間体20: 6-イミノ-2-(ピペラジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-6l4-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン 6-オキシド塩酸塩
段階1: 4-カルバムイミドイルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
1-Boc-ピペラジン(3.0g、16.13mmol)を乾燥DMF(15mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、20℃で、1H-ピラゾール-1-カルボキサミド塩酸塩(2.364g、16.13mmol)を滴下して加え、次いで、DIPEA(2.4mL、17.741mmol)を滴下して加え、60℃で一晩撹拌した。得られた反応混合物を15-20℃に冷却し、MTBE(10mL)を添加し、1時間撹拌した。沈澱した固体を濾過し、追加のMTBE(10mL)で洗浄して、標題化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく、次の段階に使用した。収率:95%(3.5g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.71 (s, 3H), 3.43-3.37 (m, 8H), 1.41 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 229.3 (M+H), Rt. 1.8 分, 97.9% (Max).
段階2: (E)-3-((ジメチルアミノ)メチレン)テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オン
テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オン 1,1-ジオキシド(2.5g、21.52mmol)をDMF(15mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、DMF-DMA(8.65mL、64.554mmol)を添加し、100℃で6時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:95%(3.5g、褐色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.29 (s, 1H), 3.75 (s, 2H), 3.10 (s, 6H), 2.79-2.74 (m, 2H), 2.49-2.47 (m, 2H).
段階3: 4-(7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-カルバムイミドイルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.5g、15.35mmol)と(E)-3-((ジメチルアミノ)メチレン)テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オン 1,1-ジオキシド(3.5g、20.47mmol)をエタノール(30mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、K
2CO
3(4.24g、30.7mmol)を添加し、一晩環流した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中30-40%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:44%(3.0g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.15 (s, 1H), 3.69-3.68 (m, 4H), 3.39-3.38 (m, 2H), 2.92-2.89 (m, 4H), 2.55-2.51 (m, 4H), 1.42 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 337.2 (M+H), Rt 2.6 分, 99.6% (Max).
段階4: 4-(6-オキシド-7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.0g、8.92mmol)をDCM(30mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(1.53g、8.916mmol)を少量ずつ添加し、0℃で60分間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-70%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:92%(2.9g、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.17 (s, 1H), 3.92-3.90 (m, 2H), 3.71-3.70 (m, 4H), 3.34-3.16 (m, 4H), 3.13-2.89 (m, 4H), 1.43 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 253.1 (M-Boc), Rt. 2.2 分, 97.9% (Max).
段階5: 4-(6-イミノ-6-オキシド-5,6,7,8-テトラヒドロ-6l4-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(6-オキシド-7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.9g、8.24mmol)をDCM(60mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(1.86g、16.477mmol)、MgO(1.33g、32.952mmol)、Rh2(OAC)4(182mg、0.412mmol)及びPhI(OAc)2(3.98g、12.357mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中55-60%EtOAc)で精製して、中間体4-(6-オキシド-6-((2,2,2-トリフルオロアセチル)イミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロ-6λ4-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルが得られた。収率:55%(2.1g、薄茶色の油状物)。
この中間体に、メタノール(10mL、20V)及びK
2CO
3(1.13g、8.24mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。この得られた残渣に、水(50mL)を添加し、DCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:66%(800mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.13 (s, 1H), 4.26-4.22 (m, 2H), 3.93 (s, 1H), 3.71-3.70 (m, 4H), 3.38-3.37 (m, 4H), 3.34-3.30 (m, 2H), 3.12-3.11 (m, 2H), 1.42 (s, 9H). LCMS: (方法 A) 268.1 (M-Boc), Rt. 2.2 分, 95.7% (Max).
段階6: 6-イミノ-2-(ピペラジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-6l4-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン 6-オキシド塩酸塩
4-(6-イミノ-6-オキシド-5,6,7,8-テトラヒドロ-6λ
4-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.0g、5.45mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl(4M、10mL)を添加し、室温で4時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:82%(0.95g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.96 (bs, 2H) 8.13 (s, 1H), 4.26-4.22 (m, 2H), 3.93 (s, 1H), 3.71-3.70 (m, 4H), 3.38-3.37 (m, 4H), 3.34-3.30 (m, 2H), 3.12-3.11 (m, 2H). LCMS: (方法 B) 268.1 (M+H), Rt. 0.6 分, 99.2% (Max).
中間体21: 6-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)キノキサリン
段階1: 1-(キノキサリン-6-イル)エタン-1-オン
6-ブロモキノキサリン(2.0g、9.50mmol)をトルエン(20mL)に溶解させて脱ガスした溶液を撹拌しながら、それに、室温で、1-エトキシビニルトリブチルスズ(3.8g、10.5mmol)を添加し、次いで、Pd(PPh
3)
2Cl
2(0.67g、0.95mmol)を添加し、90℃で16時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を室温まで冷却し、セライトを通して濾過し、その濾液を減圧下で蒸発させた。得られた粗製混合物に、6N HCl溶液(20mL)を添加し、その反応混合物を室温で1時間撹拌した。その溶液を飽和NaHCO
3で中和し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してNa
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中30%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:45%(800mg、褐色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.06-9.04 (m, 2H), 8.70 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.28 (t, J = 2.8 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.97 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 173 (M+H), Rt. 2.2 分, 99.1% (Max)
段階2: 1-(キノキサリン-6-イル)エタン-1-オール
1-(キノキサリン-6-イル)エタン-1-オン(0.8g、4.65mmol)を乾燥メタノール(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(0.36g、9.30mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を1時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水でクエンチし、その水層をDCM(2×40mL)で抽出した。その有機層を合して水(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質は、それ以上精製することなく、次の段階に回した。収率:75%(600mg、暗褐色の液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.91-8.89 (m, 2H), 8.03 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 7.87-7.86 (m, 1H), 5.49 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.98-4.97 (m, 1H), 1.42 (d, J = 8.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 175.0 (M+H), Rt. 1.8 分, 95.0% (Max).
段階3: 6-(1-クロロエチル)キノキサリン
1-(キノキサリン-6-イル)エタン-1-オール(0.6g、3.46mmol)を乾燥DCM(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、塩化チオニル(0.5mL、6.93mmol)を滴下して加え、室温で1時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮乾燥させ、得られた粗製物質は、それ以上精製することなく、そのまま次の段階に回した。収率:97%(650mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.74 (s, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.70-7.68 (m, 2H), 4.46-4.23 (m, 1H), 1.87 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 193 (M+H), Rt. 3.41 分, 71.4% (Max).
段階4: 4-(1-(キノキサリン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
1-Bocピペラジン(3.8g、20.83mmol)を乾燥DMF(40mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(8.7mL、62.4mmol)及び6-(1-クロロエチル)キノキサリン(4g、20.83mmol)を添加し、90℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた粗製混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(150mL)で抽出した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中45-50%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:46%(3.5g、褐色の固体)。LCMS: (方法 A) 343.2 (M+H), Rt. 2.5 分, 75.3% (Max).
段階5: 6-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)キノキサリン塩酸塩
4-(1-(キノキサリン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.5g、10.23mmol)をメタノール(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl(4M、35mL、10V)を添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をジエチルエーテル(15mL)を用いて摩砕して、標題化合物が得られた。収率:87%(2.1g、褐色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): 8.94 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.09 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.85 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.54 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.16 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 3.06-2.96 (m, 1H),2.92-3.02 (m, 1H), 2.67 (s, 2H), 2.55-2.58 (m, 2H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 243.3 (M+H), Rt. 1.3 分, 95.0% (Max).
中間体22: 2-メチル-5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]オキサゾール塩酸塩
段階1: 5-ブロモ-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール
2-アミノ-4-ブロモフェノール(10.0g、53.18mmol)をオルト酢酸トリエチル(100mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、105℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中8-12%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:85%(9.5g、淡いピンク色の結晶)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.90 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.53-7.50 (m, 1H), 2.62 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 211.9 (M+H), Rt. 3.7 分, 97.7% (Max).
段階2: 1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エタン-1-オン
5-ブロモ-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール(9.5g、45.03mmol)を乾燥トルエン(95mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、1-エトキシイニルトリブチルスズ(16.7mL、49.53mmol)を添加し、次いで、Pd(PPh
3)
2Cl
2(1.6g、2.25mmol)を添加し、90℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物に、HCl水溶液(6N、50mL)を添加し、30分間撹拌し、その水層をEtOAc(100mL)で抽出した。その有機層を水(2×100mL)で洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中25-30%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:65%(5.2g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.27 (s, 1H), 7.99 (dd, J = 8.8, 1.6 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.66 (s, 6H). LCMS: (方法 A) 176.0 (M+H), Rt. 2.6 分, 98.2% (Max).
段階3: 1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エタン-1-オール
1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エタン-1-オン(5g、28.5mmol)をメタノール(50mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaBH
4(1.62g、42.84mmol)を添加し、室温で30分間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水でクエンチし、その水層をEtOAc(60mL)で抽出した。その有機層を水(2×60mL)で洗浄し、ブライン(60mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40-45%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:84%(4.2g、暗褐色の油状物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.59-7.55 (m, 2H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.83 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.35 (d, J = 8.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 178.0 (M+H), Rt. 2.4 分, 92.3% (Max).
段階4: 5-(1-クロロエチル)-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール
1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エタン-1-オール(2g、11.3mmol)を乾燥DCM(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、塩化チオニル(1.23mL、16.94mmol)を添加し、室温で30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をトルエンと共蒸留し、そして、それ以上精製することなくそのまま次の段階に回した。収率:84%(1.89g、褐色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.78 (s, 1H), 7.66 (dd, J = 8.4, 3.6 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 5.52-5.47 (m, 1H), 2.61 (s, 3H), 1.76 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
段階5: 4-(1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
5-(1-クロロエチル)-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール(1g、5.12mmol)を乾燥DMF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(2mL、15.36mmol)及びN-Boc-ピペラジン(1.14g、6.15mmol)を添加し、90℃で一晩加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた混合物をDCM(10mL)に溶解させた。その有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中40-50%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:68%(1.2g、褐色のゴム状物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.57 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.28 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 3.57-3.55 (m, 1H), 3.31-3.25 (m, 4H), 2.60 (s, 3H), 2.35-2.23 (m, 4H), 1.41-1.34 (m, 12H). LCMS: (方法 B) 346.0 (M+H), Rt. 6.1 分, 99.3% (Max).
段階6: 2-メチル-5-(1-(ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]オキサゾール塩酸塩
4-(1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.9g、2.60mmol)を乾燥1,4-ジオキサン(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl(4M、9mL)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテル(10mL)を用いて摩砕して、標題化合物が得られた。収率:30%(192mg、褐色の固体)。LCMS: (方法 A) 246.0 (M+H), Rt. 1.5 分, 90.4% (Max).
中間体23: 1-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
段階1: (R)-1-(トリチルオキシ)プロパン-2-オール
(R)-プロパン-1,2-ジオール(15.0g、0.19mol)をDCM(300mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、DCM(100mL)中のTEA(44.37mL、0.31mol)及びトリチルクロリド(56g、0.20mol)をゆっくりと添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を飽和NH
4Cl(150mL)でクエンチし、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して水(100mL)で洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:84%(52.09g、淡黄色の粘着性の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.49-7.42 (m, 6H), 7.35-7.29 (m, 6H), 7.28-7.25 (m, 3H), 4.03-3.98 (m, 1H), 3.16 (dd, J = 9.2, 3.2 Hz, 1H), 3.02 (dd, J = 9.2, 8.0 Hz, 1H), 2.39 (s, 1H), 1.09 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
段階2: (R)-((2-(2,5-ジブロモフェノキシ)プロポキシ)メタントリイル)トリベンゼン
1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン(32g、0.13mmol)と(R)-1-(トリチルオキシ)プロパン-2-オール(44.24g、0.14mmol)をTHF(300mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、5℃で、KOtBu(56.8g、0.5mmol)を25分間かけてバッチ式で添加し、その反応混合物を70℃で一晩加熱した。完了後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を室温まで冷却し、水(150mL)で稀釈し、その水層をEtOAc(2×150mL)で抽出した。その有機層を合して水(100mL)で洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中6%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:65%(45.3g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.48-7.41 (m, 7H), 7.36-7.12 (m, 11H), 4.60-4.57 (m, 1H), 3.46 (dd, J = 10.0, 6.4 Hz, 1H), 3.17 (dd, J = 10.0, 6.2 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.4, Hz, 3H).
段階3: (R)-2-(2,5-ジブロモフェノキシ)プロパン-1-オール
(R)-((2-(2,5-ジブロモフェノキシ)プロポキシ)メタントリイル)トリベンゼン(25g、32.54mmol)を乾燥DCM(250mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、DCM中10%TFA(50mL)を滴下して加え、その反応混合物を室温で1時間撹拌した。完了後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO
3でクエンチし、その水層をDCM(2×150mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:32%(7.5g、薄茶色の粘着性油状物)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.52-4.48 (m, 1H), 3.79 (m, 2H), 1.36 (d, J = 6.4 Hz, 3H). HPLC: (方法 A), Rt. 4.2 分, 99.7% (Max). キラル SFC: (方法 D), Rt 2.7 分, 96.6%
段階4: (R)-1,4-ジブロモ-2-((1-ブロモプロパン-2-イル)オキシ)ベンゼン
(R)-2-(2,5-ジブロモフェノキシ)プロパン-1-オール(7.0g、22.5mmol)をDCM(70mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、TPP(7.09g、27.09mmol)及びCBr
4(8.98g、27.09mmol)を添加し、その反応混合物を室温で2時間撹拌した。完了後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で蒸発させ、得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中10%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:62%(5.1g、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.43 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.09-7.03 (m, 1H), 4.58 (m, 1H), 3.61 (dd, J = 10.6, 5.2 Hz, 1H), 3.50 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 1.53 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
段階5: (R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド
(R)-1,4-ジブロモ-2-((1-ブロモプロパン-2-イル)オキシ)ベンゼン(4.8g、0.013mol)を乾燥THF(40mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、-78℃で、n-ブチルリチウム(8.8mL、0.014mol、ヘキサン中1.6M)を10分間かけてゆっくりと添加し、1時間撹拌した。n-ブチルリチウム(8.8mL、0.014mol、ヘキサン中1.6M)の2番目のロットを、-78℃で、10分間かけてゆっくりと添加し、撹拌をさらに1時間続けた。次いで、DMF(1.0mL、12.8mmol)をゆっくりと添加し、-78℃で45分間維持し、そして、反応が完了したことをTLCでモニターした。次いで、その反応混合物を10℃まで昇温させ、飽和NH
4Cl溶液(20mL)でクエンチし、その水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。その有機層を合して水(10mL)で洗浄し、ブライン溶液(5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中15-20%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:78%(1.7g、褐色の粘着性油状物)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 9.92 (s, 1H), 7.39 (dd, J = 7.4, 1.2 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.24 (s, 1H), 5.04-4.99 (m, 1H), 3.40 (dd, J = 16.4, 8.8 Hz, 1H), 2.89 (dd, J = 14.0, 2.8 Hz, 1H), 1.51 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 163.1 (M+H), Rt. 3.4 分, 64.6% (Max).
段階6: 1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール
(R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド(1.6g、9.80mmol)を乾燥THF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、窒素雰囲気下、0℃で、メチルマグネシウムクロリド溶液(4.9mL、0.02mol、THF中3M)を10分間かけてゆっくりと添加し、2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を飽和NH
4Cl溶液(10mL)でクエンチし、その水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。その有機層を合して水(5mL)で洗浄し、ブライン溶液(2mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中18%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:91%(1.0g、淡黄色の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.14 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.86 (dd, J = 7.4, 1.6 Hz, 1H), 6.81 (s, 1H), 4.98-4.92 (m, 1H), 4.86 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 15.2, 8.8 Hz 1H), 2.81 (dd, J = 15.6, 7.6 Hz, 1H), 1.52 (s, 3H), 1.51 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 161.0 (M-H
2O+H), Rt 2.2 分, 81.1% (Max).
段階7: (2R)-6-(1-クロロエチル)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン
1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エタン-1-オール(0.5g、2.80mmol)をDCM(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、SOCl
2(0.48mL、4.79mmol)を添加し、その反応混合物を室温で1時間撹拌した。完了後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、そして、得られた粗製物質を乾燥DCM(2×500mL)と共蒸留して、標題化合物が得られた。収率:98%(粗製、500mg、褐色の粘着性油状物)。LCMS: (方法 A) 161.0 (M-HCl+H), Rt. 4.9 分, 35.9% (Max).
段階8: 4-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
1-Boc-ピペラジン(3.18g、17.08mmol)をDMF(5.6mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、(2R)-6-(1-クロロエチル)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン(2.8g、14.23mmol)をゆっくりと添加し、次いで、TEA(8.00mL、56.94mmol)をゆっくりと添加し、その反応混合物を80℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(20mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。その有機層を合してブライン溶液(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中12%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:71%(3.45g、薄茶色の粘着性の液体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ 7.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.96-4.92 (m, 1H), 3.40-3.25 (m, 6H), 2.80 (dd, J = 15.4, 8.4 Hz, 1H), 2.41-2.37 (m, 4H), 1.49-1.44 (m, 12H), 1.35 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 347.2 (M+H), Rt 2.37 分, 81.0% (Max).
段階9: 1-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン二塩酸塩
4-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.4g、9.82mmol)を乾燥1,4-ジオキサン(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、ジオキサン中HCl溶液(17mL、4M)を滴下して加え、その反応混合物を室温で2時間撹拌した。完了後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物質をEtOAcを用いて摩砕して、標題化合物が得られた。収率:94%(2.9g、薄茶色の固体)。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d
6): δ 7.27 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.08 (q, J = 4.4 Hz, 2H), 4.97-4.91 (m, 1H), 4.52 (s, 1H), 3.86-3.84 (m, 1H), 3.65-3.60 (m, 4H), 3.57 (m, 1H), 3.49-3.30 (m, 4H),2.81-2.77 (m, 1H) 1.70 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 247.2 (M+H), Rt 1.7 分, 81.7% (Max).
実施例1: (2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-5-(メチルスルフィニル)ピリミジン
中間体1(0.24g、1.04mmol)をDMF(2mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.43mL、3.13mmol)及び中間体9(0.2g、1.04mmol)を添加し、その反応混合物を80℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(30mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中30-32%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:42%(160mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.61 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.78-3.75 (m, 4H), 3.16-3.13 (m, 2H), 2.88 (s, 3H), 2.51-2.50 (m, 4H), 1.28 (d, J = 8.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 373.3 (M+H), Rt. 2.1 分, 97.2% (Max).
段階2: (2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-5-(メチルスルフィニル)ピリミジン(180mg、0.48mmol)をDCM(2mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(100mg、0.96mmol)、MgO(78mg、1.93mmol)、Rh2(OAc)4(42mg、0.01mmol)及びPhI(OAc)2(230mg、0.72mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物をセライトを通して濾過し、そして、減圧下で濃縮して、中間体N-((2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:45%(105mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、室温で、メタノール(2mL)及びK
2CO
3(100mg、0.79mmol)を添加し、30分間撹拌した。30分後、その混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製混合物に、水(4mL)を添加し、DCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中2-3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:13%(20mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.66-8.65 (m, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.81 (m, 4H), 3.38 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.15 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.07 (s, 3H), 2.38-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.3 (M+H), Rt. 2.1 分, 94.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 95.2% (Max).
実施例2: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
中間体4(300mg、0.90mmol)をDMF(2.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.7mL、4.80mmol)及び中間体10(300mg、1.2mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合してNa2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)アセトアミドが得られた。収率:30%(150mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(20mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:20%(75mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) : δ 8.66 (s, 2H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.68 (s, 1H), 4.89-4.87 (m, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.82-3.81 (m, 4H), 3.37-3.20 (m, 2H), 3.08 (s, 3H), 2.76-2.71 (m, 1H), 2.47-2.33 (m, 4H), 1.38 (q, J = 2.4 Hz, 3H), 1.28 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.0 (M+H), Rt 2.4 分, 99.0% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.4 分, 98.3% (Max).
実施例3: (2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチル)(イミノ)-λ
6
-スルファノン
中間体1(0.25g、1.07mmol)をDMF(2.50mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.4mL、3.23mmol)及び中間体13(0.32g、1.07mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、N-((2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:92%(0.48g、白色の固体)。
この中間体に、メタノール(2.5mL、20V)及びK
2CO
3(0.40g、3.23mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:25%(110mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.58 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 4.22 (s, 1H), 3.82-3.80 (m, 4H), 3.37 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.17-3.11 (m, 4H), 2.50-2.33 (m, 4H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.08 (t, J = 7.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.2 (M+H), Rt. 2.3 分, 98.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 99.8% (Max).
実施例4: (2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(プロピル)-λ
6
-スルファノン
中間体1(286mg、9.50mmol)をDMF(2.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.5mL、3.8mmol)及び中間体14(300mg、9.50mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で濃縮した。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合してNa2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、中間体N-((2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)(プロピル)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:33%(160mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(20mL)を添加し、DCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:25%(48.3mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) : δ 8.59 (s, 2H), 7.15 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.22 (s, 1H), 3.82-3.81 (m, 4H), 3.38 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.33-3.08 (m, 4H), 2.52-2.33 (m, 4H), 1.56-1.52 (m, 2H), 1.29 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 7.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.2 (M+H), Rt. 2.7 分, 98.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.4 分, 99.8% (Max).
実施例5: (2-(4-(1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体3(400mg、1.20mmol)をDMF(2.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.7mL、4.80mmol)及び中間体10(344mg、1.20mmol)を添加し、その反応混合物を一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(2mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、N-((2-(4-(1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:23%(180mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(20mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:18%(83.6mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) : δ 8.66 (s, 2H), 7.10 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.82 (s, 4H), 3.38 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.08 (s, 3H), 2.96 (s, 2H), 2.39-2.33 (m, 4H), 1.41-1.39 (m, 6H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.0 (M+H), Rt. 2.6 分, 99.6% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.5 分, 99.8% (Max).
実施例6: (6-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(エチル)(イミノ)-λ
6
-スルファノン
中間体1(0.3g、1.3mmol)をDMF(3mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.54mL、3.9mmol)及び中間体16(0.43g、1.42mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製混合物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中85-90%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((6-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(エチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:95%(610mg、黄色の粘着性の固体)。
この中間体に、メタノール(3mL、5V)及びK
2CO
3(300mg、2.40mmol)を添加し、15分間撹拌した。15分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中4-5%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:41%(200.3mg、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.42 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.80 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.03-3.99 (m, 1H), 3.62-3.61 (m, 4H), 3.18-3.16 (m, 2H), 3.08-3.03 (m, 2H), 2.47-2.36 (m, 4H), 1.28 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.05 (t, J = 7.6 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 401.0 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.4% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 99.1% (Max).
実施例7: (6-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体1(350mg、1.51mmol)をDMF(3.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.6mL、4.52mmol)及び中間体15(475mg、1.66mmol)を添加し、一晩撹拌した。反応が完了したことをTLCでモニターし;次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((6-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:63%(395mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:47%(271.43mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.48 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.87-7.84 (m, 1H), 7.14 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.77-6.72 (m, 2H), 4.52 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 4.03 (s, 1H), 3.60 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.38-3.33 (m, 1H), 3.13 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.00 (s, 3H), 2.49-2.35 (m, 4H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 387.0 (M+H), Rt. 2.0 分, 98.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.4 分, 98.2% (Max).
実施例8: (2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
実施例1(0.1g、0.25mmol)をTHF(1.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(16mg、0.63mmol)を添加し、得られた混合物をその温度で15分間撹拌した。MeI(0.048mL、0.75mmol)を添加し、その反応混合物を、密閉された管の中で、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中1-3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:19%(29mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.56 (s, 2H), 7.15 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.83 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.37 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.16-3.12 (m, 5H), 2.51-2.37 (m, 7H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.0% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.2% (Max).
実施例9: ((2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)イミノ)ジメチル-λ
6
-スルファノン
段階1: 5-ブロモ-2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン:
中間体1(500mg、1.86mmol)を乾燥DMF(20mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、TEA(0.7mL、5.59mmol)を添加し、次いで、5-ブロモ-2-クロロピリミジン(431mg、2.23mmol)を添加し、0℃で時間撹拌した。反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を氷冷水で稀釈した。得られた沈澱物を濾過し、減圧下で充分に乾燥させて、標題化合物が得られた。収率:63%(460mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.42 (s, 2H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.71 (s, 1H), 4.52-4.48 (m, 2H), 3.67-3.65 (m, 4H), 3.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.15-3.11 (m, 2H), 2.41-2.32 (m, 4H), 1.27 (d, J = 8.0 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 390.8 (M+2H), Rt. 2.4 分, 92.9% (Max).
段階2: ((2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)イミノ)ジメチル-λ
6
-スルファノン:
5-ブロモ-2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン(800mg、5.01mmol)とイミノジメチル-λ
6-スルファノン(132mg、1.42mmol)とCs
2CO
3(1.15g、3.55mmol)と2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos、44mg、0.09mmol)の溶液を撹拌しながら、それに、乾燥トルエン(20mL)を添加した。その反応混合物をアルゴンガスを用いて10分間脱ガスし、次いで、Pd(OAc)
2(10mg、0.05mmol)を添加し、その混合物を110℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことを、TLCでモニターした。次いで、その反応混合物を蒸留した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中2-3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:39%(18.75mg、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.01 (s, 2H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 3.17-3.11 (m, 8H), 2.43 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 2.35-2.33 (m, 2H), 1.27 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.2 (M+H), Rt. 2.3 分, 95.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.3 分, 97.3% (Max).
実施例10: 2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(ジメチル(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)ピリミジン-5-カルボキサミド
段階1: 2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸メチル
中間体17(1g、3.87mmol)を乾燥DMF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、TEA(1.94mL、13.95mmol)及び6-(1-クロロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン(合成に関しては、中間体1の段階1~段階5に記載されている)(0.24g、1.04mmol)を添加し、100℃で12時間加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、勾配:DCM中2-3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:18%(250mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.76 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.82 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.79 (s, 3H), 3.50-3.42 (m, 1H), 3.13 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 2.49-2.44 (m, 2H), 2.42-2.33 (m, 2H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 369.2 (M+H), Rt. 2.9 分, 98.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.9 分, 98.8% (Max).
段階2: 2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(ジメチル(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)ピリミジン-5-カルボキサミド
2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸メチル(120mg、0.32mmol)を乾燥トルエン(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、DABAL-Me
3(125mg、0.48mmol)及びイミノジメチル-λ
6-スルファノン(36mg、0.39mmol、Sibian)を添加し、110℃で12時間加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を蒸留してトルエンを完全に除去した。得られた粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中3-4%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:23%(32.10mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.76 (s, 2H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.50-4.48 (m, 2H), 3.81-3.78 (m, 4H), 3.43 (s, 6H), 3.36-3.32 (m, 1H), 3.15-3.11 (m, 2H), 4.45-4.23 (m, 4H), 1.28 (d, J = 8.0 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 430.0 (M+H), Rt. 2.4 分, 96.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.4 分, 95.9 (Max).
実施例11: (4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)-4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン
中間体18(1.6g、6.56mmol)をDMF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(2.76mL、19.67mmol)及び6-(1-クロロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン(合成に関しては、中間体1の段階1~段階5に記載されている)(1.197g、6.557mmol)を添加し、70℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:39%(900mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.17-7.15 (m, 3H), 7.16 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.78 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.33-3.16 (m, 5H), 2.38 (s, 3H), 2.51-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 355.2 (M+H), Rt. 3.6 分, 93.1% (Max).
段階2: 1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)-4-(4-(メチルスルフィニル)フェニル)ピペラジン
化合物1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)-4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン(900mg、2.54mmol)をDCM(9mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(965mg、2.79mmol)を少量ずつ添加し、同温度で60分間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10%NaHCO3溶液でクエンチし、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-70%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:53%(500mg、淡黄色の粘着性の固体)。
段階3: (4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
1-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)-4-(4-(メチルスルフィニル)フェニル)ピペラジン(500mg、1.41mmol)をDCM(10mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(319mg、2.83mmol)、MgO(45.68mg、5.65mmol)、Rh2(OAc)4(31.2mg、0.07mmol)及びPhI(OAc)2(362.8mg、2.12mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中55-60%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:80%(25mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(10mL、10V)及びK
2CO
3(194mg、1.41mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:3%(15.7mg、淡黄色の固体、2段階の後での総収率)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.78 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.85 (s, 1H), 3.38-3.33 (m, 1H), 3.28-3.26 (m, 4H), 3.18-3.12 (m, 2H), 2.97 (s, 3H), 2.51-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 386.2 (M+H), Rt. 2.1 分, 96.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 97.3% (Max).
実施例12、実施例13、実施例14及び実施例15: (S)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、(S)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、(R)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、及び、(R)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体1(0.56g、2.40mmol)をACN(7mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(1.0mL、7.2mmol)及び中間体10(0.69g、2.4mmol)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中62-65%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:63%(0.7g、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(5mL)及びK2CO3(0.5g、3.6mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:EtOAc中7-8%メタノール)で精製して、実施例12、実施例13、実施例14及び実施例15の混合物が得られた。この混合物のジアステレオマーをSFC(移動相:IPA中20mMアンモニア、カラム:Chiralpak ADH(方法A))で分離させた。
1番目に溶出したフラクション(実施例12)の分析;収率:35%(170mg、白色の固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.66 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.82 (m, 4H), 3.39-3.37 (m, 1H), 3.18-3.16 (m, 2H), 3.08 (s, 3H), 2.40-2.38 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.40 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.0 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.0 分, 99.6% (Max). キラル SFC: (方法 A) Rt. 3.9 分, 100% (Max).
2番目に溶出したフラクション(実施例13)の分析;収率:17%(22mg、白色の固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.66 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.81 (m, 4H), 3.38 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.16-3.76 (m, 5H), 2.38-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.3 (M+H), Rt. 2.0 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.1% (Max). キラル SFC: (方法 A) Rt. 4.5 分, 98.6% (Max).
3番目に溶出したフラクション(実施例14)の分析;収率:18%(26mg、白色の固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.66 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.81 (m, 3H), 3.38 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.16-3.76(m, 6H), 2.38-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.3 (M+H), Rt. 2.0 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.1% (Max). キラル SFC: (方法 A) Rt. 5.4 分, 96.6% (Max)
4番目に溶出したフラクション(実施例15)の分析;収率:18%(25mg、白色の固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.66 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.81 (m, 3H), 3.38 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.16-3.76 (m, 6H), 2.38-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.3 (M+H), Rt. 2.0 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.1% (Max). キラル SFC: (方法 A) Rt. 7.4 分, 96.6% (Max)
実施例12の代替え的な合成:
中間体2(7.5g、32.3mmol)をDMF(75.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(13.5mL、96.98mmol)及び中間体10(10.2g、35.56mmol)を添加し、同温度で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、中間体N-((2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:60%(9.0g、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(75mL)及びK
2CO
3(13.09g、96.98mmol)を添加し、室温で20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質に、水(150mL)を添加し、その水層をDCM(2×300mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:48%(6.5g、白色の固体)。このラセミ化合物のエナンチオマーを、SFC(移動相:IPA中20mMアンモニア、カラム:Chiralpak ADH(方法A))で分離させた。最初のピークを濃縮して、実施例12が得られた。収率:39%(2.2g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.66 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.82 (m, 4H), 3.39-3.37 (m, 1H), 3.18-3.16 (m, 2H), 3.08 (s, 3H), 2.40-2.38 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.3 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.2% (Max). キラル SFC: (方法 A) Rt. 3.9 分, 99.8% (Max).
実施例16: (2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体2(0.88g、3.80mmol)をDMF(11.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(1.6mL、11.41mmol)及び中間体10(1.1g、3.80mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:93%(1.5g、白色の固体)。
この中間体に、メタノール(22.0mL、20V)及びK
2CO
3(1.46g、11.41mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:49%(720mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.66 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.24 (s, 1H), 3.83-3.81 (m, 4H), 3.38 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.76-3.16 (m, 5H), 2.38-2.33 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 388.3 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.2% (Max).
実施例17: (S)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)((2-メトキシエチル)イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)((2-メトキシエチル)イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)((2-メトキシエチル)イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)((2-メトキシエチル)イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例12(0.1g、0.26mmol)をTHF(1.0mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(1584mg、0.41mmol)を添加し、その混合物を15分間撹拌した。次いで、1-ブロモ-2-メトキシエタン(0.07g、0.52mmol)を添加し、その反応混合物を、密閉された管の中で、60℃で一晩加熱した。反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水(2mL)を添加してクエンチし、その水層をEtOAc(10mL)で抽出した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中1-2%メタノール)で精製し、及び、分取HPLC(方法B)でさらに精製して、標題化合物が得られた。収率:15%(16mg、薄茶色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.57 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.84-3.82 (m, 4H), 3.38-3.37 (m, 2H), 3.33-3.32 (m, 1H), 3.19 (s, 3H), 3.18-3.16 (m, 5H), 2.93-2.91 (m, 2H), 2.48-2.46 (m, 2H), 2.39-2.37 (m, 2H), 1.28 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 446.0 (M+H), Rt. 2.3 分, 98.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.4 分, 99.1% (Max).
実施例18: (S)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例12(0.147g、0.379mmol)をDMF(4mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(0.03g、0.76mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、臭化エチル(0.056mL、0.76mmol)を添加し、室温で24時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応物を氷冷水を添加してクエンチし、蒸発乾燥させた。その残渣をDCM(10mL)を用いて溶解させ、その有機層を水(5mL)で洗浄し、ブライン溶液(5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:10%(16mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.57 (s, 2H), 7.16 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.87-3.64 (m, 5H), 3.83-3.39 (m, 1H), 3.20-3.10 (m, 4H), 2.87-2.82 (m, 1H), 2.76-2.71 (m, 1H), 2.50-2.30 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.40 Hz, 3H), 1.04 (t, J = 7.20 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.2 (M +H), Rt. 2.3 分, 97.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.3 分, 97.6% (Max).
実施例19: (S)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イソプロピルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イソプロピルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イソプロピルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イソプロピルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例12(0.15g、0.38mmol)をDMF(4mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(0.03g、0.76mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、その反応混合物に2-ブロモプロパン(100mg、0.76mmol)を添加し、室温で48時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を氷冷水を添加してクエンチし、蒸発乾燥させた。得られた混合物をDCM(10mL)に溶解させ、その有機層を水(5mL)で洗浄し、ブライン溶液(5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。得られた粗製混合物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中5%メタノール)で精製した。得られた物質を分取HPLC(方法B)でさらに精製した。得られたTFA塩をDCM(10mL)に溶解させ、NaHCO
3(100mg)を添加した。そのDCM層を30分間撹拌し、セライトを通して濾過した。その濾液を減圧下に45℃で蒸発させて、標題化合物が得られた。収率:36%(58mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) : δ 8.58 (s, 2H), 7.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.88-3.80 (m, 4H), 3.40-3.30 (m, 1H), 3.27-3.20 (m, 6H), 2.50-2.35 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.06 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.0 Hz, 3H). LCMS: (方法 B) 430.0 (M+H), Rt. 6.1 分, 99.1% (Max). HPLC: (方法 B) Rt. 5.6 分, 99.9% (Max).
実施例20: (6-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン、又は、(6-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
段階1: N-((6-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ 6 -スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド、又は、N-((6-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ 6 -スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
中間体2(500mg、2.15mmol)をACN(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.6mL、4.29mmol)及び中間体15(611mg、2.01mmol)を添加し、その反応混合物を45℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し,その水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:53%(550mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.48 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.93-7.89 (m, 1H), 7.15 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.77-6.72 (m, 2H), 4.50 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.62-3.59 (m, 4H), 3.18-3.11 (m, 2H), 3.45-3.37 (m, 1H), 2.50-2.28 (m, 4H), 1.30 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 482.9 (M+H), Rt. 2.4 分, 99.7% (Max).
段階2: (6-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(6-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
段階1で得られた生成物(550mg、1.14mmol)をEtOH(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K
2CO
3(354mg、2.28mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。その有機層を合して水(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、そして、減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:90%(400mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.49 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.88-7.85 (m, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.04 (s, 1H), 3.6-3.51 (m, 4H), 3.14 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.48-2.45 (m, 2H), 2.39-2.33 (m, 2H), 1.30 (d, J = 8.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 387.2 (M+H), Rt. 1.7 分, 99.7% (Max).
段階3: (6-(4-((S)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン、又は、(6-(4-((R)-1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
段階2で得られた生成物(200mg、0.52mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(24mg、1.04mmol)を添加し、その混合物を10分間撹拌した。次いで、MeI(0.004mL、0.78mmol)を添加し、その混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。その有機層を合してNa
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質を分取HPLC(方法B)で精製して、標題化合物が得られた。収率:20%(40mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.38 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.51 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.62 (s, 4H), 3.37 (s, 1H), 3.14 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.05 (s, 3H), 2.39 (s, 5H), 2.34 (s, 2H), 1.30 (s, 3H). LCMS: (方法 A) 401.2 (M+H), Rt. 2.2 分, 98.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 99.1% (Max).
実施例21: (2-(4-(1-(クロマン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体5(120mg、0.24mmol)をDMF(2.0mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.1mL、0.74mmol)及び中間体10(8mg、0.82mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中30%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((2-(4-(1-(クロマン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:56%(87mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(4.0mL)及びK
2CO
3(15mg、0.11mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、DCM中2-5%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:16%(15mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 6.98 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.66 (s, 1H), 4.24 (s, 1H), 4.10 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.82-3.37 (m, 4H), 3.07 (s, 3H), 2.71-2.67 (m, 3H), 2.55-2.38 (m, 5H), 1.90-1.88 (m, 2H), 1.35 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.0 (M+H), Rt. 2.3 分, 98.4% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.4 分, 98.6% (Max).
実施例22: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体6(0.12g、0.51mmol)をDMF(1.2mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.23mL、1.68mmol)及び中間体10(0.16g、5.60mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:87%(0.21g、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(2.2mL、20V)及びK
2CO
3(0.21g、1.68mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:15%(30mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.65 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 4.22 (s, 1H), 3.85-3.83 (m, 4H), 3.68 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.06 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 2.52-2.32 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.3 (M+H), Rt. 1.8 分, 97.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 95.9% (Max).
実施例23: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチル)(イミノ)-λ
6
-スルファノン
中間体6(0.25g、1.01mmol)をDMF(2.50mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.4mL、3.03mmol)及び中間体13(0.30g、1.01mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:88%(0.45g、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(2.5mL、20V)及びK
2CO
3(0.40g、3.23mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:18%(60mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.58 (s, 2H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.51-7.49 (m, 1H), 4.22 (s, 1H), 3.85-3.83 (m, 4H), 3.67 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.12 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.49-2.39 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.40 Hz, 3H), 1.07 (t, J = 7.20 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 417.3 (M+H), Rt. 2.2 分, 99.6% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.0 分, 97.1% (Max).
実施例24: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(プロピル)-λ
6
-スルファノン
中間体6(235mg、9.50mmol)をDMF(2.5mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.5mL、3.8mmol)及び中間体14(235mg、0.95mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(2mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)(プロピル)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:28%(140mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、室温で20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(20mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:21%(35mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) : δ 9.39 (s, 1H), 8.59 (s, 2H), 8.13 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.22 (s, 1H), 3.85-3.83 (m, 4H), 3.68 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.17-3.08 (m, 2H), 2.53-2.44 (m, 4H), 1.57-1.51 (m, 2H), 1.41 (d, J = 6.40 Hz, 3H), 0.88 (t, J = 7.20 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 431.3 (M+H), Rt. 2.4 分, 97.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 97.6% (Max).
実施例25: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
実施例22(0.1g、0.25mmol)をTHF(1.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(18mg、0.37mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、密閉された管の中でその反応混合物にMeI(0.04mL、0.62mmol)を添加し、90℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中5-6%メタノール)で精製し、及び、分取HPLC(方法B)でさらに精製して、標題化合物が得られた。収率:23%(23mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.55 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 3.86-3.70 (m, 4H), 3.69-3.65 (m, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.56-2.51 (m, 2H), 2.50-2.32 (m, 5H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.8 (M+H), Rt. 1.94 分, 98.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 99.7% (Max).
実施例26: (6-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体6(350mg、1.41mmol)をDMF(3.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.6mL、4.25mmol)及び中間体15(446mg、1.56mmol)を添加し、その反応混合物を一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((6-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:41%(252mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:30%(168.89mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.48 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 9.2, 2.4 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 6.8, 1.6 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.02 (s, 1H), 3.67-3.62 (m, 5H), 3.00 (s, 3H), 2.67-2.33 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.40 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.0 (M+H), Rt. 1.8 分, 97.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.8 分, 97.6% (Max).
実施例27: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(エチルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例22(0.12g、0.51mmol)をDMF(1.2mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(0.23mg、1.68mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、その反応混合物に臭化エチル(0.16g、5.6mmol)を添加し、それを室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質を分取HPLC(方法B)で精製した。収率:15%(30mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.65 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 3.85-3.83 (m, 4H), 3.68 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.33-3.30 (m, 2H), 3.06 (s, 3H), 2.44-2.33 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.80 Hz, 3H) 1.08 (t, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 431.3 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 95.9% (Max).
実施例28: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イソプロピルイミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例22(0.15g、0.37mmol)をDMF(3.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(17mg、0.746mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、その反応混合物に臭化イソプロピル(91mg、0.74mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物を分取HPLC(条件方法B)で精製した。収率:8%(12.5mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 8.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.11-4.10 (m, 4H), 3.85 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.18-3.09 (m, 4H), 2.52-2.33 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.02 (d, J = 7.2 Hz, 6H). LCMS: (方法 A) 445.0 (M+H), Rt. 2.2 分, 96.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.3 分, 97.4% (Max).
実施例29: (2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)((2-メトキシエチル)イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例22(0.15g、0.51mmol)をDMF(3.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(0.13mg、0.55mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、臭化メトキシメチル(103mg、0.74mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物を分取HPLC(方法B)で精製した。収率:8%(14.3mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.59 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.50 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 3.85-3.82 (m, 4H), 3.68 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.12 (s, 3H), 2.95-2.82 (m, 2H), 2.50-2.33 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 460.9 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.1% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.1% (Max).
実施例30: (6-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
実施例26(0.11g、0.27mmol)をTHF(2mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(0.03g、0.55mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、その反応混合物にMeI(0.05mL、0.87mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、得られた反応混合物を氷冷水(2mL)でクエンチし、その水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質を分取HPLC(方法B)で精製して、標題化合物が得られた。収率:23%(27mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.75 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.64-3.57 (m, 5H), 3.05 (s, 3H), 2.44-2.41 (m, 7H), 1.42 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 415.8 (M +H), Rt. 1.9 分, 97.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 97.3% (Max).
実施例31: ((2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)イミノ)ジメチル-λ
6
-スルファノン
段階1: 5-(1-(4-(5-ブロモピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
中間体6(0.5g、2.02mmol)をDMF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.84mL、6.06mmol)及び5-ブロモ-2-クロロピリミジン(0.469g、2.42mmol)を添加し、90℃で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下に45℃で蒸発させ、得られた混合物をDCM(10mL)に溶解させた。その有機層を水(5mL)で洗浄し、ブライン溶液(5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、石油エーテル(pet-ether)中60%EtOAC)で精製して、標題化合物が得られた。収率:61%(500mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.42 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.49 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.69-3.64 (m, 5H), 2.40-2.33 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 406.2 (M +H), Rt. 3.0 分, 99.9% (Max).
段階2: ((2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)イミノ)ジメチル-λ
6
-スルファノン
5-(1-(4-(5-ブロモピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール(300mg、0.74mmol)を乾燥トルエン(6mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、Pd(OAc)
2(6.6mg、0.03mmol)、Ru-phos(27.7mg、0.06mmol)、炭酸セシウム(727mg、2.23mmol)及びS,S-ジメチルスルフイミド(83.2mg、0.9mmol)を添加し、110℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:CHCl
3中8-10%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:4%(10.7mg、褐色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.03-8.01 (m, 3H), 7.51-7.49 (m, 1H), 3.64-3.59 (m, 4H), 3.37-3.36 (m, 1H), 3.18 (s, 6H), 2.42-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 8.0 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 417.0 (M+H), Rt. 2.1 分, 98.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 98.8 (Max).
実施例32: 2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(ジメチル(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)ピリミジン-5-カルボキサミド
段階1: 2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチル
1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オール(合成に関しては、中間体6の段階1及び段階2に記載されている)(0.5g、2.53mmol)を乾燥DCM(8mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、塩化チオニル(0.5mL、4.46mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を完全に濃縮し、そして、乾燥DMF(8mL)中の中間体17(0.9g、3.29mmol)とTEA(1.02mL、7.61mmol)の反応混合物に添加した。その反応混合物を90℃で一晩加熱した。反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(8mL)を添加し、その水層をDCM(2×8mL)で抽出した。その有機層を合して水(8mL)で洗浄し、ブライン溶液(8mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中30-50%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:30%(0.3g、淡黄色の粘着性の固体)。LCMS: (方法 A) 398.0 (M+H), Rt. 2.9 分, 92.2% (Max).
段階2: 2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸
2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチル(0.3g、75.47mmol)をMeOH:THF:H
2O(3:2:1、8mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、LiOH.H
2O(36mg、1.50mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた反応混合物を水性HCl(1.5N、4mL)を用いて酸性化した。その水層をDCM(2×6mL)で抽出し、その有機層を合してブライン溶液(1×6mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。その有機層を減圧下で濃縮して、標題化合物が得られた。収率:93%(0.26g、オフホワイト色の固体)。LCMS: (方法 A) 370.0 (M+H), Rt. 2.1 分, 97.9% (Max).
段階3: 2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(ジメチル(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)ピリミジン-5-カルボキサミド
2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸(0.25g、0.67mmol)を乾燥DMF(6mL)に溶解させた溶液に、S,S-ジメチルスルフイミド(0.095g、1.01mmol)、DIPEA(0.35mL、2.03mmol)及びHATU(0.51g、1.35mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。得られた混合物に、水(8mL)を添加し、その水層をDCM(2×8mL)で抽出した。その有機層を合してブライン溶液(8mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中8-10%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:4%(11.8mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.77 (s, 2H), 8.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.93-3.75 (m, 4H), 3.72-3.65 (m, 1H), 3.43 (s, 6H), 2.49-2.38 (m, 4H), 1.41 (d, J = 8.0 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 445.0 (M+H), Rt. 2.2 分, 98.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 98.2 (Max).
実施例33: (4-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 5-(1-(4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
中間体18(1.6g、6.56mmol)とTEA(2.76mL、19.67mmol)をDMF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、5-(1-クロロエチル)ベンゾ[d]チアゾール(合成に関しては、中間体6の段階1~段階3に記載されている)(1.29g、6.56mmol)を添加し、70℃で一晩加熱した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:25%(600mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.94 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.68-3.66 (m, 1H), 3.34-3.30 (m, 4H), 2.37 (s, 3H), 2.68-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 369.9 (M +H), Rt. 2.3 分, 83.3% (Max).
段階2: 5-(1-(4-(4-(メチルスルフィニル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
5-(1-(4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール(700mg、1.90mmol)をDCM(7mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(722mg、2.09mmol)を少量ずつ添加し、0℃で1時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-70%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:34%(250mg、淡黄色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.94 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.68-3.66 (m, 1H), 3.34-3.30 (m, 4H), 2.65 (s, 3H), 2.68-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 386.5 (M +H), Rt. 1.7 分, 83.3% (Max).
段階3: (4-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
5-(1-(4-(4-(メチルスルフィニル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール(250mg、0.65mmol)をDCM(5mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(146mg、1.30mmol)、MgO(118mg、2.59mmol)、Rh2(OAc)4(14.32mg、0.03mmol)及びPhI(OAc)2(166mg、0.97mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中55-60%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((4-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:8%(25mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(10mL、20V)及びK
2CO
3(89mg、0.648mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:6%(4.86mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.94 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 1H), 3.68-3.66 (m, 1H), 3.34-3.30 (m, 4H), 2.97 (s, 3H), 2.68-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 401.0 (M +H), Rt. 1.9 分, 98.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.8 分, 96.9% (Max).
実施例34: (2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体7(400mg、1.41mmol)をACN(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.6mL、4.23mmol)及び中間体10(445mg、1.54mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((6-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:39%(273mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、室温で20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:34%(190mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.65 (s, 2H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.51-7.49 (m, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.86-3.83 (m, 4H), 3.69-3.67 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.54-2.39 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.8 (M+H), Rt. 1.8 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.8 分, 99.8% (Max).
実施例35: (S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体7(62.0g、0.25mol)をACN(620.0mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(140.0mL、1.04mmol)及び中間体11(75.8g、0.26mol)を添加し、その反応混合物を同温度で30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCで確認した。その反応混合物を減圧下に50℃で濃縮した。得られた粗製生成物を石油エーテル(pet ether)中60-80%酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 60-120メッシュ)で精製して、純粋な中間体N-((S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:75%(93.0g、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.75 (s, 2H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.90-3.88 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.69 (q, J = 6.8 Hz, 2.58-2.43 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 499.0 (M+H), Rt. 2.33 分, 97.01% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 3.46 分, 96.61% (Max), 96.22% (220 nm)
MeOH(930.0mL、10V)とDCM(186.0mL、2V)の中のこの中間体(93.0g、0.18mol)に、室温で、K
2CO
3(25.7g、0.18mol)を添加し、その混合物を同温度で1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCで確認した。その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製生成物をDCM中1-4%MeOHを使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 60-120メッシュ)で精製して、標題化合物が得られた。収率:83%(60g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.64 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.49 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.85-3.82 (m, 4H), 3.65 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.06 (s, 3H), 2.54-2.41 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.1 (M+H), Rt. 1.65 分, 99.89% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.90 分, 99.70% (Max), 99.58% (220 nm). キラル SFC: (方法 B) Rt 9.1 分, 97.68% (Max).
実施例36: (S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体7(400mg、1.41mmol)をACN(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.6mL、4.23mmol)及び中間体12(445mg、1.54mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:39%(273mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:14%(22mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 8.65 (t, J = 2.0 Hz, 2H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.84-3.82 (m, 4H), 3.68 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.51-2.34 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.3 (M+H), Rt. 1.8 分, 93.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 94.5% (Max). キラル SFC: (方法 B) Rt 10.2 分, 98.8% (Max).
実施例37: (S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
実施例35(150mg、0.372mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(35.79mg、0.74mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、その反応混合物にヨードメタン(0.05mL、0.74mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水(10mL)でクエンチし、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:27%(41.2mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.55 (s, 2H), 8.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.51 (d, J = 1.6, 8.0 Hz, 1H), 3.87-3.84 (m, 4H), 3.71-3.66 (m, 1H), 3.11 (s, 3H), 2.56-2.42 (m, 7H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 417.0 (M+H), Rt. 1.9 分, 98.1% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 98.5% (Max).
実施例38: (R)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
段階1: N-((R)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ 6 -スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド、又は、N-((S)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ 6 -スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
中間体6(0.47g、1.46mmol)をACN(2.0mL,)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.88mL、5.8mmol)及び中間体12(464mg、1.6mmol)を添加し、その反応混合物を室温で30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、石油エーテル(pet ether)中60-80%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:44%(320mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.75 (s, 2H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.89 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 2.58-2.43 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 268.0 (M+H), Rt. 1.9 分, 92.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 3.8 分, 96.1% (Max).
段階2: (R)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
段階1の生成物(310mg、0.62mmol)をメタノール(2mL)とDCM(1mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K
2CO
3(200mg、1.0mmol)を添加し、1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中3-4%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:84%(210g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.64 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.49 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.84 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.06 (s, 3H), 2.54-2.41 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.1 (M+H), Rt. 1.6 分, 99.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 99.7% (Max).
実施例39: (R)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
中間体6(0.47g、1.46mmol)をACN(2.0mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.88mL、5.80mmol)及び中間体11(464mg、1.60mmol)を添加し、その反応混合物を室温で30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、石油エーテル(pet ether)中60-80%EtOAc)で精製して、純粋な中間体N-((R)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド又はN-((S)-(2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:44%(320mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (s, 1H), 8.75 (s, 2H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.89 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 2.58-2.43 (m, 4H), 1.41 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.1.0 (M+H), Rt. 1.9 分, 92.8% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 3.8 分, 96.1% (Max).
この中間体(310mg、0.62mol)をメタノール(2mL)とDCM(1mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K
2CO
3(200mg、1.0mol)を添加し、室温で1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中3-4%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:84%(210g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.64 (s, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.49 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.84 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.06 (s, 3H), 2.54-2.41 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.1 (M+H), Rt. 1.6 分, 99.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 99.7% (Max).
実施例40: (S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例39から得られた2種類のエナンチオマーの混合物をSFC(方法H:メタノール中20mMアンモニア、カラム:YMC Cellulose C)で分離させた。1番目に溶出したピークを濃縮して、標題化合物が得られた。収率:21%(35mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR: (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.65 (s, 2H), 8.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.49 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.84 (d, J = 4.4 Hz, 4H), 3.67 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.06 (s, 3H), 2.44-2.40 (m, 2H), 1.41 (d, J = 6.40 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.1 (M+H), Rt 1.6 分, 99.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 1.8 分, 98.9% (Max). キラル SFC: (方法 B) Rt. 8.1 分, 100% (Max).
実施例41: (S)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((R)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(S)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン、又は、(R)-(2-(4-((S)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(イミノ)(メチル)-λ
6
-スルファノン
実施例38の2種類のエナンチオマーの混合物をSFC(方法H:メタノール中20mMアンモニア、カラム:YMC Cellulose C)で分離させた。1番目に溶出したピークを濃縮して、標題化合物が得られた。収率:28%(46mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR: (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.39 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 1.6 Hz, 2H), 8.13 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.85 (m, 4H), 3.69 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.08 (s, 3H), 2.45-2.34 (m, 2H),1.42 (d, J = 6.40 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 403.1 (M+H), Rt 1.6 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A), Rt 1.9 分, 99.5% (Max). キラル SFC: (方法 B) Rt. 9.3 分, 100% (Max).
実施例42: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
中間体8(0.88g、3.80mmol)をDMF(11.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(1.6mL、11.41mmol)及び中間体10(1.1g、3.80mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60%EtOAc)で精製して、純粋な中間体2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)アセトアミドが得られた。収率:22%(246mg、白色の固体)。
この中間体に、メタノール(22.0mL、20V)及びK
2CO
3(1.46g、11.41mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:23%(15mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.84 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.63 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.06 (s, 3H), 2.60 (s, 3H), 2.43-2.39 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 417.3 (M+H), Rt. 2.1 分, 97.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 97.1% (Max).
実施例43: エチル(イミノ)(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
中間体8(0.25g、1.01mmol)をDMF(2.50mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.4mL、3.03mmol)及び中間体13(0.30g、1.01mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、中間体N-(エチル(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:94%(0.48g、淡黄色の粘着性の固体)。
この中間体に、メタノール(2.5mL、20V)及びK
2CO
3(0.40g、3.23mmol)を添加し、室温で20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:5%(20mg、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.58 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.38 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.22 (s, 1H), 3.83 (t, J = 4.4 Hz, 4H), 3.65-3.60 (m, 1H), 3.17-3.08 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 2.52-2.32 (m, 4H), 1.38 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.07 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 431.3 (M+H), Rt. 2.5 分, 98.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 98.3% (Max).
実施例44: イミノ(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(プロピル)-λ
6
-スルファノン
中間体8(249mg、9.50mmol)をDMF(2.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.5mL、3.80mmol)及び中間体14(300mg、9.50mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(2mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合してNa2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体2,2,2-トリフルオロ-N-((2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)(プロピル)-λ6-スルファニリデン)アセトアミドが得られた。収率:27%(136mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(20mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:18%(26.5mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) : δ 8.59 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.22 (s, 1H), 3.85-3.83 (m, 4H), 3.66-3.61 (m, 1H), 3.12-3.08 (m, 2H), 2.79 (s, 3H), 2.49-2.39 (m, 2H), 1.57-1.51 (m, 2H), 1.39 (d, J = 6.40 Hz, 3H), 0.88 (t, J = 7.20 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 445.2 (M+H), Rt. 2.2 分, 99.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.4 分, 99.7% (Max).
実施例45: メチル(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
実施例42(0.15g、0.36mmol)をTHF(1.5mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(26mg、0.54mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、密閉された管の中で、その反応混合物にMeI(0.05mL、0.9mmol)を添加し、90℃で一晩加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中5-6%メタノール)で精製した。得られた物質を、分取HPLC(方法B)でさらに精製して、標題化合物が得られた。収率:9%(13mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.55 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.85-3.84 (m, 4H), 3.64-3.62 (m, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.78 (s, 3H), 2.54-2.53 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.44-2.42 (m, 2H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 430.8 (M+H), Rt. 2.2 分, 98.7% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.3% (Max).
実施例46: イミノ(メチル)(6-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-λ
6
-スルファノン
中間体8(350mg、1.34mmol)をDMF(3.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.6mL、4.02mmol)及び中間体15(422mg、1.47mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中50%EtOAc)で精製して、純粋な中間体2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(6-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)アセトアミドが得られた。収率:40%(241mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(7mL、20V)及びK
2CO
3(414mg、4.53mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:30%(163.7mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.48 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86-7.84 (m, 2H), 7.38 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.02 (s, 1H), 3.63-3.59 (m, 5H), 3.00 (s, 3H), 2.78 (s, 3H), 2.54-2.49 (m, 2H), 2.43-2.37 (m, 2H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 415.8 (M +H), Rt. 2.1 分, 99.0% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.2% (Max).
実施例47: メチル(6-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)(メチルイミノ)-λ
6
-スルファノン
実施例46(0.11g、0.26mmol)をTHF(2mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(0.03g、0.52mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、その反応混合物にMeI(0.05mL、0.79mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を氷冷水(2mL)でクエンチし、その水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗製物質を分取HPLC(方法B)で精製して、標題化合物が得られた。収率:15%(17mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.37 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.76-7.73 (m, 1H), 7.39 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.63-3.58 (m, 5H), 3.04 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 2.51-2.48 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.44-2.40 (m, 2H), 1.39 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 429.8 (M+H), Rt. 2.2 分, 96.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.6% (Max).
実施例48: (エチルイミノ)(メチル)(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
実施例42(150mg、0.35mmol)をTHF(1.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(19mg、0.39mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、EtI(0.18mL、0.54mmol、THF中3.0M)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、得られた反応混合物を氷冷水(2×50mL)に注ぎ入れ、その水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:19%(30mg、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.56 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.39 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 3.84 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.63 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.84-2.73 (m, 5H), 2.55-2.39 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.03 (t, J = 7.20 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 445.0 (M+H), Rt. 2.3 分, 91.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 92.0% (Max).
実施例49: (イソプロピルイミノ)(メチル)(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
実施例42(150mg、0.35mmol)をDMF(1.5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、NaH(60%)(19mg、0.39mmol)を添加し、15分間撹拌した。次いで、ヨウ化イソプロピル(0.1mL、1.05mmol)を添加し、60℃で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応物を氷冷水(2×50mL)でクエンチし、その水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質を分取HPLC(方法A)で精製して、標題化合物が得られた。収率:8%(11mg、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.58 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.39 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 3.84 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 3.63 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.15-3.08 (m, 4H), 2.79 (s, 3H), 2.50-2.33 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.05 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 459.0 (M+H), Rt. 2.4 分, 99.3% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.5 分, 99.3% (Max).
実施例50: イミノ(メチル)(4-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 2-メチル-5-(1-(4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
中間体18(1.72g、6.12mmol)をDMF(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(3.45mL、24.4mmol)及び5-(1-クロロエチル)-2-メチルベンゾ[d]チアゾール(中間体8、段階1~段階3)(1.30g、6.12mmol)を添加し、70℃で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:39%(900mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.68-3.66 (m, 1H), 3.34-3.30 (m, 4H), 2.96 (s, 3H ) 2.37 (s, 3H), 2.68-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 384.3 (M+H), Rt. 2.3 分, 83.3% (Max).
段階2: 2-メチル-5-(1-(4-(4-(メチルスルフィニル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール
2-メチル-5-(1-(4-(4-(メチルチオ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール(850mg、2.21mmol)をDCM(7mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(0.5g、2.88mmol)を60間で少量ずつ添加した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中60-70%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:51%(450mg、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.68-3.66 (m, 1H), 3.34-3.30 (m, 4H), 2.97 (s, 3H), 2.65 (s, 3H), 2.68-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 400.3 (M+H), Rt. 1.7 分, 83.3% (Max).
段階3: イミノ(メチル)(4-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-λ
6
-スルファノン
2-メチル-5-(1-(4-(4-(メチルスルフィニル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]チアゾール(420mg、1.05mmol)をDCM(8mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、トリフルオロアセトアミド(240mg、2.1mmol)、MgO(404mg、4.2mmol)、Rh2(OAC)4(24mg、0.05mmol)及びPhI(OAc)2(507mg、1.5mmol)を添加し、同温度で一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中55-60%EtOAc)で精製して、純粋な中間体2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(4-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)アセトアミドが得られた。収率:40%(210mg、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(10mL、20V)及びK
2CO
3(300mg、2.30mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:4%(16mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.86 (s, 1H), 3.61 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.34-3.28 (m, 4H), 2.97 (s, 3H), 2.80 (s, 3H), 2.59-2.46 (m, 4H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 415.2 (M+H), Rt. 2.2 分, 96.5% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 96.0% (Max).
実施例51、実施例52、実施例53及び実施例54: (S)-イミノ(メチル)(2-(4-((S)-1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン、及び、(R)-イミノ(メチル)(2-(4-((S)-1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン、及び、(S)-イミノ(メチル)(2-(4-((R)-1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン、及び、(R)-イミノ(メチル)(2-(4-((R)-1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
中間体8(1.10g、4.20mmol)をACN(11mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(1.6mL、11.5mmol)及び中間体10(1.10g、4.00mmol)を添加し、得られた混合物を一晩撹拌した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中90-95%EtOAc)で精製して、純粋な中間体2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ6-スルファニリデン)アセトアミドが得られた。収率:61%(1.2g、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(2.5mL)及びK2CO3(500mg、.3.1mmol)を添加し、15分間撹拌した。15分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中3-4%メタノール)で精製して、標題化合物がラセミ形態として得られた。このラセミ化合物の4種類のエナンチオマーを、SFC(方法I:Chiral精製移動相:IPA中40%20mMアンモニア、カラム:LUX A1、流量:4.0mL)で分離させた。
1番目に溶出したフラクション(実施例51)の分析;収率:12%(55mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.85-3.84 (m, 4H), 3.66-3.64 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 2.50-2.43 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.8 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.4% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.0 分, 99.7% (Max). キラル SFC: (方法 C) Rt. 3.8 分, 100% (Max).
2番目に溶出したフラクション(実施例52)の分析;収率:11%(46mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.85-3.84 (m, 4H), 3.66-3.64 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 2.50-2.43 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.8 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.0 分, 99.7% (Max). キラル SFC: (方法 C) Rt. 4.5 分, 97.6% (Max).
3番目に溶出したフラクション(実施例53)の分析;収率:15%(65mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.85-3.84 (m, 4H), 3.66-3.64 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 2.50-2.43 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.8 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.4% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.0 分, 99.4% (Max). キラル SFC: (方法 C) Rt. 4.9 分, 97.4% (Max).
4番目に溶出したフラクション(実施例54)の分析;収率:17%(75mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.85-3.84 (m, 4H), 3.66-3.64 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 2.50-2.43 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.80 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 416.8 (M+H), Rt. 2.1 分, 98.2% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.0 分, 97.9% (Max). キラル SFC: (方法 C) Rt. 8.5 分, 98.9% (Max).
実施例55: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ
6
-スルファニリデン)アセトアミド
中間体22(0.19g、0.77mmol)を乾燥ACN(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.34g、2.32mmol)及び中間体10(0.26g、0.92mmol)を添加し、得られた混合物を30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCで確認し、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中3%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:24%(90mg、淡黄色の粘着性の固体)。LCMS: (方法 A) 496.8 (M+H), Rt. 3.4 分, 74.8% (Max).
段階2: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-(2-メチル ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ
6-スルファニリデン)アセトアミド(0.09g、0.18mmol)を乾燥メタノール(2mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K
2CO
3(0.03g、0.21mmol)を添加し、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中4%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:18%(14mg、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.65 (s, 2H), 7.60-7.58 (m, 2H), 7.32 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.84-3.81 (m, 4H), 3.61-3.59 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.60 (s, 3H), 2.48-2.34 (m, 4H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 401.0 (M+H), Rt. 1.9 分, 98.4% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 98.8% (Max).
実施例56: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(オキソ)(2-(4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファニリデン)アセトアミド
中間体19(200mg、0.82mmol)をDMF(2mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.4mL、2.4mmol)及び中間体10(285mg、0.97mmol)を添加し、一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:ヘキサン中76%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:25%(100mg、黄色のゴム状物)。LCMS: (方法 B) 492.8 (M+H), Rt. 2.1 分, 94.7% (Max).
段階2: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
中間体2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(オキソ)(2-(4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6-スルファニリデン)アセトアミド(100mg、0.20mmol)をメタノール(10mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K
2CO
3(56mg、0.46mmol)を添加し、得られた混合物を1時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:メタノール中3%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:40%(64.12mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.87 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.68 (s, 2H), 8.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.95-3.85 (m, 4H), 3.73-3.68 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.68-2.68 (m, 2H), 2.42-2.33 (m, 2H), 1.43 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 B) 397.0 (M+H), Rt. 4.4 分, 97.8% (Max). HPLC: (方法 B), Rt. 4.1 分, 97.8% (Max).
実施例57: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(キノキサリン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(オキソ)(2-(4-(1-(キノキサリン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファニリデン)アセトアミド
中間体21(200mg、0.83mmol)をDMF(3mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(500mL、4.1mmol)及び中間体10(200mg、0.69mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:50%(220mg、褐色の粘着性の固体)。LCMS: (方法 A) 494.2 (M+H), Rt. 2.1 分, 77.3% (Max).
段階2: イミノ(メチル)(2-(4-(1-(キノキサリン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(オキソ)(2-(4-(1-(キノキサリン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6-スルファニリデン)アセトアミド(220mg、0.44mmol)をメタノール(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K
2CO
3(123mg、0.89mmol)を添加し、30分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:DCM中2-5%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:47%(56.43mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.94 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 8.66 (s, 2H), 8.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.26 (s, 1H), 3.86-3.82 (m, 5H), 3.08 (s, 3H), 2.68-2.56 (m, 2H), 2.52-2.51 (m, 2H), 1.45 (d, J = 6.0 Hz, 3H). LCMS: (方法 B) 398.0 (M+H), Rt. 1.5 分, 99.8% (Max). HPLC: (方法 A), Rt. 1.6 分, 99.4% (Max).
実施例58: 6-イミノ-2-(4-(1-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-6λ
4
-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン 6-オキシド
中間体20(500mg、1.64mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(1.2mL、8.22mmol)及び5-(1-クロロエチル)-2-メチルベンゾ[d]チアゾール(合成に関しては、中間体8の段階1~段階3に記載されている)(382.7mg、1.81mmol)を添加し、70℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:31%(30mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.07 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.38 (s, 1H), 4.22-4.10 (m, 2H), 3.90 (s, 1H), 3.71-3.69 (m, 4H), 3.60 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.40-3.25 (m, 2H), 3.06 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.79 (s, 3H), 2.45-2.33 (m, 4H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 443.2 (M+H), Rt. 2.1 分, 99.4% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.2 分, 99.4% (Max).
実施例59: 2-(4-(1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-6-イミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ-6λ
4
-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン 6-オキシド
中間体20(500mg、1.64mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(1.2mL、8.22mmol)及び5-(1-クロロエチル)ベンゾ[d]チアゾール(中間体6の段階1~段階3)(357.4mg、1.81mmol)を添加し、70℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:9%(62.94mg、オフホワイト色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.38 (s, 1H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 4.22-4.11 (m, 2H), 3.90 (s, 1H), 3.72-3.62 (m, 5H), 3.39-3.24 (m, 2H), 3.06 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.52-2.33 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 429.2 (M+H), Rt. 1.6 分, 96.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 1.9 分, 96.9% (Max).
実施例60: 4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-6-イミノ-6,7-ジヒドロ-5H-6λ
4
-チエノ[3,4-d]ピリミジン 6-オキシド
段階1: 2-(エチルチオ)-5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン-4(3H)-オン
S-エチル-イソチオウロニウムブロミド(10.0g、70.34mmol)を水(100.0mL、10V)に溶解させた溶液に、Na
2CO
3(7.44g、70.34mmol)を少量ずつ添加し、次いで、4-オキソテトラヒドロチオフェン-3-カルボン酸メチル(13.02g、70.34mmol)を少量ずつ添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その懸濁液を濾過した。得られた固体を水及びジエチルエーテルで洗浄し、そして、減圧下で乾燥させて、標題化合物が得られた。収率:67%(10g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 12.82 (s, 1H), 4.09 (s, 2H), 3.90 (s, 2H), 3.11-3.08 (m, 2H), 1.30-1.26 (m, 3H). LCMS: (方法 A) 215.3 (M+H), Rt. 2.8 分, 96.2% (Max).
段階2: 5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
2-(エチルチオ)-5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン-4(3H)-オン(10.0g、46.66mmol)を水(75.0mL、7.5V)に溶解させた溶液に、濃HCl(7.5mL、0.75V)及び氷酢酸(15mL、1.5V)を添加し、その反応混合物を100℃に5時間加熱した。得られた懸濁液を濾過し、得られた固体を水で洗浄し、ジエチルエーテルで洗浄し、そして、充分に乾燥させて、標題化合物が得られた。収率:95%(7.5g、白色の固体)。LCMS: (方法 A) 171.2 (M+H), Rt. 0.9 分, 95.3% (Max).
段階3: 2,4-ジクロロ-5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン
2,4-ジクロロ-1,2,3,4,5,7-ヘキサヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン(7.5g、44.06mmol)を乾燥POCl
3(75mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら90℃で一晩加熱した。当該反応が完了した後(TLCによるモニタリング)、その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、DCM(100mL)を添加し、飽和K
2CO
3溶液を用いて塩基性化した。その有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中8-10%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:44%(4.0g、白色の固体)。LCMS: (方法 A) 206.0 (M+H), Rt. 5.2 分, 96.5% (Max).
段階4: 2,4-ジクロロ-5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン 6-オキシド
2,4-ジクロロ-5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン(4.0g、19.27mmol)をDCM(60mL、15V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、m-CPBA(4.98g、28.91mmol)を少量ずつ添加し、室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を10%NaHCO
3溶液でクエンチし、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合してブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中10-12%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:56%(2.6g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 4.91 (s, 2H), 4.75 (s, 2H).
段階5: N-(2,4-ジクロロ-6-オキシド-5,7-ジヒドロ-6λ
4
-チエノ[3,4-d]ピリミジン-6-イリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
2,4-ジクロロ-5,7-ジヒドロチエノ[3,4-d]ピリミジン 6-オキシド(2.6g、11.65mmol)をDCM(44.0mL、15V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、トリフルオロアセトアミド(2.63g、23.31mmol)、MgO(1.87g、46.60mmol)、Rh
2(OAc)
4(0.25g、0.58mmol)及びPhI(OAc)
2(5.6g、17.47mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質は、それ以上精製することなく、次の反応に回した。収率:56%(2.6g、白色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 4.91 (s, 2H), 4.75 (s, 2H).
段階6: 2-クロロ-4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)シクロヘキシル)-6-イミノ-6,7-ジヒドロ-5H-6λ
4
-チエノ[3,4-d]ピリミジン 6-オキシド
N-(2,4-ジクロロ-6-オキシド-5,7-ジヒドロ-6λ4-チエノ[3,4-d]ピリミジン-6-イリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(475mg、1.42mmol)をDMF(3.0mL、10V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.54mL、3.87mol)及び中間体1(300mg、1.29mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、溶離液:石油エーテル(pet ether)中40%EtOAc)で精製して、中間体N-(2-クロロ-4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-6-オキシド-5,7-ジヒドロ-6λ4-チエノ[3,4-d]ピリミジン-6-イリデン)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドが得られた。収率:94%(0.51g、オフホワイト色の固体)。
この中間体に、メタノール(22.0mL、20V)及びK
2CO
3(1.46g、11.41mmol)を添加し、20分間撹拌した。20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(50mL)を添加し、その水層をDCM(2×100mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質は、それ以上精製することなく、次の段階に回した。収率:35%(200mg、白色の固体)。LCMS: (方法 A) 435.2 (M+H), Rt. 2.12 分, 40.4% (Max).
段階7: 4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)シクロヘキシル)-6-イミノ-6,7-ジヒドロ-5H-6l4-チエノ[3,4-d]ピリミジン 6-オキシド
2-クロロ-4-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)シクロヘキシル)-6-イミノ-6,7-ジヒドロ-5H-6λ
4-チエノ[3,4-d]ピリミジン 6-オキシド(200mg、0.52mmol)をエタノール(2.0mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、10%Pd/C(10mg、1.6mmol)を添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質を分取HPLC(方法A)で精製して、標題化合物が得られた。収率:5%(15mg、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.45 (s, 1H), 7.16 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.71 (s, 1H), 4.60 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 4.42 (s, 2H), 3.58-3.56 (m, 4H), 3.34-3.33 (m, 2H), 3.13 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.40-2.37 (m, 4H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 401.2 (M+H), Rt. 2.2 分, 99.1% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.3 分, 99.2% (Max).
実施例61: 2-(4-(1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-6-イミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ-6λ
4
-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン 6-オキシド
中間体20(500mg、1.64mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(1.2mL、8.22mmol)及び6-(1-クロロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン(合成に関しては、中間体1の段階1~段階5に記載されている)(329mg、1.81mmol)を添加し、70℃で一晩撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(10mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-2%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:2%(10.09mg、薄茶色の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.08 (s, 1H), 7.14 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.71 (s, 1H), 4.50 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.22-4.10 (m, 2H), 3.91 (s, 1H), 3.69-3.67 (m, 4H), 3.40-3.30 (m, 2H), 3.18-3.05 (m, 5H), 2.50-2.31 (m, 4H), 1.27 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 414.2 (M+H), Rt. 1.8 分, 99.9% (Max). HPLC: (方法 A) Rt. 2.1 分, 99.6% (Max).
実施例62: 6-イミノ-2-(4-(1-(キノリン-7-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-6-λ
4
-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン 6-オキシド
中間体20(153mg、0.5mmol)をDMF(2mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、TEA(0.2mL、1.41mmol)及び7-(1-クロロエチル)キノロン(合成に関しては、中間体19の段階1~段階4に記載されている)(95mg、0.47mmol)を添加し、一晩環流した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下で蒸発させた。得られた混合物に、水(5mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。その有機層を合して無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:EtOAc3%メタノール)で精製し、そして、得られた物質を分取HPLC(方法B)でさらに精製して、標題化合物が得られた。収率:3%(6.59mg、褐色の粘着性の固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.87 (s, 1H), 8.36 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.80 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.23-4.11 (m, 2H), 3.91 (s, 1H), 3.71-3.49 (m, 5H), 3.32-3.18 (m, 2H), 3.08 (t, J = 6.40 Hz, 2H), 2.45-2.34 (m, 4H), 1.42 (d, J = 6.40 Hz, 3H). LCMS: (方法 B ) 423.0 (M+H), Rt. 4.3 分, 98.2% (Max). HPLC: (方法 B), Rt. 4.1 分, 97.5% (Max).
実施例63: イミノ(メチル)(2-(4-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
段階1: 2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ
6
-スルファネイリデン)アセトアミド
中間体23(0.3g、0.94mmol)をACN(3.0mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、TEA(0.53mL、3.75mmol)及び中間体10(0.3g、1.03mmol)を添加し、その反応混合物を室温で2時間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、その反応混合物を減圧下に50℃で蒸発させた。得られた混合物に、水(2mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。その有機層を合してブライン溶液(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230-400メッシュ、溶離液:石油エーテル(pet-ether)中25%EtOAc)で精製して、標題化合物が得られた。収率:66%(0.31g、淡黄色の固体)。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d
6): δ 8.68 (s, 2H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.80-6.76 (m, 2H), 4.95 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.92-4.11 (m, 1H), 3.98-3.97 (m, 4H), 3.47 (s, 3H), 3.34-3.28 (m, 1H), 2.85-2.79 (m, 1H), 2.55-2.54 (m, 4H), 1.54 (d, J = 7.20 Hz, 3H), 1.49 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.1 (M+H), Rt 2.5 分, 97.1% (Max).
段階2: イミノ(メチル)(2-(4-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-λ
6
-スルファノン
2,2,2-トリフルオロ-N-(メチル(2-(4-(1-((R)-2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)(オキソ)-λ6-スルファネイリデン)アセトアミド(0.31g、0.61mmol)をメタノール(6.1mL、20V)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、K2CO3(170mg、1.22mmol)を添加し、その反応混合物を20分間撹拌した。当該反応が完了したことをTLCでモニターし、次いで、20分後、その反応混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を減圧下で濃縮した。得られた混合物に、水(2mL)を添加し、その水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。その有機層を合してブライン溶液(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Isolera、勾配:DCM中1-4%メタノール)で精製して、標題化合物が得られた。収率:19%(74mg、オフホワイト色の固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.66 (s, 2H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.68 (s, 1H), 4.89-4.86 (m, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.83-3.81 (m, 4H), 3.39-3.34 (m, 1H), 3.30-3.24 (m, 1H), 3.08 (s, 3H), 2.77-2.68 (m, 1H), 2.44-2.34 (m, 4H), 1.38 (q, J = 6.2 Hz, 3H), 1.28 (d, J = 6.4 Hz, 3H). LCMS: (方法 A) 402.2 (M+H), Rt 1.9 分, 99.0% (Max). HPLC: (方法 A) Rt 2.3 分, 97.9% (Max).
実施例B01: ヒトO-GlcNAcase酵素阻害アッセイ
2%DMSO中の適切な濃度の阻害剤のマッキルベイン緩衝液(pH6.5)中溶液(用量応答曲線計算用)の5μLを、384ウェルプレート(Greiner、781900)の各ウェルに加える。次いで、20nMのHis標識hOGA及び10μMのFL-GlcNAc(フルオレセインモノ-β-D-(2-デオキシ-2-N-アセチル)グルコピラノシド;Marker Gene Technologies Inc, M1485)を、384ウェルプレートに最終体積が20μLとなるように加えた。室温で60分インキュベートした後、10μLの停止緩衝液(200mMグリシン、pH10.75)を添加することによって反応を停止させた。蛍光(λexc485nm;(λemm520nm)のレベルをPHERAstar装置で読み取った。測定された蛍光の量を、阻害剤濃度に対してプロットして、IC50を計算するためのS字用量応答曲線を生成させた。全ての個々のデータを、バックグラウンド(Thiamet 3μM=100%阻害)を減算することで補正し、0.5%DMSOを対照値(阻害無)と見なした。
実施例B02: 薬力学モデル: 総タンパク質O-GlcNAc化イムノアッセイ(RL2 mAb、中規模電気化学発光(ECL)アッセイ)
被験化合物を、C57BL/6Jマウスに経口投与した。化合物を投与した後、所定の時間間隔で、典型的には2~48時間の範囲の時間で、好ましくは4~24時間の範囲の時間で、採血及び前脳解剖のために断頭によってマウスを殺した。右脳半球を2mL容プリセリーズ(Precellys)管の中に入れ、ドライアイスで急速冷凍し、-80℃で保存した。左半球を2mL容エッペンドルフ管の中に入れ、ドライアイスで急速冷凍し、さらなる処理まで-80℃で保存した。血液サンプルを35IUのヘパリンを含んでいるSarstedt管の中に採取し、4℃で維持した。3800×g、4℃で10分間遠心分離した後、50μLの血漿を各サンプルから1.5mL容エッペンドルフ管に移し、-80℃で保存した。
免疫アッセイのための可溶性脳タンパク質を調製するために、前記半球を、プロテアーゼ阻害剤カクテルを含んでいる氷冷Cytobuster試薬(71009-Merck Millipore)緩衝液の中で均質化した。4℃で17000×gで15分間遠心分離した後、その上清をポリカーボネート管(1mL)の中に移し入れた。該上清を100000×g、4℃で1時間遠心分離することによって除去し、そのタンパク質濃度は、BCAキット(23227 - Pierce, Rockford, IL)を製造元の指示に従って使用して決定した。
総タンパク質O-GlcNAc化イムノアッセイ:
サンプルを無作為化し、そして、120μg/mL(25μL/ウェル)の可溶性脳タンパク質を、4℃で一晩、マルチアレイ96ウェル高結合プレート(L15XB-3 High bind - Meso Scale Discovery)に直接コーティングした。洗浄(PBS-T緩衝液で3回)後、そのプレートを、MSDブロッカーA溶液を用いて、撹拌しながら室温(RT)で1時間ブロックした。洗浄(PBS-T緩衝液で3回)後、そのプレートを、O-GlcNAc部分に対する0.1μg/mLのマウスモノクローナル抗体(RL2;MA1-072 - Thermo Scientific)と一緒に、撹拌しながら室温で1時間インキュベートした。ECLアッセイのために、洗浄(PBS-T緩衝液で3回)後、1μg/mLのSULFO-TAGTM標識抗マウス二次抗体(Meso Scale Discovery)を加え、そして、該プレートを室温で撹拌しながら1時間インキュベートし、光から保護した。洗浄(PBS-T緩衝液で3回)後、該プレートに150μL/ウェルの1×Read Buffer Tを加えた後、Sector Imager 6000(Meso Scale Discovery)で読み取った。
実施例B03: 医薬調製物
(A)注射用バイアル: 100gの本発明による活性成分及び5gのリン酸水素二ナトリウムを3Lの2回蒸留水に溶解させた溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調節し、滅菌濾過し、注射用バイアルに移し入れ、無菌条件下で凍結乾燥させ、そして、無菌条件下で密閉した。各注射用バイアルは、5mgの活性成分を含んでいた。
(B)坐剤: 20gの本発明による活性成分の混合物を、100gのダイズレシチン及び1400gのカカオバターと一緒に溶融させ、鋳型の中に注ぎ入れ、冷却した。各坐剤は、20mgの活性成分を含んでいた。
(C)溶液剤: 940mLの2回蒸留水の中の1gの本発明による活性成分、9.38gのNaH2PO4・2H2O、28.48gのNa2HPO4・12H2O及び0.1gの塩化ベンザルコニウムから、溶液剤を調製した。そのpHを6.8に調節し、当該溶液剤を1Lとし、放射線照射によって滅菌した。この溶液剤は、点眼液の形態で使用可能であった。
(D)軟膏剤: 500mgの本発明による活性成分を、無菌条件下で、99.5gのワセリンと混合させた。
(E)錠剤: 各錠剤が10mgの活性成分を含んでいるように、1kgの本発明による活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルク及び0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を圧縮して、慣習的な方法で錠剤を製造した。
(F)コーティング錠剤: 錠剤を実施例Eと同様に圧縮し、その後、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカント及び染料のコーティングを用いて、慣習的な方法でコーティングした。
(G)カプセル剤: 各カプセルが20mgの本発明による活性成分を含んでいるように、2kgの本発明による活性成分を慣習的な方法で硬質ゼラチンカプセルに導入した。
(H)アンプル剤: 1kgの本発明による活性成分を60Lの2回蒸留水に溶解させた溶液を滅菌濾過し、アンプルの中に移し入れ、無菌条件下で凍結乾燥させ、そして、無菌条件下で密封した。各アンプルは、10mgの活性成分を含んでいた。
(I)吸入噴霧剤: 14gの本発明による活性成分を10Lの等張NaCl溶液に溶解させ、その溶液を、ポンプ機構を有する市販の噴霧容器に移し入れた。該溶液は、口又は鼻の中に噴霧することが可能であった。1回分の噴霧(約0.1mL)は、約0.14mgの用量に相当した。
実施例B04: 急速平衡透析を使用するマウス血漿中のタンパク質結合
材料
・ CD1マウス血漿: プールされた雄、K2-EDTA(MSEPLEDTA2、Bioreclammation, USA)
・ リン酸緩衝生理食塩水(1XPBS)、pH7.4、100mM(Sigma, Cat No.P4417)
・ REDインサート(Pierce, Cat No.9006, 8 kDa MWCO)
・ サンプル分析:LC-MS/MS。
方法
・ DMSOストック溶液の調製
参照化合物及び被験化合物の20mM DMSOストック溶液から、1mM DMSO中間ワーキング溶液を調製する。1mM 中間ワーキング溶液から、100μM DMSOワーキング溶液を調製する。
・
サンプル調製手順:
選択した血漿を、使用前に、水浴を用いて-20℃から37℃とする。参照化合物又は被験化合物のDMSOワーキング溶液(2μL;100μM)を選択した血漿(198μL)に加えることにより、試験溶液を調製する。スパイクされた血漿(200μL)を、テフロンプレートに配置されたREDインサートのサンプルコンパートメントに移す。REDインサートの緩衝液コンパートメントに、350μLの1×PBSを添加する。該テフロンプレートをシーリングマットで覆い、サーモミキサー内で、500RPMで、37℃で5時間撹拌する。インキュベーション時間が経過した後、サンプルコンパートメントからの血漿のアリコート(50μL)をブランク1×PBS(50μL)と混合させる。同様に、緩衝液コンパートメントからの緩衝液のアリコート(50μL)をブランク血漿(50μL)と混合させる。クエンチング溶液(200μL、内部標準トルブタミド(0.5μg/mL)を含んでいるアセトニトリル)を添加し、得られた溶液を、ボルテックスミキサーを使用して混合させ、遠心分離する(Eppendorf 5415, 13792 g)。上清を、質量分析計を用いて分析する。サンプル(上清画分、5μL)をLC-MS/MS機器に注入する。
結果の計算
遊離薬物と総薬物の濃度をLCMS/MSで測定した後、血漿タンパク質結合(%)は、以下のように計算することができる:
このプロトコルに従って、異なる種に由来する血漿の中の非結合フラクション(%)も測定することができる。
実施例B05: マウス、ラット及びヒトの肝臓ミクロソームを用いたインビトロ固有クリアランス(Cl int -インビトロ)の決定
このアッセイでは、被験化合物をマウス、ラット及びヒトの肝臓ミクロソームと一緒にインキュベートし、LC-MS/MSを使用して、薬物の消失率を測定する。このアッセイで使用する条件を、以下に要約する。
材料
・ CD-1マウスの肝臓ミクロソーム、プールされた雄(Life Technologies, Cat No.MSMC-PL)(20mg/mL)
・ SD Ratの肝臓ミクロソーム、プールされた雄(Life Technologies, Cat No.RTMCL-PL)(20mg/mL)
・ ヒトの肝臓ミクロソーム、プールされた性別混合(Life Technologies, Cat No. HMMC-PL)(20mg/mL)
・ NADPH(SRL Mumbai, Cat No.99197)
・ ベラパミル(Sigma, Cat No.V4629)
・ アテノロール(Sigma, Cat No.A7655)
・ トルブタミド(Sigma Cat. No. T0891)
・ アッセイ緩衝液: 50mM リン酸カリウム緩衝液、pH7.4
・ 被験化合物及び参照化合物: DMSOストック溶液(濃度10mM)を調製し、室温で保存する。10μLの10mM DMSOストック溶液を90μLのDMSOと混合させることによって、被験化合物及び参照化合物の中間1mM溶液を調製する。内容物をボルテックスミキサーの中で激しく混合させる。
方法
・ 被験化合物及び参照化合物のワーキング溶液の調製:
被験化合物又は参照化合物の1mM DMSO溶液10μLを90μLのアッセイ緩衝液と混合させることによって、ワーキング溶液(濃度100μM)調製する。該混合物をボルテックスミキサーの中で激しく混合させる。これによって得られる溶液は、10%のDMSOを含んでいる。代謝安定性アッセイでは、この100μMワーキング溶液10μLを最終アッセイ体積1mLに添加して、最終試験濃度1μM及びDMSO濃度0.1%とする。
・ 代謝安定性アッセイ
代謝安定性アッセイは、50mMアッセイ緩衝液、リン酸カリウム緩衝液(pH7.4)の最終体積1mLで実施する。アッセイは2反復(n=2)で実施する。955μLのアッセイ緩衝液、25μLの肝臓ミクロソーム及び10μLの100μMの被験化合物溶液を含んでいる混合物を、37℃に維持した水浴の中で10分間プレインキュベートする。プレインキュベーション後、10μLの100mM NADPH溶液を添加して、反応を開始させる。その溶液を混合させ、水浴中で37℃でインキュベートする。該アッセイにおける種々の成分の最終濃度は、以下のとおりである:DMSO 0.1%、被験化合物1μM、肝臓ミクロソームタンパク質0.5mg/mL、及び、NADPH 1mM。
アリコート(100μL)をさまざまな時点(0分、5分、15分、30分及び45分)で採取し、内部標準としてトルブタミド(500ng/mL)を含んでいる100μLのアセトニトリルでクエンチする。ボルテックスミキサーを用いてサンプルを混合させ、4000rpmで10分間遠心分離する(Eppendorf 5810R、3000g)。上清(5μL)を96ウェルプレートに移し、LC-MS/MS分析に付す。
同じアッセイ混合物での別々のインキュベーションを、但しNADPHの非存在下で、化合物の安定性の対照として並行して実施する。この対照アッセイは、2反復で実施する(n=2)。プレインキュベーション後、NADPHの添加を省いて、10μLのアッセイ緩衝液で置き換える。最終アッセイ体積は1mLであり、アリコート(100μL)を抜き取り、そして、代謝安定性アッセイで説明したように分析用に処理する。
結果の計算
LC-MS/MSデータから、種々の時点において残っている薬物の量を決定した(%PCR)。%PCRの対数を時間に対してプロットして、勾配値を得た。その勾配値から、インビトロT
1/2を求めた。インビトロ固有クリアランス(Cl
int)は、次の式を用いて計算した。
ここで、Kelは、消失定数(Elimination Constant)である(勾配)。
治療を必要とする患者に本発明の1種類以上の化合物を投与することによる、本明細書中に記載されている疾患(例えば、タウオパシー)を治療する方法も、本発明の目的である。
のように描かれている場合、それらは、それらが結合している原子のうちの少なくとも1つにおける、確定された(即ち、R又はSの)立体化学を示している。
のうちの1つのみ、即ち、ジアステレオ異性体及び/又はエナンチオマーの混合物とは対照的な単一の個々の化学構造、を表している。