JP7081139B2 - 新規プロモーターおよびそれを含む発現ベクター - Google Patents

新規プロモーターおよびそれを含む発現ベクター Download PDF

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Description

本発明は、哺乳動物細胞を宿主として組換えタンパク質を生産するための新規なプロモーターおよびそれを含む発現ベクターに関する。より詳しくは、ヒト成長因子1α(EF1α)プロモーターを改良することにより得られた新規プロモーターおよびそれを含む発現ベクターに関する。
現在、組換えタンパク質は幅広い分野で使用されている。近年のバイオ医薬品の成長によりその重要性はさらに高まっている。組換えタンパク質は主に大腸菌、酵母、昆虫細胞を宿主として作られている。これら宿主を用いると短時間に大量の組換えタンパク質を得ることができる一方、発現させた組換えタンパク質が、正しい立体構造をとらなかったり、糖鎖付加といった翻訳後修飾等の理由から本来の機能を有しなかったりする問題があった。
前記問題を解決するため、哺乳動物細胞を宿主として用いた組換えタンパク質発現系を用いる例が増えている。特にチャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞)を用いて造られた組換えタンパク質は医薬品として使用できる安全性が確認されており、現在、一般的な手法となっている。そのため哺乳動物細胞を用いた組換えタンパク質製造の生産性の向上は、製造のコスト削減ひいてはバイオ医薬品の価格低下による医療費の抑制の面から非常に重要である。しかしながら現時点では、哺乳動物細胞を宿主とした組換えタンパク質の生産性は十分に高いとは言い難い。
哺乳動物細胞を宿主として組換えタンパク質を発現させるためには、プロモーターと、前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドと、ポリアデニル鎖(以下、ポリAとも表記)とを含む発現ベクターを宿主細胞に導入し、培養する必要がある。そのため組換えタンパク質の生産には、プロモーターやポリAの配列、遺伝子組換え細胞の培養条件など様々な因子が関与している。その中でも特にプロモーターは、組換えタンパク質の生産性に影響を与えるため重要である。
哺乳動物細胞を宿主とした発現系のプロモーターは、従来よりシミアンウイルス由来のプロモーターであるSV40プロモーター(以下、SV40proとも表記)、サイトメガロウイルス由来のプロモーターであるCMVプロモーター(以下、CMVproとも表記)(特許文献1)およびヒト成長因子由来のプロモーターであるEF1αプロモーター(以下、EF1aproとも表記)(特許文献2)などが用いられている。また近年では、ヒトCMVエンハンサーにニワトリのβアクチンプロモーターを組み合わせたCAGプロモーター(以下、CAGproとも表記)(特許文献3)や、ヒトCMVエンハンサーにヒトEF1αプロモーターを組み合わせたCEFプロモーター(非特許文献1)など、従来よりも強力な発現プロモーターも作られている。しかしながら、哺乳動物細胞を宿主とした組換えタンパク質製造の生産性向上のためには、前述したプロモーターよりもさらに強力なプロモーターが必要とされている。
米国特許5168062号公報 特開平2-242687号公報 特開平3-168087号公報
Analytical Biochemistry、247、179-181(1997)
本発明の課題は、哺乳動物細胞で組換えタンパク質を高生産可能な新規なプロモーターおよびそれを含む発現ベクターを提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、ヒト成長因子1α(EF1α)プロモーターの一部の配列を欠損させて得られた新規なプロモーターを含む発現ベクターを用いた組換えタンパク質発現系を構築することで、哺乳動物細胞による組換えタンパク質生産をより高効率に行なえることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願は以下に記載の態様を包含する。
(1) 配列番号12に記載のヌクレオチド配列から、少なくとも621番目のグアニンから798番目のグアニンまでの領域が欠損した、ポリヌクレオチド又はそれと80%以上の相同性を有するポリヌクレオチド。
(2) 配列番号18に記載のヌクレオチド配列からなる、又はそれと80%以上の相同性を有するヌクレオチド配列からなる、(1)に記載のポリヌクレオチド。
(3) (1)または(2)に記載のポリヌクレオチドからなるプロモーター。
(4) (3)に記載のプロモーターおよびタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
(5) タンパク質が抗体のH鎖またはL鎖である、(4)に記載のベクター。
(6) (4)または(5)に記載のベクターで哺乳動物細胞を形質転換して得られる形質転換体。
(7) 哺乳動物細胞がCHO細胞またはCOS細胞である、(6)に記載の形質転換体。
(8) (6)または(7)に記載の形質転換体を培養することにより組換えタンパク質を生産する工程と、得られた培養物から生産された前記組換えタンパク質を回収する工程とを含む、組換えタンパク質の製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリヌクレオチドは、配列番号12に記載のヌクレオチド配列から、少なくとも621番目のグアニンから798番目のグアニンまでの領域が欠損した、ポリヌクレオチド又はそれと80%以上の相同性を有するポリヌクレオチドである。このとき、配列番号18に記載のヌクレオチド配列からなる、又はそれと80%以上の相同性を有するヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであることが好ましい。またそれらの配列と90%以上の相同性を有することがさらに好ましい。
本発明のプロモーターはヒトEF1αプロモーターの一部を欠損させることで、哺乳動物細胞における組換えタンパク質の生産性が向上するプロモーターである。具体的には、配列番号12に記載のヌクレオチド配列からなるヒトEF1αプロモーターのうち、少なくとも621番目のグアニンから798番目のグアニン(以下、領域Aとも表記)までが欠損したプロモーターである。なお本発明のプロモーターは、哺乳動物細胞における組換えタンパク質の生産性向上という本発明のプロモーターの特徴を有している限り、領域Aの5’末端側および/または3’末端側に隣接する領域をさらに欠損させてもよい。一方で後述の実施例より、ヒトEF1αプロモーターを用いて組換えタンパク質を発現させるためには、当該プロモーター中の領域Aよりも3’末端側領域が必要であることから、前記さらなる欠損は、領域Aよりも3’末端側の全領域を欠損させることはできない。また本発明のプロモーターは、領域Aの5’末端側及び/又は3’末端側であって、領域Aに隣接しない領域に欠損を有していてもよい。本発明のプロモーターの具体例として、配列番号12に記載のヌクレオチド配列からなるヒトEF1αプロモーターのうち、621番目のグアニンから798番目のグアニンまでを欠損させた、配列番号18に記載の配列からなるポリヌクレオチドがあげられる。
本発明のプロモーターを用いて、哺乳動物細胞における組換えタンパク質の生産性を向上させるには、本発明のプロモーターおよび当該組換えタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター(以下、単に本発明の発現ベクターとも表記する)を作製するのが好ましい。本発明の発現ベクターには、本発明のプロモーターおよび組換えタンパク質をコードするポリヌクレオチドの他にも、ポリA、組換えタンパク質の分泌発現に必要な分泌シグナルや、遺伝子増幅マーカー遺伝子、宿主選択に用いる抗生物質耐性遺伝子、哺乳動物細胞以外の宿主での複製開始点、等をさらに含んでもよい。
前記ポリAはターミネーションシグナルを含んでいれば特に制限はなく、一例として、発現させるタンパク質由来のポリA、SV40ウイルスゲノム由来のポリA、ヘルペスウイルスチミジンキナーゼのポリA、ウシ成長ホルモン由来のポリA、ウサギのβ-グロビン遺伝子由来のポリAがあげられる。
前記分泌シグナルの一例としては、発現させる組換えタンパク質由来の分泌シグナル、ヒトインターロイキン2(IL-2)の分泌シグナル(配列番号75)、アズロシジン前駆体の分泌シグナル(配列番号69)、ヒト血清アルブミンの分泌シグナル(配列番号72)があげられる。例えば抗体を発現させる際には、後述の実施例よりアズロシジン前駆体の分泌シグナル配列を用いると、抗体発現量が多く好ましい。
前記遺伝子増幅マーカー遺伝子は、遺伝子増幅させる方法に適した遺伝子を用いればよい。例えばジヒドロ葉酸レダクターゼ(dhfr)/メトトレキサート(MTX)法を用いる場合はdhfr遺伝子を、グルタミン合成酵素(GS)/メチオニンスルホキシミン(MSX)法を用いる場合はGS遺伝子を、それぞれ用いればよい。
前記抗生物質耐性遺伝子は、宿主選択に用いる抗生物質に対応した耐性遺伝子を選択すればよく、一例として、宿主が大腸菌の場合はアンピシリン耐性遺伝子やカナマイシン耐性遺伝子が、宿主が哺乳動物細胞の場合はG418耐性遺伝子、ピューロマイシン耐性遺伝子、ブラストサイジン耐性遺伝子、ゼオシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子、フレオマイシン耐性遺伝子が、それぞれあげられる。
前記複製開始点は、哺乳動物細胞以外の宿主が大腸菌である場合、大腸菌内でのコピー数が高くプラスミドDNAの収量が多い、ColE1が例示できる。
また本発明の発現ベクターには、プロモーターの働きを強めるためのエンハンサーをさらに含んでいてもよい。使用するエンハンサーに特に制限はなく、発現させる組換えタンパク質や宿主を考慮し、適宜選択すればよい。一例としてサイトメガロウイルス(CMV)由来のエンハンサーがあげられる。
また宿主に導入した遺伝子が発現しやすくするために、本発明の発現ベクターにLoxP遺伝子をさらに含ませてもよい。ゲノム中にLoxP遺伝子を含んだ宿主細胞へ前記発現ベクターを導入する際に、Creリコンビナーゼによる相同組換えを行うことで宿主と前期発現ベクター中にあるLoxP遺伝子が相同組換えを起こすことで宿主細胞のゲノムへ部位特異的に組換えタンパク質をコードするポリヌクレオチドを導入することができる。
本発明のベクターのサイズ(塩基長)は、大きくなると宿主である哺乳動物細胞への遺伝子導入効率が低下するため、できる限り小さいほうがよく、好ましくは4000塩基以上8000塩基以下である。
本発明の発現ベクターを用いて哺乳動物細胞で発現させる組換えタンパク質に特に制限はない。一例として、抗体(イムノグロブリン)、各種酵素、ヒト由来の受容体タンパク質があげられる。組換えタンパク質が抗体である場合の具体例として、由来からは哺乳動物である、マウス、ラット、ウサギ、ラクダ、ヒトが、構造からは相補性決定領域(CDR)以外を異なる宿主由来の抗体に変えた組換え抗体、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、VLおよびVH領域を合成リンカーによって合体させたscFv等の小型化抗体が、それぞれあげられる。
本発明の発現ベクターを用いて組換えタンパク質を発現させるために用いる哺乳動物細胞の一例として、CHO細胞(K1株、DG44株、DXB11株)、ヒト胎児腎臓由来細胞(HEK細胞)、ヒト白血病細胞由来細胞(HL-60細胞)、ヒト子宮頸癌由来細胞(HeLa細胞)およびアフリカミドリザルの腎細胞由来細胞(COS細胞)などが例示できる。中でも本発明の発現ベクターは、CHO細胞またはCOS細胞を宿主とした組換えタンパク質発現系に好ましいベクターである。
本発明の発現ベクターで哺乳動物細胞を形質転換させるには、エレクトロポレーションやカチオニックリポソームを用いたリポフェクションなど、当業者が通常用いる形質転換法の中から、宿主として使用する哺乳動物細胞に合わせて適宜選択すればよい。
本発明の発現ベクターで哺乳動物細胞を形質転換して得られる、組換えタンパク質を生産可能な形質転換体を培養し、得られた培養物から生産された前記組換えタンパク質を回収することで、前記組換えタンパク質を高効率に製造することができる。前記形質転換体の培養物から前記組換えタンパク質を回収する際、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーによる精製操作を組み合わせてもよく、当該操作により前記組換えタンパク質を高効率かつ高純度に回収できる。
本発明のプロモーターはヒト成長因子1α(EF1α)プロモーターの一部配列を欠損させたポリヌクレオチドであり、本発明のプロモーターを発現ベクターに含ませることで哺乳動物細胞における組換えタンパク質の生産性が向上する。そのため前記組換えタンパク質を低コストで製造することができる。
実施例1で作製したプラスミドpEFdの概略を示す図である。 プロモーターとして、ヒトEF1αプロモーター全長(EF1apro)を用いたときと、前記プロモーターの一部を欠損させたプロモーター(EFdpro、EFS1pro、EFS2pro)を用いたときとで、CHO細胞K1株での抗体発現量を比較した結果を示す図である。 プロモーターとして、ヒトEF1αプロモーター全長(EF1apro)を用いたときと、前記プロモーターの一部を欠損させたプロモーター(EFdpro、EFS1pro、EFS2pro)を用いたときとで、COS細胞での抗体発現量を比較した結果を示す図である。 プロモーターとして、ヒトEF1αプロモーター全長(EF1apro)を用いたときと、本発明のプロモーター(EFdpro)を用いたときと、従来のプロモーター(SV40pro、CMVproおよびCAGpro)を用いたときとで、CHO細胞K1株での抗体発現量を比較した結果を示す図である。 プロモーターとして、ヒトEF1αプロモーター全長(EF1apro)を用いたときと、本発明のプロモーター(EFdpro)を用いたときと、従来のプロモーター(SV40pro、CMVproおよびCAGpro)を用いたときとで、COS細胞での抗体発現量を比較した結果を示す図である。 本発明のプロモーター(EFdpro)と分泌シグナルとの組合せによる、CHO細胞K1株での抗体発現量を比較した結果を示す図である。 本発明のプロモーター(EFdpro)と分泌シグナルとの組合せによる、COS細胞での抗体発現量を比較した結果を示す図である。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら例に限定されるものではない。
実施例1 ヒト成長因子1α(EF1α)プロモーターを含むプラスミドの作製
以下に示す方法で、ヒトEF1αプロモーターを含むプラスミドを作製した。
(1)配列番号1に記載のジヒドロ葉酸レダクターゼ(dihydrofolate reductase、DHFR)コードするポリヌクレオチドおよびSV40のポリAに制限酵素SacII認識配列(CCGCGG)を付加したポリヌクレオチドを全合成し、プラスミドにクローニングした(Integrated DNA Technologies社に委託)。
(2)(1)で作製したプラスミドで大腸菌JM109株を形質転換した。得られた形質転換体を培養し、プラスミドを抽出した後、制限酵素SacIIで消化することで、dhfr遺伝子とSV40ポリAが連結したポリヌクレオチドを調製した(dhfr-SV40polyA-Pと命名)。
(3)pIRESベクター(Clontech社製)を鋳型として、配列番号2(5’-TCC[CCGCGG]GCGGGACTCTGGGGTTCGAAATGACCG-3’)および配列番号3(5’-TCC[CCGCGG]GGTGGCTCTAGCCTTAAGTTCGAGACTG-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素SacII認識配列)として、表1に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で30秒間熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で5分間の第3ステップを1サイクルとする反応を25サイクル繰り返すことでPCRを行ない、pIRESベクターのうちネオマイシン耐性遺伝子を除いた領域を増幅した(pIRES-Pと命名)。
Figure 0007081139000001
(4)作製したPCR産物pIRES-Pを精製後、制限酵素SacIIで消化し、(2)で調製したdhfr-SV40polyA-Pとライゲーションした。当該ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することでdhfr遺伝子を含んだプラスミドpIRES-dhfrを得た。
(5)(4)で作製したpIRES-dhfrを鋳型として、配列番号4(5’-AGATCTAGA[CTCGAG]GAAATAACCTCTGAAAGAGGAACTTGG-3’)および配列番号5(5’-ATCAGATCAGACTGTTTACCACATTTGTAGAGGTTTTAC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素XhoI認識配列)として、表2に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で2分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、SV40プロモーター、DHFRおよびSV40のポリA遺伝子領域を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をdhfr-Pと命名した。
Figure 0007081139000002
(6)市販のpUC19(タカラバイオ社製)を鋳型として、配列番号6(5’-CAGTCTGATCTGATTATTGAAAAAGGAAGAGTATG-3’)および配列番号7(5’-AGA[TCTAGA]AGAATCAGGGGATAACGCAGGAAAG-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素XbaI認識配列)として、表2に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で2分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、アンピシリン耐性遺伝子(Amp)および大腸菌での複製起点(ColE1)遺伝子領域を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をAmp+ColE1-Pと命名した。
(7)pECE-dhfr(J.Biochem.、108、673-676(1990))を鋳型とし、配列番号8(5’-AGA[TCTAGA]CTGTGGAATGTGTGTCAGTTAGGG-3’)および配列番号9(5’-[GCGGCCGC]TTT<GAATTC>AGCTTTTTGCAAAAGCCTAGGCC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(配列番号8の角かっこ内は制限酵素XbaI認識配列、配列番号9の角かっこ内は制限酵素NotIの認識配列、配列番号9の山かっこ内はEcoRIの認識配列)として、表2に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、SV40プロモーター(SV40pro)遺伝子領域を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をSV40-Pと命名した。
(8)(4)で作製したpIRES-dhfrを鋳型とし、配列番号10(5’-[GAATTC]AAA<GCGGCCGC>GACATGATAAGATACATTGATG-3’)および配列番号11(5’-TAA[CTCGAG]TTTACCACATTTGTAGAGGTTTTAC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(配列番号10の角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列、配列番号10の山かっこ内はNotIの認識配列、配列番号11の角かっこ内は制限酵素XhoIの認識配列)として、表2に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で2分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、SV40ポリA領域を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をSV40polyA-Pと命名した。
(9)(5)で作製したPCR産物dhfr-Pと(6)で作製したPCR産物Amp+ColE1-Pとはオーバーラップする領域を含んでいる。そこでこれらを鋳型とし、配列番号4および配列番号7に記載の配列からなるポリヌクレオチドをプライマーとして、それぞれ用いて表3に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で2分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、dhfr-PおよびAmp+ColE1-Pを1つの遺伝子として合成し増幅した。その後アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をdhfr-Amp-Pと命名した。
Figure 0007081139000003
(10)(7)で作製したPCR産物SV40-Pと(8)で作製したPCR産物SV40polyA-Pとはオーバーラップする領域を含んでいる。そこでこれらを鋳型とし、配列番号8および配列番号11に記載の配列からなるポリヌクレオチドをプライマーとして、それぞれ用いて表3に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、SV40-PおよびSV40polyA-Pを1つの遺伝子として合成し増幅した。その後アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をSV40propolyA-Pと命名した。
(11)(9)で作製したdhfr-Amp-Pおよび(10)で作製したSV40propolyA-Pを、それぞれ制限酵素XbaIおよびXhoIで消化し、PCR Purification kit(キアゲン社製)を用いて精製後、ライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで哺乳動物細胞用発現ベクターであるpSV40を得た。
(12)配列番号12に記載の配列からなるヒト成長因子1α(EF1α)のプロモーター領域(以下、EF1aproとも表記)のポリヌクレオチドを全合成し、プラスミドにクローニングした(GENEWIZ社に委託)。前記プラスミドを鋳型とし、配列番号13(5’-AGA[TCTAGA]CGTGAGGCTCCGGTGCCCGTC-3’)および配列番号14(5’-[GCGGCCGC]TTT<GAATTC>TCACGACACCTGAAATGGAAG-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(配列番号13の角かっこ内は制限酵素XbaIの認識配列、配列番号14の角かっこ内は制限酵素NotIの認識配列、配列番号14の山かっこ内はEcoRIの認識配列)として、表2に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、EF1apro遺伝子領域を増幅し、その後、アガロースゲル抽出によりPCR産物を精製した。
(13)(11)で作製したpSV40および(12)で得られたPCR産物をそれぞれ制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、PCR Purification kit(キアゲン社製)を用いて精製後、ライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで哺乳動物細胞用発現ベクターであるpEFdを得た。
(14)(13)で作製したベクターのヌクレオチド配列を、チェーンターミネータ法に基づくBigDye Terminator Ver.3.1 Cycle Sequencing Kit(Thermo Fisher Scientific社製)を用いてサイクルシークエンス反応に供し、全自動DNAシークエンサーABI Prism 3700 DNA analyzer(Thermo Fisher Scientific社製)にて解析を行なった。なおシークエンス用プライマーとして、配列番号6から9、配列番号13、配列番号14、配列番号15(5’-CTCGTCAGGGGGGCGGAGCC-3’)、配列番号16(5’-CTCTAGCTTCCCGGCAACAA-3’)および配列番号17(5’-ATTTTCTTGCCAAAAGTTTG-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いた。
配列解析の結果、(12)で得られたPCR産物(すなわちEF1apro、配列番号12)のうち、621番目のグアニンから798番目のグアニンまでの178ヌクレオチドが欠損していた(配列番号18、以降EFdproと命名する)。なお他の領域は設計通りのヌクレオチド配列であった。本実施例で作製したプラスミドpEFdの概略を図1に示す。
実施例2 抗体発現ベクターの作製(その1)
実施例1で作製したプラスミドpEFdに、抗体(イムノグロブリン)をコードするポリヌクレオチドを導入し、抗体発現用ベクターを作製した。
(1)抗体重鎖遺伝子を含むプラスミドの作製
(1-1)配列番号19に記載のアミノ酸配列からなる、抗ヒトgp130受容体抗体の重鎖(H鎖)可変領域(VH領域)をコードするポリヌクレオチド(配列番号20)に制限酵素EcoRI認識配列(GAATTC)およびNheI認識配列(GCTAGC)を付加したポリヌクレオチドを全合成し、プラスミドにクローニングした(FASMAC社に委託)。
(1-2)(1-1)で作製したプラスミドで大腸菌JM109株を形質転換し、得られた形質転換体からプラスミド抽出後、制限酵素EcoRIおよびNheIで消化することで、VH領域をコードするポリヌクレオチドを調製しVH-Pと命名した。
(1-3)ヒトIgG1の定常領域を含んだpFUSEss-CHIg-hG1(InvivoGen社製)を制限酵素EcoRIおよびNheIで消化後、アガロースゲル抽出にて精製し、(1-2)で作製したVH-Pとライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで抗ヒトgp130受容体抗体のH鎖をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpFU-hG1を得た。
(2)抗体軽鎖遺伝子を含むプラスミドの作製
(2-1)配列番号21に記載のアミノ酸配列からなる、抗ヒトgp130受容体抗体の軽鎖(L鎖)可変領域(VL領域)をコードするポリヌクレオチド(配列番号22)に制限酵素EcoRI認識配列(GAATTC)およびBsiWI認識配列(CGTACG)を付加したポリヌクレオチドを全合成しプラスミドにクローニングした(FASMAC社に委託)。
(2-2)作製したVL領域をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドで大腸菌JM109株を形質転換し、得られた形質転換体をからプラスミド抽出後、制限酵素EcoRIおよびBsiWIで消化することで、VL領域をコードするポリヌクレオチドを調製しVL-Pと命名した。
(2-3)ヒトκ鎖の定常領域を含んだpFUSE2ss-CLIg-hk(InvivoGen社製)を制限酵素EcoRIおよびBsiWIで消化後、アガロースゲル抽出にて精製しVL-Pとライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで抗ヒトgp130受容体抗体のL鎖をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpFU-hLを得た。
(3)(1)で作製したpFU-hG1および(2)で作製したpFU-hLを、実施例1(14)と同様な方法でヌクレオチド配列を確認した。なおシークエンス用プライマーとして、配列番号23(5’-CGTTACAGATCCAAGCTGTGAC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いた。結果、導入したポリヌクレオチド配列が設計通りであることを確認した。
(4)(1)で作製したpFU-hG1を鋳型とし、配列番号24(5’-GCAGGTGTCCTCTCTCAGGTTCAACTCCAG-3’)および配列番号25(5’-AAT[GCGGCCGC]TATCATTTACCCGGAGACAGGGAGAG-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素NotIの認識配列)として、表4に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で60秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行なった。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られた抗ヒトgp130受容体のH鎖全長をコードするPCR産物をAH-Pと命名した。
Figure 0007081139000004
(5)(2)で作製したpFU-hLを鋳型とし、配列番号26(5’-CATAATGTCCAGGGGGGACATTCAGATGAC-3’)および配列番号27(5’-AAT[GCGGCCGC]TACTAACACTCTCCCCTGTTGAAGC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素NotIの認識配列)として、それぞれ用いて表4に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で1分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行なった。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られた抗ヒトgp130受容体のL鎖全長PCR産物をAL-Pと命名した。
(6)(4)で作製したAH-Pを鋳型とし、配列番号28に記載のシグナル配列AH(MGWSWIFLFFLSGTAGVLS)をコードするポリヌクレオチドである配列番号29(5’-ATGGGATGGAGCTGGATCTTTCTCTTCTTCCTGTCAGGAACTGCAGGTGTCCTCTCT-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号30(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGGGATGGAGCTGG-3’)および配列番号25に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、表5に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、シグナル配列AHを付加したH鎖をコードするポリヌクレオチドを増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をsAH-Pと命名した。
Figure 0007081139000005
(7)(5)で作製したAL-Pを鋳型とし、配列番号31に記載のシグナル配列AL(MDFQVQIFSFLLMSASVIMSRG)をコードするポリヌクレオチドである配列番号32(5’-ATGGATTTTCAAGTGCAGATTTTCAGCTTCCTGCTAATGAGTGCCTCAGTCATAATGTCCAGGGGG-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号33(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGGATTTTCAAGTG-3’)および配列番号27に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、表5に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、シグナル配列ALを付加したL鎖をコードするポリヌクレオチドを増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をsAL-Pと命名した。
(8)(6)で作製したsAH-P、(7)で作製したsAL-Pおよび実施例1で作製したプラスミドpEFdをそれぞれ制限酵素EcoRIおよびNotIで消化、精製後ライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、抗ヒトgp130受容体抗体のH鎖発現ベクターpEFd-AHsHおよび抗ヒトgp130受容体抗体のL鎖発現ベクターpEFd-ALsLを得た。
(9)(8)で得られた発現ベクターpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsLのうち、クローニングしたシグナル配列および抗ヒトgp130受容体抗体H鎖(pEFd-AHsH)またはL鎖(pEFd-ALsL)周辺のヌクレオチド配列を実施例1(14)と同様の方法で解析した。なおpEFd-AHsH用シークエンスプライマーとして、配列番号34(5’-GAGTTCCACGACACCGTCAC-3’)、配列番号35(5’-GCTAGCACCAAGGGCCCATC-3’)および配列番号36(5’-CGGGAGGAGATGACCAAGAAC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを、pEFd-ALsL用シークエンスプライマーとして、配列番号33および配列番号37(5’-CACCTTCCACTGTACTTTGGC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを、それぞれ用いた。
配列解析の結果、ポリヌクレオチド配列が設計通りであることを確認した。シグナル配列AHおよび抗ヒトgp130受容体抗体H鎖のアミノ酸配列を配列番号38に、シグナル配列AHおよび抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号39に、シグナル配列ALおよび抗ヒトgp130受容体抗体L鎖のアミノ酸配列を配列番号40に、シグナル配列ALおよび抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号41に、それぞれ示す。なお配列番号38の1番目のメチオニンから19番目のセリンまでがシグナル配列AHであり、20番目のグルタミンから469番目のリジンまでが抗ヒトgp130受容体抗体H鎖のアミノ酸配列である。また配列番号40の1番目のメチオニンから22番目のグリシンまでがシグナル配列ALであり、23番目のアスパラギン酸から235番目のシステインまでが抗ヒトgp130受容体抗体L鎖のアミノ酸配列である。
比較例1 抗体発現ベクターの作製(その2)
実施例1で作製したプラスミドpEFdに挿入されているプロモーターEFdproは、ヒトEF1αプロモーターの一部が欠損した態様であるため、改めてヒトEF1αプロモーター(EF1apro)全長を含む発現ベクターを作製した。
(1)実施例1(12)で合成したEF1aproを含むプラスミドを鋳型とし、配列番号13および配列番号14に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマーとして、表6に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で10秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、EF1apro全長を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をEF1α-Pと命名した。
Figure 0007081139000006
(2)(1)で作製したEF1α-P、ならびに実施例2で作製したpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsLを、それぞれ制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、精製後、EF1α-PとpEFd-AHsH、ならびにEF1α-PとpEFd-ALsLをライゲーションした。
(3)ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、全長のEF1aproを含む抗ヒトgp130受容体抗体のH鎖発現ベクターpEF1α-AHsHおよび抗ヒトgp130受容体抗体のL鎖発現ベクターpEF1α-ALsLを得た。
(4)クローニングした領域のヌクレオチド配列を実施例1(14)と同様の方法で解析した。なおシークエンス用プライマーとして配列番号14、15、34および39に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いた。
配列解析の結果、ポリヌクレオチド配列が設計通りであることを確認した。pEF1α-AHsHにおけるプロモーター、シグナル配列および抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号44に、pEF1α-ALsLにおけるプロモーター、シグナル配列および抗ヒトgp130抗体受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号45に、それぞれ示す。なお配列番号44および45において、1番目から1184番目までがプロモーターEF1apro全長のヌクレオチド配列であり1197番目のアデニン以降がシグナル配列および抗体各鎖をコードするポリヌクレオチドの配列である。
比較例2 抗体発現ベクターの作製(その3)
ヒトEF1αプロモーターの一部配列が欠損したポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターを作製した。
(1)配列番号12に記載のヌクレオチド配列からなるEF1aproのうち、1番目から619番目までのポリヌクレオチド(以下、EFS1とも表記)を増幅した。実施例1(12)で合成したEF1aproを含むプラスミドを鋳型とし、配列番号13および配列番号42(5’-AAT[GAATTC]CCGTCGCCGCCCGCGGCCCC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、表6に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で10秒間の第2ステップ、72℃で60秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、EFS1を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をEFS1-Pと命名した。
(2)配列番号12に記載のEF1aproの1番目から366番目までのポリヌクレオチド(以下、EFS2とも表記)を増幅した。実施例1(12)で合成したEF1aproを含むプラスミドを鋳型とし、配列番号13および配列番号43(5’-AAT[GAATTC]CCCACCCACTTCCAACCCGAAGC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、表6に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で10秒間の第2ステップ、72℃で60秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、EFS2を増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない、得られたPCR産物をEFS2-Pと命名した。
(3)(1)で作製したEFS1-P、(2)で作製したEFS2-P、ならびに実施例2で作製したpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsLを、それぞれ制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、精製後、EFS1-PとpEFd-AHsH、EFS1-PとpEFd-ALsL、EFS2-PとpEFd-AHsH、ならびにEFS2-PとpEFd-ALsL、をそれぞれライゲーションした。
(4)ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、EFS1を含む抗ヒトgp130受容体抗体のH鎖およびL鎖発現ベクターpEFS1-AHsHおよびpEFS1-ALsL、ならびにEFS2を含む抗ヒトgp130受容体抗体のH鎖およびL鎖発現ベクターpEFS2-AHsHおよびpEFS2-ALsLを得た。
(5)クローニングした領域のヌクレオチド配列を実施例1(12)と同様の方法で解析した。
配列解析の結果、ポリヌクレオチド配列が設計通りであることを確認した。pEFS1-AHsHにおけるプロモーター、シグナル配列および抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号46に、pEFS1-ALsLにおけるプロモーター、シグナル配列および抗ヒトgp130抗体受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号47に、pEFS2-AHsHにおけるプロモーター、シグナル配列および抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号48に、pEFS2-ALsLにおけるプロモーター、シグナル配列および抗ヒトgp130抗体受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドの配列を配列番号49に、それぞれ示す。なお配列番号46および47において、1番目から619番目までがクローニングしたEFS1のヌクレオチド配列であり、632番目のアデニン以降がシグナル配列および抗体各鎖をコードするポリヌクレオチドの配列である。また配列番号48および49において1番目から366番目までがクローニングしたEFS2のヌクレオチド配列であり、379番目のアデニン以降がシグナル配列および抗体各鎖をコードするポリヌクレオチドの配列である。
実施例3 抗体発現量比較(その1)
実施例2ならびに比較例1および2で作製した抗体発現ベクターによる、抗体発現量の比較を行なった。
(1)CHO細胞K1株を10%(w/v)のウシ胎児血清および50μg/mLのカナマイシンを含んだRPM1640培地(Wako社製)にて24穴プレート(BD社製)を用いて37℃、5%COの条件下で培養した。
(2)COS細胞を10%(w/v)のウシ胎児血清および50μg/mLのカナマイシンを含んだD-MEM培地(Gibco社製)にて24穴プレートを用いて37℃、5%COの条件下で培養した。
(3)細胞がコンフルエントになった後、各ウェルの培地を0.3mLのOpti-MEM(Thermo Fisher Scientific社製)に交換した。
(4)実施例2で作製したpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsL、比較例1で作製したpEF1α-AHsHおよびpEF1α-ALsL、比較例2で作製したpEFS1-AHsHおよびpEFS1-ALsL、ならびにpEFS2-AHsHおよびpEFS2-ALsLを用い、H鎖発現ベクターおよびL鎖発現ベクターを各250ngならびに1μLのP3000 Reagentを50μLのOpti-MEMに加え、さらに1μLのLipofectamine 3000(Thermo Fisher Scientific社製)を含んだ50μLのOpti-MEMを加えて、室温で10分間静置後、Opti-MEMに培地交換されたCHO細胞K1株またはCOS細胞が入ったウェルに全量加え、37℃、5%COの条件で3日間培養した。
(5)発現した抗体の発現量を以下に示すEnzyme-Linked ImmunoSorbent Assay(以下、ELISAと表記)によって測定した。
(5-1)抗ヒトIgG-Fab抗体(Bethyl社製)を96穴マイクロプレート(Nunc社製)のウェルに1μg/wellで固定化し(4℃で一晩)、固定化終了後、2%(w/v)のSKIM MILK(BD社製)および150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)によりブロッキングした。
(5-2)洗浄緩衝液(0.05%(w/v)のTween 20、150mMのNaClを含む20mM Tris-HCl緩衝液(pH7.4))で洗浄後、発現した抗ヒトgp130受容体抗体と固相の抗ヒトIgG-Fabとを反応させた(30℃で1時間)。
(5-3)反応終了後、前記洗浄緩衝液で洗浄し、100ng/mLに希釈したペルオキシターゼで標識された抗マウス抗体(Bethyl社製)を100μL/wellで添加した。
(5-4)30℃で1時間反応後、前記洗浄緩衝液で洗浄した後、TMB Peroxidase Substrate(KPL社製)を50μL/wellで添加した。1Mのリン酸を50μL/wellで添加することで発色を止め、マイクロプレートリーダー(テカン社製)を用いて450nmの吸光度を測定した。
(5-5)濃度既知の標準抗体(シグマ社製)を用いて(5-1)から(5-4)と同様な測定を行ない得られた吸光度に基づき、検量線を作成し、当該検量線から抗ヒトgp130受容体抗体の発現量を求めた。
CHO細胞K1株を宿主に用いたときの結果を図2に、COS細胞を宿主に用いたときの結果を図3に、それぞれ示す。いずれの宿主を用いた場合も、プロモーターとして本発明のプロモーターであるEFdpro(EF1apro(配列番号12)のうち621番目のグアニンから798番目のグアニンまでのヌクレオチドが欠損)を用いたとき抗体発現量が最も高かった。なおEFdと同様、EF1aproの一部を欠損させたポリヌクレオチドであるEFS1pro(EF1aproのうち620番目のグアニン以降のヌクレオチドが欠損)やEFS2pro(EF1aproのうち367番目のアデニン以降のヌクレオチドが欠損)では殆ど抗体を発現しなかった。このことから、ヒトEF1αプロモーターを用いて組換えタンパク質を発現させるためには、当該プロモーターの3’末端側領域が必要であることがわかる。
比較例3 抗体発現ベクターの作製(その4)
一般に哺乳動物細胞によるタンパク質発現で用いられるプロモーター(SV40、CMV、CAG)を含む抗体発現ベクターを作製した。
(1)SV40プロモーターを含む抗体発現ベクターの作製
(1-1)実施例1(7)で作製したSV40-Pを制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、アガロースゲル抽出を用いて精製した。該SV40-Pは配列番号50に記載のSV40プロモーターを含んでいる。
(1-2)実施例2で作製したpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsLを制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、アガロースゲル抽出による精製により、EFdproを除去したプラスミドをそれぞれ調製した。
(1-3)(1-1)で得られた制限酵素消化産物と、(1-2)で調製したEFdproを除いた各プラスミドとをライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、SV40proを含む抗ヒトgp130受容体抗体H鎖発現ベクターpSV40-AHsH、およびSV40proを含む抗ヒトgp130受容体抗体L鎖発現ベクターpSV40-ALsLを得た。
(2)CMVプロモーターを含む抗体発現ベクターの作製
(2-1)配列番号51に記載の配列からなるCMVプロモーター領域(CMVpro)のポリヌクレオチドを全合成しプラスミドにクローニングした(FASMAC社に委託)。
(2-2)(2-1)で合成したプラスミドを鋳型として、配列番号52(5’-AGA[TCTAGA]GTTGACATTGATTATTGACTAG-3’)および配列番号53(5’-[GCGGCCGC]TTT<GAATTC>GAGCTCTGCTTATATAGACCTCCC-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(配列番号52の角かっこ内は制限酵素XbaIの認識配列、配列番号53の角かっこ内は制限酵素NotIの認識配列、配列番号53の山かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、表2に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ないCMVプロモーターを増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をCMV-Pと命名した。
(2-3)(2-2)で作製したCMV-Pを制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、アガロースゲル抽出を用いて精製した。
(2-4)(2-3)で得られた制限酵素消化産物と、(1-3)で調製したEFdproを除いた各プラスミドとをライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、CMVproを含む抗ヒトgp130受容体抗体H鎖発現ベクターpCMV-AHsH、およびCMVproを含む抗ヒトgp130受容体抗体L鎖発現ベクターpCMV-ALsLを得た。
(3)CAGプロモーターを含む抗体発現ベクターの作製
(3-1)配列番号54に記載の配列からなるCAGプロモーター領域(CAGpro)のポリヌクレオチドを全合成しプラスミドにクローニングした(GENEWIZ社に委託)。
(3-2)(3-1)で合成したプラスミドを鋳型として、配列番号55(5’-AGA[TCTAGA]GTGAGCCCCACGTTCTGCTTCAC-3’)および配列番号56(5’-[GCGGCCGC]TTT<GAATTC>GCCGCCGGTCACACGCCAGAAGCC-3’)に記載のポリヌクレオチドをプライマー(配列番号55の角かっこ内は制限酵素XbaIの認識配列、配列番号56の角かっこ内は制限酵素NotIの認識配列、配列番号56の山かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として表6に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、CAGプロモーターを増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をCAG-Pと命名した。
(3-3)(3-2)で作製したCAG-Pを制限酵素XbaIおよびEcoRIで消化し、アガロースゲル抽出を用いて精製した。
(3-4)(3-3)で得られた制限酵素消化産物と、(1-3)で調製したEFdproを除いた各プラスミドとをライゲーションした。ライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、CAGproを含む抗ヒトgp130受容体抗体H鎖発現ベクターpCAG-AHsH、およびCAGproを含む抗ヒトgp130受容体抗体L鎖発現ベクターpCAG-ALsLを得た。
(4)(1)から(3)で得られた抗体発現ベクター(計6種類)を、実施例1(14)と同様の方法で配列解析を行なった。なおシークエンス用プライマーとして、pSV40-AHsH、pCMV-AHsHの場合は配列番号15および34を、pCAG-AHsHの場合は配列番号15、34および57(5’-CGTACGGAGCCCCGCACCCGAAGCCGG-3’)を、pSV40-ALsL、pCMV-ALsLの場合は配列番号15および37を、pCAG-ALsLの場合は配列番号15、37および57に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いた。
配列解析の結果、前記抗体発現ベクターはいずれも設計通りのプロモーターを含んでいることを確認した。
実施例4 抗体発現量比較(その2)
抗体発現ベクターとして、実施例2で作製したpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsL、比較例1で作製したpEF1α-AHsHおよびpEF1α-ALsL、比較例3で作製したpSV40-AHsHおよびpSV40-ALsL、pCMV-AHsHおよびpCMV-ALsL、ならびにpCAG-AHsHおよびpCAG-ALsLを用いた他は、実施例3と同様の方法で3日間培養後の抗体の発現量をELISAにて比較した。
CHO細胞K1株を宿主に用いたときの結果を図4に、COS細胞を宿主に用いたときの結果を図5に示す。いずれの宿主を用いた場合も、プロモーターとして本発明のプロモーターであるEFdpro(EF1apro(配列番号12)のうち621番目のグアニンから798番目のグアニンまでのヌクレオチドが欠損)を用いることで、従来のプロモーター(SV40pro、CMVpro、CAGpro)と比較し抗体発現量が向上していることがわかる。
実施例5 抗体発現ベクターの作製(その5)
実施例2で作製した抗体発現ベクターpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsLの分泌シグナル配列を変更したものを作製した。
(1)実施例2(1)で作製したpFU-hG1を鋳型とし、配列番号58(5’-ACAGGGGTCAATTCACAGGTTCAACTCCAG-3’)、配列番号59(5’-GCCTCTTCCCGGGCCCAGGTTCAACTCCAG-3’)、配列番号60(5’-CTCTTCTGCCTACTCTCAGGTTCAACTCCAG-3’)および配列番号61(5’-CTTGTCACCAATTCGCAGGTTCAACTCCAG-3’)のいずれかに記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとし、配列番号25に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをリバースプライマーとして、表4に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で60秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、アガロースゲル抽出による精製を行なった。得られたPCR産物のうち、配列番号58に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をBH-Pと命名し、配列番号59に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をCH-Pと命名し、配列番号60に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をDH-Pと命名し、配列番号61に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をEH-Pと命名した。
(2)実施例2(2)で作製したpFU-hLを鋳型とし、配列番号62(5’-CCAGGCTCCACTGGTGACATTCAGATGAC-3’)、配列番号63(5’-GCCTCTTCCCGGGCCGACATTCAGATGAC-3’)、配列番号64(5’-CTCTTCTGCCTACTCTGACATTCAGATGAC-3’)および配列番号65(5’-CTTGTCACCAACTCGGACATTCAGATGAC-3’)のいずれかに記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとして、配列番号27に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをリバースプライマーとして、表4に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で60秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、アガロースゲル抽出による精製を行なった。得られたPCR産物のうち、配列番号62に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をBL-Pと命名し、配列番号63に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をCL-Pと命名し、配列番号64に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をDL-Pと命名し、配列番号65に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとしたときに得られたPCR産物をEL-Pと命名した。
(3)各シグナル配列を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドを作製した。
(3-1)シグナル配列BH(配列番号66)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチド
(1)で作製したBH-Pを鋳型とし、配列番号66に記載のシグナル配列BH(MKCSWVIFFLLAVVTGVNS)をコードするポリヌクレオチドである配列番号67(5’-ATGAAATGCAGCTGGGTTATCTTCTTCCTGCTGGCAGTGGTTACAGGGGTCAATTCA-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号68(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGAAATGCAGCTGG-3’)および配列番号25に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、表5に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分間の熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことでPCRを行ない、シグナル配列BHを付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドを増幅した。その後、アガロースゲル抽出による精製を行ない得られたPCR産物をBHs-Pと命名した。
(3-2)シグナル配列C(配列番号69)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチド
(1)で作製したCH-Pを鋳型とし、配列番号69に記載のシグナル配列C(MTRLTVLALLAGLLASSRA)をコードするポリヌクレオチドである、配列番号70(5’-ATGACCCGGCTGACCGTGCTGGCCCTGCTGGCTGGCCTGCTCGCCTCTTCCCGGGCC-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号71(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGACCCGGCTGACC-3’)および配列番号25に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列Cを付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドをCHs-Pと命名した。
(3-3)シグナル配列D(配列番号72)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチド
(1)で作製したDH-Pを鋳型とし、配列番号72に記載のシグナル配列D(MKWVTFISLLFLFSSAYS)をコードするポリヌクレオチドである、配列番号73(5’-ATGAAGTGGGTCACCTTCATCTCTCTGCTGTTCCTGTTCTCTTCTGCCTACTCT-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号74(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGAAGTGGGTCACC-3’)および配列番号25に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列Dを付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドをDHs-Pと命名した。
(3-4)シグナル配列E(配列番号75)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチド
(1)で作製したEH-Pを鋳型とし、配列番号75に記載のシグナル配列E(MYRMQLLSCIALSLALVTNS)をコードするポリヌクレオチドである、配列番号76(5’-ATGTACAGGATGCAACTCCTGTCTTGCATTGCACTAAGTCTTGCACTTGTCACCAATTCG-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号77(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGTACAGGATGCAAC-3’)および配列番号25に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列Eを付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドをEHs-Pと命名した。
(4)各シグナル配列を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドを作製した。
(4-1)シグナル配列BL(配列番号78)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチド
(2)で作製したBL-Pを鋳型とし、配列番号78に記載のシグナル配列BL(MESDTLLLWVLLLWVPGSTG)をコードするポリヌクレオチドである、配列番号79(5’-ATGGAGTCAGACACACTCCTGCTATGGGTGCTGCTGCTCTGGGTTCCAGGCTCCACTGGT-3’)に記載の配列からなるポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号80(5’-CTA[GAATTC]GCCACCATGGAGTCAGACAC-3’)および配列番号27に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー(角かっこ内は制限酵素EcoRIの認識配列)として、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列BLを付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドをBLs-Pと命名した。
(4-2)シグナル配列C(配列番号69)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチド
(2)で作製したCL-Pを鋳型とし、配列番号70に記載の配列からなる、シグナル配列C(配列番号69)をコードするポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号71および配列番号27に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマーとして、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列Cを付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドをCLs-Pとした。
(4-3)シグナル配列D(配列番号72)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチド
(2)で作製したDL-Pを鋳型とし、配列番号73に記載の配列からなる、シグナル配列D(配列番号72)をコードするポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号73および配列番号27に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマーとして、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列Dを付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドをDLs-Pとした。
(4-4)シグナル配列E(配列番号75)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチド
(2)で作製したEL-Pを鋳型とし、配列番号76に記載の配列からなる、シグナル配列E(配列番号75)をコードするポリヌクレオチドをシグナルDNAとし、配列番号77および配列番号27に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマーとして、(3-1)と同様にPCRおよび精製した。得られたPCR産物である、シグナル配列Eを付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドをELs-Pとした。
(5)(3)で作製したBHs-P、CHs-P、DHs-PおよびEHs-P、ならびに実施例1で作製したpEFdを、それぞれ制限酵素EcoRIおよびNotIで消化し、精製した。制限酵素処理したpEFdに対して、制限酵素処理したBHs-P、CHs-P、DHs-PまたはEHs-Pをライゲーションした。
(6)(5)で得られたライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、シグナル配列BHを付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-BHsH、シグナル配列C(配列番号69:アズロシジン前駆体の分泌シグナル)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-CsH、シグナル配列D(配列番号72:ヒト血清アルブミンの分泌シグナル)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-DsH、ならびにシグナル配列E(配列番号75:ヒトIL-2の分泌シグナル)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体H鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-EsH、をそれぞれ得た。
(7)(4)で作製したBLs-P、CLs-P、DLs-PおよびELs-P、ならびに実施例1で作製したpEFdを、それぞれ制限酵素EcoRIおよびNotIで消化し精製した。制限酵素処理したpEFdに対して、制限酵素処理したBLs-P、CLs-P、DLs-PまたはELs-Pをライゲーションした。
(8)(7)で得られたライゲーション産物で大腸菌JM109株を形質転換し、培養した形質転換体からプラスミドを抽出することで、シグナル配列BLを付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-BLsL、シグナル配列C(配列番号69:アズロシジン前駆体の分泌シグナル)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-CsL、シグナル配列D(配列番号72:ヒト血清アルブミンの分泌シグナル)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-DsL、ならびにシグナル配列E(配列番号75:ヒトIL-2の分泌シグナル)を付加した抗ヒトgp130受容体抗体L鎖をコードするポリヌクレオチドを含む抗体発現ベクターpEFd-EsL、をそれぞれ得た。
実施例6 抗体発現量比較(その3)
分泌シグナル配列の違いによる抗体発現量の違いを検討した。
抗体発現ベクターとして、実施例2で作製したpEFd-AHsHおよびpEFd-ALsL、実施例5で作製したpEFd-BHsHおよびpEFd-BLsL、pEFd-CsHおよびpEFd-CsL、pEFd-DsHおよびpEFd-DsL、ならびにpEFd-EsHおよびpEFd-EsLを用いた他は、実施例3と同様の方法で3日間培養後の抗体の発現量をELISAにて比較した。
CHO細胞K1株を宿主に用いたときの結果を図6に、COS細胞を宿主に用いたときの結果を図7に示す。いずれの宿主を用いた場合も、分泌シグナルとしてシグナル配列C(配列番号69:アズロシジン前駆体の分泌シグナル)を用いたときが最も抗体発現量が多く、以下、シグナル配列B(H鎖:配列番号66、L鎖:配列番号78)、シグナル配列A(H鎖:配列番号28、L鎖:配列番号31)、シグナル配列D(配列番号72:ヒト血清アルブミンの分泌シグナル)、シグナル配列E(配列番号75:ヒトIL-2の分泌シグナル)の順に抗体発現量が多かった。

Claims (7)

  1. 配列番号12に記載のヌクレオチド配列から、少なくとも621番目のグアニンから798番目のグアニンまでの領域が欠損したポリヌクレオチドであって、配列番号18に記載のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
  2. 請求項1に記載のポリヌクレオチドからなるプロモーター。
  3. 請求項に記載のプロモーターおよびタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
  4. タンパク質が抗体のH鎖またはL鎖である、請求項に記載のベクター。
  5. 請求項または請求項に記載のベクターで哺乳動物細胞を形質転換して得られる形質転換体。
  6. 哺乳動物細胞がCHO細胞またはCOS細胞である、請求項に記載の形質転換体。
  7. 請求項またはに記載の形質転換体を培養することにより組換えタンパク質を生産する工程と、得られた培養物から生産された前記組換えタンパク質を回収する工程とを含む、組換えタンパク質の製造方法。
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