JP7080461B2 - ウイルス不活性化剤、ノロウイルス不活性化剤及び衛生資材 - Google Patents
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Description
そのため、飲食店、給食施設、工場など食品を調理加工する場においては、食物や水等がノロウイルス等に汚染されないようにすることが求められている。
ノロウイルス等を完全に不活性化させる方法としては、加熱処理が知られている。
しかし、飲食店、給食施設、工場など食品を調理加工する場において、常に、食器、調理台、調理器具等を加熱処理することは現実的でなく、食物の種類によっては加熱処理により風味が損なわれてしまう場合がある。つまり、加熱処理は、飲食店、給食施設、工場など食品を調理加工する場において、ノロウイルス等を不活性化する方法として適していなかった。
そのため、人体に対し安全であり、ノロウイルス等を不活性化できる方法が望まれていた。
そのため、ヒトノロウイルスの不活性化に対する各種消毒剤等の消毒効果の検証には、代替ウイルスとしてネコカリシウイルス(FCV)やマウスノロウイルス(MNV)が広く用いられている。FCV及びMNVは、形態的特徴やゲノムの構造から、ヒトノロウイルスに近縁なウイルスであることが明らかにされている。
しかし、このようなウイルス不活性化剤を、実際に飲食店、給食施設、工場などで使用する場合、充分なウイルス不活性化効果を示せなかった。
環境中のタンパク質汚れは、ウイルスの周囲に付着することになる。ウイルスの周囲のタンパク質汚れは、ウイルスの保護膜のように働き、エタノール等のウイルス不活性化成分がウイルスと接触することを阻害すると考えられる。
そのため、非特許文献1に記載されたようなウイルス不活性化剤は、その効果を充分に発揮できなくなると考えられる。
ウイルスにウイルス不活性化成分を接触させることにより、ウイルスを不活性化することができる。
凝集剤は、環境中のタンパク質汚れを凝集させることができ、タンパク質汚れをウイルスの周囲から分離させることができる。
ウイルスの周囲からタンパク質汚れが分離されると、ウイルス不活性化成分とウイルスとが直接接触する。そのため、ウイルス不活性化成分の作用によりウイルスが不活性化されることになる。
ウイルスの周囲からタンパク質汚れが分離されると、ウイルス不活性化成分とウイルスとが直接接触する。そのため、ウイルス不活性化成分の作用によりウイルスが不活性化されることになる。
エタノールは、好適なウイルス不活性化作用を示す。
ウイルス不活性化剤中のエタノールの濃度が8.05重量%未満であると、エタノールの濃度が低いので、エタノールが含まれることによるウイルス不活性化作用が発揮されにくくなる。
ウイルス不活性化剤中のエタノールの割合が85.70重量%を超えると、ウイルス不活性化剤中のエタノールの濃度が高すぎ、引火しやすくなる。
これら天然物抽出物は、好適なウイルス不活性化作用を示す。
ウイルス不活性化剤中の天然抽出物の割合が、0.0001重量%未満であると、充分なウイルス不活性化作用を示しにくくなる。
ウイルス不活性化剤組成物中の天然物抽出物の割合が、5.0重量%を超えると、天然物抽出物によるウイルス不活性化作用が上限に近づき経済的でない。
これらの凝集剤は、タンパク質を充分に凝集させることができる。
ウイルス不活性化剤中の凝集剤の濃度が、0.001重量%未満であると、ウイルス不活性化剤中の凝集剤の濃度が低すぎ、環境中のタンパク質汚れを充分に凝集させにくくなる。
ウイルス不活性化剤中の凝集剤の濃度が、5.0重量%を超えると、凝集剤の濃度が高すぎ、凝集剤が析出しやすくなる。
酸剤は、ウイルス不活性化作用を増強する効果を示す。
これら酸剤は、エタノール等のウイルス不活性化成分と組み合わせたときにウイルス不活性化作用を増強させる効果が特に高い。
ウイルス不活性化剤中の酸剤の濃度が、0.01重量%未満であると、酸剤の濃度が低すぎ、ウイルス不活性化作用を充分に増強させにくくなる。
ウイルス不活性化剤中の酸剤の濃度が、5.0重量%を超えると、酸剤の濃度が高すぎ、ウイルス不活性化剤を噴霧等した際に、べとつきやすくなり、また、酸剤の析出が生じやすくなる。また、pHが低くなりやすく身体に使用した際、又は、身体に付着した際に刺激性が現れる。
ウイルス不活性化剤のpHが上記範囲であると、安全にウイルス不活性化剤を使用することができる。
上記本発明のウイルス不活性化剤は、ノロウイルスに対して高いウイルス不活性化効果を示す。
ウイルスにウイルス不活性化成分を接触させることにより、ウイルスを不活性化することができる。
エタノールは、好適なウイルス不活性化作用を示す。
ウイルス不活性化剤中のエタノールの濃度が8.05重量%未満であると、エタノールの濃度が低いので、エタノールが含まれることによるウイルス不活性化作用が発揮されにくくなる。
ウイルス不活性化剤中のエタノールの濃度が85.70重量%を超えると、ウイルス不活性化剤中のエタノールの濃度が高すぎ、引火しやすくなる。
これら天然物抽出物は、好適なウイルス不活性化作用を示す。
ヒバマタ科の海藻から抽出された海藻抽出物には、フロログルシノール重合体が多く含まれる。
フロログルシノール重合体は、好適なウイルス不活性化作用を示す。
フロログルシノール重合体の構造は、直鎖構造であってもよく、分岐構造を有していてもよく、複数のフロログルシノールが環状に繋がった構造であってもよい。
また、フロログルシノールの重合数は、1000分子以下であることが望ましく、500分子以下であることがより望ましい。
ウイルス不活性化剤中の天然抽出物の割合が、0.0001重量%未満であると、充分なウイルス不活性化作用を示しにくくなる。
ウイルス不活性化剤組成物中の天然物抽出物の割合が、5.0重量%を超えると、天然物抽出物によるウイルス不活性化作用が上限に近づき経済的でない。
本発明のウイルス不活性剤が、エタノール及び天然物抽出物の両方を含んでいると、ウイルス不活性化効果がさらに向上する。
凝集剤は、環境中のタンパク質汚れを凝集させることができ、タンパク質汚れをウイルスの周囲から分離させることができる。
ウイルスの周囲からタンパク質汚れが分離されると、ウイルス不活性化成分とウイルスとが直接接触する。そのため、ウイルス不活性化成分の作用によりウイルスが不活性化されることになる。
ウイルスの周囲からタンパク質汚れが分離されると、ウイルス不活性化成分とウイルスとが直接接触する。そのため、ウイルス不活性化成分の作用によりウイルスが不活性化されることになる。
ポリグルタミン酸塩としては、ポリグルタミン酸Naが望ましい。
これらの凝集剤は、タンパク質を充分に凝集させることができる。
凝集剤が食品添加物として使用できる化合物であると、本発明のウイルス不活性化剤を作業者の手指、食器、調理台、調理器具等に使用した場合であっても安全である。
ウイルス不活性化剤中の凝集剤の濃度が、0.001重量%未満であると、ウイルス不活性化剤中の凝集剤の濃度が低すぎ、環境中のタンパク質汚れを充分に凝集させにくくなる。
ウイルス不活性化剤中の凝集剤の濃度が、5.0重量%を超えると、凝集剤の濃度が高すぎ、凝集剤が析出しやすくなる。
これら酸剤は、エタノール等のウイルス不活性化成分と組み合わせたときにウイルス不活性化作用を増強させる効果が特に高い。
なお、本発明のウイルス不活性化剤は、これら酸剤を1種類だけ含んでいてもよく、複数種類含んでいてもよい。
ウイルス不活性化剤中の酸剤の質量濃度が、0.01重量%未満であると、酸剤の濃度が低すぎ、ウイルス不活性化作用を充分に増強させにくくなる。
ウイルス不活性化剤中の酸剤の質量濃度が、5.0重量%を超えると、酸剤の濃度が高すぎ、ウイルス不活性化剤を噴霧等した際に、べとつきやすくなり、また、酸剤の析出が生じやすくなる。また、pHが低くなりやすく身体に使用した際、又は、身体に付着した際に刺激性が現れる。
ウイルス不活性化剤のpHが上記範囲であると、安全にウイルス不活性化剤を使用することができる。
なお、pHの調整は、本発明のウイルス不活性化剤に含まれる酸剤及び/又は酸剤塩の濃度を調整することにより行うことができる。
上記本発明のウイルス不活性化剤は、ノロウイルスに対して高いウイルス不活性化効果を示す。
なお、本明細書において、「ノロウイルス不活性化剤」とは、ネコカリシウイルス、マウスノロウイルス及びヒトノロウイルスからなる群から選択される少なくとも1種のウイルスに対して使用されるウイルス不活性化剤を意味する。
本発明のウイルス不活性化剤が、このようなウイルス不活性化作用を奏すると、カリシウイルス科ウイルスの感染を防止することができる。
(1)ネコカリシウイルスを、ネコ腎由来株化細胞であるCRFK細胞(ATCC CCL-94)に感染させて細胞を培養する。
(2)次に、ネコカリシウイルスが感染したかどうかを細胞変性効果(Cytopathic effect:CPE)により確認する。
細胞変性効果を確認した後、培養細胞の凍結融解を繰り返すことにより、培養細胞を破砕する。
(3)牛肉エキス(ナカライテスク社製)0.1gをOPTI-MEM培地で溶解して10%肉エキス液を作製し、遠心分離後の培養細胞破砕液の上清と、10%肉エキスとを1:1の割合(容量)で混合し、ウイルス溶液とする。
(4)ウイルス不活性化剤と、ウイルス溶液とを9:1の割合(容量)で混合し、室温で1分経過後、OPTI-MEM培地で100倍希釈することにより、ウイルス不活性化剤のウイルスに対する作用を停止させる。
この工程により得られた溶液をウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液とする。
(5)OPTI-MEM培地と、ウイルス溶液とを9:1の割合(容量)で混合した直後、OPTI-MEM培地で100倍希釈することにより、得られた溶液をウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液とする。
(6)ウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液、ウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液を、それぞれ、OPTI-MEM培地により10倍段階希釈する。CRFK細胞を培養した96wellマイクロプレートの培地を捨て、段階希釈液を100μLずつ加える。
(7)ウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液及びウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液の段階希釈液が加えられたCRFK細胞を37℃、5%CO2の条件で、4日間培養する。
(8)培養したCRFK細胞のCPEを指標にTCID50(Tissue Culture Infectious Dose 50%)により各ウイルス溶液のウイルス感染力価(対数)を定量する。
(9)上記(1)~(8)の工程を3回独立に行い、ウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液を用いて算出されたウイルス感染力価の平均値を、作用時間0分におけるウイルス感染力価とし、ウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液を用いて算出されたウイルス感染力価の平均値を、作用時間1分におけるウイルス感染力価の値とする。
本発明のウイルス不活性化剤が、このようなウイルス不活性化作用を奏すると、カリシウイルス科ウイルスの感染を防止することができる。
(1)マウスノロウイルスを、マウスのマクロファージ由来細胞株であるRAW 264.7細胞(ATCC TIB-71)に感染させて細胞を培養する。
(2)次に、マウスノロウイルスが感染したかどうかを細胞変性効果(Cytopathic effect:CPE)により確認する。
細胞変性効果を確認した後、培養細胞の凍結融解を繰り返すことにより、培養細胞を破砕する。
(3)牛肉エキス(ナカライテスク社製)0.1gをDMEM培地で溶解して10%肉エキス液を作製し、遠心分離後の培養細胞破砕液の上清と、10%肉エキスとを1:1の割合(容量)で混合し、ウイルス溶液とする。
(4)ウイルス不活性化剤と、ウイルス溶液とを9:1の割合(容量)で混合し、室温で1分経過後、10%牛胎児血清含有DMEM培地で100倍希釈することにより、ウイルス不活性化剤のウイルスに対する作用を停止させる。
この工程により得られた溶液をウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液とする。
(5)10%牛胎児血清含有DMEM培地と、ウイルス溶液とを9:1の割合(容量)で混合した直後、10%牛胎児血清含有DMEM培地で100倍希釈することにより、得られた溶液をウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液とする。
(6)ウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液及びウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液を、それぞれ、10%牛胎児血清含有DMEM培地により、10倍段階希釈する。1ウェルにRAW 264.7細胞を50μLずつ分注した96wellマイクロプレートに、各段階希釈液を50μLずつ加える。
(7)ウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液及びウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液の段階希釈液が加えられたRAW 264.7細胞を37℃、5%CO2の条件で、4日間培養する。
(8)培養したRAW 264.7細胞のCPEを指標にTCID50(Tissue Culture Infectious Dose 50%)により各ウイルス溶液のウイルス感染力価(対数)を定量する。
(9)上記(1)~(8)の工程を3回独立に行い、ウイルス不活性化剤0分作用ウイルス溶液を用いて算出されたウイルス感染力価の平均値を、作用時間0分におけるウイルス感染力価とし、ウイルス不活性化剤1分作用ウイルス溶液を用いて算出されたウイルス感染力価の平均値を、作用時間1分におけるウイルス感染力価の値とする。
これらのイオンは、環境中のタンパク質汚れを塩析又は塩溶させることにより、タンパク質汚れをウイルスの周囲から分離させる作用があると考えられる。
ウイルスの周囲からタンパク質汚れが分離されると、ウイルス不活性化成分とウイルスとが直接接触する。そのため、ウイルス不活性化成分の作用によりウイルスが不活性化されることになる。
無機塩としては、硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、亜硝酸ナトリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸第一鉄、硫酸銅等が挙げられる。
なお、本発明のウイルス不活性化剤は、これら無機塩を1種類だけ含んでいてもよく、複数種類含んでいてもよい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、モノグリセリン脂肪酸エステルであってもよく、ポリグリセリン脂肪酸エステルであってもよい。例えば、モノグリセリンカプリル酸エステル、モノグリセリンカプリン酸エステル、モノグリセリンラウリン酸エステル、ジグリセリンカプリル酸エステル、ヘキサグリセリンラウリン酸エステル、デカグリセリンラウリン酸エステル等が挙げられる。
本発明のウイルス不活性化剤、又は、本発明のノロウイルス不活性化剤は、手洗い液、中性洗剤、消臭剤に加えてもよい。
本発明のウイルス不活性化剤、又は、本発明のノロウイルス不活性化剤を含む手洗い液、中性洗剤、消臭剤等は、ポンプボトルやスプレーガンに詰められていてもよい。
本発明のウイルス不活性化剤は、ウイルス不活性化作用を奏するので、このようなウイルス不活性化剤を含む衛生資材を用いることにより、ウイルス感染を防ぐことができる。
エタノールが50.18重量%及びポリグルタミン酸Naが0.28重量%となるように、これら化合物と、水とを混合して実施例1に係るウイルス不活性化剤を作製した。
ウイルス不活性化剤の材料の種類及び割合を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に実施例2~7並びに比較例1及び2に係るウイルス不活性化剤を作製した。
なお、表1中「%」は重量%を意味する。
また、表1中のヒバマタ科海藻抽出物は、商品名:海藻ポリフェノール(フロログルシノールの重合数が10分子以上のフロログルシノール重合体を含有)、製造元:理研ビタミン株式会社である。
ウイルス不活性化剤として、各実施例及び各比較例に係るウイルス不活性化剤を用い、上記(タンパク質汚れ存在時ネコカリシウイルス感染力価測定)の方法に基づき、作用時間0分におけるウイルス感染力価の値と、作用時間1分におけるウイルス感染力価の値との差を算出して評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
A:4.0以上の感染力価の減少(充分な効果あり)
B:2.0以上、4.0未満の感染力価の減少(効果あり)
C:2.0未満の感染力価の減少(効果なし)
ウイルス不活性化剤として、各実施例及び各比較例に係るウイルス不活性化剤を用い、上記(タンパク質汚れ存在時ネコカリシウイルス感染力価測定)の(3)工程において、10%肉エキスを混合せず、遠心分離後の培養細胞破砕液の上清をウイルス溶液とした以外は、上記(タンパク質汚れ存在時ネコカリシウイルス感染力価測定)と同様にタンパク質汚れなし時ネコカリシウイルス感染力価測定を行った。
作用時間0分におけるウイルス感染力価の値と、作用時間1分におけるウイルス感染力価の値との差を算出して評価した。評価基準は上記(タンパク質汚れ存在時ネコカリシウイルスの感染力価測定)の評価基準と同様である。結果を表1に示す。
ウイルス不活性化剤として、各実施例及び各比較例に係る消毒液を用い、上記(タンパク質汚れ存在時マウスノロウイルスの感染力価測定)の方法に基づき、作用時間0分におけるウイルス感染力価の値と、作用時間1分におけるウイルス感染力価の値との差を算出して評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
A:4.0以上の感染力価の減少(充分な効果あり)
B:2.0以上、4.0未満の感染力価の減少(効果あり)
C:2.0未満の感染力価の減少(効果なし)
ウイルス不活性化剤として、各実施例及び各比較例に係るウイルス不活性化剤を用い、上記(タンパク質汚れ存在時マウスノロウイルス感染力価測定)の(3)工程において、10%肉エキスを混合せず、遠心分離後の培養細胞破砕液の上清をウイルス溶液とした以外は、上記(タンパク質汚れ存在時マウスノロウイルス感染力価測定)と同様にタンパク質汚れなし時マウスノロウイルス感染力価測定を行った。
作用時間0分におけるウイルス感染力価の値と、作用時間1分におけるウイルス感染力価の値との差を算出して評価した。評価基準は上記(タンパク質汚れ存在時マウスノロウイルスの感染力価測定)の評価基準と同様である。結果を表1に示す。
Claims (11)
- ウイルス不活性化成分と、凝集剤とを含み、
該ウイルス不活性化成分は、エタノール、及び/又は、フロログルシノールが10分子以上重合してなるフロログルシノール重合体を含み、
該凝集剤は、ポリグルタミン酸又はその塩(ただし、ポリ-γ-グルタミン酸とカチオン性殺菌剤から形成されるポリ-γ-グルタミン酸イオンコンプレックスを除く)であることを特徴とするウイルス不活性化剤。 - 前記ウイルス不活性化成分は、エタノールを含む請求項1に記載のウイルス不活性化剤。
- 前記ウイルス不活性化剤中の前記エタノールの濃度は、8.05~85.70重量%である請求項2に記載のウイルス不活性化剤。
- 前記ウイルス不活性化剤中の前記フロログルシノール重合体の濃度は、0.0001~5.0重量%である請求項1~3のいずれかに記載のウイルス不活性化剤。
- 前記ウイルス不活性化剤中の前記凝集剤の濃度は、0.001~5.0重量%である請求項1~4のいずれかに記載のウイルス不活性化剤。
- さらに、酸剤を含む請求項1~5のいずれかに記載のウイルス不活性化剤。
- 前記酸剤は、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸、酒石酸、アジピン酸、コハク酸、酢酸及びフィチン酸からなる群から選択される少なくとも1種の酸剤である請求項6に記載のウイルス不活性化剤。
- 前記ウイルス不活性化剤中の前記酸剤の濃度は、0.01~5.0重量%である請求項6又は7に記載のウイルス不活性化剤。
- 前記ウイルス不活性化剤のpHは、2~8である請求項1~8のいずれかに記載のウイルス不活性化剤。
- 請求項1~9のいずれかに記載されたウイルス不活性化剤からなることを特徴とするノロウイルス不活性化剤。
- 請求項1~9のいずれかに記載のウイルス不活性化剤、又は、請求項10に記載のノロウイルス不活性化剤を含むことを特徴とする衛生資材。
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