JP7079420B2 - 異常診断装置及び異常診断方法 - Google Patents

異常診断装置及び異常診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7079420B2
JP7079420B2 JP2020535341A JP2020535341A JP7079420B2 JP 7079420 B2 JP7079420 B2 JP 7079420B2 JP 2020535341 A JP2020535341 A JP 2020535341A JP 2020535341 A JP2020535341 A JP 2020535341A JP 7079420 B2 JP7079420 B2 JP 7079420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abnormality
maintenance
movable
movable part
speed reducer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020535341A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020031225A1 (ja
Inventor
康裕 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Publication of JPWO2020031225A1 publication Critical patent/JPWO2020031225A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7079420B2 publication Critical patent/JP7079420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J19/00Accessories fitted to manipulators, e.g. for monitoring, for viewing; Safety devices combined with or specially adapted for use in connection with manipulators
    • B25J19/06Safety devices
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0259Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterized by the response to fault detection
    • G05B23/0283Predictive maintenance, e.g. involving the monitoring of a system and, based on the monitoring results, taking decisions on the maintenance schedule of the monitored system; Estimating remaining useful life [RUL]
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L5/00Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes
    • G01L5/0061Force sensors associated with industrial machines or actuators
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • G05B13/0265Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric the criterion being a learning criterion
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0218Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults
    • G05B23/0224Process history based detection method, e.g. whereby history implies the availability of large amounts of data
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N20/00Machine learning

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、ロボット等の機器に設けられる減速機等の可動部に発生する異常を診断する異常診断装置及び異常診断方法に関する。
従来より、機器に発生する異常を検出する装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1では、診断対象となる機器に異常が発生した際の、日付、音データ、診断結果の正誤、作業の記録(点検の有無、問題の有無、実施した時刻、場所など)を対応付けて記録し、機器に異常が発生したときの音について過去に類似する事例をユーザに提示することが開示されている。
特開2005-339142号公報
しかしながら、上述した特許文献1では、診断対象となる機器に異常が発生した場合において、他の機器の異常との因果関係を知ることができないという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、一の可動部に異常が発生した場合に、これに関連する他の可動部の異常を予測して操作者に提示することが可能な異常診断装置、及び異常診断方法を提供することにある。
本発明の一態様は、各可動部に対して実施した保全に関する保全データを記憶する保全履歴記憶部と、各可動部の異常を診断する制御部とを有する。制御部は、可動部データに基づいて一の可動部の異常を検出した場合に、保全データに基づいて一の可動部の異常に関連して発生する他の可動部の異常を予測し、予測した他の可動部の異常に関する情報を表示部に出力する。
本発明の一態様によれば、一の可動部に異常が発生した場合に、これに関連する他の可動部の異常を予測して操作者に提示することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係る異常診断装置、及びその周辺機器の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示した異常診断装置を一体型のコンピュータで構成した例を示す説明図である。 図3は、本発明に係る異常診断装置で実施される相関分析処理の処理手順を示すフローチャートである。 図4は、本発明に係る異常検出装置の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、外乱トルク、及び異常度の変化を示すグラフである。 図6は、各減速機で検出される異常、及び保全の実施を示す説明図である。 図7Aは、保全履歴Aを示す説明図である。 図7Bは、保全履歴Bを示す説明図である。 図8は、異常診断の経緯を示すツリー画像を示す説明図である。 図9は、ディスプレイに表示する異常診断画像を示す説明図である。 図10は、ディスプレイに表示する異常診断画像を示す説明図であり、保全履歴Aを保全履歴Bに対して拡大して表示する例を示す。 図11は、各減速機で実施された保全(H1~Hn)と、減速機で検出される異常を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態の説明]
図1は、本発明の実施形態に係る異常診断装置、及びその周辺機器の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る異常診断装置102は、ロボット101(機器)、及びユーザインターフェース103(図では「UI」と表記)に接続されており、ロボット101の異常を診断し、診断結果に関するデータをユーザインターフェース103に設けられたディスプレイ62(表示部)に対して出力し、ディスプレイ62に診断結果が表示される。なお、「異常を診断する」とは、現在生じている異常を判定するだけでなく、将来的に発生する異常を予測することを含む概念である。
ロボット101は、例えばティーチングプレイバック型の多軸型ロボットである。ティーチングプレイバックとは、ロボットに付属するティーチングペンダントを使用して、操作者がロボットを実際に動作させ、その動作を記録、再生させてロボットを動作させる機能を示す。なお、本実施形態では、ティーチングプレイバック型のロボットを例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すようにロボット101は、減速機14(可動部)と、動作制御部15と、センサ13と、外乱トルク演算部12と、通信部11を備えている。なお、減速機14はロボット101に複数設けられているが、図1では1つのみを記載している。
減速機14は、ロボットアームの関節軸を動作させるためのサーボモータ(以下、「モータ」と略す)を備えており、動作制御部15の制御により動作する。そして、減速機14を動作させることにより、例えばロボットアームの先端に搭載した溶接電極(溶接部)を、加工の対象となる対象物(例えば、金属製のブランク材)の所望部位に接触させて、溶接作業を実施する。また、溶接作業以外にも、ロボット101により、対象物のプレス、塗装、樹脂成形、組み立て、等の各種作業を実施することができる。
センサ13は、ロボット101に設置され、例えばパルスジェネレータやエンコーダ等を含み、減速機14により動作するロボットアームの位置及び角度、減速機14に設けられるモータの回転角度、回転速度、消費電力、及び電流、減速機14の回転角度等の各種の物理量を検出する。更に、センサ13は、減速機14のモータに生じるトルク値を検出する。センサ13で検出したセンサデータは、通信部11より異常診断装置102に送信される。
動作制御部15は、上述したティーチングにより設定された動作プログラムに従って減速機14を動作させ、ロボット101に搭載される各ロボットアーム、関節軸が所望の動作をするように制御する。更に、ロボット101を稼働させたときの稼働データを通信部11に出力する。稼働データには、ロボット101の稼働に関する各種の情報が含まれる。詳細については後述する。
外乱トルク演算部12は、減速機14のモータに発生する外乱トルクを演算する。外乱トルクとは、モータを制御する際のトルク指令値と、センサ13で検出されるトルク検出値との差分を示す。モータが正常であり減速機14が安定的に動作しているときは、トルク指令値とトルク検出値との差分はほぼ一定となるので、外乱トルクは安定した数値を示す。減速機14に異常が発生している場合には減速機14は安定的に動作せず、外乱トルクに大きな変化が発生する。なお、外乱トルクは、可動部(減速機14)の状態に関する可動部データの一例である。
通信部11は、ロボット101の稼働データ、外乱トルク演算部12で演算された外乱トルク、センサ13で検出された各種のセンサデータを異常診断装置102に送信する。
ロボット101が備える上記した各機能は、1又は複数の処理回路により実装され得る。処理回路は、電気回路を含む処理装置等のプログラムされた処理装置を含む。処理装置は、また、ロボット101が備える機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や従来型の回路部品のような装置を含む。
ユーザインターフェース103は、各種の情報を表示するディスプレイ62と、異常診断装置102より送信される各種の情報の表示を制御する表示制御部61を備えている。更に、操作者が各種の操作を行う入力部63を備えている。入力部63において操作者がロボット101の保全を実施したことを示す保全データを入力した場合には、この保全データを後述する保全履歴DB32(保全履歴記憶部)に書き込む操作を行う。ユーザインターフェース103は、タブレット端末などを用いることも可能である。
次に、異常診断装置102の構成について説明する。異常診断装置102は、制御部51と、各種のデータベース(DB)を備えている。制御部51は、通信部21と、異常度判定部22と、異常予測部23と、通知内容設定部24と、相関分析部25を含んでいる。データベースは、センサDB31と、保全履歴DB32(保全履歴記憶部)と、異常予測DB33と、相関記憶DB34(相関記憶部)と、稼働履歴DB35を含んでいる。
センサDB31は、センサ13で検出されたロボットアームの位置及び角度、モータの回転角度及び回転速度等のセンサデータを記憶する。更に、外乱トルク演算部12で演算された外乱トルク(可動部の状態に関するデータ)を記憶する。
稼働履歴DB35は、ロボット101の稼働データを記憶する。稼働データには、ロボット101の稼働日、稼働を開始した時刻、稼働を停止した時刻、連続して稼働した時間、連続して停止した時間等の、稼働に関する各種のデータが含まれる。また、稼働データには、減速機14の運転モードが含まれる。運転モードには、通常運転モード、保全モード、停止モードが含まれる。
保全履歴DB32は、減速機14に異常が発生した場合や、異常の発生が予測された場合において、ロボット101に対して保全を実施した際の、保全データを記憶する。保全データは、操作者がユーザインターフェース103の入力部63により入力することができる。或いは、ロボット101が上述した保全モードで運転された場合に、保全が実施されているものと判定して自動で保全データを作成して記憶してもよい。保全データには、保全を実施した減速機14のID番号、或いは該減速機14に搭載されるモータのID番号、保全を実施した日時、保全の内容(交換、修理、グリスの更油等)が含まれる。
相関記憶DB34は、後述する相関分析部25で導き出される相関関係(詳細は後述)を記憶する。更に相関記憶DB34は、ロボット101に設けられる一の減速機、及び一の減速機と連動して動作する他の減速機との対応関係を記憶する。例えば、ロボット101に6台の減速機14(これを、減速機14a、14b、14c、14d、14e、14fとする)が設けられており、減速機14aと14bとが連動して動作し、減速機14d、14e、14fが連動して動作する場合に、これらの対応関係を記憶する。なお、「減速機14aと14bが連動して動作する」とは、減速機14aの動作が減速機14bの動作に何らかの影響を与えることを含む概念である。また、以下では個々の減速機を特定して示す場合には、「減速機14a」、「減速機14b」等のようにサフィックスを付して示し、特定しない場合には「減速機14」と示すことにする。
異常予測DB33は、異常予測部23(詳細は後述)で予測された異常予測データを記憶する。例えば、ある減速機14aの外乱トルクにて異常が検出され、更に、減速機14aと連動して動作する減速機14bに生じる異常が予測された際に、予測したデータを異常予測データとして記憶する。
通信部21は、ロボット101に設けられる通信部11との間で通信を行う。通信部21は、ロボット101より送信されるロボット101の稼働データを受信し、稼働履歴DB35に出力する。また、通信部21は、ロボット101より送信される外乱トルク、センサデータを受信して、センサDB31に出力する。
相関分析部25は、保全履歴DB32に記憶されている各減速機14の保全データに基づいて、各減速機14に発生する異常の相関分析を実施する。図6は、各減速機14の保全履歴の一例を示しており、横軸は1~数週間の時間を示している。図6において、「○」は減速機14に生じる異常を示し、「△」はグリスを更油する保全の実施を示し、「□」は減速機14を交換する保全の実施を示している。図6に示すように、各減速機14a、14b、14cでは、異常が発生しその後グリスを更油すると、その後数日以内に高い頻度で減速機14の交換が行われている。従って、グリスの更油とその後の減速機14の交換には相関関係があるものと判定する。相関分析により得られる相関関係を相関記憶DB34に記憶する。
異常度判定部22は、減速機14に搭載されるモータの過去の外乱トルクを、センサDB31から取得し、取得した外乱トルクの異常さを示す異常度を演算する。以下、異常度の演算方法について説明する。外乱トルクがx’であるときの異常度a(x’)を、下記の(1)式で定義する。
a(x’)={(x’-m)}/2・s ・・・(1)
但し、mは外乱トルクの標本平均、sは外乱トルクの標準偏差である。
そして、異常度a(x’)が予め設定した基準値を超える場合には、この外乱トルクは異常であると判定する。図5(a)は減速機14aに生じる外乱トルクを示す波形であり、図5(a)に示す外乱トルクに基づいて上記(1)式により異常度を演算する。その結果、図5(b)示す如くの異常度が演算される。例えば、図5(b)の符号p1では、異常度が基準値(1.0)を超えているので、外乱トルクに異常が発生しているものと判定する。
また、上記以外にも、異常度を演算する方法として、カーネル密度推定や密度比推定等を用いることができる。更に、異常度を演算する他の方法として、外乱トルクと所定値との差分を演算し、更に、この差分の時間経過に対する変化率を演算する。そして、演算した変化率が所定の閾値を上回った場合に外乱トルクは異常であると判定することもできる。上記の所定値は、例えば、1年前の同月の外乱トルクの平均値を用いることができる。
異常予測部23は、各減速機14毎に演算された異常度に基づいて、各減速機14に発生する異常を判定または予測する。前述した異常度判定部22で演算された異常度に基づき、ある減速機14aの異常度が高いと判定された場合には、この減速機14aは異常であると判定する。更に、相関記憶DB34を参照して、減速機14aと連動して動作する減速機14のリストを取得する。本実施形態では、上記リストとして減速機14bが取得される。なお、減速機14aと連動して動作する減速機14は複数存在することもあるが、ここでは一例として減速機14bのみとして説明する。
異常予測部23は、保全履歴DB32に記憶されている減速機14a、14bの保全データ(保全時期、保全の内容等)、及び相関記憶DB34に記憶されている相関関係に基づいて、減速機14a、14bに発生する異常を検出する。
例えば、図6に示したように、ある減速機14の異常が検出されると、その後グリスの更油が行われ、更にその後、減速機14の交換が行われる保全作業が高い頻度で行われている。グリスの更油とその後の減速機14の交換には相関関係があるものと判定する。従って、減速機14aで異常が検出された時点が、減速機14bでグリスの更油を実施した後である場合には、減速機14bで減速機14の交換を必要とする異常が発生している可能性が高いと判定されるので、減速機14bに異常が発生すると予測する。即ち、異常予測部23は、減速機14a(一の可動部)で異常が検出された場合に、相関記憶DB34に記憶された相関関係を参照し、減速機14aで検出された異常と相関関係がある減速機14b(他の可動部)の異常を予測する。
以下、図7A、図7Bを参照してより詳細に説明する。図7Aは、減速機14a、14bにおいて過去に検出された異常と、過去に実施した保全を示す図であり、横軸は1~数週間の時間である。これを、「保全履歴A」とする。また、図7Bは、減速機14a、14bにおいて過去に検出された異常と、過去に実施した保全を示す図であり、横軸は1~数年の期間である。これを、「保全履歴B」とする。図7Aの「☆」は今回検出された異常を示し、図7Bの「◎」は異常が検出されなかったこと、即ち、正常であったことを示す。また、「○」は異常を示し、「△」はグリスの更油を示し、「□」は減速機14の交換を示す。
図7Aの保全履歴Aに示すように、減速機14bでは時刻t1において異常が発生し、その後時刻t2においてグリスの更油が行われている。減速機14aでは、時刻t3において今回の異常が検出されている。
一方、図7Bの保全履歴Bに示すように、減速機14aでは時刻t11において減速機14の交換が行われ、その後一年以内の時刻t12(図7Aのt3に対応)において、今回の異常が検出されている。
異常予測部23では、減速機14aで検出された今回の異常(図7Aのt3、図7Bのt12)は、減速機14aの前回の交換から1年以内であるので、減速機14aに異常が発生する可能性は低いと判定する。
更に、減速機14bでは図7Aの時刻t2においてグリスの更油が行われている。相関記憶DB34に記憶されている相関関係を参照すると、減速機14bに異常が発生している可能性が高い。即ち、図7Aに示す保全履歴Aを参照すると、減速機14bについて時刻t1において異常が検出され、時刻t2においてグリスを更油する保全が行われているので、時刻t3において減速機14bには、減速機の交換が必要になる程度の異常が発生している可能性が高いものと判定される。つまり、減速機14bに異常が発生し、この異常の発生に起因して、減速機14bと動作が連動する減速機14aに異常が発生している可能性が高いものと判定される。
従って、異常予測部23は、減速機14aにおいて異常が検出された場合であっても、減速機14aと連動して動作する減速機14bに異常が発生している可能性が高いものと判断して、減速機14aに加えて、減速機14bの異常を予測する。即ち、異常予測部23は、減速機14aの異常を検出した場合には、少なくとも一つの他の減速機14(減速機14b)の異常に対する保全データを参照して、減速機14bの異常に関する情報を決定する。
通知内容設定部24は、ユーザインターフェース103のディスプレイ62に表示して操作者に通知する内容を設定する。異常予測部23で異常と診断された減速機14の異常診断結果をツリー構造状に表現するツリー画像73を生成する。
図8はツリー画像73の一例を示す説明図である。例えば、減速機14aにおいて異常が検出された場合には、図8のブロックq1に示すように「異常診断ツリー」の画像を生成する。ブロックq2に示すように、このとき演算された異常度の数値「2.1」が基準値「1.0」よりも大きいことを示す「異常度2.1>基準値1.0」の画像を生成する。更に、後述するように、異常度の波形との対応を認識しやすいように記号K1の画像を生成する。なお、本実施形態で説明する「記号」とは文字、所定のマーク、アイコンなども含む概念である。
ブロックq3に示すように、「保全履歴B」「1年以内に減速機14aを交換」の画像を生成する。ブロックq4に示すように、「保全履歴A」「減速機14b:要注意」の画像を生成する。
更に、この異常に対して実施する保全の内容を示す画像を生成する。この場合は、減速機14aまたは減速機14bに異常が発生していることが想定されるので、ブロックq5に示すように「減速機14a、減速機14bのグリスの鉄粉濃度を測定してください」の保全の実施を示す画像を生成する。ツリー画像73は、減速機14a、及び異常の発生が予測される減速機14bに対する保全指令を含み、異常の発生と保全指令の関係が対応付けされている。
異常の発生から保全の実施までの流れを示すブロックq1~q5の表示枠を太線で表示する。それ以外のブロックq6、q7、q8の表示枠を細線で表示する。従って、減速機14aで異常が検出された際に、異常予測部23において減速機14bの異常が予測されるまでの経緯を系統付けて操作者に認識させることができる。また、ブロックq1~q5とブロックq6~q8を色分けして表示することや、網掛け表示などにより強調表示してもよい。
即ち、通知内容設定部24は、減速機14aの異常を検出した場合に、減速機14aの情報、及び減速機14bの情報(図8、図9のブロックq4、q6)をツリー構造状に表示するツリー画像73(図9参照)を生成する。そして、減速機14bの情報を、減速機14bの異常予測の内容に応じて、減速機14bの情報の表示形態(例えば、線の太さ)を変更したツリー画像73を生成する。
通知内容設定部24は、上記のツリー画像73、及び図5に示した外乱トルクの波形、異常度の波形を示す異常度表示画像71、図7A、図7Bに示した保全履歴画像72を生成する。保全履歴画像72は、保全履歴Aを示す画像(第1の保全履歴画像)と、保全履歴Aとは時間軸のスケールが相違する保全履歴Bを示す画像(第2の保全履歴画像)を含んでいる。生成した各画像71、72、73を組み合わせて、図9に示す異常診断画像70を生成する。なお、図9に示すブロックq5、q7、q8には、図8に示すブロックq5、q7、q8と同一の操作指示が示される。
ここで、異常診断装置102は、図2に示すようにCPU41(中央処理装置)、メモリ42、及び各データベース(センサDB31、保全履歴DB32、異常予測DB33、相関記憶DB34、稼働履歴DB35)を備えるコンピュータを用いて実現することもできる。コンピュータを異常診断装置102として機能させるためのコンピュータプログラム(異常診断プログラム)を、コンピュータにインストールして実行する。これにより、CPU41は、異常診断装置102が備える複数の情報処理回路、即ち、通信部21、異常判定部22、異常予測部23、通知内容設定部24、及び相関分析部25として機能する。
異常診断装置102が備える上記した各機能は、1又は複数の処理回路により実装することができる。処理回路は、電気回路を含む処理装置等のプログラムされた処理装置を含む。処理装置は、また、異常診断装置102が備える機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や従来型の回路部品のような装置を含む。
[第1実施形態の動作の説明]
次に、第1実施形態に係る異常診断装置102の作用を、図3、図4に示すフローチャートを参照して説明する。図3は相関分析部25により実行される相関分析処理の処理手順を示すフローチャートである。
初めに、ステップS11において、相関分析部25は、保全履歴DB32より各減速機14にて実施された保全データを取得する。
ステップS12において、相関分析部25は、複数の減速機14で実施された保全データに基づいて相関分析を実施する。例えば、図6に示したように、減速機14の異常が検出され(図中「○」で表記)、その後グリスの更油が行われ(図中「△」で表記)、更にその後、減速機14の交換(図中「□」で表記)が行われる保全作業が高い頻度で行われるので、グリスの更油とその後の減速機14の交換には相関関係があるものと判定する。
ステップS13において、相関分析部25は、相関分析により得られた相関関係を相関記憶DB34に記憶し、本処理を終了する。
図4は、異常診断処理の処理手順を示すフローチャートである。初めにステップS31において、異常判定部22は、ある減速機(ここでは、減速機14aとする)の外乱トルクを、センサDB31より取得する。その結果、例えば図5(a)に示すように、外乱トルクの時系列的なデータが得られる。
ステップS32において、異常判定部22は、取得した外乱トルクに基づき、前述した(1)式を用いて減速機14aの異常さを示す異常度を演算する。その結果、例えば図5(b)に示すように、異常度の時系列的なデータが得られる。
ステップS33において、異常判定部22は、ステップS32の処理で演算した異常度に基づいて、減速機14aに異常が発生しているか否かを判断する。例えば、異常度の基準値を1.0に設定し、演算した異常度がこの基準値を上回った場合に、減速機14aが異常であると判断する。図5(b)に示す例では、符号p1に示す時点で異常度が基準値を上回っているので、異常であると判定する。
減速機14aに異常が発生していなければ(ステップS33でNO)、本処理を終了する。即ち、通知内容設定部24は、全ての減速機14に異常が発生していない場合には、異常に関する情報を表示しない。各減速機14のうちの少なくとも一つに異常が発生していると診断された場合にのみ異常に関する情報をディスプレイ62に表示する。
ステップS34において、通知内容設定部24は、ユーザインターフェース103のディスプレイ62に表示する外乱トルク、及び異常度の表示データを生成する。その結果、図9に示す異常度表示画像71の表示データが生成される。
ステップS35において、異常予測部23は、相関記憶DB24に記憶されている情報に基づき、減速機14aと連動して動作する減速機14のリストを取得する。その結果、減速機14aと連動して動作する減速機14として、例えば減速機14bが特定される。
ステップS36において、異常予測部23は、保全履歴DB32より減速機14a、14bの保全データを取得する。
ステップS37において、通知内容設定部24は、ディスプレイ62に表示する保全履歴A(図7A参照)、及び保全履歴B(図7B参照)の表示データを生成する。その結果、図9に示す保全履歴画像72の表示データが生成される。
ステップS38において、異常予測部23は保全履歴Bを参照する。更に、ステップS39において、減速機14aにて検出された異常は、保全履歴Bの保全データと矛盾するか否かを判定する。矛盾すると判定された場合には(ステップS39でYES)、ステップS40に処理を進め、矛盾すると判定されない場合には(ステップS39でNO)、ステップS43に処理を進める。
図7Bに示した保全履歴Bでは、時刻t11において減速機14aの交換を実施しており、時刻t12で検出される今回の異常は時刻t11から1年以内であるので、減速機14aに異常が発生している可能性が低い。従って、減速機14aにて検出された異常は、保全履歴Bの保全データと矛盾すると判定される(ステップS39でYES)。
ステップS40において、異常予測部23は保全履歴Aを参照し、ステップS41において、減速機14bに異常を示す保全データが存在するか否かを判定する。異常を示す保全データが存在する場合には(ステップS41でYES)、ステップS42に処理を進め、存在しない場合には(ステップS41でNO)、ステップS43に処理を進める。
図7Aに示す例では、時刻t1において減速機14bの異常が検出され、時刻t2においてグリスの更油が行われているので、その後の時刻t3において減速機14bの交換を必要とする異常が発生している可能性が高い。従って、異常を示す保全データが存在すると判定される(ステップS41でYES)。
ステップS42において、異常予測部23は、減速機14a、14bの鉄粉濃度の測定指示を決定する。
ステップS43において、異常予測部23は、減速機14aの鉄粉濃度の測定指示を決定する。
ステップS44において、通知内容設定部24は、図8に示したツリー画像73の表示データを生成する。ツリー画像73は、減速機14aにて異常が検出された際に、この異常検出に対して、操作者に指示する作業内容に至るまでの経緯が操作者に認識しやすい態様とする。更に、図5に示した外乱トルク及び異常度を示す異常度表示画像71の表示データ、図7A、図7Bに示した保全履歴画像72の表示データを生成し、図9に示す異常診断画像70の表示データを生成する。
図9に示すように、異常度表示画像71には、記号K1(クリップのマーク)を表示し、更に「異常度2.1>基準値1.0」を表示する。これと同じ記号K1及び文字をツリー画像73のブロックq2に表示する。つまり、異常度表示画像71に示した記号と同一の記号を、ツリー画像73中の対応する情報に付帯させて、ツリー画像73及び異常度表示画像71を含む異常診断画像70を生成している。従って、ツリー画像73と異常度表示画像71の対応関係を認識しやすい態様で表示することができる。
一方、保全履歴画像72には、記号K2を表示し、更に「減速機14b:要注意」を表示する。これと同じ記号K2及び文字をツリー画像73のブロックq4に表示する。つまり、保全履歴画像72に示した記号と同一の記号を、ツリー画像73中の対応する情報に付帯させて、ツリー画像73及び保全履歴画像72を含む異常診断画像70を生成している。従って、ツリー画像73と保全履歴画像72の対応関係を認識しやすい態様で表示することができる。
ステップS45において、通知内容設定部24は、図9に示した異常診断画像70の表示データをユーザインターフェース103に出力する。その後、本処理を終了する。
ユーザインターフェース103の表示制御部61は、異常診断画像70の表示データを受信し、図9に示す如くの異常診断画像70をディスプレイ62に表示する。操作者は、ディスプレイ62に表示された画像を見ることにより、減速機14aの外乱トルクが大きく変動して異常が検出され、更に、減速機14aと関連して動作する減速機14bに異常が発生している可能性があることを認識できる。
このようにして、第1実施形態に係る異常診断装置102では以下に示す効果を達成することができる。
(1)
減速機14a(一の可動部)の外乱トルク(可動部の状態に関するデータ)に基づいて、減速機14aの異常が検出された場合には、減速機14aと連動して動作する減速機14b(他の可動部)の異常を予測し、異常に関する情報をディスプレイ62に表示する。従って、異常が検出された減速機14aのみならず、減速機14aで検出された異常に関連して異常の発生の可能性がある減速機14bの異常を操作者に知らせることができ、幅広い減速機14の異常診断が可能となる。
(2)
異常予測部23は、保全履歴DB32に記憶されている保全データから、各減速機14で実施された保全の時期、グリスの更油や減速機14の交換等の保全の内容に基づいて、減速機14の異常に関する情報を決定する。従って、より高精度な減速機14の異常診断が可能となる。
(3)
減速機14aの異常が検出された場合には、減速機14aと連動して動作する減速機14bの保全データを参照して、減速機14bの異常に関する情報を決定する。従って、高精度な減速機14の異常診断が可能となる。
(4)
相関分析部25は、各減速機14に発生する異常、及び各減速機14で実施される保全の内容に基づいて相関分析を行い、各減速機14の相関関係を相関記憶DB34に記憶する。そして、相関記憶DB34に記憶されている相関関係に基づき、減速機14aで異常が検出された場合には、減速機14aに発生した異常と相関関係のある減速機14bの異常を予測する。従って、各減速機14に発生する異常、及び各減速機14で実施される保全の相関関係に応じた高精度な異常診断が可能となる。
(5)
減速機14aで異常が検出された場合には、図9に示すツリー画像73の表示データを生成する。更に、ツリー画像73では、異常の発生から保全の実施までの流れを、強調して表示する。具体的には、図9に示すブロックq1~q5の枠を太線で表示する。従って、操作者は異常診断のツリー画像73を見ることにより、異常の発生から保全の実施までの経緯を、系統付けて認識することができる。ロボット101についての専門的な知識を持たない操作者であっても、認識しやすい態様での異常診断画像70の表示が可能となる。なお、網掛け表示や表示色などを用いて強調表示してもよい。
(6)
図9に示すように、保全履歴画像72に表示する記号K2と、異常診断ツリーの対応箇所(ブロックq4)に表示する記号K2を同一の記号としている。操作者は、ツリー画像73とその根拠となる内容を同一の記号で対応付けて認識することができる。操作者に対してより理解しやすい態様での表示が可能となる。
(7)
図9に示すように、外乱トルク及び異常度を示す異常度表示画像71に表示する記号K1と、異常診断ツリーの対応箇所(ブロックq2)に表示する記号K1を同一としている。操作者は、ツリー画像73とその根拠となる内容を同一の記号で対応付けて認識することができる。操作者に対してより理解しやすい態様での表示が可能となる。
(8)
図9に示すように、ツリー画像73には、減速機14aに発生した異常と、異常の発生が予測される減速機14bで実施する保全の内容を対応付けて表示する。減速機14aに発生した異常に関連して実施するべき保全の内容(ブロックq5、q7、q8)を、操作者に対してより認識しやすい態様で知らせることが可能となる。
(9)
通知内容設定部24は、少なくとも一つの減速機14に異常が発生したと場合にのみ、図9に示した診断画像の表示指令を出力する。このため、不要な表示を省略することができる。また、異常が発生していないときには、異常診断画像70は表示されないので、異常が発生しているか否かの認識を誤るという問題の発生を抑制することができる。
[第1実施形態の変形例の説明]
次に、上述した第1実施形態の変形例について説明する。変形例では、保全履歴画像72として表示する保全履歴A、保全履歴Bのうち、減速機14bの異常を予測するための根拠となった保全履歴を拡大、或いは強調して表示する。即ち、時間軸のスケールが異なる2つの保全履歴、即ち、保全履歴A、保全履歴Bを表示し、このうち異常の発生を予測する根拠となった保全履歴の画像を拡大表示、或いは強調表示する。例えば、図10に示すように、保全履歴Aを保全履歴Bよりも拡大して表示する。従って、減速機14bが異常であると判断するに至る根拠を、より認識し易い態様で操作者に知らせることが可能となる。
[第2実施形態の説明]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る異常診断装置の装置構成は、前述した図1と同様である。第2実施形態では、図1に示した相関分析部25において、各減速機14で過去に検出された異常データ、及び実施した保全履歴に基づき機械学習を実施して学習モデルを生成する点で前述した第1実施形態と相違する。即ち、相関分析部25は、保全履歴DB32に記憶されている少なくとも一部の期間における各減速機14の保全データに基づいて、異常が発生する可能性の高い保全データのパターンを学習する機械学習を実施する。更に、機械学習の結果に基づいて減速機14の異常を検出する。
機械学習は、保全履歴に含まれる過去の異常データ及び保全データから、その規則性を抽出して学習モデルを生成する。その手法として例えば、周知の「教師あり学習」を用いることができる。
「教師あり学習」は、過去に検出された異常データ、及び実施した保全データを多数取得し、それらのデータの組み合わせ、発生順序、発生の時間間隔から学習モデルを生成する。図11は、各減速機14で実施された保全(H1~Hn)と、減速機14で検出される異常を示すタイミングチャートである。図11に示すように過去における時刻t21(例えば、1ヶ月前)よりも前に各減速機14にて実施した各種の保全(H1~Hn)の内容(符号201参照)と、各減速機14に発生する異常データとの関係に基づいて機械学習を実施して学習モデルを生成する。生成した学習モデルを相関記憶DB34に記憶する。
また、教師あり学習以外の手法として「教師なし学習」を用いて学習モデルを生成することもできる。更に、機械学習以外の手法として、ディープラーニングを用いて学習モデルを生成することもできる。
そして、異常予測部23は、ある減速機14にて異常が検出された場合には、相関記憶DB34に記憶されている学習モデルを参照して、異常が発生する可能性の高い他の減速機14を抽出する。
第2実施形態に係る異常診断装置は、学習モデルを用いる点以外は、前述した第1実施形態と同様であるので処理手順の説明を省略する。
このようにして、第2実施形態に係る異常診断装置では、各減速機14において過去に実施した保全データに基づき、機械学習の手法を用いて学習モデルを生成する。そして、減速機14aにて異常が発生した際には、上記の学習モデルを参照して、減速機14bに発生する異常を予測する。従って、より高精度な減速機14の異常診断が可能となる。
なお、異常を診断する対象の機器はロボット101に限定されるものでない。例えば、モータの代わりに自動車のエンジン、減速機14の代わりにトランスミッションを用いてもよい。また、移動体の回転機構、遊園地の遊具などの移動体、3次元プリンターなどの工作機械、すなわち回転機構とそれを伝達する機構を有する全ての機器も対象にすることができる。また、その他の種類の機器を対象としてもよい。
また、異常診断装置を遠隔地に配置し、必要な信号やデータを通信回線を介して送受信して、機器の異常を判定してもよい。また、複数の機器の異常を1台の異常診断装置で診断してもよい。また、複数の機器は互いに異なる場所に配置されていてもよい。
以上、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
11 通信部
12 外乱トルク演算部
13 センサ
14 減速機
15 動作制御部
21 通信部(制御部)
22 異常度判定部(制御部)
23 異常予測部(制御部)
24 通知内容設定部(制御部)
25 相関分析部(制御部)
31 センサDB
32 保全履歴DB(保全履歴記憶部)
33 異常予測DB
34 相関記憶DB(相関記憶部)
61 表示制御部
62 ディスプレイ(表示部)
101 ロボット
102 異常診断装置
103 ユーザインターフェース(UI)

Claims (12)

  1. 複数の可動部を有する機器に設置されたセンサから取得した、前記各可動部の状態に関する可動部データに基づいて前記各可動部の異常を診断し、前記診断の結果を表示部に出力する異常診断装置であって、
    前記各可動部に対して実施した保全に関する保全データを記憶する保全履歴記憶部と、
    前記可動部データに基づいて前記各可動部の異常を検出する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記可動部データに基づいて一の可動部の異常を検出した場合に、前記保全データに基づいて前記一の可動部の異常に関連して発生する他の可動部の異常を予測し、前記他の可動部の異常が予測された場合には、前記他の可動部の前記可動部データに関係なく、前記予測した前記他の可動部の異常に関する情報を前記表示部に出力すること
    を特徴とする異常診断装置。
  2. 前記制御部は、前記保全履歴記憶部に記憶されている前記保全データのうち前記各可動部で実施された保全の時期、及び保全の内容に基づいて前記他の可動部の異常に関する情報を決定すること
    を特徴とする請求項1に記載の異常診断装置。
  3. 前記制御部は、前記一の可動部の異常を検出した場合に、少なくとも一つの他の可動部の異常に対する保全データを参照して、前記他の可動部の異常に関する情報を決定すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の異常診断装置。
  4. 前記一の可動部に発生する異常と、前記他の可動部に発生する異常との間の相関関係を記憶する相関記憶部、を更に備え、
    前記制御部は、前記一の可動部で異常が検出された場合に、前記相関記憶部に記憶された相関関係を参照し、前記一の可動部で検出された異常と相関関係がある他の可動部の異常を予測すること
    を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  5. 前記制御部は、前記保全履歴記憶部に記憶されている、少なくとも一部の期間における前記各可動部の保全データに基づいて、異常を検出した前記一の可動部の情報を入力すると前記他の可動部において異常が発生する可能性の程度が出力されるように可動部同士の保全データのパターンを学習する機械学習を実施し、前記機械学習の結果に基づいて前記他の可動部の異常を検出すること
    を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  6. 前記制御部は、前記一の可動部の異常を検出した場合に、前記一の可動部の異常に関する情報、及び前記予測した前記他の可動部の異常に関する情報をツリー構造状に表現するツリー画像を生成し、
    前記他の可動部の異常予測の内容に応じて、前記予測した前記他の可動部の異常に関する情報の表示形態を変更して前記表示部に出力すること
    を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  7. 前記制御部は、前記ツリー画像に加えて、前記一の可動部、及び少なくとも一つの他の可動部の時系列的な保全データを示す保全履歴画像を生成し、
    前記他の可動部の異常を予測した場合には、予測の根拠となる保全データを示す記号を前記保全履歴画像に付帯させ、且つ、前記ツリー画像における前記予測した前記他の可動部の異常に関する情報に前記記号と同一の記号を付帯させて、前記ツリー画像及び前記保全履歴画像を前記表示部に出力すること
    を特徴とする請求項6に記載の異常診断装置。
  8. 前記制御部は、前記保全履歴画像として、第1の保全履歴画像及び前記第1の保全履歴画像とは時間軸のスケールが相違する第2の保全履歴画像を生成し、
    前記第1の保全履歴画像と、前記第2の保全履歴画像のうち、前記他の可動部の異常を予測した根拠となる保全データが含まれる画像を強調、または拡大して前記表示部に出力すること
    を特徴とする請求項7に記載の異常診断装置。
  9. 前記制御部は、前記可動部データに生じる異常さを示す異常度を演算し、
    前記ツリー画像に加えて、前記可動部データ及び前記異常度を含む異常度表示画像を生成し、
    前記他の可動部の異常を予測した場合には、予測の根拠となる前記異常度を示す記号を前記異常度表示画像に付帯させ、且つ、前記ツリー画像における前記他の可動部の異常に関する情報に前記記号と同一の記号を付帯させて、前記ツリー画像及び前記保全履歴画像を前記表示部に出力すること
    を特徴とする請求項6に記載の異常診断装置。
  10. 前記ツリー画像は、前記一の可動部、及び前記予測した前記他の可動部、に対する保全指令をさらに含み、前記異常の発生と前記保全指令の関係が対応付けされていること
    を特徴とする請求項6~9のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  11. 前記制御部は、前記各可動部のうちの少なくとも一つに異常が発生していると診断された場合にのみ、前記異常に関する情報を前記表示部に出力すること
    を特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  12. 複数の可動部を有する機器に設置されたセンサから取得した、前記各可動部の状態に関する可動部データに基づいて前記各可動部の異常を診断し、前記診断の結果を表示部に出力する異常診断方法であって、
    前記可動部データに基づいて一の可動部の異常を検出した場合に、各可動部に対して実施した保全に関する保全データに基づいて前記一の可動部の異常に関連して発生する他の可動部の異常を予測し、前記他の可動部の異常が予測された場合には、前記他の可動部の前記可動部データに関係なく、前記予測した前記他の可動部の異常に関する情報を前記表示部に出力すること
    を特徴とする異常診断方法。
JP2020535341A 2018-08-06 2018-08-06 異常診断装置及び異常診断方法 Active JP7079420B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2018/029338 WO2020031225A1 (ja) 2018-08-06 2018-08-06 異常診断装置及び異常診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020031225A1 JPWO2020031225A1 (ja) 2021-08-02
JP7079420B2 true JP7079420B2 (ja) 2022-06-02

Family

ID=69414244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020535341A Active JP7079420B2 (ja) 2018-08-06 2018-08-06 異常診断装置及び異常診断方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20210178615A1 (ja)
EP (1) EP3835750A4 (ja)
JP (1) JP7079420B2 (ja)
CN (1) CN112534236B (ja)
WO (1) WO2020031225A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7357494B2 (ja) * 2019-09-13 2023-10-06 住友重機械工業株式会社 診断システム
CN117222878A (zh) * 2021-03-29 2023-12-12 川崎重工业株式会社 机器人故障预兆检测装置以及机器人故障预兆检测方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005202886A (ja) 2004-01-19 2005-07-28 Kawahara Tekko Kk 機械の故障とメンテナンスの支援システム
JP2009252085A (ja) 2008-04-09 2009-10-29 Nec Fielding Ltd 保守作業支援システム及びその方法
JP2011048760A (ja) 2009-08-28 2011-03-10 Fujifilm Corp 建設検査支援装置、建設検査システム、建設検査支援方法および建設検査支援プログラム
JP2015027229A (ja) 2013-07-29 2015-02-05 株式会社日立製作所 列車運行aiシステム及び列車運行障害復旧支援方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1007757B (zh) * 1985-04-01 1990-04-25 西屋电器公司 诊断的***和方法
JP3092453B2 (ja) * 1994-07-27 2000-09-25 宇部興産株式会社 遊星歯車機構の診断方法
US6820038B1 (en) * 2001-09-04 2004-11-16 Accenture Global Services Gmbh Component provisioning or issuance in a maintenance, repair or overhaul environment
JP2005339142A (ja) 2004-05-26 2005-12-08 Tokyo Electric Power Co Inc:The 設備保全支援装置
US7366590B2 (en) * 2006-03-23 2008-04-29 Mitchell Gabriel Mircea Balasu Impending failure and failure annunciation systems for actuators and drive train components
JP2009110066A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Toshiba Corp 保守カルテ表示装置および保守カルテ表示方法
JP4523977B2 (ja) * 2008-03-19 2010-08-11 関東自動車工業株式会社 ロボット内蔵減速機の故障診断方法及び装置
US8955365B2 (en) * 2008-12-23 2015-02-17 Embraer S.A. Performance monitoring and prognostics for aircraft pneumatic control valves
US8660875B2 (en) * 2009-11-02 2014-02-25 Applied Materials, Inc. Automated corrective and predictive maintenance system
JP2012137934A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Hitachi Ltd 異常検知・診断方法、異常検知・診断システム、及び異常検知・診断プログラム並びに企業資産管理・設備資産管理システム
JP5149416B2 (ja) * 2011-04-06 2013-02-20 ファナック株式会社 ロボットの異常検出機能を有するロボットシステム及びその制御方法
CN103728965B (zh) * 2012-10-15 2017-02-22 中航商用航空发动机有限责任公司 一种航空发动机的监视装置和方法、fadec***
US20140358453A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-04 Honda Motor Co., Ltd. Robot reducer predictive trending
US9444392B2 (en) * 2014-04-02 2016-09-13 Mitsubishi Electric Corporation Motor control device and motor control system
EP3204881B1 (en) * 2014-11-14 2021-05-26 Zoll Medical Corporation Medical premonitory event estimation
MY196467A (en) * 2015-05-20 2023-04-12 Nissan Motor Failure Diagnostic Device and Failure Diagnostic Method
MX365933B (es) * 2015-05-21 2019-06-20 Nissan Motor Dispositivo de diagnostico de fallas y metodo de diagnostico de fallas.
CN107614215B (zh) * 2015-05-22 2021-06-08 日产自动车株式会社 故障诊断装置及故障诊断方法
CA2986736C (en) * 2015-05-25 2018-12-04 Nissan Motor Co., Ltd. Failure diagnosis device and failure diagnosis method
JP6428935B2 (ja) * 2015-05-29 2018-11-28 日産自動車株式会社 故障診断装置及び故障診断方法
JP6148316B2 (ja) * 2015-07-31 2017-06-14 ファナック株式会社 故障条件を学習する機械学習方法及び機械学習装置、並びに該機械学習装置を備えた故障予知装置及び故障予知システム
US20180284735A1 (en) * 2016-05-09 2018-10-04 StrongForce IoT Portfolio 2016, LLC Methods and systems for industrial internet of things data collection in a network sensitive upstream oil and gas environment

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005202886A (ja) 2004-01-19 2005-07-28 Kawahara Tekko Kk 機械の故障とメンテナンスの支援システム
JP2009252085A (ja) 2008-04-09 2009-10-29 Nec Fielding Ltd 保守作業支援システム及びその方法
JP2011048760A (ja) 2009-08-28 2011-03-10 Fujifilm Corp 建設検査支援装置、建設検査システム、建設検査支援方法および建設検査支援プログラム
JP2015027229A (ja) 2013-07-29 2015-02-05 株式会社日立製作所 列車運行aiシステム及び列車運行障害復旧支援方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN112534236A (zh) 2021-03-19
EP3835750A1 (en) 2021-06-16
JPWO2020031225A1 (ja) 2021-08-02
CN112534236B (zh) 2023-03-24
US20210178615A1 (en) 2021-06-17
EP3835750A4 (en) 2021-08-04
WO2020031225A1 (ja) 2020-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4789277B2 (ja) プラント運転支援装置
US20200198128A1 (en) Learning data confirmation support device, machine learning device, and failure predicting device
EP3235611B1 (en) Robot maintenance assist device and method
JP7079420B2 (ja) 異常診断装置及び異常診断方法
CN112512762B (zh) 异常判定装置和异常判定方法
US11740592B2 (en) Control method, control apparatus, mechanical equipment, and recording medium
JP2020091694A (ja) 処理時間監視装置
JP2017064831A (ja) 遠隔作業支援システム及び遠隔作業支援方法
CN110058983A (zh) 异常检查参数调整显示装置
JP7131611B2 (ja) 異常判定装置及び異常判定方法
JPH08202431A (ja) 運転手順ガイド装置
CN112005256B (zh) 维护记录制作装置和维护记录制作方法
JP6881673B2 (ja) 異常検出装置及び異常検出方法
JP7425191B2 (ja) 工具診断装置
US20220088802A1 (en) Information processing method, information processing apparatus, display method, display apparatus, recording medium, method of manufacturing products, and method of acquiring learning data
JP7056733B2 (ja) 異常検出装置及び異常検出方法
WO2023089773A9 (ja) 異常診断装置、異常診断システム、及び記憶媒体
US20230074570A1 (en) Industrial Plant Operator Intervention System for Use in an Industrial Plant
JP2020006459A (ja) 異常判定装置及び異常判定方法
CN115311756A (zh) 信息处理方法和装置、控制程序、存储介质、制造产品的方法、以及获取学习数据的方法
JPWO2021100128A1 (ja) 教師データ生成装置、教師データ生成方法、教師データ生成プログラムおよび記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20210129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210416

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220421

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220504

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7079420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151