JP7077452B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7077452B2
JP7077452B2 JP2021072542A JP2021072542A JP7077452B2 JP 7077452 B2 JP7077452 B2 JP 7077452B2 JP 2021072542 A JP2021072542 A JP 2021072542A JP 2021072542 A JP2021072542 A JP 2021072542A JP 7077452 B2 JP7077452 B2 JP 7077452B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
light
liquid crystal
transistor
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021072542A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021121856A (ja
Inventor
舜平 山崎
大介 久保田
圭 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2021072542A priority Critical patent/JP7077452B2/ja
Publication of JP2021121856A publication Critical patent/JP2021121856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7077452B2 publication Critical patent/JP7077452B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン
、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に
、本発明の一態様は、半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、照明装置、それらの
駆動方法、またはそれらの作製方法に関する。特に、曲面に表示が可能な表示装置(表示
パネル)に関する。または、曲面に表示が可能な表示装置を備える電子機器、発光装置、
照明装置、またはそれらの作製方法に関する。
なお、本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装
置全般を指す。トランジスタ、半導体回路、演算装置、記憶装置等は半導体装置の一態様
である。また、撮発光装置、表示装置、電子機器、照明装置および電子機器は半導体装置
を有している場合がある。
近年、スマートフォンやタブレット型端末などの電子機器が広く普及し、屋外で情報通信
を利用する機会が増えている。また、電子機器が備える表示装置の分野においては、限ら
れた容量のバッテリで長時間の動作が可能な低消費電力技術の開発が競われている。例え
ば、酸化物半導体を有するオフ電流の低いトランジスタを画素に用いることで、画像信号
を長時間保持する低消費電力の液晶表示装置が特許文献1に開示されている。
また、電子機器が備える表示装置として、反射型液晶表示装置および透過型液晶表示装置
とを組み合わせた表示装置が提案されている。例えば、反射型液晶表示装置の利点を生か
し、かつ、周囲照明光が弱い環境下での使用を可能にする液晶表示装置として、入射光の
一部を透過し、残りの入射光は反射させる、いわゆる半透過性の反射膜を用いた液晶表示
装置が特許文献2に提案されている。
特開2011-141522号公報 特開2002-372710号公報
電子機器が備える表示装置には、バックライトを光源とした透過型の液晶素子や自発光型
の有機EL素子などが多く用いられている。これらの表示素子は屋内での視認性は良好で
あるが、晴天時の屋外などの強光下では表示面における外光反射が強いため、表示装置の
内部から放たれる光(表示)の視認性が低下する。
そのため、強光下では外光の反射を利用した反射型の表示素子を用いることが好ましい。
例えば、反射型の液晶素子を用いた表示装置は、外光強度が強いほど視認性は向上する。
ただし、表示装置の表示面は数%の反射率を有するガラス基板や樹脂基板などが用いられ
るため、外光反射が表示に与える影響は解決していない。
また、従来の半透過性の反射膜を用いた液晶表示装置では、1つのトランジスタで反射型
の液晶表示素子および透過型の液晶表示素子を制御しているため、反射型の液晶表示素子
と、透過型の液晶表示素子と、をそれぞれ独立して制御できない問題があった。また、バ
ックライトの光を効率的に利用できていない問題があった。
したがって、本発明の一態様では、強光下でも視認性の良好な表示装置を提供することを
目的の一つとする。または、可視光を透過する機能を有する表示素子および可視光を反射
する機能を有する表示を備えた表示装置を提供することを目的の一つとする。または、低
消費電力の表示システムを提供することを目的の一つとする。または、新規な表示装置を
提供することを目的の一つとする。または、新規な電子機器を提供することを目的の一つ
とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は
、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。また、上記以外の課題は、明細
書等の記載から自ずと明らかになるものであり、明細書等の記載から上記以外の課題を抽
出することが可能である。
本発明の一態様は、可視光を発する機能を有する表示装置、可視光を反射する機能を有す
る表示装置、可視光を発する機能および可視光を反射する機能を有する表示装置を用いた
表示装置に関する。また、当該表示装置を有する電子機器に関する。
本発明の一態様は、第1の基板と、第2の基板と、第1の表示素子と、第2の表示素子と
、入力装置と、駆動回路と、を有する表示装置であって、第1の基板と第2の基板とは互
いに重なる領域を有し、第1の表示素子および第2の表示素子は、第1の基板の第1の面
と第2の基板の第1の面との間に設けられ、第1の表示素子は、可視光を反射する機能を
有し、第2の表示素子は、可視光を透過する機能を有し、第2の基板の第1の面と、第1
の表示素子および第2の表示素子との間には、入力装置が設けられ、第2の基板の第1の
面に対向する第2の面上には反射防止層が設けられ、第1の基板の第1の面上には駆動回
路が設けられ、入力装置および駆動回路は、可撓性を有する配線を介して電気的に接続さ
れる表示装置である。
第1の表示素子および前記第2の表示素子は、同一の画素ユニット内に設けることができ
る。
駆動回路は、第1の表示素子、第2の表示素子および入力装置を駆動する機能を有するこ
とができる。
反射防止層は、第2の基板の第2の面にも設けられていてもよい。
反射防止層は誘電体層で形成することができる。または、アンチグレアパターンで反射防
止層を形成してもよい。
入力装置は、第2の基板の第1の面上に設けられた第1の層と、第1の層に接して設けら
れた第2の層と、を有する配線を有し、第1の層は、第2の層よりも可視光の反射率が低
い材料で形成することが好ましい。
第1の表示素子および第2の表示素子と、入力装置との間に光拡散板および偏光板が設け
られていることが好ましい。
第1の表示素子および第2の表示素子は、チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を
含むトランジスタとそれぞれ電気的に接続されていることが好ましい。
なお、本明細書中において、表示装置(表示部)にコネクター、例えばFPC(Flex
ible printed circuit)もしくはTCP(Tape Carrie
r Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設け
られたモジュール、または表示素子が形成された基板にCOG(Chip On Gla
ss)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールは、表示装置を含む場合
がある。
本発明の一態様を用いることで、強光下でも視認性の良好な表示装置を提供することがで
きる。または、可視光を発する機能を有する表示素子および可視光を反射する機能を有す
る表示を備えた表示装置を提供することができる。または、低消費電力の表示システムを
提供することができる。または、新規な表示装置を提供することができる。または、新規
な電子機器を提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は
、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面
、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
表示装置を説明する図。 反射防止層を説明する図。 表示装置を説明する図。 駆動回路とFPCの接続例を説明する図。 アイドリングストップ駆動を説明する図。 画素ユニットを説明する図。 画素ユニットを説明する図。 画素ユニットを説明する図。 表示装置の回路を説明する図および画素の上面図。 表示装置の回路を説明する図。 表示装置の回路を説明する図。 表示装置の構成を説明する図。 タッチセンサの構成を説明する図。 タッチセンサの構成を説明する図。 表示装置の構成を説明する図。 表示装置の構成を説明する図。 表示装置の構成を説明する図。 金属酸化物の構成の概念図。 試料のXRDスペクトルの測定結果を説明する図。 試料のTEM像、および電子線回折パターンを説明する図。 試料のEDXマッピングを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 表示モジュールの構成を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 液晶層を有する表示装置の白黒表示後の階調変化を説明する図。 液晶層の比抵抗と液晶層の分子の双極子モーメントとの関係を示すグラフ。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変
更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施
の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には
同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様
の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明
瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるた
めに付すものであり、数的に限定するものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について、図面を参照して説明する。
本発明の一態様の表示装置は、第1の基板と、第2の基板と、第1の表示素子と、第2の
表示素子と、入力装置と、駆動回路と、を有する。
第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有し、第2の表示素子は、可視光を透過する
機能を有する。したがって、強光下では第1の表示素子を動作させ、弱光下では第2の表
示素子を動作させるなど、低消費電力で視認性が良好な表示を行うことができる。
第1の表示素子、第2の表示素子および入力装置は、第1の基板と第2の基板との間に設
けられる。第2の基板の第1面には入力装置が設けられ、当該第1面と対向する第2面に
は反射防止層が設けられる。したがって、強光下において、表示面の外光反射を十分に抑
えることができ、さらに視認性を向上させることができる。
図1(A)は、本発明の一態様の表示装置を説明する図である。図1(A)に示す表示装
置10は、第1の基板11と、第2の基板12と、層20と、駆動回路30と、FPC3
1と、FPC32を有する。
第1の基板11および第2の基板12には、例えばガラス基板を用いることができる。ま
たは、可撓性を有する樹脂基板であってもよい。なお、表示装置10では可視光を透過す
る第2の表示素子を用いるため、第1の基板11および第2の基板12側には透光性を有
する材料を用いる。
また、第2の基板12の第1面および第2面の両方または第2面には、反射防止層13が
設けられる。反射防止層13は、例えば図2(A)乃至(F)に示す構成とすることがで
きる。
図2(A)は、表示装置10の上面である第2の基板12の第2面に透光性を有する誘電
体層13aを設けた例である。誘電体層13aとして適切な厚さの多層の誘電体層を設け
ることで、光の干渉効果により反射光を抑えることができる。ガラス基板片面の反射率は
、4乃至5%程度であるが、第2の基板12の第2面に透光性を有する誘電体層13aを
設けることで0.05乃至0.5%程度まで反射率を抑えることができる。
また、図2(B)に示すように、第2の基板12の第1面にも透光性を有する誘電体層1
3bを設けることで、ガラス基板の裏面側の反射率を抑えることができる。この場合、第
2の基板12の表裏で反射率を0.1乃至1.0%程度まで抑えることができる。したが
って、外光の映り込みを抑えることができ、表示の視認性を向上させることができる。
または、図2(C)に示すように、微細な突起で形成されるアンチグレアパターン13c
を第2の基板12の第2面に設けてもよい。アンチグレアパターン13cにより反射光を
散乱させることができ、反射の表示素子による表示を見やすくすることができる。また、
指紋などの汚れを付きにくくすることができる。なお、図2(C)では、第2の基板12
の第2面を加工してアンチグレアパターン13cを設ける例を示しているが、図2(D)
に示すように、アンチグレアパターンが形成されたフィルム13dを第2の基板12の第
2面に貼り付けてもよい。
また、図2(E)に示すように、アンチグレアパターン13cと誘電体層13bを組み合
わせてもよい。また、図2(F)に示すように、アンチグレアパターンが形成されたフィ
ルム13dと誘電体層13bを組み合わせてもよい。
第1の基板11と第2の基板12との間には、層20が設けられる。層20について、図
1(B)を用いて説明する。図1(B)は図1に示すX1-X2位置の断面に相当し、明
瞭化のため厚さ方向を拡大して図示している。層20は、素子層21、基板22、光拡散
板23、偏光板24b、入力装置25、および接着層26を有する。
素子層21は、FET層21a、LC1層21bおよびLC2層21cを有する。FET
層21aは、画素回路を構成するトランジスタ等を有する。LC1層21bは、第1の表
示素子を有する。LC2層21cは、第2の表示素子を有する。第1の表示素子および第
2の表示素子は、FET層21aが有するトランジスタと電気的に接続される。
第1の表示素子としては、例えば反射型の液晶素子を用いることができる。また、第2の
表示素子としては、例えば透過型の液晶素子を用いることができる。反射型の液晶素子は
低消費電力で、晴天時の太陽光下でも視認性の高い表示を行うことができる。透過型の液
晶素子は室内光下や曇天時の屋外などで視認性の高い表示を行うことができる。
基板22は、第1の表示素子が有する液晶層を封止する機能を有する。基板22には、ガ
ラス基板などのほか、フィルムなどの樹脂基板を用いることができる。
光拡散板23は、液晶素子の反射電極で反射した光を拡散する機能を有する。当該機能に
より、反射型の液晶素子でも自然な発色を行うことができる。また、白紙に近い白色を表
示させることができる。
偏光板24bとしては、例えば円偏光板を用いることができる。円偏光板および液晶によ
る偏向角の変化を利用することによって、反射光を利用した表示を行うことができる。
また、第1の基板11の第1面と対向する第2面には、偏光板24aが設けられる。偏光
板24aとしては、例えば円偏光板を用いることができる。偏光板24a、24bおよび
LC2層が有する液晶による偏向角の変化を利用することによって、透過光を利用した表
示を行うことができる。
入力装置25としては、例えば、静電容量型のタッチセンサを用いることができる。入力
装置25は表示部と重ねて設けられ、表示部をユーザーがタッチする動作を電気信号に変
換して出力する機能を有する。
入力装置25は、図3に示すように第2の基板12の第1面に設けられる。または、前述
した誘電体層13b上に設けられていてもよい。静電容量型のタッチセンサとしては、配
線および電極として透光性導電膜を用いることもできるが、より抵抗が低く大型の表示装
置にも適用可能なメタルメッシュを用いることが好ましい。なお、一般的にメタルは反射
率が大きい材料であるが、酸化処理などを施すことにより暗色にすることができる。した
がって、第2の基板12の第1面に設けられた場合においても、外光の反射を抑えること
ができる。
入力装置25は外付け型であり、可視光に対して透光性を有する接着層26を介して第1
の表示素子および第2の表示素子と重なる構成とする。入力装置25は、トランジスタ、
第1の表示素子および第2の表示素子の製造工程とは別工程で作製することができるため
、それぞれの要素の歩留りを向上させることができる。
駆動回路30は、第1の表示素子および第2の表示素子に画像データを供給するソースド
ライバとしての機能を有するほか、入力装置25を制御する機能を有していてもよい。駆
動回路30は、例えばシリコンウエハを用いて形成したICチップを実装して設けること
ができる。または、第1の基板11上に設けたトランジスタで駆動回路30を形成しても
よい。
なお、図1(A)、(B)および図3では、駆動回路30として、ベアチップをCOGで
実装する形態を図示しているが、TCPまたはCOF(Chip on Film)を用
いて設けてもよい。
駆動回路30はFPC31を介して画像データを供給する回路等と電気的に接続される。
また、入力装置25はFPC32を介して駆動回路30と電気的に接続される。FPC3
1、32は、配線が形成された可撓性を有する基板であり、例えば、ポリイミドフィルム
と銅配線などを貼り合わせて形成することができる。
図4(A)乃至(D)は、駆動回路30、FPC31およびFPC32の電気的な接続を
説明する図である。
図4(A)は、駆動回路30が、第1の表示素子および第2の表示素子に画像データを供
給するソースドライバとしての機能および入力装置25を制御する機能を有する場合の例
である。このとき、駆動回路30は、配線33aを介してFPC31と電気的に接続する
ことができる。また、駆動回路30は、配線33bを介してFPC32と電気的に接続す
ることができる。
図4(B)は、駆動回路30が二つに分割された場合の例である。ここで、駆動回路30
aは、第1の表示素子および第2の表示素子に画像データを供給するソースドライバとし
ての機能を有する。また、駆動回路30bは入力装置25を制御する機能を有する。この
とき、駆動回路30aは、配線33aを介して、FPC31と電気的に接続することがで
きる。また、駆動回路30bは、配線33bを介して、FPC32と電気的に接続するこ
とができる。
なお、図4(C)に示すように、駆動回路30aおよび駆動回路30bは、配線33cを
介して電気的に接続されていてもよい。また、図4(D)に示すように、FPC31およ
びFPC32は、配線33dを介して電気的に接続されていてもよい。このような構成と
することで、電源電圧や信号を供給するための配線を削減することができる。
FET層21aに設けられるトランジスタには、金属酸化物をチャネル領域に有するトラ
ンジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることが好ましい。OSトランジスタは極め
てオフ電流が小さく、画像データとして書き込んだ電位を長時間保持することが可能とな
る。したがって、複数のフレーム期間において、新たに画像データを書き込むことなく画
像表示が維持できる、所謂アイドリングストップ駆動が可能となる。
アイドリングストップ駆動では、画素に書き込んだ画像データを2フレーム以上に亘り保
持することができる。これにより、画像データの書き換え頻度を少なくすることができる
ため、消費電力を低減することができる。
第1の表示素子として用いることのできる反射型の液晶素子は、バックライトを必要とし
ないため、画素部の消費電力は回路動作の消費電力と等しくなる。したがって、第1の表
示素子を有する画素をアイドリングストップ駆動することが特に好ましく、画素部の消費
電力は書き換え頻度に比例して低減することができる。
上述したアイドリングストップ駆動の一例について、図5(A)乃至(C)を用いて説明
する。
図5(A)は、液晶素子35および画素回路36で構成される画素の回路図を図示してい
る。図5(A)では、信号線SLおよびゲート線GLに接続されたトランジスタM1、容
量素子CsLCおよび液晶素子LCを図示している。
図5(B)は、アイドリングストップ駆動ではない通常駆動モードにおいて、信号線SL
およびゲート線GLにそれぞれ与える信号の波形を示すタイミングチャートである。通常
駆動モードでは、通常のフレーム周波数(例えば60Hz)で動作させることができる。
当該フレーム周波数における連続するフレームの各期間をT、T、Tとしたとき、
各フレーム期間でゲート線に走査信号を与え、信号線のデータDを画素に書き込む動作
を行う。この動作は、T、T、Tで同じデータDを書き込む場合であっても、異
なるデータを書き込む場合であっても同じである。
図5(C)は、アイドリングストップ駆動において、信号線SLおよびゲート線GLにそ
れぞれ与える信号の波形を示すタイミングチャートである。アイドリングストップ駆動で
は、低速のフレーム周波数(例えば1Hz)で動作させることができる。
図5(C)では、当該フレーム周波数におけるフレーム期間をT、その中でデータを書
き込む期間をT、データを保持する期間をTRETで表している。アイドリングストッ
プ駆動は、期間Tでゲート線に走査信号を与え、信号線のデータDを画素に書き込み
、期間TRETでゲート線をローレベルの電圧に固定し、トランジスタM1を非導通状態
として一旦書き込んだデータDを画素に保持させる動作を行う。
ここで、トランジスタM1としてOSトランジスタを用いることで、その低いオフ電流に
よってデータDを長時間保持することが可能となる。また、図5(A)乃至(C)では
液晶素子LCを用いた例を示したが、有機EL素子などの発光素子を用いても、同様にア
イドリングストップ駆動は可能である。
なお、図5(A)に示す回路図において、液晶素子LCはデータDのリークパスとなる
。したがって、適切にアイドリングストップ駆動を行うには、液晶素子LCの比抵抗を1
.0×1014Ω・cm以上とすることが好ましい。
ここで、液晶層の誘電率の異方性について、図28を用いて説明を行う。
まず、液晶層に用いる材料として、誘電率の異方性が異なる2つの材料を用いる場合の表
示装置の焼き付きについて説明する。
1つ目の表示装置としては、液晶層に誘電率の異方性が3.85である液晶材料(Mat
erial 1)を用い、2つ目の表示装置としては、液晶層に誘電率の異方性が2.2
である液晶材料(Material 2)を用いる。
なお、表示装置の焼き付きの評価方法としては、連続して中間調を表示(Half To
ne→Half Tone)した際の階調に対する白表示後の中間調表示(White→
Half Tone)と、連続して中間調を表示した際の階調に対する黒表示後の中間調
表示(Black→Half Tone)と、の階調のずれを測定する。図28に、白黒
表示後の階調変化の結果を示す。なお、図28において、縦軸が中間階調(グレイレベル
)変化を、横軸が中間調の書き込みからの時間を、それぞれ表す。
図28に示す結果より、誘電率の異方性が3.85である液晶材料(Material
1)ではWhite→Half Toneと、Black→Half Toneとで、7
.2階調のずれがあることがわかる。一方で、誘電率の異方性が2.2である液晶材料(
Material 2)ではWhite→Half Toneと、Black→Half
Toneとで、1.4階調のずれであることがわかる。なお、図28において、誘電率
の異方性が2.2である液晶材料(Material 2)の連続して中間調を表示(H
alf Tone→Half Tone)した際のデータは、白表示後の中間調表示(W
hite→Half Tone)のデータと概ね重なって表示されている。
図28に示す結果より、液晶層に誘電率の異方性が低い材料を用いることで階調のずれを
抑制できることがわかる。
なお、同一静止画像における階調値のずれとして許容できる範囲とは、例えば、256段
階の透過率を制御して画像を表示する場合、0階調以上3階調以下のずれをいう。同一静
止画像における階調値のずれとして0階調以上3階調以下の階調値のずれであれば、視認
者がフリッカーを知覚しづらいものとなる。また、別の例としては、1024段階と透過
率を制御して画像を表示する場合、0階調以上12階調以下のずれをいう。すなわち、同
一静止画像における階調値のずれとして許容できる範囲は、表示する最大階調数の1%以
上1.2%以下が好適である。
次に、液晶層の双極子モーメントについて、図29を用いて説明を行う。
図29に示すグラフは、双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする分子を有す
る液晶層の一例として、分子の双極子モーメントと比抵抗の関係を示している。
図29に示すグラフの縦軸は、分子の双極子モーメント(Dipole moment)
を示すものである。図29の値の測定にあたり、液晶層は母体液晶と、それに添加する添
加材料を混合して構成する。双極子モーメントは添加材料の分子の双極子モーメントであ
る。図29に示す横軸は液晶層、すなわち母体液晶と、添加材料との、混合物の比抵抗(
Resistivity)を示すものである。母体液晶と、添加材料との混合比は、混合
材料全体に対して添加材料が20重量%となるように混合する。以下、母体液晶と、添加
材料の混合物を「混合液晶」と表す。図29の各点は、母体液晶に添加する添加材料の種
類を変え、添加材料の種類ごとに添加材料の分子の双極子モーメントと、添加材料を添加
した各混合液晶の比抵抗の関係を示したものである。
図29では、添加材料の分子の双極子モーメントの値の減少に伴い、混合液晶の比抵抗値
が増加する。別言すると、添加材料の双極子モーメントが大きいと比抵抗が減少する。
図29より、添加材料の分子の双極子モーメントが3デバイ以下の混合液晶は比抵抗値が
1.0×1014Ω・cm以上である。添加材料の分子の双極子モーメントが小さければ
比抵抗値が大きくなる。例えば、分子構造が、分子の中心に対して対称である場合は電荷
分布に偏りがないので双極子モーメントが0になる。このため、本発明の一態様の表示装
置として、添加材料の分子の永久双極子モーメントは0デバイ以上、3デバイ以下である
ことが好ましく、さらに比抵抗が1.0×1014Ω・cm以上とすると好ましいといえ
る。
上述したトランジスタに用いる金属酸化物としては、例えば、後述するCAC-OS(C
loud-Aligned Composite-Oxide Semiconduct
or)などを用いることができる。
特にシリコンよりもバンドギャップの大きな酸化物半導体を適用することが好ましい。シ
リコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい半導体材料を用いると、
トランジスタのオフ状態における電流を低減することができる。
また、その低いオフ電流により、トランジスタを介して容量に蓄積した電荷を長期間に亘
って保持することが可能である。このようなトランジスタを画素に適用することで、各表
示領域に表示した画像の階調を維持しつつ、駆動回路を停止することも可能となる。その
結果、極めて消費電力の低減された電子機器を実現できる。
また、上述した画素や、当該画素を駆動する回路に用いられるトランジスタなどの半導体
装置には、多結晶半導体を用いてもよい。例えば、多結晶シリコンなどを用いることが好
ましい。多結晶シリコンは単結晶シリコンに比べて低温で形成でき、かつアモルファスシ
リコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。このような多結晶半導体を画
素に適用することで画素の開口率を向上させることができる。また極めて多くの画素を有
する場合であっても、ゲート駆動回路とソース駆動回路を画素と同一基板上に形成するこ
とが可能となり、電子機器を構成する部品数を低減することができる。
以上の構成を用いることで、外光の強弱の環境によらず、視認性の高い表示が行える表示
装置を提供することができる。特に、当該表示装置は、強光下でも視認性が良好であり、
低消費電力で動作させることができる利点を有する。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置、および表示装置の駆動方法について説明
する。
本発明の一態様の表示装置は、可視光を反射する第1の表示素子が設けられた画素と、可
視光を発する第2の表示素子が設けられた画素を有することができる。
表示装置は、第1の表示素子が反射する第1の光と、第2の表示素子が透過する第2の光
のうち、いずれか一方、または両方により、画像を表示する機能を有する。または、表示
装置は、第1の表示素子が反射する第1の光の光量と、第2の表示素子が発する第2の光
の光量と、をそれぞれ制御することにより、階調を表現する機能を有する。
また、表示装置は、第1の表示素子の反射光の光量を制御することにより階調を表現する
第1の画素と、第2の表示素子の透過光の光量を制御することにより階調を表現する第2
の画素を有する構成とすることが好ましい。第1の画素および第2の画素は、例えばそれ
ぞれマトリクス状に複数配置され、表示部を構成する。
また、第1の画素と第2の画素は、同数且つ同ピッチで、表示領域内に配置されているこ
とが好ましい。このとき、隣接する第1の画素と第2の画素を合わせて、画素ユニットと
呼ぶことができる。これにより、後述するように複数の第1の画素のみで表示された画像
と、複数の第2の画素のみで表示された画像、ならびに複数の第1の画素および複数の第
2の画素の両方で表示された画像のそれぞれは、同じ表示領域に表示することができる。
第1の画素が有する第1の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることがで
きる。このような素子は、光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくする
ことが可能となる。
第1の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1
の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mech
anical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル
方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を
適用した素子などを用いることができる。
第2の画素が有する第2の表示素子は光源からの光を透過することで表示する素子を用い
ることができる。第2の画素が有する表示素子としては、透過光の光量を制御する透過型
の液晶素子を用いることができる。光源としては、例えばバックライトを用いることがで
きる。
第1の画素は、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)
、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。また
、第2の画素も同様に、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑
色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができ
る。なお、第1の画素および第2の画素がそれぞれ有する副画素は、4色以上であっても
よい。副画素の種類が多いほど、消費電力を低減することが可能で、また色再現性を高め
ることができる。
本発明の一態様は、第1の画素で画像を表示する第1のモード、第2の画素で画像を表示
する第2のモード、ならびに第1の画素および第2の画素で画像を表示する第3のモード
を切り替えることができる。
第1のモードは、第1の表示素子による反射光を用いて画像を表示するモードである。第
1のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力な駆動モードである。例えば、外
光の照度が十分高く、且つ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第
1のモードは、例えば本や書類などの文字情報を表示することに適した表示モードである
。また、反射光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという
効果を奏する。なお、第1のモードを、反射した光を用いて表示を行うため、反射型の表
示モード(Reflection mode)と呼称してもよい。
第2のモードは、第2の表示素子による透過光を利用して画像を表示するモードである。
そのため、外光の照度や色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色再
現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、外光の照度が極め
て小さい場合などに有効である。また外光が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩し
く感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2のモードでは輝度を抑えた表示を行
うことが好ましい。またこれにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減するこ
とができる。第2のモードは、鮮やかな画像や滑らかな動画などを表示することに適した
モードである。なお、第2のモードを、透過した光を用いて表示を行うため、透過型の表
示モード(Transmission mode)と呼称してもよい。
第3のモードでは、第1の表示素子による反射光と、第2の表示素子による透過光の両方
を利用して表示を行うモードである。具体的には、第1の画素が呈する光と、第1の画素
と隣接する第2の画素が呈する光を混色させることにより、1つの色を表現するように駆
動する。第1のモードよりも鮮やかな表示をしつつ、第2のモードよりも消費電力を抑え
ることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、外光の照度が比較的
低い場合や、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。
なお、本明細書等において、第1の表示素子と、第2の表示素子とを組み合わせた表示、
すなわち、第3のモードをハイブリッド表示モード(HB表示モード)と呼称することが
できる。または、第3のモードを、透過型の表示モードと、反射型の表示モードとを組み
合わせた表示モード(TR-Hybrid mode)と呼称してもよい。また、ハイブ
リッド表示が可能なディスプレイをハイブリッドディスプレイと呼称することができる。
ここで、ハイブリッド表示およびハイブリッドディスプレイの定義について説明する。
ハイブリッド表示方法とは、同一画素または同一副画素において複数の光を表示し、文字
または/および画像を表示する方法である。また、ハイブリッドディスプレイとは、表示
部に含まれる同一画素または同一副画素において複数の光を表示し、文字または/および
画像を表示する集合体である。
ハイブリッド表示方法の一例としては、同一画素または同一副画素において、第1の光と
、第2の光の表示タイミングを異ならせて表示する方法がある。このとき、同一画素また
は同一副画素において、同一色調(赤、緑、または青、もしくはシアン、マゼンタ、また
はイエローのいずれかの一)の第1の光及び第2の光を同時に表示し、表示部において文
字または/および画像を表示させることができる。
なお、ハイブリッド表示方法において、同一画素または同一副画素ではなく、隣接する画
素または隣接する副画素において、複数の光を表示してもよい。また、第1の光および第
2の光を同時に表示するとは、人の目の感覚でちらつきを感知しない程度に第1の光およ
び第2の光を同じ期間表示することをいい、人の目の感覚でちらつきを感知しなければ、
第1の光の表示期間と第2の光の表示期間がずれていてもよい。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一の画素または同一の副画素において、複数の表
示素子を有し、同じ期間に複数の表示素子それぞれが表示する集合体である。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一の画素または同一の副画素において、複数の表
示素子と、表示素子を駆動する能動素子とを有する。能動素子として、スイッチ、トラン
ジスタ、薄膜トランジスタ等がある。複数の表示素子それぞれに能動素子が接続されてい
るため、複数の表示素子それぞれの表示を個別に制御することができる。
表示装置の構成として、第1の画素および第2の画素を有する表示パネルと、制御部と、
を有する構成とすることができる。制御部は、外部から入力される画像情報に基づき、第
1の画素に出力する第1の階調値、および第2の画素に出力する第2の階調値を生成し、
出力する。ここで画像情報は、各画素ユニットに対応する階調値を含む情報であり、例え
ばビデオ信号などの映像信号が挙げられる。
なお、制御部は、外光の照度等に基づいて、上述した表示モードを選択する機能を有して
いてもよい。
また、第1の画素は、第1の表示素子と電気的に接続される第1のトランジスタを有し、
第2の画素は、第2の表示素子と電気的に接続される第2のトランジスタを有することが
好ましい。
このとき、第1のトランジスタと第2のトランジスタとは、それぞれ同一面上に形成され
ることが好ましい。このとき、第1の表示素子および第2の表示素子のいずれか一方は、
絶縁層に設けられた開口を介して、第1のトランジスタまたは第2のトランジスタと電気
的に接続されることが好ましい。これにより、第1のトランジスタと第2のトランジスタ
とを、同一の工程により作製することができるため、工程を簡略化できる。
また、一対の基板間に第1の表示素子と、第2の表示素子と、各トランジスタとを挟持し
た構成とすることで、厚さが薄く、軽量な表示装置を実現できる。
また、透過光を利用した第2の表示素子として、バックライトと、透過型の表示素子とを
組み合わせた構成とすることができる。このとき、バックライトとして白色光を呈する光
源を用い、第2の表示素子が着色層(カラーフィルタ)を有する構成とすることで、カラ
ー表示可能な構成とすることができる。
また、第2の表示素子は、時間階調法(フィールドシーケンシャル法ともいう)によりカ
ラー表示を行う構成としてもよい。このとき、バックライトとして赤色(R)、緑色(G
)、青色(B)の光を、それぞれ時間的に分散させて、繰り返し発光可能な光源を用いる
ことができる。すなわち、第2の表示素子と、バックライトとを連動させることで、時間
階調法によりカラー表示を行うことができる。
このとき、輝度の変化がフリッカ(ちらつき)として知覚されることを防ぐため、バック
ライトの光の色を変化させる周期(駆動周波数、サブフレーム周波数ともいう)を高める
ことが好ましい。例えば、駆動周波数を30Hz以上720Hz以下、好ましくは60H
z以上360Hz以下、より好ましくは、60Hz以上240Hz以下、代表的には18
0Hzとすることができる。
以下では、本発明の一態様のより具体的な例について、図面を参照して説明する。
[表示装置の構成例]
図6は、本発明の一態様の表示装置が有する画素アレイ40を説明する図である。画素ア
レイ40は、マトリクス状に配置された複数の画素ユニット45を有する。画素ユニット
45は、画素46と、画素47を有する。
図7(A)では、第1の画素46が白色(W)に対応する表示素子を有し、第2の画素4
7が赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色に対応する表示素子を有する場合の例を
示している。
第1の画素46は、白色(W)に対応する表示素子46Wを有する。表示素子46Wは、
外光の反射を利用した第1の表示素子である。
第2の画素47は、赤色(R)に対応する表示素子32R、緑色(G)に対応する表示素
子32G、青色(B)に対応する表示素子32Bを有する。表示素子32R、32G、3
2Bはそれぞれ、光源の光を透過する第2の表示素子である。
[画素ユニットの構成例]
図6(B)は、画素ユニット45の構成例を示す模式図である。
第1の画素46は、表示素子46Wを有する。表示素子46Wは、外光を反射して表示す
る素子である。表示素子46Wは外光を反射し、白色の光Wrを表示面側に射出する。
第2の画素47は、表示素子47R、表示素子47Gおよび表示素子47Bを有する。表
示素子47R、47G、47Bは、それぞれ可視光を透過する素子である。表示素子47
Rは赤色の光Rtを、表示面側に射出する。表示素子47G、表示素子47Bも同様に、
それぞれ緑色の光Gtまたは青色の光Btを、表示面側に射出する。
続いて、図7(A)乃至(C)を用いて、画素ユニット45による表示モードについて説
明する。
〔第1のモード〕
図7(A)は、第1の画素46を駆動させることにより、反射光のみを用いて表示を行う
モード(第1のモード)に対応する。画素ユニット45は、例えば外光の照度が十分に高
い場合などでは、第2の画素47を駆動させずに、第1の画素46からの光のみを用いる
ことにより、反射光である光55rを表示面側に射出することができる。これにより、極
めて低消費電力な駆動を行うことができる。また、目に優しい表示を行うことができる。
〔第2のモード〕
図7(B)は、第2の画素47を駆動させることにより、透過光のみを用いて表示を行う
モード(第2のモード)に対応する。画素ユニット45は、例えば外光の照度が極めて小
さい場合などでは、第1の画素46を駆動させずに、第2の画素47からの光(光Rt、
光Gt、および光Bt)のみを混色させることにより、所定の色の光55tを表示面側に
射出することができる。これにより鮮やかな表示を行うことができる。また外光の照度が
小さい場合に輝度を低くすることで、使用者が感じる眩しさを抑えると共に消費電力を低
減できる。
〔第3のモード〕
図7(C)は、第1の画素46と第2の画素47の両方を、同一期間内にそれぞれ駆動さ
せることで表示を行うモード(第3のモード)に対応する。画素ユニット45は、光Wr
と、光Rt、光Gt、および光Btの4つの光を混色させることにより、反射光と透過光
とが混在した所定の色の光55trを表示面側に射出することができる。
[変形例]
上記では、第1の画素46が白色に対応した表示素子を有し、第2の画素47が赤色(R
)、緑色(G)、青色(B)の3色に対応した表示素子を有する例を示したが、これに限
られない。以下では、上記とは異なる構成例を示す。
図8(A)、(B)には、第1の画素46が、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3
色に対応した表示素子を有する場合の例を示している。
第1の画素46は、表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bを有する。表示素
子46R、31G、31Bは、それぞれ外光を反射して表示する素子である。表示素子4
6Rは、外光を反射し、赤色の光Rrを表示面側に射出する。表示素子46G、表示素子
46Bも同様に、それぞれ緑色の光Grまたは青色の光Brを、表示面側に射出する。
図8(B)は、第1の画素46と第2の画素47の両方を駆動させることで表示を行うモ
ード(第3のモード)に対応する。画素ユニット45は、光Rr、光Gr、光Br、光R
t、光Gt、および光Btの6つの光を混色させることにより、反射光と透過光とが混在
した所定の色の光35trを表示面側に射出することができる。
このとき、光55trが所定の輝度および色度の光となるような、光Rr、光Gr、光B
r、光Rt、光Gt、および光Btの6つの光それぞれの輝度の組み合わせは、複数存在
する。そこで、同じ輝度および色度の光55trを実現する6つの光それぞれの輝度(階
調)の組み合わせのうち、第1の画素46から射出される光Rr、光Grおよび光Brの
輝度(階調)が最も大きくなる組み合わせを選択することが好ましい。これにより、色再
現性を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
以下では、本発明の一態様の表示装置に用いることのできる表示パネルの例について説明
する。以下で例示する表示パネルは、反射型の液晶素子と、透過型の液晶素子の両方を有
し、透過モードと反射モードの両方の表示を行うことのできる、表示パネルである。
[構成例]
図9(A)は、表示装置800の構成の一例を示すブロック図である。表示装置800は
、表示部801にマトリクス状に配列した複数の画素850を有する。また表示装置80
0は、回路GDと、回路SDを有する。また方向Rに配列した複数の画素850、および
回路GDと電気的に接続する複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、およ
び複数の配線CSCOMを有する。また方向Cに配列した複数の画素850、および回路
SDと電気的に接続する複数の配線S1および複数の配線S2を有する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶
素子を駆動する回路GDおよび回路SDと、発光素子を駆動する回路GDおよび回路SD
とを、別々に設けてもよい。
画素850は、反射型の液晶素子と、透過型の液晶素子を有する。
図9(B1)は、画素850が有する電極861の構成例を示す。電極861は、画素8
50における反射型の液晶素子の反射電極として機能する。また電極861には、開口8
51が設けられている。
図9(B1)には、電極861と重なる領域に位置する透過型の液晶素子860を破線で
示している。透過型の液晶素子860は、電極861が有する開口851と重ねて配置さ
れている。これにより、透過型の液晶素子860が透過する光は、開口851を介して表
示面側に射出される。
図9(B1)では、方向Cに配列する2つの画素850を示している。一つの電極861
は、一つの開口851を有している。このとき、透過型の液晶素子860は、時間階調法
により駆動することで、開口851を介して時間的に分散された赤色(R)、緑色(G)
、青色(B)等の光を射出することができる。
図9(B2)は、一つの電極861が、三つの開口851を有する例を示している。この
とき、各開口851には、異なる色を透過する透過型の液晶素子860が重ねて配置され
ている。これにより、各透過型の液晶素子860から、三つの開口851を介して異なる
色の光が表示面側に射出される。
非開口部の総面積に対する開口851の総面積の比の値が大きすぎると、反射型の液晶素
子を用いた表示が暗くなってしまう。また、非開口部の総面積に対する開口851の総面
積の比の値が小さすぎると、透過型の液晶素子860を用いた表示が暗くなってしまう。
また、反射電極として機能する電極861に設ける開口851の面積が小さすぎると、透
過型の液晶素子860が射出する光から取り出せる光の効率が低下してしまう。
開口851の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とするこ
とができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、開
口851を隣接する画素に寄せて配置してもよい。
[回路構成例]
図10は、画素850の構成例を示す回路図である。図10では、隣接する2つの画素8
50を示している。
画素850は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子870、スイッチSW2、スイ
ッチSW2、容量素子C2、および液晶素子860等を有する。また、画素850には、
配線G1、配線G2、配線CSCOM、配線S1、および配線S2が電気的に接続されて
いる。また、図10では、液晶素子870と電気的に接続する配線VCOM1、および液
晶素子860と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図10では、スイッチSW1およびスイッチSW2に、トランジスタを用いた場合の例を
示している。
スイッチSW1は、ゲートが配線G1と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線S
1と接続され、ソースまたはドレインの他方が容量素子C1の一方の電極、および液晶素
子870の一方の電極と接続されている。容量素子C1は、他方の電極が配線CSCOM
と接続されている。液晶素子870は、他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
スイッチSW2は、ゲートが配線G2と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線S
2と接続され、ソースまたはドレインの他方が容量素子C2の一方の電極、および液晶素
子860の一方の電極と接続されている。容量素子C2は、他方の電極が配線CSCOM
と接続されている。液晶素子860は、他方の電極が配線VCOM2と接続されている。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えること
ができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶
素子870が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCO
Mには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えること
ができる。配線VCOM2には、所定の電位を与えることができる。配線S2には、液晶
素子860が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。
図10に示す画素850は、例えば反射モードの表示を行う場合には、配線G1および配
線S1に与える信号により駆動し、液晶素子870による光学変調を利用して表示するこ
とができる。また、透過モードで表示を行う場合には、配線G2および配線S2に与える
信号により駆動し、液晶素子860による光学変調を利用して表示することができる。ま
た両方のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1および配線S2のそ
れぞれに与える信号により駆動することができる。
なお、図10では一つの画素850に、一つの液晶素子870と一つの液晶素子860と
を有する例を示している。液晶素子860を時間階調法により駆動することで、透過モー
ドまたは両方のモードで表示する際に、1つの画素850でフルカラーの表示が可能であ
る。
図11は、1つの画素850に1つの反射型の液晶素子870と3つの透過型の液晶素子
(液晶素子860r、液晶素子860g、および液晶素子860b)を有する例を示して
いる。液晶素子860r、液晶素子860g、および液晶素子860bは、それぞれ赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の光を透過する、透過型の液晶素子である。図11に示
す画素850は、透過モードまたは両方のモードで表示する際に、3つの透過型の液晶素
子によりフルカラーの表示が可能である。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
[表示パネルの構成例]
図12は、本発明の一態様の表示パネル510の斜視概略図である。表示パネル510は
、基板511と基板512とが貼り合わされた構成を有する。図12では、基板512を
破線で明示している。
表示パネル510は、表示部514、回路516、配線518等を有する。基板511に
は、例えば回路516、配線518、および画素電極として機能する電極524等が設け
られる。図12では表示パネル510にIC520およびFPC522が実装されている
例を示している。そのため、図12に示す構成は、表示パネル510、IC520、およ
びFPC522を有する表示モジュールということもできる。
回路516としては、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
配線518は、表示部514および回路516に信号および電力を供給する機能を有する
。当該信号および電力は、FPC522を介して外部から、またはIC520から配線5
18に入力される。
また、図12では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板511に
IC520が設けられている例を示す。IC520は、例えば走査線駆動回路または信号
線駆動回路などとしての機能を有するICを適用できる。なお、表示パネル510が走査
線駆動回路および信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、走査線駆動回路や
信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC522を介して表示パネル51
0を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC520を設けない構成としてもよ
い。また、IC520を、COF(Chip On Film)方式等により、FPC5
22に実装してもよい。
図12には、表示部514の一部の拡大図を示している。表示部514には、複数の表示
素子が有する電極524がマトリクス状に配置されている。電極524は、可視光を反射
する機能を有し、後述の液晶素子550の反射電極として機能する。
また、図12に示すように、電極524は開口部526を有する。さらに表示部514は
、電極524よりも基板511側に、透過型の液晶素子570を有する。液晶素子570
からの光は、電極524の開口部526を介して基板512側に射出される。液晶素子5
70の透過領域の面積と開口部526の面積とは等しくてもよい。液晶素子570の透過
領域の面積と開口部526の面積のうち一方が他方よりも大きいと、位置ずれに対するマ
ージンが大きくなるため好ましい。
また、基板512上には入力装置130を設けることができる。例えば、入力装置130
として、シート状の静電容量方式のタッチセンサを表示部514に重ねて設ける構成とす
ればよい。または、基板511と基板512との間にタッチセンサを設けてもよい。基板
511と基板512との間にタッチセンサを設ける場合は、静電容量方式のタッチセンサ
のほか、光電変換素子を用いた光学式のタッチセンサを適用してもよい。
図13は、基板上に設けた静電容量型タッチセンサの一例を示す図であり、一部を拡大し
て図示している。図14(A)は当該タッチセンサの上面図であり、近接センサを有する
構成となっている。図14(B)は図14(A)の切断線X3-X4における断面図であ
る。なお、当該タッチセンサを設ける基板560は、図1等に示す第2の基板12に相当
する。
図14(B)に示す絶縁膜501Bは、図1等に示す接着層26に相当する。また、絶縁
膜572は、絶縁膜501Bおよび近接センサ575の間に挟まれる領域を備える。
近接するものがもたらす静電容量、照度、磁力、電波または圧力等の変化を検知して、検
知した物理量に基づく信号を供給する検知素子を近接センサ575に用いることができる
例えば、導電膜、光電変換素子、磁気検知素子、圧電素子または共振器等を検知素子に用
いることができる。
例えば、導電膜に寄生する静電容量に基づいて変化する信号を供給する機能を備える検知
回路を、近接センサ575に用いることができる。制御信号を第1の電極に供給し、供給
された制御信号および静電容量に基づいて変化する第2の電極の電位または電流などを検
知して、検知信号として供給することができる。これにより、大気中において導電膜に近
接する指などを、静電容量の変化を用いて検知できる。
例えば、第1の電極C1(g)と第2の電極C2(h)と、を近接センサ575に用いる
ことができる(図12および図13(A)参照)。なお、第2の電極C2(h)は、第1
の電極C1(g)と重ならない部分を備える。また、gおよびhは1以上の自然数である
具体的には、行方向(図中にRで示す矢印の方向)に延在する制御線CL(g)に電気的
に接続される第1の電極C1(g)と、行方向と交差する列方向(図中にCで示す矢印の
方向)に延在する信号線ML(h)に電気的に接続される第2の電極C2(h)とを、近
接センサ575に用いることができる。
例えば、透光性の領域を画素410と重なる領域に具備する導電膜を、第1の電極C1(
g)または第2の電極C2(h)に用いることができる。
例えば、開口部576を画素410と重なる領域に具備する網目状の導電膜を、第1の電
極C1(g)または第2の電極C2(h)に用いることができる。
制御線CL(g)は配線BR(g,h)を備える。制御線CL(g)は、配線BR(g,
h)において信号線ML(h)と交差する(図13(B)参照)。
例えば、積層膜を第1の電極C1(g)、第2の電極C2(h)、制御線CL(g)また
は信号線ML(h)に用いることができる。具体的には、導電膜CL(g)Aを暗色膜C
L(g)Bおよび画素410の間に挟むように、導電膜CL(g)Aおよび暗色膜CL(
g)Bを積層した積層膜を用いることができる。
例えば、可視光に対する反射率が導電膜CL(g)Aより低い膜を、暗色膜CL(g)B
に用いることができる。これにより、第1の電極C1(g)、第2の電極C2(h)、制
御線CL(g)または信号線ML(h)による可視光の反射を弱めることができる。その
結果、表示部514の表示を際立たせ、良好な表示をすることができる。また、表示装置
を薄くすることができる。また、表示装置を屈曲する際に基板560などに生じるストレ
スを、軽減することができる。
例えば、配線G1、配線G2、配線ANO、および配線CSCOM等に用いることができ
る材料を導電膜CL(g)Aに用いることができる。
また、例えば、酸化銅を含む膜、塩化銅または塩化テルルを含む膜などを暗色膜CL(g
)Bに用いることができる。また、暗色膜CL(g)Bは、Ag粒子、Agファイバー、
Cu粒子等の金属微粒子、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン等のナノ炭素粒
子、またはPEDOT,ポリアニリン、ポリピロールなどの導電性高分子などを用いて形
成してもよい。
また、近接センサ575は、配線BR(g,h)および信号線ML(h)の間に絶縁膜5
71を備える。これにより、配線BR(g,h)と信号線ML(h)の短絡を防ぐことが
できる。
[断面構成例]
本発明の一態様の表示装置の具体的な断面構成例について、図15乃至17を用いて説明
する。
<断面構成例1>
まず、図15を用いて、表示装置100Aについて説明する。
表示装置100Aは、第1の基板103と、第2の基板104と、を有し、第1の基板1
03と、第2の基板104との間に、第1の液晶素子105と、第2の液晶素子108と
が挟持されている。
また、第1の液晶素子105は、第1の電極105PEと、第2の電極105CEと、第
1の電極105PEおよび第2の電極105CEの間に位置する第1の液晶層105LC
と、を有する。また、第2の液晶素子108は、第3の電極108PEと、第4の電極1
08CEと、第3の電極108PEおよび第4の電極108CEの間に位置する第2の液
晶層108LCと、を有する。
また、第1の液晶素子105と、第2の液晶素子108との間には、素子層110を有す
る。本実施の形態においては、素子層110には、第1のトランジスタ111と、第2の
トランジスタ112と、が形成されている。
第1のトランジスタ111は、第1の電極105PEと重なるように配置され、且つ絶縁
膜(ここでは、複数の絶縁膜)を介して、第1の電極105PEと一部が離間して配置さ
れる。なお、第1電極105PEと、第1のトランジスタ111とは、上記絶縁膜に形成
された第1の開口部114、および第1の開口部114に形成された電極116を介して
電気的に接続される。なお、電極116を、接続電極または貫通電極と呼称してもよい。
第2のトランジスタ112は、第3の電極108PEと重なるように配置され、且つ、絶
縁膜(ここでは、複数の絶縁膜)を介して、第3の電極108PEと一部が離間して配置
される。なお、第3の電極108PEと、第2のトランジスタ112とは、上記絶縁膜に
形成された第2の開口部118を介して電気的に接続される。
第1の液晶素子105は、光を反射させることで画像を表示する機能を有し、第2の液晶
素子108は、光を透過させることで画像を表示する機能を有する。すなわち、第1の液
晶素子105は、反射型の液晶素子であり、第2の液晶素子108は、透過型の液晶素子
である。
第2の基板104の下方には、偏光板120を介して、光射出装置122が配置されてい
る。光射出装置122は、所謂バックライトユニットとしての機能を有し、エッジライト
122E、導光板122G、光取出し部122Rなどを有する。
なお、図15において、エッジライト122Eから射出された光を、点線の矢印で表して
いる。光射出装置122は、エッジライト122Eから射出された光は、導光板122G
を通り、光取出し部122Rによって集光され、第2の液晶素子108側に射出される。
すなわち、光取出し部122Rは、所謂レンズ(マイクロレンズともいう)としての機能
を有する。
また、光取出し部122Rと重なる素子層110には、第1の構造体124が設けられる
。第1の構造体124は、少なくとも反射膜124Rを有する。光取出し部122Rを通
過した光は、さらに第1の構造体124が有する反射膜124Rによって集光され、第1
の基板103側に射出される。
第1の構造体124が有する反射膜124Rは、その内壁が入射側(基板104側)から
射出側(基板103側)にかけて連続的に幅が小さくなるような形状を有する。例えば、
円錐の一部を切り取った形状を有していてもよい。特に、内壁がくびれた三次元曲面形状
(例えばラッパ状とも言うことができる)を有することが好ましい。また、反射膜124
Rの内壁は、基板104等に垂直な断面において、対向する一対の内壁の表面が、双曲線
に近い形状を有することが好ましい。
第1の構造体124が上記のような形状であることで、光取り出し部122Rから射出さ
れ、第2の液晶素子108を透過した光うち、第1の構造体124に斜め方向に入射した
光は、第1の構造体124の反射膜124Rで反射されることにより、輝度(単位面積あ
たりの光束)が高まる。
第1の構造体124の反射膜124Rの射出側の開口面積が入射側の開口面積よりも小さ
いほど、また反射膜124Rの側面の傾斜角(側面と基板103等の表面との成す角)が
90度に近いほど、また、反射膜124Rの反射率が高いほど、第1の構造体124を透
過した光の輝度を高めることができる。
また、第1の構造体124の、反射膜124Rに囲まれる領域は、光透過率が高いことが
好ましい。例えば、アルミニウムまたは銀を含む材料を用いることが好ましい。また、当
該領域は、屈折率が高いことが好ましい。例えば、絶対屈折率が1よりも大きく2.5以
下、好ましくは1.2以上2.0以下、より好ましくは、1.3以上1.9以下である材
料を用いることが好ましい。
また、第1の構造体124の上方、且つ第1の電極105PEおよび第2の電極105C
Eの間には、第2の構造体126が設けられる。第2の構造体126は、第1の電極10
5PEと、第2の電極105CEとの間の距離を制御する機能を有する。すなわち、第2
の構造体126は、いわゆるギャップスペーサ、またはセルギャップスペーサとしての機
能を有する。
第2の構造体126は、可視光を透過することが好ましい。第1の構造体124により集
光された光は、第2の構造体126を介して第1の基板103側に射出される。また、第
1の構造体124の上方に第2の構造体126を設けることで、エッジライト122Eか
ら射出される光が第1の液晶層105LCに吸収されることを抑制する機能も有する。
第1の基板103の上方には、光拡散板128および偏光板132上が設けられる。
また、基板560上に設けられた入力装置130は、接着層141を介して偏光板132
と貼り合わされる。
<断面構成例2>
次に、図16を用いて、表示装置100Bについて説明する。なお、表示装置100Bは
、先に示す表示装置100Aの変形例である。
表示装置100Bは、先に示す表示装置100Aの構成に加え、第2の電極105CEと
基板103との間に、絶縁層134と、着色層136と、絶縁層138と、を有する。
着色層136は、所謂カラーフィルタとしての機能を有する。絶縁層138は、着色層1
36の厚さを制御する機能を有する。
例えば、図16に示すように、絶縁層138が第1の液晶素子105と重なる部分に設け
られ、且つ第2の液晶素子108と重なる部分に開口を有する構成とする。これにより、
絶縁層138を覆って設けられる着色層136は、第1の液晶素子105と重なる部分よ
りも、第2の液晶素子108と重なる部分の方が厚さを厚く形成することができる。これ
により、反射型の液晶素子である第1の液晶素子105と、透過型の液晶素子である第2
の液晶素子108とで、これらの光路上に位置する着色層136の厚さを異ならせること
ができる。
また、図16において、液晶層108LCは、その両端を樹脂層142で囲まれた構成を
有する。樹脂層142は、例えば樹脂と、液晶層108LCに含まれる液晶材料と、を含
む。樹脂層142を有することにより、素子層110と基板104との間の密着性が高め
られ、表示装置100Bの機械的強度を高めることができる。
<断面構成例3>
続いて、図17を用いて表示装置100Cについて説明する。表示装置100Cは、先に
示す表示装置100Aおよび表示装置100Bの変形例である。
表示装置100Cでは、トランジスタ111とトランジスタ112とが、異なる絶縁表面
上に形成されている。
より具体的には、トランジスタ112は基板104上に設けられている。また、トランジ
スタ111とトランジスタ112とは、第2の液晶素子108を挟むように位置している
また、第2の液晶素子108と、第1の構造体124との間に、着色層140を有する。
光取り出し部122Rから射出され、第2の液晶素子108を透過した光は、着色層14
0、第1の構造体124、および第2の構造体126を通り、基板103側に射出される
[各構成要素について]
以下では、上記に示す各構成要素について説明する。
〔基板〕
表示パネルが有する基板には、平坦面を有する材料を用いることができる。表示素子から
の光を取り出す側の基板には、該光を透過する材料を用いる。例えば、ガラス、石英、セ
ラミック、サファイア、有機樹脂などの材料を用いることができる。
厚さの薄い基板を用いることで、表示パネルの軽量化、薄型化を図ることができる。さら
に、可撓性を有する程度の厚さの基板を用いることで、可撓性を有する表示パネルを実現
できる。
また、発光を取り出さない側の基板は、透光性を有していなくてもよいため、上記に挙げ
た基板の他に、金属基板等を用いることもできる。金属基板は熱伝導性が高く、基板全体
に熱を容易に伝導できるため、表示パネルの局所的な温度上昇を抑制することができ、好
ましい。可撓性や曲げ性を得るためには、金属基板の厚さは、10μm以上200μm以
下が好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。
金属基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッ
ケル等の金属、もしくはアルミニウム合金またはステンレス等の合金などを好適に用いる
ことができる。
また、金属基板の表面を酸化する、または表面に絶縁膜を形成するなどにより、絶縁処理
が施された基板を用いてもよい。例えば、スピンコート法やディップ法などの塗布法、電
着法、蒸着法、またはスパッタリング法などを用いて絶縁膜を形成してもよいし、酸素雰
囲気で放置するまたは加熱するほか、陽極酸化法などによって、基板の表面に酸化膜を形
成してもよい。
可撓性を有し、可視光に対する透過性を有する材料としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポ
リアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボ
ネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオ
レフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等が挙げられる。特に、熱膨張係数の低い材料を
用いることが好ましく、例えば、熱膨張係数が30×10-6/K以下であるポリアミド
イミド樹脂、ポリイミド樹脂、PET等を好適に用いることができる。また、ガラス繊維
に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張係数を下げた基板
を使用することもできる。このような材料を用いた基板は、重量が軽いため、該基板を用
いた表示パネルも軽量にすることができる。
上記材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物または無機化合物の高強度
繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率またはヤング率の高い繊維のこと
を言い、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミ
ド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサ
ゾール繊維、ガラス繊維、または炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラス
、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。これらは、織布ま
たは不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構造物を、可撓
性を有する基板として用いてもよい。可撓性を有する基板として、繊維体と樹脂からなる
構造物を用いると、曲げや局所的押圧による破損に対する信頼性が向上するため、好まし
い。
または、可撓性を有する程度に薄いガラス、金属などを基板に用いることもできる。また
は、ガラスと樹脂材料とが接着層により貼り合わされた複合材料を用いてもよい。
可撓性を有する基板に、表示パネルの表面を傷などから保護するハードコート層(例えば
、窒化シリコン、酸化アルミニウムなど)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラ
ミド樹脂など)等が積層されていてもよい。また、水分等による表示素子の寿命の低下等
を抑制するために、可撓性を有する基板に透水性の低い絶縁膜が積層されていてもよい。
例えば、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化
アルミニウム等の無機絶縁材料を用いることができる。
基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とすると
、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示パネルとすることができる。
〔トランジスタ〕
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として機
能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する絶
縁層と、を有する。上記では、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合を示して
いる。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例え
ば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし
、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型またはボトムゲート型
のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設け
られていてもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結
晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領
域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トラン
ジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、エネルギーギャップが2eV以上、好
ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である金属酸化物を用いることがで
きる。代表的には、インジウムを含む酸化物半導体などであり、例えば、後述するCAC
-OSなどを用いることができる。
シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい酸化物半導体を用いた
トランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に
蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。
半導体層は、例えばインジウム、亜鉛およびM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲル
マニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジムまたはハ
フニウム等の金属)を含むIn-M-Zn系酸化物で表記される膜とすることができる。
半導体層を構成する酸化物半導体がIn-M-Zn系酸化物の場合、In-M-Zn酸化
物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧M
、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の
原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In
:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4.
1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5:
1:8等が好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比はそれぞれ、上記のスパッタ
リングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため
好ましい。またこのとき酸化物半導体を用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成
できる、半導体層よりも下層の配線は電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料
を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面
積のガラス基板などを好適に用いることができる。
半導体層としては、キャリア密度の低い酸化物半導体膜を用いる。例えば、半導体層は、
キャリア密度が1×1017/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下、さら
に好ましくは1×1013/cm以下、より好ましくは1×1011/cm以下、さ
らに好ましくは1×1010/cm未満であり、1×10-9/cm以上のキャリア
密度の酸化物半導体を用いることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性また
は実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。これにより不純物濃度が低く、欠陥準位密
度が低いため、安定な特性を有する酸化物半導体であるといえる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性および電気特性(電界効
果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とす
るトランジスタの半導体特性を得るために、半導体層のキャリア密度や不純物濃度、欠陥
密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好まし
い。
半導体層を構成する酸化物半導体において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素が
含まれると、半導体層において酸素欠損が増加し、n型化してしまう。このため、半導体
層におけるシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法により得られる濃度)を、2×
1018atoms/cm以下、好ましくは2×1017atoms/cm以下とす
る。
また、アルカリ金属およびアルカリ土類金属は、酸化物半導体と結合するとキャリアを生
成する場合があり、トランジスタのオフ電流が増大してしまうことがある。このため半導
体層における二次イオン質量分析法により得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金属
の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms/
cm以下にする。
また、半導体層を構成する酸化物半導体に窒素が含まれていると、キャリアである電子が
生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている酸化物半
導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため半導体層におけ
る二次イオン質量分析法により得られる窒素濃度は、5×1018atoms/cm
下にすることが好ましい。
また、半導体層は、例えば非単結晶構造でもよい。非単結晶構造は、例えば、c軸に配向
した結晶を有するCAAC-OS(C-Axis Aligned Crystalli
ne Oxide Semiconductor、または、C-Axis Aligne
d and A-B-plane Anchored Crystalline Oxi
de Semiconductor)、多結晶構造、微結晶構造、または非晶質構造を含
む。非単結晶構造において、非晶質構造は最も欠陥準位密度が高く、CAAC-OSは最
も欠陥準位密度が低い。
非晶質構造の酸化物半導体膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない
。または、非晶質構造の酸化物膜は、例えば、完全な非晶質構造であり、結晶部を有さな
い。
なお、半導体層が、非晶質構造の領域、微結晶構造の領域、多結晶構造の領域、CAAC
-OSの領域、単結晶構造の領域のうち、二種以上を有する混合膜であってもよい。混合
膜は、例えば上述した領域のうち、いずれか二種以上の領域を含む単層構造、または積層
構造を有する場合がある。
<CAC-OSの構成>
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタの半導体層に用いることができるC
AC構成を有する金属酸化物の詳細について説明する。ここでは、CAC構成を有する金
属酸化物の代表例として、CAC-OSを用いて説明する。
つまり、CAC-OSとは、例えば、図18に示す絶縁膜106上に形成された例のよう
に、金属酸化物を構成する元素が偏在することで、各元素を主成分とする領域101、お
よび領域102を形成し、各領域が、混合し、モザイク状に形成または分散される。つま
り、金属酸化物を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、0.5n
m以上3nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。
特定の元素が偏在した領域は、該元素が有する性質により、物理特性が決定する。例えば
、金属酸化物を構成する元素の中でも比較的、絶縁体となる傾向がある元素が偏在した領
域は、誘電体領域となる。一方、金属酸化物を構成する元素の中でも比較的、導体となる
傾向がある元素が偏在した領域は、導電体領域となる。また、導電体領域、および誘電体
領域がモザイク状に混合することで、材料としては、半導体として機能する。
つまり、本発明の一態様における金属酸化物は、物理特性が異なる材料が混合した、マト
リックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材
(metal matrix composite)の一種である。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムお
よび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、元素M(Mは、ガリウム、アル
ミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、鉄
、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム
、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、ま
たは複数種)が含まれていてもよい。
例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OS(CAC-OSの中でもIn-G
a-Zn酸化物を、特にCAC-IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物
(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸
化物(以下、InX2ZnY2Z2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)
とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする
。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4Z4(X4、Y4、および
Z4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状とな
り、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2Z2が、膜中に均一に分布した
構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC-OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2
またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体
である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比
が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第
2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場
合がある。代表例として、InGaO(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn
1+x0)Ga(1-x0)(ZnO)m0(-1≦x0≦1、m0は任意数)で表
される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、
CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa-b面において
は配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC-OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC-OSとは、In、G
a、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状領域
が観察され、一部にInを主成分とするナノ粒子状領域が観察され、それぞれモザイク状
にランダムに分散している構成をいう。したがって、CAC-OSにおいて、結晶構造は
副次的な要素である。
なお、CAC-OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。
例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含ま
ない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1
主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バナ
ジウム、ベリリウム、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン
、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネ
シウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC-OSは、一部
に該元素を主成分とするナノ粒子状領域が観察され、一部にInを主成分とするナノ粒子
状領域が観察され、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
<CAC-OSの解析>
続いて、各種測定方法を用い、基板上に成膜した酸化物半導体について測定を行った結果
について説明する。
≪試料の構成と作製方法≫
以下では、本発明の一態様に係る9個の試料について説明する。各試料は、それぞれ、酸
化物半導体を成膜する際の基板温度、および酸素ガス流量比を異なる条件で作製する。な
お、試料は、基板と、基板上の酸化物半導体と、を有する構造である。
各試料の作製方法について、説明する。
まず、基板として、ガラス基板を用いる。続いて、スパッタリング装置を用いて、ガラス
基板上に酸化物半導体として、厚さ100nmのIn-Ga-Zn酸化物を形成する。成
膜条件は、チャンバー内の圧力を0.6Paとし、ターゲットには、酸化物ターゲット(
In:Ga:Zn=4:2:4.1[原子数比])を用いる。また、スパッタリング装置
内に設置された酸化物ターゲットに2500WのAC電力を供給する。
なお、酸化物を成膜する際の条件として、基板温度を、意図的に加熱しない温度(以下、
室温またはR.T.ともいう。)、130℃、または170℃とした。また、Arと酸素
の混合ガスに対する酸素ガスの流量比(以下、酸素ガス流量比ともいう。)を、10%、
30%、または100%とすることで、9個の試料を作製する。
≪X線回折による解析≫
本項目では、9個の試料に対し、X線回折(XRD:X-ray diffractio
n)測定を行った結果について説明する。なお、XRD装置として、Bruker社製D
8 ADVANCEを用いた。また、条件は、Out-of-plane法によるθ/2
θスキャンにて、走査範囲を15deg.乃至50deg.、ステップ幅を0.02de
g.、走査速度を3.0deg./分とした。
図19にOut-of-plane法を用いてXRDスペクトルを測定した結果を示す。
なお、図19において、上段には成膜時の基板温度条件が170℃の試料における測定結
果、中段には成膜時の基板温度条件が130℃の試料における測定結果、下段には成膜時
の基板温度条件がR.T.の試料における測定結果を示す。また、左側の列には酸素ガス
流量比の条件が10%の試料における測定結果、中央の列には酸素ガス流量比の条件が3
0%の試料における測定結果、右側の列には酸素ガス流量比の条件が100%の試料にお
ける測定結果、を示す。
図19に示すXRDスペクトルは、成膜時の基板温度を高くする、または、成膜時の酸素
ガス流量比の割合を大きくすることで、2θ=31°付近のピーク強度が高くなる。なお
、2θ=31°付近のピークは、被形成面または上面に略垂直方向に対してc軸に配向し
た結晶性IGZO化合物(CAAC(c-axis aligned crystall
ine)-IGZOともいう。)であることに由来することが分かっている。
また、図19に示すXRDスペクトルは、成膜時の基板温度が低い、または、酸素ガス流
量比が小さいほど、明確なピークが現れなかった。したがって、成膜時の基板温度が低い
、または、酸素ガス流量比が小さい試料は、測定領域のa-b面方向、およびc軸方向の
配向は見られないことが分かる。
≪電子顕微鏡による解析≫
本項目では、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料を
、HAADF(High-Angle Annular Dark Field)-ST
EM(Scanning Transmission Electron Micros
cope)によって観察、および解析した結果について説明する(以下、HAADF-S
TEMによって取得した像は、TEM像ともいう。)。
HAADF-STEMによって取得した平面像(以下、平面TEM像ともいう。)、およ
び断面像(以下、断面TEM像ともいう。)の画像解析を行った結果について説明する。
なお、TEM像は、球面収差補正機能を用いて観察した。なお、HAADF-STEM像
の撮影には、日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡JEM-ARM200Fを用
いて、加速電圧200kV、ビーム径約0.1nmφの電子線を照射して行った。
図20(A)は、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試
料の平面TEM像である。図20(B)は、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス
流量比10%で作製した試料の断面TEM像である。
≪電子線回折パターンの解析≫
本項目では、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料に
、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで、電子
線回折パターンを取得した結果について説明する。
図20(A)に示す、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製し
た試料の平面TEM像において、黒点a1、黒点a2、黒点a3、黒点a4、および黒点
a5で示す電子線回折パターンを観察する。なお、電子線回折パターンの観察は、電子線
を照射しながら0秒の位置から35秒の位置まで一定の速度で移動させながら行う。黒点
a1の結果を図20(C)、黒点a2の結果を図20(D)、黒点a3の結果を図20(
E)、黒点a4の結果を図19(F)、および黒点a5の結果を図19(G)に示す。
図20(C)、図20(D)、図20(E)、図20(F)、および図20(G)より、
円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測できる。また、リング状の領域に複
数のスポットが観測できる。
また、図20(B)に示す、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で
作製した試料の断面TEM像において、黒点b1、黒点b2、黒点b3、黒点b4、およ
び黒点b5で示す電子線回折パターンを観察する。黒点b1の結果を図20(H)、黒点
b2の結果を図20(I)、黒点b3の結果を図20(J)、黒点b4の結果を図20(
K)、および黒点b5の結果を図20(L)に示す。
図20(H)、図20(I)、図20(J)、図20(K)、および図20(L)より、
リング状に輝度の高い領域が観測できる。また、リング状の領域に複数のスポットが観測
できる。
ここで、例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC-OSに対し、試料面に平行
にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、InGaZnOの結晶の(009
)面に起因するスポットが含まれる回折パターンが見られる。つまり、CAAC-OSは
、c軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわか
る。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射させ
ると、リング状の回折パターンが確認される。つまり、CAAC-OSは、a軸およびb
軸は配向性を有さないことがわかる。
また、微結晶を有する酸化物半導体(nano crystalline oxide
semiconductor。以下、nc-OSという。)に対し、大きいプローブ径(
例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折を行うと、ハローパターンのような回
折パターンが観測される。また、nc-OSに対し、小さいプローブ径の電子線(例えば
50nm未満)を用いるナノビーム電子線回折を行うと、輝点(スポット)が観測される
。また、nc-OSに対しナノビーム電子線回折を行うと、円を描くように(リング状に
)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域に複数の輝点が観測
される場合がある。
成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料の電子線回折パ
ターンは、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点を有する。したがっ
て、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料は、電子線
回折パターンが、nc-OSになり、平面方向、および断面方向において、配向性は有さ
ない。
以上より、成膜時の基板温度が低い、または、酸素ガス流量比が小さい酸化物半導体は、
アモルファス構造の酸化物半導体膜とも、単結晶構造の酸化物半導体膜とも明確に異なる
性質を有すると推定できる。
≪元素分析≫
本項目では、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersiv
e X-ray spectroscopy)を用い、EDXマッピングを取得し、評価
することによって、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した
試料の元素分析を行った結果について説明する。なお、EDX測定には、元素分析装置と
して日本電子株式会社製エネルギー分散型X線分析装置JED-2300Tを用いる。な
お、試料から放出されたX線の検出にはSiドリフト検出器を用いる。
EDX測定では、試料の分析対象領域の各点に電子線照射を行い、これにより発生する試
料の特性X線のエネルギーと発生回数を測定し、各点に対応するEDXスペクトルを得る
。本実施の形態では、各点のEDXスペクトルのピークを、In原子のL殻への電子遷移
、Ga原子のK殻への電子遷移、Zn原子のK殻への電子遷移およびO原子のK殻への電
子遷移に帰属させ、各点におけるそれぞれの原子の比率を算出する。これを試料の分析対
象領域について行うことにより、各原子の比率の分布が示されたEDXマッピングを得る
ことができる。
図21には、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料の
断面におけるEDXマッピングを示す。図21(A)は、Ga原子のEDXマッピング(
全原子に対するGa原子の比率は1.18乃至18.64[atomic%]の範囲とす
る。)である。図21(B)は、In原子のEDXマッピング(全原子に対するIn原子
の比率は9.28乃至33.74[atomic%]の範囲とする。)である。図21(
C)は、Zn原子のEDXマッピング(全原子に対するZn原子の比率は6.69乃至2
4.99[atomic%]の範囲とする。)である。また、図21(A)、図21(B
)、および図21(C)は、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で
作製した試料の断面において、同範囲の領域を示している。なお、EDXマッピングは、
範囲における、測定元素が多いほど明るくなり、測定元素が少ないほど暗くなるように、
明暗で元素の割合を示している。また、図21に示すEDXマッピングの倍率は720万
倍である。
図21(A)、図21(B)、および図21(C)に示すEDXマッピングでは、画像に
相対的な明暗の分布が見られ、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%
で作製した試料において、各原子が分布を持って存在している様子が確認できる。ここで
、図21(A)、図21(B)、および図21(C)に示す実線で囲む範囲と破線で囲む
範囲に注目する。
図21(A)では、実線で囲む範囲は、相対的に暗い領域を多く含み、破線で囲む範囲は
、相対的に明るい領域を多く含む。また、図21(B)では実線で囲む範囲は、相対的に
明るい領域を多く含み、破線で囲む範囲は、相対的に暗い領域を多く含む。
つまり、実線で囲む範囲はIn原子が相対的に多い領域であり、破線で囲む範囲はIn原
子が相対的に少ない領域である。ここで、図21(C)では、実線で囲む範囲において、
右側は相対的に明るい領域であり、左側は相対的に暗い領域である。したがって、実線で
囲む範囲は、InX2ZnY2Z2、またはInOX1などが主成分である領域である
また、実線で囲む範囲はGa原子が相対的に少ない領域であり、破線で囲む範囲はGa原
子が相対的に多い領域である。図21(C)では、破線で囲む範囲において、左上の領域
は、相対的に明るい領域であり、右下側の領域は、相対的に暗い領域である。したがって
、破線で囲む範囲は、GaOX3、またはGaX4ZnY4Z4などが主成分である領
域である。
また、図21(A)、図21(B)、および図21(C)より、In原子の分布は、Ga
原子よりも、比較的、均一に分布しており、InOX1が主成分である領域は、InX2
ZnY2Z2が主成分となる領域を介して、互いに繋がって形成されているように見え
る。このように、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、ク
ラウド状に広がって形成されている。
このように、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはI
nOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有するIn-Ga-Zn
酸化物を、CAC-OSと呼称することができる。
また、CAC-OSにおける結晶構造は、nc構造を有する。CAC-OSが有するnc
構造は、電子線回折像において、単結晶、多結晶、またはCAAC構造を含むIGZOに
起因する輝点(スポット)以外にも、数か所以上の輝点(スポット)を有する。または、
数か所以上の輝点(スポット)に加え、リング状に輝度の高い領域が現れるとして結晶構
造が定義される。
また、図21(A)、図21(B)、および図21(C)より、GaOX3などが主成分
である領域、およびInX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域のサ
イズは、0.5nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下で観察される。なお
、好ましくは、EDXマッピングにおいて、各元素が主成分である領域の径は、1nm以
上2nm以下とする。
以上より、CAC-OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造で
あり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC-OSは、GaOX3など
が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域
と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3
などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2Zn
Z2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化
物半導体としての導電性が発現する。したがって、InX2ZnY2Z2、またはIn
X1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界
効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2Z2、またはInO
が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが
主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なス
イッチング動作を実現できる。
したがって、CAC-OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性
と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用す
ることにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現するこ
とができる。
また、CAC-OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。したがって、CAC-OSは
、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
または、トランジスタのチャネルが形成される半導体にシリコンを用いてもよい。シリコ
ンとしてアモルファスシリコンを用いてもよいが、特に結晶性を有するシリコンを用いる
ことが好ましい。例えば、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどを用い
ることが好ましい。特に、多結晶シリコンは、単結晶シリコンに比べて低温で形成でき、
且つアモルファスシリコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため
好ましい。またこのときアモルファスシリコンを用いることで、多結晶シリコンよりも低
温で形成できるため、半導体層よりも下層の配線は電極の材料、基板の材料として、耐熱
性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば
、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。一方、トップゲート型の
トランジスタは、自己整合的に不純物領域を形成しやすいため、特性のばらつきなどを低
減することできるため好ましい。このとき特に、多結晶シリコンや単結晶シリコンなどを
用いる場合に適している。
〔導電層〕
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線およ
び電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム
、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタン
グステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。またこれらの材
料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含
むアルミニウム膜の単層構造、チタン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、タング
ステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅-マグネシウム-アルミニウム合金
膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜
上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、その上に重ねてアルミニ
ウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層
構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅
膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等
がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。また
、マンガンを含む銅を用いると、エッチングによる形状の制御性が高まるため好ましい。
また、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、イン
ジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグ
ラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タン
グステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金
属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化
物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれ
らの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料
の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジ
ウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。こ
れらは、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層や、表示素子が有する導電
層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
〔絶縁層〕
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル、エポキシなどの樹
脂、シロキサン結合を有する樹脂の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリ
コン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料を用いることもできる。
また、発光素子は、一対の透水性の低い絶縁膜の間に設けられていることが好ましい。こ
れにより、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、装置の信頼性の低下を抑
制できる。
透水性の低い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含
む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸
化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、透水性の低い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10-5[g/(m・day)]
以下、好ましくは1×10-6[g/(m・day)]以下、より好ましくは1×10
-7[g/(m・day)]以下、さらに好ましくは1×10-8[g/(m・da
y)]以下とする。
〔液晶素子〕
液晶素子としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)モ
ードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(M
ulti-Domain Vertical Alignment)モード、PVA(P
atterned Vertical Alignment)モード、ASV(Adva
nced Super View)モードなどを用いることができる。
また、液晶素子には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例えば
VAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In-
Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Swi
tching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned
Micro-cell)モード、OCB(Optically Compensate
d Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Li
quid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric
Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
なお、液晶素子は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子
である。なお、液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電
界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。なお、液晶素子に用いる液晶とし
ては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:
Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液晶
、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステ
リック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、
適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。
また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を採
用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の
一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移
する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲
を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。
ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性
である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要
であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要
となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製
工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
また、液晶素子として、透過型の液晶素子、反射型の液晶素子、または半透過型の液晶素
子などを用いることができる。
本発明の一態様では、特に反射型の液晶素子を用いることができる。
透過型または半透過型の液晶素子を用いる場合、一対の基板を挟むように、2つの偏光板
を設ける。また偏光板よりも外側に、バックライトを設ける。バックライトとしては、直
下型のバックライトであってもよいし、エッジライト型のバックライトであってもよい。
LED(Light Emitting Diode)を備える直下型のバックライトを
用いると、ローカルディミングが容易となり、コントラストを高めることができるため好
ましい。また、エッジライト型のバックライトを用いると、バックライトを含めたモジュ
ールの厚さを低減できるため好ましい。
め好ましい。
反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板を設ける。またこれとは別に、表
示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
また、反射型、または半透過型の液晶素子を用いる場合、偏光板よりも外側に、フロント
ライトを設けてもよい。フロントライトとしては、エッジライト型のフロントライトを用
いることが好ましい。LED(Light Emitting Diode)を備えるフ
ロントライトを用いると、消費電力を低減できるため好ましい。
〔接着層〕
接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤
、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド
樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EV
A(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が
低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用
いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化
カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いる
ことができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸
着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が素子に侵入す
ることを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、光取り出し
効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジル
コニウム等を用いることができる。
〔着色層〕
着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料または染料が含ま
れた樹脂材料などが挙げられる。色要素としては、赤色、緑色、青色などを用いることが
できる。また、シアン、マゼンダ、イエロー(黄)などを用いてもよい。着色された色の
光のみを透過するとは、着色層において透過する光は、その有彩色の光の波長にピークを
有するということである。
〔遮光層〕
遮光層として用いることのできる材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、金
属、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等が挙げられる。遮光層は
、樹脂材料を含む膜であってもよいし、金属などの無機材料の薄膜であってもよい。また
、遮光層に、着色層の材料を含む膜の積層膜を用いることもできる。例えば、ある色の光
を透過する着色層に用いる材料を含む膜と、他の色の光を透過する着色層に用いる材料を
含む膜との積層構造を用いることができる。着色層と遮光層の材料を共通化することで、
装置を共通化できるほか工程を簡略化できるため好ましい。
〔構造体〕
第1の構造体124、および第2の構造体126としては、少なくとも光が透過する材料
を有する。また、第1の構造体124が有する反射膜124Rには、反射性を有する材料
を適用すればよい。なお、第2の構造体126にも反射膜を設けてもよい。
〔光取り出し部〕
光取り出し部122Rとしては、マイクロレンズ等の微小なレンズ状構造体を用いること
ができる。光取り出し部122Rには、可視光を透過する材料を用いることができる。ま
たは、光取り出し部122Rには、1.3以上2.5以下の屈折率を備える材料を用いる
ことができる。例えば、無機材料または有機材料を好適に用いることができる。
具体的には、光取り出し部122Rには、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン
、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化
亜鉛、インジウムとスズを含む酸化物またはインジウムとガリウムと亜鉛を含む酸化物な
どを用いることができる。または、硫化亜鉛などを用いてもよい。
または、光取り出し部122Rに樹脂を含む材料を用いることができる。具体的には、塩
素、臭素またはヨウ素が導入された樹脂、重金属原子が導入された樹脂、芳香環が導入さ
れた樹脂、硫黄が導入された樹脂などを用いることができる。または、樹脂と樹脂より屈
折率の高い材料のナノ粒子を含む樹脂を用いることができる。酸化チタンまたは酸化ジル
コニウムなどをナノ粒子に用いることができる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態に示した各トランジスタに置き換えて用いることので
きるトランジスタの一例について、図面を用いて説明する。
本発明の一態様の表示装置は、ボトムゲート型のトランジスタや、トップゲート型トラン
ジスタなどの様々な形態のトランジスタを用いて作製することができる。よって、既存の
製造ラインに合わせて、使用する半導体層の材料やトランジスタ構造を容易に置き換える
ことができる。
〔ボトムゲート型トランジスタ〕
図22(A1)は、ボトムゲート型のトランジスタの一種であるチャネル保護型のトラン
ジスタ810の断面図である。図22(A1)において、トランジスタ810は基板77
1上に形成されている。また、トランジスタ810は、基板771上に絶縁層772を介
して電極746を有する。また、電極746上に絶縁層726を介して半導体層742を
有する。電極746はゲート電極として機能できる。絶縁層726はゲート絶縁層として
機能できる。
また、半導体層742のチャネル形成領域上に絶縁層741を有する。また、半導体層7
42の一部と接して、絶縁層726上に電極744aおよび電極744bを有する。電極
744aは、ソース電極またはドレイン電極の一方として機能できる。電極744bは、
ソース電極またはドレイン電極の他方として機能できる。電極744aの一部、および電
極744bの一部は、絶縁層741上に形成される。
絶縁層741は、チャネル保護層として機能できる。チャネル形成領域上に絶縁層741
を設けることで、電極744aおよび電極744bの形成時に生じる半導体層742の露
出を防ぐことができる。よって、電極744aおよび電極744bの形成時に、半導体層
742のチャネル形成領域がエッチングされることを防ぐことができる。本発明の一態様
によれば、電気特性の良好なトランジスタを実現することができる。
また、トランジスタ810は、電極744a、電極744bおよび絶縁層741上に絶縁
層728を有し、絶縁層728の上に絶縁層729を有する。
半導体層742に酸化物半導体を用いる場合、電極724aおよび電極724bの、少な
くとも半導体層742と接する部分に、半導体層742の一部から酸素を奪い、酸素欠損
を生じさせることが可能な材料を用いることが好ましい。半導体層742中の酸素欠損が
生じた領域はキャリア濃度が増加し、当該領域はn型化し、n型領域(n層)となる。
したがって、当該領域はソース領域またはドレイン領域として機能することができる。半
導体層742に酸化物半導体を用いる場合、半導体層742から酸素を奪い、酸素欠損を
生じさせることが可能な材料の一例として、タングステン、チタン等を挙げることができ
る。
半導体層742にソース領域およびドレイン領域が形成されることにより、電極724a
および電極724bと半導体層742の接触抵抗を低減することができる。よって、電界
効果移動度や、しきい値電圧などの、トランジスタの電気特性を良好なものとすることが
できる。
半導体層742にシリコンなどの半導体を用いる場合は、半導体層742と電極724a
の間、および半導体層742と電極724bの間に、n型半導体またはp型半導体として
機能する層を設けることが好ましい。n型半導体またはp型半導体として機能する層は、
トランジスタのソース領域またはドレイン領域として機能することができる。
絶縁層729は、外部からのトランジスタへの不純物の拡散を防ぐ、または低減する機能
を有する材料を用いて形成することが好ましい。なお、必要に応じて絶縁層729を省略
することもできる。
図22(A2)に示すトランジスタ811は、絶縁層729上にバックゲート電極として
機能できる電極723を有する点が、トランジスタ810と異なる。電極723は、電極
746と同様の材料および方法で形成することができる。
一般に、バックゲート電極は導電層で形成され、ゲート電極とバックゲート電極で半導体
層のチャネル形成領域を挟むように配置される。よって、バックゲート電極は、ゲート電
極と同様に機能させることができる。バックゲート電極の電位は、ゲート電極と同電位と
してもよいし、接地電位(GND電位)や、任意の電位としてもよい。また、バックゲー
ト電極の電位をゲート電極と連動させず独立して変化させることで、トランジスタのしき
い値電圧を変化させることができる。
電極746および電極723は、どちらもゲート電極として機能することができる。よっ
て、絶縁層726、絶縁層729、絶縁層728、および絶縁層729は、それぞれがゲ
ート絶縁層として機能することができる。なお、電極723は、絶縁層728と絶縁層7
29の間に設けてもよい。
なお、電極746または電極723の一方を、「ゲート電極」という場合、他方を「バッ
クゲート電極」という。例えば、トランジスタ811において、電極723を「ゲート電
極」と言う場合、電極746を「バックゲート電極」と言う。また、電極723を「ゲー
ト電極」として用いる場合は、トランジスタ811をトップゲート型のトランジスタの一
種と考えることができる。また、電極746および電極723のどちらか一方を、「第1
のゲート電極」といい、他方を「第2のゲート電極」という場合がある。
半導体層742を挟んで電極746および電極723を設けることで、更には、電極74
6および電極723を同電位とすることで、半導体層742においてキャリアの流れる領
域が膜厚方向においてより大きくなるため、キャリアの移動量が増加する。この結果、ト
ランジスタ811のオン電流が大きくなる共に、電界効果移動度が高くなる。
したがって、トランジスタ811は、占有面積に対して大きいオン電流を有するトランジ
スタである。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタ811の占有面積を
小さくすることができる。本発明の一態様によれば、トランジスタの占有面積を小さくす
ることができる。よって、本発明の一態様によれば、集積度の高い半導体装置を実現する
ことができる。
また、ゲート電極とバックゲート電極は導電層で形成されるため、トランジスタの外部で
生じる電界が、チャネルが形成される半導体層に作用しないようにする機能(特に静電気
などに対する電界遮蔽機能)を有する。なお、バックゲート電極を半導体層よりも大きく
形成し、バックゲート電極で半導体層を覆うことで、電界遮蔽機能を高めることができる
また、バックゲート電極を、遮光性を有する導電膜で形成することで、バックゲート電極
側から半導体層に光が入射することを防ぐことができる。よって、半導体層の光劣化を防
ぎ、トランジスタのしきい値電圧がシフトするなどの電気特性の劣化を防ぐことができる
本発明の一態様によれば、信頼性の良好なトランジスタを実現することができる。また、
信頼性の良好な半導体装置を実現することができる。
図22(B1)に、ボトムゲート型のトランジスタの1つであるチャネル保護型のトラン
ジスタ820の断面図を示す。トランジスタ820は、トランジスタ810とほぼ同様の
構造を有しているが、絶縁層741が半導体層742の端部を覆っている点が異なる。ま
た、半導体層742と重なる絶縁層729の一部を選択的に除去して形成した開口部にお
いて、半導体層742と電極744aが電気的に接続している。また、半導体層742と
重なる絶縁層729の一部を選択的に除去して形成した他の開口部において、半導体層7
42と電極744bが電気的に接続している。絶縁層729の、チャネル形成領域と重な
る領域は、チャネル保護層として機能できる。
図22(B2)に示すトランジスタ821は、絶縁層729上にバックゲート電極として
機能できる電極723を有する点が、トランジスタ820と異なる。
絶縁層729を設けることで、電極744aおよび電極744bの形成時に生じる半導体
層742の露出を防ぐことができる。よって、電極744aおよび電極744bの形成時
に半導体層742の薄膜化を防ぐことができる。
また、トランジスタ820およびトランジスタ821は、トランジスタ810およびトラ
ンジスタ811よりも、電極744aと電極746の間の距離と、電極744bと電極7
46の間の距離が長くなる。よって、電極744aと電極746の間に生じる寄生容量を
小さくすることができる。また、電極744bと電極746の間に生じる寄生容量を小さ
くすることができる。本発明の一態様によれば、電気特性の良好なトランジスタを実現で
きる。
図22(C1)に示すトランジスタ825は、ボトムゲート型のトランジスタの1つであ
るチャネルエッチング型のトランジスタである。トランジスタ825は、絶縁層729を
用いずに電極744aおよび電極744bを形成する。このため、電極744aおよび電
極744bの形成時に露出する半導体層742の一部がエッチングされる場合がある。一
方、絶縁層729を設けないため、トランジスタの生産性を高めることができる。
図22(C2)に示すトランジスタ825は、絶縁層729上にバックゲート電極として
機能できる電極723を有する点が、トランジスタ820と異なる。
〔トップゲート型トランジスタ〕
図23(A1)に、トップゲート型のトランジスタの一種であるトランジスタ830の断
面図を示す。トランジスタ830は、絶縁層772の上に半導体層742を有し、半導体
層742および絶縁層772上に、半導体層742の一部に接する電極744a、および
半導体層742の一部に接する電極744bを有し、半導体層742、電極744a、お
よび電極744b上に絶縁層726を有し、絶縁層726上に電極746を有する。
トランジスタ830は、電極746および電極744a、並びに、電極746および電極
744bが重ならないため、電極746および電極744aの間に生じる寄生容量、並び
に、電極746および電極744bの間に生じる寄生容量を小さくすることができる。ま
た、電極746を形成した後に、電極746をマスクとして用いて不純物755を半導体
層742に導入することで、半導体層742中に自己整合(セルフアライメント)的に不
純物領域を形成することができる(図22(A3)参照)。本発明の一態様によれば、電
気特性の良好なトランジスタを実現することができる。
なお、不純物755の導入は、イオン注入装置、イオンドーピング装置またはプラズマ処
理装置を用いて行うことができる。
不純物755としては、例えば、第13族元素または第15族元素のうち、少なくとも一
種類の元素を用いることができる。また、半導体層742に酸化物半導体を用いる場合は
、不純物755として、希ガス、水素、および窒素のうち、少なくとも一種類の元素を用
いることも可能である。
図23(A2)に示すトランジスタ831は、電極723および絶縁層727を有する点
がトランジスタ830と異なる。トランジスタ831は、絶縁層772の上に形成された
電極723を有し、電極723上に形成された絶縁層727を有する。電極723は、バ
ックゲート電極として機能することができる。よって、絶縁層727は、ゲート絶縁層と
して機能することができる。絶縁層727は、絶縁層726と同様の材料および方法によ
り形成することができる。
トランジスタ811と同様に、トランジスタ831は、占有面積に対して大きいオン電流
を有するトランジスタである。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタ8
31の占有面積を小さくすることができる。本発明の一態様によれば、トランジスタの占
有面積を小さくすることができる。よって、本発明の一態様によれば、集積度の高い半導
体装置を実現することができる。
図23(B1)に例示するトランジスタ840は、トップゲート型のトランジスタの1つ
である。トランジスタ840は、電極744aおよび電極744bを形成した後に半導体
層742を形成する点が、トランジスタ830と異なる。また、図23(B2)に例示す
るトランジスタ841は、電極723および絶縁層727を有する点が、トランジスタ8
40と異なる。トランジスタ840およびトランジスタ841において、半導体層742
の一部は電極744a上に形成され、半導体層742の他の一部は電極744b上に形成
される。
トランジスタ811と同様に、トランジスタ841は、占有面積に対して大きいオン電流
を有するトランジスタである。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタ8
41の占有面積を小さくすることができる。本発明の一態様によれば、トランジスタの占
有面積を小さくすることができる。よって、本発明の一態様によれば、集積度の高い半導
体装置を実現することができる。
図24(A1)に例示するトランジスタ842は、トップゲート型のトランジスタの1つ
である。トランジスタ842は、絶縁層729を形成した後に電極744aおよび電極7
44bを形成する点がトランジスタ830やトランジスタ840と異なる。電極744a
および電極744bは、絶縁層728および絶縁層729に形成した開口部において半導
体層742と電気的に接続する。
また、電極746と重ならない絶縁層726の一部を除去し、電極746と残りの絶縁層
726をマスクとして用いて不純物755を半導体層742に導入することで、半導体層
742中に自己整合(セルフアライメント)的に不純物領域を形成することができる(図
23(A3)参照)。トランジスタ842は、絶縁層726が電極746の端部を越えて
延伸する領域を有する。不純物755を半導体層742に導入する際に、半導体層742
の絶縁層726を介して不純物755が導入された領域の不純物濃度は、絶縁層726を
介さずに不純物755が導入された領域よりも小さくなる。よって、電極746に隣接す
る半導体層742の領域にLDD(Lightly Doped Drain)領域が形
成される。
図24(A2)に示すトランジスタ843は、電極723を有する点がトランジスタ84
2と異なる。トランジスタ843は、基板771の上に形成された電極723を有し、絶
縁層772を介して半導体層742と重なる。電極723は、バックゲート電極として機
能することができる。
また、図24(B1)に示すトランジスタ844および図24(B2)に示すトランジス
タ845のように、電極746と重ならない領域の絶縁層726を全て除去してもよい。
また、図24(C1)に示すトランジスタ846および図24(C2)に示すトランジス
タ847のように、絶縁層726を残してもよい。
トランジスタ842乃至トランジスタ847も、電極746を形成した後に、電極746
をマスクとして用いて不純物755を半導体層742に導入することで、半導体層742
中に自己整合的に不純物領域を形成することができる。本発明の一態様によれば、電気特
性の良好なトランジスタを実現することができる。また、本発明の一態様によれば、集積
度の高い半導体装置を実現することができる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様を用いて作製することができる表示モジュールについ
て説明する。
図25(A)に示す表示モジュール6000は、上部カバー6001と下部カバー600
2との間に、FPC6005に接続された表示パネル6006、フレーム6009、プリ
ント基板6010、およびバッテリ6011を有する。
例えば、本発明の一態様を用いて作製された表示装置を、表示パネル6006に用いるこ
とができる。これにより、高い歩留まりで表示モジュールを作製することができる。
上部カバー6001および下部カバー6002は、表示パネル6006のサイズに合わせ
て、形状や寸法を適宜変更することができる。
また、表示パネル6006には本発明の一態様の入力装置が設けられている。
フレーム6009は、表示パネル6006の保護機能の他、プリント基板6010の動作
により発生する電磁波を遮断するための電磁シールドとしての機能を有する。またフレー
ム6009は、放熱板としての機能を有していてもよい。
プリント基板6010は、電源回路、ビデオ信号およびクロック信号を出力するための信
号処理回路を有する。電源回路に電力を供給する電源としては、外部の商用電源であって
も良いし、別途設けたバッテリ6011による電源であってもよい。バッテリ6011は
、商用電源を用いる場合には、省略可能である。
また、表示モジュール6000は、偏光板、位相差板、プリズムシートなどの部材を追加
して設けてもよい。
図25(B)は、光学式のタッチセンサを備える表示モジュール6000の断面概略図で
ある。
表示モジュール6000は、プリント基板6010に設けられた発光部6015および受
光部6016を有する。また、上部カバー6001と下部カバー6002により囲まれた
領域に一対の導光部(導光部6017a、導光部6017b)を有する。
上部カバー6001と下部カバー6002は、例えばプラスチック等を用いることができ
る。また、上部カバー6001と下部カバー6002とは、それぞれ薄く(例えば0.5
mm以上5mm以下)することが可能である。そのため、表示モジュール6000を極め
て軽量にすることが可能となる。また少ない材料で上部カバー6001と下部カバー60
02を作製できるため、作製コストを低減できる。
表示パネル6006は、フレーム6009を間に介してプリント基板6010やバッテリ
6011と重ねて設けられている。表示パネル6006とフレーム6009は、導光部6
017a、導光部6017bに固定されている。
発光部6015から発せられた光6018は、導光部6017aにより表示パネル600
6の上部を経由し、導光部6017bを通って受光部6016に達する。例えば指やスタ
イラスなどの被検知体により、光6018が遮られることにより、タッチ操作を検出する
ことができる。
発光部6015は、例えば表示パネル6006の隣接する2辺に沿って複数設けられる。
受光部6016は、発光部6015と表示パネル6006を挟んで対向する位置に複数設
けられる。これにより、タッチ操作がなされた位置の情報を取得することができる。
発光部6015は、例えばLED素子などの光源を用いることができる。特に、発光部6
015として、使用者に視認されず、且つ使用者にとって無害である赤外線を発する光源
を用いることが好ましい。
受光部6016は、発光部6015が発する光を受光し、電気信号に変換する光電素子を
用いることができる。好適には、赤外線を受光可能なフォトダイオードを用いることがで
きる。
導光部6017a、導光部6017bとしては、少なくとも光6018を透過する部材を
用いることができる。導光部6017aおよび導光部6017bを用いることで、発光部
6015と受光部6016とを表示パネル6006の下側に配置することができ、外光が
受光部6016に到達してタッチセンサが誤動作することを抑制できる。特に、可視光を
吸収し、赤外線を透過する樹脂を用いることが好ましい。これにより、タッチセンサの誤
動作をより効果的に抑制できる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本発明の一態様に係る表示システムを用いることができる電子機器として、表示機器、パ
ーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像記憶装置または画像再生装置、携帯電話、
携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチル
カメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲー
ションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、
複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)
、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図26に示す。
図26(A)はテレビであり、筐体971、表示部973、操作キー974、スピーカ9
75、通信用接続端子976、光センサ977等を有する。表示部973にはタッチセン
サが設けられ、入力操作を行うこともできる。表示部973に本発明の一態様の表示装置
を用いることで、低消費電力化することができる。
図26(B)は情報処理端末であり、筐体901、表示部902、表示部903、センサ
904等を有する。表示部902および表示部903は一つの表示パネルから成り、可撓
性を有する。また、筐体901も可撓性を有し、図示するように折り曲げて使用すること
ができるほか、タブレット端末のように平板状にして使用することもできる。センサ90
4は筐体901の形状を感知することができ、例えば、筐体が曲げられたときに表示部9
02および表示部903の表示を切り替えることができる。表示部902および表示部9
03に本発明の一態様の表示装置を用いることで、低消費電力化することができる。
図26(C)はデジタルカメラであり、筐体961、シャッターボタン962、マイク9
63、スピーカ967、表示部965、操作キー等を有する。表示部965に本発明の一
態様の表示システムを用いることで、低消費電力化することができる。
図26(D)は腕時計型の情報端末であり、筐体931、表示部932、リストバンド9
33、操作用のボタン935、竜頭936、カメラ939等を有する。表示部932はタ
ッチパネルとなっていてもよい。表示部932に本発明の一態様の表示装置を用いること
で、低消費電力化することができる。
図26(E)携帯電話機の一例であり、筐体951、表示部952、操作ボタン953、
外部接続ポート954、スピーカ955、マイク956、カメラ957等を有する。当該
携帯電話機は、表示部952にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力
するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部952に触れることで行うこと
ができる。表示部952に本発明の一態様の表示装置を用いることで、低消費電力化する
ことができる。
図26(F)は携帯データ端末であり、筐体911、表示部912、カメラ919等を有
する。表示部912が有するタッチパネル機能により情報の入出力を行うことができる。
表示部932に本発明の一態様の表示装置を用いることで、低消費電力化することができ
る。
図27(A)、(B)、(C)は、それぞれ折り畳みが可能な電子機器を示している。
図27(A)に示す電子機器920は、筐体921a、筐体921b、ヒンジ923、表
示部922等を有する。表示部922は筐体921及び筐体921bに、組み込まれてい
る。
筐体921aと筐体921bとは、ヒンジ923で回転可能に連結されている。電子機器
920は、筐体921aと筐体921bとが閉じた状態と、図27(A)に示すように開
いた状態と、に変形することができる。これにより、持ち運ぶ際には可搬性に優れ、使用
するときには大きな表示領域により、視認性に優れる。
また、ヒンジ923は、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、これらの角度が
所定の角度よりも大きい角度にならないように、ロック機構を有することが好ましい。例
えば、ロックがかかる(それ以上に開かない)角度は、90度以上180度未満であるこ
とが好ましく、代表的には、90度、120度、135度、または150度、175度な
どとすることができる。これにより、利便性、安全性、及び信頼性を高めることができる
表示部922は、タッチパネルとして機能し、指やスタイラスなどにより操作することが
できる。
筐体921aまたは筐体921bのいずれか一には、無線通信モジュールが設けられ、イ
ンターネットやLAN(Local Area Network)、Wi-Fi(Wir
eless Fidelity:登録商標)などのコンピュータネットワークを介して、
データを送受信することが可能である。
表示部922には、一つのフレキシブルディスプレイで構成されていることが好ましい。
これにより、筐体921aと筐体901bの間で途切れることのない連続した表示を行う
ことができる。なお、筐体921aと筐体921bのそれぞれに、ディスプレイが設けら
れる構成としてもよい。
図27(B)には、携帯型のゲーム機として機能する電子機器940を示している。電子
機器940は、筐体941a、筐体941b、表示部942、ヒンジ943、操作ボタン
944a、操作ボタン944b等を有する。
また、筐体941bには、カートリッジ945を挿入することができる。カートリッジ9
45は、例えばゲームなどのアプリケーションソフトが記憶されており、カートリッジ9
45を交換することにより、電子機器940で様々なアプリケーションを実行することが
できる。
また、図27(B)では、表示部912の筐体941aと重なる部分のサイズと、筐体9
41bと重なる部分のサイズが、それぞれ異なる例を示している。具体的には、操作ボタ
ン944a及び操作ボタン944bの設けられる筐体941bと重なる表示部942の一
部よりも、筐体941aに設けられる表示部942の一部が大きい。例えば、表示部94
2の筐体941a側に主画面となる表示を行い、筐体941b側には操作画面となる表示
を行うなど、それぞれの表示部を使い分けることができる。
図27(C)に示す電子機器980は、ヒンジ983により連結された筐体981aと筐
体981bに亘って、フレキシブルな表示部982が設けられている。
図27(C)では、筐体981aと筐体981bとを開いたときに、表示部982が大き
く湾曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好まし
くは5mm以上30mm以下の状態で、表示部982が保持された状態とすることができ
る。表示部982の一部は、筐体981aから筐体981bにかけて、連続的に画素が配
置され、曲面状の表示を行うことができる。
ヒンジ983は、上述したロック機構を有しているため、表示部982に無理な力がかか
ることなく、表示部982が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高い
電子機器を実現できる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
10 表示装置
11 基板
12 基板
13 反射防止層
13a 誘電体層
13b 誘電体層
13c アンチグレアパターン
13d フィルム
20 層
21 素子層
21a FET層
21b 層
21c 層
22 基板
23 光拡散板
24a 偏光板
24b 偏光板
25 入力装置
26 接着層
30 駆動回路
30a 駆動回路
30b 駆動回路
31 FPC
31B 表示素子
31G 表示素子
32 FPC
32B 表示素子
32G 表示素子
32R 表示素子
33a 配線
33b 配線
33c 配線
33d 配線
35 液晶素子
35tr 光
36 画素回路
40 画素アレイ
45 画素ユニット
46 画素
46B 表示素子
46G 表示素子
46R 表示素子
46W 表示素子
47 画素
47B 表示素子
47G 表示素子
47R 表示素子
55r 光
55t 光
55tr 光
100A 表示装置
100B 表示装置
100C 表示装置
101 領域
102 領域
103 基板
104 基板
105 液晶素子
105CE 電極
105LC 液晶層
105PE 電極
106 絶縁膜
108 液晶素子
108CE 電極
108LC 液晶層
108PE 電極
110 素子層
111 トランジスタ
112 トランジスタ
114 開口部
116 電極
118 開口部
120 偏光板
122 光射出装置
122E エッジライト
122G 導光板
122R 部
124 構造体
124R 反射膜
126 構造体
128 光拡散板
130 入力装置
132 偏光板
134 絶縁層
136 着色層
138 絶縁層
140 着色層
141 接着層
142 樹脂層
410 画素
501B 絶縁膜
510 表示パネル
511 基板
512 基板
514 表示部
516 回路
518 配線
520 IC
522 FPC
524 電極
526 開口部
550 液晶素子
560 基板
570 液晶素子
571 絶縁膜
572 絶縁膜
575 近接センサ
576 開口部
723 電極
724a 電極
724b 電極
726 絶縁層
727 絶縁層
728 絶縁層
729 絶縁層
741 絶縁層
742 半導体層
744a 電極
744b 電極
746 電極
755 不純物
771 基板
772 絶縁層
800 表示装置
801 表示部
810 トランジスタ
811 トランジスタ
820 トランジスタ
821 トランジスタ
825 トランジスタ
830 トランジスタ
831 トランジスタ
840 トランジスタ
841 トランジスタ
842 トランジスタ
843 トランジスタ
844 トランジスタ
845 トランジスタ
846 トランジスタ
847 トランジスタ
850 画素
851 開口
860 液晶素子
860b 液晶素子
860g 液晶素子
860r 液晶素子
861 電極
870 液晶素子
901 筐体
901b 筐体
902 表示部
903 表示部
904 センサ
911 筐体
912 表示部
919 カメラ
920 電子機器
921 筐体
921a 筐体
921b 筐体
922 表示部
923 ヒンジ
931 筐体
932 表示部
933 リストバンド
935 ボタン
936 竜頭
939 カメラ
940 電子機器
941a 筐体
941b 筐体
942 表示部
943 ヒンジ
944a 操作ボタン
944b 操作ボタン
945 カートリッジ
951 筐体
952 表示部
953 操作ボタン
954 外部接続ポート
955 スピーカ
956 マイク
957 カメラ
961 筐体
962 シャッターボタン
963 マイク
965 表示部
967 スピーカ
971 筐体
973 表示部
974 操作キー
975 スピーカ
976 通信用接続端子
977 光センサ
980 電子機器
981a 筐体
981b 筐体
982 表示部
983 ヒンジ
6000 表示モジュール
6001 上部カバー
6002 下部カバー
6005 FPC
6006 表示パネル
6009 フレーム
6010 プリント基板
6011 バッテリ
6015 発光部
6016 受光部
6017a 導光部
6017b 導光部
6018 光

Claims (2)

  1. 第1の基板と、第2の基板と、表示素子と、入力装置と、駆動回路と、を有する表示装置であって、
    前記表示素子は、前記第1の基板の第1の面と前記第2の基板の第1の面との間に設けられ、
    前記表示素子は、
    前記第1の基板上の第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタ上に位置し、第1の画素電極層、第1の液晶、及び第1の対向電極層を含む第1の表示素子と、
    前記第1の表示素子上の第2のトランジスタと、
    前記第2のトランジスタ上に位置し、第2の画素電極層、第2の液晶、及び第2の対向電極層を含む第2の表示素子と、を有し、
    前記第1の画素電極層と、前記第1の液晶と、前記第1の対向電極層とは、順に下から積層され、
    前記第2の画素電極層と、前記第2の液晶と、前記第2の対向電極層とは、順に下から積層され、
    前記第2のトランジスタは、前記第1の対向電極層と前記第2の画素電極層との間に位置し、
    前記第1の基板、前記第1の画素電極層、前記第1の対向電極層、及び前記第2の対向電極層は透光性を有し、
    前記第2の画素電極層は反射性を有し、
    前記第2の基板の第1の面と、前記表示素子との間には、前記入力装置が設けられ、
    前記第1の基板の第1の面上には前記駆動回路が設けられ、
    前記駆動回路は、前記表示素子を駆動する機能を有する第1の回路および前記入力装置を駆動する機能を有する第2の回路を有し、
    前記第2の回路は、FPCを介して前記入力装置と電気的に接続され、
    前記第1の回路は、前記第1の基板の前記第1の面上の配線を介して前記第2の回路と電気的に接続される、表示装置。
  2. 第1の基板と、第2の基板と、表示素子と、入力装置と、駆動回路と、を有する表示装置であって、
    前記表示素子は、前記第1の基板の第1の面と前記第2の基板の第1の面との間に設けられ、
    前記表示素子は、
    前記第1の基板上の第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタ上に位置し、第1の画素電極層、第1の液晶、及び第1の対向電極層を含む第1の表示素子と、
    前記第1の表示素子上の第2のトランジスタと、
    前記第2のトランジスタ上に位置し、第2の画素電極層、第2の液晶、及び第2の対向電極層を含む第2の表示素子と、を有し、
    前記第1の画素電極層と、前記第1の液晶と、前記第1の対向電極層とは、順に下から積層され、
    前記第2の画素電極層と、前記第2の液晶と、前記第2の対向電極層とは、順に下から積層され、
    前記第2のトランジスタは、前記第1の対向電極層と前記第2の画素電極層との間に位置し、
    前記第1の基板、前記第1の画素電極層、前記第1の対向電極層、及び前記第2の対向電極層は透光性を有し、
    前記第2の画素電極層は反射性を有し、
    前記第2の基板の第1の面と、前記表示素子との間には、前記入力装置が設けられ、
    前記第1の基板の第1の面上には前記駆動回路が設けられ、
    前記駆動回路は、前記表示素子を駆動する機能を有する第1の回路および前記入力装置を駆動する機能を有する第2の回路を有し、
    前記第2の回路は、第1のFPCを介して前記入力装置と電気的に接続され、
    前記第1の回路は、第2のFPCと電気的に接続され、
    前記第2のFPCは、前記第1の回路に映像信号を伝達する機能を有し、
    前記第1のFPCと前記第2のFPCとは、前記第1の基板の前記第1の面上の配線によって電気的に接続される、表示装置。
JP2021072542A 2016-09-23 2021-04-22 表示装置 Active JP7077452B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021072542A JP7077452B2 (ja) 2016-09-23 2021-04-22 表示装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016185925A JP2018049227A (ja) 2016-09-23 2016-09-23 表示装置および電子機器
JP2021072542A JP7077452B2 (ja) 2016-09-23 2021-04-22 表示装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016185925A Division JP2018049227A (ja) 2016-09-23 2016-09-23 表示装置および電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021121856A JP2021121856A (ja) 2021-08-26
JP7077452B2 true JP7077452B2 (ja) 2022-05-30

Family

ID=61766325

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016185925A Withdrawn JP2018049227A (ja) 2016-09-23 2016-09-23 表示装置および電子機器
JP2021072542A Active JP7077452B2 (ja) 2016-09-23 2021-04-22 表示装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016185925A Withdrawn JP2018049227A (ja) 2016-09-23 2016-09-23 表示装置および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2018049227A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004037859A (ja) 2002-07-03 2004-02-05 Sony Corp 表示装置
US20060238516A1 (en) 2005-04-22 2006-10-26 Innolux Display Corp. Liquid crystal display with touch panel
JP2009116090A (ja) 2007-11-07 2009-05-28 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
US20090194342A1 (en) 2008-02-04 2009-08-06 Au Optronics Corp. Sensing Structure
JP2009540374A (ja) 2006-06-09 2009-11-19 アップル インコーポレイテッド タッチ・スクリーン液晶ディスプレイ
JP2013011663A (ja) 2011-06-28 2013-01-17 Kyocera Corp 表示装置
JP2015005288A (ja) 2013-06-20 2015-01-08 啓耀光電股▲分▼有限公司 タッチディスプレイパネル並びにタッチディスプレイ装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005662A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Sumitomo Chem Co Ltd 保護板を備える表示装置及びそれに好適な保護板
JP4191992B2 (ja) * 2002-12-27 2008-12-03 富士フイルム株式会社 反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP6215053B2 (ja) * 2011-06-24 2017-10-18 シャープ株式会社 表示装置及びその製造方法
KR101918950B1 (ko) * 2011-12-02 2018-11-16 엘지디스플레이 주식회사 터치형 액정표시장치
KR102114212B1 (ko) * 2012-08-10 2020-05-22 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 표시 장치
CN104820519B (zh) * 2015-05-08 2018-03-30 厦门天马微电子有限公司 触控显示面板及触摸显示装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004037859A (ja) 2002-07-03 2004-02-05 Sony Corp 表示装置
US20060238516A1 (en) 2005-04-22 2006-10-26 Innolux Display Corp. Liquid crystal display with touch panel
JP2009540374A (ja) 2006-06-09 2009-11-19 アップル インコーポレイテッド タッチ・スクリーン液晶ディスプレイ
JP2009116090A (ja) 2007-11-07 2009-05-28 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
US20090194342A1 (en) 2008-02-04 2009-08-06 Au Optronics Corp. Sensing Structure
JP2013011663A (ja) 2011-06-28 2013-01-17 Kyocera Corp 表示装置
JP2015005288A (ja) 2013-06-20 2015-01-08 啓耀光電股▲分▼有限公司 タッチディスプレイパネル並びにタッチディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021121856A (ja) 2021-08-26
JP2018049227A (ja) 2018-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7250415B2 (ja) 表示装置
US11874994B2 (en) Electronic device, image display method, program, and display system
US10460647B2 (en) Display device and electronic device
US10163989B2 (en) Display device and electronic device
US10477192B2 (en) Display system and electronic device
JP7274645B2 (ja) 表示装置
US20180026037A1 (en) Display Device and Electronic Device
TWI764877B (zh) 顯示裝置
JP2018031944A (ja) 表示システムおよび電子機器
JP7077452B2 (ja) 表示装置
TW201824219A (zh) 顯示裝置及電子裝置
US10216999B2 (en) Display system, electronic device, and display method
JP2018049071A (ja) 表示装置
JP2018060198A (ja) 表示装置および電子機器
JP2018054901A (ja) 表示システムおよび電子機器
JP2018073306A (ja) 画像表示システム、画像表示方法および情報処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210429

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7077452

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150