JP7076852B2 - 交絡延伸糸用処理剤の希釈液、及び交絡延伸糸の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、ポリエステル繊維の製造方法について、界面活性剤成分を12重量%含む延伸糸用処理剤の希釈液としてのエマルジョン型油剤を、加熱延伸後の繊維に付着させることが開示されている。
上記課題を解決するための交絡延伸糸用処理剤の希釈液は、界面活性剤を含む交絡延伸糸用処理剤、及び揮発性希釈剤を含有する交絡延伸糸用処理剤の希釈液であって、前記希釈液中における前記交絡延伸糸用処理剤及び前記揮発性希釈剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記交絡延伸糸用処理剤を30質量%以上且つ94質量%未満、及び前記揮発性希釈剤を6質量%を超え且つ70質量%以下の割合で含有し、更に、平滑剤を含有し、前記界面活性剤がイオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有し、前記イオン性界面活性剤が、脂肪酸塩、有機リン酸塩、有機スルホン酸塩、両性化合物、及び第4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、前記非イオン性界面活性剤が、アルコール類又はカルボン酸類にアルキレンオキサイドを付加させた化合物、カルボン酸類とアルコール類とのエステル化合物にアルキレンオキサイドを付加させたエーテル・エステル化合物、及び天然油脂にアルキレンオキサイドを付加させた化合物から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、前記平滑剤が、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、天然油脂、及び鉱物油(揮発性希釈剤として用いられるものを除く)から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、前記交絡延伸糸用処理剤中に前記平滑剤を30質量%以上70質量%以下含有し、前記交絡延伸糸用処理剤中における前記平滑剤、前記非イオン性界面活性剤、及び前記イオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を30質量%以上80質量%以下、前記非イオン性界面活性剤を5質量%以上69.9質量%以下、及び前記イオン性界面活性剤を0.1質量%以上20質量%以下の割合で含有し、前記希釈液は、紡糸された糸が延伸された後で、且つ巻き取られる前の位置で付与する紡糸装置に適用されることを特徴とする交絡延伸糸用処理剤の希釈液。(ただし、前記交絡延伸糸用処理剤が熱硬化性樹脂を含む態様を除く。)
上記交絡延伸糸用処理剤の希釈液は、30℃での動粘度が、10~1000mm2/sであることが好ましい。
上記交絡延伸糸の製造方法は、前記巻取工程における延伸糸の巻取速度が、3500m/分以上であることが好ましい。
本発明に係る交絡延伸糸用処理剤の希釈液(以下、単に希釈液ともいう。)を具体化した第1実施形態について説明する。
非イオン性界面活性剤の種類は、例えばアルコール類又はカルボン酸類にアルキレンオキサイドを付加させた化合物、カルボン酸類とアルコール類とのエステル化合物にアルキレンオキサイドを付加させたエーテル・エステル化合物、天然油脂にアルキレンオキサイドを付加させた化合物等が挙げられる。
他にも非イオン性界面活性剤として、(1)ステアリン酸ジエタノールアミド、ジエタノールアミンモノラウロアミド等のアルキルアミド型非イオン性界面活性剤、(2)ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレン牛脂アミン等のポリオキシアルキレン脂肪酸アミド型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
平滑剤として使用されるエステルとしては、特に制限はなく、例えば、(1)オクチルパルミタート、オレイルラウラート、ラウリルオレアート、オレイルオレアート、イソテトラコシルオレアート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(2)1,6-ヘキサンジオールジデカノエート、グリセリントリオレアート、トリメチロールプロパントリラウラート、ペンタエリスリトールテトラオクタノエート、ソルビタンモノオレアート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(3)ジオレイルアゼラート、チオジプロピオン酸ジオレイル、チオジプロピオン酸ジイソセチル、チオジプロピオン酸ジイソステアリル等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、(4)ベンジルオレアート、ベンジルラウラート等の、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(5)ビスフェノールAジラウラート等の、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(6)ビス2-エチルヘキシルフタラート、ジイソステアリルイソフタラート、トリオクチルトリメリタート等の、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、(7)ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂等が挙げられる。その他、交絡延伸糸用処理剤に採用されている公知の平滑剤等を使用してもよい。
(第2実施形態)
本発明に係る交絡延伸糸の製造方法を具体化した第2実施形態について説明する。本実施形態の交絡延伸糸の製造方法は、合成繊維を紡糸し、延伸する紡糸延伸工程、及び巻取する巻取工程を有する一連の紡糸延伸巻取工程において、紡糸延伸工程で得た延伸糸に対して、紡糸延伸工程後と巻取工程前との間の位置に、第1実施形態の交絡延伸糸用処理剤の希釈液を付与する付与工程と、交絡処理を行う交絡工程とを有する。
交絡延伸糸に用いられる合成繊維としては、特に限定されないが、例えばポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、セルロース系繊維、リグニン系繊維等が挙げられる。これらの繊維は、2種以上から成る複合合成繊維であってもよい。ポリエステル系繊維の具体例としては、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタラート、ポリ乳酸、これらポリエステル系樹脂を含有して成る複合ポリエステル系繊維等が挙げられる。さらにポリエステル系繊維としては、塩基性又は酸性可染性ポリエステル繊維、帯電防止性ポリエステル繊維、難燃性ポリエステル繊維等の改質ポリエステル繊維等が適用されてもよい。ポリオレフィン系繊維の具体例としては、例えばポリエチレン繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリブテン系繊維が挙げられる。さらにポリプロピレン系繊維としては、種々の単量体を共重合した改質ポリプロピレン繊維、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合ポリプロピレン繊維等が適用されてもよい。なかでも、ポリエステル系繊維に用いられる場合に、本発明の希釈液の効果がより良く発揮される。
工程1:交絡延伸糸の原料樹脂を加熱して溶融し、溶融紡糸する紡糸工程。
工程2:前記工程1で得られた繊維を紡糸延伸する延伸工程。
工程4:前記工程3を経た延伸糸に対して交絡処理を行う交絡工程。
工程5:前記工程4を経た交絡延伸糸をワインダーに巻き取る巻取工程。
上記延伸工程では、例えば加熱した引取ローラー(以下、第1ローラーともいう。)と、加熱した延伸ローラー(以下、第2ローラーともいう。)からなる2つのローラーを用いて、両ローラーの周速差によって延伸する方法を採用することができる。
上記交絡工程では、工程3を経た延伸糸をワインダーに巻き取る前に、繊維の進行方向に対して垂直方向からエアを吹き付けて、フィラメント同士を交絡させるインターレース加工(以下、I/L工程ともいう。)を供することが好ましい。
(1)本実施形態の希釈液は、界面活性剤を含む交絡延伸糸用処理剤、及び揮発性希釈剤を含有する。希釈液中における交絡延伸糸用処理剤及び揮発性希釈剤の含有割合の合計を100質量%とすると、交絡延伸糸用処理剤を30質量%以上且つ94質量%未満、及び揮発性希釈剤を6質量%を超え且つ70質量%以下の割合で含有している。また、希釈液は、延伸糸が巻き取られる前の位置で付与する紡糸装置に適用される。
・本実施形態では、延伸工程の後においてのみ、希釈液を延伸糸に付着させていたが、この態様に限定されない。本発明の効果を阻害しない範囲内において、延伸工程の後に希釈液を延伸糸に付着させることに加えて、延伸工程の前にも希釈液を付着させてもよい。
・本実施形態において、延伸工程は、第1ローラーと第2ローラーの2つのローラーを用いて行われていたが、この態様に限定されない。3つ以上のローラーを用いて延伸が行われてもよい。また、延伸用のローラーとは別に、移送用のローラーが用いられていてもよい。すなわち、延伸工程は、3つ以上のローラーを用いて行われていてもよい。3つ以上のローラーが用いられている態様では、最後尾のローラーを通過した延伸糸に対して本実施形態の希釈液を付着させることが好ましい。
・本実施形態の希釈液には、本発明の効果を阻害しない範囲内において、処理剤又は希釈液の品質保持のための安定化剤や制電剤、帯電防止剤、つなぎ剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤(シリコーン系化合物)等の通常処理剤又は希釈液に用いられる成分をさらに配合してもよい。
(実施例1)
表1に示される各成分を使用し、平滑剤(A-1)が30質量%、平滑剤(A-2)が30質量%、平滑剤(A-5)が10質量%、非イオン性界面活性剤(B-1)が6質量%、非イオン性界面活性剤(B-2)が5質量%、非イオン性界面活性剤(B-4)が10質量%、イオン性界面活性剤(C-1)が4質量%、イオン性界面活性剤(C-2)が4質量%、イオン性界面活性剤(C-3)が1質量%となるようにビーカーに加えた。これらを撹拌してよく混合し、交絡延伸糸用処理剤(P-1)を調製した。
A-1:鉱物油(30℃での動粘度:47mm2/s)
A-2:ラウリルオレアート
A-3:オクチルパルミタート
A-4:グリセリントリオレアート
A-5:ソルビタンモノオレアート
(非イオン性界面活性剤)
B-1:ポリオキシエチレン(10モル)アルキル(炭素数12,13)エーテル
B-2:ポリオキシエチレン(20モル)硬化ひまし油エーテル
B-3:ポリオキシエチレン(9モル)アルキル(炭素数12~14)エーテル
B-4:ポリオキシエチレン(5モル)アルキル(炭素数12~14)エーテル
B-5:ポリオキシエチレン(13モル)ポリオキシプロピレン(9モル)ブチルエーテル
B-6:ポリオキシエチレン(55モル)ポリオキシプロピレン(43モル)トリメチロールプロパンエーテル
B-7:ポリオキシエチレン(15モル)ポリオキシプロピレン(10モル)アルキル(炭素数16,18)エーテル
(イオン性界面活性剤)
C-1:酢酸カリウム塩
C-2:ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルエーテルリン酸エステルカリウム塩
C-3:ペンタデカンスルホン酸ナトリウム塩
(揮発性希釈剤)
D-1:イオン交換水
D-2:炭素数11~13のパラフィン
次に、交絡延伸糸用処理剤(P-1)を撹拌しながら、イオン交換水(D-1)を徐々に添加し、交絡延伸糸用処理剤(P-1)が45質量%、イオン交換水が55質量%となるように混合して実施例1の交絡延伸糸用処理剤の希釈液を調製した。
実施例2~15及び比較例1~4の希釈液は、表1、2に示される各成分を使用し、実施例1と同様の方法にて調製した。
実施例1~15及び比較例1~4の交絡延伸糸用処理剤の希釈液について、I/Lノズル付近での飛散、給油ガイドにおけるオイルドロップ、延伸糸に対する付着性、処理剤を付着させた交絡延伸糸の染色性、及び第1ローラーにおけるエネルギー効率を評価した。各試験の手順について以下に示す。また、試験結果を表2の“I/Lでの飛散”、“オイルドロップ”、“付着性”、“染色性”、“エネルギー効率”欄に示す。また、希釈液の動粘度は、キャノンフェンスケ粘度計を用いて30℃の条件下で公知の方法によって測定した。
試験区分2の工程4において、I/Lノズル付近で認められる希釈液の飛散量を目視で観察し、以下の基準で評価した。
◎(良好):飛散が認められない場合
〇(可):僅かに飛散が認められた場合
×(不良):かなりの飛散が認められた場合
(オイルドロップ)
試験区分2の工程3において、給油ガイドのガイド本体から供給された希釈液が、繊維に付着せずに滴下する頻度を目視で観察し、1分間あたりの滴下回数として以下の基準で評価した。
◎(良好):0回
〇(可):1~2回
×(不良):3回以上
(付着性)
試験区分2の工程5で得られたポリエステル繊維に対し、交絡延伸糸用処理剤の付着量を測定し、目標の付着量どおりに付着した場合を100%として以下の基準で評価した。
◎(良好):95%以上
〇(可):85%以上、95%未満
×(不良):85%未満
なお、交絡延伸糸用処理剤の付着量は、付与工程の前後における延伸糸の単位長さ当たりの質量を測定するとともに、希釈液中の交絡延伸糸用処理剤の含有割合を元に算出した。
試験区分2の工程5で得られたポリエステル繊維を用いて、筒編み機で直径70mm、長さ1.2mの編地を作製した。作製した編地を分散染料を用いて高圧染色法により染色した。染色した編地を常法(例えば特開2015-124443号公報)に従い水洗、還元洗浄、及び乾燥した。直径70mm、長さ1mの鉄製の筒に装着し、編地表面を目視で観察して、濃染部分の点数を数えた。同様の評価を5回行い、各回で数えた濃染部分の点数の平均値を以下の基準で評価した。平均値の小数点以下は四捨五入した。なお、濃染部分は、加熱ムラに起因して生じるため、染色性の評価によって熱履歴のムラを評価した。
◎(良好):0点
〇(可):1~2点
×(不良):3点以上
(エネルギー効率)
試験区分2の工程2における第1ローラーの温度条件を変更し、上記染色性の評価における「◎」を満たすための最低温度を検証した。最低温度が低いほど、エネルギー効率が良好であるとして、以下の基準で評価した。
◎(良好):78℃以下の場合
〇(可):78℃を超えて、84℃以下の場合
×(不良):84℃を超える場合
表2の結果から、本発明によれば、I/Lでの飛散やオイルドロップを抑制して、付着性を向上させることができる。そのため、交絡延伸糸用処理剤を効率良く延伸糸に付着させることができる。また、加熱ムラを抑制することより、染色性を良好にすることができる。また、糸品質を良好にするためのエネルギー効率が良好なものとなる。
Claims (9)
- 界面活性剤を含む交絡延伸糸用処理剤、及び揮発性希釈剤を含有する交絡延伸糸用処理剤の希釈液であって、
前記希釈液中における前記交絡延伸糸用処理剤及び前記揮発性希釈剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記交絡延伸糸用処理剤を30質量%以上且つ94質量%未満、及び前記揮発性希釈剤を6質量%を超え且つ70質量%以下の割合で含有し、
前記界面活性剤がイオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤を含有し、
前記イオン性界面活性剤が、脂肪酸塩、有機リン酸塩、有機スルホン酸塩、両性化合物、及び第4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、
前記非イオン性界面活性剤が、アルコール類又はカルボン酸類にアルキレンオキサイドを付加させた化合物、カルボン酸類とアルコール類とのエステル化合物にアルキレンオキサイドを付加させたエーテル・エステル化合物、及び天然油脂にアルキレンオキサイドを付加させた化合物から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、
前記交絡延伸糸用処理剤中に前記非イオン性界面活性剤及び前記イオン性界面活性剤を合計で70質量%以上100質量%以下含有し、
前記交絡延伸糸用処理剤中における前記非イオン性界面活性剤及び前記イオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記非イオン性界面活性剤を80質量%以上99.9質量%以下、及び前記イオン性界面活性剤を0.1質量%以上20質量%以下の割合で含有し、
前記希釈液は、紡糸された糸が延伸された後で、且つ巻き取られる前の位置で付与する紡糸装置に適用されることを特徴とする交絡延伸糸用処理剤の希釈液。
(ただし、前記交絡延伸糸用処理剤が熱硬化性樹脂を含む態様を除く。) - 界面活性剤を含む交絡延伸糸用処理剤、及び揮発性希釈剤を含有する交絡延伸糸用処理剤の希釈液であって、
前記希釈液中における前記交絡延伸糸用処理剤及び前記揮発性希釈剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記交絡延伸糸用処理剤を30質量%以上且つ94質量%未満、及び前記揮発性希釈剤を6質量%を超え且つ70質量%以下の割合で含有し、
更に、平滑剤を含有し、前記界面活性剤がイオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有し、
前記イオン性界面活性剤が、脂肪酸塩、有機リン酸塩、有機スルホン酸塩、両性化合物、及び第4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、
前記非イオン性界面活性剤が、アルコール類又はカルボン酸類にアルキレンオキサイドを付加させた化合物、カルボン酸類とアルコール類とのエステル化合物にアルキレンオキサイドを付加させたエーテル・エステル化合物、及び天然油脂にアルキレンオキサイドを付加させた化合物から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、
前記平滑剤が、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、天然油脂、及び鉱物油(揮発性希釈剤として用いられるものを除く)から選ばれる少なくとも1つを含むものであり、
前記交絡延伸糸用処理剤中に前記平滑剤を30質量%以上70質量%以下含有し、
前記交絡延伸糸用処理剤中における前記平滑剤、前記非イオン性界面活性剤、及び前記イオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を30質量%以上80質量%以下、前記非イオン性界面活性剤を5質量%以上69.9質量%以下、及び前記イオン性界面活性剤を0.1質量%以上20質量%以下の割合で含有し、
前記希釈液は、紡糸された糸が延伸された後で、且つ巻き取られる前の位置で付与する紡糸装置に適用されることを特徴とする交絡延伸糸用処理剤の希釈液。
(ただし、前記交絡延伸糸用処理剤が熱硬化性樹脂を含む態様を除く。) - 30℃での動粘度が、10~1000mm2/sである請求項1又は2に記載の交絡延伸糸用処理剤の希釈液。
- 前記希釈液中における前記交絡延伸糸用処理剤及び前記揮発性希釈剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記交絡延伸糸用処理剤を35~70質量%、及び前記揮発性希釈剤を30~65質量%の割合で含有する請求項1~3のいずれか一項に記載の交絡延伸糸用処理剤の希釈液。
- 前記揮発性希釈剤が、水を含むものである請求項1~4のいずれか一項に記載の交絡延伸糸用処理剤の希釈液。
- 合成繊維を紡糸し、延伸する紡糸延伸工程、及び巻取する巻取工程を有する一連の紡糸延伸巻取工程において、
前記紡糸延伸工程で得た延伸糸に対して、前記紡糸延伸工程後と前記巻取工程前との間の位置に、
請求項1~5のいずれか一項に記載の交絡延伸糸用処理剤の希釈液を付与する付与工程と、交絡処理を行う交絡工程とを有することを特徴とする交絡延伸糸の製造方法。 - 前記付与工程において、前記交絡延伸糸用処理剤の希釈液を、前記延伸糸に対し、交絡延伸糸用処理剤として0.1~3.0質量%の割合で付与する請求項6に記載の交絡延伸糸の製造方法。
- 前記紡糸延伸工程における延伸前の糸に対する合成繊維用処理剤の付着量が、0.2質量%未満である請求項6又は7に記載の交絡延伸糸の製造方法。
- 前記巻取工程における延伸糸の巻取速度が、3500m/分以上である請求項6~8のいずれか一項に記載の交絡延伸糸の製造方法。
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