JP7076765B2 - 再帰性反射性材料 - Google Patents

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Description

本発明は、入射光を再帰反射させる再帰性反射性材料に関する。より具体的には、本発明は、観測角が比較的大きい条件でも優れた反射輝度を示す再帰性反射性材料に関する。
従来、交通標識等の表示用や海難器具の識別用として、特に夜間の視認性を高めるため、入射光を再帰反射させる再帰性反射性材料が広く用いられている。また、夜間に作業する人々の安全確保の観点から、警察、消防、土建工事関係者等の安全衣料として、安全服、保安ベスト、たすき、腕章、救命胴衣等にも、再帰性反射性材料が広く利用されている。更に、近年では、生活安全意識の高まりや装飾性の多様化に伴って、夜間の交通事故防止対策として、ウィンドブレーカー、トレーニングウェアー、Tシャツ、スポーツシューズ、水着等のアパレルに使用されたり、装飾用途でバッグやスーツケース等にも使用されたりしている。
再帰性反射性材料の反射輝度は、通常、観測角が0.2°又は0.33°における条件等で評価されている。観測角は、再帰性反射性材料とそれを照射する光源とを結ぶ線(照射軸)と、再帰性反射性材料と測光器とを結ぶ軸(観測軸)とがなす角である。観測角は、夜間の道路上でいえば、自動車のヘッドライトの高さと自動車のドライバーの目の高さに差があるところ、自動車のヘッドライトの光が再帰性反射性材料に当たり、その光がドライバーの目に帰ってくるときの光の作り出す角度に相当する。そして、観測角0.2°は、自動車と再帰性反射性材料との距離が150m程度、観測角0.33°は、自動車と再帰性反射性材料との距離が90~100m程度を示すこととなる。すなわち、観測角が小さい条件で反射輝度が大きい再帰性反射性材料は、離れた位置からの夜間視認性が高いこととなる。そして、通常、再帰性反射性材料は、例えば、0.2°や0.33°等、比較的小さい観測角の条件で測定される反射輝度が大きくなるよう設計されている一方、例えば、1.0°や1.5°等、比較的大きい観測角の条件で測定される反射輝度は小さい。従って、例えば、再帰性反射性材料を身につけている人に対し自動車が近距離に近づいた時は、ドライバーは視認可能な観測角範囲外に位置することになり、再帰性反射性材料を身につけている人に対する視認が遠方からの観察に比べて困難になることがある。そこで、広い観測角の範囲において反射輝度が優れる再帰性反射性材料が望まれる。
また、再帰性反射性材料の反射輝度の評価において、入射角は、前記照射軸と再帰性反射性材料の法線との間の角度である。再帰性反射性材料が光源に対し正対していれば0°である。しかし、再帰性反射性材料を身につけている人は、当然、自動車のヘッドライトに対し常に正対しているわけではない。そこで、比較的広い観測角の範囲で、かつ、比較的広い入射角の範囲において、反射輝度が優れる再帰性反射性材料が望まれる。
従来、高入射角での改善された再帰反射性を有する再帰性反射性材料について、検討が行われている。例えば、特許文献1には、このような再帰反射性を有する再帰性反射性材料として、(a)再帰反射要素配列と、カバー層とを含む再帰反射ベースシートと(b)屈折要素配列に入射する光の一部が、屈折されて前記ベースシート内を透過し、前記ベースシートによって再帰反射されて、前記屈折要素によってさらに屈折されることによって、再帰反射製品によって再帰反射されるように、前記ベースシート前面に付着される屈折要素配列とを含む再帰性反射性材料が報告されている。
特表平11-508653号公報
しかしながら、前記特許文献1の実施例として開示されている再帰性反射性材料は、反射輝度を観測角1.0°で測定されており、例えば入射角40°での反射輝度はせいぜい10cd/lx/m2程度であって、比較的広い観測角の範囲で反射輝度が優れるとはいえないものであった。
本発明の目的は、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示す再帰性反射性材料に関する技術を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、再帰性反射性材料の透明性微小球の固着樹脂層から露出した部分を覆う表面層を設け、該表面層が、主剤となる樹脂成分に加え、フッ素含有樹脂を含むものとすることにより、比較的広い観測角の範囲で、かつ、比較的広い入射角の範囲において、反射輝度が優れるものとすることを可能とすることを見出した。より具体的には、固着樹脂層と、前記固着樹脂層に埋設された透明性微小球と、入射光側とは反対側の前記透明性微小球の面側に設けられた反射層と、入射光側に設けられ、前記透明性微小球の前記固着樹脂層から露出した部分を覆う表面層と、を備え、前記透明性微小球の屈折率が1.6~2.5であり、前記表面層を、フッ素原子を含む特定の第1樹脂、及びフッ素原子を含まない特定の第2樹脂を含有する樹脂組成物で形成することによって、比較的広い観測角の範囲で、且つ比較的広い入射角の範囲において、優れた反射輝度を呈することを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 固着樹脂層と、
前記固着樹脂層に埋設された透明性微小球と、
入射光側とは反対側の前記透明性微小球の面側に設けられた反射層と、
入射光側に設けられ、前記透明性微小球の前記固着樹脂層から露出した部分を覆う表面層と、
を備え、
前記透明性微小球の屈折率が1.6~2.5であり、
前記表面層が、第1樹脂及び第2樹脂を含む樹脂組成物で構成されており、
前記第1樹脂が、分子中にフッ素原子を含まず、且つウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エステル系樹脂、アクリルウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上の樹脂であり、
前記第2樹脂が、分子中にフッ素原子を含む樹脂である、
再帰性反射性材料。
項2. 前記第2樹脂が、側鎖にフルオロアルキル基を含むアクリル系樹脂である、項1に記載の再帰性反射性材料。
項3. 前記フルオロアルキル基の炭素数が1~6である、項2に記載の再帰性反射性材料。
項4. 前記第1樹脂がウレタン系樹脂であり、前記第2樹脂が、分子中にフッ素原子を含むアクリル系樹脂であり、項1~3のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
項5. 前記表面層の厚さが0.01~1.0μmであり、前記表面層が前記透明性微小球の球面に沿った曲面形状を有する、項1~4のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
項6. JIS Z 9117(2010)「再帰性反射材」に準じ、各再帰性反射材を20cm×20cmにカットしたものをサンプルとし、CIE(国際照明委員会)が規定するA光源を用い、観測角1.5°の条件で測定される、入射角が40°の入射光に対する再帰反射性能が11cd/lx/m2以上である、項1~5のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
本発明の再帰性反射性材料は、再帰性反射性材料の透明性微小球の固着樹脂層から露出した部分を覆う表面層を設け、該表面層を特定の樹脂をブレンドして形成することによって、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示すことができる。また、本発明の再帰性反射性材料において、表面層は、インクジェット印刷適性も有しており、インクジェット印刷によって印刷される文字、記号、図柄等の模様を鮮明且つ安定に定着させることができる。
本発明の再帰性反射性材料の断面構造の一態様の概略図である。 本発明の再帰性反射性材料の断面構造の一態様の概略図である。 本発明の再帰性反射性材料の断面構造の一態様の概略図である。
本発明の再帰性反射性材料は、固着樹脂層1と、前記固着樹脂層1に埋設された透明性微小球2と、入射光側とは反対側の前記透明性微小球2の面側に設けられた反射層3と、入射光側に設けられ、前記透明性微小球2の前記固着樹脂層1から露出した部分を覆う表面層4と、を備え、前記透明性微小球2の屈折率が1.6~2.5であり、前記表面層4が、フッ素原子を含む特定の第1樹脂、及びフッ素原子を含まない特定の第2樹脂を含有する樹脂組成物で形成されていることを特徴とする。以下、本発明の再帰性反射性材料について詳述する。
1.再帰性反射性材料の構造
本発明の再帰性反射性材料は、固着樹脂層1と、固着樹脂層1に埋設された透明性微小球2と、入射光側とは反対側の透明性微小球2の面側に設けられた反射層3と、入射光側の最表面に設けられた表面層4とを備える。
固着樹脂層1、透明性微小球2、及び反射層3は再帰性反射性能を発揮させるための層及び部材である。また、表面層4は、入射光及び反射光を透過させ、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示すことを可能にするための層である。
本発明の再帰性反射性材料において、固着樹脂層1、透明性微小球2、反射層3、及び表面層4の具体的な配置態様は、透明性微小球2を固着樹脂層1よりも入射光側に配するか否かに応じて設定されるが、透明性微小球2を固着樹脂層1に埋設し、反射層3を入射光側とは反対側の透明性微小球2の面側に設け、且つ表面層4を透明性微小球2の前記固着樹脂層から露出した部分を覆うように、入射光側の最表面に設けていればよい。
具体的には、透明性微小球2を固着樹脂層1よりも入射光側に配する場合であれば、図1に示すように、反射層3を透明性微小球2と固着樹脂層1の間に設け、表面層4を透明性微小球2の前記固着樹脂層から露出した部分を覆うように透明性微小球2の入射光側に設ければよい。かかる配置態様の場合、図1に示すように、表面層4の入射光側表面は、透明性微小球2の球面に沿った曲面形状を形成していてもよい(かかる態様を「セミオープンタイプ」と表記することもある)。また、かかる配置態様の場合、図2に示すように、固着樹脂層1に埋設されていない透明性微小球2部分が表面層4の中に埋設されており、表面層4の入射光側表面が平坦面になっていてもよい(かかる態様を「クローズドタイプ」と表記することもある)。
また、本発明の再帰性反射性材料には、透明性微小球2と反射層3の間に、必要に応じて透明性樹脂層5が設けられていてもよい。透明性樹脂層5を設けることによって、反射輝度を調整したり、出射される光の色調を変化させたりすることが可能になる。また、反射層3が金属膜の場合には、透明性樹脂層5は当該反射層3の腐食を抑制する役割も果たす。セミオープンタイプの再帰性反射性材料において透明性樹脂層5を設けた断面構造を図3に示す。
本発明の再帰性反射性材料が、必要に応じて、固着樹脂層1を保持する基材として支持体6が含まれていてもよい。
なお、本発明において、「透明性微小球2が埋設される」とは、透明性微小球2の一部が他の層に埋め込まれた状態になっており、透明性微小球2が埋設される層は、透明性微小球2が埋め込まれた領域の高さ(固着樹脂層1の場合は後述するXに該当)よりも厚みが大きく、透明性微小球2側の面は透明性微小球2の形状に沿って凹部が形成されている状態になっていることを指す。
2.再帰性反射性材料を構成する層及び部材
以下、本発明の再帰性反射性材料を構成する各層や部材について、セミオープンタイプ、クローズドタイプに分けて説明する。
2-1.セミオープンタイプの再帰性反射性材料
[固着樹脂層1]
セミオープンタイプの再帰性反射性材料において、固着樹脂層1は、透明性微小球を埋設して保持する機能を果たす。
固着樹脂層1を形成する樹脂としては、透明性微小球2を埋設して保持し得ることを限度として特に制限されず、再帰性反射性材料に求められる柔軟性等を考慮して適宜設定すればよい。固着樹脂層1を形成する樹脂として、具体的には、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、優れた柔軟性を付与するという観点からは、好ましくはウレタン系樹脂が挙げられる。
固着樹脂層1を形成する樹脂は、必要に応じて、シランカップリング剤と共重合されたものであってもよい。このようにシランカップリング剤を共重合させることによって、固着樹脂層1に耐久性や接着性等を備えさせることが可能になる。また、固着樹脂層1を形成する樹脂は、必要に応じて、ポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂等の架橋剤によって架橋されたものであってもよい。このように架橋剤で架橋することによって、固着樹脂層1に耐熱性や耐洗濯性等を備えさせることが可能になる。
更に、固着樹脂層1には、再帰性反射性材料の用途や要求される機能等に応じて、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。
固着樹脂層1の厚みについては、透明性微小球を埋設して保持できることを限度として、特に制限されないが、例えば15~300μm、好ましくは20~200μmが挙げられる。
[透明性微小球2]
セミオープンタイプの再帰性反射性材料では、透明性微小球2は、反射層3を介して固着樹脂層1に埋設され、入射光と、前記反射層で回帰反射された出射光を透過させる機能を果たす。透明性樹脂層5を設けない場合は、透明性微小球2は、反射層3に接面した状態で埋設して存在する(図1参照)。また、透明性樹脂層5を設ける場合は、透明性微小球2は、透明性樹脂層5に接面した状態で埋設して存在する(図3参照)。
透明性微小球2は、屈折率が1.6~2.5のものを使用する。このような屈折率を有する透明性微小球2を使用することによって、反射層に焦点を合わせて優れた再帰性反射性能を備えさせ、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示すことができる。より一層優れた再帰性反射性能を備えさせるという観点から、透明性微小球2の屈折率として、好ましくは1.8~2.2、更に好ましくは1.9~2.1が挙げられる。なお、透明性微小球の屈折率測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、透明微小球を、必要に応じて粉砕し、光源としてハロゲンランプにD線用の干渉フィルターを設けたものを用い、光学顕微鏡を用いて、倍率400倍、温度23℃の条件で観察、測定し、試験数3回の平均値を屈折率の値とする。
透明性微小球2の固着樹脂層1側への埋設率については、特に制限されないが、例えば、30~70%、好ましくは40~60%、更に好ましくは45~55%が挙げられる。セミオープンタイプの再帰性反射性材料において、透明性微小球2の固着樹脂層1側への埋設率とは、透明性微小球2の直径に対する、透明性微小球2が前記固着樹脂層1側に埋設している領域の高さの割合(%)であり、下記式に従って算出される値である。なお、クローズドタイプの場合の固着樹脂層1側への埋設率についても同様である。
透明性微小球の埋設率(%)=(X/R)×100
R:透明性微小球2の直径
X:反射層3の入射光側の最上部又は透明性樹脂層5が設けられている場合は透明性樹脂層5の入射光側の最上部から、固着樹脂層1側に埋設している透明性微小球2表面の最下部までの高さ
また、本発明において、前記埋設率は、再帰性反射性材料に埋設されている透明性微小球2の30個以上について各埋設率を計測し、それらの平均値として算出される値である。
また、透明性微小球2の平均粒径については、特に制限されないが、通常30~200μm、好ましくは40~120μm、更に好ましくは50~100μm、特に好ましくは75~90μmが挙げられる。本明細書において、透明性微小球2の平均粒径は、マイクロスコープを用い、倍率を500倍として透明性微小球2の最大径を透明性微小球2の30個について測定し、その平均値を算出することによって求められる値である。
また、透明性微小球2の素材については、前述する屈折率を備え得る限り、特に制限されず、ガラス製、樹脂製等のいずれであってもよいが、ガラス製の透明性微小球2は、透明性、耐薬品性、耐洗濯性、耐候性等に優れており、本発明において好適に使用される。
本発明の再帰性反射性材料において、単位面積当たりに埋設されている透明性微小球2の数については、備えさせるべき再帰性反射性能に応じて適宜設定すればよいが、例えば、再帰性反射性材料1mm2当たり、透明性微小球2が50~500個、好ましくは100~250個、更に好ましくは150~180個が挙げられる。
[反射層3]
セミオープンタイプの再帰性反射性材料では、反射層3は、透明性微小球2と前記固着樹脂層1の間に設けられ、透明性微小球2から入射する光を回帰反射させる機能を果たす。
反射層3は、透明性微小球から入射する光を回帰反射可能であることを限度として、その構成素材については特に制限されないが、金属膜であることが好ましい。金属膜を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム、チタン、亜鉛、シリカ、錫、ニッケル、銀等が挙げられる。これらの金属の中でも、より一層優れた再帰性反射性能を備えさせるという観点から、好ましくはアルミニウムが挙げられる。
反射層3の厚みについては、特に制限されないが、例えば100~2000Å、好ましくは600~1000Åが挙げられる。
[表面層4]
セミオープンタイプの再帰性反射性材料において、表面層4は、透明性微小球2の前記固着樹脂層1から露出した部分を覆うように、入射光側の最表面に設けられる。表面層4は、入射光及び反射光を透過させて、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を発現させる役割を果たす。
セミオープンタイプの再帰性反射性材料において、表面層4の入射光側表面は、透明性微小球2の球面に沿った曲面形状を形成する。表面層4がこのような局面形状を有することによって、比較的広い観測角の範囲での反射輝度をより一層向上させることが可能になる。
セミオープンタイプの再帰性反射性材料において、表面層4の厚さ(図1に示す層厚L(90°))については、透明性微小球2の球面に沿った曲面形状を形成することを限度として特に制限されないが、例えば0.01~8μm、好ましくは0.01~2μm、更に好ましくは0.01~1μm、特に好ましくは0.01~0.9μm、一層好ましくは0.1~0.5μmである。ここで、層厚L(90°)は、透明性微小球2の入射光側の頂点部分から面方向に対して90°方向での層厚である。
また、表面層4の層厚は、透明性微小球2の入射光側の頂点部分から側面に向かうに連れて、厚くなるように設定しておくことが好ましい。このような態様で表面層4の層厚を変化させることにより、表面層4にインクジェットによる印刷をした場合のインク定着性をより一層向上させることが可能になる。より具体的には、表面層4は、透明性微小球2の中心点から面方向に対して90°方向での層厚L(90°)に対する、透明性微小球2の中心点から面方向に対して45°方向での層厚L(45°)の比率(層厚L(45°)/層厚L(90°))が1.1~5.0、好ましくは1.1~3.0、更に好ましくは1.2~1.5に設定することが望ましい。ここで、表面層4の層厚L(90°)及びL(45°)は、具体的には、下記式に従って算出される値であり、図1に層厚L(90°)及びL(45°)の関係について模式的に示す。
層厚L(90°)=Y(90°)-X(90°)
層厚L(45°)=Y(45°)-X(45°)
X(90°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して90°方向での透明性微小球1と表面層4との界面までの距離
Y(90°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して90°方向での表面層4の入射光側表面までの距離
X(45°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して45°方向での透明性微小球1と表面層4との界面までの距離
Y(45°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して45°方向での表面層4の入射光側表面までの距離
表面層4の層厚の好適な例として、前記層厚L(45°)/層厚L(90°)の範囲を充足しつつ、層厚L(90°)が0.01~2μm、好ましくは0.01~0.9μm、且つ層厚L(45°)が0.02~3.5μmであることが挙げられる。前記のような層厚の構成を充足することにより、インクジェット印刷によって印刷した模様の定着性をより一層向上させつつ、大きい入射角の光に対する再帰性反射性能をより一層向上させることが可能になる。
表面層4は、分子中にフッ素原子を含まない特定の樹脂からなる第1樹脂と、分子中にフッ素原子を含む樹脂からなる第2樹脂とを含む樹脂組成物で形成される。このような特定の樹脂組成物によって表面層4を形成することによって、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示すことが可能になる。限定的な解釈を望むものではないが、このような表面層4を設けることにより、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を実現できる作用機序については、次のように考えられる。
即ち、分子中にフッ素原子を含まない第1樹脂の屈折率は通常1.5~1.6程度であるのに対し、分子中にフッ素原子を含む第2樹脂の屈折率は通常1.3~1.45程度である。また、第2樹脂は分子中にフッ素原子を含むため、一般に分子中にフッ素原子を含まない第1樹脂と非相溶である。そのため、第1樹脂と第2樹脂をブレンドすることで、表面層4には屈折率の異なる部分が分布されると考えられる。そして、入射光が表面層4から透明性微小球2に入射する際、及び、反射層3で反射した光が透明性微小球2から表面層4に入射する際に、表面層4の屈折率の異なる部分に応じ、微妙に光の屈折角が変化することで、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示すことが可能になると考えられる。また、分子中にフッ素原子を含む第2樹脂を含むことにより表面層4全体の屈折率が低くなることによって、再帰性反射性材料に入射する光の反射防止効果も奏され、再帰性反射性材料への光の透過量自体がより大きくなって、小さい観測角の再帰性反射性能も維持され易くなると考えられる。
(第1樹脂)
第1樹脂は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エステル系樹脂、アクリルウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上の樹脂であって、分子中にフッ素原子を含まない樹脂である。
ウレタン系樹脂としては、例えば、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリカプロラクタムポリウレタン等が挙げられる。中でも、比較的広い観測角の範囲での反射輝度をより一層向上させつつ、表面層4へのインクジェット印刷性も向上させるという観点から、ポリカーボネートポリウレタンが好ましく;ポリカーボネートポリオールと、炭素数3~15のジカルボン酸と、ポリイソシアネートとを構成単位として含むポリウレタン樹脂がより好ましく;1,10-デカンジカルボン酸、1,9-ノナンジカルボン酸又は1,8-オクタンジカルボン酸と、ポリカーボネートポリオールとを構成単位として含むポリウレタン樹脂が特に好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2エチルヘキシル等が挙げられる。
アクリルウレタン樹脂とは、アクリル樹脂とウレタン樹脂を共重合させた樹脂であり、例えば、アクリルポリオールとポリイソシアネートをウレタン結合させた樹脂が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等のポリビニルアルコール誘導体等が挙げられる。
エステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
酢酸ビニル系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン酢酸ビニル等が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルを主体とする共重合体(例えば、エチレン-塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル-塩化ビニル共重合体、塩化ビニル-ハロゲン化(フッ素化を除く)オレフィン共重合体等)が挙げられる。
また、第1樹脂の屈折率としては、例えば、1.50~1.60、好ましくは1.52~1.59が挙げられる。なお、当該屈折率は、第1樹脂の樹脂溶液を、再帰性反射性材料に表面層として形成する場合と同条件にて乾燥してフィルム化し、当該フィルムをJIS K 7142A法に準じ、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR-2T、接触液としてジヨードメタン、光源として波長589nmのナトリウムD線を用い、測定温度を23℃として、波長589nmの屈折率を測定することにより求められる値である。
第1樹脂は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エステル系樹脂、アクリルウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂及び塩化ビニル系樹脂の中から1種を選択して使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
比較的広い観測角の範囲での反射輝度をより一層向上させるという観点から、第1樹脂として好ましくはウレタン系樹脂が挙げられる。
(第2樹脂)
第2樹脂は、分子内にフッ素原子を有する樹脂である。第2樹脂としては、例えば、フッ素樹脂、フルオロアルキル基を側鎖に有する樹脂等が挙げられる。
フッ素樹脂としては、具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等が挙げられる。
フルオロアルキル基を側鎖に有する樹脂としては、具体的には、フルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系樹脂が挙げられる。
前記フルオロアルキル基としては、炭素数1~6のアルキル基に少なくとも1つのフッ素原子が結合している基、好ましくは炭素数1~6のパーフルオロアルキル基が挙げられる。
前記フルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系樹脂としては、例えば、繰り返し単位として、フルオロアルキル(メタ)アクリレートを有するアクリル系樹脂が挙げられる。フルオロアルキル(メタ)アクリレートとしては、具体的には、下記一般式(1)に示す化合物が挙げられる。
Figure 0007076765000001
一般式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基を示す。
一般式(1)中、nは、0~2の整数を示す。
一般式(1)中、Rは、フルオロアルキル基、好ましくは炭素数1~6のフルオロアルキル基、更に好ましくは炭素数1~6のパーフルオロアルキル基を示す。
比較的広い観測角の範囲での反射輝度をより一層向上させるという観点から、フルオロアルキル(メタ)アクリレートの中でも、好ましくは、炭素数1~6のパーフルオロアルキル基がメチレン基又はエチレン基を介してエステル酸素原子に結合しているフルオロアルキル(メタ)アクリレート(一般式(1)において、nが1又は2であり、Rが炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である化合物)、及びパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート(一般式(1)において、nが0であり、Rが炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である化合物)が挙げられる。
フルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系樹脂は、繰り返し単位として、同一の構造からなる1種のフルオロアルキル(メタ)アクリレートを含んでいてもよく、また構造が異なる2種以上のフルオロアルキル(メタ)アクリレートを含んでいてもよい。
フルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系樹脂は、フルオロアルキル(メタ)アクリレートをラジカル重合させることにより得ることができる。
また、第2樹脂の屈折率としては、例えば、1.35~1.45、好ましくは1.38~1.45が挙げられる。なお、当該屈折率は、第2樹脂の樹脂溶液を、再帰性反射性材料に表面層として形成する場合と同条件にて乾燥してフィルム化し、該フィルムをJIS K 7142A法に準じ、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR-2T、接触液としてジヨードメタン、光源として波長589nmのナトリウムD線を用い、測定温度を23℃として、波長589nmの屈折率を測定することにより求められる値である。
第2樹脂は、分子内にフッ素原子を有する樹脂の中から1種を選択して使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
比較的広い観測角の範囲での反射輝度をより一層向上させるという観点から、第2樹脂として、好ましくはフルオロアルキル基を側鎖に有する樹脂、更に好ましくはフルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系樹脂が挙げられる。
(第1樹脂と第2樹脂の比率・屈折率差)
表面層4を形成する樹脂組成物において、第1樹脂と第2樹脂の比率については、備えさせるべき反射輝度に応じて適宜設定すればよいが、例えば、第1樹脂100質量部当たり、第2樹脂が10~100質量部が挙げられる。比較的広い観測角の範囲での反射輝度をより一層向上させつつ、インクジェット印刷性を向上させるという観点から、第1樹脂100質量部当たり、第2樹脂が、好ましくは0.05~5質量部、更に好ましくは0.05~1質量部が挙げられる。
また、第1樹脂と第2樹脂との屈折率の差としては、例えば、0.05以上が挙げられ、0.05~0.25が好ましく挙げられ、0.07~0.20がより好ましく挙げられる。このような屈折率差を充足することによって、比較的広い観測角の範囲での反射輝度を効果的に実現することが可能になる。
(その他の成分)
表面層4を形成する樹脂組成物には、再帰性反射性材料の用途や要求される機能等に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。
[透明性樹脂層5]
セミオープンタイプの再帰性反射性材料では、透明性樹脂層5は、透明性微小球2と反射層3の間に、必要に応じて設けられる層であり、反射輝度を調整したり、出射される光の色調を変化させたりする機能を果たし、更に反射層3が金属膜の場合には、その腐食を抑制する機能も果たす。
透明性樹脂層を5形成する樹脂は、光透過性があることを限度として特に制限されないが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられる。また、透明性樹脂層5を形成する樹脂は、透明性樹脂層5に耐久性や接着性等を付与する目的で、必要に応じて、シランカップリング剤と共重合されたものであってもよい。更に、透明性樹脂層5を形成する樹脂は、透明性樹脂層に耐熱性や耐洗濯性等を付与する目的で、必要に応じて、ポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂等の架橋剤によって架橋されたものであってもよい。
また、透明性樹脂層5には、再帰性反射性材料の用途や要求される機能等に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。
透明性樹脂層5の厚みについては、求められる反射輝度や色調等を踏まえて適宜設定すればよいが、例えば0.1~30μm、好ましくは0.1~1μmが挙げられる。
[支持体6]
セミオープンタイプの再帰性反射性材料では、支持体5は、必要に応じて設けられる部材であり、固着樹脂層4を保持する基材としての機能を果たす。支持体6は、例えば流通段階では設けられていなくてよい。また、支持体6は、固着樹脂層1に対して直接積層されていてもよいが、接着剤で形成される接着層を介して固着樹脂層1と積層されていてもよい。
支持体6を構成する素材としては、再帰性反射性材料の用途、要求される強度や柔軟性等を踏まえて適宜設定すればよい。支持体6の素材としては、具体的には、パルプ等の天然繊維;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル等の樹脂;金属等が挙げられる。また、支持体6の形状についても、特に制限されないが、例えば、織編物、不織布、フィルム、紙等のシート状;糸状;紐状等が挙げられる。好ましくは織編物、不織布、フィルム、紙等のシート状である。
2-2.クローズドタイプの再帰性反射性材料
[固着樹脂層1]
クローズドタイプの再帰性反射性材料では、固着樹脂層1は、セミオープンタイプの場合と同様に、透明性微小球を埋設して保持する機能を果たす。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、固着樹脂層1を形成する樹脂の種類、固着樹脂層1に必要に応じて添加される添加剤の種類、固着樹脂層1の厚み等については、セミオープンタイプの場合と同様である。
[透明性微小球2]
クローズドタイプの再帰性反射性材料では、透明性微小球2は、セミオープンタイプの場合と同様に、反射層3を介して固着樹脂層1に埋設され、入射光と、前記反射層で回帰反射された出射光を透過させる機能を果たす。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、透明性微小球2の配置態様、屈折率、固着樹脂層1側への埋設率、平均粒径、素材の種類、単位面積当たりに埋設されている数等については、セミオープンタイプの場合と同様である。
[反射層3]
クローズドタイプの再帰性反射性材料では、反射層3は、セミオープンタイプの場合と同様に、透明性微小球2と前記固着樹脂層1の間に設けられ、透明性微小球2から入射する光を回帰反射させる機能を果たす。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、反射層3の配置態様、構成素材、厚み等については、セミオープンタイプの場合と同様である。
[表面層4]
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、表面層4は、セミオープンタイプの場合と同様に、透明性微小球2の前記固着樹脂層1から露出した部分を覆うように、入射光側の最表面に設けられ、入射光及び反射光を透過させて、比較的広い観測角の範囲で反射輝度が優れるものとする役割を果たす。
クローズドタイプの再帰性反射性材料では、表面層4は、固着樹脂層1に埋設されていない透明性微小球2部分を埋設し、その入射光側表面が平坦面になっている。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、表面層4の層厚については、透明性微小球2部分の入射光側の頂点部分を覆って、その入射光側表面が平坦面を形成していることを限度として、特に制限されない。例えば、透明性微小球2部分の入射光側の頂点部分から表面層4の入射光側表面までの層厚(図2中のL(a))については、通常10~40μm、好ましくは10~20μm、更に好ましくは12~18μmが挙げられる。また、反射層3(又は透明性樹脂層5を設ける場合には透明性樹脂層5)と表面層4との界面から表面層4の入射光側表面までの層厚(図2中のL(b))については、70~240μm、好ましくは70~160μm、更に好ましくは90~140μmが挙げられる。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、表面層4を形成する樹脂組成物の組成、必要に応じて添加される添加剤の種類等については、セミオープンタイプの場合と同様である。
[透明性樹脂層5]
クローズドタイプの再帰性反射性材料では、透明性樹脂層5は、セミオープンタイプの場合と同様に、透明性微小球2と反射層3の間に、必要に応じて設けられる層であり、反射輝度を調整したり、出射される光の色調を変化させたりする機能を果たし、更に反射層3が金属膜の場合には、その腐食を抑制する機能も果たす。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、透明性樹脂層5の配置態様、形成する樹脂の種類、必要に応じて添加される添加剤の種類、厚み等については、セミオープンタイプの場合と同様である。
[支持体6]
クローズドタイプの再帰性反射性材料では、支持体5は、セミオープンタイプの場合と同様に、必要に応じて設けられる部材であり、固着樹脂層4を保持する基材としての機能を果たす。
クローズドタイプの再帰性反射性材料において、支持体6の配置態様、素材等については、セミオープンタイプの場合と同様である。
3.再帰性反射性材料の再帰性反射性能
本発明の再帰性反射性材料は、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示す。本発明の再帰性反射性材料が具備し得る再帰性反射性能の好適な一例として、JIS Z 9117(2010)「再帰性反射材」に準じ、各再帰性反射材を20cm×20cmにカットしたものをサンプルとし、CIE(国際照明委員会)が規定するA光源を用い、観測角1.5°の条件で測定される、入射角が40°の入射光に対する再帰反射性能が11cd/lx/m2以上、より好ましくは15cd/lx/m2以上、更に好ましくは15~100cd/lx/m2、特に好ましくは30~100cd/lx/m2が挙げられる。
また、本発明の再帰性反射性材料の好適な一態様として、JIS Z 9117(2010)「再帰性反射材」に準じ、各再帰性反射材を20cm×20cmにカットしたものをサンプルとし、CIE(国際照明委員会)が規定するA光源を用い、観測角0.2°の条件で測定される、入射角が5°の入射光に対する再帰反射性能が330cd/lx/m2以上、好ましくは350~800cd/lx/m2、更に好ましくは500~800cd/lx/m2が挙げられる。
4.再帰性反射性材料の用途
本発明の再帰性反射性材料は、安全衣料、アパレル、バッグ、スーツケース、シューズ、道路標示、回帰反射型の光電センサー、タッチパネル(例えば、赤外線再帰反射検出方式のタッチパネル)等の様々な用途に使用することができる。
本発明の再帰性反射性材料は、比較的広い観測角の範囲で優れた反射輝度を示すので、光源から離れた位置からの夜間視認性が良好であることに加え、光源から近い位置からの夜間視認性も良好である。このような本発明の特徴を鑑みれば、本発明の再帰性反射性材料の用途として、好ましくは安全衣料、アパレル、バッグ、スーツケース、シューズ、道路標示等が挙げられる。
また、本発明の再帰性反射性材料において、表面層4は、文字、記号、図柄等の模様をインクジェット印刷によってプリントするのに適した特性を備えているので、本発明の再帰性反射性材料は、インクジェット印刷の被印刷物として利用でき、必要に応じて、インクジェット印刷によって各種模様を付した後に前記用途に適用することができる。
本発明の再帰性反射性材料の表面層4にインクジェット印刷を行う場合、印刷される文字、記号、図柄等の模様を鮮明且つ安定に定着させるという観点から、顔料を揮発性の溶剤に分散したインク、所謂ソルベントインクを用いたインクジェット印刷が好適である。ソルベントインクの中でも、ビニル系樹脂をバインダー樹脂として含むものがより一層好ましい。
5.再帰性反射性材料の製造方法
本発明の再帰性反射性材料を製造する方法は、前述する構成を備えさせ得ることを限度として、特に制限されないが、以下、その好適な一例をセミオープンタイプ、クローズドタイプに分けて説明する。
4-1.セミオープンタイプの再帰性反射性材料の製造方法
セミオープンタイプの再帰性反射性材料の製造方法の好適な一例として、下記工程1~6を含む方法が挙げられる。
工程1:基材フィルム上に熱可塑性フィルムを積層させた離型用支持体を、当該熱可塑性フィルムの軟化点以上の温度で加熱して当該熱可塑性フィルムを軟化させる工程、
工程2:前記工程1の前、同時又は後に、離型用支持体の熱可塑性フィルムに透明性微小球2を散布し、透明性微小球2が軟化した熱可塑性フィルムに所定の割合で埋設した時点で冷却して前記熱可塑性フィルムを硬化させ、透明性微小球2が埋設した離型用支持体を得る工程、
工程3:透明性微小球2を埋設した離型用支持体の透明性微小球2側に、必要に応じて、透明性樹脂層5を形成する樹脂を塗布し、透明性樹脂層5を形成する工程、
工程4:透明性微小球2を埋設した離型用支持体の透明性微小球2側に、又は透明性樹脂層上5に、反射層3を積層させる工程、
工程5:反射層3上に、固着樹脂層1を形成する樹脂を塗布し、固着樹脂層1を積層させる工程、及び
工程6:離型用支持体を剥離した後に、透明性微小球2側に表面層4を形成する樹脂を塗布し、透明性微小球3の球面に沿った曲面形状を有するように表面層4を形成する工程、
工程7:前記工程6の前又は後に、必要に応じて、固着樹脂層1と支持体6を接着させる工程。
前記工程1において使用される離型用支持体の基材フィルムとしては、熱可塑性フィルムの軟化温度で安定に形状を保持できることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムが挙げられる。また、前記工程1において使用される離型用支持体の熱可塑性フィルムとしては、低温で軟化する樹脂フィルムが好ましく、このような樹脂フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルムが挙げられる。また、前記工程1において使用される離型用支持体の熱可塑性フィルムの厚みは、透明性微小球1の平均粒径に応じて設定すればよい。
前記工程2において、透明性微小球2の熱可塑性フィルムへの埋設は、軟化した状態の熱可塑性フィルム上に置かれた透明性微小球2が重力沈降することによって行われる。従って、工程2では、前記工程1において透明性微小球2の大きさ、密度、熱可塑性フィルムの密度、厚み等を考慮した上で、熱可塑性フィルムの軟化の程度を、軟化させる加熱温度や時間を適宜調整することによって、透明性微小球2の固着樹脂層1側への埋設率をコントロールできる。
前記工程3及び工程4は、前記工程2後、冷却又は放冷によって、熱可塑性フィルムを硬化した状態に戻した後に実施される。
前記工程3は、透明性微小球2と反射層3の間に透明性樹脂層5を設ける場合に実施される。透明性樹脂層5を形成する樹脂の透明性微小球側への塗布は、公知の樹脂コート手法によって行えばよい。
前記工程4における反射層3の形成は、蒸着、スパッタリング、化学気層蒸着法、メッキ等の公知の金属膜形成手法によって行えばよい。反射層3の形成手法として、好ましくは、蒸着が挙げられる。
前記工程5において、固着樹脂層1を形成する樹脂の反射層3上への塗布は、公知の樹脂コート手法によって行えばよい。
前記工程6において、表面層4を形成するには、前記第1樹脂と前記第2樹脂を含む樹脂組成物を分散又は溶解させた表面層4形成用溶液を透明性微小球1側に塗布し、必要に応じて加熱して乾燥すればよい。
前記表面層4形成用溶液において、前記第1樹脂と前記第2樹脂を含む樹脂組成物を溶解又は分散させる溶媒の種類については、特に制限されないが、例えば、トルエン、シクロヘキサノン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコール(IPA)等が挙げられる。
前記工程6において、表面層4形成用溶液の塗布量については、表面層4が、透明性微小球3の球面に沿った曲面形状を有するように適宜設定すればよい。
前記工程6において、透明性微小球1側に塗布された表面層4形成用溶液を乾燥させる条件については、前記第1樹脂と前記第2樹脂を含む樹脂組成物が硬化して表面層4を形成される条件であることを限度として特に制限されないが、例えば、100~170℃で2~8分間、好ましくは110~160℃で3~5分間が挙げられる。
また、表面層4の層厚が、前記透明性微小球の入射光側の頂点部分から側面に向かうに連れて、厚くなるようにするには、例えば、表面層とする表面層4形成用溶液の固形分濃度を5.0~20.0質量%とし、層厚L(90°)が所定の厚さとなるように塗布し、温度90~150℃、時間2~5分の条件で乾燥を行う方法が挙げられる。
前記工程7は、支持体5を設ける場合に、前記工程6の前又は後に、必要に応じて行われる工程である。前記第7工程において、固着樹脂層4と支持体5の接着方法については、特に制限されず、例えば、公知のラミネート手法等によって行うことができる。
4-2.クローズドタイプの再帰性反射性材料の製造方法
クローズドタイプの再帰性反射性材料の製造方法の好適な一例は、前記セミオープンタイプの再帰性反射性材料の製造方法における工程6を下記工程6’に変更すること以外は、前記セミオープンタイプの再帰性反射性材料の製造方法と同様である。
工程6’:離型用支持体を剥離した後に、透明性微小球2側に表面層4を形成する樹脂を塗布して透明性微小球3を埋設させ、表面層4の入射光側表面が平坦面になるように表面層4を形成する工程。
前記工程6’は、透明性微小球3を埋設させて入射光側表面が平坦面を形成するように、表面層4形成用溶液の塗布量を変更すること以外は、前記工程6と同様である。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
1.表面層形成溶液の調製
(1)表面層形成溶液A
表1に示す組成の表面層形成溶液Aを調製した。
Figure 0007076765000002
(2)表面層形成溶液B
表2に示す組成の表面層形成溶液Bを調製した。
Figure 0007076765000003
(3)表面層形成溶液C
表3に示す組成の表面層形成溶液Bを調製した。
Figure 0007076765000004
2.再帰性反射性材料の製造
(比較例1)
離型用支持体として、厚さ75μmのポリエステルフィルムにラミネートされた厚さ40μmのポリエチレンフィルムを使用し、これを連続的に200℃で2分間加熱して、ポリエチレンフィルムを溶融させた。この状態で、透明性微小球として、平均粒径50μm、屈折率2.25の透明ガラス球を220~300個/mm2となるように略一面に散布し、放冷してポリエチレンフィルムを硬化させた。次いで、離型用支持体上の透明ガラス球側に下記組成の透明性樹脂層形成用溶液を27g/m2塗布し、温度155℃、時間1.5分の条件で乾燥させ、透明性樹脂層を形成した。
<透明性樹脂層形成用溶液の組成>
ポリウレタン樹脂(純分):1.5質量%
トルエン(純度99%以上):49.25質量%
シクロヘキサノン(純度99%以上):49.25質量%
粘度:7秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
次いで、透明性樹脂層上に蒸着法によってアルミニウムを蒸着させて、厚さ700Åの反射層を形成した。次いで、反射層上に、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略することがある)を塗布し、固着樹脂層を形成した。その後、支持体として使用するポリエステル-綿タフタ織物と固着樹脂層を130℃の熱プレスにて接着させた後に、離型用支持体を剥離した。斯して、ポリエステル-綿タフタ織物(支持体)/PET(固着樹脂層)/アルミニウム膜(反射層)/透明性樹脂層/透明ガラス球が順に積層した、再帰性反射性材料を得た。得られた再帰性反射性材料における透明性微小球の固着樹脂層への埋設率は50%であった。
(実施例1)
比較例1で得られた再帰性反射性材料を中間体として、該再帰性反射性材料中間体の透明ガラス球側に、前記表面層形成溶液Aを7g/m2塗布し、温度110℃、3分間の条件で乾燥させて表面層を形成させ、再帰性反射性材料(1m×1m)を製造した。形成された表面層の層厚L(90°)は0.2μmであった。
(比較例2)
表面層形成溶液Aの代わりに、表面層形成溶液Bを使用したこと以外は、前記実施例1と同条件で比較例2の再帰性反射性材料を製造した。形成された表面層の層厚L(90°)は0.2μmであった。
(比較例3)
表面層形成溶液Aの代わりに、表面層形成溶液Cを使用したこと以外は、前記実施例1と同条件で比較例3の再帰性反射性材料を製造した。形成された表面層の層厚L(90°)は0.04μmであった。
3.再帰性反射性材料の再帰反射性能の評価
各再帰性反射性材料について、JIS Z 9117(2010)「再帰性反射材」に準じ、各再帰性反射材を20cm×20cmにカットしたものをサンプルとし、CIE(国際照明委員会)が規定するA光源を用い、下記条件(1)~(8)に示す観測角及び入射角で測色計(トプコン社製BM-5AS)を用いて反射輝度(cd/lx/m2)を測定した。
条件(1):観測角0.2°、入射角5°
条件(2):観測角0.2°、入射角20°
条件(3):観測角0.33°、入射角5°
条件(4):観測角0.33°、入射角20°
条件(5):観測角1.0°、入射角30°
条件(6):観測角1.0°、入射角40°
条件(7):観測角1.5°、入射角30°
条件(8):観測角1.5°、入射角40°
4.インクジェット印刷適性の評価
溶剤インクジェットプリンタとして株式会社ミマキエンジニアリング社製商品名CJV30-130を用い、インクとして株式会社ミマキエンジニアリング社製ソルベントインクSC22シリーズを用いて、4色テストパターンとなるよう、前記実施例1で得られた再帰性反射性材料の表面層にインクジェット印刷を行った。インクジェット印刷は、再帰性反射性材料1枚当たり1色を全面に印刷した。なお、前記インクジェットプリンタの印刷条件は、パス数48、乾燥温度50℃に設定した。そして、印刷した実施例1の再帰性反射性材料を、50mm×250mmにカットし、カットした再帰性反射性材料をISO6330対応負荷布(50mm×250mm)にホットメルト接着剤を用いて貼付け、ISO6330-2A法(洗濯温度60℃)に規定される条件に従って洗濯を30回繰り返し、洗濯前と洗濯後の印刷された色について目視により評価した。
得られた結果を表4に示す。この結果、実施例1では、観測角が0.2°及び0.33°と比較的小さい場合に、比較例1~3と同等又はそれ以上の反射輝度が認められた。また、実施例1では、観測角が1.0°及び1.5°と比較的大きい場合には、比較例1~3に比べて、優れた反射輝度が認められた。以上の結果から、再帰性反射性材料において、透明性微小球を被覆する表面層を、ポリカーボネート系ウレタンとフルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系樹脂を含む樹脂組成物で形成することによって、観測角が比較的大きい条件でも優れた反射輝度を実現できることが確認された。また、実施例1では、洗濯前と洗濯後の印刷された色について大きな変化が見られず、表面層に対するインクジェット印刷特性の点でも優れていた。
Figure 0007076765000005
1 固着樹脂層
2 透明性微小球
3 反射層
4 表面層
5 透明性樹脂層
6 支持体

Claims (6)

  1. 固着樹脂層と、
    前記固着樹脂層に埋設された透明性微小球と、
    入射光側とは反対側の前記透明性微小球の面側に設けられた反射層と、
    入射光側に設けられ、前記透明性微小球の前記固着樹脂層から露出した部分を覆う表面層と、
    を備え、
    前記透明性微小球の屈折率が1.6~2.5であり、
    前記表面層が、第1樹脂及び第2樹脂を含む樹脂組成物で構成されており、
    前記第1樹脂が、分子中にフッ素原子を含まず、且つウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エステル系樹脂、アクリルウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上の樹脂であり、
    前記第2樹脂が、分子中にフッ素原子を含む樹脂である、
    再帰性反射性材料。
  2. 前記第2樹脂が、側鎖にフルオロアルキル基を含むアクリル系樹脂である、請求項1に記載の再帰性反射性材料。
  3. 前記フルオロアルキル基の炭素数が1~6である、請求項2に記載の再帰性反射性材料。
  4. 前記第1樹脂がウレタン系樹脂であり、前記第2樹脂が、分子中にフッ素原子を含むアクリル系樹脂であり、請求項1~3のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
  5. 前記表面層の厚さが0.01~1.0μmであり、前記表面層が前記透明性微小球の球面に沿った曲面形状を有する、請求項1~4のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
  6. JIS Z 9117(2010)「再帰性反射材」に準じ、各再帰性反射材を20cm×20cmにカットしたものをサンプルとし、CIE(国際照明委員会)が規定するA光源を用い、観測角1.5°の条件で測定される、入射角が40°の入射光に対する再帰反射性能が11cd/lx/m2以上である、請求項1~5のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
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