JP7070827B2 - 運転評価装置、車載機、これらを備えた運転評価システム、運転評価方法、及び運転評価プログラム - Google Patents

運転評価装置、車載機、これらを備えた運転評価システム、運転評価方法、及び運転評価プログラム Download PDF

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Description

本発明は運転評価装置、車載機、これらを備えた運転評価システム、運転評価方法、及び運転評価プログラムに関する。
特許文献1には、所定箇所に対する自動車の運転者の運転行動を評価する、運転行動自動評価システムが開示されている。
特許文献1記載の運転行動自動評価システムは、計測制御用コンピュータと、解析用コンピュータとを含んで構成され、前記解析用コンピュータには、危険個所に関する情報が予め記憶されている。前記危険個所の情報には、名称、座標および特徴等が含まれ、また、当該危険個所毎に設定された事故予防動作の定義データも記憶されている。
特許文献1記載の運転行動自動評価システムは、運転者の頭部に装着された角速度センサで検出された角速度データ、自動車の位置データ、及び前記定義データに基づいて、前記危険個所において前記事故予防動作が正しくなされたか否かを評価する構成となっている。
[発明が解決しようとする課題]
特許文献1記載の運転行動自動評価システムでは、前記危険個所の情報を危険個所毎に記憶しておく必要がある。特許文献1に記載されているように、運転者に走行させるコースが、教習所や施設等の所定のコースに設定されている場合は、設定すべき危険個所の数も限られるため、前記危険個所の情報量も少なくて済む。
しかしながら、運転者に走行させるコースが定まっていない場合や運転者が広域エリアを走行する場合、危険個所の数が増大する。そのため、全ての危険個所について予め個々に前記定義データを設定しておくことは効率的ではなく、前記危険個所の情報に漏れがあった場合、当該危険個所における前記事故予防動作の評価を正確に行うことができない。さらに、各危険個所において一律の条件で前記事故予防動作の評価を行う場合、評価の精度が低下してしまうという課題があった。
特許第5408572号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、交差点における運転者の安全確認動作の評価を効率的かつ精度良く実行することができる運転評価装置、車載機、これらを備えた運転評価システム、運転評価方法、及び運転評価プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本開示に係る運転評価装置(1)は、車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価装置であって、
前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する判別用データ取得部と、
前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する交差点判別部と、
交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルが記憶された評価テーブル記憶部と、
前記評価テーブルから、前記交差点判別部で判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する評価条件選択部と、
該評価条件選択部により選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する安全確認評価部とを備えていることを特徴としている。
上記運転評価装置(1)によれば、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて前記判別用データが取得され、該判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンが判別される。そして、判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件が前記評価テーブルから選択され、選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作が評価される。
したがって、前記運転評価を行う交差点の形状パターンに対応する前記評価条件で、交差点における運転者の安全確認動作の評価を効率的かつ精度良く実行することができる。
また本開示に係る運転評価装置(2)は、上記運転評価装置(1)において、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データを用いて、前記運転評価を行う交差点で曲がった方向を推定する方向推定部を備え、
前記評価テーブルには、
交差点の形状パターンと交差点で曲がる方向との組み合わせ毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定され、
前記評価条件選択部が、
前記評価テーブルから、前記交差点判別部で判別された前記交差点の形状パターンと、前記方向推定部で推定された前記交差点で曲がった方向とに対応する前記評価条件を選択するものであることを特徴としている。
上記運転評価装置(2)によれば、前記評価テーブルから選択される前記評価条件が、前記運転評価を行う交差点の形状パターンと、前記交差点で曲がった方向とに対応しているので、交差点における運転者の安全確認動作をより精度良く評価することができる。
また本開示に係る運転評価装置(3)は、上記運転評価装置(1)又は(2)において、前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部と、
前記判別用データが蓄積される判別用データ蓄積部とを備え、
前記判別用データ取得部が、
前記検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するものであることを特徴としている。
上記運転評価装置(3)によれば、前記検出データ蓄積部を備えているので、前記車載機毎に前記検出データを蓄積することができる。また、前記判別用データ蓄積部に前記判別用データを蓄積しておくことができる。したがって、前記車載機の数が増えて、評価する処理量が増えた場合であっても、前記車載機毎に適切な前記判別用データを効率良く取得することができ、交差点における運転者毎の安全確認動作の評価処理を効率良く実行することができる。
また本開示に係る運転評価装置(4)は、上記運転評価装置(3)において、前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図を抽出可能な地図データが含まれ、
前記判別用データ取得部により取得される前記判別用データが、前記地図データから抽出された、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図データであり、
前記交差点判別部が、前記交差点地図データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するものであることを特徴としている。
上記運転評価装置(4)によれば、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データを用いて、前記判別用データ蓄積部から前記交差点地図データが取得され、該交差点地図データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンが判別される。したがって、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別を精度良く実行することができる。
また本開示に係る運転評価装置(5)は、上記運転評価装置(4)において、
前記交差点判別部が、
入力層と中間層と出力層とを含むニューラルネットワークを備え、
前記入力層に、前記判別用データとして前記交差点地図データが入力され、
前記中間層で、前記交差点地図データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
前記出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されることを特徴としている。
上記運転評価装置(5)によれば、前記交差点判別部に前記ニューラルネットワークを用いることで、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別を効率的かつ精度良く実行することができる。
また本開示に係る運転評価装置(6)は、上記運転評価装置(3)において、前記検出データには、前記車両の外界状況を撮像又は検出した外界画像データがさらに含まれ、
前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車載機から送信されてきた前記外界画像データが含まれ、
前記判別用データ取得部により取得される前記判別用データが、前記車両が通過した交差点で撮像又は検出された前記外界画像データであり、
前記交差点判別部が、前記外界画像データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するものであることを特徴としている。
上記運転評価装置(6)によれば、前記判別用データ蓄積部に、前記判別用データとして前記外界画像データが蓄積され、該外界画像データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状が判別される。したがって、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを現実の外界状況を基に精度良く判別することができる。
また本開示に係る運転評価装置(7)は、上記運転評価装置(6)において、
前記交差点判別部が、
入力層と中間層と出力層とを含むニューラルネットワークを備え、
前記入力層に、前記判別用データとして前記外界画像データが入力され、
前記中間層で、前記外界画像データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
前記出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されることを特徴としている。
上記運転評価装置(7)によれば、前記交差点判別部に前記ニューラルネットワークを用いることで、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別を効率的かつ精度良く実行することができる。
また本開示に係る運転評価装置(8)は、上記運転評価装置(1)~(7)のいずれかにおいて、前記評価テーブルの前記評価条件には、前記運転者が行うべき安全確認動作のタイミング、確認角度、及び確認時間が含まれ、
前記安全確認評価部が、前記運転評価を行う交差点毎に、前記タイミング、前記確認角度、及び前記確認時間の評価を行い、各評価を基に点数化又はランク付けした評価結果を演算することを特徴としている。
上記運転評価装置(8)によれば、各運転者の交差点における安全確認動作を総合的に評価することができ、また、前記評価結果を分かりやすい形態で出力することが可能となる。
また本開示に係る車載機(1)は、車両に搭載される車載機であって、
前記車両の運転者の状態を検出する運転者モニタリング部と、
前記車両の位置を検出する位置検出部と、
戦記車両の挙動を検出する挙動検出部と、
前記運転者モニタリング部、前記位置検出部、及び前記挙動検出部で検出されたデータを、前記運転者の安全確認動作を評価する運転評価装置に出力する出力部とを備えていることを特徴としている。
上記車載機(1)によれば、前記運転者の状態、前記車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを前記運転評価装置に出力するので、前記運転評価装置において前記運転者の安全確認動作の評価を実行させることができ、前記車載機の処理負担を軽減することができる。
また本開示に係る運転評価システムは、上記運転評価装置(1)~(8)のいずれかと、上記車載機(1)とを含んで構成されていることを特徴としている。
上記運転評価システムによれば、上記運転評価装置(1)~(8)のいずれかと、上記車載機(1)とを含んで構成されているので、上記運転評価装置(1)~(8)の効果を得ることができ、また、前記車載機の処理負担を軽減することができ、低コストで導入可能なシステムを構築することができる。
また本開示に係る運転評価方法は、車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価方法であって、
前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する第1のステップと、
前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップと、
交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップと、
該第3のステップにより選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップとを含むステップを実行させることを特徴としている。
上記運転評価方法によれば、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて前記判別用データを取得し、該判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する。そして、該判別した前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を前記評価テーブルから選択し、該選択した前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する。
したがって、前記運転評価を行う交差点の形状パターンに対応する前記評価条件で、交差点における運転者の安全確認動作の評価を効率的かつ精度良く実行することができる。
また本開示に係る運転評価プログラムは、車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う処理を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための運転評価プログラムであって、
前記少なくとも1つのコンピュータに、
前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する第1のステップと、
前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップと、
交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップと、
該第3のステップにより選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップとを実行させることを特徴としている。
上記運転評価プログラムによれば、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて前記判別用データを取得し、該判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する。そして、該判別した前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を前記評価テーブルから選択し、該選択した前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する。
したがって、前記運転評価を行う交差点の形状パターンに対応する前記評価条件で、交差点における運転者の安全確認動作の評価を効率的かつ精度良く実行することができる運転評価装置を実現できる。
実施の形態に係る運転評価システムの適用例を示す概略構成図である。 実施の形態に係る運転評価システムで用いられる車載機の要部を概略的に示すブロック図である。 車載機からサーバ装置に送信される検出データの構造の一例を示す図である。 実施の形態に係る運転評価システムで用いられるサーバ装置の要部を概略的に示すブロック図である。 検出データ蓄積部に蓄積される検出データファイルの構造の一例を示す図である。 評価テーブル記憶部に記憶される評価テーブルの構造の一例を示す図である。 評価データ記憶部に記憶されている評価データファイルの構造の一例を示す図である。 実施の形態に係るサーバ装置の機能構成ブロック図である。 交差点判別部をニューラルネットワークで構成した例を示す概念図である。 実施の形態に係る車載機のドライバモニタリング部が行う処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態に係る車載機の制御部が行う処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態に係るサーバ装置の中央処理装置が行う処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態に係るサーバ装置の中央処理装置が行う安全確認評価の処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る運転評価装置、車載機、これらを備えた運転評価システム、運転評価方法、及び運転評価プログラムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
[適用例]
図1は、実施の形態に係る運転評価システムの適用例を示す概略構成図である。
運転評価システム1は、車両2に乗車している運転者3の安全確認動作を評価するためのシステムであって、少なくとも1台以上の車両2に搭載される車載機10と、各車載機10で取得されたデータを処理する少なくとも1つ以上のサーバ装置40とを含んで構成されている。サーバ装置40が、本発明に係る「運転評価装置」の一例である。
車載機10が搭載される車両2は、特に限定されない。本適用例では、各種の事業を営む事業者が管理する車両が対象とされ得る。例えば、運送事業者が管理するトラック、バス事業者が管理するバス、タクシー事業者が管理するタクシー、カーシェアリング事業者が管理するカーシェア車両、レンタカー事業者が管理するレンタカー、会社が所有している社有車、又はカーリース事業者からリースして使用する社有車などが対象とされ得る。
車載機10とサーバ装置40とは、通信ネットワーク4を介して通信可能に構成されている。通信ネットワーク4は、基地局を含む携帯電話網(3G/4G)や無線LAN(Local Area Network)などの無線通信網を含んでもよいし、公衆電話網などの有線通信網、インターネット、又は専用網などの電気通信回線を含んでもよい。
また、車両2を管理する事業者の端末装置80(以下、事業者端末という。)が、通信ネットワーク4を介してサーバ装置40と通信可能に構成されている。事業者端末80は、通信機能を備えたパーソナルコンピュータでもよいし、携帯電話、スマートフォン、又はタブレット装置などの携帯情報端末などでもよい。また、事業者端末80が、通信ネットワーク4を介して車載機10と通信可能に構成されてもよい。
サーバ装置40は、通信ユニット41、サーバコンピュータ50、及び記憶ユニット60を含んで構成されている。
運転評価システム1では、サーバ装置40が、各車載機10から送信されてきた、運転者3の状態、車両2の位置、及び車両2の挙動を含む検出データを蓄積し、蓄積された各車載機10の検出データを用いて、各運転者3の運転評価を行う。該運転評価の項目には、交差点における運転者の安全確認動作を評価する項目が含まれている。サーバ装置40は、例えば、各車載機10から取得した検出データを用いて、各車両2の一日の運転が終了した後に、その日に通過した各交差点における安全確認動作の評価処理を実行してもよいし、又は一定期間毎に、該一定期間内に通過した各交差点における安全確認動作の評価処理を実行してもよく、運転評価処理の実行タイミングは特に限定されない。
ところで、道路の交差点には、一般的な十字路(四叉路)だけではなく、三叉路、丁字路、Y字路、又は環状の交差点など、さまざまな形状(種類)の交差点がある。車両2が交差点を曲がる際に、運転者3が安全確認すべき行動、例えば、確認する方向、範囲、回数、又は時間などは、交差点の形状によって異なるのが一般的である。
交差点の形状に関係なく一律の評価条件で、交差点における安全確認動作の評価処理が実行される場合、前記評価条件が交差点の形状に適合していない場合には、正確な評価を行うことが難しい。
また、交差点毎に評価条件を予め個々に設定しようとした場合、特に広域エリアにおける設定を行う場合にあっては、交差点の数が増大する。そのため、全ての交差点について予め個々に評価条件を設定しておくことは効率的ではない。また、全ての交差点について予め個々に評価条件を設定しようとした場合、前記評価条件のデータを記憶するためのメモリ容量が増大するとともに、前記評価処理の実行時に、該当する交差点に対応する評価条件を選択する処理などの負担が増大する。さらに、多数の運転者3の評価処理を同時並行的に実行する場合、一層処理負担が増大してしまうという課題があった。
そこで、本実施の形態に係るサーバ装置40は、運転評価を行う交差点の形状パターンを判別し、該判別した交差点の形状パターンに対応する評価条件と、前記運転評価を行う交差点で取得された検出データとに基づいて、各交差点における運転者3の安全確認動作を評価する処理を実行する。
例えば、サーバ装置40は、運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれか(例えば、位置データ)を用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データ(例えば、交差点部分の地図データ)を取得する。
その後、サーバ装置40は、取得した前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する。例えば、前記地図データに含まれる交差点の形状認識を行い、交差点の形状パターンを判別する。なお、同じ交差点であっても、例えば、丁字路などの交差点では、車両2が交差点に進入する方向によって、運転者3から見た交差点の形状パターンは異なる。本実施の形態における交差点の形状パターンとは、車両2の運転者3から見た交差点の形状パターンのことをいう。
そして、サーバ装置40は、十字路などの交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する。
次にサーバ装置40は、選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する処理を実行する。
また、サーバ装置40は、運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれか(例えば、角速度、又は位置データなど)を用いて、前記運転評価を行う交差点で曲がった方向を推定してもよい。
この場合、サーバ装置40に、交差点の形状パターンと交差点で曲がる方向との組み合わせ毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が記憶されている評価テーブルを装備しておく。サーバ装置40は、前記評価テーブルから前記判別された前記交差点の形状パターンと、前記推定された前記交差点で曲がった方向とに対応する評価条件を選択し、選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する処理を実行してもよい。
係る構成によって、サーバ装置40では、一律の評価条件を用いることなく、また、交差点毎に評価条件を予め個々に設定しておくことなく、各交差点の形状に応じて、各交差点における運転者3の安全確認動作の評価を効率的かつ精度良く実行することが可能となる。
[構成例]
図2は、実施の形態に係る運転評価システム1で用いられる車載機10の要部を概略的に示すブロック図である。
車載機10は、プラットフォーム部11及びドライバモニタリング部20を含んで構成されている。また、車載機10にドライブレコーダ部30が接続されている。
プラットフォーム部11には、車両2の加速度を測定する加速度センサ12、車両2の回転角速度を検出する角速度センサ13、車両2の位置を検出するGPS(Global Positioning System)受信部14が装備されている。また、プラットフォーム部11には、通信ネットワーク4を介して外部機器と通信処理を行う通信部15、ビープ音などの警告するための音、又は警告メッセージなどの音声を出力する報知部16、記憶部17、及び外部インターフェース(外部I/F)18が装備されている。さらにプラットフォーム部11には、各部の処理動作を制御する制御部19が装備されている。加速度センサ12と角速度センサ13は、本発明に係る車載機の「挙動検出部」の一例である。GPS受信部14は、本発明に係る車載機の「位置検出部」の一例である。
加速度センサ12は、例えば、XYZ軸の3方向の加速度を測定する3軸加速度センサで構成されている。3軸加速度センサには、静電容量型の他、ピエゾ抵抗型などの半導体方式の加速度センサを用いることができる。なお、加速度センサ12には、2軸、1軸の加速度センサを用いてもよい。加速度センサ12で測定された加速度データが、検出時刻と対応付けて制御部19のRAM19bに記憶される。
角速度センサ13は、少なくとも鉛直軸回り(ヨー方向)の回転に応じた角速度、すなわち、車両2の左右方向への回転(旋回)に応じた角速度データを検出可能なセンサ、例えば、ジャイロセンサ(ヨーレートセンサともいう)で構成されている。
なお、角速度センサ13には、鉛直軸回りの1軸ジャイロセンサの他、左右方向の水平軸回り(ピッチ方向)の角速度も検出する2軸ジャイロセンサ、さらに前後方向の水平軸回り(ロール方向)の角速度も検出する3軸ジャイロセンサを用いてもよい。これらジャイロセンサには、振動式ジャイロセンサの他、光学式、又は機械式のジャイロセンサを用いることができる。
また、角速度センサ13の鉛直軸回りの角速度の検出方向については、例えば、時計回りを正方向に、反時計回りを負方向に設定してもよい。この場合、車両2が右方向に旋回すれば正の角速度データが検出され、左方向に旋回すれば負の角速度データが検出される。角速度センサ13では、所定の周期(例えば、数十ms周期)で角速度が検出され、検出された角速度データが、例えば、検出時刻と対応付けて制御部19のRAM19bに記憶される。なお、加速度センサ12と角速度センサ13には、これらが一つのパッケージ内に実装された慣性センサを用いてもよい。
GPS受信部14は、アンテナ14aを介して人工衛星からのGPS信号を所定周期で受信して、現在地の位置データ(緯度、及び経度)を検出する。GPS受信部14で検出された位置データは、検出時刻と対応付けて制御部19のRAM19bに記憶される。なお、車両2の位置を検出する装置は、GPS受信部14に限定されるものではない。例えば、日本の準天頂衛星、ロシアのグロナス(GLONASS)、欧州のガリレオ(Galileo)、又は中国のコンパス(Compass)等の他の衛星測位システムに対応した測位装置を用いてもよい。
通信部15は、本発明に係る車載機の「出力部」の一例であり、通信ネットワーク4を介してサーバ装置40にデータ出力処理などを行う通信モジュールを含んで構成されている。
記憶部17は、例えば、メモリーカードなどの着脱可能な記憶装置、又はハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などの1つ以上の記憶装置で構成されている。記憶部17には、例えば、加速度センサ12、角速度センサ13、GPS受信部14、ドライバモニタリング部20、又はドライブレコーダ部30から取得したデータなどが記憶される。
外部I/F18は、ドライブレコーダ部30などの車載機器との間でデータや信号の授受を行うためのインターフェース回路や接続コネクタなどを含んで構成されている。
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)19a、RAM(Random Access Memory)19b、及びROM(Read Only Memory)19cを含むマイクロコンピュータで構成されている。制御部19は、取得した各種データをRAM19b又は記憶部17に記憶する処理を行う。また、制御部19は、ROM19cに記憶されたプログラムの他、必要に応じてRAM19b又は記憶部17に記憶された各種データを読み出して、プログラムを実行する。
ドライバモニタリング部20は、ドライバカメラ21、画像解析部22、及びインターフェース(I/F)23を含んで構成されている。
ドライバカメラ21は、例えば、図示しないレンズ部、撮像素子部、光照射部、及びこれら各部を制御するカメラ制御部などを含んで構成されている。
前記撮像素子部は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子、フィルタ、及びマイクロレンズなどを含んで構成されている。前記撮像素子部は、可視領域の光を受けて撮像画像を形成できるものを含む他、近赤外線などの赤外線又は紫外線を受けて撮像画像を形成できるCCD、CMOS、或いはフォトダイオード等の赤外線センサを含んでもよい。前記光照射部は、LED(Light Emitting Diode)などの発光素子を含み、また、昼夜を問わず運転者の状態を撮像できるように赤外線LEDなどを用いてもよい。ドライバカメラ21は、単眼カメラでもよいし、ステレオカメラであってもよい。
前記カメラ制御部は、例えば、プロセッサなどを含んで構成されている。前記カメラ制御部が、前記撮像素子部や前記光照射部を制御して、該光照射部から光(例えば、近赤外線など)を照射し、前記撮像素子部でその反射光を撮像する制御などを行う。ドライバカメラ21は所定のフレームレート(例えば、毎秒30~60フレーム)で画像を撮像し、ドライバカメラ21で撮像された画像のデータが画像解析部22へ出力される。
画像解析部22は、例えば、画像処理プロセッサなどを含んで構成され、ドライバカメラ21で撮像された画像から運転者の顔の向き、視線の方向、及び目開度のうちの少なくともいずれかの情報(運転者の状態)を検出する処理などを行う。画像解析部22で検出された運転者の状態を示すデータ、画像データ、及び撮像日時データが、インターフェース(I/F)23を介してプラットフォーム部11に送出され、プラットフォーム部11のRAM19b又は記憶部17に記憶される。
画像解析部22で検出される運転者の顔の向きは、例えば、運転者の顔のX軸(左右軸)回りの角度(上下の向き)であるピッチ(Pitch)角、顔のY軸(上下軸)回りの角度(左右の向き)であるヨー(Yaw)角、及び顔のZ軸(前後軸)回りの角度(左右傾き)であるロール(Roll)角で示してよく、少なくとも左右の向きを示すヨー角が含まれる。またこれらの角度は、所定の基準方向に対する角度で示すことができ、例えば、前記基準方向が、運転者の正面方向に設定されてもよい。
また、画像解析部22で検出される運転者の視線の方向は、例えば、画像から検出された、運転者の顔の向きと、目領域の情報(目頭、眼尻、又は瞳孔の位置など)との関係から推定され、3次元座標上における視線ベクトルV(3次元ベクトル)などで示すことができる。視線ベクトルVは、例えば、運転者の顔のX軸(左右軸)回りの角度(上下の向き)であるピッチ角、顔のY軸(上下軸)回りの角度(左右の向き)であるヨー角、及び顔のZ軸(前後軸)回りの角度(左右傾き)であるロール角のうち、少なくとも1つと、前記目領域の情報とから推定されたものでもよい。また、視線ベクトルVは、その3次元ベクトルの一部の値を顔の向きのベクトルの値と共通(例えば、3次元座標の原点を共通)にして示したり、顔の向きのベクトルを基準とした相対角度(顔の向きのベクトルの相対値)で示したりしてもよい。
また、画像解析部22で検出される運転者の目開度は、例えば、画像から検出された、運転者の目領域の情報(目頭、眼尻、上下のまぶたの位置、又は瞳孔の位置など)を基に推定される。
プラットフォーム部11の外部I/F18には、ドライブレコーダ部30が接続されている。ドライブレコーダ部30は、車外カメラ31と車内カメラ32とを含んで構成されている。
車外カメラ31は、車両2の前方の画像を撮像するカメラであり、車内カメラ32は、車両2の室内の画像を撮像するカメラである。車外カメラ31と車内カメラ32は、例えば、可視光カメラで構成され得るが、近赤外線カメラなどで構成してもよい。
車外カメラ31と車内カメラ32は、それぞれ所定のフレームレート(例えば、毎秒30~60フレーム)で画像を撮像し、車外カメラ31と車内カメラ32で撮像された画像と撮像日時などのデータがプラットフォーム部11へ送出され、プラットフォーム部11のRAM19b又は記憶部17に記憶される。なお、ドライブレコーダ部30は車外カメラ31のみ備えた構成であってもよい。
車載機10は、プラットフォーム部11とドライバモニタリング部20とが1つの筐体内に収納された、コンパクトな構成にすることが可能である。その場合における車載機10の車内設置箇所は、ドライバカメラ21で少なくとも運転者の顔を含む視野を撮像できる位置であれば、特に限定されない。例えば車両2のダッシュボード中央付近の他、ハンドルコラム部分、メーターパネル付近、ルームミラー近傍位置、又はAピラー部分などに設置してもよい。また、ドライバカメラ21の仕様(例えば、画角や画素数(縦×横)など)及び位置姿勢(例えば、取付角度や所定の原点(ハンドル中央位置など)からの距離など)を含む情報がドライバモニタリング部20又はプラットフォーム部11に記憶されてもよい。また、ドライバモニタリング部20は、プラットフォーム部11と一体に構成される形態の他、プラットフォーム部11と別体で構成されてもよい。
図3は、車載機10からサーバ装置40に送信される検出データの構造の一例を示す図である。
検出データには、車載機10の識別情報(シリアルナンバー等)、送信日時、運転者の顔の向き(ピッチ、ヨー、及びロール)、視線の方向(ピッチ、及びヨー)、目開度(右目、及び左目)、車両の加速度(前後、左右、及び上下)、角速度(ヨー)、運転者画像、車外画像、車両の位置データ(緯度、及び経度)、及び走行速度が含まれている。なお、サーバ装置40に送信される検出データの構造は、図3に示した構造に限定されるものではない。
検出データは、例えば、車載機10が、車両2が交差点を通過したことを検出した場合に送信される。車載機10は、例えば、角速度センサ13で検出された回転角速度の値が所定の閾値(交差点進入を推定する閾値)を超えてから所定時間が経過した場合に、車両2が交差点を通過したと判断することが可能となっている。
図4は、実施の形態に係る運転評価システム1で用いられるサーバ装置40の要部を概略的に示すブロック図である。
サーバ装置40は、通信ユニット41、サーバコンピュータ50、及び記憶ユニット60を含んで構成され、これらは通信バス42を介して接続されている。
通信ユニット41は、通信ネットワーク4を介して、車載機10や事業者端末80などとの間で各種のデータや信号の送受信を実現するための通信装置で構成されている。
サーバコンピュータ50は、1つ以上のCPUを含んで構成される中央処理装置51と、制御プログラム52が記憶されたメインメモリ53とを含んで構成されている。中央処理装置51は、メインメモリ53中の制御プログラム52に従って、各種処理を実行するようになっている。
記憶ユニット60は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブなど、1つ以上の大容量記憶装置で構成され、検出データ蓄積部61、判別用データ蓄積部62、評価テーブル記憶部63、評価データ記憶部64、及び運転者情報記憶部65を含んで構成されている。
検出データ蓄積部61には、車両2が交差点を通過しているときに車載機10で検出された検出データが、各車載機10の識別情報に対応付けて蓄積される。
図5は、検出データ蓄積部61に蓄積される検出データファイルの構造の一例を示す図である。
検出データファイル61aには、例えば、車載機10の識別情報(シリアルナンバー等)に対応付けて、車載機10から検出データが送信されてきた日時、運転者の顔の向き(ピッチ、ヨー、及びロール)、視線の方向(ピッチ、及びヨー)、目開度(右目、及び左目)、車両の加速度(前後、左右、及び上下)、角速度(ヨー)、運転者画像(撮像日時、フレーム番号、及び画像データ)、車外画像(撮像日時、フレーム番号、及び画像データ)、車両の位置データ(緯度、及び経度)、走行速度などの情報が蓄積される。
判別用データ蓄積部62には、車両2が通過した交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データが蓄積されている。
判別用データは、例えば、地図データである。地図データは、例えば、車両が通過した交差点を含む交差点地図の部分を抽出可能な地図データである。また、地図データは、交差点を含む道路の形状が認識できる地図データであれば、その種類は特に限定されない。例えば、平面地図画像データでもよいし、航空写真による地図画像データでもよい。また、カラー地図画像データでもよいし、道路部分と他の部分とが2値化処理された地図画像データでもよい。地図画像データは、少なくとも車両2が走行する範囲のデータがあればよく、もちろん、広域の地図画像データでもよい。また、地図画像以外のデータであってもよい。
評価テーブル記憶部63には、交差点の形状パターンと交差点で曲がる方向との組み合わせ毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルが記憶されている。
図6は、評価テーブル記憶部63に記憶されている評価テーブルの構造の一例を示す図である。評価テーブル63aの項目には、パターンナンバー、交差点形状パターン、曲がる方向、運転者が行うべき確認行動が含まれている。図6に示した評価テーブルは、日本等の、自動車が左側通行である場合の一例である。なお、自動車が左側通行の国と、自動車が右側通行の国とでは、右折と左折が逆になる。また、評価テーブルの内容は、国による交通法規に適応した内容に適宜設定される。
交差点形状パターンの項目には、予め類型化された交差点の形状パターンが登録されている。例えば、生活道路の十字路、生活道路の左側丁字路、生活道路の左側丁字路、幹線道路の十字路、幹線道路の左側丁字路、及び幹線道路の右側丁字路などが記憶されている。なお、左側丁字路とは、車両の進行方向に対して、左折と直進とが可能な交差点である。右側丁字路とは、車両の進行方向に対して、右折と直進とが可能な交差点である。また、交差点の信号の有無、または横断歩道の有無などの項目でさらに細かく類型化してもよい。
曲がる方向の項目には、各交差点形状パターンの交差点で曲がる方向、例えば、左折又は右折が記憶されている。
確認行動の項目には、各交差点形状パターンの交差点を通過する際(進入前、又は進入中)に、運転者が安全確認すべき方向(右又は左)、その角度、時間などの項目が1つ以上記憶されている。角度は、例えば、車両の正面方向に対する運転者の顔の向き、又は視線の方向を示す。
例えば、評価テーブル63aのNo.1の場合(生活道路の十字路を左折するパターン)では、確認行動1として、進入前における左確認がa度以上でt1秒間以上行われたかを評価する項目が設定されている。この評価は、交差点進入前に歩行者や二輪車などの巻き込み確認を行ったか否かの評価である。
確認行動2には、進入前における右確認がa度以上でt1秒間以上行われたかを評価する項目が設定されている。この評価は、交差点で右折してくる対向車の有無、又は車両の前方から交差点を渡ろうとしている歩行者等の有無を確認したか否かの評価である。
確認行動3には、進入中における左確認がb度以上でt2秒間以上行われたかを評価する項目が設定されている。この評価は、交差点を渡ろうとしている歩行者等の有無、左折後の前方(進路切替方向)の安全を確認したか否かの評価である。
評価データ記憶部64には、サーバコンピュータ50で実行された運転者の安全確認動作の評価結果、すなわち、車載機10毎に、少なくとも交差点における運転者3の安全確認動作の評価結果に関する情報が記憶される。
図7は、評価データ記憶部64に記憶されている評価データファイルの構造の一例を示す図である。評価データファイル64aには、車載機10の識別情報、交差点通過日時、交差点位置、評価条件(評価テーブルから選択された交差点形状パターンのナンバー)、及び評価結果が含まれている。評価結果には、例えば、評価テーブル63aから選択された評価条件での評価を基に点数化又はランク付けされた評価データが記憶される。
運転者情報記憶部65には、事業者が管理する運転者3に関する各種情報が記憶されている。
図8は、実施の形態に係るサーバ装置の機能構成ブロック図である。
サーバコンピュータ50の中央処理装置51は、判別用データ取得部54、方向推定部55、交差点判別部56、評価条件選択部57、及び安全確認評価部58を含んで構成されている。
判別用データ取得部54は、検出データ蓄積部61から運転評価を行う交差点で検出された検出データを読み出し、該検出データを用いて、判別用データ蓄積部62から運転評価を行う交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データを取得する処理を行う。
例えば、判別用データ取得部54は、検出データ蓄積部61から運転評価を行う交差点で検出された位置データ(経度、及び緯度)を読み出し、該位置データに基づいて、判別用データ蓄積部62に蓄積されている地図データ(広域地図データ)から運転評価を行う交差点部分の地図データ(交差点地図データ)を取得する処理を行う。
方向推定部55は、検出データ蓄積部61から、運転評価を行う交差点で検出された検出データを読み出し、該検出データを用いて、前記運転評価を行う交差点で曲がった方向を推定する処理を実行する。
例えば、方向推定部55は、検出データ蓄積部61から運転評価を行う交差点を通過するときに検出された角速度データを読み出し、該角速度データの値の正負を基に車両2の右左折方向を推定してもよい。例えば、角速度データの値が正の場合、右折と推定し、積分値が負の場合、左折と推定することができる。また、角速度データの積分値を演算し、演算した積分値の正負に基づいて、車両2の右左折方向を推定してもよい。
或いは、方向推定部55は、検出データ蓄積部61から運転評価を行う交差点を通過するときに検出された位置データ(緯度、及び経度)を読み出し、位置データの時系列変化に基づいて、車両2の右左折方向を推定してもよい。
交差点判別部56は、判別用データ取得部54により取得された前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する処理を実行する。
例えば、交差点判別部56は、判別用データ取得部54により取得された交差点地図データを用いて、道路の交差形状の画像認識処理を行い、運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する処理を行う。画像認識処理には、例えば、テンプレートマッチングによる交差点形状の認識処理を行ってもよい。この場合は、予め複数種類の交差点形状のテンプレートを記憶しておき、前記交差点地図データと、前記テンプレートとのパターンマッチング処理により、運転評価を行う交差点の形状パターンを判別してもよい。
または、交差点判別部56にニューラルネットワークを用いて、交差点の形状バターンの画像認識処理を行うようにしてもよい。
図9は、交差点判別部56をニューラルネットワークで構成した例を示す概念図である。
ニューラルネットワーク56aは、入力層56b、中間層(隠れ層ともいう)56c、出力層56dを含む複数の層で区分けされ、複数のニューロン(ユニットともいう)によって信号が処理され、出力層56dから分類結果が出力される構成となっている。
ニューラルネットワーク56aは、例えば、様々な交差点形状の地図画像を教師データとして予め学習処理を行って作成した学習済み分類器として機能する。
例えば、入力層56bに、判別用データ取得部54によって判別用データ蓄積部62から取得された交差点地図データ62aの画素情報が入力され、中間層56cで、交差点地図データ62aに対し、学習済みの重み付け係数に基づく演算が実行され、出力層56dから交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されている。
入力層56bは、ニューラルネットワーク56aに与える情報を取り込む層である。例えば、地図画像の画素数に対応したユニット数を備え、各ニューロンに地図画像の各画素情報が入力される。
中間層56cを構成する各ニューロンは、複数の入力値に重み係数を積算して加算し、さらにしきい値を減算した値を伝達関数(例えば、ステップ関数、又はシグモイド関数など)で処理した値を出力する処理を行い、入力層56bに入力された地図画像の交差点形状の特徴を抽出していく。例えば、中間層56cの浅い層では、地図画像における交差点形状の小さい特徴(道路の境界部分の特徴など)が認識され、層が深くなる(出力側になる)につれて、小さい特徴が組み合わされて、交差点の大きな特徴(道路の交差形状の特徴など)が認識される。
出力層56dを構成する各ニューロンは、ニューラルネットワーク56aが算出した結果を出力する。例えば、評価テーブル63aに設定された交差点形状バターン数のニューロンで構成され、いずれの交差点の形状パターンに属するのかを分類(識別)した結果を出力する。
評価条件選択部57は、評価テーブル記憶部63から評価テーブル63aを読み出し、評価テーブル63aから、交差点判別部56で判別された前記交差点の形状パターンと、方向推定部55で推定された交差点で曲がった方向とに対応する評価条件を選択する処理を実行する。
安全確認評価部58は、評価条件選択部57により選択された評価条件と、運転評価を行う交差点で検出された検出データとに基づいて、交差点における運転者の安全確認動作を評価する処理を実行し、評価結果を評価データ記憶部64に記憶する。
安全確認評価部58は、まず、車両2の交差点への進入時刻を推定する処理を行う。例えば、安全確認評価部58は、検出データ蓄積部61に記憶された角速度データ(車載機10から交差点通過時に送信されてきた角速度データ)の積分値を演算し、演算された積分値が所定の積分比率に到達した時刻を検出し、この検出時刻を交差点への進入時刻として推定する。
そして、安全確認評価部58は、評価テーブル63aから選択された評価条件に基づいて、交差点への進入時刻の前後所定時間内における運転者の安全確認動作を評価する処理を行う。
安全確認評価部58は、まず、検出データ蓄積部61に蓄積された検出データに基づいて、進入時刻の前後所定時間内における運転者の顔の向き又は視線の方向の少なくともいずれかの振り角度及び振り時間を検出する。
次に安全確認評価部58は、評価テーブル63aから選択された評価条件と、進入時刻より前の所定時間(進入前)における、振り角度及び振り時間とに基づいて、交差点への進入前の安全確認動作を評価する処理を行う。なお、前記選択された評価条件に左右の各方向の確認行動が含まれている場合、左右の各方向の検出順序は問わない。
例えば、右方向の安全確認については、(1)右方向の確認タイミングが適切であるか否か、(2)右方向への振り角度が所定角度以上であるか否か、(3)前記所定角度以上の状態が所定時間以上継続しているか否かを判定する。上記(1)右方向の確認タイミングが適切であるか否かは、例えば、進入時刻の所定時間前までに、右方向への振り角度が所定角度以上になったか否かにより判定することができる。
同様に、左方向の安全確認については、(4)左方向の確認タイミングが適切であるか否か、(5)左方向への振り角度が所定角度以上であるか否か、(6)前記所定角度以上の状態が所定時間以上継続しているか否かを判定する。上記(4)左方向の確認タイミングが適切であるか否かは、例えば、進入時刻の所定時間前までに、左方向への振り角度が所定角度以上になったか否かにより判定することができる。
また、安全確認評価部58は、評価テーブル63aから選択された評価条件と、進入時刻より後の所定時間(進入中)における、振り角度及び振り時間とに基づいて、交差点での進路変更方向、例えば、右折先又は左折先の安全確認動作を評価する処理を行う。
例えば、進路変更方向の安全確認については、(7)進路変更方向の確認タイミングが適切であるか否か、(8)右折又は左折する進路変更方向への振り角度が所定角度以上であるか否か、(9)前記所定角度以上の状態が所定時間以上継続しているか否かを判定する。上記(7)進路変更方向の確認タイミングが適切であるか否かは、例えば、進入時刻より後の所定時間までに、進路変更方向への振り角度が所定角度以上になったか否かにより判定することができる。
さらに、安全確認評価部58は、進入時刻の前後所定時間における車両2の走行速度に基づいて、運転者の減速意識を評価する処理を行ってもよい。例えば、(10)進入時刻の前後所定時間における車両2の走行速度の最高値が、所定の速度(たとえば、交差点を安全に曲がって通過できる上限速度)以下であるかを判定することにより、減速意識の有無を評価してもよい。
安全確認評価部58は、評価テーブル63aから選択された評価条件に設定された各確認行動について、上記項目(1)~(10)の判定方法に基づいて評価を行い、交差点毎の評価点を算出する処理を行う。例えば、評価条件に設定された各確認行動について、確認タイミング、確認角度、及び確認時間の評価結果を合計し、必要な統計処理(平均化、又は正規化処理など)を施して、交差点毎の点数又はランク付けによるスコアを算出する。
そして、安全確認評価部58は、算出した交差点毎の評価点を記憶ユニット60の評価データ記憶部64に記憶する処理を行う。
また、サーバコンピュータ50は、事業者端末80のブラウザから要求された各種リクエストを処理して、ブラウザを通じて事業者端末80に各種リクエストに対応する処理結果などを提示する処理を行ってもよい。
例えば、サーバコンピュータ50が、事業者端末80から運転者の運転評価結果の送信リクエストを受け付けた場合、評価データ記憶部64に記憶された運転者の評価データに基づいて、所定の形式の運転評価報告書を作成し、事業者端末80のブラウザを通じて、運転評価報告書を提示する処理などを実行してもよい。これら処理は、サーバコンピュータ50とは別のサーバコンピュータで実行してもよい。
[動作例]
図10は、実施の形態に係る車載機10におけるドライバモニタリング部20が行う処理動作を示すフローチャートである。本処理動作は、例えば、ドライバカメラ21で画像が撮像されるタイミング(例えば、毎フレーム、又は所定間隔のフレーム毎)で実行される。
まず、画像解析部22は、ドライバカメラ21で撮像された画像を取得する(ステップS1)。
次に画像解析部22は、取得した画像から運転者の顔、又は顔の領域を検出する処理を行う(ステップS2)。画像から顔を検出する手法は特に限定されないが、高速で高精度に顔を検出する手法を採用することが好ましい。
画像解析部22は、ステップS2で検出した顔の領域から、目、鼻、口、眉などの顔器官の位置や形状を検出する処理を行う(ステップS3)。画像中の顔の領域から顔器官を検出する手法は特に限定されないが、高速で高精度に顔器官を検出できる手法を採用することが好ましい。例えば、画像解析部22が、3次元顔形状モデルを作成し、これを2次元画像上の顔の領域にフィッティングさせ、顔の各器官の位置と形状を検出する手法が採用され得る。この手法によれば、ドライバカメラ21の設置位置や画像中の顔の向きなどに関わらず、正確に顔の各器官の位置と形状を検出することが可能となる。画像中の人の顔に3次元顔形状モデルをフィッティングさせる技術として、例えば、特開2007-249280号公報に記載された技術を適用することができるが、これに限定されるものではない。
次に画像解析部22は、ステップS3で求めた顔の各器官の位置や形状のデータに基づいて、運転者の顔の向きを検出する(ステップS4)。例えば、上記3次元顔形状モデルのパラメータに含まれている、上下回転(X軸回り)のピッチ角、左右回転(Y軸回り)のヨー角、及び全体回転(Z軸回り)のロール角を運転者の顔の向きに関する情報として検出してもよい。
次に画像解析部22は、ステップS4で求めた運転者の顔の向き、及びステップS3で求めた運転者の顔器官の位置や形状、特に目の特徴点(目尻、目頭、及び瞳孔)の位置や形状に基づいて、視線の方向を検出する(ステップS5)。
視線の方向は、例えば、様々な顔の向きと視線方向の目の画像の特徴量(目尻、目頭、瞳孔の相対位置、又は強膜(いわゆる白目)部分と虹彩(いわゆる黒目)部分の相対位置、濃淡、テクスチャーなど)とを予め学習器を用いて学習し、これら学習した特徴量データとの類似度を評価することで検出してもよい。または、前記3次元顔形状モデルのフィッティング結果などを用いて、顔の大きさや向きと目の位置などから眼球の大きさと中心位置とを推定するとともに、瞳孔の位置を検出し、眼球の中心と瞳孔の中心とを結ぶベクトルを視線方向として検出してもよい。
次に画像解析部22は、ステップS3で求めた運転者の顔器官の位置や形状、特に目の特徴点(目尻、目頭、瞳孔、及びまぶた)の位置や形状に基づいて、目開度を検出する(ステップS6)。
次に画像解析部22は、ステップS4で検出した運転者の顔の向きと、ステップS5で検出した運転者の視線の方向と、ステップS6で検出した運転者の目開度と、運転者の画像と、撮像時刻とを対応付けて、画像情報としてプラットフォーム部11に送信し(ステップS7)、その後、画像解析部22は、ステップS1に戻り、処理を繰り返す。
図11は、実施の形態に係る車載機10における制御部19が行う処理動作を示すフローチャートである。本処理動作は、例えば、数十ms~数秒の所定周期で実行される。
制御部19は、加速度センサ12で測定された加速度データを取得してRAM19bに記憶する(ステップS11)。
また、制御部19は、角速度センサ13で検出された角速度データを取得してRAM19bに記憶する(ステップS12)。
また、制御部19は、ドライバモニタリング部20から送信されてきた画像情報を取得してRAM19bに記憶する(ステップS13)。
さらに、制御部19は、ドライブレコーダ部30から送出されてきたデータ(車外画像と車内画像のデータ)を取得してRAM19bに記憶する(ステップS14)。
また、制御部19は、GPS受信部14で検出された位置データを取得する(ステップS15)。
次に制御部19は、位置データの単位時間変化に基づいて走行速度を算出し、位置データと走行速度とをRAM19bに記憶する(ステップS16)。
次に制御部19は、車両2が交差点に進入したか否かを判断する(ステップS17)。例えば、制御部19は、角速度の積分値が車両の交差点への進入を示す閾値以上であり、かつ走行速度が交差点への進入を示す所定の上限速度以下であるか否かを判断する。
ステップS17において、制御部19は、車両2が交差点に進入したと判断すれば、次に制御部19は、車両2が交差点を通過したか否かを判断する(ステップS18)。例えば、角速度の積分値が、車両が交差点を通過したことを示す閾値以下になり、かつ走行速度が、交差点の通過を示す所定の下限速度以上になったか否かを判断する。
制御部19が、車両2が交差点を通過したと判断すれば、制御部19は、車両2が交差点に進入した前後所定時間(数十秒程度)に取得した検出データをRAM19bから読み出し、通信部15を制御して検出データをサーバ装置40へ送信する処理を実行する(ステップS19)。その後、制御部19は、ステップS11に戻り、処理を繰り返す。車載機10からサーバ装置40へ送信される検出データの構造の一例は図3に示している。
なお、制御部19は、ステップS19の処理に代えて、RAM19bから読み出した検出データを記憶部17(例えば、着脱式記憶媒体)に記憶してもよい。そして、一日の走行終了後、運転者3が車載機10から記憶部17を取り外し、記憶部17に記憶された検出データを事業者端末80に読み込ませて、事業者端末80がサーバ装置40に送信するようにしてもよい。
図12は、実施の形態に係るサーバ装置40における中央処理装置51が行う処理動作を示すフローチャートである。
中央処理装置51は、車載機10から送信されてきた検出データを受信したか否かを判断する(ステップS21)。
中央処理装置51は、車載機10から検出データを受信したと判断すれば、次に、車載機10から受信した検出データを、車載機10の識別情報と対応付けて検出データ蓄積部61に記憶する(ステップS22)。
その後、中央処理装置51は、運転者の安全運転行動の評価を実行するタイミングか否かを判断する(ステップS23)。前記評価を実行するタイミングか否かは、例えば、車載機10から車両2の運転終了を示す信号を受信したか否かで判断してもよい。
中央処理装置51は、前記評価を実行するタイミングではないと判断すればステップS21に戻る。
一方、中央処理装置51は、前記評価を実行するタイミングになったと判断すれば、車載機10が搭載された車両2の運転者3の交差点における安全確認動作の評価処理を行う(ステップS24)。ステップS24で実行される評価処理については、図13のフローチャートを用いて説明する。
その後、中央処理装置51は、評価処理の結果を、車載機10又は運転者3の情報と対応付けて評価データ記憶部64に記憶する処理を行い(ステップS25)、処理を終える。
図13は、実施の形態に係るサーバ装置40における中央処理装置51が行う安全確認動作の評価処理動作を示すフローチャートの一例である。なお、本フローチャートは、車載機10が搭載された車両2の1日の運転が終了するまでに通過した各交差点における運転者3の安全確認動作を評価する処理動作を示している。
中央処理装置51は、検出データ蓄積部61から車載機10の検出データを読み出す(ステップS31)。
次に中央処理装置51は、読み出した検出データの数、すなわち、通過した交差点の数Nを時系列でカウントする(ステップS32)。
次に中央処理装置51は、通過した交差点の数Nが1以上であるか否かを判断する(ステップS33)。
中央処理装置51は、ステップS33で、交差点の数Nが1以上でないと判断した場合、交差点の数N=0を評価データ記憶部64に記憶して(ステップS34)、処理を終える。
一方、中央処理装置51は、ステップS33で、交差点の数Nが1以上であると判断すれば、評価した交差点の数を時系列順にカウントするカウンタCに1を加算する(ステップS35)。
次に中央処理装置51は、C番目に通過した交差点における検出データを用いて、判別用データ蓄積部62から、運転評価を行う交差点の形状パターンの判別用データを取得する(ステップS36)。
例えば、中央処理装置51は、C番目の検出データに含まれる交差点通過時の位置データ(経度、及び緯度)に基づいて、判別用データ蓄積部62に蓄積されている地図データ(例えば、広域地図データ)から運転評価を行う交差点部分の地図データ(交差点地図データ)を取得する処理を行う。
次に中央処理装置51は、読み出した検出データを用いて、交差点で曲がった方向を推定する処理を実行する(ステップS37)。
例えば、中央処理装置51は、検出データに含まれる角速度データが正負のいずれかであるかに基づいて、車両2の右左折方向を推定する。例えば、角速度データが、正の場合、右折と推定し、負の場合、左折と推定する設定とすることができる。また、角速度の積分値を演算し、演算した積分値の正負に基づいて、車両2の右左折方向を推定してもよいし、検出データに含まれる位置データ(緯度、及び経度)の時系列変化に基づいて、車両2の右左折方向を推定してもよい。
次に中央処理装置51は、ステップS37で取得した判別用データを交差点判別部56へ入力し、交差点の形状パターンを判別する処理を実行する(ステップS38)。
例えば、上記したニューラルネットワーク56aを用いて、交差点の形状バターンの画像認識処理を行う。入力層56bに、判別用データとして取得された交差点地図データ62aを入力し、中間層56cで、交差点地図データ62aに対し、重み付け係数に基づく演算を実行し、出力層56dから交差点の形状パターンの判別結果を出力する処理を実行する。または、中央処理装置51は、判別用データとして取得された交差点地図データを用いて、テンプレートマッチングなどの画像認識処理で道路の交差形状の判別を行い、交差点の形状パターンの判定結果を出力する処理を実行してもよい。
次に中央処理装置51は、交差点判別部56で判定された交差点の形状パターンの判定結果を取得する(ステップS39)。
その後、中央処理装置51は、評価テーブル記憶部63から評価テーブル63aを読み出す(ステップS40)。
次に中央処理装置51は、評価テーブル63aから、ステップS39で取得された前記交差点の形状パターンと、ステップS37で推定された前記交差点で曲がった方向とに対応する評価条件を選択する処理を行う(ステップS41)。
次に中央処理装置51は、ステップS41で選択された評価条件と、C番目の検出データとに基づいて、C番目に通過した交差点における運転者の安全確認動作を評価する処理を行う(ステップS42)。
中央処理装置51は、例えば、評価テーブルから選択された評価条件に設定された各確認行動について、上記した項目(1)~(10)の判定方法に基づいて、確認タイミング、確認角度、及び確認時間などの評価を行い、評価結果を統計処理して、当該交差点における点数又はランク付けによる評価スコアを算出する。次に中央処理装置51は、評価結果を評価データ記憶部64に記憶する処理を行う(ステップS43)。
次に中央処理装置51は、カウンタCが交差点の数Nになったか否かを判断し(ステップS44)、カウンタCが交差点の数Nになっていないと判断すれば、中央処理装置51は、ステップS35に戻り、処理を繰り返す。一方、中央処理装置51は、カウンタCが交差点の数Nになったと判断すれば、その後処理を終える。
実施の形態に係るサーバ装置40によれば、運転評価を行う交差点で検出された検出データの位置データを用いて、判別用データ蓄積部62から判別用データが取得され、該判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンが判別される。そして、判別された交差点の形状パターンに対応する評価条件が評価テーブル63aから選択され、選択された評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された検出データとに基づいて、交差点における運転者の安全確認動作が評価される。
したがって、運転評価を行う交差点の形状パターンに対応する評価条件で、交差点における運転者の安全確認動作の評価を効率的かつ精度良く実行することができる。
また、評価テーブル記憶部63の評価テーブル63aには、交差点形状パターンと交差点で曲がる方向との組み合わせ毎に、評価条件が設定されているので、交差点毎に評価条件を設定しておく必要がなく、サーバ装置40において、評価条件を記憶するメモリ容量を削減でき、また、評価条件の選択も効率良く行うことができる。
また、サーバ装置40によれば、検出データ蓄積部61を備えているので、車載機10毎に検出データを蓄積することができる。また、判別用データ蓄積部62に判別用データを蓄積しておくことができる。したがって、車載機10の数が増えて、評価する処理量が増えた場合であっても、車載機10毎に適切な判別用データを効率よく取得することができ、交差点における運転者毎の安全確認動作の評価処理を効率良く実行することができる。
また、サーバ装置40によれば、運転評価を行う交差点で検出された位置データを用いて、判別用データ蓄積部62から交差点地図データが取得され、該交差点地図データを用いて、運転評価を行う交差点の形状パターンが判別される。したがって、運転評価を行う交差点の形状パターンの判別を効率的かつ精度良く実行することができる。
また、サーバ装置40によれば、交差点判別部56にニューラルネットワーク56aを用いることで、運転評価を行う交差点の形状パターンの判別を効率的かつ精度良く実行することができる。
また、サーバ装置40によれば、安全確認評価部58が、運転評価を行う交差点毎に、確認タイミング、確認角度、及び確認時間の評価を行い、各評価を基に点数化又はランク付けした評価結果を演算するので、各運転者の交差点における安全確認動作を総合的に評価することができ、また、前記評価結果を事業者端末80に分かりやすい形態で出力することが可能となる。
また、サーバ装置40によれば、交差点の形状に応じて、交差点への進入前における運転者の左右の安全確認動作を正確に評価することができる。また、交差点への進入後における運転者の進路変更方向に対する安全確認動作を正確に評価することができる。さらに、進入時刻の前後所定時間における車両2の速度に基づいて、運転者の減速意識が評価されるので、交差点における運転者の安全確認意識を正確に評価することができる。さらに、これらの評価結果に基づいて、交差点毎の安全確認動作の評価点を算出することにより、運転者が通過した交差点全体における安全確認動作をより高度に評価することができる。
また、車載機10によれば、運転者3の状態、車両2の位置、及び車両2の挙動を含む検出データをサーバ装置40に出力するので、サーバ装置40において運転者の安全確認動作の評価を実行させることができ、車載機10の処理負担を軽減することができる。また、その構成を簡略化することができ、車両2への後付けも容易に行うことができる。
また、運転評価システム1によれば、サーバ装置40と、車載機10とを含んで構成されているので、サーバ装置40の効果を得ることができ、また、車載機10の処理負担を軽減することができ、低コストで導入可能なシステムを構築することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく、種々の改良や変更を行うことができることは言うまでもない。
[変形例]
上記実施の形態に係るサーバ装置40では、判別用データ蓄積部62に、判別用データとして地図データが蓄積されている場合について説明した。別の実施の形態では、車載機10の車外カメラ31で撮像された車外画像データ(外界画像データ)が、判別用データとして判別用データ蓄積部62に蓄積されるように構成してもよい。
この場合、判別用データ取得部54により取得される判別用データは、車両が通過した交差点で撮像又は検出された車外画像データとなり、交差点判別部56では、車外画像データに基づいて、運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する処理が実行される。
また、この場合、交差点判別部56がニューラルネットワーク56aで構成されてもよく、例えば、入力層56bに、判別用データとして車外画像データが入力され、中間層56cで、車外画像データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、出力層56dから交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成してもよい。
[付記]
本発明の実施の形態は、以下の付記の様にも記載され得るが、これらに限定されない。
(付記1)
車載機(10)で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価装置(40)であって、
前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する判別用データ取得部(54)と、
前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する交差点判別部(56)と、
交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブル(63a)が記憶された評価テーブル記憶部(63)と、
前記評価テーブル(63a)から、前記交差点判別部(56)で判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する評価条件選択部(57)と、
該評価条件選択部(57)により選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する安全確認評価部(58)とを備えていることを特徴とする運転評価装置。
(付記2)
車両に搭載される車載機(10)であって、
前記車両の運転者の状態を検出する運転者モニタリング部(20)と、
前記車両の位置を検出する位置検出部(14)と、
戦記車両の挙動を検出する挙動検出部(12,13)と、
前記運転者モニタリング部(20)、前記位置検出部(14)、及び前記挙動検出部(12,13)で検出されたデータを、前記運転者の安全確認動作を評価する運転評価装置(40)に出力する出力部(15)とを備えていることを特徴とする車載機。
(付記3)
運転評価装置(40)と、車載機(10)とを含んで構成されていることを特徴とする運転評価システム(1)。
(付記4)
車載機(10)で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価方法であって、
前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する第1のステップ(S36)と、
前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップ(S39)と、
交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップ(S41)と、
該第3のステップ(S41)により選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップ(S42)とを含むステップを実行させることを特徴とする運転評価方法。
(付記5)
車載機(10)で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う処理を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための運転評価プログラムで(53)あって、
前記少なくとも1つのコンピュータ(51)に、
前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する第1のステップ(S36)と、
前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップ(S39)と、
交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップ(S41)と、
該第3のステップ(S41)により選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップ(S42)とを実行させることを特徴とする運転評価プログラム。
1 運転評価システム
2 車両
3 運転者
4 通信ネットワーク
10 車載機
11 プラットフォーム部
12 加速度センサ
13 角速度センサ
14 GPS受信部
15 通信部
16 報知部
17 記憶部
18 外部インターフェース(外部I/F)
19 制御部
19a CPU
19b RAM
19c ROM
20 ドライバモニタリング部
21 ドライバカメラ
22 画像解析部
23 インターフェース(I/F)
30 ドライブレコーダ部
31 車外カメラ
32 車内カメラ
40 サーバ装置(運転評価装置)
41 通信ユニット
50 サーバコンピュータ
51 中央処理装置
52 メインメモリ
53 制御プログラム
54 判別用データ取得部
55 方向推定部
56 交差点判別部
57 評価条件選択部
58 安全確認評価部
60 記憶ユニット
61 検出データ蓄積部
61a 検出データファイル
62 判別用データ蓄積部
63 評価テーブル記憶部
63a 評価テーブル
64 評価データ記憶部
64a 評価データファイル
65 運転者情報記憶部
80 事業者端末

Claims (9)

  1. 車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価装置であって、
    前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する判別用データ取得部と、
    前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する交差点判別部と、
    交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルが記憶された評価テーブル記憶部と、
    前記評価テーブルから、前記交差点判別部で判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する評価条件選択部と、
    該評価条件選択部により選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する安全確認評価部と
    前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部と、
    前記判別用データが蓄積される判別用データ蓄積部とを備え、
    前記判別用データ取得部が、
    前記検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するものであり、
    前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図を抽出可能な地図データが含まれ、
    前記判別用データ取得部により取得される前記判別用データが、前記地図データから抽出された、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図データであり、
    前記交差点判別部が、前記交差点地図データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するものであって、
    入力層と中間層と出力層とを含むニューラルネットワークを備え、
    前記入力層に、前記判別用データとして前記交差点地図データが入力され、
    前記中間層で、前記交差点地図データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
    前記出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されていることを特徴とする運転評価装置。
  2. 車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価装置であって、
    前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて判別用データを取得する判別用データ取得部と、
    前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する交差点判別部と、
    交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルが記憶された評価テーブル記憶部と、
    前記評価テーブルから、前記交差点判別部で判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する評価条件選択部と、
    該評価条件選択部により選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する安全確認評価部と、
    前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部と、
    前記判別用データが蓄積される判別用データ蓄積部とを備え、
    前記判別用データ取得部が、
    前記検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するものであり、
    前記検出データには、前記車両の外界状況を撮像又は検出した外界画像データがさらに含まれ、
    前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車載機から送信されてきた前記外界画像データが含まれ、
    前記判別用データ取得部により取得される前記判別用データが、前記車両が通過した交差点で撮像又は検出された前記外界画像データであり、
    前記交差点判別部が、前記外界画像データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するものであって、
    入力層と中間層と出力層とを含むニューラルネットワークを備え、
    前記入力層に、前記判別用データとして前記外界画像データが入力され、
    前記中間層で、前記外界画像データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
    前記出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されていることを特徴とする運転評価装置。
  3. 前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データを用いて、前記運転評価を行う交差点で曲がった方向を推定する方向推定部を備え、
    前記評価テーブルには、
    交差点の形状パターンと交差点で曲がる方向との組み合わせ毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定され、
    前記評価条件選択部が、
    前記評価テーブルから、前記交差点判別部で判別された前記交差点の形状パターンと、前記方向推定部で推定された前記交差点で曲がった方向とに対応する前記評価条件を選択するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の運転評価装置。
  4. 前記評価テーブルの前記評価条件には、前記運転者が行うべき安全確認動作のタイミング、確認角度、及び確認時間が含まれ、
    前記安全確認評価部が、前記運転評価を行う交差点毎に、前記タイミング、前記確認角度、及び前記確認時間の評価を行い、各評価を基に点数化又はランク付けした評価結果を出力することを特徴とする請求項1~のいずれかの項に記載の運転評価装置。
  5. 請求項1~のいずれかの項に記載の運転評価装置と、
    車両に搭載される車載機とを含んで構成され
    該車載機が、
    前記車両の運転者の状態を検出する運転者モニタリング部と、
    前記車両の位置を検出する位置検出部と、
    前記車両の挙動を検出する挙動検出部と、
    前記運転者モニタリング部、前記位置検出部、及び前記挙動検出部で検出されたデータを、前記運転者の安全確認動作を評価する運転評価装置に出力する出力部とを備えていることを特徴とする運転評価システム。
  6. 車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価方法であって、
    前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データを取得する第1のステップと、
    該第1のステップにより取得された前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップと、
    交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップと、
    該第3のステップにより選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップとを含むステップを実行させ
    前記第1のステップが、
    前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するステップであり、
    前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図を抽出可能な地図データが含まれ、
    前記第1のステップにより取得される前記判別用データが、前記地図データから抽出された、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図データであり、
    前記第2ステップが、前記交差点地図データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するステップであって、
    入力層に、前記判別用データとして前記交差点地図データが入力され、
    中間層で、前記交差点地図データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
    出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されている、前記入力層と前記中間層と前記出力層とを含むニューラルネットワークを用いることを特徴とする運転評価方法。
  7. 車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う運転評価方法であって、
    前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データを取得する第1のステップと、
    該第1のステップにより取得された前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップと、
    交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップと、
    該第3のステップにより選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップとを含むステップを実行させ、
    前記第1のステップが、
    前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するステップであり、
    前記検出データには、前記車両の外界状況を撮像又は検出した外界画像データがさらに含まれ、
    前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車載機から送信されてきた前記外界画像データが含まれ、
    前記第1のステップにより取得される前記判別用データが、前記車両が通過した交差点で撮像又は検出された前記外界画像データであり、
    前記第2のステップが、前記外界画像データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するステップであって、
    入力層に、前記判別用データとして前記外界画像データが入力され、
    中間層で、前記外界画像データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
    出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されている、前記入力層と前記中間層と前記出力層とを含むニューラルネットワークを用いることを特徴とする運転評価方法。
  8. 車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う処理を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための運転評価プログラムであって、
    前記少なくとも1つのコンピュータに、
    前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データを取得する第1のステップと、
    該第1のステップにより取得された前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップと、
    交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップと、
    該第3のステップにより選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップとを実行させ
    前記第1のステップが、
    前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するステップであり、
    前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図を抽出可能な地図データが含まれ、
    前記第1のステップにより取得される前記判別用データが、前記地図データから抽出された、前記車両が通過した交差点を含む交差点地図データであり、
    前記第2ステップが、前記交差点地図データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するステップであって、
    入力層に、前記判別用データとして前記交差点地図データが入力され、
    中間層で、前記交差点地図データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
    出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されている、前記入力層と前記中間層と前記出力層とを含むニューラルネットワークを用いることを特徴とする運転評価プログラム。
  9. 車載機で検出された、運転者の状態、車両の位置、及び該車両の挙動を含む検出データを用いて、運転者の運転評価を行う処理を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための運転評価プログラムであって、
    前記少なくとも1つのコンピュータに、
    前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンの判別に用いる判別用データを取得する第1のステップと、
    該第1のステップにより取得された前記判別用データを用いて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別する第2のステップと、
    交差点の形状パターン毎に、運転者が行うべき安全確認動作の評価条件が設定された評価テーブルから、前記第2のステップで判別された前記交差点の形状パターンに対応する前記評価条件を選択する第3のステップと、
    該第3のステップにより選択された前記評価条件と、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データとに基づいて、前記交差点における運転者の安全確認動作を評価する第4のステップとを実行させ、
    前記第1のステップが、
    前記車両が交差点を通過しているときに前記車載機で検出された前記検出データを蓄積する検出データ蓄積部に蓄積された、前記運転評価を行う交差点で検出された前記検出データのうちの少なくともいずれかを用いて、判別用データ蓄積部から前記判別用データを取得するステップであり、
    前記検出データには、前記車両の外界状況を撮像又は検出した外界画像データがさらに含まれ、
    前記判別用データ蓄積部に蓄積される前記判別用データには、前記車載機から送信されてきた前記外界画像データが含まれ、
    前記第1のステップにより取得される前記判別用データが、前記車両が通過した交差点で撮像又は検出された前記外界画像データであり、
    前記第2のステップが、前記外界画像データに基づいて、前記運転評価を行う交差点の形状パターンを判別するステップであって、
    入力層に、前記判別用データとして前記外界画像データが入力され、
    中間層で、前記外界画像データに対し、重み付け係数に基づく演算が実行され、
    出力層から前記交差点の形状パターンの判別結果が出力されるように構成されている、前記入力層と前記中間層と前記出力層とを含むニューラルネットワークを用いることを特徴とする運転評価プログラム。
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