JP7069687B2 - 光電変換素子及び太陽電池 - Google Patents
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Description
しかしながら、これらの色素は高い効率を得ることのみを目標に開発されてきたため、耐久性が低いことが報告されている(例えば、非特許文献11参照)。そこで、近年ではローダニン環やシアノ酢酸を用いないインドリン色素が報告されている(例えば、非特許文献12参照)。
しかしながら、多孔質酸化チタンの膜厚が減少した結果、吸着された増感色素の量も減少してしまうため、ルテニウム錯体よりもモル吸光係数が高いインドリン色素を用いることで変換効率を向上することが報告されている(例えば、非特許文献19参照)。
しかしながら、満足いく耐久性のものが得られていないのが現状である。
しかしながら、コール酸誘導体やアルキルホスホン酸など、これまでに使用されてきた共吸着剤は254nmに吸収スペクトルを有していないため、高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと称す)などの簡便な方法で濃度を定量化することが困難であった。
しかしながら、ここで用いられている色素は、やはり耐久性の低い色素のため、高い耐久性の素子を得る目的には達していない。
図1では、基板1上に第1電極2が設けられ、電子輸送層4が順次積層された構造を有している。電子輸送層4は増感色素5と共吸着剤6とを担持する電子輸送性化合物11を含み、第2電極8との間に電荷移動層7を挟み込んだ構成をとっている。また、第1電極2と第2電極8はリードライン9、10を用いて電気を取り出してもよい。
本実施形態の第1電極2としては、基板1上に電極材料を設けて基板1と第1電極2を別体としてもよいし、基板1と電極とを一体としてもよい。
本実施形態の第1電極2としては、可視光に対して透明な導電性物質であることが好ましく、通常の光電変換素子、あるいは液晶パネル等に用いられる公知のものを使用できる。例えば、インジウム・スズ酸化物(以下、ITOと称す)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、FTOと称す)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、ATOと称す)、インジウム・亜鉛酸化物、ニオブ・チタン酸化物、グラフェン等が挙げられ、これらが単独あるいは複数積層されていてもよい。
第1電極2の厚さは5nm~100μmが好ましく、50nm~10μmが更に好ましい。
本実施形態の光電変換素子は上記の第1電極2と下記の電子輸送層4との間にブロッキング層3を設けていてもよい。ブロッキング層3は例えば半導体からなる薄膜とすることができ、例えば第1電極2上に緻密な薄膜を形成し、更にその上に電子輸送層4を積層して積層構造を形成する。
また、ブロッキング層3の膜厚は、特に制限されるものではないが、10nm~1μmが好ましく、20nm~700nmがより好ましい。
また、ペロブスカイト構造を有する化合物としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等が好ましい。
本実施形態の電子輸送層4は、第1電極2又はブロッキング層3上に形成され、前記一般式(1)で表される化合物と、前記一般式(2)で表される化合物と、を担持した電子輸送性化合物11(電子輸送性粒子などとも称される)を含んでいる。電子輸送層4は例えば多孔質状となるが、単層であっても多層であってもよい。多層の場合、粒径の異なる半導体微粒子の分散液を多層塗布することも、種類の異なる半導体や、樹脂、添加剤の組成が異なる塗布層を多層塗布することもできる。一度の塗布で膜厚が不足する場合には、多層塗布は有効な手段である。
電子輸送層4における電子輸送性化合物11としては特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。具体的には、シリコン、ゲルマニウムのような単体半導体、あるいは金属のカルコゲニドに代表される化合物半導体、またはペロブスカイト構造を有する化合物等を挙げることができる。
また、ペロブスカイト構造を有する化合物としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等が好ましい。
この時加える増粘剤としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の高分子、エチルセルロース等の増粘剤等が挙げられる。
マイクロ波照射は、電子輸送層形成側から照射しても、裏側から照射しても構わない。照射時間には特に制限がないが、1時間以内で行うことが好ましい。
本実施形態の電子輸送層4では、変換効率の更なる向上のため、電子輸送性化合物11の表面に増感色素を吸着させる。本実施形態における増感色素は下記一般式(1)で表される化合物を用いる。
また、R1はメチン基を表し、置換基を有していてもよい。その置換基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基、チエニル基、フリル基などのヘテロ環等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、2-プロピル基、2-エチルヘキシル基などを挙げることができる。
アリール基としては、前述のものを挙げることができる。
ヘテロ環基としては、前述のものを挙げることができる。
また、R2の置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環を挙げることができ、何れも前述のものを挙げることができる。
Z1としては、ベンゼン環、ナフタレン環などの縮合炭化水素系化合物、チオフェン環、フラン環などのヘテロ環等が挙げられ、それぞれ置換基を有していてもよい。その置換基の具体例としては前述のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、2-イソプロポキシ基等のアルコキシ基等が挙げられる。
Z2としては、例えば下記に示す(A-1)~(A-22)等が挙げられるが、これに限られるものではない。なお、ここではベンゼン環やこれと結合する窒素原子等も含めた構造として例示する。
また、二酸化炭素などを用いた超臨界流体中で吸着させても構わない。
縮合剤は、無機物表面に物理的あるいは化学的に増感色素と電子輸送層4の電子輸送性粒子を結合すると思われる触媒的作用をするもの、または化学量論的に作用し、化学平衡を有利に移動させるもののいずれであってもよい。
更に、縮合助剤としてチオールやヒドロキシ化合物を添加してもよい。
本実施形態における電荷移動層7としては、例えば、酸化還元対を有機溶媒に溶解した電解液、酸化還元対を有機溶媒に溶解した液体をポリマーマトリックスに含浸したゲル電解質、酸化還元対を含有する溶融塩、固体電解質、無機ホール輸送材料、有機ホール輸送材料等を用いることができる。
電荷移動層7として無機固体化合物を用いて無機ホール輸送層とすることも可能である。無機固体化合物を電解質の代わりに用いる場合、ヨウ化銅、チオシアン化銅等をキャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解メッキ等の手法により電極内部に導入することができる。
また、本実施形態では電解質の代わりに有機電荷輸送物質を用いて有機ホール輸送層とすることもできる。本実施形態における有機ホール輸送層は、単一材料からなる単層構造でも複数の化合物からなる積層構造でも構わない。積層構造の場合、第2電極8に近い有機ホール輸送材料層に高分子材料を用いることが好ましい。製膜性に優れる高分子材料を用いることで多孔質状の電子輸送層の表面をより平滑化することができ、光電変換特性を向上することができるためである。また、高分子は多孔質状の電子輸送層内部へ浸透することが困難であるため、逆に多孔質状の電子輸送層表面の被覆にも優れ、電極を設ける際の短絡防止にも効果を発揮するため、より高い性能を得ることが可能となる。
添加剤としては、ヨウ素、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化銅、ヨウ化鉄、ヨウ化銀等の金属ヨウ化物、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム等の4級アンモニウム塩、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭化カルシウム等の金属臭化物、臭化テトラアルキルアンモニウム、臭化ピリジニウム等の4級アンモニウム化合物の臭素塩、塩化銅、塩化銀等の金属塩化物、酢酸銅、酢酸銀、酢酸パラジウム等の酢酸金属塩、硫酸銅、硫酸亜鉛等の金属硫酸塩、フェロシアン酸塩-フェリシアン酸塩、フェロセン-フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール-アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン等、ヨウ化1,2-ジメチル-3-n-プロピルイミダゾイニウム塩、ヨウ化1-メチル-3-n-ヘキシルイミダゾリニウム塩、1,2-ジメチル-3-エチルイミダゾリウムトリフロオロメタンスルホン酸塩、1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムノナフルオロブチルスルホン酸塩、1-メチル-3-エチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチル)スルホニルイミド等のInorg. Chem. 35 (1996) 1168に記載のイオン液体、ピリジン、4-t-ブチルピリジン、ベンズイミダゾール等の塩基性化合物、リチウムトリフルオロメタンスルホニルイミド、リチウムジイソプロピルイミド等のリチウム化合物等を挙げることができる。
超臨界流体としては、気体と液体が共存できる限界(臨界点)を超えた温度・圧力領域において非凝集性高密度流体として存在し、圧縮しても凝集せず、臨界温度以上、かつ臨界圧力以上の状態にある流体である限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、臨界温度が低いものが好ましい。
また、これらの流体は、単独であっても2種以上の混合であっても構わない。
上述した超臨界流体として挙げられる化合物は、亜臨界流体としても好適に使用することができる。
湿式製膜法においては、金属酸化物の粉末あるいはゾルを分散したペーストを調製し、ホール輸送層上に塗布する方法が好ましい。
電荷移動層7の膜厚としては、適宜変更することが可能であるが、0.1~50nmが好ましく、1~10nmがより好ましい。
本実施形態において、電荷移動層7の形成方法は大きく2通りの方法が挙げられる。1つは増感色素を有する電子輸送層4上に、先に第2電極8を貼り合わせ、その隙間に液状の電荷移動層を挟み込む方法、もう一つは、電子輸送層4上に直接電荷移動層7を付与する方法である。後者の場合、第2電極8はその後新たに付与することになる。
第2電極に用いる材料の具体例としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等の金属、炭素、ITO、FTO等の導電性金属酸化物等が挙げられる。第2電極8の厚さは特に制限はなく、適宜変更することが可能である。
本発明の光電変換素子は、吸光波長制御層12を有していてもよい。吸光波長制御層12により電極内部へ入射する光を制御することで、高い発電性能を長期間維持することができる。吸光波長制御層12は、図3に示されるように、第1電極2上であって、電子輸送層4とは反対側に設けられている。なお、図3ではブロッキング層3が図示されているが、ブロッキング層3と吸光波長制御層12は同時に存在していてもよいし、別個に存在していてもよい。
後者の場合、波長カット領域に含まれない領域で硬化する光硬化樹脂や、硬化のために光を必要としない2液混合硬化樹脂等を使用して、波長カットフィルムやフィルタを、基板表面と接着する。接着に使用する樹脂は、硬化後に高い全光線透過率を有する樹脂が好ましい。
本発明において、光電変換素子の電極端子取り出し部として、ピンヘッダーを介したフレーム構造を形成することができる。
例えばガラス面に製膜された透明導電膜である場合、平滑性が高いことや、また半田付けが困難であることから、電極端子の接続不良が生じることがある。これに対し、フレーム構造を形成する場合、光電変換素子の電極端子の接続性を良好にすることができ、高い変換効率をより長期にわたって維持することができる。
後者の場合は、透明導電膜とピンヘッダーとをゴムコネクター等の弾性を有する部材を介し、物理的な応力による接続する構造となる。具体的には、ポリカーボネート等の樹脂フレームでネジ止めや、超音波溶着等で、物理的に応力を維持したまま固定化する方法が挙げられる。超音波溶着方法としては、自動車分野等でも実用化されている樹脂溶着が可能な超音波接着条件が適応できる。
本実施形態の光電変換素子は、太陽電池及び太陽電池を用いた電源装置等に応用できる。応用例としては、従来からの太陽電池やそれを用いた電源装置を利用している機器類であれば、いずれのものでも可能である。例えば電子卓上計算機や腕時計用の太陽電池に用いてもよく、その他本実施形態の光電変換素子の特徴を活用する一例として、携帯電話、電子手帳、電子ペーパー等の電源装置が挙げられる。また充電式や乾電池式の電気器具の連続使用時間を長くするための補助電源として用いることもできる。
<電子輸送層4の作製>
チタニウムテトラ-n-プロポキシド2ml、酢酸4ml、イオン交換水1ml、2-プロパノール40mlを混合した溶液を、FTOガラス基板(第1電極2)上にスピンコートし、室温で乾燥後、空気中450℃で30分間焼成した。再度同一溶液を用いて、第1電極2上に膜厚100nmになるようにスピンコートで塗布し、空気中450℃で30分間焼成してブロッキング層3を形成した。
電子輸送層4上に、例示化合物(D-7)(0.1M)、トリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム(27mM)、4-t-ブチルピリジン(0.11M)をクロロベンゼンに溶解し、得られた溶液をスピンコートにて製膜し自然乾燥した。これにより電荷移動層7を形成した。この上に銀を約100nm真空蒸着させて第2電極8を形成し、光電変換素子を作製した。
実施例1における例示化合物(C-12)を、表1に示す例示化合物に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果を表1に示す。
次に、得られた光電変換素子に対して耐久性試験を行った。耐久性試験としては、実施例1~8で作製した光電変換素子の外周をエポキシ樹脂とガラスで封止し、60℃に加熱したオーブンに100時間入れた後に光電変換素子の特性を評価したものである。その結果を表2に示す。いずれも、初期値に対する耐久性試験後の比は95%以上(言い換えると、低下率が95%以内)であり、良好な耐久性を有していることが分かる。
実施例1における例示化合物(C-12)を、表3に示す共吸着剤に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果を表3に示す。
比較例1~9で作製した光電変換素子の外周をエポキシ樹脂とガラスで封止し、60℃に加熱したオーブンに100時間入れた。得られた光電変換素子に対して実施例9等と同様の耐久性試験を行った。その結果を表4に示す。いずれも、初期値に対する耐久性試験後の比は60%以下であり、上記実施例に比較して耐久性が低いことが分かる。
実施例1における例示化合物(B-5)で示される増感色素を、下記化合物(E-1)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.90V、短絡電流密度6.81mA/cm2、形状因子0.62、変換効率3.80%と良好な値を示した。
実施例1における例示化合物(B-5)で示される増感色素を、下記化合物(E-2)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.93V、短絡電流密度4.89mA/cm2、形状因子0.63、変換効率2.87%と比較的良好な値を示した。
実施例1における例示化合物(B-5)で示される増感色素を、下記化合物(E-3)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.77V、短絡電流密度2.59mA/cm2、形状因子0.60、変換効率1.20%と上記実施例に比較して低い変換効率であった。
実施例1における例示化合物(C-12)を、前記化合物(E-2)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.87V、短絡電流密度4.55mA/cm2、形状因子0.60、変換効率2.38%と実施例1に比較して低い変換効率であった。増感色素(E-2)を共吸着剤の代わりとして用いたが、上記実施例の共吸着剤のような効果は得られず、特性が低かった。得られた結果を表5に示す。
比較例19~21より、例示化合物(C-12)を用いても、増感色素が異なると耐久性試験で劣ることが分かる。
実施例1で使用した色素溶液をHPLCで測定した。HPLCの条件は以下の通りである。
HPLC:島津製作所製LC-2010A
カラム:GLサイエンス製Intersil ODS-3
溶離液:THF/水=65/35
検出波長:254nm
得られた結果を図5に示す。図5より、増感色素は約6.8分に、共吸着剤は約5.3分にピークを有しており、いずれの化合物も検出することができた。
比較例5で使用した色素溶液をHPLCで測定した。HPLCの条件は実施例17と同一である。結果を図6に示す。図6より、増感色素は約6.9分に検出されたが、共吸着剤であるケノデオキシコール酸は検出できなかった。
実施例1における1.0mMに調整した例示化合物(C-12)で示される共吸着剤を、0.5mMに調整した例示化合物(C-12)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.90V、短絡電流密度6.44mA/cm2、形状因子0.64、変換効率3.71%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における1.0mMに調整した例示化合物(C-12)で示される共吸着剤を、1.5mMに調整した例示化合物(C-12)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.90V、短絡電流密度6.91mA/cm2、形状因子0.64、変換効率3.98%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における1.0mMに調整した例示化合物(C-12)で示される共吸着剤を、3.0mMに調整した例示化合物(C-12)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.89V、短絡電流密度6.02mA/cm2、形状因子0.63、変換効率3.38%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における2-エトキシエタノールを、3-メトキシプロピオニトリルに変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.91V、短絡電流密度7.02mA/cm2、形状因子0.63、変換効率4.02%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における2-エトキシエタノールを、2-メトキシエタノールと3-メトキシプロピオニトリルの体積比率1:1の混合溶液に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.90V、短絡電流密度6.79mA/cm2、形状因子0.64、変換効率3.91%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における2-エトキシエタノールを、t-ブタノールとアセトニトリルの体積比率1:1の混合溶液に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.90V、短絡電流密度6.71mA/cm2、形状因子0.63、変換効率3.80%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における2-エトキシエタノールを、ジエチレングリコールジメチルエーテルに変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.88V、短絡電流密度6.99mA/cm2、形状因子0.62、変換効率3.81%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における室温で1時間、暗所にて静置して増感色素を吸着させる条件を、60℃に加熱したオーブン中で15分、暗所にて静置して増感色素を吸着させる条件に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.90V、短絡電流密度6.80mA/cm2、形状因子0.64、変換効率3.92%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における室温で1時間、暗所にて静置して増感色素を吸着させる条件を、室温で2時間、暗所にて静置して増感色素を吸着させる条件に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.91V、短絡電流密度6.70mA/cm2、形状因子0.64、変換効率3.90%と良好な値を示した。得られた結果を表6に示す。
実施例1における例示化合物(D-7)を、下記化合物(E-4)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.91V、短絡電流密度6.20mA/cm2、形状因子0.61、変換効率3.44%と実施例1に比較して若干低い効率ではあるが、良好な値を示した。
次に、この光電変換素子の外周をエポキシ樹脂とガラスで封止し、60℃に加熱したオーブンに100時間入れた。その結果、開放電圧0.91V、短絡電流密度6.06mA/cm2、形状因子0.61、変換効率3.36%という性能が得られた。この値は、耐久性試験後の低下率が初期値の97.7%であり、良好な耐久性を有していることが分かる。得られた結果を表6に示す。
実施例1における0.5mMに調整した例示化合物(B-5)で示される増感色素を、表7に記載の増感色素に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果を表7に示す。
実施例1における例示化合物(B-5)を、例示化合物(B-37)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.95V、短絡電流密度6.85mA/cm2、形状因子0.67、変換効率4.36%と良好な値を示した。
実施例32で作製した光電変換素子の外周をエポキシ樹脂とガラスで封止し、60℃に加熱したオーブンに100時間入れた。その結果、開放電圧0.93V、短絡電流密度6.92mA/cm2、形状因子0.66、変換効率4.24%と良好な値を示した。耐久性試験後の変換効率は、初期値の97%であり、良好な耐久性を有していることが分かる。
実施例1における例示化合物(B-5)を、例示化合物(B-38)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.94V、短絡電流密度6.92mA/cm2、形状因子0.66、変換効率4.29%と良好な値を示した。
実施例34で作製した光電変換素子の外周をエポキシ樹脂とガラスで封止し、60℃に加熱したオーブンに100時間入れた。その結果、開放電圧0.92V、短絡電流密度7.15mA/cm2、形状因子0.65、変換効率4.27%と良好な値を示した。耐久性試験後の変換効率は、初期値の99%であり、良好な耐久性を有していることが分かる。
実施例32における例示化合物(C-12)を、上記化合物(E-2)に変更した以外は実施例32と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.88V、短絡電流密度4.35mA/cm2、形状因子0.59、変換効率2.25%と実施例32に比較して低い効率であった。増感色素(E-2)を共吸着剤の代わりとして用いたが、本発明の共吸着剤のような効果は得られず、特性が低かった。
実施例34における例示化合物(C-12)を、上記化合物(E-2)に変更した以外は実施例34と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.89V、短絡電流密度4.43mA/cm2、形状因子0.58、変換効率2.28%と実施例34に比較して低い効率であった。増感色素(E-2)を共吸着剤の代わりとして用いたが、本発明の共吸着剤のような効果は得られず、特性が低かった。
実施例9で作製した光電変換素子のFTOガラス基板上に、吸光波長制御層12として全光線透過率が90%であり、波長385nm以下の紫外領域の光を99%カットするUVカットフィルム(日本理化製紙社製UV50)を図3のように貼り付け、白色LED200lux環境下での特性値を実施例9と比較評価した。その後、作用電極側からソーラーシミュレーター(AM1.5、100mW/cm2)から発生した疑似太陽光を150時間連続照射し、再度、白色LED200lux環境下での特性値をUVカットフィルムの有無で比較した。
その結果、UVカットフィルム有りの場合(実施例36)、疑似太陽光150時間連続照射後も出力低下-1.76%と良好な値を示した。一方で、UVカットフィルム無しの場合(参考例1)、疑似太陽光150時間連続照射後では、出力低下-68.82%となった。このことから、白色LED200lux環境下での特性値を維持するためには、UVカットフィルムが有効であることが分かる。
本実施例では実施例36で作製した光電変換素子について図4に示すフレーム構造を形成する。実施例36で作製した光電変換素子を、封止樹脂24としてアクリル硬化樹脂(TB-3035B、スリーボンド社製)を用いてカバーガラス22で封止した。なお、ここでは取出電極23を形成し、封止している。更に、封止したサンプルについて、ポリカーボネート樹脂27とカーボンゴム25と金属ピン26から構成されるフレーム構造を形成し、白色LED500lux環境下での特性を評価した。フレーム構造は、ポリカーボネート樹脂からなる上筐体と下筐体を超音波溶着装置(2000Xdt、ブランソン社製)を用いて作製した。溶着条件としては、コラプス:0.15mm、振幅:40%、シリンダー圧力:200kPa、トリガー圧力:22Nとした。
その結果、開放電圧:0.85V、短絡電流密度:41.3μA/cm2、形状因子:0.76、出力電力:26.68μW/cm2であった。
実施例1における酸化チタン(日本アエロジル社製P-25)を、酸化亜鉛(シーアイ化成社製)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.80V、短絡電流密度5.40mA/cm2、形状因子0.63、変換効率2.72%を示した。実施例1の酸化チタンを用いたものには及ばないが、良好な特性を示した。
実施例1における酸化チタン(日本アエロジル社製P-25)を、酸化スズ(シーアイ化成社製)に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.77V、短絡電流密度5.90mA/cm2、形状因子0.66、変換効率3.00%を示した。実施例1の酸化チタンを用いたものには及ばないが、良好な特性を示した。
2 第1電極
3 ブロッキング層
4 電子輸送層
5 増感色素
6 共吸着剤
7 電荷移動層
8 第2電極
9、10 リードライン
11 電子輸送性化合物
12 吸光波長制御層
20 光電変換素子
21 第1基板
22 カバーガラス
23 取出電極
24 封止樹脂
25 カーボンゴム
26 金属ピン
27 ポリカーボネート樹脂
Claims (9)
- 第1電極と、該第1電極上に形成された電子輸送層と、電荷移動層と、第2電極と、を有する光電変換素子であって、
前記電子輸送層は、下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(2)で表される化合物と、を担持した電子輸送性化合物を含むことを特徴とする光電変換素子。
- 前記第1電極と前記電子輸送層との間に、ブロッキング層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換素子。
- 前記電子輸送性化合物が、酸化物半導体であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光電変換素子。
- 前記酸化物半導体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化ニオブの少なくとも1種以上から選ばれたことを特徴とする請求項4に記載の光電変換素子。
- 前記電荷移動層が、有機ホール輸送材料又は無機ホール輸送材料を含むことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の光電変換素子。
- 前記第1電極上であって、前記電子輸送層とは反対側に吸光波長制御層を有し、
前記吸光波長制御層は、全光線透過率90%以上であり、波長385nm以下の紫外光カット率99%以上であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の光電変換素子。 - 請求項1~8のいずれかに記載の光電変換素子を備えることを特徴とする太陽電池。
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