以下、図1~図14を参照して、情報処理装置、電子レシート出力方法およびプログラムの実施形態について説明する。実施形態では、電子レシート管理サーバを情報処理装置として説明する。以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態にかかるお買得管理システムの構成全体を示す構成図である。お買得管理システムは、電子レシートシステムにメーカーサーバを組み込んだものである。
電子レシートシステムは、POS(Point of Sales)端末1、ストアサーバ2、電子レシートサーバ3、電子レシート管理サーバ4、携帯端末7等を備えている。お買得管理システムは、POS端末1およびストアサーバ2と、電子レシートサーバ3と、電子レシート管理サーバ4と、携帯端末7と、メーカーサーバ8を備えている。POS端末1およびストアサーバ2は、ショッピングセンター等の店舗P1に設置されている。電子レシートサーバ3は、本部P3に設置されている。電子レシート管理サーバ4は、電子レシートセンターP4に設置されている。携帯端末7は、会員が携帯する。メーカーサーバ8は、店舗で販売される商品を製造するメーカーP8に設置されている。
POS端末1は、店舗P1と本部P3とを繋ぐネットワークN2に接続されている。ここで、ネットワークN2は、例えば、インターネットやVPN(Virtual Private Network)等の専用線である。なお、ネットワークN2は、店舗P1以外の店舗とも接続していてもよい。
POS端末1は、店舗P1で販売される商品の商品販売処理および決済処理を実行する商品販売データ処理装置である。POS端末1は、決済された商品の取引内容を含む取引印字情報であるレシート情報を生成し、当該レシート情報を後述する印字部13で印字した紙レシートを発行する。また、POS端末1は、非構造化形式のレシート情報のデータ形式を非構造化形式とは異なる構造化形式に変換して電子化した電子レシート情報を生成する。
POS端末1は、特売商品について、値引処理を伴う商品販売処理を実行する。特売商品は、店舗または店舗を運営する企業が指定した、通常価格より安価な価格で販売する商品である。また、POS端末1は、店舗P1が見切り品とした商品について値引処理を伴う商品販売処理を実行する。見切り品とは、例えば、当日のうちに販売したいために、店舗または店舗を運営する企業が指定した、通常価格より安価な価格で販売する商品をいう。
POS端末1は、値引処理した商品と値引額情報を含めてレシート情報を生成する。またPOS端末1は、値引処理した商品と値引額情報を含めて電子レシート情報を生成する。
電子レシート情報とは、本来レシート用紙に印字するレシート情報を、例えばCSV(Comma-Separated Values)方式やJ-son方式等の構造化形式に変換したレシート情報である。電子レシート情報は、POS端末1で生成され、電子レシートサーバ3を経由して電子レシート管理サーバ4に送信され、電子レシート管理サーバ4に記憶される。
POS端末1は、生成した電子レシート情報を、ネットワークN2を介して電子レシートサーバ3に出力(送信)する。電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。なお、店舗P1に設けられるPOS端末1の台数は特に問わず、複数台であってもよい。なお、POS端末1は、LAN(Local Area Network)等の通信回線N1でストアサーバ2と接続されている。
ストアサーバ2は、店舗P1全体の売上げを管理する。ストアサーバ2は、店舗P1内に設けられた通信回線N1で1台または複数台のPOS端末1と接続されている。ストアサーバ2は、POS端末1での販売情報に基づいて、店舗P1の売上情報や精算情報を管理する。
電子レシートサーバ3は、店舗P1を運営する企業の本部P3に設けられている。電子レシートサーバ3は、店舗P1を運営する企業毎の電子レシート情報を管理する企業用のレシート管理サーバとして機能する。電子レシートサーバ3は、ネットワークN2を介して店舗P1に設置されたPOS端末1やストアサーバ2と接続している。
また、電子レシートサーバ3は、ネットワークN2を介して店舗P1とは異なる店舗のPOS端末やストアサーバにも接続している。すなわち、電子レシートサーバ3は、同一企業の複数の店舗のPOS端末から電子レシート情報を受信する。
また、電子レシートサーバ3は、POS端末1から送信された電子レシート情報を、ネットワークN2を介して受信する。また、電子レシートサーバ3は、受信した電子レシート情報を、本部P3と電子レシートセンターP4とを繋ぐネットワークN3を介して、電子レシート管理サーバ4に送信する。
ここで、ネットワークN3は、例えば、インターネットやVPN等の専用線である。また、電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
電子レシート管理サーバ4は、電子レシートセンターP4に設けられる。電子レシートセンターP4は、例えば、電子レシートサーバ3で電子レシート情報を管理する各企業の電子レシート情報の管理を行う。電子レシートセンターP4は、電子レシートサーバ3を運営する本部P3以外の第三者機関である。なお、電子レシートサーバ3についても第三者機関等が管理してもよい。
電子レシート管理サーバ4は、店舗を運営する各種企業の電子レシート情報を一括に管理する会員用レシート管理サーバとして機能する。電子レシート管理サーバ4は、会員登録を行った会員の氏名や会員ID等の会員データを管理する。会員IDは、電子レシート情報を出力する受取先を特定する受取先特定情報である。電子レシート管理サーバ4は、会員データを、会員情報部に記憶・管理する。なお、電子レシート管理サーバ4とは別に、会員データの記憶・管理を行う会員管理サーバ等を設ける構成としてもよい。
また、電子レシート管理サーバ4は、電子レシートサーバ3から送信された電子レシート情報を、ネットワークN3を介して受信し、この電子レシート情報をデータベースDBに保持された後述する電子レシート管理部432に記憶する(図4を参照)。電子レシート情報は、商品の取引情報(商品販売データや決済情報)の他、電子レシート情報を送信する店舗の店舗情報や会員ID等の要素を含む。電子レシート管理サーバ4は、これらの要素を含む電子レシート情報を、電子レシート管理部432に会員毎に管理する。
また、電子レシート管理サーバ4は、電子レシート管理部432に電子レシート情報を記憶すると、この電子レシート情報の会員IDに基づいて電子レシートを受け取る受取先を特定する。そして、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して、電子レシートを出力するための電子レシート情報を受信していることをその携帯端末7に通知する。
また、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して接続される携帯端末7から、会員IDを指定する電子レシートの閲覧照会情報を受信すると、当該会員IDに対応する電子レシート情報に基づいて電子レシートを生成し、受取先機器である携帯端末7に対して出力する。すると、携帯端末7は、当該電子レシートを表示する。携帯端末7の操作者は、携帯端末7に表示された電子レシートを閲覧することができる。なお、電子レシート情報に付加情報が対応付けされている場合、この付加情報を含めて電子レシートを生成し、照会があった携帯端末7に出力する。すると、操作者は、電子レシートを閲覧することができる。なお、実施形態において、操作者は通常会員であるが、必ずしも会員である必要はない。
また、電子レシート管理サーバ4は、メーカーが企画したキャンペーンのキャンペーン情報およびキャンペーン対象商品を記憶する。キャンペーン情報は、当該メーカーが企画したキャンペーンの種類、一または複数のキャンペーン候補商品、キャンペーン候補商品の通常価格とキャンペーン価格、キャンペーン期間等の情報である。キャンペーン候補商品(以降「候補商品」という)は、メーカーが製造した商品であって、当該メーカーがキャンペーンを実施することにより値引の対象となる商品である。キャンペーン対象商品(以降「対象商品」という)は、携帯端末7に表示された候補商品の中から、操作者が指定した商品である。会員は、キャンペーン期間中に対象商品を購入すると値引される。電子レシート管理サーバ4は、対象商品を会員ID毎に記憶する。
また、電子レシート管理サーバ4は、会員によって対象商品が購入された場合、当該対象商品の通常価格とキャンペーン価格との差額(値引額)を、各会員IDに対応して、キャンペーンの種類毎に累積して「お買得情報」として記憶する。
携帯端末7は、本システムの利用者である操作者が携帯して使用する、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等の携帯端末装置である。携帯端末7は、ネットワークN5上で提供される各種情報を閲覧するためのWebブラウザ等のアプリケーションを実装する。なお、操作者は、会員であってもよいが、会員でなくてもよい。
携帯端末7は、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に接続されている。ここで、ネットワークN5は、インターネットや、各種公衆網である。
また、携帯端末7は、電子レシートを閲覧可能であることを示す通知を、電子レシート管理サーバ4からネットワークN5を介して受信する。操作者が、携帯端末7を操作して、電子レシートの閲覧照会情報を、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に送信する。すると、携帯端末7は、電子レシート管理サーバ4から出力された会員の電子レシートを表示する。操作者は携帯端末7に表示された電子レシートを閲覧できる。
また、携帯端末7は、対象商品についてのお買得情報を付加して生成した電子レシートを表示する。携帯端末7は、対象商品毎のお買得情報を付加した電子レシートを表示する。
メーカーサーバ8は、メーカーP8に設置されている。メーカーサーバ8は、ネットワークN3を介して電子レシートサーバ3および電子レシート管理サーバ4と接続されている。また、メーカーサーバ8は、当該メーカーが企画したキャンペーン情報を記憶している。
ところで、このようなお買得管理システムにおいて、顧客が携帯端末7で電子レシートを閲覧するためには、顧客は会員登録を行う。会員登録を行った顧客を会員という。電子レシート管理サーバ4は、会員登録を行った会員の携帯端末7に対して会員ID及びパスワードを含む会員登録完了メールを配信する。これにより、会員登録が終了する。会員登録された後、ログインして認証された携帯端末7の表示部には、会員IDをコードシンボル化したバーコードが表示される。電子レシート管理サーバ4は、会員登録された会員の会員IDを含む会員情報を会員情報部に登録する。
かかる構成のお買得管理システムにおいては、POS端末1で取引された商品の内容を示す電子レシート情報が、電子レシート管理サーバ4に送信され、Web上に電子レシートとして公開される。したがって、Webブラウザを実装してなる携帯端末7は、URL(Uniform Resource Locator)を指定することにより、操作者は、Web上に公開された電子レシートを携帯端末7で閲覧することができる。
次に、図2~図8を用いて、実施形態のお買得管理システムを構築する主要な装置のハードウェア構成について説明する。
まず、POS端末1について説明する。図2は、POS端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末1は、各種演算やPOS端末1の各部を統括的に制御する制御部11を備えている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)11a、RTC(Real Time Clock)部等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAM11aは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。また、RAM11aは、対象商品と、対象商品のキャンペーン価格を記憶する。RTC部は、現在の日時を計時する。
制御部11は、バス18を介して操作部12、印字部13、表示部14、コード読取部15、通信I/F16および記憶部17に接続されている。
操作部12は、オペレータが操作入力を行うための各種の操作キーを有している。操作キーとしては、例えば、数値を入力するための置数キー、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キーの他、一取引の決済処理を実行させ、当該取引を終了させる締めキー121等が設けられている。
印字部13は、レシート、ジャーナル、精算レシート、点検レシート等の印字を行うプリンタ装置で構成される。印字部13は、例えば発熱媒体を有するサーマルヘッドを用いて、搬送される長尺状のロール用紙にレシート情報を印字する。印字するレシート情報は、購入した商品の商品情報(商品名や商品価格等)や、決済処理に伴う決済情報等である。その後用紙をカットしてレシート、ジャーナル等を発行する。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。なお、表示部14をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部12として機能する。
コード読取部15は、例えばバーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コード読取部15は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、携帯端末7の表示部に表示されたコードシンボル等を読み取る。制御部11は、読み取った当該コードシンボルに保持された情報を入力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を特定するための商品コード等が保持されているとする。また、携帯端末7に表示されるコードシンボルには、その携帯端末7が受け取る電子レシートの受取先を特定するための会員ID等が保持されている。なお、会員IDは、携帯端末7に磁気的あるいは電気的に記憶されていてもよい。この場合、記憶されている会員IDを、専用の読取装置で読み取る。制御部11は、読み取った会員IDを入力する。
また、制御部11は、バス18を介して通信I/F(インターフェース)16に接続されており、この通信I/F16を介してネットワークN2に接続することが可能となっている。
また、制御部11は、バス18を介して、記憶部17に接続されている。記憶部17は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部17は、商品販売データ処理、各種のPOS業務を実行するための制御プログラムを記憶した制御プログラム部171を備える。この制御プログラムに基づいて、制御部11は、商品販売データやキャンペーン情報に基づくレシート情報生成に係る処理を実行する。記憶部17は、各商品の商品名、商品コード及び単価等の商品データを格納した商品データファイル等の商品販売データ処理に係る各種データファイルを記憶する。
また、記憶部17は、レシート情報から電子レシート情報を生成するための電子レシート生成プログラムを記憶した電子レシート生成プログラム部172を備える。制御部11は、電子レシート生成プログラムを駆動させて、レシート情報スキーマ(図示せず)に記述された変換規則に基づいて、非構造化形式のレシート情報を構造化形式の電子レシート情報に変換する。このようにして、制御部11は、レシート情報から電子レシート情報を生成する。
電子レシート情報は、会員ID、店舗を運営する企業を特定する企業コード、店舗P1を特定する店舗コード、POSナンバー、レシートナンバー、商品販売データ、値引情報等を含んでいる。
また、記憶部17は、自己のPOS端末1を他のPOS端末1と識別するためのPOSナンバー、企業コード、業種・業態コード、店舗コード等を記憶する。ここで、業種・業態コードは、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、薬局、レストラン、飲食店などとして、店舗の業種・業態を区別するコード(分類コード)である。なお、このような業種・業態は、ユーザの好みによって任意に変更可能である。また、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コードについては、電子レシートサーバ3に登録されていてもよい。また、同一企業が経営する各店舗において、それぞれの店舗を特定することを可能とするために、店舗毎に異なる店舗コードが付されている。
次に、企業用のレシート管理サーバとして機能する電子レシートサーバ3のハードウェア構成を、図3のブロック図を用いて説明する。図3において、電子レシートサーバ3は、各種演算や電子レシートサーバ3の各部を統括的に制御する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、ROM、RAM、RTC部等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶し、また各種データを書き換え自在に記憶する。RTC部は、現在の日時を計時する。
制御部31は、バス34に接続された通信I/F32を介して、ネットワークN2やネットワークN3に接続することが可能となっている。また、制御部31は、バス34を介して記憶部33に接続されている。
記憶部33は、店舗を運営する企業毎の電子レシート情報を電子レシート管理部331に記憶する。また、記憶部33は、電子レシート管理部331に記憶された電子レシート情報を管理するための制御プログラムを記憶する制御プログラム部332を備える。
次に、会員用レシート管理サーバとして機能する電子レシート管理サーバ4のハードウェア構成を、図4のブロック図を用いて説明する。図4において、電子レシート管理サーバ4は、各種演算や電子レシート管理サーバ4の各部を統括的に制御する制御部41を備えている。制御部41は、CPU、ROM、RAM、RTC部等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。RTC部は、現在の日時を計時する。
制御部41は、バス44に接続された通信I/F42を介して、ネットワークN3、およびネットワークN5に接続することが可能となっている。また、制御部41は、バス44を介して、記憶部43に接続されている。
記憶部43には、制御プログラム部431、電子レシート管理部432、キャンペーン情報部433、会員情報部434が設けられている。制御プログラム部431は、電子レシート管理サーバ4の制御を行うための制御プログラムを記憶している。電子レシート管理部432は、各企業の電子レシートサーバ3から受信した電子レシート情報を会員ID毎に管理する。キャンペーン情報部433は、メーカーサーバ8から受信したキャンペーン情報を記憶する。会員情報部434は、会員登録した会員の情報を記憶する。また、会員情報部434は、候補商品の中から、携帯端末7によって指定された対象商品のキャンペーンの種類、通常価格、キャンペーン価格、キャンペーン期間等を記憶する。
次に、図5を用いて、キャンペーン情報部433について説明する。図5において、キャンペーン情報部433は、キャンペーン種類部4331、候補商品部4332、キャンペーン価格部4333を備えている。
キャンペーン種類部4331は、メーカーサーバ8から受信した、当該メーカーが企画したキャンペーンの種類を記憶する。図5の例では、キャンペーン種類部4331は、キャンペーン1(CP1)、キャンペーン2(CP2)、キャンペーン3(CP3)の3種類を記憶している。候補商品部4332は、キャンペーン種類部4331に記憶した各キャンペーンに含まれる候補商品を、キャンペーン毎に記憶する。図5の例では、例えば、キャンペーン1について、候補商品A~候補商品Eの5個の候補商品が設定されている。キャンペーン価格部4333は、候補商品部4332に記憶した各候補商品について、通常価格とキャンペーン価格を記憶する。
次に、図6を用いて、会員情報部434について説明する。図5において、会員情報部434は、会員4341毎に、会員ID部43411、キャンペーン種類部43412、対象商品部43413、お買得金額部43414、値引金額部43415を備える。
会員ID部43411は、電子レシートを受け取る受取先を特定する会員IDを記憶する。キャンペーン種類部43412は、メーカーサーバ8から受信した、当該メーカーが企画したキャンペーンの種類を記憶する。対象商品部43413は、候補商品部4332に記憶した候補商品の中から、携帯端末7で指定された対象商品を記憶する。また、対象商品部43413は、対象商品毎に、通常価格とキャンペーン価格とを記憶する。操作者は、携帯端末7を操作して、候補商品の中から一または複数の対象商品を指定する。対象商品は、候補商品すべてであってもよい。図6の例では、キャンペーン1について、対象商品A、対象商品B、対象商品Cの3個の対象商品が指定されている。すなわち操作者は、候補商品A~候補商品Eの5個の候補商品から対象商品A、対象商品B、対象商品Cの3個の対象商品を指定した。
お買得金額部43414は、対象商品が購入されると、対象商品部43413に記憶された対象商品について、通常価格とキャンペーン価格との差額を値引額として累積記憶する。お買得金額部43414は、キャンペーン単位で、差額を累積記憶する。図6の例の場合、キャンペーン1(CP1)の場合は、対象商品Aの差額と対象商品Bの差額と対象商品Cの差額が、まとめて同じお買得金額部43414に、値引額として累積記憶される。累積された値引額をお買得金額という。
値引金額部43415は、電子レシートサーバ3から送信された電子レシート情報に、特売商品や見切り商品としての値引金額が含まれている場合、当該値引金額を累積加算する。値引金額部43415は、店舗や店舗を運営する企業の企画によって値引かれた値引金額を累積記憶する。
次に、図7のブロック図を用いて、携帯端末7のハードウェア構成を説明する。図7において、携帯端末7は、各種演算や携帯端末7の各部を統括的に制御する制御部71を備えている。制御部71は、CPU、ROM、RAM、RTC部等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。RTC部は、現在の日時を計時する。
制御部71は、バス76を介して操作部72および表示部73に接続されている。操作部72は、操作者(会員)が操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。表示部73は、例えば液晶ディスプレイ等であり、後述する電子レシート等の各種情報を表示する。なお、表示部73をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部72として機能する。
また、制御部71は、バス76を介して通信I/F74に接続されており、この通信I/F74を介してネットワークN5に接続することが可能となっている。
また、制御部71は、バス76を介して、記憶部75に接続されている。記憶部75は、Web上に公開されている各種情報(コンテンツ)を閲覧するためのWebブラウザの他、電子レシート管理サーバ4から電子レシートを受け取るための制御プログラムを記憶する制御プログラム部751を備えている。
次に、図8のブロック図を用いて、メーカーサーバ8のハードウェア構成を説明する。図8において、メーカーサーバ8は、各種演算やメーカーサーバ8の各部を統括的に制御する制御部81を備えている。制御部81は、CPU、ROM、RAM、RTC部等によって構成されるコンピュータである。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶しまた各種データを書き換え自在に記憶する。RTC部は、現在の日時を計時する。
また、制御部81は、バス84を介して通信I/F82に接続されており、この通信I/F82を介してネットワークN3に接続することが可能となっている。
また、制御部81は、バス84を介して、記憶部83に接続されている。記憶部83は、キャンペーン情報部831を有する。キャンペーン情報部831は、メーカーが企画した、一または複数のキャンペーンのキャンペーン情報を記憶する。
また、記憶部83は、制御プログラム部832を備えている。制御プログラム部832は、電子レシート管理サーバ4に対し、キャンペーン情報部831に記憶したキャンペーン情報を送信する制御プログラムを記憶している。
次に、図9~図14を用いて、実施形態におけるお買得管理システムの制御処理について説明する。まず、POS端末1の制御部11が、制御プログラムまたは電子レシート生成プログラムに従って実行する制御処理の流れを、図9のフローチャートを用いて説明する。
図9において、制御部11は、コード読取部15が読み取った会員IDが入力されたか否かを判断する(S11)。入力されたと判断した場合は(S11のYes)、制御部11は、当該会員IDをRAM11aに記憶する(S12)。次に制御部11は、電子レシート管理サーバ4に対し、S12で記憶した会員IDに対応して対象商品部43413に記憶されている対象商品を問合せる(S13)。そして制御部11は、電子レシート管理サーバ4から対応する対象商品を受信したか否かを判断する(S14)。受信したと判断した場合は(S14のYes)、制御部11は、受信した対象商品のキャンペーン情報をRAM11aに記憶する(S15)。そして制御部11は、S11に戻って待機する。なお、対象商品を受信していないと判断した場合は(S14のNo)、制御部11は、S11に戻って待機する。
一方、会員IDは入力されていないと判断した場合は(S11のNo)、制御部11は、コード読取部15が読み取った商品コードが入力されたか否かを判断する(S21)。商品コードが入力されたと判断した場合は(S21のYes)、制御部11は、入力された商品コードで特定される商品がRAM11aに記憶されている対象商品であるか否かを判断する(S22)。特定商品であると判断した場合は(S22のYes)、制御部11は、RAM11aから当該特定商品のキャンペーン価格を読み出して、当該キャンペーン価格で商品販売処理を実行する(S23)。また、特定商品ではないと判断した場合は(S22のNo)、制御部11は、当該商品について通常価格で商品販売処理を実行する(S24)。制御部11は、S23およびS24で商品販売処理を実行した商品販売情報を、RAM11aに記憶する。そして制御部11は、S11に戻って待機する。
また、商品コードが入力されていないと判断した場合は(S21のNo)、制御部11は、締めキー121が操作されたか否かを判断する(S31)。操作されたと判断した場合は(S31のYes)、制御部11は、決済処理を実行する(S32)。そして制御部11は、決済処理した取引情報に基づいて非構造形式のレシート情報を生成する(S33)。
この際、決済処理された商品の中に、特売商品や見切り商品のために値引処理が実行された商品がある場合は、各々の商品の値引金額の印字情報を含めたレシート情報を生成する。
次に制御部11は、S33で生成したレシート情報について、電子化するか否かを判断する(S34)。制御部11は、S12の処理に基づいてRAM11aに会員IDが記憶されている場合に、レシート情報を電子化すると判断する。レシート情報を電子化すると判断した場合(S34のYes)、制御部11は、レシート情報に基づいて電子レシート情報を生成する(S35)。生成された電子レシート情報は会員IDを含む。次に制御部11は、生成した電子レシート情報を電子レシートサーバ3に送信する(S36)。次に制御部11は、S23およびS24で記憶した商品販売情報をクリアする(S37)。そして制御部11は、処理を終了する。
また、レシート情報を電子化しないと判断した場合は(S34のNo)、制御部11は、印字部13を駆動してレシート情報を印字した紙レシートを発行する(S38)。そして制御部11は、S37を実行する。なお、締めキー121が操作されていないと判断した場合は(S31のNo)、制御部11は、S11に戻って待機する。
次に、電子レシートサーバ3の制御部31が、制御プログラム部332に記憶された制御プログラムに従って動作することにより実行される制御処理の流れを、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
電子レシートサーバ3の制御部31は、POS端末1からS36で送信された電子レシート情報を通信I/F32を介して受信したか否かを判断する(S41)。受信したと判断した場合(S41のYes)、制御部31は、記憶部33の電子レシート管理部331に企業毎の電子レシート情報として記憶する(S42)。そして、制御部31は、記憶した電子レシート情報を電子レシート管理サーバ4に送信する(S43)。そして制御部31は、S41に戻って待機する。また、電子レシート情報を受信していないと判断した場合は(S41のNo)、制御部31は、S41に戻って待機する。
次に、電子レシート管理サーバ4の制御部41が、制御プログラム部431に記憶された制御プログラムに従って実行する制御処理を、図11の機能ブロック図および図12のフローチャートを用いて説明する。
図11は、電子レシート管理サーバ4の制御部41が実行する機能を示す機能ブロック図である。図11において、制御部41は、制御プログラム部431に記憶された制御プログラムを実行することにより、対象商品記憶手段411、判断手段412、特典記憶手段413、出力手段414、電子レシート情報入力手段415、電子レシート生成手段416として機能する。
対象商品記憶手段411は、キャンペーン対象商品および当該キャンペーン対象商品の購入に伴う特典を記憶する機能を有する。
判断手段412は、取引した商品の取引情報に基づいてキャンペーン対象商品が含まれているか否かを判断する機能を有する。
特典記憶手段413は、キャンペーン対象商品が含まれていると判断した場合に、記憶された当該キャンペーン対象商品に対応した特典を顧客毎に累積記憶する機能を有する。
出力手段414は、記憶した特典を取引情報に付加したレシートを出力する機能を有する。
電子レシート情報入力手段415は、商品販売データ処理装置において取引した商品の商品情報に基づいて生成した電子レシート情報を入力する機能を有する。
電子レシート生成手段416は、入力された電子レシート情報に基づいて電子レシートを生成する機能を有する。さらに電子レシート生成手段416は、特典記憶手段413が累積記憶した特典を付加した電子レシートを生成する機能を有する。
図12は、電子レシート管理サーバ4の制御処理の流れを示すフローチャートである。図12において、制御部41は、電子レシートサーバ3から電子レシート情報を受信したか否かを判断する(S51)。受信したと判断した場合は(S51のYes)、制御部41は、受信した電子レシート情報を電子レシート管理部432に会員ID毎に記憶する(S52)。
次に制御部41は、記憶した電子レシート情報に、対象商品が含まれているか否かを判断する(S53)。制御部41は、S52で記憶した電子レシート情報と対象商品部43413に記憶している対象商品とを比較して、電子レシート情報に、対象商品が含まれているか否かを判断する。含まれていると判断した場合は(S53のYes)、制御部41は、対応する対象商品部43413に記憶されている通常価格とキャンペーン価格の差額を、値引額としてお買得金額部43414に累積記憶する(S54)。
また、制御部41は、記憶した電子レシート情報に、特売商品や見切り商品の値引金額が含まれているか否かを判断する(S55)。含まれていると判断した場合は(S55のYes)、制御部41は、当該値引金額を値引金額部43415に累積記憶する(S56)。次に制御部41は、会員IDで特定される受取先の携帯端末7に対し、電子レシート情報を受信したことを通知する(S57)。そして制御部41は、処理を終了する。なお、対象商品が含まれていないと判断した場合は(S53のNo)、制御部41は、S54を実行することなくS55を実行する。また、特売商品や見切り商品の値引金額が含まれていないと判断した場合は(S55のNo)、制御部41は、S56を実行することなくS57を実行する。
また、電子レシート情報の受信ではないと判断した場合は(S51のNo)、制御部41は、メーカーサーバ8からキャンペーン情報を受信したか否かを判断する(S61)。受信したと判断した場合は(S61のYes)、制御部41は、受信したキャンペーン情報を、キャンペーン情報部433に記憶する(S62)。次に制御部41は、受信したキャンペーン情報を携帯端末7に送信する(S63)。そして制御部41は、処理を終了する。
また、キャンペーン情報を受信していないと判断した場合は(S61のNo)、制御部41は、携帯端末7から、携帯端末7で指定された対象商品を受信したか否かを判断する(S71)。受信したと判断した場合は(S71のYes)、制御部41は、同時に受信したキャンペーンの種類に対応して、受信した対象商品を対象商品部43413に記憶する(S72)。そして制御部41は、処理を終了する。
対象商品を受信していないと判断した場合は(S71のNo)、制御部41は、携帯端末7から、電子レシートの閲覧照会情報を受信したか否かを判断する(S81)。受信したと判断した場合は(S81のYes)、制御部41は、閲覧する電子レシートの電子レシート情報に対象商品があるか否かを判断する(S82)。あると判断した場合は(S82のYes)、制御部41は、該当する対象商品に対応するお買得金額部43414から、お買得金額(累積した対象商品の値引額)を読み出す。そして制御部41は、読み出したお買得金額を電子レシート情報に付加し、電子レシートを生成する(S83)。そして制御部41は、生成した電子レシートを携帯端末7に出力する(S85)。携帯端末7の操作者は、携帯端末7に表示される電子レシートを閲覧できる。そして制御部41は、処理を終了する。
また、閲覧する電子レシートの電子レシート情報に対象商品がないと判断した場合は(S82のNo)、制御部41は、電子レシート情報に基づいて電子レシートを生成する(S84)。そして制御部41は、S85を実行する。なお、電子レシートの閲覧照会情報を受信していないと判断した場合は(S81のNo)、制御部41は、S51に戻って待機する。
次に、携帯端末7の制御部71が、制御プログラム部751に記憶された制御プログラムに従って実行する制御処理を、図13のフローチャートを用いて説明する。図13において、制御部71は、電子レシートを閲覧するためにログインされたか否かを判断する(S91)。制御部71は、ログインされるまで待機する(S91のNo)。ログインされたと判断した場合は(S91のYes)、制御部71は、電子レシート管理サーバ4から、電子レシート情報を受信したことを示す通知を受信したか否かを判断する(S92)。受信したと判断した場合は(S92のYes)、制御部71は、受信したことを示す通知を表示部73に表示する(S93)。この通知は、例えば「お客様の電子レシートをお預かりしています」等のメッセージである。そして制御部71は、処理を終了する。
電子レシート情報受信の通知を受信していないと判断した場合は(S92のNo)、制御部71は、電子レシートの閲覧照会が操作されたか否かを判断する(S94)。操作されたと判断した場合は(S94のYes)、制御部71は、電子レシートの閲覧を要求する照会情報を電子レシート管理サーバ4に送信する(S95)。そして制御部71は、処理を終了する。照会情報を受信した電子レシート管理サーバ4は、図12のS81~S85の処理を実行して電子レシートを携帯端末7に送信する。
一方、電子レシート情報の閲覧照会の操作ではないと判断した場合は(S94のNo)、制御部71は、電子レシート管理サーバ4から、電子レシートを受信したか否かを判断する(S96)。電子レシートを受信したと判断した場合は(S96のYes)、制御部71は、受信した電子レシートを表示部73に表示する(S97)。そして制御部71は、処理を終了する。
図14に、S83でお買得金額を付加して生成され、S85で出力し、S97で携帯端末7の表示部73に表示した電子レシートの例を示す。
図14において、制御部71は、表示部73に、店名ロゴ731、商品情報732、決済情報733を表示する。また制御部71は、表示部73に、お買得金額部734を表示する。お買得金額部734は、キャンペーンの種類毎のお買得金額735、お買得金額を合計した合計額736、累計値引金額737とからなる。
お買得金額735は、キャンペーン毎に累計した累計値引額である。合計額736は、すべての種類のキャンペーンにおいて、対象商品の累計値引額を合計した額である。累計値引金額737は、特売商品や見切り商品の値引金額を累計した額である。
図13の説明に戻る。電子レシートを受信していないと判断した場合は(S96のNo)、制御部71は、電子レシート管理サーバ4からキャンペーン情報を受信したか否かを判断する(S98)。受信したと判断した場合は(S98のYes)、制御部71は、記憶部75に受信したキャンペーン情報を記憶する。そして制御部71は、記憶したキャンペーン情報に基づいて、候補商品を表示部73に表示する(S99)。次に制御部71は、操作者が操作することで表示された候補商品から一または複数の対象商品が指定されたか否かを判断する(S100)。指定されたと判断した場合は(S100のYes)、制御部71は、指定された対象商品を電子レシート管理サーバ4に送信する(S101)。そして制御部71は処理を終了する。また、指定されていないと判断した場合は(S100のNo)、制御部71はそのまま処理を終了する。なお、電子レシート管理サーバ4からキャンペーン情報を受信していないと判断した場合は(S98のNo)、制御部71はS91に戻って待機する。
このような実施形態によれば、電子レシート管理サーバ4の制御部41は、受信した電子レシート情報に対象商品が含まれているか否かを判断する。含まれていると判断した場合は、制御部41は、当該対象商品に対応して記憶している対象商品の値引額をお買得情報として累積記憶する。そして制御部41は、電子レシート情報に累積記憶したお買得情報を付加した電子レシートを出力する。
そのため、当該電子レシートを受け取った携帯端末7を閲覧した操作者は、電子レシートに表示されたお買得金額を見て、対象商品を購入したことにより受けた恩恵について認識することができる。そして操作者は、対象商品の更なる購買意欲を得ることができる。店舗やメーカーは、操作者による、更なる対象商品の購入を期待することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、候補商品から対象商品を指定したが、対象商品を指定することなく、候補商品をそのまま対象商品としてもよい。
また、実施形態では、特典を、対象商品を通常価格から値引いた値引額としたが、例えば対象商品に対してポイントを付与する特典としてもよい。
また、実施形態では、電子レシート管理サーバ4を情報処理装置として説明したが、POS端末1を情報処理装置としてもよい。
また、実施形態では、キャンペーン単位に、当該キャンペーンに含まれる対象商品の値引額を累積したが、会員単位に対象商品の値引額を累積するようにしてもよい。
なお、実施形態の電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態の電子レシート管理サーバ4で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。