JP7069002B2 - 圃場作業車及び圃場地図データ生成システム - Google Patents

圃場作業車及び圃場地図データ生成システム Download PDF

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Description

本発明は、圃場の畔によって境界付けられた圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成する地図データ生成機能を有する圃場作業車、及びそのような地図データ生成機能を有する圃場地図データ生成システムに関する。
圃場作業車が、衛星測位技術を用いて圃場を自動走行するために、走行目標となる走行経路を生成する必要がある。圃場を網羅する走行経路を生成するためには、圃場の形状を正確に示す地図データが必要である。圃場は、私的な農道や畔などを境界線として区画されているので、一般的な地図データから正確な圃場の形状を得ることは困難である。
特許文献1には、圃場面の周囲を手動で走行する外形ティーチング走行を通じて圃場面の外形データを取得するトラクタが開示されている。このトラクタはGPS測位機能を有し、トラクタの左右前後の外端部の位置座標が算出可能である。外形ティーチング走行では、多角形状の圃場面の各形状特徴点(多角形の頂点)にトラクタが移動する毎に、その地点のGPS位置座標を取得する。圃場面の全ての形状特徴点の位置座標が取得されると、圃場面の形状が算出される。その際、トラクタが圃場面に出入するための出入口の両側の端点の位置座標も取得され、当該出入口の位置も圃場面の外形データに登録される。算出された圃場面の外形データに基づいて作業対象領域が設定され、トラクタが当該作業対象領域を自動走行するための走行経路が生成される。
特開2018-116608号公報
特許文献1では、トラクタが圃場面の各コーナまで走行する毎に、圃場面の境界に近いトラクタのエッジ部の位置座標を取得し、これらの位置座標に基づいて圃場面の外形データが生成される。このため、一般的な地図データから圃場面の外形データを求めるよりは、正確な外形データが得られる。しかしながら、トラクタの操縦性や圃場面の状態を考えるとは、トラクタの特定部位が圃場面の境界に正確に近接することは困難である。このため、さらに正確な圃場面地図データを生成するための、新しい技術が要望されている。
本発明による圃場作業車は、走行車体と、圃場の畔に対する作業を行うために前記走行車体に装備された畔作業装置と、測位データに基づいて算出された車体基準位置と、当該車体基準位置と前記畔作業装置と当該畔作業装置の前記畔に対する作業箇所との位置関係から前記作業箇所の位置座標を算出し、算出された前記作業箇所の位置座標に基づいて、前記畔と圃場面との間の境界線上の境界点の位置座標を算出する境界位置算出部と、前記境界位置算出部によって経時的に算出された前記境界点の位置座標に基づいて、前記圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成する地図データ生成部とを備えている。
この構成では、圃場面の外形境界線を作り出す畔に対して作業を行う畔作業装置の作業箇所が測定点となり、この測定点の位置座標に基づいて圃場面地図データが生成される。作業箇所である測定点の位置座標は、圃場面の境界線上の位置座標、つまり圃場面の外形線上の点の位置座標とほぼ一致する。圃場が農道に隣接している場合、圃場面の一辺が農道によって境界付けられているが、その他の圃場面の辺は畔によって境界付けられている。このことから、本発明によって生成される圃場面地図データは従来に比べて、実質的に高い精度を有する。
圃場面の一辺が農道の土手等の境界物によって境界付けられている場合、その一辺には畔が存在しないので、その圃場面の一辺に対応する畔作業装置の作業箇所(測定点)の位置座標は得られない。この場合、走行車体が境界物にできるだけ接近し、境界物に沿って走行することで、畔作業装置の動作停止中であっても、境界物と圃場面との間の境界線上の境界点に近似する測定点の位置座標は算出することができる。したがって、本発明の好適な実施形態の圃場作業車は、前記畔が欠損している欠損領域での前記境界点の位置座標は、前記走行車体の非畔作業状態での前記欠損領域に沿った走行によって得られる前記測位データに基づいて算出されるように構成されている。
同様に、圃場面への進入及び圃場面からの退出のための圃場出入口の領域も、畔が存在しない。したがって、圃場出入口の領域でも、畔作業装置を利用した位置座標の算出が不可能である。圃場出入り口を通過する際には、ほとんどの場合、畔作業装置への動力伝達は遮断され、畔作業装置は非作業姿勢に退避している。したがって、畔作業装置の作業状態から、走行車体の圃場出入口の通過が検知可能であるので、走行車体の圃場出入口の通過の前後の走行車体または畔作業装置の位置座標から、圃場出入口の位置座標を決定することが可能である。このことを実現するため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記畔作業装置の状態を示す信号に基づいて、前記圃場面への進入及び前記圃場面からの退出のための圃場出入口の位置座標を決定する出入口決定部が備えられている。
圃場作業車が圃場出入口を通って圃場から出る場合、圃場出入口は狭く、かつ傾斜面となっているので、その走行には細心の注意が必要であり、圃場作業車に対しても種々の制限条件(片ブレーキの禁止、搭載作業装置の安定姿勢維持、低車速の維持、大きな操舵角の禁止など)が課せられる。したがって、出入口決定部によって決定されている圃場出入口の位置座標を圃場作業車が通過する際には、運転者にそのような制限条件が守られているかどうか確認させることが好ましい。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記測位データに基づいて算出された前記走行車体の位置座標と前記圃場出入口の位置座標とに基づいて、前記走行車体の前記圃場出入口の通過を認識する出入口通過認識部が備えられ、前記走行車体の前記圃場出入口の通過が報知される。
走行とともに直線状の畔を形成する畔作業装置を装備した圃場作業車は、正確な直線走行軌跡となるように走行することが重要である。このような走行は、直線距離が長い場合、熟練していない運転者にとっては、困難である。この問題を解消するため、本発明の好適な実施形態の1つでは、所定距離の手動走行で取得された前記測位データに基づいて算出された基準走行方位を目標走行方位として、前記走行車体を自動操舵する方位維持制御部が備えられている。この構成では、畔作業装置を用いて畔を形成しながら所定距離だけ手動での直進走行が行われると、その手動走行で得られた基準走行方位を自動操舵の目標走行方位とする自動走行が可能となる。運転者は、所定距離(数m)だけ慎重に直線走行を行えば、そのあとは、自動走行に切り替えることができる。自動走行に切り替えられると、運転者は、操舵から開放され、他の操作や形成された畔のチェックを行うことができる。
畔の高さや畔周辺の圃場面の起伏状態などは、水田形成にとって重要なデータであるので、これらのデータを管理することは、水田営農において重要である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記畔作業装置は、昇降機構を介して前記走行車体に装備されており、前記昇降機構の昇降量、前記走行車体の傾斜度、前記測位データに含まれている高さデータのうちの少なくとも1つを用いて、前記圃場面の起伏状態を示す起伏データを生成する起伏データ生成部が備えられている。
上述した畔作業装置は、トラクタのような走行車体に装備されており、走行車体の移動にともなって畔を形成するように構成されている。人力によって移動される歩行型畔作業装置によっても、畔作業は行われる。そのような歩行型畔作業装置が、上述したような圃場面地図データを生成する圃場地図データ生成システムを搭載することも可能である。本発明による圃場地図データ生成システムは、測位データに基づいて算出された車体の車体基準位置と、当該車体基準位置と前記畔に対する作業を行うために前記車体に装備された畔作業装置の前記畔に対する作業箇所との位置関係から前記作業箇所の位置座標を算出し、算出された前記作業箇所の位置座標に基づいて、前記畔と前記圃場面との間の境界線上の境界点の位置座標を算出する境界位置算出部と、前記境界位置算出部によって経時的に算出された前記境界点の位置座標に基づいて前記圃場面地図データを生成する地図データ生成部とを備えている。なお、圃場によっては、コンクリートによって半永久的に形成されている畔がある。このようなコンクリート製の畔を走行する畔作業装置に本発明による圃場地図データ生成システムを搭載しても、コンクリート製の畔によって境界付けられた圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成することができる。
圃場作業車の一例であるトラクタの側面図である。 圃場の畔によって境界付けられた圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成するために、畔作業装置を装備して走行するトラクタを示す斜視図である。 自動走行のための走行経路の生成アルゴリズムを説明する模式図である。 トラクタの制御系を示す機能ブロック図である。
この実施形態では、圃場作業車は測位データを用いて自動走行できるトラクタである。図1に示されているように、このトラクタは、前輪11と後輪12とによって支持された走行車体(以下、単に車体と略称する)1の中央部に運転室20が設けられている。車体1の後部には、作業装置としての畔作業装置30が、油圧式の昇降機構31を介して動力伝達可能に装備されている。畔作業装置30の畝に対する作業箇所は、車体1から側方にオフセットされており、旧い畔を切り崩す前処理部と、切り崩された土盛りを旧い畔に塗り付けて新しい畔を作り出す畔形成部とからなる。
前輪11は操向輪として機能し、その操舵角を変更することでトラクタの走行方向が変更される。前輪11の操舵角は操舵機構13の動作によって変更される。操舵機構13には自動操舵のための操舵モータ14が含まれている。手動走行の際には、前輪11の操舵は運転室20に配置されているステアリングホイール22の操作によって行われる。運転室20には、ユーザによる指令を受け付けるとともにユーザに情報を提供する汎用端末4が装備されている。トラクタには、車体1の現在位置を計測するために測位ユニット80が備えられている。この測位ユニット80は、衛星測位機能と慣性航法機能とを有する。
図2には、畔作業装置30を用いて畔形成作業を行っているトラクタが示されている。畔形成作業を開始する前に、トラクタは、運転者によって運転され、農道から圃場の出入口を通って、圃場面に進入する。図2で示されているWPは、畔作業装置30の畔に対する作業箇所を示しており、この例では、土を畔に塗り付ける畔形成部の下端部である。ほぼ作業箇所:WPの位置に、畔と圃場面との間の境界点(境界線)が存在するので、作業箇所:WPの位置と境界点の位置は同一に扱ってもよい。
圃場面に入ったトラクタは、畔作業装置30を用いて、出入口の一端である地点P1から地点P2まで走行して、直線状の畔を形成する。その際、GNSS衛星SAからの電波を利用して、畔作業装置30の畔に対する作業箇所:WP(境界点)の位置座標が算出され、記録される。続いて、地点P2から地点P3までの直線状の畔の形成、及びその間の位置座標の算出が行われ、最後に、地点P3から地点P4までの直線状の畔の形成、及びその走行中での境界点の位置座標の算出が行われる。地点P4から地点P1までの圃場面は、農道の土手によって境界付けられており、畔は形成されないので、畔作業装置30を用いた畔作業が行われず、その間の境界点の位置座標の算出も行われない。しかしながら、地点P4と地点P1の境界点の位置座標は算出されているので、地点P4と地点P1との間を直線とみなせば、記録されている境界点の位置座標から、圃場面の境界線による外形を正確に示す圃場面地図データを生成することができる。また、P4での畔塗り作業を終えた後に出入口時点までトラクタが走行する際の走行データを基に圃場面の境界線による外形を正確に示す圃場面地図データを生成することもできる。なお、P4とP1の間を畔塗り作業を行いながら圃場面地図データを生成することもできる。
圃場面地図データが生成されると、この圃場面をトラクタが自動走行するための目標となる走行経路が生成される。図3に例示された走行経路は、圃場作業では良く用いられている走行経路であり、実質的には、直進経路とこの直進経路同士をつなぐUターン経路とからなる内側走行経路、圃場の外周領域を周回する周回走行経路、農道から出入口を通過して圃場に進入する進入経路、圃場から出入口を通過して農道に抜ける退出経路から構成される。つまり、圃場は、外周領域と、外周領域の内側に位置する中央領域とに区分けされ、中央領域には内側走行経路が設定され、外周領域には周回走行経路が設定される。外周領域は、Uターン経路に必要なスペースを確保するための領域であり、その幅は、作業車の作業幅と最小旋回半径とに基づいて決定される。内側走行経路における直進経路の間隔は作業車の作業幅、詳しくはオーバーラップを考慮した作業幅となる。なお、図3においては、直進経路は記号SL、Uターン経路は記号TL、内側走行経路は記号IL、周回走行経路は記号CL、進入経路は記号ML1、退出経路は記号ML2で示されている。
図4には、このトラクタに構築されている制御系が示されている。この実施形態の制御系には、グラフィカルユーザインターフェースを備えた汎用端末4と、トラクタの車体1や畔作業装置30の制御を行う制御ユニット5とが含まれている。制御ユニット5には上述した測位ユニット80も含まれている。測位ユニット80は、衛星測位機能を有する衛星測位ユニット80aと、慣性航法機能を有する慣性航法ユニット80bとを備えている。測位ユニット80は、衛星測位ユニット80aからの検出信号または慣性航法ユニット80bからの検出信号、あるいはその両方の信号に基づいて測位データを生成して、出力する。
トラクタの制御系の中核要素であり、コンピュータシステムとして構築されている制御ユニット5には、入出力インタフェースとして機能する、出力処理部7、入力処理部8、通信処理部70が備えられている。
出力処理部7は、トラクタに装備されている、車両走行機器群71、作業装置機器群72、報知デバイス73などと接続している。車両走行機器群71には、操舵モータ14(図1参照)や、非図示の、変速機構やエンジンユニットなど車両走行のために制御される機器が含まれている。作業装置機器群72には、畔作業装置30の駆動機構や、畔作業装置30を昇降させる昇降機構31などが含まれている。報知デバイス73には、ディスプレイやランプやスピーカが含まれている。報知デバイス73は、走行注意事項や自動操舵走行での目標走行経路からの外れなど、注意情報や警告情報を運転者や監視者に報知するために用いられる。通信処理部70は、制御ユニット5で処理されたデータを管理コンピュータ100に送信するとともに、管理コンピュータ100から種々のデータを受信する機能を有する。
入力処理部8は、走行系検出センサ群81、作業系検出センサ群82、自動手動切替操作具83などと接続している。走行系検出センサ群81には、エンジン回転数や変速状態などの走行状態を検出するセンサが含まれている。作業系検出センサ群82には、畔作業装置30の位置や傾きを検出するセンサ、作業負荷などを検出するセンサなどが含まれている。自動手動切替操作具83は、自動操舵で走行する自動走行モードと手動操舵で走行する手動操舵モードとのいずれかを選択するスイッチである。
制御ユニット5には、走行制御部50、自車位置算出部53、作業制御部54、走行経路設定部55、報知部56が備えられている。自車位置算出部53は、測位ユニット80から送られてくる測位データに基づいて、自動操舵に適した車体1の基準位置である自車位置を算出する。車両走行機器群71を制御する走行制御部50には、このトラクタが自動走行(自動操舵)と手動走行(手動操舵)の両方で走行可能に構成されているため、手動走行制御部51と自動走行制御部52とが含まれている。手動走行制御部51は、運転者による操作に基づいて車両走行機器群71を制御する。自動走行制御部52は、走行経路設定部55で設定された自動操舵の目標として設定された走行経路と自車位置との間の方位ずれ及び位置ずれを算出し、自動操舵指令を生成し、出力処理部7を介して操舵モータ14に出力する。自動走行制御部52は、変速指令や停車指令も出力する。この実施形態では、走行経路設定部55は、汎用端末4によって生成された走行経路を受け取り、トラクタの目標走行経路として設定する。
作業制御部54は、畔作業装置30の動きを制御するために、作業装置機器群72に制御信号を与える。報知部56は、運転者や監視者に必要な情報を報知するための報知データ(表示データや音声データ)を生成して、計器パネルに組み込まれた報知デバイス73や、汎用端末4に送る。
汎用端末4は、タブレットコンピュータで構成されており、通信制御部40やタッチパネル60など、一般的なコンピュータシステムの諸機能を備え、車載LANによって、制御ユニット5とデータ交換可能に接続されている。さらに、汎用端末4は、遠隔地の管理センタKSに構築された管理コンピュータ100とも、無線回線やインターネットを通じて、データ交換可能である。
さらに、この実施形態では、汎用端末4には、圃場管理モジュール6が、実質的にコンピュータプログラムとして備えられている。圃場管理モジュール6は、境界位置算出部61と、地図データ生成部62と、出入口決定部63と、走行経路生成部64とを備えている。
境界位置算出部61は、測位ユニット80からの測位データ、好ましくは衛星測位ユニット80aからの衛星測位データに基づいて、畔作業装置30の畔に対する作業箇所の位置座標である作業位置座標を算出し、その作業位置座標から畔と圃場面との間の境界線上の境界点(畔の立ち上がり箇所)の位置座標を算出する。作業箇所と境界点とが近接している場合には、作業位置座標がそのまま境界点の位置座標として用いられる。
境界位置算出部61は、図2で例示しているように、圃場面の全周にわたって畔が形成されておらず、畔が欠損している欠損領域がある場合に、その欠損領域における境界点の位置座標も推定することができる。欠損領域における位置座標の推定は、以下に示すいくつかの方法で算出することができる。
(1)車体1が畔作業装置30の非作動状態(非畔作業状態)で欠損領域に沿って走行することで得られる車体1の基準点の位置座標を想定される境界点の位置にずらす演算から算出される。
(2)欠損領域の両端の位置(図2においてP1とP4とで示された位置)で算出された位置座標から、境界位置算出部61が欠損領域における境界点の位置座標を補間する。
(3)運転者がタッチパネル60を用いて欠損領域における境界線を入力し、入力された境界線に基づいて、境界位置算出部61が欠損領域における境界点の位置座標を算出する。
地図データ生成部62は、境界位置算出部61によって経時的に算出された境界点の位置座標、または推定された境界点の位置座標に基づいて、圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成する。
出入口決定部63は、トタクタが圃場面へ進入及び圃場面から退出するための圃場出入口の位置座標を決定する。トタクタが圃場出入口を通過する際には、畔作業装置30への動力伝達は遮断されており、さらに、畔作業装置30は非作業姿勢(上方位置)に退避している。また、一般に圃場出入口は傾斜しており、車体1も傾斜することになるので、傾斜センサによりその傾斜を検知することができる。このような畔作業装置30の状態や車体1の状態から、トタクタが圃場出入口を通過していることが検知できる。トタクタの圃場出入口の通過時の測位データに基づいて算出される位置座標を用いて、出入口決定部63は、圃場出入口の位置座標を決定する。もちろん、出入口決定部63は、運転者がタッチパネル60を用いて入力したデータに基づいて、圃場出入口の位置座標を決定することも可能である。その際、運転者は、トタクタの圃場出入口の通過を確定した時点で、何らかの操作を行い、出入口決定部63は、その時点での位置座標が圃場出入口の位置座標であると決定する。決定された圃場出入口の位置座標は、地図データ生成部62に与えられ、圃場面地図データに書き込まれる。
走行経路生成部64は、地図データ生成部62によって生成された、圃場面の外形を示す圃場面地図データに基づいて、圃場面を作業(例えば、作業装置を耕耘装置に取り換えて行われる耕耘作業)する際に用いられる走行経路を生成して、走行経路設定部55に与える。圃場面地図データに、出入口の位置座標が含まれている場合、走行経路生成部64は、出入口の近傍を出発点とし、出入口の近傍を終了点とする走行経路を生成する。そのような走行経路の一例が図3に示されている。
図3で用いられている走行パターンは、圃場面の外周領域を渦巻き状に周回する周回走行パターンと、外周領域の内周側に位置する中央領域を直線状(又は湾曲状)に往復する直進走行パターンとからなる。周回走行パターンで用いられる走行経路は、圃場面の各辺に沿った直進経路と、圃場面の各コーナでの方向転換経路とからなる。直進走行パターンで用いられる走行経路は、複数の平行な直進経路と、各直進経路をつなぐUターン経路とからなる。外周領域の幅は、Uターン経路に必要な面積から決定される。直線経路は、圃場面の各辺に平行に延びるとともに、その間隔は、トラクタの作業幅(正確にはオーバーラップ幅を考慮した作業幅)に基づいて決定される。
さらに、農道から出入口を通過して圃場に進入し、内側走行経路と接続する進入経路、及び周回走行経路に接続して圃場から出入口を通過して農道に抜ける退出経路が決定される。耕耘作業の場合、先に直進走行パターンでの作業走行が行われ、次いで周回走行パターンでの作業走行が行われ、そのまま出入口を通って圃場から出るやり方が一般的である。したがって、進入経路は、出入口の通過方向に沿って延びて直進走行パターンにおける直進経路の端点にスムーズにつながるように決定され、退出経路は、出入口の通過方向に沿って延びて周回走行パターンの直進経路にスムーズにつながるように決定される。
走行経路生成部64は、このようにして生成された、進入経路、周回走行パターンでの走行経路、周回走行パターンでの走行経路、退出経路を順次つなぐことにより、この圃場面をトラクタが自動走行するための全ての走行経路を生成する。
この実施形態では、圃場管理モジュール6は、さらに起伏データ生成部65を備えている。起伏データ生成部65は、畔作業における、昇降機構31の昇降量、車体1の傾斜度、測位データに含まれている高さデータのうちの少なくとも1つを用いて、畔の高さ及び畔近傍の圃場面の起伏状態を示す起伏データを生成する。もちろん、起伏データ生成部65は、畔作業以外の圃場作業中においても、圃場面の起伏状態を示す起伏データを生成することができる。
圃場管理モジュール6で生成されたデータは、通信制御部40を介して管理コンピュータ100の圃場情報格納部101に格納される。これにより、トラクタ以外の圃場作業車(田植機、コンバイン、施肥機など)との間で、圃場面地図データなどのデータ共有が可能となる。
この実施形態では、制御ユニット5に、出入口通過認識部57が備えられている。出入口通過認識部57は、自車位置算出部53によって算出された車体1の位置座標と、出入口決定部63で決定された出入口の位置座標に基づいて、車体1の出入口の通過を認識し、その際、認識信号が出力される。認識信号が出力されると、報知部56は、車体1の出入口通過の際に守らなければならない制限条件を運転者に報知する。その報知内容は、片ブレーキの禁止、搭載作業装置の安定姿勢維持、低車速の維持、大きな操舵角の禁止などである。もちろん、認識信号が出力されると、自動的に、制限条件を守るべく、車両走行機器群71や作業装置機器群72が強制制御される構成を採用してもよい。
さらに、この実施形態では、畔作業装置30を用いた畔作業が効率的に行われるように、走行制御部50に方位維持制御部52aが備えられている。方位維持制御部52aは、所定距離の手動走行で取得された測位データに基づいて算出された基準走行方位を目標走行方位として、車体1を自動操舵する。方位維持制御部52aは、畔作業装置30を用いて畔を形成しながら所定距離だけ手動で直進走行している間に車体1の位置座標を取得し、当該位置座標に基づいて、その直進走行における走行方位(走行軌跡の向き)を求める。走行方位が求められると、方位維持制御部52aは、当該走行方位を目標走行方位として自動操舵を行う。これにより、運転者は、最初の数mを慎重に手動走行をするだけで、その後は、自動操舵で直線走行が行われるので、畔作業が簡単となる。
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施形態では、畔作業装置30は、トラクタに連結され、トラクタから動力を受けるものであった。これに代えて、畔作業装置30は、自走式または人力式(歩行型)で構成することができる。そのような畔作業装置30にも、本発明による圃場地図データ生成システムを搭載することで、上述した実施形態と同様な圃場地図データを生成することが可能である。この圃場地図データ生成システムは、畔作業装置30に測位ユニット80(衛星測位ユニット80aだけでもよい)、境界位置算出部61、地図データ生成部62を搭載することで、実現する。
(2)コンクリート製などの畔が形成されている圃場において、圃場地図データを生成するためには、畔を自動または手動で走行する畔走行車に、測位ユニット80(衛星測位ユニット80aだけでもよい)、境界位置算出部61、地図データ生成部62を搭載すればよい。
(3)図4で示された機能ブロック図における各機能部は、主に説明目的で区分けされている。実際には、各機能部は他の機能部と統合または複数の機能部に分けることができる。例えば、圃場管理モジュール6の少なくとも一部は制御ユニット5に構築されてもよい。また、簡易な圃場管理モジュール6は、スマートフォンなどの衛星測位可能な汎用機器を用いて構築することも可能である。
本発明は、畔作業装置を装備する圃場作業車、及び畔作業装置単体に適用可能である。
1 :車体(走行車体)
4 :汎用端末
30 :畔作業装置
5 :制御ユニット
50 :走行制御部
51 :手動走行制御部
52 :自動走行制御部
52a :方位維持制御部
53 :自車位置算出部
54 :作業制御部
55 :走行経路設定部
56 :報知部
57 :出入口通過認識部
6 :圃場管理モジュール
61 :境界位置算出部
62 :地図データ生成部
63 :出入口決定部
64 :走行経路生成部
65 :起伏データ生成部
73 :報知デバイス
80 :測位ユニット
80a :衛星測位ユニット
80b :慣性航法ユニット
100 :管理コンピュータ
101 :圃場情報格納部
P1 :地点
P2 :地点
P3 :地点
P4 :地点
SA :GNSS衛星

Claims (8)

  1. 圃場作業車であって、
    走行車体と、
    圃場の畔に対する作業を行うために前記走行車体に装備された畔作業装置と、
    測位データに基づいて算出された車体基準位置と、当該車体基準位置と前記畔作業装置と当該畔作業装置の前記畔に対する作業箇所との位置関係から前記作業箇所の位置座標を算出し、算出された前記作業箇所の位置座標に基づいて、前記畔と圃場面との間の境界線上の境界点の位置座標を算出する境界位置算出部と、
    前記境界位置算出部によって経時的に算出された前記境界点の位置座標に基づいて、前記圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成する地図データ生成部と、を備えた圃場作業車。
  2. 前記畔が欠損している欠損領域での前記境界点の位置座標は、前記走行車体の非畔作業状態での前記欠損領域に沿った走行によって得られる前記測位データに基づいて算出される請求項1に記載の圃場作業車。
  3. 前記畔が欠損している欠損領域での前記境界点の位置座標は、前記畔と圃場面との間の境界線上の境界点の位置座標または前記畔の端部の測位データに基づいて算出される請求項1に記載の圃場作業車。
  4. 前記畔作業装置の状態を示す信号に基づいて、前記圃場面への進入及び前記圃場面からの退出のための圃場出入口の位置座標を決定する出入口決定部が備えられている請求項1から3のいずれかに記載の圃場作業車。
  5. 前記測位データに基づいて算出された前記走行車体の位置座標と前記圃場出入口の位置座標とに基づいて、前記走行車体の前記圃場出入口の通過を認識する出入口通過認識部が備えられ、前記走行車体の前記圃場出入口の通過が報知される請求項4に記載の圃場作業車。
  6. 所定距離の手動走行で取得された前記測位データに基づいて算出された基準走行方位を目標走行方位として、前記走行車体を自動操舵する方位維持制御部が備えられている請求項1から5のいずれか一項に記載の圃場作業車。
  7. 前記畔作業装置は、昇降機構を介して前記走行車体に装備されており、
    前記昇降機構の昇降量、前記走行車体の傾斜度、前記測位データに含まれている高さデータのうちの少なくとも1つを用いて、前記圃場面の起伏状態を示す起伏データを生成する起伏データ生成部が備えられている請求項1から6のいずれか一項に記載の圃場作業車。
  8. 圃場の畔によって境界付けられた圃場面の外形を示す圃場面地図データを生成する圃場地図データ生成システムであって、
    測位データに基づいて算出された車体の車体基準位置と、当該車体基準位置と前記畔に対する作業を行うために前記車体に装備された畔作業装置の前記畔に対する作業箇所との位置関係から前記作業箇所の位置座標を算出し、算出された前記作業箇所の位置座標に基づいて、前記畔と前記圃場面との間の境界線上の境界点の位置座標を算出する境界位置算出部と、
    前記境界位置算出部によって経時的に算出された前記境界点の位置座標に基づいて前記圃場面地図データを生成する地図データ生成部と、を備えた圃場地図データ生成システム。
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