JP7066406B2 - 記録装置、記録方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッド内のインクを循環させる記録装置、記録方法、およびプログラムに関するものである。
特許文献1には、記録ヘッドの吐出口近傍に生じやすい増粘インク(濃縮インク)の影響を抑えるために、吐出口近傍のインクを循環させる構成が記載されている。
特開2014-531349号公報
記録ヘッドの吐出口近傍のインクを循環させることにより、吐出口近傍のインクの高濃度化は抑制することができる。しかし、時間の経過に伴って、循環経路内において循環するインクの濃縮が徐々に進行して、循環経路内のインクの濃度が高くなって高粘度化する。このようにインクが高粘度化した場合、吐出口からインクが吐出されてから次のインクの吐出までの間に、吐出口内に対するインクの充分な供給(リフィル)が間に合わず、インクの吐出量がインクの濃縮前よりも少なくなる。この結果、インクの濃縮に伴って画像の記録濃度が低下してしまう。
本発明の目的は、循環経路内におけるインクの濃縮の進行の影響を抑えて、高品位の画像を記録することができる記録装置、記録方法、およびプログラムを提供することにある。
本発明の記録装置は、圧力室内のインクを吐出口から吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させる移動手段と、前記圧力室と外部との間においてインクを循環させる循環経路と、前記循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得手段と、前記濃度情報が示すインクの濃度が高いほど前記吐出口から吐出されるインクの吐出量を多く設定するように、前記濃度情報に基づいて前記吐出量を設定する設定手段と、前記設定手段によって設定された前記吐出量のインクを前記吐出口から吐出させるように、前記記録ヘッドを制御する制御手段と、を備え、前記濃度取得手段は、前記循環経路内のインクの初期量に関する初期量情報と、前記循環経路内のインクの消費量に関する消費量情報と、前記記録ヘッドからのインクの蒸発量に関する蒸発量情報と、に基づいて、前記濃度情報を取得することを特徴とする。
本発明によれば、循環経路内におけるインクの濃度が高いほどインクの吐出量を多く設定することにより、インクの濃縮の進行に拘わらず、高品位の画像を記録することができる。
本発明の第1の実施形態における記録装置の概略斜視図である。 図1における記録ヘッドの概略平面図である。 図2におけるヒータボードを説明図である。 図1の記録装置におけるインクの循環経路の説明図である。 図1の記録装置の制御系のブロック図である。 インクの濃縮の前後におけるインクの吐出量の説明図である。 インクの濃縮の前後において形成されるドットの説明図である。 インクの濃度と吐出数との関係の説明図である。 図1の記録装置における画像処理の説明図である。 記録動作中におけるインクの蒸発量の算出処理を説明するためのフローチャートである。 非記録動作中におけるインクの蒸発量の算出処理を説明するためのフローチャートである。 インク消費量の算出処理を説明するためのフローチャートである。 インク濃度の算出処理を説明するためのフローチャートである。 複数の吐出口からのインクの吐出量が等しい場合に形成されるドットパターンの説明図である。 複数の吐出口からのインクの吐出量が異なる場合に形成されるドットパターンの説明図である。 HS処理後に形成されるドットドットパターンの説明図である。 本発明の第2の実施形態における画像処理の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置(以下、「記録装置」とも称する)の内部構成の説明図である。本例の記録装置は、いわゆるフルライン方式の記録装置としての適用例である。
給送部101から給送される記録媒体Pは、搬送ローラ対103および104に挟持されながら、+X方向(搬送方向)に所定の速度で搬送され、記録ヘッド105、106、107、108によって画像が記録されてから排送部102へ排送される。記録ヘッド105~108は、搬送方向の上流側の搬送ローラ対103と、その下流側の搬送ローラ対104と、の間において、搬送方向に沿って配列されており、後述するように、記録データにしたがって+Z方向にインクを吐出する。記録ヘッド105、106、107、および108は、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックのインクを吐出する。
記録媒体Pは、ロール状に巻かれて給送部101に保持される連続シートであってもよく、あるいは、予め規格サイズに切断されたカットシートであってもよい。記録媒体Pが連続シートの場合は、記録ヘッド105~108による記録動作が終了した後、カッタ109によって所定の長さに切断されてから、そのサイズ毎に排送部102の排出トレイ上に分類される。
(記録ヘッド)
図2は、本実施形態におけるシアンインク用の記録ヘッド105の説明図である。記録ヘッド105~108はいずれも同様の構成であるため、以降においては、記録ヘッド105の構成を代表して説明する。
図2のように、本例の記録ヘッド105には、15個のヒータボード(記録素子基板)HB0~HB14が設けられている。Y方向において互いに隣接するヒータボードは、それぞれのY方向の端部が一部重畳するように配備されている。このように、15個のヒータボードHB0~HB14がY方向に並べられた記録ヘッドを用いることにより、単体のヒートボードによって構成される長尺な記録ヘッドと同様に、Y方向に長い幅を有する記録媒体の全域に記録を行うことができる。
図3はヒータボードHB0の説明図である。ヒータボードHB0~HB14はいずれも同様に構成されているため、ヒータボードHB0の構成を代表して説明する。図3(a)は、ヒータボードHB0の概略平面図、図3(b)は、ヒータボードHB0の一部の拡大平面図、図3(c)は、ヒータボードHB0の断面図である。
図3(a)のように、ヒータボードHB0には、吐出口列22、サブヒータ(加熱素子)23、および温度センサ(検出素子)24が設けられている。吐出口列22には、シアンインクを吐出するための複数の吐出口12がY方向に配列されている。吐出口12と連通する圧力室13には、インクを吐出するためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子が備えられている。吐出エネルギー発生素子(記録素子)としては、電気熱変換素子(ヒータ)あるいはピエゾ素子などを用いることができる。本例の場合は、吐出エネルギー発生素子として、吐出口12と対向する位置にインク吐出用のヒータ11が備えられている。ヒータ11に駆動パルスを印加して熱エネルギーを生成させることにより、圧力室13内のインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口12からインクを吐出させることができる。吐出口列22を構成する吐出口12に対応する吐出エネルギー発生素子(記録素子)の列は、記録素子列ともいう。
サブヒータ23は、ヒータボードHB0内における記録素子近傍のインクを、それが吐出口12から吐出されない程度に加熱するためのヒータである。温度センサ24は、ヒータボードHB0内の記録素子近傍の温度を検出するためのセンサである。後述するように、記録動作中および記録動作前に、温度センサ24の検出温度に基づいてサブヒータ23を駆動することにより、ヒータボードHB0内のインクを所望の温度に制御する。本例においては、ヒータボードHB0に対して、1つのサブヒータ23と1つの温度センサ24が設けられている。しかし、ヒータボードHB0に複数のサブヒータ23と複数の温度センサ24を設けてもよい。
インク吐出用のヒータ11は、図3(b)のように、隔壁によって区画された圧力室13の内部に設けられている。また、吐出口列22の+X方向側の位置にはインクの供給口14が設けられ、その-X方向側の位置にはインクの回収口15が設けられている。本例の場合は、2つの吐出口12に対して、供給口14と回収口15が1つずつ設けられている。
ヒータボードHB0は、図3(c)のように3つの層から構成されている。すなわち、Siにより形成される基板19の一方側に、感光性樹脂により形成される吐出口形成部材18が積層され、基板19の他方側に支持部材20が接合されている。吐出口形成部材18には吐出口12が形成され、吐出口形成部材18の内部には、吐出口12と連通する圧力室13が形成される。基板19の一方側にはヒータ11が配置され、基板19の内部には、インクの共通供給路16とインクの共通回収路17と、が形成されている。さらに基板19には、共通供給路16と圧力室13の一方側とを連通する供給口14と、共通回収路17と圧力室13の他方側とを連通する回収口15と、が形成されている。
共通供給路16および共通回収路17は、吐出口12が配列されているY方向の全域に亘って延在するように形成されている。後述するように、共通供給路16と共通回収路17との間に圧力差が生じるように、インクの圧力が制御される。その圧力差により、記録動作によって吐出口列22内の一部の吐出口12からインクが吐出されているときに、吐出口列22内においてインクを吐出していない吐出口12にインクの流れが生じる。具体的には、図3(c)中の矢印のように、共通供給路16内のインクが供給口14、圧力室13、および回収口15を経由して、共通回収路17へと流れる。吐出口12からのインク中の揮発成分の蒸発により吐出口12および圧力室13に生じた増粘インクおよび泡などの異物は、このようなインクの流れによって、共通回収路17に回収することができる。また、支持部材20は、基板19内の共通供給路16および共通回収路17の壁の一部を形成する蓋としての機能を有する。
(インクの循環経路)
図4は、本実施形態に適用されるインクの循環経路の説明図である。記録ヘッド105~108におけるインクの循環経路は同様に構成されているため、以下においては、記録ヘッド105におけるインクの循環経路のみを代表して説明する。
メインタンク1003内のインクは、第3循環ポンプ(P1)1004および負圧制御ユニット230を介して記録ヘッド105に供給されてから、第1循環ポンプ(P2)1001と第2循環ポンプ(P3)1002を介してメインタンク1003に回収される。このような一連のインクの供給および回収のための経路をインクの循環経路という。記録ヘッド105は、高圧側の第1循環ポンプ(P2)1001、低圧側の第2循環ポンプ(P3)1002、およびインクを収納するメインタンク(インクタンク)1003に接続される。メインタンク1003は、その内部と外部とを連通する大気連通口(不図示)によって、インク中の気泡を外部に排出することができる。メインタンク1003内のインクは、画像の記録動作、および記録ヘッドの吐出状態を良好に維持するための回復動作(予備吐出、吸引排出、加圧排出などを含む)によって、消費される。メインタンク1003は、内部が空になったときに記録装置から外されて交換される。
記録ヘッド105内の複数のヒータボードHB0~HB14のそれぞれには、上述したように、共通供給路16と共通回収路17が形成され、それらの間に、供給口14および回収口15を介して複数の圧力室13が連通されている。図4においては、ヒータボードHB0~HB14のうちのヒータボードHB0のみを示している。実際には、ヒータボードHB0~HB14が直列に接続されており、ヒータボードHB0がインクの循環方向の最上流側(図4中の右側)に位置し、ヒータボードHB14がインクの循環方向の最下流側(図4中の左側)に位置している。つまり、ヒータボードHB0~HB14の番号が大きいほど、インクの循環方向の下流側に位置している。
第1循環ポンプ1001は、負圧制御ユニット230の接続部111aおよび記録ヘッド105の出口211bを通して、共通供給路16内のインクを吸引してメインタンク1003に戻す。第2循環ポンプ1002は、負圧制御ユニット230の接続部111bおよび記録ヘッド105の出口212bを通して、共通回収路17内のインクを吸引してメインタンク1003に戻す。第1循環ポンプ1001および第2循環ポンプ1002としては、定量的な送液能力を有する容積型ポンプが好ましい。具体的には、チューブポンプ、ギアポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジポンプ等を挙げることができる。また、一般的な定流量弁またはリリーフ弁をポンプの出口に配備して、一定流量を確保する形態であってもよい。
記録ヘッド105の駆動時には、第1循環ポンプ1001および第2循環ポンプ1002によって、共通供給路16および共通回収路17のそれぞれに、図4中の矢印A方向(供給方向)および矢印B方向(回収方向)に一定量のインクが流される。その流量は、各ヒータボードHB0~HB14間の温度差を記録画像の画質に影響しない程度に小さくできる量とする。ただし、その流量が大き過ぎた場合には、記録ヘッド105内の流路の圧損の影響により、各ヒータボードHB0~HB14内の負圧の差が大きくなり過ぎて、記録画像の濃度ムラが生じるおそれがある。そのため、各ヒータボードHB0~HB14間の温度差および負圧差を考慮して、共通供給路16および共通回収路17内におけるインクの流量を設定することが好ましい。
負圧制御ユニット230は、第3循環ポンプ1004と記録ヘッド105との間の流路に設けられている。負圧制御ユニット230は、記録画像の濃度(インクの吐出量に対応)に応じてインクの循環系におけるインクの流量が変動した場合でも、記録ヘッド105内のインクの圧力を一定に維持する機能を有する。負圧制御ユニット230を構成する2つの圧力調整機構230a、230bは、それらよりも下流側の流路内の圧力を、所望の設定圧を中心とする一定の範囲内に制御できる構成であればよく、どのような機構を用いてもよい。一例として、いわゆる減圧レギュレーターと同様の機構を採用することができる。減圧レギュレーターを用いた場合には、図4のように、第3循環ポンプ1004によって、インクの供給ユニット220を通して負圧制御ユニット230の上流側の流路内を加圧することが好ましい。これにより、メインタンク1003と記録ヘッド105との間の水頭圧が記録ヘッド105に及ぼす影響を抑制して、記録装置におけるメインタンク1003のレイアウトの自由度を高めることができる。
第3循環ポンプ1004は、負圧制御ユニット230の接続部111cおよびフィルタ221を介して圧力調整機構230a、230bに接続される。第3循環ポンプ1004は、記録ヘッド105の駆動時におけるインクの循環流量の範囲において、一定圧以上の揚程圧を有するものであればよく、ターボ型ポンプまたは容積型ポンプなどが使用できる。例えば、ダイヤフラムポンプなどが適用可能である。また、第3循環ポンプ1004の代わりに、負圧制御ユニット230に対して、ある一定の水頭差をもって配置された水頭タンクを適用することも可能である。
負圧制御ユニット230における2つの圧力調整機構230a、230bには、それぞれ異なる制御圧が設定される。圧力調整機構230aは、相対的に高圧に設定されるため図4では「H」と記載し、圧力調整機構230bは、相対的に低圧に設定されるため図4では「L」と記載する。圧力調整機構230aは、供給ユニット220内を経由して、記録ヘッド105におけるインクの共通供給路16の入口211aに接続される。圧力調整機構230bは、供給ユニット220内を経由して、記録ヘッド105における共通回収路17の入口212aに接続される。
このように、共通供給路16の入口211aには高圧側の圧力調整機構230aが接続され、共通回収路17の入口212aには低圧側の圧力調整機構230bが接続されることにより、それらの共通供給路16と共通回収路17との間に負圧差が生じる。そのため、共通供給路16および共通回収路17内を矢印AおよびB方向に流れるインクの一部は、供給口14、圧力室13、および回収口15を通して矢印C方向に流れる。
このように、記録ヘッド105においては、インクが各ヒータボードHB0~HB14内の共通供給路16および共通回収路17内を矢印AおよびB方向に流される。したがって、共通供給路16および共通回収路17内のインクの流れによって、各ヒータボードHB0~HB14において発生する熱を外部へ排出することができる。
(記録制御系)
図5は、本実施形態の記録装置における記録制御系の説明図である。以下においては、記録ヘッド105~108のうち、記録ヘッド105に関わる記録制御系のみを代表して説明する。
記録装置は、エンコーダセンサ301、DRAM302、ROM303、コントローラ(ASIC)304、記録ヘッド105~108を備える。コントローラ304には、記録データ生成部305、CPU306、吐出タイミング生成部307、温度値格納メモリ308、加熱制御部309、加熱テーブル格納メモリ314、およびデータ転送部310~313が備えられている。CPU306は、ROM303に格納されたプログラムを読み込んで実行することにより、各モータなどのドライバを駆動する等、記録装置全体の動作を制御する。また、ROM303には、CPU306が実行する各種制御プログラムの他に、記録装置の各種動作に必要な固定データが格納される。例えば、記録装置における記録制御を実行するために用いられるプログラムが記憶される。
DRAM302は、CPU306の作業領域、および種々の受信データの一時的な格納領域、および各種設定データの記憶領域として用いられる。DRAM302は複数実装してもよく、またDRAMとSRAMの両方を実装して、アクセス速度の異なる複数のメモリによって構成してもよい。記録データ生成部305は、記録装置の外部のホスト装置(PC)から受信した画像データに対して、色変換処理および量子化処理等の実行することにより、記録ヘッド105~108がインクを吐出するための記録データを生成してDRAM302に格納する。
エンコーダセンサ301は、記録ヘッド105~108のそれぞれと、記録媒体Pと、の相対位置を検出する。吐出タイミング生成部307は、エンコーダセンサ301が検出した位置情報に基づいて、後述するように、記録ヘッド105~108のそれぞれのインクの吐出タイミングを示す吐出タイミング情報を生成する。4つのデータ転送部310~313は、吐出タイミング生成部307によって生成された吐出タイミングに合わせて、DRAM302に格納された記録データを読み出す。温度値格納メモリ308には、各記録ヘッド105~108における各ヒータボードHB0~HB14の温度情報が格納される。加熱制御部309は、温度値格納メモリ308に格納された温度情報と、加熱テーブル格納メモリ314に格納されたテーブルと、に基づいて、各ヒータボードHB0~HB14の加熱条件を定める加熱情報を生成する。
データ転送部310~313は、それぞれ、これらの記録データおよび加熱情報を記録ヘッド105~108に転送する。記録ヘッド105~108は、加熱情報に基づいて種々の加熱動作を行いながら、記録データに基づいてインク吐出用のヒータ11を駆動することにより、そのヒータ11に対応する吐出口12から圧力室内のインクを吐出する。記録ヘッド105~108内の各ヒータボードにおける温度センサ24の検出温度は、加熱制御部309に入力される。加熱制御部309は、温度センサ24によって新たに検出された温度情報を温度値格納メモリ308に格納して、温度情報を更新する。次の加熱情報の生成タイミングにおいては、このように更新され後の温度情報が用いられる。
(インクの濃縮による画像影響)
インクの循環経路を有する記録装置においては、吐出口12からのインク中の揮発成分の蒸発などによって、吐出口12の近傍においてインクの濃縮(濃度増加)が生じた場合、その濃縮されたインクは、循環経路を通して吐出口12の近傍から除去される。そのため、吐出口12の近傍のみにおいてはインクの濃縮の進行が避けられるものの、インクの循環経路全体においてはインクの濃縮が徐々に進行するおそれがある。
インクの濃度が高くなると粘性も高くなり、その分、記録ヘッドのインク流路内における圧力損失が大きくなる。インクが高くなった場合には、吐出口12からインクが吐出された後、圧力室13内にインクが供給(リフィル)される際に、圧力室内13内にインクが充分にリフィルされなくなる。吐出口12からの次のインクの吐出動作までに、インクの充分のリフィルが間に合わない場合には、インクの吐出量がインクの濃縮前よりも少なくなる。
図6は、インクの濃縮と吐出量との関係の説明図である。
記録ヘッド105に、1200dpiの記録解像度に対応する吐出口12(1),12(2),12(3),12(4)が形成され、記録媒体Pの搬送方向における記録解像度が1200dpiとなるように、記録ヘッド105を駆動した場合を想定する。吐出口12(1),12(2),12(3),12(4)から吐出されるインクによって、記録媒体P上にドットD(1),D(2),D(3),D(4)が形成される。吐出口12(1),12(3)からは、1200dpiの解像度に対応する比較的短い間隔でインクが吐出され、吐出口12(2),12(4)からは、ドットD(2),D(4)が1画素分形成されない比較的長い間隔でインクが吐出される。
このような場合に、インクの濃縮前は、図6(a)のように、全ての吐出口から所望量のインクが吐出されて、同様の大きさのドットが形成される。一方、インクの濃縮後は、図6(a)のように、比較的短い間隔でインクを吐出する吐出口12(1),12(3)に対しては、インクのリフィルが間に合わないため、インクの吐出量が少なくなってドットD(1),D(3)が小さくなる。比較的長い間隔でインクを吐出する吐出口12(2),12(4)に対しては、インクのリフィルが間に合うためにインクの吐出量は変化せず、インクの濃縮前と同様の大きさのドットD(1),D(3)が形成される。さらに、インクの濃縮が進行した場合には、吐出口12(1),12(3)からはインクが吐出されなくなり、吐出口12(2),12(4)から吐出されるインクの量は少なくなる。このように、インクの濃縮の前後においてインクの吐出量が変化するため、ドットの形態が変化して画像の記録品位に大きな影響を及ぼすことになる。
図7は、インクの前後において形成されたドットの説明図である。インクの濃縮前に形成されるドットD(a)に対して、インクの濃縮後に形成されるドットD(b)は小径となる。
図8は、インクの濃縮の前後における階調特性の説明図である。図8の横軸はインクの吐出数であり、その縦軸は、ドットによって記録される画像の濃度である。インクの濃縮後は、インクの濃縮前に比べて、記録媒体の記録面に対するインクの被覆率が低下するため、同じインク発数でも濃度が出ないため、図8のような階調特性となる。特に、吐出口からインクを連続吐出した際に、規定量のインクが吐出されるように記録ヘッドが設計されている場合には、インクが濃縮して増粘することにより、インクの連続吐出時にインクのリフィルが間に合わず、インクの吐出量が規定量よりも少なくなる。インクの連続吐出によって記録される高階調レベルの画像から、インクのリフィルが間に合わなくなって画像の濃度が低下する。
(画像処理)
図9は、本実施形態における画像処理の説明図である。
入力色変換部901は、入力した画像データを、記録装置の色再現域に対応した画像データに変換する。本例の場合、入力する画像データは、モニタの表現色であるsRGB等の色空間座標中において、色座標(R,G,B)を示すデータである。入力色変換部901は、マトリクス演算処理または三次元LUTを用いた処理等の既知の手法によって、各8ビットのR、G、Bの入力画像データを、記録装置の色再現域の画像データ(R´,G´,B´)に変換する。本例においては、三次元ルックアップテーブル(3DLUT)を用い、補間演算を併用して変換処理を行う。
インク色変換部902は、入力色変換部901によって処理された各8ビットの画像データ(R´,G´,B´)を、記録装置において用いるインクの色信号データに対応する画像データに変換する。本例においては、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクを用いるため、RGB信号の画像データを、K、C、M、Yに対応する各8ビットの色信号の画像データに変換する。また、本例の場合、このような色変換の処理は、入力色変換部901の処理と同様に、三次元ルックアップテーブルを用い、補間演算を併用して行う。他の色変換の手法として、マトリクス演算処理等の手法を用いることもできる。また、インクの数はK、C、M、Yの4色に限定されず、濃度の薄いライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、グレー(Gy)等のインクを用いてもよい。
TRC(Tone Reproduction Curve)処理部903は、インク色変換部902において処理された、各8ビットのインク色信号から成る画像データを処理する。すなわち、量子化データ記録部905においてインク色毎に形成されるドットの数を調整するための補正を行う。具体的には、記録媒体に形成されるドットの数と、そのドットの数に応じて実現される記録媒体上の光学濃度と、は線形の関係にないため、それらの関係を線形とするように、各8ビットの画像データを補正して、記録媒体に形成されるドットの数を調整する。入力データを出力データに変換する方法としては、1次元のルックアップテーブル(LUT)を用いる方法がある。本例においては、TRC処理部903の補正パラメーターとしてLUTを用いる。
量子化処理部904は、TRC処理部903において処理された各8ビット(256値)のインク色毎の画像データを量子化処理して、記録「1」または非記録「0」を表す1ビットの2値データを生成する。このような量子化処理の出力は、単位面積当たりのインクの吐出数としてもよい。また、量子化方法としては、誤差拡散法およびディザ法の他、種々の方法を用いることができる。量子化データ記録部905は、量子化処理部904によって生成された2値データ(ドットデータ)に基づいて記録ヘッドを駆動することにより、記録媒体上に各色のインクを吐出して画像を記録する。
(記録濃度の補正方法)
上述したように、TRC処理部903は、記録媒体に形成されるドットの数と、そのドットの数に応じて実現される記録媒体上の光学濃度と、を線形の関係とするように、画像データを補正して記録媒体に形成されるドットの数を調整する。しかし、図8のように、インク濃縮によって階調特性が変化した場合には、TRC処理部903によって調整したドットの数では、記録媒体上の光学濃度との線形の関係が保たれなくなる。
このような線形性の関係が保たれなくなった場合には、記録画像のカラーバランスが崩れて、その画質に影響を与える。さらに、インクの濃縮率はインク色毎に異なる場合がある。吐出口12の近傍に生じたインクの濃縮は、インクの循環によってインクの循環経路の全体において徐々に進行する。このようなインクの濃縮は、インクの吐出に使用されない吐出口12の数が多いインク色ほど、濃縮の進行が早い。例えば、赤い画像を含むフォーマットを多く記録する場合には、シアンインクがあまり使用されないため、シアンインクの濃縮は他のインクに比べて進行が早い。
そのため、このようなインクの濃縮の程度に関する濃度情報を推定または検知し、その濃度情報に基づいて、TRC処理部903におけるLUTを切り替える。本実施形態においては、図9における濃縮推定部909によってインクの濃縮を推定し、その推定結果に基づいて、LUT選択部910がLUTを選択する。LUT設定部911は、その選択されたLUTをTRC処理部903におけるLUTとして設定する。図8のように、インクの濃縮の進行に伴って記録画像の濃度が低くなるため、インクの濃縮の程度に応じてインクの吐出数を多くするようにLUTを切り替える。
また、循環経路内のインクは、ある程度の時間を要して徐々に濃縮されため、1ページの記録媒体に対する記録動作中にLUTを変更した場合には、記録画像の濃度が急激に変化して、記録画像の品位が損なわれるおそれがある。したがって、LUTを変更するタイミングは、1ページに対する記録動作中ではなく、前後のページに対する記録動作の間であることが望ましい。つまり、複数の記録媒体が連続的に記録される場合に、先行の記録媒体に対する記録動作と、後続の記録媒体に対する記録動作と、の間において、LUTを切り替えてインクの吐出量を変更することが望ましい。例えば、予め実験室において、濃縮度が異なる複数のインクのそれぞれに対応するLUTを生成して、記録装置の本体内に格納しておく。そして、それらのLUTの中から、使用するLUTをインクの濃縮情報に応じて切り替えることにより、ドットの数と光学濃度との関係の線形性を保つことができる。また、このような補正パラメーターとしてのLUTは、予め格納しておかなくてもよく、記録装置の本体においてインクの濃度情報に基づいて生成してもよい。また、インク色毎に濃縮の状態が異なるため、インク色毎にLUTを切り替えることが望ましい。
階調レベルが低い明るい画像を記録する場合、つまり記録媒体上に形成されるドットの間隔が充分に離れている場合には、インクの濃縮の影響を受けやすいため、インクの吐出数を増やす程度を大きくする。ドットが重なり合う程度が大きくなるほど、インクの濃縮の影響を受けやすいためインクの吐出数を増やす程度を小さくする。
例えば、記録解像度が600dpiであって、600dpiの格子にドットを2つずつ形成可能な記録装置において、ドットの径が42μmであった場合、600dpiの各格子にドットを1つずつ形成したときにはインクによる記録媒体の被覆率は77%となる。この場合よりも階調レベルが高い暗い画像を記録するときには、ドットの一部が重なるため、インク濃縮による記録濃度の低下を抑制するためのインクの吐出数の増加率は小さくする。また、ドットの径が42μmよりも小さい場合には、インクの吐出数を増やして、ドットの形成数を多くすることができる。しかし、被覆率が77%の明るい画像の階調レベルにおいては、ドットの一部が重なってしまうため、ドットの径が42μmの場合に比べてインクの吐出数の増加率を小さくする。ドットの径が42μmよりも大きい場合も同様に、被覆率が77%の明るい画像の階調レベルにおいては、ドットの一部が重なってしまうためインクの吐出数の増加率を小さくする。
本実施形態においては、TRC処理部903のLUTを切り替えることによって、インクの吐出数を増加させた。しかし、このようなLUTの切り替え以外の方法によってインクの吐出量を調整してもよい。
(インク濃度の検知)
インクの濃度の検知方法としては、例えば、メインタンクとは別にサブタンクをインクの循環経路に配備し、そのサブタンク内のインクの濃度を濃度センサによって検知する方法がある。濃度センサとは、例えば、ガラスの板のような透明なセルの間にインクを流し込み、その部分に光を当てて透過量を測定することにより、その透過量の対応するインクの濃度を検出するセンサを用いることができる。その他、インクに電流を流して、その導電率に基づいてインクの濃度を検出することも可能である。これらの方法により検出された情報も濃度情報という。
(インク濃度の推定)
本実施形態においては、インクの循環経路内におけるインクの蒸発量V、インクの消費量In、およびインクの初期量Jに関する情報(蒸発量情報、消費量情報、初期量情報)を取得(蒸発量取得、消費量取得、初期量取得)する。そして、これらの情報に基づいて、インクの濃度に関する濃度情報を取得(濃度取得)する。このような濃度情報は、インクの種類毎に取得する。以下においては、このような濃度情報を取得するための処理として、代表的に、ある1色のインクの濃度情報を取得するための処理を「1.インクの蒸発量の算出」、「2.インクの消費量の算出」、および「3.インクの濃度の算出」に分けて説明する。
1.インクの蒸発量の算出
本実施形態においては、まず、記録動作時におけるインクの蒸発量Vxと、非記録動作時におけるインクの蒸発量Vyと、を算出し、それらの和をトータルの蒸発量V(=Vx+Vy)とする。
1-1.記録動作時におけるインクの蒸発量Vxの算出処理
図10は、記録動作時におけるインクの蒸発量Vxの算出処理を説明するためのフローチャートであり、その算出処理は、本実施形態における制御プログラムにしたがって実行される。インクの蒸発量Vxを算出するためには、インクの非吐出割合Hx、インクの蒸発レートZx、および記録時間Txを求める。
インクの蒸発量Vxの算出処理は、記録開始情報を受信してから開始し、まずは、記録に用いる記録データに基づいて、記録媒体の1ページ内におけるインクの吐出数をカウント(ドットカウント)して、ドットカウントDxを算出する(ステップS1)。その後、インクの非吐出割合Hxを算出する(ステップS2)。インクの非吐出割合Hxとは、インクを吐出可能な画素に対して、インクを吐出しない画素が占める割合に対応する。具体的には、全ての吐出口からインクを吐出(全吐出)した場合を「1」とし、このような全吐出時のドットカウントDaから、実際にインクを吐出したときのドットカウントDxを減算し、その減算値をドットカウントDaで除算した値を非吐出割合Hxとする。このような非吐出割合Hxは、各色のインクについて算出する。
次に、インクの蒸発レートZxを参照する(ステップS3)。インクの1秒当たりの蒸発量は予め測定されており、その蒸発量は、蒸発レートZxとして加熱テーブル格納メモリ314に格納されている。温度が高いほど、インクは蒸発しやすくなるため蒸発レートZxは大きい値となる。下表1に、本実施形態における蒸発レートZxの具体的な値を示す。蒸発レートZxは、ヒータボードの温度が25℃未満である場合には40μg/secとし、ヒータボードの温度が25℃以上かつ40℃未満である場合には150μg/secとし、ヒータボードの温度が40℃以上である場合には420μg/secとする。
Figure 0007066406000001
次に、記録媒体の1ページの記録に要する記録時間Txを算出する(ステップS4)。具体的には、記録媒体の1ページの長さを搬送速度により除算して、記録時間Txを算出する。次に、記録動作時におけるインクの蒸発量Vxを算出する(ステップS5)。具体的には、非吐出割合Hxと蒸発レートZxと記録時間Txとを乗算して、記録媒体の1ページの記録時におけるインクの蒸発量を算出する。そして、一連の記録動作時に記録されるページ毎の蒸発量の算出を順次繰り返して積算することにより、その一連の記録動作時におけるインクの蒸発量Vxを算出する。
1-2.非記録動作時におけるインクの蒸発量Vyの算出処理
図11は、非記録動作時におけるインクの蒸発量Vyの算出処理を説明するためのフローチャートであり、その算出処理は、本実施形態における制御プログラムにしたがって実行される。インクの蒸発量Vyを算出するためには、インクの蒸発レートZy、および非記録動作の経過時間Tyを算出する。
まずは、インクの蒸発レートZyを参照する(ステップS11)。非記録動作時における1分当たりのインクの蒸発量は予め測定されており、その蒸発量は、蒸発レートZyとして加熱テーブル格納メモリ314に格納されている。温度が高いほど、インクは蒸発しやすいくなるため蒸発レートZyは大きい値となる。非記録動作時は、記録ヘッド105~108の吐出口12がキャップ部材によって覆われているため、記録動作時と比べて、同じ経過時間当たりにおける蒸発レートは小さい。下表2に、本実施形態における蒸発レートZyの具体的な値を示す。蒸発レートZyは、ヒータボードの温度が15℃未満である場合には1μg/minとし、ヒータボードの温度が15℃以上かつ25℃未満である場合には2μg/minとし、ヒータボードの温度が25℃以上である場合には5μg/minとする
Figure 0007066406000002
次に、非記録動作中の経過時間Tyを算出してから(ステップS12)、非記録動作中におけるインクの蒸発量Vyを算出する(ステップS13)。具体的には、蒸発レートZyと経過時間Tyを乗算することによって、蒸発量Vyを算出する。
このように算出された記録動作中におけるインクの蒸発量Vxと非記録動作中におけるインクの蒸発量Vyとを加算して、トータルの蒸発量Vを算出する。
2.インクの消費量の算出
図12は、記録動作中および非記録動作中におけるインク消費量Inの算出処理を説明するためのフローチャートであり、その算出処理は、本実施形態における制御プログラムによって実行される。
まずは、記録命令があるか否かを判定し(ステップS21)、記録命令がない場合には、後述するステップS24へ移行する。記録命令がある場合には、ドットカウント等から得られる記録動作中におけるインクの消費量を算出して(ステップS22)、その消費量をインク消費量Inに加算する(ステップS23)。次に、回復命令があるか否かを判定し(ステップS24)、回復命令がない場合にはインク消費量Inの算出処理を終了する。回復命令がある場合には、予めメモリに記憶されている単位回復動において消費されるインクの消費量を参照して、実際の回復動作時におけるインクの消費量を算出し(ステップS25)、その消費量をインク消費量Inに加算する(ステップS26)。
このように本実施形態においては、記録命令および回復命令がある毎に、記録動作時および回復動作時におけるインクの消費量をインク消費量Inに加算することにより、インクの循環経路内におけるインクの消費量を管理する。
3.インクの濃度の算出
図13は、インクの循環経路内におけるインク濃度の算出処理を説明するためのフローチャートであり、その算出処理は、本実施形態における制御プログラムによって実行される。
まずは、記録命令があるか否かを判定し(ステップS31)、記録命令がなければ処理を終了する。記録命令がある場合には、先のインク濃度の算出処理において算出されたインク濃度N(x)を読み込む(ステップS32)。下表3に、本実施形態におけるインクの濃度の初期値(初期濃度)Nrefの具体的な値を示す。
Figure 0007066406000003
次に、記録動作が終了したか否かを判定し(ステップS33)、記録動作の終了を待ってステップS34へ移行し、上述のようにして算出された蒸発量V、インク消費量Inおよびインク量の初期量Jを参照する(ステップS34)。記録動作の終了後は、必要に応じて回復動作が実行される。インクの循環経路内におけるインクの初期量Jは、循環経路の形状およびインク等によって予め設定された値である。下表4に、本実施形態における初期量Jの具体的な値を示す。
Figure 0007066406000004
次に、蒸発量V、インク消費量Inインク量の初期量J、および前回の算出処理により算出されたインク濃度N(x)に基づいて、今回の記録動作および回復動作の後(記録・回復動作後という)におけるインク濃度N(x+1)を算出する(ステップS35)。以下の説明においては、今回の記録動作および回復動作の前(記録・回復動作前)における循環経路内のインク量をJ(x)とする。インクが顔料インクの場合、記録・回復動作前の段階において循環経路内に存在するインク中の顔料の量は、濃度N(x)とインク量J(x)によって{N(x)×J(x)}と表される。
一方、記録・回復動作後は、記録・回復動作前に比べて、今回の記録動作および回復動作に伴うインク消費量Inと蒸発量Vだけインクが失われているため、記録・回復動作後のインク量は、{J(x)-In-V}となる。また、記録・回復動作後の段階におけるインク濃度N(x+1)との関係から、記録・回復動作後の段階における顔料インク中の顔料の量は、{N(x+1)×(J(x)-In-V)}と表される。今回の記録動作および回復動作によって消費されるインクにも顔料が含まれているため、このような記録動作および回復動作に伴って失われる顔料の量は、インク濃度N(x)とインク消費量Inとによって{N(x)×In}と表される。顔料インク中の顔料は蒸発しないため、蒸発によって失われたインク量Vの中に顔料は含まれない。
したがって、記録・回復動作後にインクの循環経路内に存在する顔料インク中の顔料の量と、今回の記録動作および回復動作に伴って失われた顔料の量と、の和は、記録・回復動作前にインクの循環経路内に存在する顔料の量と同じである。このような関係から、下式1を導くことができる。
式1
N(x+1)×(J(x)-In-V)+N(x)×In=N(x)×J(x)
この式1から、記録・回復動作後におけるインクの循環経路内のインク濃度N(x+1)を算出する下式2が得られる。
式2
N(x+1)=N(x)×(J(x)-In)/(J(x)-In-V)
ここで、インク消費量Inおよび蒸発量Vに比べて、インク量J(x)は顕著に大きい値であるため、式2におけるインク量J(x)の項は、インク初期量Jに近似できる。そのため、下式3を導くことができる。
式3
N(x+1)=N(x)×(J-In)/(J-In-V)
本実施形態においては、上式3に基づいて、記録・回復動作後のインク濃度N(x+1)を算出する。その後、図13のステップS36において、現在の濃度N(x)をN(x+1)として更新して処理を終了する。
また、J(x)の近似を伴っていない上式2を用いて、濃度N(x+1)を算出することもできる。この場合、記録・回復動作前のインクの循環経路内のインク量J(x)を別途算出する必要があるものの、近似を伴わないため、より正確に濃度N(x+1)を算出することができる。
前述したように、このように算出された濃度N(x+1)に基づいて、LUT選択部910がLUTを選択し、その選択されたLUTは、LUT設定部911によってTRC処理部903におけるLUTとして設定される。この結果、TRC処理部903は、記録媒体上の光学濃度との線形の関係を保つようにドットの数を調整することができる。
(第2の実施形態)
記録ヘッドが長尺なラインヘッドの場合には、インク滴を吐出するノズルの製造公差のバラツキなどにより、インクの吐出特性が変化して、記録画像の濃度にずれが生じるおそれがある。第2の実施形態においては、このような濃度のずれを補正するためのヘッドシェーディング処理(以下、「HS処理」ともいう)を行う。
図14は、図1から図3のような長尺な記録ヘッド(ラインヘッド)において、それぞれの吐出口12から吐出されるインクの1滴当たりに量が全て同じ場合に、それらの吐出口12から吐出されるインクによって形成されるドットDの配置パターンの説明図である。図14(a)は、記録ヘッド105のヒータボードHB0,HB1における吐出口12の概略図であり、説明の便宜上、それぞれのヒータボードにおける吐出口12の数は4つ(12(1)~12(4),12(11)~12(14))とする。図14(b)は、図14(a)の吐出口12から吐出されるインクによって、記録媒体P上に記録された記録デューティ50%の画像の概略図である。記録デューティが100%の画像に比べて、形成されるドットDの数は半分である。ドットD(1)~D(4)は、吐出口12(1)~12(4)から吐出されるインクによって形成され、ドットD(11)~D2(14)は、吐出口12(11)~12(14)から吐出されるインクによって形成されるドットである。
記録媒体P上において、図14(a)の左側の領域A1を第1エリア、右側の領域A2を第2エリアとする。また図14においては、説明の便宜上、吐出口12とドットDの大きさは等しく表している。吐出口12からのインクの1滴当たりの吐出量は、吐出口12の内径以外の原因によっても異なる。しかし、後述する図15および図16においては、説明の便宜上、インクの吐出量が多い吐出口12を大きな円によって表し、インクの吐出量が少ない吐出口12を小さい円によって表す。また、吐出口12から吐出されるインク滴は、主滴と小滴(サテライト液滴)とを含む。しかし、その小滴の説明および図示は省略する。図14における全ての吐出口12からは、標準的な量のインクが標準的な方向に吐出され、記録媒体P上には、同じ大きさのドットDが一定の間隔で形成される。
図15は、ヒータボードHB0における吐出口12からのインクの吐出量と、ヒータボードHB1における吐出口12からのインクの吐出量と、が異なる場合に、それらのインクによって形成されるドットの配置パターンの説明図である。図15(a)は、吐出口12の概略図であり、図15(b)は、記録媒体P上に形成された記録デューティ50%の画像の概略図である。ヒータボードHB0における吐出口12(12(1)~12(4))からのインクの吐出量は標準の吐出量であり、ヒータボードHB1における吐出口12(12(11)~12(14))からのインクの吐出量は標準の吐出量よりも多い。このようにインクの吐出量にバラツキがある場合には、記録媒体P上に同じ色の画像を記録したとしても記録領域によって濃度に差が生じる。図15の例においては、左側の第1エリアA1には標準の濃度のベタ画像が記録され、右側の第2エリアA2には、大きいドットDによって高濃度のベタ画像が記録される。
このようなインクの吐出特性を有する記録ヘッドを用いる場合には、HS処理による画像データを補正する。すなわち、図16のように、ヒータボードHB1に対応する記録データに対して、それに基づいて記録される画像の濃度を低くするような補正を加える。具体的には、ヒータボードHB0によって形成されるドットDの数に対して、ヒータボードHB1によって形成されるドットDの数を少なくするように、ドットの記録「1」またはドットの非記録「0」を表すドットデータを生成する。
図16(b)は、ヒータボードHB1の吐出口12によって記録デューティ50%の画像を記録するための記録データに対して、HS処理を施すことによって記録される画像の概略図である。本例においては、ヒータボードHB0によって形成されるドットD(D(1)~D2(4))の面積に対して、ヒータボードHB1によって形成されるドットD(D(11)~D2(14))の面積が2倍であると仮定する。この場合には、HS処理によって、図16(b)のように、吐出口12(12(1)~12(4))からのインクの吐出回数に対して、吐出口12(12(11)~12(14))からのインクの吐出回数を約1/2となるように記録データを補正する。これにより、第1および第2エリアA1,A2におけるインクの被覆面積をほぼ等しくすることができる。
このように、HS処理によって、記録媒体P上の各領域における画像の記録濃度がほぼ一様になるように、各領域に記録されるドット数を調整する。実際には、インクによる被覆面積と記録濃度は、必ずしも比例関係になっているとは限らないため、それらの関係に応じたHS処理が必要となる。このようなHS処理により、第2エリアA1,A2に対する記録デューティが同じ場合には、第1エリアA1におけるインクの被覆面積の和と、第2エリアA2におけるインクの被覆面積の和と、が等しくなるように、ドットの形成数が調整される。光吸収特性によって観察される第1および第2エリアA1,A2の濃度の等しくなる。
インクの吐出特性のバラツキは、例えば、大、中、小の3段階の大きさのドットによって画像を記録する4値のデータを用いる記録装置などのように、ドットの大きさが変更可能な多値のデータを用いる記録装置においても生じる場合がある。したがって本発明は、本例のような2値のデータを用いる記録装置に限定されず、3値以上の多値のデータを用いる記録装置に対しても適用することができる。
図17は、HS処理を含む画像処理の説明図である。
図17において、入力色変換部901、インク色変換部902、TRC処理部903、量子化処理部904、および量子化データ記録部905は、前述した図9の実施形態と同じであるため、説明は省略する。HS処理部912は、所定数の吐出口に対応する記録領域毎に、それぞれの記録領域に対応する画像データを変換テーブルによって変換する。すなわち、TRC処理部903において処理された各8ビット(256値)のインク色信号からなる画像データは、記録ヘッドのインクの吐出特性(インクの吐出量)に応じたインク色信号からなる画像データに変換される。本例においては、TRC処理部903と同様に、入力データと出力データとを関係付けた1次元のルックアップテーブル(LUT)を用いる。
これにより、吐出口に対応するノズルからのインクの吐出量のバラツキに起因する記録領域間(例えば、ノズル間、ヒータボード間、および記録ヘッド間に対応)の記録濃度の差を小さく抑えることができる。HS処理を行うためには、それらの記録領域のそれぞれに対応する変換テーブルを用いる。
また、このようなHS処理を伴った場合でも顔料インクの濃縮による影響は受ける。インクの濃縮が進行することにより、インクの粘度が増加して、ノズルからのインクの吐出速度が低下する。その吐出速度は、吐出口から吐出される際のインク滴の形状に影響する。ノズルの製造公差におけるインクの吐出量のバラツキのために、ノズル毎に、インクの濃縮による吐出速度の変化率が異なるため、記録濃度の変化率も異なる。インクの濃縮が進むことにより、サテライト液滴の着弾位置が変化し記録濃度が全体的に低下すると同時に、HS処理によって補正した画像の濃度ムラが再び発生する。そのため、インクの濃縮が進んだ場合には、前述したその第1の実施形態と同様に、インクの濃度情報を推定または検知し、その濃度情報に基づいて、TRC処理部903におけるLUTを切り替えてドットの吐出数を少なくする。それと同時に、HS処理部912におけるLUTを切り替えることにより、ノズルの特性の差に起因する濃度ムラも補正することができる。HS処理部912において、ノズルの特性の差に起因する濃度ムラを補正し、かつインクの濃度に応じてインクの吐出数を多くするLUTをノズル単位で用いることにより、ノズルの特性の差およびインクの濃度に起因する濃度ムラを補正することができる。このように、ノズル単位(またはヒータボードなどの単位)で最適なLUTを選択して用いることにより、インクを濃縮前と同様に、ノズルの特性の差による濃度ムラを補正することができる。インクの吐出量は、記録媒体の単位領域に対するインクの吐出数の他、インクの1滴当たりの量によっても変化させることができる。
(他の実施形態)
記録装置によっては、記録解像度、消費電力の制限、および記録媒体の種類に応じて、記録媒体の搬送速度が変更するものがある。記録解像度が低いほど記録媒体の搬送速度を高めることにより、記録物の生産性を高めることができる。記録解像度が高い場合には、記録媒体の搬送速度を低くして高画質な画像を記録することができる。また、記録媒体の搬送量は、記録装置の本体における単位時間当たりの使用可能な電力量に応じて制御される。例えば、長尺な記録ヘッド(ラインヘッド)を用いる記録装置においては、同時に多くのインク吐出用のヒータを駆動するため、記録装置の本体における単位時間当たりの使用可能な電力量によって、単位時間当たりにインクを吐出可能なノズル数が制限される。そのため、記録媒体上の広い領域に高濃度の画像を記録する場合には、記録媒体の搬送速度を下げることにより、消費電力の制限を満たすことができる。また、記録媒体の秤量または表面性などに起因する記録媒体の搬送精度との関係から、記録媒体の搬送速度の上限が制限される場合がある。
このような要因によって記録媒体の搬送速度が変更された場合には、その搬送速度に応じてインクの主滴とサテライト液滴との位置関係などが変化し、その変化は、インクの濃縮の程度によって異なる。したがって、記録媒体の搬送速度に応じて、TRC処理部のLUTを切り替えることが望ましい。
上述した実施形態においては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクが異なる記録ヘッド105~108から吐出される。しかし、記録ヘッドの形態は限定されず、例えば、1つの記録ヘッドからシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクが吐出されるような形態であってもよい。または、同一のヒータボード内にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出する吐出口列が設けられた形態であってもよい。
また、上述した実施形態においては、記録媒体の幅よりも長尺な記録ヘッドを用いて、記録ヘッドと記録媒体とを一方向に相対移動させながら記録を行うフルライン方式の記録装置について説明した。しかし、記録装置の形態は限定されず、例えば、シリアルスキャン方式の記録装置に対しても本発明は適用可能である。シリアルスキャン方式の記録装置においては、記録ヘッドを主走査方向に移動させつつ記録ヘッドからインクを吐出する記録動作と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって画像を記録する。
本発明は、インク以外の種々のインクを吐出するための液体吐出ヘッドを用いて、種々の媒体に対して種々の処理(記録、加工、塗布など)を施す液体吐出装置に対しても適用可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
12 吐出口
13 圧力室
105,106,107,108 記録ヘッド
903 TRC処理部
909 濃縮推定部
910 LUT選択部
911 LUT設定部
912 HS処理部
P 記録媒体

Claims (12)

  1. 圧力室内のインクを吐出口から吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させる移動手段と、
    前記圧力室と外部との間においてインクを循環させる循環経路と、
    前記循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得手段と、
    前記濃度情報が示すインクの濃度が高いほど前記吐出口から吐出されるインクの吐出量を多く設定するように、前記濃度情報に基づいて前記吐出量を設定する設定手段と、
    前記設定手段によって設定された前記吐出量のインクを前記吐出口から吐出させるように、前記記録ヘッドを制御する制御手段と、
    を備え
    前記濃度取得手段は、前記循環経路内のインクの初期量に関する初期量情報と、前記循環経路内のインクの消費量に関する消費量情報と、前記記録ヘッドからのインクの蒸発量に関する蒸発量情報と、に基づいて、前記濃度情報を取得することを特徴とする記録装置。
  2. 前記設定手段は、前記濃度情報に基づいて切り替えられるテーブルを用いて、前記濃度情報が示すインクの濃度が高いほど前記吐出口から吐出されるインクの吐出量を多く設定するように画像データを補正することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記テーブルは、インクの所定の吐出量と、前記所定の吐出量のインクによって前記記録媒体に記録される画像の光学濃度と、の関係によっても切り替えられることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記テーブルは、前記吐出口におけるインクの吐出特性に応じても切り替えられることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  5. 前記濃度情報は、インクの種類に応じて異なることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記消費量は、前記記録ヘッドから記録動作時に吐出されるインクの量と、前記記録ヘッドの回復動作時に消費されるインクの量と、を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記蒸発量は、記録動作時に前記記録ヘッドの前記吐出口から蒸発するインクの量と、非記録動作時に前記記録ヘッドの前記吐出口から蒸発するインクの量と、を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. インクを収納するインクタンクを更に有し、
    前記循環経路は、前記圧力室と前記インクタンクの間においてインクを循環させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記テーブルは、前記移動手段による前記相対移動の速度に応じても切り替えられることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  10. 前記記録媒体は、前記移動手段によって前記記録ヘッドに対して連続的に移動される第1および第2の記録媒体を含み、
    前記制御手段は、前記第1の記録媒体に対して前記吐出口からインクが吐出された後、かつ前記第2の記録媒体に対して前記吐出口からインクが吐出される前に、前記吐出量を変更することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 圧力室内のインクを吐出口から吐出する記録ヘッドと、記録媒体と、を相対移動させて、前記記録媒体に記録を行う記録方法であって、
    前記圧力室と外部との間の循環経路を通してインクを循環させる循環工程と、
    前記循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得工程と、
    前記濃度情報が示すインクの濃度が高いほど前記吐出口から吐出されるインクの吐出量を多く設定するように、前記濃度情報に基づいて前記吐出量を設定する設定工程と、
    前記設定工程によって設定された前記吐出量のインクを前記吐出口から吐出させるように、前記記録ヘッドを制御する制御工程と、
    を含み、
    前記濃度取得工程では、前記循環経路内のインクの初期量に関する初期量情報と、前記循環経路内のインクの消費量に関する消費量情報と、前記記録ヘッドからのインクの蒸発量に関する蒸発量情報と、に基づいて、前記濃度情報を取得することを特徴とする記録方法。
  12. 請求項11の記録方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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