JP7065871B2 - イヌの分離不安症の治療における使用のためのデクスメデトミジンまたはメデトミジン - Google Patents

イヌの分離不安症の治療における使用のためのデクスメデトミジンまたはメデトミジン Download PDF

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Description

本発明は、獣医薬の分野に関する。特に、本発明は、コンパニオン・アニマル、とりわけイヌにおける分離不安症の治療方法に関する。この方法は、そのような治療を必要とする対象にデクスメデトミジンまたはメデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含む。
分離不安症は、コンパニオン・アニマル、特にイヌの行動症状であり、動物が一匹で残されたり(left alone)、普段一緒にいる人または人々から離された際の苦痛の兆候として特徴付けられる。症状は、浅速呼吸、よだれ、吠えること、発声(vocalization)、ペーシング、振戦、排尿、排便、破壊および脱出行動などである。典型的には、単独の場合のイヌの行動は、飼い主がいる場合(不安に関連する行動を表すことは決してないかもしれない)の行動とは著しく対照的である。分離不安症を示す一部のイヌは、家中飼い主の後を追い、飼い主のごく近くに留まり、接触するなどの過度の愛着も示し得る。分離不安症を患う多くのイヌは、飼い主が、彼/彼女の出発の儀式を始めると落ち着きがなくなりべったりするように見える。
イヌの分離不安症の管理は、行動トレーニングおよび投薬である。クロミプラミン(Clomicalm)およびフルオキセチン(Reconcile)が、分離不安症の治療において最もよく使用される。イヌの分離不安症の治療のために認可された医学療法は、一般に、長期間の開始(数週間)を含み、そして効果的にするために、ペットの飼い主を対象とした良く設計された行動トレーニングの指導を伴わなければならない。時間的制約と知識不足のため、多くの動物の飼い主は、これらの指導に従うことができず、多くのイヌが治療されないまま放置されている。さらに、現在の療法は数か月間一定の投薬が必要であり、療法が、飼い主が家にいるときでもイヌの気分や性格に影響を及ぼすため、多くのイヌの飼い主はその療法に力を入れることは困難である。
したがって、迅速な作用開始と、十分簡単でペットの飼い主により行うことができるような投与である、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の効果的な医学的で非鎮静治療が必要とされている。
デクスメデトミジンおよびそのラセミ体であるメデトミジンは、静脈注射で375μg/m2、または筋肉内注射で500μg/m2のデクスメデトミジン塩酸塩、および静脈注射で750μg/m2、または筋肉内注射で1000μg/m2のメデトミジン塩酸塩の用量で、獣医学的鎮静のために塩酸塩として市販されているアルファ-2アドレナリン受容体アゴニストである。デクスメデトミジン塩酸塩は、125μg/m2の用量で口腔粘膜用ゲルとしてイヌの騒音嫌悪の治療用としても入手可能である。
今回、予期せぬことに、コンパニオン・アニマル、特にイヌの分離不安症が、デクスメデトミジンまたはメデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を、対象動物において臨床的鎮静をもたらすことのない用量で投与することにより、効果的に軽減されるということを見出した。分離不安症を軽減する作用は、現在の投薬に関連する長期間の開始時間という欠点が回避されるほど急速であることも見出された。本発明の療法は、イヌにおける現在認可されている治療では必須である行動トレーニングを欠く場合においてさえ効果的であることもまた見出された。本発明による投薬の単回用量が、少なくとも8時間、すなわちその医薬が動物の血漿に現れているよりもはるかに長い時間、効果的に分離不安症の症状を軽減するということも見出した。したがって、現在の治療に関連した定期的な薬物療法も回避される。
長期間の投薬を伴う先の治療戦略は、投与した医薬の脳神経化学への持続的な作用に依存する。神経化学におけるそのような変化は、その後、一般的に分離不安症の症状を軽減するための目標を有する行動改変トレーニングの効果的な使用を可能とする。その一方で、本発明は、投薬が、飼い主の出発の儀式またはその直後に関連したイヌの覚醒を低減するために必要な場合にのみ使用されるという総合的に異なる戦略に依存する。最も強い反応のこの時間の間の覚醒をその反応の鈍化により回避することは、分離不安症を患う個々のイヌの分離寛容に有益な効果を有するということが見出された。
したがって、本発明の一つの実施形態によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象動物に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明の別の実施形態によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を臨床的鎮静を生じないで投与することを含む方法を提供する。
本発明の別の実施態様によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含み、その対象が運動失調の兆候なく立ち上がり歩く能力を保持している方法を提供する。
本発明の別の実施形態によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含み、治療された動物が、注意力を保持し、その動物の、食べる、動くまたは刺激に応答する能力を損なわないよう完全に機能的なままである方法を提供する。
本発明の別の実施形態によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象動物に、単回用量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含み、その用量が、60分以内、好ましくは45分以内。最も好ましくは30分以内に分離不安症の症状を軽減し、かつその効果が少なくとも8時間は持続する方法を提供する。
本発明の別の実施形態によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、経粘膜ゲルの形態で、活性成分としてデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を含む有効量の組成物を、コンパニオン・アニマル、特にイヌの粘膜、特に口腔粘膜上に投与することを含む方法を提供する。
なお別の実施態様において、本発明の上記実施形態のいずれかによれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含み、その治療が、分離不安症の症状が徐々に消失するかまたは時間をかけて減少し、もはやその動物が治療を必要としなくなるまで続けられる方法を提供する。
本発明の一つの実施形態によれば、本発明は、a)デクスメデトミジンまたはメデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を活性成分として含む経粘膜ゲルの形態の組成物、b)その組成物を含むパッケージ、およびc)その組成物を、分離不安症を軽減するために、動物、とくに犬の粘膜、特に口腔粘膜上に投与するための取扱説明書を含む獣医学用キットを提供する。
本発明の一つの実施形態によれば、デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、特に塩酸塩が活性成分として使用される。本発明の別の実施形態によれば、メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、特に塩酸塩が活性成分として使用される。
本明細書において使用する場合、用語「分離不安症」は、コンパニオン・アニマル、特にイヌの行動症状を意味し、動物が一匹で残されたり、普段一緒にいる人または人々から離された際の苦痛の兆候として特徴付けられる。分離不安症の典型的な症状は、浅速呼吸、よだれ、吠えること、発声、ペーシング、振戦、排尿、排便、破壊および脱出行動などである。
本明細書において使用する場合、用語「臨床的鎮静」は、意識の完全喪失を伴わない、警戒/注意力の低下、および中枢神経系機能の低下により特徴付けられる弛緩状態を意味する。動物は、じっとして眠っているかの様であり(例えば、イヌは、一見すると横たわっている)、通常の刺激に応答しない。研究環境でのイヌの臨床的鎮静は、例えば、姿勢(横たわっている±起き上がるのが困難または起き上がれない)、あごの調子(弱くなったまたは非常に弱い)、騒音への応答(無反応)および鎮静および拘束を必要とする特定の行為を行う能力によって規定することができる。
本明細書において使用する場合、用語「コンパニオン・アニマル」は、人間がペットとして飼うのに適した動物を意味し、イヌやネコが含まれる。
本明細書において使用する場合、用語「軽減する」は、分離不安症の症状を減少させ、阻害し、予防し、抑制しまたは除去することを意味する。
本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌの分離不安症を治療するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含む方法に関する。デクスメデトミジン、メデトミジン、またはそれらの薬学的に許容され得る塩が、対象動物において、臨床的鎮静を生じない用量で効果的に分離不安症を軽減するのに有効であることを見出した。したがって、治療された動物は、注意力を保持し、治療がその動物の、食べる、動くまたは刺激(例えば、飼い主が犬を呼ぶこと)に応答する能力を損なわないよう完全に機能的なままである。
デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩は、分離不安症を患う対象動物に、例えば、静脈内または筋肉内経路により投与することができる。しかしながら、好ましくは、本発明の活性成分は、対象動物に経粘膜的に、好ましくは動物の口腔粘膜に(口腔粘膜的に)投与される。活性成分は、当技術分野において周知の組成物、例えばパッチ、ウエハー、フィルム、溶液、またはエマルジョンやゲルなどの半固形組成物を用いて口腔粘膜的に送達することができる。特に、デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を、口腔粘膜ゲルなどの半固形組成物の形態で対象動物に投与することが好ましい。
投与される活性成分の量は、例えば、臨床的鎮静の望ましくない兆候なしに、充分な分離不安症軽減効果を提供するために適切に選択される。したがって、イヌなどのコンパニオン・アニマルにおける分離不安症を軽減するために、デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、約0.05~約0.8ng/ml、より典型的には、約0.1~約0.7ng/ml、好ましくは約0.15~約0.6ng/ml、より好ましくは約0.2~約0.5ng/ml、例えば、約0.3~約0.4ng/mlであるデクスメデトミジンの血漿Cmax濃度を生じる量で適切に投与される。メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、約0.1~約1.4ng/ml、好ましくは約0.3~約1.2ng/ml、より好ましくは約0.4~約1.0ng/ml、例えば、約0.5~約0.8ng/mlであるメデトミジンの血漿Cmax濃度を生じる量で適切に投与される。
投与される薬物の実際の量は、多くの因子、例えば、治療される対象の種、年齢および体重、使用される活性成分、投与経路および組成物の種類などに依存し得る。
口腔粘膜投与を用いてイヌにおける分離不安症を治療するためには、デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、約10μg/m2~約200μg/m2、好ましくは約20μg/m2~約180μg/m2、より好ましくは、約30μg/m2~約150μg/m2の量(μg/m2の単位は、対象動物の体表面積平方メートル当たりの活性薬物のマイクログラムを意味する)で適切に投与される。口腔粘膜投与を用いてイヌにおける分離不安症を治療するためには、メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、約20μg/m2~約400μg/m2、好ましくは約40μg/m2~約360μg/m2、より好ましくは、約60μg/m2~約300μg/m2の量(μg/m2の単位は、上で説明した通りである)で適切に投与される。本発明による口腔粘膜半固形ゲルを使用する場合、デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、50~200μg/m2、好ましくは70μg/m2~180μg/m2、より好ましくは100μg/m2~150μg/m2の量で好ましく投与され、メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、100~400μg/m2、好ましくは140μg/m2~360μg/m2、より好ましくは、200μg/m2~300μg/m2の量で適切に投与される。
筋肉内注射を用いてイヌにおける分離不安症を治療するためには、デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、約1μg/m2~約40μg/m2、好ましくは約5μg/m2~約30μg/m2、例えば約10μg/m2~約20μg/m2の量(μg/m2の単位は、上で説明した通りである)で一般的に投与される。筋肉内注射を用いてイヌにおける分離不安症を治療するためには、メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩、好ましくは塩酸塩は、約2μg/m2~約80μg/m2、好ましくは約10μg/m2~約60μg/m2、例えば、約20μg/m2~約40μg/m2の量(μg/m2の単位は、上で説明した通りである)で適切に投与される。
イヌの体表面積に対する重量換算表は、当業者に周知の獣医ハンドブックにおいて容易に利用可能である。
本発明の方法に有用な半固形組成物は、例えば、ゲル、クリーム、軟膏またはペーストであり得る。好ましい組成物は、ゲルまたはエマルジョンの形態である。ゲル形態は、特に好ましい。
本発明の半固形剤形は、本技術分野に周知の方法により製造することができる。それらは、半固形製剤に通例使用される従来の医薬希釈剤および担体と薬物とを組み合わせることにより製造することができる。
本発明に使用するための特に適切な半固形獣医薬組成物は、活性成分としてデクスメデトミジンまたはメデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を含む経粘膜投与に適合した半固形ゲルの形態である。用語「半固形」は、本明細書において、中程度の応力下で流動性を有する機械-物理状態を意味する。好ましくは、本組成物は、容易に注入できる(syringable)ものである。つまり局所製剤用の周知の種類の従来のチューブ、または針の無いシリンジから容易に施すことができることを意味する。半固形組成物は、動物の口の中にとどまることができるのに充分なくらい粘度が必要であるが、その粘度は、組成物が容易に飲み込まれ得るほど高すぎるべきではない。好ましくは、半固形材料は、約500~約200,000mPas、好ましくは約1,000~約100,000mPas、より好ましくは約5,000~約50,000mPas、例えば約8,000~30,000mPasの粘度を有するべきである。1つの実施形態によれば、半固形材料は、約3000mPas~約50,000mPas、特に約5,000mPas~約20,000mPasの粘度を有する。
本発明の半固形ゲルは、投与の際に柔らかい稠度(spreadable consistency)を有し、複数回投与の後でさえ、刺激性の少ないものであることが見出された。したがって、本組成物は、粘膜に対する潜在的な刺激という欠点を有する剤形であるパッチ、マトリックス、フィルムまたはウエハーの形態である経粘膜組成物とは異なる。
ゲル組成物は、口腔、鼻腔、膣および直腸粘膜などの動物の任意の適切な粘膜上に適用することができる。特に、この組成物は、動物の口腔粘膜、例えば頬、舌、舌下または歯茎粘膜上に好適に適用される。イヌについては、頬および/または歯茎粘膜に適用することが好ましく、そこから活性成分が口腔の粘膜を通して循環に吸収され、所望の薬理効果を誘導する。ゲル組成物は、シリンジなどの適した塗布器を用いて少量で口腔粘膜的に適切に適用される。組成物は、適用箇所にとどまり、容易に飲み込まれない。半固形薬剤の投与は容易であり、非経口薬の投与に熟練していない動物の飼い主または訓練者でも行うことができる。分離不安症の軽減効果の発現は迅速であり、通常、イヌでは投与時から60分以内、好ましくは45分以内、最も好ましくは30分以内に始まる。口腔粘膜ゲル組成物の単回用量の分離不安症の軽減効果は、その医薬は動物の血漿にたった3~4時間しか現れていないにもかかわらず、少なくとも8時間持続する。
本明細書において引用される場合、ゲルは、分散したマクロ分子と液体との間に明らかな境界が存在しないように液体の全体に渡って均一に分布する有機マクロ分子(ゲル化剤)で構成される単相の半固形系である。ゲルの形状の獣医学用経粘膜組成物は、本発明における使用に特に好適であることがわかっている。
ゲル構造は、好適なゲル化剤を用いることにより得られ得る。ゲル化剤の量は、得られるゲルが所望のレオロジー特性を有するように選択される。本発明のゲルは、好ましくは液体溶媒が水を含む水性ゲル(ハイドロゲル)である。しかしながら、水性ゲル製剤は適切な水混和性共溶媒をも含み得る。活性成分は、ゲル組成物に均一に溶解されるか分散される。
好ましくは、本発明の経粘膜ゲル製剤は、デクスメデトミジン、メデトミジンまたは薬学的に許容され得るそれらの塩、ゲル化剤、経粘膜浸透促進剤、水混和性有機共溶媒および水を含む。
例えば半固形ゲル組成物などの口腔粘膜組成物におけるデクスメデトミジン、メデトミジンまたは薬学的に許容され得るそれらの塩の濃度は、組成物の重量に対して、約0.001~約0.2%(w/w)の範囲内が適しており、好ましくは約0.002~約0.1%(w/w)、好適には約0.005~約0.05%(w/w)の範囲内が適している。
デクスメデトミジンおよびメデトミジンの薬学的に許容され得る塩は、既知の方法により製造することができる。適切な塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、および酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸などの有機酸と生成される酸付加塩が挙げられる。塩酸塩が好ましい塩である。
ゲル化剤は、任意の適切な親水性ゲル形成ポリマーであり得る。好ましくは、ゲル化剤は、セルロース誘導体、ポリアクリル酸およびポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンコポリマーから選択される。セルロース誘導体およびポリアクリル酸が特に好ましいゲル化剤である。
ゲル化剤として使用するための好適なセルロース誘導体としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシセルロースなどのセルロースエーテルが挙げられる。好ましいセルロースエーテルとしては、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。
ゲル化剤として使用するための好適なポリアクリル酸としては、カルボマー(カルボキシビニルポリマーとも呼ばれる)が挙げられる。カルボマーは、アクリル酸のポリアルケニルポリエーテル架橋ポリマー、典型的にはアクリル酸のポリアリルスクロースまたはポリアリルペンタエリスリトール架橋ポリマーである。それらは、例えば商品名カルボポールとして種々の等級が市販されている。水性カルボマー分散体は、カルボマーポリマーの遊離のカルボキシル基により酸性である。カルボマーポリマーの水性分散体の中和は、ポリマー樹脂の水溶性塩の形成を通して自発的増粘を引き起こす。
ゲルは、動物の口内に留まることができるのに充分なくらい粘度があるべきであるが、その粘度は、ゲルが動物により容易に飲み込まれ得るほど高すぎるべきではない。
ゲル化剤は、通常、約500~約200,000mPas、好ましくは約1,000~約100,000mPas、より好ましくは約5,000~約50,000mPas、例えば約8,000~約30,000mPas(Brookfield Digital Viscometer DV-II、LV-4(円筒形スピンドル)、スピンドル因子64、12rpm、25℃で測定)の粘度を有するゲルを提供するのに適した量で使用される。一つの実施形態によれば、ゲル化剤は、約3000mPas~約50,000mPas、特に約5,000~約20,000の粘度を有するゲルを提供するのに適した量で使用される。
このような好適な粘度は、ゲル化剤の量を調整すること、および/または組成物のpHを調整することにより得ることができる。これは、ゲル化剤が、カルボマーなどのポリアクリル酸の場合、その粘度は組成物のpHに依存するので特に関係する。
ゲル化剤の量は、ゲル化剤の性質と所望の粘度とに依存する。ゲルは、シリンジなどから少量のゲルの容易な口腔粘膜投与を可能にするような稠度を有することが好ましい。好ましくは、本発明のゲル組成物は、エラストマーなどの生接着性成分を含まない。さらに、本発明のゲル組成物は、好ましくはフィルム形成型ゲル組成物ではない。
通常、本発明の組成物におけるゲル化剤の量は、組成物の重量に対して約0.3~約40%(w/w)である。ゲル化剤がセルロース誘導体の場合、ゲル化剤の量は、典型的には組成物の重量に対して約0.5~約40%(w/w)、より好ましくは約1~約30%(w/w)である。ゲル化剤がカルボマーなどのポリアクリル酸の場合、ゲル化剤の量は、典型的には組成物の重量に対して約0.3~約5.0%(w/w)、より好ましくは約0.5~約3.0%(w/w)である。
ゲル化剤がヒドロキシプロピルセルロースの場合、組成物の重量に対して約5~約40%(w/w)、好ましくは約10~約25%(w/w)の範囲の量で好適に使用される。
組成物のpHは、約3~約9、好ましくは約4~約8、より好ましくは約4.5~約7、より好ましくは約5~約7、より好ましくは約5.5~約6.5、特には約5.8と6.2の間の範囲内が適切である。1つの実施形態によれば、組成物のpHは、約5~約6.5までの範囲内である。pHは、水酸化ナトリウム、脂肪族アミンもしくは四級アミンなどの好適な塩基性化合物、または塩酸などの酸性化合物で調整され得る。ゲル化剤は通常、わずかに酸性の物質である。
経粘膜浸透促進剤は、薬物が粘膜を通して浸透し血流に入る速度を増加させることのできる物質である。好適な経粘膜浸透促進剤としては、例えば、炭素数5~30の脂肪酸の塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよび脂肪酸の他の硫酸塩)などのアニオン性界面活性剤、炭素数8~22のアルキルアミン(例えばオレイルアミン)などのカチオン性界面活性剤、およびポリソルベートおよびポロキサマーなどの非イオン性界面活性剤などの界面活性剤;デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、リノレニルアルコールおよびオレイルアルコールなどの炭素数8~22の脂肪族一価アルコール;オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸およびカプリン酸などの炭素数5~30の脂肪酸およびそれらのエステル(エチルカプリレート、イソプロピルミリステート、メチルラウレート、ヘキサメチレンパルミテート、グリセリルモノラウレート、ポリプロピレングリコールモノラウレートおよびポリエチレングリコールモノラウレートなど);ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol);メンソールおよび他の植物性揮発性油;サリチル酸およびその誘導体;デシルメチルスルホキシドおよびジメチルスルホキシド(DMSO)などのアルキルメチルスルホキシド;商標AZONEで販売されている1-ドデシルアザシクロ-ヘプタン-2-オンなどの1-置換アザシクロアルカン-2-オン;オクチルアミド、オレイン酸アミド、ヘキサメチレンラウリン酸アミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリエチレングリコール3-ラウリン酸アミド、N,N-ジエチル-m-トルエン酸アミド(toluamide)およびクロタミトンなどのアミド;およびデクスメデトミジンまたはメデトミジンと適合し、経粘膜浸透促進活性を有する任意の他の化合物が挙げられる。1つまたはいくつかの上記経粘膜浸透促進剤を使用することができる。組成物中の経粘膜浸透促進剤の量は、通常、組成物の重量に対して約0.1~約20%(w/w)、好ましくは約0.2~約15%(w/w)、より好ましくは約0.5~約10%(w/w)であり、使用する経粘膜浸透促進剤に依存する。
好ましい経粘膜浸透促進剤は、炭素数5~30の脂肪酸、特にイソプロピルミリステート;炭素数5~30の脂肪酸の硫酸塩、特にラウリル硫酸ナトリウム;およびDMSOである。ラウリル硫酸ナトリウムが特に好ましい。
経粘膜浸透促進剤がラウリル硫酸ナトリウムである場合、組成物の重量に対して約0.1~約5%(w/w)、好ましくは約0.2~約3%(w/w)、好適には約0.5~約2%(w/w)の範囲内の量で使用される。
本発明のゲル組成物における使用に適した水混和性有機共溶媒としては、ポリアルコール、またはプロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、好ましくはプロピレングリコールなどのグリコール、またはエタノール、イソプロパノール、n-プロパノールまたはブタノールなどのC2~C4アルカノール;またはそれらの組み合わせが挙げられる。不揮発性の有機共溶媒、特にプロピレングリコールが好ましい。組成物中の水混和性有機共溶媒の量は、通常、組成物の重量に対して約5~約50%(w/w)、好ましくは約10~約45%(w/w)、より好ましくは約15~約40%(w/w)、例えば約20~約35%(w/w)である。
ゲル組成物中の水の量は、通常、組成物の重量に対して約15~約90%(w/w)、好ましくは約20~約80%(w/w)、より好ましくは約30~約75%(w/w)、例えば約40~約70%(w/w)である。
1つの好ましい実施形態によれば、口腔粘膜ゲル製剤は、組成物の重量に対して、0.001~約0.2%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたは薬学的に許容され得るそれらの塩;0.3~40%(w/w)のゲル化剤;0.2~15%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および30~80%(w/w)の水を含む。
別の好ましい実施形態によれば、口腔粘膜ゲル製剤は、組成物の重量に対して、0.005~約0.1%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたは薬学的に許容され得るそれらの塩;1~30%(w/w)のゲル化剤;0.5~10%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および40~70%(w/w)の水を含む。
別の好ましい実施形態によれば、口腔粘膜ゲル製剤は、組成物の重量に対して、0.005~約0.05%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたは薬学的に許容され得るそれらの塩;10~25%(w/w)のヒドロキシプロピルセルロース;0.1~5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウム;15~40%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および40~70%(w/w)の水を含む。
本発明のゲル組成物は、本技術分野において一般に使用されている他の賦形剤、例えば、ベンジルアルコール、メチルおよびプロピルパラベン、ブチルヒドロキシトルエンまたはブチルヒドロキシアニソールなどの防腐剤および/または抗酸化剤;甘味料;着色料;香料;緩衝剤;pH調整剤;およびグリセロールなどの可溶化剤を任意に含むことができる。
本発明の組成物は、約0.05~5mlの範囲、より好ましくは約0.1~2mlの範囲、さらにより好ましくは約0.2~1.5mlの範囲、例えば0.5mlの容量であらかじめ充填したシリンジから対象動物の口腔粘膜に投与されるのが好ましい。
本発明の組成物は、好ましくは着色料を含む。例えば、着色ゲルは投与の後に唾液から容易に区別することができる。ゲル製品が動物の口から排出された場合、飼い主はゲルのおおよその損失に気を配ることができるであろう。飼い主は、製品が飼い主の皮膚に接触してしまうような任意の不測の事態にも容易に気付くであろう。
組成物は、本発明の組成物、該組成物を収容するためのパッケージ、および分離不安症を治療するために、該組成物を動物、特にイヌの口腔粘膜上に投与するための取扱説明書を含む獣医用キットの形態で提供できる。好ましくは、該パッケージは、固定した容量の本発明の組成物を投薬することができるシリンジなどの塗布器である。シリンジは、好ましくはHDPEなどのポリマー材料から製造されたものである。好適には、シリンジの容量は、約0.25~6ml、典型的には約0.5~5ml、より典型的には、約1~5mlで変動する。例えば、本発明の組成物は、1ml、2ml、4mlまたは5mlのHDPEシリンジに収容することができる。
本発明の一つの実施形態によれば、本発明は、コンパニオン・アニマル、特にイヌにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象動物に、組成物の重量に対して、0.001~約0.2%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;0.3~40%(w/w)のゲル化剤;0.2~15%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および30~80%(w/w)の水を含む口腔粘膜ゲル製剤の単回用量を投与することを含み、該用量が、60分以内、好ましくは45分以内、最も好ましくは30分以内に分離不安症の症状を軽減するのに有効である方法を提供する。好ましくは、その効果は少なくとも8時間、例えば8~12時間持続する。
分離不安症を患う動物は、分離不安症の症状が予期され得るたび、例えば毎日、または一週間に1日またはそれ以上、本発明の組成物により適切に治療される。好ましくは、治療は、分離不安症の症状が徐々に消失するかまたは時間をかけて減少し、もはやその動物が治療を必要としなくなるまで続けられる。
典型的には、分離不安症を患う動物は、毎勤務日の朝、その動物が一匹で残される約30~60分前に本発明の組成物の単回用量で治療される。単回用量の効果は、少なくとも8時間、すなわちその医薬が動物の血漿に見られるより長く有効であることが見出された。したがって、動物は、通常飼い主が勤務日を終えて帰宅する際、分離不安症の症状を示さない。
本発明の治療は、望まれる場合には、コンパニオン・アニマル、特にイヌの分離不安症の治療に通常使用される行動トレーニングと組み合わせることができる。しかし、本発明の治療は、従来の行動トレーニングを行わない場合でさえも有効であることが見出された。
本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、実施例は本発明の範囲を限定することを意味するものではない。
実施例1:デクスメデトミジンHClの口腔粘膜ゲル
Figure 0007065871000001
実施例2:メデトミジンHClの口腔粘膜ゲル
Figure 0007065871000002
実施例1および2のゲル製剤は、プロピレングリコール、着色剤、ラウリル硫酸ナトリウムおよび水を容器に加えることにより製造した。混合物を混和し均一になるまで攪拌した。混合物を50℃まで温めた。ヒドロキシプロピルセルロースをゆっくりと攪拌しながら加えた。ゲルを穏やかに攪拌しながら室温まで冷却し、攪拌下、薬物を加えた。組成物のpHを、HCl溶液を滴下することにより6.0に調整した。静置後、透明なゲルを得た。ゲルを4mlHDPEシリンジに詰めた。
実施例3
10年齢の去勢した雌性ケアンテリアは、生活習慣の変化後に分離不安症の症状を示し始めた。その症状は、情緒不安、浅速呼吸および飼い主のかかとへの追従、飼い主がアパートを去ったときに外に無理に出ようとすることなどである。飼い主が勤務日の後に戻ってくると、イヌはなお、ドアの後ろで固まって震え、喘いでいた。口腔粘膜デクスメデトミジンゲルを、飼い主の出発のおおよそ30分前に、用量125μg/m2のデクスメデトミジン塩酸塩を用いるシリンジによりイヌの頬/歯肉粘膜に投与した。浅速呼吸、追従およびまとわりは、投与の20分前からすでに始まっていた。投与のおおよそ15分後、イヌは荒い息を鎮め始め、もはや飼い主のかかとにまとわりつかなくなり、むしろ1メートル離れてとどまった。さらに5分後、浅速呼吸は完全におさまり、イヌは床に静かに横になった。さらに5分後、イヌは、「安堵のため息」をし、自分の寝床に行き横になった。イヌは、分離不安症を発症する前にしていたように、仕事の準備をしている飼い主を自分の寝床から静かに見ていた。飼い主がアパートメントを立ち去っても、イヌは飼い主を追いかけようとはせず、ただ寝床に静かな様子で横になっていた。飼い主が約10時間後に帰宅すると、イヌは自分の寝床から起き上がり、伸びをして、分離不安症を発症する以前に通常そうであったように飼い主を出迎えに行った。その後、毎勤務日の朝に、3ヵ月間(生活習慣により隔週)医薬を投与した。実際、イヌは、飼い主が出勤する前の朝に症状が軽くなり始めた。3ヵ月後、飼い主は、投薬をやめ、イヌは分離不安症の症状なく元気にしていた。
実施例4
6年齢の雌性ビション・フリーゼは、飼い主がフルタイムで働き始めた後、分離不安症の症状を示し始めた。症状は、飼い主が家を出た後数時間吠えることや、頻繁な嘔吐などであった。イヌの行動専門家は、イヌが分離不安症にかかっていると診断し、行動トレーニングと組み合わせたクロミプラミンでの治療を勧めた。治療は開始されなかった。その代り、口腔粘膜デキサメデトミジンゲルを、最後の人が家を出る約30分前に、用量125μg/m2のデクスメデトミジン塩酸塩を用いるシリンジによりイヌの頬/歯肉粘膜に投与した。分離不安症の症状は直ちに緩和し、飼い主は先に玄関を通して聞こえる絶えず続く鳴き声なしでイヌを家に一匹で残すことができた。その後、イヌが長い期間家に一匹で残されるたびに医薬を投与した。医薬は毎回有効で、絶えず吠え続けることはなくなり、それは隣人によって確認された。頻繁な嘔吐も見られなくなった。
実施例5
体重9kgの雄性の雑種犬は、分離不安症の症状を示し始めた。症状は、飼い主が家を出てから約10分後、吠えてひどくめそめそし、全日続くことである。隣人は大きな騒音に不満を言った。分離不安症の伝統的な治療は、最初に数秒間イヌを一匹で残し、その後戻ってきてイヌの落ち着いた行動にご褒美をあげることにより、離れている期間をだんだん延長させて試みられた。しかしながら、治療は、何の改善ももたらさなかった。口腔粘膜デキサメデトミジンゲルを、連続して5日間(月曜から金曜)、飼い主の出発の約30分前に、用量125μg/m2のデクスメデトミジン塩酸塩を用いるシリンジによりイヌの頬/歯肉粘膜に投与した。この投与期間中、イヌは吠えなかった。第一の投与期間の後、イヌは、最初の3時間毎日吠え、その後やめた。第二の投与期間は、第一と同様に行い、再びイヌは、投与期間中には吠えなかった。第二の投与期間後、状況は安定し、飼い主が出かけた後、最初の15分間のみ吠え、その後は静かになった。イヌは、飼い主から離れることに非常に良好に耐えられるようになった。また、隣人の不満も止まった。
実施例6
分離不安症を患う雄性の3年齢の雑種犬は、フルオキセチンでの治療によりサポートされた行動改変を含む従来の治療法で治療した。治療は、通常の毎日の仕事の出発の間、問題なくイヌを家に残すことができるようにした。しかし、イヌはなお、仕事と関係のない、特に夕方の予定外の出発に分離不安症の兆候を示した。口腔粘膜デキサメデトミジンゲルを、買い物および友人訪問などの予定外の出発の約15分前に、用量125μg/m2のデクスメデトミジン塩酸塩を用いるシリンジによりイヌの頬/歯肉粘膜に投与した。これらの種類の出発のうち5回の間にイヌを治療した後、イヌは予定外の出発にも通常の出発と同様に扱い始めた。
実施例7
イヌの分離不安症の治療におけるデクスメデトミジン塩酸塩口腔粘膜ゲルの有益な効果を確認するための試験プロトコール:
試験センター:約10~15のセンターにおける多国間試験。
目的:この試験の目的は、分離不安症を患うイヌにおける分離不安症の症状の軽減についてのプラセボに対するデクスメデトミジン塩酸塩口腔粘膜ゲルの有効性と臨床安全性を確認することである。製品は、2週間の治療期間中、1週間に5~7回、必要に応じて1日3回まで投与してもよい。
試験設計:無作為、二重盲式、プラセボ-対照パネル-群、臨床分野試験。
主な資格基準:飼い主インフォームドコンセントを、任意の給餌または性別、年齢:≧6月齢および≦8年齢、体重:≧2kg、米国麻酔医学会(ASA)-ステータスIまたはIIの依頼人が保有するイヌから得た。イヌは現在の飼い主と3ヵ月以上一緒にいる。イヌはよくしつけられている。少なくとも週に5回の分離不安症関連出発がある。ベースライン評価のあいだの行動歴およびビデオ記録に基づき、イヌは、飼い主の出発に関連した少なくとも1つの次の分離不安症の兆候:破壊行動、情緒不安定/ペーシング、発声、不適切な排尿または不適切な排便を示している。
試験動物の数:おおよそ70匹のイヌが試験に登録され、60匹の無作為に選ばれたイヌのデータを得る。
調査製剤:必要に応じ1日3回まで、最少2時間の間隔で、イヌの頬と歯肉の間の口腔粘膜に2週間、飼い主により用量125μg/m2でイヌに対して投与されるデクスメデトミジン塩酸塩0.1mg/mlの口腔粘膜ゲル。
参照製剤:必要に応じ1日3回まで、最少2時間の間隔で、イヌの頬と歯肉の間の口腔粘膜に2週間、飼い主により用量125μg/m2でイヌに対して投与されるプラセボ口腔粘膜ゲル。
変数および評価の方法:有効性:
一次有効性変数:イヌの飼い主の出発に関連した分離不安症の兆候の評価。その日の一番目の投薬を受けた出発は、Cannas, S. et al., J. Vet. Behav.: Clin. Appl. Res. 9, 50-57, 2014にしたがい、飼い主により録画されたビデオ記録では見ることのできない離れている間のイヌの行動のさらなる可能な兆候(ビデオに見られない部屋での破壊または排せつなど)を考慮して、二人の独立した専門家により、少なくとも30分間のビデオ記録から評価される。
二次有効性変数:試験治療の飼い主の出発に関連する分離不安症に対する効果の飼い主の評価。
他の有効性の変数:製剤の使いやすさ。
安全性:物理的実験、研究室の安全性変数、観察的覚醒および機能的覚醒、および有害事象。
統計法:一次有効性変数(分離不安症の兆候の持続)は、共分散の反復測定(RM-ANCOVA)モデルで分析される。二次およびその他の有効性変数は、統計学的モデルおよび/または記述的統計学を必要に応じて用いて分析する。安全性変数は、飼い主の警戒評価における治療群間の差が適切な統計学的モデルを用いて分析される以外は記述統計学を用いて分析される。

Claims (44)

  1. コンパニオン・アニマルにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象動物に、有効量のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を投与することを含む方法。
  2. コンパニオン・アニマルがイヌである請求項1記載の方法。
  3. デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩が、口腔粘膜内に投与される請求項1または2記載の方法。
  4. デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩が、半固形口腔粘膜ゲルの形態で投与される請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 半固形口腔粘膜ゲルが、組成物の重量に対して、0.001~0.2%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;1~40%(w/w)のゲル化剤;0.2~10%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および30~80%(w/w)の水を含む請求項記載の方法。
  6. 対象動物におけるデクスメデトミジンの血漿Cmax値が、0.05~0.8ng/mlである請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
  7. 対象動物におけるデクスメデトミジンの血漿C max 値が、0.15~0.6ng/mlである請求項6記載の方法。
  8. 対象動物におけるデクスメデトミジンの血漿C max 値が、0.2~0.5ng/mlである請求項7記載の方法。
  9. 対象動物におけるメデトミジンの血漿Cmax値が、0.1~1.4ng/mlである請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
  10. 対象動物におけるメデトミジンの血漿C max 値が、0.3~1.2ng/mlである請求項9記載の方法。
  11. 対象動物におけるメデトミジンの血漿C max 値が、0.4~1.0ng/mlである請求項10記載の方法。
  12. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、10μg/m2~200μg/m 2 量で経口腔粘膜的に投与される請求項のいずれか1項に記載の方法。
  13. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、20μg/m 2 ~180μg/m 2 の量で経口腔粘膜的に投与される請求項12記載の方法。
  14. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、30μg/m 2 ~150μg/m 2 の量で経口腔粘膜的に投与される請求項13記載の方法。
  15. メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、20μg/m2~400μg/m 2 量で経口腔粘膜的に投与される請求項3、4、5および9~11のいずれか1項に記載の方法。
  16. メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、40μg/m 2 ~360μg/m 2 の量で経口腔粘膜的に投与される請求項15記載の方法。
  17. メデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、60μg/m 2 ~300μg/m 2 の量で経口腔粘膜的に投与される請求項16記載の方法。
  18. コンパニオン・アニマルにおける分離不安症の治療方法であって、それを必要とする対象動物に、組成物の重量に対して、0.001~0.2%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;0.3~40%(w/w)のゲル化剤;0.2~15%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および30~80%(w/w)の水を含む口腔粘膜ゲル製剤の単回用量を投与することを含み、該用量が、60分以内に分離不安症の症状を軽減するのに有効である方法。
  19. コンパニオン・アニマルがイヌである請求項18記載の方法。
  20. 前記用量が45分以内に分離不安症の症状を軽減するのに有効である請求項18または19記載の方法。
  21. 前記用量が30分以内に分離不安症の症状を軽減するのに有効である請求項20記載の方法。
  22. 効果が少なくとも8時間持続する請求項18~21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 口腔粘膜ゲル製剤が、組成物の重量に対して、0.005~0.1%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;1~30%(w/w)のゲル化剤;0.5~10%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および40~70%(w/w)の水を含む請求項18~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 口腔粘膜ゲル製剤が、組成物の重量に対して、0.005~0.05%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;10~25%(w/w)のヒドロキシプロピルセルロース;0.1~5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウム;15~40%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および40~70%(w/w)の水を含む請求項23記載の方法。
  25. 口腔粘膜ゲル製剤が、組成物の重量に対して、0.005~0.05%(w/w)のデクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む請求項24記載の方法。
  26. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、50~200μg/m 2 量で投与される請求項18~25のいずれか1項に記載の方法。
  27. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、70~180μg/m 2 の量で投与される請求項26記載の方法。
  28. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩が、100~150μg/m 2 の量で投与される請求項27記載の方法。
  29. デクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩がデクスメデトミジン塩酸塩である請求項25~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 治療が、分離不安症の症状が徐々に消失するかまたは時間をかけて減少し、もはやその動物が治療を必要としなくなるまで続けられる請求項1~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. クスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩である化合物を含むコンパニオン・アニマルの分離不安症の治療用医薬
  32. コンパニオン・アニマルがイヌである請求項31記載の治療用医薬。
  33. コンパニオン・アニマルの分離不安症を治療するための医薬の製造における、デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩の使用。
  34. コンパニオン・アニマルがイヌである請求項33記載の使用。
  35. デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩を含む、コンパニオン・アニマルにおける分離不安症の治療のための半固形口腔粘膜ゲル。
  36. コンパニオン・アニマルがイヌである請求項35記載の半固形口腔粘膜ゲル。
  37. 組成物の重量に対して、0.001~0.2%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;1~40%(w/w)のゲル化剤;0.2~10%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および30~80%(w/w)の水を含む請求項35または36記載の半固形口腔粘膜ゲル。
  38. デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩がデクスメデトミジン塩酸塩である請求項35~37のいずれか1項に記載の半固形口腔粘膜ゲル。
  39. コンパニオン・アニマルにおける分離不安症の治療のための経口腔粘膜ゲル製剤であって、単回用量として、組成物の重量に対して、0.001~0.2%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;0.3~40%(w/w)のゲル化剤;0.2~15%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および30~80%(w/w)の水を含み、該用量が、60分以内に分離不安症の症状を軽減するのに有効である口腔粘膜ゲル製剤。
  40. コンパニオン・アニマルがイヌである請求項39記載の口腔粘膜ゲル製剤。
  41. 組成物の重量に対して、0.005~0.1%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;1~30%(w/w)のゲル化剤;0.5~10%(w/w)の経粘膜浸透促進剤;5~50%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および40~70%(w/w)の水を含む請求項39または40記載の口腔粘膜ゲル製剤。
  42. 組成物の重量に対して、0.005~0.05%(w/w)のデクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩;10~25%(w/w)のヒドロキシプロピルセルロース;0.1~5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウム;15~40%(w/w)の水混和性有機共溶媒;および40~70%(w/w)の水を含む請求項41記載の口腔粘膜ゲル製剤。
  43. 組成物の重量に対して、0.005~0.05%(w/w)のデクスメデトミジンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む請求項42記載の口腔粘膜ゲル製剤。
  44. デクスメデトミジン、メデトミジンまたはそれらの薬学的に許容され得る塩がデクスメデトミジン塩酸塩である請求項39~43のいずれか1項に記載の口腔粘膜ゲル製剤。
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