JP7062765B2 - 調理機 - Google Patents

Description

本発明は家電の技術分野に関し、特に調理機に関する。

食物調理機は、食材を攪拌する過程において、カップ本体内の食材が粉砕された後、空気中の酸素と接触して食材の酸化を招いて、食材の栄養分の流失或いは食材の食感を低下につながる。

食物調理機内に真空引き装置を設置することで、食材が攪拌中に酸化されてしまうのを防止する目的を達成できる。しかしながら、従来の食物調理機は通常、真空引き装置を機台に取り付け、且つ機台に固定接続された案内柱内に気路を設けたり、或いはカップ蓋に延びるようにカップ本体内に気路を設置する。このような抽気構造の気路設計によれば、抽気気路が長すぎて、しかも構造全体が比較的複雑で、抽気過程中における信頼性が低い。

本発明の主な目的は、調理機の抽気構造を簡素化して、調理機の使い勝手を改善するための調理機を提供することにある。

上記の目的を実現するために、本発明が提案する調理機は：
上端開口の面積が下端開口の面積より大きいカップ本体と；
前記カップ本体の上端に取り外し可能に接続されて覆い被せられるカップ蓋であって、前記カップ本体の内チャンバーに連通する抽気開口が設けられ、蓋取っ手が設置されているカップ蓋と；
前記カップ蓋に取り外し可能に接続され、抽気孔と排気孔とが設置されている真空引き装置であって、前記カップ蓋に取り付けられたとき、前記抽気孔が前記抽気開口と連通する前記真空引き装置とを含む。

好ましくは、前記カップ蓋には挿入溝が凹設形成され、前記抽気開口が前記挿入溝の底壁に設けられ、前記真空引き装置はケースを含み、前記ケースには挿接部が形成され、前記抽気孔が前記挿接部に設けられ、前記挿接部が前記挿入溝内に嵌設され；且つ／又は、
前記抽気開口は前記カップ本体の上縁より低く設置され；且つ／又は、
前記抽気開口は前記カップ蓋の中部にある。

好ましくは、前記挿入溝の縦断面形状は、台形または四角形であり、前記挿接部の外部輪郭形状は、前記挿入溝の縦断面形状に適合している。

好ましくは、前記挿入溝の前記カップ本体の軸方向に延在する寸法を挿入溝の深さとして定義すると、前記挿入溝の深さは５ｍｍ～５０ｍｍである。

好ましくは、前記真空引き装置はさらに第一給電構造及び前記ケース内に設置されている抽気動力素子とを含み、前記抽気動力素子は前記第一給電構造と電気的に接続され、前記調理機はさらに機台を含み、前記カップ本体は前記機台に取り付けられ、前記機台には第二給電構造が設置され、前記第一給電構造と前記第二給電構造とは互いに独立している。

好ましくは、前記ケースの外壁にはさらに、係着溝が形成されており、前記係着溝は前記挿接部を取り囲んで設置され、前記係着溝内には第一シールリングが取り付けられ、前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられている場合、前記第一シールリングは、前記真空引き装置と前記カップ蓋とに挟持される。

好ましくは、前記カップ蓋には、前記抽気開口の周縁に接続部が接続され、前記接続部は、前記カップ本体の内チャンバーに向かって延び、前記真空引き装置には、挿接部の外壁にシールリング取付部が凸設されており、前記抽気孔は前記シールリング取付部の内側にあり、前記シールリング取付部は部分的に前記接続部内に延びて且つ前記接続部に接続されており、前記シールリング取付部の外部には第一シールリングが嵌設され、前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられると、前記第一シールリングは前記真空引き装置と前記カップ蓋とに挟持される。

好ましくは、前記第一シールリングは、前記挿接部の外壁と前記挿入溝の底壁との間に挟持されている。

好ましくは、前記シールリング取付部と前記接続部は、いずれも筒体構造であり；
前記第一シールリングは前記シールリング取付部と前記接続部との間に挟持されており；
或いは、前記第一シールリングは、相互に接続されている第一シール部と第二シール部を含み、前記第一シール部は前記挿接部と前記挿入溝の底壁との間に挟持されており、前記第二シール部は前記シールリング取付部と前記接続部との間に挟持されている。

好ましくは、前記カップ蓋にはさらに接続リングが設けられており、前記接続リングは前記挿入溝を取り囲んで設置されて且つ前記カップ本体の内チャンバーに向かって延び、前記接続リングの外壁には環状溝が形成されており、前記環状溝内には第二シールリングが嵌設され、前記第二シールリングは前記カップ本体の内壁に当接されている。

好ましくは、前記カップ蓋にはさらに、前記カップ本体の内チャンバーに連通する圧力逃がし孔が設けられており、前記カップ蓋は圧力逃がし孔にてさらに前記圧力逃がし孔を開閉する圧力逃がし弁が取り付けられている。

好ましくは、前記圧力逃がし弁は圧力逃がし弁取付部と、前記圧力逃がし弁取付部の一端に接続されたバルブウィングと、前記圧力逃がし弁取付部の他端に接続された圧力逃がし弁固定部を含み、前記カップ蓋にはさらに取付孔が設けられており、前記取付孔が前記圧力逃がし孔に近接して設けられ、前記圧力逃がし弁取付部が前記取付孔に摺動的に穿設され、前記バルブウィングが前記カップ蓋に露出し、前記圧力逃がし弁固定部が前記カップ蓋の内側にあり、前記圧力逃がし弁が前記取付孔に対して摺動することで前記バルブウィングに前記圧力逃がし孔を開閉させ、前記バルブウィングが遠く離れて且つ前記圧力逃がし孔を開くとき、前記圧力逃がし弁固定部は、前記カップ蓋の内壁によって止められる。

好ましくは、前記圧力逃がし弁は、圧力逃がし弁取付部と、前記圧力逃がし弁取付部の一端に接続された押圧部と、前記圧力逃がし弁取付部の他端に接続されたバルブウィングとを含み、前記圧力逃がし弁取付部が前記圧力逃がし孔に摺動的に穿設され、前記押圧部は前記カップ蓋に露出し、前記バルブウィングが前記カップ蓋の内側に位置し；
前記圧力逃がし弁取付部にはさらに弾性具が嵌設され、前記弾性具は一端が前記押圧部に当接し、他端が前記カップ蓋に当接しており、前記弾性具により弾性力を提供して、前記カップ蓋の内面に当接して且つ前記圧力逃がし孔を閉じるように前記バルブウィングを動かし、外力により、前記バルブウィングは遠く離れて且つ前記圧力逃がし孔を開く。

好ましくは、前記真空引き装置はケースと抽気動力素子を含み、前記ケースは密閉された収容チャンバーを形成し、前記抽気動力素子は前記収容チャンバー内に収容され、前記ケースには抽気孔、圧力逃がし孔、及び排気孔が設けられ、前記抽気孔と圧力逃がし孔はいずれも前記収容チャンバーに連通しており、前記抽気動力素子のガス入口は前記収容チャンバーに連通しており、前記排気孔は管路を介して前記抽気動力素子の排気口と連通し、前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられたときに、前記抽気孔は前記抽気開口と連通し；
前記抽気孔と、収容チャンバーと、前記圧力逃がし孔とが連通して圧力逃がし気路を構成し、前記抽気孔と、収容チャンバーと、抽気動力素子と、排気孔とが連通して抽気気路を構成する。

好ましくは、前記真空引き装置は係合構造、ねじ構造、或いは磁気吸着構造により前記カップ蓋に取り外し可能に接続されている。

好ましくは、前記カップ蓋と前記真空引き装置との間にはさらに、前記真空引き装置が前記カップ蓋へ適切に取り付けられたか否かを検出するための取付検出構造が設けられている。

好ましくは、前記調理機はさらに防水通気構造を含み、前記防水通気構造は前記カップ蓋に取り付けられて且つ前記抽気開口を閉じるか、或いは、前記防水通気構造は前記真空引き装置に取り付けられて且つ前記抽気孔を閉じる。

好ましくは、前記真空引き装置はケースと抽気動力素子とを含み、前記ケースには収容チャンバーが形成され、前記抽気動力素子は前記収容チャンバー内に収容され；
前記真空引き装置はさらに、前記ケースに取り付けられた制御電気回路基板と起動スイッチを含み、前記制御電気回路基板は前記起動スイッチの起動信号を受信して、且つ前記抽気動力素子の起動を制御する。

好ましくは、前記調理機はさらに検出モジュールを含み、前記検出モジュールは前記収容チャンバーに収容されて且つ前記制御電気回路基板及び／又は抽気動力素子と接続され、前記検出モジュールは前記抽気動力素子の電流、吸気圧力又は作動時間を検出する。

好ましくは、前記調理機は高速ブレンダー、ミキサー、及びジューサーを含む。

本発明の技術案によれば、カップ蓋に取り外し可能に接続される真空引き装置を設計することにより，真空引き装置は調理機の機台に固定されず，このように、真空引き装置はそれ自体の内部に抽気気路を形成することができる。調理機に真空引きを行う必要がある場合、真空引き装置をカップ蓋に取り付け、真空引き装置の抽気孔とカップ蓋の排気開口との間の結合と連通を実現し、真空引き装置内の抽気気路がカップ本体に直接通じるようにできる。このように簡単な気路構造で調理機の真空引き機能を実現して、調理機による食材の攪拌過程において食材が酸化されるのを防ぎ、調理機の使用効果を高めるとともに、真空引き装置がカップ蓋と取り外し可能に接続されているので，調理機ではカップ本体又は機台に真空引き装置を取り付ける構造を設置する必要がなく，調理機の全体構造が簡略化され，調理機の体積も減少する。

本発明の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に説明する。下記説明における添付図面は本発明の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。

本発明の真空引き装置の第一実施例の構造模式図である。 本発明の真空引き装置の第二実施例の断面構造模式図である。 本発明の真空引き装置の第三実施例の断面構造模式図である。 本発明の真空引き装置の第四実施例の断面構造模式図である。 本発明の調理機の第一実施例の断面構造模式図である。 本発明の調理機の第二実施例の断面構造模式図である。 図６のＡでの拡大模式図である。 本発明の調理機の第三実施例の断面構造模式図である。 本発明の調理機の第四実施例の断面構造模式図である。 図９のＢでの拡大模式図である。 本発明の調理機の第五実施例の断面構造模式図である。 図１１のＣでの拡大模式図である。 本発明の調理機の第六実施例の断面構造模式図である。 図１３のＤでの拡大模式図である。 本発明の調理機の第七実施例の断面構造模式図である。 図１５のＦでの拡大模式図である。 本発明の調理機の第八実施例の断面構造模式図である。 図１７のＧでの拡大模式図である。 図１７のＨでの拡大模式図である； 本発明の調理機の第九実施例の断面構造模式図である。 図２０のＪでの拡大模式図である。 本発明の調理機の第十実施例の断面構造模式図である。 本発明の調理機の第十一実施例の真空引き装置の断面構造模式図である。

添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本発明の目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。

以下では、本発明の実施例における添付図面と組み合わせ、本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本発明の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得られた全ての他の実施例は、本発明の保護する範囲に属す。

本発明の実施例での全ての方向性指示（例えば上、下、左、右、前、後．．．．．．）は、当該方向性指示はある特定の姿勢（添付図面に示す）における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。

本発明において、別途明確な規定や限定がない限り、術語「接続」、「固定」などは広義に理解されるべきである。例えば、「固定」は固定的な接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、或いは一体としてもよい；機械的な接続でもよく、電気的な接続でもよい；直接につながってもよく、中間にある媒介によって間接的につながってもよく、二つの素子内部の連通或いは二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況により上記術語の本発明における具体的な意味を理解できる。

また、本発明の実施例において「第一」、「第二」等の説明は説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定されている特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、各実施例の技術案はお互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその基礎である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在しない、且つ本発明が主張する保護範囲にないと理解すべきである。

本願は、真空引き装置１００を提案する。当該真空引き装置１００を調理機９００による食材攪拌前の真空引き処理に用いることにより、調理機９００内の食材を相対的な真空環境下で攪拌して、食材が撹拌中に空気と反応して酸化されて栄養分が失われたり、食材の見た目や食感に影響するのを回避できる。真空引き装置１００は、独立したものとして搬送及び収納することが可能である。即ち、本願の真空引き装置１００は、調理機９００と固定的に接続されているわけではなく、調理機９００が真空引きを行う必要があるときに初めて調理機９００と組み合わせられて、調理機９００の撹拌カップのカップ本体５００の内チャンバーに対して真空引きするのである。本願の真空引き装置１００の使用時には、それは調理機９００のカップ蓋３００と嵌合されて組み合わせられて、カップ本体５００の内チャンバーに対して真空引きする。

図１から図４を参照して、本願の真空引き装置１００の具体的な構造としては、以下の通りである。真空引き装置１００は、ケース１１０と、抽気動力素子１２０と、制御電気回路基板１３０と、第一給電構造１４０とを備え、ケース１１０内には、収容チャンバー（図示しない）が形成され、ケース１１０にはさらに、抽気孔１０１及び排気孔１０２が設けられ、抽気動力素子１２０、制御電気回路基板１３０、及び第一給電構造１４０は収容チャンバー内に収容され、制御電気回路基板１３０はそれぞれ抽気動力素子１２０と第一給電構造１４０と電気的に接続されている。

抽気動力素子１２０は、ガス入口１２１とガス出口１２２とを有する真空引きポンプであってもよく、ガス入口１２１はケース１１０上の抽気孔１０１に連通し、ガス出口１２２はケース１１０上の排気孔１０２に連通している。調理機９００で抽出された空気は、抽気孔１０１により抽気動力素子１２０のガス入口１２１に入り、抽気動力素子１２０の駆動の下で、空気はガス出口１２２を通り、且つ最終的に排気孔１０２を通ってケース１１０から排出される。この過程において、制御電気回路基板１３０は、抽気動力素子１２０の作動を制御し、第一給電構造１４０は、真空引き装置１００全体の動作にエネルギーを供給する。

本願の技術案によれば、ケース１１０及びケース１１０内にある抽気動力素子１２０と、制御電気回路基板１３０とで真空引き装置１００を構成する。真空引き装置１００は、独立して設置することができ、かつ、調理機９００に対して真空引き操作を行うことができるので、使い勝手がよいとともに、収納しやすいという効果もある。一方、調理機９００の機台７００とは独立した真空引き装置１００を設計することにより、真空引き操作が行われていないときには、真空引き装置１００と調理機９００とを別に置くすることができる。従来の真空引き装置１００が調理機９００と一体として設計されている案と比較して、本願の技術案によれば、調理機９００の体積を減少させることもできる。

本願のケース１１０は、互いに掛合して前記収容チャンバーを形成する上ケース１１１及び下ケース１１３を含み、ケース１１０内には収容チャンバーが形成されている。上ケース１１１と下ケース１１３の材質としては、プラスチックとすることが可能であり、上ケース１１１と下ケース１１３は、それらの周縁に互いに嵌合されるスナップフィット構造を設けて両者の掛合接続を実現してもよいし、或いは、上ケース１１１と下ケース１１３のいずれか一方でその周縁に凹溝構造を設けて、他方を凹溝内に係着させて、さらに両者をねじ接続または接着によって接続する。抽気動力素子１２０及び制御電気回路基板１３０は、いずれも収容チャンバー内に設置され、上ケース１１１及びケース１１０は、収容チャンバー内に延びている取付板を備えることができ、抽気動力素子１２０及び制御電気回路基板１３０は、取付板に係接又はねじ接続されることで、ケース１１０に相対的に固定されてもよい。

真空引き装置１００は、調理機９００に対して真空引き操作をするものであるため、この過程では、真空引き装置１００の気路気密性及び洗浄操作の利便性を考慮する必要がある。本願の上ケース１１１及び下ケース１１３は、ケース１１０の取り外し可能な接続を可能にするように、好ましくはスナップフィット接続方式を取り、且つ両者の間にシールリングが設けられている。これにより、ケース１１０内の抽気動力素子１２０及び制御電気回路基板１３０等の部品を容易に着脱して、洗浄作業の利便性を確保することができる。その上に、抽気過程中の気密性を確保するために、本願ではさらに、真空引き装置１００の抽気気路を以下のように設計している。

図１を併せて参照すると、第一種の抽気気路構造では、上ケース１１１と下ケース１１３とが掛合されて形成される収容チャンバーは閉鎖されたチャンバーであり、抽気孔１０１は収容チャンバーに連通し、抽気動力素子１２０のガス入口１２１は収容チャンバーに連通し、抽気動力素子１２０のガス出口１２２は管路を介して排気孔１０２に連通している。第一種の気路構造では、収容チャンバーを抽気気路の通路の一部としている。こうして、真空引き装置１００の作動中において、制御電気回路基板１３０及び抽気動力素子１２０で発生した熱を気流と共に排出することができる。これにより、真空引き装置１００の放熱性を比較的良いものにできる。

図２を併せて参照すると、第二種の抽気気路構造では、上ケース１１１と下ケース１１３とが掛合されて形成される収容チャンバーは閉鎖されたチャンバーであり、前記抽気動力素子１２０のガス入口１２１は管路を介して抽気孔１０１に連通し、抽気動力素子１２０のガス出口１２２は管路を介して排気孔１０２に連通している。第二種の気路構造では、抽気気路は比較的密封されており、排気過程では比較的安定している。

図３を参照すると、第三種の抽気気路構造では、前記ケース１１０には収容チャンバーと外部とを連通させる隙間１０２ａが設置され、抽気動力素子１２０のガス入口１２１は管路を介して抽気孔１０１に連通し、抽気動力素子１２０のガス出口１２２は収容チャンバーに連通し、且つ排気孔１０２は前記隙間１０２ａに形成されている。第三種の抽気気路構造では、上ケース１１１と下ケース１１３とが掛合された後に密閉した収容チャンバーは形成されておらず、且つ上ケース１１１と下ケース１１３との間の隙間１０２ａを利用して抽気装置の排気孔１０２を構成し、抽気動力素子１２０のガス出口１２２が収容チャンバーと連通することで、収容チャンバーも抽気気路の一部を構成している。抽気過程中に、気体が隙間１０２ａから排出されている。第三種の気路により達成される効果は、第一種の気路構造と似ているので、改めて説明しない。

図４を参照すると、第四種の抽気気路構造でも、上ケース１１１と下ケース１１３とが掛合された後に密閉した収容チャンバーは形成されておらず、隙間１０２ａを有している。ケース１１０には、隙間１０２ａ以外にさらに排気孔１０２が設けられている。抽気動力素子１２０のガス出口１２２は前記排気孔１０２と管路により連通している。第四種の気路構造では、収容チャンバー内の抽気動力素子１２０と制御電気回路基板１３０は隙間を介して外部空気と熱交換して、自然に放熱することができる一方、抽気気路も相対的に閉鎖的であり、排気中は比較的安定している。

さらに、本願では、抽気装置の上記複数種類の気路構造のいずれにおいても、抽気動力ユニットのガス出口１２２にワンウェイバルブ１２３を設けることにより、真空引き中に外部空気が逆流しないようにすることができ、これにより抽気の効果を向上させる。

さらに、前記抽気孔１０１は、前記下ケース１１３に設けられており、前記排気孔１０２は、上ケース１１１または下ケース１１３に設けられてもよい。排気孔１０２が上ケース１１１に設けられている場合には、真空引き中に上へ排気し、構造が比較的簡単であるが、排気孔１０２が下ケース１１３に設けられている場合には、真空引き中に下へ排気するため、排気中の気流が使用者へ吹き出すようになりにくく、使用中より安全である。

本願ではさらに上記の真空引き装置１００を応用した調理機９００を提案する。調理機９００としては、豆乳メーカー、高速ブレンダー、ジューサー、ミキサーなどの小型家電製品を含むことができる。真空引き装置１００で調理機９００による食材攪拌前に真空引き処理を行うことにより、調理機９００内の食材が撹拌中に空気中の酸素と酸化反応して栄養分が失われたり、食材の食感や品質の低下になるのを回避する。

図５から図８を併せて参照すると、調理機９００は、カップ本体５００と、カップ蓋３００と、真空引き装置１００とを備えており、真空引き装置１００は、上記内容の構造を有しているが、もちろん、真空引き装置１００を調理機９００に適用する際に、実際の応用に応じて上記構成に加えて構成の改良や調整を行うこともできる。カップ本体５００の上端開口には前記カップ蓋３００が取り外し可能に接続されて覆い被せられ、カップ蓋３００にはカップ本体５００の内チャンバーに連通する抽気開口３０１が設けられ、真空引き装置１００はカップ蓋３００に取り外し可能に接続されている。前記真空引き装置１００が前記カップ蓋３００に取り付けられた場合、抽気孔１０１は抽気開口３０１に連通している。カップ本体５００の側壁にはハンドル（図示せず）が設けられており、カップ蓋３００にはさらに蓋取っ手３３０が設けられており、蓋取っ手３３０は外方に一定の長さ延びており、蓋取っ手３３０の設置により、使用者が蓋取っ手３３０を通して押す動作で蓋を開けたり閉じたりする操作を容易にすることができる。カバーを所定の位置に閉じたとき、蓋取っ手３３０はハンドルに対応し、カバーを開けようとするとき、蓋取っ手３３０を軸方向または径方向に押し、カバーを開いたり閉じたり時に省力し、使用者の操作を容易にする。

本願の調理機９００のカップ本体５００の上端開口の横断面面積は、その下端開口の横断面面積よりも大きい。また、カップ本体５００のカップ壁には、調理機９００の使用中に提げたり持ったりするのを容易にするためのハンドルが設けられている。真空引き装置１００とカップ蓋３００との取り外し可能な接続は、カップ蓋３００と真空引き装置１００との間に相互接続する構造を設置することにより実現してもよいし、別の部材により実現してもよい。本願では、以下で取り外し可能な接続の技術案を詳しく説明する。本願によれば、真空引き装置１００をカップ蓋３００に接続した後、真空引き装置１００が調理機９００の上方に位置するので、構造全体の着脱が容易になる。調理機９００の使用時には、カップ本体５００内に食材を入れてから、カップ蓋３００をカップ本体５００に被せて、真空引き装置１００をカップ蓋３００に取り付けて、カップ本体５００内に対する真空引きを実現する。

本願の技術案によれば、真空引き装置１００をカップ蓋３００に取り外し可能に接続することにより、真空引き装置１００と調理機９００のカップ蓋３００とは相対的に独立している。真空引き装置１００によりカップ本体５００内に対する真空引き処理を実現できると共に、使用後の分別収納にも便利で、使い勝手が良い。本願では、さらに、カップ蓋３００に抽気開口３０１を設けることで真空引き装置１００と真空吸引中に結合し、このような簡単な構造で真空引き装置１００によるカップ本体５００の内チャンバー内の空気の吸引を実現でき、構造が簡単で、コストも比較的低い。

また、真空引き装置１００の取り外し可能な接続時のカップ蓋３００への装着を比較的便利にし、且つ接続構造の安定化を図るために、本願によれば、カップ蓋３００に挿入溝３０１１が凹設形成され、挿入溝３０１１の底壁に抽気開口３０１が設けられ、真空引き装置１００のケース１１０には挿接部１１３１が形成され、挿接部１１３１には抽気孔１０１が設けられている。真空引き装置１００がカップ蓋３００に取り付けられた場合、挿接部１１３１は挿入溝３０１１内に嵌設される。このような構造に配置することで、真空引き装置１００をカップ蓋３００に取り付けたときに、構造全体が高くなりすぎず、機械全体の高さを低くすることができ、使用者が機械を使用した後に収納しやすくし、そして、抽気開口３０１をカップ本体５００の上縁より低く設置することができ；および／または、抽気開口３０１はカップ蓋３００の中部にあるので、抽気開口３０１を上側のカップ本体５００の上縁よりも低く設置することで、製品の設計をより合理的にし、製品全体の高さを低くすることができ；抽気開口３０１は、カップ蓋３００の中部に位置するので、同時に材料供給口として、真空引き装置１００をどかしたときに、中部にある抽気開口３０１に材料を添加すると、材料はちょうどカップ本体５００内の攪拌組立体（攪拌ブレードを含む）に落ちるか、或いは攪拌組立体の周りに均一に分布して、材料に対する加工をより均一にすることができる。

挿入溝３０１１の縦断面形状は、台形または四角形であり、前記挿接部１１３１は、下ケース１１３に形成されており、挿接部１１３１の外部輪郭形状は、挿入溝３０１１の縦断面形状に適合している。本願の挿接部１１３１は、真空引き装置１００の下端に凸設形成されており、挿接部１１３１は、真空引き装置１００のケース１１０によって形成されており、挿接部１１３１の全体としての形状は、錐台形や円柱形、あるいは立方体形状であってもよい。挿接部１１３１とカップ蓋３００の係着溝１１３３との嵌合により、真空引き装置１００がカップ蓋３００に取り付けられた際に、位置合わせがより容易になるとともに、抽気開口３０１を挿入溝３０１１の底壁に設け、対応するように抽気孔１０１を挿接部１１３１に設けることで、挿接部１１３１を挿入溝３０１１に挿接する場合、抽気開口３０１と抽気孔１０１とで結合連通を実現できる。

挿入溝３０１１のカップ本体５００の軸方向に延在する寸法を挿入溝３０１１の深さとして定義すると、挿入溝３０１１の深さは５ｍｍ～５０ｍｍである。このように、挿入溝３０１１の深さを上記数値範囲に設定することにより、真空引き装置１００がカップ蓋３００に装着された後に、真空引き装置１００のがたつきが発生しにくくなる。

本願では、真空引き装置１００をカップ蓋３００に組み付けた後、抽気過程の気密性を確保するために、真空引き装置１００とカップ蓋３００との間にはさらに、シール構造が設けられており、本願ではシール構造についても様々な提案や設計がなされている。

図５を参照すると、一実施形態では、前記ケース１１０の外壁にはさらに、係着溝１１３３が形成されており、係着溝１１３３は挿接部１１３１を取り囲んで設置され、前記係着溝１１３３内には第一シールリング９０１が取り付けられている。真空引き装置１００が前記カップ蓋３００に取り付けられている場合、第一シールリング９０１は、前記真空引き装置１００と前記カップ蓋３００とに挟持される。前記第一シールリング９０１の材料としては、シリカゲルとすることが可能で、円環状を呈している。真空引き装置１００が前記カップ蓋３００に取り付けられると、第一シールリング９０１がカップ蓋３００の表面に弾性的に当接して両者のシールを実現する。このようなシール方式では、シールリングが挿入溝３０１１の外周に挟持され、構造が比較的簡単である。

図６から図８を参照すると、シール構造の一実施形態では、前記カップ蓋３００には、抽気開口３０１の周縁に接続部３１０が接続され、接続部３１０は、カップ本体５００の内チャンバーに向かって延びている。真空引き装置１００には、挿接部１１３１の外壁にシールリング取付部１１５が凸設されており、抽気孔１０１はシールリング取付部１１５の内側にあり、シールリング取付部１１５は部分的に接続部３１０内に延びて且つ接続部３１０に接続されており、シールリング取付部１１５の外部には第一シールリング９０１が嵌設されている。真空引き装置１００がカップ蓋３００に取り付けられると、第一シールリング９０１は真空引き装置１００とカップ蓋３００とに挟持される。図６から図８には、前記シールリング取付部１１５と前記接続部３１０とが共に筒体構造である、真空引き装置１００とカップ蓋３００とが挿入溝３０１１内でシールされる二種類の構造形態を示している。

図８において、前記第一シールリング９０１は、前記挿接部１１３１の外壁と前記挿入溝３０１１の底壁との間に挟持されている。このようなシール構造は簡単である。

一つの可能なシール方法（図示しない）において、前記第一シールリング９０１は、前記シールリング取付部１１５と前記接続部３１０との間に挟持されており、このようなシール構造では、第一シールリング９０１が筒状をなし、シールリング取付部１１５と接続部３１０との間に挟持されて、径方向のシールを実現している。なお、真空引き装置１００とカップ蓋３００との取り外し可能な接続は、シールリング取付部１１５と接続部３１０とが第一シールリング９０１を挟持する過程と、挿入溝３０１１と挿接部１１３１と嵌合する構造によっても実現することが可能である。

図６及び図７において、前記第一シールリング９０１は、相互に接続されている第一シール部９０１１と第二シール部９０１３を含み、前記第一シール部９０１１は前記挿接部１１３１と前記挿入溝３０１１の底壁との間に挟持されており、前記第二シール部９０１３は前記シールリング取付部１１５と前記接続部３１０との間に挟持されている。このようなシール構造では、第一シールリング９０１の横断面がＴ字状をなし、シールリング取付部１１５と前記接続部３１０との間の径方向シールだけでなく、挿接部１１３１の外壁と取付溝の底壁との間の軸方向シールも実現している。このように、シール効果が比較的良いとともに、真空引き装置１００とカップ蓋３００との接続固定も、真空引き装置１００とカップ蓋３００との取り外し可能な接続も実現可能となる。

さらに、前記カップ蓋３００にはさらに接続リング３２０が設けられており、前記接続リング３２０は挿入溝３０１１を取り囲んで設置されて、且つ前記カップ本体５００の内チャンバーに向かって延び、接続リング３２０の外壁には、環状溝３２０１が形成されている。環状溝３２０１内には第二シールリング９０２が嵌設され、第二シールリング９０２は、カップ本体５００の内壁に当接されている。

本願によれば、真空引き装置１００とカップ蓋３００との取り外し可能な接続を実現する。具体的な実現される構造としては、様々なものが可能である。真空引き装置１００とカップ蓋３００は係合接続構造、ねじ接続構造、及び磁気吸着構造で取り外し可能に接続できる。

図９及び図１０を併せて参照して、抽気開口３０１が挿入溝３０１１の底壁に設けられている場合、係合構造は、筒状構造のシールリング取付部１１５の外壁に凸設された複数の第一凸起１１５１と、筒状構造の接続部３１０の内壁に凸設された複数の第二凸起３１０１を含み、シールリング取付部１１５の一部が接続部３１０内に伸び、且つ第一凸起１１５１と第二凸起３１０１との嵌合により接続部３１０と係合されて接続される。前記第一凸起１１５１および第二凸起３１０１は、いずれも複数設置されて、且つそれぞれが取り付けられた構造の周方向に間隔をおいて設置されている。本出願では、真空引き装置１００の取り付け中に、第二凸起３１０１は、２つの隣接する第一を通って第一凸起１１５１の下面に当接されて軸方向の引き締めを実現している。上記の内容から明らかなように、本願によれば、真空引き装置１００とカップ蓋３００との間にシール構造を設けると、第一凸起１１５１と第二凸起３１０１とが互いに当接されてから、第一シールリング９０１によるプリテンションにより、真空引き装置１００とカップ蓋３００との接続構造をより強固なものにする。

図１１及び図１２を参照して、真空引き装置１００とカップ蓋３００の取り外し可能な接続のもう一つの実施形態において、抽気開口３０１が挿入溝３０１１の底壁に設けられている場合、前記ねじ構造は、筒状構造の接続部３１０の内壁に形成された雌ねじ３１０３と、筒状構造のシールリング取付部１１５の外壁に形成された雄ねじ１１５３とを含む。シールリング取付部１１５の一部が接続部３１０内に伸び、且つ雌ねじ３１０３と雄ねじ１１５３との嵌合により接続部３１０とねじ接続される。本願では、ねじ接続の案を採用する場合、真空引き装置１００とカップ蓋３００とのシール構造は、好ましくは、挿接部１１３１の外壁と挿入溝３０１１の底壁との間にシールリングを設ける軸方向シール方式を採用し、真空引き装置１００とカップ蓋３００との接続構造をねじ接続とする案によれば、接続構造は比較的強固である。

図１３及び図１４を参照して、真空引き装置１００とカップ蓋３００の取り外し可能な接続のもう一つの実施形態において、真空引き装置１００とカップ蓋３００との間に磁気接続構造を設けることができ、磁気接続構造はケース１１０に固定された第一磁気具１１５５と、カップ蓋３００に固定された第二磁気具３１０５とを含む。真空引き装置１００は第一磁気具１１５５と第二磁気具３１０５との協働によりカップ蓋３００に磁気的に吸着される。磁気吸着中の強固性を実現するために、前記第一磁気具１１５５は、前記ケース１１０の前記挿接部１１３１に対応する側壁に固定され、前記第二磁気具３１０５は、前記カップ蓋３００の前記挿入溝３０１１に対応する側壁に固定される。前記第一磁気具１１５５および第二磁気具３１０５は、いずれも板状の永久磁石であってもよいし、永久磁石と磁化可能な金属板との組み合わせであってもよい。磁気具は、カップ蓋３００や真空引き装置１００の製造過程において側壁に嵌設されてもいい。挿接部１１３１及び挿入溝３０１１の部位に磁気具を設けることにより、真空引き装置１００の取付過程において、真空引き装置１００を挿入溝３０１１の案内によりカップ蓋３００に係着することが可能である。組立工程全体がより容易になる。この構造では、真空引き装置１００とカップ蓋３００との間のシール構造は上記のいずれであってもよい。

真空引き装置１００をカップ蓋３００に取り付けてから、真空引き装置１００内の抽気動力素子１２０に電気を通して、カップ本体５００内に対して真空引きする。再び図８を参照し、前記真空引き装置１００はさらに、前記抽気動力素子１２０と電気的に接続された第一給電構造１４０を含み、調理機９００はさらに機台７００を含み、カップ本体５００は機台７００に取り付けられ、機台７００には第二給電構造が備えられ、第一給電構造１４０と第二給電構造とは互いに独立している。

本願によれば、真空引き装置１００に第一給電構造１４０を設置し、且つ第一給電構造１４０と機台７００内の第二給電構造とを互いに独立させて設置することにより、電気接続の電気回路設計が簡略化され、調理機９００の構造が簡略化されるとともに、真空引き装置１００の携帯使用が容易になり、使用がより便利になる。

本発明の第一給電構造１４０は、複数の構造形態であってもよく、一実施形態では、第一給電構造１４０には、抽気動力素子１２０に電気的に接続される電源インターフェースが設置され、電源インターフェースはケースに固定的に接続される。電源インタフェースとしては、ＵＳＢインタフェースであってもよいし、従来の端子インタフェースであってもよく、真空引き装置１００の使用中に、真空引き装置１００は商用電源と接続されて抽気動力素子１２０に電力を供給してもよいし、現在市販のモバイル電源と接続されて抽気動力素子１２０に電力を供給してもよい。使用した後、外部電源のプラグを抜くだけでよいので、真空引き装置１００の携帯がより容易になり、且つ使用もより便利になる。

第一給電構造１４０の別の構造形態では、前記第一給電構造１４０は、ケース１１０内に収容されて且つ抽気動力素子１２０と電気的に接続されたエネルギー蓄積装置である。エネルギー蓄積装置は、リチウム電池または乾電池であってもよく、乾電池の場合、充電可能な乾電池または充電不可能な乾電池であってもよい。エネルギー蓄積装置のケース１１０内の固定方式としては、制御電気回路基板１３０の方法と同じで、第一給電構造１４０をケース１１０に内蔵されるエネルギー蓄積装置として設けることにより、真空引き装置１００の機能をより完全にして、より使いやすくする。

前記第一給電構造１４０は制御電気回路基板１３０及び抽気動力素子１２０に電力を提供する。

本願の調理機９００を起動する前に、さらに真空引き装置１００のカップ蓋３００への取り付けが適正な状態になるように保証して、カップ本体５００の内チャンバーの密封性を保証するために、再び図９乃至図１１を参照して、本願では、カップ蓋３００と真空引き装置１００との間にはさらに取付検出構造４００が設けられている。前記取付検出構造４００は、前記真空引き装置１００が前記カップ蓋３００へ適切に取り付けられたか否かを検出するためのものである。前記取付検出構造４００は、制御電気回路基板１３０と電気的に接続可能であり、且つ、取付検出構造４００は、抽気動力素子１２０と直列接続されて回路を構成するように設計できる。取付検出構造４００が連通して初めて、真空引き装置１００中の抽気動力素子１２０は第一給電構造１４０と電気的に導通されて、抽気動力素子１２０は起動されて真空引き操作を行う。

本願によれば、真空引き装置１００がカップ蓋３００に取り付けられたか否かを検出するための取付検出構造４００を設けることにより、真空引き装置１００がカップ蓋３００に取り付けられた後、真空引き装置１００がカップ蓋３００との接続が確実であるのを保証して、気密性を保証する。真空引き装置１００の抽気中のガス漏れを防止し、抽気過程をスムーズにすることができる。

具体的には、取付検出構造４００は、前記真空引き装置１００に設けられたトリガスイッチ４１０と、前記トリガスイッチ４１０に対応して且つ前記カップ蓋３００に設けられたトリガ４２０とを含む。真空引き装置１００がカップ蓋３００に適切に取り付けられると、トリガ４２０がトリガスイッチ４１０に作用し、トリガスイッチ４１０をオンにする。

本願のトリガスイッチ４１０は磁気スイッチとすることが可能で、前記トリガ４２０を対応するように磁気具として、トリガ４２０が磁気作用によってトリガスイッチ４１０をオンにする。

或いは、トリガスイッチ４１０はマイクロスイッチであり、トリガ４２０はカップ蓋３００の表面に形成された凸起であり、トリガ４２０は当接作用によってトリガスイッチ４１０をオンにする。

トリガスイッチ４１０は、真空引き装置１００のケース１１０に固定されて、且つ抽気動力素子１２０と直列接続されて回路を形成することができる。トリガ４２０は、カップ蓋３００の表面に設けられて、且つカップ蓋３００に形成された挿入溝３０１１に近接して設けられている。真空引き装置１００の挿接部１１３１をカップ蓋３００の挿入溝３０１１に挿入して真空引き装置１００とカップ蓋３００とを接続した後、トリガスイッチ４１０とトリガ４２０とが接続されてトリガスイッチ４１０は電気的に導通する。トリガスイッチ４１０とトリガ４２０との接続としては、凸起がマイクロスイッチに接触してマイクロスイッチをオンにしたり、或いは磁性具が磁気スイッチに磁気的に作用して磁気スイッチをオンにしたりすることが可能である。抽気動力素子１２０はカップ本体５００の内チャンバーが密封された状態で次の起動を行える。このように、真空引きをスムーズに行うことを保証できる。

前記トリガスイッチ４１０は、前記挿接部１１３１の縁部に設けられ、トリガ４２０は、前記挿入溝３０１１の縁部に設けられる。この設置により、取付検出構造４００の配置をより合理的にして、挿接部１１３１が完全に挿入溝３０１１に挿入されて初めて、取付検出構造４００はトリガされる。こうして、検出がより正確になる。

上記において、トリガスイッチ４１０は、抽気動力素子１２０と回路を構成し、取付検出構造を抽気動力素子１２０の起動の一つの判定入力信号とすることができる。他の実施例では、前記真空引き装置１００は、ケース１１０に固定された提示装置（図示せず）をさらに備え、提示装置は、トリガスイッチ４１０と電気的に接続され、前記トリガスイッチ４１０がオンになると、提示装置が提示情報を発する。

具体的には、前記提示装置は、ケース１１０に固定された警告灯又はブザーである。すなわち、本願の調理機は、真空引き装置１００がカップ蓋３００に適切に取り付けられているか否かを、音または光によって使用者に知らせることができる。

上記により分かるように、本願の真空引き装置１００と調理機９００の機台７００とは、互いに独立しており、両者の給電構造は互いに独立している。図２３を参照し、調理機９００の使い勝手をさらに向上させるために、本願の真空引き装置１００は、前記ケース１１０に取り付けられた制御電気回路基板１３０と起動スイッチ１５０をさらに含み、制御電気回路基板１３０は起動スイッチ１５０の起動信号を受信して、且つ前記抽気動力素子１２０の起動を制御する。

本願では、真空引き装置１００に抽気動力素子１２０の起動を制御する起動スイッチ１５０を設けることにより、真空引き装置１００が調理機９００に対して真空引き処理を行う際に、起動スイッチ１５０を操作することにより独立して真空引き装置１００を起動することができる。これにより、真空引き装置１００は、調理機９００の使用中に、調理機９００による食材攪拌の前に食材に対して真空引きを行えるだけでなく、食材の攪拌中に必要に応じて真空引きを行える。よって、調理機９００の使用がより便利になる。

具体的には、前記ケース１１０の内面には、スイッチ固定具１１１５とスイッチ位置制限具１１１６とが接続されており、スイッチ固定具１１１５及びスイッチ位置制限具１１１６は前記収容チャンバー内に延びており、スイッチ固定具１１１５及びスイッチ位置制限具１１１６は、対向して設置されて且つスイッチ取付空間１１１７を形成し、起動スイッチ１５０は位置が前記スイッチ取付空間１１１７内に制限されて且つケース１１０に固定接続される。

スイッチ固定具１１１５及びスイッチ位置制限具１１１６とが対向して設置されて且つ嵌合されてスイッチ取付空間１１１７を形成することにより、起動スイッチ１５０とケース１１０との接続構造を強固にして、起動スイッチ１５０を押す場合、起動スイッチ１５０はケース１１０から抜けにくくなる。

さらに、前記スイッチ位置制限具１１１６の自由端には位置制限部１１１８が設置され、位置制限部１１１８が前記起動スイッチ１５０を止めて、起動スイッチ１５０の位置を前記スイッチ取付空間１１１７内に制限する。

位置制限部１１１８はバーブ状をしており、スイッチ位置制限具１１１６のケース１１０に接続されていない一端（すなわち自由端）に設けられており、位置制限部１１１８の設置により、起動スイッチ１５０が押されたときに、起動スイッチ１５０がその歪みを生じる軸方向においてスイッチ取付空間１１１７から抜けにくくなり、このように、起動スイッチ１５０の取付構造がより強固になる。

具体的には、前記起動スイッチ１５０は、マイクロスイッチまたはタッチスイッチである。本願の真空引き装置１００は、機械タッチ式起動としているが、勿論、他の実施例では、さらに遠隔操作式起動としてもよい。すなわち、本願では、真空引き装置１００内に、さらに信号受信器（図示せず）が備えられ、信号受信器が制御電気回路基板１３０に電気的に接続され、起動スイッチ１５０が抽気動力素子１２０および制御電気回路基板１３０と電信号回路を構成する。本願の調理機９００にはさらに、真空引き装置１００内の信号受信器と通信するリモコンを備え、リモコンは受信器に制御信号を送信し、制御電気回路基板１３０は、この信号に基づいて起動スイッチ１５０をオンにして抽気動力素子１２０に電気を通して導通させることができる。このようにすることで、機械式のタッチ押圧による起動だけでなく遠隔操作による起動も可能となり、調理機９００の使い勝手がさらに向上する。

調理機９００の使い勝手をさらに向上させるために、前記起動スイッチ１５０は、ケース１１０の側壁または頂壁に接続されている。このようにすることで、起動スイッチ１５０をタッチ押圧する操作がより容易になる。

図１５から図２０を併せて参照すると、本願の調理機９００は、抽気過程の円滑を保証して、抽気過程におけるカップ本体５００内の食材残渣の抽気動力素子１２０への侵入による抽気気路の閉塞を回避するために、本願の調理機９００にはさらに防水通気構造（図示せず）が設けられている。前記防水通気構造は、カップ蓋３００に取り付けられて抽気開口３０１を閉じる（例えば図２０及び図２２）か、又は、防水通気構造は真空引き装置１００に取り付けられて抽気孔１０１を閉じる（例えば図１５及び図１９）。

本発明では、カップ蓋３００又は真空引き装置１００に防水通気構造を設けることにより、真空引き装置１００によるカップ蓋３００に対する真空引き過程において、防水通気構造がカップ本体５００内の食材残渣が排気気路への侵入による抽気動力素子１２０の損傷または抽気気路の閉塞を阻止できる。これにより真空引き装置１００による真空引き過程の円滑化が保証される。

本願の前記防水通気構造は、防水通気フィルム８２０であってもよいし、或いは、防水通気構造は、取付筒８１０及び防水通気フィルム８２０を含んでも良い。取付筒８１０には、取付筒８１０の両端を貫通する通路が形成されて、防水通気フィルム８２０は取付筒８１０と固定接続されて且つ通路を閉じる。防水通気フィルム８２０は、１２００メッシュのスクリーンシートであるもよい。取付筒８１０は円筒構造であり、具体的には、防水通気構造が別途設けられた防水通気フィルム８２０である場合には、防水通気フィルム８２０は、カップ蓋３００に固定接続されて且つ抽気開口３０１を閉じる。あるいは、防水通気フィルム８２０が真空引き装置１００に固定接続されて且つ抽気孔１０１を閉じる。防水通気フィルム８２０が真空引き装置１００に設けられている場合には、防水通気フィルム８２０がケース１１０に固定接続され、防水通気フィルム８２０がカップ蓋３００に設けられている場合、防水通気フィルム８２０は、カップ蓋３００上の筒状接続部３１０に固定接続されて且つ筒状接続部３１０の内チャンバーを閉じることができる。防水通気構造が取付筒８１０と防水通気フィルム８２０との嵌合構造である場合には、本願では、真空引き装置１００の抽気孔１０１に抽気マウスを凸設してもよい。即ち、抽気孔１０１を抽気マウスの底壁に開けて、取付筒８１０を抽気マウスとねじで嵌めて接続する。防水通気構造がカップ蓋３００に設けられている場合には、カップ蓋３００の筒状構造の接続部３１０の外壁に雄ねじ１１５３を設け、取付筒８１０のカップ蓋３００と接続された一端を接続部３１０にねじ接続する。すなわち、前記ケース１１０は、シールリング取付部１１５の内側に抽気マウスが形成されており、取付筒８１０は抽気マウスの外に嵌められている。或いは、取付筒８１０は、接続部３１０のカップ本体５００の中に延びた一端に嵌められている。

本願の防水通気構造が単独で設けられた防水通気フィルム８２０である場合、全体の構造が簡単でコストが比較的低い。防水通気構造が取付筒８１０と防水通気フィルム８２０との組み合わせた構造である場合、着脱が比較的容易である。

調理機９００が真空引きを実現して食材の攪拌を行ってから、蓋を開ける前に、さらに調理機９００のカップ本体５００に対して圧力逃がし処理を行う。もちろん、他の場合においても、圧力逃がし操作が必要な場合には、圧力逃がし操作してもよい。本願は、圧力逃がし方式の解決において、次のような構造設計を行うことができる。

図１５及び図１６を参照すると、調理機９００の圧力逃がし構造の一実施例では、前記カップ蓋３００にはさらに、カップ本体５００の内チャンバーに連通する圧力逃がし孔３０２が設けられており、カップ蓋３００は、圧力逃がし孔３０２にてさらに圧力逃がし孔３０２を開閉できる圧力逃がし弁６００が取り付けられている。

本実施形態では、真空引き装置１００によりカップ本体５００内に対して真空引きする際に、圧力逃がし弁６００で圧力逃がし孔３０２を閉じて、カップ本体５００内で密閉されたチャンバー構造を形成する。カップ蓋３００の開放が必要な場合には、圧力逃がし弁６００を操作することで圧力逃がし孔１０３を開放して、外部の空気が圧力逃がし孔３０２からカップ本体５００内に入り込んで、カップ本体５００内の圧力と外部の圧力とのバランスを取る。こうして、カップ蓋３００を開放する操作がスムーズに行える。圧力逃がし操作時に便利になるように、本願のカップ蓋３００に取り付けられた圧力逃がし弁６００は、カップ蓋３００の縁部に位置して且つ挿入溝３０１１から離間して配置されている。すなわち、真空引き装置１００がカップ蓋３００に取り付けられた後に、真空引き装置１００のケース１１０は圧力逃がし弁６００に触れることがない。好ましくは、圧力逃がし弁６００と真空引き装置１００のケース１１０との間には、一定の間隔、例えば１ｃｍの間隔が設けられている。このように、真空引き装置１００による真空引きが終了すると、作業員は比較的容易に圧力逃がし弁６００を操作して圧力逃がし孔３０２を開放する。

なお、上記では、真空引き装置１００内に複数種類の抽気気路を有する場合について説明したが、圧力逃がし弁６００がカップ蓋３００に設けられている場合には、真空引き装置１００における第一乃至第一種の排気気路はいずれも適用できる。

本願では、カップ蓋３００に圧力逃がし弁６００を設けることにより、圧力逃がし操作が必要な場合に、圧力逃がしの気路が短く、圧力逃がし操作が迅速であり、且つ構造が比較的簡単である。

本願では、カップ蓋３００に圧力逃がし弁６００を設ける具体的な構造としては、さらに二種類の構造形態に分けることができる。

再び図１５及び図１６を参照すると、圧力逃がし弁６００の第一構造形態では、前記圧力逃がし弁６００は、圧力逃がし弁取付部６１０と、圧力逃がし弁取付部６１０の一端に接続されたバルブウィング６２０と、圧力逃がし弁取付部６１０の他端に接続された圧力逃がし弁固定部６３０とを含む。カップ蓋３００には、さらに取付孔３０３が設けられており、取付孔３０３が前記圧力逃がし孔３０２に近接して設けられ、圧力逃がし弁取付部６１０が取付孔３０３に摺動的に穿設され、バルブウィング６２０がカップ蓋３００に露出し、吸気弁が前記取付孔３０３に対して摺動することで前記バルブウィング６２０に前記圧力逃がし孔３０２を開閉させ、前記バルブウィング６２０が遠く離れて且つ前記圧力逃がし孔３０２を開くとき、前記圧力逃がし弁固定部６３０は、前記カップ蓋３００の内壁によって止められる。

本実施例では、抽気動力素子１２０の吸引力によって、圧力逃がし弁６００が圧力逃がし弁取付部６１０を通して圧力逃がし孔３０２との間で相対的な摺動をすることで、バルブウィング６２０を圧力逃がし孔３０２に接近させて圧力逃がし孔３０２を閉じる。圧力逃がし操作が必要になった場合、圧力逃がし弁６００を引くことにより、バルブウィング６２０をカップ蓋３００から遠く離して圧力逃がし孔３０２を開く。圧力逃がし弁６００の第一構造形態は比較的簡単である。

本実施例の取付孔３０３は環状に設けられており、且つ圧力逃がし孔３０２は取付孔３０３の外周を取り囲んで設置されている。本実施例の取付孔３０３は、圧力逃がし孔３０２が形成する環状の中心に位置するので、圧力逃がし孔３０２が取付孔３０３に対して摺動して圧力逃がし孔３０２を開閉する際に、圧力逃がし弁６００が均等な力を受けて、カップ蓋３００から離間又はカップ蓋３００に接近する直線運動として移動するのを保証する。こうして、開閉操作が容易であり、圧力逃がし弁６００により圧力逃がし孔３０２を閉じる際の密封性も比較的高い。

圧力逃がし弁６００で圧力逃がし孔３０２を閉じるときの気密性をさらに高めるために、本願の前記カップ蓋３００の外壁にはさらに位置制限溝３０１３が凹設されており、圧力逃がし孔３０２は位置制限溝３０１３の底壁を貫通している。前記バルブウィング６２０が前記圧力逃がし孔３０２に接近して且つ前記圧力逃がし孔３０２を閉じた時、前記バルブウィング６２０は前記位置制限溝３０１３内に嵌合される。

再び図１７及び図１８を参照すると、圧力逃がし弁６００の第二構造形態では、前記圧力逃がし弁６００は、圧力逃がし弁取付部６１０と、圧力逃がし弁取付部６１０の一端に接続された押圧部６４０と、圧力逃がし弁取付部６１０の他端に接続されたバルブウィング６２０とを含む。圧力逃がし弁取付部６１０が圧力逃がし孔３０２に摺動的に穿設され、圧力逃がし孔３０２の孔径は圧力逃がし弁取付部６１０の外径より大きい。押圧部６４０がカップ蓋３００に露出し、バルブウィング６２０がカップ蓋３００の内側に位置する。圧力逃がし弁取付部６１０にはさらに弾性具６６０が嵌設され、弾性具６６０は一端が押圧部６４０に当接し、他端がカップ蓋３００に当接している。弾性具６６０により弾性力を提供して、カップ蓋３００の内面に当接して且つ圧力逃がし孔３０２を閉じるようにバルブウィング６２０を動かし、外力により、バルブウィング６２０は遠く離れて且つ圧力逃がし孔３０２を開く。

本願の圧力逃がし弁６００の第二構造形態は、弾性圧力逃がし弁６００の構造としており、圧力逃がし操作中に、押圧部６４０を押圧するだけですむので、圧力逃がし操作がより便利になる。

さらに、本実施形態におけるバルブウィング６２０のカップ蓋３００に面する側にはさらにシールパッド６５０が取り付けられている。シールパッド６５０はシリカゲル材料としてもよく、バルブウィング６２０に一体成型されてもよい。圧力逃がし弁６００が圧力逃がし孔３０２を閉じたとき、シールパッド６５０が圧力逃がし孔３０２を閉じる。シールパッド６５０の設置により、シーイング中の密封性をさらに向上させることができる。

さらに、本実施形態におけるカップ蓋３００の外面にはさらに、バルブウィング６２０の外周を取り囲む位置制限筒３０１５が凸設されている。位置制限筒３０１５の設置により、圧力逃がし弁６００を上昇させる時の円滑化を図ることができる。

上記では、圧力逃がし弁６００がカップ蓋３００に設けられている場合について説明したが、図２０から図２２を参照して、調理機９００の圧力逃がし構造の別の実施例では、前記真空引き装置１００には、抽気気路と圧力逃がし気路とが設置されている。前記真空引き装置１００にはさらに、前記圧力逃がし気路を開閉する圧力逃がし弁６００が取り付けられている。前記調理機９００は、第一使用状態と第二使用状態とを有し、第一使用状態では、前記抽気気路が前記抽気開口３０１に連通してカップ本体５００の内腔に対して真空引き処理を行い、第二使用状態では、圧力逃がし弁６００が圧力逃がし気路を開放して圧力逃がし気路を抽気開口３０１に連通させて、カップ本体５００の内チャンバーに対して圧力逃がし処理を行う。

本実施例における真空引き装置１００の排気気路としては、真空引き装置１００のケース１１０が密閉チャンバーを構成する場合とすることができる。すなわち、上記のうち、真空引き装置１００の第一及び第二種の排気気路とすることができる。

本願の技術案によれば、調理機９００に真空引き装置１００を着脱可能に取り付け、且つ真空引き装置１００に抽気気路と圧力逃がし気路を設けることにより、調理機９００が真空引きを必要とするときに、抽気気路がカップ本体５００の内腔と導通し、圧力逃がし操作が必要になるときに、圧力逃がし弁６００が圧力逃がし気路を開放し、圧力逃がし気路をカップ蓋３００の抽気開口３０１に連通させる。このようにして、調理機９００による攪拌中に食材が空気と作用して酸化されることを回避し、調理機９００による食材加工の効果を高めることを実現する。

具体的には、前記ケース１１０は密閉された収容チャンバーを形成し、前記ケース１１０にはさらに排気孔１０２が設けられ、前記抽気孔１０１と圧力逃がし孔１０３はいずれも前記収容チャンバーに連通しており、前記抽気動力素子１２０のガス入口１２１は前記収容チャンバーに連通しており、前記排気孔１０２は管路を介して前記抽気動力素子１２０の排気口と連通し、前記真空引き装置１００が前記カップ蓋３００に取り付けられたときに、前記抽気孔１０１は、前記抽気開口３０１と連通する。

前記抽気孔１０１と、収容チャンバーと、前記圧力逃がし孔１０３とが連通して前記圧力逃がし気路を構成し、前記抽気孔１０１と、収容チャンバーと、抽気動力素子１２０と、排気孔１０２とが連通して前記抽気気路を構成する。

本願では、真空引き装置１００に圧力逃がし弁６００を設置する場合、圧力逃がし弁６００の具体的な構造としても、二種類の構造形態に分けることができる。

再び図２０及び図２１を参照すると、圧力逃がし弁６００の第一構造形態では、前記圧力逃がし弁６００は、圧力逃がし弁取付部６１０と、圧力逃がし弁取付部６１０の一端に接続されたバルブウィング６２０と、圧力逃がし弁取付部６１０の他端に接続された圧力逃がし弁固定部６３０とを含む。カップ蓋３００には、さらに取付孔１０４が設けられており、取付孔１０４が前記圧力逃がし孔１０３に近接して設けられ、圧力逃がし弁取付部６１０が取付孔１０４に摺動的に穿設され、バルブウィング６２０がカップ蓋３００に露出し、吸気弁が前記取付孔１０４に対して摺動することで前記バルブウィング６２０に前記圧力逃がし孔１０３を開閉させ、前記バルブウィング６２０が遠く離れて且つ前記圧力逃がし孔１０３を開くとき、前記圧力逃がし弁固定部６３０は、前記カップ蓋３００の内壁によって止められる。

本実施例では、抽気動力素子１２０の吸引力によって、圧力逃がし弁６００が圧力逃がし弁取付部６１０を通して圧力逃がし孔１０３との間で相対的な摺動をすることで、バルブウィング６２０を圧力逃がし孔１０３に接近させて圧力逃がし孔１０３を閉じる。圧力逃がし操作が必要になった場合、圧力逃がし弁６００を引くことにより、バルブウィング６２０をカップ蓋３００から遠く離して圧力逃がし孔１０３を開く。圧力逃がし弁６００の第一構造形態は比較的簡単である。

本実施例の取付孔１０４は環状に設けられており、且つ圧力逃がし孔１０３は取付孔１０４の外周を取り囲んで設置されている。本実施例の取付孔１０４は、圧力逃がし孔１０３が形成する環状の中心に位置するので、圧力逃がし孔１０３が取付孔１０４に対して摺動して圧力逃がし孔１０３を開閉する際に、圧力逃がし弁６００が均等な力を受けて、カップ蓋３００から離間又はカップ蓋３００に接近する直線運動として移動するのを保証する。こうして、開閉操作が容易であり、圧力逃がし弁６００により圧力逃がし孔３０２を閉じる際の密封性も比較的高い。

圧力逃がし弁６００で圧力逃がし孔１０３を閉じるときの気密性をさらに高めるために、本願の前記カップ蓋３００の外壁にはさらに位置制限溝１１１１が凹設されており、圧力逃がし孔１０３は位置制限溝１１１１の底壁を貫通している。前記バルブウィング６２０が前記圧力逃がし孔１０３に接近して且つ前記圧力逃がし孔３０２を閉じた時、前記バルブウィング６２０は前記位置制限溝１１１１内に嵌合される。

図２２を参照すると、圧力逃がし弁６００の第二構造形態では、前記圧力逃がし弁６００は、圧力逃がし弁取付部６１０と、圧力逃がし弁取付部６１０の一端に接続された押圧部６４０と、圧力逃がし弁取付部６１０の他端に接続されたバルブウィング６２０とを含む。圧力逃がし弁取付部６１０が圧力逃がし孔１０３に摺動的に穿設され、押圧部６４０はカップ蓋３００に露出し、バルブウィング６２０がカップ蓋３００の内側に位置する。圧力逃がし弁取付部６１０にはさらに弾性具６６０が嵌設され、弾性具６６０は一端が押圧部６４０に当接し、他端がカップ蓋３００に当接している。弾性具６６０により弾性力を提供して、カップ蓋３００の内面に当接して且つ圧力逃がし孔１０３を閉じるようにバルブウィング６２０を動かし、外力により、バルブウィング６２０は遠く離れて且つ圧力逃がし孔１０３を開く。

本願の圧力逃がし弁６００の第二構造形態は、弾性圧力逃がし弁６００の構造としており、圧力逃がし操作中に、押圧部６４０を押圧するだけですむので、圧力逃がし操作がより便利になる。

さらに、本実施形態におけるバルブウィング６２０のカップ蓋３００に面する側にはさらにシールパッド６５０が取り付けられている。シールパッド６５０はシリカゲル材料としてもよく、バルブウィング６２０に一体成型されてもよい。圧力逃がし弁６００が圧力逃がし孔１０３を閉じたとき、シールパッド６５０が圧力逃がし孔１０３を閉じる。シールパッド６５０の設置により、シーイング中の密封性をさらに向上させることができる。

さらに、本実施形態におけるカップ蓋３００の外面にはさらに、バルブウィング６２０の外周を取り囲む位置制限筒１１１３が凸設されている。位置制限筒１１１３の設置により、圧力逃がし弁６００を上昇させる時の円滑化を図ることができる。

さらに、本願の調理機の作動中に、真空度が既定の値に達した後に真空引き装置の作動を自動的に停止させることができるようにするために、前記真空引き装置はさらに検出モジュール（図示せず）をさらに含む。いくつかの可能な実施例では、検出モジュールは、前記制御電気回路基板１３０と抽気動力素子１２０との間の回路に直列に接続された電流検出モジュールであり、抽気動力素子１２０の動作中の電流を検出する。

本実施例において、検出モジュールは電流検出モジュールであり、具体的には電流計又は電流センサとすることが可能である。検出モジュールは収容チャンバー内に収容され、検出モジュールは前記制御電気回路基板１３０と抽気動力素子１２０との間の回路に直列に接続されて、抽気動力素子１２０の動作中の電流を検出する。他の実施形態では、検出モジュールは、電圧検出モジュールに置き換えることもできる。抽気動力素子１２０がカップ本体５００の内チャンバー内の空気を吸引する時、カップ本体５００の内チャンバー内の空気の量が徐々に減少するので、抽気動力素子１２０が真空引きを行う過程において、電流が徐々に増大するが、電流が増大するスピードは、最終的に電流増大の傾向が０に近づくまで、徐々に減少する。この場合、真空引き装置１００の動作を停止するように制御して、真空引き装置１００を保護し、真空引き装置１００が焼損するのを避ける必要がある。これにより、真空引き装置の安全性がと動作の信頼性を向上させる。

さらに、いくつかの可能な実施例では、検出モジュールは、前記制御電気回路基板１３０と電気的に接続または無線接続された気圧検出モジュールであり、抽気動力素子１２０の吸気圧力を検出する。

さらに、前記気圧検出モジュールは、ガス入口１２１と前記抽気孔１０１との間に配置されている圧力センサであり、抽気動力素子１２０の作動中の吸気圧力を検出する。

本実施例において、検出モジュールは気圧検出モジュールであり、具体的には圧力センサ又は気圧検出計とすることが可能である。前記気圧検出モジュールは収容チャンバー内に収容され、前記気圧検出モジュールは抽気動力素子１２０のガス入口１２１に設置されて、且つ前記制御電気回路基板１３０と電気的に接続または無線接続されて、主に抽気動力素子１２０の動作中の吸気圧力を検出する。抽気動力素子１２０がカップ本体５００の内チャンバー内の空気を吸引する時、カップ本体５００の内チャンバー内の空気の量が徐々に減少するので、抽気動力素子１２０が真空引きを行う過程において、吸気圧力が徐々に増大するが、吸気圧力が増大するスピードは、最終的に吸気圧力の増大の傾向が０に近づくまで、徐々に減少する。この場合、真空引き装置１００の動作を停止するように制御して、真空引き装置１００を保護し、真空引き装置１００が焼損するのを避ける必要がある。これにより、真空引き装置の安全性がと動作の信頼性を向上させる。

さらに、いくつかの可能な実施例では、検出モジュールは、前記制御電気回路基板１３０と電気的に接続されたタイマーであり、抽気動力素子１２０の作動時間を記録する。

本実施例において、検出モジュールはタイマーであり、前記タイマーはケース１１０により形成された収容チャンバー内に収容され、前記タイマーは制御電気回路基板１３０と電気的に接続されるか、或いは前記タイマーは抽気動力素子１２０と電気的に接続されるか、もしくは、前記タイマーは制御電気回路基板１３０と抽気動力素子１２０との間の電流回路に直列接続される。制御電気回路基板１３０が抽気動力素子１２０に電流を入力すると前記タイマーによる計時が開始され、制御電気回路基板１３０が抽気動力素子１２０への電流の入力を停止すると前記タイマーによる計時が停止され、さらに抽気動力素子１２０の作動時間を記録する。前記作動時間はカップ本体５００の内チャンバーの体積Ｖと、抽気動力素子１２０の抽気流速ｖと関係し、典型的には３０秒～１２０秒で、好ましくは９０秒である。真空引き装置１００に対してファジー制御を行う場合、真空引き装置１００が起動して９０秒間作動してから作動を停止して、真空引き装置１００の安全性および信頼性を確保できる。

以上に述べたことは本発明の好ましい実施例にすぎず、それによって本発明の特許の範囲を制限するわけではない。本発明の発明構想の下で、本発明の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接／間接的なの応用は、何れも本発明の特許の保護範囲に含まれる。

１００ 真空引き装置
１０１ 抽気孔
１０２ 排気孔
１０２ａ 隙間
１０３、３０２ 圧力逃がし孔
１０４、３０３ 取付孔
１１０ ケース
１１１ 上ケース
１１１１、３０１３ 位置制限溝
１１１３、３０１５ 位置制限筒
１１１５ スイッチ固定具
１１１６ スイッチ位置制限具
１１１７ スイッチ取付空間
１１１８ 位置制限部
１１３ 下ケース
１１３１ 挿接部
１１３３ 係着溝
１１５ シールリング取付部
１１５１ 第一凸起
１１５３ 雄ねじ
１１５５ 第一磁気具
１２０ 抽気動力素子
１２１ ガス入口
１２２ ガス出口
１２３ ワンウェイバルブ
１３０ 制御電気回路基板
１４０ 第一給電構造
１５０ 起動スイッチ
３００ カップ蓋
３０１ 抽気開口
３１０ 接続部
３１０１ 第二凸起
３１０３ 雌ねじ
３１０５ 第二磁気具
３２０ 接続リング
３２０１ 環状溝
３０１１ 挿入溝
３３０ 蓋取っ手
４００ 取付検出構造
４１０ トリガスイッチ
４２０ トリガ
５００ カップ本体
６００ 圧力逃がし弁
６１０ 圧力逃がし弁取付部
６２０ バルブウィング
６３０ 圧力逃がし弁固定部
６４０ 押圧部
６５０ シールパッド
６６０ 弾性具
７００ 機台
８１０ 取付筒
８２０ 防水通気フィルム
９００ 調理機
９０１ 第一シールリング
９０１１ 第一シール部
９０１３ 第二シール部
９０２ 第二シールリング

Claims (13)

1. カップ本体と；
   前記カップ本体の上端に取り外し可能に接続されて覆い被せられるカップ蓋であって、前記カップ本体の内チャンバーに連通する抽気開口が設けられ、蓋取っ手が設置されているカップ蓋と；
   前記カップ蓋に取り外し可能に接続され、抽気孔と排気孔とが設置されている真空引き装置であって、前記カップ蓋に取り付けられたとき、前記抽気孔が前記抽気開口と連通する前記真空引き装置とを含み、
   前記カップ蓋には挿入溝が凹設形成され、前記抽気開口が前記挿入溝の底壁に設けられ、前記真空引き装置はケースと、第一給電構造と、前記ケース内に設置されている抽気動力素子とを含み、前記ケースには挿接部が形成され、前記抽気孔が前記挿接部に設けられ、前記挿接部が前記挿入溝内に嵌設され、
   前記カップ蓋には、前記抽気開口の周縁に接続部が接続され、前記接続部は、前記カップ本体の内チャンバーに向かって延び、
   前記ケースは、前記抽気孔が設けられる下ケースと、前記下ケースと掛合される上ケースとを含み、
   前記上ケースと前記下ケースとが掛合されるとき、密閉された収容チャンバーを形成し、
   前記第一給電構造及び前記抽気動力素子は前記収容チャンバー内に収容され、
   さらに機台を含み、前記カップ本体は前記機台に取り付けられ、
   前記真空引き装置は、前記機台に取り付けられておらず、かつ前記機台と独立している
   ことを特徴とする調理機。
2. 前記挿入溝の縦断面形状は、台形または四角形であり、前記挿接部の外部輪郭形状は、前記挿入溝の縦断面形状に適合しており、
   前記挿入溝の前記カップ本体の軸方向に延在する寸法を挿入溝の深さとして定義すると、前記挿入溝の深さは５ｍｍ～５０ｍｍであり、
   前記カップ蓋にはさらに接続リングが設けられており、前記接続リングは前記挿入溝を取り囲んで設置されて且つ前記カップ本体の内チャンバーに向かって延び、前記接続リングの外壁には環状溝が形成されており、前記環状溝内には第二シールリングが嵌設され、前記第二シールリングは前記カップ本体の内壁に当接されている
   ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
3. 前記抽気動力素子は前記第一給電構造と電気的に接続され、前記機台には第二給電構造が設置され、前記第一給電構造と前記第二給電構造とは互いに独立している
   ことを特徴とする請求項１または２に記載の調理機。
4. 前記ケースの外壁にはさらに、係着溝が形成されており、前記係着溝は前記挿接部を取り囲んで設置され、前記係着溝内には第一シールリングが取り付けられ、前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられている場合、前記第一シールリングは、前記真空引き装置と前記カップ蓋とに挟持される
   ことを特徴とする請求項２に記載の調理機。
5. 前記真空引き装置には、前記挿接部の外壁にシールリング取付部が凸設されており、前記抽気孔は前記シールリング取付部の内側にあり、前記シールリング取付部は部分的に前記接続部内に延びて且つ前記接続部に接続されており、前記シールリング取付部の外部には第一シールリングが嵌設され、前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられると、前記第一シールリングは前記真空引き装置と前記カップ蓋とに挟持され、
   前記第一シールリングは、前記挿接部の外壁と前記挿入溝の底壁との間に挟持され、
   前記シールリング取付部と前記接続部は、いずれも筒体構造であり；
   前記第一シールリングは前記シールリング取付部と前記接続部との間に挟持されており；
   或いは、前記第一シールリングは、相互に接続されている第一シール部と第二シール部を含み、前記第一シール部は前記挿接部と前記挿入溝の底壁との間に挟持されており、前記第二シール部は前記シールリング取付部と前記接続部との間に挟持されている
   ことを特徴とする請求項２に記載の調理機。
6. 前記カップ蓋にはさらに、前記カップ本体の内チャンバーに連通する圧力逃がし孔が設けられており、前記カップ蓋は圧力逃がし孔にてさらに前記圧力逃がし孔を開閉する圧力逃がし弁が取り付けられ、
   前記圧力逃がし弁は圧力逃がし弁取付部と、前記圧力逃がし弁取付部の一端に接続されたバルブウィングと、前記圧力逃がし弁取付部の他端に接続された圧力逃がし弁固定部を含み、前記カップ蓋にはさらに取付孔が設けられており、前記取付孔が前記圧力逃がし孔に近接して設けられ、前記圧力逃がし弁取付部が前記取付孔に摺動的に貫通され、前記バルブウィングが前記カップ蓋に露出し、前記圧力逃がし弁固定部が前記カップ蓋の内側にあり、前記圧力逃がし弁が前記取付孔に対して摺動することで前記バルブウィングに前記圧力逃がし孔を開閉させ、前記バルブウィングが遠く離れて且つ前記圧力逃がし孔を開くとき、前記圧力逃がし弁固定部は、前記カップ蓋の内壁によって止められる
   ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
7. 前記ケースには抽気孔、圧力逃がし孔、及び排気孔が設けられ、前記抽気孔と圧力逃がし孔はいずれも前記収容チャンバーに連通しており、前記抽気動力素子のガス入口は前記収容チャンバーに連通しており、前記排気孔は管路を介して前記抽気動力素子の排気口と連通し、前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられたときに、前記抽気孔は前記抽気開口と連通し；
   前記抽気孔と、収容チャンバーと、前記圧力逃がし孔とが連通して圧力逃がし気路を構成し、前記抽気孔と、収容チャンバーと、抽気動力素子と、排気孔とが連通して抽気気路を構成する
   ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
8. 前記カップ蓋と前記真空引き装置との間にはさらに、前記真空引き装置が前記カップ蓋へ取り付けられたか否かを検出するための取付検出構造が設けられ、
   前記取付検出構造は、前記真空引き装置に設けられるトリガスイッチと、前記トリガスイッチに対応して且つ前記カップ蓋に設けられるトリガとを含み、
   前記真空引き装置が前記カップ蓋に取り付けられるとき、前記トリガが前記トリガスイッチに作用し、前記トリガスイッチをオンにする
   ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
9. 前記調理機はさらに防水通気構造を含み、前記防水通気構造は前記カップ蓋に取り付けられて且つ前記抽気開口を閉じるか、或いは、前記防水通気構造は前記真空引き装置に取り付けられて且つ前記抽気孔を閉じる
   ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
10. 前記真空引き装置はさらに、前記ケースに取り付けられた制御電気回路基板と起動スイッチを含み、前記制御電気回路基板は前記起動スイッチの起動信号を受信して、且つ前記抽気動力素子の起動を制御する
    ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
11. 前記調理機はさらに検出モジュールを含み、前記検出モジュールは前記収容チャンバーに収容されて且つ前記制御電気回路基板及び／又は抽気動力素子と接続され、前記検出モジュールは前記抽気動力素子の電流、吸気圧力又は作動時間を検出する
    ことを特徴とする請求項１０に記載の調理機。
12. 前記カップ蓋にはさらに、前記カップ本体の内チャンバーに連通する圧力逃がし孔が設けられており、前記カップ蓋は圧力逃がし孔にてさらに前記圧力逃がし孔を開閉する圧力逃がし弁が取り付けられ、
    前記圧力逃がし弁は、圧力逃がし弁取付部と、前記圧力逃がし弁取付部の一端に接続された押圧部と、前記圧力逃がし弁取付部の他端に接続されたバルブウィングとを含み、前記圧力逃がし弁取付部が前記圧力逃がし孔に摺動的に貫通され、前記押圧部は前記カップ蓋に露出し、前記バルブウィングが前記カップ蓋の内側に位置し；
    前記圧力逃がし弁取付部にはさらに弾性具が嵌設され、前記弾性具は一端が前記押圧部に当接し、他端が前記カップ蓋に当接しており、前記弾性具により弾性力を提供して、前記カップ蓋の内面に当接して且つ前記圧力逃がし孔を閉じるように前記バルブウィングを動かし、外力により、前記バルブウィングは遠く離れて且つ前記圧力逃がし孔を開く
    ことを特徴とする請求項１に記載の調理機。
13. 前記抽気開口は前記カップ本体の上縁より低く設置され、
    前記抽気開口は前記カップ蓋の中部にある
    ことを特徴とする請求項１～１２のいずれか一項に記載の調理機。

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