JP7061856B2 - 変位監視装置、及び変位監視方法 - Google Patents

変位監視装置、及び変位監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、変位監視装置、及び変位監視方法に関する。
ダム等の構造物の各所にGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を設置して、構造物の変位や変形を監視することが行われている。この場合、通常、ダム周辺の地盤上にGNSS基準点を設置し、ダム堤体の観測したい箇所にGNSS観測点を設置し、GNSS基準点の座標を不動点とみなして、GNSS基準点のGNSS受信機と各観測点のGNSS受信機との間で干渉測位を行うことで、ダムの変位、高さ変化等の観測を行っている。なお、GNSS基準点の座標は、GNSS基準点のGNSS受信機で長時間単独測位して取得しても良いし、GNSS基準点のGNSS受信機と電子基準点とでスタティック測位して取得しても良い。電子基準点は、国土地理院が設置した測量における基準点であり、日本全国におよそ1300地点存在する。また、GNSS基準点の座標は、周辺の電子基準点とのネットワーク型RTK(Real Time Kinematic)測量で求めても良い。電子基準点を用いる場合、電子基準点の距離が10km以上の場合には、電離層の影響を考慮して、2周波が用いられる。電子基準点の距離が10km未満の場合には、1周波である。
また、特許文献1及び特許文献2には、地球重心座標上に不動の仮想基準点を設置し、この不動の仮想基準点との他の電子基準点の地球重心座標毎の2点間相対変位から、他の電子基準点の正確な変位を捉える方法が提案されている。
特許第4139229号公報 特許第5915987号公報
上述のように、ダム等の構造物の各所にGNSS受信機を設置して、構造物の変位、変形を監視する場合、ダム周辺の地盤上に設置されたGNSS基準点の座標を不動点とみなし、GNSS基準点のGNSS受信機と各観測点のGNSS受信機との間で干渉測位を行っている。しかしながら、観測地域周辺で地震、豪雨、豪雪、干ばつ等が発生すると、不動点とみなしていたGNSS基準点の座標が変位することが考えられ、これにより、正確な計測結果が得られなくなるというおそれがある。
そこで、GNSS基準点と観測用GNSS受信機の位置を周辺の電子基準点のリアルタイム座標を用いたネットワーク型RTK測位で常時算出することが考えられる。しかしながら、電子基準点のリアルタイムデータは、通常とは異なるステップが生じることが多く、この影響が観測点のGNSS受信機の座標のノイズを増長させ、要求される数cmや数mmの観測精度を阻害するケースがある。
また、電子基準点を用いて定常的にGNSS基準点の座標の変化を観測し、観測初期に決定したGNSS基準点座標と、観測されたGNSS基準点の座標の差を観測点のGNSS受信機の座標に加減算して、観測点のGNSS受信機の測位結果を補正することが考えられる。しかしながら、この場合、電子基準点を用いて観測したGNSS基準点座標の単独の異常変化が生じると、観測点のGNSS受信機の座標に異常な変化を及ぼす可能性がある。
また、ネットワーク型RTK方式により精度よく位置を検出するためには、GNSS受信機が衛星から受信する搬送波のサイクルを確定するアンビギュイティ決定が必要となる。通常、搬送波が不連続となるサイクルスリップが生じた場合、アンビギュイティ決定までに数分から数十分の時間を要し、アンビギュイティ決定がなされるまでは観測点の変位を解析することができなくなってしまう。
上述の課題を鑑み、本発明は、電子基準点の変位やGNSS基準点の変位にかかわらず、観測対象の変位を、より高速に、より正確に検出することができる変位監視装置、及び変位監視方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る変位監視装置は、観測対象の観測点に設置される第1のGNSS受信機からの受信情報を取得する第1の取得部と、所定の基準位置に設置される第2のGNSS受信機からの受信情報を取得する第2の取得部と、前記第1のGNSS受信機の受信情報と前記第2のGNSS受信機の受信情報とから前記観測点の位置を相対測位により算出する位置算出部と、ネットワークを使って配信される周囲の電子基準点から設定された仮想基準点の地球重心座標上の位置を取得する第3の取得部と、前記第1のGNSS受信機からの受信情報と前記第2のGNSS受信機からの受信情報と記仮想基準点情報とから、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の地球重心座標上の位置と、前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離を算出する基準点距離・観測点距離算出部と、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、各々の変化に基づいて、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する基準点変位・観測点変位解析部とを備える。
また、本発明の一態様に係る変位監視装置は、好ましくは、前記基準点変位観測点変位解析部は、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の地球重心座標上の位置のX、Y、Zの各成分と、前記仮想基準点の地球重心座標上の位置のX、Y、Zの各成分とに基づく、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、各々の変化に基づいて、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する。
また、本発明の一態様に係る変位監視装置は、好ましくは、前記基準点変位・観測点変位解析部は、初期位置での前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、初期位置での前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離各々を参照距離とし、当該参照距離の各々と、当該参照距離の各々に対応する計測毎の前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の地球重心座標上の位置と記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離との差分値の各々の時系列毎の変化から、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する。
また、本発明の一態様に係る変位監視装置は、好ましくは、前記基準点変位・観測点変位解析部は、前記観測点の位置に基づいて衛星信号の搬送波位相のアンビギュイティを決定し、決定した前記アンビギュイティを記憶し、前記決定した前記アンビギュイティ及び前記搬送波位相のサイクルスリップ情報に基づいて、前記観測点の位置を計測する。
また、本発明の一態様に係る変位監視方法は、第1の取得部が、観測対象の観測点に設置される第1のGNSS受信機からの受信情報を取得する工程と、第2の取得部が、所定の基準位置に設置される第2のGNSS受信機からの受信情報を取得する工程と、位置算出部が、前記第1のGNSS受信機の受信情報と前記第2のGNSS受信機の受信情報とから前記観測点の位置を相対測位により算出する工程と、第3の取得部が、ネットワークを使って配信される周囲の電子基準点から設定された仮想基準点の地球重心座標上の位置を取得する工程と、基準点距離算出部が、前記第1のGNSS受信機からの受信情報と前記第2のGNSS受信機からの受信情報と、前記仮想基準点情報とから、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離と、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離と、を算出する工程と、基準点変位・観測点変位解析部が、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置の間の3次元空間における距離、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置の間の3次元空間における距離、各々の変化に基づいて、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する工程とを有する。
本発明によれば、地球重心座標上に不動の仮想基準点を設定し、GNSS基準点の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点の地球重心座標上の位置との2点間の距離の各成分の時系列の変化により、GNSS基準点及び観測点の各々の変位を解析できる。これにより、GNSS基準点と観測点とのいずれかに単独の変位や不可解な変位があっても、観測対象の変位を正確に検出することができる。
第1の実施形態に係るインフラ監視システム1の一例の概略構成図である。 第1の実施形態に係るインフラ監視システム1での処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るインフラ監視システム1での処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るインフラ監視システム1での処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るインフラ監視システム1での処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るインフラ監視システム1での処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るインフラ監視システム1における変位監視装置の機能に基づくブロック図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態についての一例を図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1の一例の概略構成図である。インフラ監視システム1は、例えば、川11に建設されたダム湖12におけるダム堤体10の変位や変形を監視するために用いられる。
図1に示すように、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1は、GNSS基準点21に設置されたGNSS受信機31と、複数のGNSS観測点22(GNSS観測点22-1、22-2、22-3、…)に設置されたGNSS受信機32(GNSS受信機32-1、32-2、32-3、…)と、変位監視装置34とを含んで構成される。
GNSS基準点21は、ディファレンシャル測位や干渉測位等の相対測位を行う際の基準となる点で、ダム堤体10の周辺の地盤上の所定の位置に設置される。GNSS観測点22は、ダム堤体10等の観測対象の観測したい箇所に設置される。
なお、この例では、3つのGNSS観測点22をダム堤体10の上部に設置しているが、GNSS観測点の位置や数は、これに限定されない。また、GNSS観測点22は、ダム堤体10の上部ばかりでなく、ダム堤体10の側面や、ダム左岸、右岸、あるいはその周辺の地盤に設置しても良い。
GNSS基準点21には、GNSS受信機31が設置される。また、複数のGNSS観測点22には、GNSS受信機32が設置される。GNSS受信機31及びGNSS受信機32は、複数のGNSS衛星35(GNSS衛星35-1、35-2、35-3…)からの信号を受信する。GNSS衛星35としては、GPS(Global Positioning System)、GLONASS、Galileo、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)等が利用できる。
第1の実施形態に係るインフラ監視システム1では、初期状態で、GNSS基準点21のGNSS受信機31の受信情報と、全てのGNSS観測点22の各々のGNSS受信機32の受信情報のそれぞれにより、GNSS基準点21及び全てのGNSS観測点22の各々の位置が地球重心座標で求められる。GNSS受信機31及びGNSS受信機32の各々の初期位置を求める際には、周辺の電子基準点を用いたネットワーク型RTK測位(リアルタイムデータ)を採用しても良いが、観測特有のホワイトノイズが多いため、1時間、3時間、1日等の移動平均法の利用も考えられる。
そして、GNSS基準点21のGNSS受信機31と、ダム堤体10の観測箇所にある複数のGNSS観測点22のGNSS受信機32とで干渉測位を行うことにより、GNSS観測点22の位置が求められる。このGNSS観測点22の位置の時系列の変化を解析することで、ダム堤体10等の観測対象の変位や変形を監視することができる。
ここで、干渉測位では、同一衛星からの電波をGNSS基準点21のGNSS受信機31と各GNSS観測点22のGNSS受信機32とで受信し、搬送波の位相差を検出して、各GNSS観測点22の測位を行うものである。この方法では、GNSS観測点22の位置は、GNSS基準点21の位置を基準とした相対位置で求められ、数cmや数mmの高い観測精度で測位を行える。このことから、GNSS基準点21の位置が不動であれば、GNSS観測点22の位置を正確に測位できる。しかしながら、GNSS基準点21の位置、またはGNSS観測点22のうちのいくつかの位置のみが、周辺のノイズや季節の変動等により通常とは異なる異常な変位をすることがある。ここで、通常とは異なる異常な変位とは、例えば、GNSS観測点22のうち特定のものだけが単独で変位するものであって、GNSS観測点22に共通する変位とは異なる変位である。
つまり、図1に示すように、ダムは、ダム堤体10で川11の流れを強制的に堰き止めてできる構造物である。ダム湖12の出現によりダムの上流側地盤の含水量はダム建設前に比べ高くなる。ダム湖12は、豪雨、干ばつ等による貯水量の変化や、流れ込む土砂量の変化により、ダム堤体10のみならず、それを支えるダム堤体10の左岸、右岸の負荷も変化する。季節毎にダム堤体10が受ける日射量や日射場所による温度変化により、ダム堤体10自体が熱膨張や熱収縮を起こす。また、ダム周辺の木々は伐採、周辺の山々は削られ造成される。すなわち、ダム堤体10を含めたダム周辺の地殻変動は、ダム建設前と後で大きく異なることになる。
そこで、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1では、地球重心座標上に不動の仮想基準点23を設定し、GNSS基準点21の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離L1を地球重心座標の各成分(X軸、Y軸、Z軸)毎に算出して時系列で記憶しておき、このGNSS基準点21の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離L1の各成分の時系列の変化を解析している。
また、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1では、これと同時に地球重心座標上に不動の仮想基準点23を設定し、ダム堤体10の周辺全体(以下、ダム堤体10全体という)の変位と、GNSS基準点21とダム堤体10のGNSS観測点22毎の地球重心座標上の位置及び不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置の二点間の距離L2(距離L2-1、L2-2、L2-3…)とを、地球重心座標の成分(X軸、Y軸、Z軸)毎に算出して時系列で記憶しておく。ここで、ダム堤体10全体の変位とは、例えば、GNSS観測点22の全てに共通する変位である。これにより、ダム堤体10全体の変位と、GNSS基準点21の単独の変位と、GNSS観測点22の各々の単独の変位とを確認することが可能となる。つまり、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1では、GNSS基準点21の単独の変位と、ダム堤体10全体の変位と、GNSS観測点22の各々の単独の変位と、を個別に確認することができる。
なお、地球重心座標は、地球重心を原点とするX軸、Y軸、Z軸の三次元直交座標である。特許文献1及び特許文献2に記載されているように、地球の重心は常に安定しているため、地球重心座標上に不動の仮想基準点を設置することで、解析精度、解析結果の信頼性を向上させることができる。
以下、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1において、距離L1を地球重心座標の成分(X軸、Y軸、Z軸)毎に算出して時系列で記憶し、この距離L1の各成分の時系列の変化を解析する方法を説明する。
より詳細には、初期設定時に、地球重心座標上に不動の仮想基準点23を設定する。そして、GNSS基準点21の位置、ダム堤体10全体の位置、およびGNSS観測点22の各々の位置それぞれと、不動の仮想基準点23の位置との2点間の距離の各々を地球重心座標上のX軸、Y軸、Z軸毎に算出し、この2点間の距離の各々を参照距離Laとして記憶する。ここで、参照距離Laには、初期設定時におけるGNSS基準点21と不動の仮想基準点23との間の参照距離La1、ダム堤体10全体の位置と不動の仮想基準点23との間の参照距離La2#、およびGNSS観測点22の各々と不動の仮想基準点23との間の参照距離La2(参照距離La-1、La2-2、La2-3、…)が含まれる。
そして、各計測時に、GNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の地球重心座標上の位置それぞれと、不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の各々の距離Ltを計測する。ここで、距離Ltには、各計測時におけるGNSS基準点21と不動の仮想基準点23との間の距離Lt1、ダム堤体10全体の位置と不動の仮想基準点23との間の距離Lt2#、GNSS観測点22の各々と不動の仮想基準点23との間の距離Lt2(距離Lt2-1、Lt2-2、Lt2-3、…)が含まれる。
そして、初期設定時に求められた参照距離Laの各々と、各々の参照距離Laに対応する距離Ltの各々との差分を求める。
ここで、初期設定時に求められた参照距離Laの各々のうちいずれか一つの地球重心座標上の距離を(Xa、Ya、Za)とし、各計測時に求められた距離Ltのうち当該いずれか一つの参照距離Laに対応するものにおける地球重心座標上の距離を(Xt、Yt、Zt)であるとすると、差分値(La-Lt)は、以下のように表現できる。
La-Lt=(dX、dY、dZ))
dX=Xa-Xt
dY=Ya-Yt
dZ=Za-Zt
この差分値((La-Lt)=(dX、dY、dZ))により、距離Ltが初期設定時の参照距離Laより伸びているか縮んでいるかが地球重心の三軸の座標(X軸、Y軸、Z軸)毎に判定できる。この参照距離に対する伸縮を時系列にグラフ化することで、GNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々における以下の情報が取得できる。
・日本列島のプレート変動に伴う長期的な変位トレンド
・地域ごとに微妙に異なる季節変動トレンド
・地震、豪雨(雪)、干ばつ等が発生した際の変位ステップ
・熱膨張収縮、受信機障害、周辺の環境因子(植物繁茂)等によるノイズ
図2から図6は、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1での処理手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1は、初期設定処理(ステップS1)と、観測点の測位処理(ステップS2)と、GNSS基準点の変位計測処理(ステップS3)と、解析処理(ステップS4)とからなる。まず、ステップS1の初期設定処理から説明する。
図3は、ステップS1の初期設定処理のフローチャートである。
(ステップS101)変位監視装置34は、GNSS基準点21のGNSS受信機31及び全てのGNSS観測点22の各々のGNSS受信機32の各々の受信情報を取得し、取得した受信情報から、地球重心座標で、GNSS基準点21及び全てのGNSS観測点22の各々の位置を取得する。
(ステップS102)変位監視装置34は、ステップS101でGNSS基準点21で求められた位置を基に、GNSS基準点21の位置を地球重心座標上に初期設定する。
(ステップS103)変位監視装置34は、地球重心座標軸上に不動の仮想基準点23を設定する。ここで、不動の仮想基準点23を地球重心座標上に設定する際には、GNSS受信機31及びGNSS受信機32の各々の地球重心座標、または/および、ネットワーク等を使って配信される周囲の電子基準点で囲まれた任意の地点を独自に決定する。
(ステップS104)変位監視装置34は、ステップS102で求められた初期設定値のGNSS基準点21の地球重心座標上の位置と、ステップS103で設定された不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離をX軸、Y軸、Z軸の各成分毎に算出する。
(ステップS105)変位監視装置34は、初期設定値のGNSS基準点21の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離の各成分を参照距離Laとして記憶する。
次に、ステップS2の観測点の変位の計測処理について説明する。図4は、ステップS2の観測点の測位処理のフローチャートである。
(ステップS201)変位監視装置34は、観測点の変位計測指令を待ち、観測点の変位計測指令を受け取ると、処理をステップS202に進める。観測点の変位計測指令は、所定時間毎に定期的に入力される。
(ステップS202)変位監視装置34は、変位計測指令を受け取ると(ステップS201:Yes)、GNSS観測点22の地球重心座標上の位置の各々とステップS103で設定された不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離Ltの各々をX軸、Y軸、Z軸の成分毎に算出する。
(ステップS203)変位監視装置34は、ステップS104で求められた参照距離Laの各々のうちと、ステップS202で求められた距離Ltとの差分値(La-Lt)を求める。
(ステップS204)変位監視装置34は、差分値(La-Lt)を時系列に記憶する。
次に、ステップS3のGNSS基準点の変位の計測処理について説明する。図5は、ステップS3のGNSS基準点の変位計測処理のフローチャートである。
(ステップS301)変位監視装置34は、基準点の変位計測指令を待ち、基準点の変位計測指令を受け取ると、処理をステップS302に進める。基準点の変位計測指令は、所定の時間毎に定期的に入力される。
(ステップS302)変位監視装置34は、基準点の変位計測指令を受け取ると(ステップS301:Yes)、GNSS基準点21の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離LtをX軸、Y軸、Z軸毎に算出する。
(ステップS303)変位監視装置34は、ステップS104で求められた参照距離Laと、ステップS302で求められた距離Ltとの差分値(La-Lt)を求める。
(ステップS304)変位監視装置34は、差分値(La-Lt)を時系列に記憶する。
次に、ステップS5の解析処理について説明する。図6は、ステップS3の観測点の測位処理のフローチャートである。
(ステップS401)変位監視装置34は、解析開始指令を待ち、解析開始指令を受け取ると(ステップS401:Yes)、処理をステップS402に進める。
(ステップS402)変位監視装置34は、解析指令を受け取ると(ステップS401:Yes)、受け取った解析指令が観測対象の変位解析か否かを判定し、観測対象の変位解析なら(ステップS402:Yes)、処理をステップS403に進め、観測点の変位解析でなければ(ステップS402:No)、処理をステップS405に進める。
(ステップS403)変位監視装置34は、ステップS203で記憶した各GNSS観測点22の時系列の地球重心座標における位置情報の各々から、観測点の各所の変位、変形状況を解析して、ステップS404に処理を進める。
(ステップS404)変位監視装置34は、観測点の各所の変位、変形状況の解析結果をグラフ等で表示する。
(ステップS405)変位監視装置34は、受け取った解析指令がGNSS基準点の変位解析か否かを判定し、GNSS基準点の変位解析なら(ステップS405:Yes)、処理をステップS406に進め、観測点の変位解析でなければ(ステップS405:No)、処理をステップS401にリターンする。
(ステップS406)変位監視装置34は、初期設定値のGNSS基準点21の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の参照距離Laと、各測定時のGNSS基準点21の地球重心座標上の位置と不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離Ltとの各成分毎の差分値(La-Lt)を読み出し、この差分値からの変化から、GNSS基準点21の変位を解析して、ステップS407に処理を進める。
(ステップS407)変位監視装置34は、GNSS基準点21の変位の解析結果を、グラフ等で表示する。
図7は、第1の実施形態に係るインフラ監視システム1における変位監視装置34の機能に基づくブロック図である。
図7において、GNSS基準点受信情報取得部(第2の取得部)51は、GNSS基準点21に設置したGNSS受信機31の受信情報を取得する。GNSS観測点受信情報取得部(第1の取得部)52は、複数のGNSS観測点22の各々に設置したGNSS受信機32の各々の受信情報を取得する。不動の仮想基準点情報取得部(第3の取得部)53は、GNSS受信機31の受信情報やGNSS受信機32の各々の受信情報とともに、不動の仮想基準点23の情報を取得する。
位置算出部54は、初期設定時には、GNSS基準点21のGNSS受信機31及び全てのGNSS観測点22の各々のGNSS受信機32の各々の受信情報から、地球重心座標で、GNSS基準点21及び全てのGNSS観測点22の各々の位置を算出し、位置記憶部55に記憶する。そして、位置算出部54は、所定時間毎に、GNSS基準点21のGNSS受信機31の受信情報と、各GNSS観測点22の各々のGNSS受信機32の各々の受信情報から、干渉測位により、各GNSS観測点22の各々の測位を行い、計測結果を位置記憶部55に記憶する。
基準点距離・観測点距離算出部57は、初期設定時には、初期設定値のGNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の地球重心座標上の位置それぞれと不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の参照距離Laの各々を算出する。そして、基準点距離・観測点距離算出部57は、所定時間毎に、参照距離Laの各々と、対応する各測定時のGNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の地球重心座標上の位置それぞれと不動の仮想基準点23の地球重心座標上の位置との2点間の距離Ltの各々とにおける各成分毎の差分値(La-Lt)をそれぞれ算出する。基準点距離記憶部58は、基準点距離・観測点距離算出部57で算出した参照距離Laと距離Ltとの各成分毎の差分値(La-Lt)の各々を、時系列で記憶する。
基準点変位・観測点変位解析部59は、基準点距離記憶部58から、参照距離Laと距離Ltとの各成分毎の差分値(La-Lt)を時系列で読み出し、この2点間の距離の変化から、GNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の変位の解析を行う。基準点変位・観測点変位解析部59は、例えば、GNSS観測点22の各々の位置の変位に基づいて、GNSS観測点22の全てに共通する変位が計測された場合、当該計測された共通の変位の量だけダム堤体10全体の位置が変位したと判定する。
表示部60は、基準点変位・観測点変位解析部59で行われたGNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の変位の解析結果をグラフ等で表示する。
以上説明したように、本実施形態では、不動の仮想基準点23を地球重心座標上に設定し、この不動の仮想基準点23の位置を不動点とみなし、この不動の仮想基準点23の位置とGNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の位置との間の距離を時系列で算出している。これにより、GNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の位置を正確に検出できる。
また、本実施形態では、参照距離Laを記憶させることにより、GNSS基準点21、およびGNSS観測点22の各々における初期設定時の位置や初期設定時の位置の決定に用いたアンビギュイティを保持することが可能となる。このため、通常、搬送波が不連続となるサイクルスリップが生じた場合、アンビギュイティを決定し直す代わりに、保持しているアンビギュイティを用いて各々の位置を検出することができる。このため、サイクルスリップが生じた場合であっても、アンビギュイティを決定し直す必要がなくアンビギュイティ決定までの時間を短縮することができ、より高速にGNSS基準点21、ダム堤体10全体、およびGNSS観測点22の各々の位置を検出できる。
上述の実施形態では、周辺の電子基準点とのネットワーク型RTK測位を用いて、GNSS基準点21、およびGNSS観測点22の各々の変位を追跡することもできる。この場合、不動の仮想基準点23と電子基準点の地球重心座標上の位置との2点間の距離の各成分の時系列の変化により、電子基準点の変位を解析することができる。すなわち、電子基準点、GNSS基準点21、およびGNSS観測点22の各々の位置の変位を、地球重心座標上に設置した不動の仮想基準点23から俯瞰することができる。ここで「俯瞰する」とは、例えば、不動の仮想基準点23を基準として、電子基準点等の各々の位置の変位を解析することにより、電子基準点等を含めた観測対象の全体の変位と、個々の電子基準点等における単独の変位とを判別することをいう。
また、周辺の電子基準点を利用して解析する場合には、不動の仮想基準点23を用いて電子基準点自身の位置や変位に関する情報を取得することができる。これにより、電子基準点の位置や変位に関する情報を正確に取得でき、電子基準点、GNSS基準点21、およびGNSS観測点22の各々の全ての位置情報と変位情報とを不動の仮想基準点23を基準として時系列に取得することができ、観測対象の変位に関する解析を正確に行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る変位監視装置34Aについて説明する。変位監視装置34Aは、例えば、建設現場などの作業現場において作業するクレーン車等の重機(観測対象)の移動(位置の変化、すなわち変位)を監視する監視システムに適用される。当該監視システムは、例えば、重機がある場所で作業をした後、他の場所に移動して一旦停止した後に別の作業を開始した等、重機の移動を監視する。
第2の実施形態において、GNSS観測点22Aは、例えば、クレーン車のジブやフック等、重機の稼働域を避けた、クレーン車内の運転席や操作室等の固定点に設置される。変位監視装置34Aは、重機の固定点に設置されたGNSS観測点22Aの位置の変位に基づいて、重機の位置が変位したか否かを判定する。
第2の実施形態において、基準点変位・観測点変位解析部59Aは、観測点の位置に基づいて衛星信号の搬送波における位相のアンビギュイティを決定し、決定したアンビギュイティを記憶させ、搬送波における位相のサイクルスリップ情報に基づいてGNSS観測点22Aの位置を計測する。ここで、サイクルスリップ情報は、搬送波においてサイクルスリップが発生したか否かを示す情報である。基準点変位・観測点変位解析部59Aは、例えば、搬送波の信号が不連続で観測された場合、サイクルスリップが発生したと判定する。基準点変位・観測点変位解析部59Aは、サイクルスリップが発生したと判定した場合、記憶させたアンビギュイティを用いてGNSS観測点22Aの位置を計測する。これにより、基準点変位・観測点変位解析部59Aは、サイクルスリップが発生した場合であっても、アンビギュイティを決定し直す必要がない。
なお、第2の実施形態に係る変位監視装置34Aの監視対象は、高速で移動し続ける移動体や、短時間に遠くの場所に移動するものではなく、移動・停止を狭い範囲で繰り返すものが好ましい。狭い範囲ではサイクルスリップが発生する前後のアンビギュイティに有意な差が生じる可能性が少ないためである。
(第2の実施形態の変形例)
以下、第2の実施形態の変形例について説明する。
本変形例において、変位監視装置34Aは、例えば、カーナビゲ-ション(以下、カーナビという)の解析システムに適用される。GNSS観測点22Aは、例えば、車両の内部に設置される。当該解析システムは、カーナビが搭載された車両の位置を解析する。
ある地点で車両のエンジンがオン状態となると、カーナビの電源状態もオン状態となる。カーナビに電源が投入されることで、変位監視装置34AによりGNSS観測点22Aにおける位置が取得される。この場合、基準点変位・観測点変位解析部59Aは、観測点の位置に基づいて衛星信号の搬送波における位相のアンビギュイティを決定し、決定したアンビギュイティを記憶させ、記憶させたアンビギュイティ及び搬送波における位相のサイクルスリップ情報に基づいてGNSS観測点22Aの位置を計測する。車両がある地点から別の地点に移動した後、車両のエンジンがオフ状態とされると、カーナビの電源状態もオフ状態となる。そして、所定の期間(例えば、数時間、あるいは数日間)車両を停車した後、再び車両のエンジンをオン状態とすると、カーナビの電源状態もオン状態となる。再びカーナビの電源が投入された場合、GNSS観測点22Aにおける位置を検出する際に、記憶させたアンビギュイティを用いてGNSS観測点22Aの位置を計測する。車両は高速で移動する移動体の一つであるが、車両のエンジンがオフ状態とされた後、再びオン状態とされるまでの間は、原則として移動することがない。車両のエンジンがオフ状態とされた際のアンビギュイティを記憶させておくことにより、次回にカーナビを立ち上げた際に、GNSS観測点22Aの位置をより高速に検出することが可能となる。
なお、インフラ監視システム1の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1…インフラ監視システム、10…ダム堤体、21…GNSS基準点、22-1、22-2、22-3…GNSS観測点、23…不動の仮想基準点、31…GNSS受信機、32-1、32-2、32-3…GNSS受信機、34(34A)…変位監視装置、35-1、35-2、35-3…GNSS衛星

Claims (5)

  1. 観測対象の観測点に設置される第1のGNSS受信機からの受信情報を取得する第1の取得部と、
    所定の基準位置に設置される第2のGNSS受信機からの受信情報を取得する第2の取得部と、
    前記第1のGNSS受信機の受信情報と前記第2のGNSS受信機の受信情報とから前記観測点の位置を相対測位により算出する位置算出部と、
    ネットワークを使って配信される周囲の電子基準点から設定された仮想基準点の地球重心座標上の位置を取得する第3の取得部と、
    前記第1のGNSS受信機からの受信情報と前記第2のGNSS受信機からの受信情報と記仮想基準点情報とから、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の地球重心座標上の位置と、前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離を算出する基準点距離・観測点距離算出部と、
    前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、各々の変化に基づいて、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する基準点変位・観測点変位解析部と
    を備える変位監視装置。
  2. 前記基準点変位観測点変位解析部は、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の地球重心座標上の位置のX、Y、Zの各成分と、前記仮想基準点の地球重心座標上の位置のX、Y、Zの各成分とに基づく、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、各々の変化に基づいて、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する
    請求項1に記載の変位監視装置。
  3. 前記基準点変位・観測点変位解析部は、初期位置での前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離、初期位置での前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離各々を参照距離とし、当該参照距離の各々と、当該参照距離の各々に対応する計測毎の前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の地球重心座標上の位置と記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離との差分値の各々の時系列毎の変化から、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する
    請求項1又は2に記載の変位監視装置。
  4. 前記基準点変位・観測点変位解析部は、前記観測点の位置に基づいて衛星信号の搬送波位相のアンビギュイティを決定し、決定した前記アンビギュイティを記憶させ、前記決定した前記アンビギュイティ及び前記搬送波位相のサイクルスリップ情報に基づいて、前記観測点の位置を計測する
    請求項3に記載の変位監視装置。
  5. 第1の取得部が、観測対象の観測点に設置される第1のGNSS受信機からの受信情報を取得する工程と、
    第2の取得部が、所定の基準位置に設置される第2のGNSS受信機からの受信情報を取得する工程と、
    位置算出部が、前記第1のGNSS受信機の受信情報と前記第2のGNSS受信機の受信情報とから前記観測点の位置を相対測位により算出する工程と、
    第3の取得部が、ネットワークを使って配信される周囲の電子基準点から設定された仮想基準点の地球重心座標上の位置を取得する工程と、
    基準点距離算出部が、前記第1のGNSS受信機からの受信情報と前記第2のGNSS受信機からの受信情報と、前記仮想基準点情報とから、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離と、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置との間の3次元空間における距離と、を算出する工程と、
    基準点変位・観測点変位解析部が、前記所定の基準位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置の間の3次元空間における距離、前記観測点の位置の地球重心座標上の位置と前記仮想基準点の地球重心座標上の位置の間の3次元空間における距離、各々の変化に基づいて、前記所定の基準位置と前記観測点の位置の各々の変位を解析する工程と
    を有する変位監視方法。
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