JP7056401B2 - 連続鋳造用モールド内のボイル検出方法、連続鋳造鋳片の品質判定方法、連続鋳造設備の監視方法、連続鋳造用モールド内のボイル検出装置 - Google Patents

連続鋳造用モールド内のボイル検出方法、連続鋳造鋳片の品質判定方法、連続鋳造設備の監視方法、連続鋳造用モールド内のボイル検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、連続鋳造時において、連続鋳造用モールドの湯面を監視し、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出する連続鋳造用モールド内のボイル検出方法、これを用いた連続鋳造鋳片の品質判定方法、連続鋳造設備の監視方法、及び、連続鋳造用モールド内のボイル検出装置に関するものである。
金属の連続鋳造においては、連続鋳造用モールド内に、浸漬ノズルを介して溶融金属を連続的に供給し、連続鋳造用モールドのモールド壁において凝固シェルを成長させ、得られた鋳片を連続鋳造用モールドから引き抜くことにより、連続的に鋳片を製造する構成とされている。
この連続鋳造時には、連続鋳造用モールド内の湯面上にモールドパウダーが添加される。このモールドパウダーは、連続鋳造用モールド内の湯面上において溶融し、モールド壁と凝固シェルとの間に流入する。そして、モールドパウダーは、モールド壁と凝固シェルとの間でパウダーフィルムを形成し、モールド壁と凝固シェルの間で潤滑作用を奏する。
また、連続鋳造時には、溶融金属中の非金属介在物等を浮上分離するために、連続鋳造用モールド内の溶融金属に対して、浸漬ノズルを介して不活性ガスを供給している。
ここで、連続鋳造時には、連続鋳造用モールド内に供給された不活性ガスが凝集してガス気泡が粗大化し、これが湯面上で放出されることがある。この現象を「ボイル」と称する。ガス気泡のボイルが生じると、湯面上の溶融したモールドパウダーが溶融金属内に巻き込まれ、鋳片の内部品質が低下してしまうおそれがあった。
また、浸漬ノズルに孔や亀裂等が生じた場合には、浸漬ノズルを通過する溶鋼が雰囲気ガスを巻き込んでしまい、この雰囲気ガスが連続鋳造用モールド内から湯面上に放出され、上述の「ボイル」が生じることになる。
なお、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルが生じた場合には、湯面上のモールドパウダーが除去され、瞬間的に溶融金属が露出する。このため、連続鋳造用モールドを観察すると、ボイルが生じた際には、瞬間的に輝度の高い領域が観察されることになる。
このため、連続鋳造時においては、連続鋳造用モールドの湯面を監視し、モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出することで、鋳片の表面品質及び内部品質を判定したり、設備異常を検出したりすることが可能となる。
このため、従来、連続鋳造時において、連続鋳造用モールドの湯面を監視して、ガス気泡のボイルを検出する手段が提供されている。
例えば、特許文献1には、鋳型内を撮像し、得られた画像信号を演算処理して、湯面上に浮上する気泡数および湯面上に発生する炎の大きさを検出し、ガスの吹き込み量を制御する方法が提案されている。
また、特許文献2には、テレビカメラによって画像を得て、記憶された画像を固定し、新たに入力される画像との画素毎の差を取り、ボイル発生有無を検知して判定処理する方法が提案されている。
さらに、特許文献3には、浸漬ノズルを中心としてモールドの長辺方向の一方と他方とをそれぞれ2つのカメラで撮像し、得られた画像に対して画像処理装置により1画素当りの平均輝度値を算出し、一方のモールド内画像と他方のモールド内画像の平均輝度値との差から、片沸を検出する方法が提案されている。
また、特許文献4には、モールド内の溶鋼面を撮像して原画像データを得て、この原画像データの各画素の輝度値に応じて、ボイル発生値と非ボイル発生値とに2値化処理し、判定画像データをあらかじめ定めてある判定パターンと比較して、ボイル現象を判定する方法が提案されている。
さらに、特許文献5には、連続鋳造モールド内の画像を写す撮像部と、前記モールド内の画像に基づいて色彩の分布情報を解析して、前記モールド内部で発生する火炎部を検出することによって、モールド内の異常を検知する異常検知部と、を備えたモールド内監視装置が提案されている。
特開平02-235556号公報 特開平05-077015号公報 特開平08-117943号公報 特開平10-034305号公報 特開2007-275944号公報
ところで、連続鋳造用モールドの湯面においては、添加したモールドパウダーが燃焼することによって炎が発生している。このため、連続鋳造用モールドの湯面を撮像した画像においては、モールドパウダーの燃焼炎、および、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルは、それぞれ輝度が高い部分として認識されるため、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルと、を精度良く識別することは困難であった。
なお、特許文献4においては、炎とボイルとを識別してボイル判定することを目的としているが、この方法では、十分な精度で、モールドパウダーの燃焼炎と連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルとを、識別することは困難であった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、連続鋳造用モールドの湯面を監視し、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルと、を精度良く識別して、ボイルを確実に検出することが可能な連続鋳造用モールド内のボイル検出方法、この連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いた連続鋳造鋳片の品質判定方法、連続鋳造設備の監視方法、及び、連続鋳造用モールド内のボイル検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る連続鋳造用モールド内のボイル検出方法は、連続鋳造時に連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出する連続鋳造用モールド内のボイル検出方法であって、前記連続鋳造用モールド内を動画撮像して動画データを得る撮像ステップと、前記動画データから静止画像データを切り出す静止画像データ取得ステップと、前記静止画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理ステップと、前記移動平均画像データをグレースケール化し、輝度に応じて低輝度部と高輝度部とに2値化して2値化画像を得る2値化処理ステップと、前記2値化画像から前記高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出ステップと、抽出された前記切り出し画像に基づいて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定ステップと、を備えており、前記ボイル判定ステップにおける判定ロジックが、前記切り出し画像と、正解ラベルを有する教師ラベルと、をもとに、教師あり学習手法によって構築されることを特徴としている。
この構成の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法によれば、輝度に応じて2値化した2値化画像から前記高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出ステップと、抽出された切り出し画像に基づいて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定ステップと、を備えているので、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを、精度良く識別することが可能となり、ガス気泡のボイルを確実に検出することが可能となる。
ここで、本発明に係る連続鋳造用モールド内のボイル検出方法においては、前記静止画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理ステップを有しているので、移動平均処理ステップによって、画像のノイズを除去することができ、安定してガス気泡のボイルを検出することが可能となる。
また、前記ボイル判定ステップにおける判定ロジックが、前記切り出し画像と、正解ラベルを有する教師ラベルと、をもとに、教師あり学習手法によって構築されるので、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを、さらに精度良く識別することが可能となる。
また、本発明に係る連続鋳造用モールド内のボイル検出方法においては、前記ボイル判定ステップにおいては、抽出された前記切り出し画像の特徴量を用いて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定する構成とすることが好ましい。
この場合、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを、さらに精度良く識別することが可能となり、ガス気泡のボイルを確実に検出することが可能となる。
また、本発明に係る連続鋳造用モールド内のボイル検出方法においては、前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルを用いる構成としてもよい。
この場合、抽出された前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルを用いているので、当該前記切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かをさらに精度良く判定することが可能となる。
さらに、本発明に係る連続鋳造用モールド内のボイル検出方法においては、前記切り出し画像の特徴量は、画素ベクトルをHOG特徴量に加工したものであることが好ましい。
この場合、抽出された前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルをHOG特徴量に加工したものを用いているので、当該前記切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かをより一層精度良く判定することが可能となる。
本発明の連続鋳造鋳片の品質判定方法は、上述の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いて、前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルの検出状況に応じて、得られた連続鋳造鋳片の品質を判定することを特徴としている。
ガス気泡のボイルが生じた場合には、モールドパウダーの巻き込みが生じているおそれがあるため、ガス気泡のボイルの検出状況によって、連続鋳造鋳片の内部品質への影響を懸念することが可能となる。
そこで、本発明の連続鋳造鋳片の品質判定方法においては、上述の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法によって前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出しているので、ガス気泡のボイルを精度良く検出することが可能となり、連続鋳造鋳片の品質判定を精度良く行うことができる。
本発明の連続鋳造設備の監視方法は、上述の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いて、前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルの検出状況に応じて、設備異常の有無を判断することを特徴としている。
浸漬ノズルの孔空きや欠損、亀裂等の設備異常が生じた場合には、連続鋳造用モールド内に供給される溶融金属に雰囲気中のガスが巻き込まれることや、連続鋳造用モールド内での溶鋼流動が期待している様態と異なるため、前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルが健全な状態に比べて多く発生することになる。
そこで、本発明の連続鋳造設備の監視方法においては、上述の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法によって前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出しているので、ガス気泡のボイルを精度良く検出することが可能となり、連続鋳造設備異常の有無を精度良く判断することができる。
本発明の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置は、連続鋳造時に連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出する連続鋳造用モールド内のボイル検出装置であって、前記連続鋳造用モールド内を動画撮像して動画データを得る撮像手段と、前記動画データから静止画像データを切り出す静止画像データ取得手段と、前記静止画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理手段と、前記移動平均画像データをグレースケール化し、輝度に応じて低輝度部と高輝度部とに2値化して2値化画像を得る2値化処理手段と、前記2値化画像から前記高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出手段と、抽出された前記切り出し画像に基づいて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定手段と、を備えており、前記ボイル判定手段における判定ロジックが、前記切り出し画像と、正解ラベルを有する教師ラベルと、をもとに、教師あり学習手法によって構築されることを特徴としている。
この構成の連続鋳造用モールド内のガス気泡検出装置によれば、輝度に応じて低輝度部と高輝度部とに2値化した2値化画像から前記高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出手段と、抽出された前記切り出し画像に基づいて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定手段と、を備えているので、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを、精度良く識別することが可能となり、ガス気泡のボイルを確実に検出することが可能となる。
ここで、本発明の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置においては、前記静止画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理手段を備えている構成としているので、移動平均処理手段によって、画像のノイズを除去することができ、安定してガス気泡のボイルを検出することが可能となる。
さらに、前記ボイル判定手段における判定ロジックが、前記切り出し画像と、正解ラベルを有する教師ラベルと、をもとに、教師あり学習手法によって構築されるので、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを、さらに精度良く識別することが可能となる。
また、本発明の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置においては、前記ボイル判定手段は、抽出された前記切り出し画像の特徴量を用いて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定することが好ましい。
この場合、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを、さらに精度良く識別することが可能となり、ガス気泡のボイルを確実に検出することが可能となる。
また、本発明の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置においては、前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルを用いる構成としてもよい。
この場合、抽出された前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルを用いているので、当該前記切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かをさらに精度良く判定することが可能となる。
さらに、本発明の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置においては、前記切り出し画像の特徴量は、画素ベクトルをHOG特徴量に加工したものであることが好ましい。
この場合、抽出された前記前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルをHOG特徴量に加工したものを用いているので、当該前記切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かをより一層精度良く判定することが可能となる。
上述のように、本発明によれば、連続鋳造用モールドの湯面を監視し、モールドパウダーの燃焼炎と、連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルと、を精度良く識別して、ボイルを確実に検出することが可能な連続鋳造用モールド内のボイル検出方法、この連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いた連続鋳造鋳片の品質判定方法、連続鋳造設備の監視方法、及び、連続鋳造用モールド内のボイル検出装置を提供することができる。
本発明の実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を実施する連続鋳造設備の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出装置の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法に用いられる識別モデル学習のフロー図である。 本発明の実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法のフロー図である。 本発明の実施形態において、モールド内湯面の画像データ、グレースケール画像、2値化画像、輪郭抽出結果の一例を示す図である。 HOG特徴量の説明図である。 連続鋳造用モールド内のガス気泡のボイルの検出状況と鋳片の欠陥発生状況との関係を示す図である。 図7を得るための観察状況を示す説明図である。 連続鋳造用モールド内のガス気泡のボイルの検出状況と設備異常の発生状況との関係を示す図である。
以下に、本発明の実施形態について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
まず、図1に、本発明の実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を実施する連続鋳造設備の一例を示す。
この連続鋳造設備1は、取鍋2によって転炉から溶鋼を移送し、ロングノズル3を介してタンディシュ4に溶鋼を移し、このタンディシュ4において大きな介在物を浮上分離した後、浸漬ノズル20を介して連続鋳造用モールド30内に溶湯を供給し、連続鋳造鋳片を連続的に鋳造するものである。
本実施形態である連続鋳造設備1は、図2に示すように、連続鋳造用モールド30と、この連続鋳造用モールド30内に溶鋼を吐出する浸漬ノズル20と、浸漬ノズル20内の溶鋼に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段10と、を備えている。
ここで、図2に示すように、タンディシュ4と浸漬ノズル20とは、上ノズル6及びスライディングノズル7を介して接続されている。
本実施形態における不活性ガス導入手段10は、図2に示すように、上ノズル6及び浸漬ノズル20の側壁部に設けられたガススリーブノズル11と、このガススリーブノズル11に不活性ガスを供給するガス供給配管12と、を備えている。なお、本実施形態では、不活性ガスとしてアルゴンガスを導入する構成とされている。
本実施形態における浸漬ノズル20は、図2に示すように、概略有底円筒状をなしており、縦孔部21と、この縦孔部21の下方に設けられた一対の吐出孔22(22A、22B)と、を備えている。ここで、吐出孔22は、径方向外側に向かうにしたがい漸次下方に向かうように傾斜しており、一対の吐出孔22(22A、22B)が浸漬ノズル20(縦孔部21)の軸線に対して対称に配設されている。
このような構成とされた連続鋳造設備1においては、浸漬ノズル20を介して連続鋳造用モールド30の鋳造空間に溶鋼が供給される。
浸漬ノズル20を介して供給される溶鋼には、不活性ガス導入手段10により、不活性ガスの一種であるアルゴンガスが吹き込まれている。さらに、鋳型空間内に貯留された溶鋼の上には、溶鋼の保温と凝固シェルSと連続鋳造用モールド30の内壁との間の潤滑性を確保するために、モールドパウダー9が供給される。
ここで、不活性ガス導入手段10によって、連続鋳造用モールド30内に供給された不活性ガスが凝集して気泡が粗大化し、これが湯面上で放出されることがある。この現象を「ボイル」と称する。このガス気泡のボイルが発生すると、湯面上の溶融したモールドパウダー9が溶鋼内に巻き込まれ、連続鋳造用鋳片の内部品質が低下してしまうおそれがあった。
また、浸漬ノズル20に孔や亀裂等が生じた場合には、浸漬ノズル20内を通過する溶鋼に雰囲気ガスが巻き込まれることになり、この雰囲気ガスが連続鋳造用モールド30内から湯面上に放出されて、ボイルが発生することになる。
ここで、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルが生じた場合には、モールドパウダーが除去され、瞬間的に溶鋼が露出する。このため、連続鋳造用モールド30内を観察すると、ボイルが生じた際には、瞬間的に輝度の高い領域が観察されることになる。
このため、本実施形態においては、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルを検出する連続鋳造用モールド内のボイル検出装置50が配設されている。
なお、連続鋳造用モールド30の湯面においては、モールドパウダー9が燃焼することによって炎が生じていることから、モールドパウダー9の燃焼炎とガス気泡のボイルがともに輝度が高い領域として観察されることになる。よって、モールドパウダー9の燃焼炎とガス気泡のボイルとを、精度良く識別する必要がある。
本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出装置50は、連続鋳造用モールド30内を動画撮像して動画データを得る撮像カメラ51と、動画データから静止画像データを切り出す静止画像データ取得手段52と、画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理手段53と、移動平均画像データをグレースケール化し、輝度に応じて低輝度部と高輝度部とに2値化して2値化画像を得る2値化処理手段54と、2値化画像から高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出手段55と、抽出された切り出し画像の特徴量と、予め機械学習を行うことによって得られる識別モデルと、に基づいて、当該切り出し画像が、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定手段56と、を備えている。
本実施形態においては、コンピュータ端末59が上記各手段を備える。具体的には以下の通りである。コンピュータ端末59は、プロセッサやメモリを備えた情報処理装置である。コンピュータ端末59は、プロセッサがプログラムを実行することにより、画像データ切り出し手段52、移動平均処理手段53、2値化処理手段54、輪郭抽出手段55、ボイル判定手段56を備える装置として機能する。
コンピュータ端末59が備える上記各機能の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。コンピュータ端末59によって実行されるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。
コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記プログラムは、電気通信回線を介して送信されても良い。なお、コンピュータ端末59が備える上記各機能の一部又は全部は、コンピュータ端末59とは異なる情報処理装置によって実行されてもよい。例えば、撮像カメラ51又はコンピュータ端末59とネットワークを介して接続されたサーバ装置やクラウドにおいて上記各機能の一部又は全部が実装されてもよい。
ここで、本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法において用いられる識別モデル学習について図4を用いて説明する。
(撮像ステップS101)
まず、撮像カメラ51を用いて、連続鋳造用モールド30の湯面を動画撮影して動画データを動画記録部に格納する。なお、本実施形態では、図2に示すように、連続鋳造用モールド30の長辺方向において浸漬ノズル20の一方側と他方側の2つの撮像カメラ51によって、それぞれ動画撮影する構成とされている。
(切出し画像取得ステップS102)
次に、動画記録部に格納された撮像データから、ボイルの候補の画像を切り出す。切り出し画像取得ステップS102では、以下の静止画像データ取得ステップS121と、移動平均処理ステップS122と、2値化処理ステップS123と、切り出し画像抽出ステップS124と、を実施する。
(静止画像データ取得ステップS121)
動画記録部に格納された動画像データをフレームごとに静止画像データ(以下、単に「画像データ」という。)として切り出す。
(移動平均処理ステップS122)
次に、得られた画像データに対して移動平均処理を実施する。前段階での移動平均画像データに重み係数αを掛け、得られた画像データに重み係数(1-α)を掛けて、これを加えたものを今回の移動平均画像データとした。なお、本実施形態では、重み係数αを0.8以上0.99以下の範囲内としている。
(2値化処理ステップS123)
次に、移動平均画像データから連続鋳造用モールド内湯面部分の画像(以下「部分画像」という。)を抽出し、これをグレースケール化し、輝度に応じて低輝度部と高輝度部に2値化処理して2値化画像を得る。すなわち、移動平均画像データから連続鋳造用モールド内湯面部分のみを抽出することによって図5(a)に示す部分画像を生成し、部分画像を、図5(b)に示すようにグレースケール化し、図5(c)に示すように輝度に応じて低輝度部と高輝度部に2値化して2値化画像を得た。なお、連続鋳造用モールド内湯面部分のみを抽出する処理はどのように実装されてもよい。例えば、動画像データから切り出された画像データにおいて、予め定義された所定の領域の画像を抽出することによって、部分画像が生成されてもよい。所定の領域は、撮像カメラ51の撮像領域などに応じて予め設計者などによって定義されてもよい。
(切り出し画像抽出ステップS124)
次に、2値化画像から高輝度部の輪郭データを抽出する。本実施形態では、Suzuki85のアルゴリズムを利用し、2値化画像から高輝度部の輪郭を認識し、図5(d)に示すように、認識した輪郭を含むことのできる最小の長方形(外接矩形)形状として抽出した。なお、輪郭の認識手法は、Suzuki85に限定される必要は無く、他のアルゴリズム等を用いて実現されてもよい。
そして、前記抽出した長方形(外接矩形)の頂点の座標を計算し、外接矩形の頂点座標に基づき、静止画像データから高輝度部の画像(以下、切り出し画像をいう。)を切り出す。
(教師ラベル付与ステップS103)
上述の切り出し画像には、ガス気泡のボイル以外に、モールドパウダー9の燃焼炎も含まれるため、切り出し画像からボイルと炎を判定する識別モデルを作成する必要がある。そこで、まず、切り出し画像抽出ステップS124で抽出した複数の切り出し画像それぞれに対して、切り出し画像が、ガス気泡のボイルに該当するか否かを人が判定して教師ラベルとして付与する。切り出し画像と教師ラベルのセット(以下、教師データという。)を教師データ格納部へ格納する。
(特徴量計算ステップS104)
識別モデルの入力として使用する切り出し画像の特徴量を作成する。切り出し画像の特徴量には、切り出し画像の画素ベクトルや輪郭部の面積を用いることも可能であるが、本実施形態においては、切り出し画像の特徴量として、輝度の勾配方向と強度をピクセル毎に算出したものを用いており、より具体的には、HOG(Histgram of Oriented Gradient)特徴量を用いている。
ここで、図6を参照して、HOG特徴量について説明する。
まず、1つの切り出し画像を所定のサイズ(本実施例では、横40ピクセル×縦30ピクセルとした)に縮小・拡大する。切り出し画像、ブロック、セル、ピクセルの関係を図6(a)に示す。本実施例ではセルサイズを5×5ピクセル、ブロックサイズを3×3セルとした。
次に、1セルの各ピクセルにおいて、輝度の勾配方向と強度を算出する。以降、縦方向/横方向のピクセルの位置座標をx、yとして説明する。
まず、座標(x,y)における輝度値ベクトル[f(x,y),f(x,y)]を、下記式に基づき計算する。
Figure 0007056401000001
なお、L(x,y)は座標(x,y)におけるピクセルの輝度値を表している。f(x,y)は座標(x,y)のピクセルの左右のピクセルの輝度値の差分であり、f(x,y)は座標(x,y)のピクセルの上下のピクセルの輝度値の差分である。
次に、輝度値ベクトル[f(x,y),f(x,y)]の強度m(x,y)と勾配θを、下記式に基づき計算する。輝度の勾配ベクトルを可視化した結果を図6(b)に示す。
Figure 0007056401000002
Figure 0007056401000003
そして、図6(c)に示すように、1セル毎に、各ピクセルで算出された勾配方向を横軸とし、勾配強度を縦軸として、ヒストグラムを作成する。本実施形態では、勾配方向θを0~180°で20°毎の9分割とし、分割領域毎の強度の和を勾配強度とした。なお、勾配方向θが180を超える場合には、θ-180として0~180°の範囲内とした。すると、1セルには、9つの勾配強度v(n)が存在することになる。
ここで、図6(d)に示すように、1ブロックは3×3セルであるため、1ブロックには、3×3×9=81つの勾配強度が存在することになる。そして、以下の式に示すように、ブロック毎に勾配強度を正規化したものがHOG特徴量となる。
Figure 0007056401000004
ここで、bはブロックサイズ、Nは勾配分割数であり、本実施形態ではそれぞれb=3、N=9となる。εは数4の分母が0とならないために用意された定数であり、ε=1とした。切り出し画像1枚当たりのブロック数は24個であることから、切り出し画像1枚当たりのHOG特徴量の数は、81×24=1944個となる。
(識別モデル作成ステップS105)
切り出し画像の特徴量(本実施形態においてはHOG特徴量)を入力として、切り出し画像が連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルに該当するか燃焼炎に該当するか(以降、切り出し画像のクラスという)を出力する識別モデルを、教師データ格納部に格納された複数の教師データに基づいて、機械学習手法の一つである教師あり学習によって構築し、識別モデル格納部へ格納する。教師あり学習の具体例として、K-近傍法、サポートベクターマシン、深層学習などがあるが、本実施形態ではK-近傍法を使用する。
以降では、作成した識別モデルを用いてボイルを検出する手順を、図3を参照して説明する。
(撮像ステップS01)
上述した撮像ステップS101と同様に、撮像カメラ51を用いて、連続鋳造用モールド30の湯面を動画撮影して動画データを動画記録部に格納する。
(切出し画像取得ステップS02)
次に、上述した切出し画像取得ステップS102と同様に、動画記録部に格納された撮像データから、ボイルの候補の画像を切り出す。この切り出し画像取得ステップS02では、静止画像データ取得ステップS21と、移動平均処理ステップS22と、2値化処理ステップS23と、切り出し画像抽出ステップS24と、を実施する。
ここで、静止画像データ取得ステップS21と、移動平均処理ステップS22と、2値化処理ステップS23と、切り出し画像抽出ステップS24は、それぞれ上述した静止画像データ取得ステップS121と、移動平均処理ステップS122と、2値化処理ステップS123と、切り出し画像抽出ステップS124と、同様の処理を行う。
これにより、静止画像データから高輝度部の切り出し画像を取得する。
(特徴量計算ステップS03)
識別モデルの入力として使用する切り出し画像の特徴量を作成する。特徴量計算ステップS03では、前述した特徴量計算ステップS104と同様の処理を行う。
(ボイル判定ステップS04)
次に、切り出し画像の特徴量と識別モデル格納部に格納されている識別モデルを用いて、切り出し画像のクラスを判定する。判定結果として、撮像時刻/切り出し画像の座標(例:矩形の頂点や重心など)/切り出し画像のクラスをボイル判定結果格納部に格納する。
以下に、本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いた連続鋳造鋳片の品質判定方法について説明する。
連続鋳造用モールド30内に不活性ガス導入手段10によって不活性ガスを供給すると、この不活性ガスの気泡が凝集して粗大化し、粗大化したガス気泡が湯面上で放出されることがある。このとき、湯面上の溶融したモールドパウダー9が溶鋼内に巻き込まれ、連続鋳造用鋳片の内部品質が低下する。
そこで、連続鋳造用モールド30内から放出されるガス気泡のボイルを検出することによって、連続鋳造用鋳片の内部品質を判断することが可能となるのである。例えば、図7に示すように、ガス気泡のボイルが検出された箇所において、連続鋳造用鋳片の欠陥が発生していることが確認できる。
図7は、モールド湯面を撮影し、識別モデルを用いてボイル検出した個数を調査した結果を示す。図7の例では、図8に示すようにモールド表面を2台のカメラで北側・南側から撮像し、それぞれの撮像領域をモールド厚み方向に2等分し、合計4つの領域に分けた。図7は横に前記4つの領域のグラフを並べ、縦に時経列に並べたものである。また、各々のグラフは、横軸が前記4分割した各領域をモールド幅方向に20分割し、その位置を表している。縦軸は当該位置の特定時間内(図では1分間)のボイルの発生頻度を表している。
次に、本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いた連続鋳造設備1の監視方法について説明する。
浸漬ノズル20に孔や亀裂等が生じると、浸漬ノズル20を通過する溶鋼に雰囲気ガスを巻き込んでしまい、この雰囲気ガスが連続鋳造用モールド30内から湯面上に放出され、ガス気泡のボイルが生じることになる。
そこで、連続鋳造用モールド内から放出されるガス気泡のボイルを検出することによって、連続鋳造設備の異常を検知することが可能となるのである。例えば、図9は、図7と同様に、ある時期の北L面、F面のボイル発生状況を示した図である。図9に示すように、北L面の10分以降、徐々にボイルの発生頻度が増えている。これも調査した結果、浸漬ノズル20の穴開きが生じていたことが判明した。
以上のような構成とされた本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法によれば、輝度に応じて低輝度部と高輝度部に2値化処理した2値化画像から高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出ステップS24と、抽出された切り出し画像の特徴量と予め機械学習を行うことによって得られる識別モデルと、に基づいて、当該輪郭データが、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定ステップS04と、を備えているので、予め機械学習を行うことによって得られる識別モデルに基づいて、モールドパウダー9の燃焼炎と、ガス気泡のボイルを、精度良く識別することが可能となり、ガス気泡のボイルを確実に検出することが可能となる。
また、本実施形態においては、抽出された切り出し画像の特徴量として、輝度の勾配方向と強度をピクセル毎に算出したものを用いており、さらに具体的には、HOG特徴量を用いているので、予め機械学習を行うことによって得られる識別モデルに基づいて、当該輪郭データが、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルに該当するか否かを、さらに精度良く判定することが可能となる。
さらに、本実施形態である連続鋳造鋳片の品質判定方法によれば、本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法によって、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルを検出しているので、ガス気泡のボイルを精度良く検出することが可能となる。そして、このボイルの発生状況に応じて、連続鋳造鋳片の品質判定を精度良く行うことができる。
また、本実施形態である連続鋳造設備の監視方法によれば、本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法によって、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルを検出しているので、浸漬ノズル20に孔や亀裂等が生じた場合でも精度よく検出できることが可能であり、連続鋳造設備1の異常の有無を精度良く判断することができる。
本実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出装置によれば、輝度に応じて低輝度部と高輝度部に2値化処理した2値化画像から高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出手段55と、抽出された切り出し画像の特徴量と予め機械学習を行うことによって得られる識別モデルとに基づいて、当該切り出し画像が、連続鋳造用モールド30内から放出されたガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定手段56と、を備えているので、予め機械学習を行うことによって得られる識別モデルにより、モールドパウダー9の燃焼炎と、ガス気泡のボイルを、精度良く識別することが可能となり、ガス気泡のボイルを確実に検出することが可能となる。
以上、本発明の実施形態である連続鋳造用モールド内のボイル検出方法、連続鋳造鋳片の品質判定方法、連続鋳造設備の監視方法、連続鋳造用モールド内のボイル検出装置について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、切り出し画像抽出ステップS24において、Suzuki85のアルゴリズムを利用し、2値化画像から高輝度部の輪郭データを抽出するものとして説明したが、これに限定されることはなく、他のアルゴリズムを利用して高輝度部の輪郭データを抽出してもよい。
また、切り出し画像の特徴量としてHOG特徴量を用いたものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の特徴量を用いてもよい。
さらに、本実施形態では、図1及び図2に示す連続鋳造設備を例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、他の構成の連続鋳造設備に適用してもよい。
30 連続鋳造用モールド
50 連続鋳造用モールド内のボイル検出装置
51 撮像カメラ(撮像手段)
52 静止画像データ取得手段
53 移動平均処理手段
54 2値化処理手段
55 輪郭抽出手段
56 ボイル判定手段
S01 撮像ステップ
S21 静止画像データ取得ステップ
S22 移動平均処理ステップ
S23 2値化処理ステップ
S24 切り出し画像抽出ステップ
S04 ボイル判定ステップ

Claims (10)

  1. 連続鋳造時に連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出する連続鋳造用モールド内のボイル検出方法であって、
    前記連続鋳造用モールド内を動画撮像して動画データを得る撮像ステップと、
    前記動画データから静止画像データを切り出す静止画像データ取得ステップと、
    前記静止画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理ステップと、
    前記移動平均画像データをグレースケール化し、輝度に応じて低輝度部と高輝度部とに2値化して2値化画像を得る2値化処理ステップと、
    前記2値化画像から前記高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出ステップと、
    抽出された前記切り出し画像に基づいて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定ステップと、
    を備えており、
    前記ボイル判定ステップにおける判定ロジックが、前記切り出し画像と、正解ラベルを有する教師ラベルと、をもとに、教師あり学習手法によって構築されることを特徴とする連続鋳造用モールド内のボイル検出方法。
  2. 前記ボイル判定ステップにおいては、抽出された前記切り出し画像の特徴量を用いて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法。
  3. 前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法。
  4. 前記切り出し画像の特徴量は、画素ベクトルをHOG特徴量に加工したものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いて、前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルの検出状況に応じて、得られた連続鋳造鋳片の品質を判定することを特徴とする連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出方法を用いて、前記連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルの検出状況に応じて、連続鋳造設備における異常の有無を判断することを特徴とする連続鋳造設備の監視方法。
  7. 連続鋳造時に連続鋳造用モールド内から放出されたガス気泡のボイルを検出する連続鋳造用モールド内のボイル検出装置であって、
    前記連続鋳造用モールド内を動画撮像して動画データを得る撮像手段と、
    前記動画データから静止画像データを切り出す静止画像データ取得手段と、
    前記静止画像データを移動平均処理して移動平均画像データを得る移動平均処理手段と、
    前記移動平均画像データをグレースケール化し、輝度に応じて低輝度部と高輝度部とに2値化して2値化画像を得る2値化処理手段と、
    前記2値化画像から前記高輝度部の輪郭データを切り出し画像として抽出する切り出し画像抽出手段と、
    抽出された前記切り出し画像に基づいて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定するボイル判定手段と、
    を備えており、
    前記ボイル判定手段における判定ロジックが、前記切り出し画像と、正解ラベルを有する教師ラベルと、をもとに、教師あり学習手法によって構築されることを特徴とする連続鋳造用モールド内のボイル検出装置。
  8. 前記ボイル判定手段は、抽出された前記切り出し画像の特徴量を用いて、当該切り出し画像が、前記連続鋳造用モールド内から放出された前記ガス気泡のボイルに該当するか否かを判定することを特徴とする請求項7に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置。
  9. 前記切り出し画像の特徴量として、画素ベクトルを用いることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置。
  10. 前記切り出し画像の特徴量は、画素ベクトルをHOG特徴量に加工したものであることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の連続鋳造用モールド内のボイル検出装置。
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