JP7054904B2 - エアゾール容器用キャップ - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施形態1に係るエアゾール容器用キャップ1が取り付けられたエアゾール容器100を前方から見た斜視図であり、図2は、エアゾール容器100を後方から見た斜視図である。エアゾール容器用キャップ1とエアゾール容器100とでエアゾール製品Aが構成されている。
エアゾール容器用キャップ1の説明の前に、エアゾール容器100について説明すると、図6及び図7に示すように、エアゾール容器100は、殺虫剤(薬剤)及び殺虫剤を噴出させるための噴射剤が収容された縦長の容器本体101と、容器本体101の上部に設けられた弁機構101a及びステム102とを備えた周知の構造のものである。容器本体101は、円筒状に形成された耐圧容器である。また、ステム102は、容器本体101の上壁部の略中心部に設けられている。ステム102の下端部は、弁機構101aを介して容器本体101の内部に連通可能となっている。ステム102は、弁機構101aによって容器本体101の上壁部から上方へ突出するように上方へ付勢されており、下方(容器本体101の内方)へ押動可能となっている。
図1等に示すように、エアゾール容器用キャップ1は、エアゾール容器100の上部に取り付けられる。図6及び図7に示すように、エアゾール容器用キャップ1は、エアゾール容器100の容器本体101の上部を覆うように形成されたカバー部材10と、エアゾール容器100のステム102を押動操作するための操作部材20とを備えている。カバー部材10及び操作部材20は、共に樹脂材からなるものであり、例えば射出成形品とすることができる。カバー部材10と操作部材20とは別々に成形された後、後述するように組み合わされてエアゾール容器用キャップ1となる。このように、カバー部材10と操作部材20と別々に成形することにより、カバー部材10及び操作部材20の各々の成形自由度を向上させることができる。その結果、エアゾール容器用キャップ1のデザインの自由度が向上し、複雑なデザインのエアゾール容器用キャップ1を容易に成形することが可能になるので、この実施形態ではエアゾール容器用キャップ1をあえて一体成形せず、複数の部材からなるものとしている。尚、エアゾール容器用キャップ1を構成する部材の数は2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。
図1~図5等に示すように、カバー部材10は、エアゾール容器100の容器本体101の上部に固定された状態で全体として上方へ膨出する形状とされている。平面視において、カバー部材10の中心部は、エアゾール容器用キャップ1の中心部と略一致しており、ステム102の軸線上に位置することになる。
図8及び図9に示すように、操作部材20は、その全体がカバー部材10の内部に収容されるように設けられている。操作部材20は、エアゾール容器100のステム102の上部が嵌合するステム嵌合筒部21と、該ステム嵌合筒部21に連通する吐出ノズル部22と、操作者の指を載置する指載置部23と、被係合部24と、先端板部25と、可撓板部26とが一体成形されてなるものである。少なくともステム嵌合筒部21、吐出ノズル部22及び先端板部25は、カバー部材10の内部に配置され、この実施形態では、指載置部23、被係合部24及び可撓板部26もカバー部材10の内部に配置される。
次に、殺虫剤を噴射する場合について説明する。まず、使用者はエアゾール容器100の容器本体101を握り、例えば人差し指を操作用開口部10eの内部に配置して操作部材20の指載置部23に載置する。そして、指載置部23に対して下向きの力を作用させると、ステム嵌合筒部21及び吐出ノズル部22を介して可撓板部26に力が伝わり、この可撓板部26が撓むことによって指載置部23及びステム嵌合筒部21の下方への傾動が許容される。これにより、ステム嵌合筒部21がステム102を下方へ押動して弁機構101aが開放され、ステム102と容器本体101の内部とが連通状態になり、殺虫剤が噴射剤の圧力によって噴出される。殺虫剤及び噴射剤は、ステム嵌合筒部21及び吐出ノズル部22の内部を流通して噴射口22aから噴射される。
次に、エアゾール容器用キャップ1をエアゾール容器100に取り付ける要領について説明する。エアゾール容器用キャップ1をエアゾール容器100に取り付ける前に、エアゾール容器用キャップ1を構成しているカバー部材10と操作部材20とを一体化する。このとき、操作部材20をカバー部材10の筒状部10aの下方から該カバー部材10の内部に挿入していく。すると、操作部材20の被係合部24の上端部が、カバー部材10の係合凸部12に対して下方から当接することになるが、操作部材20を挿入方向に押し込むことで、被係合部24や係合凸部12が弾性変形して被係合部24が係合凸部12を乗り越え、その後、被係合部24や係合凸部12の形状が復元することで、被係合部24が係合凸部12に係合する(図8及び図9に示す)。これにより、操作部材20がカバー部材10の内部で保持されてカバー部材10と操作部材20とが一体化する。
以上説明したように、この実施形態に係るエアゾール容器用キャップ1によれば、エアゾール容器100の容器本体101の上部を覆うカバー部材10と、ステム102を押動操作するための操作部材20とが別部材とされているので、各々の成形自由度が高まり、エアゾール容器用キャップ1のデザインの自由度が向上して複雑なデザインのエアゾール容器用キャップ1を容易に成形することが可能になる。
図10は、本発明の実施形態2にかかるエアゾール容器用キャップ1が取り付けられたエアゾール容器100の平面図である。この実施形態2では、実施形態1のものに対し、カバー部材10と操作部材20とを一体化する構造が異なるだけであり、他の部分は実施形態1と同じであることから、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
10 カバー部材
10b ノズル用開口部
11 容器固定用突起部(固定部)
12 係合凸部(係合部)
13 嵌合部
17 凹部(係合部)
20 操作部材
21 ステム嵌合部
21a ストッパ部
22 吐出ノズル部
23 指載置部
24 被係合部
25 先端板部
26 可撓板部
27a 被係合部
100 エアゾール容器
101 容器本体
101a 弁機構
102 ステム
Claims (8)
- 薬剤及び噴射剤が収容された容器本体と該容器本体の上部に設けられた弁機構及びステムを備えたエアゾール容器の上部に取り付けられるエアゾール容器用キャップにおいて、
上記エアゾール容器用キャップは、上記容器本体の上部を覆うように形成されたカバー部材と、上記ステムを押動操作するための操作部材とを備え、
上記操作部材は、上記ステムの上部が嵌合するステム嵌合筒部と、該ステム嵌合筒部に連通する吐出ノズル部と、操作者の指を載置する指載置部と、被係合部とが一体成形されてなるものであり、
上記カバー部材の下部には、上記容器本体の上部に固定される固定部が設けられ、
上記カバー部材の上記固定部よりも上方には、上記操作部材の上記被係合部が係合する係合部が設けられ、
上記操作部材の上記吐出ノズル部の先端部には、上下方向に延びる先端板部が一体成形され、
上記操作部材の上記ステム嵌合筒部、上記吐出ノズル部及び上記先端板部は、上記カバー部材の内部に配置され、
上記カバー部材には、上記吐出ノズル部の先端部及び上記先端板部を露出させるノズル用開口部が形成されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項1に記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記操作部材の上記吐出ノズル部の先端部には、下方へ延びるとともに可撓性を有する可撓板部が形成され、該可撓板部の下部に上記被係合部が形成され、
上記操作部材の上記吐出ノズル部の基端部には、上記ステム嵌合筒部が形成され、
上記指載置部は、上記ステム嵌合筒部の外周面から延びるように形成されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項2に記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記カバー部材の下部は、上記容器本体の上部を囲む筒状部とされ、
上記操作部材の上記被係合部は、上記筒状部の内周面に沿うように形成されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項3に記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記操作部材の上記被係合部は、上記筒状部の内周面に沿う環状に形成されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項3または4に記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記カバー部材の上記係合部は、上記筒状部の内周面から該筒状部の径方向内方へ突出する突出部で構成されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項5に記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記カバー部材の上記係合部は、上記操作部材の上記被係合部の下端面に当接するように配置されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項6に記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記操作部材には、上記カバー部材の上記係合部が上記操作部材の上記被係合部の下端面に当接した状態で上記カバー部材に当接して該操作部材の上方への移動を規制するストッパ部が形成されていることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。 - 請求項3から7のいずれか1つに記載のエアゾール容器用キャップにおいて、
上記カバー部材の上記筒状部の内面には、上記操作部材の上記被係合部の上部が下方から嵌合する嵌合部が形成され、
上記被係合部の下部は、上記容器本体の上部に上方から当接することを特徴とするエアゾール容器用キャップ。
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