JP7050584B2 - センサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガスの状態を検出するセンシング部と、センシング部の径方向周囲を取り囲む筒型のカバー体と、カバー体の後端側が固定される筒型のハウジングと、を備えたセンサに関する。
被測定ガスの状態を検出するセンシング部と、センシング部の径方向周囲を取り囲む筒型のカバー体と、カバー体の後端側が固定される筒型のハウジングと、を備えたセンサが知られている。
上記センサの一例としては、排気ガスなどの被測定ガスの濃度を検出するための酸素センサ,NOxセンサ,HCセンサといったガスセンサや、被測定ガスの温度を検出するための温度センサ、被測定ガスの圧力を検出するための圧力センサ、被測定ガスの湿度を検出するための湿度センサ、被測定ガス中の粒子量を検出するための微粒子センサなどが挙げられる。
また、ガスセンサとしては、カバー体がインコネル601(登録商標)、SUS310S等で構成されたものがある(特許文献1)。このガスセンサでは、ハウジングの先端に対してカバー体が溶接により取り付けられている。
国際公開第2013/024579号(段落0014)
しかし、SUS310Sで構成されたカバー体においては、冷熱サイクルで溶接部が酸化減量してカバー体が脱落するおそれがある。なお、インコネル601(登録商標)であれば冷熱サイクルで溶接部が酸化減量してカバー体が脱落することを抑制できるものの、近年のエンジン環境下では高温に長時間晒されることが想定され、その際には脆化が進行し、カバー体にクラックが生じるおそれがあることが判明した。
特に、カバー体は自身の後端部を筒型のハウジングに固定するため、筒型に形状歪みが付与されていることに起因し、カバー体に応力が掛かるので、よりクラックが生じやすい。さらに、センサの小型化、軽量化に伴ってカバー体が薄肉化すると、尚更クラックが生じやすくなる傾向にある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、高温環境下での脆性及び耐酸化性に優れ、カバー体の脱落やクラックが生じることを抑制できるセンサを提供することを目的とする。
本発明のセンサは、後端側から先端側にかけて軸線方向に延び、内燃機関の排気管に取り付けられるセンサであって、前記排気管内に流通する被測定ガスの状態を検出するセンシング部と、前記排気管内に自身の少なくとも一部が露出すると共に、前記センシング部の径方向周囲を取り囲む筒型のカバー体と、前記カバー体の後端側が固定される筒型のハウジングと、を備えたセンサにおいて、前記カバー体は、Cr:18質量%以上22質量%以下、Ni:7質量%以上12質量%以下、Si:1.0質量%以上3.0質量%以下、C:0.08質量%以下、Mn:2.0質量%以下、P:0.04質量%以下、S:0.01質量%以下、Nb:0.05質量%以上0.3質量%以下およびN:0.1質量%以上0.25質量%以下、REM:0.001質量%以上0.1質量%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼で構成されること、を特徴とする。
このセンサによれば、カバー体を構成する上記オーステナイト系ステンレス鋼は、後述する比較測定結果(図2)に示すように、SUS310Sに比べて、高温環境下(例えば、1050[℃])においても、脆化が生じ難い特性がある。又、高温環境下においても、上記オーステナイト系ステンレス鋼は、耐酸化性に優れ、カバー体にクラックが生じることを抑制できる。
さらに、本発明のセンサに備えられるカバー体は、SUS310Sで構成される従来のカバー体に比べて、同程度の強度を有することから、従来のカバー体に代わるカバー体として利用可能である。
本発明のセンサにおいて、前記カバー体は、側壁に複数のガス流通口を備えていてもよい。
ガス流通口を備えるカバー体は、流通口を形成する際に加工応力がさらに加わることで、よりクラックが生じやすくなる傾向にあるため、本発明がさらに有効となる。
本発明のセンサにおいて、前記カバー体は、側壁の後端部が溶接部を介して前記ハウジングの先端部に固定されていてもよい。
溶接部を介して固定されるカバー体は、溶接部で酸化減量が進みやすいため、本発明がさらに有効となる。
この発明によれば、高温環境下での脆性及び耐酸化性に優れ、カバー体の脱落やクラックが生じることを抑制できるセンサが得られる。
第1実施形態の全領域空燃比センサの全体構成を示す断面図である。 第1実施形態と比較例との比較測定の測定結果である。 第2実施形態の酸素センサの全体構成を示す断面図である。 実施例の材料の組織の断面SEM像を示す図である。 比較例の材料の組織の断面SEM像を示す図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1-1.全体構成]
図1は、本発明を適用した実施形態の全領域空燃比センサ2(以下、空燃比センサ2ともいう)の全体構成を示す断面図である。
空燃比センサ2は、ガスセンサの一種であって、例えば、自動車や各種内燃機関における空燃比フィードバック制御に使用するために、内燃機関の排気管に装着される。また、空燃比センサ2は、測定対象となる排ガス中の酸素(被測定ガス)を検出するガス検出素子を備えて構成される。
空燃比センサ2は、ハウジング38と、ガス検出素子4と、カバー体42と、セラミックスリーブ6と、絶縁コンタクト部材66と、5個の接続端子10と、を備えている。
ハウジング38は、内燃機関の排気管に固定するためのネジ部39が外表面に形成された筒型部材であり、SUS430で構成されている。ガス検出素子4は、軸線方向(空燃比センサ2の長手方向:図中上下方向)に延びる板状形状である。カバー体42は、ガス検出素子4の先端部周囲を覆うようにハウジング38の先端側外周に固定された有底筒状の部材である。セラミックスリーブ6は、ガス検出素子4の径方向周囲を取り囲むように配置される筒状の部材である。絶縁コンタクト部材66は、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔68の内壁面がガス検出素子4の後端部の周囲を取り囲む状態で配置される。5個の接続端子10は、ガス検出素子4と絶縁コンタクト部材66との間に配置される金属部材である。
ガス検出素子4は、軸線方向に延びる板状形状をなし、測定対象となるガスに向けられる先端側(図中下方)に保護層に覆われたセンシング部8が形成され、後端側(図中上方)の外表面のうち表裏の位置関係となる第1板面21および第2板面23に電極端子部30,31,32,34,36が形成されている。ガス検出素子4は、被測定ガスがセンシング部8に接触すると、被測定ガスの濃度等の状態に応じたセンサ出力信号を電極端子部から外部に出力する。
接続端子10は、ガス検出素子4と絶縁コンタクト部材66との間に配置されることで、ガス検出素子4の電極端子部30,31,32,34,36にそれぞれ電気的に接続される。また、接続端子10は、外部からセンサの内部に配設されるリード線46にも電気的に接続されており、リード線46が接続される外部機器と電極端子部30,31,32,34,36との間に流れる電流の電流経路を形成する。
ハウジング38は、軸線方向に貫通する貫通孔54を有し、貫通孔54の径方向内側に突出する棚部52を有する略筒状形状に構成されている。ハウジング38は、センシング部8を貫通孔54の先端側外部に配置し、電極端子部30,31,32,34,36を貫通孔54の後端側外部に配置する状態で、貫通孔54に挿通されたガス検出素子4を保持する。棚部52は、軸線方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
ハウジング38の貫通孔54の内部には、ガス検出素子4の径方向周囲を取り囲む状態で、環状形状のセラミックホルダ51、粉末充填層53,56(以下、滑石リング53,56ともいう)、および上述のセラミックスリーブ6が、この順に先端側から後端側にかけて積層されている。
セラミックスリーブ6とハウジング38の後端部40との間には、加締パッキン57が配置されている。ハウジング38の後端部40は、加締パッキン57を介してセラミックスリーブ6を先端側に押し付けるように、加締められている。
セラミックホルダ51とハウジング38の棚部52との間には、気密性を維持するための金属ホルダ58が配置されている。金属ホルダ58は、滑石リング53やセラミックホルダ51を保持する機能も有している。
つまり、ハウジング38は、センシング部8を先端から突き出させた状態でガス検出素子4の径方向周囲を取り囲む構成である。
ガス検出素子4は、軸線方向に延びる板状形状に形成された素子部と、同じく軸線方向に延びる板状形状に形成されたヒータとが積層されて、長方形状の軸断面を有する板状形状に形成されている。なお、空燃比センサ2として用いられるガス検出素子4は従来公知のものであるため、その内部構造等の詳細な説明は省略する。
ガス検出素子4は、図1に示すように、先端側(図1における下方)のセンシング部8がハウジング38の先端より突出すると共に、後端側の電極端子部30,31,32,34,36がハウジング38の後端より突出した状態で、ハウジング38の内部に固定される。
そして、ハウジング38の後端側外周には、外筒44が固定されている。外筒44の後端側(図1における上方)の開口部には、ガス検出素子4の各電極端子部30,31,32,34,36とそれぞれ電気的に接続される5本のリード線46(図1では3本が図示)が挿通されるリード線挿通孔61が形成されたグロメット50が配置されている。
また、ハウジング38の後端部40より突出されたガス検出素子4の後端側(図1における上方)には、絶縁コンタクト部材66が配置される。なお、この絶縁コンタクト部材66は、ガス検出素子4の後端側の表面に形成される電極端子部30,31,32,34,36の周囲に配置されている。
[1-2.カバー体の構成]
カバー体42は、複数のガス流通口を有する有底筒状に形成されており、ガス検出素子4の突出部分を覆う状態で、ハウジング38の先端側(図1における下方)外周に取り付けられている。カバー体42は溶接部43を介してハウジング38に固定されている。
カバー体42は、有底筒状の外側筒状部材81と、外側筒状部材81の内側に配置された有底筒状の内側筒状部材91と、を備えた二重構造に形成されている。
外側筒状部材81は、筒状の外側側壁82と、外側側壁82の先端側に設けられる外側底壁83と、を有して構成される。外側筒状部材81は、外側側壁82に複数(本実施形態では、8個)の外壁ガス流通口84を備えている。
内側筒状部材91は、外側側壁82の内部に配置される筒状の内側側壁92と、内側側壁92の先端側に設けられる内側底壁93と、を有して構成される。内側筒状部材91は、内側側壁92に複数(本実施形態では、8個)の内壁ガス流通口94を備えている。
内側側壁92は、軸線方向の後端側から先端側にかけて、固定部95,固定用段差部96,最大内径部97,寸法変更段差部98,最小内径部99を備えて構成されている。
寸法変更段差部98は、軸線方向に垂直な板面形状に形成されており、軸線方向に垂直な断面における内側側壁92の内径寸法を変更するために備えられている。最大内径部97は、軸線方向に垂直な断面における内径寸法が寸法変更段差部98の最大内径寸法と等しい寸法となるように形成されている。最小内径部99は、軸線方向に垂直な断面における内径寸法が寸法変更段差部98の最小内径寸法と等しい寸法となるように形成されている。
内壁ガス流通口94は、内側側壁92のうち最小内径部99において、周方向にわたり複数箇所に形成されている。
内側筒状部材91は、内側底壁93において、被測定ガスを内側筒状部材91の内部から外部に排出するための内側底壁流通口100を備えている。
他方、外壁ガス流通口84は、外側側壁82のうち内側側壁92の最大内径部97に対応する位置において、周方向にわたり複数箇所に形成されている。つまり、外壁ガス流通口84は、軸線方向における形成位置が内壁ガス流通口94とは異なっている。
また、外側筒状部材81は、外側底壁83において、被測定ガスを外側筒状部材81の内部から外部に排出するための外側底壁流通口85を備えて構成されている。
カバー体42の外側筒状部材81および内側筒状部材91は、それぞれ、18質量%以上22質量%以下のCr(クロム)、7質量%以上12質量%以下のNi(ニッケル)、1.0質量%以上3.0質量%以下のSi(ケイ素)、0.08質量%以下のC(炭素)、2.0質量%以下のMn(マンガン)、0.04質量%以下のP(リン)、0.01質量%以下のS(硫黄)、0.05質量%以上0.3質量%以下のNb(ニオブ)および0.1質量%以上0.25質量%以下のN(窒素)、0.001質量%以上0.1質量%以下のREM(希土類金属)を含有し、残部がFe(鉄)および不可避的不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼からなる材料で構成されている。
Cは、カバー体の高温環境下での脆性を向上させるが、Cの含有量が0.08質量%を超えるとCr化合物が生成されやすくなるため、粒界腐食が生じ易くなる。
Siは、Feの代わりに酸化物となって耐酸化性(酸化減量)を向上させる。Siの含有量が1.0質量%未満であると、耐酸化性の向上効果が不十分となり、3.0質量%を超えると、高温で脆化し易くなる。
Mnは本発明の材料の高温環境下での脆性を向上させるが、Mnの含有量が2.0質量%を超えると耐酸化性を劣化させる。
Niは耐熱性を確保する元素であり、Niの含有量が7.0質量%未満であると耐熱性が不十分となり、12.0質量%を超えると原料コスト増につながる。
Crは耐熱性を確保する元素であり、Crの含有量が18.0質量%未満であると耐熱性が不十分となり、22.0質量%を超えると高温で脆化し易くなる。
Nbはカバー体の高温環境下での高温強度を向上させ、Nbの含有量が0.05質量%未満であると高温強度が確保できなくなり、0.30質量%を超えると靱性の低下を招く。
Nは固溶強化により高温強度を向上させるため、0.1質量%以上含有させる必要がある。しかし、Nを0.25質量%を超えて過剰に含有させるとCr窒化物の形成により脆化し易くなる。
Pは、オーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性を損なう元素であるため、可能な限り含有量を低減することが好ましいため0.04質量%以下とする。
Sは、Pと同様にオーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性を損なう元素であるため、可能な限り含有量を低減することが好ましいため0.01質量%以下とする。
REMは、耐高温酸化性の向上に有効であり、繰り返し酸化による酸化スケールの剥離性が向上し、酸化速度を低下させる。このような作用を奏するには、REMを合計で0.001質量%以上含有させる必要がある。しかし、REMを合計で0.1質量%を超えて過剰に含有させると、オーステナイト系ステンレス鋼が硬質化する可能性があり、また、原料コストが上昇してしまう。そこで、REMを含有させる場合には、REMの含有量の合計が0.001質量%以上0.1質量%以下となるようにする。
以上のような組成とすることで、クラックを防止する。
なお、カバー体42を構成する材料における各成分の合計値は100質量%である。残部としては、Feの他に、不可避的不純物を含有する場合がある。不可避的不純物は、できる限り少ないことが望ましい。
上述の組成により、カバー体は、高温環境下での脆性及び耐酸化性に優れ、カバー体の脱落やクラックが生じることを抑制できる。
[1-3.カバー体の材料に関する比較測定]
本実施形態のカバー体42(外側筒状部材81および内側筒状部材91)を構成する材料について、SUS310Sとの比較測定結果を説明する。
比較測定は、高温脆化について実施した。また、SUS310Sの成分は、20Ni-25Crである。
高温脆化の比較測定は、大気雰囲気下1050℃で500時間保持後、組織の断面像を取得し、試験前より結晶粒が粗大化したか否かを目視により判定した。
比較測定の測定結果を図2、図4、図5に示す。図2では、本実施形態の材料を実施例と記載し、SUS310Sを比較例と記載する。図4、図5は、それぞれ実施例及び比較例の材料の組織の断面SEM像を示す。
図2の測定結果に示すとおり、高温(1050℃)での高温脆化に関しては、本実施形態のカバー体42を構成する材料は、試験前より結晶粒がほとんど大きくならなかったのに対して、SUS310Sは結晶粒が粗大化し、高温脆化が生じていると考えられる。このことから、本実施形態のカバー体42を構成する材料は、SUS310Sに比べて、高温(1050℃)での高温脆化が生じがたいことが判る。
[1-4.効果]
以上説明したように、本実施形態の全領域空燃比センサ2においては、カバー体42は、18質量%以上22質量%以下のCr(クロム)、7質量%以上12質量%以下のNi(ニッケル)、1.0質量%以上3.0質量%以下のSi(ケイ素)、0.08質量%以下のC(炭素)、2.0質量%以下のMn(マンガン)、0.04質量%以下のP(リン)、0.01質量%以下のS(硫黄)、0.05質量%以上0.3質量%以下のNb(ニオブ)および0.1質量%以上0.25質量%以下のN(窒素)、0.001質量%以上0.1質量%以下のREM(希土類金属)を含有し、残部がFe(鉄)および不可避的不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼からなる材料で構成されている。
このカバー体42は、上述の比較測定結果によれば、SUS310Sで構成される従来のカバー体に比べて、高温環境下での脆化が生じ難いため、脆化に起因してクラックが生じる可能性が低くなる。また、耐酸化性に優れるため、ハウジング38から脱落する可能性が低くなる。
よって、本実施形態の全領域空燃比センサ2によれば、カバー体42が高温環境下での脆性及び耐酸化性に優れ、カバー体42の脱落やクラックが生じることを抑制できる。
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、カバー体として、外側筒状部材と内側筒状部材とを備えた二重構造のカバー体について説明したが、カバー体はこのような形態に限定されることはない。具体的には、外側筒状部材のみを備える一重構造のカバー体であっても良い。あるいは、外側筒状部材と中間筒状部材と内側筒状部材とを備える三重構造のカバー体であっても良い。
例えば、上記実施形態では、センサの一例として、排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサについて説明したが、これに限られず、NOxセンサ、HCセンサといった酸素以外のガス種の濃度を検出するガスセンサや、被測定ガスの温度を検出する温度センサ、被測定ガスの圧力を検出する圧力センサ、被測定ガスの湿度を検出する湿度センサ、被測定ガス中の粒子量を検出する微粒子センサなど、内燃機関の排気管に取り付けられて被測定ガスの状態(濃度、温度、湿度、圧力、粒子量など)を検出するセンサに適用できる。
また、上記実施形態では、ハウジングとして、SUS430で構成された筒型部材を例示したが、これに限られず、筒型であればよく、金属管やアルミナ等の絶縁性の碍管であっても良い。
また、ガス検出素子は、上述のような板状形状に限られることはなく、有底筒状形状のガス検出素子であってもよい。
ここで、第2実施形態として、有底筒状形状の筒型検出素子104を備えるガスセンサ101(酸素センサ101)について簡単に説明する。なお、酸素センサ101は、例えば、内燃機関の排ガス中の酸素の濃度を検出する用途に用いられる。
ガスセンサ101(酸素センサ101)の全体構成を表す断面図を、図3に示す。
酸素センサ101は、図に示すように、有底筒状の筒型検出素子104と、ハウジング138と、カバー体142と、を備えている。
筒型検出素子104は、ジルコニアを主成分とする固体電解質体により構成されており、軸線方向に延びて先端(図の下側)が閉じた有底筒状に形成されている。筒型検出素子104は、被測定ガスに接触するセンシング部108を先端に有している。筒型検出素子104は、自身の内部に配置される棒状のセラミックヒータ103によって加熱されることで、酸素を検出可能な活性化状態となる。
ハウジング138は、センシング部108を先端から突き出させた状態で筒型検出素子104の径方向周囲を取り囲むとともに、酸素センサ101の内部構造物を収容する。また、ハウジング138は、酸素センサ101を内燃機関の排気管等の取付部に固定するために備えられている。
カバー体142は、筒型検出素子104のセンシング部108を覆うように、ハウジング138に固定されている。カバー体142は、有底筒状の外側筒状部材181と、外側筒状部材181の内側に配置された有底筒状の内側筒状部材191と、を備えた二重構造に形成されている。カバー体142とハウジング138との溶接部143は、レーザ溶接等により形成される。
カバー体142の外側筒状部材181および内側筒状部材191は、それぞれ、第1実施形態のカバー体42と同様の材料で構成されている。
このため、酸素センサ101は、第1実施形態の全領域空燃比センサ2と同様に、高温環境下での脆性及び耐酸化性に優れ、カバー体の脱落やクラックが生じることを抑制できる。
2…全領域空燃比センサ(空燃比センサ)、4…ガス検出素子、8,108…センシング部、38,138…ハウジング、42,142…カバー体、43,143…溶接部、81,181…外側筒状部材、91,191…内側筒状部材、101…ガスセンサ(酸素センサ)、104…筒型検出素子

Claims (3)

  1. 後端側から先端側にかけて軸線方向に延び、内燃機関の排気管に取り付けられるセンサであって、
    前記排気管内に流通する被測定ガスの状態を検出するセンシング部と、
    前記排気管内に自身の少なくとも一部が露出すると共に、前記センシング部の径方向周囲を取り囲む筒型のカバー体と、
    前記カバー体の後端側が固定される筒型のハウジングと、
    を備えたセンサにおいて、
    前記カバー体は、
    Cr:18質量%以上22質量%以下、Ni:7質量%以上12質量%以下、Si:1.0質量%以上3.0質量%以下、C:0.08質量%以下、Mn:2.0質量%以下、P:0.04質量%以下、S:0.01質量%以下、Nb:0.05質量%以上0.3質量%以下およびN:0.1質量%以上0.25質量%以下、REM:0.001質量%以上0.1質量%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼で構成されること、を特徴とするセンサ。
  2. 前記カバー体は、側壁に複数のガス流通口を備えること、を特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記カバー体は、側壁の後端部が溶接部を介して前記ハウジングの先端部に固定されること、を特徴とする請求項1または2に記載のセンサ。
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