JP7045415B2 - バルク吸収率が低くかつ微小特徴部密度が低い厚手の高光学品質合成多結晶ダイヤモンド材料 - Google Patents

バルク吸収率が低くかつ微小特徴部密度が低い厚手の高光学品質合成多結晶ダイヤモンド材料 Download PDF

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Description

本発明は、化学気相成長または蒸着(CVD)技術を用いた高い光学的品質の合成多結晶ダイヤモンド材料の作製に関する。特に、本発明は、低いバルク吸収係数を有するとともに更に低い微小特徴部密度を有する多結晶CVDダイヤモンドウェーハの作製に関する。
当該技術分野においてはダイヤモンド材料の合成のための化学気相成長(CVD)法が今や周知である。ダイヤモンド材料の化学気相成長に関する有用な背景技術情報がジャーナル・オブ・フィジックス(Journal of Physics)の特集号、すなわち、ダイヤモンド関連技術を特集したコンデンスド・マター(Condensed Matter),第21巻,36号(2009)に見受けられる。例えば、アール・エス・バルマー等(R. S. Balmer et al.)による書評記事は、CVDダイヤモンド材料、技術および用途に関する包括的な概要を与えている(これについては、「ケミカル・ベーパ・デポジション・シンセティック・ダイヤモンド:マテリアルズ,テクノロジー・アンド・アプリケーションズ(Chemical vapour deposition synthetic diamond: materials, technology and applications)」,ジャーナル・オブ・フィジックス(J. Phys.),コンデンスド・マター(Condensed Matter),第21巻,36号,2009年,364221を参照されたい)。
ダイヤモンド材料は、これが紫外線から赤外線までの広い光学的透明度を有するので光学部品として有用である。ダイヤモンド材料は、他の考えられる窓材料と比較して、ダイヤモンド材料が機械的に強固であり、不活性であり、しかも生体適合性であるという点で追加の利点を有する。例えば、ダイヤモンド材料が不活性であることにより、ダイヤモンドは、他の光学的窓材料が適していない反応性化学環境で用いる上で優れた選択肢となる。さらにまた、ダイヤモンド材料は、熱伝導率が極めて高く、しかも熱膨張率が低い。したがって、ダイヤモンド材料は、光学部品が加熱される傾向のある高エネルギービーム用途において光学部品として有用である。ダイヤモンド材料は、熱を迅速に取り除いて加熱が起こる領域を冷却し、それにより例えば高エネルギービームがダイヤモンド材料を通過する特定の箇所での熱の蓄積を阻止する。材料が加熱されるまで、ダイヤモンド材料の熱膨張率が低いことにより、部品は、甚だしくは変形することがないようになり、なお、変形は、使用中、光学的および/または機械的問題を引き起こす場合がある。
多結晶CVDダイヤモンド光学部品を作製する場合の一問題は、CVD成長プロセス中、不純物、例えば、窒素、珪素および非ダイヤモンド炭素が以下に説明するようにダイヤモンド材料中に取り込まれるということにある。
雰囲気中の窒素は、一般に、プロセス原料ガス中の不純物として存在し、また、真空シールが不完全でありかつ/あるいは残留不純物がCVD反応器の内面に吸着され、そしてかかる欠陥および/または不純物が使用中に脱着する場合があるので、CVD反応器部品内の残留不純物として存在する場合がある。さらに、窒素ガスは、合成ダイヤモンド成長プロセス中にCVD合成雰囲気中に意図的に導入される場合が多い。しかしながら、合成ダイヤモンド材料中への窒素の取り込みは、材料の光学的および熱的性能特性に悪影響を及ぼす場合がある。したがって、CVD合成雰囲気中に十分な窒素を提供して許容可能な成長速度を達成することと他方において、成長中の固体CVDダイヤモンド材料中に取り込まれる窒素の量を制限することとのバランスが取られるのが良い。装置およびプロセス条件は、CVD合成雰囲気中の窒素が成長中の固体CVDダイヤモンド材料中に取り込まれる速度に影響を及ぼす場合がある。
珪素欠陥および/または珪素不純物は、CVD反応器内の珪素を主成分とするコンポーネントに起因している場合がある。例えば、石英窓またはベルジャー(bell jar)は、マイクロ波をプラズマチャンバ中に結合するとともにプラズマおよびプロセスガスを基板成長面の近くに閉じ込めてCVDダイヤモンド成長を達成するよう用いられる場合が多い。かかる珪素含有石英コンポーネントは、使用中、プラズマからの極めて高い温度にさらされ、この結果、これらコンポーネントからの珪素が合成ダイヤモンド材料中に取り込まれる場合がある。装置およびプロセス条件は、成長中の固体CVDダイヤモンド材料中への珪素の取り込み速度に影響を及ぼす場合がある。硼素もまた、反応器および基板材料ではありふれた不純物であり、硼素は、ダイヤモンド組織またはテキスチャ、成長速度、および材料品質に悪影響を及ぼす場合がある。
非ダイヤモンド炭素(例えば、sp2混成黒鉛状炭素)がCVDダイヤモンド成長プロセス中、基板の成長面上に不可避的に蒸着される。上述したように、水素原子がCVDダイヤモンド成長プロセスにとって必要不可欠である。というのは、水素原子は、非ダイヤモンド炭素を選択的にエッチングして基板から除去し、その結果、ダイヤモンド成長が起こることができるようになるからである。しかしながら、この選択的エッチングプロセスは、通常、蒸着した非ダイヤモンド炭素を全て除去することはなく、従って、かかる物質は、CVDダイヤモンド材料中に取り込まれるようになる。装置およびプロセス条件は、成長中の固体CVDダイヤモンド材料中への非ダイヤモンド炭素の取り込み速度に影響を及ぼす場合がある。
上述のことに照らして、装置形態およびプロセス条件は、CVD成長中、合成ダイヤモンド材料中に取り込まれる不純物のレベルが高性能光学部品にとって極めて小さいものであるようにするために注意深く選択されるとともに制御されなければならない。
絶対不純物レベルの制御に加えて、不純物取り込みの一様性は、一貫した性能特性を有する生成物を達成するよう制御されることもまた重要である。一様性は、成長面全体にわたる不純物取り込み速度の空間的ばらつきおよび1回の成長プロセスにわたる不純物取り込み速度の時間的ばらつきの面における問題である。例えば、成長面全体における物理的および化学的プロセスパラメータの非一様な分布状態により、合成多結晶ダイヤモンドウェーハ全体における不純物取り込み速度の空間的ばらつきが生じることがある。さらに、合成多結晶ダイヤモンドウェーハが成長するにつれて、合成多結晶ダイヤモンドウェーハ内の結晶粒界はサイズが増大する。合成多結晶ダイヤモンドウェーハが厚く成長するにつれて結晶粒界のサイズが増大すると、拡大された結晶粒界内の不純物取り込み速度の増大が生じ、その結果、合成多結晶ダイヤモンドウェーハの厚さ全体を通じて不純物の濃度の増大が生じる場合がある。
上述の問題に加えて、合成多結晶ダイヤモンドウェーハ全体にわたる成長速度のばらつきにより、不純物取り込みのばらつきが生じることがある。例えば、成長速度が増大すると、非ダイヤモンド炭素が合成多結晶ダイヤモンドウェーハ内に封入される前に非ダイヤモンド炭素をエッチングして成長面から除去するのに有効な時間が減少する。さらに、成長速度のばらつきによっても、厚さのばらつきが生じ、それにより、CVD成長プロセスの完了後の冷却時に合成多結晶ダイヤモンドウェーハのひずみおよび亀裂発生が生じる場合がある。成長速度のばらつきは、成長面全体にわたるプラズマの非一様性および合成多結晶ダイヤモンドウェーハを成長させる基板の温度の非一様性によって引き起こされる場合がある。
上述の問題にもかかわらず、高い光学的特性の多結晶ダイヤモンドウェーハを直径約100mm、厚さ1mmまで作製することが今日まで可能であった。しかしながら、高い光学的特性の大径の多結晶ダイヤモンドウェーハの製造には問題のあることが判明した。大径および/または厚手の多結晶ダイヤモンドウェーハを作製することが可能ではあったが、これらは、通常、吸収係数、散乱率、伝送波面などの面で低い光学的特性のものであった。かかるウェーハは、極めて高い光学的特性を備えるとともに比較的厚くしかも比較的大径の合成多結晶ダイヤモンド窓を必要とする或る特定の商業的用途に関する要件を満たしていない。例えば、或る特定の極めて高い出力のレーザビーム用途は、関与する極めて高い出力密度を取り扱うことができる直径60mm超、厚さ1.2mm超の透明な有効アパーチュア(有効口径)の光学等級多結晶ダイヤモンドレーザ窓を必要とする。適切な光学的性質を備えた多結晶ダイヤモンドレーザ窓は、小さなサイズおよび厚さの状態で利用できる。しかしながら、これらサイズは、或る特定の用途にとっては十分に大きいわけではない。かかる多結晶ダイヤモンド窓はまた、耐放射線性窓としての使用に必要である。
エレメントシックス(Element Six )社は、比較的広い面積および比較的高い成長速度で単結晶と多結晶の両方のCVDダイヤモンド材料の高品質の厚手のCVDダイヤモンドの成長を達成するためのマイクロ波プラズマ活性化CVD反応器ハードウェアおよびCVDダイヤモンド合成方法に関する多数の特許出願をこれまで出願した。これら特許出願は、マイクロ波プラズマチャンバの構造および幾何学的形状のある特定の観点を記載した特許出願(例えば、コンパクトなTM011共振モードプラズマチャンバ形態の使用を記載した国際公開第2012/084661号パンフレットおよびプラズマチャンバの側壁から突き出たプラズマ安定化アニュラス部を設けることを記載した国際公開第2012/084657号パンフレット)、マイクロ波電力結合形態のある特定の観点を記載した特許出願(例えば、マイクロ波電力を複数のマイクロ波プラズマ反応器に供給するためのマイクロ波電力送出システムを記載した国際公開第2012/084658号パンフレットおよび環状誘電体窓、同軸導波路、およびマイクロ波をプラズマチャンバの方に向かって結合するための環状形態に配置された複数の孔を有する導波路プレートを含むマイクロ波結合形態を記載した国際公開第2012/084659号パンフレット)、マイクロ波プラズマチャンバ内の基板調製、幾何学的形状、および温度制御形態のある特定の観点を記載した特許出願(例えば、所望の電界および温度分布を達成するようマイクロ波プラズマ内に基板をどのように調製し、配置し、そして基板パラメータを制御するかを記載した国際公開第2012/084655号パンフレット)、およびマイクロ波プラズマチャンバ内のガス流形態およびガス流パラメータのある特定の観点を記載した特許出願(例えば、広い面積にわたって一様なダイヤモンド成長を達成するための所望の幾何学的形態を有するマルチノズル型ガス入口を備えたマイクロ波プラズマ反応器を記載した国際公開第2012/084661号パンフレットおよび高いガス流量の使用および広い面積にわたって合成ダイヤモンド材料の一様なドープを達成するために所望のレイノルズ数を有するプロセスガスの注入を記載した国際公開第2012/084656号パンフレット)を含む。
上述のCVD反応器技術は、広い成長面積で一様なプラズマを発生させることができ、しかも広い成長面積にわたって高いマイクロ波電力密度、高い圧力、および高いガス流量で成長面全体にわたって正確かつ一様な温度管理をもたらすことができる。このマイクロ波プラズマ反応器技術を用いると、適当な基板、例えばシリコン(珪素)、炭化珪素、または珪素焼結ダイヤモンドウェーハまたは炭化物形成耐火金属円板上への化学気相成長または蒸着によって多結晶ダイヤモンドウェーハを成長させることが可能である。かかる多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、一般に、これらの成長したままの形態では不透明であるが、ウェーハの表面を研磨することによってかかる多結晶CVDダイヤモンドウェーハを透明にすることができ、それにより光散乱を減少させるとともに光学的用途向きに透明な多結晶ダイヤモンド窓を作製することができる。
エレメントシックス社の出願はまた、窓の面積の実質的に全てにわたって(例えば、少なくとも70%にわたって)極めて高い光学的品質を有する厚手(例えば、少なくとも1.3mm)で大面積(例えば、少なくとも直径70mm)の合成多結晶ダイヤモンド窓を作製することを目的とした上述のマイクロ波プラズマ反応器技術の使用を記載している。例えば、国際公開第2013/087702号パンフレットおよび同第2013/087797号パンフレットは、かかるプロセスおよび製品を記載している。
多結晶CVDダイヤモンドウェーハを大きな厚さまで成長させる際に見受けられる一問題は、成長プロセスを制御して低い吸収係数材料の実現を達成することが可能であるが、この材料が800μmを超える厚さまで成長しているときに、特に1mm以上の厚さについて、色が暗く見え、小さな厚さではこの材料中には存在しない小さな微小割れの形態をした複数の微小特徴部がこの材料に形成されることにある。かかる微小特徴部は、多結晶CVDダイヤモンドウェーハの端から端までサイズおよび分布状態が変化している。典型的には、これら微小特徴部は、0.002mm2~0.1mm2のサイズを有し、光学顕微鏡または単純な目視検査を用いてかかる微小特徴部を黒い特徴部として検出することができる。数百またはそれどころか数千個のかかる黒い微小特徴部が1mmを超える厚さまで多結晶CVDダイヤモンド材料を成長させているときに形成される場合がある。図1は、複数の微小特徴部を含む厚手の多結晶CVDダイヤモンドウェーハの成長フェースの概略平面図である。これら微小特徴部は、0.8~1mmの成長後に多結晶CVDダイヤモンドウェーハの成長面のところに見え始めるに過ぎないことは注目されるべきである。
かかる微小特徴部は、新たな高電力レーザ窓に関し、特に極めて高いビーム出力または電力用途、例えば極紫外リソグラフィ(EUVL)ポンプシステムにとって問題である。微小特徴部は、固有の吸収率を超えかつダイヤモンド材料中の点欠陥(例えば、窒素)により生じる追加の吸収を生じさせる場合がある。微小特徴部はまた、この粒状構造の結果として多結晶CVDダイヤモンドの固有の散乱を超える追加の光散乱を生じさせる場合がある。さらにまた、微小特徴部が多結晶CVDダイヤモンドウェーハの外面を破壊する場合、これによりウェーハをラップ仕上げするとともに研磨して光学窓にとって適切な表面仕上げを生じさせる場合に表面処理に関して問題を生じさせる場合のあることが判明した。例えば、ウェーハは、微小特徴部の存在場所のところで優先的に処理される場合があり、それによりピットが表面に生じ、表面仕上がりの平坦度および粗さの劣化が生じる。また、このピット形成により、光学被膜、例えば反射防止膜をダイヤモンド窓に被着する場合に問題が生じる場合がある。
さらに、このピット形成が表面および表面近くの微小特徴部と組み合わさることにより、例えば国際公開第2014/135544号パンフレットおよび同第2014/135547号パンフレットに記載されているように、表面パターン、例えば回折格子、ゾーンプレート、または反射防止モスアイ(moth-eye)型表面仕上げを光学コンポーネントに施す際に問題が生じる場合がある。
国際公開第2012/084661号パンフレット 国際公開第2012/084657号パンフレット 国際公開第2012/084658号パンフレット 国際公開第2012/084659号パンフレット 国際公開第2012/084655号パンフレット 国際公開第2012/084656号パンフレット 国際公開第2013/087702号パンフレット 国際公開第2013/087797号パンフレット 国際公開第2014/135544号パンフレット 国際公開第2014/135547号パンフレット
アール・エス・バルマー等(R. S. Balmer et al.),「ケミカル・ベーパ・デポジション・シンセティック・ダイヤモンド:マテリアルズ,テクノロジー・アンド・アプリケーションズ(Chemical vapour deposition synthetic diamond: materials, technology and applications)」,ジャーナル・オブ・フィジックス(J. Phys.),コンデンスド・マター(Condensed Matter),第21巻,36号,2009年,364221
上記の内容に照らして、本発明の実施形態の目的は、この問題を解決し、低いバルク吸収係数と更に低い微小特徴部密度を呈する厚手の多結晶CVDダイヤモンドウェーハを提供することにある。
本発明の第1の観点によれば、多結晶化学気相成長(CVD)ダイヤモンドウェーハであって、
40mm以上の直径、
1.0mm以上の厚さ、
10.6μmにおいて、0.1cm-1以下の吸収係数、および
以下の仕様を満たす微小特徴部密度を有し、
半径0~20mmの多結晶CVDダイヤモンドウェーハの中央領域には、0.002~0.008mm2のサイズの100個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm2のサイズの50個以下の微小特徴部および0.018~0.05mm2のサイズの25個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部が存在せず、かつ
半径20~40mmの多結晶CVDダイヤモンドウェーハの外側領域には、0.002~0.008mm2のサイズの200個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm2のサイズの150個以下の微小特徴部および0.018~0.05mm2のサイズの100個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部が存在しないことを特徴とする多結晶CVDダイヤモンドウェーハが提供される。
かくして、本発明の実施形態では、比較的大きな直径および厚さと低いバルク吸収係数および低い微小特徴部密度を組み合わせた多結晶CVDダイヤモンドウェーハが提供される。高電力用途に関して許容可能な微小特徴部の数は、微小特徴部のサイズおよび位置に依存することが判明した。小さな微小特徴部は、大きな微小特徴部よりも問題とはならない。さらに、多結晶CVDダイヤモンドウェーハの周辺領域の微小特徴部は、ウェーハの中央領域に存在する微小特徴部よりも問題とはならない。
本発明の良好な理解を得るため、しかも本発明をどのように実施することができるかを示すため、次に、添付の図面を参照して本発明について説明するが、これは例示に過ぎない。
複数の微小特徴部を有する厚手の(1mmを超える)多結晶CVDダイヤモンドウェーハの成長フェースの概略平面図である。
適当なマイクロ波プラズマ反応器技術の詳細は、国際公開第2012/084661号パンフレット、同第2012/084657号パンフレット、同第2012/084658号パンフレット、同第2012/084659号パンフレット、同第2012/084655号パンフレット、同第2012/084661号パンフレット、および同第2012/084656号パンフレットに提供されている。さらに、国際公開第2013/087702号パンフレットおよび同第2013/087797号パンフレットは、このマイクロ波プラズマ反応器技術の技術改良および厚手の大面積多結晶CVDダイヤモンドウェーハを作製する際のその使用を記載している。
黒色斑点の形態をした微小特徴部は、国際公開第2013/087702号パンフレットおよび同第2013/087797号パンフレットにおいて言及されている。多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、好ましくは、1mm2以下、0.52以下、または0.1mm2以下の平均黒色斑点密度および/または任意の3mm2面積内に4個以下、3個以下、2個以下、または1個以下の黒色斑点が存在する黒色斑点分布を有することが示された。しかしながら、比較的大きな直径および厚さと低いバルク吸収係数および低い微小特徴部密度を組み合わせた多結晶CVDダイヤモンドウェーハを提供することが困難であることが判明した。したがって、国際公開第2013/087702号パンフレットおよび同第2013/087797号パンフレットに続く仕事としての研究は、多結晶CVDダイヤモンド成長条件を改変して低いバルク吸収係数および低い微小特徴部密度を有する厚手の多結晶CVDダイヤモンドウェーハを作ることに集中した。加うるに、微小特徴部のサイズおよび存在場所が機能的性能にどのように影響を及ぼすかという深い理解により、多結晶CVDダイヤモンドウェーハに関する基本的な微小特徴部密度および分布の基準から本明細書の発明の概要の項目に記載されていて多結晶CVDダイヤモンドウェーハの全体にわたる微小特徴部のサイズおよび存在場所を考慮する仕様への製品の仕様の改変が行われた。
典型的には、CVD成長チャンバ中への窒素添加は、厚手の多結晶CVDダイヤモンド材料中の微小特徴部の密度を減少させるのを助けることができるということが判明した。しかしながら、窒素それ自体は、多結晶CVDダイヤモンド材料の光吸収率に著しく寄与する。したがって、微小特徴部の密度を減少させるのに十分な窒素の添加と他方において、光吸収率を過度に増大させるようにするほど多すぎる窒素を添加しないようにすることとのバランスが取られなければならないことが判明した。すなわち、気相窒素濃度窓を厚手の高光学的品質の多結晶CVDダイヤモンド材料の合成を可能にするよう特定するのが良く、その結果、窒素からの吸収と厚手の多結晶CVDダイヤモンド製品材料中の微小特徴部からの吸収との間の最適な妥協策が得られる。この窒素窓は、発光分光法(OES)による測定結果から計算するとともに/あるいは入力ガス流に基づいて計算して400十億あたりの部(part per billion:ppb)から500ppbまでの範囲、好ましくは、425ppbから460ppbまでの範囲にある窒素がCVD合成雰囲気中に存在することが判明した。
また、合成中、気相状態でのメタンと窒素の濃度のバランスを取ることが重要である。比較的低いメタン濃度が利用され、と言うのは、もしそうでなければ、窒素が合成プロセスに添加された結果として、高い成長速度で低い品質の多結晶CVDダイヤモンド製品ウェーハが生じるからである。例えば、主要な成長段階中、CVD合成雰囲気は、0.8%から1.5%、までのメタン濃度を有するよう制御されるのが良い。一オプションは、ダイヤモンド成長の核形成段階の間、高いメタン濃度を利用し、次に主要な成長段階についてメタン濃度を低下させることである。これにより、良好な核形成が保証される一方で、メタン濃度が主要な成長段階中に高すぎるほどにはならないようになる。メタン濃度を主要な成長段階中、段階的にまたは連続方式で更に減少させることができ、それにより多結晶CVDダイヤモンド材料が厚くなっているときにこの多結晶CVDダイヤモンド材料の品質を維持することができる。
核形成中に高い濃度のメタンを添加し、次に主要なCVDダイヤモンド成長段階中にメタンを減少させることに加えてまたはこの代替手段として、核形成中、高濃度の窒素を添加し、次に主要なダイヤモンド成長段階中、窒素濃度を減少させることが有利であることもまた判明した。例えば、2~8ppm窒素がダイヤモンド核形成中、CVD合成雰囲気中を提供するのが良く、次に窒素レベルを主要なダイヤモンド成長段階の間、400ppbから550ppbまでの範囲にあるレベルまで低下させるのが良い。
ダイヤモンド核形成段階中に高い窒素および/またはメタン濃度を用い、次に主要なダイヤモンド成長段階中、これらの濃度を低下させることの代替手段としてまたはこれに加えて、
基板温度の段階的または連続的減少(基板について温度制御システムを調整することによって)、
成長チャンバへのマイクロ波電力入力の段階的または連続的減少(マイクロ波電源を調整することによって)、および
成長チャンバ内における圧力の段階的または連続的増大(ガス流を調節することによって)のうちの1つまたは2つ以上を実施することが有利である。
この場合もまた、1回の連続成長作業中にこれらのパラメータを調節することは、多結晶CVDダイヤモンド材料が厚く成長しているときにこの多結晶CVDダイヤモンド材料の品質を維持するのを助ける。本明細書において後で説明する実施例は、多結晶CVDダイヤモンドウェーハの成長中における基板温度の段階的減少、電力の段階的減少、および圧力の段階的増大の組み合わせを用いる。
核形成温度は、核形成化学的性質に加えて、厚手の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ中の微小特徴部の形成に影響を及ぼすことが判明した別の要因である。これは、微小特徴部が800μm~1mmの多結晶CVDダイヤモンド成長後に生じる傾向があるに過ぎないので驚くべきことでありかつ幾分直感に反している。そういう訳で、この現象は、ダイヤモンド成長の開始時における核形成段階中における、諸条件に対して特に敏感であるということが見込まれていない。しかしながら、本発明者は、1回の連続成長作業における後での微小特徴部生成は、1回の連続成長作業の開始時における核形成中に諸条件の影響を受けるとともに完全成長条件までの成長に先立って核形成を低い温度で開始するのが有利であることを見出した。例えば、電力および圧力を当初、主要成長条件のもとでの中間段階まで増大させ、メタンを導入して核形成を開始させ、次に電力および圧力を完全成長条件まで更に増大させるのが良い。例えば、メタンを550℃から650℃までの範囲の基板温度で添加するのが良く、核形成は、800℃から840℃までの範囲にある中心基板温度で生じることができ、その後、875℃から920℃までの範囲にある開始成長温度まで増大させるのが良い。基板温度は、2.2マイクロメートルで動作する較正型光学高温計を用いるとともに放射率が0.9であると仮定して、特定できる。メタン添加、核形成、および主要成長段階が起こる正確な温度に関して変形例の採用が可能である。重要な特徴は、メタンを添加し、核形成が厚手の多結晶CVDダイヤモンドウェーハについて主要ダイヤモンド成長温度よりも著しく低い温度で起こるということである。
さらに、成長中、多結晶CVDダイヤモンドウェーハのエッジ温度は、中心部の温度よりも60℃の温度差の範囲内で小さい。この温度は、基板の下のガス隙間および調節可能なガス流量をガスの周りに設けられた金属温度変更リングの提供と組み合わせて利用する国際公開第2013/087702号パンフレットおよび同第2013/087797号パンフレットに記載されているように制御される。上述したような基板温度の段階的減少は、成長中における絶対開始温度と比較して比較的僅かである。例えば、基板温度を多結晶CVDダイヤモンド成長中、3回の20℃ステップで減少させるのが良い。
高い電力、高い圧力、および高いガス流量が多結晶CVDダイヤモンド成長中に利用される。例えば、全ガス流量は、2800sccm(standard cubic centimeters per minute:毎分あたりの標準立方センチメートル)から3700sccmまでの範囲にあるのが良い。これは、2500sccmから3500sccmまでの範囲にある水素流量、25sccmから50sccmまでの範囲にあるメタン流量、オプションとして、20~50sccmのアルゴン、および400~550ppbの濃度まで添加される窒素を含むのが良い。マイクロ波電力は、25kWから28kWまでの範囲にあるのが良く、圧力は、180Torrから220Torrまでの範囲にあるのが良い。この場合もまた、成長中におけるこれらパラメータの段階的変化は、絶対開始値と比較して比較的僅かである。例えば、圧力を成長中、5~10Torrだけ上昇させるのが良く、これに対し、電力を成長中、1~2kWだけ減少させるのが良く、その目的は、多結晶CVDダイヤモンド材料が厚さ1mmまで成長し、そしてこれを超えて成長しているときに多結晶CVDダイヤモンド材料の品質を維持することにある。
上述したような合成パラメータは、多結晶CVDダイヤモンド材料の成長組織を制御する一方で、光学用途向けの固有の材料品質を維持するために選択される。多結晶CVDダイヤモンド成長の初期段階における材料の組織またはテキスチャが以下に説明するように多結晶CVDダイヤモンド成長の後の方の段階において材料品質に著しい影響を及ぼすことを理解することが重要である。
名目上透明な多結晶CVDダイヤモンドを大きな厚さ(代表的には、厚さ1mm超)まで成長させているとき、欠陥取り込み現象および粒間競合およびその合応力は、材料の美的外観および潜在的な光学的性能に影響を及ぼし始める。この主要な貢献要因は、後での成長における微小特徴部の生成である。本明細書の目的上、微小特徴部は、本明細書において後で説明する微小特徴部密度測定方法を用いて検出されるとともに計数される黒色斑点である。微小特徴部が実際に何であるかに関する物理的説明の観点において、一定義は、微小特徴部が微小破壊部のクラスタであるということである。微小破壊部は、結果として高い角度散乱率をもたらす反射を生じさせる場合があり、また、これら微小破壊部が非ダイヤモンド炭素を含む場合、光吸収率を増大させる場合がある。すなわち、微小特徴部は、連続ダイヤモンド構造内の顕微鏡的破壊部の個別の網状構造で形成される場合があり、これら顕微鏡的破壊部の内側フェース上には、非ダイヤモンド炭素が施されている。これら特徴部は、本明細書に記載された文献に示されているようにこれら特徴部を画像化するとともに分析するために用いられる条件下においては不透明に見える。
材料が成長しているときに微小特徴部の生成が開始するかどうかまたは微小特徴部が成長条件から雰囲気温度および圧力までの冷却プロセスの結果であるが、これら微小特徴部が十分な厚さの全ての名目上透明なCVDダイヤモンド膜中に存在するかどうかは知られておらず、材料の種類が所与の場合、微小特徴部の個数密度およびサイズ分布が材料厚さと成長速度の両方について増大するということが知られている。成長速度および厚さが増大する場合、微小特徴部の個数および微小特徴部サイズの分布は、増大し、最終的には、迅速に成長する厚手のCVDダイヤモンド(例えば、厚さ3.0mm超)に関し、顕微鏡的破壊部の別々のクラスタが合体して顕微鏡的破壊部の視覚的に連続した網状構造の状態になる点まで増大する。歴史的には、ダイヤモンド膜厚さが所与の場合、かかる特徴部の開始は、成長速度を遅くし、粒間競合の激しさを軽減することによって表示されなければならない。
CVDダイヤモンド膜は、核形成し、そして初期成長は、1mm2あたり数千の粒状で開始するが、粒とこれらの近傍の粒との相対横方向および垂直成長速度の差の結果として、空間に関する局所的粒競合および最終的には単一の主要な結晶学的組織へのダイヤモンド膜の結晶学的性質の進展が行われる。特定の成長方向の消滅およびゆっくりと成長する隣り合う粒の過剰成長は、成長中の膜に関する応力逃げの主要な源であるが、後での成長の際、成長方向の分布の幅が狭くなると、その応力逃げ機構は、機構の有効性が低下する。単一の主要な組織およびこの組織が核形成時のランダムに近い分布状態から進展して純粋になる速度は、成長に用いられる合成パラメータ、すなわち、[N]/[C]/基板温度/電力密度/チャンバ圧力によって定められる種々の結晶学的方向の相対的成長速度で決まる。
しかしながら、成長中の頂部フェースの全体的組織が100%〈110〉配向(基板表面に垂直である)に向かう傾向があるので、隔離状態の大きな微細特徴部の第2の分布が現れ始めることが観察された。この種の特徴部は、見栄えが良くなく、研磨中、通常の小さな微小特徴部よりも割れおよびチッピングを起こしやすく、そして光学的性能の低下の一因となる。〈110〉成長組織は、成長がゆっくりとしたウェーハにおいて迅速に顕著になる傾向があり、これは、高い光学的品質のものであるとみなされる。
ダイヤモンド成長が光吸収率を維持するのに足るほど遅い状況と十分に少ない数の小さな微小特徴部が厚い材料(厚さ約1.5mm)で開始する状況の2つの状況相互間にパラメータの窓が存在するが、結果としての組織の進展速度が制限され、したがって、〈110〉成長方向での粒の比率は、隔離された大きな微小特徴部の生成を開始するのに必要なレベルには達しない。このパラメータ窓の各側でのダイヤモンド成長の結果として、材料は、光学的用途、例えば極紫外リソグラフィ(EUVL)を要求する際に使用するのに不適当になる。すなわち、低い光吸収率および低い僅かな微小特徴部の濃度を有する多結晶CVDダイヤモンド材料を達成するために最適化された成長プロセスを用いると、その結果として、大きな厚さまで成長したときに大きな微小特徴部が生成される。これとは逆に、大きな厚さまで成長した時に大きな微小特徴部の低い濃度を有する多結晶CVDダイヤモンド材料を達成するために最適化された成長プロセスを用いると、その結果として、材料は、高い光吸収率を有するとともに小さな微小特徴部の高い濃度を有することになる。成長条件の変更によって種々の仕方で影響を受ける2つの別々の形式の微小特徴部(小さいおよび大きい)が存在することに注目することが重要である。本明細書において説明する成長パラメータは、低い光吸収率、低い小さな微小特徴部の濃度、および低い大きな微小特徴部の濃度を有する多結晶CVDダイヤモンド材料を達成するためのパラメータ空間中の窓を表わしている。
上述の方法を用いると、多結晶化学気相成長(CVD)ダイヤモンドウェーハであって、
40mm以上、50mm以上、60mm以上、70mm以上、80mm以上、90mm以上、または100mm以上(オプションとして150mm未満、130mm未満、または110mm未満)の直径、
1.0mm以上、1.1mm以上、1.2mm以上、1.3mm以上、1.4mm以上、または1.5mm以上(オプションとして2mm未満)の厚さ、
10.6μmにおいて、0.1cm-1以下、より好ましくは0.09cm-1以下、0.08cm-1以下、0.07cm-1以下、0.06cm-1以下(オプションとして0.03cm-1以上)の吸収係数、および
以下の仕様を満たす微小特徴部密度を有し、
半径0~20mmの多結晶CVDダイヤモンドウェーハの中央領域には、0.002~0.008mm2のサイズの100個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm2のサイズの50個以下の微小特徴部、0.018~0.05mm2のサイズの25個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部は、存在せず、かつ 半径20~40mmの多結晶CVDダイヤモンドウェーハの外側領域には、0.002~0.008mm2のサイズの200個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm2のサイズの150個以下の微小特徴部、0.018~0.05mm2のサイズの100個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部は、存在しないことを特徴とする多結晶CVDダイヤモンドウェーハを製作することが可能である。
好ましくは、多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、以下に説明する微小特徴部密度に関するより制限的な基準を満たす。
半径0~20mmの前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの中央領域には、0.002~0.008mm2のサイズの50個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm2のサイズの10個以下の微小特徴部、0.018~0.05mm2のサイズの5個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部は、存在せず、かつ 半径20~40mmの前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの外側領域には、0.002~0.008mm2のサイズの100個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm2のサイズの20個以下の微小特徴部、0.018~0.05mm2のサイズの10個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部は、存在しない。
多結晶CVDダイヤモンドウェーハ上の任意の位置に存在する任意のサイズの微小特徴部がゼロであることが有利であるが、多くのウェーハは、僅かな数の微小特徴部を依然として有するが、許容可能な仕様の範囲内に十分に収まる。例えば、微小特徴部密度に関する下限を次のように定めることができる。
半径0~20mmの前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの中央領域には、0.002~0.008mm2のサイズの5個以上の微小特徴部および0.008~0.018mm2のサイズの1個以上の微小特徴部が存在し、0.018~0.05mm2のサイズの微小特徴部および0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部が存在せず、かつ
半径20~40mmの前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの外側領域には、0.002~0.008mm2のサイズの10個以上の微小特徴部および0.008~0.018mm2のサイズの2個以上の微小特徴部が存在し、0.018~0.05mm2のサイズの微小特徴部および0.05~0.1mm2のサイズの微小特徴部が存在しない。
また、当然のことながら、半径が0mmから40mmまでの範囲のどの場所でも0.1mm2を超える微小特徴部は存在しない必要がある。40mm半径領域の外側では、微小特徴部の存在を許容することができ、と言うのは、使用にあたりウェーハの中央領域だけが光路内に位置するからである。
多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、以下の特徴のうちの1つまたは2つ以上を更に有するのが良い。
少なくとも1900Wm-1-1の熱伝導率、好ましくは、少なくとも2000Wm-1-1(オプションとして2200Wm-1-1以下)、
多結晶CVDダイヤモンドウェーハの成長フェースが引張り状態にある場合、少なくとも400MPa(オプションとして1000MPa以下)の破断強度、および多結晶CVDダイヤモンドウェーハの核形成フェースが引張り状態にある場合、少なくとも800MPa(オプションとして、1400MPa)の破断強度、および
前面および後面が15nm未満の二乗平均粗さまで研磨されている場合、1mm~1.5mmのサンプル厚さについて10.6μmにおいて、1%以下、0.5%以下、または0.1%以下の前方半球における全積分散乱率。
多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、EPRによって測定して500ppbから600ppbまでの範囲にある窒素濃度(Ns 0)を更に有するのが良い。
本明細書において説明した多結晶CVDダイヤモンドの厚手のウェーハの光学的性能の向上に加えて、微小特徴部の減少によっても、かかるウェーハを高い平坦度および低い粗さまで容易に表面処理することができ、この場合、処理中、微小特徴部により大きなピットをウェーハに生じさせることはない。例えば、多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、微小特徴部が大きなピットを処理済み表面中に形成することなく、40nm以下、20nm以下、または10nm以下の表面粗さを有するよう処理できる。さらに、反射防止または回折構造を多結晶CVDダイヤモンドウェーハの表面内または表面上に容易に形成することができる。
測定技術
吸収係数
レーザカロリメトリは、低誘電損材料および光学部品の吸収率を測定するために選択された方法である。この測定の詳細は、「テスト・メソッド・フォア・アブソープタンス・オブ・オプティカル・レーザ・コンポーネンツ(Test method for absorptance of optical laser components)」,ISO/FDIS11551,インターナショナル・オーガニゼーション・フォア・スタンダーダイゼイション(International Organisation for Standardisation),ジュネーブ(Geneva),1995年およびジー・トゥリ他(G. Turri et al.),「オプティカル・アブソープション,ディポラリゼーション,アンド・スキャッタ・オブ・エピタキシアル・シングル-クリスタル・ケミカル-ベーパー-デポジテッド・ダイヤモンド・アット1.064μm(Optical absorption, depolarization, and scatter of epitaxial single-crystal chemical-vapor-deposited diamond at 1.064 μm)」,オプティカル・エンジニアリング(Optical Engineering),2007年,46(6),064002に見受けられる。レーザカロリメトリでは、一定の期間の間、既知の出力のレーザにさらされた試験片の温度の時間依存性上昇および下降を測定する。試験片の温度応答の分析から、吸収率Aを求めることができ、Aは、試験片によって吸収された入射レーザ出力のフラクションとして定義される。吸収係数αとサンプル厚さdの積が1よりも極めて小さい場合、α≒A/dである。この近似は、高い光学的特性の多結晶ダイヤモンドについて妥当である。加うるに、高光学的特性の多結晶ダイヤモンドは、10.6μmで動作するCO2レーザ光学系用に一般的に用いられている。したがって、CO2レーザの10.6μmラインを用いてレーザカロリメトリ測定を実施することは、本発明にとって特に適切である。カロリメトリ用の試験片は、次のように準備される。まず最初に、ウェーハの成長フェースおよび核形成フェースを一様な所望の厚さまでラップ仕上げするとともに研磨する。合成の核形成段階中に取り込まれている場合のある汚染を除去するために核形成フェースから最低20μmを研磨除去する。次に、研磨状態のウェーハから一連のカロリメトリ試験片をレーザ加工する。これら試験片の両面を15nm未満の二乗平均粗さまで更に研磨する。
引張り強度
種々の技術を用いて材料の強度試験を実施するのが良く、これらの技術の全てには利点と欠点がある。これらは、当業者には周知である。強度に関する一試験方法は、所謂三点曲げ試験である。多結晶ダイヤモンド試験片へのこの技術の利用の仕方が、エー・アール・デイビス(A. R. Davies),ジェイ・イー・フィールド(J. E. Field),シー・エス・ジェイ・ピクルス(C. S. J. Pickles),「ストレングス・オブ・フリー-スタンディング・ケミカリー・ベーパー-デポジテッド・ダイヤモンド・メジャード・バイ・ア・レンジ・オブ・テクニックス(Strength of free-standing chemically vapour-deposited diamond measured by a range of techniques)」,フィロソフィカル・マガジン(Philosophical magazine),2003年,第83巻,第36号,p.4059~4070に詳細に記載されている。成長させたままのCVDウェーハを次のように三点曲げ強度試験向きに前処理する。まず最初に、ウェーハの成長フェースを一様な所望の厚さまでラップ仕上げするとともに研磨する。次に、横方向寸法18mm×2mmの一連の40個の長方形強度試験片を研磨状態のウェーハからレーザ加工する。均一のサンプリングを行うためにこれら試験片をウェーハ全体から取り出す。三点曲げ試験を核形成フェースが引張り状態にある最初の20個のサンプルについて実施し、成長フェースが引張り状態にある次の20個のサンプルについて三点曲げ試験を実施する。各サンプルセットの算術平均を計算することによって核形成フェースおよび成長フェースの平均強度を求める。
微小特徴部密度
処理済みの多結晶CVDダイヤモンドウェーハの特定の領域内の微小特徴部密度およびサイズ分布を分析する部分的に自動化された方法を開発した。調製および画像捕捉中の清浄度は、汚染、ダストおよび繊維が測定値をゆがめるので、最も重要である。
サンプル調製:
・多結晶ダイヤモンドウェーハを平坦化して両面を研磨しなければならない。研削段階から残っている表面模様が測定の際に含まれている場合、手順は、微小特徴部密度の不正確な表示を与えることになる。
・研磨に続き、ウェーハは、徹底的に清浄化されるべきであり、その結果、表面からは粒子、残留グルーまたは他の汚染物がなくなるようにする。
画像捕捉:
・清浄なダストのないウェーハを明視野伝送モード照明方式の高解像度画像化システム(理想的には1インチあたり4800×4800個以上の画素または1mmあたり189×189個以上の画素)の清浄なプラテン上の中央に配置する。
・画像をプレビューしてこれら画像を所望の領域に合わせてトリミングした後、以下のパラメータを用いて画像を捕捉する。
8ビットグレースケール(256階調)
高解像度(1インチあたり4800×4800個の画素)
伝送モード
捕捉した画像を.tiff(TIFF形式)のファイルとして保存する。
画像分析:
・最大解像度の8ビット.tiffファイルを画像分析ソフトウェアスイート、例えばImageJ中にアップロードする。
・画像スケール変更(画素/インチまたは画素/mm)を画像捕捉の際に用いられる手順に従って利用する。
・元の画像をトリミングしてウェーハの特定の領域を隔離するのが良い。次に、これらを必要ならば別々に分析するのが良い。
・各トリミングされた画像に関し、グレースケールしきい値処理を利用して微細特徴部(暗い、非透明の領域)を透明なバックグラウンドから隔離する。
・各しきい値画素またはそのクラスタ(微小特徴部)を「粒子」として扱い、粒子の数をこれらの面積と一緒に画素の個数に従って計算する。
・各トリミングされた画像に関する出力データは、各々がその関連の面積測定値(mm2)を備えた粒子のリストを含む。
統計的分析:
・各トリミングされた画像に関し、粒子面積のリストをデータ取り扱いソフトウェアパッケージ、例えばMS Excelスプレッドシートテンプレートにコピーする。
・測定した粒子面積のリスト全体をデータ拡散または任意のあらかじめ規定された仕様に従って適当に間隔を置いて位置するビンを備えたヒストグラムにコンパイルする。
熱伝導率
熱伝導率は、熱伝導率とFTIR吸収スペクトルのCHX成分との判明している関係式を用いて厚手のダイヤモンドウェーハで測定される。この関係式は、トゥイッチェン他(Twitchen et al.),「サーマル・コンダクティビティ・メジャーメンツ・オン・シーブイディー・ダイヤモンド(Thermal conductivity measurements on CVD diamond)」,ダイヤモンド・アンド・リレイティッド・マテリアルズ(Diamond and related materials),2001年,第10巻,p.731~735に記載されている。ダイヤモンド窓のIRスペクトルの2760cm-1から3030cm-1までの範囲のCHX成分の積分面積は、直線ベースラインでいったん補正されると、ダイヤモンドの熱伝導率に定量的に関連付けられることが分かっている。
光散乱率
入射光ビームに対し2.5°以上の角度をなして前方に散乱された光を集めることができる所謂コブレンツ(Coblentz)球を用いて順方向における総積分散乱率を測定する。この技術は、ジェイ・シー・ストバー(J. C. Stover),「オプティカル・スキャッタリング:メジャーメント・アンド・アナリシス(Optical Scattering: Measurenent and Analysis)」,エスピーアイイー・プレス・モノグラフ(SPIE Press Monograph),1995年に記載されている。これらの測定についてCO2レーザの10.6μmラインが用いられる。散乱率測定のための試験片を次のように準備する。まず最初に、ウェーハの成長フェースおよび核形成フェースを一様な所望の厚さまでラップ仕上げするとともに研磨する。合成の核形成段階中に取り込まれている場合のある汚染を除去するために核形成フェースから最低20μmを研磨除去する。次に、研磨状態のウェーハから一連のカロリメトリ試験片をレーザ加工する。これら試験片の両面を15nm未満の二乗平均粗さまで更に研磨する。
実施例
ここで与えられた実施例は、厚さが1.5mm以上まで成長させられた100mm径ウェーハについてである。この実施例は、特に厚手の製品中の低い微小特徴部密度を標的とする一方で、10.6μmにおいて低い吸収係数を維持している。以下に詳細に説明するプロセスは、かかる成長させたばかりのウェーハから直径が60~85mmであって厚さが1.3mmの光学的品質の窓の高い歩留まりを達成するために最適化される。注目されるべきこととして、成長させたばかりのウェーハの厚さは、極端な光学的用途に関する所望の平坦度および粗さを達成するために材料をラップ仕上げおよび研磨中に除去しているときに製品について必要とされる厚さよりも著しく大きくなければならない。
合成条件は次の通りである。
Figure 0007045415000001
成長条件を確立した後、段階的合成プロフィールを基板温度、電力および圧力に関して利用して成長速度、制御一様性を管理するとともにウェーハが大きな厚さまで成長しているときに材料品質を維持する。基板温度を成長中、3回の20℃ステップで60℃だけ減少させ、電力を3回の0.5kWステップで1.5kWだけ減少させ、圧力を3回の2Torrステップで6Torrだけ増大させる。各段階的変化を1~2時間のインターバルでゆっくりと実施する。
製品の材料特性は次の通りである。
Figure 0007045415000002
微小特徴部密度
ウェーハを処理して約1400μm厚さの研磨プレートを与える。表面から可能な限り全てのダストを除く前にプレートを酸洗いする。プレートを走査するとともに本明細書において概要を上述した手順に従って画像を分析する。
結果は以下の表に示されている。
Figure 0007045415000003
本発明を好ましい実施形態に関して具体的に図示するとともに説明したが、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく形態および細部における種々の変更を実施できることは当業者には理解されよう。

Claims (8)

  1. 多結晶化学気相成長(CVD)ダイヤモンドウェーハであって、
    40mm以上、100mm以下の直径、
    1.0mm以上、1.5mm以下の厚さ、
    10.6μmにおいて、0.1cm-1以下の吸収係数、および
    以下の仕様を満たす微小特徴部密度を有し、
    半径0~20mmの前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの中央領域には、0.002~0.008mm 2 のサイズの50個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm 2 のサイズの10個以下の微小特徴部および0.018~0.05mm 2 のサイズの5個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm 2 のサイズの微小特徴部が存在せず、かつ
    半径20~40mmの前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの外側領域には、0.002~0.008mm 2 のサイズの100個以下の微小特徴部、0.008~0.018mm 2 のサイズの20個以下の微小特徴部および0.018~0.05mm 2 のサイズの10個以下の微小特徴部が存在し、0.05~0.1mm 2 のサイズの微小特徴部が存在しない、多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  2. 前記吸収係数は、10.6μmにおいて、0.09cm-1以下である、請求項1記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  3. 前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの直径は、50mm以上である、請求項1または2に記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  4. 前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの厚さは、1.1mm以上である、請求項1~のうちいずれか一に記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  5. 前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、少なくとも1900Wm-1-1の熱伝導率を有する、請求項1~のうちいずれか一に記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  6. 前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの成長フェースが引張り状態にある場合、少なくとも400MPaの破断強度を有し、前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハの核形成フェースが引張り状態にある場合、少なくとも800MPaの破断強度を有する、請求項1~のうちいずれか一に記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  7. 前記多結晶CVDダイヤモンドウェーハは、電子常磁性共鳴分光分析法(EPR)で測定して500ppbから600ppbまでの範囲にある窒素濃度を有する、請求項1~のうちいずれか一に記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
  8. 前方半球における全積分散乱率は、前面および後面が15nm未満の二乗平均粗さまで研磨されている場合、1mmのサンプル厚さについて10.6μmにおいて、1%以下である、請求項1~のうちいずれか一に記載の多結晶CVDダイヤモンドウェーハ。
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