JP7044936B1 - カーボンニュートラル管理システム、カーボンニュートラル管理プログラム - Google Patents

カーボンニュートラル管理システム、カーボンニュートラル管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンニュートラルなLNGの流通の関与する各当事者において、カーボンニュートラル実現のための品質管理を確立する。【解決手段】ガス事業者R3は、主として、サプライヤR2から入荷したカーボンニュートラルLNGの熱量を調整し、エンドユーザR4に適した熱量の都市ガス(調整ガス)を製造すると共に、都市ガスをエンドユーザR4へ供給するための供給単位に仕分けて供給する第1業務と、第三者検証報告書の受領を前提として、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行する第2業務を実行する。ガス事業者R3は、第3業務の検証に加え、第三者検証報告書データを受領することで、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書データの発行根拠を得ることになる。【選択図】図3

Description

特許法第30条第2項適用 令和3年6月15日 自社ホームページ内プレスリリース「日本初となるカーボンニュートラル都市ガスプランの第三者検証報告書の受領について」にて公開 https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20210615-01.html
本発明は、一般に、温室効果ガス対策のためのクレジット取引に関し、例えば、液化天然ガス(LNG)に温室効果ガス対策(カーボンニュートラル)用のクレジットを付加して、カーボンニュートラルな都市ガスを製造し、エンドユーザである需要者へ当該都市ガスを供給する場合に、クレジットと都市ガスをパッケージ化するためのカーボンニュートラル管理システム、カーボンニュートラル管理プログラムに関するものである。
特許文献1には、温室効果ガスクレジット取引市場の創設、管理および運営を説明している。特許文献1のシステムには、各取引参加者用に排出クレジット情報を記憶するレジストリと、割当量および保持情報に基づいて参加者間の取引を可能にするための取引プラットフォームと、が含まれる。特許文献1のシステムによって、一人または複数の参加者は、市場の他の参加者と温室効果ガスクレジットを購入および販売することが可能になる。取引プラットフォームによって、参加者は、リアルタイムで取引活動を観察することが可能になる。
特許文献2には、特許文献1のシステムにおいて、参加者が、他の製品または商品と共にパッケージとして販売するために温室効果ガスクレジットを市場に出すことができないことを課題に挙げて、温室効果ガスクレジットを製品取引とパッケージ化するための方法が開示されている。より詳しくは、1つまたは複数の製品に関連する温室効果ガス排出量を決定し、1つまたは複数の製品の温室効果ガス排出の少なくとも一部を相殺するために必要とされる温室効果ガスクレジット量を決定し、温室効果ガスクレジット量に関連する取引価格を決定し、温室効果ガスクレジットに関連する決定購入価格に基づいて、取引パッケージを見込み顧客に提供することが記載されている。
なお、カーボンニュートラル、すなわち、温室効果ガス対策を実現するための市場は、以下の当事者が存在する場合がある。
(第1当事者) クレジットを発行する当事者。以下、プロバイダという。
(第2当事者) LNGにクレジットを付帯させカーボンニュートラルなLNG(カーボンニュートラルLNG「登録商標」)として販売する当事者。以下、サプライヤという。
(第3当事者) サプライヤからカーボンニュートラルLNGの供給を受けてカーボンニュートラルな都市ガス(カーボンニュートラル都市ガス「登録商標」)を製造及び販売する当事者。以下、ガス事業者という。
(第4当事者) カーボンニュートラル都市ガスの利用する当事者。以下、エンドユーザという。
米国特許出願公開第2004/0039684号公報 特表2009-532762号公報
しかしながら、従来技術では、第1当事者から第4当事者の間において、カーボンニュートラル実現のための品質管理が確立されていない。
例えば、LNGに対してクレジットを発行するプロバイダが、LNGをガス事業者へ供給するサプライヤに対して、クレジットの償却をどのように補償しているのか確立されていない。
また、例えば、サプライヤがガス事業者に対して、LNGを供給する場合の、LNGとクレジットとの対応付け(以下、「紐付け」という場合がある。)が確立されていない(Wカウントの防止等)。
さらに、例えば、ガス事業者がエンドユーザに対して、カーボンニュートラル都市ガスを積極的に導入させる手段(カーボンニュートラル都市ガス利用の優位性等)が確立されていない。
本発明は、カーボンニュートラルなLNGの流通に関与する各当事者において、カーボンニュートラル実現のための品質管理を確立することができるカーボンニュートラル管理システム、カーボンニュートラル管理プログラムを得ることを目的とする。
本発明に係るカーボンニュートラル管理システムは、温室効果ガスの償却を証明する償却証明書データが荷受け単位毎に対応付けられたLNGから、利用者で利用可能に調整された調整済ガスを製造し、複数の利用者へ供給するときに、単位供給量に基づいて、前記償却証明書データを振り分け、振り分けた償却証明データを、利用者に供給する調整済ガスに付加するカーボンニュートラル管理システムであって、前記償却証明書データを受領する受領部と、前記LNGから前記調整済ガスを製造して複数の利用者へ分配して供給する際に、各々の利用者へ供給する供給量に応じて作成され、前記調整済ガスに前記振り分けられた償却証明書データが付加されていることを証明するための供給証明書データを送信する送信部と、前記償却証明書データに基づいて前記LNGの荷受けから前記調整済ガスの製造までの間の前記償却証明書データの対応付け状態を監視し検証する第1検証、及び、前記供給証明書データに基づいて前記調整済ガスの供給から前記複数の利用者の各々の利用までの間の状況を監視し検証する第2検証を実行する検証部と、前記検証部の検証結果に基づいて、前記償却証明書データに基づく温室効果ガスの償却状況、及び前記供給証明書データに基づく前記調整済ガスの利用状況を、総括的に管理する管理部と、を有している。
本発明によれば、受領部が償却証明書データを受領すると、LNGから調整済ガスを製造して複数の利用者へ分配して供給する際に、送信部は、各々の利用者へ供給する供給量に応じて作成され、調整済ガスに前記振り分けられた償却証明書データが付加されていることを証明するための供給証明書データを送信する。
検証部では、償却証明書データに基づいてLNGの荷受けから調整済ガスの製造までの間の償却証明書データの対応付け状態を監視し検証する第1検証、及び、供給証明書データに基づいて調整済ガスの供給から複数の利用者の各々の利用までの間の状況を監視し検証する第2検証を実行する。
一方、管理部では、検証部の検証結果に基づいて、償却証明書データに基づく温室効果ガスの償却状況、及び供給証明書データに基づく調整済ガスの利用状況を、総括的に管理する。
これにより、カーボンニュートラルな都市ガスの流通に関与する各当事者において、カーボンニュートラル実現のための品質管理が確立することができる。
本発明において、前記管理部の一部又は全部の管理は、ガス事業者で実行され、前記ガス事業者から委託された第三者検証機関による検証結果である第三者検証報告書データと、前記検証部による検証データとを照合することを特徴としている。
管理部の一部又は全部の管理が、ガス事業者で実行され、ガス事業者から委託された第三者検証機関による検証結果である第三者検証報告書データと、検証部による検証データとを照合することで、カーボンニュートラル実現のための品質管理の精度が向上する。また、供給証明書データの信頼性を向上することができる。
本発明において、前記調整済ガスが、荷受けしたLNGに対して、希釈又は増熱するための調整ガスを混入させることで、熱量の調整をすることで製造され、前記調整ガスによる調整量に応じて、償却証明書データを補正することを特徴としている。
調整ガスには、償却証明が付帯されないため、調整ガス量に応じて、供給する全調整済ガスの量に応じて、付加する償却証明書データを補正する。これにより、償却証明するLNG量の適正化を図ることができる。
本発明において、前記荷受けしたLNGに対応付けられた償却証明書データに、カーボンニュートラルを保証する情報で異なる複数種類の償却証明書データが所定の配分比率で混在している場合において、所定条件が成立した場合に、前記調整済ガスに付帯する償却証明書データの配分比率を変更することを特徴としている。
本発明において前記所定条件が、前記利用者の前記複数の償却証明書データの配分比率の変更の要求があった場合であることを特徴とする。
本発明において、前記所定条件が、前記検証部の検証結果に基づく前記償却証明書データの配分比率の変更の要求があった場合であることを特徴としている。
LNGに対応付けられた償却証明書データは、例えば、温室効果ガス低減のための手段、実施場所、実施主体等、カーボンニュートラルを保証する情報が異なる償却証明書データが、所定の配分比率で混在している場合がある。
通常は、荷受けしたLNG(例えば、1カーゴ分)の償却証明書データの配分比率を維持して、調整済ガスに付加するが、所定条件が成立した場合は、調整済ガスに付加する償却証明書データの配分比率を変更する。
一の所定条件として、利用者の複数の償却証明書データの配分比率の変更の要求があった場合が挙げられる。
利用者の好みによるものであるが、利用者の希望に対応すれば、償却証明書データ量を増加することができる。
また、他の所定条件として、検証部の検証結果に基づく償却証明書データの配分比率の変更の要求があった場合が挙げられる。
検証部による検証で、カーボンニュートラルの実施状況を検証する場合において、運用ルール通りに適切に運用されていない場合に、次回の荷受けから、適切に運用されていない対象からの荷受けを減らす又は無くすように、カーゴに該当する償却証明書データの配分比率の変更を要求する。これにより、机上の計算のみならず、実際のカーボンニュートラルの実施率を高めることができる。
本発明において、前記利用者が、複数のエネルギーを併用し、かつ環境に応じて使い分けるエネルギーマネージメントシステムを実行している場合に、前記エネルギーマネージメントシステムの実行状況情報を解析して、前記調整済ガスの利用率に基づく評価結果を報知することを特徴としている。
エネルギーマネージメントシステムの実行状況情報を解析して、前記調整済ガスの利用率に基づく評価結果を報知することで、利用者のカーボンニュートラルへの認識を促すことができる。
本発明に係るカーボンニュートラル管理プログラムは、コンピュータに、上記カーボンニュートラル管理システムの前記受領部、前記送信部、前記検証部、及び前記管理部として動作させることを特徴としている。
以上説明したように本発明では、カーボンニュートラルなLNGの流通の関与する各当事者において、カーボンニュートラル実現のための品質管理を確立することができるという効果が得られる。
本実施の形態に係るカーボンニュートラル管理システムに関与する当事者間で構築されたカーボンニュートラル管理ネットワーク構成図である。 カーボンニュートラル管理システムの主体となるガス事業者(第3当事者)が管理するガス事業者サーバの制御ブロック図である。 本実施の形態に係るカーボンニュートラル管理システムにおいて、LNG及びLNGに対して発行されたボランタリークレジット(総償却証明書)の流れを示すシステムフロー図である。 本実施の形態における各当事者間が管理するサーバで実行されるカーボンニュートラル管理制御を機能別に分類した制御ブロック図である。 図4におけるプロバイダーサーバ(第1当事者)が発行したボランタリークレジット(総償却証明書)を受け取ったときにサプライヤサーバ(第2当事者)で実行されるLNGとの紐付けのための制御の流れを示すフローチャートである。 図4におけるガス事業者サーバ(第3当事者)でのカーボンニュートラル管理のためのメインルーチンを示す制御フローチャートである。 図6のステップ200のガス事業者サーバカーボンニュートラルLNG荷受け管理制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。 図6のステップ300のガス事業者サーバカーボンニュートラル都市ガス供給制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。 図6のステップ400のクレジット種比率調整制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。 図6のステップ500のカーボンニュートラル都市ガス供給証明書運用支援制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。 紙媒体である各種証明書であり、(A)プロバイダが発行する償却証明書、(B)はサプライヤが発行するカーゴ単位の個別償却証明書、(C)はガス事業者がエンドユーザへ発行するカーボンニュートラル都市ガス供給証明書、(D)は第三者検証報告書である。
図1は、本実施の形態に係るカーボンニュートラル管理システム10に関与する当事者間で構築されたカーボンニュートラル管理ネットワーク構成図である。
カーボンニュートラル管理システム10は、第1当事者としてのプロバイダR1が管理するプロバイダサーバ12、第2当事者としてのサプライヤR2が管理するサプライヤサーバ14、第3当事者としてのガス事業者R3が管理するガス事業者サーバ16、及び、第4当事者としてのエンドユーザR4が管理するエンドユーザサーバ18を備えている。
プロバイダサーバ12は、所定の群単位でサプライヤサーバ14に接続されている。サプライヤサーバ14は、所定の群単位でプロバイダサーバ12を管理する。
プロバイダサーバ12では、LNGのカーボンを償却することを証明するボランタリークレジット(以下、償却証明書という)を発行する。このプロバイダサーバ12で発行される償却証明書は、プロバイダR1が管理するLNGに対して発行され、後述するカーゴ単位の償却証明書(個別償却証明書)と区別するために、複数のプロバイダR1が発行する償却証明書の集合体を総称して、「総償却証明書」という。
カーボンニュートラルLNG取引ネットワーク20には、複数のサプライヤサーバ14が接続されている。
サプライヤサーバ14では、複数のプロバイダサーバ12から通知されるLNG及び総償却証明書の情報を集め、カーボンニュートラルLNGの取引状況(カーゴ)に応じて、LNGを配分し、それぞれのLNGの量に応じて、個別償却証明書を付帯させ、カーボンニュートラルLNG取引ネットワーク20を介して、ガス事業者サーバ16との間で取引処理が実行される。
ガス事業者サーバ16は、顧客管理ネットワーク22を介して、複数のエンドユーザサーバ18に接続されている。
ガス事業者サーバ16は、本実施の形態に係るカーボンニュートラル管理システム10の主体となるサーバである。言い換えれば、カーボンニュートラルLNGを供給する側(プロバイダサーバ12及びサプライヤサーバ14)と、カーボンニュートラルを消費する側(エンドユーザサーバ18)とを仲介する機能を有している。
すなわち、ガス事業者R3は、荷受けしたLNGから都市ガスを製造し、かつ都市ガスをエンドユーザR4へ供給する。ガス事業者サーバ16では、供給した都市ガスに紐付けてサプライヤサーバ14から受け取った個別償却証明書を基に、エンドユーザR4がカーボンニュートラル都市ガスを利用していることを証明するカーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行し、顧客管理ネットワーク22を介して、エンドユーザサーバ18へ通知する。
これにより、カーボンニュートラル管理システム10では、ガス事業者サーバ16における、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行によって、カーボンニュートラル都市ガスとしての運用、並びに都市ガスに対するカーボンニュートラルの保証形態を確立する。
図2は、カーボンニュートラル(特に、個別償却証明書及びカーボンニュートラル都市ガス供給証明書)の管理の主たる制御を実行するガス事業者サーバ16の制御系を示すブロック図である。
ガス事業者サーバ16は、マイクロコンピュータ24を備えている。マイクロコンピュータ24は、CPU24A、RAM24B、ROM24C、入出力ポート(I/O)24D、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス24Eを有している。
I/O24Dには、ネットワークI/F26A及びネットワークI/F26Bが接続されている。
ネットワークI/F26Aは、カーボンニュートラルLNG取引ネットワーク20(図1参照)と接続され、マイクロコンピュータ24との間で情報の通信を行う。
ネットワークI/F26Bは、顧客管理ネットワーク22(図1参照)と接続され、マイクロコンピュータ24との間で情報の通信を行う。
また、I/O24Dには、大規模記録媒体(例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等)28が接続され、総償却証明書、個別償却証明書、及び、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の作成や管理に必要な情報を格納する。
また、カーボンニュートラル都市ガスの運用に関して、第三者検証機関66(第1当事者~第4当事者とは別の機関、図4参照)に検証を依頼した場合は、当該第三者検証機関66からの報告書(第三者検証報告書)に関する情報を記憶する。
すなわち、ガス事業者サーバ16は、カーボンニュートラルに関して、LNGの荷受けから都市ガスの製造までの検証(検証1)、都市ガスの供給からエンドユーザR4での利用状況までの検証(検証2)、第三者検証報告書の管理、及びカーボンニュートラル都市ガスのカーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行処理を、一括管理する。
図3に従い、当事者間(プロバイダR1、サプライヤR2、ガス事業者R3、及びエンドユーザR4)のLNG及び都市ガスの受け渡しのための時系列の処理、並びに、当該時系列の処理に同期して、カーボンニュートラル管理システム10でLNG及び都市ガスに紐付けて管理される、各種証明書(総償却証明書、個別償却証明書、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書、及び第三者検証報告書)の発行、受け渡し、検証等について詳細に説明する。
[プロバイダR1]
プロバイダR1は、温室効果ガス排出量削減、吸収プロジェクトから発生するクレジットの品質・保証基準とされるVCS(Verified Carbon Standard)等の償却証明書(ボランタリークレジット)を発行し、LNGと償却証明書とを紐付けた状態でサプライヤR2へ出荷する。なお、以下において、サプライヤR2で受領した複数のプロバイダR1による償却証明書の集合体を、「総償却証明書」という。
総償却証明書のデータは、それぞれの償却証明書を特定するための「プロジエクト名」、「シリアルNo.」、「クレジット量」、「クレジットビンテージ」、「クレジット種類」、「償却元」、「償却日」、及び「紐づけたLNGカーゴ」を含む。
また、各プロバイダR1から受け取る償却証明書は、プロバイダサーバ12からサプライヤサーバ14へのデータの送受信に加え、書面、例えば、紙媒体の償却証明書30(図11(A)参照)として、受け渡しを行ってもよい。
すなわち、プロバイダR1は、自身が発行するクレジットに対して、償却証明書を発行することが主たる業務となる。言い換えれば、プロバイダR1は、自身が管理するクレジットの範疇で、所定の環境保全プロジェクト(気候変動、生物多様性、現地の雇用拡大、経済的自立等)に紐づくことを保証するために、償却証明書を発行する。
[サプライヤR2]
サプライヤR2は、複数のプロバイダR1から発行されたクレジットをガス事業者R3へ出荷するためのカーゴ単位に仕分け、かつ仕分けたカーゴ毎に、1カーゴ荷受け量相当の個別償却証明書を付帯させ、カーボンニュートラルLNGとして、ガス事業者R3へ出荷する。
個別償却証明書のデータは、「プロジェクト情報(名、割合)」、「クレジット合計量」、及び「ガス事業者宛発行日」を含む。
また、サプライヤR2から受け取る個別償却証明書は、サプライヤサーバ14からガス事業者サーバ16へのデータの送受信に加え、書面、例えば、紙媒体の個別償却証明書32(図11(B)参照))として、受け渡しを行ってもよい。
すなわち、サプライヤR2は、ガス事業者R3が要求する量のカーボンニュートラルLNGに仕分け、その仕分けに合わせて、個別償却証明書を振り分けて発行することが主たる業務となる。
仕分けられたカーボンニュートラルLNG(カーゴ単位のカーボンニュートラルLNG)は、異なる種類のボランタリークレジット(プロジェクト種)が混在する場合がある。
[ガス事業者R3]
ガス事業者R3は、主として、サプライヤR2から入荷したカーボンニュートラルLNGの熱量を調整(燃焼ガスの投入による増熱、又は空気の投入による希釈)し、エンドユーザR4に適した熱量の都市ガス(調整ガス)を製造すると共に、都市ガスをエンドユーザR4へ供給するための供給単位に仕分けて供給する第1業務と、第三者検証報告書(詳細後述)の受領を前提として、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行する第2業務を実行する。
カーボンニュートラル都市ガス供給証明書が付帯された都市ガスは、カーボンニュートラルが保証された都市ガス(カーボンニュートラル都市ガス)という位置付けとなる。
カーボンニュートラル都市ガス供給証明書データは、「エンドユーザ名」、「識別番号」、「供給期間」、「供給量」、「オフセットクレジット量」、及び「クレジット情報」を含む。
また、ガス事業者R3が発行し、エンドユーザR4が受け取るカーボンニュートラル都市ガス供給証明書は、ガス事業者R3からエンドユーザR4へのデータの送受信に加え、書面、例えば、紙媒体のカーボンニュートラル都市ガス供給証明書34(図11(C)参照))として、受け渡しを行ってもよい。
また、ガス事業者R3は、第3業務として、検証業務を実行する。
検証業務は、以下の3検証(検証1~検証3)に分類されて実行される。
(検証1) カーボンニュートラルLNGの荷受けからカーボンニュートラル都市ガスの製造までの運用の検証
検証1における具体的な検証では、償却証明書を含む関係書類一式を参照し、以下の検証ポイントに従い、検証が実行される。
すなわち、クレジットが荷受けしたカーゴに間違いなく紐づいているか、カーゴに紐づいて償却されたクレジット量が算定ルールに基づき適切な量か、及び、クレジットが、当該ガス事業者R3のために償却されているか等が検証される。
また、カーボンニュートラルLNGを荷受けする荷受け工場(基地)においても、基本情報(基地の概要)、熱量調整フロー、既知主要設備の確認、モニタリングポイントの確認(計量器の確認及び設置位置の確認)、計量器の適切性、荷役量確定の流れの確認、及び、管理体制(データ収集、記録方法)等が検証される。
(検証2) カーボンニュートラル都市ガスの供給からエンドユーザR4での利用の検証
検証2における具体的な検証では、契約書一式(需要契約書、基本契約書、カーボンニュートラルLNG合意書、覚書等)、及びカーボンニュートラルLNG管理簿を参照し、以下の検証ポイントに従い、検証が実行される。
すなわち、各エンドユーザR4のガス使用量実績と管理簿上、数値が相違ないか、及び、ローリー供給等イレギュラーな供給形態の際のクレジット量の計算根拠とクレジット量の確認等が検証される。
(第三者検証報告書)
以下に、第三者検証報告書について詳細に説明する。
カーボンニュートラル都市ガスの運用の適不適判定を第三者検証機関66(図4参照)に依頼する。
第三者検証機関66から国際的な基準を参照した検証報告書(第三者検証報告書)を受領することで、エンドユーザR4においてカーボンニュートラル都市ガスの運用について、算定ルールに準拠し適正であることを証明することができる。
この証明があることで、証明されない場合に比べて、カーボンニュートラル都市ガスの運用に対して、信頼性が高まることになる。
そこで、ガス事業者R3は、自らの検証(検証1及び検証2)に加え、過去にカーボンニュートラル都市ガスを利用したエンドユーザR4に対する、第三者検証機関66から発行された第三者検証報告書を根拠として、エンドユーザR4に対して、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行する。
第三者検証機関66の一例としては、国内温室効果ガス(GHG)排出量の検証機関である、一般財団法人日本品質保証機構が挙げられる。この一般財団法人日本品質保証機構において、GHGプロトコル(国際的に認められた温室効果ガス排出量の算定と報告の基準)の推奨事項、並びに、「カーボンニュートラリティ実証のための仕様(PA2060:2010「英国規格協会が定めた公開仕様書」)」を参照し、ISO14064-3「国際標準化機構(ISO)が定めたGHG算定の妥当性確認・検証に関するルールを定めた仕様・手引き」、及び、ISAE3000「国際会計士連盟の定めた非財務情報全般の監査に用いられる基準」に準拠して検証が実行される。
ガス事業者R3は、第三者検証報告書データを受領することで、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書データの発行根拠を得ることになる。
なお、第三者検証報告機関から受け取る第三者検証報告書は、第三者検証報告機関からガス事業者R3へのデータの送受信に加え、書面、例えば、紙媒体の第三者検証報告書36(図11(D)参照)として、受け渡しを行ってもよい。
[エンドユーザR4]
エンドユーザR4は、主として、ガス事業者R3から供給を受けたカーボンニュートラル都市ガスを利用する業務を実行する。
この場合、カーボンニュートラル都市ガスに付帯されているカーボンニュートラル都市ガス供給証明書により、カーボンニュートラル都市ガスを利用していることをアピールすることができる。
エンドユーザR4によるカーボンニュートラル都市ガスの利用は、ガス事業者の検証2によって、カーボンニュートラル都市ガスが適正かつ有効に利用されているかが検証される。
(LNGの流通に応じた各種証明書の管理制御)
図4は、図3で説明した各種証明書データを主体とした、それぞれの当事者における発行処理制御、当事者間の受け渡し処理制御、発行後の検証処理制御に関し、機能別に分類した機能ブロック図である。なお、図4に示す各ブロックは、それぞれのハード構成を限定するものではなく、一部又は全部の処理をソフトウェアのプログラムの実行による処理としてもよい。
図4に示される如く、プロバイダサーバ12は、クレジット管理部38を有し、出荷するLNGに対してクレジット要否及びクレジットが必要な場合は発行指示を、償却証明書発行部40へ通知する。
償却証明書発行部40では、償却証明書を発行し、送出部42を介して、サプライヤサーバ14の受付部44へ送出する。これにより、サプライヤサーバ14には、LNGの荷受け単位毎に紐付けられた償却証明書が集約される(総償却証明書)。
受付部44は、カーボンニュートラルLNG構築部46に接続され、受け付けた総償却証明書をカーボンニュートラルLNG構築部46へ送出する。
カーボンニュートラルLNG構築部46では、LNG管理部48からガス事業者R3へ出荷するためのカーゴ単位のLNGの出荷情報を受ける。
この出荷情報と、総償却証明書として集約された各償却証明書とLNGの荷受け単位毎との紐付け情報とは、個別償却証明書発行部50へ通知される。
個別償却証明書発行部50では、上記出荷情報と紐付け情報とに基づき、ガス事業者R3へ出荷するためのカーゴ単位のLNGに対して、当該カーゴ単位の個別償却証明書を発行する。この場合、カーゴ単位のLNGが、複数の荷受け単位となる場合は、複数の個別償却証明書が付帯されることになる。
個別償却証明書発行部50は、情報送出部52に接続されている。情報送出部52では、個別償却証明書発行部50で発行した個別償却証明書情報を、ガス事業者サーバ16の情報受付部54へ送出する。
情報受付部54は、検証部56に接続され、サプライヤサーバ14の情報送出部52から受け付けた償却証明書情報を、検証部56へ送出する。
また、検証部56は、カーボンニュートラル都市ガス管理部58に接続されている。
カーボンニュートラル都市ガス管理部58では、LNGの荷受け、増熱又は希釈による都市ガスの製造、エンドユーザR4への供給を含み、カーボンニュートラルLNGの荷受け→カーボンニュートラル都市ガスの製造から供給までの流通を一括管理する。
カーボンニュートラル都市ガス管理部58で管理した管理情報は、検証部56へ送出される。
検証部56では、カーボンニュートラル都市ガスの流通時の管理情報と、償却証明書情報とに基づいて、前述した検証1及び検証2を実行する。
ここで、検証部56には、第三者検証報告書受信部60が接続されている。第三者検証報告書受信部60は、過去に第三者検証機関66に依頼した、エンドユーザR4におけるカーボンニュートラル都市ガスの運用の適不適の検証の結果、適正運用と認定された証明である第三者検証報告書を受信する。
第三者検証報告書受信部60で受信した第三者検証報告書は、検証部56へ送出される。
検証部56は、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書発行部62に接続されている。検証部56では、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書発行部62に対して、上記第1検証及び第2検証の検証結果と共に、第三者検証報告書の存在を発行根拠として、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行するように通知する。
なお、第三者検証報告書は、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行根拠の必須としなくてもよいが、第三者検証報告書を発行根拠とすることで、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の信頼性をさらに増すことができる。
カーボンニュートラル都市ガス供給証明書発行部62は、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行すると共に、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書情報を、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書送出部64を介して、エンドユーザR4へ通知する。
エンドユーザR4では、通知されたカーボンニュートラル都市ガス供給証明書情報に基づき、例えば、紙媒体のカーボンニュートラル都市ガス供給証明書34(図11(C)参照)を掲示する、或いは、表示媒体に表示することで、カーボンニュートラル都市ガスを利用し、温室効果ガス削減に寄与していることをアピールすることができる。
以下に本実施の形態の作用を、図5~図10のフローチャートに従い説明する。
図5は、図4におけるプロバイダーサーバ(第1当事者)が発行した償却証明書を受け取ったときにサプライヤサーバ(第2当事者)で実行されるLNGとの紐付けのための制御の流れを示すフローチャートである。
ステップ100では、プロバイダサーバ12から償却証明書情報を取得し、次いで、ステップ102へ移行してガス事業者サーバ16からの受注に基づき、1カーゴ荷受け量のLNGに仕分け、ステップ104へ移行する。
ステップ104では、1カーゴ荷受け量に相当する個別償却証明書情報を発行し、次いで、ステップ106へ移行して、個別償却証明書情報を付帯したカーボンニュートラルLNGを出荷し、このルーチンは終了する。
図6は、図4におけるガス事業者サーバ16(第3当事者)でのカーボンニュートラル管理のためのメインルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ200では、カーボンニュートラルLNG荷受け管理制御処理が実行され、ステップ300では、カーボンニュートラル都市ガス供給管理制御処理が実行され、ステップ400では、クレジット種比率調整制御処理が実行され、ステップ500では、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書運用支援制御処理が実行され、このルーチンは終了する。以下、図7~図10に基づき、ステップ100、ステップ200、ステップ300、及びステップ400の各サブルーチンの詳細処理について説明する。
図7は、図6のステップ200のガス事業者サーバカーボンニュートラルLNG荷受け管理制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。
ステップ202では、カーボンニュートラルLNG入荷したか否かを判断し、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
また、ステップ202で肯定判定された場合は、ステップ204へ移行して、入荷書類からカーボンニュートラル情報(例えば、個別償却証明書情報等)を抽出する。
次のステップ206では、荷受けから製造までの検証(図3に示す検証1)を実施し、ステップ208へ移行する。
ステップ208では、検証1の結果、適正に運用されているか否かを判断し、否定判定された場合は、運用が不適正であると判断し、ステップ210へ移行して不適正運用処理を実行し、このルーチンは終了する。不適正運用処理は、例えば、書類不備等に基づく返品、増熱又は希釈のための機器不良等が挙げられる。
また、ステップ208で肯定判定されると、ステップ212へ移行して、第三者検証機関66へカーボンニュートラル情報を提供し、第三者検証を依頼し、ステップ214へ移行する。
ステップ214では、カーボンニュートラル都市ガスの製造を指示する。この時点で、カーボンニュートラルLNGは、増熱又は希釈することでカーボンニュートラル都市ガスが製造されることになる。
図8は、図6のステップ300のガス事業者サーバカーボンニュートラル都市ガス供給制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。なお、このルーチンは、カーボンニュートラルLNGの増熱又は希釈により、カーボンニュートラル都市ガスが製造された状態で実行される。
ステップ302では、カーボンニュートラル都市ガスと個別供給証明書との紐付け状況を取得し、次いでステップ304では、供給先毎に設定した個別供給証明書種の比率に応じて、カーボンニュートラル都市ガスを出荷量毎に仕分け、ステップ306へ移行する。
ステップ306では、カーボンニュートラル都市ガスの供給を指示し、ステップ308へ移行して、製造から供給までの検証(図3に示す検証2)を実施し、ステップ310へ移行する。
ステップ310では、検証2の結果、適正に運用されているか否かを判断し、否定判定された場合は、運用が不適正であると判断し、ステップ312へ移行して不適正運用処理を実行し、このルーチンは終了する。不適正運用処理は、例えば、契約書等の書類不備、管理上の数値の実績値との照合不備等が挙げられる。
また、ステップ310で肯定判定されると、ステップ314へ移行して、第三者検証機関66へ依頼した結果、第三者検証報告書情報を取得したか否かを判断する。このステップ314で否定判定された場合は、運用が不適正であると判断し、ステップ312へ移行して不適正運用処理を実行し、このルーチンは終了する。この場合の不適正運用処理は、例えば、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行停止等が挙げられる。
また、ステップ314で肯定判定された場合は、ステップ316へ移行して、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書を発行し、次いで、ステップ318へ移行して、エンドユーザサーバ18へカーボンニュートラル都市ガス供給証明書を出力して、このルーチンは終了する。
なお、ステップ314の処理(第三者検証報告書情報の要否)は、第三者検証報告書情報の取得を、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行の必須の根拠とした場合の処理であり、第三者検証報告書情報の取得が必須でない場合は、ステップ314を省略すればよい。
図9は、図6のステップ400のクレジット種比率調整制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。
この図9のフローチャートは、カーボンニュートラル管理システム10におけるカーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行等の主たる管理制御に加え、当該管理制御が順調に行われているときに実行される、エンドユーザR4に対するサービス処理という位置付けとなる。
ステップ400では、エンドユーザR4から償却証明書の配分変更要求があったか否かを判断する。
このステップ400で肯定判定されると、ステップ402へ移行して、要求先(エンドユーザR4)の償却証明書の配分率を取得し、ステップ408へ移行する。
また、ステップ400で否定判定された場合は、ステップ404へ移行して、検証評価結果に基づく、配分率変更要求があったか否かを判断する。このステップ404で肯定判定されると、ステップ406で検証結果に基づく指定配分率を取得し、ステップ408へ移行する。
なお、ステップ404で否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
ステップ408では、デフォルトの償却証明書の配分率を読み出し、次いで、ステップ410へ移行して、配分率の補正処理を実行し、このルーチンは終了する。
これにより、エンドユーザR4からの要望で償却証明書の配分率を変更することで、エンドユーザR4のニーズに対応することができる。また、検証評価が低い償却証明書の配分率を低くすることで、評価を上げることができる。
図10は、図6のステップ500のカーボンニュートラル都市ガス供給証明書運用支援制御サブルーチンの詳細な流れを示すフローチャートである。
ステップ502では、カーボンニュートラル都市ガス供給証明書の発行先のエンドユーザ一覧を取得してステップ504へ移行する。
ステップ504では、エンドユーザR4のエネルギー入力源を解析する。この解析は、BEMS(Building Energy Management System)情報解析によって可能である。BEMSは、オフィスビルや商業施設などを対象としたシステムであり、本実施の形態では、エンドユーザがビル管理者であることを想定しているためBEMSとしたが、他の対象の場合は、それぞれのEMS(エネルギーマネージメントシステム)情報を解析すればよい。
次のステップ506では、解析結果の評価処理を実行し、ステップ508へ移行して、評価結果を報知する。
これにより、ガス事業者R3独自で、エンドユーザR4のエネルギー管理(必要十分なカーボンニュートラル都市ガスの利用がなされているか等)を検証することができ、例えば、エンドユーザR4へ適正なアドバイスを行うことができる。
なお、本実施の形態では、カーボンニュートラル実現のための市場として、第1当事者(プロバイタR1)、第2当事者(サプライヤR2)、第3当事者(ガス事業者R3)、及び第4当事者(エンドユーザR4)を別々に例示したが、1つの当事者が、各当事者に割り当てられた2以上の業務を兼務するようにしてもよい。
例えば、第3当事者(ガス事業者R3)の業務(カーボンニュートラルLNGの購入)と、第4当事者(エンドユーザR4)の業務(カーボンニュートラル都市ガスを発電等に利用して電力を供給)と、の両方を業務を1つの当事者が実行する場合も、本実施の形態で説明した、カーボンニュートラル管理システムの範疇である。
10 カーボンニュートラル管理システム
12 プロバイダサーバ
14 サプライヤサーバ
16 ガス事業者サーバ
18 エンドユーザサーバ
20 カーボンニュートラルLNG取引ネットワーク
22 顧客管理ネットワーク
24 マイクロコンピュータ
24A CPU
24B RAM
24C ROM
24D 入出力ポート(I/O)
24E バス
26A、26B ネットワークI/F
28 大規模記録媒体
30 償却証明書
32 個別償却証明書
34 カーボンニュートラル都市ガス供給証明書
36 第三者検証報告書
38 クレジット管理部
40 償却証明書発行部
42 送出部
44 受付部
46 カーボンニュートラルLNG構築部
48 LNG管理部
50 個別償却証明書発行部
52 情報送出部
54 情報受付部(受領部)
56 検証部(検証部)
58 カーボンニュートラル都市ガス管理部(管理部)
60 第三者検証報告書受信部
62 カーボンニュートラル都市ガス供給証明書発行部
64 カーボンニュートラル都市ガス供給証明書送出部(送信部)

Claims (8)

  1. 温室効果ガスの償却を証明する償却証明書データが荷受け単位毎に対応付けられたLNGから、利用者で利用可能に調整された調整済ガスを製造し、複数の利用者へ供給するときに、単位供給量に基づいて、前記償却証明書データを振り分け、振り分けた償却証明データを、利用者に供給する調整済ガスに付加するカーボンニュートラル管理システムであって、
    前記償却証明書データを受領する受領部と、
    前記LNGから前記調整済ガスを製造して複数の利用者へ分配して供給する際に、各々の利用者へ供給する供給量に応じて作成され、前記調整済ガスに前記振り分けられた償却証明書データが付加されていることを証明するための供給証明書データを送信する送信部と、
    前記償却証明書データに基づいて前記LNGの荷受けから前記調整済ガスの製造までの間の前記償却証明書データの対応付け状態を監視し検証する第1検証、及び、前記供給証明書データに基づいて前記調整済ガスの供給から前記複数の利用者の各々の利用までの間の状況を監視し検証する第2検証を実行する検証部と、
    前記検証部の検証結果に基づいて、前記償却証明書データに基づく温室効果ガスの償却状況、及び前記供給証明書データに基づく前記調整済ガスの利用状況を、総括的に管理する管理部と、
    を有するカーボンニュートラル管理システム。
  2. 前記管理部の一部又は全部の管理は、ガス事業者で実行され、前記ガス事業者から委託された第三者検証機関による検証結果である第三者検証報告書データと、前記検証部による検証データとを照合する、請求項1記載のカーボンニュートラル管理システム。
  3. 前記調整済ガスが、荷受けしたLNGに対して、希釈又は増熱するための調整ガスを混入させることで、熱量の調整することで製造され、前記調整ガスによる調整量に応じて、償却証明書データを補正する、請求項1又は請求項2記載のカーボンニュートラル管理システム。
  4. 前記荷受けしたLNGに対応付けられた償却証明書データに、カーボンニュートラルを保証する情報が異なる複数種類の償却証明書データが所定の配分比率で混在している場合において、
    所定条件が成立した場合に、前記調整済ガスに付帯する償却証明書データの配分比率を変更する、請求項1~請求項3の何れか1項記載のカーボンニュートラル管理システム。
  5. 前記所定条件が、前記利用者の前記複数の償却証明書データの配分比率の変更の要求があった場合である、請求項4記載のカーボンニュートラル管理システム。
  6. 前記所定条件が、
    前記検証部の検証結果に基づく前記償却証明書データの配分比率の変更の要求があった場合である、請求項4記載のカーボンニュートラル管理システム。
  7. 前記利用者が、複数のエネルギーを併用し、かつ環境に応じて使い分けるエネルギーマネージメントシステムを実行している場合に、前記エネルギーマネージメントシステムの実行状況情報を解析して、前記調整済ガスの利用率に基づく評価結果を報知する、請求項1~請求項6の何れか1項記載のカーボンニュートラル管理システム。
  8. コンピュータに、
    請求項1~請求項7の何れか1項記載の前記受領部、前記送信部、前記検証部、及び前記管理部として動作させる、
    カーボンニュートラル管理プログラム。
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