JP7044314B2 - マイクロナノバブル発生装置及びマイクロナノバブルの発生方法 - Google Patents

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本発明は、マイクロバブルやナノバブル(総称として以下,マイクロナノバブル)を発生させるためのマイクロナノバブル発生装置及びマイクロナノバブルの発生方法に関する。
マイクロバブルやナノバブルは、医学分野や農学分野への応用が進んでおり、工学分野においても洗浄・浄化性や加工性等を向上させるものとして利用がより進みつつある。
特許文献1には、マイクロバブルを発生させるための装置に関する技術が開示されている。
特開昭61-192328号公報
マイクロバブル発生方法には、旋回流方式、加圧溶解方式、オリフィスやベンチュリ管方式、超音波利用、微細孔フィルタ利用など、多くの方式が存在しており、これらの方式を利用した各種のマイクロバブル発生装置が使用されている。
マイクロバブルやナノバブルについては、未知の部分も多く、その物性、発生(気泡微細化)のメカニズム、機能性、具体的用途及びその実用化等についての研究・開発が盛んに行われている。
マイクロバブルやナノバブルは今後も多分野・多用途に利用が進んでいくと考えられ、マイクロバブルやナノバブルを発生させるための装置の多様化も望まれている。
本発明は、上記の点に鑑み、従来にはない新しい形態のマイクロナノバブル発生装置及びマイクロナノバブルの発生方法を提供することを目的とする。
(構成1)
マイクロナノバブルを発生させるための液体を供給する液体供給部と、前記液体の界面付近において突入片を移動させるマイクロナノバブル発生部と、を備え、前記液体界面への突入片の突入頻度が所定周波数以上になるように、又は、前記突入片の移動速度が所定速度以上となるようにしたことを特徴とするマイクロナノバブル発生装置。
(構成2)
前記所定周波数が、気液混合体下における超音波域の周波数である、又は、前記所定速度が気液混合体下における音速であることを特徴とする構成1に記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成3)
前記マイクロナノバブル発生部が、前記突入片が表面に複数形成された回転体によって構成されていることを特徴とする構成1又は2に記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成4)
前記回転体の回転により、前記突入片が複数形成された表面によって前記液体と気体をまきこんで高速気液混合流を生じさせることを特徴とする構成3に記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成5)
前記液体供給部が、前記回転体の表面に近接した位置に噴出口を望ませたノズルによって構成され、前記ノズルから前記液体を供給し、当該供給位置よりも前記回転体の回転下流側において前記液体の液流の外層を可撓性の導液部材で覆うことにより、前記回転体の表面に巻き付く液流となる前記高速気液混合流を発生させるように構成されていることを特徴とする構成4に記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成6)
前記回転体の全部もしくは一部を受け入れ、前記液体を前記回転体に接触するように保持する液体容器によって、前記液体供給部が構成されていることを特徴とする構成3から5の何れかに記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成7)
前記回転体の、前記液体と接触する位置よりも回転下流側において、前記回転体の表面に巻き付いた液流を剥離させるための掻き取り部材を備えることを特徴とする構成6に記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成8)
前記回転体の全部もしくは一部を受け入れ、前記液体を前記回転体に接触するように保持する液体容器によって前記液体供給部が構成され、前記高速気液混合流によって前記液体容器から排出される液量の最大値である液体排出能力以下の液体を前記液体容器へと供給する液体補給部を備えることを特徴とする構成4又は5に記載のマイクロナノバブル発生装置。
(構成9)
突入片が表面に複数形成された回転体を液体界面に接触させ、当該回転体の回転により、前記液体界面への突入片の突入頻度が所定周波数以上になるように、又は、前記突入片の移動速度が所定速度以上となるようにすることで、マイクロナノバブルを発生させるマイクロナノバブルの発生方法。
(構成10)
前記回転体の回転により、前記突入片が複数形成された表面によって液体と気体をまきこんで高速気液混合流を生じさせ、前記高速気液混合流が前記回転体の表面から離れることで流速を低下させることによって、マイクロナノバブルを発生させる構成9に記載のマイクロナノバブルの発生方法。
本発明のマイクロナノバブル発生装置及びマイクロナノバブルの発生方法は、従来にはない新しいマイクロナノバブルの発生方式であり、これにより、マイクロバブルやナノバブルを発生させるための装置の多様化を得ることができる。
本発明に係る実施形態1のマイクロナノバブル発生装置の概略構成図 実施形態1のマイクロナノバブル発生装置の動作を説明する概念図 マイクロナノバブル発生装置の別の例を示す概略構成図 本発明に係る実施形態2のマイクロナノバブル発生装置の概略構成図 実施形態2のマイクロナノバブル発生装置に関し、ノズル内部の液体の挙動を確認するために行った実験装置を示す図 ノズル内部の液体の挙動確認の実験結果(ノズル部の写真)を表にしたもの マイクロナノバブル発生装置の別の例の実験を示す写真
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明に係る実施形態1のマイクロナノバブル発生装置の概略を示す概念図である。また、図2は、本実施形態のマイクロナノバブル発生装置の動作を説明するための概念図である。
本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1は、研削砥石(回転体)11と、マイクロナノバブルを発生させるための液体Wを保持する液体容器12と、研削砥石11がはね上げる飛沫をガードして液体容器12内へと戻すためのスプラッシュガード13を備える。
研削砥石11は、図示しない回転機構(回転工具など)に取り付けられて回転する回転体であり、液体容器12に溜められる液体Wの液面に接触するように配される。
研削砥石11は、その表面に砥粒111が露出しており、この露出する砥粒111によって形成される凸が“突入片”となる。突入片の凹凸高さは、数μmから約500μmの範囲である。図2に示されるように、研削砥石11の回転により、突入片である砥粒111が液体Wの界面(液面)に対して突入することになる。砥粒111は、研削砥石に多数埋め込まれており、各砥粒111が次々に液体Wの界面(液面)に対して突入することになる。これにより、研削砥石(回転体)11は、“液体の界面に対して突入片を突入させるマイクロナノバブル発生部”として機能するものである。
液体容器12は、液体Wを保持する槽であり、研削砥石11の少なくとも一部を受け入れるように構成され、液体Wの液面を、研削砥石11に接触するレベルに保持することができる。これにより、液体容器12は、マイクロナノバブル発生部である研削砥石11に液体Wを供給する液体供給部として機能する。
本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1は、上記した非常に簡単な構成により、マイクロナノバブルを発生させることが可能なものである。
本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1において、マイクロナノバブルが発生するメカニズムについて考察する。回転する研削砥石11が液体Wに接触する箇所の近傍におけるマイクロナノバブルの発生メカニズムとして、
発生原理1:高速移動する砥粒群による液体Wの攪拌によるもの
発生原理2:ベンチュリ管の気泡崩壊によるマイクロナノバブル発生の原理と同様のもの
の2つが考えられる。
発生原理1
回転する研削砥石11が液体Wに突入する箇所の近傍(図2における右側)では、高速移動する砥粒111が液体Wに接触する。この際に、空気を巻き込みながら液体Wが攪拌されることとなる。
砥粒111は連続的に液体Wへ突入と離脱を繰り返すこととなる。この砥粒111の入出挙動を振動として捉えた場合の周波数fを考える。ここで、砥粒111を均一な直径dの球形状であると仮定して、砥粒径d幅の範囲で、研削砥石11内部の単位平面内(1×1)の体積(d×1×1)中に存在する砥粒数をNpとし、Vgを砥粒率(研削砥石11全体に占める砥粒111の体積百分率)とすると、平均砥粒間隔xは、以下の式1で表される。
Figure 0007044314000001
また、研削砥石11の直径をD、回転数をNsとすると、液体Wへの砥粒111の連続的な入出挙動(突入頻度)を表す周波数fは、以下の式2になる。
Figure 0007044314000002
液体Wに突入する切れ刃高さのズレは、影響が小さいので無視できる。よって、例えば、研削砥石11として、「SG砥石:#100、組織13」若しくは「ダイヤモンド砥石:#400、集中度100」を使用した場合、砥粒111の連続的な入出挙動を表す周波数fは、計算上、146kHz~542kHzとかなり高い周波数となる。
回転する研削砥石11が液体Wに突入する箇所では、空気が巻き込まれて気液混層流(高速気液混合流MF)が形成されており(これにより当該箇所での音速が低下)、上記の周波数fは、気液混合体下における超音波域の周波数となっている。この超音波作用によりマイクロバブルMBが効果的に生じると考えられる(なお、超音波領域に至ることでより効果的にマイクロバブルが生じると考えられるが、これ以下の周波数においても、高速移動する砥粒111に液体Wに突入し、この際に、空気を巻き込みながら液体Wが攪拌される攪拌効果によりマイクロバブルは生じる)。
発生原理2
ベンチュリ管では、気液混合流体の音速Cmは、以下の式3から得られ、通常の気体、液体よりも低下することが知られている。
Figure 0007044314000003
ここで、pは圧力、ρ1は液相密度、αはボイド率であり、気体が理想気体でかつ、等温変化を仮定し簡略化している。大気圧下でボイド率0.5では、音速は約20m/sとなり、10オーダまで低下する。この領域では、ベンチュリ管内の圧力変動でマイクロバブルMBが生じる。
一般的な研削加工では、研削砥石11の周速がVs=30m/s程度なので、研削砥石11に巻き込まれるようにして研削砥石11の表面付近に生じる高速気液混合流MFの流速も音速に達する領域である。これによって生じる急激な圧力変動によってマイクロバブルMBが生じると考えられる。
なお、図1、2では理解の容易のため、研削砥石11の下端部が液体W中に浸かっているような図としているが、研削砥石11が液体W中に深く浸かった状態であると、研削砥石11に巻き込まれるようにして形成される高速気液混合流MFが生じ難くなり、効率的なマイクロバブルMBの生成ができなくなる。効率的なマイクロバブルMBの生成をするためには、研削砥石11の液体Wに対する接触が数100μm以下であることが好ましい。
以上のごとく、本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1によれば、極めて簡単な構成により、効率的にマイクロバブルを発生させることができる。
本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1は、特に、機械加工を行う工場内等における利用価値が高いものである。機械加工に用いられる加工液は、環境への配慮、引火防止およびコスト面などから水溶性加工液が使用され、とくに研削加工では広く用いられている。一方、95%以上が水である水溶性加工液は腐敗しやすく、特に、夏季の工場内の悪臭は問題視されている。また、水溶性加工液は、廃液処理費用が高く、可能な限り長く循環使用できることが望ましい。精密加工では、加工液中の微細切り屑や機械油などの分離作業が欠かせず、高価で特殊なろ過装置等が必要となる。このような問題に対し、発明者らは、加工液に微細な気泡を混入したマイクロバブル(MB)クーラントの研究を行っており、cBN砥石による研削加工などで加工特性が向上すること1)、使用した水溶性加工液の腐敗防止や清浄化に効果があること2)を明らかにしている。1) K. Suzuki, M. Iwai, S. Ninomiya, et al.: Effect of micro babble coolant on grinding with cBN wheel, Proc. of ISAAT2007, (2007)25.、2) 二ノ宮進一,清水俊晴,岩井学,鈴木清:マイクロバブルクーラントの研削液浄化効果,砥粒加工学会誌, 56, 7 (2012) 465-469.
このように、マイクロバブルは、研削加工の加工特性向上や水溶性加工液の腐敗防止や清浄化に効果があり、機械加工を行う工場内での利用価値は高い。しかしながら、従来のマイクロバブル発生装置を利用しようとした場合、マイクロバブルを発生させるための装置の新たな設置や、当該マイクロバブルを必要な箇所に供給するための供給手段等の設置等を要するものであった。
これに対し、本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1は、研削加工に使用する研削工具(研削砥石)そのものを利用し、且つ、液体容器12に溜める液体Wを加工液そのものとすることもできる。従って、もともと工場内に存在する加工機械を利用することによってマイクロバブルを発生させることができ、非常に有用である。
なお、本実施形態では、液体容器12が、研削砥石11の下部を受け入れるように構成され、研削砥石11がはね上げる飛沫をガードして液体容器12内へと戻すためのスプラッシュガード13を備えるものを例としたが、スプラッシュガード13に替えて、研削砥石11の表面に巻き付いた液流を剥離させるための掻き取り部材を備えさせるようにしてもよい。図3にはそのようなものの一例を示した。研削砥石11の、液体Wと接触する位置(回転する研削砥石11が液体Wに突入する箇所の近傍)よりも回転下流側において、掻き取り部材121が設けられており、これにより、飛沫が液体容器12の外へ飛散することが抑止される。なお、掻き取り部材121を、液体Wに浸かる位置に配しても良い(高速気液混合流MFを液中にて剥離させることができ、これによる高速気液混合流MFの急激な速度低下(圧力上昇)を生じさせることができる)。また、図3に示したように、回転上流側においても飛沫を抑止するための部材122を設けるようにしても良い。
<実施形態2>
図4は、本発明に係る実施形態2のマイクロナノバブル発生装置の概略を示す概念図である。なお、実施形態1と同様の構成については、同一の符号を使用し、ここでの詳しい説明を省略若しくは簡略化する。
本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1´は、研削砥石(回転体)11と、マイクロナノバブルを発生させた液体(加工液)Wを保持する液体容器12と、研削砥石11に加工液Wを供給するフローティングノズル15と、当該加工液Wの供給位置よりも研削砥石(回転体)11の回転下流側において加工液Wの液流の外層を覆う可撓性の導液部材14と、を備える。
フローティングノズル15と導液部材14は、発明者らが提案したフローティングノズル法に用いる構成であり、加工点への確実な加工液の供給と加工特性の向上が実現できることが明らかにされている(二ノ宮進一,岩井 学,鈴木清:節水と高能率・高精度加工を両立する新加工液供給法,砥粒加工学会誌, 55, 2 (2011) 78-81.)。
フローティングノズル15と導液部材14については、特許第4523329号公報の加工液供給方法および装置と同様の概念であるためここでの説明を省略する。
従来は、上記のフローティングノズル法に基づいてマイクロバブルを発生させようとする発想はなかったが、このフローティングノズル15を、実施形態で説明した“マイクロナノバブル発生部(研削砥石(回転体)11)”に対する“液体供給部”として利用したものが実施形態2のマイクロナノバブル発生装置1´である。
図5(a)は、実施形態2のマイクロナノバブル発生装置1´のノズル部における加工液挙動を確認するために行った実験の実験装置である。図5(b)は同実験装置のノズル付近に関する説明図(図2と同様の図)である。
研削砥石11と近接させたノズル15´との微少な隙間において、ノズル注水口近傍の研削液状態を確認するため、ノズル先端部に透明のアクリル製パイプを利用して研削砥石11の下部に設置し、ノズル先端内部の可視化を行った。研削砥石11は、SG砥石(φ205mm、#100)とし、3000rpm(V=31.4m/s)で回転させた。ノズル隙間Δt(研削砥石11とノズル15´の先端との間隙)と水溶性加工液(5%希釈)の流量Qを変更したときの結果の一例を図6に示す。Δt=0.3mm以内でノズル内部にキャビテーション流と思われる現象が発生し、ノズル隙間が減少するにつれて顕著に微細なバブルの発生が確認された。この現象は、砥石表面を洗浄し、研削性能の向上に寄与していると予想される。
なお、マイクロナノバブルが発生するメカニズムについては、基本的に実施形態1と同様であると考えられる。
本実施形態では、液体容器12が、フローティングノズル15から研削砥石11に対して供給された加工液W(研削砥石11に供給されることにより、上記のようにマイクロバブルが発生している加工液)を受けるだけの容器としている。即ち、液体容器12内の液面が研削砥石11に接触していないもの(図4)を例としているが、液体容器12内の液面を研削砥石11に接触させることで、実施形態1と同様の作用効果を得られるようにしてもよい。
図7(a)は、このような実験装置の実験状態を示す写真である。写真からも見て取れるように、濃度2%の水溶性加工液に対して、液体容器の上部に濃度の高いマイクロバブルが発生している。
図7(b)は、図7(a)の装置で水道水を循環させ、研削砥石の停止5分後の液(マイクロバブルが概ね消失した状態の液)をビーカで採取し、グリーンレーザ光をビーカ側面から照射した結果を示す写真である。
写真の右側が通常の水道水のビーカ、左側が上記採取した液のビーカである。
写真から見てとれるように、採取した液は、通常の水道水よりも顕著にレーザ光が確認できる。即ち、本方法によって、マイクロバブルの発生だけでなく、ナノバブルも発生されていること(ナノバブルの存在)の可能性が示唆されている。さらに、同じ手法によって、水道水に変えて純水を用いてもナノバブルが発生する。
なお、上記の実施形態では、液体容器12が、研削砥石11の一部を受け入れるものを例としたが、液体容器が研削砥石11の全体を受け入れるものであってもよい。このようにすることで、より確実に飛沫が液体容器から飛び出すことを抑止することができる。
実施形態では、液体を液体容器に留めるものを例としているが、マイクロバブルを含んだ液体を他の装置等に供給する液体排出手段を設けてもよい(例えばポンプを用いる等)。上記各説明や図7(a)等からも理解されるように、マイクロバブルを多く含んだ液体は、液体の上部に集中するため、上部の液体を排出させるような構成にするとよい。
例えば、図7(a)に示されるように、研削砥石に巻き込まれることで生じる高速気液混合流によって、勢いよく液体(マイクロナノバブルを含んだ液体)が飛び出すため、これを積極的に利用して、飛び出す液体を効率よく収集して他の装置等に供給させる液体排出手段としてもよい。
このように、マイクロバブルを含んだ液体を他の装置等に供給させる液体排出手段を設ける場合には、当該液体排出手段によって排出される液体と同量の液体を供給する液体補給部を備えるようにするとよい。
上記したような、高速気液混合流の勢いによって排出させる液体排出手段を使用する場合には、高速気液混合流によって液体容器から排出される液量の最大値である液体排出能力以下の液体を液体容器へと供給する液体補給部を備えるようにするとよい。このようにすることで、液体容器内の液面のレベルが自動的に維持されるようにすることができる。
本手段を用いて発生させるマイクロナノバブルは、大気や液体に溶け込んだ気体をマイクロバブルおよびナノバブルにすることを想定して記載しているが、その他の所望の気体(窒素、二酸化炭素、酸素、オゾン)を用いることもできる。例えば、図4のように、研削砥石11に加工液Wを供給するノズルを用いる場合は、予めノズル内で液体中に所望の気体を供給させることで、それぞれの気体を多く含有したマイクロナノバブルを生成することができる。
1...マイクロナノバブル発生装置
11...研削砥石(マイクロナノバブル発生部)
111...砥粒(突入片)
12...液体容器(液体供給部)
121...掻き取り部材
14...導液部材
15...フローティングノズル(液体供給部)

Claims (6)

  1. 凹凸高さが数μmから約500μmの範囲である突入片が表面に複数形成された回転体を液体界面に接触させ、当該回転体の回転により、前記液体界面への突入片の突入頻度が気液混合体下における超音波域の周波数以上になるようにさせてマイクロナノバブルを発生させるステップ、又は、前記突入片の移動速度が気液混合体下における音速以上となるようにすることで気液混合体下における音速に達する高速気液混合流を生じさせてマイクロナノバブルを発生させるステップ
    マイクロナノバブルを含んだ液体を、マイクロナノバブルの特性に基づいて利用するステップと、
    するマイクロナノバブルの発生方法。
  2. 前記マイクロナノバブルを含んだ液体を、水溶性加工液の腐敗防止、又は、水溶性加工液の清浄化の何れかに利用するステップと、を有する、請求項1に記載のマイクロナノバブルの発生方法。
  3. 前記高速気液混合流が前記回転体の表面から離れることで流速を低下させることによって、マイクロナノバブルを発生させる請求項1又は2に記載のマイクロナノバブルの発生方法。
  4. マイクロナノバブルを発生させるための液体を供給する液体供給部と、
    前記液体の界面付近において、凹凸高さが数μmから約500μmの範囲である突入片を移動させて前記液体に接触させることで、前記液体に気体をまきこませるマイクロナノバブル発生部と、
    を備え、
    前記液体界面への突入片の突入頻度が気液混合体下における超音波域の周波数以上になるようにさせてマイクロナノバブルを発生させた液体、又は、前記突入片の移動速度が気液混合体下における音速以上となるようにすることで気液混合体下における音速に達する高速気液混合流を生じさせてマイクロナノバブルを発生させた液体を、マイクロナノバブルの特性に基づいて利用する他の装置へと供給する液体排出手段を備える、マイクロナノバブル発生装置。
  5. 液体の界面付近において、凹凸高さが数μmから約500μmの範囲である突入片を移動させて前記液体に接触させることで、前記液体に気体をまきこませるマイクロナノバブル発生部であって、前記突入片が表面に複数形成された回転体によって構成されているマイクロナノバブル発生部と、
    マイクロナノバブルを発生させるための前記液体を供給する液体供給部であって、前記回転体の全部もしくは一部を受け入れ、前記液体を前記回転体に接触するように保持する液体容器によって構成された前記液体供給部と、
    前記回転体との接触に伴い、飛散若しくは前記回転体に巻き付く前記液体を、前記液体供給部内に戻すための部材と、
    を備え、
    前記液体界面への突入片の突入頻度が気液混合体下における超音波域の周波数以上になるようにさせること、又は、前記突入片の移動速度が気液混合体下における音速以上となるようにすることで気液混合体下における音速に達する高速気液混合流を生じさせる、マイクロナノバブル発生装置。
  6. 前記回転体の、前記液体に対する接触が100μm以下である、請求項5に記載のマイクロナノバブル発生装置。
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