JP7040004B2 - リリーフ弁 - Google Patents

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Description

本発明は、リリーフ弁に関する。
例えば自動変速機等の車両の油圧装置にはリリーフ弁が使用されている。リリーフ弁は、油圧装置において、ポンプ側の油路等の高圧側油路が所定圧力(リリーフ圧)以上になった場合に、高圧側油路の作動油をドレイン側の油路等の低圧側油路に排出させるために設けられる。
例えば引用文献1には、バルブボディと、弁体と、弁体に付勢力を付与するコイルスプリングなどの付勢部材とを備え、供給油路の経路中に配置されているリリーフ弁が記載されている。
特開2011-208651号公報
ところで、従来の油圧装置においてリリーフ弁を通して排出する流量を多くする場合、つまり、リリーフ圧に到達したときに排出される流量を多くする場合には、高圧側油路からリリーフ弁に向かう油路の断面積を大きくすることが必要となる。そのため、排出流量の増加の前後でリリーフ圧が一定であることを前提とすると、リリーフ弁の弁体の受圧面積の増大に伴って、油圧による弁体の押下力に抗する付勢部材としてのコイルばねのセット荷重を高くすることが必要となる。その場合、リリーフ弁の弁体や、弁体を収容するハウジング部品等の製造時の組み付け作業が困難となる。
そこで、本発明は、リリーフ弁において、リリーフ圧に到達したときに排出される流量を多くすることができ、かつ、製造時の組み付け作業性が悪化しないようにすることを目的とする。
本願の例示的な第1発明は、高圧側流路と低圧側流路の間に設けられるリリーフ孔を開放する方向である第1方向と、当該第1方向と反対の方向であって前記リリーフ孔を閉塞する方向である第2方向とに、移動面に沿って移動することによって、前記リリーフ孔を開閉する弁体と、前記弁体を前記第2方向に付勢する付勢部材と、を備え、前記弁体は、前記移動面に案内されるガイド周面を有し、前記弁体の外周面の一部が前記ガイド周面から内側に向かって凹むことで所定の空間が設けられており、前記弁体は、前記高圧側流路の流体による前記第1方向の圧力を受ける第1受圧面と、前記高圧側流路の流体を前記空間に導く貫通孔と、前記空間において前記高圧側流路の流体による前記第2方向の圧力を受ける第2受圧面と、を備え、前記空間に前記貫通孔から流入する流体の単位時間当たりの量は、前記空間から流出する流体の単位時間当たりの量より少ない、リリーフ弁である。
本発明によれば、リリーフ弁において、リリーフ圧に到達したときに排出される流量を多くすることができ、かつ、製造時の組み付け作業性が悪化しないようにすることができる。
第1の実施形態のリリーフ弁を含む油圧装置のリリーフ孔が閉塞時の断面図である。 第1の実施形態のリリーフ弁を含む油圧装置のリリーフ孔が開放時の断面図である。 第1の実施形態のリリーフ弁の組み付け時において、セパレートプレートと上側本体部を取り付けていない状態の断面図である。 第2の実施形態のリリーフ弁を含む油圧装置のリリーフ孔が閉塞時の断面図である。 第3の実施形態のリリーフ弁を含む油圧装置のリリーフ孔が閉塞時の断面図である。 作動油の流れを矢印で示した、図5の部分拡大図である。
以下、本発明の一実施形態に係るリリーフ弁1について図面を参照して説明する。
(1)第1の実施形態
(1-1)本実施形態のリリーフ弁の構成
以下、本実施形態のリリーフ弁1の構成について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態のリリーフ弁1を含む油圧装置のリリーフ孔VLが閉塞時の断面図である。図2は、本実施形態のリリーフ弁1を含む油圧装置のリリーフ孔VLが開放時の断面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態のリリーフ弁1は、全体として積層構造の油圧装置の中に組み込まれた状態で使用される。具体的には、油圧装置は、上側本体部2と、下側本体部3と、上側本体部2および下側本体部3に間に配置されるセパレートプレート4とが積層されており、リリーフ弁1が下側本体部3に組み込まれている。
各本体部は、例えばアルミニウム等の金属のダイキャストによる部材である。セパレートプレート4は、例えば鉄などの金属材料からなる平板であり、隣接する本体部の間のシーリング機能を提供する。セパレートプレート4には、油路を構成するための連通孔41が設けられている。本実施形態の油圧装置では、リリーフ弁1を通して排出する流量を多くするため、連通孔41の開口面積が比較的広くとられている。
上側本体部2は、内部に高圧側油路21(高圧側流路の一例)を備え、高圧側油路21の出口ポートはセパレートプレート4の連通孔41に対向している。下側本体部3は、内部に低圧側油路31(低圧側流路の一例)を備える。
リリーフ弁1は、弁体5およびコイルばね6を備える。
なお、以下の説明では、後述する弁体5の軸に沿って上側本体部2側の方向を上方向(各図のUPの矢印が指す方向)とし、弁体5の軸に沿って下側本体部3側の方向を下方向(各図のLOの矢印が指す方向)とする。本実施形態において、下方向は第1方向の例であり、上方向は第2方向の例である。
図1および図2に示すように、弁体5は、高圧側油路21と低圧側油路31の間に設けられるリリーフ孔VLを開放する方向である下方向と、リリーフ孔VLを閉塞する方向である上方向とに摺動(移動)することによって、リリーフ孔VLを開閉する。コイルばね6(付勢部材の一例)は、弁体5を上方向に付勢する。
図1に示すように、リリーフ孔VLが閉塞した状態では、高圧側油路21は低圧側油路31と連通しない。他方、図2に示すように、リリーフ孔VLが開放した状態では、高圧側油路21が低圧側油路31と連通した状態となる。
後述するように、本実施形態の弁体5は、高圧側油路21の流体による下方向の圧力を受ける順方向受圧面512と、高圧側油路21の流体による上方向の圧力を受ける逆方向受圧面522とを備える点に特徴がある。
以下、弁体5の構成についてさらに詳しく説明する。
図1に示すように、弁体5は、下側円筒状部51および上側円筒状部52を有する。下側円筒状部51は、弁体5の一方の側に配置され、コイルばね6を収容する中空円筒状の部分である。上側円筒状部52は、弁体5の他方の側に配置され、中空円筒状の部分である。上側円筒状部52の外径は、下側円筒状部51の外径よりも大きくなるように構成されている。
弁体5は、下側本体部3に設けられた円筒状の空洞内を上下に摺動可能である。当該空洞は、大径の摺動面32と小径の摺動面33とによって画定されている。摺動面32,33はそれぞれ移動面の一例である。弁体5が上下に摺動するときには、摺動面32,33に沿って移動する。このとき、弁体5の下側円筒状部51のガイド周面511が摺動面33に案内され、弁体5の上側円筒状部52のガイド周面524が摺動面32に案内される。
弁体5の上側円筒状部52は、セパレートプレート4の連通孔41に向かって開口して断面凹状をなしており、高圧側油路21からの作動油を導入するための内孔部52hを備える。リリーフ孔VLが閉塞しているときには、上側円筒状部52の上面526がセパレートプレート4の下側本体部3側の面と接触し、かつ内孔部52hの上端が連通孔41に面しているため、高圧側油路21の作動油が連通孔41から内孔部52hに流入する構成となっている。
本実施形態のリリーフ弁1では、リリーフ弁1を通して排出する流量を多くするため、連通孔41の開口面積は増大させているが、内孔部52hの径は難加工にならない程度に適宜選択される。
弁体5の下側円筒状部51は、下側本体部3の孔34に向かって開口して断面凹状をなしており、内孔部にコイルばね6が収容される。コイルばね6は所定のセット荷重が掛かった状態で収容されており、コイルばね6の復元力は、後述する順方向受圧面512に掛かる下方向の力に抗して弁体5を押し上げる方向(つまり、上向き)に作用する。
孔34は低圧側油路31側に配置され、上側円筒状部52の内孔部52hを通して弁体5内に導入された作動油を低圧側油路31に排出するために設けられている。既に述べたように、下側円筒状部51のガイド周面511は摺動面33に案内されながら上下に摺動するが、ガイド周面511と摺動面33とは僅かな間隙があるため、当該間隙を通って空間S(後述する)から下向きに移動した作動油が孔34から低圧側油路31に排出(流出)される。
図1に示すように、本実施形態のリリーフ弁1では、弁体5の外周面の一部がガイド周面511,524から内側に向かって凹むことで所定の空間Sが設けられている。空間Sは、限定するものではないが、弁体5の外周面の周方向に沿って環状に配置されている。
弁体5は、内孔部52hの高圧側油路21の作動油を空間Sに導く貫通孔523を有する。貫通孔523は、弁体5の径方向に開いた孔である。貫通孔523は、内孔部52h内の高圧の作動油を空間Sに導ければよく、弁体5の径方向における貫通孔523の数、貫通孔523の径の大きさや断面形状は限定しない。
弁体5において、下側円筒状部51は順方向受圧面512を有し、上側円筒状部52は逆方向受圧面522を有する。
順方向受圧面512(第1受圧面の一例)は、リリーフ孔VLを開放する方向、すなわち、高圧の作動油により弁体5を下方向に押し下げる方向の圧力を受ける面である。順方向受圧面512は、弁体5の中で高圧の作動油が導入される空間(つまり、内孔部52h、貫通孔523、および、空間S)において上方向に向く面である。
逆方向受圧面522(第2受圧面の一例)は、リリーフ孔VLを閉塞する方向、すなわち、高圧の作動油により弁体5を上方向に押し上げる方向の圧力を受ける面である。逆方向受圧面522は、弁体5の中で高圧の作動油が導入される空間において下方向に向く面である。
上側円筒状部52の外径が下側円筒状部51の外径よりも大きいため、上方向に向かって弁体5を見た場合に、上側円筒状部52の外面のうち下側円筒状部51と重ならない部分(図示の構成では、最も外側の部分)が、逆方向受圧面522の少なくとも一部となっている。図1に示すように、空間S内の逆方向受圧面522のうち最も外側の部分は、順方向受圧面512と対向していないため、実質的に弁体5を上向きに押し上げる力のみを生じさせる。
本実施形態のリリーフ弁1では、順方向受圧面512の受圧面積が逆方向受圧面522の受圧面積よりも大きいため、高圧側油路21から弁体5に導入される高圧の作動油は、弁体5に対して全体として下向きに作用するように構成されている。
(1-2)本実施形態のリリーフ弁の動作
本実施形態のリリーフ弁1の動作は、以下のとおりである。
本実施形態の油圧装置では、高圧側油路21の作動油がリリーフ弁1に導入される。すなわち、高圧側油路21の作動油は、セパレートプレート4の連通孔41を通って弁体5の上側円筒状部52の内孔部52hに導入される。内孔部52hに導入された作動油は、貫通孔523を通って空間Sに導入される。そのため、弁体5には、順方向受圧面512に掛かる圧力により弁体5を下向きに押し下げる力F1(リリーフ孔VLを開放させる方向の力)と、逆方向受圧面522に掛かる圧力により弁体5を上向きに押し上げる力F2(リリーフ孔VLを閉塞させる方向の力)とが作用する。本実施形態の油圧装置では、リリーフ弁1を通して排出する流量を多くするため、連通孔41と内孔部52hの開口面積が比較的広くとられており、排出する流量が少ない場合と比較して順方向受圧面512に掛かる圧力による押し下げ力F1が大きくなっている。
順方向受圧面512の受圧面積が逆方向受圧面522の受圧面積よりも大きいため、常にF1>F2となっており、弁体5には全体として下向きへの油圧による押し下げ力FT(=F1-F2)が作用している。
弁体5には、コイルばね6の復元力FSが上向きに作用している。そのため、高圧側油路21の圧力が低い場合には、コイルばね6の復元力FSが油圧による押し下げ力FTよりも大きく(FS>FT)、弁体5の上面526はセパレートプレート4に当接した状態であり、図1に示すようにリリーフ孔VLは閉塞した状態である。
高圧側油路21の圧力が所定のリリーフ圧よりも高くなった場合、油圧による押し下げ力FTがコイルばね6の復元力FSよりも大きくなり(FS<FT)、弁体5の上面526がセパレートプレート4から離間し、図2に示すようにリリーフ孔VLが開放する。その結果、高圧側油路21と低圧側油路31とが連通し、高圧側油路21の作動油が低圧側油路31から排出される。
上述したように、本実施形態のリリーフ弁1の動作では、弁体5に対する油圧による押し下げ力FTは、順方向受圧面512に掛かる力F1から逆方向受圧面522に掛かる力F2を差し引いた力となっている。そのため、リリーフ圧を変更することなく、順方向受圧面のみを有する従来のリリーフ弁に対して、逆方向受圧面522に掛かる力F2の分だけ、コイルばね6のセット荷重を低下させることができる。
(1-3)本実施形態のリリーフ弁の組み付け方法
次に、本実施形態の油圧装置にリリーフ弁1を組み付ける方法について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態のリリーフ弁1の組み付け時において、セパレートプレート4と上側本体部2を取り付けていない状態の断面図である。
リリーフ弁1を組み付けるには先ず、下側本体部3を水平面に配置する。次いで、コイルばね6を弁体5の下側円筒状部51の内孔部にセットした状態で、リリーフ弁1を下側本体部3の空洞(すなわち、摺動面32および摺動面33によって画定される空洞)に、コイルばね6が下側となるように挿入する。リリーフ弁1を下側本体部3に挿入した状態が図3に示されている。この時点では、コイルばね6は、自由長から弁体5の重量により僅かに縮んだ状態となっている。
次いで、図3には図示しないセパレートプレート4の連通孔41を弁体5の上側円筒状部52の内孔部52hの開口と位置合わせしつつ、セパレートプレート4を下側本体部3上に配置する。さらに、上側本体部2をセパレートプレート4上に配置することで、リリーフ弁1の組み付けが完了する。
セパレートプレート4を下側本体部3上に配置させるに際しては、セパレートプレート4を弁体5の上面526に当接させつつ、コイルばね6の弾性力に打ち勝って図1に示す位置までセパレートプレート4を押し下げる作業が必要となる。そのため、コイルばね6のセット荷重が高い場合には、図3に示す弁体5の位置から図1に示す弁体5の位置まで、セパレートプレート4により弁体5を押し下げる作業が困難になる。しかし、本実施形態のリリーフ弁1では、上述したように、コイルばね6のセット荷重を低下させることができるため、弁体5を押し下げる作業が比較的容易となる利点がある。図3の状態でセパレートプレート4を下側本体部3上に配置させたときに、セパレートプレート4の重量によって弁体5が図1の状態まで押し下げられるまでコイルばね6のセット荷重を低くすることができれば、より好ましい。
以上説明したように、本実施形態のリリーフ弁1は、高圧側油路21の作動油によって、リリーフ孔VLを閉塞する方向に作用する逆方向受圧面522を備える。そのため、逆方向受圧面522がない場合と比較して、コイルばね6のセット荷重を低下させることができることから、リリーフ弁1を通して排出する流量を多くした場合であっても、リリーフ弁1の製造時の組み付け作業性が悪化しないようにすることができる。すなわち、リリーフ圧に到達したときに排出される流量を多くすることと、製造時の組み付け作業性を悪化させないこととを両立させることができる。
(2)第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態のリリーフ弁1Aについて、図4を参照して説明する。図4は、第2の実施形態のリリーフ弁1Aを含む油圧装置のリリーフ孔が閉塞時の断面図である。
なお、図4では、第1の実施形態で言及した構成部品と同一のものについては同一符号を付し、以下では重複説明を省く。
第1の実施形態では、上側円筒状部52の内孔部52hと空間Sとを貫通する貫通孔523を設けることにより高圧側油路21の高圧の作動油を空間Sに導く構成としたが、本実施形態のリリーフ弁1Aでは、高圧側油路21から別の油路を通して高圧の作動油を空間Sに導く構成としている。そのため、本実施形態のリリーフ弁1Aの上側円筒状部52Aは、内孔部52hと空間Sの間に貫通孔を備えていない。
図4を参照すると、本実施形態では、高圧側油路21から空間Sに作動油を導く油路35が設けられるように、上側本体部2A、セパレートプレート4A、および、下側本体部3Aが構成されている。
本実施形態のリリーフ弁1Aでは、高圧側油路21から油路35を通って空間S内に作動油が導入され、空間S内の逆方向受圧面522に掛かる圧力により弁体5を上向きに押し上げる力が生ずる。本実施形態のリリーフ弁1Aの作用効果は、第1の実施形態のリリーフ弁1と同じである。
(3)第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態のリリーフ弁1Bについて、図5および図6を参照して説明する。図5は、本実施形態のリリーフ弁1Bを含む油圧装置のリリーフ孔VLが閉塞時の断面図である。図6は、本実施形態のリリーフ弁1Bにおける作動油の流れを矢印で示した、図5の部分拡大図である。
なお、図5および図6では、第1の実施形態で言及した構成部品と同一のものについては同一符号を付し、以下では重複説明を省く。
本実施形態のリリーフ弁1Bでは、上側円筒状部52Bの内孔部52hの高圧の作動油を空間Sに導くための貫通孔が設けられる点で、基本的な構成が第1の実施形態のリリーフ弁1と同じである。すなわち、図5に示すように、リリーフ弁1Bでは、上側円筒状部52Bの内孔部52hと空間Sを貫通する貫通孔523Bが設けられている。
その一方で、本実施形態のリリーフ弁1Bでは、第1の実施形態とは異なり、リリーフ弁の応答性を考慮して貫通孔523Bの断面積(貫通孔523Bが複数の貫通孔で構成されている場合には、複数の貫通孔の断面積の総和)が設定されている。
リリーフ弁は一般的に、リリーフ圧に到達した場合にはリリーフ孔が開放され、直ちに高圧側油路の圧力が低圧側油路と同じ圧力まで低下することが好ましく、リリーフ弁としての応答性が良好であるとされている。しかし、第1の実施形態のリリーフ弁1において貫通孔523の断面積が大きすぎる場合には、リリーフ孔VLが開放した直後において、空間Sに流入する作動油の量に対して下側円筒状部51のガイド周面511と摺動面33の間の僅かな間隙から流出する作動油の量が極めて小さいため、空間S内の高圧の逆方向受圧面522に生ずる押し上げ力がコイルばね6の復元力を補助する状態が継続し、リリーフ孔の安定した開放が難しくなり、応答性が悪化する。
そこで、本実施形態のリリーフ弁1Bでは、空間Sから下側円筒状部51のガイド周面511と摺動面33の間の僅かな間隙から流出する作動油の量に対し、貫通孔523の断面積を絞る事により内孔部52hから空間Sに流入する作動油の流量を制限し、空間Sの圧力を少しでも即座に下げることで、リリーフ圧に到達した直後の応答性を良好にする。
図6に示すように、本実施形態のリリーフ弁1Bでは、上側円筒状部52Bの内孔部52h内の作動油は、貫通孔523Bから空間Sに導入される。そして、空間S内の作動油は、下側円筒状部51のガイド周面511と摺動面33の間の僅かな間隙を通って孔34から低圧側油路31へ排出される。そこで、本実施形態では、貫通孔523Bの断面積を、下側円筒状部51のガイド周面511と摺動面33の間の間隙の断面積よりも小さくする。換言すれば、空間Sに貫通孔523Bから流入する作動油の単位時間当たりの量を、空間Sから流出する作動油の単位時間当たりの量より少なくする。
それによって、空間S内の圧力が高い状態が維持することを抑制することができ、リリーフ孔の開放後において空間Sの圧力を安定的に低下させることができる。その結果、本実施形態のリリーフ弁1Bは、リリーフ圧に到達した直後の応答性が良好になる。
なお、空間Sに貫通孔523Bから流入する作動油の単位時間当たりの量を、空間Sから流出する作動油の単位時間当たりの量より少なくすればよいため、流出先は、下側円筒状部51のガイド周面511と摺動面33の間の間隙に限られない。例えば、空間Sから低圧側油路31に通ずる作動油の排出用の細い油路を設けてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。
上述した実施形態では、逆方向受圧面522が設けられる空間Sが、弁体5の外周面の周方向に沿って環状に配置されている場合について説明したが、その限りではない。空間Sは、弁体5の外周面の周方向のすべての位置に設けられてなくてもよく、周方向の一部であってもよい。なお、空間Sを外周面の周方向に沿って環状に配置することによって、逆方向受圧面522の受圧面積を大きくとることができるという利点がある。
第2の実施形態(図4)に示したように弁体に貫通孔を設けることは必須ではないが、第2の実施形態では油路35の加工が困難となる場合があるのに対して、第1の実施形態において、上側円筒状部52に貫通孔523を設ける加工は比較的容易である。したがって、製造上の観点から、第1の実施形態に示したように弁体5に貫通孔を設ける方が有利である。
第1および第3の実施形態のリリーフ弁において、弁体5の径方向に開いた貫通孔を設ける場合、貫通孔の数は、単一であることが好ましい。単位時間に空間Sに流入させる作動油の量を所定の量に設定した場合に、貫通孔が単一である方が、貫通孔が複数ある場合よりも個々の貫通孔の断面積を大きくできるため加工が容易となる。また、第3の実施形態では、貫通孔が単一である場合、貫通孔が複数ある場合よりも、リリーフ孔の開放後において空間Sの圧力を安定的に低下させる上で有利である。
上述した実施形態では、弁体が2つの円筒状部からなる形態を有する場合について説明したが、その限りではない。弁体の断面は円形に限られず、例えば楕円形やハニカム状であってもよい。
1,1A,1B…リリーフ弁
2,2A…上側本体部
3,3A…下側本体部
4,4A…セパレートプレート
41…連通孔
21…高圧側油路
31…低圧側油路
32,33…摺動面
34…孔
35…油路
5,5A,5B…弁体
51…下側円筒状部
511…ガイド周面
512…順方向受圧面
52,52A,52B…上側円筒状部
52h…内孔部
522…逆方向受圧面
523,523B…貫通孔
524…ガイド周面
525…外周面
526…上面
6…コイルばね
VL…リリーフ孔
S…空間

Claims (5)

  1. 高圧側流路と低圧側流路の間に設けられるリリーフ孔を開放する方向である第1方向と、当該第1方向と反対の方向であって前記リリーフ孔を閉塞する方向である第2方向とに、移動面に沿って移動することによって、前記リリーフ孔を開閉する弁体と、
    前記弁体を前記第2方向に付勢する付勢部材と、
    を備え、
    前記弁体は、前記移動面に案内されるガイド周面を有し、
    前記弁体の外周面の一部が前記ガイド周面から内側に向かって凹むことで所定の空間が設けられており、
    前記弁体は、
    前記高圧側流路の流体による前記第1方向の圧力を受ける第1受圧面と、
    前記高圧側流路の流体を前記空間に導く貫通孔と、
    前記空間において前記高圧側流路の流体による前記第2方向の圧力を受ける第2受圧面と、を備え、
    前記空間に前記貫通孔から流入する流体の単位時間当たりの量は、前記空間から流出する流体の単位時間当たりの量より少ない、
    リリーフ弁。
  2. 前記弁体は、
    前記弁体の一方の側に配置され、前記付勢部材を収容する中空円筒状の第1円筒状部と、
    前記弁体の他方の側に配置され、前記貫通孔を有する中空円筒状の第2円筒状部と、
    を備え、
    前記第1円筒状部と前記第2円筒状部はそれぞれ前記ガイド周面を有し、
    前記流体が前記第1円筒状部の前記ガイド周面と前記移動面の間の間隙を通って前記空間から前記低圧側流路に流出するように構成されており、
    前記貫通孔の断面積は、前記間隙の断面積より小さい、
    請求項1に記載されたリリーフ弁。
  3. 前記空間は、前記弁体の外周面の周方向に沿って環状に配置されている、請求項1または2に記載されたリリーフ弁。
  4. 前記貫通孔は、前記弁体の径方向に開いた単一の孔である、請求項1から3のいずれか1項に記載されたリリーフ弁。
  5. 前記第2円筒状部の外径は、前記第1円筒状部の外径よりも大きく、
    前記第2方向に向かって前記弁体を見た場合に、前記第2円筒状部の外面のうち前記第1円筒状部と重ならない部分が、前記第2受圧面の少なくとも一部である、
    請求項2に記載されたリリーフ弁。
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