JP7033888B2 - ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム - Google Patents

ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7033888B2
JP7033888B2 JP2017215976A JP2017215976A JP7033888B2 JP 7033888 B2 JP7033888 B2 JP 7033888B2 JP 2017215976 A JP2017215976 A JP 2017215976A JP 2017215976 A JP2017215976 A JP 2017215976A JP 7033888 B2 JP7033888 B2 JP 7033888B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intensity
data
measurement
sample
raman
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017215976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019086445A (ja
Inventor
靖 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horiba Ltd filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP2017215976A priority Critical patent/JP7033888B2/ja
Publication of JP2019086445A publication Critical patent/JP2019086445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7033888B2 publication Critical patent/JP7033888B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

本発明は、試料から得られたラマン散乱光に基づいて、試料についてイメージングするラマンイメージング装置に関するものである。
例えば試料に含まれる対象物質の分布等について分析し、視覚化するためにラマン散乱光に基づいたラマンイメージングが行われている。
ラマン散乱光はレイリー散乱光と比較して非常に微弱な強度を有しているため、ラマン散乱光を光検出器で検出しやすい強度にするには、試料に対して照射する励起光のエネルギーを大きくする必要がある。
ところが、励起光のエネルギーを大きくすると、試料から励起される蛍光の強度も大きくなり、試料の各測定点で得られる測定光のスペクトルは、ラマンスペクトルのピークが、蛍光スペクトルのピークに埋もれてしまう等して試料中の対象物質のラマンイメージングが難しくなる。
特に試料が生体のサンプルであったり、紙上に材料が置かれたりする場合、蛍光の影響が顕著となる。
このため、測定光に含まれている蛍光のピークを特定し、測定光のスペクトルから差し引くといった蛍光回避法が用いられている。
しかしながら、ラマンイメージングのように試料中の複数の各測定点においてラマンスペクトルを得なくてはならない場合、上記のような蛍光回避方法は実現するのは非常に手間がかかる。
なぜならば、各測定点で蛍光を発生する物質の種類や量は異なっており、蛍光の発光強度は異なっている。このため、すべての測定点で蛍光測定を実現できる光学系や測定条件を試料ごとに設定する必要があるからである。
米国特許公報US 8310672号公報
本発明は、上述したような問題を鑑みてなされたものであり、試料の各測定点から得られる測定光に蛍光が含まれている場合でも、蛍光だけを別途特定せずとも良好なラマンイメージングデータを得られるラマンイメージング装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係るラマンイメージング装置は、試料中の測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を示す強度データに基づいて、試料のラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング装置であって、試料中の各測定点に対応する強度データの示す強度が、測定光の検出された光検出器の飽和強度に基づいて定められる除外閾値以上の値であるかどうかを判定する判定部と、試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するイメージ生成部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るラマンイメージング方法は、試料中の測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を示す強度データに基づいて、試料のラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング方法であって、試料中の各測定点に対応する強度データの示す強度が、測定光の検出された光検出器の飽和強度に基づいて定められる除外閾値以上の値であるかどうかを判定する判定ステップと、試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定ステップで前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するイメージ生成ステップと、を備えたラマンイメージング方法である。
このようなものであれば、各測定点においてラマンスペクトルよりも強度の強い蛍光のスペクトルが表れて、前記光検出器の飽和強度に近い、又は、飽和強度に達しているものについては、ラマンイメージングデータの生成に用いないようにできる。
したがって、蛍光を別途特定することなく、蛍光の影響が小さくラマンスペクトルが支配的な測定点だけでラマンイメージングデータを生成できる。
また、各測定点について従来のような蛍光回避法のために個別の蛍光強度を得る必要がないので、試料から測定光を得るための光学系は簡素なものにしやすく、単純な測定条件だけを設定すればよくなる。
例えば、試料中から存在の有無やその量を特定したい対象物質が所定の波数範囲に特徴的なラマンスペクトルバンドを生じさせる場合に、蛍光等の影響を排除しつつ、対象物質にのみ由来するスペクトル強度を使って精度の良いイメージングが実現できるようにするには、強度データがスペクトル強度を示すものであって、スペクトル強度のうち、前記イメージ生成部で使用される波数範囲を指定する範囲指定部をさらに備え、前記判定部が、前記範囲指定部が指定した波数範囲内において、スペクトル強度中の各波数の強度が前記除外閾値以上の値であるかどうかをそれぞれ判定するように構成されていればよい。なお、前記波数指定部が指定する波数の範囲は、対象物質の特徴に合わせて適宜指定されればよい。
試料から励起された蛍光が表れている測定点の強度データを省いてそれ以外の測定点だけでラマンイメージデータを生成するための具体的な態様としては、強度データがスペクトル強度を示すものであって、前記判定部が、スペクトル強度中の各波数の強度が前記除外閾値以上の値であるかどうかをそれぞれ判定するように構成されており、前記イメージ生成部が、試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定部で少なくとも1つの波数の強度が前記除外閾値以上の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するように構成されていればよい。
蛍光の影響が強い測定点については、ラマンスペクトルに基づく試料中の対象物質の有無や量等の解析を行わないようにして、演算負荷を低減してラマンイメージングデータの出力を高速化できるようにするには、試料中の各測定点について、試料中の測定点の位置を示す位置データ、及び、前記位置データの示す位置の測定点に対応する強度データからなる測定データを記憶する測定データ記憶部をさらに備え、前記イメージ生成部が、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析不使用点に設定し、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示す強度データではないと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析使用点に設定する設定部と、各解析使用点に対応する測定データのみが入力され、測定データ中の強度データの示すラマンスペクトルに基づいて解析し、各解析使用点における対象物質の有無又は量を出力する解析部と、前記解析部の解析結果に基づいて、ラマンイメージングデータを出力する出力部と、を備えたものであればよい。
試料中の対象物質が既知であり、対応するラマンスペクトルが分かっている場合、あるいは、試料中の対象物質が不明であり、対応するラマンスペクトルがわからない場合でも精度よく試料中の物質の分布状態をラマンイメージングデータとして得られるようにするには、前記解析部が、強度データに基づいて多変量解析により解析するように構成されたものであればよい。
例えば、測定光にラマン散乱光と蛍光が含まれていても、ラマンスペクトルが蛍光のピークよりも低い波数領域にしか現れないことが分かっている場合に、さらにラマンイメージデータに蛍光の影響が表れないようにするには、強度データがスペクトル強度を示すものであって、前記イメージ生成部が、所定の波数以下の強度にスペクトル強度だけに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するように構成されていればよい。
試料に対して光を照射する光源と、試料の各測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を検出する前記光検出器と、を具備するラマン測定装置と、本発明に係るラマンイメージング装置と、を備えたラマンイメージングシステムであれば、前記ラマン測定装置の光学系を簡素なものにしつつ、試料の各測定点にあった測定条件を逐次設定しなくても、試料の良好なラマンイメージングを行うことができる。
測定光に蛍光が含まれていても、蛍光よりも低い波数領域のラマンスペクトルのみが前記光検出器で検出されるようにして、蛍光の影響を排除したラマンイメージングデータを生成できるようにするには、前記ラマン測定装置が、試料の各測定点で発生した測定光のうち、所定の波数以下のもののみが通過するフィルタをさらに備えたものであればよい。
既存のラマンイメージング装置において、例えばプログラムを更新するだけで、本発明に係るラマンイメージング装置と同様の効果を享受できるようにするには、試料中の測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を示す強度データに基づいて、試料のラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング装置用プログラムであって、試料中の各測定点に対応する強度データの示す強度が、測定光の検出された光検出器の飽和強度に基づいて定められる除外閾値以上の値であるかどうかを判定する判定部と、試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するイメージ生成部と、としての機能をコンピュータに発揮させるラマンイメージング装置用プログラムを用いればよい。
なお、ラマンイメージング装置用プログラムは、電子的に配信されるものに限られず、CD、DVD、HDD、フラッシュメモリ等のプログラム記録媒体に記録されているものであってよい。
このように本発明に係るラマンイメージング装置によれば、各測定点で検出された測定光の強度データのうち、蛍光の影響が強くでており、ラマンスペクトルが識別しにくい測定点については排除して、対象としたいラマンスペクトルのみが表れている測定点だけでラマンイメージングデータを生成できる。したがって、試料についてラマンスペクトルに基づいて良好な画像化や視覚化を実現できる。
本発明の第1実施形態に係るラマンイメージング装置、及び、ラマンイメージングシステムについて示す模式図。 第1実施形態のラマンイメージング装置の構成を示す模式的機能ブロック図。 第1実施形態のラマンイメージング装置によるラマンイメージングデータの生成手順を示すフローチャート。 第1実施形態のラマンイメージング装置による除外閾値による判定の具体例を示す模式図。 第1実施形態のラマンイメージング装置により試料から検出される測定光の強度データの一例。 第1実施形態のラマンイメージング装置によりラマンイメージングされる試料の詳細。 第1実施形態のラマンイメージング装置により試料から得られたラマンイメージング。 本発明の第2実施形態に係るラマンイメージング装置、及び、ラマンイメージングシステムについて示す模式図。
本発明の第1実施形態に係るラマンイメージング装置100、及び、ラマンイメージングシステム200について各図を参照しながら説明する。
図1に示すように、ラマンイメージングシステム200は、試料Sに対して光を照射し、試料Sからのラマン散乱光を含む測定光を検出するラマン測定装置101と、ラマン測定装置101で検出された測定光の強度に基づいて、試料Sのラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング装置100と、を備えている。
このラマンイメージング装置100は、例えば試料Sとしてコピー用紙上に塗布された単層カーボンナノチューブ(以下、単層CNTとも言う。)を含むインクをイメージングするために用いられる。より具体的には、このコピー用紙上には、墨汁でも文字が記載されており、ゼラチンを分散剤とする単層CNTを含むインクはコピー用紙において墨汁が塗布されている部分のさらに上に塗布されている。
ラマン測定装置101は、図1に示すように、試料Sに対してレーザ光を励起光として照射する光源11と、光源11から射出された励起光の内、所定の波長成分だけを透過する第1バンドバスフィルタB11と、励起光を試料Sへと反射するとともに試料Sから発生する測定光を透過するように設けられたハーフミラー12と、ハーフミラー12と試料Sとの間に設けられた対物レンズ13と、ハーフミラー12を透過した測定光のレイリー散乱成分をカットするレイリーカットフィルタ14と、レイリーカットフィルタ14を通過した後の測定光を集光する集光レンズ15と、レンズの焦点に設けられたスリット16と、スリット16を通過した測定光を分光するグレーティング17と、グレーティング17で分光された測定光を検出する2次元CCD等のマルチチャンネル検出器である光検出器18と、試料Sが載置され、励起光が試料S上において照射される測定点を変更するステージ19と、を備えている。ステージ19の位置(XY平面の位置)を変更することで試料Sにおける励起光が走査されて、試料Sの各測定点で発生する測定光の強度が光検出器18で検出される。
なお、ラマン測定装置101の一部の構成は、後述するラマンイメージング装置100の機能を実現するコンピュータCの機能を利用しても構成される。すなわち、後述するコンピュータCにおいて、ラマン測定装置101のステージ19の位置を制御する測定位置指令部1Aとしての機能も発揮される。
ここで、光源11から射出される励起光の波長は、単層CNTが径方向に拡大縮小するラジアルブリージングモード(radial breathing mode、以下RBMとも言う)に対応する波数のラマン散乱光が発生する波長に設定してある。具体的には、355nm以上830nm以下の単波長のレーザ光、又は、前述した波長範囲内の複数の波長を組み合わせたレーザ光が試料Sに対して照射される。波長については検出した単層CNTの直径に応じて設定される。すなわち、RBMとして表れるラマンバンドの波数は、単層CNTの直径の逆数に比例することに基づいてレーザ光の波長は適宜設定できる。
これらのような波長のレーザ光が試料Sに対して照射された場合、試料Sを形成するコピー用紙、コピー用紙に塗布されている墨汁からも励起光により蛍光が励起され、光検出器18においてそのスペクトルが単層CNTのRBMのラマンバンドとともに検出されることになる。
ラマンイメージング装置100は、CPU、メモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、ディスプレイやキーボード等の各種入出力手段を備えたいわゆるコンピュータCによってその機能が実現されるものである。すなわち、メモリに格納されているラマンイメージング装置100用プログラムが実行され、各種機器が協業することによって、ラマンイメージング装置100は、図2に示すように、少なくとも測定データ記憶部2、範囲指定部3、判定部4、イメージ生成部5としての機能を発揮するものである。
このラマンイメージング装置100は、要すれば、測定データ記憶部2に記憶されている各測定点のスペクトル強度のうち、範囲指定部3により指定される波数範囲内において試料Sを構成するコピー用紙や墨汁において励起された蛍光の影響が強くできているものを判定部4が判定する。判定部4の判定結果に基づいて、イメージ生成部5は、蛍光の影響が強くできている測定点は用いず、それ以外の測定点で得られたスペクトル強度だけに基づいて試料Sにおける単層CNTのラマンイメージングデータを生成するように構成してある。
各部について詳述する。
測定データ記憶部2は、ラマン測定装置101で検出される試料Sの各測定点の測定データを記憶する。測定データは、測定位置指令部1Aにおいてステージ19に対して指示されている測定点の位置座標を示す位置データと、位置データに対応する測定点において光検出器18で検出されたスペクトル強度を示す強度データと、からなる。すなわち、ラマン測定装置101において測定点が変更されるごとに、測定データ記憶部2には、その測定点に対応する測定データが蓄積されることになる。
範囲指定部3は、測定されたスペクトル強度のうち、イメージ生成部5においてラマンイメージングのために用いられる波数範囲を指定するものである。第1実施形態では試料中における対象物質である単層CNTの直径ごとの分布をイメージングすることを目的としている。このため、範囲指定部3は、単層CNTのRBMに対応するラマンバンド中のスペクトル強度のみがイメージ生成部5において用いられるようにその波数範囲を指定する。RBMに対応するラマンスペクトルは、コピー用紙や墨汁により発生する蛍光よりも低い波数領域に発生するのでそのような蛍光による影響を低減できる。また、RBMは単層CNTに特有のラマンバンドであるため、RBM以外の波数領域のスペクトル強度を加味しなくても、単層CNTの分布を精度よくイメージングすることが可能である。言い換えると、単層CNT以外の対象物質の分布をイメージングしたい場合には、その対象物質に応じた特有のラマンバンドがあるならば、その波数領域に範囲指定部3が範囲を指定するようにしてもよい。
判定部4は、各測定点に対応する測定データを構成する強度データの示すスペクトル強度において、範囲指定部3が指定する指定スペクトル領域中の各波数の強度の値が、除外閾値以上かどうかを判定する。このように判定部4を構成することで、例えばRBMのラマンバンドの各波数では強度が除外閾値よりも小さく、RMBのラマンバンドよりも高い波数において除外閾値以上の強度が存在する場合でも、後述するイメージ生成部5において使用されなくなるといった問題が起きない。除外閾値は、ラマン測定装置101の光検出器18の飽和強度に基づいて設定してある。第1実施形態では、飽和強度よりも10%~20%小さい強度を除外閾値に設定している。なお、除外閾値は飽和強度に基づいて適宜設定すればく、この例に限られるものではない。
イメージ生成部5は、試料S中の各測定点に対応する測定データに含まれる強度データのうち、判定部4で1つの波数の強度でも除外閾値以上の場合には、その測定点の測定データを用いず、それ以外の測定データに基づいて、試料Sのラマンイメージングデータを生成する。
具体的には、イメージ生成部5は、判定部4の判定結果に基づいてラマンイメージングデータを生成するのに用いる測定点の測定データを設定する設定部51と、設定部51の設定結果に基づいて一部の測定点の測定データについて解析し、その測定点における対象物質OBである単層CNTの有無、又は、単層CNTの量に関する値を出力する解析部52と、解析部52の解析結果に基づいてラマンイメージングデータを出力する出力部53と、を備えている。
設定部51は、記判定部4で除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析不使用点に設定する。また、判定部4で前記除外閾値以上の値の強度を示す強度データではないと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析使用点に設定する。例えば、設定部51は、各測定点に対応する測定データに対して、解析不使用点又は解析使用点のいずれであるかを示す識別子を付与する。
解析部52は、解析使用点に対応する測定データのみが入力される。解析部52に入力された測定データの強度データは、解析部52によって多変量解析が行われ、解析使用点に設定された測定点における単層CNTの有無、及び、単層CNTの存在数が出力される。多変量解析は、PCA、MCR、CLS等様々なものが用いられる。また、教師あり、教師なしいずれであっても構わない。
さらに解析部52は、強度データの示すスペクトル強度のうち、所定の波数以下のスペクトル強度だけに限定して、多変量解析を行い、試料S中の解析使用点における単層CNTの存在数を出力するようにしている。より具体的には、解析部52は、強度データのうち範囲指定部3により指定されている波数範囲内であるRBMのラマンバンド内のスペクトル強度だけを用いて多変量解析を行うように構成してある。言い換えると、強度データに含まれる全ての波数の強度を多変量解析には用いておらず、限定された波数領域の強度データだけで解析が行われる。第1実施形態では試料S中の対象物質OBである単層CNTを検出することを目的としているのでRBMのラマンバンドに対応する波数領域を多変量解析に用いている。すなわち、所定の波数は400cm-1に設定してある。
出力部53は、解析部52において使用された解析使用点の位置データと、解析部52で出力されるその解析使用点の単層CNTの存在数に応じた色を設定したラマンイメージングデータを出力する。なお、出力部53は解析不使用点に対応する位置については歯抜けデータとして取り扱い透明化処理する、あるいは、単層CNTが存在しない場合の色と同様に設定する。
このように構成されたラマンイメージングシステム200の動作について図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ラマン測定装置101によって試料Sの各測定点のスペクトル強度が測定される(ステップS1)。測定された測定点の位置と、その測定点で得られたスペクトル強度がラマンイメージング装置100の測定データ記憶部2に測定データとして記憶される(ステップS2)。具体的には、逐次ステージ19を移動させて試料Sの測定点に励起光が照射されるように移動させ、その時のスペクトル強度が測定され、測定データが測定データ記憶部2に取り込まれる。
次に範囲指定部3は、各強度データにおいて、判定部4及びイメージ生成部5において使用される波数範囲を指定する(ステップS3)。例えば、コンピュータの入力手段によってユーザにより入力された波数範囲に指定する。
測定点で得られた測定データの示すスペクトル強度について、判定部4は範囲指定部3により指定された波数範囲内の各波数の強度について除外閾値以上かどうかを判定する(ステップS4)。
判定部4が、1つの波数の強度だけでも除外閾値以上が有ると判定している場合には、設定部51は、その測定データに対応する測定点を解析不使用点に設定し、ラマンイメージングには使用しないようにする(ステップS5)。
一方、判定部4が、全ての波数の強度が除外閾値未満であると判定している場合には、設定部51はその測定データに対応する測定点を解析使用点に設定し、ラマンイメージングに使用するようにする(ステップS6)。
ここで、範囲指定部3、判定部4、設定部51による動作を簡単な例でさらに説明する。図4(a)は試料の一部の領域で1~9までの測定点があることを示し、図4(b)は1~9までの測定点でそれぞれ得られたスペクトル強度を示す。図4(b)の2本の細線内で示される波数領域が波数指定部により指定されている領域であり、点線が除外閾値を示す。4番の強度スペクトルは、RBMのラマンバンド外の領域で除外閾値を超えているが、範囲指定部3により指定された波数範囲では除外閾値を超えている強度は無いので4番の測定点で得られた測定データは、イメージ生成部5で使用されることになる。逆に1番、3番、5番の測定点については範囲指定部3により指定された波数範囲内で除外閾値以上の強度があるので、イメージ生成部5において使用されない。
解析部52には、解析使用点に設定されて、除外されなかった測定点についてのみ多変量解析を行い、その測定点における単層CNTの有無、又は、その存在量を示す値を出力する(ステップS6)。ここで、解析部52は、各解析使用点に対応する出力データのうち、所定の波数以下の領域のデータのみを多変量解析する。なお、解析使用点に指定されて多変量解析されるスペクトル強度データの一例を図5に示す。図5のスペクトルに示すように、400cm-1以下の波数領域にある単層CNTのRBMに対応するラマンバンドが含まれる領域のみが多変量解析の対象となる。400cm-1以下の波数領域において蛍光の影響がほとんどなく、RBMに対応するスペクトルがほぼ表れている。なお、400cm-1よりも大きい波数においてスペクトル強度が大きくなっている部分は、試料Sを構成するコピー紙又は墨汁において励起された蛍光の影響で強度が除外閾値内で大きくなっている部分である。この400cm-1よりも大きい波数領域の強度は多変量解析においては無視され使用されない。
出力部53は、解析部52の解析結果に基づき、解析使用点については単層CNTの量に応じた色を設定した画像を示すラマンイメージングデータを出力する(ステップS7)。ここで、解析不使用点については多変量解析結果が存在しないので、例えば単層CNTが存在しない場合の色が設定されている。このように試料Sの測定領域全体について単層CNTの存在量に応じた色分けがされた画像を示すラマンイメージングデータが生成され、ディスプレイに表示される。
次に、第1実施形態のラマンイメージング装置100、及び、ラマンイメージングシステム200によって、試料Sにおける単層CNTの分布をイメージングした実験結果について示す。図6(a)は試料Sを示す光学顕微鏡写真であり、図6(b)はコピー用紙、単層CNT、墨汁のそれぞれからどのようなラマンスペクトルが表れるかについて実測した結果を示す。なお、グラフ中において左端部分がRBMのラマンバンドに対応する部分であり範囲指定部3により指定される波数領域である。
図7に示すように第1実施形態のラマンイメージング装置100、及び、ラマンイメージングシステム200によれば、コピー用紙上の墨汁のさらに上に塗布された単層CNTを含むインクの部分だけがラマンイメージングできていることが分かる。また、単層CNTで不服されている領域からは蛍光が発生していないことも分かる。
このように構成された第1実施形態のラマンイメージング装置100、及び、ラマンイメージングシステム200によれば、墨汁と単層CNTを含むインクのように黒色で同色の関係にあり、目視では識別できないようなものであっても、単層CNTが塗布されている部分の形状をラマンイメージングデータで明確に得ることができる。
このように明確な単層CNTが塗布されている領域の像を得られているのは、測定光がラマンスペクトルとコピー紙又は墨汁の蛍光が励起光により励起されていてもそのピークの影響が強く出ている測定点については解析されず、ラマンイメージに使用されていないからである。
また、単層CNTのRBMに対応するラマンバンドが含まれとともに、蛍光が発生しにくい低波数領域の強度データで多変量解析を行っていることも、試料Sにおいて単層CNTの塗布されている部分のみの像を明確に得ることに寄与している。
さらに、単層CNTの直径の逆数はRBMのラマンバンドにおけるピーク波数と比例しているので、多変量解析によって、紙や墨汁の上にある単層CNTの直径ごとの分布を示すラマンイメージングデータも得ることも可能である。
単層CNTは、製造方法によって直径の分布が固有となる性質があるので、単層CNTの直径ごとの分布がイメージングできれば、単層CNTを含むインクが同じ製造ロットで製造されたものかどうかについても識別できる。さらに、単層CNTの直径制御合成技術が進歩し、直径分布を自由に制御できれば、単層CNTを含んだインクが塗布された部分自体を固有の識別タグとして用いることが可能となる。すなわち、単層CNTを含んだインクの直径分布を記録したデータベースを作成しておき、第1実施形態のラマンイメージングシステム200等で印刷されている単層CNTの直径分布を取得すれば、異動識別を実現できる。
また、単層CNTを含んだインクは様々な形状に印刷することができるので、バーコードやQRコード(登録商標)等の上にさらに単層CNTを含むインクを塗布し、識別タグとして併用できる。
また、励起光が可視域の波長であれば、黒色の単層CNTの少なくとも一部の成分共鳴ラマン現象を起こし、単層CNTのRBMに対応するラマンバンドを得ることが可能である。したがって、例えば蛍光によるイメージングのようにラマン測定装置101の光源11について特定波長の光源11にする必要がない。
さらに、試料Sを構成するコピー紙又は墨汁の蛍光が各測定点においてどのような強度で発生しているかについては特定しなくても、試料中の対象物質が明瞭に表れるラマンイメージングデータを得ることができる。このため、従来のラマンイメージング装置100のように、蛍光のピークを特定するために特殊な光学系を用意したり、各測定点で蛍光のピークを特定できるような測定条件を設定したりする必要がない。
次に第2実施形態に係るラマンイメージング装置100、及び、ラマンイメージングシステム200について図6を参照しながら説明する。なお、第1実施形態で説明した部材に対応する部材には同じ符号を付すこととする。
第2実施形態のラマンイメージングシステム200は、ラマン測定装置101の構成が第1実施形態とは異なっている。
すなわち、図8に示すように、第2実施形態のラマン測定装置101はレイリーカットフィルタ14以降の構成が異なっている。具体的に、このラマン測定装置101は、レイリーカットフィルタ14を通過した測定光について単層CNTのRBMに対応する波長領域の光のみを通過させるバンドパスフィルタと、バンドパスフィルタを通過した測定光を集光する集光レンズ15と、集光レンズ15により集光された測定光の強度を検出する光検出器18としてCCDと、を備えている。具体的にはバンドパスフィルタは、400cm-1以下の波数領域の光のみが透過するように構成されている。
このように構成された第2実施形態のラマン測定装置101では、分光器が存在しないため、光検出器18で検出される強度は、単層CNTの直径によらず、RBM全体の強度をまとめた形で1つの強度となる。言い換えると、強度データが示すのがスペクトル強度ではなく、単一の強度となる。
また、RBMに対応する低波数領域では、そもそも試料Sを構成する紙や墨汁からの蛍光が発生しにくいので、得られる強度データにおける蛍光の影響をより低減できる。加えて、第1実施形態のように解析部52が、解析する波数領域を限定しなくても、自然と単層CNTのRBMに対応する波数領域の強度だけで解析を行い、各測定点に単層CNTが有るかないかを明確に示すラマンイメージングデータを得ることができる。
なお、第2実施形態でも単一の強度が除外閾値以上の場合には、判定部4及び設定部51の動作によってその測定点は解析不使用点に設定されるので、例えば単層CNTのインクの上にさらに蛍光を発生させる物質が付着している場合には、解析が行われず、単層CNTの有無については判定されない。したがって、第1実施形態と同様に第2実施形態のラマンイメージングシステム200でも、蛍光の影響を受けて、不正確なラマンイメージングが実施されるのを防ぐことができる。
その他の実施形態について説明する。
第1実施形態では、スペクトル強度の少なくとも1つの波数で除外閾値以上のものがある場合には、その強度データが得られた測定点を解析不使用点に設定していたが、例えば2つ以上の波数で除外閾値以上となった場合に解析不使用点に設定してもよい。
第1実施形態において、試料中の単層CNTをRBMに対応するラマンバンドでイメージングすることを目的とする場合には、判定部を省略し、RBMに対応するラマンバンドの波数領域のみで多変量解析を実施するようにしても構わない。このようなものであっても、RBMに対応するラマンバンドの波数領域では蛍光が発生しにくい、また、発生したとしても単層CNT自体に吸収されて測定光には表れないので、試料中における単層CNTの明確な像を得ることができる。
逆に、除外閾値を超える強度が測定された測定点が解析不使用点に設定されるように構成されているならば、測定されている全波数領域の強度を用いて多変量解析を行い試料中の単層CNTの有無や量に基づいたラマンイメージングデータを得てもよい。
試料については、細胞や生体組織等の生体試料やその他のものであってもよく、そのような試料中に含まれる対象物質の有無や量に応じたラマンイメージングデータを得てもよい。
判定部はラマン測定装置で測定された測定データが測定データ記憶部に記憶されてから除外閾値以上かどうかを判定するように構成されていたが、強度データのみが得られた時点で判定を行い、除外閾値以上の場合には測定データとして測定データ記憶部に記憶させないようにしてもよい。逆に、測定データが除外閾値以上の波数点を持っていても、その波数が範囲指定部により指定される指定波数領域以外であればデータ記憶部に記憶する。あるいは、指定波数領域まで、波数点を減らし、指定波数領域のスペクトル強度に対して、除外閾値以上の波数点を含むかどうかを判定しても良い。
励起光を試料に対して走査するには、ステージを用いるのではなく、励起光自体の照射位置を変更するように光源又は光学系を構成してもよい。試料の所定領域内に励起光を照射し、ワンショットで所定領域全体の測定光の強度が検出されるようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて各実施形態の一部同士を組み合わせたり、変形したりしても構わない。
200・・・ラマンイメージングシステム
100・・・ラマンイメージング装置
101・・・ラマン測定装置
11 ・・・・光源
18 ・・・光検出器
3 ・・・判定部
4 ・・・イメージ生成部
41 ・・・設定部
42 ・・・解析部
43 ・・・出力部

Claims (9)

  1. 試料中の測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を示す強度データに基づいて、試料のラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング装置であって、
    試料中の各測定点に対応する強度データの示す強度が、測定光の検出された光検出器の飽和強度に基づいて定められる除外閾値以上の値であるかどうかを判定する判定部と、
    試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するイメージ生成部と、
    試料中の各測定点について、試料中の測定点の位置を示す位置データ、及び、前記位置データの示す位置の測定点に対応する強度データからなる測定データを記憶する測定データ記憶部と、を備え、
    前記イメージ生成部が、
    前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析不使用点に設定し、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示す強度データではないと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析使用点に設定する設定部と、
    各解析使用点に対応する測定データのみが入力され、測定データ中の強度データの示すラマンスペクトルに基づいて解析し、各解析使用点における対象物質の有無又は量を出力する解析部と、
    前記解析部の解析結果に基づいて、ラマンイメージングデータを出力する出力部と、を備えたラマンイメージング装置。
  2. 強度データがスペクトル強度を示すものであって、
    スペクトル強度のうち、前記イメージ生成部で使用される波数範囲を指定する範囲指定部をさらに備え、
    前記判定部が、前記範囲指定部が指定した波数範囲内において、スペクトル強度中の各波数の強度が前記除外閾値以上の値であるかどうかをそれぞれ判定するように構成されている請求項1記載のラマンイメージング装置。
  3. 強度データがスペクトル強度を示すものであって、
    前記判定部が、スペクトル強度中の各波数の強度が前記除外閾値以上の値であるかどうかをそれぞれ判定するように構成されており、
    前記イメージ生成部が、試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定部で少なくとも1つの波数の強度が前記除外閾値以上の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するように構成されている請求項1又は2記載のラマンイメージング装置。
  4. 前記解析部が、強度データに基づいて多変量解析により解析するように構成された請求項1乃至3いずれかに記載のラマンイメージング装置。
  5. 強度データがスペクトル強度を示すものであって、
    前記イメージ生成部が、所定の波数以下のスペクトル強度だけに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するように構成されている請求項1乃至4いずれかに記載のラマンイメージング装置。
  6. 試料に対して光を照射する光源と、試料の各測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を検出する前記光検出器と、を具備するラマン測定装置と、
    請求項1乃至5いずれかに記載のラマンイメージング装置と、を備えたラマンイメージングシステム。
  7. 前記ラマン測定装置が、
    試料の各測定点で発生した測定光のうち、所定の波数以下のもののみが通過するフィルタをさらに備えた請求項6記載のラマンイメージングシステム。
  8. 試料中の測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を示す強度データに基づいて、試料のラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング方法であって、
    試料中の各測定点に対応する強度データの示す強度が、測定光の検出された光検出器の飽和強度に基づいて定められる除外閾値以上の値であるかどうかを判定する判定ステップと、
    試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定ステップで前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するイメージ生成ステップと、
    試料中の各測定点について、試料中の測定点の位置を示す位置データ、及び、前記位置データの示す位置の測定点に対応する強度データからなる測定データを記憶する測定データ記憶ステップと、を備え、
    前記イメージ生成ステップが、
    前記判定ステップで前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析不使用点に設定し、前記判定ステップで前記除外閾値以上の値の強度を示す強度データではないと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析使用点に設定する設定ステップと、
    各解析使用点に対応する測定データのみが入力され、測定データ中の強度データの示すラマンスペクトルに基づいて解析し、各解析使用点における対象物質の有無又は量を出力する解析ステップと、
    前記解析ステップの解析結果に基づいて、ラマンイメージングデータを出力する出力ステップと、を備えたラマンイメージング方法。
  9. 試料中の測定点で発生するラマン散乱光を含む測定光の強度を示す強度データに基づいて、試料のラマンイメージングデータを生成するラマンイメージング装置用プログラムであって、
    試料中の各測定点に対応する強度データの示す強度が、測定光の検出された光検出器の飽和強度に基づいて定められる除外閾値以上の値であるかどうかを判定する判定部と、
    試料中の各測定点に対応する強度データのうち、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データ以外の強度データに基づいて、ラマンイメージングデータを生成するイメージ生成部と、
    試料中の各測定点について、試料中の測定点の位置を示す位置データ、及び、前記位置データの示す位置の測定点に対応する強度データからなる測定データを記憶する測定データ記憶部と、としての機能をコンピュータに発揮させ、
    前記イメージ生成部が、
    前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示すと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析不使用点に設定し、前記判定部で前記除外閾値以上の値の強度を示す強度データではないと判定された強度データを含む測定データに対応する測定点を解析使用点に設定する設定部と、
    各解析使用点に対応する測定データのみが入力され、測定データ中の強度データの示すラマンスペクトルに基づいて解析し、各解析使用点における対象物質の有無又は量を出力する解析部と、
    前記解析部の解析結果に基づいて、ラマンイメージングデータを出力する出力部と、を備えるラマンイメージング装置用プログラム。
JP2017215976A 2017-11-08 2017-11-08 ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム Active JP7033888B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017215976A JP7033888B2 (ja) 2017-11-08 2017-11-08 ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017215976A JP7033888B2 (ja) 2017-11-08 2017-11-08 ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019086445A JP2019086445A (ja) 2019-06-06
JP7033888B2 true JP7033888B2 (ja) 2022-03-11

Family

ID=66762899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017215976A Active JP7033888B2 (ja) 2017-11-08 2017-11-08 ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7033888B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080228428A1 (en) 2007-03-16 2008-09-18 Karin Maria Balss System and method for the non-destructive assessment of the quantitative spatial distribution of components of a medical device
JP2015516847A (ja) 2012-04-13 2015-06-18 ベイカー アイディーアイ ハート アンド ダイアベーツ インスティテュート ホールディングス リミテッド アテローム斑の検出
JP2016510245A (ja) 2013-02-19 2016-04-07 ナショナル ユニヴァーシティー オブ シンガポール 診断装置及び方法
US20160290926A1 (en) 2013-03-21 2016-10-06 The University Of Nottingham Measurement of tissue structures
WO2017089727A1 (fr) 2015-11-27 2017-06-01 bioMérieux Procédé de détermination de la réaction d'un microorganisme à son exposition à un composé chimique

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080228428A1 (en) 2007-03-16 2008-09-18 Karin Maria Balss System and method for the non-destructive assessment of the quantitative spatial distribution of components of a medical device
JP2015516847A (ja) 2012-04-13 2015-06-18 ベイカー アイディーアイ ハート アンド ダイアベーツ インスティテュート ホールディングス リミテッド アテローム斑の検出
JP2016510245A (ja) 2013-02-19 2016-04-07 ナショナル ユニヴァーシティー オブ シンガポール 診断装置及び方法
US20160290926A1 (en) 2013-03-21 2016-10-06 The University Of Nottingham Measurement of tissue structures
WO2017089727A1 (fr) 2015-11-27 2017-06-01 bioMérieux Procédé de détermination de la réaction d'un microorganisme à son exposition à un composé chimique

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019086445A (ja) 2019-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5489469B2 (ja) 蛍光信号解析装置および蛍光信号解析方法
JP6676743B2 (ja) 分光画像データ処理装置および2次元分光装置
US20200300768A1 (en) Determination device, determination method, and determination program
US9377613B2 (en) Method and system for spectral unmixing of tissue images
Leigh et al. Method for assessing the reliability of molecular diagnostics based on multiplexed SERS-coded nanoparticles
JP5817369B2 (ja) スペクトル解析装置及び微小粒子測定装置、並びにスペクトル解析あるいはスペクトルチャート表示のための方法及びプログラム
JP6015735B2 (ja) 微小粒子測定装置
US20200232924A1 (en) Optical readers
JP5551907B2 (ja) 顕微鏡を用いて試料を撮像するための方法、顕微鏡、およびデータ記憶キャリア
JP7033888B2 (ja) ラマンイメージング装置、ラマンイメージングシステム、ラマンイメージング方法、及び、ラマンイメージング装置用プログラム
JP2018004594A (ja) 品質評価方法及び品質評価装置
US9594024B2 (en) Method for correcting a signal backscattered by a sample and associated device
JP2019207239A (ja) 品質評価方法及び品質評価装置
JP2007101476A (ja) ラマンスペクトル取得方法
US11555994B2 (en) Wide-field deep UV Raman microscope
JP6318026B2 (ja) 粒子検出装置及び粒子の検出方法
JP5629531B2 (ja) 色処理装置およびその方法
JP7429931B2 (ja) イメージセンサのスペクトルデータを処理する装置及びその方法
US9696203B2 (en) Spectral data processing apparatus, spectral data processing method, and recording medium
US12038383B2 (en) Method and system for identifying tissue type based on peak-fitted parameters in high-wavenumber Raman spectrum
WO2016084315A1 (en) Data processing apparatus, spectral information acquisition apparatus, data processing method, program, and storage medium
JP7099324B2 (ja) がんの検査方法、がんの検査装置、検査プログラムおよびがんの検査システム
WO2015037055A1 (ja) 蛍光画像取得装置
Sowoidnich et al. Shifted excitation Raman difference spectroscopy for authentication of cheese and cheese analogues
JP2008151679A (ja) 試料分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201016

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7033888

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150