JP7033537B2 - 情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム Download PDF

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Description

本開示は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。さらに詳細には、放送波等における今後のデータ伝送規格として規格化が進められているMMT(MPEG Media Transport)フォーマットデータに含まれる様々な制御情報や属性情報等の管理情報を、現行のメディア記録や、転送用のデータフォーマットとして多く利用されているMPEG-2TSフォーマットデータ対応の管理情報に変換する処理を行う情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
現在、4K画像や8K画像等の放送等、高画質画像のデータ伝送を実現するための規格化が進められており、その一つとして、MMT(MPEG Media Transport)フォーマットを利用したデータ配信方式についての検討が進められている。
MMTフォーマットは、画像(Video)、音声(Audio)、字幕(Subtitle)等、例えば放送番組等のコンテンツを構成する符号化データを放送波やネットワークを介して伝送するためのデータ格納/転送方式(コンテナフォーマット/トランスポートフォーマット)を規定したものである。
MMTフォーマットは、画像(Video)、音声(Audio)、字幕(Subtitle)等のコンテンツのデータ格納/転送方式(コンテナフォーマット/トランスポートフォーマット)であり、例えば4K画像や8K画像、あるいは高ダイナミックレンジ(HDR:HighDynamic Range)画像等の次世代コンテンツの放送等に利用される予定となっている。
一方、現行の放送や、情報記録媒体(メディア)に対するコンテンツの記録用フォーマットとして、MPEG-2TSフォーマットが用いられている。
すなわち、例えば、現在、利用されているテレビ放送では、画像(Video)、音声(Audio)、字幕(Subtitle)等からなるコンテンツのデータ格納/転送方式(コンテナフォーマット/トランスポートフォーマット)として、MPEG-2TSフォーマットが用いられており、情報記録媒体(メディア)、例えばBD(Blu-ray(登録商標) Disc)やフラッシュメモリ等の情報記録媒体に対するデータ記録再生に適用されるフォーマットも、MPEG-2TSフォーマットである。
なお、BDを利用したデータ記録再生処理構成については、例えば特許文献1(特開2011-023071号公報)等に記載がある。
このように、MPEG-2TSフォーマットは、現行の多くのテレビ、記録再生装置、通信装置等、放送波やネットワークを介したデータ送受信を実行する機器や、情報記録媒体(メディア)を利用したデータ記録再生を行う機器など、様々な機器において多く用いられている一般的なフォーマットである。
なお、例えばネットワーク通信規格であるDLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)や、デジタルコンテンツの不正コピーを防止可能とした通信プロトコルであるDTCP-IP(Digital Transmission Content protection over Internet Protocol)等においても、MPEG-2TSフォーマットを利用したデータ通信処理の規格が規定されている。
このように、MPEG-2TSフォーマットは、現在、情報記録媒体(メディア)に対するデータ記録や、データ転送用フォーマットとして多くの機器で利用されている。
しかし、今後、放送局等から配信される番組コンテンツ等は、MPEG-2TSフォーマットとは異なるMMTフォーマットで配信される予定となっている。
今後、MMTフォーマットデータの再生、記録、送受信処理を可能とした再生記録装置や通信機器が普及していくものと考えられるが、現行の多くの再生機器や通信機器はMMTフォーマットデータを処理することができない。
従って、現行の機器において放送局からの配信コンテンツを利用可能とするためには、放送局等から配信されるMMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換してBDやフラッシュメモリ等の情報記録媒体に記録、あるいは他のネットワーク接続機器に再配信するといった処理を行うことが必要となる。
しかし、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するための具体的な処理については、現時点で明確に定められていないというのが現状である。
特開2011-023071号公報
本開示は、例えば、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、放送波等における今後のデータ伝送規格として規格化が進められているMMT(MPEG Media Transport)フォーマットデータに含まれる様々な制御情報や属性情報等の管理情報を、現行のメディア記録や、転送用のデータフォーマットとして多く利用されているMPEG-2TSフォーマットデータ対応の管理情報に変換する処理を行う情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1の側面は、
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を行う構成であり、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する情報処理装置にある。
さらに、本開示の第2の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
前記データ処理部が、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行し、
前記管理情報の記録処理において、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行する情報処理方法にある。
さらに、本開示の第3の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行させ、
前記管理情報の記録処理において、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットに変換する際に、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を過不足なく記録する構成が実現される。
具体的には、例えば、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換する処理において、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する。各フォーマット規定の管理情報のデータ形式が異なる場合、データ形式を、MPEG-2TSフォーマット規定のデータ形式に変換して記録する。
本構成により、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットに変換する際に、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を過不足なく記録する構成が実現される。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
本開示の処理を実行する情報処理装置の利用構成例について説明する図である。 情報処理装置の実行する処理について説明する図である。 MMTフォーマットについて説明する図である。 MMTフォーマットに従った画像データ格納構成例について説明する図である。 MPEG-2TSフォーマットについて説明する図である。 MPEG-2TSフォーマットについて説明する図である。 MMTフォーマットデータを、MPEG-2TSフォーマットデータに変換する処理例について説明する図である。 MMTフォーマットと、MPEG-2TSフォーマットにおける管理情報について説明する図である。 MMTフォーマットと、MPEG-2TSフォーマットにおける管理情報記録テーブルについて説明する図である。 MMTフォーマットに規定されたMPT(MMTパッケージテーブル)のデータ構成について説明する図である。 MPEG-2TSフォーマットに規定されたPMT(プログラムマップテーブル)のデータ構成について説明する図である。 MPT(MMTパッケージテーブル)に記録された管理情報に基づくPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報の記録処理例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報の記録処理の方式について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P1の一例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P1の一例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P2の一例について説明する図である。 フォーマット変換時のTS再多重化処理条件と管理情報の記録処理例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P3の一例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P4の一例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P5の一例について説明する図である。 PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P6の一例について説明する図である。 MPEG-2TSフォーマットに規定されたSIT(セレクション情報テーブル)のデータ構成について説明する図である。 MMTフォーマットデータの管理情報記録テーブルに記録された管理情報に基づくSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報の記録処理例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報の記録処理の方式について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S1の一例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S2の一例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S3の一例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S4の一例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S5の一例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S6の一例について説明する図である。 SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S7の一例について説明する図である。 フォーマット変換を実行する情報処理装置の構成例についてを説明する図である。 管理情報本館部の構成と処理について説明する図である。 フォーマット変換時の管理情報の記録処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 フォーマット変換時の管理情報の記録処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 フォーマット変換時の管理情報の記録処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 フォーマット変換時の管理情報の記録処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 フォーマット変換時の管理情報の記録処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 本開示の処理に適用される報処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本開示の情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行なう。
1.通信システムの構成例について
2.MMT(MPEG Media Transport)フォーマットについて
3.MPEG-2TSフォーマットについて
4.MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理について
5.フォーマット変換処理に際して実行するPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報の記録処理例について
6.フォーマット変換処理に際して実行するSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報の記録処理例について
7.フォーマット変換処理を実行する情報処理装置の構成について
8.情報処理装置の実行するフォーマット変換に伴う管理情報記録処理シーケンスについて
8-1.情報処理装置の実行するフォーマット変換に伴う管理情報記録処理シーケンスの全体シーケンスについて
8-2.プログラムマップテーブル(PMT)の生成処理シーケンスについて
8-3.セレクション情報テーブル(SIT)の生成処理シーケンスについて
9.情報処理装置の構成例について
10.本開示の構成のまとめ
[1.通信システムの構成例について]
まず、図1を参照して本開示の処理を実行する情報処理装置の一つの利用構成例である通信システムの例について説明する。
図1に示す情報処理装置30は、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)や、フラッシュメモリ、ハードディスク(HDD)などのメディアを装着し、これらの装着メディアに対するデータ記録処理や、装着メディアからのデータ再生処理、あるいは、他の機器に対するネットワークを介したデータ再配信等を実行する。
情報処理装置30がメディアに記録するデータや、他の機器に再配信するデータは、例えば放送局(放送サーバ)21や、データ配信サーバ22等の送信装置20の提供する送信コンテンツである。具体的には、テレビ局の提供する放送番組等である。
これらの送信コンテンツは、放送波、あるいはインターネット等のネットワークを介して送信装置20から情報処理装置30に送信される。
情報処理装置30は、例えばBDレコーダ31、テレビ32、PC33、携帯端末34等である、これらの情報処理装置は、例えば、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)41、HDD(ハードディスク)42、フラッシュメモリ43等の様々なメディアを装着し、これらのメディアに対するデータ記録処理や、メディアからのデータ再生処理を実行する。
さらに、情報処理装置30には、他の機器に対するデータ再配信を実行する装置も含まれる。例えばホームネットワークを介したデータ送信を実行するホームサーバ等の機器も含まれる。
送信装置20から情報処理装置30に対して送信されるデータは、MMT(MPEG Media Transport)フォーマットに従ったMMTフォーマットデータ50である。
MMTフォーマットは、画像(Video)、音声(Audio)、字幕(Subtitle)等、コンテンツ構成データである符号化データを放送波やネットワークを介して伝送する際のデータの格納方式や伝送方式を規定している。いわゆるコンテナフォーマットやトランスポートフォーマットを規定している。
送信装置20は、コンテンツデータを符号化し、符号化データおよび符号化データのメタデータを含むデータファイルを生成し、生成した符号化データをMMTにおいて規定されるMMTP(MMT Protocol)パケットに格納して、MMTフォーマットデータ50を生成して放送波、またはネットワークを介して送信する。
送信装置20が情報処理装置30に提供するMMTフォーマットデータ50には、画像、音声、字幕等の再生対象データの他、番組ガイド等の案内情報や通知情報、制御情報、属性情報等の様々な管理情報が含まれる。
情報処理装置30は、送信装置20から受信したMMTフォーマットデータをBD41、HDD(ハードディスク)42、フラッシュメモリ43等の様々な情報記録媒体(メディア)に記録する。あるいは他の機器に再配信することができる。
MMTフォーマットデータ50を受信する情報処理装置30自身は、受信したMMTフォーマットデータを解釈して、再生処理や記録処理を行うことが可能であるが、情報処理装置30以外の現行の多くの機器は、MMTフォーマットデータに対する処理機能、例えばデータの記録、再生、通信等のデータ処理機能を有していない。
現在、情報記録媒体(メディア)に対するデータ記録や、データ転送用フォーマットとして多くの機器で利用されているフォーマットは、MPEG-2TSフォーマットである。
前述したように、例えばネットワーク通信規格であるDLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)や、デジタルコンテンツの不正コピーを防止可能とした通信プロトコルであるDTCP-IP(Digital Transmission Content protection over Internet Protocol)等において、MPEG-2TSフォーマットを利用したデータ通信処理の規格が規定されている。
このように、MPEG-2TSフォーマットは、現在、情報記録媒体(メディア)に対するデータ記録や、データ転送用フォーマットとして多くの機器で利用されており、現行の多くの再生機器や通信機器はMMTフォーマットデータを処理することができない。
図1に示す情報処理装置30は、MMTフォーマットを解釈して処理可能であっても、その他の多くの機器がMMTフォーマットの解釈ができないという現状において、情報処理装置30がMMTフォーマットデータを情報記録媒体(メディア)に記録しても、情報処理装置30以外の多くの機器は、その情報記録媒体(メディア)に記録されたMMTフォーマットデータを再生することができない。
また、情報処理装置30から、MMTフォーマットデータの再配信データを受信した機器においても、受信したMMTフォーマットデータの正しい再生や記録処理を行うことができなくなる。
MPEG-2TSフォーマットデータのみを処理可能な現行の機器で、今後、放送局から配信されるMMTフォーマットデータを利用するためには、情報処理装置30が、放送局等から配信されるMMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換してBDやフラッシュメモリ等の情報記録媒体に記録、あるいは他のネットワーク接続機器に再配信するといった処理を行うことが必要となる。
すなわち、図2に示すように、放送局21や、データ配信サーバ22等の送信装置20からMMTフォーマットデータ50を受信する情報処理装置30は、BDやフラッシュメモリ等の情報記録媒体(メディア)40に配信データを記録する場合、あるいは他機器に再配信する場合に、MMTフォーマットデータ50を、MPEG-2TSフォーマットデータ60に変換して記録、あるいは再配信を行うことが必要となる。
MMTフォーマットデータのまま記録処理や再配信を実行してしまうと、現行のBDプレーヤ等の再生装置、すなわち、MPEG-2TSフォーマットデータを再生するための再生プログラムを適用した再生処理を実行する再生装置では再生することができない。
なお、MMTフォーマットデータ50には、例えば、画像、音声、字幕等のコンテンツに関する制御情報や属性情報等の管理情報が多数、含まれる。
情報処理装置30は、これらの管理情報をMMTフォーマットデータ50から抽出して、MPEG-2TSフォーマットデータ60内に正しく記録することが必要となる。
画像、音声、字幕等のコンテンツに関する制御情報や属性情報等の管理情報をMPEG-2TSフォーマットに従った管理情報として記録して、情報記録媒体(メディア)に記録、あるいは再配信を実行することで、MPEG-2TSフォーマットデータのみ処理可能な現行の機器は、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を参照することが可能となり、MPEG-2TSフォーマットデータの再生、記録、転送等の処理を正しく行うことができる。
[2.MMT(MPEG Media Transport)フォーマットについて]
上述したように、送信装置20から情報処理装置30に対するデータ送信は、MMT(MPEG Media Transport)フォーマットに従って実行される。
MMTフォーマットは画像(Video)、音声(Audio)、字幕(Subtitle)等、コンテンツ構成データである符号化データを記録媒体(メディア)に格納、または放送波やネットワークを介して伝送する際の符号化データ等のデータ格納形式や伝送方式を規定したフォーマットである。
図3以下を参照して、MMT(MPEG Media Transport)フォーマットについて説明する。
図3は、MMTフォーマットのスタック・モデルを示す図である。
図3に示すMMTスタック・モデルにおいて、最下層には、物理レイヤ(PHY)がある。物理レイヤは、放送系の処理を行なうブロードキャスト(Broadcasting)レイヤと、ネットワーク系の処理を行なうブロードバンド(Broadband)レイヤに分割されている。
MMTは放送系、ネットワーク系の2つの通信網を利用した処理を可能としている。
物理レイヤ(PHY)の上位レイヤとして、TLV(Type Length Value)レイヤがある。TLVはIPパケットの多重化方式を規定したフォーマット規定レイヤである。複数のIPパケットが多重化されてTLVパケットとして送信される。TLV-SI(Signaling Information)は、TLVフォーマットに従ったシグナリング情報の伝送レイヤである。
シグナリング情報は、情報処理装置30側においてコンテンツ(番組)を受信するために必要となる設定情報や、番組ガイド等の案内情報や通知情報、制御情報等の管理情報によって構成される。
TLVレイヤで処理が生成されるTLVパケットに格納されるシグナリング情報がTLV-SIであり、MMTプロトコルに従って生成されるパケットであるMMTPパケットに格納されるシグナリング情報は最上位レイヤに示すMMT-SIである。
TLVレイヤ上には、UDP/IPレイヤが設定される。
UDP/IPレイヤは、詳細にはIPレイヤとUDPレイヤに分割可能であるが、IPパケットのペイロードにUDPパケットを格納する伝送を規定するレイヤである。
UDP/IPレイヤ上にMMTレイヤ、およびFile delivery methodレイヤ が設定される。
MMTPパケットをIPパケットに格納して送信する場合と、MMTPパケットを用いないデータ伝送方式であるFile delivery methodを利用してIPパケットとしてデータ送信する方式が併用可能な設定となっている。
MMTレイヤ上には、以下のレイヤが設定される。
画像符号化規格であるHEVC(High Efficiency Video Coding)に従った符号化画像データである画像(Video)データ、
音声符号化規格であるAAC(Advanced Audio Coding)に従った符号化音声データである音声(Audio)データ、
字幕符号化規格であるTTML(Timed Text Markup Language)に従った符号化字幕データである字幕(Subtitle)データ、
MMTPパケットを利用して送信されるシグナリング情報(MMT-SI)、
さらに、HTML5(Hyper Text Markup Language 5)に従って記述された様々なアプリケーション、
これらの各データがMMTPパケットに格納されて送信される。
シグナリング情報(MMT-SI)は、MMTPパケットで送信されるシグナリング情報であり、情報処理装置30側においてコンテンツ(番組)を受信するために必要となる設定情報や、番組ガイド等の案内情報や通知情報、制御情報等によって構成される。
なお、時刻情報(NTP:Network Time Protocol)は絶対時刻情報であり、UDPパケットに直接格納され送信される。
その他のデータ配信を行うデータサービス(Data service)、コンテンツダウンロード等(Contentdownload,etc.)がMMTと異なるファイル配信メソッド(File delivery method)を利用して配信可能な構成を有している。
図3に示すように、画像、音声、字幕、さらに、様々な通知情報や制御情報を含むシグナリング情報(MMT-SI)やアプリケーションは、MMTPパケットによって送信される。
図4を参照してMMTPパケットの具体的構成例について説明する。
図4には以下の4種類のデータ構成例を示している。
(a)MPU(Media Presentation Unit)
(b)MMTPペイロート
(c)MMTPパケット
(d)TLVパケット
(d)TLVパケットが放送波を介して送信されるパケットであり、TLVパケットには、UDPヘッダ、IPヘッダ、TLVヘッダの各ヘッダ情報が設定される。TLVパケットは、データ種類ごとに個別のパケットとして設定される。
すなわち、1つのTLVパケットのTLVペイロードには、1つの種類のデータが格納される。具体的には、例えば、画像(V)、音声(A)、字幕(S)、MMTPパケットに格納するシグナリング情報(MMT-SI)、TLVパケットで送信されるシグナリング情報(TLV-SI)、これらいずれか一種類のデータが、個別のTLVパケットに格納される。
TLVパケットのペイロードであるTLVペイロートの一例が、図4(c)に示すMMTPパケットである。
図4(c)に示すMMTPパケットは、MMTPヘッダと、MMTPペイロードによって構成される。
1つのMMTPパケットのMMTPペイロードには、1つの種類のデータが格納される。具体的には、例えば、画像(V)、音声(A)、字幕(S)、MMTPパケットに格納するシグナリング情報(MMT-SI)、これらいずれか一種類のデータが、個別のMMTPパケットに格納される。
図4(a),(b)は、図4(c)に示すMMTPパケットのMMTPペイロードに格納される画像データの詳細構成を示している。
図4(b)は、図4(c)に示すMMTPパケット中、MMTPペイロードが画像データ(V)であるもののみを選択して示している。
図4(b)に示すMMTPペイロードは、ヘッダとデータユニットによって構成される。
データユニットには、図4(a)に示すように、画像データおよび、以下の各種のパラメータが格納される。
AU Delimiter(Access Unit Delimiter)
SPS(Sequence Parameter Set)
PPS(Picture Parameter Set)
SEIs(Supplemental Enhancement Information)
これらのパラメータは、画像表示に利用されるパラメータである。
図4(a)に示すMPU(Media Presentation Unit)は、MMTフォーマットにおける1つのデータ処理単位である。図4(a)に示す例は、画像データのMPUの例であり、いわゆる符号化、復号処理単位としてのGOP(Group of Pictures)と同じ単位である。
このように、例えば画像データは、図4(a)に示すように、MMTフォーマットにおいて規定されたパラメータと画像構成データに分割され、図4(b)に示すMMTPペイロードに格納され、図4(c)に示すMMTPパケットとして構成される。
さらに、MMTPパケットは、図4(d)に示すTLVパケットのペイロードとして設定されて、TLVパケットが放送波やネットワークを介して送信される。
なお、音声、字幕等の各データ、MMT-SIの各データについても、それぞれデータ種類単位のMMTPパケット、TLVパケットが設定されて送信される。
TLV-SIは、MMTPパケットに格納されることなくTLVパケットに格納されて送信される。
[3.MPEG-2TSフォーマットについて]
上述したMMTフォーマットは、例えば、今後、放送コンテンツとして配信が予定される4K,8K画像等の符号化データ等のデータ格納/転送方式(コンテナフォーマット/トランスポートフォーマット)を規定したフォーマットであり、今後、広く利用される予定となっている。
一方、現行の放送や、情報記録媒体に対するデータ記録用のデータ格納、伝送フォーマットとして、MPEG-2TSフォーマットが多く利用されている。
MPEG-2TSフォーマットも、MMTフォーマットと同様、画像(Video)、音声(Audio)、字幕(Subtitle)等、コンテンツ構成データである符号化データを記録媒体(メディア)に格納、または放送波やネットワークを介して伝送する際の符号化データ等のデータ格納形式(コンテナフォーマット)や伝送形式(トランスポートフォーマット)を規定したフォーマットである。
以下、このMPEG-2TSフォーマットについて説明する。
MPEG-2TSフォーマットは、ISO13818-1において標準化されたフォーマットであり、例えばBD(Blu-ray(登録商標) Disc)に対するデータ記録や、現在のデジタル放送等に用いられている。
図5以下を参照して、MPEG-2TSフォーマットをBD(Blu-ray(登録商標) Disc)に対して記録するケースについて説明する。
図5に示すように、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)に対して記録するケースのMPEG-2TSフォーマットは、以下の特徴を有する。
図5(A)に示すように、MPEG-2TSファイルは、整数個のアラインドユニット(Aligned unit)から構成される。
アラインドユニット(Aligned unit)の大きさは、6kB(=6144バイト(2048×3バイト))である。
アラインドユニット(Aligned unit)は、ソースパケットの第一バイト目から始まる。
図5(B)に示すように、ソースパケットは、192バイト長である。
図5(C)に示すように、一つのソースパケットは、TP_extra_headerとTSパケットから成る。TP_extra_headerは、4バイト長であり、またTSパケットは、188バイト長である。
図5(D)に示すように、TSパケットはヘッダ(TPヘッダ)とペイロード部を有する。1つのTSパケットのペイロードには画像、音声等、いずれか一種類のデータの符号化データ、あるいは属性情報等の制御情報が格納される。
図5(E)に示すように、TSパケットのヘッダ(TPヘッダ)にはペイロードのデータ種類を示すPID(パケットID)が記録される。
TSパケットのペイロードには画像や音声等の符号化データであるエレメンタリストリーム(ES)を格納したパケット(パケタイズドエレメンタリストリーム(PES))や、再生時間情報等を格納したPESヘッダ、コンテンツに対応する属性情報や制御情報等が格納される。
TSパケットのペイロードに格納される属性情報や制御情報等の管理情報は、具体的には、例えば、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)と呼ばれる情報である。
PSI/SIには、例えば、プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)や、セレクション情報テーブル(Selection Information Table)が含まれる。
プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)は、TSパケットのPIDとデータ種別の対応情報としてのマップを含む。TSパケットに対する処理を実行する情報処理装置は、まずPMTを参照して、画像、音声、字幕、その他の制御情報や属性情報等の管理情報とうのデータ種別対応のPIDを確認して、確認したデータ種別対応のPIDに基づいて、受信パケットをデータ種類別に分離し、それぞれのデータ種類に応じた処理を行なう。
セレクション情報テーブル(SIT:Selection Information Table)は、特定の選択された管理情報のみを記録したテーブルであり、MPEG-2TSを情報記録媒体に記録する場合、あるいは転送処理を行う場合に必要と判断される部分的なMPEG-2TSデータから構成されるパーシャルTSデータに対応した管理情報を記録したテーブルである。
プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)や、セレクション情報テーブル(SIT:Selection Information Table)の詳細構成については後段で説明する。
なお、図5(E)に示すように、TSパケットのヘッダ情報には、以下の各データが格納される。
(a)同期用バイト(Sync byte)
(b)トランスポートエラー識別子(Transport_error_indicator)
(c)ペイロードユニットスタート識別子(Payload_unit_start_indicator)
(d)トランスポートプライオリティ(Transport_priority)
(e)パケットID(PID)
(f)トランスポートスクランブリングコントロール(Transport scrambling control)
(g)アダプテーションフィールドコントロール(Adaptation field contrpl)
(h)コンティニュイティカウンタ(Continuity counter)
(i)アダプテーションフィールド(Adaptation field)
次に、図6を参照して、トランスポートストリームファイルの構成要素であるトランスポートパケット(TSパケット)に格納されるデータの例について説明する。
図6(D)トランスポートパケット(TSパケット)は、図5(D)に示すトランスポートパケット(TSパケット)に対応する。
TSパケットはヘッダ(TPヘッダ)とペイロード部を有する。1つのTSパケットのペイロードには画像、音声等、いずれか一種類のデータの符号化データ、あるいは属性情報等の制御情報が格納される。
図5(E)に示すように、TSパケットのヘッダ(TPヘッダ)にはペイロードのデータ種類を示すPID(パケットID)が記録される。
TSパケットのペイロードには画像や音声等の符号化データであるエレメンタリストリーム(ES)を格納したパケット(パケタイズドエレメンタリストリーム(PES))や、再生時間情報等を格納したPESヘッダ、コンテンツに対応する属性情報や制御情報等が格納される。
前述したように、TSパケットのペイロードに格納される属性情報や制御情報等の管理情報は、具体的には、例えば、PSI/SI(Program Specific Information)と呼ばれる情報である。
前述したように、PSI/SIには、例えば、プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)や、セレクション情報テーブル(SIT:Selection Information Table)が含まれる。
[4.MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理について]
次に、図7以下を参照して、図1、図2に示した情報処理装置30が実行するMMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理の一例について説明する。
図7には、情報処理装置30の実行するフォーマット変換処理の一例を示している。
情報処理装置30は、例えば放送サーバ(放送局)21等の送信装置20から受信したMMTフォーマットデータ50を入力する。このMMTフォーマットデータ50は、先に図3を参照して説明したMMTフォーマットデータである。
情報処理装置30は、このMMTフォーマットデータ50に基づいて、図7に示すパーシャルTSフォーマットデータ60を生成する。
パーシャルTSフォーマットデータは、情報記録媒体(メディア)に対する記録、あるいは再配信用のMPEG-2TSフォーマットデータとして規定されたフォーマットであり、デジタル放送の規格を規定する社団法人電波産業会(ARIB:Association of Radio Industries and Businesses)が策定したフォーマットである。
パーシャルTSフォーマットデータ60は、フルフォーマットのMPEG-2TSフォーマットデータから、画像、音声、字幕等の再生対象データと、これらの再生対象データの再生処理に必要となる制御情報等の管理情報を抽出して設定されたフォーマットであり、メディア記録や転送処理に適したデータ量を削減したフォーマットとして社団法人電波産業会(ARIB)が規定したフォーマットである。
図7に示すように、情報処理装置30は、MMTフォーマットデータ50に基づいて、このパーシャルTSフォーマットデータ60を生成する。
なお、図7に示す例は、フォーマット変換により、パーシャルTSフォーマットデータ60を生成する例であるが、MMTフォーマットデータ50に基づいて、フルフォーマットのMPEG-2TSフォーマットデータを生成する構成や、パーシャルTSフォーマットデータ60と異なるデータ構成を有するTSフォーマットデータを生成する場合にも本開示の処理は適用可能である。
すなわち、パーシャルTSフォーマットは、MPEG-2TSフォーマットの一形態であり、以下の説明におけるMPEG-2TSフォーマットは、パーシャルTSフォーマットも含むものである。
MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへのフォーマット変換において重要となる処理の一つに、MMTフォーマットデータ50に含まれる制御情報や、属性情報等の管理情報をパーシャルTSフォーマットデータ60等のMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として記録する処理である。
図8を参照して、MMTフォーマットデータ50に含まれる管理情報と、パーシャルTSフォーマットデータ60に含まれる管理情報について説明する。
図8に示す(1)MMTフォーマットデータには、(1)MMTフォーマットデータの下の(11)管理情報として示すように、管理情報の記録領域として以下の各領域が設定されている。
TLVシグナリング情報(TLV-SI)
MMTシグナリング情報(MMT-SI)
先に図3を参照して説明したように、シグナリング情報は、情報処理装置30側においてコンテンツ(番組等)を受信するために必要となる設定情報や、番組ガイド等の案内情報や通知情報、制御情報等の管理情報によって構成される。
TLVレイヤで処理が生成されるTLVパケットに格納されるシグナリング情報がTLVシグナリング情報(TLV-SI)であり、MMTプロトコルに従って生成されるパケットであるMMTPパケットに格納されるシグナリング情報は最上位レイヤに示すMMTシグナリング情報(MMT-SI)である。
図8(11)に示す2種類の管理情報(TLV-SI,MMT-SI)は、具体的には、図8(12)に示すように、複数のテーブル(TLV-NIT,MH-BIT,・・・,MPT,・・)によって構成される。
これらの複数のテーブルには、さらに、図8(13)に示すように、様々な管理情報が、記述子(Descriptor)として記録されている。
なお、記述子(Descriptor)は、例えば放送局の提供するコンテンツ(番組)に関する様々な管理情報の種類や内容等を規定したデータであり、各テーブルは、複数の様々な記述子(記述子1,2,3・・・)を記録可能な構成を有している。
記述子には、例えば以下のような記述子がある。
コンテンツ(番組)の提供主体を示す放送局名を示す記述子(サービス記述子)、
コンテンツ(番組)の内容(出演者等)を示す記述子(コンテンツ記述子)
コンテンツ(番組)のコピー許容情報を示す記述子(コピー制御記述子)
コンテンツ(番組)の視聴許容年齢情報を示す記述子(パレンタル情報記述子)
なお、上記は記述子の一例であり、MMTフォーマットには、この他、多数の記述子が規定されており、各記述子対応の様々な管理情報がテーブルに記録される。
一方、パーシャルTS(MPEG-2TS)フォーマットデータには、図8(2)パーシャルTS(MPEG-2TS)フォーマットデータの下に、(21)管理情報として示すように、管理情報の記録領域として以下の各領域が設定されている。
番組構成情報(PSI)
サービス情報(SI)
先に図5、図6を参照して説明したように、TSパケットのペイロードには画像や音声等の符号化データであるエレメンタリストリーム(ES)を格納したパケット(パケタイズドエレメンタリストリーム(PES))や、再生時間情報等を格納したPESヘッダ、コンテンツに対応する属性情報や制御情報等が格納される。
TSパケットのペイロードに格納される属性情報や制御情報等の管理情報が、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)と呼ばれる情報である。
図8(22)に示すように、PSI/SIには、例えば、プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)や、セレクション情報テーブル(Selection Information Table)等のテーブルが含まれる。
さらに、これらの複数のテーブルには、さらに、図8(23)に示すように、様々な管理情報が、記述子(Descriptor)として記録されている。
この記述子(Descriptor)単位の管理情報記録構成は、MMTフォーマットにおける各テーブルの構成と同様である。
ただし、MMTフォーマットにおいて規定された記述子と、MPEG-2TSフォーマットにおいて規定された記述子とは完全に一致するものではない。
すなわち、例えば以下の設定の記述子が混在している。
(a)両フォーマットにおいて一致する定義を持つ記述子、
(b)両フォーマットにおいて類似する定義を持つ記述子、
(c)一方のフォーマットにおいてのみ定義された記述子、
図9は、MMTフォーマットと、MPEG-2TSフォーマット(またはパーシャルTSフォーマット)において規定されている管理情報を記録したテーブルの例を示した図である。
(1)MMTフォーマットには以下の管理情報記録テーブルが含まれる。
(12a)TLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)
(12b)MH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)
(12c)MH-SDT(サービス記述テーブル)
(12d)MH-EIT(イベント情報テーブル)
(12e)MH-TOT(タイムオフセットテーブル)
(12f)MPT(MMTパッケージテーブル)
(12a)TLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)は、TLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるテーブルであり、TLVストリームの組み合わせとチューニング情報を記録したテーブルである。
(12b)MH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、ネットワーク上のブロードキャスタの情報を記録したテーブルである。
(12c)MH-SDT(サービス記述テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、チャンネル名、放送事業者名等のチャンネル関連情報を記録したテーブルである。
(12d)MH-EIT(イベント情報テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、コンテンツ(番組等)の名称、放送日時、内容の説明など、コンテンツ関連情報を記録したテーブルである。
(12e)MH-TOT(タイムオフセットテーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、現在の日付、時刻情報等の日時関連情報を記録したテーブルである。
(12f)MPT(MMTパッケージテーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、コンテンツ(番組等)パッケージの構成要素となるアセット(画像、音声、字幕等)のリストや、位置などのパッケージ構成情報を記録したテーブルである。
一方、(2)MPEG-2TSフォーマットには以下の管理情報記録テーブルが含まれる。
(22a)PMT(プログラムマップテーブル)
(22b)SIT(セレクション情報テーブル)
(22a)PMT(プログラムマップテーブル)は、MPEG-2TSフォーマットに規定されたPSI(Program Specific Information)に含まれるテーブルであり、データ種別(PID単位)のデータ管理情報(制御情報、属性情報等)を記録したテーブルである。
このPMT(プログラムマップテーブル)の記録情報は、主にMMTフォーマットにおけるMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報に対応する。
(22b)SIT(セレクション情報テーブル)は、MPEG-2TSフォーマットに規定されたSI(Service Information)に含まれるテーブルであり、パーシャルTS(トランスポートストリーム)を生成した場合に利用されるデータ管理情報(制御情報、属性情報等)を記録したテーブルである。
このSIT(セレクション情報テーブル)の記録情報は、主にMMTフォーマットにおけるTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるTLV-NITと、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT、これらの記録情報に対応する。
[5.フォーマット変換処理に際して実行するPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報の記録処理例について]
次に、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理に際して、情報処理装置が実行するPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報の記録処理例について説明する。
図9を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマットに規定されたPSI(Program Specific Information)に含まれるPMT(プログラムマップテーブル)の記録情報は、主にMMTフォーマットにおけるMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報に対応する。
従って、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理に際して、情報処理装置は、MMTフォーマットのMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMPT(MMTパッケージテーブル)に記録された管理情報を読み取り、この管理情報をMPEG-2TSフォーマットに規定されたPSIに含まれるPMT(プログラムマップテーブル)の管理情報とてして記録する。
MMTフォーマットにおいて規定された管理情報記録テーブルの一つであるMPT(MMTパッケージテーブル)のデータ構成(シンタクス)を図10に示す。
図10には、MPTに記録されるデータのデータ構造、ビット数、表記を示している。
なお、表記中の「uimsbf」は「符号無し整数、最上位ビットが先頭」(unsigned integer most significant bit first)表記を意味する。
「bslbf」は、「ビット列、左ビットが先頭(bit string,left bit first)を意味する。
前述したように、MPT(MMTパッケージテーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、コンテンツ(番組等)パッケージの構成要素となるアセット(画像、音声、字幕等)のリストや、位置などのパッケージ構成情報を記録したテーブルである。
MPTには、図10に示すように、以下の各データ記録領域が設定されている。
(1)MMTパッケージ識別子(MMT_package_id_byte)
(2)第1記述子ループ(MPT記述子ループ)(MPT_descriptors_byte)
(3)アセットタイプ(asset_type)
(4)第2記述子ループ(アセット記述子ループ)(asset_descriptors_byte)
(1)MMTパッケージ識別子には、パッケージの識別子が記録される。パッケージとは例えば1つのコンテンツ(番組)であり、パッケージは画像、音声、その他の様々なパッケージ構成データによって構成される。
(2)第1記述子ループ(MPT記述子ループ)には、(1)MMTパッケージ識別子に記録された識別子によって特定されるパッケージに適用される管理情報が記録される。
(3)アセットタイプには、パッケージであるコンテンツ(番組)を構成するデータ要素、例えば画像、音声、字幕、アプリケーション等の種類を示す情報が記録される。
(4)第2記述子ループ(アセット記述子ループ)には、(3)アセットタイプに記録されたアセットタイプによって特定されるアセットに適用される管理情報が記録される。すなわちアセットタイプが画像であれば、画像対応の管理情報が記録される。アセットタイプが音声であれば音声対応の管理情報が記録される。
次に、図11を参照してMPEG-2TSフォーマットにおいて規定された管理情報記録テーブルの一つであるPMT(プログラムマップテーブル)のデータ構成(シンタクス)について説明する。
前述したように、PMT(プログラムマップテーブル)は、PSI(Program Specific Information)に含まれるテーブルであり、データ種別(PID単位)のデータ管理情報(制御情報、属性情報等)を記録したテーブルである。
PMTには、図11に示すように、以下の各データ記録領域が設定されている。
(1)プログラム識別子(Program_number)
(2)第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)(descriptor)
(3)ストリームタイプ(stream_type)
(4)第2記述子ループ(ES記述子ループ)(descriptor)
(1)プログラム識別子には、プログラムの識別子が記録される。プログラムとは例えば1つのコンテンツ(番組)であり、パッケージは画像、音声、その他の様々なパッケージ構成データによって構成される。
(2)第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)には、(1)プログラム識別子に記録された識別子によって特定されるプログラムに適用される管理情報が記録される。
(3)ストリームタイプには、プログラムであるコンテンツ(番組)を構成するデータ要素、例えば画像、音声、字幕、アプリケーション等の種類を示す情報が記録される。
(4)第2記述子ループ(ES記述子ループ)には、(3)ストリームタイプに記録されたストリームタイプによって特定されるES(エレメンタリストリーム)に適用される管理情報が記録される。すなわちストリームタイプが画像であれば、画像対応の管理情報が記録される。ストリームタイプが音声であれば音声対応の管理情報が記録される。
図10、図11を参照して説明したように、
MMTフォーマット対応の管理情報記録テーブルであるMPT、
MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報記録テーブルであるPMT、
これらのテーブルは、ほぼ同様の定義を持つ階層化された2つの管理情報記録ループを有し、各ループに、それぞれの階層に応じた管理情報を記録する構成となっている。
すなわち、MMTフォーマット、MPEG-2TSフォーマットのいずれも、以下の2つの階層別の記述子ループ、すなわち管理情報記録領域を有するテーブルとして構成されている。
(1)コンテンツ(番組)単位の管理情報を記録する第1記述子ループ
(2)データ種類単位の管理情報を記録する第2記述子ループ
ただし、前述したように、MMTフォーマットにおいて規定された記述子と、MPEG-2TSフォーマットにおいて記述子は、必ずしも一致する設定であるとは限らない。すなわち、以下の設定の記述子が混在している。
(a)両フォーマットにおいて一致する定義を持つ記述子、
(b)両フォーマットにおいて類似する定義を持つ記述子、
(c)一方のフォーマットにおいてのみ定義された記述子、
従って、例えば図7に示す情報処理装置30が、MMTフォーマットデータをパーシャルTSフォーマットのようなMPEG-2TSフォーマットに変換する場合、上記の(a)~(c)の各設定に応じて異なる処理を実行して、MPEG-2TSフォーマットデータに規定すべき管理情報を確実に記録することが必要となる。
図12以下を参照して情報処理装置30がフォーマット変換に際して実行する管理情報の記録処理例について説明する。
図12には、以下の2つのテーブルを並べて示している。
(1)MMTフォーマット規定のMPT(MMTパッケージテーブル)
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)
これらは、図10、図11を参照して説明したテーブルである。
図12は、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへのフォーマット変換を実行する情報処理装置が、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)に管理情報を記録する処理方式を説明する図である。
図9を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマット規定のPSIに含まれるPMT(プログラムマップテーブル)に記録するための管理情報の多くは、MTフォーマットにおけるMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報から取得することができる。
ただし、全てが一致するものではなく、様々な異なる方式を選択適用してMPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)に管理情報を記録することが必要となる。
図12、および図13は、この複数の方式について説明する図である。
図12、図13に示す方式P1~P3は、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子(descriptor)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である。
また、図12、図13に示す方式P4~P6は、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子(descriptor)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である。
これらの各方式について、図13を参照して説明する。
まず、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式P1~P3について説明する。
(管理情報記録方式P1)
方式P1は、MMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)中の第1記述子であるMPT記述子領域に記録された「MH-xxxx記述子」に対応した処理方式である。
なお、MPTに記録される「MH-xxxx記述子」は、MPEG-Hデータ関連の管理情報である。
方式P1は、MPTの第1記述子であるMPT記述子領域に記録された「MH-xxxx記述子」を、MPEG-2TSフォーマットで定義された記述子形式、具体的には例えば8ビットの記述子形式に変換し、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
(管理情報記録方式P2)
方式P2は、MPTの第1記述子であるMPT記述子領域に記録された「MH-xxxx記述子」に対応するMPEG-2TSフォーマットの記述子を新規に定義し、さらに、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
(管理情報記録方式P3)
方式P3は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理の実行態様に応じて、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する新たな記述子を生成して、PMTの第1記述子ループ(1stループ)に、その記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、これらの方式P1~P3における管理情報の記録先は、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)である。この第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)にはプログラム(番組等)単位の管理情報が記録される。
従って、方式P1~P2において、MMTフォーマットの管理情報格納テーブル(MPT)から取得する管理情報は、プログラム単位の管理情報となる。
次に、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(ES記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式P4~P6について説明する。
(管理情報記録方式P4)
方式P4は、MMTフォーマットのアセット記述子(第2記述子)の記録領域に記録された「MH-xxxx記述子」を、MPEG-2TSフォーマットで定義された記述子形式、具体的には例えば8ビットの記述子形式に変換し、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、PMT中の管理情報記録領域として選択する第2記述子ループ(2ndループ)のストリームタイプ(stream_type)は、元のMPT(MMT)のアセットタイプ(asset_type)と同等のストリームタイプ(stream_type)の位置に設定することが必要である。
(管理情報記録方式P5)
方式P5は、MMTフォーマットのアセット記述子(第2記述子)の記録領域に記録された「MH-xxxx記述子」に対応するMPEG-2TSフォーマットの記述子を新規に定義し、さらに、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、PMT中の管理情報記録領域として選択する第2記述子ループ(2ndループ)のストリームタイプ(stream_type)は、元のMPT(MMT)のアセットタイプ(asset_type)と同等のストリームタイプ(stream_type)の位置に設定することが必要である。
(管理情報記録方式P6)
方式P6は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理において生成したストリームに応じて、PMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する新たな記述子を生成して、そのストリームタイプ(Stream_type)に対応するPMTの第2記述子ループ(2ndループ)に新たな記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、これらの方式P4~P6における管理情報の記録先は、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(ES記述子ループ)である。この第2記述子ループ(ES記述子ループ)にはES(アエレメンタリストリーム)単位の管理情報が記録される。
従って、方式P4~P5において、MMTフォーマットの管理情報格納テーブル(MPT)から取得する管理情報は、ストリーム単位の管理情報となる。
このように、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式として、
PMTの第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式P1~P3、さらに、
PMTの第2記述子ループ(ES記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式P4~P6、
これらの記録方式がある。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、これらの各方式を、随時切り替えて、様々な管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)に記録する処理を行う。
次に、図14以下を参照して、図12、図13を参照して説明した複数の記録方式、すなわち、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の各記述子ループの記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式P1~P6の具体例について説明する。
(管理情報記録方式P1の具体例)
まず、図14を参照して管理情報記録方式P1の具体例について説明する。
方式P1は、MMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)中の第1記述子であるMPT記述子領域に記録された「MH-xxxx記述子」を、MPEG-2TSフォーマットで定義された記述子形式、具体的には例えば8ビットの記述子形式に変換し、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
図14には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMPTの記録情報であるMH-緊急情報記述子
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のPMTの記録情報である緊急情報記述子
なお、緊急情報記述子は、無線設備規則に規定される緊急警報信号に準じた信号の送受信や出力処理に関する管理情報であり、緊急警報放送を行う場合に用いられる。
MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへのフォーマット変換を実行する情報処理装置は、図14(1)に示すMPT(MMT)の記録情報であるるMH-緊急情報記述子を、図14(2)に示すPMT(MPEG-2TS)の記録情報である緊急情報記述子に変換して記録する。
具体的には、図14(a)に示すように、緊急情報記述子を示す記述子タグ(descriptor_tag)を、MPT(MMT)規定の16ビットデータ(0x8007)から、PMT(MPEG-2TS)規定の8ビットデータ(0xFC)に変換して記録する処理を行う。
なお、MMTフォーマットの記述子タグ(descriptor_tag)は16ビットデータとして規定されている。一方、MPEG-2TSフォーマットの記述子タグ(descriptor_tag)は8ビットデータとして規定されている。
従って、MMTフォーマットの記述子タグ(descriptor_tag)をそのまま、MPEG-2TSフォーマットの記述子タグ(descriptor_tag)としてコピーすることはできない。
図14に示す例は、MMTフォーマットにおいては、緊急情報を示す16ビットタグの記述子が定義されており、MPEG-2TSフォーマットにおいても同様の緊急情報を示す8ビットタグの記述子が予め定義されている例である。
このようにいずれのフォーマットにおいても同様の管理情報を示す記述子の定義が存在する場合は、その定義済みの記述子を利用する。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、
まず、MMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)中の第1記述子であるMPT記述子領域に記録された16ビットタグ記述子、すなわち緊急情報記述子と同様のMPEG-2TSフォーマットで定義された8ビットタグの緊急情報記述子を選択して、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する。
さらに、必要に応じて、MPT(MMTパッケージテーブル)中のMPT記述子領域に記録された緊急情報記述子対応の管理情報を読み出して、読み出した管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する。
次に、図15を参照して管理情報記録方式P1のもう1つの具体例について説明する。
図15には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMPTの記録情報であるコンテンツコピー制御記述子
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のPMTの記録情報であるデジタルコピー制御記述子
なお、コンテンツコピー制御記述子や、デジタルコピー制御記述子は、デジタル記録機器におけるコピー世代を制御する情報を示す記述子であり、デジタル記録が行われることが想定される場合に、例えば、放送局や著作権者がコピーに関する情報や、最大伝送レートをデジタル記録機器に伝えるために用いられる。
MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへのフォーマット変換を実行する情報処理装置は、図15(1)に示すMPT(MMT)の記録情報であるコンテンツコピー制御記述子を、図15(2)に示すPMT(MPEG-2TS)の記録情報であるデジタルコピー制御記述子として記録する。
具体的には、図15(a)~(c)に示す処理を実行する。すなわち、
(a)MPT(MMT)に記録された記述子タグ(descriptor_tag)を、MPT(MMT)規定の16bit(0x8038)から、PMT(MPEG-2TS)規定の8bit(0xc1)に変換して記録する。
(b)デジタル記録制御データ(digital_recording_control_data)については、MPT(MMT)の記録データが1世代のみコピー可の設定(b10)の場合、フォーマット変換データをメディアに記録(コピー)する場合、コピー禁止の設定(b11)に修正して記録する。
(c)コンポーネントタグ(component_tag)については、ストリーム識別子の置換内容に従ってタグ値を16ビット(MMT規定)から8ビット(MPEG-2TS規定)に変換して記録する。
このようにMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブル(MPT)に記録された管理情報が処理状況に応じて修正が必要なコピー制御情報等を含む管理情報である場合、情報処理装置は管理情報を修正し、修正した管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報としてMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブル(MPT)に記録する。
上述したように、方式P1は、MMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)中の第1記述子であるMPT記述子領域に記録された「MH-xxxx記述子」を、MPEG-2TSフォーマットで定義された記述子形式、具体的には例えば8ビットタグの記述子形式に変換し、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
(管理情報記録方式P2の具体例)
次に、図16を参照して管理情報記録方式P2の具体例について説明する。
方式P2は、MPTの第1記述子であるMPT記述子領域に記録された「MH-xxxx記述子」に対応するMPEG-2TSフォーマットの記述子を新規に定義し、さらに、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
この方式P2は、MPT(MMT)のみに規定された記述子タグ(descriptor_tag)の処理方式である。すなわち、MPT(MMT)のみに規定され、PMT(MPEG-2TS)には規定がない記述子タグ(descriptor_tag)についての管理情報記録方式である。
図16には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMPTの記録情報である緊急ニュース記述子等の管理情報
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のPMTの記録情報として新たに定義した緊急ニュース記述子等の管理情報
緊急ニュース記述子は、緊急ニュース速報、例えば緊急地震速報や、臨時ニュース、速報スーパー等の送受信や出力処理に必要な情報を規定した管理情報である。
緊急ニュース記述子は、MMTフォーマット規定のMPTには定義され、緊急ニュース対応の管理情報を記録することができる設定となっている。
しかし、MPEG-2TSフォーマット規定のPMTには、この緊急ニュース記述子の定義がなく、緊急ニュース対応の管理情報を記録する設定となっていない。
このような場合、フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MPT規定の記述子と同様の管理情報を示す新たなPMT(MPEG-2TS)規定の記述子を新たに生成してPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する。
具体的には、図16(a)に示すように、緊急ニュース記述子を示すMPT規定の16ビット記述子タグ(0x8040)に対応する新たなPMT(MPEG-2TS)規定の8ビット記述子タグ(例えば任意利用許容空きコード0x80~0xBFのいずれかを利用)を新たに生成して記録し、さらに、緊急ニュース対応の管理情報をMPTから取得して、PMTに記録する。
なお、MPEG-2TSフォーマットでは、様々な管理情報を示す記述子のコードとして複数の8ビットデータが予め規定されているが、0x80~0xBFの範囲のコードは、空きコードとして、自由な管理情報を対応付けて利用することが可能な設定となっている。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、0x80~0xBFの範囲のコード(8ビットデータ)から1つのコードを選択して、選択コードをMPT規定の記述子と同様の管理情報を示す新たなPMT(MPEG-2TS)規定記述子として設定することができる。
(管理情報記録方式P3の具体例)
次に、図17、図18を参照して管理情報記録方式P3の具体例について説明する。
方式P3は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理の実行態様に応じて、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する新たな記述子を生成して、PMTの第1記述子ループ(1stループ)に、その記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換して、情報記録媒体(メディア)に記録、あるいは再送信等の転送処理を実行する場合、例えばMMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等のデータの符号化態様を変更してMPEG-2TSフォーマットデータを構成するTSストリームデータ(再多重化データ)を生成することが可能である。
また、MMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等のデータの符号化態様を変更することなく、そのままMPEG-2TSフォーマットデータを構成するTSストリームデータ(再多重化データ)を生成することも可能である。
このようにMMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換して、情報記録媒体(メディア)に記録、あるいは再送信等の転送処理を実行する情報処理装置は、様々な符号化データを構成要素とするMPEG-2TSフォーマットデータを生成することが可能である。
情報処理装置は、フォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定する各管理情報記録テーブル(PMT等)に記録することが必要となる。
なお、フォーマット変換時に実行する画像、音声等の符号化処理態様は、変換処理を行う情報処理装置が決定可能であり、MMTフォーマットデータ中の管理情報記録テーブル(MPT等)には記録されていない。
従って、情報処理装置は、フォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を示す管理情報を新たに生成し、生成した管理情報が、符号化処理態様情報であることを示す新たな記述子とともに、MPEG-2TSフォーマットで規定する管理情報記録テーブル(PMT等)に記録する処理を実行する。
図17は、フォーマット変換時に実行可能な画像、音声等の符号化処理態様の例と、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブル(PMT/SIT)に記録する記述子、管理情報の具体例との対応関係を示す図である。
図17の項目(A)に示す、
(A)TS(トランスポートストリーム)再多重化処理条件
この項目(A)が、フォーマット変換時に実行可能な画像、音声等の符号化処理態様であり、以下の3つの例を示している。
(1)変換なしTS再多重化処理
(2)画像変換TS再多重化録処理
(3)画像音声変換TS再多重化処理
(1)変換なしTS再多重化処理は、MMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等の多重化ストリームデータから、画像、音声等を分離して、画像、音声の符号化態様を変更せず、そのままの符号化態様で、MPEG-2TSフォーマットを構成する画像、音声等を格納した多重化TSストリームを生成する処理である。
モード名は、MPEG-2TS for ISDB-S3 modeと呼ばれるべきであろう。
(2)画像変換TS再多重化録処理は、MMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等の多重化ストリームデータから、画像、音声等を分離して、画像のみ符号化態様を変更し、音声の符号化態様は変更せず、MPEG-2TSフォーマットを構成する画像、音声等を格納した多重化TSストリームを生成する処理である。
モード名は、MPEG-2TS for ISDB-S3 Transcode modeと呼ばれるべきであろう。
(3)画像音声変換TS再多重化処理は、MMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等の多重化ストリームデータから、画像、音声等を分離して、画像の符号化態様を変更し、さらに音声の符号化態様も変更して、MPEG-2TSフォーマットを構成する画像、音声等を格納した多重化TSストリームを生成する処理である。
モード名は、HDNV compatible TS modeと呼ばれる。
図17の項目(B)~(E)にはこれらの3種類の変換処理態様に応じた以下の各情報を記載している。
(B)画像ストリーム(Video ES)の変換処理態様
(C)音声ストリーム(Audio ES)の変換処理態様
(D)PMT(プログラムマップテーブル)に対する記述子等の設定例
(D1)PMT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定例
(D2)MT第2記述子ループ(2ndループ)の記述子等の設定例
(E)SIT(セレクション情報テーブル)に対する記述子等の設定例
(E1)SIT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定例
例えば、(1)変換なしTS再多重化処理の設定でフォーマット変換を実行する情報処理装置は、以下の処理を行う。
(B)画像ストリーム(Video ES)の変換処理態様は、MMT中の画像(VideoES)を変換せずにTS多重化処理を実行する態様とする。
(C)音声ストリーム(Audio ES)の変換処理態様は、MMT中の音声(AudioES)を変換せずにTS多重化処理を実行する態様とする。
(D1)PMT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定は、MMTからの直接的変換によるTSであることを示す記述子等の管理情報を記録する設定とする。
(D2)MT第2記述子ループ(2ndループ)の記述子等の設定は、MMTから直接的変換で作られた画像と音声(VideoES、AudioES)であることを示す記述子等の管理情報を記録する設定とする。
(E1)SIT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定は、パーシャルトランスポートストリーム記述子等の管理情報を記録する設定とする。
この管理情報には、例えばパーシャルTSの記録、転送に必要な情報を記録する設定とする。
また、(2)画像変換TS再多重化処理の設定でフォーマット変換を実行する情報処理装置は、以下の処理を行う。
(B)画像ストリーム(Video ES)の変換処理態様は、MMT中の画像(VideoES (HEVC 4K/8K等))を、2Kor4Kにサイズ変換し、HEVCorMPEG-4 AVCに変換(トランスコード)してTS多重化処理を実行する態様である。
(C)音声ストリーム(Audio ES)の変換処理態様は、MMT中の音声(AudioES)を変換せずにTS多重化処理を実行する態様である。
(D1)PMT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定は、MMTからの直接的変換によるTSであることを示す記述子等の管理情報を記録する設定とする。
(D2)MT第2記述子ループ(2ndループ)の記述子等の設定は、MMTからの画像変換によるTSであること示す記述子等の管理情報を記録する設定とする。
例えば、以下の記述子含む設定とする。
VideoES:HDMV_video_registration_descriptor,
Transcode_mode_registration_descriptor
なお、「HDMV_video_registration_descriptor」は、TSがMPEG-4AVCビデオストリームを含むことを示す記述子である。
「Transcode_mode_registration_descriptor」は、ESが変換(トランスコード)されていることを示す記述子である。
(E1)SIT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定は、パーシャルトランスポートストリーム記述子等の管理情報を記録する設定とする。
この管理情報には、例えばパーシャルTSの記録、転送に必要な情報を記録する設定とする。
また、(3)画像音声変換TS再多重化処理の設定でフォーマット変換を実行する情報処理装置は、以下の処理を行う。
(B)画像ストリーム(Video ES)の変換処理態様は、MMT中の画像(VideoES(HEVC 4K/8K等))を、2Kにサイズ変換し、MPEG-4 AVCに変換(トランスコード)してTS多重化処理を実行する態様である。
(C)音声ストリーム(Audio ES)の変換処理態様は、MMT中の音声(AudioES(MPEG-4 AAC 22.2ch等))を、2chまたは5.1chに変換し、AC-3に変換(トランスコード)してTS多重化処理を実行する態様となる。
(D1)PMT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定は、HDMV記述子等の管理情報を記録する設定とする。
具体的な記述子は、例えば、
HDMV_registration_descriptor
である。
なお、「HDMV_registration_descriptor」は、TSがHDMV-TS(BD-ROM互換)であることを示す記述子である。
(D2)MT第2記述子ループ(2ndループ)の記述子等の設定は、HDMV記述子を生成して管理情報とともに記録する設定とする。
具体的な記述子は、例えば、
VideoES:HDMV_video_registration_descriptor
AudioES:AC-3_registration_descriptor
である。
なお、「HDMV_video_registration_descriptor」は、TSがMPEG-4AVCビデオストリームを含むことを示す記述子である。
「AC-3_registration_descriptor」は、HDMV-TSが、AC-3音声ストリームを含むことを示す記述子である。
(E1)SIT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定は、パーシャルトランスポートストリーム記述子等の管理情報を記録する設定とする。
この管理情報には、例えばパーシャルTSの記録、転送に必要な情報を記録する設定とする。
情報処理装置は、このように、
(A)TS(トランスポートストリーム)再多重化処理条件
すなわち、フォーマット変換時に実行可能な画像、音声等の符号化処理態様が、
(1)変換なしTS再多重化処理
(2)画像変換TS再多重化録処理
(3)画像音声変換TS再多重化処理
上記(1)~(3)のいずれであるかによって、
図17(B)~(C)に示す画像、音声に対する処理を行い、
図17(D)~(E)に示すPMT、SITに対する記述子等の管理情報の記録処理を行う。
図18は、図17に示す表における、
(3)画像音声変換TS再多重化処理の設定でフォーマット変換を実行した場合の、
(D1)PMT第1記述子ループ(1stループ)の記述子等の設定例を示している。
すなわち、HDMV記述子等の管理情報の記録例、
HDMV_registration_descriptor
この記述子の具体例を示す図である。
なお、前述したように、「HDMV_registration_descriptor」は、TSがHDMV-TS(BD-ROM互換)であることを示す記述子である。
図18(a)に示すように、MMTフォーマットデータ中の画像(Video)、音声(Audio)等のストリームを、フォーマット変換(トランスコード)し、MPEG-2TSストリームの再多重化データを生成して、メディアに記録、または再配信する場合、新たに生成したMPEG-2TS対応のストリームに関する情報(フォーマット情報、フレームレート情報等)を記録する必要がある。
これらの情報は、MMTフォーマットの各テーブル(MPT等)に管理情報として記録されていないため、フォーマット変換を行った装置が、MPEG-2TSの管理情報記録用テーブル(PMT等)に記録するための新たな記述子と、管理情報を生成して記録する。
*記述子タグ(descriptor_tag)は、8ビットデータ(0x05)に設定する。例えば、ISO/IEC1318-1の規定コードに一致するコードを記録する。
*記述子長(descriptor_length)は4ビットに設定する。
*フォーマット識別子(format_identifier)は、0x48 44 4D 56に設定する。これは、HDMVを意味するASCIIコードに相当するコードを記録した例である。
次に、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(ES記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式P4~P6の具体例について説明する。
(管理情報記録方式P4の具体例)
図19を参照して管理情報記録方式P4の具体例について説明する。
方式P4は、MMTフォーマットのアセット記述子(第2記述子)の記録領域に記録された「MH-xxxx記述子」を、MPEG-2TSフォーマットで定義された記述子形式、具体的には例えば8ビットタグの記述子形式に変換し、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、前述したように、PMT中の管理情報記録領域として選択する第2記述子ループ(2ndループ)のストリームタイプ(stream_type)は、元のMPT(MMT)のアセットタイプ(asset_type)と同等のストリームタイプ(stream_type)の位置に設定することが必要である。
図19には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMPTの記録情報であるMH-ストリーム識別記述子
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のPMTの記録情報であるストリーム識別記述子
なお、ストリーム識別記述子に、コンテンツを構成するストリームの具体的仕様、例えば、画像の画素数、アスペクト比、フレームレート等のコンポーネント情報を参照するためのラベル(ストリーム識別子)等が記録される。
MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへのフォーマット変換を実行する情報処理装置は、図19(1)に示すMPT(MMT)の記録情報であるるMH-ストリーム識別記述子を、図19(2)に示すPMT(MPEG-2TS)の記録情報であるストリーム識別記述子に変換して記録する。
具体的には、図19(a)に示すように、ストリーム識別記述子を示す記述子タグ(descriptor_tag)を、MPT(MMT)規定の16ビットデータ(0x8011)から、PMT(MPEG-2TS)規定の8ビットデータ(0x52)に変換して記録する処理を行う。
前述したようにMMTフォーマットの記述子タグ(descriptor_tag)は16ビットデータとして規定され、MPEG-2TSフォーマットの記述子タグ(descriptor_tag)は8ビットデータとして規定されている。
図19に示す例は、MMTフォーマットにおいて、16ビットタグのストリーム識別記述子が定義されており、MPEG-2TSフォーマットにおいても同様の8ビットタグのストリーム識別記述子が予め定義されている例である。
このようにいずれのフォーマットにおいても同様の管理情報を示す記述子の定義が存在する場合は、その定義済みの記述子を利用する。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、
まず、MMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)中の第2記述子であるアセット記述子領域に記録された16ビットタグ記述子、すなわちストリーム識別記述子と同様のMPEG-2TSフォーマットで定義された8ビットタグのストリーム識別記述子を選択して、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する。
さらに、必要に応じて、MPT(MMTパッケージテーブル)中のMPT記述子領域に記録されたストリーム識別記述子対応の管理情報を読み出して、読み出した管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する。
なお、記述子等の管理情報の記録処理に際しては、前述したように、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)のストリームタイプ(stream_type)が、元のMMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)のアセットタイプ(asset_type)と同じタイプ(stream_type)であることを確認して行うことが必要である。
(管理情報記録方式P5の具体例)
次に、図20を参照して管理情報記録方式P5の具体例について説明する。
方式P5は、MMTフォーマットのアセット記述子(第2記述子)の記録領域に記録された「MH-xxxx記述子」に対応するMPEG-2TSフォーマットの記述子を新規に定義し、さらに、必要に応じて記録または再配信の条件に応じた修正を加え、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に、変換後の記述子と、その記述子対応の管理情報を記録する方式である。
図20には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMPTの記録情報である映像コンポーネント記述子等の管理情報
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のPMTの記録情報として新たに定義した映像コンポーネント記述子等の管理情報
映像コンポーネント記述子は、映像コンポーネントに関するパラメータや説明を規定した管理情報である。
映像コンポーネント記述子は、MMTフォーマット規定のMPTには定義され、映像コンポーネント対応の管理情報を記録することができる設定となっている。
しかし、MPEG-2TSフォーマット規定のPMTには、この映像コンポーネント記述子の定義がなく、映像コンポーネント対応の管理情報を記録する設定となっていない。
このような場合、フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MPT規定の記述子と同様の管理情報を示す新たなPMT(MPEG-2TS)規定の記述子を新たに生成してPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する。
具体的には、図20(a)に示すように、映像コンポーネント記述子を示すMPT規定の16ビット記述子タグ(0x8010)に対応する新たなPMT(MPEG-2TS)規定の8ビット記述子タグ(例えば任意利用許容空きコード0x80~0xBFのいずれかを利用)を新たに生成して記録し、さらに、映像コンポーネント対応の管理情報をMPTから取得して、PMTに記録する。
なお、MPEG-2TSフォーマットでは、様々な管理情報を示す記述子タグのコードとして複数の8ビットデータが予め規定されているが、0x80~0xBFの範囲のコードは、空きコードとして、自由な管理情報を対応付けて利用することが可能な設定となっている。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、0x80~0xBFの範囲のコード(8ビットデータ)から1つのコードを選択して、選択コードをMPT規定の記述子と同様の管理情報を示す新たなPMT(MPEG-2TS)規定記述子のタグとして設定することができる。
なお、この方式P5の処理においても、前述の方式P4と同様、記述子等の管理情報の記録処理に際しては、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)のストリームタイプ(stream_type)が、元のMMTフォーマットのMPT(MMTパッケージテーブル)のアセットタイプ(asset_type)と同じタイプ(stream_type)であることを確認して行うことが必要である。
(管理情報記録方式P6の具体例)
次に、図21を参照して管理情報記録方式P6の具体例について説明する。
方式P6は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理において生成したストリームに応じて、PMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する新たな記述子を生成して、そのストリームタイプ(Stream_type)に対応するPMTの第2記述子ループ(2ndループ)に新たな記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
この方式P6の処理は、先に、第1ループの管理情報記録方式として、図17、図18を参照して説明した方式P3の処理と同様の処理である。すなわち、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するフォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定する各管理情報記録テーブル(PMT等)に記録する処理である。
図21は、先に説明した図17の「(D2)MT第2記述子ループ(2ndループ)の記述子等の設定」の一例であり、例えば、
図17の
(2)画像変換TS再多重化録処理
(3)画像音声変換TS再多重化処理
これらのいずれかの設定で、フォーマット変換を実行した場合の画像対応の記述子を含む管理情報の記録例である。
この図21に示すデータを、PMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する。
図21に示すように、このデータには、ビテーオフォーマット、フレームレート、アスペクト比等の詳細データが記録される。
これらの情報は、フォーマット変換後のMPEG-2TSフォーマットデータに含まれる画像に関する情報である。
これらの情報は、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへの変換を行った情報処理装置が把握している情報であり、実行したフォーマット変換処理態様に応じて、図21に示す情報を、PMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する。
図21に示す例は、画像の例であるが、音声や字幕等についてもフォーマット変換態様に応じた情報を記録する。
なお、この方式P6の処理においては、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)のストリームタイプ(stream_type)が画像、音声、字幕のいずれであるかを確認し、そのストリームタイプに一致する画像、または音声、または字幕の管理情報を個別に記録することが必要である。
[6.フォーマット変換処理に際して実行するSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報の記録処理例について]
次に、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理に際して、情報処理装置が実行するSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報の記録処理例について説明する。
先に、図9を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマットに規定されたSI(Service Information)に含まれるSIT(セレクション情報テーブル)の記録情報は、主にMMTフォーマットにおけるTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるTLV-NITと、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT、これらの記録情報に対応する。
従って、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへのフォーマット変換処理に際して、情報処理装置は、MMTフォーマットのTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるTLV-NITと、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT、これらに記録された管理情報を読み取り、この管理情報をMPEG-2TSフォーマットに規定されたSIに含まれるSIT(セレクション情報テーブル)の管理情報とてして記録する。
次に、図22を参照してMPEG-2TSフォーマットにおいて規定された管理情報記録テーブルの一つであるSIT(セレクション情報テーブル)のデータ構成(シンタクス)について説明する。
前述したように、SIT(セレクション情報テーブル)は、SI(Service Information)に含まれるテーブルであり、パーシャルTS(トランスポートストリーム)対応の管理情報(制御情報、属性情報等)をデータ種別(PID単位)の情報として記録したテーブルである。
SITには、図22に示すように、以下の各データ記録領域が設定されている。
(1)第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)(descriptor)
(2)第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)(descriptor)
(1)第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)には、個々の伝送処理単位データに適用される管理情報が記録される。
(2)第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)には、個々のサービス(番組等)単位の管理情報が記録される。
このMPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の記録情報は、主にMMTフォーマットにおけるTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるTLV-NITと、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT、これらの記録情報に対応する。従って、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへの変換処理に際して、情報処理装置は、MMTフォーマットの各テーブル(TLV-NIT,MH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT)から管理情報を読み取り、この管理情報をMPEG-2TSフォーマットに規定されたSIT(セレクション情報テーブル)の管理情報とてして記録する。
ただし、前述したように、MMTフォーマットにおいて規定された記述子と、MPEG-2TSフォーマットにおいて記述子は、必ずしも一致する設定であるとは限らない。すなわち、以下の設定の記述子が混在している。
(a)両フォーマットにおいて一致する定義を持つ記述子、
(b)両フォーマットにおいて類似する定義を持つ記述子、
(c)一方のフォーマットにおいてのみ定義された記述子、
従って、例えば図7に示す情報処理装置30が、MMTフォーマットデータをパーシャルTSフォーマットのようなMPEG-2TSフォーマットに変換する場合、上記の(a)~(c)の各設定に応じて異なる処理を実行して、MPEG-2TSフォーマットデータに規定すべき管理情報を確実に記録することが必要となる。
図23以下を参照して情報処理装置30がフォーマット変換に際して実行する管理情報の記録処理例について説明する。
図23には、以下のテーブルを示している。
(1)MMTフォーマット規定のテーブル
(1a)TLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)
(1b)MH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)
(1c)MH-SDT(サービス記述テーブル)
(1d)MH-EIT(イベント情報テーブル)
(1e)MH-TOT(タイムオフセットテーブル)
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)
図23に示す方式S1~S3は、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子(descriptor)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である。
また、図23に示す方式S4~S7は、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子(descriptor)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である。
これらの各方式について、図24を参照して説明する。
まず、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式S1~S3について説明する。
(管理情報記録方式S1)
方式S1は、MMTフォーマットのTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)に記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)である伝送情報記述子ループに記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、先に図9を参照して説明したように、TLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)は、TLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるテーブルであり、TLVストリームの組み合わせとチューニング情報を記録したテーブルである。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、このTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)に記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)である伝送情報記述子ループに記録する。
(管理情報記録方式S2)
方式S2は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、先に図9を参照して説明したように、
MH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、ネットワーク上のブロードキャスタの情報を記録したテーブルである。
MH-SDT(サービス記述テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、チャンネル名、放送事業者名等のチャンネル関連情報を記録したテーブルである。
MH-EIT(イベント情報テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、コンテンツ(番組等)の名称、放送日時、内容の説明など、コンテンツ関連情報を記録したテーブルである。
MH-TOT(タイムオフセットテーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、現在の日付、時刻情報等の日時関連情報を記録したテーブルである。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、これらの各テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)である伝送情報記述子ループに記録する。
(管理情報記録方式S3)
方式S3は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理の実行態様に応じて、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する新たな記述子を生成して、SITの第1記述子ループ(1stループ)に、その記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、これらの方式S1~S3における管理情報の記録先は、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)である。この第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)には伝送情報単位の管理情報が記録される。
従って、方式S1~S2において、MMTフォーマットの管理情報格納テーブルから取得する管理情報は、伝送情報単位の管理情報となる。
次に、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式S4~S7について説明する。
(管理情報記録方式S4)
方式S4は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)であるサービス情報記述子ループに記録する。
なお、SIT中の管理情報記録領域として選択する第2記述子ループ(2ndループ)は、サービス(番組等)単位のループが設定され、サービス単位の情報を記録する設定となっている。従って管理情報記録処理を実行する情報処理装置は、記録する管理情報とサービスを対応付けて記録することが必要である。
(管理情報記録方式S5)
方式S5は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された「MH-xxxx記述子」をMPEG-2TS定義の記述子に変換して、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルに記録された「MH-xxxx記述子」を含む管理情報を、MPEG-2TSにおいて定義されている記述子に変換し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)であるサービス情報記述子ループに記録する。
(管理情報記録方式S6)
方式S6は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された「MH-xxxx記述子」に対応する新規のMPEG-2TS定義の記述子を生成し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
本例は、MMTフォーマット規定の記述子に対応するMPEG-2TSフォーマット規定の記述子が存在しない場合の例である。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルに記録された記述子に対応する新たなMPEG-2TS定義記述子を生成し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)であるサービス情報記述子ループに記録する。
(管理情報記録方式S7)
方式S7は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理において生成したストリームに応じて、SIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する新たな記述子を生成して、そのストリームタイプ(Stream_type)に対応するSITの第2記述子ループ(2ndループ)に新たな記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
なお、これらの方式S4~S7における管理情報の記録先は、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)である。この第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)にはサービス情報単位の管理情報が記録される。
従って、方式S4~S6において、MMTフォーマットの管理情報格納テーブルから取得する管理情報は、サービス情報単位の管理情報となる。
このように、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式として、
SITの第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式S1~S3、さらに、
SITの第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)の記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式である方式S4~S7、
これらの記録方式がある。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、これらの各方式を、随時切り替えて、様々な管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)に記録する処理を行う。
次に、図25以下を参照して、図23、図24を参照して説明した複数の記録方式、すなわち、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の各記述子ループの記録領域に対する記述子等の管理情報の記録方式S1~S7の具体例について説明する。
(管理情報記録方式S1の具体例)
まず、図25を参照して管理情報記録方式S1の具体例について説明する。
方式S1は、MMTフォーマットのTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)に記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)である伝送情報記述子ループに記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
図25には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるネットワーク識別記述子
なお、TLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)は、MMTフォーマットデータのTLVシグナリング情報(TLV-SI)に含まれるテーブルであり、TLVストリームの組み合わせとチューニング情報を記録したテーブルである。
ここには、サービス(番組等)の受信処理に必要となるネットワーク識別子(network_id)が記録されている。
MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへのフォーマット変換を実行する情報処理装置は、図25(1)に示すMMTフォーマット規定のTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)に記録されたネットワーク識別子(network_id)16ビットデータを、そのまま、図25(2)に示すSIT(MPEG-2TS)規定のネットワーク識別記述子(network_id)16ビットデータとして記録する処理を行う。
このようにMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブル(SIT)に記録された管理情報が処理状況に応じて修正が必要なネットワーク識別情報等を含む管理情報である場合、情報処理装置は管理情報を修正し、修正した管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報としてMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブル(SIT)に記録する。
(管理情報記録方式S2の具体例)
次に、図26を参照して管理情報記録方式S2の具体例について説明する。
方式S2は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
この方式S2は、MMT-SIのみに規定された記述子タグ(descriptor_tag)の処理方式である。すなわち、MMT-SIのみに規定され、SIT(MPEG-2TS)には規定がない記述子タグ(descriptor_tag)についての管理情報記録方式である。
図26には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMH-TOT(タイムオフセットテテーブル)の記録情報
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTSタイム記述子
なお、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、現在の日付、時刻情報等の日時関連情報を記録したテーブルである。
MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTSタイム記述子(PartialTS time descriptor)には、イベントの時間情報や送出時の時間情報が記述される。
これらの2つのデータは共通した管理情報を含み、フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-TOT(タイムオフセットテーブル)の記録情報を用いて、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTSタイム記述子(PartialTS time descriptor)の記録情報を生成する。
具体的には、例えば図26(a)に示すように、MMTフォーマットにおけるMH-TOTに記録された[JST_time]フィールドの40ビットデータ(日本標準時(JST)と修正ユリウス(MJD)による現在日付と現在時刻を含む)を、MPEG-2TS規定のSITのパーシャルTSタイム記述子の[JST_time]フィールドの40ビットデータとして記録する処理等を実行する。
(管理情報記録方式S3の具体例)
次に、図27を参照して管理情報記録方式S3の具体例について説明する。
方式S3は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理の実行態様に応じて、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(1stループ)に記録する新たな記述子を生成して、SITの第1記述子ループ(1stループ)に、その記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換して、情報記録媒体(メディア)に記録、あるいは再送信等の転送処理を実行する場合、例えばMMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等のデータの符号化態様を変更してMPEG-2TSフォーマットデータを構成するTSストリームデータ(再多重化データ)を生成することが可能である。
また、MMTフォーマットデータに含まれる画像、音声等のデータの符号化態様を変更することなく、そのままMPEG-2TSフォーマットデータを構成するTSストリームデータ(再多重化データ)を生成することも可能である。
このようにMMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換して、情報記録媒体(メディア)に記録、あるいは再送信等の転送処理を実行する情報処理装置は、様々な符号化データを構成要素とするMPEG-2TSフォーマットデータを生成することが可能である。
情報処理装置は、フォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定する各管理情報記録テーブル(SIT等)に記録することが必要となる。
なお、フォーマット変換時に実行する画像、音声等の符号化処理態様は、変換処理を行う情報処理装置が決定可能であり、MMTフォーマットデータ中の管理情報記録テーブル(MPT等)には記録されていない。
従って、情報処理装置は、フォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を示す管理情報を新たに生成し、生成した管理情報が、符号化処理態様情報であることを示す新たな記述子とともに、MPEG-2TSフォーマットで規定する管理情報記録テーブル(SIT等)に記録する処理を実行する。
この方式S3の処理は、先に、PMT(プログラムマップテーブル)の第1ループの管理情報記録方式として、図17、図18を参照して説明した方式P3の処理と同様の処理である。すなわち、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するフォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定する各管理情報記録テーブル(SIT等)に記録する処理である。
図27は、先に説明した図17の「(E)SIT(セレクション情報テーブル)に対する記述子等の設定」の一例である。
図17(E)には、TS再多重化処理条件(1)~(3)のいずれの場合も、パーシャルトランスポートストリーム記述子等の管理情報を記録すると規定している。
すなわち、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換した情報処理装置は、フォーマット変換後の画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定するSIT(セレクション情報テーブル)に記録する。
図27は、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTS記述子(Partial transport stream descriptor)の具体例である。なお、このパーシャルTS記述子(Partial transport stream descriptor)には、パーシャルトランスポートストリームを記録するために必要とされる情報が記録される。
図27に示すように、パーシャルTS記述子には、例えばピークレート(peak_rate)等のデータ記録フィールドが設定される。この情報は、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへの変換を行った情報処理装置が把握している情報であり、実行したフォーマット変換処理態様に応じたデータを記録する。
なお、一例として、例えばピークレート(peak_rate)については、BD-ROM対応の規定値として設定してもよい。この場合、BD-ROM互換のパケットの構成を有するとの判断が可能となる。
(管理情報記録方式S4の具体例)
次に、図28を参照して管理情報記録方式S4の具体例について説明する。
方式S4は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TS定義の記述子内容に反映し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
図28には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-EIT(イベント情報テーブル)
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTSタイム記述子
なお、MMTフォーマット規定のMH-EIT(イベント情報テーブル)は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるテーブルであり、コンテンツ(番組等)の名称、放送日時、内容の説明など、コンテンツ関連情報を記録したテーブルである。
また、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTSタイム記述子(PartialTS time descriptor)には、イベントの時間情報や送出時の時間情報が記述される。
これらの2つのデータは共通した管理情報を含み、フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-EIT(イベント情報テーブル)の記録情報を用いて、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるパーシャルTSタイム記述子(PartialTS time descriptor)の記録情報を生成する。
具体的には、例えば図28(a)に示すように、)MMTフォーマットにおけるMH-EITに記録された[start_time],[duration]フィールドの40ビット、24ビットデータを、MPEG-2TS規定のSITのパーシャルTSタイム記述子の[event_start_time],[duration]フィールドの40ビット,24ビットデータとして記録する処理等を実行する。
(管理情報記録方式S5の具体例)
次に、図29を参照して管理情報記録方式S5の具体例について説明する。
方式S5は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された「MH-xxxx記述子」をMPEG-2TS定義の記述子に変換して、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
図29には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-EIT(イベント情報テーブル)のMH-短形式イベント記述子
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報である短形式イベント記述子
なお、短形式イベント記述子は、イベント名や、そのイベントの短い記述をテキスト形式で表したデータ等によって構成される。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMH-EIT(イベント情報テーブル)のMH-短形式イベント記述子を示す記述子タグ(descriptor_tag)の16ビットデータ(0xF001)を、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報である短形式イベント記述子タグを示す8ビットデータ(0x4D)に変換して記録する処理等を行って、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報である短形式イベント記述子を生成する。
(管理情報記録方式S6の具体例)
次に、図30を参照して管理情報記録方式S6の具体例について説明する。
方式S6は、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、これらの各テーブルに記録された「MH-xxxx記述子」に対応する新規のMPEG-2TS定義の記述子を生成し、MPEG-2TSフォーマット規定のSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
図30には、以下の2つのデータを示している。
(1)MMTフォーマット規定のMMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報格納テーブルであるMH-EIT(イベント情報テーブル)の映像コンポーネント記述子
(2)MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報として新規定義した映像コンポーネント記述子
MMTフォーマット規定のMH-EIT(イベント情報テーブル)の映像コンポーネント記述子は、映像コンポーネントに関するパラメータ、説明等を含む記述子である。エレメンタリストリームを文字形式で表現するためにも利用される。
映像コンポーネント記述子は、MMTフォーマットでは定義され、MH-EIT(イベント情報テーブル)に管理情報を記録することができる設定となっている。
しかし、MPEG-2TSフォーマット規定のSITには、この映像コンポーネント記述子の定義がなく、映像コンポーネント対応の管理情報を記録する設定となっていない。
このような場合、フォーマット変換を実行する情報処理装置は、MMTフォーマット規定のMH-EIT(イベント情報テーブル)の映像コンポーネント記述子と同様の管理情報を示す新たなSIT(MPEG-2TS)規定の記述子を新たに生成してSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する。
具体的には、図30(a)に示すように、映像コンポーネント記述子を示すMPT規定の16ビット記述子(0x8010)に対応する新たなSIT(MPEG-2TS)規定の8ビット記述子(例えば任意利用許容空きコード0x80~0xBFのいずれかを利用)を新たに生成して記録し、さらに、映像コンポーネント対応の管理情報をMMTフォーマット規定のMH-EIT(イベント情報テーブル)から取得して、SITに記録する。
なお、前述したように、MPEG-2TSフォーマットでは、様々な管理情報を示す記述子のコードとして複数の8ビットデータが予め規定されているが、0x80~0xBFの範囲のコードは、空きコードとして、自由な管理情報を対応付けて利用することが可能な設定となっている。
フォーマット変換を実行する情報処理装置は、0x80~0xBFの範囲のコード(8ビットデータ)から1つのコードを選択して、選択コードをMPT規定の記述子と同様の管理情報を示す新たなSIT(MPEG-2TS)規定記述子として設定することができる。
(管理情報記録方式S7の具体例)
次に、図31を参照して管理情報記録方式S7の具体例について説明する。
方式S7は、フォーマット変換時に実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理において生成したストリームに応じて、SIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(2ndループ)に記録する新たな記述子を生成して、そのストリームタイプ(Stream_type)に対応するSITの第2記述子ループ(2ndループ)に新たな記述子と記述子対応の管理情報を記録する方式である。
この方式S7の処理は、先に、第1ループの管理情報記録方式として、図21を参照して説明した方式S3の処理と同様の処理である。すなわち、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するフォーマット変換時に実行した画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定する各管理情報記録テーブル(SIT等)に記録する処理である。
図31は、先に説明した図17の「(E)SIT(セレクション情報テーブル)に対する記述子等の設定」の一例である。
図17(E)には、TS再多重化処理条件(1)~(3)のいずれの場合も、パーシャルトランスポートストリーム記述子等の管理情報を記録すると規定している。
すなわち、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換した情報処理装置は、フォーマット変換後の画像、音声等の符号化処理態様を管理情報としてMPEG-2TSフォーマットで規定するSIT(セレクション情報テーブル)に記録する。
図31は、MPEG-2TSフォーマット規定のSITの記録情報であるスタッフ記述子(stuffing descriptor)の具体例である。なお、このスタッフ記述子(stuffing descriptor)は、前に符号化された記述子を無効にする処理や、テーブルのスタッフィングのためのダミー記述子の挿入処理のために利用される。
このスタッフ記述子(stuffing descriptor)に記録するための情報は、MMTフォーマットデータからMPEG-2TSフォーマットデータへの変換を行った情報処理装置が把握している情報であり、この把握情報に基づいてデータを記録する。
[7.フォーマット変換処理を実行する情報処理装置の構成と処理について]
次に、図32以下を参照して、MMTフォーマットデータを入力し、MPEG-2TSフォーマットデータに変換する処理を実行する情報処理装置の構成と処理について説明する。
なお、フォーマット変換後のMPEG-2TSフォーマットデータは、例えば、情報記録媒体(メディア)に記録される。あるいはネットワークを介して他の装置に再配信される。
図32は、MMTフォーマットデータを入力し、MPEG-2TSフォーマットデータに変換する処理を実行する情報処理装置300の構成を示す図である。
データ入力部301は、MMTフォーマットデータ331、すなわち画像データ、音声データ、字幕データ、さらに管理情報(TLV-SI,MMT-SI)等を含むMMTフォーマットデータ331を入力する。
データ入力部301は、MMTフォーマットデータ331を送信する例えば放送局やコンテンツサーバ等からの送信データを受信する受信部、あるいは、MMTフォーマットデータ331を記録したメディアからのデータ読み取りを実行するメディア読み取り部等によって構成される。
データ入力部301から入力するMMTフォーマットデータ331は、先に図3を参照して説明したデータフォーマットに従ったデータであり、例えばHEVC画像等の高精細画像データが含まれている。
MMTフォーマットデータ331は、制御部303の制御によって、記憶部304に格納される。
ユーザ入力部302は、例えばMPEG-2TSフォーマットデータへの変換処理開始要求等を入力する。
ユーザ入力部302から、フォーマット変換開始要求を入力すると、この入力をトリガとして、記憶部304に格納されたMMTフォーマットデータ331が、デマルチプレクサ(DeMUX)305に入力される。
デマルチプレクサ(DeMUX)305は、以下の処理を行う。
受信信号からのシグナリング情報(TLV-SI)の分離処理、
MMTPパケットのデータ種類に応じたパケット分離処理、具体的には、画像、音声、字幕、シグナリング情報(MMT-SI)の分離処理、
デマルチプレクサ(DeMUX)305によって分離されたシグナリング情報(TLV-SI)、およびシグナリング情報(MMT-SI)は、フォーマット変換部306の管理情報変換部314に入力される。
デマルチプレクサ(DeMUX)305によって分離された画像、音声、字幕は、それぞれ、データ種類に応じて、フォーマット変換部306の画像データ変換部311、音声データ変換部312、字幕データ変換部313に入力される。
画像データ変換部311は、データ入力部301が入力し、記憶部304に格納されたMMTフォーマットデータ331から、画像データを取得し、MPEG-2TSフォーマットにおいて規定されるストリームファイル格納用データを生成する。
音声データ変換部312は、データ入力部301が入力し、記憶部304に格納されたMMTフォーマットデータ331から、音声データを取得し、MPEG-2TSフォーマットにおいて規定されるストリームファイル格納用データを生成する。
字幕データ変換部313は、データ入力部301が入力し、記憶部304に格納されたMMTフォーマットデータ331から、字幕データを取得し、MPEG-2TSフォーマットにおいて規定されるストリームファイル格納用データを生成する。
管理情報変換部314は、データ入力部301が入力し、記憶部304に格納されたMMTフォーマットデータ331から、通知情報や制御情報等の管理情報を格納したシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)等の情報を取得し、MPEG-2TSフォーマットにおいて規定される管理情報であるPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を生成する。
なお、管理情報変換部314の構成と処理については、後段で、図33を参照して詳細に説明する。
マルチプレクサ(MUX)315は、画像データ変換部311、音声データ変換部312、字幕データ変換部313が変換した字幕、画像、音声各データ、さらに管理情報変換部314が生成した管理情報(PSI/SI)を入力し、これらのデータを格納したTS(トランスポートストリーム)ファイルを生成する。
フォーマット変換部306の生成したTS(トランスポートストリーム)ファイルデータを含むデータ、すなわちMPEG-2TSフォーマットデータ332は、制御部303の制御の下、出力バッファ307に格納され、その後、記録部308を介して情報記録媒体320に出力されて記録される。
あるいは、出力部309を介して他の情報処理装置に再配信される。
なお、これらのメディア記録、または再配信されるMPEG-2TSフォーマットデータ332は、例えば、先に図7(2)を参照して説明したパーシャルTSフォーマットデータである。
次に、図33を参照して、図32に示すフォーマット変換部306の管理情報変換部314の詳細構成と処理について説明する。
図33に示すように、管理情報変換部314は、MMT管理情報バッファ351、MMT管理情報(記述子)抽出部352、MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部353、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)生成部354、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)バッファ355を有する。
管理情報変換部314のMMT管理情報バッファ351は、デマルチプレクサ(DeMUX)305から、MMTフォーマットデータ中の管理情報、すなわちシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を格納する。
前述したように、デマルチプレクサ(DeMUX)305は、MMTフォーマットデータ331から画像、音声、字幕等の各データを格納したパケットや、通知情報や制御情報等の管理情報を格納したシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を取得し、データ種別のパケットに分類し、各パケットを、データ種類に応じて、フォーマット変換部306の画像データ変換部311、音声データ変換部312、字幕データ変換部313、管理情報変換部314に入力する。
管理情報変換部314のMMT管理情報バッファ351は、このデマルチプレクサ(DeMUX)305の分離データ中、管理情報、すなわちシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)のみを取得して格納する。
MMT管理情報(記述子)抽出部352は、管理情報バッファ351に格納されたMMTフォーマットに従ったシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)から管理情報を格納したテーブルを取得して、テーブルから様々な管理情報(記述子)を取得する。
管理情報を格納したテーブルは、具体的には、先に図9を参照して説明した以下のテーブルである。
(a)TLV-SIに含まれるTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)
(b)MMT-SIに含まれるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)
(c)MMT-SIに含まれるMH-SDT(サービス記述テーブル)
(d)MMT-SIに含まれるMH-EIT(イベント情報テーブル)
(e)MMT-SIに含まれるMH-TOT(タイムオフセットテーブル)
(f)MMT-SIに含まれるMPT(MMTパッケージテーブル)
MMT管理情報(記述子)抽出部352は、これらの各管理情報格納テーブルを取得して、テーブルから様々な管理情報(記述子)を取得する。
取得した管理情報(記述子)は、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)生成部354に入力される。
MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)生成部354は、MMT管理情報(記述子)抽出部352がMMTフォーマットデータの管理情報格納テーブルから取得した管理情報(記述子)に基づいて、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)を生成する。
このMMT管理情報(記述子)抽出部352の抽出した管理情報を適用した処理は、先に図13を参照して説明したPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P1,P2,P4,P5、および図24を参照して説明したSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S1,S2,S4,S5,S6に従った処理である。
すなわち、MMTフォーマットに従ったシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)に含まれる管理情報を利用して、MPEG-2TSフォーマットの管理情報(PSI/SI)として記録する方式である。
なお、この処理において、MMTフォーマットデータから抽出した一部の記述子や管理情報は必要に応じてMPEG-2TSフォーマットに適応した形式に修正される。
一方、MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部353は、MMTフォーマットに従ったシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)に含まれない管理情報であり、MPEG-2TSフォーマットの管理情報(PSI/SI)として記録する必要があるMPEG-2TS管理情報(記述子)を生成する。
具体的には、先に図13を参照して説明したPMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録方式P3,P6、および図24を参照して説明したSIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録方式S3,S7に従った処理である。
すなわち、MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部353は、フォーマット変換処理に際して実行するMPEG-2TSフォーマット規定のTS(トランスポートストリーム)の再多重化処理の実行態様に応じて、MPEG-2TSフォーマット規定のPMT(プログラムマップテーブル)や、SIT(セレクション情報テーブル)に記録するためのフォーマット情報等に関連する管理情報(記述子)を生成する。
MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部353の生成した管理情報(記述子)は、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)生成部354に入力される。
MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)生成部354は、MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部353が新たに生成した管理情報(記述子)に基づいて、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)を生成する。
MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部353の生成したMPEG-2TS管理情報(PSI/SI)は、MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)バッファ355に格納され、その後、マルチプレクサ315に出力される。
マルチプレクサ(MUX)315は、画像データ変換部311、音声データ変換部312、字幕データ変換部313が変換した字幕、画像、音声各データ、さらに管理情報変換部314が生成した管理情報(PSI/SI)を入力し、これらのデータを格納したTS(トランスポートストリーム)ファイルを生成する。
[8.情報処理装置の実行するフォーマット変換に伴う管理情報記録処理シーケンスについて]
次に、図32に示す情報処理装置300が実行するフォーマット変換処理において、主に管理情報変換部314が実行する処理、すなわち、MMTフォーマットデータからの管理情報(記述子)の取得と、MPEG-2TSフォーマットデータの管理情報(PSI/SI)の生成処理のシーケンスについて、図34以下に示すフローチャートを参照して説明する。
[8-1.情報処理装置の実行するフォーマット変換に伴う管理情報記録処理シーケンスの全体シーケンスについて]
まず、図34に示すフローチャートを参照して情報処理装置の実行するフォーマット変換に伴う管理情報記録処理シーケンスの全体シーケンスについて説明する。
なお、図34以下に示すフローに従った処理は、例えば情報処理装置の記憶部に格納されたプログラムに従って、プログラム実行機能を有するCPUを備えたデータ処理部(制御部)の制御の下で実行することができる。
まず、図34のフローに示す各ステップの処理について、順次、説明する。
(ステップS101)
まず、情報処理装置300は、ステップS101において、シグナリング情報(TLV-SI)を入力する。
データ入力部301を介して入力し、入力データは記憶部304に格納される。
(ステップS102)
次に、ステップS102において、情報処理装置300のデマルチプレクサ305は、入力したシグナリング情報(TLV-SI)のデータ分離処理を実行して、シグナリング情報(TLV-SI)からTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)を取得し、取得したTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)を管理情報変換部314のバッファ(MMT管理情報バッファ351)に格納する。
(ステップS103)
さらに、情報処理装置300は、ステップS103において、MMTPパケットを入力し、記憶部304に格納する。この入力データには画像データ、音声データ、字幕データ、さらに様々な管理情報を格納したシグナリング情報(MMT-SI)等が含まれる。
情報処理装置300のデマルチプレクサ305は、入力データを、画像、音声、字幕、およびシグナリング情報(MMT-SI)の各データに分離する処理を実行する。
(ステップS104)
次に、ステップS104において、情報処理装置300のデマルチプレクサ305は、分離したシグナリング情報(MMT-SI)を管理情報変換部314のバッファ(MMT管理情報バッファ351)に格納する。
(ステップS105)
次に、ステップS105において、情報処理装置300の管理情報変換部314は、MMT管理情報バッファ351に格納されたMMTフォーマットに従った管理情報であるシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を利用して、MPEG-2TSフォーマットに従った管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)を生成する。
なお、このPMT(プログラムマップテーブル)の生成においては、
シグナリング情報(MMT-SI)に含まれるMPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報を利用した処理を行う。
ただし、例えばTS(トランスポートストリーム)の再多重化条件に基づくTSのフォーマット情報等は、上記のMPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報を用いることなく管理情報を生成する。
すなわち、情報処理装置300が、情報処理装置300の実行するTS再多重化処理条件に従った管理情報(記述子等)を生成してPMTに記録する。
なお、このステップS105のPMT(プログラムマップテーブル)生成処理の詳細シーケンスについては、図35、図36を参照して後段で詳細に説明する。
(ステップS106)
次に、ステップS106において、情報処理装置300の管理情報変換部314は、MMT管理情報バッファ351に格納されたMMTフォーマットに従った管理情報であるシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を利用して、MPEG-2TSフォーマットに従った管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)を生成する。
なお、このSIT(セレクション情報テーブル)の生成においては、
シグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)に含まれる以下の管理情報記録テーブルを利用した処理を行う。
(a)TLV-SIに含まれるTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)
(b)MMT-SIに含まれるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)
(c)MMT-SIに含まれるMH-SDT(サービス記述テーブル)
(d)MMT-SIに含まれるMH-EIT(イベント情報テーブル)
(e)MMT-SIに含まれるMH-TOT(タイムオフセットテーブル)
ただし、例えばTS(トランスポートストリーム)の再多重化条件に基づくTSのフォーマット情報等は、上記のテーブルの記録情報を用いることなく、情報処理装置の実行するTS再多重化処理条件に従った管理情報(記述子等)を生成してSITに記録する。
なお、このステップS106のSIT(セレクション情報テーブル)生成処理の詳細シーケンスについては、図37、図38を参照して後段で詳細に説明する。
(ステップS107)
次に情報処理装置300は、ステップS107において、MPEG-2TSフォーマットデータの生成処理、すなわち画像、音声、字幕、管理情報(PSI/SI)を含むトランスポートストリーム(TS)の生成処理としてのTS再多重化処理を実行する。
この処理は、図32に示すマルチプレクサ(MUX)315の実行する処理である。
なお、ここで生成するMPEG-2TSフォーマットデータは、例えば先に図7(2)を参照して説明したパーシャルTSフォーマットデータである。
(ステップS108)
次に情報処理装置300は、ステップS108において、生成したMPEG-2TSフォーマットデータを出力バッファに格納する。
図32に示す出力バッファ307に生成したMPEG-2TSフォーマットデータを格納する。
(ステップS109)
次に情報処理装置300は、ステップS109において、出力バッファ307に格納したMPEG-2TSフォーマットデータを情報記録媒体(メディア)に対する記録処理、あるいは出力部を介して他の情報処理装置に対するデータ再配信を実行する。
[8-2.プログラムマップテーブル(PMT)の生成処理シーケンスについて]
次に、図34に示す全体処理フローのステップS105において実行するPMT(プログラムマップテーブル)生成処理の詳細シーケンスについて、図35、図36に示すフローチャートを参照して説明する。
なお、この図35、図36に示すフローに従った処理は、図32、図33に示す管理情報変換部314において実行される。
以下、各ステップの処理について、順に説明する。
(ステップS121)
まず、ステップS121において、図33に示すMMT管理情報バッファ351に新規のMPT(MMTパッケージテーブル)の入力があったか否かを判定する。
制御部303は、デマルチプレクサ305の処理、管理情報変換部314に対するデータ入力を常時、監視しており、制御部303がMMT管理情報バッファ351に新規のMPT(MMTパッケージテーブル)の入力があったか否かを判定する。
新規のMPT(MMTパッケージテーブル)の入力が検出されない場合は、待機状態に移行、すなわちステップS121の処理を継続して実行する。
新規のMPT(MMTパッケージテーブル)の入力があったと判定するとステップS122に進む。
(ステップS122)
次に、ステップS122において、管理情報変換部314は、MMT管理情報バッファ351からMPT(MMTパッケージテーブル)を取得し、MPT(MMTパッケージテーブル)の第1記述子ループ(MPT記述子ループ)から、管理情報(記述子)を読み取る。
この処理は、管理情報変換部314のMMT管理情報(記述子)抽出部352の実行する処理である。
先に図10~図12を参照して説明したように、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報記録テーブルであるMPT(MMTパッケージテーブル)は、以下の2つの記述子ループの階層構成を有する。
(1)第1記述子ループ(MPT記述子ループ)(MPT_descriptors_byte)
(2)第2記述子ループ(アセット記述子ループ)(asset_descriptors_byte)
第1記述子ループ(MPT記述子ループ)には、MMTパッケージ識別子によって特定されるパッケージに適用される管理情報が記録される。
また、第2記述子ループ(アセット記述子ループ)には、アセットタイプによって特定されるアセットに適用される管理情報が記録される。
ステップS122では、MPT(MMTパッケージテーブル)の第1記述子ループ(MPT記述子ループ)から、管理情報(記述子)を読み取る。
(ステップS123)
次に、ステップS123において、管理情報変換部314は、MPT(MMTパッケージテーブル)の第1記述子ループ(MPT記述子ループ)から読み取った管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)に変換する。
具体的には、例えば、MMTフォーマット規定の16ビットタグの記述子をMPEG-2TSフォーマット規定の8ビットタグの記述子に変換する処理を行う。
あるいは、MPEG-2TSフォーマットに規定されていない記述子である場合は、新たな記述子を生成する処理などを行う。
(ステップS124)
次に、ステップS124において、ステップS123で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第1ループ(プログラム記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、先に図10~図12を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)は、以下の2つの記述子ループの階層構成を有する。
(1)第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)
(2)第2記述子ループ(ES記述子ループ)
第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)には、プログラム単位の管理情報が記録される。
また、第2記述子ループ(ES記述子ループ)には、ストリーム単位の管理情報が記録される。
ステップS124では、ステップS123で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第1ループ(プログラム記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、ステップS123~S124の処理は、例えば先に図13~図21を参照して説明したPMTに対する管理情報記録処理中の方式P1,方式P2の処理に相当する処理である。
(ステップS125)
次に、ステップS125において、管理情報変換部314は、MMT管理情報バッファ351から取得したMPT(MMTパッケージテーブル)の第2記述子ループ(アセット記述子ループ)から、管理情報(記述子)を読み取る。
この処理は、管理情報変換部314のMMT管理情報(記述子)抽出部352の実行する処理である。
前述したように、MMTシグナリング情報(MMT-SI)に含まれる管理情報記録テーブルであるMPT(MMTパッケージテーブル)の第2記述子ループ(アセット記述子ループ)には、アセットタイプによって特定されるアセットに適用される管理情報が記録される。
ステップS125では、MPT(MMTパッケージテーブル)の第2記述子ループ(アセット記述子ループ)から、管理情報(記述子)を読み取る。
(ステップS126)
次に、ステップS126において、管理情報変換部314は、MPT(MMTパッケージテーブル)の第2記述子ループ(アセット記述子ループ)から読み取った管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)に変換する。
具体的には、例えば、MMTフォーマット規定の16ビットタグの記述子をMPEG-2TSフォーマット規定の8ビットタグの記述子に変換する処理を行う。
あるいは、MPEG-2TSフォーマットに規定されていない記述子である場合は、新たな記述子を生成する処理などを行う。
(ステップS127)
次に、ステップS127において、ステップS126で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第2ループ(ES記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、先に図10~図12を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(ES記述子ループ)には、ES(エレメンタリストリーム)単位の管理情報が記録される。
ステップS127では、ステップS126で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第2ループ(ES記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、ステップS126~S127の処理は、例えば先に図13~図21を参照して説明したPMTに対する管理情報記録処理中の方式P4,方式P5の処理に相当する処理である。
(ステップS131)
ステップS131~ステップS135の処理は、PMT(プログラムマップテーブル)に対する管理情報記録処理において、MMTフォーマットデータのシグナリング情報(MMT-SI)中のMPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報を利用しない処理のシーケンスである。
すなわち、TS(トランスポートストリーム)の再多重化条件に基づくTSのフォーマット情報等をPMT(プログラムマップテーブル)に記録する処理のシーケンスである。
すなわち、情報処理装置300は、MPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報を用いることなく、情報処理装置300の実行するTS再多重化処理条件に従った管理情報(記述子等)を生成してPMTに記録する。
このステップS131~S135の処理は、例えば先に図13~図21を参照して説明したPMTに対する管理情報記録処理中の方式P3,方式P6の処理に相当する処理である。
まず、ステップS131において、情報処理装置300は、情報処理装置の実行するMPEG-2TSフォーマットデータの再多重化条件を取得する。
具体的には、例えば先に説明した図17の項目(A)の(A)TS(トランスポートストリーム)再多重化処理条件、
この項目(A)が、フォーマット変換時に実行可能な画像、音声等の符号化処理態様であり、例えば、以下の3つの例がある。
(1)変換なしTS再多重化処理
(2)画像変換TS再多重化録処理
(3)画像音声変換TS再多重化処理
情報処理装置300は、ステップS131において、例えば、上記のどのタイプの多重化処理を実行するかを確認する。
(ステップS132)
次に、情報処理装置300は、ステップS132において、ステップS131で確認した再多重化条件に基づいて、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第1ループ(プログラム記述子ループ)に記録するための管理情報(記述子等)を生成する。
(ステップS133)
次に、ステップS133において、ステップS132で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子等)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第1ループ(プログラム記述子ループ)に記録する処理を行う。
この管理情報の具体例は、例えば先に図18を参照して説明した管理情報である。
(ステップS134)
次に、情報処理装置300は、ステップS134において、ステップS131で確認した再多重化条件に基づいて、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第2ループ(ES記述子ループ)に記録するための管理情報(記述子等)を生成する。
(ステップS135)
次に、ステップS135において、ステップS134で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子等)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第2ループ(ES記述子ループ)に記録する処理を行う。
この管理情報の具体例は、例えば先に図21を参照して説明した管理情報である。
[8-3.セレクション情報テーブル(SIT)の生成処理シーケンスについて]
次に、図34に示す全体処理フローのステップS106において実行するSIT(セレクション情報テーブル)生成処理の詳細シーケンスについて、図37、図38に示すフローチャートを参照して説明する。
なお、この図37、図38に示すフローに従った処理は、図32、図33に示す管理情報変換部314において実行される。
以下、各ステップの処理について、順に説明する。
(ステップS151)
まず、ステップS151において、図33に示すMMT管理情報バッファ351に新規のシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)の入力があったか否かを判定する。
制御部303は、デマルチプレクサ305の処理、管理情報変換部314に対するデータ入力を常時、監視しており、制御部303がMMT管理情報バッファ351に新規のシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)の入力があったか否かを判定する。
新規のシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)の入力が検出されない場合は、待機状態に移行、すなわちステップS151の処理を継続して実行する。
新規のシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)の入力があったと判定するとステップS152に進む。
(ステップS152)
次に、ステップS152において、管理情報変換部314は、MMT管理情報バッファ351からシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を取得し、これらのジナリング情報を構成する管理情報格納テーブルから、伝送情報関連の管理情報(記述子)を読み取る。
この処理は、管理情報変換部314のMMT管理情報(記述子)抽出部352の実行する処理である。
なお、セレクション情報テーブル(SIT)に格納するための管理情報を記録したシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を構成する管理情報格納テーブルは、先に図9、図23を参照して説明したように、以下の各テーブルである。
(a)TLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)
(b)MH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)
(c)MH-SDT(サービス記述テーブル)
(d)MH-EIT(イベント情報テーブル)
(e)MH-TOT(タイムオフセットテーブル)
ステップS152では、これらのテーブルから、伝送情報関連の管理情報(記述子)を読み取る。
(ステップS153)
次に、ステップS153において、管理情報変換部314は、上記のシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)を構成する管理情報格納テーブル(TLV-NIT,MH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT)から読み取った伝送情報関連の管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)に変換する。
具体的には、例えば、MMTフォーマット規定の16ビットタグの記述子をMPEG-2TSフォーマット規定の8ビットタグの記述子に変換する処理等を行う。
あるいは、MPEG-2TSフォーマットに規定されていない記述子である場合は、新たな記述子を生成する処理などを行う。
(ステップS154)
次に、ステップS154において、ステップS153で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の、
(1)第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)に対する記録データ、
(2)第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)に対する記録データ、
これらの各記述子ループに対する記録データの各々に分離する処理を実行する。
先に図22~図23を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)は、以下の2つの記述子ループの階層構成を有する。
(1)第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)
(2)第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)
第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)には、伝送情報単位の管理情報が記録される。
また、第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)には、サービス情報(番組等)単位の管理情報が記録される。
ステップS154では、ステップS153で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、
(1)伝送情報単位の管理情報については、第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)に対する記録データ、
(2)伝送情報単位の管理情報については、第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)に対する記録データ、
このように、管理情報を、各記述子ループに対する記録データの各々に分離する処理を実行する。
(ステップS155)
次に、ステップS155において、管理情報変換部314は、ステップS154において、第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)に対する記録データとして分離した伝送情報単位の管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第1ループ(伝送情報記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、ステップS155の処理は、例えば先に図24~図31を参照して説明したSITに対する管理情報記録処理中の方式S1,方式S2の処理に相当する処理である。
(ステップS156)
次に、ステップS156において、管理情報変換部314は、ステップS154において、第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)に対する記録データとして分離したサービス情報単位の管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第2ループ(サービス情報記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、先に図22~図23を参照して説明したように、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)には、サービス情報単位の管理情報が記録される。
ステップS156では、MPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子)を、サービス情報単位で、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第2ループ(サービス情報記述子ループ)に記録する処理を行う。
なお、ステップS156の処理は、例えば先に図24~図31を参照して説明したSITに対する管理情報記録処理中の方式S4,方式S5,方式S6の処理に相当する処理である。
(ステップS161)
ステップS161~ステップS165の処理は、SIT(セレクション情報テーブル)に対する管理情報記録処理において、MMTフォーマットデータのシグナリング情報(TLV-SI,MMT-SI)に含まれる管理情報記録テーブル(TLV-NIT,MH-BIT,MH-SDT,MH-EIT,MH-TOT)の記録情報を利用しない処理のシーケンスである。
すなわち、TS(トランスポートストリーム)の再多重化条件に基づくTSのフォーマット情報等をSIT(セレクション情報テーブル)に記録する処理のシーケンスである。
すなわち、情報処理装置300は、MPT(MMTパッケージテーブル)の記録情報を用いることなく、情報処理装置300の実行するTS再多重化処理条件に従った管理情報(記述子等)を生成してSITに記録する。
このステップS161~S165の処理は、例えば先に図24~図31を参照して説明したSITに対する管理情報記録処理中の方式S3,方式S7の処理に相当する処理である。
まず、ステップS161において、情報処理装置300は、情報処理装置の実行するMPEG-2TSフォーマットデータの再多重化条件を取得する。
具体的には、例えば先に説明した図17の項目(A)の(A)TS(トランスポートストリーム)再多重化処理条件、
この項目(A)が、フォーマット変換時に実行可能な画像、音声等の符号化処理態様であり、例えば、以下の3つの例がある。
(1)変換なしTS再多重化処理
(2)画像変換TS再多重化録処理
(3)画像音声変換TS再多重化処理
情報処理装置300は、ステップS161において、例えば、上記のどのタイプの多重化処理を実行するかを確認する。
(ステップS162)
次に、情報処理装置300は、ステップS162において、ステップS161で確認した再多重化条件に基づいて、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第1ループ(伝送情報記述子ループ)に記録するための伝送情報単位の管理情報(記述子等)を生成する。
(ステップS163)
次に、ステップS163において、ステップS162で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子等)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第1ループ(伝送情報記述子ループ)に記録する処理を行う。
この管理情報の具体例は、例えば先に図27を参照して説明した管理情報である。
(ステップS164)
次に、情報処理装置300は、ステップS164において、ステップS161で確認した再多重化条件に基づいて、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第2ループ(サービス情報記述子ループ)に記録するためのサービス情報単位の管理情報(記述子等)を生成する。
(ステップS165)
次に、ステップS165において、ステップS164で生成したMPEG-2TSフォーマット対応の管理情報(記述子等)を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)の第2ループ(サービス情報記述子ループ)に記録する処理を行う。
この管理情報の具体例は、例えば先に図31を参照して説明した管理情報である。
以上、図34~図38に示すフローを参照して、MMTフォーマットにおいて規定された管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報(PSI/SI)として記録する処理、および、TS多重化処理条件に応じた管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報(PSI/SI)として記録する処理シーケンスについて説明した。
これらの処理によって、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットに変換する際に、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を過不足なく記録することが可能となる。
例えば、MMTフォーマットにおいて規定された管理情報は、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報(PSI/SI)として記録され、またTS多重化条件に基づく各ストリームのフォーマット態様等の情報もMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報(PSI/SI)として記録されることになる。
これらの処理を行うことで、上記の管理情報(PSI/SI)を含むMPEG-2TSフォーマットデータをメディアから読み出して再生する装置が、MPEG-2TSフォーマットデータに対する再生処理のみ実行可能な装置であっても、正常なコンテンツ再生を行うことができる。
また、上記の管理情報(PSI/SI)を含むMPEG-2TSフォーマットデータの再配信データを受信して再生する装置が、MPEG-2TSフォーマットデータに対する再生処理のみ実行可能な装置であっても、正常なコンテンツ再生を行うことができる。
[9.情報処理装置の構成例について]
次に、情報記録媒体に対するデータ記録、情報記録媒体からのデータ再生を実行する情報処理装置として適用可能な情報処理装置のハードウェア構成例について、図39を参照して説明する。
CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502、または記憶部508に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行するデータ処理部として機能する。例えば、上述した実施例において説明したシーケンスに従った処理を実行する。RAM(Random Access Memory)503には、CPU501が実行するプログラムやデータなどが記憶される。これらのCPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504により相互に接続されている。
CPU501はバス504を介して入出力インタフェース505に接続され、入出力インタフェース505には、各種スイッチ、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部506、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507が接続されている。CPU501は、入力部506から入力される指令に対応して各種の処理を実行し、処理結果を例えば出力部507に出力する。
入出力インタフェース505に接続されている記憶部508は、例えばハードディスク等からなり、CPU501が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部509は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介したデータ通信の送受信部、さらに放送波の送受信部として機能し、外部の装置と通信する。
入出力インタフェース505に接続されているドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等の半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動し、データの記録あるいは読み取りを実行する。
[10.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を行う構成であり、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する情報処理装置。
(2)前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択した管理情報が、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報のデータ形式と異なる場合、データ形式を、MPEG-2TSフォーマット規定のデータ形式に変換してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の管理情報が、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として規定されていない場合、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の新たなMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記データ処理部は、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報が、MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録されていない場合、
新たな管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(1)~(3)いずれかに記載の情報処理装置。
(5) 前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報が、処理状況に応じた修正が必要な管理情報である場合、管理情報を修正し、修正した管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報としてMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(1)~(4)いずれかに記載の情報処理装置。
(6) 前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報がコピー制御情報、または時間情報、またはネットワーク情報を含む場合、これらの情報を含む管理情報を、処理状況に応じて修正し、修正した管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報としてMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(5)に記載の情報処理装置。
(7) MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルは、
PMT(プログラムマップテーブル)、またはSIT(セレクション情報テーブル)の少なくともいずれかのテーブルである(1)~(6)いずれかに記載の情報処理装置。
(8) MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルは、
MMTフォーマット規定のシグナリング情報であるTLV-SI、またはMMT-SIの少なくともいずれかに含まれる管理情報記録テーブルである(1)~(7)いずれかに記載の情報処理装置。
(9) MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルは、
前記TLV-SIに含まれるTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)、または、
前記MMT-SIに含まれるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、MPT(MMTパッケージテーブル)の少なくともいずれかのテーブルである(8)に記載の情報処理装置。
(10) 前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるMPT(MMTパッケージテーブル)の第1記述子ループ(MPT記述子ループ)に記録された管理情報を、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)に記録し、
前記MPT(MMTパッケージテーブル)の第2記述子ループ(アセット記述子ループ)に記録された管理情報を、
前記PMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(ES記述子ループ)に記録する(1)~(9)いずれかに記載の情報処理装置。
(11) 前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定のシグナリング情報であるTLV-SI、またはMMT-SIに含まれる管理情報記録テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)に記録する構成であり、
前記TLV-SI、またはMMT-SIに含まれる管理情報記録テーブルに記録された管理情報中の伝送情報単位の管理情報を、前記SIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)に記録し、
前記TLV-SI、またはMMT-SIに含まれる管理情報記録テーブルに記録された管理情報中のサービス情報単位の管理情報を、前記SIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)に記録する(1)~(10)いずれかに記載の情報処理装置。
(12) 前記データ処理部は、
MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへの変換処理に際して実行するTS再多重化処理態様に応じた符号化態様情報を含む管理情報を、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として新たに生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(1)~(11)いずれかに記載の情報処理装置。
(13) 前記情報処理装置は、さらに、
前記データ処理部の生成したMPEG-2TSフォーマットデータを情報記録媒体に記録、または外部に出力する(1)~(12)いずれかに記載の情報処理装置。
(14) 前記データ処理部がフォーマット変換により生成するMPEG-2TSフォーマットデータは、パーシャルTSフォーマットデータである(1)~(13)いずれかに記載の情報処理装置。
(15) 前記データ処理部は、
MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報である16ビットタグの記述子を、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報である8ビットタグの記述子に変換してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する(1)~(14)いずれかに記載の情報処理装置。
(16) 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
前記データ処理部が、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行し、
前記管理情報の記録処理において、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行する情報処理方法。
(17) 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、
MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行させ、
前記管理情報の記録処理において、
MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行させるプログラム。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットに変換する際に、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を過不足なく記録する構成が実現される。
具体的には、例えば、MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換する処理において、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する。各フォーマット規定の管理情報のデータ形式が異なる場合、データ形式を、MPEG-2TSフォーマット規定のデータ形式に変換して記録する。
本構成により、MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットに変換する際に、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を過不足なく記録する構成が実現される。
20 送信装置
21 放送サーバ
22 データ配信サーバ
30 情報処理装置
31 BDレコーダ
32 TV
33 PC
34 携帯端末
40 情報記録媒体(メディア)
41 BD
42 HDD
43 フラッシュメモリ
50 MMTフォーマットデータ
60 MPEG-2TSフォーマットデータ
300 情報処理装置
301 データ入力部
302 ユーザ入力部
303 制御部
304 記憶部
305 デマルチプレクサ
306 フォーマット変換部
307 出力バッファ
308 記録部
309 出力部
311 画像データ変換部
312 音声データ変換部
313 字幕データ変換部
314 管理情報変換部
315 マルチプレクサ
320 情報記録媒体
331 MMTフォーマットデータ
332 MPEG-2TSフォーマットデータ
351 MMT管理情報バッファ
352 MMT管理情報(記述子)抽出部
353 MPEG-2TS管理情報(記述子)生成部
354 MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)生成部
355 MPEG-2TS管理情報(PSI/SI)バッファ
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 バス
505 入出力インタフェース
506 入力部
507 出力部
508 記憶部
509 通信部
510 ドライブ
511 リムーバブルメディア

Claims (17)

  1. MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部は、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を行う構成であり、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録し、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の管理情報が、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として規定されていない場合、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の新たなMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する情報処理装置。
  2. MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部は、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を行う構成であり、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録し、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報が、MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録されていない場合、
    新たな管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する情報処理装置。
  3. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択した管理情報が、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報のデータ形式と異なる場合、データ形式を、MPEG-2TSフォーマット規定のデータ形式に変換してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報が、処理状況に応じた修正が必要な管理情報である場合、管理情報を修正し、修正した管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報としてMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報がコピー制御情報、または時間情報、またはネットワーク情報を含む場合、これらの情報を含む管理情報を、処理状況に応じて修正し、修正した管理情報をMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報としてMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する請求項4に記載の情報処理装置。
  6. MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルは、
    PMT(プログラムマップテーブル)、またはSIT(セレクション情報テーブル)の少なくともいずれかのテーブルである請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  7. MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルは、
    MMTフォーマット規定のシグナリング情報であるTLV-SI、またはMMT-SIの少なくともいずれかに含まれる管理情報記録テーブルである請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  8. MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルは、
    前記TLV-SIに含まれるTLV-NIT(ネットワーク情報テーブル)、または、
    前記MMT-SIに含まれるMH-BIT(ブロードキャスタ情報テーブル)、MH-SDT(サービス記述テーブル)、MH-EIT(イベント情報テーブル)、MH-TOT(タイムオフセットテーブル)、MPT(MMTパッケージテーブル)の少なくともいずれかのテーブルである請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるMPT(MMTパッケージテーブル)の第1記述子ループ(MPT記述子ループ)に記録された管理情報を、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるPMT(プログラムマップテーブル)の第1記述子ループ(プログラム記述子ループ)に記録し、
    前記MPT(MMTパッケージテーブル)の第2記述子ループ(アセット記述子ループ)に記録された管理情報を、
    前記PMT(プログラムマップテーブル)の第2記述子ループ(ES記述子ループ)に記録する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  10. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマット規定のシグナリング情報であるTLV-SI、またはMMT-SIに含まれる管理情報記録テーブルに記録された管理情報を、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルであるSIT(セレクション情報テーブル)に記録する構成であり、
    前記TLV-SI、またはMMT-SIに含まれる管理情報記録テーブルに記録された管理情報中の伝送情報単位の管理情報を、前記SIT(セレクション情報テーブル)の第1記述子ループ(伝送情報記述子ループ)に記録し、
    前記TLV-SI、またはMMT-SIに含まれる管理情報記録テーブルに記録された管理情報中のサービス情報単位の管理情報を、前記SIT(セレクション情報テーブル)の第2記述子ループ(サービス情報記述子ループ)に記録する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  11. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマットからMPEG-2TSフォーマットへの変換処理に際して実行するTS再多重化処理態様に応じた符号化態様情報を含む管理情報を、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として新たに生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  12. 前記情報処理装置は、さらに、
    前記データ処理部の生成したMPEG-2TSフォーマットデータを情報記録媒体に記録、または外部に出力する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  13. 前記データ処理部がフォーマット変換により生成するMPEG-2TSフォーマットデータは、パーシャルTSフォーマットデータである請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  14. 前記データ処理部は、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報である16ビットタグの記述子を、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報である8ビットタグの記述子に変換してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  15. 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
    前記情報処理装置は、
    MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部が、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行し、
    前記管理情報の記録処理において、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行し、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の管理情報が、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として規定されていない場合、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の新たなMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行する情報処理方法。
  16. 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
    前記情報処理装置は、
    MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部が、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行し、
    前記管理情報の記録処理において、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行し、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報が、MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録されていない場合、
    新たな管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行する情報処理方法。
  17. 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
    前記情報処理装置は、
    MMTフォーマットデータをMPEG-2TSフォーマットデータに変換するデータ処理部を有し、
    前記プログラムは、前記データ処理部に、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに対する管理情報の記録処理を実行させ、
    前記管理情報の記録処理において、
    MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報と同一種類の管理情報をMMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルから選択して、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行させ
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の管理情報が、MPEG-2TSフォーマット規定の管理情報として規定されていない場合、
    MMTフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録された管理情報と同一種類の新たなMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報を生成してMPEG-2TSフォーマット規定の管理情報記録テーブルに記録する処理を実行させるプログラム。
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