JP7032392B2 - 超電導マグネット - Google Patents

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Description

本開示は、超電導マグネットに関する。本出願は、2017年5月15日に出願した日本特許出願である特願2017-096718号に基づく優先権を主張し、当該日本特許出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
従来から、特表2016-535431号公報(特許文献1)に記載の超電導マグネットが知られている。特許文献1に記載の超電導マグネットは、ソレノイドコイルを有している。ソレノイドコイルは、高温超電導体を含む超電導線材を有している。ソレノイドコイルは、終端部にジョイントを有している。ジョイントにおいては、超電導線材が、ハンダにより接合されている。
また、従来から、伊藤聡、920MHz-NMR用超伝導マグネットシステムの研究開発、横浜国立大学博士論文、2007年3月(非特許文献1)に記載の超電導マグネットが知られている。非特許文献1の超電導マグネットは、ソレノイドコイルを有している。ソレノイドコイルは、低温超電導体を含む超電導線材を有している。ソレノイドコイルは、終端部にジョイントを有している。ジョイントにおいては、超電導線材が、ハンダにより接合されている。
なお、高温超電導体を含む超電導線材の超電導接合に関して、国際公開第2016/129469号(特許文献2)に記載の技術及びS. B. Kim et.al、Shape Optimization of the Stacked HTS Double Pancake Coils for Compact NMR Relaxometry Operated in Persistent Current Mode、IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY、Vol.26、No.4、2016年6月(非特許文献2)に記載の技術が知られている。
特表2016-535431号公報 国際公開第2016/129469号
伊藤聡、920MHz-NMR用超伝導マグネットシステムの研究開発、横浜国立大学博士論文、2007年3月 S. B. Kim et.al、Shape Optimization of the Stacked HTS Double Pancake Coils for Compact NMR Relaxometry Operated in Persistent Current Mode、IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY、Vol.26、No.4、2016年6月
本開示の一態様に係る超電導マグネットは、第1部分と第2部分とを含む超電導層と、接合部とを有するコイルと、内部にコイルを格納するクライオスタットとを備える。第1部分及び第2部分は、終端部に位置する。超電導層は、接合部において第1部分と第2部分とが超電導接合されることにより、閉ループを構成する。超電導層を構成する材料は、高温超電導体である。接合部には、77ケルビンにおいて、1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れる。クライオスタットは、内部における温度が2.0ケルビン以上77ケルビン以下となるように構成される。
図1は、第1実施形態に係る超電導マグネットの概略断面図である。 図2は、超電導線材11の長手方向に沿った断面における断面図である。 図3は、接合部12におけるコイル1の断面図である。 図4は、第1工程S1における接合部12の模式的な断面図である。 図5は、第2工程S2における接合部12の模式的な断面図である。 図6は、接合部12に印加される磁場と接合部12を流れる臨界電流との関係を示すグラフである。 図7は、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に平行な磁場が印加された場合及び第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に垂直な磁場が印加された場合における接合部12の臨界電流を示すグラフである。 図8は、第2実施形態に係る超電導マグネットの概略断面図である。
[本開示が解決しようとする課題]
特許文献1に記載の超電導マグネットにおいては、ジョイントにおいて超電導線材がハンダにより接合されている。高温超電導体は、ハンダを用いて接合した場合、超電導接合とはならない。そのため、特許文献1に記載の超電導マグネットは、永久電流モード(外部電源から電流を供給することなしにコイルに電流が流れ続ける動作モード)で動作させることはできない。
低温超電導体は、ハンダにより超電導接合を行うことが可能である。しかしながら、ハンダは、臨界磁場強度(超電導状態を保つことのできる磁場強度の最大値)が低い(4.2ケルビンにおいて0.2テスラ未満である)。そのため、超電導マグネットを永久電流モードで動作させる際には、ジョイントが設けられる位置における磁場強度を下げる観点から、ジョイントとソレノイドコイルとの距離を大きくする必要がある。その結果、コイルを格納するクライオスタットが大型化することにより、超電導マグネットが大型化してしまう。例えば、非特許文献1に記載の超電導マグネットにおいて、ジョイントは、磁気シールドが設けられた上で、コイルに流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ未満となる位置に配置されている。なお、低温超電導体を含む超電導線材によって形成されたコイルでは、高い磁場強度を得ることが困難である。
本開示は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本開示は、永久電流モードで動作可能であり、かつ小型化が可能な超電導マグネットを提供する。
[本開示の効果]
本開示の一態様に係る超電導マグネットにおいては、コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上5.0テスラ以下となる位置に接合部を配置しても、接合部に超電導状態で電流が流れる。そのため、超電導マグネットを永久電流モードで動作させることが可能となる。接合部をコイルにより近い位置に配置することができると、クライオスタットを小型化できる。このように、本開示の一態様に係る超電導マグネットによると、超電導マグネットの永久電流モードでの動作が可能となるとともに超電導マグネットの小型化が可能となる。
[本開示の実施形態の説明]
まず、本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係る超電導マグネットは、第1部分と第2部分とを含む超電導層と、接合部とを有するコイルと、内部にコイルを格納するクライオスタットとを備えている。第1部分及び第2部分は、コイルの終端部に位置している。超電導層は、接合部において第1部分と第2部分とが超電導接合されることにより、閉ループを構成している。超電導層を構成する材料は、高温超電導体である。接合部には、77ケルビンにおいて、1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れる。クライオスタットは、内部における温度が2.0ケルビン以上77ケルビン以下となるように構成されている。上記(1)の超電導マグネットによると、永久電流モードでの動作が可能となるとともに、小型化が可能となる。
(2)上記(1)の超電導マグネットにおいて、接合部は、コイルに流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上5.0テスラ以下となる位置に配置されていてもよい。上記(2)の超電導マグネットによると、永久電流モードでの動作が可能となるとともに小型化が可能となる。
(3)上記(1)の超電導マグネットは、接合部を覆うようにクライオスタットの内部に配置され、かつコイルを流れる電流により生じる磁場の強度を軽減する磁気シールドをさらに備えていてもよい。接合部は、コイルに流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置されていてもよい。上記(3)の超電導マグネットによると、永久電流モードでの動作が可能となるとともに小型化が可能となる。
(4)上記(1)の超電導マグネットにおいて、接合部には、4.2ケルビンにおいて1.0テスラ以上10テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れる。クライオスタットは、内部における温度が2.0ケルビン以上4.2ケルビン以下となるように構成されていてもよい。接合部は、コイルに流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置されていてもよい。
上記(4)の超電導マグネットにおいては、コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に接合部を配置したとしても、超電導マグネットを永久電流モードで動作させることができる。そのため、上記(4)の超電導マグネットによると、さらなる小型化が可能となる。また、上記(4)の超電導マグネットによると、接合部における臨界電流の値が、クライオスタット内部の温度が77ケルビンの場合と比較して大きく上昇する。そのため、上記(4)の超電導マグネットによると、コイルに流すことが可能な電流量を上昇させることができる。
(5)上記(1)の超電導マグネットにおいて、接合部には、50ケルビンにおいて、1.0テスラ以上10テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れる。クライオスタットは、内部における温度が4.2ケルビンを超えて50ケルビン以下となるように構成されていてもよい。接合部は、コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置されていてもよい。
上記(5)の超電導マグネットにおいては、コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に接合部を配置したとしても、超電導マグネットを永久電流モードで動作させることができる。そのため、上記(5)の超電導マグネットによると、さらなる小型化が可能となる。また、上記(5)の超電導マグネットにおいて、接合部に置ける臨界電流の値は、クライオスタット内部の温度が4.2ケルビンの場合と比較して大きく減少しないが、クライオスタット内部の温度が77ケルビンの場合と比較して大きく上昇する。そのため、上記(5)の超電導マグネットによると、相対的に高い温度においてコイルに大きな電流を流すことが可能となる。
(6)上記(1)~上記(5)の超電導マグネットにおいて、コイルは、ソレノイドコイルであってもよい。接合部は、コイルのコイル長方向における端との距離が、コイル長の0.033倍以上0.3倍以下となる位置に配置されていてもよい。上記(6)の超電導マグネットによると、永久電流モードでの動作が可能となるとともに、小型化が可能となる。
(7)上記(3)~上記(5)の超電導マグネットにおいて、コイルは、ダブルパンケーキコイルであってもよい。接合部は、コイルの外周面との距離がコイル径の0.125倍以上0.75倍以下となる位置に配置されていてもよい。上記(7)の超電導マグネットによると、永久電流モードでの動作が可能となるとともに、超電導マグネットの小型化が可能となる。
(8)上記(1)~上記(7)の超電導マグネットにおいて、第1部分と第2部分との接合界面は、コイルに流れる電流により生じる磁場の方向と平行に配置されてもよい。上記(8)の超電導マグネットによると、接合部をよりコイルにより近い位置に配置することが可能となり、超電導マグネットをさらに小型化することが可能となる。
(9)上記(1)~上記(8)の超電導マグネットにおいては、高温超電導体は、REBCOであってもよい。接合部は、第1部分と第2部分との間に配置され、かつ、高温超電導体により構成される接合層をさらに含んでいてもよい。上記(9)の超電導マグネットによると、超電導接合の信頼性を確保しながら、超電導マグネットの小型化が可能となる。
(10)上記(9)の超電導マグネットにおいて、接合層は、接合層の結晶方位が第1部分及び第2部分の結晶方位に沿うように配置されていてもよい。上記(10)の超電導マグネットによると、超電導接合の信頼性を確保しながら、超電導マグネットの小型化が可能となる。
次に、本開示の実施形態の詳細を、図面を参照して説明する。なお、各図中同一又は相当部分には同一符号を付している。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態に係る超電導マグネットの構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る超電導マグネットの概略断面図である。なお、図1中においては、磁力線が実線矢印により示されている。さらに、図1中においては、等磁場線が一点鎖線により示されている。図1に示すように、第1実施形態に係る超電導マグネットは、コイル1と、クライオスタット2とを有している。コイル1は、クライオスタット2の内部に配置されている。クライオスタット2の内部は、冷却媒体によって冷却されている。これにより、クライオスタット2の内部に配置されているコイル1及び接合部12が冷却されている。なお、冷却媒体は、例えば液体ヘリウム、液体窒素等である。クライオスタット2の内部は、別途取り付けられる冷凍機によって伝導冷却されていてもよい。この場合、クライオスタット2の内部に配置されているコイル1及び接合部12も、伝導冷却されている。
クライオスタット2は、内部における温度が77ケルビン(液体窒素温度)以下となるように構成されている。クライオスタット2は、好ましくは内部における温度が4.2ケルビンを超えて50ケルビン以下となるように構成されている。クライオスタット2は、殊に好ましくは、内部における温度が4.2ケルビン(液体ヘリウム温度)以下である。なお、クライオスタット2は、内部における温度が2.0ケルビン以上となるように構成されている。
コイル1は、例えば、ソレノイドコイルである。すなわち、コイル1は、超電導線材11をコイル1の中心軸1a周りにらせん状に巻き回すことにより形成されている。中心軸1aに沿う方向を、コイル1のコイル長方向という。コイル1は、コイル長方向に沿ってコイル長Lを有している。コイル1は、第1端1bと、第2端1cとを有している。第1端1b及び第2端1cは、コイル1のコイル長方向における端である。第2端1cは、第1端1bの反対側の端である。コイル長Lは、第1端1bと第2端1cとの間の距離である。なお、コイル1の数は、複数であってもよい。コイル1の数が複数である場合、各々のコイル1は、同心円状に配列される。
図2は、超電導線材11の長手方向に沿った断面における断面図である。図2に示すように、超電導線材11は、基材11aと、中間層11bと、超電導層11cと、保護層11dと、安定化層11eとを有している。上記のとおり、コイル1は、超電導線材11により形成されている。そのため、コイル1は、超電導層11cを有している。
基材11aは、例えばステンレス鋼を含有する層、銅(Cu)を含有する層及びニッケル(Ni)を含有する層を積層したクラッド材により構成されている。但し、基材11aは、これに限られるものではない。基材11aは、例えばハステロイ(登録商標)により構成されていてもよい。
中間層11bは、基材11a上に配置されている。中間層11bは、基材11aと超電導層11cと格子ミスマッチを低減するための層である。超電導層11cを構成する材料に合わせて、中間層11bを構成する材料は、適宜選択される。例えば、超電導層11cを構成する材料が後述するREBCOである場合、中間層11bには、例えば、酸化セリウム(CeO)が用いられる。中間層11bは、一様な結晶配向性を有していることが好ましい。
超電導層11cは、高温超電導体により構成されている。なお、高温超電導体とは、超電導転移温度が液体窒素温度(77ケルビン)以上となる材料をいう。超電導層11cを構成する高温超電導体は、例えばREBCOである。REBCOは、(RE)BaCu(なお、REは、例えばイットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)等の希土類元素)により示される材料である。なお、超電導層11cを構成する材料は、これに限られるものではない。超電導層11cを構成する材料は、例えばBiSrCaCu(Bi-2223)であってもよい。
超電導層11cは、一様な結晶配向性を有していることが好ましい。具体的には、超電導層11cを構成する材料のc軸が、中間層11bから保護層11dに向かう方向(超電導層11cの厚さ方向)に沿っていることが好ましい。このことを別の観点からいえば、超電導層11cを構成する材料のab面が、超電導線材11の長手方向及び幅方向と平行となっていることが好ましい。
保護層11dは、超電導層11c上に配置されている。保護層11dは、例えば銀(Ag)等により構成されている。安定化層11eは、保護層11d上に配置されている。安定化層11eは、例えば、Cu等により構成されている。保護層11d及び安定化層11eは、超電導層11cにクエンチ(超電導状態から通常電導状態に移行する現象)が生じた際に、電流をバイパスさせるための層である。
図1に示すように、コイル1は、超電導線材11が外部に引き出されている部分を有している。超電導線材11が外部に引き出されている部分を、コイル1の終端部という。コイル1の終端部は、例えば第1端1b側に位置している。すなわち、超電導線材11は、第1端1b側において、コイル1の外部に引き出されている。
コイル1は、接合部12を有している。コイル1の終端部に位置する超電導層11cの部分を、第1部分11ca及び第2部分11cbという。なお、終端部に位置する超電導線材11において、保護層11d及び安定化層11eが除去されている。接合部12は、第1部分11caと第2部分11cbとを有している。
図3は、接合部12におけるコイル1の断面図である。図3に示すように、接合部12においては、第1部分11caと第2部分11cbとが超電導接合されている。ここで、第1部分11caと第2部分11cbとが超電導接合されているとは、接合部12を超電導転移温度以下に冷却した際に、第1部分11caと第2部分11cbとの間に超電導状態で電流が流れるように、第1部分11caと第2部分11cbとが接合されていることをいう。
接合部12において第1部分11caと第2部分11cbとが超電導接合されることにより、コイル1の超電導層11cは、閉ループを形成している。すなわち、コイル1の超電導層11cは、終端部から始まり終端部に戻るまで経路上において、連続的につながっている。
接合部12は、接合層12aを有していてもよい。接合層12aは、高温超電導体により構成されている。好ましくは、接合層12aは、超電導層11cを構成する高温超電導体と同一の材料により構成されている。接合層12aは、接合層12aの結晶方位が、第1部分11ca及び第2部分11cbの結晶方位に沿うように配置されていることが好ましい。より具体的には、接合層12aは、接合層12aのc軸が、第1部分11ca及び第2部分11cbのc軸に沿うように配置されていることが好ましい。
接合層12aを用いた場合の第1部分11caと第2部分11cbとの超電導接合は、第1工程S1と、第2工程S2とを有している。図4は、第1工程S1における接合部12の模式的な断面図である。図4に示すように、第1工程S1においては、第1部分11ca及び第2部分11cbの少なくとも一方の上に、微結晶膜12bが形成される。微結晶膜12bは、接合層12aに用いられる高温超電導体の微細な結晶を含む膜である。
微結晶膜12bの形成においては、第1に、第1部分11ca及び第2部分11cbの少なくとも一方の上に、接合層12aに用いられる高温超電導体を構成する元素の有機化合物が塗布される。第2に、この有機化合物の塗膜に対する熱処理が行われる。これにより、この有機化合物の塗膜が接合層12aに用いられる高温超電導体の前駆体となる(以下においては、この前駆体を含む膜を、仮焼膜という)。この前駆体は、接合層12aに用いられる高温超電導体を構成する元素の炭化物を含んでいる。なお、この熱処理は、この有機化合物の分解温度以上接合層12aに用いられる高温超電導体の生成温度未満の処理温度において行われる。第3に、仮焼膜に対する熱処理が行われる。これにより、仮焼膜に含まれる炭化物が分解して接合層12aに用いられる高温超電導体となり、微結晶膜12bとなる。なお、仮焼膜に対する熱処理は、1パーセント以上の酸素濃度の雰囲気下において行われる。
図5は、第2工程S2における接合部12の模式的な断面図である。第2工程S2においては、図5に示すように、第1部分11caは、微結晶膜12bを挟んで第2部分11cbと対向するように配置される。第2工程S2においては、第1部分11caと第2部分11cbとの間に、圧力が印加される。この圧力の印加に際して、加熱も行われる。その結果、微結晶膜12bに含まれる高温超電導体の微細な結晶が、第1部分11ca及び第2部分11cbの結晶方位に沿ってエピタキシャル成長し、接合層12aとなる。第2工程S2が行われた後、酸素を含有する雰囲気下で熱処理が行われ、接合層12aに酸素が導入される。以上により、第1部分11caと第2部分11cbとの間の超電導接合が達成される。
図6は、接合部12に印加される磁場と接合部12を流れる臨界電流との関係を示すグラフである。なお、図6に示される試験においては、接合部12は接合層12aを有しており、接合部12には第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に平行な磁場が印加されている。図6中の縦軸は、77ケルビンにおいて磁場が印加されていない場合に接合部12に流れる臨界電流に対する比率である。図6中の横軸は、接合部12に印加される磁場の強度(単位:テスラ)である。
図6に示すように、接合部12には、77ケルビンにおいて、1.0テスラの磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れている。すなわち、接合部12の77ケルビンにおける臨界磁場強度は、1.0テスラ以上である。接合部12には、77ケルビンにおいて、5.0テスラの磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れている。すなわち、接合部12の77ケルビンにおける臨界磁場強度は、5.0テスラ以上である。このことを別の観点からいえば、接合部12には、77ケルビンにおいて1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れる。
接合部12には、4.2ケルビンにおいて1.0テスラの磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れている。すなわち、接合部12の4.2ケルビンにおける臨界磁場強度は、1.0テスラ以上である。接合部12には、4.2ケルビンおいて10テスラの磁場が印加された際、超電導状態で電流が流れている。すなわち、接合部12の4.2ケルビンにおける臨界磁場強度は、10テスラ以上である。このことを別の観点からいえば、接合部12には、4.2ケルビンにおいて1.0テスラ以上10テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れる。
磁場が印加されていない状態において、4.2ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流(超電導状態で流すことができる電流の最大値)は、77ケルビンにおいて接合部12を流れる臨界電流の約6.4倍となっている。
接合部12には、50ケルビンにおいて1.0テスラの磁場が印加された際、超電導状態で電流が流れている。すなわち、接合部12の50ケルビンにおける臨界磁場強度は、1.0テスラ以上である。接合部12には、50ケルビンにおいて10テスラの磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れている。すなわち、接合部12の50ケルビンにおける臨界磁場強度は、10テスラ以上である。別の観点からいえば、接合部12には、50ケルビンにおいて1.0テスラ以上10テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れる。
磁場が印加されていない状態において、50ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流は、4.2ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流の約0.5倍となり、77ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流の約3.3倍となっている。5.0テスラの磁場が印加されている状態において、50ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流は、4.2ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流の約0.4倍となり、77ケルビンにおいて接合部12に流れる臨界電流の約5倍となっている。
図7は、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に平行な磁場が印加された場合及び第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に垂直な磁場が印加された場合における接合部12の臨界電流を示すグラフである。図7中の縦軸は、77ケルビンにおいて磁場が印加されていない場合に接合部12に流れる臨界電流に対する比率である。図7中の横軸は、接合部12に印加される磁場の強度(単位:テスラ)である。なお、図7に示される試験においては、接合部12は接合層12aを有している。図7に示すように、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に平行な磁場が印加された場合、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に垂直な磁場が印加された場合と比較して、接合部12の臨界電流が大きくなる。このことを別の観点からいえば、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に平行な磁場が印加された場合、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面に垂直な磁場が印加された場合と比較して、接合部12の臨界磁場強度が高くなる。
図1に示すように、接合部12は、好ましくは、クライオスタット2内部の温度における接合部12の臨界磁場強度がコイル1を流れる電流により生じる磁場の強度よりも高くなる位置に配置される。より具体的には、接合部12は、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上5.0テスラ以下となる位置に配置される。接合部12は、さらに好ましくは、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置される。
接合部12は、好ましくは、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面がコイル1を流れる電流により生じる磁場の方向と平行となるように配置される。なお、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面がコイル1を流れる電流により生じる磁場の方向と平行であるとは、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面とコイル1を流れる電流により生じる磁場の方向とがなす角度が、±5°の範囲内にあることをいう。
より具体的には、接合部12は、好ましくは、平面視において(中心軸1aに平行な方向から見て)接合部12は、コイル1の内側に配置されている。好ましくは、接合部12は、第1端1bとの距離が、コイル長Lの0.033倍以上0.3倍以下となる位置に配置される。さらに好ましくは、接合部12は、第1端1bとの距離がコイル長Lの0.033倍以上0.17倍以下となる位置に配置される。なお、コイル1を流れる電流により生じる磁場の中心強度が21.6テスラである場合、コイル1の平面視における内側であって、かつ第1端1bとの距離がコイル長Lの0.033倍以上0.3倍以下となる位置において、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度は、1.0テスラ以上10テスラ以下となる。
図1に示すように、第1実施形態に係る超電導マグネットは、磁気シールド3をさらに有していてもよい。磁気シールド3は、クライオスタット2の内部において、接合部12を覆うように配置される。上記のとおり、接合部12には、コイル1を流れる電流により生じる磁場が加わる。磁気シールド3は、この磁場を軽減する。磁気シールド3には、例えば超電導線材により構成されるコイルが用いられる。磁気シールド3が設けられる場合、接合部12は、クライオスタット2内部における接合部12の臨界磁場強度よりもコイル1を流れる電流により生じる磁場の方が大きくなる位置に配置されてもよい。
以下に、第1実施形態に係る超電導マグネットの効果について説明する。
上記のとおり、接合部12には、77ケルビンにおいて1.0テスラ以上5.0テスラ以上の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れる。また、第1実施形態に係る超電導マグネットにおいては、クライオスタット2内部の温度が77ケルビン以下である。そのため、第1実施形態に係る超電導マグネットにおいては、接合部12を、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上5.0テスラ以下となる位置に配置することができる。接合部12を配置する位置をコイル1に近づけることにより、クライオスタット2を小型化することができる。このように、第1実施形態に係る超電導マグネットによると、永久電流モードで動作させつつ、超電導マグネットを小型することができる。
第1実施形態に係る超電導マグネットにおいて、クライオスタット2内部の温度が2.0ケルビン以上4.2ケルビン以下であり、かつ4.2ケルビンにおいて1.0テスラ以上10テスラ以上の磁場が印加された際に接合部12に超電導状態で電流が流れる場合には、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に、接合部12を配置することができる。そのため、この場合には、超電導マグネットをさらに小型することができる。また、この場合には、接合部12における臨界電流の値が、クライオスタット2内部の温度が77ケルビンの場合と比較して、6倍以上となる。そのため、この場合には、コイル1に流せる電流量を増加させることができる。
第1実施形態に係る超電導マグネットにおいて、クライオスタット2内部の温度が4.2ケルビンを超えて50ケルビン以下であり、かつ50ケルビンにおいて1.0テスラ以上10テスラ以上の磁場が印加された際に接合部12に超電導状態で電流が流れる場合には、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に、接合部12を配置することができる。そのため、この場合には、超電導マグネットをさらに小型することができる。さらに、この場合には、接合部12における臨界電流の値は、クライオスタット2内部の温度が4.2ケルビンである場合と比較して大きく低下しないが、クライオスタット2の内部の温度が77ケルビンである場合と比較して大きく上昇する。そのため、この場合には、コイル1に流せる電流量を増加させつつ、相対的に高い温度での動作が可能となる。
第1実施形態に係る超電導マグネットにおいて、接合部12が、第1部分11caと第2部分11cbとの接合界面とコイル1を流れる電流により生じる磁場の方向とが平行となるように配置される場合、接合部12における実質的な臨界磁場強度が上昇する。そのため、この場合には、より磁場強度が高い位置に接合部12を配置することができ、超電導マグネットをさらに小型化することができる。
第1実施形態に係る超電導マグネットが、接合層12aをさらに有している場合、第1部分11caと第2部分11cbとが直接接合されている場合と比較して、接合部12の信頼性を向上させることができる。本発明者らが新たに見出した知見によると、接合部12が接合層12aを有している場合、接合部12における信頼性が改善するのみならず、接合部12における臨界磁場強度及び臨界電流が改善される。
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態に係る超電導マグネットについて説明する。なお、以下においては、第1実施形態に係る超電導マグネットと異なる点について主に説明し、重複する説明は繰り返さない。
第2実施形態に係る超電導マグネットは、コイル1と、クライオスタット2とを有している。コイル1は、超電導層11cと、接合部12を有している。超電導層11cは、終端部において、第1部分11caと、第2部分11cbとを有している。接合部12において、第1部分11caと第2部分11cbとは、超電導接合されている。
接合部12には、77ケルビンにおいて1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れる。接合部12には、4.2ケルビンにおいて1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れることが好ましい。また、接合部12には、50ケルビンにおいて1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に、超電導状態で電流が流れることが好ましい。
クライオスタット2の内部における温度は、2.0ケルビン以上77ケルビン以下である。クライオスタット2内部における温度は、2.0ケルビン以上4.2ケルビン以下であることが好ましい。クライオスタット2内部における温度は、4.2ケルビンを超えて50ケルビン以下であることが好ましい。これらの点において、第2実施形態に係る超電導マグネットは、第1実施形態に係る超電導マグネットと共通している。
図8は、第2実施形態に係る超電導マグネットの概略断面図である。第2実施形態に係る超電導マグネットは、図8に示すように、コイル1がダブルパンケーキコイルである。この点において、第2実施形態に係る超電導マグネットは、第1実施形態に係る超電導マグネットと異なっている。
コイル1は、中心軸1a周りに超電導線材11を同心円状に巻き回すことにより形成されている。コイル1は、中心軸1a周りに外周面1dを有している。超電導線材11は、外周面1d側において、コイル1の外部に引き出されている。すなわち、コイル1の終端部は、外周面1d側に位置している。コイル1は、コイル径Rを有している。コイル径Rは、中心軸1aと外周面1dとの距離である。
接合部12は、外周面1dとの距離が、コイル径Rの0.125倍以上0.75倍以下となる位置に配置される。接合部12は、外周面1dとの距離が、コイル径Rの0.0125倍以上0.375倍以下となる位置に配置されていてもよい。なお、コイル1を流れる電流により生じる磁場の中心強度が21.6テスラである場合、外周面1dとの距離がコイル径Rの0.125倍以上0.75倍以下となる位置において、コイル1を流れる電流により生じる磁場の強度は、1.0テスラ以上10テスラ以下となる。
第2実施形態に係る超電導マグネットにおいては、クライオスタット2の内部の温度が77ケルビン以下であり、かつ77ケルビンにおいて1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に、接合部12に超電導状態で電流が流れる。上記のとおり、外周面1dとの距離がコイル径Rの0.125倍以上0.75倍以下となる位置においては、コイル1を流れる電流による磁場の強度が、1.0テスラ以上10テスラ以下となる。そのため、第2実施形態に係る超電導マグネットによると、永久電流モードで動作させつつ超電導マグネットを小型化することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 コイル、1a 中心軸、1b 第1端、1c 第2端、1d 外周面、2 クライオスタット、11 超電導線材、11a 基材、11b 中間層、11c 超電導層、11ca 第1部分、11cb 第2部分、11d 保護層、11e 安定化層、12 接合部、12a 接合層、12b 微結晶膜、L コイル長、R コイル径、S1 第1工程、S2 第2工程。

Claims (9)

  1. 第1部分と第2部分とを有する超電導層と、接合部とを有するコイルと、
    前記コイルが内部に格納されるクライオスタットとを備え、
    前記第1部分及び前記第2部分は、前記コイルの終端部に位置し、
    前記超電導層は、前記接合部において前記第1部分と前記第2部分とが超電導接合されることにより閉ループを構成し、
    前記超電導層を構成する材料は、高温超電導体であり、
    前記接合部には、77ケルビンにおいて、1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れ、
    前記クライオスタットは、前記内部における温度が2.0ケルビン以上77ケルビン以下となるように構成され、
    前記接合部は、前記コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上5.0テスラ以下となる位置に配置される、超電導マグネット。
  2. 第1部分と第2部分とを有する超電導層と、接合部とを有するコイルと、
    前記コイルが内部に格納されるクライオスタットとを備え、
    前記第1部分及び前記第2部分は、前記コイルの終端部に位置し、
    前記超電導層は、前記接合部において前記第1部分と前記第2部分とが超電導接合されることにより閉ループを構成し、
    前記超電導層を構成する材料は、高温超電導体であり、
    前記接合部には、77ケルビンにおいて、1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れ、
    前記クライオスタットは、前記内部における温度が2.0ケルビン以上77ケルビン以下となるように構成され、
    前記接合部を覆うように前記クライオスタットの内部に配置され、かつ、前記コイルを流れる電流により生じる磁場の強度を軽減する磁気シールドをさらに備え、
    前記接合部は、前記コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置される、超電導マグネット。
  3. 第1部分と第2部分とを有する超電導層と、接合部とを有するコイルと、
    前記コイルが内部に格納されるクライオスタットとを備え、
    前記第1部分及び前記第2部分は、前記コイルの終端部に位置し、
    前記超電導層は、前記接合部において前記第1部分と前記第2部分とが超電導接合されることにより閉ループを構成し、
    前記超電導層を構成する材料は、高温超電導体であり、
    前記接合部には、77ケルビンにおいて、1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れ、
    前記クライオスタットは、前記内部における温度が2.0ケルビン以上77ケルビン以下となるように構成され、
    前記接合部には、4.2ケルビンにおいて、1.0テスラ以上10テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れ、
    前記クライオスタットは、前記内部における温度が2.0ケルビン以上4.2ケルビン以下となるように構成され、
    前記接合部は、前記コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置される、超電導マグネット。
  4. 第1部分と第2部分とを有する超電導層と、接合部とを有するコイルと、
    前記コイルが内部に格納されるクライオスタットとを備え、
    前記第1部分及び前記第2部分は、前記コイルの終端部に位置し、
    前記超電導層は、前記接合部において前記第1部分と前記第2部分とが超電導接合されることにより閉ループを構成し、
    前記超電導層を構成する材料は、高温超電導体であり、
    前記接合部には、77ケルビンにおいて、1.0テスラ以上5.0テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れ、
    前記クライオスタットは、前記内部における温度が2.0ケルビン以上77ケルビン以下となるように構成され、
    前記接合部には、50ケルビンにおいて、1.0テスラ以上10テスラ以下の磁場が印加された際に超電導状態で電流が流れ、
    前記クライオスタットは、前記内部における温度が4.2ケルビンを超えて50ケルビン以下となるように構成され、
    前記接合部は、前記コイルを流れる電流により生じる磁場の強度が1.0テスラ以上10テスラ以下となる位置に配置される、超電導マグネット。
  5. 前記コイルは、ソレノイドコイルであり、
    前記接合部は、前記コイルのコイル長方向における端との距離が、前記コイルのコイル長の0.033倍以上0.23倍以下となる位置に配置される、請求項~請求項のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  6. 前記コイルは、ダブルパンケーキコイルであり、
    前記接合部は、前記コイルの外周面との距離が、前記コイルのコイル径の0.125倍以上0.75倍以下となる位置に配置される、請求項~請求項のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  7. 前記第1部分と前記第2部分との接合界面は、前記コイルを流れる電流により生じる磁場の方向と平行に配置される、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  8. 前記高温超電導体は、REBCOであり、
    前記接合部は、前記第1部分と前記第2部分との間に配置され、かつ前記高温超電導体により構成される接合層をさらに含む、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  9. 前記接合層は、前記接合層の結晶方位が前記第1部分及び前記第2部分の結晶方位に沿うように配置される、請求項に記載の超電導マグネット。
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