JP7031013B2 - 制御装置、制御プログラム及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和システムに関する。目標時刻に室内の温度が目標温度となるように、目標時刻よりも前から暖房運転又は冷房運転を開始する空気調和システムの、制御装置、制御プログラム及び制御方法に関する。
従来、ピーク電力の抑制及び消費電力量の削減を目的とし、空気調和システムが在室開始時刻以前から空気調和能力を抑制して空気調和機を運転し、予め設定した時刻に室内の温度が予め設定した温度となるよう予冷運転又は予暖運転する技術がある。
在室開始時刻以前に空気調和システムの起動時刻が設定される。設定された起動時刻が、最適な起動時刻よりも早ければ、空気調和システムの運転時間が必要以上に長くなる。その場合、累積の侵入熱負荷量が増大するため、余分に熱処理を行うことにより消費電力量が増大する。一方、設定された起動時刻が最適な起動時刻よりも遅ければ、在室開始時刻に室温が目標温度に到達せず、快適性が低下する。
予冷又は予暖運転時の消費電力量を抑制し、快適性を維持する技術として、空気調和の負荷に応じて、空気調和機の起動時刻を決定する技術がある(例えば、特許文献1)。特許文献1では、予冷又は予暖運転時の起動時刻を空気調和の負荷に応じて設定することで、消費電力量を抑えることについては言及されている。しかし、空気調和の負荷自体を削減することにより消費電力量を抑えることは考慮されていない。
特開2016-61487号公報
本発明は、空気調和の負荷を削減することにより、空気調和システムの消費電力量を抑制することを目的とする。
この発明の制御装置は、
空気調和の対象の室内空間が分割された複数の空間であり、それぞれの前記空間に少なくとも一つの室内機が対応付いた複数の空間である複数の分割空間について、それぞれの前記分割空間の空気調和を開始する優先順位を決定する順位決定部と、
前記室内空間の温度が目標温度になるべき時刻を示す目標時刻において前記目標温度となるように、それぞれの前記分割空間に対応付いた室内機の制御を、前記目標時刻よりも前にそれぞれの前記分割空間の前記優先順位に従って開始する制御開始部と
を備える。
本発明の制御装置は、空気調和の負荷を削減することにより空気調和システムの消費電力量を抑制することができる。
実施の形態1の図で、空気調和システム1000の構成図。 実施の形態1の図で、室外機10及び室内機20の構成を示す図。 実施の形態1の図で、制御装置100のハードウェア構成を示す図。 実施の形態1の図で、制御装置100の動作を示すフローチャート。 実施の形態1の図で、室内空間300が複数の分割空間301に分割された状態を示す図。 実施の形態1の図で、図5の分割空間301AのX-X断面を示す図。 実施の形態1の図で、制御のフロー図。 実施の形態1の図で、図4のフローチャートを補足する図。 実施の形態1の図で、変形例1の制御装置100の動作を示すフローチャート。 実施の形態1の図で、変形例2の室内機20の構成を示す図。 実施の形態1の図で、変形例2の制御装置100のハードウェア構成を示す図。 実施の形態1の図で、変形例2の室内空間300を示す図。 実施の形態1の図で、変形例3を説明する図。 実施の形態1の図で、制御装置100による効果を示す図。 実施の形態1の図で、制御装置100の変形例の構成を示す図。
実施の形態1
図1から図15を参照して実施の形態1の空気調和システム1000を説明する。空気調和システム1000は、侵入熱負荷量を削減するために、室内空間のうち、外壁又は窓から遠いエリアから、順次、空気温度を変化させる。これにより、室内全体を均一に温度調節する場合よりも外壁又は窓から侵入する熱負荷を抑えることができるため、空気調和システム1000は省エネルギー性を高めることができる。
在室開始時刻前の空気調和負荷を想定すると、人及びオフィス機器の内部発熱は小さく、また、換気による熱負荷の影響も小さいと予想されるので、外壁又は窓からの侵入熱負荷の影響が大きい。ここで在室開始時刻としては、例として、始業開始時刻である。侵入熱負荷は、室外と室内の温度差に依存し、温度差が小さければ、侵入熱負荷も小さくなる。空気調和システム1000は、外壁又は窓から遠いエリアから順に室内を空気調和することで、空気調和の際の負荷を抑え、省エネルギー性を高めることができる。
空気調和システム1000は、在室開始時刻前に、予冷または予暖の運転を開始する。空気調和システム1000は、室内空間が、目標時刻に目標温度になるように制御を実施する。暖房運転または冷房運転することを、以下では空気調和と呼んでいる。また目標時刻を目標時刻501と記載し、目標温度を目標温度502と記載する。
図1は、実施の形態1における空気調和システム1000の構成の概略図である。空気調和システム1000は、室外機10、複数の室内機20、室外機10と室内機20とを接続する冷媒配管30、及び制御装置100を備える。複数の室内機20は、室内空間300に配置される。室内空間300は、外郭部材200によって形成されている。図1では3台の室内機20を示している。室内機20は1台でも良いし、2台以上でも良い。室内機20は、室内の空気温度を検出する温度センサ24を有する。温度センサ24は室内機20に組み込まれて良いし、室内機20の外側に配置されても良い。図1では、1台の室外機10に複数台の室内機20が接続されている。しかし、1台の室外機10に1台の室内機20が接続される構成でも良い。あるいは、複数の室外機10のそれぞれに、1台以上の室内機20が接続される構成でも良い。
複数の室内機20は区別する必要がある場合は、室内機20a,室内機20bのように区別する。室内機20a,室内機20bの構成要素についても、後述する膨張弁21a,膨張弁21bのように区別する。
図2は、室外機10及び室内機20の構成を示す。図2では便宜的に2台の室内機20を記載している。図2に示すように、室外機10は、圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外機ファン14及び制御装置100を備えている。なお、制御装置100は、室外機10に配置されることは必須ではない。制御装置100はどこに設置されても良く、室内空間300に設置されても良い。室内機20は、膨張弁21、室内熱交換器22、室内機ファン23及び温度センサ24を備えている。
圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、膨張弁21及び室内熱交換器22が冷媒配管30によって環状に接続されることで、冷凍サイクル31が構成される。
(1)圧縮機11は、低温、低圧の冷媒を圧縮して、高温、高圧にする。
圧縮機11はインバータで駆動され、容量が制御される。容量とは単位時間当たりに圧縮機11が吐出する冷媒の量である。後述する制御開始部113が圧縮機11を制御する。
(2)四方弁12は、空気調和システム1000の冷房運転又は暖房運転の運転モードに応じて、冷媒の流れを切り替える。制御開始部113が四方弁12を切り替える。
(3)室外熱交換器13は、冷凍サイクル31を流れる冷媒と、室外空気との間で熱交換を行う。室外熱交換器13には、室外機ファン14が配置されている。室外機ファン14は、室外熱交換器13へ送風を行う。室外機ファン14の回転数を制御することにより、送風量を調整できる。制御開始部113が室外機ファン14の回転数を制御する。
(4)膨張弁21は、開度の大きさが制御可能な電子弁である。膨張弁21は、開度が制御されることで、冷媒の減圧量を制御する。制御開始部113が膨張弁21の開度を制御する。
(5)室内熱交換器22は、冷凍サイクル31を流れる冷媒と、室内空気との間で熱交換を行う。室内熱交換器22には、室内機ファン23が配置されている。室内機ファン23は、室内熱交換器22へ送風を行う。室内機ファン23の回転数を制御することにより、送風量を調整できる。制御開始部113が室内機ファン23の回転数を制御する。
***構成の説明***
図3は、制御装置100のハードウェア構成を示す。制御装置100はコンピュータである。制御装置100は、プロセッサ110を備えるとともに、主記憶装置120、補助記憶装置130、入力インタフェース140、出力インタフェース150及び通信インタフェース160といった他のハードウェアを備える。図3ではインタフェースはIFと表記している。プロセッサ110は、信号線170を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
制御装置100は、機能要素として、分割部111、順位決定部112及び制御開始部113を備える。分割部111、順位決定部112及び制御開始部113の機能は、制御プログラム101により実現される。制御プログラム101は補助記憶装置130に格納されている。
プロセッサ110は、制御プログラム101を実行する装置である。制御プログラム101は、分割部111、順位決定部112及び制御開始部113の機能を実現するプログラムである。プロセッサ110は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ110の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
主記憶装置120は、データを一時的に記憶する記憶装置である。主記憶装置120の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。主記憶装置120は、プロセッサ110の演算結果を保持する。
補助記憶装置130は、データを不揮発的に保管する記憶装置である。補助記憶装置130の具体例は、HDD(Hard Disk Drive)である。また、補助記憶装置130は、SD(登録商標)(Secure Digital)メモリカード、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記録媒体であっても良い。
入力インタフェース140は、各種機器が接続され、各種機器のデータが入力されるポートである。入力インタフェース140には、それぞれの室内機20の温度センサ24の計測データが入力され、プロセッサ110は計測データを取得する。
出力インタフェース150は、各種機器が接続され、各種機器にプロセッサ110により制御信号が出力されるポートである。出力インタフェース150からは、室外機10の圧縮機11、四方弁12及び室外機ファン14のそれぞれに、制御信号が出力される。また、出力インタフェース150からは、室内機20の膨張弁21及び室内機ファン23のそれぞれに、制御信号が出力される。
通信インタフェース160は、各種機器とプロセッサ110とが通信する通信ポートである。
プロセッサ110は補助記憶装置130から制御プログラム101を主記憶装置120にロードし、主記憶装置120から制御プログラム101を読み込み実行する。主記憶装置120には、制御プログラム101だけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ110は、OSを実行しながら、制御プログラム101を実行する。
制御装置100は、プロセッサ110を代替する複数のプロセッサを備えていても良い。
複数のプロセッサは、制御プログラム101の実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ110と同じように、制御プログラム101を実行する装置である。
制御プログラム101により利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値及び変数値は、主記憶装置120、補助記憶装置130、または、プロセッサ110内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。制御プログラム101は、分割部111、順位決定部112及び制御開始部113の各部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程をコンピュータに実行させるプログラムである。
制御方法は、コンピュータである制御装置100が制御プログラム101を実行することにより行われる方法である。制御プログラム101は、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されても良いし、プログラムプロダクトとして提供されても良い。
***動作の説明***
図4から図14を参照して、制御装置100の動作を説明する。
図4は、制御装置100の動作を示すフローチャートである。制御装置100の動作は、制御方法に相当する。また、制御装置100の動作は、制御プログラム101の処理に相当する。
<分割処理>
ステップS11の前段階として、室内空間300が、複数のエリアに分割される。以下、室内空間300を分割して得られる個々のエリアを分割空間301と記す。区別が必要な場合、個々の分割空間301は、分割空間301A,301B,...のように記す。
室内空間300の分割は、人が行っても良いし、制御装置100が行っても良い。室内空間300は、室内機20の設置位置に応じて分割される。それぞれの分割空間301と、分割空間301の空気調和を担う室内機20とが対応付けられる。
制御装置100が分割を行う場合、制御装置100の分割部111が、室内空間300を複数の分割空間301に分割する。分割部111は、室内空間300に配置された複数の室内機20の配置に基づいて、室内空間300を複数の分割空間301に分割する。例えば、分割部111は、室内機20に取り付けられた赤外線センサにより、周辺の室内機20の高温あるいは低温の吹出空気を検出し、周辺の室内機の位置関係を認識する。分割部111は、周辺の室内機の位置関係に基づき、室内空間300を分割する。あるいは、補助記憶装置130が、室内空間300のCADデータ及び室内機20の配置情報を記憶しており、分割部111は補助記憶装置130に記憶された情報を用いて室内空間300を複数の分割空間301に分割することができる。
図5は、室内空間300が複数の分割空間301に分割された状態を示す。
図6は、図5の分割空間301AのX-X断面を示す。図5は、天井から床へ向かう方向を透過した室内空間300の状態を模式的に示す。図5では、1台の室内機20が一つの分割空間301を担当している。つまり、一つの分割空間301に1台の室内機20が対応付いている。具体的には室内空間300は、以下のようである。室内空間300は、外郭部材200によって形成されている。外郭部材200は、外壁210、窓220、内壁230、天井材240及び床材250で構成される。内壁230とは、他の部屋または廊下と面する壁面である。室内空間300は分割空間301Aから分割空間301Iに分割されている。分割空間301Aから分割空間301Iには、室内機20aから室内機20iが対応付いている。破線401は、分割空間301を形成する仮想線である。
室内機20aから室内機20iは、温度センサ24aから温度センサ24iを備えている。
<ステップS11>
ステップS11では、順位決定部112は、それぞれの分割空間301へ室内空間300の外から侵入する侵入熱負荷の大きさに基づいて、優先順位を決定する。
ステップS11において、順位決定部112は、それぞれの分割空間301の侵入熱負荷を計算する。ステップS12において、順位決定部112は、分割空間301Aから分割空間301Iの侵入熱負荷の大きさに応じて、複数の分割空間301の優先順位を決定する。順位決定部112は、侵入熱負荷が小さいほど、分割空間301の優先順位を高くする。以下に、ステップS11で順位決定部112が行う、侵入熱負荷の計算方法を説明する。
順位決定部112は、分割空間301ごとの侵入熱負荷として、外壁210、窓220、内壁230、天井材240及び床材250から侵入が想定される侵入熱負荷を計算する。
外皮からの侵入熱負荷Lwは、以下の式1で計算できる。
式1で*は乗算を示す。
Lw=A*K*△T (式1)
式1の意味は以下のようである。
A:外皮の面積、
K:外皮の熱貫流率、
△T:室内と室外との空気温度差。
外皮とは、外壁210、窓220、内壁230、天井材240又は床材250が該当する。
分割空間301の外皮からの侵入熱負荷Lwは、分割空間301の面する、外壁210、窓220、内壁230、天井材240及び床材250から計算できる。具体的には順位決定部112は、外壁210からの侵入熱負荷Lw1、窓220からの侵入熱負荷Lw2、内壁230からの侵入熱負荷Lw3、天井材240からの侵入熱負荷Lw4、床からの侵入熱負荷Lw5を計算し、これらを合計する。
<空気温度差△T>
室内温度Tinと室外温度TOUTの温度差△Tは、以下のように計算する。室内温度Tinは、目標温度502である。室外温度TOUTは、隣接する空間の空気温度である。外壁210からの侵入熱負荷Lw1又は窓220からの侵入熱負荷Lw2を計算する場合は、隣接する空間の空気温度は、外気温度である。内壁230からの侵入熱負荷Lw3を計算する場合は、隣接する空間の空気温度は、内壁230を隔てた他の部屋または廊下の空気温度である。天井材240からの侵入熱負荷Lw4を計算する場合は、隣接する空間の空気温度は、天井材240を隔てた、天井裏の空気温度である。床材250からの侵入熱負荷Lw5を計算する場合は、隣接する空間の空気温度は、床材250を隔てた、床裏の空気温度である。
隣接する空間の空気温度は、以下の(1)から(4)のいずれかの値を使用できる。
(1)隣接する空間の空気温度は、隣接する空間に設置した温度センサが取得した値を用いる。
(2)隣接する空間の空気温度は、外皮の温度を温度センサで計測した値を用いる。
(3)隣接する空間の空気温度は、一般的な推定手法で推定した値を用いる。
(4)隣接する空間の空気温度は、一般的な値として予め用意された値を用いる。
以上のように順位決定部112は、分割空間301ごとの侵入熱負荷の大きさを、分割空間を形成する形成部材の断熱性能と、形成部材の面積と、形成部材の外側の領域の温度とに基づいて、計算する。分割空間を形成する形成部材の断熱性能とは、上記で述べた外皮の熱貫流率Kである。形成部材の面積は、上記で述べた外皮の面積Aである。形成部材の外側の領域の温度は、上記で述べた室外温度TOUTである。
侵入熱負荷Lwの計算の具体例を示す。図5の分割空間301Aを例に説明する。分割空間301Aでは外皮は、外壁210、窓220、天井材240、及び床材250である。分割空間301Aでは、外皮として内壁230は、存在しない。よって、順位決定部112は、分割空間301Aの侵入熱負荷Lwとして、侵入熱負荷Lw1、侵入熱負荷Lw2、侵入熱負荷Lw4、侵入熱負荷Lw5の合計を計算する。
次に、図5の分割空間301Eを例に説明する。分割空間301Eは外壁210、窓220及び内壁230を持たない。分割空間301Eでは,外皮は、天井材240及び床材250である。よって、順位決定部112は、分割空間301Eの侵入熱負荷Lwとして、侵入熱負荷Lw4、侵入熱負荷Lw5の合計を計算する。
なお、順位決定部112は、分割空間301に面する全ての外皮に関する侵入熱負荷を算出する必要は、必ずしも無い。順位決定部112は侵入熱負荷への影響の度合いに応じて、
少なくともいずれかの外皮の侵入熱負荷を計算しても良い。分割空間301Aを例にとれば、以下のようである。上記の説明では、分割空間301Aの侵入熱負荷Lwとして、侵入熱負荷Lw1、侵入熱負荷Lw2、侵入熱負荷Lw4、侵入熱負荷Lw5の合計を用いた。しかし、外壁210及び窓220の侵入熱負荷の影響が大きい場合、順位決定部112は、外壁210及び窓220の侵入熱負荷のみを計算しても良い。
<ステップS12>
順位決定部112は、空気調和の対象の室内空間300が分割された複数の空間であり、それぞれの空間に少なくとも一つの室内機20が対応付いた複数の空間である複数の分割空間301について、それぞれの分割空間301の空気調和を開始する優先順位を決定する。
順位決定部112は、分割空間301への侵入熱負荷の小さい順に、分割空間301に空気調和の優先順位をつける。優先順位は、侵入熱負荷が小さいほど高い。
<ステップS13>
ステップS13以降は制御開始部113による動作である。ステップS13において、制御開始部113は、室外機10の起動時刻を決定する。制御開始部113は、目標時刻501に、すべての分割空間301の温度が目標温度502に到達するように、起動時刻を決定する。
制御開始部113による室外機10の起動時刻の決定方法としては、以下の(1)又は(2)の方法を採用できる。
(1)制御開始部113は、目標時刻501に予測される外気温、起動時刻として決定しようとする候補時刻に予測される外気温のようなデータを用いて、目標時刻501に目標温度502となるのに必要となる空気調和の負荷を計算する。制御開始部113は、計算した空気調和の負荷と、すべての室内機20の空気調和の能力とに基づき、計算した空気調和の負荷を処理するために必要とする時間を計算する。制御開始部113は、目標時刻501から必要とする時間だけ遡った時刻を、室外機10の起動時刻として採用する。
(2)制御開始部113は、機械学習を用いて、目標時刻501における室内空間300の空気温度と、目標温度502との差が小さくなるように、室外機10の起動時刻を学習する。
制御開始部113は、室外機10の起動時刻を、室外機10の起動前日の深夜、あるいは、目標時刻501を有する当日の早朝のような時期に、先行して決定する。
<ステップS14及びステップS15>
決定した起動時刻になった場合(ステップS14でYES)、制御開始部113は、室外機10の運転を開始する(ステップS15)。なお、室外機10の運転開始とは、制御開始部113が圧縮機11及び室外機ファン14の運転を開始することを意味する。
<ステップS16からステップS20>
制御開始部113は、ステップS12で順位決定部112によって決定された優先順位に基づいて、室内機20の運転開始時刻をずらした運転を行う。
制御開始部113は、室内空間300の温度が目標温度502になるべき時刻を示す目標時刻501において目標温度502となるように、それぞれの分割空間301に対応付いた室内機20の制御を、目標時刻501よりも前にそれぞれの分割空間301の優先順位に従って開始する。制御開始部113は、それぞれの分割空間301に対応付いた室内機20の制御として、室内機20の稼働を、優先順位に従って開始する。
図5を参照して具体的に説明する。図5では、優先順位を<1>から<9>で示している。優先順位<1>が最も優先度が高く、優先順位<9>が最も優先度が低い。
(1)ステップS16において、制御開始部113は、優先順位<1>の分割空間301Fに対応付いた、室内機20fの運転を開始する。室内機20fの運転開始とは、制御開始部113が、室内機20fの膨張弁21fの開度の制御と、室内機ファン23fの回転数の制御とを開始することである。
(2)ステップS17において、制御開始部113は、分割空間301Fの温度が、目標温度502に到達したかどうかを判定する。制御開始部113は、分割空間301Fの温度を温度センサ24fから取得することで、判定可能である。分割空間301Fの温度が目標温度502に到達した場合(ステップS17でYES)、
(a)制御開始部113は、現在の時刻が目標時刻501かどうか、
又は、
(b)すべての分割空間301の温度が目標温度502に到達したかどうか、
を判定する(ステップS18)。
(3)(a)又は(b)の少なくともいずれかに該当する場合(ステップS18でYES)、制御開始部113は、すべての室内機20の運転を開始する(ステップS)。
(4)(a)と(b)のいずれにも該当しない場合(ステップS18でNO)、制御開始部113は、制御開始部113は、優先順位<2>の分割空間301Hに対応付いた、室内機20hの運転開始を準備する(ステップS19)。以降、同様の処理が繰り返される。
図7は、図4のフローチャートを補足する図である。図7において横軸は時間を示し、縦軸は分割空間301の優先順位を示す。図7において斜線部分は室内機20が運転中であることを示す。
(1)制御開始部113は空気調和の優先順位の最も高い分割空間に対応付いた室内機20から運転を開始する(ステップS16)。
(2)制御開始部113は、優先順位1の分割空間301に対応付いた室内機20に設置されている温度センサ24から、入力インタフェース140を介して室内温度を取得する。
(3)制御開始部113は、優先順位1の分割空間301の室内温度が目標温度502に達したとき、優先順位2の分割空間301に対応付いた室内機20の運転を開始する(ステップS17でYES、ステップS18でNO)。
(4)(1)から(3)の処理を、全ての分割空間301の空気温度が分割空間301の目標温度502に達するか、時刻が目標時刻501に達するまで繰り返す。
なお、分割空間301の目標温度は、分割空間301ごとに設定しても良い。つまり、図5の例では、分割空間301Aから分割空間301Iの目標温度は、同一の目標温度502を使用しているが、分割空間301Aから分割空間301Iの目標温度は、異なる温度を使用しても良い。
図7では、制御開始部113は、室外機10の起動時刻に、優先順位1の分割空間301に対応付いた室内機20のみを運転させ他の室内機20は停止させておく。
(1)優先順位1の分割空間301の室温が目標温度に達した場合、制御開始部113は、優先順位2の分割空間301に対応付いた室内機20の運転を開始する。
(2)このとき、優先順位1の分割空間301に対応した室内機20については、制御開始部113は、優先順位1の分割空間301の室温を保つよう、間欠的に運転する。
(3)優先順位2の分割空間301の室温が目標温度に達した場合、制御開始部113は、優先順位3の分割空間301に対応付いた室内機20の運転を開始する。
(4)このとき、優先順位2の分割空間301に対応付いた室内機20については、制御開始部113は、優先順位2の分割空間301の室温を保つよう、間欠的に運転する。
(5)制御開始部113は(1)から(4)を繰り返して、最終的には全ての室内機20を運転し、全ての分割空間301で目標温度502に到達するようにする。
図8は、図7の制御によるそれぞれの分割空間301の温度変化を示す。横軸は時間を示し、縦軸は室内空間300の室温を示す。優先順位が付与されたそれぞれの分割空間301の室温は図8のように変化する。目標時刻501には、全ての分割空間301の室温が、目標温度502に到達する。
***実施の形態1の効果***
制御装置100は、侵入熱負荷が大きい外壁及び窓のような部材から遠い分割空間から順に室内を温度調節する。よって、制御装置100は侵入熱負荷を抑え、省エネルギー性を高めることができる。
<変形例1>
図9を参照して実施の形態1の変形例1を説明する。変形例1では、順位決定部112は、それぞれの分割空間301の侵入熱負荷Lwを、室内機20を運転することにより求める。
変形例1では順位決定部112は、分割空間301ごとの侵入熱負荷の大きさを、分割空間301に対応付いている室内機20を運転させた際の分割空間301の温度変化に基づいて計算する。具体的には以下のようである。
図4のステップS11では、順位決定部112は、分割空間301ごとの侵入熱負荷の大きさを、外壁210、窓220、内壁230のような外皮について侵入熱負荷量Lwを計算する。変形例1では、順位決定部112は、すべての室内機20を運転した際の、それぞれの分割空間301の空気温度の変化傾向から侵入熱負荷Lwを判定する。
図9は、変形例1における制御装置100の動作を示すフローチャートである。図9は図4のフローチャートとステップS11aのみ異なる。ステップS12以降は図4と同一であるのでステップS12以降の説明は省略する。
以下にステップS11aを説明する。順位決定部112は、室内機20の起動時刻をずらす予冷又は予暖の空気調和制御を実施する前に、すべての室内機20を同時刻に同一運転条件で運転する。このとき、順位決定部112は、それぞれの分割空間301に設置された室内機20の温度センサ24から室温の変化速度を検出する。変化速度が速いほど、侵入熱負荷Lwの小さい分割空間301と考えることができる。順位決定部112は、室温が目標温度502に到達するのが速い分割空間301ほど、高い優先順位を決定する。これにより、順位決定部112は、外皮の侵入熱負荷Lwの小さい順に、優先順位を決定できる。その他の動作については、図4と同じである。
***変形例1の効果***
変形例1では、図4のステップS11に対して、順位決定部112は侵入熱負荷Lwを求めるために複雑な計算が不要となる。また、順位決定部112は、外皮性能及び壁面積のようなデータを用いることなく、分割空間301の優先順位を決定できる。また、順位決定部112は現実の温度変化から侵入熱負荷を求めるので、精度の高い優先順位を求めることができる。
<変形例2>
図10から図12を参照して実施の形態1の変形例2を説明する。変形例2では、制御開始部113が、順位決定部112により決定された優先順位に従って、室内機20の吹き出し空気の風向を変えることによって、それぞれの分割空間301の空気調和開始時刻をずらす。図4のステップS16では、それぞれの分割空間301の空気調和の開始時刻をずらすために、それぞれの室内機20の運転開始の時刻をずらした。これに対して変形例2では、室内機20の吹き出し空気の風向を変えることによって、分割空間301の空気調和の開始時刻をずらす。
図10は、変形例2の室内機20の構成を示す図であり、図2に対応する。室内機20は、制御によって風向きを変えることができるルーバー25を有する。制御開始部113はルーバー25を制御する。
図11は、変形例2における制御装置100のハードウェア構成を示し、図3に対応する。図11は、制御開始部113が制御信号によってルーバー25を制御できることを示す。
図12は、変形例2の室内空間300を示す。図12では分割空間301J、301K、30lL、301M、301N、301Oの、6つを示している。分割空間301Jと分割空間301Mには、室内機20jが対応付いている。分割空間301Kと分割空間301Nには、室内機20kが対応付いている。分割空間301Lと分割空間301Oには、室内機20lが対応付いている。それぞれの分割空間301の優先順位は、優先順位<1>から優先順位<6>である。分割空間301Jから分割空間301Oには、それぞれ温度センサ24jから温度センサ24oが配置されている。室内機20jは温度センサ24j、24mと接続している。室内機20kは温度センサ24k、24nと接続している。室内機20lは温度センサ24l、24oと接続している。
変形例2の制御装置100の動作は、図4のフローチャートと同様であるが、図4のステップS16が以下に示すステップS16aとなる。なおステップS16aは図示していない。ステップS16aでは、制御開始部113は、それぞれの分割空間301に対応付いた室内機20の制御として、室内機20の吹き出す風の風向を、対応付いた分割空間に向けることを、優先順位に従って開始する。
<ステップS16a:1回目>
1回目のステップS16aにおいて、制御開始部113は、図12の優先順位<1>の分割空間301Nに対応付いた、室内機20kの吹き出し空気の風向を変えることによって、分割空間301Nの空気調和を開始する。なお、運転停止中のように空気を吹き出していない状態から、室内機20kが空気を吹き出した場合も、吹き出し空気の風向を変えることに該当する。この場合は、風向の無い状態から風向の有る状態になるからである。図12では、室内機20kは、空気を吹き出していない状態から、空気の吹き出しを開始する。制御開始部113が室内機20kのルーバー25を制御することで、室内機20kは、吹き出し空気の風向を変えることができる。他の室内機20も同様である。
<ステップS16a:2回目>
2回目のステップS16aにおいて、制御開始部113は、図12の優先順位<2>の分割空間301Kに対応付いた、室内機20kの吹き出し空気の風向を変えることによって、分割空間301Kの空気調和を開始する。以下、図4のフローチャートと同様に処理が進む。
***変形例2の効果***
変形例2では1台の室内機20に複数の分割空間301を対応付けることが容易であるので、実施の形態1に比べ、室内機20に対して分割空間301を柔軟に設定できる。
<変形例3>
図13を参照して実施の形態1の変形例3を説明する。図4のステップS16では、それぞれの分割空間301の空気調和の開始時刻を異なる時刻とするために、室内機20の運転開始時刻をずらした。これに対して、変形例3は、室内機20の吹出し空気の風速を変えることで、それぞれの分割空間301の空気調和の開始時刻をずらす。
図13は、変形例3を説明する図である。図13では分割空間301P、301Q、30lRの3つを示している。分割空間301P、分割空間301Q及び分割空間30lRには、室内機20pが対応付いている。それぞれの分割空間301の優先順位は、優先順位<1>から優先順位<3>である。分割空間301Pから分割空間301Rには、それぞれ温度センサ24pから温度センサ24rが配置されている。室内機20jpは、温度センサ24p、24q、24rと接続している。
変形例3の制御装置100の動作は、図4のフローチャートと同様であるが、図4のステップS16が以下に示すステップS16bとなる。なおステップS16bは図示していない。ステップS16bでは、制御開始部113は、それぞれの分割空間301に対応付いた室内機20の制御として、対応付いた分割空間301を空気調和するように室内機20の吹き出す風の風速を変化させることを、優先順位に従って開始する。
<ステップS16b:1回目>
1回目のステップS16bにおいて、制御開始部113は、図13の優先順位<1>の分割空間301Rに対応付いた、室内機20pの吹き出し空気の風速を変えることによって、分割空間301Rの空気調和を開始する。なお、運転停止中のように空気を吹き出していない状態から、室内機20pが空気を吹き出した場合も、吹き出し空気の風速を変えることに該当する。この場合は、風速の無い状態から風速の有る状態になるからである。図13では、室内機20pは、空気を吹き出していない状態から、空気の吹き出しを開始する。室内機20pは、最も大きな風速によって、分割空間301Rを空気調和する。制御開始部113が室内機20pの室内機ファン23pを制御することで、室内機20pは、吹き出し空気の風速を変えることができる。
<ステップS16b:2回目>
2回目のステップS16bにおいて、制御開始部113は、優先順位<2>の分割空間301Qの空気調和を開始する。制御開始部113は、室内機ファン23pの風速を中の大きさとすることで、優先順位<2>の分割空間301Qの空気調和を開始する。以下、図4のフローチャートと同様に処理が進む。
なお、図13では1台の室内機20pで分割空間301P、301Q、301Rの空気調和を担っているが、複数の室内機20で1つの分割空間301の空気調和を行っても良い。
***変形例3の効果***
変形例3では1台の室内機20に複数の分割空間301を対応付けることが容易であるので、実施の形態1に比べ、室内機20に対して複数の分割空間301を柔軟に設定できる。
***実施の形態1の効果のまとめ***
変形例1から変形例3を含む実施の形態1の効果をまとめておく。
図14は、制御装置100による効果を示す。一点鎖線は、空気調和システム1000の比較例1を示す。破線は、空気調和システム1000の比較例2を示す。実線は、空気調和システム1000を示す。
比較例1は、目標時刻501に目標温度502となるように、目標時刻501よりも前の時刻に、室内空間の空気調和を開始する空気調和システである。比較例1の空気調和システムは、省エネルギーのための空気調和能力のセーブ機能を持たないシステムである。比較例2は、比較例1と同様に、目標時刻501に目標温度502となるように、目標時刻501よりも前の時刻に、室内空間の空気調和を開始する。比較例2の空気調和システムは、省エネルギーのための空気調和能力のセーブ機能を有する。但し、比較例2では空気調和能力をセーブするため、目標時刻501に対して、比較例1よりも早めに空気調和を開始する。
上側のグラフは、横軸が時間を示し、縦軸が室内空間300の室温を示す。下側のグラフは、横軸が時間を示し、縦軸が空気調和システムの消費する積算電力量を示す。上側のグラフは、以下を示す。比較例1の空気調和システムは、目標時刻501より早い時刻t3に、室内空間300に対する空気調和の制御を開始する。比較例2の空気調和システムは、目標時刻501よりも早く、かつ、時刻t3よりも早い時刻t1に、室内空間300に対する空気調和の制御を開始する。空気調和システム1000は、時刻t1と時刻t3との間の時刻t2に、室内空間300に対する空気調和の制御を開始する。
下側のグラフは、以下を示す。比較例1の空気調和システムは、目標時刻501の前の運転時間は最も短いが、空気調和能力のセーブ機能を持たないため、積算電力が最も大きい。比較例2の空気調和システムは、空気調和能力のセーブ機能を持つため比較例1よりも積算電力が小さい。しかし、目標時刻501の前の運転時間が、比較例1よりも長い。空気調和システム1000は、積算電力が最も小さい。また、空気調和システム1000は、目標時刻501の前の運転時間が、比較例2よりも短い。
制御装置100を備える空気調和システム1000は、優先順位に従って、それぞれの分割空間の空気調和を開始する。優先順位に従って分割空間の空気調和を開始することは、侵入熱負荷の小さな分割空間から侵入熱負荷の大きな分割空間の順に、空気調和を開始することを意味する。その結果、分割空間に侵入する侵入熱負荷を抑制することができる。このため、空気調和能力のセーブ機能を有する比較例2に対して、空気調和システム1000は目標時刻501の前の時刻t2から目標時刻501までの空気調和システム1000の運転時間の延びを抑止できると共に、積算電力量を低減できる。
<ハードウェア構成の補足>
以下に、制御装置100のハードウェア構成の補足をしておく。図3の制御装置100では、制御装置100の機能がソフトウェアで実現されるが、制御装置100の機能がハードウェアで実現されても良い。
図15は、制御装置100の変形例に係る制御装置100の構成を示す。図15の電子回路600は、分割部111、順位決定部112、制御開始部113、主記憶装置120、補助記憶装置130、入力インタフェース140、出力インタフェース150及び通信インタフェース160の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路600は、信号線601に接続している。電子回路600は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。制御装置100の構成要素の機能は、1つの電子回路で実現されても良いし、複数の電子回路に分散して実現されても良い。別の変形例として、制御装置100の構成要素の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されても良い。
プロセッサ110と電子回路600の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。制御装置100において、分割部111、順位決定部112及び制御開始部113の機能がプロセッシングサーキットリにより実現されても良い。あるいは、分割部111、順位決定部112、制御開始部113、主記憶装置120、補助記憶装置130、入力インタフェース140、出力インタフェース150及び通信インタフェース160の機能が、プロセッシングサーキットリにより実現されても良い。
以上、本発明の実施の形態1を説明したが、実施の形態1のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、実施の形態1のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、実施の形態1に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
10 室外機、11 圧縮機、12 四方弁、13 室外熱交換器、14 室外機ファン、20 室内機、21 膨張弁、22 室内熱交換器、23 室内機ファン、24 温度センサ、25 ルーバー、30 冷媒配管、31 冷凍サイクル、100 制御装置、101 制御プログラム、110 プロセッサ、111 分割部、112 順位決定部、113 制御開始部、120 主記憶装置、130 補助記憶装置、140 入力インタフェース、150 出力インタフェース、160 通信インタフェース、170 信号線、200 外郭部材、210 外壁、220 窓、230 内壁、240 天井材、250 床材、300 室内空間、301 分割空間、401 破線、501 目標時刻、502 目標温度、600 電子回路、601 信号線、1000 空気調和システム。

Claims (9)

  1. 空気調和の対象の室内空間が分割された複数の空間であり、それぞれの前記空間に少なくとも一つの室内機が対応付いた複数の空間である複数の分割空間について、それぞれの前記分割空間の空気調和を開始する優先順位を決定する順位決定部と、
    前記室内空間の温度が目標温度になるべき時刻を示す目標時刻において前記目標温度となるように、それぞれの前記分割空間に対応付いた室内機の制御を、前記目標時刻よりも前にそれぞれの前記分割空間の前記優先順位に従って開始する制御開始部と
    を備え
    前記順位決定部は、
    それぞれの前記分割空間へ前記室内空間の外から侵入する侵入熱負荷の大きさが小さいほど、前記優先順位を高く決定し、
    前記制御開始部は、
    前記室内機の制御を、前記優先順位の高い順に開始する制御装置。
  2. 前記順位決定部は、
    前記分割空間ごとの前記侵入熱負荷の大きさを、前記分割空間を形成する形成部材の断熱性能と、前記形成部材の面積と、前記形成部材の外側の領域の温度とに基づいて計算する請求項に記載の制御装置。
  3. 前記順位決定部は、
    前記分割空間ごとの前記侵入熱負荷の大きさを、前記分割空間に対応付いている前記室内機を運転させた際の前記分割空間の温度変化に基づいて計算する請求項または請求項に記載の制御装置。
  4. 前記制御開始部は、
    それぞれの前記分割空間に対応付いた前記室内機の制御として、前記室内機の稼働を、前記優先順位の高い順に開始する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記制御開始部は、
    それぞれの前記分割空間に対応付いた前記室内機の制御として、前記室内機の吹き出す風の風向を対応付いた前記分割空間に向けることを、前記優先順位の高い順に開始する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記制御開始部は、
    それぞれの前記分割空間に対応付いた前記室内機の制御として、対応付いた前記分割空間を空気調和するように前記室内機の吹き出す風の風速を変化させることを、前記優先順位の高い順に開始する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 前記制御装置は、さらに、
    前記室内空間に配置された複数の前記室内機の配置に基づいて、前記室内空間を前記複数の分割空間に分割する分割部を備える請求項1から請求項のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. コンピュータに、
    空気調和の対象の室内空間が分割された複数の空間であり、それぞれの前記空間に少なくとも一つの室内機が対応付いた複数の空間である複数の分割空間について、それぞれの前記分割空間の空気調和を開始する優先順位を決定する処理、
    前記室内空間の温度が目標温度になるべき時刻を示す目標時刻において前記目標温度となるように、それぞれの前記分割空間に対応付いた室内機の制御を、前記目標時刻よりも前にそれぞれの前記分割空間の前記優先順位に従って開始する処理、
    を実行させ
    前記優先順位を決定する前記処理では、
    それぞれの前記分割空間へ前記室内空間の外から侵入する侵入熱負荷の大きさが小さいほど、前記優先順位を高く決定し、
    前記室内機の制御を前記優先順位に従って開始する前記処理では、
    前記室内機の制御を、前記優先順位の高い順に開始する、
    制御プログラム。
  9. コンピュータが、
    空気調和の対象の室内空間が分割された複数の空間であり、それぞれの前記空間に少なくとも一つの室内機が対応付いた複数の空間である複数の分割空間について、それぞれの前記分割空間の空気調和を開始する優先順位を決定し、
    前記室内空間の温度が目標温度になるべき時刻を示す目標時刻において前記目標温度となるように、それぞれの前記分割空間に対応付いた室内機の制御を、前記目標時刻よりも前にそれぞれの前記分割空間の前記優先順位に従って開始し、
    前記優先順位を決定する際には、
    それぞれの前記分割空間へ前記室内空間の外から侵入する侵入熱負荷の大きさが小さいほど、前記優先順位を高く決定し、
    前記室内機の制御を前記優先順位に従って開始する際には、
    前記室内機の制御を、前記優先順位の高い順に開始する、
    制御方法。
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