UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)は、ヨーロッパシステム、GSM(Global system for mobile communication)、及びGPRS(General Packet Radio Service)に基づくWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)で動作する3世代(3rd Generation、3G)非対称移動通信システムである。UMTSのLTE(Long―Term Evolution)は、UMTSを規格化する3GPPによって議論中にある。
3GPP LTEは、高速パケット通信を可能にする技術である。ユーザ及び提供者の費用を減少させ、サービス品質を改善し、カバレッジ(coverage)及びシステム容量を拡張及び改善することを目的とするLTE課題のための多くの方法が提案された。3G LTEは、上位―レベル要求であって、ビット(bit)当たりの費用減少、増加したサービス可用性、周波数帯域の柔軟性、単純な構造、開放型インターフェース、及び端末の適切な電力消耗を要求する。
以下で、添付の図面を参照して説明した本発明の各実施例により、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解され得るだろう。以下で説明する各実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された各例である。
本明細書は、LTEシステム及びLTE―Aシステムを用いて本発明の各実施例を説明するが、これは例示に過ぎない。したがって、本発明の各実施例は、前記定義に該当するいずれの通信システムにも適用することができる。また、本明細書は、FDD方式を基準にして本発明の実施例に対して説明するが、これは例示であって、本発明の実施例は、H―FDD方式又はTDD方式にも容易に変形して適用することができる。
図2Aは、E―UTRAN(Evolved―Universal Terrestrial Radio Access Network)網構造を示すブロック図である。E―UMTSは、LTEシステムと称することもできる。通信網は、IMS及びパケットデータを通じたVoIP(Voice over IP)などの多様なサービスを提供するために広く配置される。
図2Aに示したように、E―UMTS網は、E―UTRAN(evolved UMTS terrestrial radio access network)、EPC(Evolved Packet Core)、及び一つ以上の端末を含む。E―UTRANは、一つ以上のeNB(evolved NodeB)20を含むことができ、複数の端末10が一つのセルに位置することができる。一つ以上のE―UTRAN MME(Mobility Management Entity)/SAE(System Architecture Evolution)ゲートウェイ30は、ネットワークの終端に位置し、外部ネットワークに接続することもできる。
本明細書において、「下りリンク(downlink)」は、eNB20から端末10への通信を称し、「上りリンク(uplink)」は、端末10からeNB20への通信を称する。端末10は、ユーザによって運搬される通信装備を称し、また、移動局(Mobile Station、MS)、ユーザ端末(User Terminal、UT)、加入者ステーション(Subscriber Station、SS)又は無線デバイスと称することもできる。
図2Bは、一般的なE―UTRANと一般的なEPCの構造を示すブロック図である。
図2Bに示したように、eNB20は、ユーザ平面及び制御平面のエンドポイント(end point)を端末10に提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、セッション及び移動性管理機能のエンドポイントを端末10に提供する。eNB20及びMME/SAEゲートウェイ30は、S1インターフェースを介して接続することができる。
eNB20は、一般に端末10と通信する固定局であって、基地局(BS)又はアクセスポイント(access point)と称することもある。一つのeNB20はセルごとに配置することができる。ユーザトラフィック又は制御トラフィックを送信するためのインターフェースをeNB20間で使用することができる。
MMEは、eNB20に対するNASシグナリング、NASシグナリング保安、AS保安制御、3GPP接続ネットワーク間の移動性のためのインター(inter)CNノードシグナリング、(ページング再送信の制御及び実行を含む)遊休モード(idle mode)端末接近性(Reachability)、(遊休モード及び活性モード(active mode)の端末のための)トラッキング領域リスト管理、PDN GW及びサービングGW選択、MME変化が伴うハンドオーバーのためのMME選択、2G又は3G 3GPP接続ネットワークへのハンドオーバーのためのSGSN選択、ローミング、認証、専用ベアラー設定を含むベアラー管理、(ETWS及びCMASを含む)PWSメッセージ送信のためのサポートを含む多様な機能を行う。SAEゲートウェイホストは、パー―ユーザ(Per―user)ベースのパケットフィルタリング(例えば、深層パケット検査を使用)、適法なインターセプション(Lawful Interception)、端末 IPアドレス割り当て、下りリンクでの送信(Transport)レベルパケットマーキング、UL及びDLサービスレベル課金、ゲーティング及びレート強化、APN―AMBRに基づいたDLレート強化を含む多様な機能を提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、明確性のために、本明細書で単純に「ゲートウェイ」と称する。しかし、MME/SAEゲートウェイ30は、MME及びSAEゲートウェイの両者を全て含む。
複数のノードは、eNB20とゲートウェイ30との間でS1インターフェースを介して接続することができる。各eNB20は、X2インターフェースを介して相互接続することができ、各隣接eNBは、X2インターフェースを有するメッシュネットワーク構造(meshed network structure)を有することができる。
図2Bに示したように、eNB20は、ゲートウェイ30に対する選択、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)活性化の間、ゲートウェイに向かうルーティング、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、ブロードキャスティティャネル(BCCH)情報のスケジューリング及び送信、上りリンク及び下りリンクの全てにおける各端末10のための動的リソース割当て、eNB測定の構成及び準備、無線ベアラー制御、無線承認制御(Radio Admission Control、RAC)、及びLTE_ACTIVE状態での接続移動性制御などの各機能を行うことができる。EPCにおいて、ゲートウェイ30は、ページング発信、LTE_IDLE状態管理、ユーザ平面暗号化、システム構造エボリューション(System Architecture Evolution、SAE)ベアラー制御、及び非―接続層(Non―Access Stratum、NAS)シグナリングの暗号化及び無欠性保護などの各機能を行うことができる。
EPCは、移動性管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)、サービング―ゲートウェイ(serving―gateway、S―GW)、及びパケットデータネットワーク―ゲートウェイ(Packet Data Network―Gateway、PDN―GW)を含む。MMEは、主に各端末の移動性を管理する目的で用いられる接続及び可用性についての情報を有する。S―GWは、E―UTRANを終端点として有するゲートウェイで、PDN―GWは、パケットデータネットワーク(PDN)を終端点として有するゲートウェイである。
図3は、3GPP無線接続網規格を基盤にした端末とE―UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの制御平面及びユーザ平面の構造を示す図である。制御平面は、端末(User Equipment;UE)とネットワークがコールを管理するために用いる各制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザ平面は、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して接続されている。前記送信チャネルを介して媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側と受信側の物理層間には、物理チャネルを介してデータが移動する。前記物理チャネルは、時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、下りリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクでSC―FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼性のあるデータ送信をサポートする。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックで具現することもできる。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPバージョン4(IP version 4、IPv4)パケットやIPバージョン6(IPv6)パケットのようなIP(internet protocol)パケットを効率的に送信するために不必要な制御情報を減少させるヘッダー圧縮(Header Compression)機能を行う。
第3層の最下部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御平面のみで定義される。RRC層は、各無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re―configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために第2層によって提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は、互いにRRCメッセージを交換する。
eNBの一つのセルは、1.25MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、15MHz及び20MHzなどの各帯域のうち一つで動作するように設定することができ、帯域で下りリンク又は上りリンク送信サービスを提供するように設定することができる。異なる各セルは、異なる各帯域を提供するように設定することもできる。
E―UTRANから端末への送信のための下りリンク送信チャネル(Downlink transport Channel)は、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、各ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、及びユーザトラフィック又は各制御メッセージを送信するための下りリンク共有チャネル(Shared Channel、SCH)を含む。下りリンクマルチキャスト又はブロードキャストサービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、下りリンクSCHを介して送信することもでき、又は別途の下りリンクMCH(Multicast Channel)を介して送信することもできる。
端末からネットワークにデータを送信する上りリンク送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)と、その他にユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りリンクSCH(Shared Channel)とがある。送信チャネルの上位にあり、送信チャネルにマップされる論理チャネルとしては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、及びMTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
図4は、E―UMTSシステムで使用する物理チャネル構造の一例を示した図である。物理チャネルは、時間軸上にある多数のサブフレームと、周波数軸上にある多数のサブキャリア(Sub―carrier)とで構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub―frame)は、時間軸上に複数のシンボル(Symbol)で構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは、複数のシンボル及び複数のサブキャリアで構成される。また、各サブフレームは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、すなわち、L1/L2制御チャネルのために該当サブフレームの特定シンボル(例えば、1番目のシンボル)の特定サブキャリアを用いることができる。図4には、L1/L2制御情報送信領域(PDCCH)とデータ領域(PDSCH)を示した。一実施例において、10msの無線フレーム(radio frame)が使用され、一つの無線フレームは10個のサブフレーム(subframe)で構成される。また、一つのサブフレームは二つの連続するスロットで構成される。一つのスロットの長さは0.5msである。また、一つのサブフレームは多数のOFDMシンボルで構成され、多数のOFDMシンボルのうち一部のシンボル(例えば、1番目のシンボル)は、L1/L2制御情報を送信するために使用することができる。データ送信のための時間単位である送信時間間隔(Transmission Time Interval、TTI)は1msである。
基地局と端末は、一般に特定制御信号又は特定サービスデータを除いては、送信チャネルであるDL―SCHを用いる物理チャネルであるPDSCHを介してデータを送信/受信する。PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるもので、前記各端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコード(decoding)しなければならないのかについての情報などは、PDCCHに含まれて送信される。
例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスク(masking)されており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」という送信形式情報(例えば、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータについての情報が特定サブフレームを介して送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニターし、「A」RNTIを有している一つ以上の端末があると、前記各端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報を介して「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
図5は、本発明の実施例に係る通信装置のブロック図である。
図5に示された装置は、上述したメカニズムを行うように適応されたユーザ装置(User Equipment、UE)及び/又はeNBであってもよいが、同じ作業を行う任意の装置であってもよい。
図5に示したように、装置は、DSP(Digital Signal Processor)/マイクロプロセッサ110及びRF(Radio Frequency)モジュール(送受信機;135)を含むこともできる。DSP/マイクロプロセッサ110は、送受信機135に電気的に接続されて送受信機135を制御する。装置は、設計者の選択によって、電力管理モジュール105、バッテリー155、ディスプレイ115、キーパッド120、SIMカード125、メモリデバイス130、スピーカー145及び入力デバイス150をさらに含むこともできる。
特に、図5は、ネットワークから要求メッセージを受信するように構成された受信機135及びネットワークに送/受信タイミング情報を送信するように構成された送信機135を含む端末を示してもよい。このような受信機と送信機は送受信機135を構成できる。端末は、送受信機(受信機及び送信機、135)に接続されたプロセッサ110をさらに含むこともできる。
また、図5は、端末に要求メッセージを送信するように構成された送信機135及び端末から送受信タイミング情報を受信するように構成された受信機135を含むネットワーク装置を示してもよい。送信機及び受信機は送受信機135を構成することもできる。ネットワークは、送信機及び受信機に接続されたプロセッサ110をさらに含む。このプロセッサ110は、送受信タイミング情報に基づいて遅延(latency)を計算することもできる。
最近、3GPPでプロキシミティ基盤のサービス(Proximity―based Service;ProSe)が論議されている。ProSeは、(認証などの適切な手続後)eNBのみを介して(SGW(Serving Gate―way(SGW)/PDN(Packet Data Network)―GW(PGW)を介することなく)又はSGW/PGWを介して異なる端末を(直接)互いに接続させることができる。よって、ProSeを用いて装置対装置直接通信を提供することができ、全ての装置がユビキタス接続で接続されると期待される。近接した距離内の装置間の直接通信はネットワークの負荷を減少させることができる。最近、プロキシミティ基盤のソーシャルネットワークサービスは大衆の注目を受けており、新しい種類のプロキシミティ基盤のアプリケーションが出現され、新しいビジネスの市場及び収益を創造することができる。第一のステップにおいて、公衆安全及び緊要な通信(critical communication)が市場で要求される。また、グループ通信は、公衆安全システムの重要なコンポーネントの一つである。プロキシミティ基盤のディスカバリ、直接経路通信及びグループ通信の管理などの機能が要求される。
使用ケースとシナリオは、例えば、i)商業的/社会的使用、ii)ネットワークオフローディング(offloading)、iii)公衆安全、iv)到達可能性(reachability)及び移動度の形態(mobility aspects)を含むユーザ経験の一貫性を確保するための現在のインフラストラクチャサービスの統合、v)(地域規定及びオペレータポリシーの対象であり、特定公衆安全指定周波数帯域及び端末に制限された)EUTRANカバレッジの不在時の公衆安全である。
図6は搬送波集成を示す図である。
多数の搬送波を支援するための搬送波集成(carrier aggregation:CA)技術を図6に基づいて以下で説明する。上述したように、レガシー(legacy)無線通信システム(例えば、LTEシステム)で定義された帯域幅単位(例えば、20MHz)の最大5個の搬送波(コンポーネント搬送波(component carriers:CCs)を搬送波集成によってバンドリングする方式で最大100MHzのシステム帯域幅を支援することができる。搬送波集成に用いられるコンポーネント搬送波は同じ又は相異なる帯域幅大きさを有することができる。また、それぞれのコンポーネント搬送波は相異なる周波数帯域(又は中心周波数)を有することができる。前記コンポーネント搬送波は連続した周波数帯域上に存在することができる。しかし、連続しない周波数帯域上に存在するコンポーネント搬送波も搬送波集成のために使われることができる。搬送波集成技術において、上りリンクと下りリンクの帯域幅の大きさは対称的に又は非対称的に割り当てられることができる。
CAが構成されるとき、端末はネットワークと一つのRRC連結のみを有する。RRC連結設定(establishment)/再設定(re-establishment)/ハンドオーバーの際、一つのサービングセルはNAS移動度(mobility)情報(例えば、TAI)を提供し、RRC連結再設定/ハンドオーバーの際、一つのサービングセルは保安入力(security input)を提供する。このセルをプライマリーセル(primary cell:PCell)と言う。下りリンクでPCellに相当する搬送波はDL PCC(Downlink Primary Component Carrier)であり、上りリンクでPCellに相当する搬送波はUL PCC(Uplink Primary Component Carrier)である。
端末の能力(capabilities)によってセカンダリーセル(secondary cell:SCell)が構成され、PCellと一緒にサービングセルの集合(set)を形成することができる。下りリンクでSCellに相当する搬送波はDL SCC(Downlink Secondary Component Carrier)であり、上りリンクでSCellに相当する搬送波はUL SCC(Uplink Secondary Component Carrier)である。
プライマリーコンポーネント搬送波は基地局が端末とトラフィック及び制御シグナリングを交換するのに使用する搬送波である。この場合、制御シグナリングはコンポーネント搬送波の追加、プライマリーコンポーネント搬送波の設定、上りリンクグラント(UL grant)、下りリンク割当て(DL assignment)などを含むことができる。基地局は多数のコンポーネント搬送波を使うことができるが、該当基地局に属する端末は一つのプライマリーコンポーネント搬送波のみを有するように設定されることができる。端末が単一搬送波モードで動作すれば、プライマリーコンポーネント搬送波が使われる。これにより、独立的に使われるために、プライマリーコンポーネント搬送波は基地局と端末間のデータ及び制御シグナリングの交換に対する全ての要求条件を満たすように設定されなければならない。
一方、セカンダリーコンポーネント搬送波は送受信されるデータの所要大きさによって活性化又は非活性化することができる追加的なコンポーネント搬送波を含むことができる。セカンダリーコンポーネント搬送波は基地局から受信される特定の命令及び規則によって使われるように設定されることができる。追加的な帯域幅を支援するために、セカンダリーコンポーネント搬送波はプライマリーコンポーネント搬送波と一緒に使われるように設定されることができる。活性化したコンポーネント搬送波によってULグラント、DL割当てなどの制御信号を基地局から端末が受信することができる。活性化したコンポーネント搬送波によって、上りリンクで、CQI(channel quality indicator)、PMI(precoding matrix index)、RI(rank indicator)、SRS(sounding reference signal)などの制御信号が端末から基地局に送信されることができる。
端末へのリソース割当ては一つのプライマリーコンポーネント搬送波と多数のセカンダリーコンポーネント搬送波を有することができる。多重搬送波集成モード(multi-carrier aggregation mode)で、システム負荷(すなわち、静的/動的負荷バランシング(static/dynamic load balancing))、ピークデータレート(peak data rate)又はサービス品質要求条件(service quality requirement)に基づいてシステムは非対称的にセカンダリーコンポーネント搬送波をDL及び/又はULに割り当てることができる。搬送波集成技術を使うに際して、RRC連結過程以後に基地局がコンポーネント搬送波の設定を端末に提供することができる。この場合、RRC連結はSRBを介して端末のRRCレイヤーとネットワークの間で交換されるRRCシグナリングに基づいて無線リソースが端末に割り当てられることを意味することができる。端末と基地局間のRRC連結過程が完了した後、基地局が端末にプライマリーコンポーネント搬送波とセカンダリーコンポーネント搬送波についての設定情報を提供することができる。前記セカンダリーコンポーネント搬送波についての設定情報はセカンダリーコンポーネント搬送波の追加/削除(又は活性化/非活性化)を含むことができる。よって、基地局と端末間のセカンダリーコンポーネント搬送波を活性化させるか以前のセカンダリーコンポーネント搬送波を非活性化させるためには、RRCシグナリングとMAC制御要素を交換する必要がある。
したがって、端末のために構成されたサービングセルの集合はいつも一つのPCellと一つ以上のSCellで構成される。
-それぞれのSCellに対し、端末による下りリンクリソース及び上りリンクリソースの使用は設定可能である(したがって、構成されるDL SCCの数はいつもUL SCCの数以上であり、上りリンクリソースのみを用いる場合にはSCellが構成されない)。
-端末の観点で、それぞれの上りリンクリソースは一つのサービングセルにのみ属する。
-構成可能なサービングセルの数は端末の集成能力(aggregation capability)に依存する。
-PCellはハンドオーバー過程によってのみ変わることができる(すなわち、保安キー変化及びRACH過程)。
-PCellはPUCCHの伝送のために使われる。
-SCellとは違い、PCellは非活性化することができない。
-再設定(re-establishment)はPCellがRLFを経験しSCellがRLFを経験しないときにトリガーされる。
-NAS情報はPCellから得られる。
セカンダリーコンポーネント搬送波の活性化又は非活性化はサービス品質(QoS)、搬送波の負荷条件及びその他の要素に基づいて基地局によって決定される。また、基地局はDL/ULに対する指示タイプ(活性化/非活性化)、セカンダリーコンポーネント搬送波リストなどの情報を含む制御メッセージを用いて端末にセカンダリーコンポーネント搬送波設定を指示することができる。
SCellの再設定(reconfiguration)、追加及び除去はRRCによって行われることができる。イントラLTEハンドオーバーの際、RRCは、ターゲットPCellと一緒に使うために、SCellを追加するか除去するか再設定することができる。新しいSCellを追加するとき、専用のRRCシグナリングがSCellの全ての所要システム情報を送信するために使われる。すなわち、連結モード(connected mode)で、端末はSCellから直接システム情報を受信する必要がない。
図7はマスターセルグループ(MCG)とセカンダリーセルグループ(SCG)間の二重連結(dual connectivity:DC)に対する概念図である。
二重連結(DC)は端末がマスター基地局(eNode-B)(MeNB)とセカンダリー基地局(SeNB)に同時に連結可能であることを意味する。MCGはマスター基地局に係わるサービングセルグループであり、PCellと一つ以上の選択的なSCellで構成される。SCGはセカンダリー基地局に係わるサービングセルグループであり、特殊なSCellと一つ以上の選択的なSCellで構成される。マスター基地局は少なくともS1-MME(制御平面に対するS1)を送信する基地局であり、セカンダリー基地局は端末に対して追加的な無線リソースを提供する基地局であり、マスター基地局ではない。
二重連結は端末が多数のサービングセルで構成される一種の搬送波集成である。しかし、図6の搬送波集成を支援する全てのサービングセルが同じ基地局によってサービングされるものとは違い、図7の二重連結を支援する全てのサービングセルは互いに異なる基地局によって同時にサービングされる。端末が互いに異なる基地局と同時に連結されるから、互いに異なる基地局は非理想的な(non-ideal)バックホールインターフェース(backhaul interface)を介して連結される。
二重連結によって、一部のデータ無線ベアラー(data radio bearers:DRBs)がSCGにオフロードされ、MCGでスケジューリング無線ベアラー(scheduling radio bearers:SRBs)又は他のDRBを維持しながら高い処理率を提供してハンドオーバーの可能性を減少させることができる。MCGは周波数f1を介してマスター基地局(MeNB)によって動作され、SCGは周波数f2を介してセカンダリー基地局(SeNB)によって動作される。周波数f1とf2は同一であってもよい。マスター基地局(MeNB)とセカンダリー基地局(SeNB)間のバックホールインターフェース(BH)は非理想的である。これは、バックホール(backhaul)に相当な遅延が存在して、一つのノードで集中的な(centralized)スケジューリングが不可能であることを意味する。
SCGに対して次のような原則が適用される。
-SCGで少なくとも一つのセルは構成されたULCCを有し、そのうちPSCellはPUCCHリソースで構成される。
-SCGが構成されれば、少なくとも一つのSCGベアラー又は一つのスプリットベアラー(split bearer)がいつも存在する。
-PSCell上で物理的レイヤー問題又は任意接続問題が検出されるか、SCGと関連して最大RLC再伝送回数に到逹したか、SCGの追加時又はSCGの変更時、PSCell(T307満了)上で接続問題が検出されれば、
-RRC連結再設定過程がトリガーされず、
-SCGの全てのセルに対する全てのUL伝送が中止され、
-端末がSCG失敗タイプ(failure type)をマスター基地局(MeNB)に知らせる。
-スプリットベアラーに対し、マスター基地局(MeNB)を介したDLデータ伝送が維持される。
-RLC AMベアラーのみがスプリットベアラーに対して構成されることができる。
-PCellと同様に、PSCellは非活性化することができない。
-PSCellはSCG変更によってのみ変更可能である(すなわち、保安キー変更及びRACH過程)。
-スプリットベアラーとSCGベアラー間の直接的なベアラータイプ変更とSCGとスプリットベアラーの同時構成は支援されない。
MeNBとSeNB間の相互作用に対して次のような原則が適用される。
-MeNBは端末のRRM測定構成を維持し、例えば受信された測定報告又はトラフィック条件又はベアラータイプに基づいてSeNBに端末に対する追加的なリソース(サービングセル)を提供するようにする要求を決定することができる。
-MeNBからの要求が受信されれば、SeNBは端末に対する追加的なサービングセルの構成となるコンテーナーを生成することができる(若しくは、このために利用可能なリソースがないと決定する)。
-端末の能力調整のために、MeNBはAS構成(の一部)とUE能力をSeNBに提供する。
-MeNBとSeNBはX2メッセージによって送信されるRRCコンテーナー(インターノード(inter-node)メッセージ)によってUE構成についての情報を交換する。
-SeNBは既存のサービングセル(例えば、SeNBへのPUCCH)の再構成を開始することができる。
-SeNBはSCG内でどのセルがPSCellであるかを決定する。
-MeNBはSeNBによって提供されるRRC構成の内容を変更しない。
-SCG追加及びSCG SCell追加の場合、MeNBはSCGセル(等)に対する最近の測定結果を提供することができる。
-DRX整列及び測定ギャップの識別のために、MeNBとSeNBはいずれもOAMによってそれぞれのSFN及びサブフレームオフセットを知っている。
新しいSCG SCellを追加する場合、上述したCAの場合と同様に、SCGのPSCellのMIBから得られるSFNを除き、前記セルの全ての所要システム情報を送信するために専用のRRCシグナリングが使われる。
図8は端末側でのMAC構造の概要に対する図である。
MACレイヤーは論理的チャネル多重化、ハイブリッドARQ再伝送、上りリンク及び下りリンクスケジューリングを処理する。また、搬送波集成が用いられる場合、多数のコンポーネント搬送波によるデータの多重化/逆多重化を担当する。
MACは論理的チャネルの形態でRLCにサービスを提供する。論理的チャネルは自分が運ぶ情報のタイプによって定義され、一般的にLTEシステムの動作に必要な制御及び構成情報の伝送に使われる制御チャネル又は使用者データのために使われるトラフィックチャネルに分類される。LTEに対して明示される論理チャネルタイプは次を含む。
-システム情報をネットワークからセル内の全ての端末に送信するのに使われるBCCH(Broadcast Control Channel)。システムに接続する前に端末はシステムがどのように構成されるか、かつ一般的にどのようにセル内で適切に動作するかが分かるためにシステム情報を得なければならない。
-セルレベルでの位置がネットワークに知られなかった端末のページングのために使われるPCCH(Paging Control Channel)。したがって、ページングメッセージは多数のセルで送信されなければならない。
-任意接続と一緒に制御情報の伝送のために使われるCCCH(Common Control Channel)
-端末への/からの制御情報の伝送のために使われるDCCH(Dedicated Control Channel)。このチャネルは互いに異なるハンドオーバーメッセージのような個別的な端末の構成のために使われる。
-MTCHの受信に必要な制御情報の伝送のために使われるMCCH(Multicast Control Channel)
-端末への/からの使用者データの伝送のために使われるDTCH(Dedicated Traffic Channel)。このチャネルは全ての上りリンク及び非MBSFN下りリンク使用者データの伝送に使われる論理チャネルタイプのチャネルである。
-MBMSサービスの下りリンク伝送のために使われるMTCH(Multicast Traffic Channel)。
物理的レイヤーから、MACレイヤーは伝送チャネル(transport channel)の形態でサービスを用いる。伝送チャネル情報が無線インターフェースを介してどのように送信されるか、かつどの特性によって送信されるかによって定義される。伝送チャネル上のデータは伝送ブロックに編成される。それぞれの伝送時間の間隔(transmission time interval:TTI)で、空間多重化が使われない場合、最大一つの動的大きさ(dynamic size)の伝送ブロックが無線リソースを介して端末に/から送信される。空間多重化(MIMO)の場合、TTI当たり最大二つの伝送ブロックが存在することができる。
それぞれの伝送ブロックと関連して伝送フォーマット(transport format:TF)が、伝送ブロックがどのように無線インターフェースを介して送信されるかを規定する。前記伝送フォーマットは伝送ブロックの大きさ、変調及びコーディング方式(modulation-and-coding scheme)及びアンテナマッピングについての情報を含む。前記伝送フォーマットを変更することによって、MACレイヤーは相異なるデータレート(data rate)を実現することができる。したがって、レート制御は伝送フォーマット選択とも知られている。
以下の伝送チャネルタイプはLTEに対して定義されたものである。
-BCH(Broadcast Channel)は設計明細書(specifications)によって提供される固定された伝送フォーマットを有する。これは、BCCHシステム情報の一部、より具体的にはマスター情報ブロック(master information block:MIB)の伝送に使われる。
-PCH(Paging Channel)はPCCH論理的チャネルからのページング情報の伝送のために使われる。PCHは端末が前もって定義された時間にのみPCH受信のためにウェイクアップ(wake up)してバッテリー電力を節減するように不連続的な受信(DRX)を支援する。DL-SCH(Downlink Shared Channel)はLTEで下りリンクデータの伝送のために使われるメイン伝送チャネルである。これは、時間及び周波数ドメインでのダイナミックレート適応(dynamic rate adaptation)及びチャネル依存的スケジューリング、ソフト結合(soft combining)のハイブリッドARQ、及び空間多重化のような主要LTE特徴を支援する。これは、またDRXを支援して常時接続(always-on experience)を提供しながらも端末の電力消耗を減少させる。また、DL-SCHはBCHにマッピングされないBCCHシステム情報の一部を送信するのに使われる。セル内に多数のDL-SCHが存在することができ、該当TTIでスケジュールされた端末当たり一つが存在し、一部のサブフレームでシステム情報を運ぶ一つのDL-SCHが存在することができる。
-MCH(Multicast Channel)はMBMSを支援するのに使われる。これは半静的(semi-static)伝送フォーマットと半静的スケジューリングを特徴とする。MBSFNを用いる多重セル伝送の場合、スケジューリング及び伝送フォーマット構成はMBSFN伝送に係わる伝送ポイントの間で調整される。
-UL-SCH(Uplink Shared Channel)はDL-SCHの上りリンク相手、すなわち上りリンクデータの伝送に使われる上りリンク伝送チャネルである。
また、RACH(Random-Access Channel)も伝送ブロックを運ばないが伝送チャネルと定義される。
優先順位ハンドリング(priority handling)を支援するため、それぞれの論理的チャネルが自分のみのRLCエンティティを有する多数の論理的チャネルがMACレイヤーによって一つの伝送チャネルに多重化することができる。受信機で、MACレイヤーはそれに相応する逆多重化を処理し、順次の伝達及びRLCによって処理される他の機能のためにRLC PDUをそれぞれのRLCエンティティに送信する。受信機での逆多重化を支援するために、MACが使われる。それぞれのRLC PDUのために、MACヘッダーと関連サブヘッダーが存在する。サブヘッダーはRLC PDUが来由した論理的チャネル(LCID)のIDとバイト単位のPDU長さを含む。また、このサブヘッダーが最後のサブヘッダーであるかを示すフラグが存在する。スケジュールされた伝送ブロックの大きさに対応するためにMACヘッダーと一緒にパッディングされた一つ又は幾つかのRLC PDUは必要な場合に一つの伝送ブロックを形成し、この伝送ブロックは物理的レイヤーに送信される。
相異なる論理的チャネルの多重化に加え、MACレイヤーはいわゆるMAC制御要素を伝送チャネルを介して送信される伝送ブロックに挿入することができる。MAC制御要素はインバンド(inband)制御シグナリング、例えばタイミングアドバンス命令(timing-advance commands)及び任意接続応答のために使われる。制御要素はLCIDフィールドの予備値によって識別され、LCID値は制御情報のタイプを示す。
また、サブヘッダーの長さフィールドは固定長の制御要素に対しては除去される。
MAC多重化機能はやはり搬送波集成の場合に多数のコンポーネント搬送波の処理を担当する。搬送波集成はRLC及びPDCPで認識できないが、搬送波集成の基本原則は制御シグナリング、スケジューリング及びハイブリッドARQ再伝送を含む物理的レイヤーでのコンポーネント搬送波の独立的な処理である。したがって、搬送波集成は主にMACレイヤーで認識され、MACレイヤーで任意のMAC制御要素を含む論理的チャネルが多重化して固有のハイブリッドARQエンティティを有するそれぞれのコンポーネント搬送波に対して一つの(空間多重化の場合は二つの)伝送ブロックを形成する。
二重連結において、端末に二つのMACエンティティが構成され、その一つはMCGのためのものであり、他の一つはSCGのためのものである。それぞれのMACエンティティはRRCによってPUCCH伝送競争に基づく任意接続を支援するサービングセルで構成される。本明細書で、SpCellはこのようなセルを意味し、SCellは他のサービングセルを意味する。MACエンティティとMCG又はSCGの関連有無によってSpCellはMCGのPCell又はSCGのPSCellを意味する。MACエンティティのSpCellを含むタイミングアドバンスグループをpTAGと言い、sTAGは他のTAGを意味する。
上位レイヤーがMACエンティティのリセットを要求すれば、MACエンティティは
-それぞれの論理的チャネルに対するBjを0に初期化し、
-全てのタイマーを(動作中であれば)中止させ、
-全てのtimeAlignmentTimersが満了したと見なし、
-全ての上りリンクHARQプロセスに対するNDIを0値に設定し、
-進行中のRACH過程があれば、これを中止させ、
-明白にシグナリングされたra-PreambleIndex及びra-PRACH-MaskIndexがあれば、これを廃棄し、
-Msg3バッファーをフラッシュし、
-トリガーされたスケジューリング要求過程があれば、これを取り消し、
-トリガーされたバッファー状態報告過程があれば、これを取り消し、
-トリガーされたパワーヘッドルーム報告過程があれば、これを取り消し、
-全てのDL HARQプロセスに対するソフトバッファーをフラッシュし、
-それぞれのDL HARQプロセスに対し、TBに対する次の受信された伝送を最初の一番目伝送と見なし、
-一時的なC-RNTIがあれば、これを取り消す。
図9は活性化/非活性化MAC制御要素に対する図である。
端末が一つ以上のSCellで構成されれば、ネットワークは前記構成されたSCellを活性化してから非活性化することができる。PCellはいつも活性化する。ネットワークは活性化/非活性化MAC制御要素を送信することによってSCell(s)を活性化してから非活性化する。また、端末は構成されたそれぞれのSCellに対してsCellDeactivationTimerタイマーを維持し、このタイマーが満了すれば、関連のSCellを非活性化する。同じ初期タイマー値がそれぞれのsCellDeactivationTimerに適用され、これはRRCによって構成される。前記構成されたSCellは追加時にかつハンドオーバー後に最初に非活性化する。
端末はそれぞれのTTIに対してそれぞれのSCellを構成し、構成されたそれぞれのSCellに対し、
端末がSCellを活性化するTTIで活性化/非活性化MAC制御要素を受信すれば、端末はTTIでSCellを活性化することができる。端末は、前記SCellに対し、i)SCell上でのSRS伝送、ii)SCellに対するCQI/PMI/RI/PTI報告、iii)SCell上でのPDCCHモニタリング又はiv)SCellに対するPDCCHモニタリングを含む一般的なSCell動作を適用することができる。また、端末はSCellと関連したsCellDeactivationTimerを開始するか再開し、PHRをトリガーすることができる。
端末がSCellを非活性化させるTTIで活性化/非活性化MAC制御要素を受信するか、活性化したSCellと関連したsCellDeactivationTimerがこのTTIで満了すれば、端末は前記TTIでSCellを非活性化し、SCellと関連したsCellDeactivationTimerを中止させ、SCellと関連した全てのHARQバッファーをフラッシュさせることができる。
活性化したSCell上のPDCCHが上りリンクグラント又は下りリンク割当てを指示するか、活性化したSCellをスケジュールするサービングセル上のPDCCHが活性化したSCellに対する上りリンクグラント又は下りリンク割当てを指示すれば、端末はSCellと関連したsCellDeactivationTimerを再開することができる。
SCellが非活性化すれば、端末はSCell上でSRSを送信せず、SCell上のUL-SCHを介して送信し、SCell上のRACHを介して送信し、SCell上でPDCCHをモニターするかSCellに対してPDCCHをモニターする。
活性化/非活性化MAC制御要素を含むMAC PDUに対するHARQフィードバックはSCell活性化/非活性化によるPCell中断(interruption)による影響を受けないこともある。
活性化/非活性化MAC制御要素は表1に示したようなLCIDを有するMAC PDUサブヘッダーによって識別される。これは、固定大きさを有し、7個のC-フィールドと一つのRフィールドを含む単一オクテット(octet)で構成される。活性化/非活性化MAC制御要素は図9のように定義される。
Ciフィールドは、SCellIndex iで構成されたSCellが存在する場合、SCellIndex iを有するSCellの活性化/非活性化状態を示す。Ciフィールドは“1”に設定され、SCellIndex iを有するSCellが活性化することを示す。Ciフィールドは“0”に設定され、SCellIndex iを有するSCellが非活性化することを示す。Rフィールドは予備ビットであり、‘0’に設定される。
sCellDeactivationTimerはSCell非活性化タイマーである。無線フレームの数を示す値rf4は4個の無線フレームを示し、rf8は8個の無線フレームを示す。E-UTRANは、端末がPSCell以外の一つ以上のSCellで構成される場合、前記フィールドを構成する。前記フィールドが存在しなければ、端末はこのフィールドに対して存在する値を削除し、その値が無限に設定されると仮定する。(関連した機能がそれぞれのSCellに対して独立的に実行されるが)同じ値がセルグループ(すなわち、MCG又はSCG)のそれぞれのSCellに対して適用される。
Rel-12までは、セルグループ内で一つのセル、すなわちいつも活性化するCA/DC内の特殊なセルのみがPUCCHリソースで構成されることができる。Rel-13では、特殊なセルから他のセルにPUCCHトラフィックをオフロードするために、前記特殊なセルを除いた他のセルがPUCCHリソースで構成されることができる。
レガシー方式では、PYUCCHリソースで構成される一つのセルが存在するので、与えられたTTIで一つのPUCCHリソースのみが存在し、端末は構成された全てのセルのACKとNACKフィードバックを集め、前記PUCCHリソースを介してHARQフィードバックを送信する。端末が非活性化状態のセルに対するフィードバックをNACKと見なすことに留意する。
Rel-13において、ネットワークが端末に対して多数のPUCCHリソースを構成しようとすれば、i)端末に対してどのように多数のPUCCHリソースを構成するか、ii)端末に対して構成されたセルのHARQフィードバックをどのように多重化するか、iii)ネットワークにHARQフィードバックをどのように送信するかを考慮した新しいメカニズムが要求される。
図10は本発明の実施例による搬送波集成システムでの多重化したHARQフィードバックの伝送に対する概念図である。
本発明において、端末はPUCCHグループ当たり一つのPUCCHセルで構成され、前記PUCCHグループに属する全ての構成されたセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化させて多重化したHARQフィードバックを生成し、この多重化したHARQフィードバックをPUCCHグループの前記PUCCHセル上で送信する。このために、PUCCHグループは一つのPUCCHセルと0個又はそれ以上の非PUCCHセル(non-PUCCH cell)を備える。
このようにPUCCHセルはPUCCHリソースで構成されたセルを意味し、非PUCCHセルはPUCCHリソースで構成されないセルを意味する。
端末は基地局に属する多数のセルを第1PUCCH(Physical Uplink Control Channel)グループと第2PUCCHグループにグループ化する。ここで、多数のセルのそれぞれは第1PUCCHグループ及び第2PUCCHグループの一つに属する(S1001)。この場合、端末は第1PUCCHグループにおいてPUCCHリソースで第1セルを構成し、第2PUCCHグループにおいてPUCCHリソースで第2セルを構成する(S1003)。
好ましくは、第1PUCCHグループは第1セルと、0個又はそれ以上のPUCCHリソースを有しないセルとを備え、第2PUCCHグループは第2セルと、0個又はそれ以上のPUCCHリソースを有しないセルとを備える。
言い換えれば、PUCCHリソースを有する第1セルは第1PUCCHグループでPUCCHリソースを有しない0個又はそれ以上のセルと関連し、PUCCHリソースを有する第2セルは第2PUCCHグループでPUCCHリソースを有しない0個又はそれ以上のセルと関連する。“非PUCCHセルがPUCCHセルと関連(又はマッピング)するとすれば、これは非PUCCHリソースのHARQフィードバックがそのPUCCHセル上で送信されることを意味する。
HARQフィードバックがセルの少なくとも一つのHARQプロセスに対して送信される必要があるTTIにおいて、端末は第1PUCCHグループに属する全てのセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化して第1HARQフィードバックを生成し、第2PUCCHグループに属する全てのセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化して第2HARQフィードバックを生成する(S1005)。
好ましくは、受信されたTBを成功裏にデコードするHARQプロセスのみがHARQフィードバックをACKとして生成する。他の全てのHARQプロセスはHARQフィードバックをNACKとして生成する。例えば、HARQプロセスが非活性化したセルに割り当てられたか、何らのTBを受信することができなかったか、受信したTBをデコードするのに失敗した場合、端末はHARQフィードバックをNACKと見なす。
言い換えれば、端末が第1PUCCHグループに属する全てのセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化するとき、端末は第1PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが受信したTB(Transport Block)を成功裏にデコードする場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをACK(Acknowlegdement)と見なし、第1PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが非活性化セルに割り当てられたりTBを受信することができなくなったり受信したTBのデコーディングに失敗した場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをNACK(Negative-Acknowlegdement)と見なす。そして、端末が第2PUCCHグループに属する全てのセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化するとき、端末は第2PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが受信したTBを成功裏にデコードする場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをACKと見なし、第2PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが非活性化セルに割り当てられたりTBを受信することができなくなったり受信したTBのデコーディングに失敗した場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをNACKと見なす。
その後、端末はPUCCHリソースを有する第1セル上で第1HARQフィードバックを送信し、PUCCHリソースを有する第2セル上で第2HARQフィードバックを送信する(S1007)。
図11は本発明の実施例による搬送波集成システムでの多重化したHARQフィードバックの伝送に対する概念図である。
端末はPUCCHリソースで第1セルを構成し、PUCCHリソースで第2セルを構成する。ここで、前記第1セルと第2セルは基地局に属する(S1101)。また、端末はPUCCHリソースを有しない0個又はそれ以上の第3セルを構成し、この0個又はそれ以上の第3セルは第1セル及び第2セルの一つと関連する(S1103)。
このように、PUCCHセルはPUCCHリソースで構成されるセルを意味し、非PUCCHセルはPUCCHリソースで構成されないセルを意味する。よって、第1セルと第2セルはPUCCHセルであり、0個又はそれ以上の第3セルは非PUCCHセルである。
“非PUCCHセルがPUCCHセルと関連(又はマッピング)すると、これは非PUCCHリソースのHARQフィードバックがそのPUCCHセル上で送信されることを意味する。
端末が第1セルを構成するとき、端末はPUCCHリソースを有しない前記0個又はそれ以上の第3セルのうちのいずれのセルが第1セルと関連するかを示す指示(indication)を受信する。端末が第2セルを構成するとき、端末はやはりPUCCHリソースを有しない前記0個又はそれ以上の第3セルのうちのいずれのセルが第2セルと関連するかを示す指示を受信する。
好ましくは、前記指示はPUCCHリソース、又はPUCCHセルにマッピングされる非PUCCHセルを示す指示を含む。
端末がPUCCHセルを構成する制御シグナリングを受信すれば、端末は前記PUCCHセルと制御シグナリングが示す非PUCCHセルが前記PUCCHセルを用いるPUCCHグループに属するものと見なすであろう。
一方、端末が第1セルを構成するとき、前記指示を受信しなければ、第1セルは0個又はそれ以上の第3セルのうちいずれのものとも関連しない。
端末が前記0個又はそれ以上の第3セルのうちで第3セルを構成するとき、端末はPUCCHリソースで構成されたいずれのセルが前記第3セルと関連するかを示す指示を受信する。
好ましくは、前記指示はPUCCHリソース又は非PUCCHセルのHARQプロセスのHARQフィードバックが送信されるPUCCHセルを示す指示を含む。
端末が非PUCCHセルを構成する制御シグナリングを受信すれば、端末は前記非PUCCHセルが、制御シグナリングが示すPUCCHセルを使うPUCCHグループに属するものと見なすであろう。
端末が前記0個又はそれ以上の第3セルのうちで前記第3セルを構成するとき、前記指示を受信しなければ、端末は前記非PUCCHセルがデフォルトPUCCHグループ、すなわちPCell又はPSCellを使うPUCCHグループに属するものと見なすであろう。これは第3セルがPCellと関連することを意味する。
端末は第1セルと第1セルと関連した第3セルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化して第1HARQフィードバックを生成し、第2セルと第2セルと関連した第3セルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化して第2HARQフィードバックを生成する(S1105)。
この場合、端末が第1PUCCHグループに属する全てのセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化するとき、端末は第1PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが受信したTB(Transport Block)を成功裏にデコードした場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをACK(Acknowlegdement)と見なし、第1PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが非活性化セルに割り当てられたりTBを受信することができなくなったり受信したTBのデコーディングに失敗した場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをNACK(Negative-Acknowlegdement)と見なす。そして、端末が第2PUCCHグループに属する全てのセルの全てのHARQプロセスのHARQフィードバックを多重化するとき、端末は第2PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが受信したTBを成功裏にデコード下場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをACKと見なし、第2PUCCHグループに属するセルのHARQプロセスが非活性化セルに割り当てられたりTBを受信することができなくなったり受信したTBのデコーディングに失敗した場合、このHARQプロセスのHARQフィードバックをNACKと見なす。
その後、端末はPUCCHリソースを有する第1セル上で第1HARQフィードバックを送信し、PUCCHリソースを有する第2セル上で第2HARQフィードバックを送信する(S1107)。
図12A及び図12Bは本発明の実施例による搬送波集成システムで多重化したHARQフィードバックを送信する例を示す図である。
図12Aはグループ当たり一つのPUCCH構成に対する例を示す。
基地局はセルをグループ化し、端末に対して多数のPUCCHセルを構成する。一つのグループにおいて(以下PUCCHグループと言う)、一つのPUCCHセルのみが存在し、端末はPUCCHグループ内の全てのセルのHARQフィードバックを前記PUCCHセルで送信する。端末はある一時点で多数のPUCCH伝送を行うこともできる。
図12Aの場合、RAN2はPUCCHグループとPUCCHグループに属するセルをどのように示すか、PUCCHグループをどのように変更するか(PUCCHセルの除去/変更)などを論議する必要がある。端末の観点で、多数のPUCCHグループが存在することができるので、多数のPUCCH伝送が同時に行われることができる。PUCCHグループの数によって、RAN2は例えば電力制限を考慮してどのように多数のセル上でのPUCCH伝送を支援するかを論議する必要がある。
図12Bは各端末当たり多数のPUCCH構成に対する例を示す。
基地局は一つの端末に対して多数のPUCCHセルを構成する。端末は全てのセルのHARQフィードバックをある一時点でPUCCHセルの一つを介して送信する。
多数のPUCCHセルが存在することができるので、ある一時点でHARQフィードバック伝送のために使われるPUCCHセルは特定の基準に従って基地局又は端末によって決定されることができる。
発明者が理解したものによると、二つのモデルが共に一つの端末に対して多数のPUCCHセルを構成することによってPUCCHオフローディングを達成する。しかし、モデル1(図12Aの場合)は、PUCCHグループのPUCCHセルの除去/変更及びPUCCHグループの追加/除去/変更を支援するために、過程/シグナリング設計の標準化のための努力をもっと必要とする。また、モデル1は制限された端末の電力を用いた多数のPUCCHセルを介したPUCCH同時伝送を支援するために端末複雑度を増加させる。モデル1をDCでそれぞれのセルグループに適用することを考慮すれば、PUCCH同時伝送の回数はDCで増加する。したがって、制限された端末の電力を用いた成功裏なPUCCH伝送を保障することを考慮しなければならない。一方、モデル2の場合(図12Bの場合)、PUCCHセルの除去/変更は少なくとも一つのセル、すなわちPCellが全てのセルに対していつもPUCCHで構成されるから、モデル1でより容易である。したがって、モデル2はもっと柔軟で動的なPUCCHオフローディングを提供すると思われる。
以上で説明した実施例は本発明の構成要素及び特徴が所定の形態に結合されたものである。それぞれの構成要素又は特徴は他の明示的言及がない限り選択的なものとして考慮されなければならない。それぞれの構成要素又は特徴は他の構成要素又は特徴と結合されない形態に実施可能である。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明する動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成又は特徴は他の実施例に含まれることができ、あるいは他の実施例の対応する構成又は特徴に入れ替えられることができる。特許請求範囲で明示的な引用関係がない請求項を結合して実施例を構成するかあるいは出願後の補正によって新たな請求項として含ませることができるのは明らかである。
本発明の実施例において、基地局(BS)によって行われるものとして説明された特定の動作は上位ノードのBSによって遂行されることもできる。すなわち、BSを含む複数のネットワークノードで、MSとの通信のために行われる多様な動作が基地局によって遂行されるか基地局以外の他のネットワークノードによって遂行されることができるのは明らかである。‘eNB’という用語は‘固定局(fixed station)’、‘NodeB、‘基地局(BS)’、アクセスポイントなどに取り替えられることもできる。
前述した実施例は、例えばハードウェア、ファームウエア、ソフトウェア又はそれらの組合せなどの多様な手段によって具現されることもできる。
ハードウェア設定において、本発明の実施例による方法は、一つ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサなどによって具現可能である。
ファームウエア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態に具現されることができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動されることができる。前記メモリユニットは前記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に知られた多様な手段によって前記プロセッサとデータを取り交わすことができる。
本発明は本発明の特徴を逸脱しない範疇内で他の特定の形態に具体化されることができるのは当業者に明らかである。したがって、前記詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は添付の請求範囲の合理的解釈によって決まらなければならなく、本発明の等価的範囲内の全ての変更は本発明の範囲に含まれる。