JP7028070B2 - トナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

トナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、トナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
電子写真による画像形成方法において、金属光沢を有する画像を形成する目的で光輝性顔料を含む光輝性トナーが用いられている。
光輝性トナーに色味を持たせるために、特許文献1のように光輝性トナーとイエロートナーを併用する技術や、耐光性を向上させる目的で特許文献2のように光輝性顔料とイエロー顔料を併用する技術が知られている。
しかしながら、光輝性顔料は電気を通しやすいため帯電性が低くなってしまうという問題がある。また、光輝性顔料と他の顔料をあわせて用いることで帯電低下が更に顕著になるという問題がある。帯電性が低くなると地汚れなどを引き起こしてしまう。
本発明は、帯電低下を抑制し、優れた色味を有する光輝性のトナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、
光輝性顔料と着色顔料を含むトナーであって、すべての前記光輝性顔料は、その長手方向の中心部が前記トナーの内部に配置されており、前記着色顔料はイエロー顔料及びマゼンタ顔料を含み、前記イエロー顔料がイソインドリン顔料であり、前記イソインドリン顔料がC.I.ピグメントイエロー185であり、前記マゼンタ顔料は、C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントレッド269から選ばれる1種以上であることを特徴とする。
本発明によれば、帯電低下を抑制し、優れた色味を有する光輝性のトナーを提供することができる。
本発明の画像形成装置の一例における断面概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例における断面概略図である。 光輝性顔料の配置例を説明するための断面模式図である。 トナー断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の画像の一例である。
以下、本発明に係るトナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。以下、本発明を更に詳細に説明する。
(トナー)
本発明は、光輝性顔料と着色顔料を含むトナーであって、前記光輝性顔料は前記トナー内部に存在し、前記着色顔料はイエロー顔料を含み、前記イエロー顔料がイソインドリン顔料であることを特徴とする。
光輝性のトナーは金属光沢を持つ画像を得ることができるトナーであり、その顔料には例えばアルミニウムなどの金属粒子が用いられている。しかしながら、光輝性顔料は導電性が高く、トナーの帯電能力が低くなってしまう。更に色相を良好にするためにイエロー顔料を併用すると、帯電能力の低下傾向はより大きくなり、帯電に関係する品質、例えば地汚れなどの悪化を引き起こすという問題があった。
発明者が検討を行った結果、光輝性顔料と併用するイエロー顔料としてイソインドリン系顔料を用いると、優れた色相を有しながらも帯電低下を防ぐことができ、両者を両立できることがわかった。明確な理由は不明だが、イソインドリン顔料は樹脂中での分散性が良く、光輝性顔料と組み合わせてもトナーの抵抗が高く維持できるものと推察される。
また、本発明では、導電性を有する光輝性顔料が隣接するトナーと接触しないように、トナー内部に配置されている。光輝性顔料がトナー内部に配置されていることにより、帯電低下をより防ぐことができ、帯電低下によって生じる地汚れなどを更に抑制することができる。これにより、優れた色味を有しつつ、帯電低下が抑制された光輝性のトナーを得ることができる。
<光輝性顔料>
本発明に用いられる光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛、銅、銀、金、白金などの金属粉末、金属蒸着された薄片状ガラス粉などが挙げられる。
前記光輝性顔料の表面は表面処理されていることが分散性、耐汚触性の観点から好ましく、各種表面処理剤、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、脂肪酸、シリカ粒子、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などで被覆されていてもよい。
金属顔料の形状は、光の反射面を有する、鱗片状(平板状)又は扁平状であることが光輝性の発現に好ましい。1粒子が少量の体積で一定の平面を有するためには薄片であることが好ましい。光輝性顔料は、1種単独で含有しても、2種以上を含有してもよい。また、色調調製のために、染料、顔料など各種色材と併用してもよい。
なお、光輝性顔料が例えば鱗片状や扁平状であり平面性を有している場合、トナー内部で平行して並び、スタックした構造をとりやすくなるため好ましい。
上述のように本発明では光輝性顔料がトナー内部に配置されている。本発明では「光輝性顔料がトナー内部に配置されている」とは、すべての光輝性顔料の長手方向中心部がトナー内部に配置されている状態をいう。トナーの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察しながらエネルギー分散型X線分析(EDS)などで元素分析することで、前記光輝性顔料がトナー内部に配置されている状態を確認できる。
図3に光輝性顔料の配置例を説明するための断面模式図を示す。図3(A)は光輝性顔料51がトナー50内部に存在する例であり、図3(B)及び図3(C)は光輝性顔料51がトナー50内部に存在しない例である。
図4にトナー断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の画像の一例を示す。図4(A)は光輝性顔料51がトナー50内部に存在する例であり、図4(B)及び図4(C)は光輝性顔料51がトナー50内部に存在しない例である。
図3(A)及び図4(A)に示される例では、すべての光輝性顔料の長手方向中心部がトナー内部に配置されており、光輝性顔料がトナー内部に配置されている。
また、光輝性顔料をトナー内部に配置する方法としては、適宜変更することが可能である。例えば、トナーの製造において、トナー用樹脂と馴染みの良い疎水性物質で覆われた光輝性顔料を用いることが好ましい。これは、例えば長鎖アルキル脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)とともに光輝性顔料の粉末をボールミル中で粉砕、研磨することによって得ることができる。その他にも、分散媒体としてトルエン、酢酸プロピル、酢酸エチルなどの疎水性有機溶剤で置換した分散体とし、ポリエステル樹脂やスチレン、アクリル樹脂を溶解させ、光輝性顔料表面にコーティングしたものを用いることが好ましい。またシランカップリング剤等の表面活性水素基と反応させることもできる。特に水相中で造粒するケミカルトナーの製法においてこれらの処理方法は有効となる。
本実施形態の静電荷像現像用トナーにおける光輝性顔料の含有量としては、トナーの全重量に対して、5~50重量%が好ましい。
<着色顔料>
本発明のトナーに用いられる着色顔料はイエロー顔料を含み、前記イエロー顔料はイソインドリン顔料である。イソインドリン顔料は、下記構造式(1)に示されるイソインドリンを含む顔料である。
Figure 0007028070000001
光輝性顔料とイソインドリン顔料を併用することで、優れた色相を有しながらも光輝性トナーと顔料併用による帯電関連の品質低下を防ぐことができる。
イソインドリン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。これらの中でも、C.I.ピグメントイエロー185が好ましく、帯電性をより良好にすることができる。
また、前記着色顔料はイエロー顔料以外の顔料を含んでいてもよく、例えばマゼンタ顔料が挙げられ、好ましく用いられる。マゼンタ顔料を含む場合、更に色相を広げることができる。更に、光輝性が向上し、よりきれいな金色とすることができる。
マゼンタ顔料としては、適宜変更することが可能であるが、例えば、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド269等が挙げられる。
着色顔料の添加量としては、光輝性顔料100重量部に対し、10重量部以上35重量部以下が好ましく、20重量部以上30重量部以下がより好ましい。10重量部未満であると、着色力が低下してしまい目指す色相が悪くなる(美しい金色が出なくなる)ことがある。また。35重量部を超えるとトナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
着色顔料は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、特に制限はないが、結着樹脂との相溶性の点から、結着樹脂、又は結着樹脂と類似した構造の樹脂を用いることが好ましい。
前記マスターバッチは、高せん断力をかけて、樹脂と着色顔料を混合又は混練させて製造することができる。この際、着色顔料と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色顔料のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。フラッシング法は、着色顔料の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶媒と共に混合又は混練し、着色顔料を樹脂側に移行させて水及び有機溶媒を除去する方法である。混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
<トナーの製造方法>
本発明のトナーは、粉砕法や重合法など、公知の方法で作製することができる。
本発明のトナーは、例えば母体粒子と外添剤とからなり、例えば母体粒子は、溶解懸濁法によって調製することができる。
溶解懸濁法については下記で詳細に説明するが、一般的に溶解懸濁法は、少なくとも樹脂及び着色顔料を含むトナー組成物を有機溶媒に溶解又は分散させて溶解液又は分散液を得、分散剤の存在する水系媒体中にこれを加え、通常の撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて、所望の粒度分布を有するトナーが得られるように分散させた後、有機溶媒を除去することによりトナースラリーを得る方法が挙げられる。トナーは、公知の方法に従い、洗浄・濾過により回収し、乾燥させることにより単離することができる。
溶解懸濁法では、溶媒に溶解させることができる樹脂であれば製造上利用することができる。具体的には、従来よりトナーに用いられている樹脂が挙げられ、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂、ポリオール樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などがある。
低温定着性の観点からポリエステル樹脂を使用することが好ましい。
<<ポリエステル樹脂>>
前記ポリエステル樹脂としては、以下のポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物が挙げられ、いかなるものでも使用することができ、また数種のポリエステル樹脂を混合して使用しても良い。
-ポリオール-
ポリオール(1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、3,3’-ジフルオロ-4,4’-ジヒドロキシビフェニル等の4,4’-ジヒドロキシビフェニル類);ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)メタン、1-フェニル-1,1-ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジフルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2-ビス(3-ヒドロキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル類;上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2~12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2~12のアルキレングリコールとの併用である。
更に、3~8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
なお、上記ポリオールは1種類単独又は2種以上の併用が可能で、上記に限定されるものではない。
-ポリカルボン酸-
ポリカルボン酸(2)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、3-フルオロイソフタル酸、2-フルオロイソフタル酸、2-フルオロテレフタル酸、2,4,5,6-テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6-テトラフルオロテレフタル酸、5-トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ビフェニルジカルボン酸、3,3’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ビフェニルジカルボン酸、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’-ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4~20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8~20の芳香族ジカルボン酸である。更に3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9~20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)、また上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
なお、上記ポリカルボン酸は1種類単独又は2種以上の併用が可能で、上記に限定されるものではない。
-ポリオールとポリカルボン酸の比-
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1~1/1、好ましくは1.5/1~1/1、更に好ましくは1.3/1~1.02/1である。
<<変性ポリエステル樹脂>>
本発明のトナーは結着樹脂を含んでいてもよく、本発明に使用される結着樹脂は、粘弾性調整のために、ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂(以下「変性ポリエステル樹脂」という)を含有していてもよい。
該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性ポリエステル樹脂の含有割合は、前記結着樹脂中、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。含有割合が20%より多くなると低温定着性が悪化する。
該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性ポリエステル樹脂は、直接結着樹脂に混合しても良いが、製造性の観点から、末端にイソシアネート基を有する比較的低分子量の変性ポリエステル樹脂(以下プレポリマーと表記することがある)と、これと反応するアミン類を結着樹脂に混合し、造粒中/又は造粒後に鎖伸長又は/及び架橋反応して該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性ポリエステル樹脂となる方が好ましい。この場合、粘弾性調整のための比較的高分子量の変性ポリエステル樹脂を含有させることが容易となる。
-プレポリマー-
前記イソシアネート基を有するプレポリマーとしては、前記ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(3)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
-ポリイソシアネート-
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;及びこれら2種以上の併用が挙げられる。
-イソシアネート基と水酸基の比-
ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1~1/1、好ましくは4/1~1.2/1、更に好ましくは2.5/1~1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化することがある。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐オフセット性が悪化することがある。
末端にイソシアネート基を有するプレポリマー中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常0.5~40質量%、好ましくは1~30質量%、更に好ましくは2~20質量%である。0.5質量%未満では、耐オフセット性が悪化することがある。また、40質量%を超えると低温定着性が悪化することがある。
-プレポリマー中のイソシアネート基の数-
イソシアネート基を有するプレポリマー中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5~3個、更に好ましくは、平均1.8~2.5個である。1分子当たり1個未満では、鎖伸長及び/又は架橋後の変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐オフセット性が悪化することがある。
<<結晶性樹脂>>
本発明のトナーは結晶性樹脂を含んでいてもよく、該結晶性樹脂は、ジオール成分とジカルボン酸成分によって合成されるポリエステル樹脂、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸重合物が好ましい例として挙げられる。また、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有する、例えば、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレア変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂等が挙げられる。中でも、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレア変性ポリエステル樹脂が、樹脂としての結晶性を保持しつつ、高い硬度を示す点で好ましい。
-ウレタン変性ポリエステル樹脂-
前記ウレタン変性ポリエステル樹脂は、例えば、ポリエステル樹脂と少なくとも2価以上のイソシアネート化合物との反応や、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂とポリオール成分との反応により得ることができる。
前記ポリエステル樹脂としては、例えば、ジオール成分とジカルボン酸成分との重縮合により合成される重縮合ポリエステル樹脂、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、ジオールとジカルボン酸との重縮合ポリエステル樹脂が結晶性発現の観点から好ましい。
--ジオール成分--
前記ジオール成分としては、脂肪族ジオールが好ましく、鎖炭素数が2~36の範囲であることが好ましい。脂肪族ジオールとしては、直鎖型と分岐型が挙げられるが、直鎖型脂肪族ジオールが好ましく、炭素数4~6の直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。ジオール成分としては複数のものを使用してもよいが、ジオール成分全体量に対して、直鎖型脂肪族ジオールの含有量は80mol%以上であることが好ましく、より好ましくは90mol%以上である。80mol%以上の場合は、樹脂の結晶性が向上し、低温定着性と耐熱保存性の両立性が良く、樹脂硬度が向上する傾向にあるので好ましい。
前記直鎖型脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,15-ペンタデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,17-ヘプタデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,20-エイコサンジオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、入手容易性を考慮するとエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオールが好ましく、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオールがより好ましい。
その他必要に応じて使用されるジオールとしては、例えば、炭素数2~36の上記以外の脂肪族ジオール(1,2-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオールなど);炭素数4~36のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);炭素数4~36の脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記する)〔エチレンオキサイド(以下EOと略記する)、プロピレンオキサイド(以下POと略記する)、ブチレンオキサイド(以下BOと略記する)など〕付加物(付加モル数1~30);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)のAO(EO、PO、BOなど)付加物(付加モル数2~30);ポリラクトンジオール(ポリε-カプロラクトンジオールなど);及びポリブタジエンジオールなどが挙げられる。
また、必要に応じて用いられる3~8価又はそれ以上のアルコール成分としては、炭素数3~36の3~8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(アルカンポリオール及びその分子内もしくは分子間脱水物、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、及びポリグリセリン;糖類及びその誘導体、例えばショ糖、及びメチルグルコシド);トリスフェノール類(トリスフェノールPAなど)のAO付加物(付加モル数2~30);ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど)のAO付加物(付加モル数2~30);アクリルポリオール[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーの共重合物など];などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、3~8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のAO付加物であり、更に好ましいものはノボラック樹脂のAO付加物である。
--ジカルボン酸成分--
前記カルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸が好ましく、脂肪族ジカルボン酸としては、直鎖型と分岐型が挙げられるが、直鎖型ジカルボン酸がより好ましい。更に、直鎖型ジカルボン酸の中でも、炭素数6~12の飽和脂肪族ジカルボン酸が特に好ましい。
前記ジカルボン酸としては、炭素数4~36のアルカンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸等);炭素数6~40の脂環式ジカルボン酸〔ダイマー酸(2量化リノール酸)等〕、炭素数4~36のアルケンジカルボン酸(ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸などのアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸など);炭素数8~36の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、t-ブチルイソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸など)などが挙げられる。
また、必要により用いられる3~6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、炭素数9~20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、ジカルボン酸又は3~6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物又は炭素数1~4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
これらジカルボン酸の中では、前記脂肪族ジカルボン酸(好ましくはアジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等)を単独で使用、又は2種以上を併用するのが好ましいが、脂肪族ジカルボン酸と共に芳香族ジカルボン酸(好ましくはテレフタル酸、イソフタル酸、t-ブチルイソフタル酸、及びこれらの低級アルキルエステル類等)を共重合したものも同様に好ましい。芳香族ジカルボン酸の共重合量としては20mol%以下が好ましい。
--ラクトン開環重合物--
前記ポリエステル樹脂としてのラクトン開環重合物は、例えば、β-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトンなどの炭素数3~12のモノラクトン(環中のエステル基数1個)等のラクトン類を金属酸化物、有機金属化合物などの触媒を用いて、開環重合させることにより得ることができる。これらのうち、好ましいラクトンは、結晶性の観点からε-カプロラクトンである。
また、開始剤としてグリコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等)を用い、上記のラクトン類を開環重合させて得られる、末端にヒドロキシル基を有するラクトン開環重合物であってもよく、その末端を例えばカルボキシル基になるように変性したものであってもよい。また、市販品を用いてもよく、例えば、ダイセル株式会社製のPLACCELシリーズのH1P、H4、H5、H7などの高結晶性ポリカプロラクトンが挙げられる。
--ポリヒドロキシカルボン酸--
前記ポリエステル樹脂としてのポリヒドロキシカルボン酸は、グリコール酸、乳酸(L体、D体、ラセミ体)などのヒドロキシカルボン酸を直接脱水縮合することで得られるが、グリコリド、ラクチド(L体、D体、メソ体)などのヒドロキシカルボン酸の2分子間もしくは3分子間脱水縮合物に相当する炭素数4~12の環状エステル(環中のエステル基数2~3個)を金属酸化物、有機金属化合物などの触媒を用いて、開環重合する方が分子量の調整の観点から好ましい。これらのうち、好ましい環状エステルは、結晶性の観点からL-ラクチド、及びD-ラクチドである。また、これらのポリヒドロキシカルボン酸は末端がヒドロキシル基やカルボキシル基となるように変性したものであってもよい。
--2価以上のイソシアネート成分--
前記イソシアネート成分としては、芳香族イソシアネート類、脂肪族イソシアネート類、脂環式イソシアネート類、芳香脂肪族イソシアネート類が挙げられ、中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6~20の芳香族ジイソシアネート、2~18の脂肪族ジイソシアネート、4~15の脂環式ジイソシアネート、8~15の芳香脂肪族ジイソシアネート及びこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。また、必要により、3価以上のイソシアネートを併用してもよい。
前記芳香族イソシアネート類の具体例としては、1,3-及び/又は1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-及び/又は2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’-及び/又は4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(例えば5~20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’-トリフェニルメタントリイソシアネート、m-及びp-イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂肪族イソシアネート類の具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2-イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2-イソシアナトエチル)カーボネート、2-イソシアナトエチル-2,6-ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
前記脂環式イソシアネート類の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2-イソシアナトエチル)-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボキシレート、2,5-及び/又は2,6-ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族イソシアネート類の具体例としては、m-及び/又はp-キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、前記ジイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのジイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物(例えば、変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用)が含まれる。
これらのうちで好ましいものはNCO基中の炭素を除く炭素数が、6~15の芳香族ジイソシアネート、4~12の脂肪族ジイソシアネート、4~15の脂環式ジイソシアネートであり、特に好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIである。
-ウレア変性ポリエステル樹脂-
前記ウレア変性ポリエステル樹脂は、例えば、末端にイソシアネート基を有するポリエ
ステル樹脂とアミン化合物との反応により得ることができる。
--2価以上のアミン成分--
前記アミン成分としては、脂肪族アミン類、芳香族アミン類が挙げられ、中でも炭素数2~18の脂肪族ジアミン類、炭素数6~20の芳香族ジアミン類が挙げられる。また、必要により、3価以上のアミン類を使用してもよい。
前記炭素数2~18の脂肪族ジアミン類としては、炭素数2~6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど);炭素数4~18のポリアルキレンジアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕;これらの炭素数1~4のアルキル又は炭素数2~4のヒドロキシアルキル置換体(ジアルキルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど);脂環又は複素環含有脂肪族ジアミン{炭素数4~15の脂環式ジアミン〔1,3-ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’-メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など〕、炭素数4~15の複素環式ジアミン〔ピペラジン、N-アミノエチルピペラジン、1,4-ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2-アミノ-2-メチルプロピル)ピペラジン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕};炭素数8~15の芳香環含有脂肪族アミン類(キシリレンジアミン、テトラクロル-p-キシリレンジアミンなど)等が挙げられる。
前記炭素数6~20の芳香族ジアミン類としては、非置換芳香族ジアミン〔1,2-、1,3-及び1,4-フェニレンジアミン、2,4’-及び4,4’-ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4-ジアミノフェニル)スルホン、2,6-ジアミノピリジン、m-アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン-4,4’,4’’-トリアミン、ナフチレンジアミンなど〕;炭素数1~4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン〔2,4-及び2,6-トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン、4,4’-ビス(o-トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3-ジメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,3-ジメチル-2,6-ジアミノベンゼン、1,4-ジイソプロピル-2,5-ジアミノベンゼン、2,4-ジアミノメシチレン、1-メチル-3,5-ジエチル-2,4-ジアミノベンゼン、2,3-ジメチル-1,4-ジアミノナフタレン、2,6-ジメチル-1,5-ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,5-ジエチル-3’-メチル-2’,4-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジエチル-2,2’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラエチル-4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’-テトラエチル-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’-テトライソプロピル-4,4’-ジアミノジフェニルスルホンなど〕、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物;核置換電子吸引基(Cl、Br、I、Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ジアミン〔メチレンビス-o-クロロアニリン、4-クロロ-o-フェニレンジアミン、2-クロル-1,4-フェニレンジアミン、3-アミノ-4-クロロアニリン、4-ブロモ-1,3-フェニレンジアミン、2,5-ジクロル-1,4-フェニレンジアミン、5-ニトロ-1,3-フェニレンジアミン、3-ジメトキシ-4-アミノアニリン;4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチル-5,5’-ジブロモ-ジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、ビス(4-アミノ-3-クロロフェニル)オキシド、ビス(4-アミノ-2-クロロフェニル)プロパン、ビス(4-アミノ-2-クロロフェニル)スルホン、ビス(4-アミノ-3-メトキシフェニル)デカン、ビス(4-アミノフェニル)スルフイド、ビス(4-アミノフェニル)テルリド、ビス(4-アミノフェニル)セレニド、ビス(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4’-メチレンビス(2-ヨードアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-ブロモアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-フルオロアニリン)、4-アミノフェニル-2-クロロアニリンなど〕;二級アミノ基を有する芳香族ジアミン〔前記非置換芳香族ジアミン、前記炭素数1~4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物、前記核置換電子吸引基を有する芳香族ジアミンの一級アミノ基の一部又は全部がメチル、エチルなどの低級アルキル基で二級アミノ基に置き換ったもの〕〔4,4’-ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1-メチル-2-メチルアミノ-4-アミノベンゼンなど〕が挙げられる。
3価以上のアミン類としては、ポリアミドポリアミン〔ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど〕、ポリエーテルポリアミン〔ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物など〕等が挙げられる。
-ポリウレタン樹脂-
前記ポリウレタン樹脂としては、ジオール成分とジイソシアネート成分とから合成されるポリウレタン樹脂等が挙げられるが、必要に応じて3価以上のアルコール成分やイソシアネート成分を用いてもよい。
該ジオール成分とジイソシアネート成分、3価以上のアルコール成分やイソシアネート
成分の具体例については、前述のものと同様である。
-ポリウレア樹脂-
前記ポリウレア樹脂としては、ジアミン成分とジイソシアネート成分とから合成されるポリウレア樹脂等が挙げられるが、必要に応じて3価以上のアミン成分やイソシアネート成分を用いてもよい。
該ジアミン成分とジイソシアネート成分、3価以上のアミン成分やイソシアネート成分の具体例については、前述のものと同様である。
<<結晶性樹脂の物性>>
前記結晶性樹脂の融解熱の最大ピーク温度は、低温定着性と耐熱保存性の両立の観点から、45~70℃の範囲であることが好ましく、53~65℃がより好ましく、58~62℃が更に好ましい。45℃より低い場合は、低温定着性は良くなるが耐熱保存性が悪化したり、現像器内での撹拌ストレスによりトナー及びキャリアの凝集体を発生し易くなったりすることがあるため、好ましくない。一方、70℃より高い場合は、逆に耐熱保存性は良くなるが低温定着性が悪化することがあるため、好ましくない。
前記結晶性樹脂の軟化温度と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化温度/融解熱の最大ピーク温度)は、0.80~1.55であることが好ましく、より好ましくは0.85~1.25、更に好ましくは0.90~1.20、特に好ましくは0.90~1.19である。この値が1.00に近い程、樹脂が急峻に軟化する性状を持ち、低温定着性と耐熱保存性の両立の観点から優れている。
前記結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、低温定着性と耐熱保存性の両立性の観点から10,000~40,000が好ましく、15,000~35,000がより好ましく、20,000~30,000が特に好ましい。10,000より小さい場合はトナーの耐熱保存性が悪化する傾向にあり、40,000より大きい場合はトナーの低温定着性が悪化する傾向にあるため、好ましくない。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)測定装置(例えば、GPC-8220GPC(東ソー社製))を用いて測定できる。カラムはTSKgel SuperHZM-H 15cm 3連(東ソー社製)を使用した。測定する樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬製)にて0.15wt%溶液にし、0.2μmフィルターで濾過した後、その濾液を試料として用いる。前記THF試料溶液は測定装置に100μl注入し、温度40℃の環境下にて、流速0.35ml/minで測定した。試料の分子量測定にあたっては、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。前記標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S-7300、S-210、S-390、S-875、S-1980、S-10.9、S-629、S-3.0、S-0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
結晶性樹脂は、結晶性部と非結晶性部を持つブロック樹脂であってもよく、結晶性部には、上記の結晶性樹脂を用いることができる。非結晶性部の形成に用いられる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂等が挙げられるが、その限りではない。これらの非結晶性部の組成は、前記結晶性部と同様のものが挙げられ、使用するモノマーも、前記ジオール成分、前記ジカルボン酸成分、前記ジイソシアネート成分、及び前記ジアミン成分が具体例として挙げられ、非結晶性樹脂となるものであれば、いかなる組合せでも構わない。
結晶性樹脂は、活性水素基と反応可能な官能基を末端に有する結晶性樹脂前駆体をトナーの製造過程において、活性水素基を有する樹脂や、活性水素基を有する架橋剤や伸長剤等の化合物と反応させることで、高分子量化することによっても得られる。結晶性樹脂前駆体は、上記の結晶性ポリエステル樹脂、ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂、ウレア変性結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリウレタン樹脂、結晶性ポリウレア樹脂等を、活性水素基と反応可能な官能基を有する化合物と反応させることで得られる。
前記活性水素基と反応可能な官能基としては特に制限はないが、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基などの官能基が挙げられ、これらの中でも、反応性や安定性の観点からイソシアネート基が好ましい。イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、前記ジイソシアネート成分等が挙げられる。
前記結晶性樹脂前駆体を得るために、例えば、前記結晶性ポリエステル樹脂と、前記ジイソシアネート成分とを反応させる場合、前記結晶性ポリエステル樹脂としては、末端に水酸基を含有する水酸基含有結晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
該水酸基含有結晶性ポリエステル樹脂は、ジオール成分とジカルボン酸成分の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1~1/1、より好ましくは1.5/1~1/1、特に好ましくは1.3/1~1.02/1で反応させることにより得られる。
前記活性水素基と反応可能な官能基を有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有結晶性ポリエステル樹脂にジイソシアネート成分を反応させて結晶性樹脂前駆体を得る場合、ジイソシアネート成分の比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有結晶性ポリエステル樹脂の水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは5/1~1/1、更に好ましくは4/1~1.2/1、特に好ましくは2.5/1~1.5/1である。他の骨格、末端基を有する結晶性樹脂前駆体の場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
前記活性水素基を有する樹脂、及び活性水素基を有する架橋剤や伸長剤などの化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記活性水素基と反応可能な官能基がイソシアネート基ある場合には、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等を有する樹脂や、化合物が挙げられ、反応速度の観点から、水、及びアミン類が特に好適である。
前記アミン類としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。また、これらのアミノ基をケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)でブロックした、ケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物等が挙げられる。
<<ワックス>>
本発明のトナーはワックスを含んでいてもよく、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトンなどが挙げられる。
前記ポリアルカン酸エステル系のワックスとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなどが挙げられる。
前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどが挙げられる。
前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミドなどが挙げられる。
前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミドなどが挙げられる。
前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトンなどが挙げられる。
これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
針状物質として光輝性顔料のスタックを防止したり、面間隔を広げるためのワックスとしてはある程度の極性を持たせるため途中で分岐させたり、極性基を導入したりしたワックスが好ましい。融点はトナーに用いる樹脂の溶融温度と同程度もしくは定着時の紙上画像の温度以下であれば高くても良い。
極性基としては水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基などの極性基を導入した変性ワックスが例示できる。また空気酸化法によって炭化水素を酸化させた酸化変性ワックス、そのカリウム、ナトリウムなどの金属塩、酸性基の入った重合体、例えば無水マレイン酸の共重合体とアルファーオレフィンとの共重合体、これらの塩、イミドエステル、4級アミン塩、水酸基で変性された炭化水素をアルコキシ化したものなどが挙げられる。
またカルボニル基含有ワックスをエステル化したもの、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトンなどが挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
前記長鎖炭化水素系ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、サゾールワックスなどが挙げられる。
前記ワックスの融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃~100℃が好ましく、60℃~90℃がより好ましい。前記融点が50℃未満であると、耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、100℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすくなる。
前記ワックスの融点は、例えば、示差走査熱量計(TA-60WS及びDSC-60(島津製作所製))を用いて測定することができる。即ち、まず、ワックス5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、該試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットする。次いで、窒素雰囲気下、0℃から昇温速度10℃/minで150℃まで昇温し、その後、150℃から降温速度10℃/minで0℃まで降温した後、更に昇温速度10℃/minで150℃まで昇温してDSC曲線を計測する。得られたDSC曲線から、DSC-60システム中の解析プログラムを用いて、2回目の昇温時における融解熱の最大ピーク温度を融点として求めることができる。
前記ワックスの溶融粘度としては、100℃における測定値として、5mPa・sec~100mPa・secが好ましく、5mPa・sec~50mPa・secがより好ましく、5mPa・sec~20mPa・secが特に好ましい。前記溶融粘度が、5mPa・sec未満の場合、離型性が低下することがあり、100mPa・secより大きい場合、耐ホットオフセット性、及び低温での離型性が悪化することがあるため、好ましくない。
針状物質に加工したワックスとトナー中のそれ以外のワックスの総量、前記トナーにおける含有量としては、トナーに対して1質量%~30質量%が好ましく、5質量%~10質量%がより好ましい。前記含有量が、5質量%未満の場合、耐ホットオフセット性が悪くなることがあり、10質量%を超えると耐熱保存性、帯電性、転写性、耐ストレス性が悪くなることがある。
針状、板状物質としてのワックスは光輝性顔料に対し1質量%~30質量%が好ましく、5質量%~10質量%がより好ましい。
<外添剤>
前記外添剤としては、例えば無機微粒子が挙げられる。前記無機微粒子の一次粒子径は、5nm~2μmであることが好ましく、特に5nm~500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20~500m/gであることが好ましい。前記無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01~5重量%であることが好ましく、特に0.01~2.0重量%であることが好ましい。
前記無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
(現像剤)
本発明の現像剤は、少なくとも前記トナーを含み、必要に応じてキャリア等の適宜選択されるその他の成分を含む。
<<キャリア>>
キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する保護層とを有するものが好ましい。
-キャリア芯材-
前記芯材としては、磁性を有する粒子であれば特に限定されるものではなく、例えば、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル等が好適に挙げられる。また、近年著しく進む環境面への適応性を配慮した場合には、フェライトであれば、従来の銅-亜鉛系フェライトではなく、例えば、マンガンフェライト、マンガン-マグネシウムフェライト、マンガン-ストロンチウムフェライト、マンガン-マグネシウム-ストロンチウムフェライト、リチウム系フェライト等を用いることが好適である。
-保護層-
保護層は、少なくとも結着樹脂を含有しており、必要に応じて無機微粒子等の他の成分を含有していても良い。
--結着樹脂--
キャリアの保護層を形成するための結着樹脂としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択できる。例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)やその変性品、スチレン、アクリル樹脂、アクリロニトリル、ビニルアセテート、ビニルアルコール、塩化ビニル、ビニルカルバゾール、ビニルエーテル等を含む架橋性共重合物;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂又はその変性品(例えば、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等による変性品);ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;ユリア樹脂;メラミン樹脂;ベンゾグアナミン樹脂;エポキシ樹脂;アイオノマー樹脂;ポリイミド樹脂、及びこれらの誘導体等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリコーン樹脂が特に好ましい。
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に合わせて適宜選択することができ、例えば、オルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂、及びアルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂が挙げられる。
前記ストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2405、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。また、上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES-1001N、アクリル変性シリコーン:KR-5208、ポリエステル変性物:KR-5203、アルキッド変性物:KR-206、ウレタン変性物:KR-305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
なお、前記シリコーン樹脂は、単体で用いることも可能であるが、架橋反応性成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。該架橋反応性成分としては、シランカップリング剤等が挙げられる。該シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、アミノシランカップリング剤等が挙げられる。
--微粒子--
前記保護層には、必要に応じて微粒子を含有させてもよく、該微粒子としては、特に制限はなく、従来公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属粉、酸化錫、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、アルミナ、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、ホウ酸アルミニウム等の無機微粒子や、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ-フェニレンスルフィド)、ポリピロール、パリレン等の導電性高分子、カーボンブラック等の有機微粒子等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
前記微粒子は、更に、表面が導電性処理をされていてもよい。このような導電性処理の方法としては、微粒子の表面に、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、銀、又はこれらの合金、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウム等を固溶体や融着の形態として被覆させる方法等が挙げられる。これらの中でも、酸化スズ、酸化インジウム、スズをドープした酸化インジウムを用いて導電性処理をする方法が好ましい。
前記保護層のキャリア中での含有率としては5質量%以上が好ましく、更には5質量%以上10質量%以下がより好ましい。
前記保護層の厚さとしては、0.1μm~5μmであることが好ましく、0.3μm~2μmであることがより好ましい。
ここで、保護層の厚さは、例えば、FIB(集束イオンビーム)でキャリア断面を作成後、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて50点以上のキャリア断面を観察し、求めた膜厚の平均値として算出することができる。
-キャリア保護層の形成方法-
キャリアへの保護層の形成法としては、特に制限はなく、従来公知の保護層形成方法が使用でき、結着樹脂又は結着樹脂前駆体を始めとする上述の保護層用の原料を溶解した保護層溶液を、芯材の表面に噴霧法又は浸漬法等を用いて塗布する方法が挙げられる。芯材表面に保護層溶液を塗布し、塗布層が形成されたキャリアを加熱することにより、結着樹脂又は結着樹脂前駆体の重合反応を促進させることが好ましい。該加熱処理は、保護層形成後、引き続きコート装置内で行ってもよく、あるいは、保護層形成後、通常の電気炉や焼成キルン等、別の加熱手段によって行ってもよい。
加熱処理温度としては、使用する保護層の構成材料によって異なるため、一概に決められるものではないが、120℃~350℃程度が好ましく、保護層構成材料の分解温度以下であることが特に好ましい。なお、該保護層構成材料の分解温度としては、220℃程度までの上限温度であることが好ましく、加熱処理時間としては、5分~120分間程度であることが好ましい。
-キャリアの物性-
前記キャリアの体積平均粒径は、10~100μmの範囲であることが好ましく、20~65μmの範囲であることがより好ましい。前記キャリアの体積平均粒径が、10μm未満では前記芯材粒子の均一性が低下することに起因するキャリア付着が発生することがあり、100μmを超える場合には画像細部の再現性が悪く精細な画像が得られないことがある。
前記体積平均粒径の測定方法としては、粒度分布を測定できる機器であれば特に制限はなく、例えば、マイクロトラック粒度分布計:モデルHRA9320-X100(日機装社製)を用いて測定することができる。
前記キャリアの体積抵抗率は、9[log(Ω・cm)]以上16[log(Ω・cm)]以下であることが好ましく、10[log(Ω・cm)]以上14[log(Ω・cm)]以下であることがより好ましい。前記体積抵抗率が9[log(Ω・cm)]未満の場合は非画像部でのキャリア付着が生じて好ましくなく、16[log(Ω・cm)]より大きい場合は現像時、エッジ部における画像濃度が強調される、いわゆるエッジ効果が顕著になり好ましくない。該体積抵抗率は必要に応じて、キャリアの保護層の膜厚、前記導電性の微粒子の含有量を調整することで、該範囲内で任意に調整可能である。
前記体積抵抗率の測定方法としては、電極間距離0.2cm、表面積2.5cm×4cmの電極1a、電極1bを収容したフッ素樹脂製容器からなるセルに、キャリアを充填し、落下高さ:1cm、タッピングスピード:30回/min、タッピング回数:10回の条件でタッピングを行う。次に、両電極間に1000Vの直流電圧を印加し、30秒後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横川ヒューレットパッカード社製:HighResistance Meter)により測定し、下記式(3)の通り計算して体積抵抗率R[log(Ω・cm)]を算出することができる。
R=log{r[Ω]×(2.5[cm]×4[cm])/0.2[cm]}・・・(3)
前記現像剤が二成分現像剤である場合には、該二成分現像剤におけるトナーとキャリアの混合割合は、キャリアに対するトナーの質量比が2.0~12.0質量%であることが好ましく、2.5~10.0質量%であることがより好ましい。
(画像形成方法及び画像形成装置)
画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
画像形成装置は、感光体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
<静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程は、感光体(静電潜像担持体などとも称される)上に静電潜像を形成する工程である。
前記感光体としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、形状としてはドラム状が好適に挙げられる。材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)等が挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記感光体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記感光体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記感光体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記感光体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器等が挙げられる。
前記帯電器としては、感光体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって感光体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電器が、感光体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって感光体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記感光体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光器が挙げられる。
なお、前記感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程及び現像手段>
前記現像工程は、前記静電潜像を、前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適であり、前記現像剤入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像器は、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するもの等が好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記現像剤である。
<転写工程及び転写手段>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から
適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は1つであってもよいし、2以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
<定着工程及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着させる工程であり、各色の現像剤に対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色の現像剤に対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。定着工程は定着装置を用いて行うことができる。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ等が挙げられる。
前記定着装置が、発熱体を具備する加熱体と、該加熱体と接触するフィルムと、該フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた記録媒体を通過させて加熱定着する手段であることが好ましい。前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃~200℃が好ましい。
なお、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例え
ば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記感光体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記感光体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができる。例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、各工程は制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
<画像形成装置の一実施形態>
以下、本発明の画像形成装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、タンデム型の画像形成装置の概略図を説明したものである。
像担持体である感光体ドラム01の周囲には、当該ドラム表面を帯電するための帯電装置02、一様帯電処理面に潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光03、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を形成する現像装置05、形成されたドラム上のトナー像を被転写体へ転写するための転写装置07、ドラム上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置012が順に配置されている。
また、現像装置の上部には交換可能なトナーを収容し現像装置と連結して、トナーを現像装置内に供給するトナー補給容器04が配置されている。トナー補給容器は、ここでは直接現像容器内にトナーを搬送する構成を示したが、画像形成装置本体内に補給経路を設けて、現像容器にトナーを補給する構成でも構わない。
タンデム型の電子写真では、主にブラック、マゼンタ、シアン、イエローといった単色の画像を前記感光体表面に形成する。これら4つのうちの1つを本発明の光輝性を有するトナーに代えてもよいし、光輝性を有するトナー用のユニットを追加してもよい。なお、これらの以外の色や濃度の異なる色、更には無色透明の画像を形成するものを併用してもよい。
このような構成において、画像形成がネガポジ方式(露光部電位を低くしトナーを付着させる)で行われる場合、帯電装置02の帯電ローラ02’によって表面を一様に負に帯電された感光体01は、露光03によって感光体表面に静電潜像を形成され、現像装置05によってトナーを感光体表面に付着させ、像を可視化する。
トナー像は、転写ベルト013などでなる転写装置07によって、感光体ドラム01表面から転写され、感光体01から転写ベルト013に転写されなかった残トナー成分は前記クリーニング装置012のクリーニングブレード011により感光体表面から除去される。転写ベルト表面に転写されたトナー像は、2次転写部にて2次転写ローラー08にバイアスが印加され給紙トレイから搬送された記録紙へ転写される。転写後の残留トナー成分あるいは、外添材成分はクリーニング部材014によって除去される。記録紙に転写されたトナー像は、定着装置09によって記録紙上に溶着され排紙口より排出される。
図中015は中間転写ベルト013上に転移したトナーの付着量及び各色の位置を測定して画像濃度や位置あわせの調整に使用するセンサであり、正反射と拡散反射方式を組み合わせたものである。
また図中016は中間転写ベルト表面に残存したトナーを清掃するクリーニングユニットであり、クリーニングブレード014はベルトの移動方向に対してカウンタとなるように当接させており、対向するように金属製クリーニング対向ローラ017を設けている。
クリーニングブレードにより除去されたトナーはコイル018などで搬送され廃トナー収納部に収納される。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、感光体と、該感光体上の静電潜像を現像剤で現像する現像手段とを有し、画像形成装置本体に着脱可能である。
図2にプロセスカートリッジの一実施形態の概略図を示す。本実施形態はトナー補給容器が連結したプロセスカートリッジの一例である。本実施形態のプロセスカートリッジには、トナー補給容器031が連結し、トナー補給容器内はトナーの流動性を保つために攪拌パドル030などで常に攪拌しておくことが好ましい。
トナー補給容器内には現像装置、あるいは画像形成装置トナー補給経路との連結部にあたるトナー補給口に向かってスクリューあるいはコイルなどの搬送手段032によりトナーを輸送することが可能となっており、前記搬送手段は、本体駆動部と連結可能に構成され、本体駆動部と該搬送手段はクラッチなど公知の方法で連結、非連結を制御可能とし、トナー補給駆動が自在な構成となっている。トナー補給量は前記駆動部の駆動時間により制御することが可能であり、例えばトナーの色によって、あるいは温湿度環境でトナーの流動性が変化することに対応させて駆動時間を変化させるなどの制御も可能である。
現像装置033内は、上部のトナー補給容器から補充されたトナーを長手方向全域に移送するためのスクリューなどのトナー輸送部材037、装置内のトナーを攪拌するアジテータ034、トナー担持体である現像ローラ035、現像ローラにトナーを供給することができる主にスポンジ材質から構成される供給ローラ036、現像ローラ上のトナー量を規制しまたトナーを現像ローラに摩擦し荷電させる規制ブレード041、現像ローラや供給ローラや規制ブレードに電圧を印加する電源で構成される。
供給ローラ036で現像ローラ035に移動したトナーは、規制ブレード041により現像ローラ表面に付着するトナー層を均一化された後、感光体ドラム042の表面電位に応じた量のトナーが感光体ドラム042の表面に移動し、転写手段により被転写体に転写される。前述の通り感光体ドラム042に移動したトナーで転写残として感光体上に残留したトナーはクリーニング手段により除去された後、画像形成装置内に廃トナーカートリッジを設置して回収される。
なお、本明細書中では画像形成装置の一例としてタンデム型の画像形成装置について説明しているが、本発明はこれ限らず、ロータリー型の画像形成装置、あるいは1色のみの画像形成装置に使用されるものも含まれる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、「部」は、特に明示しない限り「重量部」を表す。また、実施例1~9とあるのは、本発明に含まれない参考例1~9とする。
(実施例1)
<水相の調製>
撹拌棒及び温度計を備えた反応容器に、水683部、メタクリル酸のエチレンオキサイド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩エレミノールRS-30(三洋化成工業社製)16部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸n-ブチル110部及び過硫酸アンモニウム1部を入れた後、400rpmで15分間撹拌した。次に、75℃まで昇温した後、5時間反応させた。更に、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加えた後、75℃で5時間熟成して、[ビニル系樹脂分散液]を得た。レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA-920(堀場製作所社製)を用いて、[ビニル系樹脂分散液]の体積平均粒径を測定したところ、14nmであった。また、ビニル系樹脂は、酸価が45mgKOH/g、重量平均分子量が300000、ガラス転移点が60℃であった。
次いで、水455部、[ビニル系樹脂分散液]7部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%の水溶液エレミノールMON-7(三洋化成工業社製)17部及び酢酸エチル41部を混合撹拌し、[水相]を得た。(合計520部)
<ワックス分散剤1の合成>
攪拌棒及び温度計を備えた反応槽中に、キシレン480部、パラフィンワックスHNP-9(日本精鑞社製)100部を入れて溶解するまで加熱した後、窒素置換し、170℃まで昇温した。次に、スチレン740部、アクリロニトリル100部、アクリル酸ブチル60部、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート36部及びキシレン100部の混合液を3時間で滴下した後、170℃で30分間保持した。更に、脱溶剤し、[ワックス分散剤1]を得た。
<ワックス分散液W1の調製>
撹拌棒及び温度計を備えた容器中に、パラフィンワックスHNP-9(日本精鑞社製)150部、[ワックス分散剤1]15部及び酢酸エチル335部を入れた後、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃で5時間保持した。次に、1時間で30℃まで冷却した後、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度を1kg/h、ディスクの周速度を6m/s、直径が0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填して、3パスの条件で、分散させ、[ワックス分散液W1]を得た。得られたワックス分散液の粒子径はLA-920(堀場製作所製)で測定したところ350nmであった。(ワックスの固形分濃度22.6%)
<非結晶性ポリエステル樹脂R2の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2mol付加物222部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2mol付加物129部、イソフタル酸166部及びテトラブトキシチタネート0.5部を入れた後、窒素気流下、生成する水を留去しながら、230℃で8時間反応させた。次に、5~20mmHgの減圧下で反応させ、酸価が2mgKOH/gになった時点で180℃(常圧)まで冷却した後、無水トリメリット酸35部を加えて3時間反応させ、[非結晶性ポリエステル樹脂R2]を得た。[非結晶性ポリエステル樹脂R2]は、重量平均分子量が8000、ガラス転移点が62℃であった。
<油相の調製>
温度計及び撹拌機を備えた容器中に、
・[非結晶性ポリエステル樹脂R2] 100部
・酢酸エチル 105部
を入れ攪拌して溶解させた。
ここに、
・[ワックス分散液W1] 22部
・光輝性顔料:小粒径アルミニウムペースト顔料 20部(固形分)
(東洋アルミ社製2173YC(酢酸プロピル分散体、固形分50%))
・イエロー顔料:C.I.ピグメントイエロー139 1.6部
を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、氷浴で内温を20℃にキープしながら、5000rpmで1時間混合した後、酢酸エチルを加えて固形分濃度が50質量%になるようにし、[油相1]を得た。(固形分48.2%)
次いで、撹拌機及び温度計を備えた容器中に、[水相]550部を入れた後、水浴上20℃で保持した。
次に、20℃に保持されている[油相1]450部を加え、20℃に保持しながら、TK式ホモミサー(特殊機化工業社製)を用いて、13000rpmで1分間混合し、[乳化スラリー]を得た。光学顕微鏡による観察では得られた油滴は扁平形状であった。撹拌機及び温度計を備えた容器中に、[乳化スラリー]を入れた後、40℃で減圧下脱溶剤して、油滴中の固形分換算で80%のスラリーを得た。
得られたスラリーを20℃に保持しながら、TK式ホモミサー(特殊機化工業社製)を用いて、8000rpmで5分間混合し、スラリーにせん断応力をかけた。光学顕微鏡による観察では得られた油滴は楕円体に近い形状を有していた。更に40℃で減圧下脱溶剤して、有機溶剤揮発部分が0%のスラリーを得た。
次に得られたスラリーを減圧濾過した。濾過ケーキにイオン交換水200部を加え、スリーワンモーター(新東科学社製)を用いて、800rpmで5分間混合しリスラリー後、濾過した。更に、濾過ケーキに1質量%水酸化ナトリウム水溶液10部とイオン交換水190部を加え、同様にリスラリーした後、濾過した。次に、濾過ケーキに1質量%塩酸10部とイオン交換水190部を加え、同様にリスラリーした後、濾過した。更に、濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、リスラリーした後、濾過する操作を2回繰り返した。
循風乾燥機を用いて、45℃で48時間濾過ケーキを乾燥させた後、目開きが75μmのメッシュを用いて篩い、[母体粒子]を得た。
[母体粒子]100部及び疎水化処理シリカHDK-2000(ワッカー・ケミー社製)1部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて、周速を30m/sとして30秒間混合した後、1分間休止する操作を5回繰り返した。次に、目開きが35μmのメッシュを用いて篩い、実施例1の[トナー]を得た。
(実施例2~9、比較例1~2)
イエロー顔料の種類と、光輝性顔料100重量部に対するイエロー顔料の添加部数を表1に示すものに変える以外は、実施例1と同様に作製し、実施例2~9、比較例1~2のトナーを得た。
なお、「P.Y.」とあるのは「C.I.ピグメントイエロー」を表し、「P.R.」とあるのは、「C.I.ピグメントレッド」を表す。
(実施例10)
イエロー顔料の種類と、光輝性顔料100重量部に対するイエロー顔料の添加部数を表1に示すものに変え、またマゼンタ顔料についても表1に示す種類・量を加えた以外は、実施例1と同様に作製し、実施例10のトナーを得た。
(比較例3)
イエロー顔料を添加せずに、実施例1と同様に作製し、比較例3のトナーを得た。
(比較例4)
光輝性顔料として、アルミニウム粉末をボールミルで粉砕したものを使用した以外は実施例1と同様に作製し、比較例4のトナーを得た。
(評価方法)
<光輝性顔料の配置>
上記得られたトナーについて、トナー粒子の断面をSEMで観察しながらEDSで元素分析をすることにより、光輝性顔料がトナー内部に配置されているか確認した。その結果、実施例及び比較例1~3で得られたトナーは光輝性顔料がトナー内部に配置されており、比較例4で得られたトナーは表面に配置されていた。
<地汚れ>
リコー製カラー電子写真装置(RICOH MP C6003)を用いて、白ベタ画像1万枚出力後、白ベタ画像印字中の感光体上の付着トナーをスコッチテープで剥ぎ取ったものを白紙に貼り付けた。分光濃度計を用いて、テープをそのまま同じ白紙に貼り付けたものとのΔE(色差)をX-Rite社製:X-Rite938を用いて測定し、4段階で評価した。
〔評価基準〕
◎:ΔEが3未満
○:ΔEが3以上5未満
△:ΔEが5以上7未満
×:ΔEが7以上
<色相>
Imagio Neo C600 Pro(リコー社製)を用いて、コート紙(PODグロスコート紙 王子製紙社製)上に、トナーの付着量が0.50±0.10mg/cm、サイズが3cm×8cmのベタ画像を形成し出力画像を評価した。測定にはX-Rite社製:X-Rite938で色相角を用いた。色相は色相角で判断し、以下の基準で行った。「△」以上を合格レベルとした。
〔評価基準〕
◎:80°以上95°未満
○:75°以上80°未満、又は、95°以上105°未満
△:65°以上75°未満、又は、105°以上115°未満
×:65°未満、又は、115°以上
色相角が上記評価基準の範囲に該当する場合、得られる画像は以下のようになる。△以上の場合、光輝性及び色味が良いといえる。
◎:きれいな金色
○:黄色・赤色がやや気になる
△:黄色・赤色が気になる
×:金色とはいえない
実施例及び比較例で得られたトナーの処方、及び評価結果を表1に示す。表1中、イエロー顔料の添加量は光輝性顔料100重量部に対する添加量であり、同様にマゼンタ顔料の添加量は光輝性顔料100重量部に対する添加量である。
Figure 0007028070000002
表1に示されるように、実施例で得られたトナーは地汚れの評価が良好であり、帯電低下が抑制されていることがわかる。これは、イソインドリン顔料を用いることによる帯電低下の抑制に加え、光輝性顔料がトナー内部に配置されていることにより、更に帯電低下が抑制されているためである。また、実施例で得られたトナーは色相角が所望の範囲となり、良好な色味を有する光輝性のトナーが得られることがわかる。
01 感光体ドラム(静電潜像担持体)
02 帯電装置
02’ 帯電ローラ
03 露光
04 トナー補給容器
05 現像装置
07 転写装置
08 2次転写ローラー
09 定着装置
010 廃トナー受け
011 感光体用クリーニングブレード
012 クリーニング装置
013 中間転写ベルト
014 中間転写ベルト用クリーニングブレード
015 センサ
016 中間転写ベルト用クリーニングユニット
017 クリーニング対向ローラ
018 コイル
030 攪拌パドル
031 トナー補給容器
032 搬送手段
033 現像装置
034 アジテータ
035 現像ローラ
036 供給ローラ
037 トナー輸送部材
038 トナー室
039 感光体用クリーニングブレード
040 廃トナー搬送スクリュー
041 規制ブレード
042 感光体ドラム
50 トナー
51 光輝性顔料
特開2014-134636号公報 特開2012-163695号公報

Claims (6)

  1. 光輝性顔料と着色顔料を含むトナーであって、
    すべての前記光輝性顔料は、その長手方向の中心部が前記トナーの内部に配置されており、
    前記着色顔料はイエロー顔料及びマゼンタ顔料を含み、
    前記イエロー顔料がイソインドリン顔料であり、
    前記イソインドリン顔料がC.I.ピグメントイエロー185であり、
    前記マゼンタ顔料は、C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントレッド269から選ばれる1種以上であることを特徴とするトナー。
  2. 前記着色顔料は前記光輝性顔料100重量部に対して10~35重量部含まれることを特徴とする請求項に記載のトナー。
  3. 請求項1又は2に記載のトナーを用いたことを特徴とする現像剤。
  4. 感光体と、該感光体上の静電潜像を現像剤で現像する現像手段とを有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
    前記現像剤は、請求項に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 感光体と、
    該感光体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
    前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された可視像を定着させる定着手段とを含み、
    前記現像剤は、請求項に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 感光体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
    前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、
    前記記録媒体に転写された可視像を定着させる定着工程とを含み、
    前記現像剤は、請求項に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
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