JP7024768B2 - 生体情報取得装置、生体情報取得方法及びプログラム - Google Patents

生体情報取得装置、生体情報取得方法及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、生体情報取得装置、生体情報取得方法及びプログラムに関する。
心拍間隔(RRI:R-R Interval)等の生体情報を取得して健康状態や睡眠状態を知るシステムが開発されてきている。通常、心拍間隔等の心拍に関する生体情報を取得するには、心電図を取得する必要があるが、そのためには、被験者の体に電極を貼ったり、被験者が測定器を携帯したりする必要があり、容易に心電図を取得することは困難である。これに対し、心電図を取得せずに心拍間隔等の生体情報を取得する装置として、例えば、特許文献1には、心弾動の伝達特性を算出し、逆伝達関数を推定することで心弾動図波形から心電図に相当する波形を求めることができる睡眠状態測定装置等が開示されている。
国際公開第2017/141976号
特許文献1に開示されている睡眠状態測定装置は、心弾動図波形から心拍間隔への逆伝達関数を求めることにより心拍間隔を取得している。しかし、心弾動図波形は周囲のノイズを敏感に拾うので、ノイズが多様に重畳された波形になっている。そして、ノイズがこのように多様に重畳された心弾動図波形から逆伝達関数を求めることは容易ではないため、心弾動図波形から心拍間隔を取得することは容易ではない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ノイズが多様に重畳されているような波形からでも、容易に心拍間隔を取得することが可能な生体情報取得装置、生体情報取得方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る生体情報取得装置は、
対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得手段と、
想定される最小の心拍間隔の2倍の時間幅の時間窓を第1の時間窓とし、前記波形取得手段が取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第1の時間窓の中の振幅の最大値を検出し、検出された前記最大値に対応するタイミングが前記着目タイミングである場合、前記最大値に対応するタイミングを暫定拍動タイミングとして抽出する暫定拍動タイミング抽出手段と、
前記対象の体幹の固有振動数の逆数以下の時間幅の時間窓を第2の時間窓とし、前記波形取得手段が取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第2の時間窓の中の振幅の最大値を抽出し、抽出された前記最大値が所定の閾値以上の値であり、前記最大値に対応するタイミングが前記第2の時間窓の端のタイミングでないものを、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる修正用ピークタイミングとして複数取得する修正用ピークタイミング取得手段と、
前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正手段と、
前記修正手段が修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心拍間隔を取得する生体情報取得手段と、
を備える。
本発明によれば、ノイズが多様に重畳されているような波形からでも、容易に心拍間隔を取得することが可能になる。
第1の実施形態に係る生体情報取得装置の構成例を示す図である。 横たわった被験者とセンサ部の備えるチューブとの位置関係を示す図である。 心弾動信号のデータ列の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る心拍間隔取得処理のフローチャートである。 暫定拍動タイミングの修正を説明する図である。 第1の実施形態に係る離散最適化処理のフローチャートである。 第2の実施形態に係る離散最適化処理のフローチャートである。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付す。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る生体情報取得装置100は、心弾動図(BCG:Ballistocardiogram)波形から、生体情報として被験者の心拍間隔を取得する装置である。図1に示すように、生体情報取得装置100は、機能構成として、制御部10と、記憶部20と、センサ部30と、入力部41と、出力部42と、通信部43と、を備える。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、記憶部20に記憶されたプログラムを実行することにより、後述する各部(波形取得部11、抽出部12、修正用ピークタイミング取得部13、修正部14、心拍間隔取得部15)の機能を実現する。また、図示しないが、制御部10は、CPUが有するタイマ(又はクロック)を用いて時間を計時する機能も備えている。
記憶部20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。ROMには、制御部10のCPUが実行するプログラム及びプログラムを実行する上で予め必要なデータが、記憶されている。RAMには、プログラム実行中に作成されたり変更されたりするデータが記憶される。
センサ部30は、体の振動を検出するセンサを備え、対象(本実施形態では人間)の所定の部位から、生体情報(本実施形態では心拍間隔)を取得するための生体信号(本実施形態では心弾動信号)を検出する。具体的には、このセンサ部30は、図2に示すように、対象が寝るマットレス51の下に這わせたチューブ31t及び、チューブ31t内の空気圧を検出するセンサ31sを備える。そして、対象がマットレス51上に寝ているときに、センサ31sがチューブ内の空気圧を検出することにより、検出された空気圧を、対象の心弾動図波形を表す心弾動信号として取得できる。これは、センサ31sで検出された空気圧が、対象の心臓の拍動に起因する対象の体の振動によって変化するためである。なお、チューブ31tはマットレス51の下に限らず、マットレスの上や、マットレス51の中に這わせてもよい。
心弾動信号を取得するには、人間の被験者52の肩甲骨辺りの体の動きをとらえるのがよいとされているため、チューブ31tは、被験者52がマットレス51に横たわった際に、肩甲骨付近に対応する位置に設置されている。図2では、チューブが1本のみ設置されているが、複数本設置してもよい(チューブを複数本設置する場合は、各チューブに対応するセンサも設置する)。また、被験者52の心臓の拍動に起因する体の振動をとらえるものは、チューブに限定されるわけではなく、チューブの代わりに圧電素子をマットレスの下に設置し、この圧電素子をセンサ部30の備えるセンサとして用いてもよい。さらに、センサ部30の設置場所は、マットレスに限定されず、椅子等にセンサ部30を設置してもよい。例えば椅子にセンサ部30を設置することにより、生体情報取得装置100は、被験者52が当該椅子に座っている時の心弾動信号を取得することができるようになる。
入力部41は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等から構成される。入力部41は、例えば、心拍間隔等の生体情報の取得の開始/終了の指示等のユーザ操作を受け付けるためのインタフェースである。
出力部42は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)ディスプレイ等から構成される。出力部42は、例えば、生体情報取得装置100が取得した心拍間隔等の生体情報を表示する。
通信部43は、外部の他の装置とデータ等のやり取りを行う通信インタフェースである。この通信インタフェースは無線/有線を問わない。例えば、生体情報取得装置100は、取得した生体情報を、通信部43を介して、外部のサーバ等に送信することができる。
次に、生体情報取得装置100の制御部10の機能的構成について説明する。制御部10は、波形取得部11、抽出部12、修正用ピークタイミング取得部13、修正部14、心拍間隔取得部15、の機能を実現し、対象(本実施形態では人間の被験者)生体情報(本実施形態では心拍間隔)を取得する。
波形取得部11は、センサ部30が備えるセンサによって検出された検出値(空気圧)に基づき、空気圧を心弾動信号として取得し、その検出時刻と対応付けて記憶部20に記憶することにより、心弾動図波形を取得する。具体的には、波形取得部11は、センサ部30が備えるセンサから出力される心弾動信号を所定のサンプリング周波数(例えば100Hz)でサンプリングし、図3に示すような心弾動図波形200を取得する。なおサンプリング周波数は100Hzに限定されるわけではなく、心弾動図波形が得られるなら、任意の周波数でよい。通常は80~100Hz程度のサンプリング周波数が用いられる。波形取得部11は、波形取得手段として機能する。
抽出部12は、波形取得部11が取得した心弾動図波形から、拍動タイミングを抽出する。拍動タイミングとは、心臓の拍動が発生した時のタイミングである。本実施形態では、時間軸上で互いに隣り合う2つの拍動タイミングの間の時間間隔を、心拍間隔として取得する。
したがって、心拍間隔を高い精度で取得するためには、拍動タイミングを正確に把握する必要がある。しかし、心弾動図波形には、対象の心臓の拍動自体の波形だけでなく、体が心臓の拍動に共振して生じる波形(体の固有振動数に起因する波形)も含まれているため、心弾動図波形から実際の拍動タイミングを把握するのは簡単ではない。
そのため、本実施形態では、まず心弾動図波形の比較的大きな周期(約1秒)のピークタイミングに基づいて拍動タイミングの暫定値(以下「暫定拍動タイミング」という)を抽出し、抽出された暫定拍動タイミングから求まる心拍間隔の暫定値(以下「暫定拍間隔」という)が外れ値(本来ありえない異常な値)であるなら、暫定拍動タイミングの抽出に抽出もれ又は誤抽出があると判断して暫定拍動タイミングの追加又は削除を行い、その後、心弾動図波形の小さな周期(約1/6秒)のピークタイミングに基づいて暫定拍動タイミングを修正(後述する離散最適化処理)することによって、実際の拍動タイミングを推定している。
暫定拍動タイミングの抽出において、抽出部12は、心弾動図波形上で着目タイミングを時間方向にずらしながら、第1の時間幅の時間窓(第1の時間窓)を用いて、着目タイミングを中心とする第1の時間窓の中の振幅の最大値を検出し、検出された最大値に対応するタイミングが当該着目タイミング自身であるなら、当該着目タイミングを暫定拍動タイミングとして抽出する。ここで、「最大値に対応するタイミング」とは、心弾動図波形上のサンプリング点の振幅が最大値の時の、当該サンプリング点のタイミング(時間)である。第1の時間窓の中の最大値は、第1の時間窓によって区切られた中での局所的な最大値であるので、第1の局所最大値とも呼ばれる。
ここで、第1の時間幅は、想定される実際の拍動タイミングを第1の時間窓の中心としたときに当該実際の拍動タイミングの直前及び直後の実際の拍動タイミングが当該第1の時間窓にぎりぎり含まれないような時間幅、つまり、想定されている最小の心拍間隔の2倍の時間幅に設定される。例えば被験者の心拍数の最大値が100回/分と想定されているなら、第1の時間幅は、2×60秒/100=1.2秒なので、1.2秒となる。なお、心拍間隔の取得対象者を睡眠中の被験者とする場合は(健康状態が良好な人であれば、睡眠中に心拍数が100回/分を超える被験者は存在しないと考えられるので)、第1の時間幅は1.2秒で問題ない。なお、第1の時間幅は、対象とする被検者により変更される。
図3において、サンプリングされた心弾動信号を表す点202に着目すると、第1の時間窓の時間幅202aの中で心弾動信号のピーク値を表す点は点202なので、点202で表される心弾動信号が発生したタイミング(ピークタイミング)が暫定拍動タイミング202tとして抽出される。同様に、点203で表される心弾動信号が発生したタイミングも暫定拍動タイミング203tとして抽出される。一方、例えば点312に着目すると、第1の時間窓の時間幅312aの中で心弾動信号のピーク値を表す点は、点312ではなく、点205である。したがって、点312で表される心弾動信号が発生したタイミング312tは暫定拍動タイミングとして抽出されない。抽出部12は、暫定拍動タイミング抽出手段として機能する。
修正用ピークタイミング取得部13は、波形取得部11が取得した心弾動図波形から、暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる複数の修正用タイミングを取得する。心弾動図波形には、少なくとも心拍(拍動)に起因する第1の波形と、人体(体幹)の固有振動数(約6Hz)に起因する第2の波形とが含まれているが、第1の波形よりも第2の波形の方が、周期が短いため、第1の波形のピークタイミング(大きな周期でのピークタイミング)に基づいて抽出した暫定拍動タイミングが、第2の波形のピークタイミング(小さな周期でのピークタイミング)の影響で、実際の拍動タイミングとずれることがありうる。この時、暫定拍動タイミングのずれは、第2の波形のピークタイミングに基づいて決まることになる。つまり、心弾動図波形から抽出された暫定拍動タイミングが、実際の拍動タイミングに対してずれている場合、その正しいタイミングは、第1の波形のピークタイミングの時間軸上での前後に位置する複数の第2の波形のピークタイミングのいずれかであると考えられる。修正用ピークタイミング取得部13は、この考え方に基づいて、暫定拍動タイミングを修正するために用いる複数の修正用タイミング(離散的な修正単位)として、第2の波形のピークタイミングを取得する。
具体的には、修正用ピークタイミング取得部13は、心弾動図波形上で着目タイミングを時間上で移動させながら、人体(体幹)の固有振動数の逆数(約1/6秒)以下の時間幅の時間窓(第2の時間窓)を用いて、着目タイミングを中心とする第2の時間窓の中の心弾動図波形の最大値を抽出し、この最大値が第1の閾値(th1)以上の値であり、かつ、その最大値のタイミングが第2の時間窓の端のタイミングでなければ、その最大値に対応するタイミングを、修正用ピークタイミングとして取得する。最大値のタイミングが第2の時間窓の端のタイミングの場合は、第2の時間窓の端の先にさらに大きな値が存在している(着目タイミングをずらすことで真のピークタイミングが見つかる)ことが想定されるため、その場合は、修正用ピークタイミングとして取得しない。第2の時間窓の中の最大値は、第2の時間窓によって区切られた中での局所的な最大値であるので、第2の局所最大値ともいう。
第2の時間窓の時間幅(時間長)は、対象の体の固有振動数の逆数以下の時間である必要があり、本実施形態では、例えば0.1秒(サンプリング点としては1秒間で10点分)である。また、第1の閾値は、例えば、心弾動図波形全体で第1の局所最大値の平均振幅値の1/5の値である。
図3に示される心弾動図波形上にあるサンプリング点の1つである点302を用いて説明すると、第2の時間窓の時間幅302wの中で、心弾動図波形の振幅値が最大値となる点は点302であり、この点302の振幅値は、第1の閾値th1以上なので、点302のタイミングである302tが暫定拍動タイミングを修正する際に用いられる修正用ピークタイミングとして取得される。同様に、点301、点303、点201、点304、点305、点306、点307、点202、点308、点309、点310、点203等、第2の時間窓の中での振幅の最大値が第1の閾値th1以上になるタイミングが、修正用ピークタイミング取得部13により、修正用ピークタイミングとして取得される。修正用ピークタイミング取得部13は修正用ピークタイミング取得手段として機能する。
修正部14は、修正用ピークタイミング取得部13が取得した修正用ピークタイミングを修正単位として前記抽出部12が抽出した暫定拍動タイミングを修正する。修正の詳細については後述する。修正部14は、修正手段として機能する。
心拍間隔取得部15は、修正部14が修正した暫定拍動タイミングに基づいて、隣り合う2つの修正後の拍動タイミングの間の時間間隔を心拍間隔として取得する。心拍間隔取得部15は、生体情報取得手段として機能する。
以上、生体情報取得装置100の機能構成について説明した。次に、生体情報取得装置100の心拍間隔取得処理について、図4を参照して説明する。生体情報取得装置100は、入力部41を介してユーザから心拍間隔取得処理の開始の指示を受けると、心拍間隔取得処理を開始する。なお、生体情報取得装置100のユーザは、心拍間隔取得処理の被験者であってもよいし、被験者でなくてもよい。
まず、生体情報取得装置100の波形取得部11は、センサ部30を用いて心弾動図波形を取得する(ステップS101)。ステップS101は、波形取得ステップとも呼ばれる。ステップS101は、通常、所定の生体信号取得期間(例えば、心拍間隔の取得対象となる被験者52の就寝開始時(寝床に就いた時)から被験者52の起床時までの期間)、連続して行われ、波形取得部11は、その間センサ部30から取得される検出値(心弾動信号)を検出時刻とともに時系列で記憶部20に格納する。この検出値をグラフ上にプロットすると図3に示すような心弾動図波形が得られる。ステップS101において、波形取得部11は、被験者の就寝時刻や起床時刻を正確に知る必要はなく、単純なタイマー設定(例えば23時から7時まで)で生体信号取得期間を設定してもよい。また、入力部41からの指示(心弾動図波形の取得開始及び取得終了の指示)によって、生体信号取得期間を設定してもよい。
次に、波形取得部11は、取得した心弾動図波形(センサ部30から取得された多数の検出値)をバンドパスフィルタ(BPF)に通す処理を行う(ステップS102)。このバンドパスフィルタは、例えば4Hzから10Hzまでの帯域を通過させるバンドパスフィルタである。このバンドパスフィルタで10Hzよりも高い成分及び4Hz未満の成分を通過させないのは、10Hz以上の周波数帯域及び4Hz未満の周波数帯域に存在するノイズの除去を目的としている。特に4Hz未満の成分を除去することにより、DC成分や呼吸に起因するノイズ成分が除去される。もし、10Hz以上の周波数帯域のノイズ除去が不要なのであれば、バンドパスフィルタの代わりに、例えば4Hz以上の帯域を通過させるハイパスフィルタ(HPF)を用いてもよい。また、10Hz以上の周波数帯域だけでなく4Hz未満の周波数帯域に存在するノイズの除去も不要なのであれば、波形取得部11は、ステップS102の処理を行わなくてもよい。
ステップS102でバンドパスフィルタ(又はハイパスフィルタ)処理(BPF処理)を行った後の心弾動図波形の一例を図3に示す。心弾動図波形は、心拍に起因する波形(約1Hzの第1の波形)とともに、人体(体幹)の固有振動数に起因する波形(約6Hzの第2の波形)を含んでいる。図3に示す心弾動図波形はセンサ部30で取得された多数の検出値から、バンドパスフィルタを通す処理を行うことによって、特に上記第2の波形が明瞭に抽出された心弾動図波形になっている。
次に、抽出部12は、前述した第1の時間窓を用いて、BPF処理が施された心弾動図波形から、第1の局所最大値を抽出し、抽出した第1の局所最大値に対応するタイミングを、暫定拍動タイミングとして抽出する(ステップS103)。ステップS103は、暫定拍動タイミング抽出ステップとも呼ばれる。
次に、修正用ピークタイミング取得部13は、心弾動図波形から、第2の局所最大値を抽出し、抽出した第2の局所最大値に対応するタイミングを、修正用ピークタイミングとして取得する(ステップS104)。ステップS104は、修正用ピークタイミング取得ステップとも呼ばれる。
次に、修正部14は、抽出部12が抽出した暫定拍動タイミングに基づいて、暫定拍間隔を算出し、算出した暫定拍間隔に外れ値が存在するか否かを判定し、外れ値が存在する場合に、暫定拍動タイミングの追加又は削除を行う(ステップS105)。なお、暫定拍間隔は、時系列で互いに隣り合う2つの暫定拍動タイミングの間の時間間隔として算出される。ここでは、ある暫定拍動タイミングに対応する暫定拍間隔は、当該暫定拍動タイミングとその直後の暫定拍動タイミングとの間の時間間隔とする。また、外れ値とは、心拍間隔としてあり得ない異常値のことである。
本実施形態では外れ値を判定するために、暫定拍間隔と近傍拍間隔平均との比(乖離度合)に基づいて、暫定拍動タイミングの追加又は削除を行う。ここで、近傍拍間隔平均とは、着目した暫定拍動タイミングと、その近傍(例えば着目した暫定拍動タイミングの前後5分間)の暫定拍動タイミングとを含む複数の暫定拍動タイミングにおける複数の暫定拍間隔の平均値である。
例えば図3を参照して説明すると、暫定拍動タイミング201tとその直後の暫定拍動タイミング202tとの間のの時間間隔である暫定拍間隔201iが、暫定拍動タイミング201tに対応する暫定拍間隔である。同様に、暫定拍動タイミング202tとその直後の暫定拍動タイミング203tとの間の時間間隔である暫定拍間隔202iが、暫定拍動タイミング202tに対応する暫定拍間隔である。そして、例えば、着目した暫定拍動タイミングが暫定拍動タイミング203tであるとき、近傍拍間隔平均は、暫定拍動タイミング203tの近傍(例えば前後5分間)における暫定拍間隔の平均値を算出することにより得られる。この場合は、暫定拍間隔201i、暫定拍間隔202i等、暫定拍動タイミング203tを中心とする所定の範囲の暫定拍間隔の平均値を算出することにより、暫定拍動タイミングの近傍拍間隔平均が得られる。なお、近傍拍間隔平均を算出する際の所定の範囲は、着目暫定拍動タイミングを含めばよく、着目暫定拍動タイミングを中心としなくてもよい。
修正部14は、各暫定拍動タイミングについて、近傍拍間隔平均を求め、当該暫定拍動タイミングに対応する暫定拍間隔と近傍拍間隔平均との比に基づいて、暫定拍動タイミングを追加したり削除したりする。簡単に言えば、修正部14は、暫定拍間隔が近傍拍間隔平均に対して長すぎる場合は新たな暫定拍動タイミングを追加して暫定拍間隔を分割して短くし、暫定拍間隔が短すぎる場合は暫定拍動タイミングを削除することによって暫定拍間隔を長くする。これにより、抽出部12がノイズ等によって抽出できなかった暫定拍動タイミングや、誤抽出した暫定拍動タイミングの影響を減らすことができる。
具体的には、例えば、当該暫定拍間隔が近傍拍間隔平均の第1基準値(例えば1.5)倍以上の場合は、修正部14は、当該暫定拍間隔÷近傍拍間隔平均の小数点以下を四捨五入した値(分割数)で当該暫定拍間隔を分割し、各分割タイミングに最も近いタイミングに存在する修正用ピークタイミングのタイミングに、新たな暫定拍動タイミングを追加する。ここで、分割タイミングとは、分割された暫定拍間隔に対応する暫定拍動タイミングと、その直後の暫定拍動タイミングと、の間を、上記分割数で等分したタイミングである。
逆に、当該暫定拍間隔が近傍拍間隔平均の第2基準値(例えば0.5)倍未満の場合は、修正部14は、当該暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミング(当該暫定拍間隔の終端に対応する暫定拍動タイミング)を削除する。そして、暫定拍動タイミングを1つ削除してもまだ、暫定拍間隔が近傍拍間隔平均の0.5倍未満の場合は、修正部14は、暫定拍間隔が近傍拍間隔平均の0.5倍以上になるまで、当該暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングを削除し続ける。なお、修正部14は、当該暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングを削除する代わりに、当該暫定拍動タイミングを削除してもよい。
例えば、図3において、暫定拍間隔204iは、近傍拍間隔平均(図示しないが、暫定拍間隔201i等と同じ位の長さと想定される)の約2倍の長さなので、修正部14は、暫定拍間隔204iを2分の1に分割するために、修正用ピークタイミングの1つである点311のタイミングに新たな暫定拍動タイミング311tを追加する。この結果、暫定拍間隔204iは、図5に示すように暫定拍間隔204i2と暫定拍間隔311iとに分割される。図3に示す例では、図5に示すような分割を行うと全ての暫定拍間隔が近傍拍間隔平均の0.5倍以上1.5倍未満の値になるので、これでステップS105の処理は終了し、ステップS106に進む。他にも長すぎる暫定拍間隔や短すぎる暫定拍間隔が存在する場合は、修正部14は、全ての拍間隔が近傍拍間隔平均の0.5倍以上1.5倍未満の値になるまでステップS105の処理を繰り返し行う。
次に、修正部14は、後述する離散最適化処理を行って暫定拍動タイミングを修正し、最終的な拍動タイミングを求める(ステップS106)。ステップS106は修正ステップとも呼ばれる。そして、心拍間隔取得部15は、最終的に求められた複数の拍動タイミングのうち、互いに隣り合う2つの拍動タイミング毎に、これら2つの拍動タイミングの間の時間間隔を最終的な心拍間隔として算出し(ステップS107)、心拍間隔取得処理を終了する。ステップS107は生体情報取得ステップとも呼ばれる。なお、心拍間隔取得部15は、ステップS107で心拍間隔を算出した後、算出した心拍間隔を出力部42に出力したり、通信部43を介して外部の装置に送信したり、記憶部20に書き込んだりしてもよい。
以上、心拍間隔取得処理について説明した。上述の処理のうち、例えばステップS103とステップS104の処理の順番は逆でもよい。すなわち、ステップS102の処理の後にステップS104の処理を行い、次いでステップS103の処理を行ってからステップS105の処理を行ってもよい。次に、心拍間隔取得処理のステップS106で行われる離散最適化処理について図6を参照して説明する。
まず修正部14は、全ての暫定拍動タイミングについて、拍間隔前後差を求め、その拍間隔前後差の大きい暫定拍動タイミングが先頭に来るように、暫定拍動タイミングを拍間隔前後差の降順にソートして、記憶部20に記憶する(ステップS201)。ここで、拍間隔前後差とは、着目している暫定拍動タイミング(以下「着目暫定拍動タイミング」)の直前の暫定拍動タイミングから、着目暫定拍動タイミングまでの時間と、着目暫定拍動タイミングから、着目暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングまでの時間との差の絶対値である。例えば、図3において、暫定拍動タイミング202tにおける拍間隔前後差は、abs(203t-202t-(202t-201t))=abs(202i-201i)と表すことができる。ここで、absは引数の絶対値を返す関数である。
そして、修正部14は、ステップS201でソートした順番(拍間隔前後差が大きい順)に、暫定拍動タイミングを読み出す(ステップS202)。そして、読み出した暫定拍動タイミングについて、その拍間隔前後差ができるだけ小さくなるように、当該暫定拍動タイミングを時間的に前後に修正することを試みる(ステップS203)。修正部14は、ステップS203で暫定拍動タイミングを修正する際、修正用ピークタイミングを離散的な修正単位とする(修正用ピークタイミング以外のタイミングには修正しない)。そして、拍間隔前後差が修正前よりも小さくなれば、修正成功である。しかし、修正部14は、修正しても拍間隔前後差が、修正前と同じ値か、修正前よりも大きくなってしまう場合は、修正失敗として、拍動タイミングの修正を行わない(修正してしまった場合は、当該暫定拍動タイミングを修正前の暫定拍動タイミングに戻す)。
例えば、図5において、暫定拍動タイミング204tの拍間隔前後差はabs(204i2-203i)であるが、この値よりもabs(313i-203i2)の方が小さければ、修正部14は、暫定拍動タイミング204tを暫定拍動タイミング313tに修正する(修正成功)。逆に、abs(204i2-203i)の方がabs(313i-203i2)よりも小さければ、修正部14は、暫定拍動タイミング204tを修正しない(修正失敗)。図5においては、暫定拍動タイミング204tに着目して修正用ピークタイミングを離散的な修正単位とする場合、暫定拍動タイミング204tを暫定拍動タイミング313t以外の修正用ピークタイミングに修正しても、拍間隔前後差はabs(204i2-203i)よりも大きくなってしまうことが明らかであるからである。なお、ソート順に読み出した全ての暫定拍動タイミングについてステップS203での修正が失敗した場合は、暫定拍動タイミングが最終的な拍動タイミングとなる。
そして、修正部14は、ステップS203での修正が成功したか否かを判定する(ステップS204)。成功したなら(ステップS204;Yes)、ステップS201に戻って、再度拍間隔前後差でのソートからやり直す。失敗したなら(ステップS204;No)、修正部14は、ステップS201でのソート順で次の暫定拍動タイミングがあるか否かを判定する(ステップS205)。
次の暫定拍動タイミングがあるなら(ステップS205;Yes)、ステップS202に戻る。次の暫定拍動タイミングがないなら(ステップS205;No)、全ての暫定拍動タイミングについて修正が完了したということになるので、離散最適化処理を終了し、心拍間隔取得処理のステップS107からの処理に戻る。
以上の離散最適化処理を行うことにより、全ての暫定拍動タイミングが、その拍間隔前後差が最小になるように修正用ピークタイミングを用いて最適化され、抽出部12で暫定拍動タイミングとして抽出できなかった修正用ピークタイミングのタイミングも最終的な拍動タイミングになり得るようになる。これにより、心弾動図波形にノイズが多様に重畳されていても、精度及びロバスト性の高い心拍間隔の取得が可能になる。また、抽出部12は、第1の時間窓を用いて暫定拍動タイミングを抽出するので、通常の心拍間隔に近い周期で暫定拍動タイミングを抽出でき、心拍間隔の外れ値が生じる可能性を小さくすることできる。また、修正用ピークタイミング取得部13は、第2の時間窓を用いて修正用ピークタイミングを取得するので、体の固有振動数に起因する波形のピークタイミングを精度よく取得することができる。また、修正部14は、近傍拍間隔代表値に基づいて心拍間隔の外れ値を判定するので、高い精度で外れ値の判定ができ、その結果、暫定拍動タイミングの追加及び削除を精度よく行うことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、離散最適化処理(図6)において、全ての暫定拍動タイミングをその振幅値によらずに同等に扱ったが、振幅が大きい心拍の暫定拍動タイミングは正しい拍動タイミングである可能性がより高いと考えることもできる。この考え方に基づいて離散最適化処理を変更した第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る生体情報取得装置101の機能構成は、第1の実施形態に係る生体情報取得装置100の機能構成と同じであり、図1に示される。また、第2の実施形態に係る生体情報取得装置101の心拍間隔取得処理は、第1の実施形態に係る生体情報取得装置100の心拍間隔取得処理と同じであり、図4に示される。ただし、心拍間隔取得処理のステップS106で呼び出される離散最適化処理は第1の実施形態に係る離散最適化処理(図6)とは異なるため、第2の実施形態に係る生体情報取得装置101の離散最適化処理について、図7を参照して説明する。
まず修正部14は、全ての暫定拍動タイミングについて、以下に示す式(1)で評価値Dを求め、評価値Dの大きい暫定拍動タイミングが先頭に来るように、暫定拍動タイミングを評価値Dの降順にソートして、記憶部20に記憶する(ステップS301)。
評価値D=拍間隔前後差÷振幅調整値 …(1)
ただし、拍間隔前後差は第1の実施形態で説明したものと同じものである。また、振幅調整値とは、着目している暫定拍動タイミングでの心弾動図波形の振幅値に、調整係数Kを乗算した値である。調整係数Kの値は、例えば、全ての暫定拍動タイミングでの振幅値の平均値の逆数である。
そして、修正部14は、ステップS301でソートした順番(評価値Dが大きい順)に、暫定拍動タイミングを読み出す(ステップS302)。そして、読み出した暫定拍動タイミングの評価値Dが第2の閾値(th2)より大きいか否かを判定する(ステップS303)。ここで、第2の閾値は、全ての拍間隔前後差の平均値の例えば1/2の値である。
評価値Dが第2の閾値以下なら(ステップS303;No)、離散最適化は完了したものとみなして、離散最適化処理を終了する。ステップS304での修正が行われずに、離散最適化処理が終了した場合は、暫定拍動タイミングが最終的な拍動タイミングとなる。評価値Dが第2の閾値より大きければ(ステップS303;Yes)、修正部14は、拍間隔前後差ができるだけ小さくなるように当該(ステップS302で読み出した)暫定拍動タイミングの修正を試みる(ステップS304)。この処理は、第1の実施形態(図6のステップS203)と同様である。
そして、修正部14は、ステップS304での修正が成功したか否かを判定する(ステップS305)。成功したなら(ステップS305;Yes)、ステップS301に戻って、再度評価値Dでのソートからやり直す。失敗したなら(ステップS305;No)、修正部14は、ステップS301でのソート順で次の暫定拍動タイミングがあるか否かを判定する(ステップS306)。
次の暫定拍動タイミングがあるなら(ステップS306;Yes)、ステップS302に戻る。次の暫定拍動タイミングがないなら(ステップS306;No)、全ての暫定拍動タイミングについて修正が完了したということになるので、離散最適化処理を終了し、心拍間隔取得処理のステップS107からの処理に戻る。
以上の離散最適化処理を行うことにより、全ての暫定拍動タイミングが、その評価値Dが第2の閾値以下になるように修正用ピークタイミングを用いて最適化され、第1の実施形態と同様に、心弾動図波形にノイズが多様に重畳されていても、精度及びロバスト性の高い心拍間隔の取得が可能になる。
(第2の実施形態の変形例)
上記第2の実施形態では、評価値Dを求める式(1)において、振幅調整値を「着目している暫定拍動タイミングでの心弾動図波形の振幅値に、調整係数Kを乗算した値」としていたが、振幅調整値はこれに限られない。例えば、振幅調整値を、着目している暫定拍動タイミングでの心弾動図波形の振幅値と、当該暫定拍動タイミングに隣り合う修正用ピークタイミングでの心弾動図波形の振幅値と、の差分としてもよい。もっとも隣り合う修正用ピークタイミングでの振幅値は着目している暫定拍動タイミングの両側(直前と直後)にあるので、この差分は2つ求められることになる。そこで、この2つの差分の平均値を振幅調整値としてもよいし、2つの差分のうち大きい方を振幅調整値としてもよいし、2つの差分のうち小さい方を振幅調整値としてもよい。また、この差分(平均値、最大値、最小値のいずれについても)に調整係数Lをかけたものを振幅調整値としてもよい。ここで、調整係数Lの値としては、例えば、心弾動図波形上で、修正用ピークタイミングでの振幅値と、当該修正用ピークタイミングの直後の修正用ピークタイミングでの振幅値と、の差分を、全ての修正用ピークタイミングについて平均し、求めた平均値の逆数が調整係数Lの値である。
(その他の変形例)
上述の実施形態では、心拍間隔取得処理(図4)のステップS105において、着目タイミングにおけるの暫定拍間隔と近傍拍間隔平均との比に基づいて、暫定拍動タイミングの追加及び削除を行っていた。しかし、着目タイミングにおける暫定拍間隔と対比される代表値は近傍拍間隔平均に限られない。例えば、着目タイミングにおけるの暫定拍間隔と近傍拍間隔中央値(着目タイミングの近傍における暫定拍間隔の中央値)との比に基づいて、暫定拍動タイミングの追加及び削除を行ってもよい。着目タイミングの近傍における暫定拍間隔の平均値や中央値のことを、近傍拍間隔代表値ともいう。
また、ステップS105の処理は、必ず行わなければならないものではなく、スキップしてもよい。また、ステップS105の処理の代わりに、心拍間隔の外れ値を除去する一般的な処理によって、暫定拍動タイミングの追加及び削除を行ってもよい。
また、第2の実施形態においては、離散最適化処理(図7)のステップS303で評価値Dと第2の閾値th2との比較判定を行っていたが、この判定処理は必須の処理ではなく、修正部14は、ステップS303の処理を行わなくてもよい。この場合は、ステップS302の次にステップS304に進むことになる。
逆に、第1の実施形態において、離散最適化処理(図6)のステップS202とステップS203の間で、拍間隔前後差と第3の閾値th3とを比較して、拍間隔前後差が第3の閾値以下なら離散最適化処理を終了するようにしてもよい。第3の閾値をどのように設定するかは任意であるが、例えば、全ての拍間隔前後差の平均値の1/2の値を設定することができる。
また、上述の実施形態では、離散最適化処理で、暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する際に、当該暫定拍動タイミングを、拍間隔前後差が最小になる修正用ピークタイミングに修正したが、修正方法はこれに限定されない。例えば、拍間隔前後差が最小にならなくても、少しでも小さくなる修正用ピークタイミングに当該暫定拍動タイミングを修正してもよい。また、例えば、当該暫定拍動タイミングを、拍間隔前後差から算出される何らかの評価値(例えば上述の評価値D)が小さくなる(例えば最小になる)修正用ピークタイミングに修正してもよい。また、この修正は、当該暫定拍動タイミングを、修正用ピークタイミングに置き換えることによる修正に限定されない。修正用ピークタイミングに基づく任意の修正(例えば修正用ピークタイミングと当該暫定拍動タイミングとの平均等のタイミングに修正等)を行ってもよい。
なお、上述の実施形態では、波形取得部11が心弾動図波形を取得し、心弾動図波形に基づいて心拍間隔を取得していた。しかし、心拍間隔等の生体情報を取得する際に用いる波形は心弾動図波形に限られない。波形取得部11は、心弾動図波形だけでなく、対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得してもよい。そして、生体情報取得装置100,101は、波形取得部11が取得した上記の波形信号を、生体情報を取得する際に用いることができる。
また、上述の実施形態では、抽出部12が、心拍間隔を取得する際に基準とするタイミングとして、心臓の拍動のタイミング(暫定拍動タイミング)を抽出していた。しかし、抽出部12は、波形取得部11が取得する心弾動図波形や、生体情報取得装置100,101が取得する生体情報の種類に応じ、心臓の拍動のタイミングだけでなく、脈拍のタイミング等、より一般に任意の拍のタイミングを抽出してもよい。
また、上述の実施形態では、心拍間隔取得処理(図4)のステップS101において、一晩分のデータ、すなわち被験者の就寝開始時から起床時までの心弾動図波形を取得していたが、一晩分のデータが必須というわけではない。所定の時間(例えば1時間)分のデータを取得したら、ステップS102に進み、それまでに得られたデータ(例えば1時間分のデータ)を用いて上述の処理を行い、ステップS107の後にまたステップS101に戻って、所定の時間毎に心拍間隔取得処理を繰り返し行ってもよい。
また、上述の実施形態では、生体情報取得装置100,101は入力部41、出力部42及び通信部43を備えていたが、これらは必須の構成要素ではなく、生体情報取得装置100,101はこれらを備えなくてもよい。また、例えば外部のセンサ機器等から通信部43を介して心弾動図波形等の対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形を取得する場合は、生体情報取得装置100,101は、通信部43を備える必要がある代わりに、センサ部30を備えなくてもよい。
また、上述の実施形態では、生体情報取得装置100,101は人間の被験者の心拍間隔を取得していたが、人間に限らず、犬、猫、馬、牛、豚、鶏等、動物一般を対象とすることが可能である。これらの動物を対象としても、心臓の拍動に起因する波形と動物の体の固有振動数に起因する波形とを含む波形をセンサ部30で検出することが可能であり、各動物の体の固有振動数に基づいて、離散最適化処理を行うことが可能だからである。
また、上述の実施形態では、生体情報として心拍間隔を取得していたが、取得対象となる生体情報は心拍間隔に限られない。生体情報取得装置100,101は、心拍数、脈拍間隔、BBI(Beat to Beat Interval)、心拍の揺らぎの情報等、対象の心臓の拍動に関する生体情報について、離散最適化処理を行って取得することが可能である。
また、生体情報取得装置100,101の各機能は、通常のPC(Personal Computer)等のコンピュータによっても実施することができる。具体的には、上記実施形態では、生体情報取得装置100,101が行う心拍間隔取得処理等のプログラムが、記憶部20のROMに予め記憶されているものとして説明した。しかし、プログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto-Optical Disc)、メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータに読み込んでインストールすることにより、上述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得手段と、
前記波形取得手段が取得した波形信号から、前記対象の心臓の拍動が発生した時のタイミングである拍動タイミングの暫定値である暫定拍動タイミングを、第1の時間窓に基づいて抽出する暫定拍動タイミング抽出手段と、
前記波形取得手段が取得した波形信号から、前記第1の時間窓よりも時間長が短い第2の時間窓に基づいて、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる複数の修正用ピークタイミングを取得する修正用ピークタイミング取得手段と、
前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正手段と、
前記修正手段が修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心臓の拍動に関する生体情報を取得する生体情報取得手段と、
を備える生体情報取得装置。
(付記2)
前記暫定拍動タイミング抽出手段は、前記波形取得手段が取得した波形から、前記第1の時間窓を用いて振幅の第1の最大値を検出し、検出された前記第1の最大値に対応するタイミングが前記第1の時間窓の中央のタイミングであるなら、前記第1の最大値に対応するタイミングを前記暫定拍動タイミングとして抽出する、
付記1に記載の生体情報取得装置。
(付記3)
前記修正用ピークタイミング取得手段は、前記波形取得手段が取得した波形から、前記対象の固有振動数の逆数以下の時間幅の前記第2の時間窓を用いて振幅の第2の最大値を検出し、前記第2の最大値に対応するタイミングを前記修正用ピークタイミングとして取得する、
付記1又は2に記載の生体情報取得装置。
(付記4)
前記修正手段は、
前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングに基づいて前記暫定拍動タイミングから次の暫定拍動タイミングまでの時間を暫定拍間隔として算出し、
前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングの各々について、
前記暫定拍動タイミングの近傍の複数の前記暫定拍間隔の代表値である近傍拍間隔代表値を算出し、
前記暫定拍間隔と前記近傍拍間隔代表値との乖離度合に基づき、前記暫定拍動タイミングを追加したり削除したりする、
付記1から3のいずれか1つに記載の生体情報取得装置。
(付記5)
前記修正手段は、
前記暫定拍間隔が前記近傍拍間隔代表値の第1基準値倍以上となる前記暫定拍動タイミングが存在するなら、前記暫定拍動タイミングと前記次の暫定拍動タイミングとの間に、新たな暫定拍動タイミングを追加する、
付記4に記載の生体情報取得装置。
(付記6)
前記修正手段は、
前記暫定拍間隔が前記近傍拍間隔代表値の第2基準値倍未満となる前記暫定拍動タイミングが存在するなら、前記暫定拍動タイミング又は、前記暫定拍動タイミングの次の暫定拍動タイミングを削除する、
付記4に記載の生体情報取得装置。
(付記7)
前記修正手段は、
前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングの各々について、前記暫定拍動タイミングの直前の暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングまでの時間と、前記暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングまでの時間と、の乖離度合を表す拍間隔前後差を算出し、
前記暫定拍動タイミングを、前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングを用いて、前記拍間隔前後差が小さくなるように修正する、
付記1から6のいずれか1つに記載の生体情報取得装置。
(付記8)
前記修正手段は、
前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングの各々について、前記暫定拍動タイミングの直前の暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングまでの時間と、前記暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングまでの時間と、の乖離度合を表す拍間隔前後差を算出し、
前記拍間隔前後差に基づいて、又は、前記拍間隔前後差と、前記暫定拍動タイミングでの振幅値と、に基づいて、評価値を算出し、
前記評価値が所定の閾値以上の場合に前記暫定拍動タイミングを、前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングを用いて、前記拍間隔前後差が小さくなるように修正する、
付記1から6のいずれか1つに記載の生体情報取得装置。
(付記9)
前記修正手段は、
前記評価値が前記所定の閾値より小さい場合は前記拍間隔前後差が小さくなったと判断して前記暫定拍動タイミングを修正せず、
前記評価値が前記所定の閾値以上の場合に、前記評価値が大きい前記暫定拍動タイミングを、前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングを用いて、前記拍間隔前後差が小さくなるように修正する、
付記8に記載の生体情報取得装置。
(付記10)
前記対象は人間であり、
前記心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号は心弾動図波形を表す心弾動信号であり、
前記生体情報は心拍間隔である、
付記1から9のいずれか1つに記載の生体情報取得装置。
(付記11)
対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得ステップと、
前記波形取得ステップで取得した波形信号から、前記対象の心臓の拍動が発生した時のタイミングである拍動タイミングの暫定値である暫定拍動タイミングを、第1の時間窓に基づいて抽出する暫定拍動タイミング抽出ステップと、
前記波形取得ステップで取得した波形信号から、前記第1の時間窓よりも時間長が短い第2の時間窓に基づいて、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる複数の修正用ピークタイミングを取得する修正用ピークタイミング取得ステップと、
前記修正用ピークタイミング取得ステップで取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出ステップで抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正ステップと、
前記修正ステップで修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心臓の拍動に関する生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
を備える生体情報取得方法。
(付記12)
コンピュータに、
対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得ステップ、
前記波形取得ステップで取得した波形信号から、前記対象の心臓の拍動が発生した時のタイミングである拍動タイミングの暫定値である暫定拍動タイミングを、第1の時間窓に基づいて抽出する暫定拍動タイミング抽出ステップ、
前記波形取得ステップで取得した波形信号から、前記第1の時間窓よりも時間長が短い第2の時間窓に基づいて、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる複数の修正用ピークタイミングを取得する修正用ピークタイミング取得ステップ、
前記修正用ピークタイミング取得ステップで取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出ステップで抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正ステップ、及び、
前記修正ステップで修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心臓の拍動に関する生体情報を取得する生体情報取得ステップ、
を実行させるためのプログラム。
10…制御部、11…波形取得部、12…抽出部、13…修正用ピークタイミング取得部、14…修正部、15…心拍間隔取得部、20…記憶部、30…センサ部、31s…センサ、31t…チューブ、41…入力部、42…出力部、43…通信部、51…マットレス、52…被験者、100,101…生体情報取得装置、200…心弾動図波形、201,202,203,204,205,301,302,303,304,305,306,307,308,309,310,311,312,313…点、202a,203a,312a,302w…時間幅、201i,202i,203i,203i2,204i,204i2,311i,313i…暫定拍間隔、201t,202t,203t,204t,205t,311t,313t…暫定拍動タイミング、312t…タイミング

Claims (10)

  1. 対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得手段と、
    想定される最小の心拍間隔の2倍の時間幅の時間窓を第1の時間窓とし、前記波形取得手段が取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第1の時間窓の中の振幅の最大値を検出し、検出された前記最大値に対応するタイミングが前記着目タイミングである場合、前記最大値に対応するタイミングを暫定拍動タイミングとして抽出する暫定拍動タイミング抽出手段と、
    前記対象の体幹の固有振動数の逆数以下の時間幅の時間窓を第2の時間窓とし、前記波形取得手段が取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第2の時間窓の中の振幅の最大値を抽出し、抽出された前記最大値が所定の閾値以上の値であり、前記最大値に対応するタイミングが前記第2の時間窓の端のタイミングでないものを、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる修正用ピークタイミングとして複数取得する修正用ピークタイミング取得手段と、
    前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正手段と、
    前記修正手段が修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心拍間隔を取得する生体情報取得手段と、
    を備えることを特徴とする生体情報取得装置。
  2. 前記修正手段は、
    前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングに基づいて前記暫定拍動タイミングから次の暫定拍動タイミングまでの時間を暫定拍間隔として取得するとともに、前記暫定拍動タイミングの各々について前記暫定拍動タイミングの近傍の複数の前記暫定拍間隔の代表値である近傍拍間隔代表値を取得し、前記暫定拍間隔と前記近傍拍間隔代表値との乖離度合に基づき、前記暫定拍動タイミングを追加又は削除することを特徴とする、
    請求項1に記載の生体情報取得装置。
  3. 前記修正手段は、
    前記暫定拍間隔が前記近傍拍間隔代表値の第1基準値倍以上となる前記暫定拍動タイミングが存在する場合、前記暫定拍動タイミングと前記次の暫定拍動タイミングとの間に、新たな暫定拍動タイミングを追加することを特徴とする、
    請求項2に記載の生体情報取得装置。
  4. 前記修正手段は、
    前記暫定拍間隔が前記近傍拍間隔代表値の第2基準値倍未満となる前記暫定拍動タイミングが存在する場合、前記暫定拍動タイミング又は前記暫定拍動タイミングの次の暫定拍動タイミングを削除することを特徴とする、
    請求項に記載の生体情報取得装置。
  5. 前記修正手段は、
    前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングの各々について、前記暫定拍動タイミングの直前の暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングまでの時間と、前記暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングまでの時間と、の乖離度合を表す拍間隔前後差を取得し、前記暫定拍動タイミングを、前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングを用いて、前記拍間隔前後差が小さくなるように修正することを特徴とする、
    請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報取得装置。
  6. 前記修正手段は、
    前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングの各々について、前記暫定拍動タイミングの直前の暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングまでの時間と、前記暫定拍動タイミングから前記暫定拍動タイミングの直後の暫定拍動タイミングまでの時間と、の乖離度合を表す拍間隔前後差を取得し、
    前記拍間隔前後差に基づいて、又は、前記拍間隔前後差と前記暫定拍動タイミングでの振幅値とに基づいて、評価値を取得し、
    前記評価値が所定の閾値以上の場合に前記暫定拍動タイミングを、前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングを用いて、前記拍間隔前後差が小さくなるように修正することを特徴とする、
    請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報取得装置。
  7. 前記修正手段は、
    前記評価値が前記所定の閾値より小さい場合は前記拍間隔前後差が小さくなったと判断して前記暫定拍動タイミングを修正せず、
    前記評価値が前記所定の閾値以上の場合に、前記評価値が大きい前記暫定拍動タイミングを、前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングを用いて、前記拍間隔前後差が小さくなるように修正することを特徴とする、
    請求項6に記載の生体情報取得装置。
  8. 前記対象は人間であり、
    前記心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号は心弾動図波形を表す心弾動信号であることを特徴とする、
    請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報取得装置。
  9. 生体情報取得装置が実行する生体情報取得方法であって、
    対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得ステップと、
    想定される最小の心拍間隔の2倍の時間幅の時間窓を第1の時間窓とし、前記波形取得ステップにて取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第1の時間窓の中の振幅の最大値を検出し、検出された前記最大値に対応するタイミングが前記着目タイミングである場合、前記最大値に対応するタイミングを暫定拍動タイミングとして抽出する暫定拍動タイミング抽出ステップと、
    前記対象の体幹の固有振動数の逆数以下の時間幅の時間窓を第2の時間窓とし、前記波形取得ステップにて取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第2の時間窓の中の振幅の最大値を抽出し、抽出された前記最大値が所定の閾値以上の値であり、前記最大値に対応するタイミングが前記第2の時間窓の端のタイミングでないものを、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる修正用ピークタイミングとして複数取得する修正用ピークタイミング取得ステップと、
    前記修正用ピークタイミング取得ステップにて取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出ステップにて抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正ステップと、
    前記修正ステップにて修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心拍間隔を取得する生体情報取得ステップと、
    を含むことを特徴とする生体情報取得方法。
  10. コンピュータを、
    対象の心臓の拍動に起因した振動を表す波形信号を取得する波形取得手段、
    想定される最小の心拍間隔の2倍の時間幅の時間窓を第1の時間窓とし、前記波形取得手段が取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第1の時間窓の中の振幅の最大値を検出し、検出された前記最大値に対応するタイミングが前記着目タイミングである場合、前記最大値に対応するタイミングを暫定拍動タイミングとして抽出する暫定拍動タイミング抽出手段、
    前記対象の体幹の固有振動数の逆数以下の時間幅の時間窓を第2の時間窓とし、前記波形取得手段が取得した波形信号を時間方向にずらしながら着目タイミングを中心とする前記第2の時間窓の中の振幅の最大値を抽出し、抽出された前記最大値が所定の閾値以上の値であり、前記最大値に対応するタイミングが前記第2の時間窓の端のタイミングでないものを、前記暫定拍動タイミングを修正する際の離散的な修正単位となる修正用ピークタイミングとして複数取得する修正用ピークタイミング取得手段、
    前記修正用ピークタイミング取得手段が取得した修正用ピークタイミングに基づいて、前記暫定拍動タイミング抽出手段が抽出した暫定拍動タイミングを最終的な拍動タイミングに修正する修正手段、
    前記修正手段が修正した拍動タイミングに基づいて、前記対象の心拍間隔を取得する生体情報取得手段、
    として機能させるためのプログラム。
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