JP7022985B2 - 油圧式車軸駆動装置 - Google Patents

油圧式車軸駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7022985B2
JP7022985B2 JP2018045978A JP2018045978A JP7022985B2 JP 7022985 B2 JP7022985 B2 JP 7022985B2 JP 2018045978 A JP2018045978 A JP 2018045978A JP 2018045978 A JP2018045978 A JP 2018045978A JP 7022985 B2 JP7022985 B2 JP 7022985B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
hydraulic
axle drive
lock member
brake rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018045978A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019156182A (ja
Inventor
純 松浦
浩二 岩木
紀史 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2018045978A priority Critical patent/JP7022985B2/ja
Priority to US16/292,052 priority patent/US11535208B2/en
Priority to EP20185634.1A priority patent/EP3747714B1/en
Priority to EP19160773.8A priority patent/EP3536566B1/en
Publication of JP2019156182A publication Critical patent/JP2019156182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7022985B2 publication Critical patent/JP7022985B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Description

本発明に係る少なくとも一つの実施例は、駐車ブレーキ手段を備えた油圧式車軸駆動装置に関する。
従来、例えば米国特許第8573368号明細書に開示されるように、車軸の回転を規制するブレーキ手段と該ブレーキ手段のブレーキアームを有する左右一対の車軸駆動装置に関し、前記ブレーキアームの各々を同時にブレーキ入り・切り操作する駐車ブレーキ装置を備えたものが知られている。
上記のような駐車ブレーキ装置を備えた車軸駆動装置においては、ブレーキアームの各々を駆動する一対の変位部を備えた電動アクチュエータを備えており、該電動アクチュエータの変位部の各々と左右一対のブレーキアームとを、左右一対のブレーキロッドで連結する構成となっている。また、前記ブレーキアームと前記ロッドとはそれぞれスプリングを介して連結して、左右の駐車ブレーキを確実に両方均等に作動させるイコライザを構成している。このような構成の駐車ブレーキ装置を備えた車軸駆動装置では、左右一対のブレーキロッドを、それぞれ個別に該電動アクチュエータと連結するリンク機構が必要であり、駐車ブレーキ装置が大がかりなものとなっている。
米国特許第8573368号明細書
本発明は、斯かる現状の課題に鑑みてなされたものであり、リンク機構を必要とせず、駐車ブレーキ手段をコンパクトに構成し搭載しやすくした油圧式車軸駆動装置を提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係る油圧式車軸駆動装置は、車軸を支持すると共に内部に油を溜めたハウジングと、該油を作動油として用いる油圧式無段変速装置と、前記変速装置の回転を前記車軸へ伝達する伝達機構と、前記車軸の回転を規制する駐車ブレーキ手段と、を備えた油圧式車軸駆動装置であって、前記駐車ブレーキ手段は、前記伝達機構を構成する回転軸上に設けられ該回転軸を軸心として同軸で回転可能な円盤状のブレーキロータと、前記ブレーキロータを係止する第1位置と前記ブレーキロータを係止しない第2位置とに変位可能なロックメンバと、前記ロックメンバを前記第1位置へ常時付勢するバネ部材と、を有し、前記ロックメンバは、前記第1位置において、前記ブレーキロータに形成された凹部に嵌入され、前記ブレーキロータを係止する係止部と、前記第2位置において、前記凹部に対応する位置に配置され、前記ブレーキロータから離間する非係止部と、を備え、前記油をくみ上げて供給される油圧によって、前記バネ部材の付勢力に抗して前記ロックメンバを前記第2位置に変位可能な給油機構を設け、前記ロックメンバの変位方向が、前記ブレーキロータの回転軸方向に対して平行であり、かつ、前記ブレーキロータの前記凹部が、前記ブレーキロータの回転軸方向に平行な方向に沿って、前記ロックメンバを嵌入可能に形成され、前記ロックメンバの変位方向に沿って、前記第1位置と第2位置とが並設されていることを特徴とする。
また、本発明に係る油圧式車軸駆動装置において、前記駐車ブレーキ手段は、前記第1位置の前記ロックメンバを機械的に押圧可能な押圧手段をさらに備え、前記ロックメンバは、前記押圧手段によって、前記バネ部材の付勢力に抗して前記第1位置から前記第2位置に変位可能に構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る油圧式車軸駆動装置は、左右の前記車軸をそれぞれ独立して無段変速駆動するための前記油圧式無段変速装置を内蔵したハウジングを左右それぞれに備えたものであり、前記給油機構を、それぞれの前記油圧式無段変速装置に備えられたチャージポンプとし、左右の前記ハウジングの外面には、前記チャージポンプからの作動油の供給系統を該ハウジングの外部へ取り出す油出力ポートと、前記無段変速装置への作動油の補給系統へ連通する油入力ポートと、が開口されており、左右の前記ハウジングのいずれか一方の前記油出力ポートと、他方の前記ハウジングの前記油入力ポートと、をそれぞれ接続する一対の油路を備え、前記一対の油路のうち一方の前記油路の途中に、左右の前記ロックメンバに対して前記作動油を供給し、かつ、左右の前記ロックメンバに供給した前記作動油を排出するバルブを設けたことを特徴とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明に係る油圧式車軸駆動装置によれば、駐車ブレーキ手段を、複雑なリンク機構を用いずにコンパクトに構成することができる。これにより、駐車ブレーキ手段を、車軸駆動装置に搭載しやすくできる。
本発明の第1の実施形態に係る車軸駆動装置を備えた作業車両の全体構成を示す側面一部断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車軸駆動装置を備えた作業車両の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車軸駆動装置を備えた作業車両の油圧回路図である。 右側の車軸駆動装置の平面断面図である。 図4のA-A矢視部分断面およびB-B矢視部分断面を示す図である。 チャージポンプの平面図および図5のC-C矢視部分断面図である。 右側の車軸駆動装置の右側面視断面図である。 右側の車軸駆動装置における駐車ブレーキ機構を示す右側面視の部分拡大断面図である。 右側の車軸駆動装置における駐車ブレーキ機構の動作を示す図であり、(a)駐車ブレーキ動作時、(b)駐車ブレーキ非動作時、(c)駐車ブレーキの強制解除時、をそれぞれ示す図である。 操縦レバーで駐車ブレーキ装置を操作する構成を示す図、(a)操縦レバー回りの背面視部分断面図、(b)操縦レバー回りの部分平面模式図である。 操縦レバーで駐車ブレーキ装置を操作するための制御機器の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る右側の車軸駆動装置の右側面視断面図である。 右側の車軸駆動装置における駐車ブレーキ機構の背面視部分拡大断面図であり、(a)第1の実施形態に係る駐車ブレーキ機構、(b)第2の実施形態に係る駐車ブレーキ機構、をそれぞれ示す図である。 従来の車軸駆動装置を備えた作業車両の平面図である。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明に係る駐車ブレーキ装置を備えた車両の全体構成について、説明する。
図1および図2に示す作業車両1は、本発明に係る駐車ブレーキ装置2を備えた車両の一実施形態である。なお、以後の説明では、作業車両1について、図1および図2に示すように、前後方向、上下方向、左右方向を規定し、他の説明においても、その規定した方向を共通で採用する。
作業車両1の一例として図示した乗用芝刈機は、ゼロターン旋回が可能で、前後方向に延設される縦長状の車体フレーム10の前部左右において、左右一対のキャスター輪3L・3Rが配置されている。また、作業車両1は、車体フレーム10の後部左右において、取付ステー(図示せず)を介して、左右一対の車軸駆動装置4L・4Rが吊持されている。
車軸駆動装置4L・4Rは、本発明に係る油圧式車軸駆動装置の第1の実施形態であり、車軸駆動装置4L・4Rの各々からは、車軸5L・5Rが外側方に突出されており、車軸5L・5Rの外端部には、それぞれ後輪6L・6Rが固定されている。後輪6L・6Rとキャスター輪3L・3Rとの間の車体フレーム10の下方に、モア7が配設されている。車体フレーム10の後部上には、燃料タンク8を前面に設けた内燃機関などの原動機9が載置され、車体フレーム10や原動機9はカバー11によって覆われている。カバー11の上には運転座席12が載置されており、運転座席12の前部寄りの左右両側には左右一対の操縦レバー13L・13Rが配設されている。さらには、前記操縦レバー13L・13Rをそれぞれ中立位置から駐車位置に同時操作することによって後述の駐車ブレーキ装置2を作動させるようにしている。
原動機9から垂直下方には、動力出力軸9aが突出され、該動力出力軸9a上には、上プーリ14が固設されている。上プーリ14は、テンションプーリ15によって張設されたベルト16を介して、左右の車軸駆動装置4L・4Rの各入力プーリ17L・17Rに連結されており、原動機9からの動力を入力プーリ17L・17Rに伝達し、車軸駆動装置4L・4Rを駆動するようにしている。なお、動力出力軸9a上には、さらに、下プーリ(図示せず)が固設されており、PTOクラッチ装置(図示せず)とベルト(図示せず)を介してモア7の入力プーリ18に連結されており、原動機9からの動力により、モア7を駆動するようにしている。モア7のデッキ7a内には、複数のブレード7bが収納されており、該ブレード7bを回転させることによって、芝等の刈取作業が行える。
次に、前記車軸駆動装置4L・4Rについて説明する。なお、図2および図3に示すように、左右各々の車軸駆動装置4L・4Rは、互いに左右対称構造であることから、本実施形態では、右の車軸駆動装置4Rを中心に説明し、左の車軸駆動装置4Lについては相違点を説明するにとどめる。
図2乃至図6に示すように、車軸駆動装置4Rは、上ハウジング半部41aと下ハウジング半部41bとから成るハウジング41に、可変容積型でアキシャルピストン型の油圧ポンプ43と、同じアキシャルピストン型の油圧モータ44が内設されると共に、ハウジング41から右方に前記右の車軸5Rが突出され、該車軸5Rの外端に、前記後輪6Rに接続されるフランジ19が固設されている。なお、ポンプやモータの種類としては、例えばラジアルピストン型のものであってもよい。
そして、ハウジング41内に設置したセンタセクション60に、前記油圧ポンプ43と油圧モータ44を設置すると共に、該センタセクション60内部に設けた一対の油路61・62(閉回路)を介して、油圧ポンプ43と油圧モータ44とを互いに流体接続することにより、静油圧式の無段変速装置40が構成されている。油圧ポンプ43には、容積制御装置としての可動斜板45が備えられており、可動斜板45の傾倒角度と傾倒方向を制御し、油圧ポンプ43の吐出量と吐出方向を変更して、油圧モータ44と車軸5Rの回転速度と回転方向を設定するようにしている。油圧モータ44には固定斜板46を備える。この油圧ポンプ43には、車軸5Rと垂直にポンプ軸47が備えられ、該ポンプ軸47の上部に、前記入力プーリ17Rが固設されている。
このように、互いに流体接続される油圧ポンプ43と油圧モータ44を共通のハウジング41内に収納するにあたり、センタセクション60の水平上面をポンプ設置面60aとし、該ポンプ設置面60aに油圧ポンプ43を設置する。そして、油圧ポンプ43のポンプ軸47を車軸5Rと直角な方向へ向けてハウジング41上部より上方へ突出し、ポンプ軸47には、動力出力軸9aからの回転動力が入力プーリ17Rを介して伝達される。
さらに、センタセクション60の一鉛直側面をモータ設置面60bとし、モータ設置面60bに油圧モータ44を設置する。そして、ハウジング41内には、車軸5Rと平行に、油圧モータ44のモータ軸48とカウンタ軸49が備えられると共に、モータ軸48から車軸5Rにかけて、一連の減速ギア列50が内設されている。減速ギア列50においては、モータ軸48にモータ出力ギア51、車軸5Rにブルギア52をそれぞれ固設し、カウンタ軸49に大径ギア53を設けてモータ出力ギア51に噛合し、また、カウンタ軸49に小径のファイナルピニオン54を設けてブルギア52に噛合するようにして、油圧モータ44からの変速動力が減速され、車軸5Rに伝達される。
一対の操縦レバー13L・13Rの各々は、車軸駆動装置4L・4Rにおける両油圧ポンプ43・43の可動斜板45・45と機械的に連結されており、これら操縦レバー13L・13Rを同方向へ同角度傾けることで、両油圧ポンプ43・43が互いに同じ量だけ容積が変更され、その吐出油を受けた左右の油圧モータ44・44が同じ回転数を出力するために機体が前後方向に直進し、異方向又は異角度に傾けることで、両油圧ポンプ43・43の容積が左右で異なり、その吐出油を受けた左右の油圧モータ44・44が異なる回転数を出力するために左右の車軸5L・5Rの回転数が異なって、機体が左右方向に進路を変える。
ここで、作業車両1に備えられた駐車ブレーキ装置2について説明する。
図1乃至図8に示すように、駐車ブレーキ装置2は、本発明に係る油圧式車軸駆動装置を構成する駐車ブレーキ装置の一実施形態であり、駐車ブレーキ機構20、バルブユニット30、を備えている。なお、左右の車軸駆動装置4L・4Rは、互いに左右対称構造であることから、本実施形態では、右の車軸駆動装置4Rを構成する駐車ブレーキ機構20を例示して説明する。
図1乃至図8に示すように、駐車ブレーキ機構20は、車軸駆動装置4Rにおいて、油圧モータ44の出力を規制するための機構であり、ブレーキロータ21、ロックメンバ22、カラー部材23、バネ部材24、等により構成され、車軸駆動装置4Rのハウジング41内に設けられている。
図4乃至図8に示す如く、ブレーキロータ21は、略円盤状の部材であり、モータ軸48のモータ出力ギア51より突出した部分に固設されており、モータ軸48と同軸で回転可能に構成されている。また、ブレーキロータ21には、外周縁部を等間隔で略円弧上に切り欠いた部位である凹部21aが形成されている。凹部21aの抜き方向は、ブレーキロータ21の回転軸に対して平行な方向である。
ロックメンバ22は、ブレーキロータ21を係止する部材であり、係止部22a、非係止部22b、シリンダ部22c、が形成されている。係止部22aとシリンダ部22cは、略円柱状の外形を有する部位であり、係止部22aとシリンダ部22cの間のくびれた部位として非係止部22bが形成されている。係止部22aとシリンダ部22cは、略円筒状のカラー部材23の内径に略一致する(ただし若干小さい)外径を有している。そして、ロックメンバ22は、カラー部材23の内部に挿入された状態で、カラー部材23の円筒軸方向へ変位可能とされている。そして、ロックメンバ22は、軸方向視において、ブレーキロータ21の凹部21aの円弧中心が描く軌跡上に、該ロックメンバ22の軸心が略一致する位置に配置されている。
また、ロックメンバ22の係止部22aは、軸方向視における外周面の曲率半径が、凹部21aの内周面の曲率半径より若干小さくなっている。このため、ロックメンバ22を、該ロックメンバ22の軸方向に直交する方向から見て、係止部22aと凹部21aが重なる位置まで変位させることで、係止部22aを凹部21aに嵌入させることができる。なお、ロックメンバ22の係止部22aの一部には、該係止部22aの凹部21aへの係脱を確実にするために、凹部21aとのクリアランスを拡大させた部位である縮径部22eが形成されている。
カラー部材23は、下ハウジング半部41bに形成された取付け孔41cの内径に略一致する(ただし若干小さい)外径を有しており、取付け孔41cに嵌挿されている。取付け孔41cの軸心方向は、ブレーキロータ21の回転軸(即ち、モータ軸48)の軸心方向に対して平行であり、取付け孔41cに嵌挿されたカラー部材23の軸心方向も、ブレーキロータ21の回転軸の軸心方向に対して平行である。また、カラー部材23は、取付け孔41cに対して、底部41eよりも開口端側に形成された段状の部位である段差部41dに当接する位置まで挿入されている。
また、カラー部材23の外周面の一部には、切欠き部23aが形成されており、切欠き部23aを通して、カラー部材23に内挿されたロックメンバ22の係止部22aおよび非係止部22bが下方に向けて露出するように構成されている。そして、ブレーキロータ21は、その外周縁部に形成された凹部21aが、切欠き部23aからカラー部材23の内部に差し込まれて配置されており、カラー部材23の軸心方向に対して凹部21aを横切らせつつ回転可能に構成されている。
バネ部材24は、ロックメンバ22にバネ力を付勢するためのコイルばね状の弾性部材であり、その伸縮方向における一端をロックメンバ22に形成された孔部22dに差し込んだ状態で、ロックメンバ22とともに取付け孔41c内に配置される。バネ部材24は、取付け孔41cの底部41eとロックメンバ22の間に、定常長さよりも押し縮められた状態で配置されている。
駐車ブレーキ機構20は、取付け孔41cの開口端側が、プラグ25によって封止されている。また、駐車ブレーキ機構20は、下ハウジング半部41bに形成され取付け孔41cに連通する給排ポート26を備えている。給排ポート26は、ロックメンバ22のシリンダ部22cとプラグ25の間に形成された油室27に連通しており、給排ポート26を介して、油室27へ作動油の給排を行うことができるように構成されている。
さらに、駐車ブレーキ機構20は、ロックメンバ22を押圧するための押圧手段であるロッド28を備えている。ロッド28は、プラグ25の軸心位置に形成されたロッド孔25aに挿通されており、ロッド孔25aに沿って往復変位可能に構成されている。そして、ロッド28を取付け孔41cの内部に押し込むことで、ロッド28を介して、ロックメンバ22を取付け孔41cの奥側へ変位させることができるように構成している。そして、取付け孔41c内に配置されたロックメンバ22は、取付け孔41cの開口端側への変位を、ロッド孔25aに挿通されたロッド28に当接する位置で規制される。また、ロックメンバ22は、取付け孔41cの底部41e側への変位を、段差部41dに当接する位置で規制される。
そして、このように構成した駐車ブレーキ機構20において、ロックメンバ22は、図9(a)(b)に示すように、第1位置Xと第2位置Yの2つの位置の間で変位可能に構成されている。図9(a)に示すように、第1位置Xは、駐車ブレーキ機構20の作動時(即ち、駐車ブレーキ装置2が効いているとき)における、ロックメンバ22の配置位置であり、図9(b)に示すように、第2位置Yは、駐車ブレーキ機構20の非作動時(即ち、駐車ブレーキ装置2が効いていないとき)における、ロックメンバ22の配置位置である。
図9(a)に示すように、ロックメンバ22を第1位置Xに配置したとき、ロックメンバ22の係止部22aは、切欠き部23aに対応する位置に配置され、ブレーキロータ21の凹部21aに嵌挿される。
また、図9(b)に示すように、ロックメンバ22を第2位置Yに配置したとき、ロックメンバ22の非係止部22bは、切欠き部23aに対応する位置に配置され、ロックメンバ22が、ブレーキロータ21から離間される。
即ち、車軸駆動装置4L・4Rは、ロックメンバ22の変位方向が、ブレーキロータ21の回転軸方向に対して平行であり、かつ、ブレーキロータ21の凹部21aが、ブレーキロータ21の回転軸方向に平行な方向に沿って、ロックメンバ22を嵌入可能に形成されている。このような構成の車軸駆動装置4L・4Rでは、ロックメンバ22の変位方向をブレーキロータ21の回転軸方向に平行にすることによって、駐車ブレーキ機構20をよりコンパクトに構成することができる。
ここで、駐車ブレーキ装置2における車軸駆動装置4L・4Rの油圧回路の構成について、説明する。
図3乃至図7に示すように、センタセクション60の下面には、インナギア71とアウタギア72とよりなるトロコイドポンプであるチャージポンプ70が配設されており、ハウジング41内の油溜まり42より、油が油フィルタ73を介して吸引されると共に、ハウジング41には、外部リザーバタンク74が外付けされており、油溜まり42の油の体積が膨張・収縮するのに応じて、細管75を介して油溜まり42に油が給排されるようにしている。
また、左右の各車軸駆動装置4L・4Rのハウジング41には外方開口状のポート76L・76R・77L・77Rが設けられている。ポート76L・76Rは、チャージポンプ70の吐出側に接続されており、ポート77L・77Rは油圧式無段変速装置40のチャージラインに接続されている。つまり、ポート76Lは、車軸駆動装置4Lのチャージポンプ70から吐出する油を外部へ出力する油出力ポート76Lであり、ポート76Rは、車軸駆動装置4Rのチャージポンプ70から吐出する油を外部へ出力する油出力ポート76Rである。また、ポート77Lは、車軸駆動装置4Lのチャージポンプ70へ戻す油を外部から入力する油入力ポート77Lであり、ポート77Rは、車軸駆動装置4Rのチャージポンプ70へ戻す油を外部から入力する油入力ポート77Rである。これらの各ポートは、一対の油路、即ち、油路78a・78bからなる第一の油路と、油路78c・78dからなる第二の油路を介して、油出力ポート76Lは油入力ポート77Rに、油出力ポート76Rは油入力ポート77Rにそれぞれクロス状に接続されている。このように、左右の各車軸駆動装置4L・4Rでは、それぞれに備えたチャージポンプ70・70によって、互いに相手側の車軸駆動装置4L・4Rにチャージ油を補給可能な構成としている。
また、車軸駆動装置4L・4Rでは、第一の油路である油路78a・78bの経路上に、バルブユニット30を配置している。そして、車軸駆動装置4L側に設けたアクチュエータリリーフ弁89によって、バルブユニット30へ供給する作動油の圧力が調整される。バルブユニット30は、図1および図2に示すように、車軸駆動装置4L・4Rの近傍に配置される。
ここで、駐車ブレーキ装置2におけるバルブユニット30について、説明する。
図3に示すように、バルブユニット30は、駐車ブレーキ機構20の動作を切り替えるための弁装置であり、ケース31、ソレノイドバルブ32、リリーフバルブ33、等により構成される。
ケース31は、各バルブ32・33を収容する筐体であり、外面に各バルブ32・33に対して作動油を給排するためのポート34・35・36・37・38が形成されている。
ポート34は、ソレノイドバルブ32の入力ポート32aに連通しており、油路78aを介して、車軸駆動装置4Lの油出力ポート76Lに接続されている。ポート35は、ソレノイドバルブ32の入力ポート32aに連通しており、油路78bを介して、車軸駆動装置4Rの油入力ポート77Rに接続されている。ポート36は、ソレノイドバルブ32の出力ポート32bに連通しており、油路29Rを介して、車軸駆動装置4Rの給排ポート26に接続されている。ポート37は、ソレノイドバルブ32の出力ポート32bに連通しており、油路29Lを介して、車軸駆動装置4Lの給排ポート26に接続されている。
バルブユニット30は、このような構成により、車軸駆動装置4Lのチャージポンプ70から供給された作動油が、油出力ポート76L、油路78aを介して、バルブユニット30のポート34へ入力される。また、バルブユニット30では、ソレノイドバルブ32が「閉」であるとき、該バルブユニット30の一次側の作動油圧力が過度に上昇すると、リリーフバルブ33が開弁し、作動油が車軸駆動装置4Rのチャージポンプ70へ戻される。さらに、バルブユニット30では、ソレノイドバルブ32が「開」であるとき、該バルブユニット30の二次側へ作動油が供給され、ポート36、油路29Rを介して、車軸駆動装置4Rの給排ポート26へ作動油が供給されるとともに、ポート37、油路29Lを介して、車軸駆動装置4Lの給排ポート26へ作動油が供給される。
また、バルブユニット30では、ソレノイドバルブ32が「閉」であるとき、車軸駆動装置4Lの駐車ブレーキ機構20から戻される作動油が、給排ポート26、油路29L、ソレノイドバルブ32の排出ポート32cを介して、ポート38からハウジング41内に戻されるとともに、車軸駆動装置4Rの駐車ブレーキ機構20から戻される作動油が、給排ポート26、油路29R、ソレノイドバルブ32の排出ポート32cを介して、ポート38からハウジング41内に戻される。
さらに、車軸駆動装置4L・4Rでは、第二の油路である油路78c・78dの経路上に昇降装置79を設けて、該昇降装置79等の外部油圧機器に作動油を供給できるようにしている。そして、車軸駆動装置4R側に設けたアクチュエータリリーフ弁89によって、昇降装置79へ供給する作動油の圧力が調整され、また、切換弁83によって、昇降装置79を介して、モア7の刈取高さが調整される。
そして、このポート77L・77Rからの作動油は、油路61・62に各別に接続した一対のチャージチェック弁84・84を含む前記チャージラインに接続されており、油路61・62のうちの低圧側に対して、チャージチェック弁84を介して作動油を供給できるようにしている。なお、チャージ圧調整弁85によって、ポート77L・77Rからチャージチェック弁84へと供給される作動油の圧力が調整される。
チャージチェック弁84には、いずれもオリフィス86が設けられており、オリフィス86を介して高圧側の油路61または油路62から作動油を微量に逃がすことにより、無段変速装置40の中立域を拡張し、操縦レバー13Rが正規の中立位置を含む一定の遊び内に到達すると、直ちに油路61または油路62の油圧がゼロとなって、油圧モータ44と車軸5L・5Rが確実に停止されるようにしている。
更に、無段変速装置40にはバイパス弁87が設けられている。バイパス弁87は、通常は閉弁されており、作業車両1を牽引する等の場合に、バイパス弁87を強制的に開弁して閉回路から作動油を油溜まり42へと排出し、無段変速装置40の油圧から油圧モータ44と車軸5Lを解放して回転自在にするものである。
加えて、無段変速装置40にはフリーホイル防止弁88が設けられている。フリーホイル防止弁88は、ポート77L・77Rと両チャージチェック弁84との間の油路に接続されている。これにより、無段変速装置40の閉回路から作動油が漏出しても、閉回路内の負圧によって、フリーホイル防止弁88が自然に開弁して油溜まり42から閉回路に作動油を補給することができる。
即ち、車軸駆動装置4L・4Rは、左右の車軸5L・5Rをそれぞれ独立して無段変速駆動するための無段変速装置40を内蔵したハウジング41を左右それぞれに備えたものであり、給油機構を、それぞれの無段変速装置40に備えられたチャージポンプ70とし、左右のハウジング41の外面には、チャージポンプ70からの作動油の供給系統を該ハウジング41の外部へ取り出す油出力ポート76L・76Rと、無段変速装置40への作動油の補給系統へ連通する油入力ポート77L・77Rと、が開口されており、左右のハウジング41のいずれか一方の油出力ポート76L・76Rと、他方のハウジング41の油入力ポート77L・77Rと、をそれぞれ接続する一対の油路78a・78dおよび油路78c・78bを備え、一対の油路78a・78dおよび油路78c・78bのうち一方の油路78a・78dの途中に、左右のロックメンバ22・22に対して作動油を供給し、かつ、左右のロックメンバ22に供給した作動油を排出するバルブユニット30を設けている。
このような構成の車軸駆動装置4L・4Rによれば、無段変速装置40の冷却を行うチャージ油を、駐車ブレーキ機構20を解除するための油圧源として利用することで、車軸駆動装置4L・4Rに対して、簡易に、駐車ブレーキ機構20を設けることができる。
ここで、駐車ブレーキ装置2を操縦レバー13L・13Rで作動させる構成について説明する。
図10(a)(b)に示すように、操縦レバー13Lは、該操縦レバー13Lの第1回動軸13bLを支持し、第1回動軸13bLを被装するカバー13cLに形成されたレバーガイドGLに沿って、前進位置(F)と後進位置(R)に向けて、前後方向へ回動可能に構成される。また、第1回動軸13bLには、軸方向に直交する向きにアーム13dLが突設されており、アーム13dLに対してロッド13aLの一端が回転自在に連結されている。ロッド13aLの他端は、車軸駆動装置4Lに連結されており、操縦レバー13Lの回動操作が、ロッド13aLを介して車軸駆動装置4Lに伝達される。
また、操縦レバー13Lと第1回動軸13bLは、第1回動軸13bLに直交する回転軸である第2回動軸13eLを介して、第2回動軸13eL回りに回動可能に構成されている。操縦レバー13Lは、ニュートラル(N)の位置において、レバーガイドGLに沿って、駐車位置(P)に向けて、左方向へ回動可能に構成される。また、カバー13cLの内部には、左側のスイッチPSLを配置している。そして、操縦レバー13Lを、ニュートラル(N)から駐車位置(P)に回動することで、該操縦レバー13Lの左側部によって左側のスイッチPSLを押圧するように構成している。
また、操縦レバー13Rは、該操縦レバー13Rの第1回動軸13bRを支持し、第1回動軸13bRを被装するカバー13cRに形成されたレバーガイドGRに沿って、前進位置(F)と後進位置(R)に向けて、前後方向へ回動可能に構成される。また、第1回動軸13bRには、軸方向に直交する向きにアーム13dRが突設されており、アーム13dRに対してロッド13aRの一端が回転自在に連結されている。ロッド13aRの他端は、車軸駆動装置4Rに連結されており、操縦レバー13Rの回動操作が、ロッド13aRを介して車軸駆動装置4Rに伝達される。
また、操縦レバー13Rと第1回動軸13bRは、第1回動軸13bRに直交する回転軸である第2回動軸13eRを介して、第2回動軸13eR回りに回動可能に構成されている。操縦レバー13Rは、ニュートラル(N)の位置において、レバーガイドGRに沿って、駐車位置(P)に向けて、右方向へ回動可能に構成される。また、カバー13cRの内部には、右側のスイッチPSRを配置している。そして、操縦レバー13Rを、ニュートラル(N)から駐車位置(P)に回動することで、該操縦レバー13Rの右側部によって右側のスイッチPSRを押圧するように構成している。
図11に示すように、左右のスイッチPSL・PSRは、電気的にコントローラ39と接続されており、左右のスイッチPSL・PSRの両方が「ON」であれば、コントローラ39から発せられる指令信号によって、ソレノイドバルブ32を「非励磁(A)」の状態に切り換え、または、左右のスイッチPSL・PSRの両方が「OFF」であれば、ソレノイドバルブ32を「励磁(B)」の状態に切り換える構成とすることができる。このように、駐車ブレーキ装置2では、左右の操縦レバー13L・13Rを左右外側へ開く操作を行うことで、駐車ブレーキ装置2を作動させることができる。
次に、駐車ブレーキ装置2の動作について、図3および図9に基づき説明する。
駐車ブレーキ装置2(図1参照)は、運転者が操縦レバー13L・13Rを操作して、人為的に駐車指令を行うと、コントローラ39よりバルブユニット30に指令信号が出力され、バルブユニット30のソレノイドバルブ32が「開」とされ、ポート36、油路29Rを介して、車軸駆動装置4Rの給排ポート26へ作動油が供給されるとともに、ポート37、油路29Lを介して、車軸駆動装置4Lの給排ポート26へ作動油が供給される。このとき、駐車ブレーキ機構20は、図9(a)に示すように、油室27に供給される作動油の油圧によってロックメンバ22が第1位置Xに変位され、ロックメンバ22の係止部22aがブレーキロータ21の凹部21aに嵌入される。これにより、駐車ブレーキ装置2が効いた状態となる。
また、駐車ブレーキ装置2(図1参照)は、運転者が操縦レバー13L・13Rを操作して、人為的に駐車ブレーキを解除すると、コントローラ39よりバルブユニット30に指令信号が出力され、バルブユニット30のソレノイドバルブ32が「閉」とされ、車軸駆動装置4L側の駐車ブレーキ機構20から、給排ポート26、油路29L、ソレノイドバルブ32の排出ポート32cを介して、ポート38から作動油がハウジング41内に戻されるとともに、車軸駆動装置4Rの駐車ブレーキ機構20から、給排ポート26、油路29R、ソレノイドバルブ32の排出ポート32cを介して、ポート38から作動油がハウジング41内に戻される。このとき、駐車ブレーキ機構20は、図9(b)に示すように、油室27の油圧が低下し、バネ部材24の付勢力Fによってロックメンバ22が第2位置Yに変位され、ロックメンバ22の非係止部22bがブレーキロータ21の凹部21aに配置される。これにより、駐車ブレーキ装置2が解除された状態となる。
つまり、車軸駆動装置4L・4Rでは、ハウジング41内に貯溜された油をくみ上げて供給される油圧によって、バネ部材24の付勢力Fに抗してロックメンバ22を第2位置Yに変位可能としており、このときの油圧の発生源として車軸駆動装置4Lのチャージポンプ70を利用している。
また、駐車ブレーキ装置2は、例えば、原動機9が停止することでチャージポンプ70による作動油の供給がなくなって油室27内の油圧が低下すると、ロックメンバ22は、バネ部材24の付勢力Fによって、第2位置Yから第1位置Xへと変位され、駐車ブレーキ装置2が効いた状態となる。このように、駐車ブレーキ装置2では、作業車両1の原動機9が停止したときやコントローラ39からソレノイドバルブ32に至る電線が切れたとき等に、自動的に駐車ブレーキ装置2を効かせることができるように構成されているため、使い勝手が優れている。
即ち、油圧式である車軸駆動装置4L・4Rは、車軸5L・5Rを支持すると共に内部に油を溜めたハウジング41と、該油を作動油として用いる油圧式の無段変速装置40と、無段変速装置40の回転を車軸5L・5Rへ伝達する減速ギア列50と、車軸5L・5Rの回転を規制する駐車ブレーキ機構20と、を備えたものであって、駐車ブレーキ機構20は、減速ギア列50を構成するモータ軸48上に設けられ該モータ軸48を軸心として同軸で回転可能な円盤状のブレーキロータ21と、ブレーキロータ21を係止する第1位置Xとブレーキロータ21を係止しない第2位置Yとに変位可能なロックメンバ22と、ロックメンバ22を第1位置Xへ常時付勢するバネ部材24と、を有し、ロックメンバ22は、第1位置Xにおいて、ブレーキロータ21に形成された凹部21aに嵌入され、ブレーキロータ21を係止する係止部22aと、第2位置Yにおいて、凹部21aに対応する位置に配置され、ブレーキロータ21から離間する非係止部22bと、を備え、前記油をくみ上げて供給される油圧によって、バネ部材24の付勢力Fに抗してロックメンバ22を第2位置Yに変位可能なチャージポンプ70を設けている。
このような構成の車軸駆動装置4L・4Rによれば、駐車ブレーキ機構20を、複雑なリンク機構等を用いずに、コンパクトに構成することができる。
さらに、駐車ブレーキ装置2は、図9(c)に示すように、運転者がロッド28を押し込む操作を行うことで、機械的にロックメンバ22が第2位置Yに変位され、運転者の操作によって、駐車ブレーキ装置2を強制的に解除することができる。なお、ここでは図示していないが、運転者によるロッド28の押圧を補助し維持する機構(例えば、油圧シリンダ、エアシリンダ、電動アクチュエータ等)を付設する構成としてもよい。そして、運転者によるロッド28の押圧力がなくなると、ロックメンバ22は、バネ部材24の付勢力Fによって、第1位置Xに復帰され、駐車ブレーキ装置2が効いた状態となる。
このような構成の車軸駆動装置4L・4Rによれば、車両を牽引するとき等、ユーザーの意思で駐車ブレーキ機構20を強制的に解除することが可能になり、これにより、駐車ブレーキ機構20の使い勝手をよりよくすることができる。
図12には、本発明の第2の実施形態に係る油圧式車軸駆動装置である車軸駆動装置104Rの概略を示している。また、図13(a)には、第1の実施形態に係る車軸駆動装置4Rを構成する駐車ブレーキ機構20を示しており、図13(b)には、第2の実施形態に係る車軸駆動装置104Rを構成する駐車ブレーキ機構120を示している。
図13(a)(b)を比較して判るように、駐車ブレーキ機構120では、ブレーキロータ21の側面に対して摩擦制動する機構をさらに付加しており、ブレーキロッド110、ブレーキアーム111、ブレーキカム軸112、ブレーキシュー113、ブレーキパッド114、を設けている。左右のブレーキロッド110は、単一のブレーキペダル(図示せず)にイコライザ(図示せず)を介して接続されている。走行中に前記ブレーキペダルを踏み込めば、ブレーキロッド110およびブレーキアーム111を介してブレーキカム軸112が回転し、押圧カム部112aでブレーキロータ21が押圧され、ブレーキシュー113およびブレーキパッド114によってブレーキロータ21を挟み込んで、機械的にブレーキをかけることができる。また、駐車する場合は、ブレーキロータ21の外周縁状の凹部21aに対して前述した機構で、電気・油圧的にブレーキをかけることができる。
また、図2には、第1の実施形態に係る車軸駆動装置4L・4Rを備えた作業車両1を示しており、図14には、従来の車軸駆動装置を備えた作業車両を示している。
図2および図14を比較して判るように、作業車両1では、従来の駐車ブレーキ機構を備えた作業車両において必要であった、「ブレーキロッド」「ブレーキアーム」等からなる「リンク機構」が不要である。このため、作業車両1では、車軸駆動装置4L・4Rの周囲のスペースや運転座席12の下部のスペース等に余裕が生まれている。つまり、駐車ブレーキ機構20を備えた車軸駆動装置4L・4Rを有する作業車両1では、駐車ブレーキ機構20の構成が従来のものに比してより簡易であり、作業車両の設計における部品配置の自由度の向上が図られている。
4L・4R 車軸駆動装置(油圧式車軸駆動装置)
5L・5R 車軸
20 駐車ブレーキ機構(駐車ブレーキ手段)
21 ブレーキロータ
21a 凹部
22 ロックメンバ
22a 係止部
22b 非係止部
24 バネ部材
28 ロッド(押圧手段)
30 バルブユニット(バルブ)
40 無段変速装置(油圧式無段変速装置)
41 ハウジング
48 モータ軸(回転軸)
50 減速ギア列(伝達機構)
70 チャージポンプ(給油機構)
76L・76R 油出力ポート
77L・77R 油入力ポート
78a・78b・78c・78d 油路
X 第1位置
Y 第2位置

Claims (3)

  1. 車軸を支持すると共に内部に油を溜めたハウジングと、該油を作動油として用いる油圧式無段変速装置と、前記変速装置の回転を前記車軸へ伝達する伝達機構と、前記車軸の回転を規制する駐車ブレーキ手段と、を備えた油圧式車軸駆動装置であって、
    前記駐車ブレーキ手段は、
    前記伝達機構を構成する回転軸上に設けられ該回転軸を軸心として同軸で回転可能な円盤状のブレーキロータと、前記ブレーキロータを係止する第1位置と前記ブレーキロータを係止しない第2位置とに変位可能なロックメンバと、前記ロックメンバを前記第1位置へ常時付勢するバネ部材と、を有し、
    前記ロックメンバは、
    前記第1位置において、前記ブレーキロータに形成された凹部に嵌入され、前記ブレーキロータを係止する係止部と、
    前記第2位置において、前記凹部に対応する位置に配置され、前記ブレーキロータから離間する非係止部と、を備え、
    前記油をくみ上げて供給される油圧によって、前記バネ部材の付勢力に抗して前記ロックメンバを前記第2位置に変位可能な給油機構を設け
    前記ロックメンバの変位方向が、前記ブレーキロータの回転軸方向に対して平行であり、かつ、
    前記ブレーキロータの前記凹部が、前記ブレーキロータの回転軸方向に平行な方向に沿って、前記ロックメンバを嵌入可能に形成され、
    前記ロックメンバの変位方向に沿って、前記第1位置と第2位置とが並設されている
    ことを特徴とする油圧式車軸駆動装置。
  2. 前記駐車ブレーキ手段は、
    前記第1位置の前記ロックメンバを機械的に押圧可能な押圧手段をさらに備え、
    前記ロックメンバは、
    前記押圧手段によって、前記バネ部材の付勢力に抗して前記第1位置から前記第2位置に変位可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧式車軸駆動装置。
  3. 前記油圧式車軸駆動装置は、
    左右の前記車軸をそれぞれ独立して無段変速駆動するための前記油圧式無段変速装置を内蔵したハウジングを左右それぞれに備えたものであり、
    前記給油機構を、それぞれの前記油圧式無段変速装置に備えられたチャージポンプとし、
    左右の前記ハウジングの外面には、前記チャージポンプからの作動油の供給系統を該ハウジングの外部へ取り出す油出力ポートと、前記無段変速装置への作動油の補給系統へ連通する油入力ポートと、が開口されており、
    左右の前記ハウジングのいずれか一方の前記油出力ポートと、他方の前記ハウジングの前記油入力ポートと、をそれぞれ接続する一対の油路を備え、
    前記一対の油路のうち一方の前記油路の途中に、左右の前記ロックメンバに対して前記作動油を供給し、かつ、左右の前記ロックメンバに供給した前記作動油を排出するバルブを設けた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧式車軸駆動装置。
JP2018045978A 2018-03-05 2018-03-13 油圧式車軸駆動装置 Active JP7022985B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018045978A JP7022985B2 (ja) 2018-03-13 2018-03-13 油圧式車軸駆動装置
US16/292,052 US11535208B2 (en) 2018-03-05 2019-03-04 Hydraulic transaxle
EP20185634.1A EP3747714B1 (en) 2018-03-05 2019-03-05 Hydraulic transaxle
EP19160773.8A EP3536566B1 (en) 2018-03-05 2019-03-05 Hydraulic transaxle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018045978A JP7022985B2 (ja) 2018-03-13 2018-03-13 油圧式車軸駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019156182A JP2019156182A (ja) 2019-09-19
JP7022985B2 true JP7022985B2 (ja) 2022-02-21

Family

ID=67992281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018045978A Active JP7022985B2 (ja) 2018-03-05 2018-03-13 油圧式車軸駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7022985B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7326225B2 (ja) * 2020-06-30 2023-08-15 株式会社クボタ 作業車両
JP7326226B2 (ja) * 2020-06-30 2023-08-15 株式会社クボタ 作業車両

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153130A (ja) 2005-12-05 2007-06-21 Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd 作業車両およびその動力伝達機構
WO2014203898A1 (ja) 2013-06-17 2014-12-24 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 パーキング装置
JP2016223434A (ja) 2015-05-29 2016-12-28 株式会社 神崎高級工機製作所 油圧ポンプ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153130A (ja) 2005-12-05 2007-06-21 Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd 作業車両およびその動力伝達機構
WO2014203898A1 (ja) 2013-06-17 2014-12-24 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 パーキング装置
JP2016223434A (ja) 2015-05-29 2016-12-28 株式会社 神崎高級工機製作所 油圧ポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019156182A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7673712B2 (en) Power transmission system for working vehicle
US10888047B2 (en) Parking brake apparatus for vehicle
US11535208B2 (en) Hydraulic transaxle
EP2130709B1 (en) vehicle transaxle system
US20070209457A1 (en) Power transmission apparatus for working vehicle
US9248737B2 (en) Transmission for working vehicle
JP2007153130A (ja) 作業車両およびその動力伝達機構
JP2007022314A (ja) 油圧式車軸駆動装置
US11125291B2 (en) Parking brake apparatus for vehicle
JP7022985B2 (ja) 油圧式車軸駆動装置
JP2015054578A (ja) 作業車両の走行伝動装置
US6910982B2 (en) Hydrostatic transaxle apparatus
JPH01105064A (ja) 油圧式無段変速機
JP2019151266A (ja) 油圧式車軸駆動装置
JP2008201303A (ja) トランスミッション
JP2008202712A (ja) トランスミッション
JP4436618B2 (ja) トランスミッション
JP3989744B2 (ja) 作業車輌用トランスミッション
JP3678665B2 (ja) 作業車
US11207978B2 (en) Transaxle
US10871178B2 (en) Transaxle
US10711887B2 (en) Transaxle and vehicle with it
JP4131834B2 (ja) トランスミッション
JP2008201285A (ja) トランスミッション
JP2000211385A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180406

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7022985

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150