JP7022769B2 - バルブシート、およびバルブシート素材 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用のシリンダヘッドに圧入されるバルブシート、および、当該バルブシートの加工前の素材であるバルブシート素材に関する。
内燃機関用のシリンダヘッド(以下、単に、シリンダヘッドと呼ぶ。)に圧入されるバルブシートは、エンジン運転などにより高温になると、シリンダヘッドによるバルブシートの保持力が不足して、シリンダヘッドから抜け落ちる場合があった。以上のような問題点を解決するため、バルブシート脱落防止構造が提案されている(例えば、実開平01―83109号公報参照)。当該バルブシート脱落防止構造は、シリンダヘッドの圧入孔の内周面に形成された環状溝と、バルブシートの外周面に形成された環状溝とにより構成される環状空間内に、半径方向へ拡張する拡張リングを挿入した構造をしている。上記バルブシートが上記シリンダヘッドに圧入されて装着されると、圧縮されていた拡張リングが半径方向へ拡張して両環状溝にまたがって配置される。これにより、バルブシートの軸方向への動きは、拡張リングにより抑制され、バルブシートがシリンダヘッドから抜け落ちることを防止することができる。
バルブシートをシリンダヘッドに圧入するとき、上記バルブシート脱落防止構造では、バルブシートが圧入方向に移動する過程で、バルブシートを圧入方向へ押す動作と、バルブシートの環状溝内に没入するように押し込められた拡張リングがシリンダヘッドの壁面に接触するような位置にバルブシートが達するまで、拡張リングをバルブシートの環状溝内に押し込む動作が必要となる。上記位置にバルブシートが達した後は、拡張リングはシリンダヘッドの壁面によりバルブシートの環状溝内に押し込まれるので、拡張リングに対する上記押し込む動作は必要なくなる。2つの動作を行いながらバルブシートをシリンダヘッドに圧入することは、圧入作業を複雑にするので好ましくない。このため、バルブシートを圧入してすぐに拡張リングがシリンダヘッドの壁面に接触するように、環状溝が形成される位置は、バルブシートの圧入方向の先頭側近傍であることが好ましい。
一方で、シリンダヘッドおよびバルブシートに上記環状溝を設ける場合、加工精度が高い溝加工を行う必要があるが、軸方向の肉厚が薄い薄型バルブシートに溝加工を行う場合、部品寸法が小さいことから、所望の加工精度を担保することは困難である。
しかしながら、バルブシートの圧入方向の先頭側近傍のみならず、バルブシートの圧入方向の後尾側にバルブシート脱落防止に関する構造を設けても、効率良くシリンダヘッドへの圧入を行える方が好ましい。
本発明は、斯かる実情に鑑み、シリンダヘッドから容易に抜け落ちない構造が設けられる位置がバルブシートの圧入方向の後尾側まで及んでも、効率良くシリンダヘッドへの圧入を行えるバルブシート、および、当該バルブシートの加工前における素材であるバルブシート素材を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のバルブシートは、内燃機関用のシリンダヘッドに圧入されて、バルブに当接するバルブシートであって、前記バルブシートの外周面の一部領域において、前記バルブシートの径方向の外側に突出する突出部と、前記バルブシートの径方向の内側に窪み、前記バルブシートの軸方向において該突出部に隣接する窪み部とで構成される凹凸部が前記バルブシートの前記軸方向に沿って複数並ぶ粗面領域を備え、前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシートが前記シリンダヘッドに圧入される圧入方向の手前側の前記バルブシートの端部(以下、バルブシート手前側端部と呼ぶ。)を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシートの全長の4/5の長さの範囲内に設けられ、前記粗面領域は、前記バルブシートの周方向に間隔を空けて、等間隔に複数設けられることを特徴とする。また、本発明のインプラントにおいて、前記突出部及び前記窪み部は、それぞれ前記粗面領域において前記バルブシートの周方向に沿って連なることを特徴とする。
また、本発明のバルブシートにおいて、前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシートの全長の2/3の長さの範囲内に設けられることを特徴とする。
また、本発明のバルブシートにおいて、前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシートの全長の1/2の長さの範囲内に設けられることを特徴とする。
また、本発明のバルブシートにおいて、前記バルブシートの内周面は、前記圧入方向に対して傾斜する少なくとも1つの傾斜面を有する傾斜面領域を有し、前記粗面領域は、前記バルブシートの径方向において前記傾斜面領域に重畳する重畳領域を有することを特徴とする。
また、本発明のバルブシートにおいて、前記傾斜面領域は、前記バルブに当接するバルブ当たり面を有し、前記バルブシート手前側端部から前記バルブ当たり面における前記圧入方向の奥側の端部までの前記圧入方向の長さは、1.4mm以下であることを特徴とする。
また、本発明のバルブシートにおいて、前記傾斜面領域は、前記バルブに当接するバルブ当たり面を有し、前記バルブシート手前側端部から前記バルブ当たり面の前記圧入方向の奥側の端部までの前記圧入方向の長さは、前記圧入方向における前記バルブシートの全長の1/2以下であることを特徴とする。
また、本発明のバルブシートにおいて、前記圧入方向における前記バルブシートの全長は、4mm以下であることを特徴とする。
また、本発明のバルブシート素材は、内燃機関用のシリンダヘッドに圧入されて、バルブに当接するバルブシートの加工前における素材であるバルブシート素材であって、前記バルブシート素材の外周面の一部領域において、前記バルブシート素材の径方向の外側に突出する突出部と、前記バルブシート素材の径方向の内側に窪み、前記バルブシート素材の軸方向において該突出部に隣接する窪み部とで構成される凹凸部が前記バルブシート素材の前記軸方向に沿って複数並ぶ粗面領域を備え、前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシートが前記シリンダヘッドに圧入される圧入方向の手前側に相当する前記バルブシート素材の端部(以下、バルブシート素材手前側端部と呼ぶ。)を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシート素材の全長の4/5の長さの範囲内に設けられ、前記粗面領域は、前記バルブシート素材の周方向に間隔を空けて、等間隔に複数設けられることを特徴とする。また、本発明のバルブシート素材において、前記突出部及び前記窪み部は、それぞれ前記粗面領域において前記バルブシート素材の周方向に沿って連なることを特徴とする。

また、本発明のバルブシート素材において、前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート素材手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシート素材の全長の2/3の長さの範囲内に設けられることを特徴とする。
また、本発明のバルブシート素材において、前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート素材手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシート素材の全長の1/2の長さの範囲内に設けられることを特徴とする。
また、本発明のバルブシート素材において、前記バルブシート素材の内周面は、前記圧入方向に対して傾斜する少なくとも1つの傾斜面を有する傾斜面領域を有し、前記粗面領域は、前記バルブシート素材の径方向において前記傾斜面領域に重畳する重畳領域を有することを特徴とする。
本発明のバルブシートおよびバルブシート素材によれば、シリンダヘッドから容易に抜け落ちない構造が設けられる位置がバルブシートの圧入方向の後尾側まで及んでも、効率良くシリンダヘッドへの圧入を行うことができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施の形態におけるバルブシートをシリンダヘッドに圧入したときのバルブシートの周辺構造の断面図である。 (A)は本発明の実施の形態におけるバルブシートの斜視図である。(B)は本発明の別の実施の形態におけるバルブシートの斜視図である。 本発明の実施の形態におけるバルブシートをシリンダヘッドに圧入したときのバルブシートの断面図である。 (A)は本発明の実施の形態におけるバルブシートの粗面領域を展開した平面図である。(B)は本発明の実施の形態におけるバルブシートの粗面領域の断面図である。(C),(D)は本発明の別の実施の形態におけるバルブシートの粗面領域の断面図である。 (A)は、図4に示すバルブシートの粗面領域の一部領域である粗面一部領域P1の走査型電子顕微鏡による二次電子像(撮影倍率:300倍)の写真である。(B)は、図4に示すバルブシートの粗面領域の一部領域である粗面一部領域P2の走査型電子顕微鏡による二次電子像(撮影倍率:300倍)の写真である。(C)は、図4に示すバルブシートの粗面領域の一部領域である粗面一部領域P3の走査型電子顕微鏡による二次電子像(撮影倍率:300倍)の写真である。 本発明の実施の形態におけるバルブシートの製造の流れを示すフローチャートである。 (A)は、銅含浸焼結体を材料に形成された本発明の実施の形態におけるバルブシートの凹凸部をバルブシート軸方向に沿ってバルブシート径方向に切った断面写真である。(B)は、(A)に示す断面写真を拡大したものである。 (A)は、銅含浸焼結体を材料に形成された本発明の実施の形態におけるバルブシートの中における銅の分布を表す写真である。(B)は、銅含浸焼結体を材料に形成された本発明の実施の形態におけるバルブシートの中における鉄の分布を表す写真である。 本発明の実施の形態におけるバルブシート素材の断面形状及び、当該バルブシート素材を加工して形成されるバルブシートの断面形状を説明するための説明図である。 (A)は、異なる条件で作成された本発明の実施の形態における複数のバルブシートに対して、高温保持力測定装置により抜け出し荷重を測定したときの結果および条件をまとめた表である。(B)は、異なる条件で作製された本発明の実施の形態における複数のバルブシートの各条件を説明するための説明図である。 高温保持力測定装置の概略を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。添付図面は発明を実施する形態の一例であって、図中、同一の符号を付した部分は同一物を表わす。また、各図における各部の形状や寸法比は、必ずしも正確なものではない。
<バルブシートの周辺構造>
図1を参照して、本発明の実施の形態におけるバルブシート1をシリンダヘッド2に圧入したときのバルブシート1の周辺構造について説明する。シリンダヘッド2は、吸気通路3と燃焼室5とを連通する開口部6を起点として吸気通路3側へ延びる保持領域8を有する。保持領域8は、バルブシート1が保持される領域である。バルブシート1は、燃焼室5側から保持領域8に圧入される。これにより、バルブシート1は、保持領域8で保持される。なお、シリンダヘッド2を構成する材料として、例えば、アルミニウム合金等の軽金属合金が挙げられるが、これに限定されるものではなく、シリンダヘッドの材料として使用可能なものならいずれであってもよい。
ここで、バルブシート1がシリンダヘッド2の保持領域8に圧入される方向を圧入方向と定義する。具体的に、圧入方向は、燃焼室5側から吸気通路3側へ向かう方向である。本実施形態において圧入方向は、バルブシート1の軸方向(以下、バルブシート軸方向と呼ぶ。)と平行となる。したがって、本実施形態において圧入方向は、適宜、バルブシート軸方向と読み替えてもよい。また、本実施形態においてバルブシート軸方向は、適宜、圧入方向と読み替えてもよい。なお、圧入方向およびバルブシート軸方向は、図1に示すY軸と平行になる。また、吸気通路3は、排気通路と読み替えてもよい。
バルブ7は、(図示しない)往復移動機構により圧入方向に沿って往復移動する。また、バルブ7は、バルブシート1と当接するバルブフェース7Aを有する。バルブ7が圧入方向(Y軸正方向)へ移動すると、バルブ7のバルブフェース7Aがバルブシート1と当接する。これにより、吸気通路3と燃焼室5とは、空間的に分離される。また、バルブ7が圧入方向と逆方向(Y軸負方向)へ移動すると、バルブフェース7Aがバルブシート1から離れる。これにより、吸気通路3と燃焼室5とは、空間的に連通した状態になる。
<バルブシート全体>
図1~図3を参照して、本発明の実施の形態におけるバルブシート1について説明する。バルブシート1は、材料を加工して、環状に形成される環状体である。当該環状体のバルブシート軸方向に切った断面は、図3に示すような形状となる。バルブシート1は、図2(A)に示すように、中心軸10と、奥側開口11と、手前側開口12と、内周面13と、外周面14と、粗面領域15とを有する。
<バルブシートの材料>
バルブシート1の材料として、例えば、焼結体や溶製材等のバルブシートの製造に用いられる全ての材料が本発明に含まれる。特に、バルブシート1の材料として、鉄基焼結合金製の焼結体や溶製材等を用いることが好ましい。鉄基焼結合金は、加工性、製造性に優れ、バルブシートとして、備えるべき特性の調整等が容易であるからである。
バルブシート1の材料である鉄基焼結合金としては、例えば、質量%でC:0.4~1.5%を含み、あるいはさらに、Ni、Co、Cr、Mo、V、W、Si、S、Mn、Bのうちから選ばれた1種、または2種以上を合計で40%以上含有し、残部がFeおよび不可避不純物から成る基地部組成を有することが好ましい。そして、鉄基焼結合金製の焼結体には、さらに、上記組成の基地相中に、MnS、CaF、BN等の固体潤滑剤粒子、ビッカーズ硬さHVで500~1200HV0.1の硬さを有するMo―Si―Fe系金属間化合物粒子、Mo-Si-Ni系金属間化合物粒子、Co基金属間化合物粒子等の硬質粒子を分散させることが好ましい。なお、被削性改善を目的とした粒子を分散させてもよい。
<バルブシートの中心軸および開口>
中心軸10は、図2に示すように、バルブシート1を構成する環状体の中心軸である。奥側開口11は、図1および図2に示すように、バルブシート1がシリンダヘッド2の保持領域8に圧入されて保持領域8で保持されるとき、圧入方向(Y軸正方向)の奥側に位置するバルブシート1の開口である。手前側開口12は、バルブシート1がシリンダヘッド2の保持領域8に圧入されて保持領域8で保持されるとき、圧入方向(Y軸正方向)の手前側に位置するバルブシート1の開口である。
<バルブシートの内周面>
バルブシート1の内周面13は、図2に示すように、中心軸10周りを取り囲む環状の面である。また、バルブシート1の内周面13は、図3に示すように、軸方向延在面領域130と、傾斜面領域131と、を有する。バルブシート軸方向に垂直な平面で内周面13を切って、バルブシート1の内周面13を2つの領域に分けたとき、内周面のうち、奥側開口11側の領域が軸方向延在面領域130に相当し、手前側開口12側の領域が傾斜面領域131に相当する。
<軸方向延在面領域>
軸方向延在面領域130は、図3(A)に示すように、バルブシート1の内周面13を構成する領域のうち、バルブシート軸方向に略平行に延在する面により構成される領域である。具体的に軸方向延在面領域130は、軸方向延在面132により構成される。軸方向延在面132は、内周面13の一部を構成し、奥側開口11を起点として、バルブシート軸方向に略平行に手前側開口12側に向かって延在する環状の面である。
<傾斜面領域>
傾斜面領域131は、図3(A)に示すように、バルブシート1の内周面13を構成する領域のうち、バルブシート軸方向の手前側開口12側における軸方向延在面領域130の端部130A(以下、軸方向延在面領域手前側端部と呼ぶ。)を起点として、バルブシート軸方向の手前側開口12側のバルブシート1の端部1A(以下、バルブシート手前側端部と呼ぶ。)まで、バルブシート軸方向に対して傾斜して延びる面により構成される領域である。具体的に傾斜面領域131は、軸方向延在面領域手前側端部130Aを起点として、バルブシート軸方向に沿って奥側開口11側から手前側開口12側(圧入方向と反対方向:Y軸負方向)に進むにしたがって、バルブシート1の径方向(以下、バルブシート径方向と呼ぶ。)の外側に延びる、少なくとも1つの環状の傾斜面により構成される。図3(A)に示すように、本実施形態におけるバルブシート1には、例えば、中心軸10(バルブシート軸方向)に対する傾斜角が異なる傾斜面が複数あり、各傾斜面は連続して繋がってバルブシート手前側端部1Aまで延びる。
なお、バルブシート径方向は、バルブシート1を構成する環状体の径方向である。図3(A)においてバルブシート径方向は、例えば、X軸方向に相当する。
本実施形態において、図3(A)に示すように、傾斜面領域131は、中間側傾斜面133と、バルブ当り面134と、開口側傾斜面135とにより構成される。なお、傾斜面領域131の上記構成は、一例であって、バルブ当り面134のみで構成されてもよいし、バルブ当り面134と、1つの傾斜面または3つ以上の傾斜面とで構成されてもよい。
中間側傾斜面133は、バルブ当り面134よりも奥側開口11側に位置する傾斜面である。具体的に中間側傾斜面133は、軸方向延在面132に連続してバルブ当たり面134まで延びる。つまり、中間側傾斜面133は、バルブシート軸方向の手前側開口12側における軸方向延在面132の端部132Aを起点としてバルブ当たり面134まで延びる。中間側傾斜面133は、図3(A)に示すように、中心軸10(バルブシート軸方向)に対して傾斜角θ(0°<θ<90°)を成す。
バルブ当り面134は、バルブ7のバルブフェース7Aに当接する傾斜面である。バルブ当り面134は、中間側傾斜面133に連続して開口側傾斜面135まで延びる。つまり、バルブ当り面134は、バルブシート軸方向の手前側開口12側における中間側傾斜面133の端部133Aを起点として開口側傾斜面135まで延びる。バルブ当り面134は、図3(A)に示すように、中心軸10(バルブシート軸方向)に対して傾斜角θ(0°<θ<90°)を成す。
開口側傾斜面135は、バルブ当り面134よりも手前側開口12側に位置する傾斜面である。具体的に開口側傾斜面135は、バルブ当り面134に連続して手前側開口12まで延びる。つまり、開口側傾斜面135は、バルブシート軸方向の手前側開口12側におけるバルブ当り面134の端部134Aを起点として手前側開口12まで延びる。開口側傾斜面135は、図3(A)に示すように、中心軸10(バルブシート軸方向)に対して傾斜角θ(0°<θ<90°)を成す。
中間側傾斜面133と、バルブ当り面134と、開口側傾斜面135とは、バルブシート1の中心軸10に対する傾斜角が異なる。バルブシート1の中心軸10に対する傾斜角は、中間側傾斜面133、バルブ当り面134、開口側傾斜面135の順に大きくなる。つまり、傾斜角θ1、傾斜角θ、および傾斜角θは、0°<θ<θ<θ<90°を満たす。
また、バルブシート1のバルブシート軸方向の全長Hは、略4(mm)以下であることが好ましい。また、バルブシート手前側端部1Aからバルブシート軸方向の奥側開口11側のバルブ当たり面134の端部134Bまでのバルブシート軸方向の長さLは、略1.4(mm)以下であることが好ましい。また、上記長さLおよび上記全長Hがどのような大きさであっても、上記長さLは、上記全長Hの1/2以下であることが好ましい。なお、図3(A),(B)における各部の形状や寸法は一例である。したがって、以上における数値および比率は、図3(A),(B)における各部の形状や寸法に拘束されない。
<粗面領域>
バルブシート1の外周面14は、図1~図5に示すように、粗面領域15を有する。粗面領域15は、外周面14の少なくとも一部の領域を構成する。粗面領域15により、バルブシート1とシリンダヘッド2との接合力が高まり、バルブシート1がシリンダヘッド2から抜け落ちることを防止することができる。
本実施形態において粗面領域15は、図2(A)に示すように、外周面14に垂直な方向から見て、例えば、三角形状に形成される。なお、ここで言う三角形状は、厳密な意味での三角形状に限定されるものではなく、例えば、三角形の頂角に相当する部分が丸みを帯びていてもよいし、三角形の各辺には曲線が含まれていてもよい。そして、粗面領域15は、三角形の頂点15D側がバルブシート1の圧入方向の先頭側(奥側)になり、頂点15Dに対向する三角形の底辺15F側がバルブシート1の圧入方向の後尾側(手前側)になるように形成される。なお、粗面領域15は、外周面14に垂直な方向から見たときの形状はどのような形状であってもよく、例えば、四角形状(図2(B)参照)、半円形状、星型形状が一例として挙げられる。
<粗面領域の具体的構成>
次に、粗面領域15の具体的な構成について説明する。粗面領域15は、図3に示すように、凹凸部150を有する。凹凸部150は、バルブシート1の外周面14上に形成される凹凸部分である。粗面領域15の凹凸部150は、図4(A)に示すように、突出部151と、バルブシート軸方向(Y軸方向)において突出部151に隣接する窪み部152とにより構成される。突出部151と窪み部152とは、バルブシート軸方向に沿って交互に並ぶ。
図5(A)~(C)は、図4(A)における粗面領域15の一部領域である粗面一部領域P1~P3の走査型電子顕微鏡による二次電子像(撮影倍率:300倍)の写真である。図4(A)および図5(A)~(C)に示す写真から明らかなように、突出部151は、バルブシート径方向の外側(図4の紙面に垂直な方向の紙面から離れる側)に突出すると共に、バルブシート1の外周面14の周方向(以下、バルブシート周方向と呼ぶ。)Qに沿って連なる態様をしている。一方、窪み部152は、バルブシート軸方向(Y軸方向)における突出部151に隣接する位置で、バルブシート径方向の内側(図4の紙面に垂直な方向の紙面に突入する側)に窪むと共に、バルブシート周方向Qに沿って連なる態様をしている。なお、粗面領域15には、凹凸部150がない部分が含まれてもよい。
本実施形態において突出部151および窪み部152は、図4(A)に示すように、バルブシート軸方向(Y軸方向)に沿い、バルブシート軸方向の奥側開口11側の粗面領域15の端部15A(以下、粗面領域奥側端部と呼ぶ。)からバルブシート軸方向の手前側開口12側の粗面領域15の端部15B(以下、粗面領域手前側端部と呼ぶ。)まで交互に形成される。なお、粗面領域奥側端部15Aは、三角形の頂点15Dに対応する。また、粗面領域手前側端部15Bは、頂点15Dに対向する三角形の底辺15Fに対応する。
凹凸部150における突出部151(窪み部152)には、図4(B)に示すように、バルブシート径方向の高さ(深さ)が様々なものが混在する。そして、バルブシート径方向の高さが様々な突出部151(窪み部152)は、バルブシート径方向の高さ(深さ)に関係なく、バルブシート軸方向に沿ってランダムに配列される。また、バルブシート径方向の高さ(深さ)が様々な突出部151(窪み部152)は、バルブシート軸方向に沿って略等間隔に配列されることが好ましい。また、凹凸部150における突出部151(窪み部152)は、図4(C)に示すように、バルブシート径方向の高さ(深さ)が全体として同じになるように形成されてもよい。また、凹凸部150における突出部151(窪み部152)は、図4(D)に示すように、粗面領域奥側端部15Aを起点として粗面領域手前側端部15Bに進むにしたがってバルブシート径方向の高さ(深さ)が増大していく態様(傾斜状)であってもよい。
<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲1>
次に、図3を参照して、粗面領域15のバルブシート軸方向における形成範囲について説明する。粗面領域15のバルブシート軸方向における形成範囲を、粗面領域奥側端部15Aの位置、および、粗面領域手前側端部15Bの位置により説明する。なお、粗面領域15は、上記説明したように、バルブシート軸方向において粗面領域奥側端部15Aから粗面領域手前側端部15Bまで延びる。
図3(A),(B)に示すように、粗面領域手前側端部15Bは、位置1Cよりも手前側開口12側に位置する。一方、粗面領域奥側端部15Aは、バルブシート手前側端部1Aを起点として、バルブシート軸方向(Y軸方向)に沿ってバルブシート軸方向におけるバルブシートの全長の4/5の長さだけ離れた位置1Eよりも奥側開口11側に位置することが好ましく、バルブシート軸方向におけるバルブシートの全長の2/3の長さだけ離れた位置1Cよりも奥側開口11側に位置することがより好ましい。言い換えると、粗面領域奥側端部15Aは、バルブシート軸方向の奥側開口11側のバルブシート1の端部1B(以下、バルブシート奥側端部と呼ぶ。)を起点として、バルブシート軸方向に沿ってバルブシート軸方向におけるバルブシートの全長の1/5の長さだけ離れた位置1Eよりも奥側開口11側に位置することが好ましく、バルブシート軸方向に沿ってバルブシート軸方向におけるバルブシートの全長の1/3の長さだけ離れた位置1Cよりも奥側開口11側に位置することがより好ましい。
以上のような場合、粗面領域15は、位置1Cまたは位置1Eを通過するように設けられる。つまり、粗面領域15の少なくとも一部は、バルブシート軸方向に沿って位置1Cとバルブシート手前側端部1Aとの間、または、位置1Eとバルブシート手前側端部1Aとの間に設けられる。バルブシート軸方向における粗面領域15の長さが同じなら、位置1Cを通過するように設けられた粗面領域15の方が、位置1Eを通過するように設けられた粗面領域15よりも手前側開口12側に位置させることができる。
また、上記とは異なり、粗面領域奥側端部15A、および粗面領域手前側端部15Bが位置1Cまたは位置1Eよりも手前側開口12側に位置してもよい。つまり、粗面領域15全体が位置1Cまたは位置1Eよりも手前側開口12側に位置してもよい。この場合、粗面領域15全体がバルブシート軸方向に沿って位置1Cまたは位置1Eとバルブシート手前側端部1Aとの間に設けられる。バルブシート軸方向における粗面領域15の長さが同じなら、全体が位置1Cまたは位置1Eよりも手前側開口12側に位置する粗面領域15の方が、位置1Cまたは位置1Eを通過するように設けられた粗面領域15よりも手前側開口12側に位置させることができる。
本実施形態におけるバルブシート1として、バルブシート軸方向の肉厚が薄い薄型バルブシートが想定される。薄型バルブシートとシリンダヘッド2の接合力を高くして薄型バルブシートの抜け落ちを防止するという観点から見ると、粗面領域15の少なくとも一部が、薄型バルブシートの外周面14の手前側開口12寄りに形成されることが好ましい。このため、上記抜け落ちを防止するという観点から見ると、粗面領域15のバルブシート軸方向における形成範囲は上記のようにすることが好ましい。
<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲2>
また、図3(A),(B)に示すように、粗面領域手前側端部15Bは、位置1Dよりも手前側開口12側に位置する。一方、粗面領域奥側端部15Aは、バルブシート手前側端部1Aを起点として、バルブシート軸方向に沿ってバルブシート軸方向におけるバルブシートの全長の1/2の長さだけ離れた位置1Dよりも奥側開口11側に位置することがより好ましい。言い換えると、粗面領域奥側端部15Aは、バルブシート奥側端部1Bを起点として、バルブシート軸方向に沿ってバルブシート軸方向におけるバルブシートの全長の1/2の長さだけ離れた位置1Dよりも奥側開口11側に位置することがより好ましい。
以上のような場合、粗面領域15は、位置1Dを通過するように設けられる。つまり、粗面領域15の少なくとも一部は、バルブシート軸方向に沿って位置1Dとバルブシート手前側端部1Aとの間に設けられる。バルブシート軸方向における粗面領域15の長さが同じなら、位置1Dを通過するように設けられた粗面領域15の方が、位置1Cを通過するように設けられた粗面領域15よりも手前側開口12側に位置させることができる。
また、上記とは異なり、粗面領域奥側端部15A、および粗面領域手前側端部15Bが位置1Dよりも手前側開口12側に位置してもよい。つまり、粗面領域15全体が位置1Dよりも手前側開口12側に位置してもよい。この場合、粗面領域15全体がバルブシート軸方向に沿って位置1Dとバルブシート手前側端部1Aとの間に設けられる。バルブシート軸方向における粗面領域15の長さが同じなら、全体が位置1Dよりも手前側開口12側に位置する粗面領域15の方が、位置1Dを通過するように設けられた粗面領域15よりも手前側開口12側に位置させることができる。
本実施形態におけるバルブシート1として、バルブシート軸方向の肉厚が薄い薄型バルブシートが想定される。薄型バルブシートとシリンダヘッド2の接合力を高くして薄型バルブシートの抜け落ちを防止するという観点から見ると、粗面領域15の少なくとも一部が、薄型バルブシートの外周面14の手前側開口12寄りに形成されることが好ましい。このため、上記抜け落ちを防止するという観点から見ると、粗面領域15のバルブシート軸方向における形成範囲は上記のようにすることが好ましい。
<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲3>
上記説明したように、本実施形態におけるバルブシート1として、バルブシート軸方向の肉厚が薄い薄型バルブシートが想定される。薄型バルブシートとシリンダヘッド2との接合力を高める観点から見ると、粗面領域15の少なくとも一部が、薄型バルブシートの外周面14の手前側開口12寄りに形成されることが好ましい。
このため、図3(A)に示すように、バルブシート軸方向における軸方向延在面領域130の長さが、バルブシート軸方向における傾斜面領域131の長さに比べてきわめて短いタイプのバルブシート1の場合、粗面領域15は、径方向(X軸方向)において傾斜面領域131とのみ重畳するよう構成されることが好ましい。また、図3(B)に示すように、バルブシート軸方向における軸方向延在面領域130の長さがバルブシート軸方向における傾斜面領域131の長さに比べてやや短いタイプのバルブシート1の場合、粗面領域15は、径方向(X軸方向)において傾斜面領域131と重畳する傾斜面重畳領域16Aのみならず、軸方向延在面領域130と重畳する延在面重畳領域16Bを有するように構成されてもよい。そして、上記図3(A),(B)に示すいずれのタイプのバルブシート1であっても、粗面領域15は、径方向(X軸方向)においてバルブ当たり面134と重畳するバルブ当たり面重畳領域16Cを有することがさらに好ましい。バルブ当たり面134は、手前側開口12の近傍に設けられる面であるからである。
<バルブシート製造方法>
次に、図6を参照して、バルブシート1の製造方法について説明する。まず、所定の材料が混合される(S101)。具体的には、まず、<バルブシートの材料>で説明した焼結体の組成となるように、鉄系粉末に対して、黒鉛粉末および潤滑剤粉末、さらに、合金用粉末、または、固体潤滑剤粉末および/または硬質粒子粉末を配合した配合物が、混合装置に投入される。そして、混合装置で上記配合物が混合されて混合粉が生成される。
次に、上記混合粉を金型に入れて、加圧成形され、所定形状の圧粉体が成形される(S102)。そして、当該圧粉体に対して焼結が行われる(S103)。これにより、焼結体が生成される。焼結は、還元雰囲気、真空雰囲気等の非酸化性雰囲気中で1100~1200℃で行われることが好ましい。
次に、焼結体が加工されて、環状体としてのバルブシート1が形成される(S104)。なお、ここで行なわれる加工は、例えば、切削、研削等が一例として挙げられる。
そして、上記のように加工されたバルブシート1の外周面14の少なくとも一部を粗面化する(S105)。これにより、外周面14において凹凸部150を有する粗面領域15が形成される。粗面領域15は、例えば、バルブシート1の外周面14の一部を除去又は変形させる表面加工により形成される。
上記表面加工として、例えば、ショットブラストによる加工、レーザー照射による加工、溶射による加工、サンドペーパーまたはエアハンマーによる加工が一例として挙げられるが、これに限定されるものではなく、バルブシート1の外周面14の少なくとも一部を粗面化可能なその他の表面加工であってもよい。
<銅含浸焼結体>
以上において、バルブシート1は、内部に空隙を有する鉄基焼結合金製の焼結体を材料として構成されたが、鉄基焼結合金製の焼結体に銅(Cu、以下同じ)を含浸させた銅含浸焼結体により構成されてもよい。鉄基焼結合金製の焼結体に銅を含浸させると、銅は、空隙に入り込む。鉄基焼結合金製の焼結体に熱伝導率が高い銅を含浸させると、その銅含浸焼結体は、熱伝導性が高くなるため、バルブシート1の熱伝導性を高めることができる。
本願発明者は、銅含浸焼結体を材料として、上記説明したバルブシートの製造方法により銅含浸バルブシート1Fを製造した。バルブシート軸方向に沿って、銅含浸バルブシート1Fの粗面領域15の凹凸部150をバルブシート径方向に切った断面の写真を図7(A),(B)に示す。
図8(A)は、銅含浸バルブシート1F中における銅の分布を表す写真である。図8(A)中の白い点が銅を表している。図8(A)中の白い点は、銅含浸バルブシート1Fの粗面領域15の凹凸部150の表面付近、および、銅含浸バルブシート1Fの内部の空隙に相当する部分に濃い密度で分布している。また、図8(B)は、銅含浸バルブシート1F中における鉄(Fe、以下同じ)の分布の分布を表す写真である。図8(B)中の白い点が鉄を表している。図8(B)に示すように、銅含浸バルブシート1F全体には、ほぼ均一な密度で鉄が分布している。つまり、図8(A),(B)から明らかなように、粗面領域15の表面の少なくとも一部には、銅および鉄を含有する層が形成されることがわかる。したがって、銅含浸焼結体により製造された銅含浸バルブシート1Fにも粗面領域15を形成させることができる。そして、バルブシート1についての説明は、銅含浸バルブシート1Fにも適用することができる。
なお、バルブシート1は、鉄基焼結合金製の焼結体に、水ガラス、樹脂等の材料を含浸させた焼結体(以下、材料含浸焼結体と呼ぶ。)により構成されてもよい。鉄基焼結合金製の焼結体に、例えば、水ガラス、樹脂等の材料を含浸させると、水ガラス、樹脂等の材料は、当該焼結体の内部の空隙に入り込む。上記材料含浸焼結体を材料として、上記説明したバルブシートの製造方法によりバルブシート1を製造しても、粗面領域15の表面の少なくとも一部には、水ガラス、樹脂等の材料および鉄を含有する層が形成される。なお、銅、水ガラス、樹脂等の材料のうち2種以上の材料を鉄基焼結合金製の焼結体に含浸させた材料含浸焼結体でバルブシート1を製造した場合も同様に、粗面領域15の表面の少なくとも一部には、含浸させた2種以上の材料および鉄を含有する層が形成される。また、鉄基焼結合金製の焼結体に含浸させる材料は、銅、水ガラス、樹脂に限定されるものではなく、鉄基焼結合金製の焼結体に含浸させることが可能な材料であってもよい。
<バルブシート素材>
次に、図9を参照して、バルブシート1の加工前における素材であるバルブシート素材9(図9の太線部分参照)について説明する。本実施形態においてバルブシート素材9の軸方向延在面領域は、バルブシート1の軸方向延在面領域130と共通する。また、本実施形態においてバルブシート素材9の傾斜面領域131Aは、図9に示すように、バルブシート1の傾斜面領域131よりもバルブシート軸方向の長さが長い。したがって、バルブシート素材9は、図9に示すように、バルブシート1よりもバルブシート軸方向の長さが長い。また、バルブシート素材9の傾斜面領域131Aは、図9に示すように、2つの傾斜面により構成されている。
以上のような構成のバルブシート素材9がシリンダヘッド圧入後に研磨および/または研削等の材料除去加工をされて、バルブシート1が形成される。
なお、バルブシート素材9に形成される粗面領域15においても、バルブシート1を用いて説明した事項全てが適用可能である。つまり、以上の説明においてバルブシート1を適宜、バルブシート素材9に置き換えてもよい。
尚、本発明のバルブシートおよびバルブシート素材は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
<バルブシートの高温保持力の評価>
本願発明者は、本発明のバルブシートの高温保持力を評価するため、図10(A)の表に示すように、条件が異なるバルブシートNo1~17を作成した。バルブシートNo1,2には粗面領域が設けられていない。バルブシートNo3~17には、粗面領域が設けられている。そして、バルブシートNo3~17の粗面領域は、図2(A)に示すように、バルブシートの周面に略三角形状に形成されている。バルブシートNo3~16の略三角形状の粗面領域の底辺の長さは、略0.5(mm)とされ、高さ(バルブシート軸方向の長さ)は、略0.75(mm)(バルブシート1のバルブシート軸方向の長さの略1/4の長さ)とされている。なお、バルブシートNo17のみ、略三角形状の粗面領域の底辺の長さは、略1.0(mm)とされ、高さは、略1.5(mm)(バルブシート1のバルブシート軸方向の長さの略1/2の長さ)とされている。そして、バルブシートNo3~17の粗面領域は、バルブシートの周面の周方向に等間隔に5箇所形成されている。
図10(A)の表の「粗面領域手前側端部位置」は、圧入方向Y(バルブシート軸方向)の手前側における粗面領域の端部位置を表す。図10(B)のバルブシート1の右側の太線15G~15Pは、バルブシートNo3~17の粗面領域の形成範囲を表す。太線15G~15Mは、バルブシート1のバルブシート軸方向の全長Hの略1/4の長さを有する。太線15Nは、バルブシート1のバルブシート軸方向の全長Hの略1/4の長さよりも短い長さを有する。太線15Pは、バルブシート1のバルブシート軸方向の全長Hの略1/2の長さを有する。太線15G~15PとバルブシートNo3~17の対応関係は、図10(A)の表の「バルブシートNo」に記載されている。具体的に太線15Gは、バルブシートNo4に対応する。太線15Hは、バルブシートNo5~8に対応する。太線15Iは、バルブシートNo9に対応する。太線15Jは、バルブシートNo10に対応する。太線15Kは、バルブシートNo11に対応する。太線15Lは、バルブシートNo12~15に対応する。太線15Mは、バルブシートNo16に対応する。太線15Nは、バルブシートNo3に対応する。太線15Pは、バルブシートNo17に対応する。また、<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲1>の位置1Eを通過する粗面領域に対応するものは、太線15K~15M、および、バルブシートNo11~16である。また、<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲1>の位置1Eよりも全体が手前側開口12側に位置する粗面領域に対応するものは、太線15G~15J,15P、および、バルブシートNo4~10,17である。また、<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲1>の位置1Cを通過する粗面領域に対応するものは、太線15J,15K,15P、および、バルブシートNo10,11,17である。また、<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲1>の位置1Cよりも全体が手前側開口12側に位置する粗面領域に対応するものは、太線15G~15I、および、バルブシートNo4~9である。また、<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲2>の位置1Dを通過する粗面領域に対応するものは、太線15H,15I,15P、および、バルブシートNo5~9,17である。また、<粗面領域のバルブシート軸方向の形成範囲2>の位置1Dよりも全体が手前側開口12側に位置する粗面領域に対応するものは、太線15G、およびバルブシートNo4である。なお、図10(A)の表の「粗面領域手前側端部位置」が2/3および3/4のバルブシート(バルブシートNo12~16)は、粗面領域の一部が面取り部14Aにかかる。面取り部14Aの半径は、略0.5(mm)である。また、図10(A)の表の「粗面領域手前側端部位置」が4/5のバルブシートは、粗面領域の長さが略0.6(mm)である。
図10(A)の表の「傾斜面領域奥側端部位置」は、図10(B)に示す圧入方向Yの奥側における傾斜面領域131の端部131Bの位置を表す。図10(A)の表の「バルブ当たり面奥側端部位置」は、図10(B)に示す圧入方向Yの奥側におけるバルブ当たり面134の端部134Bの位置を表す。
なお、「粗面領域手前側端部位置」は、バルブシート1のバルブシート軸方向の全長Hを基準としたときの、バルブシート手前側端部1Aから圧入方向Y(バルブシート軸方向)の手前側における粗面領域の端部位置(図10(B)に示す端部位置2/5は一例)までのバルブシート軸方向の長さS1(図10(B)参照)の比(S1/H)で表されている。「傾斜面領域奥側端部位置」、および「バルブ当たり面奥側端部位置」も同様に、バルブシート1のバルブシート軸方向の全長Hを基準としたときの、バルブシート手前側端部1Aからそれぞれの対応する位置までのバルブシート軸方向の長さS2,S3(図10(B)参照)の比(S2/H,S3/H)で表されている。
図10(A)の表の「全長」は、図10(B)に示すバルブシート1のバルブシート軸方向の全長H(mm)を表す。図10(A)の表の「素材寸法」は、図10(B)に示すバルブシート素材9のバルブシート軸方向の全長J(mm)を表す。
そして、本願発明者は、図11に示す高温保持力測定装置200にバルブシートNo1~17をセットして、所定温度(略200℃)におけるバルブシートNo1~17の抜け出し荷重(高温抜け荷重)を測定した。高温保持力測定装置200は、図11に示すように、シリンダヘッドに相当するシリンダヘッド相当部材210と、加熱部220と、押圧部230と、荷重計240と、を有する。シリンダヘッド相当部材210には、図11に示すように、バルブシート1が圧入される。加熱部220は、シリンダヘッド相当部材210に圧入されたバルブシート1を所定温度(略200℃)まで加熱する。押圧部230は、バルブシート1を押圧して、シリンダヘッド相当部材210から離脱させる。荷重計240は、押圧部230がバルブシート1にかける荷重Tを測定する。シリンダヘッド相当部材210からバルブシート1が離脱するときの荷重が抜け出し荷重に相当する。
図10(A)の表の「荷重比」は、バルブシートNo1の抜け出し荷重T1を基準としたときの、その他のバルブシートNo2~17の抜け出し荷重T(nはバルブシートNoに対応する数字)の比(T/T)を表す。
なお、バルブシートNo1~3は、比較例として作成されたものである。バルブシートNo1は、粗面領域が設けられていないものであり、全長Hが略3(mm)である。また、バルブシートNo2は、粗面領域が設けられていないものであり、全長Hが略4(mm)である。バルブシートNo3は、粗面領域が設けられているが、「粗面領域手前側端部位置」が4/5であり、粗面領域の長さが略0.6(mm)である。
図10(A)の表の「荷重比」を見ると、「粗面領域手前側端部位置」が3/5以下のバルブシートNo4~11(図10(B)の太線15G~15K参照)では、荷重比が2を超えており、シリンダヘッドからのバルブシートの離脱において、特に、大きな抜け出し荷重が必要となることがわかる。このため、バルブシートNo4~11は、特に、優れた高温保持力を有すると言える。
また、「粗面領域手前側端部位置」が2/3~3/4の範囲のバルブシートNo12~16(図10(B)の太線15L,15M参照)では、荷重比が1.2を超えており、シリンダヘッドからのバルブシートの離脱において、大きな抜け出し荷重が必要となることがわかる。また、「粗面領域手前側端部位置」が2/3のバルブシートNo12~15(図10(B)の太線15L参照)では、荷重比が1.4を超えており、シリンダヘッドからのバルブシートの離脱において、バルブシートNo16(図10(B)の太線15M参照)の場合よりもさらに大きな抜け出し荷重が必要となることがわかる。このため、バルブシートNo12~16は、優れた高温保持力を有すると言え、その中でもバルブシートNo12~15は、バルブシートNo16よりも優れた高温保持力を有すると言える。
また、「粗面領域手前側端部位置」が4/5のバルブシートNo3(図10(B)の太線15N参照)では、荷重比が1.04であり、粗面領域を設けていないバルブシートNo1よりもわずかに高温保持力を有する。バルブシートNo3およびバルブシートNo12~16の測定結果を見ると、「粗面領域手前側端部位置」が4/5よりも圧入方向Y(バルブシート軸方向)の手前側に進むにしたがって、荷重比が大きくなっている。したがって、粗面領域の「粗面領域手前側端部位置」が4/5以下であれば、シリンダヘッドからのバルブシートの離脱において、大きな抜け出し荷重が必要になると言える。
また、バルブシートNo17は、「粗面領域手前側端部位置」が1/4(「粗面領域奥側端部位置」が3/4)であり、かつ、粗面領域のバルブシート軸方向の長さが略1.5(mm)(バルブシート1のバルブシート軸方向の長さの略1/2の長さ)であり、粗面領域の底辺の長さが略1.0(mm)である(図10(B)の太線15P参照)。バルブシートNo17では、荷重比が3を超えており、シリンダヘッドからのバルブシートの離脱において、極めて、大きな抜け出し荷重が必要となる。このため、バルブシートNo17は、極めて優れた高温保持力を有する。
以上の結果をまとめると、「粗面領域手前側端部位置」が圧入方向Y(バルブシート軸方向)の手前側に進むと、シリンダヘッドからのバルブシートの離脱において、より大きな抜け出し荷重が必要になると言える。これにより、内燃機関用のシリンダヘッドから容易に抜け落ちない構造が設けられる位置がバルブシートの圧入方向の手前側(後尾側)まで及んでも、効率良くシリンダヘッドへの圧入を行えるバルブシートを提供することができる。
1 バルブシート
1A バルブシート手前側端部
1B バルブシート奥側端部
1F 銅含浸バルブシート
2 シリンダヘッド
7 バルブ
8 保持領域
8A 接触表面部
9 バルブシート素材
10 中心軸
11 奥側開口
12 手前側開口
13 内周面
14 外周面
15 粗面領域
15A 粗面領域奥側端部
15B 粗面領域手前側端部
16A 傾斜面重畳領域
16B 延在面重畳領域
16C バルブ当たり面重畳領域
130 軸方向延在面領域
131,131A 傾斜面領域
132 軸方向延在面
133 中間側傾斜面
134 バルブ当たり面
135 開口側傾斜面
150 凹凸部
151 突出部
152 窪み部
H 全長
Q バルブシート周方向
Y 圧入方向

Claims (13)

  1. 内燃機関用のシリンダヘッドに圧入されて、バルブに当接するバルブシートであって、
    前記バルブシートの外周面の一部領域において、前記バルブシートの径方向の外側に突出する突出部と、前記バルブシートの径方向の内側に窪み、前記バルブシートの軸方向において該突出部に隣接する窪み部とで構成される凹凸部が前記バルブシートの前記軸方向に沿って複数並ぶ粗面領域を備え、
    前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシートが前記シリンダヘッドに圧入される圧入方向の手前側の前記バルブシートの端部(以下、バルブシート手前側端部と呼ぶ。)を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシートの全長の4/5の長さの範囲内に設けられ
    前記粗面領域は、前記バルブシートの周方向に間隔を空けて、等間隔に複数設けられることを特徴とする、
    バルブシート。
  2. 前記突出部及び前記窪み部は、それぞれ前記粗面領域において前記バルブシートの周方向に沿って連なることを特徴とする、
    請求項に記載のバルブシート。
  3. 前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシートの全長の2/3の長さの範囲内に設けられることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のバルブシート。
  4. 前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシートの全長の1/2の長さの範囲内に設けられることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のバルブシート。
  5. 前記バルブシートの内周面は、前記圧入方向に対して傾斜する少なくとも1つの傾斜面を有する傾斜面領域を有し、
    前記粗面領域は、前記バルブシートの径方向において前記傾斜面領域に重畳する重畳領域を有することを特徴とする、
    請求項1~のいずれか一項に記載のバルブシート。
  6. 前記傾斜面領域は、前記バルブに当接するバルブ当たり面を有し、
    前記バルブシート手前側端部から前記バルブ当たり面における前記圧入方向の奥側の端部までの前記圧入方向の長さは、1.4mm以下であることを特徴とする、
    請求項に記載のバルブシート。
  7. 前記傾斜面領域は、前記バルブに当接するバルブ当たり面を有し、
    前記バルブシート手前側端部から前記バルブ当たり面の前記圧入方向の奥側の端部までの前記圧入方向の長さは、前記圧入方向における前記バルブシートの全長の1/2以下であることを特徴とする、
    請求項に記載のバルブシート。
  8. 前記圧入方向における前記バルブシートの全長は、4mm以下であることを特徴とする、
    請求項1~のいずれか一項に記載のバルブシート。
  9. 内燃機関用のシリンダヘッドに圧入されて、バルブに当接するバルブシートの加工前における素材であるバルブシート素材であって、
    前記バルブシート素材の外周面の一部領域において、前記バルブシート素材の径方向の外側に突出する突出部と、前記バルブシート素材の径方向の内側に窪み、前記バルブシート素材の軸方向において該突出部に隣接する窪み部とで構成される凹凸部が前記バルブシート素材の前記軸方向に沿って複数並ぶ凹凸部を有する粗面領域を備え、
    前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシートが前記シリンダヘッドに圧入される圧入方向の手前側に相当する前記バルブシート素材の端部(以下、バルブシート素材手前側端部と呼ぶ。)を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシート素材の全長の4/5の長さの範囲内に設けられ
    前記粗面領域は、前記バルブシート素材の周方向に間隔を空けて、等間隔に複数設けられることを特徴とする、
    バルブシート素材。
  10. 前記突出部及び前記窪み部は、それぞれ前記粗面領域において前記バルブシート素材の周方向に沿って連なることを特徴とする、
    請求項に記載のバルブシート素材。
  11. 前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート素材手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシート素材の全長の2/3の長さの範囲内に設けられることを特徴とする、
    請求項9又は10に記載のバルブシート素材。
  12. 前記粗面領域の少なくとも一部は、前記バルブシート素材手前側端部を起点として、前記圧入方向に沿って前記圧入方向における前記バルブシート素材の全長の1/2の長さの範囲内に設けられることを特徴とする、
    請求項9又は10に記載のバルブシート素材。
  13. 前記バルブシート素材の内周面は、前記圧入方向に対して傾斜する少なくとも1つの傾斜面を有する傾斜面領域を有し、
    前記粗面領域は、前記バルブシート素材の径方向において前記傾斜面領域に重畳する重畳領域を有することを特徴とする、
    請求項9~12のいずれか一項に記載のバルブシート素材。
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