JP7021674B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は打撃機構を有する電動工具に関する。
従来から、モータの回転を打撃機構により回転打撃力に変換して先端工具に伝達する電動工具としてインパクトドライバやインパクトレンチ等のインパクト工具が用いられている。
例えば、特許文献1には、打撃機構として、モータからの回転駆動力により回転するハンマと先端工具が装着される装着部を有するアンビルとを備え、モータによりハンマが回転駆動されるとハンマがアンビルを回転打撃するインパクト工具が開示されている。装着部に装着された先端工具が回転することによって、ビスやボルト等の止具の締付作業が行われる。
特開2014-140930号公報
しかしながら、従来のインパクト工具においては、締付作業において、大きいトルクが発生すると、アンビルの特定の箇所に応力が集中し、当該箇所を起点にしてアンビルが破損するおそれがある。
そこで本発明は、応力が集中することを抑制するアンビルを備えた電動工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに収容され回転可能なモータと、前記ハウジングに、軸心を中心にして回転可能に支持されたアンビルと、前記モータで発生した回転力を前記軸心を中心とした回転打撃力に変換し、前記回転打撃力を前記アンビルに作用させるインパクト機構とを有し、前記アンビルは、前記ハウジングに回転可能に支持された基部と、先端工具を取付け可能であり平面部を備えた先端工具取付部と、前記基部と前記先端工具取付部とを一体に接続し、前記基部から前記先端工具取付部に向かって半径が徐々に減少し、凹部が形成された接続部とを有し、前記接続部は、前記凹部が形成された外周部を有し、前記平面部に平行で前記凹部を通過する平面に沿った断面において、前記凹部は、前記外周部において前記凹部と接続される箇所よりも前記先端工具取付部から前記基部に向かう軸心方向に窪んでいることを特徴とする電動工具を提供している。さらに本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに収容され回転可能なモータと、前記ハウジングに、軸心を中心にして回転可能に支持されたアンビルと、前記モータで発生した回転力を前記軸心を中心とした回転打撃力に変換し、前記回転打撃力を前記アンビルに作用させるインパクト機構とを有し、前記アンビルは、前記ハウジングに対して相対回転可能に設けられた基部と、先端工具を取付け可能であり平面部を備えた先端工具取付部と、前記基部と前記先端工具取付部とを一体に接続し、前記基部から前記先端工具取付部に向かって半径が徐々に減少し、前記先端工具取付部から前記基部に向かう後方に窪んだ凹部が形成された接続部とを有し、前記接続部は、前記凹部が形成された外周部を有し、前記平面部に平行で前記凹部を通過する平面に沿った断面において、前記凹部は、前記外周部において前記凹部と接続される箇所よりも前記先端工具取付部から前記基部に向かう後方に窪んでいることを特徴とする電動工具を提供している。また、前記断面において、前記凹部は前記後方に窪んだ曲線形状を有することが好ましい。あるいは、前記断面において、前記凹部は前記後方に窪んだ円弧形状を有することが好ましい。あるいは、前記断面において、前記凹部は前記後方に窪んだ放物線形状を有することが好ましい。
このような電動工具によれば、凹部が形成されていることによりアンビルの特定の箇所に応力が集中することを抑制することができる。
前記凹部は、前記平面部に接する位置に形成されていることが好ましい。また、前記凹部は、前記平面部から離間する位置に形成されていることが好ましい。
前記凹部は、前記平面部に接する位置に形成されている第1凹部と、前記平面部から離間する位置に形成されている第2凹部とを有することが好ましい。
前記接続部は、前記凹部が形成された外周部を有し、前記平面部に平行で前記凹部を通過する平面に沿った断面において、前記凹部は、前記外周部において前記凹部と接続される箇所よりも前記軸心方向に窪んでいることが好ましい。前記断面において、前記凹部は前記軸心方向に窪んだ曲線形状を有することが好ましい。前記断面において、前記凹部は前記軸心方向に窪んだ円弧形状を有することが好ましい。又は、前記断面において、前記凹部は前記軸心方向に窪んだ放物線形状を有することが好ましい。
本発明の電動工具によれば、応力が集中することを抑制するアンビルを備えた電動工具を提供することができる。
本発明の実施の形態にかかるインパクトレンチの外観図である。 本発明の実施の形態にかかるインパクトレンチの断面図である。 本発明の実施の形態にかかるインパクトレンチが有するアンビルの斜視図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの側面図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの正面図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの図5に示すVI-VI線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの図5に示すVII-VII線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの図5に示すVIII-VIII線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルと、アンビルに装着されたソケットとの断面図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの製造方法を説明する説明図である。 本発明の実施の形態にかかるアンビルを示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のXIB-XIB線に沿った断面図である。 比較例1のアンビルを示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のXIIB-XIIB線に沿った断面図であり、(C)は図6と同様な面に沿った断面図である。 比較例1におけるアンビルの応力の分布を示すグラフである。 比較例2におけるアンビルの応力の分布を示すグラフである。 比較例3におけるアンビルの応力の分布を示すグラフである。 本発明の実施の形態にかかるアンビルの応力の分布を示すグラフである。 変形例にかかるアンビルの斜視図である。 変形例にかかるアンビルの側面図である。 変形例にかかるアンビルの正面図である。 変形例にかかるアンビルの図19に示すXX-XX線に沿った断面図である。 変形例にかかるアンビルの図19に示すXXI-XXI線に沿った断面図である。 変形例におけるアンビルの応力の分布を示すグラフである。
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる電動工具の一例であるインパクトレンチ1について、図1~図5に基づき説明する。インパクトレンチ1は、被加工材(鉄鋼、木材等)に止具(ボルトやナット等)を締結するための電動式の電動工具である。
以下の説明において、図1に示されている「上」を上方向、「下」を下方向、「前」を前方向、「後」を後方向と定義する。また、インパクトレンチ1を後から見た場合の「右」を右方向、「左」を左方向と定義する。本明細書において寸法、数値、形状等に言及した場合には、当該寸法、数値形状等と完全に一致する寸法及び数値だけでなく、略一致する寸法、数値、形状等(例えば、製造誤差の範囲内である場合)を含むものとする。「同一」、「直交」、「平行」、「一致」、「面一」等についても同様に「略同一」、「略直交」、「略平行」、「略一致」、「略面一」等を含むものとする。
図1、2に示されているインパクトレンチ1は、電動式の締結工具である。図2に示されるように、インパクトレンチ1は、モータ2と、ギヤ機構3と、インパクト機構4と、アンビル5と、制御部6と、電池パック73を有している。
図1、2に示されるように、インパクトレンチ1の外郭は、モータ2を収容するハウジング7と、ギヤ機構3及びインパクト機構4を収容するハンマケース8と、ハンマケース8の外周面を覆うカバー9とによって構成されている。
ハウジング7は、樹脂製であり、胴体部71と、ハンドル部72とを有している。胴体部71は、略筒状をなしており、ハンマケース8と共働して、モータ2、ギヤ機構3、インパクト機構4及びアンビル5を前方に向かう方向において当該順序で収容している。
ハンドル部72は、胴体部71の下面前端部から下方に向けて延出し、胴体部71と一体に構成されている。
ハンマケース8は、アルミニウム製であり、胴体部71の前方に設けられ、略円筒状をなしている。ハンマケース8は、縮径部801を有している。
縮径部801は、略円筒状に形成され前後方向に延びている。縮径部801の内周面には、軸受メタル10が圧入により固定されている。縮径部801の前端部には、開口が形成されている。
カバー9は、樹脂製であり、ハンマケース8の前側外周面を覆うように配置されている。カバー9の前端部には、開口が形成されている。
図2に示されているように、モータ2は、ブラシレスモータであり、回転軸21と、ロータ22と、ステータ23と、ファン24とを有している。
回転軸21は、前後方向に延び、軸受を介して胴体部71に回転可能に支承されている。
ロータ22は、図示せぬ複数の永久磁石を有する回転子であり、前後方向に延びている。ロータ22は、回転軸21と一体に回転するように回転軸21に固定されている。
ステータ23は、図示せぬ複数のステータ巻線を有する固定子である。ステータ23は、ロータ22を囲むように、胴体部71に固定されている。
ファン24は、回転軸21のロータ22の前面よりも前方に位置する箇所に設けられている。ファン24は、回転軸21と一体に回転するように回転軸21に固定されている。
図2に示されているように、ギヤ機構3は、モータ2の回転軸21の前端部に設けられたピニオンギヤ31と、ピニオンギヤ31と噛合している一対のギヤ32と、ギヤ32と噛合している図示せぬアウターギヤとを有している。ギヤ機構3は、ピニオンギヤ31を太陽ギヤとし、一対のギヤ32を遊星ギヤとする遊星ギヤ機構であり、ピニオンギヤ31からの回転を減速してインパクト機構4に伝達可能に構成されている。
図1乃至図3に示されているように、インパクト機構4は、スピンドル41と、ボール42と、スプリング43と、ハンマ46とを有している。
スピンドル41の外周面には略V字状の2つの溝41aが形成されている。溝41aには、ボール42が当該溝に沿って前後方向に移動可能に設けられている。スプリング43は、コイルスプリングであってスピンドル41に外装されている。スプリング43は、前面視略円環状をなしている。スピンドル41はその先端部が突出部41Cをなす。
スプリング43の前端部は、ハンマ46に当接し、ハンマ46を前方に付勢している。スプリング43の後端部はスピンドル41に当接している。
図2に示されているように、ハンマ46は、ハンマケース8内に前後方向に延びる軸心Aを中心に回転可能に配置され、本体部46A及び一対の爪部46B(図2点線)を有している。軸心Aはロータ22の回転軸心に一致する。
本体部46Aの内周面には、本体部46Aの径方向外方に窪んだ2つの溝46eが軸方向に延びて形成されている。各溝46eは、スピンドル41の各溝41aに対向する位置に形成されていて、各溝41aとともにボール42を支持している。これにより、ハンマ46がスピンドル41に対して相対的に前後方向及び周方向に移動することが可能である。一対の爪部46Bは、本体部46Aの前面から前方に突出している。
図1~3に示されているように、アンビル5は、ハンマケース8内に配置され、大径部51(基部の一例)、一対の羽根部52、先端部80(先端工具取付部の一例)、大径部51と先端部80とを一体的に接続する接続部90(接続部の一例)とを有している。
大径部51は、前後方向に延び、その前端部分を軸受メタル10に嵌挿されて軸心Aを中心に回転可能に支持されている。大径部51には、前後方向に延びる係合溝5a(図2)が形成され、該係合溝5aにはスピンドル41の突出部41Cが圧入により固定されている。
羽根部52は、大径部51と一体に構成され、軸心Aに対してアンビル5の直径方向の互いに反対側に配置されている。
先端部80は、大径部51の前端に設けられ、ハンマケース8及びカバー9の開口から露出している。先端部80には、先端工具であるソケット100(図9)が装着可能である。アンビル5の詳細については後述する。
図1、2に示されているように、制御部6は、トリガ63、基板64を備えている。トリガ63は、ハンドル部72の前部上部に設けられている。トリガ63は、スイッチ機構61と接続されている。
スイッチ機構61は、ハンドル部72内に収容されている。スイッチ機構61は、トリガ63が始動操作(引操作)された場合、モータ2を始動させるための工具始動信号を基板64に出力し、トリガ63に対する引操作が解除すなわち停止操作された場合、工具始動信号の出力を停止するように構成されている。
基板64は、ハンドル部72の下部に収容されている。基板64には、図示せぬスイッチング素子が配置されている。基板64は、トリガ63の操作量に応じてモータ2に供給する電力量を調整することによって、スイッチング素子によるスイッチング動作を変更することによりモータ2の回転速度を制御可能に構成されている。
電池パック73は、図示せぬ二次電池を有し、ハンドル部72の下端に着脱可能に接続されている。二次電池の電力は制御部6およびモータ2に供給される。
アンビル5の詳細について説明する。図3~5に示されるように、大径部51は軸心Aと同心状の略円柱形状を有している。先端部80は、先端工具としてのソケット100(図9)を装着可能な正面視略正方形状を有している。詳細には、先端部80は、前後方向に延びる4つの略正方形状(図5)の平面部81と、隣接する2つの平面部81を接続する面取りされた4つの角部83とを有している。先端部80は軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称である。従って、4つの平面部81は軸心Aに関する90度の回転に関して対称に構成されている。つまり1つの平面部81を基準にとると、残る平面部81は、基準となる平面部81から軸心Aに関する90度、180度、270度の位置にそれぞれ設けられている。角部83は前後方向に延びている。
以下では、4つの平面部81のうち、図3の状態において最も上に位置する平面部81についてのみ説明をする。上記のように4つの平面部81は軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称であり、従って、その構造は同じであるため、残りの平面部81についての説明を省略する。
平面部81の後端には曲線端部82が形成されている。曲線端部82は、2つの角部83(図3に示される右側の角部83と左側の角部83)の間に設けられ、後方に窪んだ形状を有している。具体的には、曲線端部82は、左右方向に関する中心において最も後方に窪んだ略円弧形状を有している。曲線端部82は、連続でかつ滑らかな形状である。言い換えれば、曲線端部82の曲率半径は一定であってもよいし、連続的に変化していてもよい。
接続部90は、傾斜面部91と、4つの均一径面部92と、4つの第1曲面部93(凹部、第1凹部の一例)と、4つの第2曲面部94(凹部、第2凹部の一例)とを有している。接続部90は、軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称に構成されており、4つの均一径面部92と、4つの第1曲面部93と、4つの第2曲面部94とは、それぞれ、軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称となるように設けられている。以下では、図3において最も上に位置する、1つの第1曲面部93と、当該第1曲面部93に接続される1つの第2曲面部94および2つの均一径面部92とについて説明し、残る第1曲面部93と、第2曲面部94と均一径面部92との説明を省略する。
傾斜面部91は、その半径(軸心Aから傾斜面部91の外周面までの距離)が前方に向かって徐々に減少する略円柱形状を有している。傾斜面部91の後端部の半径は大径部51の半径に一致し、傾斜面部91の前端部の半径は均一径面部92の半径に一致する。傾斜面部91の後端は大径部51の前端に接続されている。傾斜面部91の前側は、均一径面部92の後端および第2曲面部94の後端に接続されている。
均一径面部92は、半径(軸心Aから均一径面部92の外周面までの距離)が一定であり、当該半径は、大径部51の半径より小さく、傾斜面部91の半径以下である。均一径面部92は、周方向に関して角部83と同じ位置に設けられ、その前端は角部83に接続されている。
第1曲面部93は、周方向において2つの均一径面部92の間に設けられている。第1曲面部93は、周方向において平面部81と同じ場所に設けられている。第1曲面部93の前端は曲線端部82に一致している。つまり、第1曲面部93の前端は曲線端部82に接している。
第1曲面部93は後方に窪んでいる。この点について詳細に説明する。図6は、平面部81と平行な平面であって、第1曲面部93を通る平面(図5のVI-VI線を通る平面)に沿ったアンビル5の断面図である。図6に示される断面において、第1曲面部93は、周方向(あるいは左右方向)に関して、均一径面部92の2つの断面の間に設けられ、上記均一径面部92の2つの断面における第1曲面部93との接続箇所X1よりも後方に窪んでいる。この断面において、第1曲面部93の曲率半径は一定でもよいし、連続的に変化していてもよい。
図3に示されるように、第2曲面部94は、後方に窪み、傾斜面部91、均一径面部92、第1曲面部93に囲まれた略扇形状を有している。詳細には、第2曲面部94の前端は、略円弧形状であり、第1曲面部93の後端に接続されている。第2曲面部94の後端は、略V字形状であり、当該V字形状の前端部近傍が均一径面部92と接続され、残る後方部分は、傾斜面部91の前端部に接続されている。
図7は、平面部81と平行な平面であって、図6の断面の上部であって第2曲面部94を通る平面(図5のVII-VII線を通る平面)に沿ったアンビル5の断面図である。図7に示される断面において、第2曲面部94は、周方向(あるいは左右方向)において第1曲面部93の2つの断面の間に設けられ、上記第1曲面部93の2つの断面における第2曲面部94との接続箇所X2よりも後方に窪んでいる。図7の断面において、第2曲面部94の曲率半径は一定でもよいし、連続的に変化していてもよい。尚、図7においても、第1曲面部93と2つの均一径面部92との関係は、図6において説明した関係と同じであり、第1曲面部93は、均一径面部92の2つの断面における第1曲面部93との接続箇所よりも後方に窪んでいる。この断面においても、第2曲面部94の曲率半径は一定でもよいし、連続的に変化していてもよい。
図8は、平面部81と平行な平面であって、図7の断面の上部であって第2曲面部94を通る平面に沿ったアンビル5の断面図である。図8に示される断面において、第2曲面部94は、周方向(あるいは左右方向)に関して傾斜面部91の2つの断面の間に位置し、上記傾斜面部91の2つの断面における第2曲面部94との接続箇所X3よりも後方に窪んでいる。
図9に示されるように、ソケット100には前孔100Aと後孔100Bとが形成されている。後孔100Bは背面視正方形状に形成されており、アンビル5の先端部80を受入可能である。ソケット100に設けられた図示せぬボールがアンビル5に係合することにより、ソケット100が離脱不能にアンビル5に装着される。前孔100Aは、被締付材であるボルトまたはナットを受入可能な六角形状を有している。
図10に示されるように、上記のアンビル5の平面部81、曲線端部82、第1曲面部93、及び、第2曲面部94は、第1エンドミル130および第2エンドミル131を用いて略円柱形状の金属部材55を切削することによって製造される。当該円柱形状の金属部材55には、傾斜面部91に相当する第1外周面部55Aと、均一径面部92に相当する第2外周面部55Bとが全周にわたって形成されている。
ここで、第1エンドミル130の先端は前後方向に延びる回転軸を有し、その直径が先端方向(後方向)に向けて徐々に細くなるテーパ面130Aを有している。また第2エンドミル131の先端も、先端方向に向けて徐々に細くなるテーパ面131Aを有している。但し、テーパ面131Aは、テーパ面130Aより先端方向に向けて緩やかに細くなっている。
アンビル5を製造する際には、まず、第1エンドミルによって金属部材55に形成された第2外周面部55Bをその前側から切削する。詳細には、まず、第1エンドミル130の上下方向の位置を一定にし、右から左にかけて第1エンドミル130を移動させ平面部81を形成する。この際に、エンドミルの切削方向(前後方向)の深さを曲線端部82を形成するように変化させる。即ち、金属部材55の左右方向中央部において切削方向の深さが最も深くなるように第1エンドミル130を移動させる。このように第1エンドミル130を移動させながら金属部材55を切削することによって、テーパ面130Aによって切削される第1曲面部93が形成される。つまり、上下方向および前後方向に平行な断面において、第1曲面部93は、第1エンドミル130のテーパ面130Aと平行になるような傾斜形状を有する。
次に、第2エンドミル131を用いて第2曲面部94を形成する。この際には、第2エンドミル131は、形成された第1曲面部93の上部から上側および第1外周面部55Aの左右方向中央部を切削する。この際に、第2エンドミル131が切削する切削方向の深さを第1曲面部93を形成したときよりも深くする。これにより第2曲面部94が形成される。即ち、上下方向および前後方向に平行な断面において、第2曲面部94は、第2エンドミル131のテーパ面131Aと一致する形状を有している。
次に、本発明の実施の形態によるインパクトレンチ1を用いた締付作業について説明する。
まず、アンビル5がソケット100の後孔100Bに挿入され、作業者がソケット100の前孔100Aにボルトなどの止具を挿入する。スピンドル41がモータ2によって回転されると、ボール42と、ハンマ46と、アンビル5とがスピンドル41とともに回転し、止具の締付作業が開始される。
締付作業が進むにつれてアンビル5への負荷が増加すると、ハンマ46はスプリング43の付勢力に抗して回転しながら後退する。このとき、ボール42は、溝41a内を後方に移動する。そして爪部47Bが羽根部52を乗り越えると、ハンマ46とアンビル5との噛み合いが解除され、ハンマ46がアンビル5から離脱する。その後、スプリング43に蓄えられた弾性エネルギーが解放されて、ハンマ46は、ボール42を介して、スピンドル41に対して相対回転しながら前方に移動する。それによってハンマ46の一方の爪部46Bとアンビルの一方の羽根部52とが衝突すると同時に、他方の爪部46Bと他方の羽根部52とが衝突して、ハンマ46とアンビル5とが噛み合う。これにより、羽根部52に打撃が与えられる。
爪部46Bと羽根部52との衝突後、ハンマ46はスプリング43の付勢力に抗して回転しながら後退する。そして、爪部46Bが羽根部52を乗り越えると、ハンマ46とアンビル5との噛み合いが解除され、ハンマ46がアンビル5から離脱する。その後、スプリング43に蓄えられた弾性エネルギーが開放されて、ハンマ46は前方に移動し、再び爪部46Bと羽根部52とが衝突し、ハンマ46及びスプリング43の回転力がアンビル5に伝達される。このように、ハンマ46からの回転打撃により、アンビル5は先端部80に装着されたソケット100とともに回転し、インパクトレンチ1はビスやボルト等の止具の締付作業を行う。
本実施の形態のアンビル5によれば、曲線端部82、および、曲線端部82と連続する第1曲面部93によって締付作業時にアンビル5に加わる応力の集中を減少させることができる。この点について図11(A)~12(C)を用いて説明する。図11(A)は、アンビル5の平面図であり、図11(B)は、図11(A)のXIB-XIB線に沿った断面図である。XIB-XIB線は、前後方向に対して反時計回りに45度傾いた直線であり、インパクトレンチ1の動作時において、アンビル5がねじられることにより平面部81の左側後端部P1に発生する応力(以下、ねじれ応力とする)の主応力方向と平行である。尚、アンビル5が回転方向R(図3)に回転する場合において、打撃動作時に平面部81に作用する垂直応力のうち、左側後端部P1周辺に作用する垂直打撃応力が最大である。説明の簡略化のため図11(A)、11(B)では第2曲面部94を省略している。ここで、垂直打撃応力は、主にソケット100が平面部81に衝突したときに、平面部81に作用する平面部81に垂直な力の成分によって発生する応力である。
図12(A)~12(C)は比較例1のアンビル205を示している。図12(A)に示されるようにアンビル205には、第1曲面部93の代わりに平坦面部205Aが設けられ、曲線端部82は設けられておらず、平面部の後端部は直線状である。図12(B)は、図12(A)のXIIB-XIIB線に沿った断面図である。XIB-BIB線は、前後方向に対して反時計回りに45度傾いた直線である。図12(C)は、図6と同様な面に沿ったアンビル205の断面図である。平坦面部205Aの断面は直線形状である。
アンビル205は、アンビル5と同様に金属部材55を第1エンドミル130を用いて切削することによって製造される。但し、平面部を形成する際に第1エンドミル130の切削方向の深さを一定にして、平面部の後端部を直線状にしている。このような切削作業によって、第1エンドミル130のテーパ面130Aにより平坦面部205Aが形成される。従って、前後方向および上下方向に平行な面(図10に対応する面)に沿った断面において、アンビル205の平坦面部205Aはテーパ面130Aと略一致する。つまり、当該断面において、平坦面部205Aの形状および長さは第1曲面部93に略等しい。比較例1におけるアンビル205は、上記に説明した点以外の形状はアンビル5と同じである。
図11(B)における第1曲面部93のXIB-XIB線方向(主応力方向)の長さL1は、図12(B)における平坦面部のXIIB-XIIB線方向(XIB-XIB線方向と同じ)の長さL2より長く、第1曲面部93の曲率半径は、平坦面部の曲率半径より大きい。これにより、アンビル5は、左側後端部P1に応力が集中するのをアンビル205よりも抑制することができる。
さらに、本実施の形態のアンビル5によれば、第2曲面部94が形成されているため、アンビル5がねじられたときに、図11のXIB-XIB線上のアンビル5を構成する金属材料の移動量が大きくなる。これにより、主応力方向に作用する力を逃がすことが可能になり、応力が集中するのを抑制することが可能になる。
上記の効果についてより詳細に説明する。図13~16は、比較例1~3(図13~15)のアンビルと本実施の形態(図16)のアンビル5におけるねじれ応力の分布を解析した結果を示している。当該解析においては、単純なねじりにより発生する応力を評価するため、アンビルの前端部を固定し、回転方向R(図3)にアンビルの後端部に100N・mのモーメントを与えている(以下、解析の条件とする)。図13~16に示す線は、上記の条件下で発生するねじれ応力の主応力方向の値が等しい点を結んで形成された等応力線である。また、図13~16に示される範囲は、アンビルにおける平面部を含む範囲を示している。
図13は、図12(A)、(B)に示す比較例1のアンビル205に関する解析結果を示している。図14は、第1曲面部93が形成されているが第2曲面部94が形成されていない比較例2のアンビル(図11は説明のために第2曲面部94を省略したものであるが、形状としては図11に表された形状と同じ)に関する解析結果を示している。図15は、第2曲面部94が形成されているが、第1曲面部93が形成されておらず代わりに比較例1の平坦面部205Aと同等の平坦面部が形成されている比較例3のアンビルの解析結果を示している。図16は、本実施の形態におけるアンビル5に関する解析結果を示している。尚、比較例2~3におけるアンビルは、上記に説明した点以外の形状はアンビル5と同じである。
図13に示されるように、領域Aにおいて最大応力253MPaのねじれ応力が発生した。領域Aは、平面部(実施の形態の平面部81に対応)近傍であって、図12(A)の左側後端部P1に対応する位置を含む領域であった。即ち、比較例1のアンビルにおいて領域Aは、ねじれ応力と、平面部(実施例の平面部81に対応)に作用する垂直打撃応力とが共に最大となるため、打撃作業においてアンビルが破損する起点となる可能性が最も高い。
図14に示されるように、領域Bにおいて最大応力240MPaのねじれ応力が発生した。領域Bは左側後端部P1近傍の領域であるが、その面積は領域Aより小さかった。また、最大応力240MPaは、比較例1の最大応力254MPaより低下していた。以上より、比較例2の解析結果は、第1曲面部93によりねじれ応力が集中するのが抑制されていることを示している。
図15に示されるように、領域C1において最大応力243MPaのねじれ応力が発生した。また、領域C2に発生したねじれ応力は、領域C1に発生したねじれ応力の次に大きい234MPaであった。領域C1は、図13、14の領域A、Bより前側かつ右側に位置していた。領域C2は左側後端部P1近傍の領域であるが、領域Bより小さく、発生するねじれ応力も領域A、Bにおける最大応力よりも低下していた。比較例3の解析結果は、第2曲面部94によりねじれ応力が集中するのが抑制されているとともに、ねじれ応力の最大値が発生する場所が、垂直打撃応力が発生する場所より右前方に移動することを示している。
図16に示されるように、領域D1において最大応力240MPaのねじれ応力が発生した。領域D2において領域D1に次いで大きい228MPaのねじれ応力が発生した。領域D1は、図13、14の領域A、Bより前側かつ右側に位置し、その面積も領域C1よりはるかに小さかった。領域D2はアンビルの付け根部分左側の領域を含んでいた。しかしながら、領域D2におけるねじれ応力は、領域A、B、C2に発生したねじれ応力より小さい値であった。
以上の解析結果から、本実施の形態のアンビル5に発生するねじれ応力の最大値は比較例1~3におけるねじれ応力の最大値より低いことが分かった。また、ねじれ応力が最大値となる領域は、垂直打撃応力が最大値となる領域と異なる領域に位置していた。
即ち本実施の形態のアンビル5によれば、ねじれ応力の最大値が小さく、垂直打撃応力が最大となる領域(概ね領域D2に含まれる)におけるねじれ応力が小さいため、当該領域における垂直打撃応力とねじれ応力との合計値を低下させることができる。つまり、応力が特定の箇所に集中するのを抑制することができる。これにより、アンビル5が破損する可能性を低下させることができる。
次に変形例のアンビル105について説明する。変形例のアンビル105の構成のうち上記の実施の形態におけるアンビル5と同じ構成については同一の参照番号を付し説明を省略する。
図17~19に示されるように変形例におけるアンビル105は、大径部51、一対の羽根部52、先端部180、大径部51と先端部180とを接続する接続部190とを有する。
先端部180は、大径部51の前端に設けられている。先端部180は、先端工具としてのソケット100(図9)に装着可能な正面視略正方形状を有している。詳細には、先端部180は、4つの略正方形状(図5)の平面部181と、4つの面取りされた角部183とを有している。先端部180は軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称である。従って、4つの平面部181は軸心A回りの90度の回転に関して対称に構成されている。2つの隣接する平面部181は角部183によって接続されている。角部183は前後方向に延びている。
以下では、平面部181のうち、図17の状態において最も上に位置している平面部181についてのみ説明する。上記のように4つの平面部181は軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称であり、従って、それぞれの構造は同じであるため、残りの平面部181についての説明を省略する。
平面部181の後端には曲線端部182が形成されている。曲線端部182は、後方に窪んだ凹部形状を有している。具体的には、曲線端部182は、2つの角部183(左上の角部183と右上の角部183)の間に設けられ、左右方向における中心である点PC(2つの角部183から等距離になる位置)で最も後方に窪んだ形状を有している。曲線端部182は、不連続に変化している。
接続部190は、傾斜面部191と、4つの均一径面部192と、4つの第1曲面部193A(凹部、第1凹部の一例)と、4つの第1曲面部193B(凹部、第1凹部の一例)と、4つの第2曲面部194(凹部、第2凹部の一例)とを有している。接続部190は、軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称に構成されており、4つの均一径面部192と、4つの第1曲面部193Aと、4つの第1曲面部193Bと、4つの第2曲面部194とは、それぞれ、軸心Aを中心にした90度毎の回転に関して対称となるように設けられている。以下では、図17において最も上に位置する第1曲面部193Aと第1曲面部193Bと、当該第1曲面部193A、193Bと接続される第2曲面部194および2つの均一径面部192とについてのみ説明し、残る第1曲面部193Aと、第1曲面部193Bと、第2曲面部194と、均一径面部192との説明を省略する。
傾斜面部191はその半径(軸心Aと傾斜面部191の外周面との距離)が前方に向かって徐々に減少する略円柱形状を有している。傾斜面部191の後端は大径部51の前端に接続されている。傾斜面部191の前側は、均一径面部192の後端および第2曲面部194の後端に接続されている。傾斜面部191は前方に向かうに従って軸心Aに向かって傾斜する形状である。
均一径面部192は、半径(軸心Aから均一径面部192の外周面までの距離)が一定であり、当該半径は、大径部51の半径より小さく、傾斜面部191の半径以下である。均一径面部192は周方向に関して角部183と同じ位置に設けられ、その前端部に角部183が接続されている。
第1曲面部193A、193Bは、左右方向(あるいは周方向)において2つの均一径面部192の間に設けられている。第1曲面部193Aと、第1曲面部193Bとは略三角形状を有しており、点PCを通り前後方向および上下方向に平行な平面に関して互いに対称である。第1曲面部193Aは第1曲面部193Bの右側に設けられており、第1曲面部193Aと第1曲面部193Bの略三角形状の頂点が点PCに一致している。
第1曲面部193A、193Bは、周方向において、平面部181と同じ場所に位置している。第1曲面部193A、193Bの前端は曲線端部182に一致している。つまり、第1曲面部193A、193Bの前端は曲線端部182に接ししている。
第1曲面部193A、193Bは後方に窪んでいる。この点について詳細を説明する。図20は、平面部181と同一の平面(図19のXX-XX線を通る平面)に沿ったアンビル105の断面図である。図20に示される断面において、第1曲面部193Aの右端部(あるいは周方向一端部)は、均一径面部192に接続され、第1曲面部193Bの左端部(周方向他端部)は、均一径面部192に接続されている。第1曲面部193A、193Bは、上記2つの均一径面部192における第1曲面部193A、193Bとの接続箇所X4よりも後方に窪んでいる。図20において、第1曲面部193Aと第1曲面部193Bとを1つの曲線とみたとき、当該曲線状の曲率半径は連続的に変化している。尚、当該曲率半径は連続に変化していてもよい。
図17に示されるように、第2曲面部194は、後方に窪み、傾斜面部191、第1曲面部193A、193Bに囲まれた略扇形状を有している。詳細には、第2曲面部194の後端は略円弧形状であり、傾斜面部191に接続されている。第2曲面部194の前端は略V字形状であり、V字形状の角部は点PCに一致し、残る部分は第1曲面部193A、193Bに接続されている。
図21は、平面部181と平行な平面であって、図20の断面の上部であって第1曲面部193A、193B、第2曲面部194を通る平面(図19のXXI-XXI線を通る平面)に沿った断面図である。図21に示される断面において、第2曲面部194は、周方向(あるいは左右方向)において、第1曲面部193A、193Bの間に位置し、第1曲面部193A、193Bより後方に窪んだ略円弧形状を有している。詳細には、第2曲面部194は、第1曲面部193A、193Bにおける第2曲面部194との接続箇所X5よりも後方に窪んでいる。第2曲面部194の曲率半径は連続的に変化している。尚、図21においても、第1曲面部193A、193Bは、均一径面部192における第1曲面部193A、193Bとの接続箇所よりも後方に窪んでいる。
尚、平面部181に平行な面であって図21の断面より上方の面に沿った断面においては、第2曲面部194は傾斜面部191と接続される。実施の形態における図8の断面と同様に、第2曲面部194は、周方向(あるいは左右方向)において傾斜面部91の2つの断面の間に位置し、上記傾斜面部191の2つの断面における第2曲面部194との接続箇所よりも後方に窪んでいる。
図10を用いて説明したアンビル5の製造方法と同様に、アンビル105は金属部材55を切削することにより形成される。ここで、傾斜面部191は金属部材55の第1外周面部55Aに対応し、均一径面部192は第2外周面部55Bに対応する。
第1曲面部193A、193Bの形成方法は、第1の実施の形態の第1曲面部93と同様に第1エンドミル130により形成される。但し、曲線端部182を形成するように金属部材55の左右方向中央部において切削方向の深さが最も深くなるように第1エンドミル130を移動させる。
第2曲面部194を形成する際には、第1曲面部193A、193Bの上部から上側および第1外周面部55Aの左右方向中央部を切削する。この際に、第1エンドミル130を第2曲面部194を形成したときの切削方向の深さよりも深くなるように第1曲面部193A、193Bを形成する。つまり、第2エンドミル131を用いず、第1エンドミル130のみを用いて第1曲面部193A、193Bおよび第2曲面部194を形成している。
図22は、アンビル105に発生するねじれ応力の分布について解析した結果を示している。解析の条件は図13~16と同じである。
図22に示されるように、領域E1において最大応力248MPaのねじれ応力が発生した。また、領域E2において領域E1に次いで大きい235MPaのねじれ応力が発生した。領域E1は、図13の領域Aより前側かつ右側にあり、垂直打撃応力の最大値が分布する領域Aと異なった位置にあり、その面積が領域Aより小さく、そのねじれ応力の値は領域Aの値より低下していた。領域E2はアンビルの付け根部分左側の領域(図11の左側後端部P1を含む領域に対応)を含んでいた。しかしながら、領域E2におけるねじれ応力は、領域Aに作用したねじれ応力より小さい値であった。
以上の解析結果より、変形例のアンビル105も本実施の形態のアンビル5と同様な効果を奏することが明らかである。
本発明による打撃工具は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、実施の形態においてアンビル5に第2曲面部94が形成されていなくとも良い。この場合には、図14の解析結果が示すようにアンビル5に第1曲面部93が形成されていれば、ねじれ応力を低下させることが可能である。
あるいは、アンビル5に第1曲面部93が形成されていなくともよい。この場合には、図14の解析結果が示すようにアンビル5に第2曲面部94が形成されていれば、ねじれ応力が低下し、ねじれによる最大応力が発生する箇所を打撃による最大応力が発生する箇所からずらすことが可能になる。
変形例においても第1曲面部193A、193B、第2曲面部194の少なくとも1つが形成されていなくともよい。
第1曲面部93、第2曲面部94に共通する構成として、第1曲面部93、第2曲面部94は、後方(アンビル5の先端部80から基端部である大径部51へ向かう軸心方向)に窪んでいることが挙げられる。より、詳細には、前後方向及び左右方向に延びる断面において、第1曲面部93および第2曲面部94はその外側の部材(第1曲面部93であれば均一径面部92、第2曲面部94であれば均一径面部92または傾斜面部91)との接続箇所よりも窪んだ形状を有している。つまり、接続部90は、後方(上記軸心方向)に窪んでいる曲面を有していればよい。言い換えれば、アンビル5は、平面部81に平行な断面において、周方向の内側に形成された面が、その外側に形成された面の少なくとも一部よりも窪んでいる構成であればよい。
図6~8における断面において、第1曲面部93、第2曲面部94の形状は略円弧形状であったが、これらの部材は後方に窪んだ曲線であれば略円弧形状でなくともよく、例えば、放物線形状であってもよい。
第2曲面部94は平面部81と接していなかったが、その一部が平面部81と接していてもよよい。
モータ2におけるロータ22の回転軸は、アンビル5における大径部51の軸心Aと一致していたが、当該回転軸と軸心Aとは前後方向あるいは左右方向にずれていても良い。
図10における断面において、第1曲面部93は第1エンドミル130のテーパ面130Aと略一致する形状であり、第2曲面部94は第2エンドミル131のテーパ面131Aに略一致する形状であったが、当該断面において、第1曲面部93、第2曲面部94の形状はこのような形状でなくとも良い。例えば、当該断面において、第1曲面部93、第2曲面部94は、後方に窪んだ略円弧形状などであってもよい。
1…インパクトレンチ、2…モータ、3…ギヤ機構、4…インパクト機構、5…アンビル、80…先端部、81…平面部、82…曲線端部、83…角部、90…接続部、91…傾斜面部、92…均一径面部、93…第1曲面部、94…第2曲面部

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容され回転可能なモータと、
    前記ハウジングに、軸心を中心にして回転可能に支持されたアンビルと、
    前記モータで発生した回転力を前記軸心を中心とした回転打撃力に変換し、前記回転打撃力を前記アンビルに作用させるインパクト機構とを有し、
    前記アンビルは、
    前記ハウジングに対して相対回転可能に設けられた基部と、
    先端工具を取付け可能であり平面部を備えた先端工具取付部と、
    前記基部と前記先端工具取付部とを一体に接続し、前記基部から前記先端工具取付部に向かって半径が徐々に減少し、前記先端工具取付部から前記基部に向かう後方に窪んだ凹部が形成された接続部とを有し、
    前記接続部は、前記凹部が形成された外周部を有し、
    前記平面部に平行で前記凹部を通過する平面に沿った断面において、前記凹部は、前記外周部において前記凹部と接続される箇所よりも前記先端工具取付部から前記基部に向かう前記後方に窪んでいることを特徴とする電動工具。
  2. 前記凹部は、前記平面部に接する位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記凹部は、前記平面部から離間する位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  4. 前記凹部は、前記平面部に接する位置に形成されている第1凹部と、前記平面部から離間する位置に形成されている第2凹部とを有することを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  5. 前記断面において、前記凹部は前記後方に窪んだ曲線形状を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電動工具。
  6. 前記断面において、前記凹部は前記後方に窪んだ円弧形状を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電動工具。
  7. 前記断面において、前記凹部は前記後方に窪んだ放物線形状を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電動工具。
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