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本出願は、2016年5月2日に出願された米国特許仮出願第62/330,522号明細書に基づく優先権を主張するものである。 本発明は、部分およびプロセスのシステムから成り、そのシステムは、植物材料、又は油を含む基材(本開示では、「植物材料」と一般的に称す)から、植物油、テルペノイド、オレオレジン、および/又は、樹脂(本開示では、「油」又は「植物油」と一般的に称す)を抽出するために用いられる。抽出する方法は、植物材料内に含まれる油が揮発し、植物材料から蒸気の状態で出ていくことが引き起こされるように、加熱されたガス、および/又は、特定の温度に加熱された表面に、植物材料を接触させる段階を含む。蒸気は次に、油成分の完全性を保存および保護するような方式で、収集溶剤を用いて凝縮され収集される。システムで用いられる収集溶剤は、エタノール又はエタノールと水との混合物であるのが好ましいが、水、クロロホルム、又は多数の他の適切な有機又は無機溶剤が、望まれる結果を得るために用いられてよい。収集溶剤から捕集された植物油を分離する方法は、システムの最終生成物として、実質的に精製された植物油抽出が得られる方法に含まれている。
非限定的な例として、本発明を用いて処理され得る多くの種類の植物材料のうちのいくつかとして、カンナビス・サティヴァ、カンナビス・インディカ、カンナビス・ルデラリス、カンナビスの様々な種または科を交雑したものとして一般的に分類され得る、ヘンプ又はカンナビスの様々な形態、又は、1又は複数の種類のカンナビス、および/又は、他の植物材料の混合物が挙げられてよい。処理される植物材料としてカンナビスが選択される場合、抽出される好ましい油には、カンナビジオール(CBD)、カンナビディバリン(CBDV)、(デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール)(THC)、デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール、カンナビクロメン、化学的に変換されたカンナビノイドまたは任意の他のカンナビノイドの様々な化学形態が含まれ得る。カンナビスから抽出され得る他の貴重なテルペノイド油には、リナロール、カリオフィレン、ミルセン、リモネン、フムレン、ピネンの様々な化学形態が含まれ得る。植物材料に接触する、加熱されたガス、および/又は、加熱された表面の温度を操作し、連続する抽出サイクルを完了することにより、様々な植物油を実質的に精製された分画へ単離することが可能である。単回抽出サイクルにおいて、様々な植物油を抽出するために、より幅広い温度範囲を利用することも可能である。任意の植物材料は、本発明によって処理され得て、抽出される油として、任意の植物油が標的にされ得ることに留意すべきである。
本発明の実施形態が、植物材料から油を抽出するためのシステムを提供する。ガス移動デバイスがシステムを通してガスストリームを行き渡らせるよう動作可能であって、ガスストリームは、蒸気、固体、又は、液体の液滴が内部に混入している又はしていない状態の、空気又はガスのストリームである。抽出室が、ガスストリームが抽出室を通るよう方向付けられるように、ガス移動デバイスと連通しており、揮発油が抽出油としてガスストリーム内に配されるように、抽出室は少なくとも一部の油を植物材料から揮発させるよう動作可能である。収集室が、ガスストリームが収集室を流れるように抽出室と連通しており、収集室は、ガスストリームから少なくとも一部の抽出油を収集するよう動作可能である収集溶剤を有する。液体コレクタは、少なくとも一部の収集溶剤および抽出油を収集するための収集室と流体連通する。
いくつかのバージョンは、ガスストリームが当該ヒータを通って流れ、ガスストリームが加熱されるように配される、ヒータを含む。受入エリア、加熱されたガスストリームが抽出室を流れる際に油の一部を揮発させる加熱されたガスストリームによって油の一部を揮発するよう動作可能な抽出室を通るよう、加熱されたガスストリームが方向付けられるように抽出室がヒータと連通する状態で、抽出される油の揮発を引き起こすのに十分な温度まで、ヒータはガスストリームを加熱するよう動作可能であってよい。抽出室は、ガスフローは揮発室の上端に激突し、揮発室を出ていく前に、向きを逆にするように、上向きの流入チューブと、当該流入チューブの下に配された出口とを有する揮発室を含んでよい。抽出室は、ノズルを有する修正された噴霧乾燥器であってよく、混入された植物材料を有する加熱されたガスストリームはノズルを通って導入される。いくつかの例において、当該ヒータの出口、又は抽出室内において、華氏290~430度(摂氏143.333~221.111度)の温度範囲までガスストリームを加熱するよう、ヒータは動作可能である。特定の例において、ヒータはガスストリームを、少なくとも華氏290度(摂氏143.333度)の温度まで加熱するよう、ヒータは動作可能である。ヒータは、水蒸気を熱交換器に提供する水蒸気生成器を有するチューブ・イン・シェル熱交換器、又は電気ヒータであってよい。
いくつかのバージョンにおいては、抽出室は、少なくとも1つの加熱された表面を有する揮発室であり、油の一部は、加熱された表面に接触する植物材料によって揮発される。特定の例において、少なくとも1つの加熱された表面は、華氏290~430度(摂氏143.333~221.111度)の温度範囲である。いくつかの例において、少なくとも1つの加熱された表面は、少なくとも華氏290度(摂氏143.333度)の温度である。抽出室は接線入口を有してよい。
いくつかのバージョンにおいては、抽出室は入口および出口を有するフラッシュ乾燥揮発室を含み、ガスストリームが上向きに流れ、そのガスストリームによって混入された植物材料が上向きに運ばれるように、当該出口は入口の上にある。当該入口はノズルであってよい。
いくつかの実施形態において、抽出室は接線入口を有する揮発室を含む。
いくつかのバージョンにおいては、抽出室は植物材料の凝集を破壊する要素を含む。そのような要素の例としては、ボール、ビーズ、および回転要素が挙げられる。
いくつかの実施形態において、抽出室は、絶縁されたおよび/又は加熱されたシェルを含む。
特定のバージョンにおいて、抽出室は複数の揮発室を直列におよび/又は並列に含んでよい。
抽出室のいくつかのバージョンは抽出用の植物材料を受け取る受入エリアを有してよい。
特定の実施形態は更に、ガスストリームが、抽出室の少なくとも一部を形成している植物材料混入ゾーンを流れるように、ガスストリーム・ムーバと連通する植物材料混入ゾーンを含んでよい。植物材料を植物材料混入ゾーンに導入するよう動作可能な、植物材料および植物材料分割デバイスを保持するためのホッパがまた、含まれてよい。植物材料分割デバイスの例としては、オーガスクリュー、回転バルブ、および回転エアロックバルブが挙げられる。
いくつかの実施形態において、収集室は、抽出油の少なくとも一部が収集溶剤液滴に溶解する、および、収集溶剤液滴の少なくとも一部が液体コレクタに流れるように、収集溶剤の液滴をガスストリームに噴霧するよう動作可能な、少なくとも1つの収集溶剤噴霧器を有する。少なくとも1つの収集溶剤噴霧器は、複数の収集溶剤噴霧器であってよく、収集溶剤液滴は一般的に、1ミクロンより大きく、300ミクロン未満の直径を有してよい。収集室の内部には、充填材料が収集溶剤で湿潤された状態で充填材料が配されてよい。
いくつかの実施形態において、システムは、収集室と連通する二次液体分離器を含む。
特定の実施形態において、システムは、加熱されたガスストリームが冷却室を流れるように、抽出室と連通する冷却室を含み、冷却室は、抽出油の少なくとも一部が液化して液滴となってガスストリーム内に混入するように、抽出油の揮発温度又はそれより低い温度まで、加熱されたガスストリームを冷却するよう動作可能である。収集室は、冷却室の下流にある。冷却室は、収集溶剤が加熱されたガスストリームを、油の凝縮温度又はそれより低い温度まで急激に冷却するように、加熱されたガスストリームに収集溶剤を噴霧するよう動作可能な高圧噴霧器を有する噴霧冷却室であってよい。噴霧された収集溶剤は液体コレクタからの収集溶剤および抽出油であってよく、システムは更に、液体コレクタから高圧噴霧器に収集溶剤および抽出油を汲み上げるよう動作可能なポンプを含んでよい。代替的に、噴霧された収集溶剤は実質的に精製された収集溶剤である。収集溶剤クーラは、高圧噴霧器用の収集溶剤を冷却するために提供されてよい。
特定の実施形態において、抽出室の内部表面、および抽出室の下流および収集室および/又は冷却室の上流のシステムの部分は、当該内部表面に揮発油が凝縮することを防止するのに十分な温度に維持される。いくつかの例において、凝縮を防止するために十分な温度は、華氏290~430度(摂氏143.333~221.111度)の範囲である。
いくつかの実施形態は、抽出室と連通するガスストリーム・クーラを含む。ガスストリーム・クーラはチューブ・イン・シェル熱交換器であってよい。いくつかの実施形態は、ガスストリームを受け取るように、冷却室又は抽出室と連通する凝集室を含み、当該凝集室はガスストリームにおける液滴の大きさを大きくする。凝集室の直径は、ガスストリームが凝集室で減速するよう、凝集室の上流の経路の直径より大きくてよい。凝集室は、収集溶剤蒸気を凝集室に導入するよう動作可能な、少なくとも1つの収集溶剤蒸気インジェクタを含んでよい。代替的に又は追加的に、凝集室は、加熱されたガスストリームと混合する、冷却ガスのフローを有してよい。少なくとも1つの収集溶剤蒸気インジェクタに分離システムが収集溶剤蒸気を提供している状態で、一般的に精製された収集溶剤および一般的に精製された油を提供するように、油/溶剤分離システムが、抽出油から収集溶剤を一般的に分離するために提供されてよい。
いくつかの実施形態において、抽出室の下流に配される経路又は室は、収集溶剤の凝縮温度未満の温度の内部表面を有し、それにより、ガスストリームに混入した収集溶剤蒸気が内部表面に凝縮し、溶剤液を形成し、溶剤液は、蓄積された油と、溶解した油を含む収集溶剤とを内部表面から洗浄し、その組み合わされた液体は液体コレクタに流れる。特定の例において、凝縮温度未満の温度は、およそ華氏85~145度(摂氏29.444~62.778度)の範囲にある。いくつかの例において、抽出室の内部表面は、内部表面に揮発油が凝縮することを防止するのに十分な温度まで加熱される。
いくつかの実施形態は、一般的に精製された収集溶剤、および一般的に精製された油を提供するように、収集溶剤を抽出油から一般的に分離するように動作可能な油/溶剤分離システムを含む。分離システムは、蒸発デバイスを含んでよく、また、蒸発デバイスから溶剤蒸気を凝縮させる凝縮器を含んでもよい。
いくつかの実施形態は、抽出室と連通し、抽出室の下流の植物材料分離デバイス含んでよく、植物材料分離デバイスは、ガスストリームに混入した植物材料の少なくとも一部を、ガスストリームから分離するよう動作可能である。植物材料分離デバイスはサイクロン分離器又は遠心分離器であってよく、および/又は、当該分離器は、加熱された出口を有し、および/又は、当該分離器は、蒸気を排気するために、加熱された逆流を有する。植物材料分離デバイスはまた、二次ガスストリームを二次混入ゾーンに行き渡らせるよう動作可能な、二次混入ゾーン、および二次ガスストリーム・ムーバを含んでよい。植物材料分離デバイスは、植物材料の分離された部分を、二次混入ゾーンに提供する。二次植物材料分離器は、二次混入ゾーンと連通してよい。いくつかの例において、二次ガスストリームは、植物材料分離デバイスを流れるガスストリームの温度未満の温度を有する。ガスストリーム・フィルタは、植物材料分離デバイスと連通してよい。
いくつかの実施形態は、ガスストリームから収集溶剤の少なくとも一部を分離するための収集溶剤分離デバイスを含む。
特定の実施形態は、大気圧力より低い内部圧力を維持してシステムから外部への漏れを防止するように、システムからガスを取り除くよう動作可能なガスポンプを含む。
いくつかの例において、収集溶剤は、非毒性、食品グレードの溶剤、エチルアルコールと水の混合物、有機エチルアルコールと水の混合物、又は、少なくとも40%のエチルアルコールを含む溶剤である。更なる例においては、収集溶剤は、エタノール、エタノールと水との混合物、水、クロロホルム、又は、有機溶剤又は無機溶剤である。
いくつかの実施形態において、収集溶剤および抽出油の少なくとも一部は、収集室に再循環される。
特定の実施形態において、植物材料は、生の植物の部分、又は部分的に処理された植物の部分であり、抽出油はテルペノイドを含む。
特定の実施形態において、システムは、実質的に閉ループシステムである。
いくつかのバージョンにおいて、液体コレクタは、少なくとも収集室と流体的に連通する、サンプである。
特定の実施形態において、植物材料は、生の植物の部分、又は部分的に処理された植物の部分であり、システムは、1又は複数の具体的な樹液、樹脂、オレオレジン、脂質、テルペノイド、又はそうでなければ、処理中の植物材料内の揮発可能な成分を抽出している。
いくつかの実施形態において、ガスストリームは、空気、不活性ガス、還元性ガス、およびそれらの混合物、のなかから選択されたガスである。
ガスストリーム・ムーバは、ブロワであってよい。
本発明はまた、本明細書に説明される、抽出油を提供するどの装置の使用も含む。
いくつかのバージョンにおいて、ガス移動デバイスは収集室の一部である。
いくつかの実施形態において、ヒータおよび/又は植物材料分離器および/又はガスストリーム・フィルタ49および/又は抽出室は、絶縁される、および/又は加熱される。
本発明は、植物材料から油を抽出するための方法を含む。本明細書に説明されるどのシステムが用いられてもよい。植物材料が抽出室に提供されて油が植物材料から揮発し、油はガスストリーム内に抽出される。ガスストリームは、油の少なくとも一部が収集溶剤に捕集されるように、収集溶剤と接触する。油および収集溶剤の少なくとも一部が、ガスストリームから収集される。いくつかのバージョンにおいては、植物材料は加熱されたガスストリームに暴露され、ガスストリームは、油が揮発して植物材料から抽出されることを引き起こすのに十分な温度まで加熱される。
方法のいくつかのバージョンにおいて、接触する段階、および収集する段階は、ガスストリーム内の油の少なくとも一部が収集溶剤によって捕集され、当該収集溶剤の少なくとも一部は収集室に流れるように、ガスストリームの少なくとも一部を収集室に流す段階と、ガスストリームの少なくとも一部に収集溶剤を噴霧する段階とを含む。
システム又は方法のいくつかのバージョンにおいて、植物材料はカンナビスの1又は複数の種類である。いくつかのバージョンにおいては、抽出油は、カンナビジオール(CBD)、カンナビディバリン(CBDV)、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール、カンナビクロメン、化学的に変換されたカンナビノイド、又は他のカンナビノイド、のうちの1又は複数を含む。
システム又は方法のいくつかのバージョンにおいて、抽出室は、およそ華氏315度(摂氏157.222度)の温度で動作する。
システム又は方法のいくつかのバージョンにおいて、抽出室は、およそ華氏356度(摂氏180.000度)の温度で動作する。
システム又は方法のいくつかのバージョンにおいて、抽出室は、およそ華氏428度(摂氏220.000度)の温度で動作する。
更なる実施形態および選択肢が、本開示全体にわたり説明される。
図1は、本発明の実施形態の主要システム部分の概略図を示す。以下に挙げるものを内包する経路および室を含む実質的な閉回路を含むシステムが提供される。移動する一次ガスストリーム1(本開示では、「一次ガスストリーム」又は「一次ガスフロー」と一般的に称す)、一次ガスストリーム・ヒータ2、熱源を一次ガスストリーム・ヒータ2に提供する水蒸気生成器3、基材ホッパ4を含む植物材料又は油、植物材料分割デバイス5、一次植物材料混入ゾーン6、植物材料揮発室7、一次植物材料分離デバイス8、任意選択的に加熱され分離された植物材料の出口44、ガスストリーム・フィルタ49、一次ガスストリームを冷却収集溶剤噴霧10に接触させるための冷却および凝縮部9、溶剤噴霧クーラ11、ガスストリーム・クーラ50、システムの様々な部分に圧縮された収集溶剤を提供する一次ポンプ12、収集溶剤を貯め、ガスストリームから収集溶剤を分離するサンプエリア13、凝集室14、収集溶剤蒸気/水蒸気導入方法15、一次ガスストリームを収集溶剤17の圧縮された噴霧に接触させるための収集室16、一次ガスストリーム1から収集溶剤噴霧の一部を取り除く分離デバイス又は分離室18、一次ガスストリーム・ムーバ19、収集溶剤液滴分離デバイス20、一次ガスストリーム防曇/精製デバイス21、収集溶剤凝縮器22、収集溶剤凝縮器から大気へガスを通す流出専用チェックバルブ23、システムからある分量のガスを取り除くことが可能な空気ポンプ24、二次ガスストリーム25(本開示では、「二次ガスストリーム」又は「二次ガスフロー」と一般的に称す)、二次ガスストリーム・ムーバ26、二次植物材料混入ゾーン27、二次植物材料分離デバイス28、処理された植物材料の収集容器29、植物材料収集容器29を介して、システムに大気又は置換ガスを流入させる流入専用チェックバルブ30、薄膜エバポレータ31又は同様の急速蒸発デバイス、および植物油抽出/最終生成物収集容器32である。所望の用途によって、これらの構成要素又は部分のうちのいずれも、システム内で直列に又は並列に、1又は複数回複製されてよく、又は、異なる効果を得るために完全に取り除かれてもよい。システム内の構成要素の順番はまた、異なる効果を得るために修正されてよい。
一次ガスストリーム1は、一次ガスストリーム・ムーバ19によってシステムに行き渡る。一次ガスストリームは、大気と、窒素(ただし、これに限定されない)等の不活性ガスと、CO2(ただし、これに限定されない)等の還元性ガス、又は任意の他の適切なガス若しくは混合物等から成ってよい。一次ガスストリーム・ムーバ19は、渦流ブロワ、ターボブロワ、圧力ブロワ、又は他の形式の遠心ブロワであるのが好ましいが、一次ガスストリーム・ムーバは、ガスを移動させることが可能な任意のメカニズム又は方法から成ってよい。ガスストリームは、異なる用途又は効果に必要とされる気圧に対して、高い、低い、又は等しい圧力に維持されてよい。一次ガスストリームがシステム内を移動する際、一次ガスストリーム・ヒータ2を通過する。一次ガスストリーム・ヒータは、水蒸気生成器3システムによって提供される特定の圧力および温度の飽和水蒸気の状態で熱を受け取るチューブ・イン・シェル熱交換器であるのが好ましいが、乾燥水蒸気、加熱されたガス、又は熱交換の他の形態が、高温油又は加熱された流体が熱交換器を通じて汲み上げられる熱流体システムを用いる段階(ただし、これに限定されない)を含んで、用いられてよい。水蒸気、ガス、又は流体によって駆動される他の形態の熱交換器がまた、用途に必要なように用いられてよい。代替的に、一次ガスストリーム・ヒータは、スター結線される加熱コイル設計(ただし、これに限定されない)を含む、ガスストリームを加熱する様々な設計の電気式加熱素子を用いてよい。一次ガスストリームが一次ガスストリーム・ヒータ2を通過する際、一次ガスストリームは、植物材料の中に存在する複数の植物油成分のうちの1つ又は複数を揮発するのに適切な温度まで加熱される。
加熱された後、一次ガスストリーム1はシステムの一次植物材料混入部6を通過する。植物材料の供給は、システムのホッパ部4に位置されている。ある分量の植物材料が、オーガスクリュー、回転バルブ、回転エアロックバルブ、又は任意の他の適切な分配メカニズム5を介して、一次植物材料混入部6に導入される。植物材料は、細断された又は粉末の状態でシステムに導入されるのが好ましいが、異なる用途において最も好ましい状態に応じて、他の稠度(consistency)が用いられてもよい。植物材料は理想的又は適切な稠度まで砕かれてよく、又は、PCT/IB2014/002383(ただしこれに限定されない)に説明されるように、一体化グラインダがホッパ4、分割デバイス5、又は混入部6システムに組み込まれてよい。非限定的な例として、本発明を用いて処理され得る多くの種類の植物材料のうちのいくつかとして、カンナビス・サティヴァ、カンナビス・インディカ、カンナビス・ルデラリス、カンナビスの様々な種または科を交雑したものとして一般的に分類され得る、ヘンプ又はカンナビスの様々な形態、又は、1又は複数の種類のカンナビス、および/又は、他の植物材料の混合物が挙げられてよい。任意の植物材料は、本発明によって処理され得て、抽出される油として、任意の植物油が標的にされ得ることに留意すべきである。
植物材料が一次混入部6に導入される際、植物材料は加熱された一次ガスストリーム1に混入する。混入された植物材料は、一次ガスストリームと共に、直列に又は並列に配置された1又は複数の揮発室7に進む。一次混入ゾーン、および、1つまたは複数の揮発室は共に抽出室を定めてもよく、いくつかの実施形態において、互いに統合してもよい。いくつかの方法が、揮発室内における植物材料の揮発を実現するべく用いられてよく、本発明は、いかなる具体的な揮発の方法に限定されるものではない。植物材料を揮発させるのに好ましいやり方は空気式フラッシュ乾燥の形態を用いることだが、噴霧乾燥、回転乾燥、空気リング乾燥、撹拌器付の回転乾燥器、分類器付の乾燥器、撹拌器付の乾燥器、層乾燥、本開示の図又は文中において提案されている揮発方法のどれでも、又は、植物材料を揮発させるのに適切な任意の他の方法を適合することが用いられてよい。これらの方法のそれぞれは、乾燥食品、医薬品、および工業材料の当業者には公知のことであろうが、本発明におけるこれらの方法の用い方は独自のものである。揮発室7のいくつかの実施形態の詳細図が図3、4、5、6、7、8aおよび8bに示され、本開示の以下の部分においてより詳細に説明されるだろう。
揮発室7のいくつかのバージョンの内部では、一次ガスストリームによって揮発室内において維持されている温度付近、又はそれより低い温度で揮発する特定の植物油の急速な揮発を起こすために、加熱された一次ガスストリームに暴露されながら、植物材料は撹拌および循環される。他の複数の実施形態において、植物材料は揮発室内において加熱された表面と強制的に接触させられる。ヒータ2を出たガスストリームの温度は、揮発室を所望の温度に維持するために調整されてよく、ヒータ2から揮発室7までガスストリームが進む際のいかなる温度損失に対処するためにも調整されてよい。本開示の他の部分でより詳細に説明されるように、いくつかの実施形態において、揮発室を直接加熱することも可能である。殆どの実施形態において、揮発室内を特定の温度にすることを目標とする段階は、そのような温度付近又はそれより低い温度で揮発する植物油化合物を揮発させるだろう。別々の油化合物を単離するために、複数の抽出サイクルにわたって上昇する温度において植物材料を連続的に処理する方法は、具体的な油、又は具体的なグループの油を分別単離するために用いられてよい。代替的に、単回抽出サイクル内で様々な目標植物油を揮発するために、十分に高い温度が選択されてよい。そのような方法は当業者によって良く理解されるだろう。いくつかの用途において、十分な揮発機能が一次植物材料分離器8において得られるのであれば、システムから専用の揮発室を取り除くことが好ましい場合がある。これは、以下の部分においてより詳細に説明されるだろう。
処理される植物材料としてカンナビスが選択される場合、揮発される好ましい油には、カンナビジオール(CBD)、カンナビディバリン(CBDV)、(デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール)(THC)、デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール、カンナビクロメン、化学的に変換されたカンナビノイドまたは任意の他のカンナビノイドの様々な化学形態が含まれ得る。カンナビスから抽出され得る他の貴重なテルペノイド油には、リナロール、カリオフィレン、ミルセン、リモネン、フムレン、ピネンの様々な化学形態が含まれ得る。揮発室内において、植物材料に接触する、ガスストリームおよび/又は加熱された表面の温度を操作し、連続する抽出サイクルを完了することによって、様々な植物油を実質的に精製された分画に単離することが可能である。代替的に、単回抽出サイクルにおいて、様々な植物油を抽出するために、揮発室の中のより幅広い温度範囲を利用することが可能である。非限定的な例として、以下の揮発室温度はカンナビスから様々な種類の油を抽出するために用いられてよい。例えば、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノールの抽出を目標とするなら、揮発室内の温度は華氏315度付近に維持されるべきである。殆ど精製された形態のカンナビジオールを目標とするなら、まず、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノールを植物材料から取り除くべく、第1抽出サイクルにおいて、温度は華氏315度付近に維持されるべきである。次に、残留カンナビジオールを取り除くために、植物材料は華氏356度付近の温度において再度処理されるべきである。単回抽出サイクルにおいてデルタ-9-テトラヒドロカンナビノールおよびカンナビジオールの両方の抽出を目標とするなら、揮発室内の温度は、同一のサイクルにおいてデルタ-9-テトラヒドロカンナビノールおよびカンナビジオールの両方を揮発するために華氏356度付近に維持されるべきである。テトラヒドロカンナビバリンの揮発温度よりも低い揮発温度で、テトラヒドロカンナビバリンおよび全てのカンナビノイドの抽出を目標とするなら、揮発室の温度は華氏428度付近に維持されるべきである。異なる温度又は連続する抽出サイクルの他の組み合わせが、他の油化合物を目標とするために用いられてよい。温度および温度範囲についての更なる説明が、本開示の以下の部分で示される。
揮発室7内で循環した後、処理された植物材料および揮発された植物油は、一次ガスストリームと共に一次植物材料分離器8に進んでよい。当該油は、抽出油と呼ばれてよい。一次植物材料分離器8の実施形態の詳細図は、図9に示され、本開示の以下の部分において、より詳細に説明される。処理された植物材料の分離器8はサイクロン分離器又は遠心分離器であることが好ましいが、同一又は同様の結果の実現のために他の遠心分離方法又は非遠心分離方法が用いられてよい。一次植物材料分離器8は、揮発された植物油を含む一次ガスストリームから処理された植物材料を分離する。分離された植物材料は、一次植物材料分離器の下部を通って出てきて、一方、一次ガスストリームが、揮発油と共に、一次分離器の上部を通って、混入された植物材料を実質的に含まない状態で出てくる。分離された植物材料の出口および一次ガスストリームの出口の位置は、一次植物材料分離器の設計要求に応じて、配置において上下反転又は変化してもよいことに留意すべきである。出口配置の変更は、本発明の範囲外として解釈されるべきではない。
一次植物材料分離器8から出てくる分離された処理された植物材料は、二次混入ゾーン27の二次ガスストリーム25に任意選択的に混入されてよく、又は、簡潔に収集容器29と連通してよい。二次ガスストリーム25は、二次ガスストリーム・ムーバ26によって行き渡り、二次ガスストリーム・ムーバ26は好ましくは遠心ブロワである。しかしながら、二次ガスストリームを行き渡らせる任意の他の方法が用いられてよい。処理された植物材料を冷却し、これ以上の揮発または焦げ付きの発生を防止するために、二次ガスストリームは、好ましくは植物油の揮発温度よりも低い温度で維持される。処理された植物材料は二次ガスストリームと共に二次植物材料分離器28に進む。二次分離器28は、好ましくはサイクロン分離器又は遠心分離器(ただし、これに限定されない)であって、二次ガスストリームから処理された植物材料を分離する。しかしながら、処理された植物材料の一部又は全部を分離可能ないかなる方法も用いられてよい。処理された植物材料は二次分離器の下部を通って出てきて、処理された植物材料の収集容器29に集められる。二次ガスストリームは、二次分離器28の上部を通って混入された植物材料を実質的に含まない状態で出てきて、二次ガスストリームループ25を通って再循環を続ける。店舗用掃除機によく採用されている方法等の他の形態の植物材料分離および収集が用いられてよい。代替的に、処理された植物材料を、重力の結果として落下させる、又はオーガスクリュー若しくは他の機械的デバイスによって一次植物材料分離器8の下部から容器又は処分エリアまで機械的に行き渡らせるという簡潔な方法は、二次ガスストリーム25に必要なもの、および二次ガスストリーム・システムに必要とされる部分を避ける為に用いられてよい。そのような代替形態が用いられる場合、エアロックバルブ、フラッパバルブ、又は外部の大気から一次植物材料分離器を単離するための他の方法を提供するいくつかの用途においてであることが好ましい場合がある。一次植物材料分離器8を配置するための一つの可能な方法が図2に示されるが、他の方法もまた用いられてよい。
一次分離器8の上部から出てくる一次ガスストリーム1および揮発油は、ガスストリーム・フィルタ49を任意選択的に通過してよい。ガスストリーム・フィルタ49は、一次植物材料分離器によって捕集されなかったガスストリームから任意の又は殆どの残留微細粒子も取り除くよう、好ましくは設計されている。ガスストリーム・フィルタ49は、加熱されたガスストリームの温度に耐えるのに適した材料から好ましくは構成される。そのような材料は、ただし、これに限定されないが、ファイバーガラスフィルタ又は濾過器、ステンレススチール又は金属フィルタ若しくは濾過器、焼結金属又はガラス繊維、セラミックフィルタ、又は任意の他の適切な材料から構成されるフィルタを含んでよい。
ガスストリーム・フィルタ49から出てきた後、一次ガスストリーム1および混入した揮発油は、図示されるような冷却噴霧部9の形態をとってよい冷却室9に進む。ガスストリーム・フィルタ49を含まない実施形態において、一次植物材料分離器8から出た後、一次ガスストリームおよび混入した揮発油は冷却噴霧部9に進んでよい。冷却噴霧部9の内部では、一次ガスストリーム1および混入した揮発油は、1又は複数の噴霧器から放出される収集溶剤の冷却噴霧10と接触している。冷却噴霧10は、収集溶剤を様々な噴霧器およびシステムの他のエリアにわたって移動させる一次ポンプ12によって供給される。図1に示されるように、一次ポンプ13はサンプエリア13から収集溶剤を引き込むが、他の複数の実施形態においては、一次ポンプ12は収集溶剤を他のエリア又は他の溶剤貯留器から引き込んでよい。いくつかの実施形態において、貯留器から、又は実質的に精製された収集溶剤の他の供給源から引き込む専用ポンプによって、冷却噴霧が代わって供給されることが好ましい。そのような実施形態の一例が図2に示され、そのような実施形態の更なる説明が、本開示の蒸発デバイス31を説明する部分に含まれている。
収集溶剤は収集溶剤クーラ11によって任意選択的に冷却されてよい。収集溶剤クーラ11は、冷却噴霧部9に到達する前は収集溶剤のみを冷却するようシステム内に配置されてよく、又は、システムのどの部分にも進んでいる収集溶剤噴霧が冷却されるよう一次ポンプ12の前又は後に配置されてよい。収集溶剤クーラ11は、液冷式チューブ・イン・シェル熱交換器又はプレート熱交換器として好ましくは設計されるが、空冷式の設計又は任意の他の適切な熱交換デバイスが用いられてもよい。収集溶剤クーラ11は、あらゆる種類の流体又はガスによって冷却されてよい。冷却の供給は、空冷式又は液冷式の熱交換デバイスを通して汲み上げられた液体又はガス、水道水の供給、又は任意の他の適切な方法であってよい。いくつかの実施形態において、収集溶剤システムに十分な冷却を提供することにより、冷却部9に提供するよう要求されている冷却に加えて、システム全体の冷却および温度調整を提供することが可能となることは留意すべきである。潜在的な熱交換器の設計に関しては、本明細書中のガスストリーム・クーラ50および蒸発デバイス31凝縮器を説明する部分において更に説明されるだろう。収集溶剤クーラ11、ガスストリーム・クーラ50、溶剤回収デバイス22、および蒸発デバイス31凝縮器に用いられている設計および冷却方法は、異なる実施形態および用途における要求に応じて各クーラ又は凝縮器デバイスが機能するために必要なように、交換可能に用いられてよい。
冷却噴霧部9内の冷却噴霧10に接触すると、一次ガスストリームは冷却され、一次ガスストリーム内の揮発油は凝縮を開始する。ガスストリームおよび冷却噴霧溶剤のシステムおよび流量は、揮発油の大部分が冷却噴霧液滴の表面に直接凝縮するよう設計されることが好ましく、冷却噴霧液滴の表面において、揮発油の大部分が収集溶剤内に直接捕集され、直接又はシステムの他の構成要素を通して排出され、システムのサンプエリア13に達する。液滴に凝縮しない油の多く又は全ては、ガスストリーム内に凝縮し、小さくかつ微小な油滴の霧になり、それが冷却部9から出て、一次ガスストリーム1内に混入する。ガスストリーム冷却および油蒸気凝縮方法として、冷却噴霧10を用いることが好ましいが、一次ガスストリームを冷却コイルに接触させる段階、一次ガスストリームにチューブ・イン・シェル熱交換器内を通らせる段階、又は、冷却ガスを一次ガスストリームに直接導入する段階(ただし、これに限定されない)を含む、他の方法が用いられてもよい。そのように、要素10は、これらの構成要素のいずれか、又は1よりも多いそのような構成要素を表してよい。
冷却噴霧部9を出ると、一次ガスストリームは任意選択的にガスストリーム・クーラ50を通過してよい。ガスストリーム・クーラ50は、ガスストリーム、混入する油滴、および収集溶剤および捕集された植物油の混合物を、好ましくは植物油の熱劣化を防止するのに十分な温度まで冷却する。ガスストリーム・クーラ50は、冷媒として液体又はガスの流れを用いるチューブ・イン・シェル熱交換器として、好ましくは設計される。しかしながら、いかなる空冷又は液冷式デバイスが用いられてよく、ガスストリームを暴露して蒸気の圧縮又は吸収チラーコイルと接触させる(ただし、これに限定されない)ことを含む。液冷式の設計には、どんな冷却剤が用いられてもよく、ポンプ、蒸気の圧縮又は吸収チラーコイル、又は任意の他の適切な方法の補助により汲み上げられた、又は、移動させられた、水道水、水、又は様々な種類の冷却剤流体(ただし、これに限定されない)を含む。強制空気、受動空気、蒸気の圧縮又は吸収チラー、他の液体との熱交換、又は、任意の他の適切な方法を用いて、液体冷却剤は冷却されてよい。空冷式ガスストリーム・クーラの設計については、ガスストリーム・クーラ50は、エアムーバの補助により移動される強制空気、蒸気の圧縮又は吸収チラーからの冷却空気、気化冷却器(swamp cooler)又は同様のデバイスからの蒸発性冷却、又は、周囲の大気との受動接触によって冷却されてよい。ガスストリーム・クーラ50に十分な冷却を提供することにより、システム全体の冷却および温度調整を提供することが可能となることは留意すべきである。収集溶剤がガスストリーム・クーラ50からいかなる凝縮油も洗浄するよう、および、収集溶剤および植物油が熱に暴露される時間が最小限にされるように、ガスストリーム・クーラは、冷却噴霧10又は収集溶剤噴霧部の後に直接配置されることが好ましいが、他の配置が用いられてもよい。
任意選択的ガスストリーム・クーラ50を出た後、冷却噴霧によってこれまで捕集されなかった混入する油滴の霧を含む一次ガスストリームは、サンプ部/液体分離器13に入る。ガスストリーム・クーラ50を含まない実施形態において、一次ガスストリームおよび混入する油滴は、冷却噴霧部9を出た後に、サンプ部13に入ってよい。サンプ部13は、液化された収集溶剤および抽出された植物油の混合物の大部分を、一次ガスストリームから分離し、収集溶剤および捕集された抽出植物油の保持エリアとして機能する。いくつかの用途において、一次ガスストリームからの収集溶剤の分離を促進するため、別個の液体分離器(不図示)をサンプ部13より前に組み込むことが望ましい場合がある。そのような別個の液体分離器は、ガスストリーム流路内のT字又は曲がりと同程度に簡潔であり得、防曇パッド又は他のより高度な分離方法を含んでよい。いくつかの実施形態において、実質的に精製された収集溶剤を含む別個の収集溶剤貯留器(不図示)はまた、動作の際にシステムから失われた又は取り除かれたどんな収集溶剤も補充する方法として含まれてよい。
サンプエリア13を通過した後、一次ガスストリームおよび混入する油滴の霧は、任意選択的に凝集部14に入る。凝集部14の直径は、好ましくは一次ガスストリームループ1内の他の経路よりも大きい、又はそうでなければ、一次ガスストリームの速度を減速するのに、および、一次ガスストリームおよび油滴の霧が凝集部14内に留まる時間を最大化するのに十分大きく設計される。油滴が凝集部に留まる時間を最大化することと同様の結果を得るのに、より長い凝集部を用いること、ガスストリーム速度を調整すること、又は、複数の凝集部を並列又は直列に用いることもまた可能である。凝集部内において、ガスストリームおよび油滴の霧は、収集溶剤インジェクタ15によって提供された収集溶剤蒸気と接触している。収集溶剤蒸気15はクーラの表面に油滴を凝縮し、それにより、油滴は大きくなり、大きさおよび質量においても増大する。混入した油滴の大きさおよび質量が増大することにより、システムの後続部において、ガスストリームからの混入した油滴の除去が大きく改善される。好ましい収集溶剤蒸気源は、蒸発デバイス31の蒸留収集溶剤出口からであるが、収集溶剤蒸気を提供する他の方法が用いられてもよい。代替的に、より冷たいガスストリームが凝集部に入る際に、より温かいガスストリームを混合することにより、同様の結果が実現される。そのような代替方法がPCT/IB2014/002383において説明される。凝集部14内の表面において凝縮又は合体するいかなる収集溶剤および他の液体も、最終的に凝集装置壁を流れ落ち、システムのサンプエリア13に流入する。凝縮液体が、一次ガスストリームの流れに対して容易に流れてサンプエリア13に到達できるように、好ましくは、凝集部の入口およびサンプエリア13から凝集部14に続く経路の直径は、一次ガスストリームの速度を減速させるのに十分大きく設計されるべきである。しかしながら、これは、例えば、ガスストリームが凝集部の上部を通って入り、底部を通って出でいく場合等の、いくつかの用途においては又はシステム内の凝集室の特定の位置に関しては要件でなくてもよい。
任意選択的な凝集部14を出た後、一次ガスストリーム1および大きくなった油滴の霧は、収集室部16に入る。凝集部を含まない実施形態において、一次ガスストリーム、および混入した油滴は、サンプ部13を出た後、収集室部16に入ってよい。収集室16において、一次ガスストリームに混入した油滴は、1又は複数の収集溶剤噴霧器17から放出される収集溶剤液滴の高圧噴霧17を浴びる。収集溶剤液滴17に激突された油滴はどれも収集溶剤に効果的に捕集され、収集室16の壁に衝突し、最終的にサンプエリア13に流れる。最小の油滴のうちのいくつかは依然残留し得るものの、収集室を出ると、大きな油滴の殆どは一次ガスストリームから取り除かれる。専用の冷却部若しくは冷却噴霧部9、又は専用の収集室16を含まないいくつかの実施形態において、収集室部16は冷却部9であるとみなされ得て、冷却部9は収集室部16であるとみなされ得ることに留意すべきである。換言すれば、冷却噴霧部および収集室部の両方の機能は、システムのいくつかの実施形態において、纏められて1つの部分になり得る。これらの部が組み合わされるそのような実施形態においては、組み合わされた冷却噴霧/収集室部は、一次植物材料分離器8の直後又はガスストリーム・フィルタ49の直後、かつ、ガスストリーム・クーラ50の前方に位置されることが好ましい。しかしながら、他の配置が用いられてもよい。いくつかの実施形態において、冷却部は、ガスストリーム・クーラ50、又は他の冷却デバイス若しくは冷却エリアとみなされてよいこともまた留意されるべきである。
一次ガスストリームは任意選択的に、二次液体分離部18を前進する。二次液体分離部18は、一次ガスストリームから収集溶剤の大部分を分離し、一次ガスストリーム・ムーバ19に収集溶剤が大量に流入することを防止する。二次液体分離部18は、ガスストリーム経路内のT字又は曲がりと同程度に簡潔であってよく、又はより高度な分離方法を含んでもよい。分離された収集溶剤は液体分離部18から流れ出し、システムのサンプ部13内に戻る。いくつかの実施形態において、混入された液体に対処する一次ガスストリーム・ムーバ19の能力に応じて、液体分離部18は必要でなくてもよい。他の複数の実施形態において、いくつかの液体をガスストリーム・ムーバ19に意図的に導入し、ガスストリーム・ムーバ19のクリーニングおよび/又は冷却を容易にすることが望ましい場合がある。
液体分離部18を出る一次ガスストリームは、一次ガスストリーム・ムーバ19に入る。液体分離部18を含まない実施形態において、一次ガスストリームは、収集室16を出た後に、一次ガスストリーム・ムーバ19に入る。一次ガスストリーム・ムーバ19は、渦流ブロワ、ターボブロワ、圧力ブロワ、又は、ガスストリームを高レベルの遠心力にする他の種類のブロワであるのが好ましいが、一次ガスストリームを行き渡らせるどんな方法が用いられてもよい。一次ガスストリーム・ムーバ19に入ると、一次ガスストリームは大きな遠心力を受ける。システムの前述の部分で捕集されなかった、残留している小さくかつ微小な油滴および収集噴霧霧液滴の多く又は全ては、一次ガスストリーム・ムーバ19のブレードおよびハウジングに作用する。ガスストリーム・ムーバ19のブレードおよびハウジングに作用する油および収集溶剤液滴は、一次ガスストリームから効果的に捕集され取り除かれる。捕集された油および収集溶剤は、一次ガスストリーム・ムーバの出口から、又はガスストリーム・ムーバ内の排液口(不図示)から流れ出て、システムのサンプ部13に最終的に到達する。いくつかの実施形態において、ガスストリーム・ムーバは、ガスストリームから混入した植物油滴を分離するための主要な方法として用いられてよい。そのような実施形態において、ガスストリーム・ムーバに収集溶剤の噴霧又はストリームが供給され、捕集された植物油をブロワブレードおよびハウジングから洗浄することを容易にすることが好ましい。そのような実施形態において、ガスストリーム・ムーバ又はガス移動デバイスは収集室の一部とみなされてよく、および/又は、ガス移動デバイスは特定のバージョンに対する収集室のみを形成してよい。システム内のガスストリーム・ムーバの配置はまた、実施形態および用途に応じて変更されてもよい。
いくつかの実施形態において、一次ガスストリーム・ムーバ19から出てくる一次ガスストリームは任意選択的な液滴分離器20に進む。他の方法が用いられてもよいが、本液滴分離器20は、好ましくはサイクロン分離器又は遠心分離器である。液滴分離器は、一次ガスストリームから残留液滴の多く又は全てを分離する。分離された収集溶剤および油は、分離器20からシステムのサンプエリア13に流れ出る。
一次ガスストリームの一部が、主要ガスストリームループをバイパスして任意選択的な液滴分離器20の排出チューブを通って進むことを防止するため、および、そうでなければ、システム内の圧力差が排出に影響することを防止するため、任意選択的に容積型/エアロックポンプ33又は同様のデバイスを用いて、システムのサンプ部13への液滴分離器20の排出を容易にしてよい。そのようなエアロック/ポンプ33又は同様のデバイスがまた、任意選択的な液滴分離器20を含まない実施形態において用いられ、一次ガスストリーム・ムーバ19からの直接の排出を容易にしてよい。エアロック/ポンプ33又は同様のデバイスがまた、以下の段落に説明される任意選択的防曇/精製部21を含む実施形態における同様の機能のために用いられてよい。
液滴分離器20を出た後は、一次ガスストリームは、任意選択的に防曇/精製部21に入る。液滴分離器20を含まない実施形態において、一次ガスストリームは、ガスストリーム・ムーバ19を出た後、防曇/精製部21に入ってよい。精製部21は、一次ガスストリームを精製、一次ガスストリームが一次ガスヒータを通過する前に残留収集溶剤液滴の多く又は全てを取り除く、最後の液滴分離段として機能する。精製部21、および/又はそれ以前の液滴分離部に有効な液滴分離を設けることにより、植物油を含む任意の液滴が一次ガスストリーム・ヒータ2の加熱部に接することが防止されるので、高温ヒータ表面における植物油の燃焼、損汚、又は破壊が防止される。
システムが始めから加熱されている場合、システム内のガスは膨張して、密閉が甘いどこかのエリアを通ってシステムから出ようとし得る。同様に、システムが冷却している場合、システム内のガスは収縮する。圧力又は真空がシステム内で増大するのを防止するために、いくつかの実施形態では、システムの閉じた部分を大気に接続する方法が提供される。システム外へガスが出ていく際に、どんな蒸発収集溶剤も凝縮されシステムに戻るように、大気への接続は溶剤回収デバイス22を通って確立される。溶剤回収デバイス22は、収集溶剤又は揮発された植物油が周囲の大気に流入することを好ましくは防止する。溶剤回収デバイス22は、コールドトラップ、凝縮チューブ、フィルタ、蒸留塔、市販の溶剤回収システム、又は、任意の他の適切な方法(ただし、これに限定されない)を含む、公知のいかなる溶剤回収方法を用いてもよい。溶剤回収デバイス22はまた、カーボンフィルタ又は他の種類の臭気捕集フィルタを含み、臭気がシステムから漏れることを防止してよい。様々な凝縮器の設計が、に以下、蒸発デバイス凝縮器55を説明する段落に記載の凝縮器の設計のいずれかを含む、溶剤回収デバイス22として採用されてよい。
任意選択的な流出専用チェックバルブ23が溶剤回収デバイス22の出口端に取り付けられ、システムが加熱している場合は、膨張するガスをシステムから漏らし、システムが冷却している場合は、いずれの大気ガスが溶剤回収デバイス22を通ってシステムに逆戻りすることを防止する。システムが冷却している場合に大気ガスがシステムに入ることを可能にするために、処理された植物材料の収集容器29、又はシステム内の他の配置に、流入専用チェックバルブ30が接続されてよい。
処理された植物材料が収集容器29を介してシステムから取り除かれるので、いくつかの実施形態においては、収集溶剤蒸気がシステムの一部から排気され、それらが周囲の大気に漏れることを防止することが望ましい。システムが冷却しておらず、従って自然と大気からガスを引き込んでしてしまう間、溶剤蒸気がこのエリアから排気された状態を維持するために、排気ポンプ24が、溶剤回収デバイス22の出口に取り付けられてよい。常に溶剤回収デバイス22を通じて少量のガスを連続的に引き込むことにより少量の真空がシステムに生じ、これが、流入専用チェックバルブ30を介して、大気ガスを処理された植物材料の収集容器29に吸引し、それゆえ容器から収集溶剤蒸気を排気する。このように排気ポンプ24を用いる追加的な恩恵は、システム内の漏れやすいシールのどれかを通っての溶剤蒸気の漏れの可能性が緩和されることである。排気ポンプの代替案として、置換ガスが処理された植物材料容器、又は、排気先として望ましいと考えられるシステム内の他のエリアに導入されてよい。好ましい置換ガスは、CO2又は窒素であろうが、他の置換ガスが用いられてよい。排気ポンプ24又は置換ガスを用いることは、複数の目的(一次植物材料分離デバイス8の植物材料出口における揮発油の凝縮を防止することを含む)に対して有益であること、および、そのような利用は、処理された植物材料の収集容器29を空にする必要が全く無いことを理解されたい。
本開示の以下の部分でより詳細に説明されるように、図9に示される一次植物材料分離器8および二次植物材料混入部27を説明する場合、排気ポンプ24および/又は置換ガスを追加することは、植物材料分離器8に僅かな逆流が生させ、揮発された植物油が、一次植物材料分離器8の分離された植物材料出口44から漏れることと、一次植物材料分離器8の分離された植物材料出口44、および/又は、二次ガスフロー・ループ25および/又は処理された植物材料容器29の部分に凝縮することとを防止する重要な機能を果たす。植物油がこれらのエリアに凝縮した場合、植物材料のこれらの部分の内面への付着を引き起こし、分離された植物材料の収集容器29への流れを塞ぐ可能性がある。凝縮を防止するこれらのエリアから植物油蒸気を排気する受動的方法が好ましいが、いくつかの実施形態において、これらの部分が決して詰まらないことを確実にするために、オーガスクリュー又は機械的な掻取り方法を含むことは有益であり得る。
収集溶剤および植物油の混合物から、捕集された植物油を分離するために、本発明のいくつかのバージョンは、蒸発デバイス31等の油/溶剤分離システムを、任意選択的に含んでよい。蒸発デバイス31は、好ましくは、薄膜エバポレータ、ワイプドフィルムエバポレータ、ショートパスエバポレータ、上昇膜エバポレータ、流下膜エバポレータ、噴霧乾燥器エバポレータ、遠心薄膜エバポレータ等の、蒸発デバイス(ただし、これに限定されない)、又は、エタノールベースの蒸留酒を蒸留するのによく用いられるスチル(ただし、これに限定されない)等の、従来のスチル設計である。しかしながら、任意の適切な蒸発デバイスが用いられてよく、1又は複数の蒸発デバイスが、単独で又は組み合わされて、改善した蒸発、又は複数の効果の蒸発のために用いられてよい。代替的に、非蒸発性油分離デバイスが用いられてよい。蒸発デバイス31は、大気圧で、真空より低い圧力で、又は、大気圧より高い圧力で動作されてよい。電気式加熱素子、水蒸気生成器からの水蒸気、高温油システム、熱流体、加熱されたガス、又は熱を供給する任意の他の適切な方法を用いて、熱が蒸発デバイスに供給されてよい。蒸発デバイスが、薄膜エバポレータ又はワイプドフィルムエバポレータ(wiped film evaporator)である場合、熱ケーブルで蒸発部を包むことにより、又は、デバイスの蒸発部周辺に水蒸気ジャケット又は熱流体ジャケットを含み、水蒸気生成器又は熱流体システムに熱を提供することにより、熱がエバポレータに供給されることが好ましい。蒸発デバイスが上昇膜エバポレータ又は流下膜エバポレータである場合、水蒸気生成器又は熱流体システムによって、流下膜又は上昇膜部に熱が供給されることが好ましい。
システムが動いている際中、又は、いくつかの実施形態においてはシステムが抽出サイクルを完了した後、比例バルブ、ソレノイドバルブ、又は他の適切な迂回および/又は分割方法(不図示)の補助によって、又は、専用フィードポンプ60(図2に示される)の補助によって、圧縮された溶剤のいくらかを一次ポンプ12から迂回させることによって、蒸発デバイス31は、システムのサンプエリアから、収集溶剤および捕集された植物油の混合物の分割された流れを引き込む。蒸発デバイス31に入ると、収集溶剤は蒸発され、溶剤および植物油の混合物から蒸留され、当該溶剤は、実質的に精製された収集溶剤としてシステムに再導入される。図1に示される実施形態において、精製された収集溶剤は、システムの凝集部14内の収集溶剤蒸気インジェクタ15を介して、蒸気としてシステムに再導入される。このように、蒸発収集溶剤蒸気は凝集部14の機能を容易にするために用いられてよい。精製された収集溶剤は追加的に又は代替的に、様々な構成要素のクリーニングを補助すべく、又は要求されている他の機能を提供すべく、システムの他の部分に蒸気として導入されてよい。
収集溶剤および捕集された植物油の混合物が蒸発デバイスに導入される場合、用いられている収集溶剤より高い沸点を好ましくは有する植物油は、蒸発デバイス31内では容易に蒸発せず、収集溶剤が蒸留する際に実質的に純粋な形態に濃縮される。濃縮された植物油は、実質的に純粋な抽出物として蒸発デバイス31から出てきて、続いて抽出収集エリア32においてシステムの最終生成物として収集される。蒸発方法に関する追加の記載は、PCT/IB2014/002383で確認できるが、これらの方法は限定的であると考えられるべきではない。蒸発デバイスの代替案として、収集溶剤から植物油を分離する他の方法が用いられてよい。収集される植物油と混合しない収集溶剤を用いる実施形態において、成層分離方法(stratification methods of separation)が採用されてよい。収集溶剤から油を分離するために、クロマトグラフィー法がまた用いられてよい。そのような方法は例として機能し、限定的ではない。当業者であれば、本発明の異なる用途に対して最適な分離方法を判断することができるだろう。
図2は、本発明の追加の実施形態を示す。図2において、蒸発デバイス31から出ていく実質的に精製された収集溶剤蒸気は、凝縮器55を通過して、収集溶剤蒸気を液体に凝縮する。凝縮器55から出ていく液化された収集溶剤は、精製された溶剤貯留器56に流入する。専用の収集溶剤ポンプ57が、精製された溶剤貯留器56から実質的に精製された収集溶剤を引き込み、冷却噴霧10を介して、精製された収集溶剤を直接冷却噴霧部9に噴霧する。代替的に、精製された溶剤は直接凝縮器55から汲み上げられてよい。サンプエリア13から収集溶剤を再循環させるよりも、実質的に純粋な収集溶剤だけが冷却噴霧部9に用いられるようにシステムを配置することにより、これまで捕集された植物油が、冷却される前に、加熱されたガスストリームに接触することによって更なる熱に暴露されないようにすることを確実にする。他の用途および実施形態において、サンプエリア13、又は必要とされているシステムの他のエリアに直接、凝縮された収集溶剤を再導入することが望ましい場合がある。
蒸発デバイス31が凝縮器55を含む本発明の実施形態において、リービッヒ(Liebig)冷却器、アリーン(Allihn)冷却器、グラハム(Graham)冷却器、ジムロート(Dimroth)冷却器、フリードリヒ(Fridrichs)冷却器、若しくはチューブ・イン・シェル凝縮器等の液冷式設計、又は、螺旋状チューブ、ラジエータ型の凝縮器、若しくは当業者に容易に公知であろう他の設計等の空冷式の設計を含む(ただし、これに限定されない)、いかなる凝縮器の設計が用いられてもよい。液冷式凝縮器の設計には、どんな冷却剤が用いられてもよく、ポンプ、蒸気の圧縮又は吸収チラーコイル、又は任意の他の適切な方法の補助により汲み上げられた、または、移動させられた、水道水、水、又は様々な種類の冷却剤流体(ただし、これに限定されない)を含む。強制空気、受動空気、蒸気の圧縮又は吸収チラー、他の液体との熱交換、又は、任意の他の適切な方法を用いて、液体冷却剤は冷却されてよい。空冷式凝縮器の設計には、凝縮器はエアムーバの補助、又は周囲の大気との受動接触によって移動される強制空気で冷却されてよい。そのような凝縮器の設計および冷却方法はまた、上述のように、溶剤回収デバイス22において採用されてもよい。
収集溶剤又は他の冷却方法に暴露される第1エリアと、ガスストリーム・ヒータ2との間でガスストリームに接触するシステムの全ての部分の内面温度を、揮発された植物油の凝縮温度付近又はそれより高い温度に保持することが非常に望ましい。これは、システムの加熱された部分内の所望しない表面に揮発油が凝縮することを防止するのに有益であり、この表面への揮発油の凝縮は油にダメージを与える、および/又は油がシステムから回収されるのを妨げるおそれがある。ガスストリームの温度を維持し、システムの加熱された部分内の所望しない表面での揮発油の凝縮を防止するために、本発明の多くの実施形態において、ガスストリーム・ヒータ2、一次植物材料分離器8、一次植物材料分離器の下側出口44(以下の部分で更なる詳細が説明される)、任意選択的なガスストリーム・フィルタ49、および揮発室7の全部、いくつか、又は任意の組み合わせを含む(ただし、これに限定されない)、システムの加熱された部分の全部又は殆どを、そのような構成要素の絶縁又は加熱を簡略化するために、1つの受動的に絶縁される又は能動的に加熱されるボックス内、又は1つの加熱された室内に、共に収容することが有利であってよい。そのような加熱された室は、ファイバーガラス、セラミックウール、シリカ絶縁、ケイ酸カルシウム、エアロゲル、セラミック絶縁、岩綿、鉱物ウール、又は任意の他の適切な絶縁媒体等の断熱障壁と、受動的に絶縁されてよい。加熱された室が能動的に加熱される場合、対流ファンの補助の有無に関わらず、オーブン庫内の開口スペース内に電気要素が用いられてよく、又は、加熱されたガスがオーブン室を通るように供給されてもよい。代替的に、加熱された部分は、受動絶縁に適したサイズの真空室に、又は、能動的加熱の熱源として水蒸気を供給され得る、適したサイズの水蒸気室に共に収容されてよい。加熱された部分はまた、加熱ケーブルで包まれてよい。最後に、加熱された部分は熱加熱液体と共にチャンバ内に含まれてよい。当業者に公知であるいかなる加熱方法又は絶縁方法が用いられてよく、本発明の範囲内に依然として属する。殆どの実施形態において、ホッパ部4はオーブン室内に収容されないが、しかし混入ゾーン6に植物材料を提供できるようにガスストリーム流路を構成することが重要であり得ることは知られるべきである。加熱ボックス/オーブン室内にシステムの加熱された構成要素が含まれていない実施形態において、又は、加熱された構成要素を追加で加熱又は絶縁することが要求される実施形態において、本明細書の以下の部分に説明されるように、加熱された構成要素は個別に絶縁される又は能動的に加熱されてよい。
いくつかの実施形態において、システムの過熱を防止するために、全体的なシステムを冷却する方法が用いられなければならない。全体的なシステムを収集溶剤クーラ11および/又はガスストリーム・クーラ50を用いて冷却する様々な方法が、本開示で説明されてきた。強制空気又は冷却流体をシステムの外側部分で循環させること(ただし、これに限定されない)等の更なる方法がさらに、用いられてもよい。システムおよびガスストリームループの様々な構成要素上の冷却フィン又は突起を含む(ただし、これに限定されない)等の、システムを冷却する受動的方法がまた、採用されてもよい。システムを温度調整された部屋又は室に収容することもまた可能である。更なる様々な追加の冷却方法については、PCT/IB2014/002383で確認できる。
本発明の殆どの実施形態におけるガスストリームは、一部のエリアでは収集溶剤蒸気で飽和されるだろうから、システムの当該冷却部の内面で収集溶剤蒸気を凝縮させる環境を強化することが可能である。システムの冷却部の内面に収集溶剤を凝縮させることにより、蓄積されたあらゆる植物油をこれらの表面から洗浄することを補助するために、凝縮収集溶剤は用いられ得る。そのような「凝縮洗浄」環境を強化するために、システムの第1冷却部の後かつガスストリーム・ヒータ部の前でガスストリームに接触する、システムのいかなるエリアの内面よりも高い温度に、ガスストリームを常に保持することが望ましい。これに対する例外は、ホッパ部、二次ガスストリーム25部、および別個の植物材料容器29であって、これらに凝縮収集溶剤を有するのは望ましくない。システムの冷却部の内面に凝縮する溶剤は、蓄積油と共に、システムを通って流れ出て、最終的にサンプエリア13に収集される。「凝縮洗浄」の更なる方法は、PCT/IB2014/002383で説明される。他の方法もまた用いられてよい。
本開示で説明される、様々なバルブ、ポンプ、エアロック、電気ヒータおよび/又は水蒸気ヒータ、および任意の他の制御可能なシステムの構成要素は、機械的な方法、および/又は電子温度および/又は圧力スイッチによって調整又は制御されてよい。しかしながら、システム内の温度および圧力、任意選択的な水蒸気生成器、蒸発デバイス、および、様々なポンプ、バルブ、エアロック、ガスムーバ、および他の制御可能なシステム内の構成要素が、1又は複数のプログラマブルロジックコントローラ(PLC制御)および/又は比例・積分・微分コントローラ(PID制御)、および/又は、他の形態のコンピュータ化された制御によって制御されることが好ましい。そのような電子デバイスを用いることにより、温度、圧力、およびシステムの様々な動作のより精密な制御が実現されてよい。電子制御が実装される場合、温度は、熱電対、測温抵抗体(RTDセンサ)、および/又は他の温度検出方法でモニタリングされてよく、圧力は、電子圧力センサおよび/又は機械的圧力デバイス、および/又は他の検出方法でモニタリングされてよく、ガスフローおよび液体フローは、電子質量流量計、圧力センサ、圧力差センサ、コリオリ計、および/又は他の検出方法で検出されてよく、構成要素の位置は、制限スイッチ、位置センサ、近接センサ、および/又は他の検出方法で検出されてよく、流体のレベルは、光、電気、導電、超音波、容量、フロートスイッチ、および/又は他の検出方法で検出されてよく、および、乾燥材料のレベルは、光、電気、導電。超音波、容量、フロートスイッチ、回転乾燥レベル検出器、および/又は他の検出方法で検出されてよい。容量センサ、導電率センサ、比重センサ、湿度センサ、屈折計、又は他の種類のセンサ等の、収集溶剤混合物内に蓄積した水、植物油、又は他の液体の飽和レベルを検出可能なセンサを含むことが望ましい場合もある。様々な利用可能な設計の他のセンサがまた、様々な構成要素の状態を測定する必要に応じて用いられてよく、本発明の範囲内に依然として属する。どのようにそのような熱電対、センサ、およびデバイスが本発明において配置され得るかの非限定的な例は、全体が参照によって本出願に組み込まれているPCT/IB2014/002383で確認できるが、センサの配置は当業者には明らかであるだろう。様々な温度、圧力、流量、および他のセンサは、システムのどの部分にでも、何個でも、およびどんな順番に配置されてもよく、本発明の範囲内に依然として属する。様々なPLC制御、PID制御、コンピュータ制御又は他の制御方法は、様々な種類の市販のデジタル、アナログ、および/又は他の種類の入出力モジュール(IOモジュール)、ステッパコントローラ、可変周波数コントローラ、ソリッドステートリレー、従来の電磁リレー、および/又は任意の他の適切な方法により、システム内の構成要素を調整してよい。
図3は、システムの揮発室部の実施形態の詳細図を提供する。揮発室の目的は、一次ガスストリーム内に混入した植物材料を乱れたおよび/又は撹拌された環境に暴露して、ガスストリームとの接触を最大化し、植物材料内に含まれる植物油の急激な揮発を容易にすることである。本開示では、加熱された壁を有する一次植物材料分離器を採用して揮発室を省略することを含んだ、これらの結果を得るための複数の方法を説明するが、同様の結果を得るために他の方法が用いられてもよく、本発明の範囲内に依然として属する。図3に示されるように、一次ガスストリームは、上向きの流入チューブ34を通って、混入された植物材料を揮発室に運ぶ。いくつかの用途において高速ノズルチップを含み得る流入チューブ34の先端を出ると、混入された植物材料が揮発室7の上部に向かって上方に放出される。植物材料が上方に進む際、ガスストリーム・フローの乱逆流に揮発室内で暴露される。この動作は、植物材料の力強い撹拌をもたらし、加熱された一次ガスストリームとの接触を最大化し、植物材料内に含まれる植物油の急激な揮発を容易にする。一次ガスストリームは、室の底部で、混入された植物材料と共に流出通路35を通って揮発室を出て、一次植物材料分離器8まで前進する。この種類の1又は複数の揮発室が、直列に又は並列に、又は他の種類の揮発室と組み合わせて用いられてよい。そのように、図1および図2の要素7が1又は複数の揮発室を表してよい。
揮発室を通過する際のガスストリームを十分な温度に維持するため、および、揮発室内の表面への揮発油の凝縮を防止するため、本開示内で説明される殆どの揮発室の実施形態は、断熱障壁内に含まれている又は包まれている、および/又は、能動熱源が提供されていることが好ましい。上述のように、システムの他の加熱された部分の全部又は一部と共に揮発室が絶縁室又は加熱された室内に収容される場合、そのような熱源又は熱障壁は任意選択的に取り除かれてよい。本開示で説明又は参照された揮発室の実施形態のいずれにも適用され得る非限定的な例として、図3に、揮発室が、加熱ジャケット36に収容された状態で示される。揮発室7に熱を提供するために、特定の圧力および温度の飽和水蒸気、特定の温度の加熱されたガス、又は、特定の温度の加熱された熱流体が汲み上げられる、又はそうでなければ、流入通路37を通って加熱ジャケットに導入される。水蒸気および/又は凝縮された水蒸気、加熱されたガス、又は熱流体は、流出通路38を通って、加熱ジャケット外で循環する。水蒸気が加熱媒体として用いられる実施形態において、一次ガスヒータ2に熱を提供するのと同一の水蒸気生成器によって、水蒸気が供給されることが好ましい(ただし、必要というわけではない)。代替的に、ジャケット空間内の電気式熱源、又は、揮発室の周りを直接包む電気加熱ワイヤがまた、用いられてもよい。これらの方法のいずれも、本開示で説明された、又はそうでなければ参照された揮発室の実施形態のいずれを熱するために用いられてよい。
いくつかの実施形態において、ファイバーガラス、セラミックウール、シリカ絶縁、ケイ酸カルシウム、エアロゲル、セラミック絶縁、岩綿、鉱物ウール、または、任意の他の適切な絶縁媒体等の断熱障壁を用いて、揮発室を受動的に絶縁することが好ましい場合がある。いくつかの用途においては、揮発室を真空ジャケットに収容することがまた、好ましい場合もある。非限定的な例として、そのような真空ジャケットが、図3に示される加熱ジャケット36と実質的に同様に見えてもよい。ただし、加熱媒体用の入口通路37又は流出通路38がないだろう点を除く。加熱媒体流入および流出通路の代わりに、チェックバルブ、又は同様の真空格納方法を含む排気通路が含まれるだろう。代替的に、真空ジャケットは持続的に密閉又は溶接されることによって閉鎖され、真空を保持してよい。これらの方法のいずれも、本開示で説明された、又はそうでなければ参照された揮発室の実施形態のいずれを絶縁するために用いられてよい。
図4は、修正された噴霧乾燥技術を用いるシステムの揮発室部7の追加の実施形態を示す。従来の工業噴霧乾燥技術は通常、乾燥室に入る際に加熱されたガスストリームに、いくつかの固体を含む、殆ど液体であるフィードを噴霧することを伴う。当業者はそのような噴霧乾燥室の設計に通じているだろう。従来の噴霧乾燥室内において、液体は蒸発し続いて排気として通気される一方、固体は最終生成物として収集される。(液体が通気され、固体が最終生成物として収集される、従来の噴霧乾燥用途の一例は、粉ミルクの生成である。)現実施形態においては、望まれている最終生成物は逆である。固体が望まれる代わりに、液体部分が最終生成物として望まれる。それゆえ、本発明において噴霧乾燥技術の使用は、殆ど液体であるフィードに代わって殆ど乾燥したフィードを扱うよう修正された。本発明において、粉末の又は微細に砕かれた植物材料(液体油を含む固体)が、乾燥室/揮発室に入る加熱されたガスストリームに導入される。この加熱されたガスストリームは、本発明において定める一次ガスストリームである。一次ガスストリームは混入された植物材料を、ノズルチップを有する下向き流入チューブ39を通して揮発室7に運ぶ。一次ガスストリームおよび植物材料がノズルから急激に出ていくことにより、揮発室内の加熱されたガスストリームの乱流を促進し、植物材料を撹拌して植物材料内に含まれる油を急速に揮発させる。一次ガスストリームおよび混入された植物材料は、当該室7の底部における流出通路35を通って、揮発室を出る。この種類の1又は複数の室7は、直列に、または、並列に、または、任意の他の種類の揮発室と組み合わせて用いられてもよい。異なるノズル設計の使用、ノズル箇所で圧縮および/又は高温空気を追加、噴霧乾燥室の寸法および直径の修正、および他の変更により、そのような修正が従来の噴霧乾燥技術に恩恵をもたらすのと同様のやり方で、植物材料の揮発、および/又は、植物材料が当該室の壁に付着するのを防止することに恩恵をもたらしてよい。いくつかの実施形態において、混入エリア6のノズルの上流と比べて、ノズル箇所に直接植物材料を導入することが有利であってよい。多くの商業的な噴霧乾燥技術および設計が、本発明での使用に対して適合し得ることを当業者は理解するだろう。そのような適合は、本発明の範囲内に依然として属する。揮発室の他の実施形態のように、ガスストリームの温度を維持するために、および、揮発室の表面への揮発油の凝縮を防止するために、揮発室にはそれ自体の熱源および/又は断熱障壁が提供されていることが好ましい。そのような熱源および熱障壁の例が上述のように説明されてきたが、この例は、気化室の全ての実施形態に適用されてよい。
図5は、揮発室7の第3の実施形態を示しており、揮発室7は、植物油の急激な揮発を誘起するために、植物材料を揮発室の加熱された壁と遠心的に接触させるよう設計される。この種類の1又は複数の室が、直列に又は並列に、又は他の種類の揮発室と組み合わせて用いられてよい。図5に示される実施形態において、一次ガスストリーム1および混入された植物材料は、接線入口40を通って揮発室7の上端で揮発室に入る。一次ガスストリームが揮発室7に接線方向に入る際、混入された植物材料は、当該室の外壁41に遠心力を受けて強制的に接触させられ、そこで、最終的に揮発室の底部出口35に到達する前に、揮発室の壁41の周りを複数回螺旋状に回る。この方法を用いて植物油の揮発の発生を成功させるために、揮発室の壁41は熱源と接していることが非常に好ましい。しかしながら、いくつかの用途においては、熱障壁を使用すれば十分である場合がある。そのような熱源および熱障壁の例が上述のように説明されてきたが、この例は、本実施形態、および、気化室の全ての他の実施形態に適用されてよい。
図6は、植物材料における油の急激な揮発を誘起するように改造された形態の空気式フラッシュ乾燥を用いる揮発室7の実施形態を示す。この種類の1又は複数の室が、直列に又は並列に、又は他の種類の揮発室と組み合わせて用いられてよい。混入された植物材料を含む一次ガスストリームは、流入通路46の底部を通ってフラッシュ乾燥揮発室7に入り、流出通路47を通って当該室を出る前に、植物材料を重力に反して上方に運ぶ。上側の流出通路47は、当該室側に再配置されてよく、しかしながら、下側の流入通路46は、当該室7の最下点にあるままであることが好ましい。フラッシュ乾燥室の直径および一次ガスストリームの流量は、当該室を通って流れる加熱されたガスが、処理中の植物材料粒子の自然の自由落下速度よりも僅かに速く移動するよう注意深く設計されなくてはならない。このガスストリーム速度において、加熱されたガスストリームと植物粒子との接触が最大化され、植物油の急激な揮発をもたらす。フラッシュ乾燥揮発室7の長さは、揮発を最大化するために調整されてよく、又は、いくつかのより短い室が直列に配置される状態で繰り返されてもよい。揮発室の他の実施形態のように、ガスストリームの温度を維持するために、および、揮発室の表面への揮発油の凝縮を防止するために、揮発室にはそれ自体の熱源および/又は断熱障壁が提供されていることが好ましい。そのような熱源および熱障壁の例が上述のように説明されてきたが、この例は、気化室の全ての実施形態に適用されてよい。
図7は、揮発室の追加の実施形態を示しており、揮発室は、依然として油内に多く含有されている又は塊に凝集している植物材料が、小さい粒子に分解され所望の油から完全に取り除かれるまで、揮発室から漏れるのを防止するよう設計される。この特別な種類の揮発室は、フラッシュ乾燥室を適応させたものであって、当該室の直径およびガスストリームの流量が、最小、かつ、殆ど完全に油が取り除かれた植物材料の粒子であって、これはガスストリーム内で上方に浮くのに十分軽いものである粒子のみが当該室の上部から出ることが可能なガス速度を生み出すよう設計されている。大きな塊又は油を多く含有する植物粒子は、運び上げて当該室外に運ぶには重すぎるので、それらが破壊されて油から蒸発するまで、撹拌ゾーンでタンブリングし続ける。植物材料の塊が破壊され所望の油から蒸発した後にはじめて、植物材料は該当室を出るのに十分な軽さと小ささになる。図7に示されるように、混入された植物材料を運ぶガスストリームは、底部経路46を通って揮発室に入る。底部経路の直径は当該室に入る前に減少して小さくなり、空気ブレードノズル47を形成する。ノズル47からの高速の空気は乱流状態で揮発室に入り、当該室の上方に進むには重すぎるどんな塊又は破片も植物材料から力強く引き離すのを助ける。植物材料のより軽くより小さい粒子は、所望の油から迅速に取り除かれ、ガスストリームと共に上方に進み続け、流出通路48を通って当該室を出る。植物材料のより重い破片は当該室の低速ガスストリームエリアにおいて上昇力を得ることができず、当該室の底部付近に残留し、そこで、タンブリングし続け、互いにおよび当該室の壁に激突し、一方で同時に、加熱された室内において低流量で含まれている油が揮発するにつれ乾燥してくる。共に、このタンブリングおよび乾燥の効果により、植物材料の塊がより微細な粒子へと徐々に破壊されていく。粒子が十分に微細かつ軽ければ、必要な上昇力を得ることができ、上昇するガスストリームによって運ばれ、流出通路48を通って当該室の上部から出ていく。独自の揮発室設計の他の実施形態は、ステンレススチール、他の金属、セラミック、熱可塑剤、又は、植物材料の破壊を補助する任意の他の適切な材料から構成される、中空又は中実のボール又はビーズ、又は他の形状の他の物を含んでよい。そのような要素の非限定的な例は、図7のボール51により表されている。そのような実施形態において、ボール又は他の粉砕媒体は、空気ノズル83によって当該室内に投入され、植物材料の破壊を容易にする。さまようボール又は粉砕媒体が揮発室から漏れるのを防止するために、排除スクリーン又は他の排除方法が任意選択的に含まれてよい。代替的に、当該室に入ってくる速く移動するガスストリームは、タービンブレード(不図示)に動力を供給し高速にするために用いられてよい。任意選択的な高速タービンブレードは当該室の底部周辺を移動している植物材料のどんな大きな粒子を破壊するために用いられてよい。そのようなブレードはまた、当該室の壁、又は流入ガス経路を通過する、外部から動力を供給されているシャフトによって、又は、漏れのおそれがあり得るシャフトシールおよび/又はシャフト貫通孔の必要を避けるべく電磁結合によって、回転され得る。気化室の本実施形態において用いられたブレードおよび粉砕媒体の設計は、本開示で説明されるいずれの気化室の実施形態における使用に対しても適合し得る図7に示される揮発室が凹状の底部エリアを有するとして示されているが、他の複数の実施形態において、エアピック又はブレードエリアに、落下してくる重い植物材料を連続的に戻すには、円錐状の底部エリアを用いることが望ましい場合がある。揮発室の他の実施形態のように、ガスストリームの温度を維持するために、および、揮発室の表面への揮発油の凝縮を防止するために、揮発室にはそれ自体の熱源および/又は断熱障壁が提供されていることが好ましい。そのような熱源および熱障壁の例が上述のように説明されてきたが、この例は、気化室の全ての実施形態に適用されてよい。
図8aおよび8bは、揮発室の他の実施形態の断面および上面図を示しており、揮発室は、依然として油内に多く含有されている又は塊に凝集している植物材料が、小さい粒子に分解され所望の油から完全に取り除かれるまで、揮発室から漏れるのを防止するよう設計される。本実施形態において、ガスストリームおよび混入された植物材料は、接線側入口70を通って揮発室に入る。ガスストリームは高速で流入し、混入された植物材料を揮発室内で螺旋状に急激に回転させる。任意選択的に、中空又は中実のボール若しくはビーズ、又は、ステンレススチール、他の金属、セラミック、熱可塑剤、又は任意の他の適切な材料から構成される、他の形状の他の粉砕媒体は、揮発室内に含まれて、植物材料の破壊を補助してよい。好ましくは、これらの粉砕媒体は、当該室から出て、当該室の壁に沿って螺旋状に急激に回転し続けることができない大きさであり、あらゆる大きな植物材料粒子を砕いて破壊する。任意選択的に、排除スクリーン又は他の排除デバイスが、粉砕媒体が当該室から出ていってしまういかなる可能性も防止するために用いられてよい。中空の粉砕ボール51の非限定的な例が、図8aに示される。植物材料の最小および最軽量粒子のみが当該室から出ていけるようにする粒子分類器として機能するように、揮発室の出口は設計され、配置される。このようにして、完全に破壊され、所望の油から実質的に取り除かれた植物材料のみが当該室から出ることができ、当該室では、依然として油を含んでいるより重い植物材料は、出ていくのに十分な軽さになるまで揮発室内で循環し続けるだろう。図8aおよび8bに示される、揮発室の実施形態は、主要室出口71を通って大きな粒子が出ていくのを遠心的に取り除く点において、サイクロン分離器と同様のやり方で機能する。しかしながら、捕集された粒子が漏れ出る二次出口を有さず、最終的に植物材料粒子の全てが主要出口を通って漏れ出る点において、通常のサイクロン分離器とは非常に異なる。従来のサイクロンのようにガスストリームから植物粒子を持続的に分離することに代えて、植物材料粒子は、油から十分に取り除かれ微細な塵に砕かれるまで、揮発室内で循環し続ける。植物材料粒子が、もはや遠心分離に影響されない程まで十分に低質量になった場合、それらはガスストリームによって主要出口から運び出され、最終的に一次植物材料分離器によって分離される。そのようにして、揮発室から植物材料が出ていくのを遅延させることにより、植物油の抽出が殆ど完了されてよい。図8aおよび8bに示される、揮発室の実施形態は、追加の同様の揮発室と共に、又は、本開示で説明される他の揮発室のいずれかと組み合わせて、並列又は直列に用いられてよい。特に、図6に示される本実施形態のように、この揮発室の実施形態をフラッシュ乾燥室の前で用いることは有益であってよい。
本開示の図中では示されていないが、いくつかの種類の植物材料に好ましいであろう揮発室の他の実施形態はおそらく、空気式リング乾燥器設計から成るだろう。空気式リング乾燥器という用語は、工業乾燥の分野で明確に定められており、リング乾燥器の設計も当業者にはよく知られることであろう。リング乾燥器バージョンの揮発室には、所望の油が揮発した後にだけ、植物材料がシステムを通って出ていくことが許される、という恩恵があるだろう。植物油の素晴らしい揮発を実現でき得る他の方法としては、スピンフラッシュ乾燥システム、撹拌ブレード付きスピンフラッシュ乾燥システム、回転ドラム乾燥器、ボール粉砕乾燥器、粒子分類器付乾燥器、および、当業者に公知だろう他の方法が挙げられてよい。
図9は、一次植物材料分離デバイス8および二次植物材料混入部27の実施形態の詳細図を示す。図9に示されるように、一次分離デバイスはサイクロン分離器である。しかしながら、他の遠心分離方法又は非遠心分離方法が用いられてもよい。一次ガスストリームおよび混入された植物材料は、接線入口42を通って、分離器8側で一次植物材料分離デバイスに入る。一次植物材料分離器に入ると、混入された植物材料は、分離器8の外壁43に遠心力を受けて強制的に接触させられ、分離器8の外壁43では、分離器の壁43を螺旋状に回転落下して分離器の底部出口から落下し、最終的に処理された植物材料の収集容器29に到達する。一次ガスフローは、混入された植物材料を実質的に含まない状態で、分離器の上部部分53を通って出ていき、任意選択的なガスストリーム・フィルタ49、又は直接システムの冷却噴霧部9に続く。多くの遠心分離器が、図7で説明される位置に回転されているが、分離器の回転は変更されてよく、上部出口および/又は底部出口、および/又は、側面入口点(該当する場合)の再配置は、本発明の範囲内に依然として属することは当業者に公知であろう。
混入された植物材料を一次ガスストリームからより完全に分離することの達成のために、1又は複数の一次植物材料分離デバイスが、並列若しくは直列で、又は、並列および直列の両方で用いられてよいことは留意すべきである。サイクロン分離器が一次植物材料分離デバイスとして用いられる場合、高体積ガスフローの大きな直径のサイクロンを1つ用いるのに対して、低体積ガスフローのより小さな直径の小型サイクロンをいくつか並列に用いることによって、より良い分離が達成できる。サイクロンを直列に配置することはまた、より良い分離を実現する。本発明の設計における簡潔性を維持するために、望まれるレベルの分離を実現するために必要とされる最小限の量のサイクロンを用いることが好ましい。これは、主要分離サイクロンだけでなく、システム内で用いられる任意の他の植物材料又は液滴分離サイクロンにも適用される。
図9に示される一次植物材料分離器8の実施形態に示されるように分離された植物材料が分離器8の底部出口から落下する際、特化、加熱、および/又は絶縁された出口チューブ44を任意選択的に通過する。加熱される出口チューブ44はまた、図1のフロー図に示される。加熱される出口チューブ44の底部に到達すると、処理された植物材料が二次混入部27に落下し、そこで二次ガスストリーム25に混入し、二次植物材料分離器28に行き渡り、最終的に処理された植物材料の収集容器29に落下する。二次ガスストリーム25と接すると、処理された植物材料が冷却されるよう、二次ガスストリーム25が一次ガスストリーム1よりも低い温度で維持されることが好ましい。処理された植物材料を冷却することにより、更なる揮発が停止され、植物材料の熱劣化が防止される。システムのオペレータが、第2の、より高温の植物材料の抽出を実施して、第1抽出サイクルで抽出されたものよりも高い沸点の植物油を抽出たいと欲する場合、これは特に重要である。処理された植物材料の冷却に失敗すると、残留油にダメージを与える可能性があり、また、システムの動作につれ、ダメージを受けた油蒸気が収集容器から上方に進み、一次ガスストリームに入るよう導いてしまい、それにより抽出の質を下げてしまいかねない。代替的に、処理された植物材料を、重力の結果として落下させる、又は、一次植物材料分離器8の下部から容器又は処分エリアまで機械的に行き渡らせるという簡潔な方法は、二次ガスストリーム25および二次ガスストリーム・システムに必要とされる部品が必要となる事態を回避するべく用いてよい。そのような代替形態が用いられる場合、エアロックバルブ、フラッパバルブ、又は外部の大気から一次植物材料分離器を単離するための他の方法を提供するいくつかの用途においてであることが好ましい場合がある。
加処理された植物材料が加熱された出口チューブ44に進み下る際、分割された、小さな体積の大気ガス又は置換ガスが、処理された植物材料の収集容器29に接続された流入専用チェックバルブ30を通ってシステムに同時に入り、続いて二次ガスストリーム25内のガスと混合する。大気ガス又は置換ガスのこのゆるやかな内向き流れは、落ちる植物材料の下向き流れに対抗して、処理された植物材料が流れ落ちる同一の加熱チューブ44を通ってシステムにゆっくりと流れ込む。この大気ガス又は置換ガスのフロー(加熱される出口チューブ44内の上方に進む小さな矢印45で示される)は、一次植物材料分離器8の出口から植物油蒸気が漏れることと、二次ガスフロー・ループ25および処理された植物材料容器29内の部分上に凝縮することとを防止する、重要な目的を果たす。一次植物材料分離器8の下側出口部内で凝縮が起こることを防止するために、一次植物材料分離器8の底部に到達する前に、蒸気を含まない大気ガス又は置換ガスが、揮発される植物油の揮発温度付近又はそれより高い温度まで加熱されるよう、加熱される出口チューブ44は十分に長くあるべきである。加熱される出口チューブ44要の熱源は、以下の段落で説明される加熱ジャケット36であってよく、又は、以下の段落で説明される加熱ジャケット36と同様の方法によって加熱される別個の加熱ジャケットであってよい。代替的に、加熱される出口チューブ44は、電気加熱ケーブル又は同様のデバイスで直接包まれてよい。置換ガスはまた、他の方法で加熱されてもよい。非限定的な一例は、金属、シリコーン、又は、他の耐熱材料から構成される、螺旋状の大気ガス又は置換ガスチューブを、分離された植物材料の出口チューブ44に導入される前に置換ガスが加熱されるように、いくつかの実施形態において、加熱された構成要素の一部又は全部を収容するシステムの加熱されるエリア、又は加熱された室に配置することであろう。別の非限定的な例は、コイルを加熱するのに適した材料の置換ガス又は大気置換ガスチューブを包むことであろう。他の方法がまた、分離された植物材料出口44に導入されているガスを熱するために用いられてよい。分離された植物材料出口44から揮発された植物油を排気する方法が、有効ではない、又は最善の選択肢とは考えられない場合、植物材料出口44および経路から、別個の植物材料容器29に、蓄積された植物油を取り除く機械的な方法が採用されてよい。いくつかの非限定的な例としては、オーガスクリュー又はオーガーコンベア、回転スクレーパーブレード、プランジャピストン、ベルトシステム、又は当業者に公知の他の方法を用いることが挙げられる。
一次植物材料分離器8の壁43に十分な熱源を供給することは望ましい場合があり、いくつかの状況において、システムのそれ以前の揮発室部7を省略する選択肢を提供してくれるという追加的な恩恵があることに留意すべきである。一次植物材料分離器8の加熱された壁43との直接接触を通して、十分な熱が植物材料に伝わることが可能である場合、別個の揮発室7の必要なしに、十分な揮発および抽出が起こるだろう。図9に示されるように、処理された植物材料の出口チューブ44および一次植物材料分離器8の両方は、加熱ジャケット36内に収容される。熱を植物材料分離器8および植物材料出口チューブ44に提供するために、特定の圧力および温度の飽和水蒸気、特定の温度の加熱されたガス、又は、特定の温度の加熱された熱流体が汲み上げられる、又はそうでなければ、流入通路37を通って加熱ジャケットに導入される。水蒸気および/又は凝縮された水蒸気、加熱されたガス、又は熱流体は、流出通路38を通って、加熱ジャケット外で循環する。水蒸気が加熱媒体として用いられる実施形態において、一次ガスヒータに熱を提供するのと同一の水蒸気生成器によって、水蒸気が供給されることが好ましい(ただし、必要というわけではない)。代替的に、ジャケット空間内の電気式熱源、又は植物材料分離器8の周りを直接包む電気加熱ワイヤ、および/又は出口チューブがまた、用いられてもよい。これまでに説明された揮発室の実施形態と同様に、一次植物材料分離器のいくつかの実施形態において、ファイバーガラス、セラミックウール、シリカ絶縁、ケイ酸カルシウム、エアロゲル、セラミック絶縁、岩綿、鉱物ウール、または、任意の他の適切な絶縁媒体等の断熱障壁を用いて一次植物材料分離器8を受動的に絶縁することが好ましい場合がある。また、いくつかの用途において、真空ジャケットの中に一次植物材料分離器8を収容することがまた、好ましい場合もある。単に例として、そのような真空ジャケットが、図9に示される加熱ジャケット36と実質的に同様に見えてもよい。ただし、加熱媒体用の入口通路37又は流出通路38がないだろう点を除く。代わりに、チェックバルブ、又は同様の真空格納方法を含んでよい排気通路が含まれるだろう。代替的に、真空ジャケットは持続的に密閉又は溶接されることによって閉鎖され、真空を保持してよい。一次植物材料分離器および/又は分離された植物材料の出口チューブ44はまた、絶縁されたおよび/又は加熱された室内に、システムの加熱された構成要素の全部又は一部と共に収容されてよい。そのような方法が、本開示の他の部分で詳細に説明されてきた。
いくつかの場合においては、湿潤充填材材料81の使用により、揮発された植物油のより効率的な収集が起こり得る。湿潤充填材材料を用いる実施形態の非限定的な例はPCT/IB2014/002383で説明されるが、この内容は全体が参照によって本明細書に組み込まれている。湿潤充填材を含む収集室の一例が、図10に示される。湿潤充填材を用いるそのような実施形態として、ガラス、セラミック金属、又は他の材料から成るラシヒリング、サドル、およびビーズ等を含むランダム充填、砂、アルミナ、グラブル、PTFE繊維、ステンレススチールウール、ファイバーガラス、又は、鉱物ウール繊維等の他のランダム充填材料、および、編地充填、織成されたワイヤメッシュ、ステンレススチールウール、ステンレススチールマッティング、織成されたステンレススチールメッシュ、コルゲート金属部、バブルキャッププレート、および篩いトレイプレート等の構造化された充填、又は、揮発された植物油を捕集する、他の種類の充填等(ただし、これに限定されない)の、湿潤基材81を含む収集室80が挙げられてよい。充填材料81は、収集溶剤で湿潤していてよく、これが、植物油を集め、充填材料を通ってサンプエリア13に最終的に滴下し、回収され得る。図10において、充填材料は、収集溶剤噴霧器82によって、又は、充填材料を収集溶剤と接触させる他の方法によって、湿潤していてよい。他の実施形態のように、図10に示される湿潤充填材収集室80はまた、システムの冷却室として機能してよく、噴霧器82および/又は充填材料81がガスストリームを冷却するよう機能することは、知られるべきである。代替的に、図10に示されるように、別個の冷却室が収集室80の上流に提供されてよい。湿潤充填材材料を有する収集室が、他の複数の実施形態において用いられてよく、および、収集溶剤噴霧器17を有する収集室又は任意の他の収集方法と組み合わせて用いられてもよい。収集室80の場所はまた、用途によって変わってよい。非限定的な一例として、湿潤充填材収集室80は、ガスストリーム・クーラ50の位置に再配置され得る。
最後に、これまでに説明された油滴の収集方法に加えて、凝縮油滴を捕集する静電方法もまた、本発明において採用されてよいことは知られるべきである。そのような実施形態において、静電スクラバが、当業者にはその設計が容易に公知であろうが、システムの冷却部9の後に配置されてよい。この配置により、静電収集板から流れ落ちてくる収集溶剤によって、収集された油を任意選択的に洗浄してよい。静電収集板はまた、凝集部14の後又は収集室部16の後に配置されてよく、収集溶剤の噴霧で任意選択的に洗浄されてよい。効率的な静電収集が起きる場合、システム全体にわたって、他の収集方法の一部を減らす又は削除することが可能であり得る。
単に非限定的な例として、以下の動作条件および流量が、植物油を抽出するために利用され得る。システム全体のガスストリーム1を移動させるために、およそ1.0~5.0重量ポンド毎平方インチ(6.895~34.474キロパスカル)の出口圧力を提供可能な遠心型ガスストリーム・ムーバ19が利用される。他の例としては、0~150重量ポンド毎平方インチ(0~1034.214キロパスカル)の出口圧力を提供可能なガスストリーム・ムーバが挙げられてよい。ガスストリーム・ムーバ19は、システム全体にわたって、およそ30~100標準立方フィート/分(0.849~2.83立方メートル/分)の流量でガスストリーム1を移動させる。他の例としては、およそ、0.1~30標準立方フィート/分(0.00283~0.849立方メートル/分)、100~200標準立方フィート/分(2.83~5.66立方メートル/分)、200~500標準立方フィート/分(5.66~14.15立方メートル/分)、500立方フィート/分(14.15立方メートル/分)より大きい、又は他の範囲の流量を提供可能なガスストリーム・ムーバが挙げられてよい。ガスストリームがガスストリーム・ヒータ2を通過する際、ガスストリームはおよそ華氏290~430度(摂氏143.333~221.111度)の温度に加熱される。他の例において、ガスストリームは、およそ、華氏100~300度(摂氏37.778~148.889度)、華氏100~310度(摂氏37.778~154.444度)、華氏200~300度(摂氏93.333~148.889度)、華氏200~310度(摂氏93.333~154.444度)、華氏280~450度(摂氏137.778~232.222度)、華氏300~500度(摂氏148.889~260.000度)、華氏300~400度(摂氏148.889~204.444度)、華氏300~370度(摂氏148.889~187.778度)、華氏300~365度(摂氏148.889~185.000度)、華氏305~360度(摂氏151.667~182.222度)、華氏300~360度(摂氏148.889~182.222度)、華氏300~330度(摂氏148.889~165.556度)、華氏310~320度(摂氏154.444~160.000度)、華氏340~370度(摂氏171.111~187.778度)、華氏350~360度(摂氏176.667~182.222度)、華氏350~365度(摂氏176.667~185.000度)、華氏415~445度(摂氏212.778~229.444度)の温度範囲、これら温度範囲の任意の組み合わせ、又は他の温度範囲に加熱されてよい。植物油を含む粉末の又は微細に砕かれた植物材料がおよそ毎分0.03~0.25ポンド(毎分13.608~113.398グラム)の流量で、混入ゾーン6を介してガスストリーム1にフィードされる。フィード速度の他の例としては、毎分0.001~0.03ポンド(毎分0~0.014グラム)、毎分0.25~1.0ポンド(毎分0.113~0.454グラム)、毎分1.0~5.0ポンド(毎分0.454~2.268グラム)、毎分5.0~10.0ポンド(毎分2.268~4.536グラム)、毎分10.0ポンド超(毎分4.536グラム超)、又は他のフィード速度が挙げられてよい。抽出室7エリア、および、ガスストリームがガスストリーム・ヒータ2とガスストリーム冷却部9との間を通る際にガスストリームに接触する、システムの全てのエリアの内面温度を、揮発油の凝縮温度より高く、又は、ヒータ2から出てくるガスストリームの温度付近に最大限維持して、これらの表面への植物油の凝縮を防止する。いくつかの例において、この温度はおよそ華氏290~430度(摂氏143.333~221.111度)付近又はそれより高い温度で維持される。他の例において、温度は、およそ、華氏100~300度(摂氏37.778~148.889度)、華氏100~310度(摂氏37.778~154.444度)、華氏200~300度(摂氏93.333~148.889度)、華氏200~310度(摂氏93.333~154.444度)、華氏280~450度(摂氏137.778~232.222度)、華氏300~500度(摂氏148.889~260.000度)、華氏300~400度(摂氏148.889~204.444度)、華氏300~370度(摂氏148.889~187.778度)、華氏300~365度(摂氏148.889~185.000度)、華氏305~360度(摂氏151.667~182.222度)、華氏300~360度(摂氏148.889~182.222度)、華氏300~330度(摂氏148.889~165.556度)、華氏310~320度(摂氏154.444~160.000度)、華氏340~370度(摂氏171.111~187.778度)、華氏350~360度(摂氏176.667~182.222度)、華氏350~365度(摂氏176.667~185.000度)、華氏415~445度(摂氏212.778~229.444度)の範囲、これら温度範囲の任意の組み合わせ、又は他の温度範囲に維持されてよい。蒸発デバイス31は、植物油および収集溶剤の混合物から、およそ毎分0.04~0.15ガロン(毎分0.151~0.568リットル)の収集溶剤を蒸留するよう動作可能である。流量の他の例としては、およそ毎分0.0002~0.04ガロン(毎分0.001~0.151リットル)、毎分0.15~0.5ガロン(毎分0.568~1.893リットル)、毎分0.5~1.0ガロン(毎分1.893~3.785リットル)、毎分1.0~5.0ガロン(毎分3.785~18.927リットル)、毎分5.0~10.0ガロン(毎分18.927~37.854リットル)、毎分10.0ガロン超(毎分37.854リットル超、又は他の流量の分離流量が挙げられてよい。蒸留収集溶剤はサンプ貯留器エリア13とは別個の貯留器56に貯められる。実質的に精製された収集溶剤の流れは、およそ毎分0.03~1.0ガロン(毎分0.114~3.785リットル)の流量で、冷却噴霧10に汲み上げられる。他の例としては、毎分0.0002~0.03ガロン(毎分0.001~0.1136リットル)、毎分1.0~7.0ガロン(毎分3.785~26.5リットル)、毎分7.0~10.0ガロン(毎分26.5~37.85リットル)、毎分10.0ガロン以上(毎分37.85リットル以上)、毎分10.0ガロン未満(毎分37.85リットル未満)、または、他の流量等の流量が含まれ得る。冷却噴霧は、ガスストリームをおよそ華氏160~180度(摂氏71.111~82.222度)に冷却する。他の例において、冷却噴霧はガスストリームをおよそ華氏80~150度(摂氏27~66度)、華氏0~150度(摂氏-18~66度)、華氏0~100度(摂氏-18~38度)、華氏40~80度(摂氏4.4~26.7度)、華氏180度(摂氏82.2度)未満、華氏173度(摂氏78.3度)未満、華氏150度(摂氏65.5度)未満、華氏140度(摂氏60度)未満、華氏130度(摂氏54.4度)未満、華氏120度(摂氏48.89度)未満、華氏110度(摂氏43.33度)未満、華氏100度(摂氏37.78度)未満、または、他の温度に冷却する。冷却噴霧に接触した後、ガスストリームおよび混入された液体は一次ガスストリームクーラ50を通過する。ガスストリーム・クーラ50はガスストリームおよび混入された液体/油をおよそ華氏90~150度(摂氏32.222~65.556度)に冷却する。他の例において、ガスストリーム・クーラは、ガスストリームおよび混入された液体/油をおよそ華氏0~150度(摂氏-18~66度)、華氏0~100度(摂氏-18~38度)、華氏40~80度(摂氏4.4~26.7度)、華氏0~90度(摂氏-18~32.22度)、華氏150度(摂氏65.5度)未満、華氏140度(摂氏60度)未満、華氏130度(摂氏54.4度)未満、華氏120度(摂氏48.89度)未満、華氏110度(摂氏43.33度)未満、華氏100度(摂氏37.78度)未満、華氏90度(摂氏32.22度)未満、華氏80度(摂氏26.67度)未満、または、他の温度に冷却する。ガスストリームの冷却に噴霧クーラ又は噴霧収集室のみを用いる実施形態において、これらの部分は、ガスストリームおよび混入された液体/油を、およそ華氏90~150度(摂氏32.222~65.556度)に、又は、冷却噴霧又はガスストリーム・クーラ用に上記リストに掲げたいずれの温度範囲に、冷却するよう動作可能であってよい。噴霧クーラにおいて噴霧される前に、55等のクーラによって収集溶剤が冷却される実施形態において、収集溶剤は、使用されている収集溶剤の沸点未満の温度まで冷却されてよい。他の例において、55等の収集溶剤クーラは収集溶剤を、およそ、華氏0~150度(摂氏-17.778~65.556度)、華氏0~40度(摂氏-17.778~4.444度)、華氏40~80度(摂氏4.444~26.667度)、華氏80~120度(摂氏26.667~48.889度)、華氏100度未満、華氏120度未満、華氏150度未満の温度、又は他の温度範囲にまで冷却してよい。ガスストリームがガスストリーム・クーラ50とガスストリーム・ヒータ2との間を通る際にガスストリームに接触する、システムの全ての内側エリアを、ガスストリーム・クーラ50から出るときはガスストリームの温度より低い温度に最大限維持し、収集溶剤がこれらの表面に凝縮してどんな蓄積植物油も洗浄するようにする。いくつかの例において、温度は、華氏85~145度(摂氏29.44~62.78度)の付近または未満に維持される。一次溶剤ポンプ12は、収集室16においてサンプエリア13から収集溶剤噴霧器17に、およそ毎分1.0~7.0ガロン(毎分3.785~26.498リットル)の流量で収集溶剤を汲み上げる。他の例は、毎分0.0002~1.0ガロン(毎分0.0007~3.785リットル)、毎分7.0~10.0ガロン(毎分26.5~37.85リットル)、毎分10.0ガロン(毎分37.85リットル)以上、毎分10.0ガロン(毎分37.85リットル)未満の流量、または、他の流量を含む。システム内で使用されている収集溶剤は、主にエチルアルコールと水から成っていてよく、その比は、およそ、エチルアルコール40%:水60%~エチルアルコール95%:水5%、である。排気ポンプ24は、ガスストリームの最高圧力エリア(ブロワ出口のエリア等)を依然として外気圧よりも僅かに低い圧力に維持するように、システムを負圧に維持するよう動作可能である。そのようにしていると、溶剤蒸気および/又は揮発された植物油は、システム内のシールから容易に漏れずに、それらが凝縮されシステムに戻るコールドトラップ22を必ず通過しなくてはならない。排気ポンプ24によって排気されたガスの体積は、およそ0.01~5.0立方フィート/分(0.00283~0.1415立方メートル/分)である。
本開示における具体的な説明は、本発明の範囲を限定するものとして考えられるべきではない。非限定的な例として、異なる熱交換器が用いられてよく、構成要素が周辺に移動されてよく、様々な構成要素の機能が1つの構造に纏められてよく、又は、一構成要素の機能がいくつかの構成要素間で分割されてもよい。更に、図1および図2の要素の配置および構成は、説明を簡潔にするためのものであり、これに限定されない。一例として、揮発室7は底部入口および上部出口として示されているが、入口および出口の位置は他の箇所であってもよい。本明細書内で説明されている本発明の実施形態は、本発明の範囲又は教示から逸脱することなく、他の方式に変更されてよいことが当業者には認識されるだろう。図1と比較して、システムが再配置され得る多くの方法のうちの1つの別の非限定的な例として、図2に示される実施形態は、再配置又はさらに除去したシステムの部分のいくつかを示す。図2は、図1に示される遠心液滴分離器20が取り除かれたものを示す。本実施形態において、1つの防曇部21のみが、液滴がヒータ2に流入するのを防止するために用いられている。水蒸気生成器3もまた、図2において取り除かれている。本実施形態において、電気式加熱素子がヒータ部2において用いられている。植物材料収集システムはまた、簡略化されている。二次混入ゾーン27および二次ガスストリーム25を用いる代わりに、一次植物材料分離デバイスは、処理された植物材料の収集容器29に直接流れる。任意選択的なエアロックバルブ58が、一次ガスストリーム1から分離された処理された植物材料の収集容器29を保持するために用いられてもよい。2つのガスムーバ19は直列に用いられて、ガスストリームを行き渡らせるのに使用可能な圧力を高めてきた。ガスムーバ19のうちの1つの配置は、図1に示される位置から移動しているが、直接第2ガスムーバ19の前、又はシステムの他の箇所に配置されてよい。
図11は、収集溶剤なしに動作するよう設計された、本発明の実施形態を示す。本実施形態は、溶剤を全く用いず、又は最小量の希釈溶剤のみで動作されてよい。本実施形態は、一次ガスストリーム1、チューブ・イン・シェル水蒸気動力ガスストリーム・ヒータ2、水蒸気をヒータに提供する水蒸気生成器3、ガスストリーム・ムーバ19、ホッパ4、植物材料分割デバイス5、一次植物材料混入ゾーン6、1又は複数の揮発室7、一次植物材料分離デバイス8、ガスストリーム・フィルタ49、揮発油凝縮器/ガスストリーム・クーラ50、凝縮植物油ガスストリーム/油分離デバイス82、油収集エリア32、加熱、分離された植物材料出口44、システムからある分量を除くことが可能なガス空気ポンプ24、二次ガスストリーム25、二次ガスストリーム・ムーバ26、二次植物材料混入ゾーン27、二次植物材料分離デバイス28、処理された植物材料の収集容器29、および、大気空気又は置換ガスが植物材料収集容器29を介してシステムに入ることを可能にする流入専用チェックバルブ30、を含む。所望の用途によって、これらの構成要素および部分のうちいずれも、システム内で直列に又は並列に、1又は複数回複製されてよく、又は、異なる効果を得るために完全に取り除かれてもよい。システム内の構成要素の順番はまた、異なる効果を得るために修正されてよい。水蒸気を動力とするヒータ2はまた、電気を動力とするヒータ、循環熱流体のヒータ、又は他の方法を動力とするヒータと交換されてよい。要素1、2、3、19、4、5、6、7、8、49、44、25、26、27、28、29、30、22、23および24は、これまで説明されてきた本発明の実施形態において対応する同様のコンポーネントと実質的に同様の方式で機能する。しかしながら、要素50は、これまで説明されてきた本発明の実施形態と比較すると修正された方式で機能する。追加的に、いくつかの実施形態において、ガスストリーム・ムーバはヒータの後に配置され、植物油が内部表面に凝縮するには高すぎる温度のままとなるようにする。言及された要素はまた、この部以降の実施形態においても同様のやり方で機能してよいことに留意すべきである。
図11に示される実施形態は、溶剤を殆ど又は全く用いないよう設計される。揮発された植物油は、揮発部7から一次植物材料分離デバイス8を通り、任意選択的なガスストリーム・フィルタ49を通って進んだ後、揮発油コンデンサ/ガスストリーム冷却部50に入る。凝縮器/ガスストリーム・クーラ50は、冷却剤又は冷却剤の混合物によって冷却されるチューブ・イン・シェル熱交換器であるのが好ましいが、本明細書又はPCT/IB2014/002383においてこれまで説明されてきた凝縮器の設計および冷却方法のいずれが用いられてもよい。揮発油がガスストリーム・コンデンサ/クーラ50に入る際、揮発油の一部が凝縮器内の凝縮面に凝縮する。凝縮器を最初に通過した際に凝縮しない揮発油は、凝縮器50を連続して通過するうちに凝縮されるまで、ガスストリームと共に再循環し続けてよい。凝縮器50内の凝縮面に凝縮する抽出された植物油は、凝縮器の面を滴下し、凝縮器50から流出し、凝縮油分離部82に、最終的には凝縮油収集エリア32に入る。ガスストリーム1はシステムを流れ、ヒータに戻り続ける。
ガスストリーム凝縮器/ガスストリーム・クーラ50の中の冷媒および/又は凝縮面を、抽出される揮発された植物油の凝縮点より低い温度に、しかし、植物油が凝縮器50の底部から容易に滴下して、凝縮油分離部82を通って凝縮油収集エリア32へ流れるように植物油を流動状態に保持するのに十分に高い温度に維持することは有益である。いくつかの非限定的な温度の例には、凝縮器の中の凝縮面を華氏100~300度(摂氏37.78~148.9度)、華氏120~280度(摂氏48.89~137.8度)、華氏120~150度(摂氏48.89~65.55度)、および、華氏320~340度(摂氏160~171度)に維持することが含まれる。他の温度範囲がまた、用いられてもよい。
図12aは、機能するのに溶剤を殆ど又は全く必要としない、本発明の他の実施形態を示す。本実施形態において、遠心凝縮油分離器83が用いられている。遠心油分離器83は、サイクロン、又は他の適切な分離デバイスであってよい。ガスストリームがガスストリーム・コンデンサ/クーラ50を通過する際、揮発された植物油の一部が凝縮器内の表面で凝縮するだろうが、油の一部はまた、ガスストリームの流れに混入した小さな又は微小な油滴として、より冷たいガスストリームに凝縮し析出してよい。遠心油分離器83を用いることによって、ヒータ2を通って再循環する前に、これらの混入した小さくかつ微小な油滴の大部分が油分離器内で捕集される。凝縮器50から滴下する油と共に捕集される油滴は、次に、抽出油収集エリア32に流れてよい。異なる用途において、本発明内の構成要素の多くは再配置又は変更されてよいことを図示するために、図12aに示される実施形態は、図11と比較して、簡略化された処理済み植物材料収集システムを示す。
図12bは図12aに示される実施形態と同様の配置を示す。本実施形態において、ガスストリーム・ムーバ19は、凝縮器/クーラ50の後かつヒータ2の前に配置される。任意選択的な凝縮油分離部82が、本実施形態に含まれてもよい。ガスストリーム・ムーバは、渦流ブロワ、タービンブロワ、圧力ブロワ、ターボコンプレッサ、遠心ブロワ、又は、適切な遠心力を生じさせることができる任意の他の設計(ただし、これに限定されない)等の遠心ブロワ設計を有していることが好ましい。ガスストリーム・クーラ50の後に遠心型ガスストリーム・ムーバ19を配置することにより、ガスストリームが冷却された後にガスストリームに析出した微小な油滴を分離して集める遠心油分離器として、ガスストリーム・ムーバ19は機能する。凝縮器50から滴下するどんな油と共に、ガスストリーム・ムーバ19で捕集される油滴は、次に、抽出油収集エリア32に流れてよい。ブレードを有するガスストリーム・ムーバ(例えば、ターボコンプレッサ、渦流ブロワ、タービンブロワ、圧力ブロワ、又は、高速部分を有するガスストリーム・ムーバ)がまた、油滴がブレードの表面に衝突する場合の作用によって、油滴を集めてよい。そのようなブロワが、本明細書で説明されるガスストリーム・ムーバ要素のいずれとも置換されてよい。
図12aおよび12bに示される実施形態において、遠心油分離器83又は遠心ガスストリーム・ムーバ19が、収集された油が遠心捕集デバイスから流れ得るよう、捕集された液滴が流動的かつ自由に流れる状態を保持するのに十分なほど高い温度、しかし、捕集された油滴が再揮発することを防止するのに十分低い温度、に維持されることが好ましい。また、図12aおよび12bに示された実施形態における凝縮器/ガスストリーム・クーラ50は、抽出される揮発された植物油の凝縮点より低い温度に、しかし、油が容易に凝縮器50の底部から滴下して流れ、システムを通って抽出油収集エリア32へ流れ続けるように、収集された油を流動状態に維持するのに十分に高い温度に維持されることが好ましい。図12aおよび12bに示されるいくつかの実施形態において、凝縮器に収集される油の量を最小化するようにガスストリーム・クーラ50を設計し、主に遠心分離器83または遠心ガスムーバ19を一次分離デバイスとして利用することが好ましい場合がある。
図13は、機能するために、溶剤を殆ど又は全く用いないよう設計された他の実施形態を示す。本実施形態において、ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50、油分離器82mおよび抽出油収集エリア32を含む要素の組が、ガスストリーム内の揮発油から様々な分画を取り除くのに実際的な回数だけ、直列に繰り返される。この配置により、植物油成分の分画が連続的に起きてよい。説明を簡潔にするため、ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50、油分離部82、および抽出油収集エリア32の組が2組だけ図13に示されるが、この数は増えてもよい。図13に示される実施形態において、油分画の全部が揮発され、揮発された植物油がガス化するにつれガスストリーム1内に進むように、抽出される植物材料内の所望の分画の全てを揮発させるのに十分なほど高い温度に、ヒータ2を設定することは有益である。第1ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50内の凝縮面は、揮発された植物油分の第1分画を凝縮するのに十分なほど低く、しかし、揮発された植物油分の他の分画を凝縮するには高すぎる温度、に維持されるべきである。揮発された植物油の第1分画は、凝縮器の面で凝縮し、第1コンデンサ50を通り、第1油分離器82を通り、第1油収集エリア32へ流れる。揮発された植物油の第1分画より低い凝縮点を有する、ガスストリームに混入した揮発油における他の分画は、第1コンデンサ50の中で凝縮できず、揮発された植物油のガスとして、ガスストリームの中を第2ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50まで進み続ける。第2ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50における凝縮面は、第1ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50より低く、また、揮発された植物油分の第2分画を凝縮させるのに十分低いが、他の揮発された植物油分が凝縮しないほど高い温度に維持される。このパターンは、ガスストリーム内の揮発油から様々な分画を取り除くのに実際的な回数だけ、複数のガスストリーム・コンデンサ/クーラで繰り返されてよい。直列の最後の凝縮器50は、残留油分画の全てを凝縮するのに十分なほど低い温度に維持され、しかし依然として、最後の凝縮器から最後の油分離器82まで自由に流れて、最後の抽出油収集エリア32に入る油を保持するのに十分なほど高温に維持されることは有益である。
図14は、連続的な分画を可能にする追加の実施形態を示す。本実施形態において、直列の最後の油分離デバイスは、図12aの説明の部分でこれまでに説明されてきたように、遠心油分離デバイス83である。遠心分離デバイス83は、連続する凝縮器/ガスストリーム・クーラ50のそれぞれの後に配置され、図12aで説明されるのと同様のやり方で、分画された油成分の収集を容易にしてよい。
図15は、連続する分画を可能にする追加の実施形態を示す。本実施形態において、ガスストリーム・ムーバ19は再配置され、遠心油分離デバイスとして機能する。本実施形態において、高い遠心効果を生む遠心型ガスストリーム・ムーバを用いることは有益である。本開示の他の部分において、遠心ガスムーバの例がこれまでに説明されてきた。いくつかの非限定的な例として、ターボコンプレッサ、渦流ブロワ、ターボブロワ、圧力ブロワ、および他の遠心デバイスが挙げられてよい。遠心ガスストリーム・ムーバ19が、連続する凝縮器50のそれぞれの後に配置され、分画された油成分の収集を容易にしてよい。
図13、14および15に示される実施形態において利用され得る温位の非限定的な例として、以下のおよその温度が有益であり得る。揮発室の内側エリアは、抽出されるべき植物油の所望の分画の全部揮発させるために、華氏356~440度(摂氏180~227度)の温度に加熱され得る。第1ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50内の凝縮面は、華氏366~427度(摂氏185.556~219.444度)の間で維持されてよい。第2ガスストリーム・コンデンサ/クーラの中の凝縮面は、華氏357~364度(摂氏180~184度)に維持され得る。第3ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50の中の凝縮面は、華氏316~355度(摂氏158~179度)に維持され得る。第4ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50の中の凝縮面は、華氏290~314度(摂氏143~157度)に維持され得る。最終ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50の中の凝縮面は、華氏110~289度(摂氏43~143度)に維持され得る。他の温度、および構成要素の繰り返し回数が、他の複数の実施形態および例において用いられてよい。
図13、14および15に示される代替的な実施形態において利用され得る温位の非限定的な例として、以下のおよその温度が有益であり得る。揮発室の内側エリアは、抽出されるべき植物油の所望の分画の全部揮発させるために、華氏356~400度(摂氏180~204度)の温度に加熱され得る。第1ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50の中の凝縮面は、華氏357~364度(摂氏180~184度)に維持され得る。第2ガスストリーム・コンデンサ/クーラの中の凝縮面は、華氏316~355度(摂氏158~179度)に維持され得る。第3ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50の中の凝縮面は、華氏290~314度(摂氏143~157度)に維持され得る。最終ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50の中の凝縮面は、華氏110~289度(摂氏43~143度)に維持され得る。他の温度、および構成要素の繰り返し回数が、他の複数の実施形態および例において用いられてよい。
図16は、ガスストリームから植物油を効率的に取り除くために静電収集器84を利用する実施形態を示す。ガスストリームがガスストリーム・コンデンサ/クーラ50を通過するとき、揮発された植物油の一部が、凝縮器の中の表面上で凝縮し、システムを通って抽出油収集エリア32へ滴下し得て、一方、他油の一部は凝縮し、ガスストリームの流れに混入した小さな又は微小な油滴として、より冷たいガスストリームに析出し得る。静電収集器84を用いることにより、これらの混入した小さくかつ微小な油滴の大部分は、ヒータ2を通って再循環する前に静電収集器内で捕集されてよい。ガスストリームおよび混入した小さくかつ微小な植物油滴が、ガスストリーム・コンデンサ50から抜けて静電収集器84に入る際、静電収集器84は、混入した油滴に静電荷を付与する。静電収集器84内の収集面は、油滴とは逆の静電荷で帯電される。混入した油滴が収集面付近を通過する際油滴は電気的に収集面に吸着される。油滴が収集面で集まる際、油滴は、静電収集表面から滴下してシステムを通って抽出油収集エリア32に流れ出る、より大きな液滴に合体し始める。静電収集器の設計および機能は、当業者に公知であるだろう。
図16に示される実施形態において、ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50内の凝縮面が、抽出される揮発された植物油の凝縮点より低く、しかし、植物油が容易に滴下し、凝縮器50の底部から流れ出て、静電収集器84を通り、凝縮油分離部82を通り、凝縮油収集エリア32に入るように、植物油を流動状態に保持するのに十分高い温度に維持されることは有益である。収集された植物油が静電収集器84から容易に流れ出るために、ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50から出たガスストリームが、収集された油が静電収集表面から自由に滴下し、油収集エリア32にシステムを通って流れ落ち得るほど十分に温かい状態に、静電収集器84の表面を保持する温度に維持されることは有益である。いくつかの非限定的な温度の例として、凝縮器50および静電収集器エリア84内の凝縮面を、華氏100~300度(摂氏37.778~148.889度)、華氏120~280度(摂氏48.889~137.778度)、華氏120~150度(摂氏48.889~65.556度)、および華氏320~340度(摂氏160.000~171.111度)の間の温度に維持することが挙げられてよい。図16に示されるいくつかの実施形態において、ガスストリーム・クーラ50で収集する油の量を最小化し、主に静電収集器84を一次油収集/分離デバイスとして頼るよう凝縮器/ガスストリーム・クーラ50を設計することが好ましい場合がある。
図17は、ガスストリームから小さくかつ微小な油滴を取り除くフィルタ、防曇パッド、および/又は充填材料を含む濾過部85を用いる実施形態を示す。濾過部85に含まれる媒体は、溶剤を殆ど又は全く用いずに機能するよう設計される。溶剤を殆ど又は全く用いないことがあり得るので、濾過部は、油がフィルタおよび/又は防曇パッドから抽出油収集エリア32へ容易に滴下することを可能にするように、収集された油が自由に流れる状態を維持する温度に維持されることが好ましい。ガスストリームがガスストリーム・コンデンサ/クーラ50を通過するとき、揮発された植物油の一部は、凝縮器の中の表面上で凝縮し、システムを通って、抽出油収集エリア32に滴下し得て、一方、他の油の一部は、凝縮し、ガスストリームの流れに混入した小さな又は微小な油滴として、より冷たいガスストリームの中に析出し得る。ガスストリームおよび混入した小さくかつ微小な植物油滴がガスストリーム・コンデンサ50から抜けて濾過部85を通過する際、混入した油滴の一部がガスストリームから取り除かれてよい。濾過材料は、焼結ガラスフィルタ、焼結セラミックフィルタ、焼結金属フィルタ、セラミックフィルタ、他のフィルタ設計、ガラス、セラミック、金属で作られたラシヒリング、サドル、ビーズとを含むランダムおよび/又は不活性充填、砂、アルミナ、グラブル、架橋PTFE繊維、ステンレススチールウール、ガラス繊維、または、鉱物ウール繊維等他のランダムおよび/又は不活性充填材料、編地充填、織成されたワイヤメッシュ、ステンレススチールウール、ステンレススチールマッティング、織成されたステンレススチールメッシュ、コルゲート金属部、バブルキャッププレート、および篩いトレイプレート等の構造化された充填、又は、揮発された植物油を捕集する、他の種類の充填等(ただし、これに限定されない)等、多数の材料を含んでよい。防曇材料は、前述した材料のいずれかを含んでよく、又は防曇材料は、構造化された防曇設計、波板防曇設計、又は他の設計を含んでよい。
図11、12a、12b、13、14、15、16および17に示されるシステムの部分が加熱および/又は絶縁され、目標温度の実現を助けてよく、および/又は、システムの特定のエリアでの凝縮を防止してよい。
図11、12a、12b、13、14、15、16、および17に示される、並びに、それらに付随する本文で説明される実施形態のいずれも、溶剤を殆ど又は全く用いず機能してよい。いくつかの場合においては、溶剤を全く用いないことが好ましい場合がある。いくつかの場合においては、一次収集方法としてではなく、自由流れ状態の液化した油が本発明の様々な収集および分離デバイスから自由に流れ出すように、自由流れ状態の液化した油を維持するための希釈剤として、最小量の溶剤を用いることが好ましい場合がある。最小量の溶剤が用いられる場合、その一般的なゴールは、出来るだけ少量しか用いないことである。いくつかの非限定的な例が、収集された油が25重量%以下の溶剤、15重量%以下の溶剤、又は10重量%以下の溶剤を含むと測定され得るように、十分な量の溶剤を用いることであろう。いくつかの場合においてまた、ガスストリームにおいて、溶解溶剤を特定のレベルに維持することが有利である場合がある。いくつかの非限定的な例が、ガスストリームが25重量%以下の溶剤蒸気、15重量%以下の溶剤蒸気、又は10重量%以下の溶剤蒸気を含むと測定され得るように、十分な量の溶剤を用いることであろう。他の場合において、収集された油が、システムから取り除けないほどに厚くなり過ぎないことを確実にするため、希釈溶剤をさらにより高い比で維持することが好ましい場合がある。
図11、12a、12b、13、14、15、16および17に示される実施形態への希釈溶剤の導入は、ガスストリーム・クーラ50の前および/又は中、遠心収集デバイス部83の前および/又は中、遠心ガスストリーム・ムーバ収集部19の前および/又は中、静電収集部84の前および/又は中、フィルタ収集部85の前および/又は中、油分離部82の前および/又は中、および/又は、システムの他の部分の中であり得る。いくつかの実施形態において、液体に代えて蒸気として希釈溶剤を導入することが有利であってよく、これまで述べられてきた部分、ガスストリーム1内、ガスストリーム・ヒータ2内、抽出室7内、ガスストリーム・ムーバ19内、ガスストリーム・フィルタ49内、植物材料分離デバイス8内、および/又はシステム内のどこでも、のいずれかに導入点が配置される。希釈溶剤を導入する方法は、ノズル、チューブ、噴霧器、バルブ、ガスインジェクタ、又は、当業者に公知である若しくは本開示の他の部分で説明された他の方法を介してよい。
図11、12a、12b、13、14、15、16および17に示される実施形態において利用される希釈溶剤は、エタノール、エタノールと水との混合物から成り得て、または、本開示もしくはPCT/IB2014/002383において説明される任意の他の実施形態において収集溶剤として使用される任意の化合物、または、他の溶剤、または、様々な溶剤の混合物から成り得る。希釈溶剤は、食品グレード又は医療グレードであることが好ましいが、任意の適切な希釈溶剤が用いられてもよい。エタノールが希釈溶剤として導入される場合、いくつかの非限定的な例は、約100%エタノール、約95%エタノールと5%水、約90%エタノールと10%水、約85%エタノールと15%水、約80%エタノールと20%水、約75%エタノールと25%水、約70%エタノールと30%水、約65%エタノールと35%水、約60%エタノールと40%水、約55%エタノールと45%水、約50%エタノールと50%水、又は、他の比のエタノールと水であるエタノール希釈溶剤を導入することであってよい。代替的に、エタノールが希釈溶剤として導入される場合、40%エタノールより大きい、50%エタノールより大きい、55%エタノールより大きい、65%エタノールより大きい、70%エタノールより大きい、75%エタノールより大きい、80%エタノールより大きい、85%エタノールより大きい、90%エタノールより大きい、又は、95%エタノールより大きいエタノール濃度で、エタノールと水との混合物が導入されてよい。エタノールはまた、他の溶剤と様々な比で混合されてよい。本開示における具体的な説明は、本発明の範囲を限定するものとして考えられるべきではない。図11、12a、12b、13、14、15、16および17に示される実施形態の要素は、それらを説明する本文に記載された他の要素と共に、又は、本開示の任意の他の部分から本文に記載された、又は図に示された要素は、システム内で異なる順番に再配置されてよく、他の複数の実施形態において説明される異なる要素と組み合わされてよく、並列に又は直列に繰り返されてよく、又は、いくつかの実施形態において完全に取り除かれてよい。非限定的な例として、異なる熱交換器およびヒータが用いられてよく、構成要素が周辺に移動されてよく、様々な構成要素の機能が1つの構造に纏められてよく、又は、一構成要素の機能がいくつかの構成要素間で分割されてもよい。更に、図11、12a、12b、13、14、15、16および17における要素の配置および構成は、説明を簡潔にするためのものであり、これに限定されない。一例として、揮発室7は底部入口および上部出口として示されているが、入口および出口の位置は他の箇所であってもよい。ガスストリーム・コンデンサ/クーラ50および静電収集器84は、いくつかの実施形態において、同一の部分に纏められてよいことは留意すべきである。ガスストリーム・ヒータ2は、水蒸気又は加熱された流体に代わって、電気式加熱素子を動力としてよいこともまた留意されるべきである。他の凝縮器の設計が用いられてもよい。図11、12a、12b、13、14、15、16および17および付随する本文で説明されるいずれの構成要素も、同様のコンポーネントが本開示、PCT/IB2014/002383内の他の複数の実施形態において説明される任意の方式で、又は一般的に当業者に公知である他の方式で、修正されてもよい。追加的に、いくつかの場合においては、図11、12a、12b、13、14、15、16および17の実施形態をオープンシステムとして動作させることが有利であってよい。図11、12a、12b、13、14、15、16および17に示される実施形態がオープンシステムとして動作される場合、最後の油滴分離器/収集デバイス(83、19、84、85、又は82)の後、かつ、ヒータ2の前で、システムがオープンであることが好ましい。
いくつかの態様において、本開示は植物材料から油を抽出する方法に関する。方法は、植物材料から油を抽出するシステムを提供する段階を含んでよい。システムは、システム全体にガスストリームを行き渡らせるよう動作可能なガス移動デバイスを含んでよい。システムは、ガスストリームが抽出室を通るよう方向付けられるように、ガス移動デバイスと連通する抽出室を含んでよい。システムは、ガスストリームが凝縮面を向くように、ガス移動デバイスと連通する凝縮面を含んでよい。
ガス移動デバイスは、遠心分離器であってもよく、又は、そうでなくてもよい。ガスムーバは、圧縮空気タンク、又は、液体窒素等の液化ガスを含んでもよく、又は、含まなくてもよい。
凝縮面は、油の収集を可能にするために、表面に沿って油の一部が流れるよう構成される表面であってよい。凝縮面はそれゆえ、油の一部が流れるようにする化学的および/又は機械的な特性を含んでよい。油の一部が流れるようにする凝縮面により、既存のシステムに対する利点が提供される。なぜならば、それにより、使用する溶剤がより少ない方法を可能にするからである。
システムは、遠心分離器を含んでよく、遠心分離器は凝縮面を含んでよい。遠心分離器は、システムのガス移動デバイスであってもよく、又は、そうでなくてもよい。遠心分離器は、例えば、少なくとも1つのブレードと1つの回転軸とを、少なくとも1つのブレードが当該軸を中心に回転するように含んでよく、又は、遠心分離器はブレードを全く有しないデバイスを含んでよい。方法は更に、当該軸を中心にブレードを回転する段階を含んでよい。凝縮面は、少なくとも1つのブレードを含んでよく、および/又は、分離器のハウジング等の、ブレード以外の遠心分離器の表面を含んでよい。ガスストリームを凝縮面に接触させることにより、油の一部をブレード、ハウジング、および/又は、遠心分離器の他の表面上に集まらせてよい。方法は更に、油の一部が流れることに対する抵抗より大きな遠心力をもたらす温度と角速度との両方に、少なくとも1つのブレードを維持する段階を備えてよい。軸を中心とするブレードの回転は、それにより油の一部を流して油が収集され得るようにする、機械的な力を提供してよい。
いくつかの実施形態において、凝縮面は遠心分離器のブレードを含まない。例えば、システムが、ブレードを有さない遠心分離器を含んでよく、又は、システムが、1又は複数のブレードを有する遠心分離器を含んでよく、当該凝縮面は当該1又は複数のブレードを有さない。
システムは、油の一部が流れるように加熱され、および/又は角度がつけられた凝縮面を含んでよい。方法は、油の一部が流れることに対する抵抗より大きな重力の平行成分をもたらす角度および温度に、凝縮面を維持する段階を含んでよい。凝縮面には、重力に対して約-90°~約90°の角度がつけられてよく、例えば、約-90°~約-70°、約-80°~約-60°、約-70°~約-50°約-60°~約-40°、約-50°~約-30°、約-40°~約-20°、約-30°~約-10°、約-20°~約0°、約-10°~約10°、約0°~約20°、約10°~約30°、約20°~約40°、約30°~約50°、約40°~約60°、約50°~約70°、約60°~約80°、又は、約70°~約90°等である。0°未満~約-90°までの表面は天井であり、0°の表面は重力に平行な壁であり、0°より大きく90°未満の表面は傾斜面である。凝縮面は、重力に対して、約-90°~約60°、約0°~約60°、約0°~約45°、又は約-45°~約45°の角度がつけられてよい。
凝縮面は、静電荷を含んでよい。静電荷は、ガスストリームから油の一部を捕集し取り除くのに十分であってよい。方法は更に、油を揮発させた後、ガスストリームに混入した油の一部を油滴に凝縮する段階を備えてよい。いくつかの実施形態において、方法は、静電荷(例えば、凝縮面の電荷と逆の電荷)を油滴に帯電させる段階を含む。ガスストリームを凝縮面に接触させる段階は、帯電油滴を凝縮面に接触させる段階を含んでよい。
凝縮面は、フィルタ媒体と、および/又は防曇パッドとを含んでよい。フィルタ媒体および/又は防曇パッドは、ガスストリームから油の一部を捕集および取り除くために十分であり得る。方法は更に、油を揮発させた後、ガスストリームに混入した油の一部を油滴に凝縮する段階を含んでよい。
いくつかの実施形態において、凝縮面、遠心分離器、遠心捕集デバイス、遠心ガスストリーム・ムーバ、静電収集器、フィルタ部、凝縮器、および/又は、ガスストリーム・クーラの温度は、約100°F~約300°F(約37.778℃~約148.889℃)、約110°F~約289°F(約43.333℃~約142.778℃)、約120°F~約280°F(約48.889℃~約137.778℃)、約120°F~約150°F(約48.889℃~約65.556℃)、約290°F~約314°F(約143.333℃~約156.667℃)、約316°F~約355°F(約157.778℃~約179.444℃)、約320°F~約340°F(約160.000℃~約171.111℃)、約357°F~約364°F(約180.556℃~約184.444℃)、又は、約366°F~約427°F(約185.556℃~約219.444℃)である。凝縮面、遠心分離器、遠心捕集デバイス、遠心ガスストリーム・ムーバ、静電収集器、フィルタ部、凝縮器、および/又は、ガスストリーム・クーラの温度は、約100°F~約315°F(約37.778℃~約157.222℃)、約100°F~約212°F(約37.778℃~約100.000℃)、又は約120°F~約315°F(約48.889℃~約157.222℃)であってよい。凝縮面、遠心分離器、遠心捕集デバイス、遠心ガスストリーム・ムーバ、静電収集器、フィルタ部、凝縮器、および/又は、ガスストリーム・クーラの温度は、約100°F~約140°F(約37.778℃~約60.000℃)、約120°F~約160°F(約48.889℃~約71.111℃)、約140°F~約180°F(約60.000℃~約82.222℃)、約160°F~約200°F(約71.111℃~約93.333℃)、約180°F~約220°F(約82.222℃~約104.444℃)、約200°F~約240°F(約93.333℃~約115.556℃)、約220°F~約260°F(約104.444℃~約126.667℃)、約240°F~約280°F(約115.556℃~約137.778℃)、約260°F~約300°F(約126.667℃~約148.889℃)、約280°F~約320°F(約137.778℃~約160.000℃)、約300°F~約340°F(約148.889℃~約171.111℃)、約320°F~約360°F(約160.000℃~約182.222℃)、約340°F~約380°F(約171.111℃~約193.333℃)、約360°F~約400°F(約182.222℃~約204.444℃)、約380°F~約420°F(約193.333℃~約215.556℃)、又は約400°F~約440°F(約204.444℃~約226.667℃)であり得る。
システムが1より多くの凝縮面又は収集面を含んでよく、1つの凝縮面又は収集面が他の凝縮面又は収集面とは異なる温度に維持されてよい。そのような実施形態において、以下に示される温度範囲のいずれかが、異なるコンポーネントと交換可能に用いられてよい。非限定的な例として、凝縮器/ガスストリーム・クーラ部50の温度を、遠心収集デバイス部83、遠心ガスストリーム・ムーバ収集部19、静電収集部84、または、フィルタ収集部85より高温の範囲に維持することが好ましい場合があり、いくつかの場合においては、凝縮器/ガスストリーム・クーラ部50の温度を、遠心収集デバイス部83、遠心ガスストリーム・ムーバ収集部19、静電収集部84、または、フィルタ収集部85よりも低い温度範囲に維持することが好ましい場合がある。
一般に、図11、12a、12b、13、14、15、16および図17に示される実施形態の収集面を、収集面のそれぞれから収集された油が流れ出ることが可能なように十分に高温に維持することが望ましい。いくつかの場合においては、揮発油を小さなおよび又は微小な液滴に効率的に析出することを容易にし、遠心分離デバイス又は遠心ガスストリーム・ムーバで除去することを容易にするために、ガスストリーム・クーラ/凝縮器がより冷たく保持されることが望ましい場合がある。そのような場合、ガスストリーム・クーラの表面を約-100°F~約-50°F(約-73.333℃~約-45.556℃)、約-50°F~約-25°F(約-45.556℃~約-31.667℃)、約-25°F~約0°F(約-31.667℃~約-17.778℃)、約0°F~約25°F(約-17.778℃~約-3.889℃)、約25°F~約50°F(約-3.889℃~約10.000℃)、約50°F~約75°F(約10.000℃~約23.889℃)、又は約75°F~約100°F(約23.889℃~約37.778℃)に、または、望ましい場合は他の温度に維持することが望ましい場合がある。遠心収集デバイス部83、遠心ガスストリーム・ムーバ収集部19、静電収集部84、または、フィルタ収集部85は、能動的加熱を通して、動作中に、より温かい温度(例えば、説明された温度範囲より温いもののうちの1つ)に維持され得るか、または、クーラを通過した後、ガスストリームの温度をとることが許容され、次に、動作中または動作後に間欠的に加熱され、収集された油の除去を促進し得る。追加的に、ガスストリーム・クーラが、冷たすぎて流れない油を収集していることが確認された場合は、ガスストリーム・クーラはまた、動作中又は動作後に間欠的に加熱され、収集された油がガスストリーム・クーラ/凝縮器部50から流れ出るようにしてよい。
方法は、凝縮面の温度を約100°F~約300°F(約37.778℃~約148.889℃)、約110°F~約289°F(約43.333℃~約142.778℃)、約120°F~約280°F(約48.889℃~約137.778℃)、約120°F~約150°F(約48.889℃~約65.556℃)、約290°F~約314°F(約143.333℃~約156.667℃)、約316°F~約355°F(約157.778℃~約179.444℃)、約320°F~約340°F(約160.000℃~約171.111℃)、約357°F~約364°F(約180.556℃~約184.444℃)、又は、約366°F~約427°F(約185.556℃~約219.444℃)に維持する段階を含んでよい。いくつかの実施形態において、方法は凝縮面の温度を約100°F~約315°F、約100°F~約212°F、または、約120°F~約315° Fに維持する段階を含む。方法は、凝縮面の温度を約100°F~約140°F(約37.778℃~約60.000℃)、約120°F~約160°F(約48.889℃~約71.111℃)、約140°F~約180°F(約60.000℃~約82.222℃)、約160°F~約200°F(約71.111℃~約93.333℃)、約180°F~約220°F(約82.222℃~約104.444℃)、約200°F~約240°F(約93.333℃~約115.556℃)、約220°F~約260°F(約104.444℃~約126.667℃)、約240°F~約280°F(約115.556℃~約137.778℃)、約260°F~約300°F(約126.667℃~約148.889℃)、約280°F~約320°F(約137.778℃~約160.000℃)、約300°F~約340°F(約148.889℃~約171.111℃)、約320°F~約360°F(約160.000℃~約182.222℃)、約340°F~約380°F(約171.111℃~約193.333℃)、約360°F~約400°F(約182.222℃~約204.444℃)、約380°F~約420°F(約193.333℃~約215.556℃)、又は約400°F~約440°F(約204.444℃~約226.667℃)に維持する段階を含んでよい。
いくつかの場合においては、好ましい方法は、一部の凝縮面又は収集面を他の凝縮面又は収集面とは異なる温度で保持することであってよい。そのような場合において、以下に示される温度範囲のいずれかが、異なるコンポーネントと交換可能に用いられてよい。非限定的な例として、凝縮器/ガスストリーム・クーラ部50の温度を、遠心収集デバイス部83、遠心ガスストリーム・ムーバ収集部19、静電収集部84、または、フィルタ収集部85より高温の範囲に維持することが好ましい場合があり、いくつかの場合においては、凝縮器/ガスストリーム・クーラ50の温度を、遠心収集デバイス部83、遠心ガスストリーム・ムーバ収集部19、静電収集部84、または、フィルタ収集部85よりも低い温度範囲に維持することが好ましい場合がある。
いくつかの実施形態において、油を含むガスストリームを冷却する段階は、ガスストリームを、凝縮面の温度よりも、少なくとも約5°F(-15.000℃)、10°F(-12.222℃)、15°F(-9.444℃)、20°F(-6.667℃)、25°F(-3.889℃)、30°F(-1.111℃)、35°F(1.667℃)、40°F(4.444℃)、45°F(7.222℃)、又は50°F(10.000℃)だけ低い温度に冷却する段階を含む。 ガスストリームの比較的低い温度は、ガスの凝縮を助けてよく、一方、凝縮面の比較的高い温度は、油が収集されるのに十分なほどの流体状態でいることを確実にするのを助けてよい。同様に、いくつかの実施形態において、油を含むガスストリームを冷却する段階は、ガスストリームを凝縮面の温度よりも、少なくとも約5°F(-15.000℃)、10°F(-12.222℃)、15°F(-9.444℃)、20°F(-6.667℃)、25°F(-3.889℃)、30°F(-1.111℃)、35°F(1.667℃)、40°F(4.444℃)、45°F(7.222℃)、又は50°F(10.000℃)だけ高い温度に冷却する段階を含む。ガスストリームの比較的高い温度は、凝縮面に接触する前に油が凝縮しないことを確実することを助けてよい。依然、いくつかの実施形態において、油を含むガスストリームを、凝縮面の温度とおよそ同一の温度まで冷却することが好ましい場合がある。
方法が凝縮面の温度を変更することを含んでよい。例えば、方法は、凝縮面の温度を上昇させる段階を含んでよい。油の一部が流れることに対する抵抗を減らすために、例えば、油が凝縮面から収集される流量を増やすために、温度は上げられてよい。例えば、凝縮面上で蓄積される油に応答して、温度は上げられてよい。同様に、方法は、凝縮面の温度を低下させる段階を含んでよい。例えば、凝縮面がガスストリームから油の一部を捕集して取り除く流量を増やすために、温度は下げられてよい。
方法は、抽出室に植物材料を提供する段階と、ガスストリームを抽出室に行き渡らせる段階と、油が植物材料からガスストリーム内に抽出されるよう、植物材料から油を揮発させる段階とを含んでよい。いくつかの実施形態において、方法は、油を含むガスストリームを冷却する段階と、油を含むガスストリームを凝縮面に行き渡らせる段階とを含んでよい。方法は、ガスストリームを凝縮面に接触させる段階であって、それによりガスストリームから油の一部を捕集して取り除く段階を含んでよい。いくつかの実施形態において、方法は、凝縮面から油の一部を収集する段階であって、それにより収集された油を生成する段階を含んでよい。
一部の態様において、ガスストリームは、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または、約1重量%未満の溶剤蒸気を含んでよい。 ガスストリームは、ガスストリームを抽出室に行き渡らせる前に、ガスストリームを抽出室に行き渡われた後に、油を揮発させる前に、油を揮発させた後に、ガスストリームを冷却する前に、ガスストリームを冷却した後に、ガスストリームを凝縮面に接触させる前に、ガスストリームを凝縮面に接触させた後に、油の一部を収集する前に、および/又は、油の一部を収集した後に、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または、約1重量%未満の溶剤蒸気を含んでよい。
一部の態様において、ガスストリームから捕集され取り除かれる油の一部は、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または、約1重量%未満の溶剤蒸気を含んでよい。ガスストリームから捕集され取り除かれる油の一部は、ガスストリームを凝縮面に接触させた後に、油の一部を収集する前に、および/又は、油の一部を収集した後に、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または、約1重量%未満の溶剤蒸気を含んでよい。 一部の態様において、収集された油は、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または、約1重量%未満の溶剤蒸気を含んでよい。
いくつかの実施形態において、より高い比の希釈溶剤を導入し、収集された油を希釈して、収集された油がシステムを出ていけないほどに厚くなりすぎるのを防止することが有利であり得ることは留意すべきである。そのような実施形態において、溶剤と油との比は、必要とされる比よりもずっと高くまで上げられてよい。
一部の態様において、ガスストリームから捕集され取り除かれる油の一部は、希釈溶剤と油との比が、約25:1~20:1、約20:1~15:1、約15:1~約10:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1であるものを含んでよい。ガスストリームから捕集され取り除かれる油の一部は、ガスストリームを凝縮面に接触させた後に、油の一部を収集する前に、および/又は、油の一部を収集した後に、溶剤と油との比が約25:1~20:1、約20:1~15:1、約15:1~約10:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1であるものを含んでよい。一部の態様において、収集された油は、希釈溶剤と油との比が約25:1~20:1、約20:1~15:1、約15:1~約10:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1であってよい。
一部の態様において、ガスストリームは、希釈溶剤と油との比が、約25:1~20:1、約20:1~15:1、約15:1~約10:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1であってよい。ガスストリームは、ガスストリームを抽出室に行き渡らせる前に、ガスストリームを抽出室に行き渡われた後に、油を揮発させる前に、油を揮発させた後に、ガスストリームを冷却する前に、ガスストリームを冷却した後に、ガスストリームを凝縮面に接触させる前に、ガスストリームを凝縮面に接触させた後に、油の一部を収集する前に、および/又は、油の一部を収集した後に、溶剤と油との比が、約25:1~20:1、約20:1~15:1、約15:1~約10:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1であってよい。ガスストリーム、油の一部、および/又は収集された油は殆ど溶剤を含まなくてよい、および/又は、ガスストリーム、油の一部、又は収集された油は実質的に溶剤を含まなくてよい。「実質的に含まない」は、ガスストリーム、油の一部、および/又は収集された油は最初の材料(例えば、植物材料およびガスストリーム)からの不可避な不純物を含み得るが、そうでなければ、ガスストリーム、油の一部、又は収集された油は溶剤フリーである、ということを意味する。いくつかの実施形態において、ガスストリーム、油の一部、および/又は収集された油は溶剤を含まない。ガスストリーム、油の一部、および/又は収集された油は、実質的にイソブタン、エタノール、および/又はクロロホルムを含まなくてよい。
いくつかの実施形態において、ガスストリームを凝縮面に接触させる段階は、油の蒸気を凝縮面に接触させる段階を含む。ガスストリームを凝縮面に接触させることにより、油の一部が凝縮面上で凝縮し得る。
いくつかの実施形態において、方法は更に、ガスストリームを冷却後にガスストリームに混入した油滴に油の一部を凝縮させる段階を備える。ガスストリームを凝縮面に接触させる段階は、油滴を凝縮面に接触させる段階を含んでよく、これにより、油滴が凝縮面上に集まる。
ガスストリームを冷却する段階は、ガスストリームを100°F~約300°F(約37.778℃~約148.889℃)、約110°F~約289°F(約43.333℃~約142.778℃)、約120°F~約280°F(約48.889℃~約137.778℃)、約120°F~約150°F(約48.889℃~約65.556℃)、約290°F~約314°F(約143.333℃~約156.667℃)、約316°F~約355°F(約157.778℃~約179.444℃)、約320°F~約340°F(約160.000℃~約171.111℃)、約357°F~約364°F(約180.556℃~約184.444℃)、又は、約366°F~約427°F(約185.556℃~約219.444℃)に冷却する段階を含んでよい。いくつかの実施形態において、ガスストリームを冷却する段階は、ガスストリームを、約98.6°F~約314.6°F(約37.000℃~約157.000℃)、約98.6°F~約212.0°F(約37.000℃~約100.000℃)、又は約122.0°F~約314.6°F(約50.000℃~約157.000℃)まで冷却する段階を含む。ガスストリームを冷却する段階は、ガスストリームを、約100°F~約140°F(約37.778℃~約60.000℃)、約120°F~約160°F(約48.889℃~約71.111℃)、約140°F~約180°F(約60.000℃~約82.222℃)、約160°F~約200°F(約71.111℃~約93.333℃)、約180°F~約220°F(約82.222℃~約104.444℃)、約200°F~約240°F(約93.333℃~約115.556℃)、約220°F~約260°F(約104.444℃~約126.667℃)、約240°F~約280°F(約115.556℃~約137.778℃)、約260°F~約300°F(約126.667℃~約148.889℃)、約280°F~約320°F(約137.778℃~約160.000℃)、約300°F~約340°F(約148.889℃~約171.111℃)、約320°F~約360°F(約160.000℃~約182.222℃)、約340°F~約380°F(約171.111℃~約193.333℃)、約360°F~約400°F(約182.222℃~約204.444℃)、約380°F~約420°F(約193.333℃~約215.556℃)、又は約400°F~約440°F(約204.444℃~約226.667℃)まで冷却する段階を含んでよい。ガスストリームを冷却する段階は、ガスストリームを、約-100°F~約-50°F(約-73.333℃~約-45.556℃)、約-50°F~約-25°F(約-45.556℃~約-31.667℃)、約-25°F~約0°F(約-31.667℃~約-17.778℃)、約0°F~約25°F(約-17.778℃~約-3.889℃)、約25°F~約50°F(約-3.889℃~約10.000℃)、約50°F~約75°F(約10.000℃~約23.889℃)、又は約75°F~約100°F(約23.889℃~約37.778℃)まで冷却する段階を含んでよい。
方法は、ガスストリームおよび/又は抽出室を、油の一部の少なくとも1つの分子の沸点より高い温度まで加熱する段階を更に備えてよく、例えば、それにより揮発を容易にする。そのような温度は、例えば、約315°F(約157.222℃)、約356°F(約180.000℃)、約428°F(約220.000℃)であってよい。沸点よりも高い温度は、約300°F(約148.889℃)、約305°F(約151.667℃)、約310°F(約154.444℃)、約315°F(約157.222℃)、約320°F(約160.000℃)、約325°F(約162.778℃)、約330°F(約165.556℃)、約335°F(約168.333℃)、約340°F(約171.111℃)、約345°F(約173.889℃)、約350°F(約176.667℃)、約355°F(約179.444℃)、約360°F(約182.222℃)、約365°F(約185.000℃)、約370°F(約187.778℃)、約375°F(約190.556℃)、約380°F(約193.333℃)、約385°F(約196.111℃)、約390°F(約198.889℃)、約395°F(約201.667℃)、約400°F(約204.444℃)、約405°F(約207.222℃)、約410°F(約210.000℃)、約415°F(約212.778℃)、約420°F(約215.556℃)、約425°F(約218.333℃)、約430°F(約221.111℃)、約435°F(約223.889℃)、約440°F(約226.667℃)、約445°F(約229.444℃)、約450°F(約232.222℃)、又は約460°F(約237.778℃)であってよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの分子は、カンナビジオール(CBD)、カンナビディバリン(CBDV)、カンナビゲロール(CBG)、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール、カンナビクロメン、化学的に変換されたカンナビノイド、任意の他のカンナビノイド、任意の他のテルペンまたはテルペノイド、リナロール、カリオフィレン、ミルセン、リモネン、フムレン、および/又は、ピネンを含んでよい。
植物材料はヘンプ又はカンナビスを含んでよい。例えば、植物材料は、カンナビス・サティヴァ、カンナビス・インディカ、カンナビス・ルデラリス、カンナビスの種または科を交雑したもの、又は上記の2つ又はそれより多くの組み合わせを含んでよい。
いくつかの実施形態において、油の一部および/又は収集された油は、カンナビジオール(CBD)、カンナビディバリン(CBDV)、カンナビゲロール(CBG)、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール、カンナビクロメン、化学的に変換されたカンナビノイド、任意の他のカンナビノイド、任意の他のテルペンまたはテルペノイド、リナロール、カリオフィレン、ミルセン、リモネン、フムレン、ピネン、又は上記の2つ又はそれより多くの組み合わせを含む。例えば、油の一部および/又は収集された油は、例えば、少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は約99%の重量パーセントで、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)を含んでよい。油の一部および/又は収集された油は、例えば、少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は約99%の重量パーセントで、カンナビジオール(CBD)を含んでよい。
本明細書内で説明されている本発明の実施形態は、本発明の範囲又は教示から逸脱することなく、他の方式に変更されてよいことが当業者には認識されるだろう。そのように、本開示は広く解釈されるべきである。