以下、翻訳提供管理システム、および翻訳提供管理方法を説明する。
[多言語コミュニケーションシステム]
図1が示すように、多言語コミュニケーションシステムは、管理端末11、参加端末21、言語管理サーバ30、および翻訳システム40を備える。翻訳提供管理システム50は、言語管理サーバ30、および翻訳システム40を備える。
多言語コミュニケーションシステムは、翻訳グループを生成する。1つの翻訳グループは、1つの管理端末11と、1つ以上の参加端末21とから構成される。多言語コミュニケーションシステムは、各翻訳グループに1つずつチャットルームを開設する。多言語コミュニケーションシステムは、チャットルームのなかで翻訳を提供する。
多言語コミュニケーションシステムは、下記(イ)~(ニ)の処理を実行する。
(イ)チャットルームの開設処理
(ロ)チャットルームの招待処理
(ハ)チャットルームの参加処理
(ニ)翻訳グループの固定処理
(イ)開設処理
翻訳提供管理システム50は、登録前の1つの端末からチャットルームの開設要求を受信する。翻訳提供管理システム50は、登録前の1つの端末による開設要求に応じ、1つのチャットルームを開設する。翻訳提供管理システム50は、開設したチャットルームに参加できる端末を1つの翻訳グループとして登録する。翻訳提供管理システム50は、まず、開設要求を送信した1つの端末を、翻訳グループの管理端末11に登録する。
(ロ)招待処理
翻訳提供管理システム50は、管理端末11から招待情報の発行要求を受信する。翻訳提供管理システム50は、管理端末11による発行要求に応じ、招待情報を発行する。招待情報は、管理端末11が開設させたチャットルームに、管理端末11以外の端末を参加させるための情報である。翻訳提供管理システム50は、参加処理の方式が相互に異なる複数の招待情報を生成する。翻訳提供管理システム50は、招待情報による参加処理の方式が管理端末11の指定通りになるように招待情報を発行する。招待情報は、例えば、文字列情報であるURL、あるいは二次元コードである。
(ハ)参加処理
翻訳提供管理システム50は、招待情報の提供を受けた登録前の端末から、チャットルームの参加処理をはじめることの要求を受ける。招待情報は、チャットルームの識別情報、およびチャットルームに設定されたパスワードを埋め込まれた情報である。招待情報の提供を受けた登録前の端末は、例えば、チャットルームの識別情報、あるいはチャットルームに設定されたパスワードを招待情報の提供によって取得し、チャットルームの参加処理を続ける。チャットルームの識別情報、およびチャットルームに設定されたパスワードが招待情報に埋め込まれることは、招待情報の提供を受けた登録前の端末において、これらの情報の参加処理における入力を容易なものとして、翻訳提供管理システム50の利便性を高める。翻訳提供管理システム50は、招待情報の提供を受けた登録前の端末を参加端末21として翻訳グループに登録し、招待情報の提供を受けた登録前の端末による参加処理を完了する。
(ニ)固定処理
翻訳提供管理システム50は、翻訳グループに登録された端末から、新たな端末によるチャットルームの参加処理を停止することの要求を受ける。翻訳提供管理システム50は、新たな端末による参加処理の停止要求を受け、停止を要求されたチャットルームについて、翻訳グループを固定する。
多言語コミュニケーションシステムが実行する上記処理のなかで、端末11,21で実行する処理は、ウェブアプリケーションによって実行されてもよい。あるいは、多言語コミュニケーションシステムが実行する上記処理のなかで、端末11,21で実行する処理は、端末11,21にインストールされたネイティブアプリケーションによって実行されてもよい。
端末11,21は、通信機能、表示機能、および言語入力機能を有する。言語入力機能は、利用者の言語表現を入力する。言語表現の入力は、音声入力、あるいはテキスト入力である。端末11,21は、撮影機能を有してもよい。端末11,21の一例は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、あるいはパーソナルコンピューターである。
図1に示す例では、多言語コミュニケーションシステムが、複数の参加端末21を備える。複数の参加端末21は、相互に異なる言語表現を利用する端末を含む。例えば、多言語コミュニケーションシステムが保護者会に利用される場合、管理端末11は、保護者会の運営者に携帯される運営者端末である。参加端末21は、保護者会に参加する保護者に携帯される保護者端末である。
[翻訳提供管理システム50]
翻訳提供管理システム50は、言語管理サーバ30、および翻訳システム40から構成される。言語管理サーバ30は、ネットワークを介して端末11,21に接続されている。言語管理サーバ30は、ネットワークを介して端末11,21にデータを送信し、また端末11,21からデータを受信する。言語管理サーバ30は、ネットワークを介して翻訳システム40に接続されている。言語管理サーバ30は、ネットワークを介して翻訳システム40にデータを送信し、またネットワークを介して翻訳システム40からデータを受信する。言語管理サーバ30を端末11,21に接続するネットワーク、および、言語管理サーバ30を翻訳システム40に接続するネットワークは、それぞれインターネットのような汎用通信回線でもよいし、装置間の通信のために準備された専用通信回線でもよい。
言語管理サーバ30は、1つの管理端末11に、1つ以上の参加端末21を組み合わせる。言語管理サーバ30は、管理端末11と参加端末21との組み合わせを管理する。1つの管理端末11と、当該管理端末11に組み合わされた1つ以上の参加端末21とが、1つの翻訳グループを構成する。管理端末11は、各翻訳グループに1つずつである。参加端末21は、各翻訳グループに1つ以上ずつである。
言語管理サーバ30は、翻訳提供管理システム50から端末11,21に提供される言語表現を管理する。言語管理サーバ30は、1つの翻訳グループのなかで、1つの端末11,21に入力された言語表現の翻訳結果を、当該1つの翻訳グループを構成する他の端末11,21に送信する。言語管理サーバ30が端末11,21に送信する言語表現は、登録前の端末が翻訳グループの登録時に指定した言語表現である。
言語管理サーバ30は、通信部31、制御部32、および記憶部33を備える。
通信部31は、ネットワークを介して、言語管理サーバ30に端末11,21を接続する。通信部31は、ネットワークを介して、言語管理サーバ30に翻訳システム40を接続する。通信部31は、接続先にデータを送信し、かつ接続先からデータを受信する。通信部31は、制御部32が要求するデータの送信、および受信を実行する。
制御部32は、中央演算処理装置、および揮発性メモリを備える。制御部32は、記憶部33に記憶された翻訳提供管理プログラムを読み出す。制御部32は、記憶部33に記憶されたデータを読み出す。制御部32は、読み出されたデータを用い、翻訳提供管理プログラムを解釈して実行する。制御部32は、翻訳提供管理プログラムの実行によって生成したデータを記憶部33に記憶させる。制御部32は、翻訳提供管理プログラムの実行によって、翻訳提供管理方法を構成する各種の処理を実行する。
制御部32は、各種の処理をソフトウェアによって処理するものを含む。制御部32は、各種の処理のうちの少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)などの専用のハードウェアを備えてもよい。制御部32は、ASICなどの1つ以上の専用のハードウェア回路、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、あるいは、これらの組み合わせ、を含む回路としても構成される。なお、以下では、制御部32が、解析可能な可読媒体に翻訳提供管理提供支援プログラムを記憶し、可読媒体が記憶する翻訳提供管理提供支援プログラムを読み出して実行し、各種の処理を行う例を説明する。
[グループ管理部32a]
制御部32は、登録管理部の一例であるグループ管理部32aとして機能する。また、制御部32は、翻訳管理部32bとして機能する。グループ管理部32aは、翻訳グループを管理する。1つの翻訳グループは、1つの管理端末11、および1つ以上の参加端末21から構成される。
管理端末11は、チャットルームの開設を要求した端末である。管理端末11は、各チャットルームに1つずつの端末である。管理端末11は、当該管理端末11が開設を要求したチャットルームに、当該管理端末11以外の端末を招待する端末である。管理端末11による招待は、管理端末11が招待情報を提供することである。
参加端末21は、チャットルームに参加できる端末である。参加端末21は、各チャットルームに1つ以上の端末である。参加端末21は、管理端末11から招待情報の提供を受けた端末である。1つの翻訳グループは、1つの管理端末11、および当該管理端末11から招待情報の提供を受けた1つ以上の参加端末21から構成される。グループ管理部32aは、各チャットルームに1つずつ翻訳グループを登録する。
グループ管理部32aは、登録前の端末から1つの開設要求を受け、1つのチャットルームを開設する。グループ管理部32aは、開設要求を出した登録前の端末を、当該開設要求で開設されたチャットルームに参加可能に、管理端末11として登録する。
グループ管理部32aは、管理端末11から発行要求を受け、チャットルームの開設と共に、チャットルームの識別情報、および、チャットルームに参加するためのパスワードを生成する。グループ管理部32aは、管理端末11から発行要求を受け、当該管理端末11が指定する1つのチャットルームについて、当該チャットルームへの招待情報を発行する。
グループ管理部32aは、開設要求を送信した登録前の端末から、当該端末に提供する言語表現を指定される。グループ管理部32aは、開設要求を送信した登録前の端末を管理端末11として登録すると共に、当該端末が指定した言語表現を、管理端末11に対応づける。グループ管理部32aは、管理端末11が指定した言語表現を参照し、管理端末11が指定した言語表現を、管理端末11に提供する。
グループ管理部32aは、招待情報を用いて参加処理を進めた登録前の端末を、当該招待情報が指定するチャットルームに参加可能に、参加端末21として登録する。
グループ管理部32aは、参加処理の対象である登録前の端末から、当該端末に提供する言語表現を指定される。グループ管理部32aは、参加処理の対象である登録前の端末を参加端末21として登録すると共に、当該端末が指定した言語表現を、参加端末21に対応づける。グループ管理部32aは、参加端末21が指定した言語表現を参照し、参加端末21が指定した言語表現を、参加端末21に提供する。
チャットルームは、端末11,21が行う通信セッションである。チャットルームは、各翻訳グループに1つずつである。端末11,21が送信する言語表現は、通信セッションの識別情報を備える。通話セッションの識別情報は、チャットルームの識別情報である。グループ管理部32aは、チャットルームの識別情報が共通している言語表現を収集し、集められた言語表現が1つの画面から提供されるように、1つのチャットルームを提供する。
グループ管理部32aは、各翻訳グループに2つ以上の言語表現を指定される。グループ管理部32aは、相互に異なる言語表現を指定した複数の端末21を1つの翻訳グループに登録する。グループ管理部32aは、1つの翻訳グループに登録された端末21の間において、他言語間のコミュニケーションを可能にする。なお、グループ管理部32aは、共通した1つの言語表現を指定する複数の端末21を1つの翻訳グループに登録してもよい。図1に示す例は、1つの翻訳グループが、管理端末11以外に、共通した1つの言語表現を指定した2つの端末2U,2C,2Kから構成される端末群2Gを含む。
例えば、グループ管理部32aが登録した端末2Uは、提供される言語表現に英語表現を指定した端末21である。グループ管理部32aが登録した端末2Cは、提供される言語表現に中国語表現を指定した端末21である。グループ管理部32aが登録した端末2Kは、提供される言語表現に韓国語表現を指定した端末21である。
例えば、翻訳提供管理システム50が保護者会に用いられる場合、1つの翻訳グループは、管理端末11として機能する運営者端末と、参加端末21として機能する保護者端末とから構成される。参加端末21は、保護者会の会場に集合している保護者が携帯する第1端末211(図2参照)と、保護者会の会場に集合できない保護者が携帯する第2端末212(図2参照)とを含む。
例えば、保護者会の運営者は、自身が携帯する運営者端末から、チャットルームの開設処理をはじめる。保護者会の運営者は、自身が携帯する運営者端末から、招待処理をはじめる。チャットルームの参加に用いられる招待情報は、管理端末11として機能する運営者端末から、保護者が携帯する保護者端末に提供される。保護者は、自身が携帯する保護者端末に提供された招待情報を用い、自身が携帯する保護者端末からチャットルームの参加処理をはじめる。
例えば、保護者は、チャットルームの参加処理のなかで、自身が携帯する保護者端末から、自身が使用する言語表現を指定する。保護者会用の翻訳グループは、相互に異なる言語表現を指定した複数の保護者端末を備える。例えば、保護者会用の翻訳グループは、英語表現を指定した保護者が携帯する端末、中国語表現を指定した保護者が携帯する端末、韓国語表現を指定した保護者が携帯する端末を備える。
なお、グループ管理部32aは、各翻訳グループに1つずつ有効期間を設定してもよい。グループ管理部32aは、有効期間を満たす期間だけ、言語管理サーバ30に翻訳グループを登録し、翻訳グループを構成する端末11,21に翻訳結果を提供する。グループ管理部32aは、有効期間が経過したとき、言語管理サーバ30から翻訳グループを抹消し、翻訳グループを構成した端末11,21への翻訳提供を停止する。
翻訳管理部32bは、チャットルームのなかで、端末11,21から言語表現を受信する。翻訳管理部32bは、端末11,21から受信した言語表現について、当該言語表現の翻訳を翻訳システム40に指示する。翻訳管理部32bは、翻訳システム40から翻訳結果を受信する。翻訳管理部32bは、翻訳システム40から受信した翻訳結果について、端末11,21が指定した言語表現の翻訳結果を、当該端末11,21に送信する。
記憶部33は、不揮発性メモリを含む。記憶部33は、各種のプログラム、およびプログラムの実行に用いられるデータを記憶する。記憶部33が記憶するデータは、グループデータ33a、および翻訳履歴データ33bを含む。
グループデータ33aは、端末11,21の識別情報を備える。端末11,21の識別情報は、言語管理サーバ30から端末11,21に1つずつ付与された、各端末11,21に一意のデバイスIDでもよい。端末11,21の識別情報は、各端末11,21に1つずつ付与されたデバイストークンでもよい。
グループデータ33aは、翻訳グループの識別情報を備える。翻訳グループの識別情報は、言語管理サーバ30による翻訳グループの識別に用いられる。グループデータ33aは、言語グループの識別情報を備える。言語グループの識別情報は、言語管理サーバ30による言語グループの識別に用いられる。
グループデータ33aは、翻訳グループの識別情報に、当該翻訳グループを構成する管理端末11の識別情報を対応づける。グループデータ33aは、言語グループの識別情報に、当該言語グループを構成する管理端末11の識別情報を対応づける。1つの管理端末11の識別情報は、1つの翻訳グループに対応づけられる。1つの管理端末11の識別情報は、1つの言語グループに対応づけられる。管理端末11の識別情報は、管理端末11が開設処理を進めたチャットルームについて、チャットルームに1つずつの翻訳グループに対応づけられる。
グループデータ33aは、翻訳グループの識別情報に、当該翻訳グループを構成する参加端末21の識別情報を対応づける。グループデータ33aは、言語グループの識別情報に、当該言語グループを構成する参加端末21の識別情報を対応づける。1つの参加端末21の識別情報は、1つの翻訳グループに対応づけられる。1つの参加端末21の識別情報は、1つの言語グループに対応づけられる。参加端末21は、当該参加端末21が参加処理を進めたチャットルームについて、チャットルームに1つずつの翻訳グループに対応づけられる。
グループデータ33aは、翻訳グループの識別情報に、当該翻訳グループが参加できるチャットルームの識別情報を対応づける。グループデータ33aは、翻訳グループの識別情報に、当該翻訳グループが参加できるチャットルームのパスワードを対応づける。
グループデータ33aは、指定言語表現を含む。指定言語表現は、端末11,21に指定された言語表現である。言語表現は、文字表現、および音声表現を含む。指定される言語表現は、日本語表現、英語表現、ドイツ語表現、ロシア語表現、アラビア語表現、中国語表現、韓国語表現、インドネシア語表現、タイ語表現、ベトナム語表現、ミャンマー語表現、ポルトガル語表現、スペイン語表現、フランス語表現、フィリピン語表現、クメール語表現、ネパール語表現を含む。端末11,21の識別情報は、1つの指定言語表現に対応づけられる。端末11,21の識別情報が対応づけられる指定言語表現は、当該指定言語表現を指定した端末11,21の識別情報である。端末11,21による言語表現の指定は、端末11,21が翻訳グループに登録されるときに行われる。
翻訳履歴データ33bは、翻訳結果の履歴を含む。翻訳履歴データ33bは、翻訳グループに翻訳結果の履歴を対応づける。翻訳グループに対応づけられる翻訳結果の履歴は、当該翻訳グループが参加したチャットルームのなかで提供された翻訳結果の履歴である。翻訳履歴データ33bは、端末11,21が入力した言語表現のテキストデータ、および、当該テキストデータの翻訳結果であるテキストデータを含む。
翻訳システム40は、音声認識サーバ41、翻訳サーバ42、および音声合成サーバ43を備える。翻訳システム40は、1つの端末11,21が入力した言語表現を、他の端末11,21が指定した言語表現に変換する。
音声認識サーバ41は、1つの端末11,21が入力した第1言語の音声表現を、第1言語の文章表現に変換する。翻訳サーバ42は、音声認識サーバ41が変換した第1言語の文章表現を第2言語の文章表現に変換する。また、翻訳サーバ42は、1つの端末11,21が入力した第1言語の文章表現を、第2言語の文章表現に変換する。音声合成サーバ43は、翻訳サーバ42が変換した第2言語の文章表現を第2言語の音声表現に変換する。
[招待情報]
グループ管理部32aは、管理端末11から発行要求を受け、招待情報を生成可能に構成されている。グループ管理部32aは、生成した招待情報を、当該招待情報の発行を要求した管理端末11に発行する。管理端末11は、管理端末11以外の登録前の端末に招待情報を提供し、これによって、招待情報によって招待される端末を定める。
グループ管理部32aは、招待情報にチャットルームの識別情報を含める。招待情報に含まれるチャットルームの識別情報は、当該招待情報の発行を要求した管理端末11が開設させたチャットルームの識別情報である。
グループ管理部32aは、招待情報にチャットルームのパスワードを含める。招待情報に含まれるチャットルームのパスワードは、当該招待情報の発行を要求した管理端末11が開設させたチャットルームのパスワードである。
グループ管理部32aは、参加処理の方式を構成する[A]申請と[B]手順とを設定する。参加処理における[A]申請の設定は、参加処理の方式のなかで、登録前の端末における招待情報の入力に関わる設定である。参加処理における[B]手順の設定は、参加処理の方式のなかで、登録前の端末がチャットルームに参加することの許可に関わる設定である。
管理端末11は、発行要求に互いに相違する参加処理の方式指定を含める。参加処理の方式指定は、参加処理の方式を招待情報によって変更するための指定である。参加処理の方式指定は、参加処理の方式を構成する[A]申請の指定、および[B]手順の指定の少なくとも一方を含む。参加処理の方式指定は、例えば、発行要求を行うための管理画面の操作によって指定される。1つの発行要求が含む方式指定は、1種類の方式指定でもよいし、相互に異なる2種類以上の方式指定でもよい。
グループ管理部32aは、発行要求の方式指定が指定する参加処理の方式と、招待情報による参加処理の方式とが一致するように、招待情報を発行する。1つの発行要求が1種類の方式指定を含む場合、グループ管理部32aは1つの招待情報を発行する。1つの発行要求が2種類の方式指定を含む場合、グループ管理部32aは2種類以上の招待情報を発行する。
グループ管理部32aは、参加処理における[A]申請の1つに、参加処理における[B]手順の1つを対応づけてもよい。例えば、グループ管理部32aは、[A]申請の一例である二次元コードに、[B]手順の一例である許可を要しない登録手続きを対応づけてもよい。許可を要しない登録手続きは、チャットルームの参加に管理端末11の許可を要しない登録の手順である。また、グループ管理部32aは、例えば、[A]申請の一例である文字列情報に、[B]手順の一例である許可を要する登録手続きを対応づけてもよい。許可を要する登録手続きは、チャットルームの参加に管理端末11の許可を要する登録の手順である。
例えば、翻訳提供管理システム50が保護者会に用いられる場合、チャットルームの参加に必要な招待情報は、管理端末11である運営者端末から要求される。運営者端末は、保護者が携帯する保護者端末に提供するための招待情報について、招待情報による参加処理の方式を指定する。
この際、運営者端末は、参加処理の方式として、発行要求のなかで文字列情報を指定し、これにより、参加処理の[A]申請として、文字列情報の入力を指定する。グループ管理部32aは、第1発行要求の一例である運営者端末の発行要求を受け、参加処理用のサイトを指定したURLに、チャットルームの識別情報、およびパスワードを埋め込んだ文字列情報を発行する。なお、チャットルームに有効期限が設定される場合、参加処理用のサイトを指定したURLに有効期限が埋め込まれる。
運営者は、保護者会の会場に集合できない保護者に、発行された文字列情報の提供を進める。そして、グループ管理部32aは、文字列情報の入力を経た保護者端末から文字列情報に基づく参加申請を受信する。グループ管理部32aは、文字列情報に基づく参加申請に対応づけられた[B]手順を参照し、例えば、許可を要する登録手続きとして、参加申請を行った保護者端末の参加の許可を、運営者が携帯する運営者端末に依頼する。
さらに、運営者端末は、参加処理の方式として、発行要求のなかで二次元コードも指定し、これにより、参加処理の[A]申請として、二次元コードの読み取りも指定する。グループ管理部32aは、第2発行要求の一例である運営者端末の発行要求を受け、参加処理用のサイトを指定したURL、チャットルームの識別情報、およびパスワードを埋め込んだ二次元コードを発行する。運営者は、保護者会の会場に集合している保護者に、発行された二次元コードの提供を進める。また、グループ管理部32aは、二次元コードを解釈した保護者端末から二次元コードに基づく参加申請を受信する。グループ管理部32aは、二次元コードに基づく参加申請に対応づけられた[B]手順を参照し、例えば、許可を要しない登録手続きとして、参加申請を行った保護者端末の登録をはじめる。
[A]申請
参加処理の申請は、参加処理をはじめるときの端末21の入力操作でもよい。参加処理の申請は、参加処理を続けるときの端末21の入力操作でもよい。参加処理の申請は、参加処理をはじめるときの端末21の入力操作、および参加処理を続けるときの端末21の入力操作の両方でもよい。
参加処理をはじめるときの入力操作は、参加処理をはじめるための情報を端末21に入力する。参加処理をはじめるための情報は、チャットルームの識別情報を含む。参加処理を続けるときの入力操作は、参加処理を続けるための情報を端末21に入力する。参加処理を続けるための情報は、チャットルームに設定されたパスワードを含む。
参加処理の申請としての第1例は、[A1]文字列情報の入力操作である。
参加処理の申請としての第2例は、[A2]二次元コードの読取操作である。
文字列情報は、グループ管理部32aによって生成される。文字列情報は、参加処理をはじめるための文字列情報でもよい。参加処理をはじめるための文字列情報は、参加処理用のサイトを指定した情報でもよいし、チャットルームの識別情報でもよい。文字列情報が指定するサイトは、許可を要する登録手続きを行うためのサイトでもよいし、許可を要しない登録手続きを行うためのサイトでもよい。文字列情報は、参加処理を続けるための文字列情報でもよい。参加処理を続けるための文字列情報は、チャットルームに設定されたパスワードでもよい。
文字列情報は、例えば、許可を要する登録手続きを行うためのサイトのURL、および、チャットルームの識別情報でもよい。文字列情報は、許可を要する登録手続きを行うためのサイトのURLに、チャットルームの識別情報が組み込まれたURLでもよい。文字列情報は、許可を要する登録手続きを行うためのサイトのURLに、チャットルームの識別情報、およびパスワードが組み込まれたURLでもよい。
二次元コードは、グループ管理部32aによって生成される。二次元コードは、上記文字列情報を埋め込まれている。二次元コードに埋め込まれる文字列情報は、参加処理をはじめるための文字列情報でもよい。二次元コードに埋め込まれる文字列情報は、参加処理を続けるための文字列情報でもよい。
文字列情報を招待情報として発行する要求は、参加処理の方式として、上述した文字列情報の入力操作を指定する。グループ管理部32aは、文字列情報の発行要求を受け、管理端末11に文字列情報を招待情報として発行する。
二次元コードを招待情報として発行する要求は、参加処理の方式として、上述した二次元コードの読取操作を指定する。グループ管理部32aは、二次元コードの発行要求を受け、管理端末11に二次元コードを招待情報として発行する。
ここで、招待情報が文字列情報である場合であれ、招待情報が二次元コードである場合であれ、招待情報を提供する管理端末11の利用者は、招待情報の提供を受ける端末21が翻訳の提供先として適切であることの信憑性の高低を判定できる。例えば、利用者同士が隣り合うような場面であれば、管理端末11の利用者による視認によって、上記信憑性の高低を判定できる。例えば、管理端末11の利用者が端末21の利用者を視認できない場面であれば、端末21の利用者に関わる個人情報を管理端末11の利用者が得ることによって、上記信憑性の高低を判定できる。例えば、翻訳の提供先に関わる正誤を利用者間で判定できない場面であれば、管理端末11の利用者は、上記信憑性が相対的に低いと判定できる。
[A1]文字列情報は、当該文字列情報を取得する端末の利用者に、文字列情報を送信するためのメールアドレスのような個人情報の開示を予め要求する。また、管理端末11から送信される文字列情報を受信する操作、および、端末に文字列情報を入力する操作を、当該端末の利用者に要求する。
こうした観点から、招待情報として文字列情報を用いることは、管理端末11の利用者の判定において上記信憑性が低いといえる利用場面に適している。例えば、招待情報として文字列情報を用いることは、翻訳の提供先に関わる正誤を利用者間で判定できない利用場面に適している。
[A2]二次元コードは、文字列情報の入力操作を経る場合と比べて、読み取りの高速化、情報の高密度化、誤り訂正の高精度化を可能にする。二次元コードは、参加処理を行うためのサイトを指定した情報を、端末に読み取らせる。二次元コードは、チャットルームの識別情報、またチャットルームに設定されたパスワードを、端末に読み取らせる。二次元コードを招待情報として用いることは、文字列情報の入力操作を、端末の利用者から省く。二次元コードを招待情報として用いることは、入力文字の訂正操作を、端末の利用者から省く。
こうした観点から、招待情報として二次元コードを用いることは、管理端末11の利用者の判定において上記信憑性が高いといえる利用場面に適している。例えば、招待情報として二次元コードを用いることは、翻訳の提供先に関わる正誤を利用者間で判定できる利用場面に適している。
[B]手順
参加処理の手順は、参加処理を続けるために要求される処理の難易度を示す。参加処理に要求される一連の処理は、許可を要しない登録手続き、あるいは許可を要する登録手続きを含む。
許可を要しない登録手続きにおいて、登録前の端末は、登録申請用のサイトにアクセスする。あるいは、登録前の端末は、登録前の端末は、登録手続きをはじめるためのプログラムを実行する。登録前の端末は、端末情報、利用者情報、チャットルームの識別情報、およびパスワードを登録申請に含め、登録申請を言語管理サーバ30に送信する。
言語管理サーバ30は、登録前の端末から送信されたチャットルームの識別情報に、登録前の端末から送信された端末情報、および利用者情報を対応づけて、登録申請を送信した端末を参加端末21として、グループデータ33aに登録する。これにより、言語管理サーバ30は、チャットルームの識別情報によって特定されるチャットルームにおいて、登録申請を送信した端末を、参加端末21として参加させる。
許可を要する登録手続きにおいて、登録前の端末は、許可申請用のサイトにアクセスする。あるいは、登録前の端末は、登録前の端末は、許可を要する登録手続きをはじめるためのプログラムを実行する。登録前の端末は、端末情報、利用者情報、チャットルームの識別情報、およびパスワードを許可申請に含め、許可申請を言語管理サーバ30に送信する。
言語管理サーバ30は、端末から送信された情報に基づく登録の可否判定を、管理端末11に依頼する。言語管理サーバ30は、管理端末11による許可申請の許可を監視し、管理端末11による許可を受信したとき、登録前の端末から送信されたチャットルームの識別情報に、登録前の端末から送信された端末情報、および利用者情報を対応づける。そして、言語管理サーバ30は、許可申請を送信した端末を参加端末21としてグループデータ33aに登録する。これにより、言語管理サーバ30は、チャットルームの識別情報によって特定されるチャットルームにおいて、許可申請を送信した端末を、参加端末21として参加させる。管理端末11は、言語管理サーバ30から依頼される登録の可否判定を、相互に異なる複数の端末について、一括して処理することができる。言語管理サーバ30は、管理端末11に一括して処理された登録の可否判定を受信したとき、一括して処理された登録前の複数の端末について、当該端末の送信したチャットルームの識別情報に、当該端末の送信した端末情報、および利用者情報を対応づける。そして、言語管理サーバ30は、許可申請を送信した複数の端末を一括し、参加端末21として、グループデータ33aに登録する。これにより、管理端末11による登録の可否判定に要する手間を軽減して翻訳提供管理システム50の利便性を高める。
一方、言語管理サーバ30は、管理端末11による許可申請の許可を監視し、管理端末11による許可を受信するまで、当該許可申請を送信した端末に関わる参加処理を中断する。このような許可を要する登録手続きは、許可が下りるまでに時間を要する処理でもある。
なお、端末情報は、端末11,21の識別情報を含む。利用者情報は、端末11,21で使用される言語表現、チャットルームにおける利用者の愛称、利用者の氏名、利用者の性別を含む。言語管理サーバ30は、端末11,21の利用者情報に含まれる性別を、当該端末11,21に提供される言語表現の選択に用いる。言語管理サーバ30は、翻訳システム40を用い、1つの言語表現を男性用と女性用とに分けて翻訳させる。言語管理サーバ30は、端末11,21の利用者情報に含まれる性別に該当する翻訳結果を端末11,21に提供する。
利用者情報は、端末21の利用者に関わる個人情報を含めてもよい。登録申請用の利用者情報は、個人情報を含まない一方、許可申請用の利用者情報は、個人情報を含めてもよい。個人情報は、端末21の利用者を特定するための、利用者の氏名、利用者の年齢、利用者の住所、利用者の電話番号、利用者のメールアドレスなどである。個人情報を入力することは、招待情報の提供を受ける端末21が翻訳の提供先として適切であることの信憑性を高める。なお、言語管理サーバ30は、上述した性別、年齢、住所などを利用者の属性として用い、翻訳対象となる1つの言語表現から、言語表現の翻訳結果を属性別に生成させてもよい。言語管理サーバ30は、端末11,21の利用者情報に含まれる属性に該当する翻訳結果を、端末11,21に提供する。
参加処理の手順の第1例は、[B1]許可を要しない登録手続きの方式である。
参加処理の手順の第2例は、[B2]許可を要する登録手続きの方式である。
[B1]許可を要しない登録手続きを指定した招待情報は、文字列情報でもよいし、当該文字列情報を埋め込まれた二次元コードでもよい。許可を要しない登録手続きを指定した招待情報は、許可を要する登録手続きを指定した招待情報と同じ程度の申請操作を設定してもよい。許可を要しない登録手続きを指定した招待情報は、許可を要する登録手続きを指定した招待情報よりもさらに低負荷の申請操作を設定してもよい。
許可を要しない登録手続きを指定した招待情報は、チャットルームに参加するまでに要する時間を短くできる。そのため、許可を要しない登録手続きを指定した招待情報は、チャットルームの参加処理に要する負荷を軽くできる。そして、参加処理に登録手続きを指定した招待情報の提供は、利用者同士が隣り合う利用場面において、さらに好適に翻訳提供を支援できる。
[B2]許可を要する登録手続きを指定した招待情報は、文字列情報でもよいし、当該文字列情報を埋め込まれた二次元コードでもよい。許可を要する登録手続きを指定した招待情報は、許可を要しない登録手続きを指定した招待情報と同じ程度の申請操作を備えてもよい。許可を要する登録手続きを指定した招待情報は、許可を要する登録手続きを指定した招待情報よりもさらに高負荷の申請操作を設定してもよい。
許可を要する登録手続きを指定した招待情報は、チャットルームに参加するまでに要する時間を長くできる。また、許可を要する登録手続きを指定した招待情報は、参加の可否判定を経る分だけ、チャットルームに参加する端末の上記信憑性を高める。そのため、参加処理に許可を要する登録手続きを指定した招待情報の提供は、翻訳の提供先に関わる正誤を利用者間で判定できない利用場面において、さらに好適に翻訳提供を支援できる。
[参加処理]
グループ管理部32aは、招待情報に設定する参加処理の方式を、発行要求に指定される方式に設定する。グループ管理部32aは、招待情報を用いて参加処理をはじめる登録前の端末に管理端末11が指定した方式を課す。
発行要求が[A1]文字列情報を指定した場合、グループ管理部32aは、招待情報として文字列情報を発行する。そして、グループ管理部32aは、招待情報を用いて参加処理をはじめる端末に、参加処理として文字列情報の入力操作を課す。
発行要求が[B2]許可を要する登録手続きを指定した場合、グループ管理部32aは、許可を要する登録手続きをはじめるための招待情報を発行する。そして、グループ管理部32aは、招待情報を用いて参加処理をはじめる端末に、参加処理として、登録申請、許可申請、および管理端末11による許可を課す。
発行要求が[A1]文字列情報を指定し、かつ[B2]許可を要する登録手続きを指定した場合、グループ管理部32aは、許可を要する登録手続きをはじめるための文字列情報を招待情報として発行する。そして、グループ管理部32aは、招待情報を用いて参加処理をはじめる端末に、参加処理として文字列情報の入力による許可申請、および管理端末11による許可を課す。
例えば、翻訳提供管理システム50が保護者会に用いられる場合、保護者会の運営者は、管理端末11として機能する運営者端末において、二次元コードの発行を要求する。運営者端末は、二次元コードの発行要求によって、登録申請用のサイトを指定したURL、チャットルームの識別情報、およびチャットルームのパスワードのコード化を指定する。グループ管理部32aは、指定された二次元コードを運営者端末に発行する。
保護者会の会場に集合した保護者は、自身が携帯する保護者端末において、運営者端末から二次元コードの提供を受ける。保護者会の会場に集合した保護者は、自身が携帯する保護者端末において二次元コードを読み取り、登録申請用のサイトを通じ、チャットルームの識別情報、パスワード、端末情報、および利用者情報を送信する。グループ管理部32aは、登録申請用のサイトを通じ、保護者端末から情報を受信し、保護者端末を参加端末21として翻訳グループに登録する。
例えば、翻訳提供管理システム50が保護者会に用いられる場合、保護者会の運営者は、管理端末11として機能する運営者端末において、文字列情報の発行を要求する。運営者端末は、文字列情報の要求によって、許可申請用のサイトを指定したURL、チャットルームの識別情報、およびチャットルームのパスワードの文字列情報を指定する。グループ管理部32aは、指定された文字列情報を運営者端末に発行する。
保護者会の会場に集合できない保護者は、自身が携帯する保護者端末において、電子メールなどを通じ、運営者端末から文字列情報の提供を受ける。保護者会の会場に集合できない保護者は、自身が携帯する保護者端末において、文字列情報の入力操作を行い、許可申請用のサイトを通じ、チャットルームの識別情報、パスワード、端末情報、および利用者情報を送信する。グループ管理部32aは、許可申請用のサイトを通じ、保護者端末から情報を受信し、受信された情報に基づく可否判定を、管理端末11に依頼する。グループ管理部32aは、管理端末11による許可を受けて、保護者が携帯する保護者端末を参加端末21として翻訳グループに登録する。あるいは、グループ管理部32aは、管理端末11による却下を受けて、保護者が携帯する保護者端末の登録を停止する。
[固定処理]
上述したように、翻訳提供管理システム50は、翻訳グループに属する端末11,21から、新たな端末によるチャットルームの参加処理を停止することの要求を受ける。グループ管理部32aは、新たな端末による参加処理の停止要求を受け、当該停止を要求した端末11,21が指定するチャットルームを特定する。グループ管理部32aは、特定されたチャットルームに参加できる翻訳グループについて、停止要求を受けた後に新たな端末を登録しないように、当該翻訳グループを固定する。
例えば、翻訳提供管理システム50が保護者会に用いられる場合、保護者会の運営者は、管理端末11として機能する運営者端末において、チャットグループに参加している参加端末21を確認する。保護者会の運営者は、保護者会の参加希望を事前に提出していた保護者が全て参加していると認められたとき、運営者端末から翻訳提供管理システム50に停止要求を送信する。翻訳提供管理システム50は、新たな端末による参加処理の停止要求を受け、保護者会の翻訳グループが固定の対象であると特定する。翻訳提供管理システム50は、運営者端末が指定した保護者会の翻訳グループについて、新たな端末を登録しないように、当該翻訳グループを固定する。
[翻訳提供管理システム50の動作]
以下、翻訳提供管理システム50が保護者会に用いられる場合を例として、翻訳提供管理システム50の動作を説明する。なお、保護者会の運営者が、管理端末11となる運営者端末を携帯し、保護者会の会場に集合している保護者が、保護者端末として第1端末211を携帯し、保護者会の会場に集合できない保護者が、保護者端末として第2端末212を携帯する例を示す。そして、第1端末211が用いる招待情報の発行要求に、[A2]二次元コード、かつ[B1]登録手続きを指定し、第2端末212が用いる招待情報の発行要求に、[A1]文字列情報、かつ[B2]許可を要する登録手続きを指定する例を示す。
まず、保護者会の運営者は、まず、自身が携帯する運営者端末において、翻訳提供を利用するためのアプリケーションソフトウェアを起動する。保護者会の運営者は、翻訳提供を利用するためのログイン画面から、運営者端末の端末情報を、翻訳提供管理システム50に送信する。翻訳提供管理システム50は、運営者端末の端末情報を確認し、翻訳提供の利用を運営者端末に許可する。これにより、保護者会の運営者は、自身が携帯する運営者端末について、翻訳提供を利用するための認証を受ける。
[管理画面]
図2が示すように、保護者会の運営者は、自身が携帯する運営者端末に、翻訳提供の管理画面を表示させる。保護者会の運営者は、管理画面において、ルーム発行ボタンをタップし、運営者端末に、保護者会用チャットルームの開設を要求させる。この際、保護者会の運営者は、管理画面において、コード指定1D1(図3を参照)をチェックし、運営者端末に文字列情報の発行を要求させると共に、二次元コードの発行を要求させる(ステップS11)。
翻訳提供管理システム50は、開設要求に応じて保護者会用チャットルームを開設すると共に、運営者端末を管理端末11として登録する。翻訳提供管理システム50は、開設要求に応じて招待情報を発行する(ステップS51)。翻訳提供管理システム50は、保護者会用チャットルームの識別情報、パスワード、文字列情報、および二次元コードを、開設の完了として運営者端末に送信する。
例えば、図3が示すように、保護者会の運営者は、運営者端末の画面11Dに、管理画面を表示させる。運営者は、画面11Dに表示されたコード指定1D1を操作し、運営者端末に二次元コードの発行を指定する。運営者は、ルーム発行ボタン(図3の網掛け部分)をタップし、運営者端末に、保護者会用チャットルームの開設を要求させる共に、招待情報の発行を要求させる。運営者端末の画面11Dは、開設の完了として、識別情報表示部1D3に保護者会用チャットルームの識別情報を表示し、パスワード表示部1D5に保護者会用チャットルームのパスワードを表示する。また、運営者端末の画面11Dは、開設の完了として、文字列情報表示部1D2に、招待情報として文字列情報をコピーできる旨を表示する。
管理画面は、運営者が翻訳提供管理システム50に保護者用チャットルームを開設させるためのインターフェースである。管理画面は、運営者が翻訳提供管理システム50に招待情報を生成させるためのインターフェースである。管理画面は、運営者が招待情報を確認するためのインターフェースである。
管理画面は、開設要求を送信するためのルーム発行ボタンを備える。管理画面は、手続き指定1D0、コード指定1D1、文字列情報表示部1D2、識別情報表示部1D3、氏名入力部1D4、およびパスワード表示部1D5を備える。
手続き指定1D0は、[B]手順として、許可を要する登録手続きを指定するためのインターフェースである。コード指定1D1は、招待情報として二次元コードを発行させるインターフェースである。文字列情報表示部1D2は、招待情報として発行された文字列情報を表示する。識別情報表示部1D3は、保護者会用チャットルームの識別情報を表示する。
氏名入力部1D4は、運営者端末を利用する運営者の氏名を入力するためのインターフェースである。パスワード表示部1D5は、保護者会用チャットルームに設定されたパスワードを表示する。
コード指定1D1の指定を受けてルーム発行ボタンのタップによって発行される二次元コードは、登録申請用のサイトを指定したURL、保護者会用チャットルームの識別情報、およびパスワードを埋め込まれる。
なお、二次元コードに埋め込むURLは、運営者端末が表示する設定画面の操作によって指定されてもよい。二次元コードに埋め込むURLは、例えば、登録申請用のサイトを指定したURLと、許可申請用のサイトを指定したURLとのいずれか一方である。保護者会用チャットルームの識別情報を二次元コードに埋め込むか否か、パスワードを二次元コードに埋め込むか否かもまた、運営者端末が表示する設定画面の操作によって指定されてもよい。
手続き指定1D0の指定を受けてルーム発行ボタンのタップによって発行される文字列情報は、許可申請用のサイトを指定したURLに、保護者会用チャットルームの識別情報、およびパスワードが組み込まれた情報である。
なお、文字列情報に組み込まれるURLは、運営者端末が表示する設定画面の操作によって指定されてもよい。文字列情報に組み込まれるURLは、例えば、登録申請用のサイトを指定したURLと、許可申請用のサイトを指定したURLとのいずれか一方である。保護者会用チャットルームの識別情報を文字列情報に埋め込むか否か、パスワードを文字列情報に埋め込むか否かもまた、運営者端末が表示する設定画面の操作によって指定されてもよい。
[進捗画面]
図2に戻り、保護者会の運営者は、自身が携帯する運営者端末に、翻訳提供用の進捗画面を表示させる。保護者会の運営者は、進捗画面において、文字列提供ボタン4D1(図5を参照)をタップし、運営者端末に招待情報として文字列情報を送信させる。保護者会の運営者は、進捗画面において、コード提供ボタン4D2(図5を参照)をタップし、運営者端末に招待情報として二次元コードを表示させる(ステップS12)。
保護者会の会場に集合している保護者は、自身が携帯する保護者端末である第1端末211に、運営者端末が表示した二次元コードを読み取らせる。第1端末211を携帯する保護者は、第1端末211において読取操作を行い、第1端末211に、許可を要しない登録申請用のサイトにアクセスさせる。そして、第1端末211を携帯する保護者は、自身に関わる利用者情報を入力し、第1端末211に登録申請を送信させる(ステップS21)。
保護者会の会場に集合できない保護者は、自身が携帯する保護者端末である第2端末212に、運営者端末が送信した文字列情報を受信させる。第2端末212を携帯する保護者は、第2端末212において文字列情報の入力操作を行い、第2端末212に、許可を要する登録申請用のサイトにアクセスさせる。第2端末212を携帯する保護者は、自身に関わる利用者情報を入力し、第2端末212に登録申請と許可申請とを送信させる(ステップS31,ステップS32)。登録申請と許可申請とを送信した第2端末212は、第2端末212の登録を許可されるまで待機する(ステップS33)。
翻訳提供管理システム50は、第1端末211の登録申請を受信し、当該登録申請に含まれる端末情報と利用者情報とをグループデータ33aに登録する。これにより、第1端末211を携帯する保護者は、保護者用チャットルームで翻訳提供を利用できる(ステップS22)。そして、第1端末211の画面は、保護者用チャットルームの進捗画面に遷移する。
一方、翻訳提供管理システム50は、第2端末212の登録申請と許可申請とを受信し、当該申請に含まれる端末情報と利用者情報とに基づいて、運営者端末に第2端末212の登録について可否判定を依頼する(ステップS52)。
保護者会の運営者は、進捗画面に表示される参加者のアイコンを把握し、二次元コードの提供を受けた保護者が保護者会用チャットルームを利用可能であることを確認する。
例えば、図4が示すように、運営者は、運営者端末の画面11Dに、進捗画面を表示させる。進捗画面は、運営者が翻訳提供管理システム50から保護者会用チャットルームの参加状況を提供されるインターフェースである。進捗画面は、保護者会用チャットルームに参加している端末をアイコンとして表示する。進捗画面は、運営者と保護者とが翻訳提供管理システム50から言語表現の翻訳提供を受けるためのインターフェースである。
進捗画面のメニューは、待合室アイコン2D3、詳細アイコン2D4、設定アイコン2D5、および退出アイコン2D6を備える。進捗画面は、テキスト入力部2D1、およびマイクアイコン2D2を備える。運営者は、保護者会に参加している参加者をアイコン4D5(図5を参照)の表示で確認できる。
次いで、図5が示すように、運営者は、進捗画面に表示された詳細アイコン2D4をタップし、文字列提供ボタン4D1、コード提供ボタン4D2、固定ボタン4D3、および保存ボタン4D4を表示させる。
運営者は、文字列提供ボタン4D1をタップし、運営者端末に文字列情報の送信画面を表示させる。運営者は、文字列情報の送信画面において、招待情報として発行された文字列情報を送信される文字列に含める。運営者は、招待情報の送信画面において、予め記憶された第2端末212が受信可能なアドレスを指定し、保護者端末である第2端末212に、招待情報として文字列情報を送信する。
運営者は、コード提供ボタン4D2をタップし、運営者端末に招待情報として二次元コードを表示させる。運営者は、保護者端末である第1端末211に招待情報として二次元コードを読み取らせる。
なお、固定ボタン4D3は、翻訳グループの停止を要求するインターフェースである。運営者は、固定ボタン4D3をタップし、運営者端末に翻訳グループの停止要求を送信させる。運営者端末は、停止要求のなかに保護者会用チャットルームの識別情報を含める。翻訳提供管理システム50は、停止要求に応じ、チャットルームの識別情報に対応づけられた翻訳グループを対象として固定処理を行う。これによって、保護者会用チャットルームについて、新たな端末が停止要求後に参加できないように、翻訳グループが固定される。
また、保存ボタン4D4は、翻訳結果を保存させるインターフェースである。運営者は、保存ボタン4D4をタップし、運営者端末に保存要求を送信させる。運営者端末は、保存要求に保護者会用チャットルームの識別情報を含める。翻訳提供管理システム50は、保存要求に応じ、保護者会用チャットルームの識別情報に対応づけられた翻訳グループを対象として、当該翻訳グループに対応づけられる翻訳結果の履歴を保存する。これによって、保護者会用チャットルームについて、管理端末11が属する翻訳グループであり、管理端末11が進捗画面を通じて現在出力している保護者会用チャットルームに参加できる翻訳グループである。
[待機管理画面]
図2に戻り、保護者会の運営者は、進捗画面に表示される待合室アイコン2D3(図5を参照)をタップし、文字列情報の提供を受けた保護者が許可申請を提出していることを、待機管理画面において確認する。保護者会の運営者は、待機管理画面に表示される許可申請が、文字列情報の提供先であることを、待機管理画面に表示されるユーザー名と使用される言語表現とから確認し、第2端末212の登録を許可する(ステップS13)。
翻訳提供管理システム50は、第2端末212の許可申請に関わる許可を受信するまで、第2端末212を待機させる(ステップS33)。翻訳提供管理システム50は、第2端末212の許可申請に関わる許可を受信し、当該許可申請に含まれる端末情報と利用者情報とをグループデータ33aに登録する(ステップS53)。これにより、第2端末212を携帯する保護者も、保護者用チャットルームで翻訳提供を利用できる(ステップS34)。そして、第2端末212の画面は、保護者用チャットルームの進捗画面に遷移する。
一方、保護者会の運営者は、待機管理画面に表示される許可申請が、文字列情報の提供先でないことを、待機管理画面に表示されるユーザー名と使用される言語表現とから確認し、該当する許可申請を却下する。保護者会の運営者は、保護者会の参加希望を事前に提出していた保護者が全て参加していると認められたとき、運営者端末から翻訳提供管理システム50に停止要求を送信すると共に、保護者会を開催する(ステップS14)。
例えば、図6が示すように、運営者は、進捗画面に表示された待合室アイコン2D3(図5を参照)をタップし、待機管理画面を表示させる。待機管理画面は、運営者が許可申請を許可あるいは拒否するためのインターフェースである。待機管理画面は、待機リスト表示部3D1、待機者言語表示部3D2、および判定ボタン3D3を備える。
待機リスト表示部3D1は、許可申請に含まれる利用者情報を端末ごとに表示する。待機者言語表示部3D2は、許可申請を送信した端末の利用者が使用する言語表現を表示する。待機者言語表示部3D2が表示する言語表現は、許可申請に含まれる利用者情報から翻訳提供管理システム50によって生成される。判定ボタン3D3は、許可申請の許可あるいは拒否を入力する。この際、許可あるいは拒否は、待機リスト表示部3D1において選択された複数の端末について個別に入力することもできるし、一括して入力することもできる。
運営者は、保護者会の参加予定者による許可申請であることを、待機リスト表示部3D1に表示されたユーザー名と、待機者言語表示部3D2に表示された言語表現とから判定する。運営者は、参加予定者による許可申請であると判定すると、判定ボタン3D3における許可をタップし、該当する許可申請を許可する。反対に、運営者は、参加予定者による許可申請でないと判定すると、判定ボタン3D3における拒否をタップし、該当する許可申請を却下する。
なお、図7が示すように、第1端末211を携帯する保護者は、第1端末211に運営者端末から二次元コードを読み取らせて、第1端末211の画面21Sに登録申請画面を表示させる。第1端末211を携帯する保護者は、登録申請画面から利用者情報を入力し、入力された利用者情報、端末情報、紹介情報に含まれた保護者会用チャットルームの識別情報、およびパスワードを登録申請に含める。そして、第1端末211を携帯する保護者は、第1端末211に登録申請を送信させる。
登録申請画面は、言語選択部1S1、氏名入力部1S2、性別入力部1S3、および登録申請部1S4を備える。言語選択部1S1は、第1端末211で使用される言語表現を選択可能に表示する。言語選択部1S1が表示する言語は、翻訳提供管理システム50が翻訳を提供できる言語である。氏名入力部1S2は、第1端末211を携帯する保護者の氏名を入力するためのインターフェースである。性別入力部1S3は、第1端末211を携帯する保護者の性別を入力するためのインターフェースである。登録申請部1S4は、翻訳提供管理システム50に登録申請を送信するためのインターフェースである。
また、第2端末212を携帯する保護者は、運営者端末から送信された文字列情報を用いて、第2端末212の画面に、上述した登録申請画面と同様の許可申請画面を表示させる。第2端末212を携帯する保護者は、許可申請画面から利用者情報を入力し、入力された利用者情報、端末情報、紹介情報に含まれた保護者会用チャットルームの識別情報、およびパスワードを、登録申請と許可申請とに含める。そして、第2端末212を携帯する保護者は、第2端末212に登録申請と許可申請とを送信させる。
図8が示すように、許可申請を送信した第2端末212は、運営者端末による許可が下りるまで、待機画面2SWを表示する。第2端末212を携帯する保護者は、第2端末212が待機画面2SWを表示することによって、許可申請が受け付けられていること、および、許可が下りる前であることを把握する。
図9が示すように、登録申請を完了した保護者、また許可申請を許可された保護者は、自身が携帯する保護者端末に、翻訳提供用の進捗画面を表示させる。保護者端末に表示される進捗画面のメニューは、詳細アイコン2S4、設定アイコン2S5、退出アイコン2S6、テキスト入力部2S1、およびマイクアイコン2S2を備える。
保護者会に参加する保護者は、進捗画面において、運営者端末を携帯している運営者と同じく、保護者会に参加している参加者をアイコン4S5の表示で確認できる。また、保護者会に参加する保護者は、詳細アイコン2S4、さらに固定ボタン4S3をタップし、保護者端末に翻訳グループの停止要求を送信させることもできる。保護者端末は、停止要求に保護者会用チャットルームの識別情報を含める。翻訳提供管理システム50は、停止要求に応じ、保護者会用チャットルームについて、新たな端末が停止要求後に参加できないように、翻訳グループを固定する。保護者会に参加する保護者は、退出アイコン2S6をタップし、保護者会用チャットルームを退出できる。
[翻訳提供]
図10が示すように、保護者会を開催する予定時刻を迎えると、保護者会の運営者は、保護者会を開催する旨の開催挨拶を進捗画面から入力する。この際、保護者会の運営者は、進捗画面のマイクアイコン2D2をタップし、音声表現の開催挨拶を翻訳対象として送信する。なお、保護者会の運営者は、進捗画面のテキスト入力部2D1から、文字表現の開催挨拶を翻訳対象として送信してもよい。
運営者端末に入力された開催挨拶は、運営者端末から言語管理サーバ30に送信される。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、運営者端末が指定した言語表現が日本語表現であることを特定する。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、運営者端末が属する翻訳グループを特定する。言語管理サーバ30は、特定された翻訳グループの各端末が指定する言語表現のなかで、日本語表現以外の言語表現を特定する。言語管理サーバ30は、例えば、日本語表現以外の言語表現として英語表現指定されていることを特定する。そして、言語管理サーバ30は、開催挨拶を英語表現に翻訳することの指示を、翻訳システム40に送信する。
翻訳システム40は、日本語音声表現である開催挨拶を日本語文字表現に変換し、日本語文字表現を英語文字表現に変換する。翻訳システム40は、英語文字表現を英語音声表現に変換する。翻訳システム40は、日本語文字表現、英語文字表現、および英語音声表現を翻訳結果に含める。
翻訳システム40は、翻訳結果を言語管理サーバ30に送信する。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、英語を指定した保護者端末に翻訳結果を送信する。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、開催挨拶を入力した運営者端末に日本語文字表現を送信する。日本語文字表現を受信した運営者端末は、受信された日本語文字表現を、運営者端末自身のアイコンから出るメッセージ11Mに文字として表示する。翻訳の提供先を利用者間で視認できない程度に、利用者間の距離が大きい場合、翻訳後の言語表現を提供された利用者がどのような反応を示しているかを利用者間で知覚することができない。そのため、翻訳後の言語表現が適切な利用者に提供される信憑性が低いことに加え、翻訳後の言語表現が利用者の意図するものであるかを利用者が把握しにくいという課題も潜在している。この点、開催挨拶を入力した運営者端末に日本語文字表現が表示されることは、開催挨拶が適切に翻訳されていることを、開催挨拶を行った保護者会の運営者自身によって確認可能にする。
図11が示すように、開催挨拶の翻訳結果を受信した保護者端末は、受信された英語文字表現を、運営者端末のアイコンから出るメッセージ21Tに文字として表示する。また、開催挨拶の翻訳結果を受信した保護者端末は、受信された英語音声表現を再生する。
図12が示すように、保護者端末を携帯する保護者は、英語文字表現と英語音声表現との出力を受け、運営者の開催挨拶に対する返答挨拶を進捗画面から入力する。この際、返答挨拶を入力する保護者は、進捗画面のマイクアイコン2S2をタップし、返答挨拶として音声表現を送信する。なお、保護者は、進捗画面のテキスト入力部2S1から、返答挨拶を文字表現によって送信してもよい。
保護者端末に入力された返答挨拶は、保護者端末から言語管理サーバ30に送信される。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、保護者端末が指定した言語表現が英語表現であることを特定する。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、保護者端末が属する翻訳グループを特定する。言語管理サーバ30は、特定された翻訳グループの各端末が指定する言語表現のなかで、英語表現以外の言語表現を特定する。言語管理サーバ30は、例えば、英語表現以外の言語表現として日本語表現が指定されていることを特定する。そして、言語管理サーバ30は、返答挨拶を日本語表現に翻訳することの指示を、翻訳システム40に送信する。
翻訳システム40は、英語音声表現である返答挨拶を英語文字表現に変換し、英語文字表現を日本語文字表現に変換する。翻訳システム40は、日本語文字表現を日本語音声表現に変換する。翻訳システム40は、英語文字表現、日本語文字表現、および日本語音声表現を翻訳結果に含める。
翻訳システム40は、翻訳結果を言語管理サーバ30に送信する。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、日本語表現を指定した端末に翻訳結果を送信する。言語管理サーバ30は、グループデータ33aを参照し、返答挨拶を入力した保護者端末に英語語文字表現を送信する。英語文字表現を受信した保護者端末は、受信された英語文字表現を、保護者端末自身のアイコンから出るメッセージ21Mに文字として表示する。ここでも、返答挨拶を入力した保護者端末に英語表現が表示されることは、返答挨拶が適切に翻訳されていることを、返答挨拶を行った保護者自身によって確認可能にする。
図13が示すように、返答挨拶の翻訳結果を受信した運営者端末は、受信された日本語文字表現を、保護者端末のアイコンから出るメッセージ11Tに文字として表示する。また、返答挨拶の翻訳結果を受信した運営者端末は、受信された日本語音声表現を再生する。
図14が示すように、保護者会を終了する予定時刻を迎えると、保護者会の運営者は、進捗画面の退出アイコン2D6をタップし、保護者会用チャットルームを退出するか否かの確認を含めたメッセージ11Mを運営者端末に表示させる。保護者会の運営者は、メッセージ11Mを確認し、退出の選択をタップする。これによって、運営者端末は、翻訳提供管理システム50に解除要求を送信する。翻訳提供管理システム50は、グループデータ33aを参照し、解除要求を送信した運営者端末が属する翻訳グループを特定し、特定された翻訳グループから運営者端末の登録を解除する。
図15が示すように、保護者会を退席する時刻を迎えると、保護者会に参加している保護者は、進捗画面の退出アイコン2S6をタップし、保護者会チャットルームを退出するか否かのメッセージ21Mを保護者端末に表示させる。これによって、保護者端末は、翻訳提供管理システム50に解除要求を送信する。翻訳提供管理システム50は、グループデータ33aを参照し、解除要求を送信した保護者端末が属する翻訳グループを特定し、特定された翻訳グループから保護者端末の登録を解除する。
図16が示すように、翻訳提供管理システム50は、運営者端末の登録を解除すると、グループデータ33aを参照し、運営者端末が属していた翻訳グループの端末に、運営者端末の登録を解除した旨のメッセージ21Mを送信する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)チャットルームの開設を要求した管理端末11は、チャットルームの参加処理の方式に関し、管理端末11の指定した方式を有する招待情報を得る。これにより、利用者同士が隣り合う利用場面であれば、管理端末11の利用者は、例えば、参加処理の手続きが少ないように、参加処理の方式を指定できる。あるいは、管理端末11の利用者は、チャットルームの参加処理に要求される時間が短いように、参加処理の方式を指定できる。
(2)一方、翻訳の提供先に関わる正誤を利用者間で判定できない利用場面であれば、管理端末11の利用者は、例えば、参加処理の手続きが多いように、参加処理の方式を指定できる。あるいは、管理端末11の利用者は、チャットルームの参加処理に要求される時間が長いように、参加処理の方式を指定できる。そのため、翻訳提供管理システム50の利用場面に適した態様で、管理端末11は、相互に異なる場面に直面している端末21をチャットルームに招待できる。結果として、翻訳提供管理システム50の利用場面に適した態様で、翻訳提供を支援できる。
(3)管理端末11が発行要求を送信することによって、二次元コードが招待情報として管理端末11に発行される。招待情報として二次元コードを用いることは、二次元コードの提供を受けた端末での手間を省く。そのため、招待情報として二次元コードを用いることは、管理端末11の利用者から見て、登録前の端末が翻訳の提供先として適切であることの信憑性が高いといえる利用場面に適している。
(4)管理端末11が発行要求を送信することによって、文字列情報が招待情報として管理端末11に発行される。招待情報として文字列情報を用いることは、文字列情報を取得する端末の利用者に、文字列情報を送信するためのメールアドレスのような個人情報の開示を要求する。また、管理端末11から送信される文字列情報を受信する操作、および、端末に文字列情報を入力する操作を、当該端末の利用者に要求する。そのため、招待情報として文字列情報を用いることは、管理端末11の利用者から見て、登録前の端末が翻訳の提供先として適切であることの信憑性が低いといえる利用場面に適している。
(5)チャットルームの参加に許可を要しない招待情報と、チャットルームの参加に許可を要する招待情報とを、管理端末11は各別に要求できる。許可の要否を端末ごとに変える構成であれば、翻訳提供管理システム50の利用場面にさらに適した態様で、翻訳提供管理システム50は翻訳提供を支援できる。
(6)チャットルームの開設を要求した管理端末11が、登録前の端末について、当該端末を翻訳グループに登録するか否かを定める。そのため、チャットルームの参加に適した端末が、すなわち、翻訳の提供先として適した端末がチャットルームに参加できる。
(7)チャットルームに参加している端末11,21は、チャットルームに新たな端末が参加することを停止できる。これにより、チャットルームで提供される翻訳の結果は、チャットルームに参加している端末11,21以外に対し、秘匿性を高められる。
(8)招待情報を提供された端末は、当該端末以外の他端末に招待情報を提供し得る。この場合、招待情報の提供を受けた他端末は、本来ならばチャットルームの参加に許可を要するにも関わらず、チャットルームの参加に許可を要しない方式によってチャットルームに参加できる。そこで、チャットルームにおける言語表現の秘匿性を高める観点から、参加に許可を要しない方式を指定した招待情報が用いられる場合は、特に、チャットルームに参加できる端末を現在参加している端末に固定できることが好ましい。これにより、(7)に準じた効果を、より顕著なものとする。
(9)翻訳グループに属する端末の利用者に関わる属性に基づいて、提供される翻訳結果の表現が定められる。これにより、翻訳提供管理システム50の利用者に、当該利用者に好適な翻訳結果を提供できる。
(変形例)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。また、各変形例は、相互に組み合わせて実施してもよい。
・翻訳提供管理システム50は、指定された方式が相互に異なる3種類以上の招待情報について1つの管理端末11から1つの発行要求を受け付け、1つの発行要求について3種類以上の招待情報を発行してもよい。すなわち、翻訳提供管理システム50が受け付ける発行要求に指定される方式は、3種類以上であってもよい。例えば、管理端末11は、[A1]文字列情報と[A2]二次元コードとの少なくとも一方と、[B1]登録申請と、[B2]登録申請および許可申請とのいずれか一方とを招待情報の種類ごとに指定する。そして、管理端末11は、合計で下記(a)~(h)の8種類の形式のいずれか1つを選択可能に構成されてもよい。翻訳提供管理システム50は、8種類の形式のいずれか1つによって発行要求を受け、1つの管理端末11に8種類の形式のいずれか1つによって招待情報を発行してもよい。
(a)[A1]と[B1]とを指定
(b)[A1]と[B2]とを指定
(c)[A2]と[B1]とを指定
(d)[A2]と[B2]とを指定
(e)(a)と(c)との組み合わせ
(f)(a)と(d)との組み合わせ
(g)(b)と(c)との組み合わせ
(h)(b)と(d)との組み合わせ
利用者同士が相互に隣り合う利用場面においても、利用者同士に面識がある場面もあれば、利用者同士に面識がない場面もある。こうした場合、利用者同士に面識がある場面には、[A2]二次元コードと[B1]登録申請とを指定した招待情報の発行を要求できる。また、利用者同士に面識がない場面には、[A2]二次元コードと[B2]許可申請とを指定した招待情報の発行を要求できる。これにより、利用者同士が隣り合う場面における二次元コードの提供によって参加処理の負荷を軽減しながらも、利用者同士に面識がないことによる低い信憑性を、待機管理画面における利用者情報の確認によって補うことが可能ともなる。そして、翻訳の提供先に関わる正誤を利用者間で判定できない程度に、利用者間の距離が離れている場面、[A1]文字列情報と[B2]許可申請とを指定した招待情報の発行を要求できる。これにより、翻訳提供管理システム50の利用場面により適した態様で、翻訳提供を支援できる。
・参加端末21が翻訳提供管理システム50に翻訳結果を保存させるインターフェースを備えてもよい。翻訳提供管理システム50は、参加端末21から保存要求を受け、当該保存要求に含められたチャットルームの識別情報を参照し、当該翻訳グループに対応づけられる翻訳結果の履歴を保存してもよい。この際、翻訳提供管理システム50は、第1言語表現による1つの翻訳対象について、第1言語表現による文字表現、第1言語表現による音声表現、第2言語表現による文字表現、および第2言語表現による音声表現を保存してもよい。
第1言語表現による音声表現が翻訳対象である場合、当該音声表現を変換した第1言語表現による文字表現に誤変換が生じると、第2言語表現による翻訳結果は誤訳を含む。チャットルームで交わされる言語表現が多いほど、またチャットルームで交わされる言語表現の速度が速いほど、上述した誤変換が看過され得る。この点、参加端末21の保存要求によって、第1言語表現による文字表現が保存される構成であれば、看過された言語表現の誤変換を、参加端末21で再確認できる。
また、翻訳提供管理システム50は、翻訳対象を入力した端末に、翻訳対象の翻訳過程で生成される翻訳対象の文字表現を送信し、これによって誤変換の看過を抑えている。これに限らず、翻訳提供管理システム50は、翻訳対象の翻訳結果を翻訳対象の言語表現に逆変換し、翻訳対象を入力した端末に逆変換の結果を送信してもよい。これによっても、誤変換の看過が抑えられる。
・制御部32は、管理端末11と参加端末21との登録を管理する一方で、グループ管理部32aが備える機能のなかで、1つの管理端末11と1つ以上の参加端末21とを1つの翻訳グループに登録する機能を割愛してもよい。こうした構成であっても、翻訳提供管理システム50は、管理端末11に発行する招待情報による参加処理の方式を管理端末11の発行要求に指定された方式に該当するように招待情報を管理端末11に発行できる。また、招待情報を受けた端末は、管理端末11の案内するチャットルームに参加して翻訳の提供を受けることができる。
・翻訳提供管理システム50は、翻訳グループに登録された端末から、新たな端末によるチャットルームの参加処理を停止する固定処理を割愛してもよい。
・翻訳提供管理システム50から翻訳システム40が割愛され、翻訳提供管理システム50が、翻訳提供管理システム50以外の外部の汎用翻訳エンジンを翻訳システム40として利用してもよい。この際、外部の汎用翻訳エンジンは、第1端末が入力した言語表現を第2端末が指定した言語表現に変換する。言語管理サーバ30は、外部の汎用翻訳エンジンに、第1端末が入力した言語表現と共に第2端末が指定した言語表見を入力し、第1端末が入力した言語表現の翻訳結果を取得する。そして、言語管理サーバ30は、外部の汎用翻訳エンジンから取得した翻訳結果を第2端末に送信してもよい。