JP7018150B1 - 清掃用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた除菌性、及びウイルス不活化を示し、かつ、被清拭物に対し防汚性を付与可能な清掃用シートを提供する。【解決手段】清掃用シートは、水性除菌剤が含浸された基材シートを備え、上記水性除菌剤が、(A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、(B)成分としてカチオン化ポリマー、(C)成分として水、を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)の値で0.005以上、5000以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、細菌やカビに対する除菌性、ウイルス不活化の効果だけでなく、被清拭物に優れた防汚性を付与可能な清掃用シートに関するものである。
不織布などの基材に水性組成物を含浸させた所謂ウェットシート(清掃用シート)は、簡便で使い易く、使い捨てできるため、常に清潔なものを使用できることから、家庭用だけではなく、食品工場、厨房、医療施設における環境整備などで使用されている。
従来のウェットシートとしては、被清拭物の汚れを物理的に落とすだけでなく、基材に含浸される水性組成物に各種ポリマーを配合することで基材への汚れの吸着性を高めたもの、あるいは基材に含浸される水性組成物に除菌成分を配合して細菌やカビの除去性を高めたものなどが知られる。
例えば従来のウェットシートの具体的な例として、陽イオンポリマー系汚れ吸着剤である陽イオンポリアクリルアミドで処理され、任意に清浄剤を保持する繊維質材料の吸収性柔軟基材から成る表面拭き掃除に関する製品(下記特許文献1)、不織布に少なくとも帯電防止剤及び増粘剤を含む水性洗浄剤が含浸されてなる清掃用シート(下記特許文献2)、第四級アンモニウム塩型界面活性剤に加え、無機電解質、有機酸、及び有機酸塩より選ばれた少なくとも一種と、アミノカルボン酸型キレート剤とが含浸されてなる清掃用シート(下記特許文献3)等が挙げられる。
特開昭61-501208号公報 特開2003-164407号公報 特開2018-090564号公報
近年、ウェットシートを用いた清拭作業に対し更なる効果が求められている。具体的には、衛生環境の向上や作業者の負担軽減の観点から、清拭後の被清拭物に汚れが付着しても落とし易くする防汚性を発揮するウェットシートが望まれている。
しかしながら特許文献1~3には、ウェットシートで清拭することによって、被清拭物に対し上述する防汚性を付与するという技術課題自体が示されていない。
具体的には、特許文献1には、上記製品が、被清拭物の汚れの洗浄性には一定の効果を発揮するものの、除菌性やウイルス不活化の効果を発揮するか否かについては何ら示されておらず、また清拭後、被清拭物に付着した汚れを落とし易くする防汚性を付与するか否かについても何ら示されていない。
特許文献2には、上記清掃用シートが、埃や汚れの捕集・除去に加えて、防汚性を被清拭物に付与することができる旨記載されている。しかしながら、同文献で示される「防汚性」とは、静電気に起因する汚れに対する防汚性を被清拭物に付与することを意味し、清拭後の被清拭物に付着した汚れを落とし易くする性質を指すものではない。
また引用文献3に記載の清掃用シートも、除菌性やウイルス不活化は示すものの、防汚性を発揮するものではない。
つまり、これらの文献に代表される従来のウェットシートは、被清拭物に対し防汚性を付与するという要望に応えられるものではなかった。
本発明は上記課題を鑑みなされたものである。即ち、本発明は、優れた除菌性、及びウイルス不活化を示し、かつ、被清拭物に対し防汚性を付与可能な清掃用シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討した結果、(A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、(B)成分としてカチオン化ポリマーを用い、(A)成分及び(B)成分を特定範囲の割合で配合した水性除菌剤を基材シートに含浸させた清掃用シートは、優れた除菌性、ウイルス不活化、及び防汚性を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、水性除菌剤が含浸された基材シートを備える清掃用シートであって、上記水性除菌剤が、(A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、(B)成分として一般式(1)で示されるモノマーからなるホモポリマー及び下記一般式(1)で示されるモノマーを含むコポリマーより選ばれた少なくとも1種、(C)成分として水、を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)の値で0.005以上、5000以下であり、pH6以上pH11以下であることを特徴とする。
Figure 0007018150000001
(式中、R 及びR は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を表し、R は炭素数1~8のアルキレン基を表し、R 、R 及びR はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~3のアルキル基を表し、R は水素原子又は炭素数1~3のアルキル基又は-R -C(R )=CR を表し、X は陰イオン基 を表す。)
かかる構成を備える本発明の清掃用シートは、優れた除菌性及びウイルス不活化を示す上、被清拭物の表面に防汚性を付与可能である。
以下に、本発明の清掃用シートについて説明する。
尚、本発明に関するいくつかの用語は、以下の意味を有する。除菌性とは、清掃用シートを用いて任意の被清拭物を清拭した際の、当該被清拭物の表面における細菌及び/又はカビの除去性を意味する。また防カビ性とは、清掃用シートの基材におけるカビの発生を防止する性質を意味する。ウイルス不活化とは、被清拭物の表面におけるウイルスの除去性及び/又は不活化を意味する。また防汚性とは、清拭後の被清拭物の表面に付着した汚れを容易に落とすことが可能な性質を意味する。また腐食抑制性とは、清掃用シートにおける水性除菌剤が被清拭物に付着することで、当該被清拭物に金属腐食が発生することを抑制する性質を意味する。
本発明の清掃用シートは、水性除菌剤が含浸された基材シートを備える清掃用シートである。本発明において基材シートに含浸された水性除菌剤は、(A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、(B)成分としてカチオン化ポリマー、及び(C)成分として水、を含有する。本発明において、上記(A)成分と上記(B)成分との質量比は、(A)/(B)の値で0.005以上、5000以下である。
かかる本発明の清掃用シートは、除菌性及びウイルス不活化に優れるだけではなく、防汚性にも優れる。したがって、本発明の清掃用シートで清拭された被清拭物の表面は、清拭直後の衛生に優れるだけでなく、清拭後に汚れが付着しても容易にその汚れを落とすことが可能であるため、簡易な作業で持続的に当該表面の衛生が保たれ易い。そのため、本発明の清掃用シートの使用により、一層の衛生環境の向上や作業者の負担軽減が図られる。かかる効果を発揮する本発明の清掃用シートは、家庭用だけでなく、医療用、業務用にも十分に使用し得る。
例えば、本発明の清掃用シートで清拭された被清拭物の表面に油が付着した場合に、当該油を流水で洗い流すことが可能である。本発明において、このような優れた防汚性は、被清拭物の表面が親水性の材質のものだけではなく、疎水性の材質のものであっても発揮される。そのため、本発明の清掃用シートは、被清拭物の表面の材質によらず、優れた効果を発揮可能であり、汎用性が高い。
(基材シート)
本発明の清掃用シートは、基材シートを備える。本発明の清掃用シートは、実質的に基材シートのみからなる単層シートであってもよいし、基材シートと任意のシートとが積層されてなる2層以上の積層シートであってもよい。また、異なる部材からなる基材シートが積層されていてもよい。
本発明において、水性除菌剤が含浸された基材シートの形態は特に限定されず、例えば複数枚のシートが積層された形態、長尺なシートをロール状に巻いた形態、あるいは適宜の寸法にシートを折り畳んだ形態等に形成することができる。
上記基材シートは、含浸した水性除菌剤を適度に保持できるシートであればよい。具体的には、例えば、基材シートとしては、再生繊維、合成系繊維、天然繊維やこれらの混合繊維よりなる不織布、織布、網布等が挙げられる。
基材シートが親水性となり水性除菌剤の含浸量を増量可能であり、かつ良好な除菌性、ウイルス不活化及び防汚性等の効果を発揮するという観点からは、基材シートが再生繊維を含むシートであることが好ましく、基材シートを構成する繊維100質量%において再生繊維の割合が10質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることが更に好ましく、50質量%を超える割合であることがより好ましい。
水性除菌剤の基材シートへの含浸量は、通常、基材シートを構成する繊維100質量部当たり20質量部~120質量部程度であるが、再生繊維を含んで構成された基材シートは、当該基材シートへの水性除菌剤の含浸量を増加させることができる。例えば基材シートを構成する繊維100質量%において、再生繊維を50質量%以上含む基材シートは、当該基材シートを構成する繊維100質量部当たり、水性除菌剤の含浸量を150質量部以上、350質量部以下の範囲とすることが可能である。
また、再生繊維を含んで構成された基材シートは、使用感の向上や被清拭面に対する摩耗防止の観点からも好ましい。
ここで再生繊維とは、天然の高分子化合物を溶解して溶液とし、これを、紡糸口金を通して防糸したものを指す。天然高分子化合物としては、例えば木材、綿、麻などセルロース材料を用いるセルロース系材料、又は牛乳、トウモロコシ、落花生などのタンパク質材料を用いるタンパク質系材料が挙げられる。
セルロース系材料を用いて製造される再生繊維としては、レーヨン、ポリノジック、及びキュプラなどを含むレーヨン繊維、リヨセル繊維、ならびにアセテート繊維などが挙げられる。防カビ性及び薬剤耐性に優れるという観点でレーヨン繊維が含まれていることが好ましく、基材シートを構成する繊維100質量%において50質量%を超えてレーヨン繊維が含まれることがより好ましい。
上記再生繊維と組み合わされて基材シートを構成する他の繊維は、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリスチレン繊維、アクリル繊維などの合成繊維や綿(コットン)、羊毛などの天然繊維が挙げられる。
(水性除菌剤)
次に本発明における水性除菌剤について説明する。水性除菌剤は、(A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、(B)成分としてカチオン化ポリマー、及び(C)成分として水を含み、(A)成分と(B)成分との質量比である(A)/(B)の値が特定の範囲となるよう調整される。
(A)成分:
本発明における水性除菌剤に含有される(A)成分は、除菌性、及びウイルス不活化に対し優れた作用を発揮し得る組成であると考えられる。
(A)成分である第四級アンモニウム塩型界面活性剤としては、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルエチルアンモニウム塩、ジアルキルエチルメチルアンモニウム塩、ジアルキルモノメチルハイドロキシアンモニウム塩、アルキルジメチルハイドロキシエチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルジポリオキシエチレンメチルアンモニウム塩、アルキルジポリオキシエチレンメチルアンモニウム塩、エチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩及びベンゼトニウム塩等が挙げられる。ここで、アルキル基としては、炭素数4以上、22以下のアルキル基、好ましくは炭素数6以上、18以下の直鎖アルキル基が挙げられる。具体的には、例えばブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシルが挙げられ、より好ましくはオクチル、デシルである。塩としては塩素イオン、臭素イオン、炭素数1又は2のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1以上、12以下の脂肪酸イオン、炭素数1以上、3以下のアルキル基が1個以上、3個以下置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンが好適である。(A)成分は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述する(A)成分のより具体的な例としては、例えば、オクチルデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムクロライド、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムアジペート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムグルコネート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムスルホネート、1,4-ビス(3,3'-(1-デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド、N,N'-ヘキサメチレンビス(4-カルバモイル-1-デシルピリジニウムブロマイド)、アルキルジメチルハイドロキシエチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、ジアルキルジメチルアンモニウムメトサルフェート、オクチルデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、アルキルジメチルベンジルアンモニウムメトサルフェート、セチルピリジニウムクロライド、エチルベンジルアンモニウムクロライド、デシルイソノニルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルメチルポリオキシエチレンアンモニウムプロピオネート、ベンゼトニウムクロライド、及びアルキルピリジニウムクロライド等が挙げられる。
とりわけ、後述する(B)成分と併用することによって、より優れた除菌性、及びウイルス不活化を示し得るという観点から、(A)成分として、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなどのアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ベンゼトニウムクロライドなどのベンゼトニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライドなどのジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキルトリメチルアンモニウム塩、エチルベンジルアンモニウムクロライドなどのエチルベンジルアンモニウム塩、及びアルキルピリジニウムクロライドなどのアルキルピリジニウム塩から選択される何れか1種以上を含むことが好ましい。
これらの中でもアルキル基の炭素数が8から16である化合物が好ましい。尚、本発明において、(A)成分は、アルキル基の炭素数が8~16の何れかである単独の化合物であってもよいし、又はアルキル基の炭素数が8~16の何れか2以上の化合物の組み合わせであってもよい。
基材シートに含浸されている水性除菌剤は、(A)成分が0.005質量%以上、5.0質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上、2.0質量%以下であることがより好ましく、0.08質量%以上、1.5質量%以下であることが更に好ましい。水性除菌剤の(A)成分の含有量が0.005質量%未満であると除菌性及びウイルス不活化の効果が低下する場合があり、また洗浄性及び防カビ性も十分でない場合がある。一方、水性除菌剤に(A)成分が5.0質量%を超えて含まれた場合、除菌性及びウイルス不活化の効果は良好に示されるものの、泡立ち、べたつき、みずっぽさ、ごわごわ感といった使用感の低下が生じる場合がある。
(B)成分:
(B)成分として用いられるカチオン化ポリマーは、被清拭物の表面の防汚性に関与すると考えられる。
(B)成分は、公知のカチオン化ポリマーから適宜選択することができる。例えば、当該カチオン化ポリマーとして、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化ポリビニルピロリドン、カチオン化タマリンド、下記一般式(1)で表されるモノマーからなるホモポリマー及び下記一般式(1)で示されるモノマーを含むコポリマーなどが、(B)成分として好ましく用いられるカチオン化ポリマーとして挙げられる。
Figure 0007018150000002
(上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を表し、Rは炭素数1~8のアルキレン基を表し、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~3のアルキル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基又は-R-C(R)=CRを表し、Xは陰イオン基を表す)
カチオン化セルロースとは、カチオン基を有する変性セルロース全般を指す。本発明では、特に限定されず、市販されている公知のカチオン化セルロースを用いることができる。市販されているカチオン化セルロースとしては、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製のレオガードLP、レオガードG、レオガードGPやダウ・ケミカル社製のUCARE(登録商標) Polymaer JR-400、UCARE(登録商標) Polymaer JR-125などが挙げられる。
本発明で使用するカチオン化セルロースの重量平均分子量は特に限定されないが、一般に10000~5000000、好ましくは、20000~2000000である。
カチオン化澱粉とは、カチオン化剤と澱粉を反応させて得られる変性澱粉全般を指す。
本発明では、特に限定されず、市販されている公知のカチオン化澱粉を用いることができる。市販されているカチオン化澱粉としては、日本食品化工社製のネオタック40Tや、三晶社製のPOSITシリーズなどが挙げられる。
本発明で使用するカチオン化澱粉の重量平均分子量は特に限定されないが、一般に1000~5000000、好ましくは、5000~3000000である。
カチオン化グアーガムとは、学名がCyamopsis tetragonolobaである、パキスタンやインドで栽培されている一年生豆科植物の種子から得られる多糖類(グアーガム)を、カチオン化剤を用いて変性させたもの全般を指す。
本発明では、特に限定されず、市販されている公知のカチオン化グアーガムを用いることができる。市販されているカチオン化グアーガムとしては、DSP五協フード&ケミカルズ社製のラボールガムCG-Mシリーズや、ソルベイ社製のジャガーC-13Sなどが挙げられる。
本発明で使用するカチオン化グアーガムの重量平均分子量は特に限定されないが、一般に5000~5000000、好ましくは、10000~3000000である。
カチオン化ポリビニルピロリドンとは、ポリビニルピロリドンをカチオン化剤を用いて変性させたもの全般を指す。本発明では、特に限定されず、市販されている公知のカチオン化ポリビニルピロリドンを用いることができる。市販されているカチオン化ポリビニルピロリドンとしては、アシュランド社製のGAFQUAT 743などが挙げられる。
本発明で使用するカチオン化ポリビニルピロリドンの重量平均分子量は特に限定されないが、一般に5000~3000000、好ましくは、10000~2000000である。
カチオン化タマリンドとは、学名がTamarindus indicaである、タイやインドで栽培されている常緑高木の果実から得られる多糖類(タマリンドガム)を、カチオン化剤を用いて変性させたもの全般を指す。
本発明では、特に限定されず、市販されている公知のカチオン化タマリンドを用いることができる。市販されているカチオン化タマリンドとしては、東邦化学工業社製のカチナールCTM-200Sなどが挙げられる。
本発明で使用するカチオン化タマリンドの重量平均分子量は特に限定されないが、一般に100000~3000000、好ましくは、200000~1000000である。
上述するカチオン化ポリマーの中でも、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガムは(B)成分の好ましい例として挙げられる。
また一般式(1)で表されるカチオン化ポリマーとしては、一般式(1)で表されるモノマーからなるホモポリマー及び一般式(1)で示されるモノマーを含むコポリマーが(B)成分として、より好ましい。一般式(1)で表されるモノマーからなるホモポリマーの具体例としては、例えば塩化ジアリルジメチルアンモニウム等が挙げられ、一般式(1)で示されるモノマーを含むコポリマーの具体例としては、例えば塩化ジアリルジメチルアンモニウムとアクリルアミドの共重合体等が挙げられる。
中でも、塩化ジアリルジメチルアンモニウムのホモポリマーは、親水性の被清拭物及び疎水性の被清拭物の何れに対しても優れた防汚性を付与することができるため、(B)成分として特に好ましい。
一般式(1)で表されるカチオン化ポリマーの重量平均分子量は特に限定されないが、好ましくは500~1000000であり、より好ましくは1000~500000であり、更に好ましくは5000~100000である。
本発明における水性除菌剤は、(B)成分として上述するカチオン化ポリマーを1種以上含む。
基材シートに含浸されている水性除菌剤は、(B)成分が0.001質量%以上、1.0質量%以下であることが好ましく、0.005質量%以上、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以上、0.3質量%以下であることが更に好ましい。(B)成分の含有量が0.005質量%未満であると良好な防汚性が示されない場合があり、1.0質量%を超えると清掃用シートの使用感が十分でない場合がある。
疎水性表面に対する防汚性をより良好に向上させるという観点からは、基材シートに含浸されている水性除菌剤に、(B)成分として相対的に重量平均分子量が小さいカチオン化ポリマーと、相対的に重量平均分子量が大きいカチオン化ポリマーとが含有されていることが好ましい。
相対的に重量平均分子量が小さいカチオン化ポリマーの重量平均分子量は、具体的には、500以上、20000未満であることが好ましく、1000以上、15000以下であることがより好ましく、3000以上、12000以下であることが特に好ましい。
また相対的に重量平均分子量が大きいカチオン化ポリマーの重量平均分子量は、具体的には、20000以上、2000000以下であることが好ましく、30000以上、1500000以下であることがより好ましく、40000以上、1000000以下であることがより好ましい。
重量平均分子量の異なるカチオン化ポリマーの組み合わせとしては、異なる化合物であって重量平均分子量が上記範囲で異なる組み合わせ、及び同じ化合物であって重量平均分子量が上記範囲で異なる組み合わせの何れでもよい。
(B)成分に関する重量平均分子量の異なる化合物の組み合わせ効果は、一般式(1)で表されるモノマーからなるホモポリマーを用いた場合により顕著であり、中でも重量平均分子量が500以上、20000未満以下である塩化ジアリルジメチルアンモニウムと、重量平均分子量が20000以上、2000000以下である塩化ジアリルジメチルアンモニウムと、を組み合わせることで疎水性表面に対する防汚性の向上効果が良好に発揮され易く好ましい。
(A)成分と(B)成分との比率:
基材シートに含浸されている水性除菌剤おいて、上述する(A)成分と(B)成分との質量比は、(A)/(B)の値で0.005以上、5000以下である。
(A)/(B)が、0.005未満であると、除菌性、ウイルス不活化、及び防カビ性が良好に発揮され難く、また使用感も十分ではない場合がある。良好な防汚性を維持しつつより優れた除菌性、ウイルス不活化、防カビ性、及び使用感を発揮させるという観点からは、(A)/(B)は、0.1以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましい。
一方、(A)/(B)が5000を超えると、防汚性が良好に発揮され難く、また使用感も十分ではない場合がある。良好な除菌性、ウイルス不活化、及び防カビ性を維持しつつ、良好な防汚性及び十分な使用感を発揮させるという観点からは、(A)/(B)は、200以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、50以下であることがさらに好ましい。
本発明のより好ましい態様の一つとして、基材シートに含浸されている水性除菌剤において、(A)成分を0.08質量%以上、1.5質量%以下、及び(B)成分を0.01質量%以上、0.3質量%以下の範囲で含有するとともに、(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)の値で1以上、50以下である態様が挙げられる。かかる態様であれば、除菌性、ウイルス不活化、防カビ性、及び防汚性をバランスよく良好に発揮されるとともに防カビ性にも優れた清掃用シートを提供し易い。
(C)成分:
水性除菌剤における(C)成分の水としては、特に限定はなく、水道水、井水、イオン交換水、軟水などが挙げられる。(C)成分は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、良好な除菌性、ウイルス不活化及び防汚性を示す清掃用シートの提供という観点から、水道水、イオン交換水又は軟水が好ましい。
基材シートに含浸されている水性除菌剤は、溶媒として(C)成分の水を含有し、清掃のための成分である(A)成分、(B)成分、及びその他の任意の成分の残部となる。水の含有量は、水性除菌剤100質量%において70質量%以上、99.99質量%以下の範囲であることが好ましい。
(D)成分:
水性除菌剤は、更に(D)成分として無機電解質、及び有機酸又はその塩より選ばれた少なくとも1種含有してもよい。かかる(D)成分を含むことによって、除菌性、ウイルス不活化、及び防カビ性の効果を更に向上させ得る。これは、(D)成分の配合により、(A)成分が基材シートを構成する繊維に吸着するのを抑制し被清拭面に移行させ易くする作用が働くとともに、基材シートに含浸された水性除菌剤の各成分の分散性を良好にすることによって薬剤(成分)の偏在を防止して保管時のカビの発生を防ぐためであると推察される。
基材シートに含浸されている水性除菌剤は、(D)成分が0.01質量%以上、5.0質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上、3.0質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以上、1.5質量%以下であることが更に好ましい。(D)成分の含有量が0.01質量%未満であると除菌性、ウイルス不活化、及び防カビ性の向上効果が有意に発揮されない場合があり、5.0質量%を超えて配合しても、さらなる効果の向上は確認され難い。
(D)成分として用いられる得る無機電解質又は無機電解質塩の例としては、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム等が挙げられる。
(D)成分として用いられる得る有機酸又は有機酸塩の例としては、ギ酸又はその塩、酢酸又はその塩、クエン酸又はその塩、リンゴ酸又はその塩、乳酸又はその塩、シュウ酸又はその塩、プロピオン酸又はその塩、酒石酸又はその塩、フマル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、グルコン酸又はその塩、アジピン酸又はその塩、イタコン酸又はその塩等が挙げられる。
(D)成分は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、酢酸又はその塩、クエン酸又はその塩、リンゴ酸又はその塩、乳酸又はその塩、シュウ酸又はその塩、プロピオン酸又はその塩、酒石酸又はその塩、フマル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、グルコン酸又はその塩、アジピン酸又はその塩、イタコン酸又はその塩、リン酸又はその塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、塩化ナトリウムから選択される1種以上を用いると除菌性、ウイルス不活化、防カビ性などの向上効果が有意に発揮され易く好ましく、酢酸とその塩の組み合わせ、クエン酸とその塩の組み合わせ、リンゴ酸とその塩の組み合わせ、グルコン酸とその塩の組み合わせ、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの少なくとも一種と炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウムの少なくとも一種との組み合わせ、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カリウムの少なくとも一種とリン酸水素二ナトリウム又はリン酸水素二カリウムの少なくとも一種との組み合わせの何れかがより好ましい。特に、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの少なくとも一種と炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウムの少なくとも一種との組み合わせ、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カリウムの少なくとも一種とリン酸水素二ナトリウム又はリン酸水素二カリウムの少なくとも一種との組み合わせの何れかを用いると、除菌性、ウイルス不活化、及び防カビ性などの向上効果が更に有意に発揮され易く好ましい。
(E)成分:
水性除菌剤は、更に(E)成分としてアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及び両性界面活性剤より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を含有してもよい。かかる界面活性剤が含有されることによって、本発明の清掃用シートの洗浄性を向上させることができる。
基材シートに含浸されている水性除菌剤は、(E)成分が0.01質量%以上、5.0質量%以下であることが好ましく、0.03質量%以上、2.0質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以上、1.0質量%以下であることが更に好ましい。(E)成分の含有量が0.01質量% 未満であると洗浄性の効果が有意に発揮され難く、5.0質量%を超えると清掃用シートの使用感が低下する場合がある。
(E)成分として用いられる得るアニオン界面活性剤の例としては、脂肪酸、アルケニルコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸、アルキロールサルコシン、アルキル又はアルケニル硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、アマイドエーテル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホコハク酸半エステル、アシルタウリン酸、アルキルモノリン酸エステル、アルキルトリリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル、ジポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル、トリポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル、トリポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸やこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
(E)成分として用いられる得るノニオン界面活性剤の例としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル、ポリアルキレングリコールモノアルキル脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコールジアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリンモノアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタンモノアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマー、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダムポリマー、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダムポリマー(リバースタイプ)、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロック型エチレンジアミン、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロック型エチレンジアミン(リバースタイプ)、ソルビタンエステル、グリセライド(グリセリン(モノ又はジ)脂肪酸エステル)、ポリグリセリンのアルキル脂肪酸(モノ又はポリ)エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグルコシド等が挙げられる。
(E)成分として用いられる得る両性界面活性剤の例としては、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、スルホベタイン、アルキルアミノ(モノ又はジ)プロピオン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルアミノエチルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、グリシンn-(3-アミノプロピル)C10~16誘導体、アルキルポリアミノエチルグリシン、アルキルβアラニン、アルキルジエタノールアミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ジアミンのオキシエチレン付加型界面活性剤等が挙げられる。
上述する(E)成分は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。
(F)成分:
水性除菌剤は、更に(F)成分として銀イオンを含む抗菌剤を含有してもよい。水性除菌剤に銀イオンを含む抗菌剤を含有させることで、より優れた除菌性を発揮させることが可能である。
基材シートに含浸されている水性除菌剤は、(F)成分が0.0005質量%以上、1.0質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以上、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.005質量%以上、0.2質量%以下であることが更に好ましい。(D)成分の含有量が0.0005質量%未満であると除菌性の向上効果が有意に発揮されない場合があり、1.0質量%を超えて配合しても、さらなる効果の向上は確認され難い。
(F)成分は、を付与する抗菌剤であれば特に限定されないが、例えば、銀イオンと錯体を形成するポリマーなどが該当する。銀イオンと錯体を形成するポリマーは、特開2005-298507号公報及び特開2005-299072号公報などに開示されている。
(F)成分として使用可能な銀イオンと錯体を形成するポリマーの具体例としては、ダウ・ケミカル社から提供されているSILVADUR(商標)シリーズや、松本油脂製薬株式会社製のブリアンBG-1(商標)、株式会社J-ケミカル製CF-01、日本イオン株式会社製のSILVIONシリーズ、横沢金属工業株式会社製のヴァーゴGなどが挙げられる。
水性除菌剤のpH:
本発明において、基材シートに含浸されている水性除菌剤のpHは特に限定されないが、pH4以上pH11以下であることが好ましく、pH5以上pH11以下であることがより好ましく、pH6以上pH11以下であることが更に好ましい。清掃用シートに含浸された水性除菌剤がpH4を下回ると金属腐食性の点で好ましくなく、また洗浄性や防カビ性も低下する場合があり、一方pH11を上回ると、金属腐食性の点で好ましくなく、また防カビ性も低下する場合がある。本発明において、水性除菌剤のpHは、清掃用シートから搾出された水性除菌剤を用いて測定される。測定方法の詳細は、後述する実施例における記載が参照される。
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明する。実施例、比較例の清掃用シートにおいて配合に用いた各成分及び配合量を下記表1~8に示す。尚、下記表1~8に示す配合量に関する数値は、水性除菌剤に対する各成分の純分の割合(質量%)を表し、水の含有量を示す「残部」とは、最終調製物である水性除菌剤の総量が100質量%になるように調整した配合量を示す。また基材シートに関しても、基材シート100質量%における、各構成繊維の割合(質量%)を表1~8に示す。
表に示す各種繊維からなる不織布である基材シート100質量部当たりに、水性除菌剤が270質量部となるよう含浸させて24時間室温下で密閉容器に入れて保管したものを各実施例および各比較例である清掃用シートとした。万力を用いて各清掃用シートを10N・cmの力で10分間締め込み、搾出された溶液(以下、搾出液という)を、搾出液とした。
清掃用シート及び/又は搾出液を用いて、後述する各測定及び試験を実施した。測定結果及び試験結果は、表1~8に示す。水性除菌剤に含有される各成分の詳細を以下に示す。
(A)成分
A-1:アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(アルキル基は炭素数12以上、16以下の混合物)
A-2:ジデシルジメチルアンモニウムクロライド
A-3:ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド(アルキル基は炭素数8以上、10以下の混合物)
A-4:ベンゼトニウムクロライド
(B)成分
B-1:塩化ジアリルジメチルアンモニウムのホモポリマー1(重量平均分子量75000)
B-2:塩化ジアリルジメチルアンモニウムのホモポリマー2(重量平均分子量8500)
B-3:塩化ジアリルジメチルアンモニウムのホモポリマー3(重量平均分子量800000)
B-4:カチオン化セルロース(商品名:レオガードLP、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
B-5:カチオン化グアーガム(商品名:ラボールガムCG-M8M、DSP五協フード&ケミカルズ社製)
B-6:塩化ジアリルジメチルアンモニウム/アクリルアミド共重合体1(商品名:PAS-J-41、ニットーボーメディカル社製)(重量平均分子量10000)
B-7:塩化ジアリルジメチルアンモニウム/アクリルアミド共重合体2(商品名:PAS-J-81、ニットーボーメディカル社製)(重量平均分子量180000)
(B)成分の比較成分(両性ポリマー)
B’-1:塩化ジアリルジメチルアンモニウム/アクリル酸(70/30(モル比))のコポリマー(重量平均分子量1200000)
(C)成分
C-1:イオン交換水
(D)成分
D-1:炭酸カリウム
D-2:炭酸水素ナトリウム
D-3:リン酸水素二カリウム
D-4:リン酸二水素カリウム
D-5:リン酸水素二ナトリウム
D-6:リン酸二水素ナトリウム
D-7:クエン酸
D-8:クエン酸三ナトリウム
(E)成分
E-1:2-アルキル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
E-2:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン
E-3:ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム
E-4:ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム
E-5:ポリオキシエチレン(EO15モル)アルキル(C12~14)エーテル
E-6:α‐オレフィン(C14~16)スルホン酸ナトリウム
E-7:ポリオキシエチレン(EO7モル)アルキル(C9~11)エーテル
(F)成分
F-1:銀イオンを含む抗菌剤1(商品名:SILVADUR(商標) 930 Antimicrobial、ダウ・ケミカル社製)
F-2:銀イオンを含む抗菌剤2(商品名:ヴァーゴG、横沢金属工業社製)
(G)その他の成分
G-1:エタノール
G-2:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
G-3:エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム
G-4:メチルグリシン二酢酸三ナトリウム
G-5:2-メルカプトベンゾイミダゾールのナトリウム塩
G-6:2-メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩
G-7:塩酸
G-8:水酸化ナトリウム
搾出液のpHの測定方法:
<pHメーターの校正>
pHメーター(株式会社堀場製作所製;pH/イオンメーターF-23)にpH測定用複合電極(株式会社堀場製作所製;ガラス摺り合わせスリーブ型)を接続し、電源を入れた。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33mol/L)を使用した。次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86標準液(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、25℃の恒温槽に30分間浸漬した。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86、pH9.18、pH4.01の順に校正操作を行った。
<pH測定>
恒温槽内にて25℃の恒温に調整された搾出液100mLにpH測定用電極を3分間浸し、pHを測定した。
※1:除菌性試験
試験方法:
(細菌の試験液の調製)
下記5種の細菌の供試菌株それぞれをSCDブイヨン培地で培養し、菌数が2.0×108CFU/mL以上、9.0×108CFU/mL以下になるように調整して供試菌液とした。搾出液10mLが入った試験管に、供試菌液0.1mLを添加し、25℃にて15分間接触させた。その後、滅菌中和溶液(SCDLP培地)を加えよく攪拌し試験液を作成した。
(カビの試験液の調製)
下記3種のカビの供試菌株それぞれをGP液体培地で培養し、菌株が2.0×108CFU/mL以上、9.0×108CFU/mL以下になるように菌数を調整して供試菌液とした。搾出液10mLが入った試験管に、供試菌液0.1mLを添加し、25℃にて15分間接触させた。その後、滅菌中和溶液(GPLP液体培地)を加えよく攪拌し試験液を作成した。
本除菌性試験には、供試菌株として以下の細菌およびカビを用いた。
細菌の供試菌株として、Pseudomonas aeruginosa NBRC13736(108CFU/mLレベル)、Staphylococcus aureus NBRC13276(108CFU/mLレベル)、Escherichia coli ATCC11229(108CFU/mLレベル)、Alcaligenes faecalis NBRC14479(108CFU/mLレベル)、Serratia marcescens NBRC12648(108CFU/mLレベル)の5種を用いた。
また、カビの供試菌株として、Aspergillus niger NBRC105649(108CFU/mLレベル)、Trichophyton mentagrophytes ATCC9533(108CFU/mLレベル)、Candida albicans ATCC11651(108CFU/mLレベル)の3種を用いた。
上述する各試験液を1mLずつ採取した。そして、細菌を含む試験液はSCD寒天培地と混合し、カビを含む試験液についてはPDA培地と混合し、それぞれ混釈培養して生菌数を確認し、下記の評価基準で評価し、その評価結果を用い、下記除菌性の基準により最終的に評価した。
評価基準:
1点:供試菌のLog reductionが5以上の菌数減少
2点:供試菌のLog reductionが4以上、5未満の菌数減少
3点:供試菌のLog reductionが3以上、4未満の菌数減少
4点:供試菌のLog reductionが3未満の菌数減少
として各菌種について菌数減少を点数で評価した。
細菌については上記評価の点数の、5種の細菌についての平均値を求め、以下の基準で除菌性を評価した。
菌の除菌性の基準:
◎:平均値が1.0点以上、1.5点未満
〇:平均値が1.5点以上、2.5点未満
△:平均値が2.5点以上、3.5点未満
×:平均値が3.5以上。
カビについては上記評価の点数の、3種のカビについての平均値を求め、以下の基準で除菌性を評価した。
カビの除菌性の基準:
◎:平均値が1.0点以上、1.5点未満
〇:平均値が1.5点以上、2.5点未満
△:平均値が2.5点以上、3.5点未満
×:平均値が3.5以上。
細菌に対する除菌性、カビに対する除菌性ともに、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※2:ウイルス不活化試験
試験方法:
搾出液0.9mLの入った試験管に、下記7種のウイルスそれぞれについて10TCID50/mLとなるように調整したウイルス液0.1mLを加え、ミキサーで混合して混合液を作成し、25℃で10分間作用させた。作用後、上記混合液0.1mLをサンプリングし、9.9mLの作用停止液(2%チオ硫酸ナトリウム、0.2%レシチン及び1.5%ポリソルベート80を含む細胞増殖液)に添加して100倍希釈後、ウイルスに対する水性除菌剤(搾出液)の作用を停止させた。これをウイルス感染価測定用試料原液として感染価の測定に用いた。同様に、搾出液の代わりに、リン酸緩衝生理食塩水(phosphate bufferred saline、以下、PBSと略すことがある)を用いた試験を実施し、コントロールとした。
尚、リン酸緩衝生理食塩水は、塩化ナトリウム8g、塩化カリウム0.2g、リン酸水素二ナトリウム1.44g、リン酸二水素カリウム0.24gの4種類の塩を混合し、超純水で900mLに溶解後、塩酸でpHを7.4に調整した。そして、1Lにメスアップ後、オートクレーブにより滅菌した。
上記試験にはウイルスとして、ネコカリシウイルス、マウスノロウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アデノウイルス、AIDSウイルス、インフルエンザウイルスの7種を用いた。
各ウイルス感染価測定用試料原液をPBSで10まで10倍段階希釈して希釈液を作成した後、感染価測定用試料原液及び各希釈段階の希釈液をそれぞれ50μL、及びウシ胎仔血清(FBS)を5%含有したDulbecco‘s modified Eagle’sMedium(DMEM)に懸濁した細胞液50μlを、96ウェルプレートに植え込んだ。その後、炭酸ガスふ卵器において37℃、5%COの条件で4日間培養した。培養後、倒立顕微鏡下でウイルスの増殖によるCPE(細胞変性効果)の有無を観察し、Reed-Muench法を用いてウイルス感染価(TCID50/mL)を求め、下記の評価基準で評価した。
評価基準:
1点:ウイルス感染価のLog reductionが5以上の減少
2点:ウイルス感染価のLog reductionが4以上、5未満の減少
3点:ウイルス感染価のLog reductionが3以上、4未満の減少
4点:ウイルス感染価のLog reductionが3未満の減少
として各ウイルスについてウイルス感染価の減少を点数で評価し、当該評価の点数の、7種のウイルスについての平均値を求め、以下のウイルス不活化の基準で評価した。
ウイルス不活化の基準:
◎:平均値が1.0点以上、1.5点未満
〇:平均値が1.5点以上、2.5点未満
△:平均値が2.5点以上、3.5点未満
×:平均値が3.5以上。
上記基準において、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※3:被清拭物の防汚性試験(親水性表面)
試験方法:
50mm×100mmの大きさにカットされたステンレス板(SUS304)の表面を表1~8に示す各清掃用シートで30秒間拭き、1分間静置した後に流水で1分間すすぐ作業を10回繰り返したものを試験片とした。この試験片に染色した油汚れ(スダンIIIで染色した大豆油)2mLをへらで均一に塗布し、その後流水で60秒間すすぎ、乾燥後の試験片表面の状態を以下の評価基準で評価した。
評価基準:
◎:汚れの付着が見当たらない。
○:汚れがテストピースの面積の1割未満だが、汚れは目視で確認できる。
△:汚れがテストピースの面積の1割~5割に付着している。
×:汚れがテストピースの面積の5割より多く付着している。
上記評価基準において、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※4:被清拭物の防汚性試験(疎水性表面)
試験方法:
75mm×150mmの大きさにカットされた樹脂板(硬質PVC)の表面を表1~8に示す各清掃用シートで30秒間拭き、1分間静置した後に流水で1分間すすぐ作業を10回繰り返したものを試験片とした。この試験片に染色した油汚れ(スダンIIIで染色した大豆油)2mLをへらで均一に塗布し、その後流水で60秒間すすぎ、室温で乾燥後の試験片表面の状態を下記の評価基準で評価した。
評価基準:
◎:目視で確認される汚れの付着が見当たらない。
○:目視で確認される汚れの領域が、テストピースの面積の1割未満だった。
△:目視で確認される汚れの領域が、テストピースの面積の1割以上5割以下だった。
×:目視で確認される汚れの領域が、テストピースの面積の5割を超えていた。
上記評価基準において、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※5:洗浄性試験
試験方法:
質量(U)を測定したステンレス板(15×50mm)に、牛脂:大豆油:クロロホルムを1:1:5で混合した擬似汚れを付着・乾燥させた試験片の質量(S)を測定した。この試験片を平らな表面に固定し、表1~8に示す各種清掃用シートを50g分取り出し、試験シートとした。試験シートを2回折り畳んだ状態で、試験片の上に置き、更に重量300gのおもりを上記試験片の上に載せた。その状態で清掃用シートを1秒間に1回の間隔で上下に5回動かした。その後、試験片をイオン交換水ですすぎ、自然乾燥させた後、質量(T)を測定した。
洗浄率を清拭前後の試験片の質量変化により下記式(1)より算出し、下記の評価基準に基づき評価した。
[数1]
洗浄率={(S-T)/(S-U)}×100・・・・・(1)
S:清拭前の試験片の質量
T:清拭後の試験片の質量
U:ステンレス板の質量
評価基準:
○:洗浄率70%以上、100%以下
△:洗浄率30%以上、70%未満
×:洗浄率30%未満
上記評価基準において、△、○を実用性のあるものとして判定した。
※6:使用感に関する評価試験
試験方法:
レーヨン繊維(再生繊維)60質量%およびポリプロピレン繊維40質量%からなる不織布(200mm×250mm)を10枚準備した。また実施例1における水性除菌剤と同様の組成および配合で、供試水性除菌剤を調製した。
そして10枚の不織布を重ねて束にした不織布束に上記供試水性除菌剤200mLを含浸させ、不織布束に十分に供試水性除菌剤が行き渡ったことを確認した。その後、無作為に選定されたパネラーが、供試水性除菌剤が染み込んだ不織布束から不織布を1枚取り出し、清浄なステンレス板(300mm×300mm)の表面を約30センチメートル四方に渡って、上下5回左右5回ふき取りを行い、泡立ちやべたつき水っぽさやごわごわ感・湿り気などの観点から官能試験によって使用感を確認した。尚、パネラーは10人とし、不織布束を構成する残りの9枚の不織布についても、同様に残りの9人のパネラーがそれぞれ上述と同じ方法で官能試験を行った。評価結果の解析には統計処理を行い、最も評価が多い項目を評価結果として採用した。
上述と同じ方法で、実施例2~実施例7、および比較例1~7における水性除菌剤と同様の組成および配合で供試水性除菌剤を調製し、下記の評価基準に基づき使用感に関して評価した。
評価基準:
○:泡立ち・べたつき・水っぽさ・ごわごわ感がなく、適度な湿り気があり使用感が良い。
△:泡立ち・べたつき・水っぽさ・ごわごわ感の少なくとも1つが多少感じられるか、若しくは適度な湿り気がない。
×:泡立ち・べたつき・水っぽさ・ごわごわ感が非常に強く感じられるか、若しくはほとんど湿り気がなく使用感が悪い。
上記評価基準において、△、○を実用性のあるものとして判定した。
※7:清掃用シートの防カビ性に関する評価試験
<試験方法>
試験方法:
表1~8に示す各種繊維からなる不織布(200mm×250mm)を300枚準備し、300枚を重ねた状態で容量3Lのポリプロピレン製の袋に入れた。そして、実施例、比較例に用いられたものと同様の各水性除菌剤2Lを袋の中の不織布の束に含浸させ、袋を閉じて、室温にて24時間保存した後、不織布の束を縦半分に裁断し上面から高さ方向略2分の1の地点にかけて等間隔で3か所、不織布サンプリング地点を決め、当該サンプリング地点から、不織布を1枚ずつ取り出した。そして、取り出された一枚の不織布をシャーレに収まるようにはさみで切りだした。あらかじめ黒カビの菌液(Aspergillus niger NBRC105649(108CFU/mLレベル))を塗布したシャーレの底面に貼り付け、蓋をして、25℃で4日間培養後、不織布上におけるカビの発生度合いを目視によって観察し、下記の評価基準に基づき評価した。
評価基準:
◎:カビの発生を完全に抑制している。
○:カビの発生をほとんど抑制している。
△:一部、カビの発生が見られるが、概ね抑制している。
×:全体的にカビが発生している。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※8:被清拭物の腐食性に関する評価試験
試験方法:
各実施例および各比較例である清掃用シートの搾出液100mlに対して、2.5cm×7.5cmの大きさにカットされたアルミニウム板(A1100P)1枚を浸漬させ、25℃で48時間保管後、各アルミニウム板をイオン交換水ですすぎ24時間室温で乾燥した後、腐食度合いを目視で観察し、下記の評価基準に基づき評価した。
評価基準:
○:ほぼ変色・さび・劣化などが見られない。
△:一部に変色・さび・劣化などが見られるが、問題ないレベル。
×:全体に変色・さび・劣化などが見られる。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
Figure 0007018150000003
Figure 0007018150000004
Figure 0007018150000005
Figure 0007018150000006
Figure 0007018150000007
Figure 0007018150000008
Figure 0007018150000009
Figure 0007018150000010
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)水性除菌剤が含浸された基材シートを備える清掃用シートであって、前記水性除菌剤が、
(A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、
(B)成分としてカチオン化ポリマー、
(C)成分として水、
を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)の値で0.005以上、5000以下であることを特徴とする清掃用シート。
(2)基材シートが再生繊維を含むことを特徴とする上記(1)に記載の清掃用シート。
(3)(A)成分が、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ベンゼトニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、エチルベンジルアンモニウム塩、及びアルキルピリジニウム塩より選ばれた少なくとも1種である上記(1)又は(2)の何れかに記載の清掃用シート。
(4)(B)成分が、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、下記一般式(1)で示されるモノマーからなるホモポリマー及び下記一般式(1)で示されるモノマーを含むコポリマーからなる群から選択されるカチオン化ポリマーを1種又は2種以上を含有する、上記(1)から(3)の何れか一項に記載の清掃用シート。
Figure 0007018150000011
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を表し、Rは炭素数1~8のアルキレン基を表し、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~3のアルキル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基又は-R-C(R)=CRを表し、Xは陰イオン基 を表す。)
(5)前記水性除菌剤が、更に(D)成分として無機電解質、及び有機酸又はその塩より選ばれた少なくとも1種を含有する上記(1)から(4)の何れか一項に記載の清掃用シート。
(6)前記水性除菌剤が、更に(E)成分としてアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及び両性界面活性剤より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を含有する上記(1)から(5)の何れか一項に記載の清掃用シート。
(7)前記水性除菌剤が、更に(F)成分として銀イオンを含む抗菌剤を含有する上記(1)から(6)の何れか一項に記載の清掃用シート。

Claims (7)

  1. 水性除菌剤が含浸された基材シートを備える清掃用シートであって、前記水性除菌剤が、
    (A)成分として第四級アンモニウム塩型界面活性剤、
    (B)成分として一般式(1)で示されるモノマーからなるホモポリマー及び下記一般式(1)で示されるモノマーを含むコポリマーより選ばれた少なくとも1種
    (C)成分として水、
    を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)の値で0.005以上、5000以下であり、pH6以上pH11以下であることを特徴とする清掃用シート。
    Figure 0007018150000012
    (式中、R 及びR は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を表し、R は炭素数1~8のアルキレン基を表し、R 、R 及びR はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~3のアルキル基を表し、R は水素原子又は炭素数1~3のアルキル基又は-R -C(R )=CR を表し、X は陰イオン基 を表す。)
  2. 基材シートが再生繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の清掃用シート。
  3. (A)成分が、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ベンゼトニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、エチルベンジルアンモニウム塩、及びアルキルピリジニウム塩より選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2の何れかに記載の清掃用シート。
  4. 前記水性除菌剤が、更に(D)成分として無機電解質、及び有機酸又はその塩より選ばれた少なくとも1種を含有する請求項1からの何れか一項に記載の清掃用シート。
  5. (D)成分が、酢酸とその塩の組み合わせ、クエン酸とその塩の組み合わせ、リンゴ酸とその塩の組み合わせ、グルコン酸とその塩の組み合わせ、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの少なくとも一種と炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウムの少なくとも一種との組み合わせ、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カリウムの少なくとも一種とリン酸水素二ナトリウム又はリン酸水素二カリウムの少なくとも一種との組み合わせの何れかである請求項1から4の何れか一項に記載の清掃用シート。
  6. 前記水性除菌剤が、更に(E)成分としてアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及び両性界面活性剤より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を含有する請求項1から5の何れか一項に記載の清掃用シート。
  7. 前記水性除菌剤が、更に(F)成分として銀イオンを含む抗菌剤を含有する請求項1から6の何れか一項に記載の清掃用シート。
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