JP7016649B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光体や静電記録誘電体とされる像担持体を放電により帯電させる動作が行われる。像担持体を放電により帯電させる方式としては、コロナ帯電方式や接触帯電方式などが知られている。特に、低オゾン、低電力などの利点を有することから、近年では接触帯電方式が採用されることが多い。接触帯電方式では、像担持体に接触させた帯電部材に放電開始電圧以上の電圧を印加することで、像担持体と帯電部材との間の微小な間隙(空隙)で発生する放電により像担持体の表面を帯電させる。帯電部材としては、帯電安定性が優れているなどの観点から、ローラ状の部材である帯電ローラが広く用いられている。
放電により像担持体を帯電させる方式では、オゾンやNOxなどの放電生成物が発生し像担持体の表面に付着する。接触帯電方式では、コロナ帯電器を用いたコロナ帯電方式と比べて放電量は少なく、オゾンやNOxなどの放電生成物の発生量は少ない。しかし、接触帯電方式では、放電生成物の発生位置が像担持体と帯電部材との間の微小な間隙であるため、少量の放電生成物であっても像担持体の表面に付着する。そして、像担持体の表面に放電生成物が付着すると、この放電生成物が吸湿して像担持体の表面の電気抵抗を低下させて、像担持体の電荷保持能力が低下する。これにより、静電像が欠けたり、ボケたり、流れたりして乱れる「画像流れ」と呼ばれる現象が発生することがある。
このような放電生成物の影響を低減するために、次のような方法が知られている。例えば、像担持体の内部や近傍に設置されたヒータにより像担持体の表面の温度を上げることで、像担持体の表面を乾燥させる方法がある。また、非画像形成時に像担持体を回転させ、像担持体とクリーニング部材との単位時間あたりの摩擦回数を増やして放電生成物を除去する方法がある。また、像担持体の表面に研磨剤を供給し、クリーニング部材による像担持体の研磨能力をあげる方法がある。また、像担持体の表面に離型性を上げる離型剤を供給し、放電生成物を像担持体の表面に付着しにくくする方法がある。
上述のような放電生成物の影響を低減するための動作は、像担持体が画像流れの発生しやすい状態になった場合に実行することが、必要以上のエネルギーや材料の消費、部材の消耗、画像生産性の低下を抑制するために望ましい。像担持体が画像流れの発生しやすい状態になるのは、例えば、高温高湿下で長時間にわたりプリント動作をするなどの過酷な使用環境下に画像形成装置がおかれた場合などである。そこで、像担持体が画像流れの発生しやすい状態となったことを検知し、必要時にのみ上述のような放電生成物の影響を低減するための動作を実行することが提案されている。
特許文献1では、像担持体が画像流れの発生しやすい状態となったことが検知された場合にのみ画像流れ抑制モードを実行する方法が提案されている。特許文献1の方法では、放電生成物が像担持体の表面に付着すると帯電部材に放電開始電圧未満の直流電圧を印加した場合にも像担持体がわずかに帯電することを利用して、像担持体が画像流れの発生しやすい状態となったことを検知している。この方法は、帯電部材に放電開始電圧未満の直流電圧を印加した際の電流値又は電圧値を検知する検知回路を設けることで実現でき、像担持体の表面電位を検知する電位センサを像担持体の周囲に配置する必要がなく、装置の小型化や低コスト化に有利である。
特開2010-113103号公報
前述のヒータによる加熱、クリーニング部材による摺擦、離型剤の供給といった放電生成物の影響を低減する方法は、それぞれ一定の効果が得られる。しかし、本発明者らの検討によれば、装置構成の簡易化や必要な材料の低減の観点からは、なお改善すべき点がある。特に、近年では、転写工程後に像担持体の表面に残留した現像剤を除去する専用のクリーニング装置を有していないクリーナレス方式の画像形成装置がある。クリーナレス方式の画像形成装置では、クリーニング部材と像担持体との摺擦がないため、放電生成物が像担持体の表面に付着して蓄積しやく、またクリーニング部材と像担持体との摺擦によって放電生成物を除去する方法は利用できない。したがって、装置構成の簡易化や必要な材料の低減に有利で、クリーナレス方式の画像形成装置にも適用できる方法が求められている。
また、放電生成物の影響を低減する動作は、像担持体が画像流れの発生しやすい状態となった場合に実行すると共に、該状態が改善した場合には速やかに終了することが、エネルギーや材料の消費、部材の消耗、画像生産性の低下を抑制するために望ましい。しかし、特許文献1の方法では、像担持体が画像流れの発生しやすい状態となったことが検知されると、一定の画像流れ抑制モードが実行されるようになっている。そのため、必要以上に制御に時間がかかって画像生産性が低下することなどが懸念される。
したがって、本発明の目的は、像担持体の表面に付着する放電生成物の影響を効率良く低減することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、記録材に画像形成を行う画像形成動作を実行可能な画像形成装置において、回転可能な像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、前記像担持体と接触して回転する現像部材であって、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給する現像部材と、前記像担持体から被転写体に前記現像剤で形成された現像剤像を転写する転写部材と、前記像担持体に接触する接触部材と、前記現像部材を、前記像担持体に接触した接触状態及び前記像担持体から離間した離間状態とする接離部と、前記現像部材に現像電圧を印加する現像電圧印加部と、前記接触部材に放電開始電圧未満の直流電圧を印加した場合において、前記接触部材から前記像担持体に流れる電流の電流値又は前記接触部材と前記像担持体との間に発生する電圧値を検知する検知部と、前記接離部と前記現像電圧印加部と、を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記画像形成動作以外の非画像形成動作において、前記検知部による検知を前記離間状態において実施し、前記電流値又は前記電圧値が第1の条件を満たした場合において、前記現像部材を前記離間状態から前記接触状態に移行させ前記像担持体と前記現像部材とを回転させる回転動作を実行し、前記電流値又は前記電圧値が第2の条件を満たした場合において、前記現像部材を前記接触状態から前記離間状態に移行させ前記回転動作を終了させるように制御し、前記制御部は、前記回転動作時に前記現像部材に印加される前記現像電圧の絶対値、前記回転動作中に形成される前記現像部材と前記像担持体との間の放電開始電圧の絶対値より小さくなるように制御することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、像担持体の表面に付着する放電生成物の影響を効率良く低減することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 接離機構の模式図である。 画像形成装置の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。 画像流れが発生しない感光ドラムと発生する感光ドラムとでの帯電電圧と感光ドラムの表面電位との関係を示すグラフ図である。 画像流れが発生しない感光ドラムと発生する感光ドラムとでの帯電電圧と検知される電流値との関係を示すグラフ図である。 画像流れが発生する感光ドラム1で電流が検知されるメカニズムを説明するための模式図である。 画像流れ検知構成の模式図である。 実施例1の制御のフローチャート図である。 Vbackと感光ドラム上のカブリとの関係を示すグラフ図である。 実施例2の制御のフローチャート図である。 検知される電流値と感光ドラムの帯電電位との関係を示すグラフ図である。 実施例3の制御のフローチャート図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いたレーザビームプリンタである。
画像形成装置100は、像担持体としてのドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。本実施例では、感光ドラム1は、アルミ素管上に下地層、電荷発生層、電荷輸送層が順次積層されて構成されている。本実施例では、下地層、電荷発生層及び電荷輸送層で感光体層が構成される。感光ドラム1は、駆動手段としての感光体駆動モータM1(図3)によって図中矢印R1方向に回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電させられる。本実施例では、帯電ローラ2は、芯金と、芯金の周りに同心一体に形成された導電性弾性体層と、を有し、その回転軸線方向が感光ドラム1の回転軸線方向と略平行になるように配置されている。帯電ローラ2は、所定の押圧力で感光ドラム1に接触(当接)させられている。そして、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転する。帯電ローラ2は、感光ドラム1に当接する当接部材(接触部材)の一例である。帯電工程時に、帯電ローラ2には、帯電電源E1(図3)によって、所定の極性(本実施例では負極性)の直流電圧である帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。本実施例では、画像形成時の帯電電圧は、約-1050Vの直流電圧である。これにより、画像形成時に、感光ドラム1の表面は、-500Vの帯電電位に帯電させられる。帯電させられた感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置3によって画像データに応じて走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。本実施例では、露光装置3は、レーザスキャナ装置であり、感光ドラム1の表面に画像データに応じて変調されたレーザビームを照射する。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。現像装置4は、現像剤担持体(現像部材)としての現像ローラ41と、トナーを収容する現像容器42と、を有する。現像容器42には、現像剤として非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)が収容されている。現像ローラ41は、現像容器42に収容されたトナーを担持して、感光ドラム1との対向部に搬送する。本実施例では、現像ローラ41は、アルミ素管に弾性樹脂をコートして構成されており、その回転軸線方向が感光ドラム1の回転軸線方向と略平行になるように配置されている。現像ローラ41は、駆動手段としての現像駆動モータM2(図3)によって図中矢印R2方向(感光ドラム1との対向部で感光ドラム1と同方向に移動する方向)に回転駆動される。現像ローラ41は、摩擦によって負極性に帯電させられたトナーを担持して感光ドラム1との対向部に搬送する。トナーを担持した現像ローラ41は、感光ドラム1の表面に接触(当接)し、感光ドラム1上に形成された静電像に応じてトナーを感光ドラム1の表面に付着させる。現像ローラ41は、感光ドラム1に当接する当接部材の一例である。現像工程時に、現像ローラ41には、現像電源(高圧電源回路、現像電圧印加部)E2(図3)によって、所定の極性(本実施例では負極性)の直流電圧である現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、一様に帯電させられた後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像)。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。なお、現像ローラ41と感光ドラム1とは、接離手段(接離部)としての接離機構15(図3)によって、適宜当接状態(接触状態)又は離間状態に切り替えることが可能である。現像ローラ41は、概略、現像動作などのために必要な時にだけ感光ドラム1に当接させられる。
感光ドラム1と対向して、転写手段としてのローラ型の転写部材である転写ローラ5が配置されている。本実施例では、転写ローラ5は、芯金と、芯金の周りに同心一体に形成された導電性弾性層と、を有し、その回転軸線方向が感光ドラム1の回転軸線方向と略平行になるように配置されている。転写ローラ5は、感光ドラム1に向けて付勢され、感光ドラム1と転写ローラ5とが接触する転写部(転写ニップ)Tを形成する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ5の作用によって、感光ドラム1と転写ローラ5とに挟持されて搬送される被転写体としての記録用紙などの記録材P上に転写される。転写工程時に、転写ローラ5には、転写電源E3(図3)によって、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である転写電圧(転写バイアス)が印加される。
記録材Pは、収納部としてのカセット6から、搬送部材としての給送ローラ7、搬送ローラ8、レジストローラ9などによって搬送され、感光ドラム1上のトナー像とタイミングが合わされて転写部Tに供給される。また、トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置11によって加熱及び加圧されることでトナー像が定着(溶融固着)された後に、画像形成装置100の装置本体110の外部に排出(出力)される。
また、転写工程時に記録材Pに転写されずに感光ドラム1の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、帯電ローラ2により帯電させられた後に、一部は現像ローラ41を介して現像容器42に収容されることで、現像装置4によって回収される。また、帯電ローラ2により帯電させられた転写残トナーの他の一部は、後続のトナー像を構成する。つまり、本実施例では、画像形成装置100は、転写工程後に感光ドラム1の表面に残留したトナーを除去する専用のクリーニング装置を有していないクリーナレス方式を採用している。これにより、装置の小型化が図られている。
本実施例では、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2及び現像装置4とは、一体的に装置本体110に対して着脱可能なプロセスカートリッジ10を構成している。プロセスカートリッジ10は、例えば現像装置4内のトナーが無くなった場合、あるいは感光ドラム1が寿命に達した場合などに新品と交換される。
図2(a)、(b)は、接離機構15の構成及び動作を示す現像装置4の近傍の模式的な断面図である。図2(a)は、現像ローラ41が感光ドラム1に当接した状態、図2(b)は現像ローラ41が感光ドラム1から離間した状態を示している。本実施例では、プロセスカートリッジ10は、大別して、感光ドラム1及び帯電ローラ2を支持するドラム枠体12と、現像ローラ41を支持し現像容器42を構成する現像枠体13と、を有して構成されている。現像枠体13は、感光ドラム1の回転軸線と略平行な回動軸線を中心として揺動可能なようにドラム枠体12と結合されている。接離機構15は、現像枠体13に設けられた係合部15aと、該係合部15aと係合する移動部材15bと、移動部材15bを駆動するモータや駆動伝達部材などを備えた接離駆動装置15cと、を有して構成される。接離機構15は、移動部材15bによって係合部15aを介して現像枠体13を揺動させ、現像ローラ41を感光ドラム1から離れる方向又は感光ドラム1に近づく方向に移動させることで、現像ローラ41と感光ドラム1との当接/離間状態を切り替える。また、本実施例では、現像ローラ41は、感光ドラム1に当接させられた際に回転駆動されるようになっている。
ここで、感光ドラム1の回転方向(表面の移動方向)における帯電ローラ2による帯電処理が行われる位置が帯電位置である。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向における帯電ローラ2と感光ドラム1との当接部(帯電ニップ)Nの上流及び下流に形成される帯電ローラ2と感光ドラム1との間の微小な間隙の少なくとも一方で発生する放電によって感光ドラム1を帯電処理する。ただし、簡単のため、帯電ローラ2と感光ドラム1との当接部Nが帯電位置であると擬制して考えてもよい。また、感光ドラム1の回転方向における露光装置3による露光が行われる位置が露光位置Exである。また、感光ドラム1の回転方向における現像ローラ41から感光ドラム1へのトナーの供給が行われる位置(本実施例では現像ローラ41と感光ドラム1との当接部)が現像位置Dである。また、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1から記録材Pへのトナー像の転写が行われる位置(本実施例では感光ドラム1と転写ローラ5との当接部)が転写位置(転写部)Tである。
2.制御態様
図3は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100の装置本体110には、制御手段としての制御部(制御回路)50が設けられている。制御部50は、演算制御手段としてのCPU51、記憶手段としてのROMやRAMで構成されたメモリ52などを有して構成される。CPU51は、メモリ52に格納されたプログラムに従って画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する。制御部50には、感光体駆動モータM1、現像駆動モータM2、各種電源E1~E3、露光装置3、接離機構15などが接続されている。また、制御部50には、電流検知手段(検知部)としての電流検知回路14が接続されている。電流検知回路14は、感光ドラム1に当接する当接部材としての帯電ローラ2や現像ローラ41により感光ドラム1に電圧を印加した際に流れる電流値を検知する。本実施例では、電流検知回路14は、感光ドラム1と接地との間に接続されており(図7参照)、感光ドラム1と接地との間に流れる電流を検知する。制御部50は、パーソナルコンピュータやイメージリーダなどの外部機器外部機器から入力される画像情報に対応した画像を記録材Pに形成して出力するように画像形成装置100の動作の制御を行う。また、制御部50は、詳しくは後述する画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御を行う。
ここで、画像形成装置100は、一の開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(プリント動作)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Pに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Pに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。本実施例では、非画像形成時に、詳しくは後述する画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作が実行される。
3.画像流れ
次に、画像流れについて説明する。なお、以下の説明において、電圧値、電流値、電位の大小関係について言及する場合は、便宜上、その絶対値についての大小関係を言うものとする。また、感光ドラム1の表面電位の状態などに関して言及する場合、上流、下流とは、感光ドラム1の回転方向(表面の移動方向)における上流、下流を意味する。
前述のように、帯電ローラ2で感光ドラム1を帯電する際には、微小放電現象によりオゾンやNOxなどの放電生成物が発生する。そして、感光ドラム1の表面に放電生成物が付着すると、感光ドラム1の電気抵抗が低下し、静電像を形成するための電荷が感光ドラム1に保持されず逃げてしまうことで、画像上の孤立ドットが欠け始める「画像流れ」と呼ばれる現象が発生することがある。
図4は、画像流れが発生しない感光ドラム1と画像流れが発生する感光ドラム1とを用いて、帯電ローラ2に印加した直流電圧と感光ドラム1の表面電位との関係を、温度23℃、湿度50%の環境で測定した結果を示すグラフ図である。
画像流れが発生しない感光ドラム1では、帯電ローラ2に印加する直流電圧が小さいうちは表面電位が上昇しないが、ある電圧値から表面電位が上昇し始める。この感光ドラム1の表面電位が上昇し始める直流電圧の値が放電開始点Vthである。本実施例では、放電開始電圧Vthは、一例として-550Vであるものとする。なお、放電開始電圧Vthは、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の間隙、感光ドラム1の感光体層の厚み、感光ドラム1の感光体層の比誘電率などによって決まる。放電開始電圧Vth以上の直流電圧を帯電ローラ2に印加すると、パッシェンの法則に基づき、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の間隙での放電現像が発生し、感光ドラム1の表面に電荷が載る(電位が形成される)。つまり、帯電ローラ2に放電開始電圧Vth以上の直流電圧を印加した場合に、感光ドラム1の表面電位は上昇を開始し、それ以降は帯電ローラ2に印加する直流電圧に対して略傾き1の線形の関係にて感光ドラム1の表面電位が上昇する。したがって、電子写真に必要とされる感光ドラム1の表面電位(帯電電位)Vdを得るためには、直流電圧Vd+Vthを帯電ローラ2に印加することが必要である。直流電圧Vd+Vthを帯電ローラ2に印加すると、感光ドラム1と帯電ローラ2との間で放電が起こる。
一方、画像流れが発生する感光ドラム1では、帯電ローラ2に印加する直流電圧が放電開始電圧Vthよりも低い場合にも感光ドラム1の表面電位が上昇し始める。そして、帯電ローラ2に放電開始電圧Vthを印加した際には、感光ドラム1の表面電位は約-50Vとなる。これは、画像流れが発生する感光ドラム1では、表面の電気抵抗が低下していることによって注入帯電が発生し、パッシェンの法則に基づく放電開始電圧Vth未満の直流電圧を印加した場合にも感光ドラム1の表面に微小に電位が形成されることによる。
図5は、画像流れが発生しない感光ドラム1と画像流れが発生する感光ドラム1とを用いて、帯電ローラ2に印加した直流電圧と電流検知回路14により検知された電流値との関係を、上記と同じ環境で測定した結果を示すグラフ図である。画像流れが発生しない感光ドラム1では、帯電ローラ2に印加する直流電圧が放電開始電圧Vthよりも低い場合には、電流検知回路14によって電流はほとんど検知されない。一方、画像流れが発生する感光ドラム1では、帯電ローラ2に印加する直流電圧が放電開始電圧Vthよりも低い場合にも、電流検知回路14によって電流が検知される。これは、画像流れが発生する感光ドラム1では、感光ドラム1の表面に注入帯電により電位が形成される際に微小な電流が流れることによる。
図6は、上述のように電流の検知結果が異なるメカニズムを説明するための模式図である。図6(a)は画像流れが発生しない感光ドラム1を用いた場合、図6(b)は画像流れが発生する感光ドラム1を用いた場合を示している。図6(a)に示すように、画像流れが発生しない感光ドラム1では、帯電ローラ2に印加する直流電圧が放電開始電圧Vth未満の場合は、帯電ニップNの下流側の感光ドラム1の表面には電荷は載らない。また、帯電ニップNの上流側の感光ドラム1の表面にも電荷は載らない。そのため、画像流れが発生しない感光ドラム1では、帯電ローラ2に放電開始電圧Vth未満の直流電圧を印加しても電流は流れず、電流検知回路14によって電流は検知されない。一方、図6(b)に示すように、画像流れが発生する感光ドラムでは、帯電ローラ2に印加する直流電圧が放電開始電圧Vth未満の場合も、帯電ニップNの下流側において感光ドラム1の表面に電荷eが載る。これは、放電生成物に反応・吸着された水分によって感光ドラム1の表面の電気抵抗が下がり、帯電ローラ2と感光ドラム1との当接部(帯電ニップ)Nで感光ドラム1の表面に電荷が注入されるためである。そのため、画像流れが発生する感光ドラム1では、帯電ローラ2に放電開始電圧Vth未満の直流電圧を印加しても電流が流れ、電流検知回路14によって電流が検知される。
4.画像流れ検知方法の原理
次に、本実施例における画像流れ検知方法の原理について説明する。本実施例では、上述のような、感光ドラム1の表面に放電生成物が付着することで、放電開始電圧Vth未満の直流電圧を印加した場合にも注入帯電により電流が流れる現象を、感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態か否かを検知するために利用する。
図7(a)、(b)は、画像流れの検知構成の模式図である。図7(a)は、感光ドラム1に当接して感光ドラム1に電圧を印加する当接部材として帯電ローラ2を用いる場合、図7(b)は、感光ドラム1に当接して感光ドラム1に電圧を印加する当接部材として現像ローラ41を用いる場合を示す。
図7(a)に示す画像流れの検知構成は、感光ドラム1と、帯電ローラ2と、露光装置3と、帯電電源E1と、電流検知回路14と、を有する。なお、ここでは、現像装置4、転写ローラ5は、それぞれ取り外されているものとする。この画像流れの検知構成において、感光ドラム1を回転させ、露光装置3による感光ドラム1の全面露光を行って帯電ニップNに到達する感光ドラム1の表面電位が略0Vになるようにしながら、帯電ローラ2に放電開始電圧Vth未満の直流電圧を印加する。なお、ここでは、「全面露光」とは、感光ドラム1の回転軸線方向における露光装置3の露光可能範囲の全域を、感光ドラム1の表面電位が略0Vになるような露光量で露光することを言うものとする。画像流れが発生しない感光ドラム1では、上記動作を行った場合、上述のように帯電ニップNの下流側の感光ドラム1の表面に電位は形成されず、電流検知回路14によって電流は検知されない。一方、画像流れが発生する感光ドラム1では、上記動作を行った場合、上述のように帯電ニップNの下流側の感光ドラム1の表面に注入帯電によりわずかに電位が形成され、電流検知回路14によって電流が検知される。したがって、所定の閾値を設定し、このとき流れる電流値がその閾値以上の場合に、感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態であると判断することができる。この閾値は、予め実験などにより、印加電圧、環境などの条件に応じて設定することができる。
また、図7(b)に示す画像流れの検知構成は、感光ドラム1と、現像ローラ41と、露光装置3と、現像電源E2と、電流検知回路14と、を有する。なお、ここでは、帯電ローラ2、転写ローラ5は、それぞれ取り外されているものとする。この画像流れの検知構成において、感光ドラム1を回転させ、露光装置3による感光ドラム1の全面露光を行って現像位置Dに到達する感光ドラム1の表面電位が略0Vになるようにしながら、現像ローラ41に放電開始電圧Vth未満の直流電圧を印加する。この場合も、図7(a)の場合と同様に、所定の閾値以上の電流が電流検知回路14により検知されることによって、感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態であると判断することができる。換言すれば、所定の閾値以上の電流が電流検知回路14により検知されないことによって、感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態ではないと判断することができる。
なお、注入帯電により感光ドラム1に形成された電位が再度帯電ニップNに到達するまでに十分に減衰する場合などには、露光装置3による露光は行わなくてもよい。また、注入帯電により形成された電位を除電するために、露光装置3の代わりに前露光装置を用いてもよい。前露光装置は、感光ドラムの回転方向において転写位置より下流かつ帯電位置より上流において感光ドラムに光を照射するものである。その他、注入帯電により形成された電位を除電するために、例えば転写ローラ5などの感光ドラム1に当接する当接部材に感光ドラム1の帯電極性とは逆極性の電圧を印加する方法を用いてもよい。また、注入帯電により形成された電位を除電するとは、感光ドラム1の表面電位を略0Vにすることに限定されるものではなく、放電開始電圧Vth未満の直流電圧の印加により感光ドラム1に形成され得る表面電位の絶対値よりも小さくできればよい。
本実施例では、詳しくは後述するように、画像流れ抑制動作を開始するか否かを判断する際に、図7(a)の検知構成による画像流れ検知動作を行う。また、本実施例では、詳しくは後述するように、画像流れ抑制動作の実行中に画像流れ抑制動作を終了するか否かを判断する際に、図7(b)の検知構成による画像流れ検知動作を行う。
5.画像流れ抑制動作
本実施例の画像形成装置100は、クリーナレス方式を採用している。そのため、クリーニング部材による感光ドラム1の表面の摺擦がないため、感光ドラム1の表面に付着した放電生成物が除去されずに蓄積しやすい。また、感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態になった場合に、クリーニング部材と感光ドラム1との摺擦機会を増やして放電生成物を除去する動作を採用することはできない。
そこで、本実施例では、画像流れ抑制動作(画像流れ抑制モード)として、現像ローラ41を感光ドラム1の表面に当接させた状態で回転させることで、感光ドラム1の表面に付着した放電生成物を除去する動作を実行する。現像ローラ41にはトナーが略均一に保持されており、保持されているトナーが研磨剤として作用して、感光ドラム1の表面の付着物を効率良く掻き取ることができる。そして、本実施例では、画像流れ抑制動作は、上述の画像流れ検知動作によって感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態であることが検知された場合に開始される。さらに、本実施例では、画像流れ抑制動作は、上述の画像流れ検知動作によって感光ドラム1が画像流れの発生しやすい状態ではなくなった(通常状態に復帰した)ことが検知された場合に終了される。これにより、必要時に必要なだけ画像流れ抑制動作を実行して感光ドラム1の表面から放電生成物を除去し、効率良く画像流れを抑制することができる。ここで、画像流れ抑制動作を終了するとは、例えば一の後回転工程などの一の実行タイミングにおいて開始された画像流れ抑制動作を終了することを意味し、該一の実行タイミングにおいて実行中の画像流れ抑制動作が途中で中断されることがあってもよい。
6.制御手順
次に、本実施例における画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御手順について説明する。図8は、本実施例における画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御手順の概略を示すフローチャート図である。図8において、概略、S101~S102、S106~S107の動作が画像流れ検知動作であり、S103~S105、S108~S109の動作が画像流れ抑制動作である。
本実施例では、画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作は、制御部50によって、非画像形成時に実行される。具体的には、ジョブの最後の画像の形成が終了した後の後回転工程中に、画像流れ抑制動作を実行するか否かが決定される。そして、画像流れ抑制動作を実行することが決定された場合、当該後回転工程中に画像流れ抑制動作が実行される。なお、本実施例では、画像流れ抑制動作を実行するか否かを決定する制御は、典型的には、ジョブの最後の画像の形成が終了した後、該画像が転写された記録材Pが定着装置11を通過して装置本体110の外部に排出されるまでの間に実行される。そして、その制御で画像流れ抑制動作を実行することが決定された場合、該記録材Pが装置本体110の外部に排出された後まで継続してもよい期間にわたって、画像流れ抑制動作が実行される。
制御部50は、後回転工程における所定のタイミングで、帯電ローラ2に対する放電開始電圧Vth未満である-400Vの直流電圧(「帯電Vdc」ともいう。)の印加を開始させ、電流検知回路14による電流値Idcの検知結果を取得する(S101)。電流値Idcの検知は、感光ドラム1の回転方向における所定の領域が帯電ニップNを通過する期間にわたり行われる(平均値を求めてもよい。)。このとき、露光装置3による全面露光をONとし、現像ローラ41は感光ドラム1から離間させて現像電圧はOFFとし、転写電圧はOFFとする。次に、制御部50は、取得した電流値Idc(絶対値)が予め設定された所定の閾値である10μA以上(Idc≧10μA)であるか否かを判断する(S102)。この閾値は、帯電ローラ2に、略0Vの感光ドラム1の表面電位に対する放電開始電圧Vth未満である-400Vの直流電圧を印加する条件に関して予め実験などにより求められたものである。制御部50は、S102で電流値Idcが10μA以上(Idc≧10μA)であると判断した場合は、画像流れ抑制動作(現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作)を開始させる(S103)。そして、制御部50は、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させる(S104)。また、制御部50は、現像ローラ41の回転駆動を開始させると共に、現像ローラ41に対する放電開始電圧Vth未満である-300Vの直流電圧(「現像Vdc」ともいう。)の印加を開始させる(S105)。このとき、帯電電圧はOFFとし、転写電圧はOFFとする。また、露光装置3による全面露光は継続してONとしてもよいし、感光ドラム1の回転方向における後述する電流値Idc1の検知領域のみ全面露光をONとしてもよい。
次に、制御部50は、現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作を継続させながら、電流検知回路14による電流値Idc1の検知結果を定期的に取得する(S106)。本実施例では、制御部50は、感光ドラム1が1周するごとに電流値Idc1を検知できるように、所定の時間間隔で電流検知回路14の検知結果を取得する。電流値Idc1の検知は、感光ドラム1の回転方向における所定の領域が現像位置Dを通過する期間にわたり行われる(平均値を求めてもよい。)。そして、制御部50は、電流値Idc1を取得するごとに、取得した電流値Idc1(絶対値)が予め設定された所定の閾値である5μA未満(Idc1<5μA)であるか否かを判断する(S107)。この閾値は、現像ローラ41に、略0Vの感光ドラム1の表面電位に対する放電開始電圧Vth未満である-300Vの直流電圧を印加する条件に関して予め実験などにより求められたものである。
制御部50は、S107で電流値Idc1が5μA未満(Idc1<5μA)であると判断した場合は、現像電圧をOFFとし、現像ローラ41の回転駆動をOFFとし、現像ローラ41を感光ドラム1から離間させる(S108)。そして、制御部50は、画像流れ抑制動作を終了させる(S109)。その後、制御部50は、画像流れ抑制動作以外の所定の後回転工程の動作が終了ししだい画像形成装置100の動作を停止させる(S110)。なお、制御部50は、S107で電流値Idc1が5μA未満ではない(Idc1≧5μA)と判断した場合は、処理をS106に戻して現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作を継続させる。
また、制御部50は、S102で電流値Idcが10μA以上ではない(Idc<10μA)と判断した場合は、画像流れ抑制動作以外の所定の後回転工程の動作が終了ししだい画像形成装置100の動作を停止させる(S110)。
7.効果
次に、本実施例の効果を検証するために行った耐久テストの結果について説明する。耐久テストは、10000枚までプリントを行い、途中で評価用の画像を出力して画像流れの発生の有無を調べた。画像流れの発生は、評価用の画像におけるハーフトーン画像パッチの濃度の低下率を測定することで判断した。ここでは、画像流れが発生しない状態での該ハーフトーン画像パッチ(基準パッチ)の反射濃度は0.5であり、この反射濃度が0.4以下、つまり反射濃度が基準パッチの80%以下になった場合に画像流れが発生したと判断した。なお、反射濃度は、分光濃度計X-Rite504/508(X-Rite(株)製)を用いて測定した。耐久テストの具体的な条件を以下に示す。
〔耐久テスト条件〕
環境:温度30℃、湿度85%
印字モード:1枚間欠
評価用画像間隔:プリント2000枚ごと
〔画像形成装置構成条件〕
プロセススピード:200mm/sec
感光ドラム回転スピード:2.66sec/周
現像ローラ回転スピード(対感光ドラム):140%
〔画像流れ検知動作、画像流れ抑制動作条件〕
<図8のS101~S102での条件>
帯電Vdc:-400V
画像流れ検知閾値:10μA
<図8のS105~S107での条件>
現像Vdc:-300V
画像流れ検知閾値:5μA
〔画像形成条件〕
帯電電圧:DC -1050V
現像電圧:DC -350V
比較例として、下記の比較例1~3についても同様に耐久テストを行った。比較例1~3の画像形成装置の構成及び動作は、下記の点を除いて本実施例の画像形成装置と実質的に同じである。
比較例1:画像流れ抑制動作を実行しない
比較例2:所定の枚数のプリント後に所定の時間だけ画像流れ抑制動作を実行する
比較例3:本実施例と同様にして画像流れの発生しやすい状態であることを検知した後、所定の時間だけ画像流れ抑制動作(現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作)を実行する
本実施例及び比較例1~3の結果を表1に示す。
Figure 0007016649000001
比較例1では、プリント2000枚以降で画像流れが発生した。これは、感光ドラム1の表面に付着した放電生成物を除去する手段を持たないため、放電生成物が感光ドラム1の表面にしだいに蓄積し、感光ドラム1の表面の電気抵抗が低下したためであると考えられる。
比較例2及び比較例3では、画像流れは発生しなかったが、耐久テストの後半では縦スジ画像(記録材Pの搬送方向に伸びるスジ状の画像不良)が発生した。これは、現像ローラ41と感光ドラム1との摺擦が過剰に行われたことで感光ドラム1の表面にスジ状のキズが生じたためであると考えられる。
これに対して、本実施例では、10000枚の耐久テストの初期から後半まで良好な画像を出力することができた。これは、画像流れの発生しやすい状態であることを検知した場合にのみ、画像流れの発生のしやすい状態ではなくなるまでの必要な時間だけ現像ローラ41と感光ドラム1との摺擦を行うことにより、効率良く放電生成物を除去できたためであると考えられる。このように、本実施例によれば、クリーナレス方式を採用した画像形成装置100において、感光ドラム1の表面に付着する放電生成物に起因する画像流れの発生を効率良く抑制することができ、長期にわたって良好な画像を出力することができる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、感光ドラム1に当接する当接部材に放電開始電圧未満の直流電圧を印加した際に流れる電流値又は発生する電圧値を検知する検知手段(本実施例では電流検知回路)14を有する。また、画像形成装置100は、非画像形成時に、次のような制御を行う制御手段としての制御部50を有する。つまり、制御部50は、上記検知手段14による検知を行わせ、検知手段14の検知結果が第1の条件を満たした場合に現像ローラ41を感光ドラム1に当接させた状態で回転させる回転動作(画像流れ抑制動作)を開始させる。それと共に、制御部50は、検知手段14の検知結果が第2の条件を満たした場合に上記回転動作を終了させる。本実施例では、制御部50は、上記第1の条件として検知手段14により検知された電流値又は電圧値(本実施例では電流値)の絶対値が第1の閾値以上の場合に上記回転動作を開始させる。また、制御部50は、上記第2の条件として検知手段14により検知された電流値又は電圧値(本実施例では電流値)の絶対値が第2の閾値未満になった場合に上記回転動作を終了させる。本実施例では、制御部50は、当接部材として帯電ローラ2を用いた検知手段14の検知結果が上記第1の条件を満たすか否かを判断する。そして、制御部50は、当接部材として現像ローラ41を用いた検知手段14の検知結果が上記第2の条件を満たすか否かを判断する。また、本実施例では、制御部50は、回転体である感光ドラム1が1周するごとに検知手段14の検知結果が上記第2の条件を満たすか否かを判断する。
以上説明したように、本実施例によれば、クリーナレス方式を採用した画像形成装置100においても、感光ドラム1の表面に付着する放電生成物の影響を効率良く低減することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.本実施例の概要
実施例1で説明した画像流れ抑制動作によれば、感光ドラム1の表面に付着した放電生成物を効率良く除去することができる。しかし、画像流れ抑制動作時に現像ローラ41に電圧を印加することで、現像ローラ41から感光ドラム1にトナーが飛翔する電界が形成されるため、現像ローラ41から感光ドラム1にトナーが消費される。
そこで、本実施例では、画像流れ抑制動作時に帯電ローラ2に電圧を印加し、現像ローラ41から感光ドラム1にトナーが飛翔することを抑制して、トナーの消費を低減する。
図9は、現像ローラ41と感光ドラム1との間の電位差(以下、「Vback」ともいう。)と、感光ドラム1に飛翔したトナー(以下、「カブリ」ともいう。)の量(光学濃度)との関係を示すグラフ図である。典型的には、カブリが下限値となるVbackとなるように画像流れ抑制動作時の現像ローラ41の電位と感光ドラム1の電位とを設定することで、画像流れ抑制動作時のトナーの消費を低減することができる。本実施例では、図9の関係に基づいて、画像流れ抑制動作時に、現像ローラ41に印加する直流電圧(現像Vdc)を-450Vとし、帯電ローラ2に印加する直流電圧(「帯電Vprdc」ともいう。)を-1050Vとして、Vbackを150Vとする。上記帯電Vprdcは、略0Vの感光ドラム1の表面電位に対する放電開始電圧Vth以上の直流電圧であり、画像形成時の帯電電圧と同じである。また、上記現像Vdcは、上記帯電Vprdcの印加により帯電処理された感光ドラム1の帯電電位(-600V)に対する放電開始電圧Vth未満の直流電圧である。
2.制御手順
次に、本実施例における画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御手順について説明する。図10は、本実施例における画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御手順の概略を示すフローチャート図である。図10において、概略、S201~S202、S206~S207の動作が画像流れ検知動作であり、S203~S205、S208~S209の動作が画像流れ抑制動作である。
制御部50は、後回転工程における所定のタイミングで、帯電ローラ2に対する放電開始電圧Vth未満である-400Vの直流電圧(「帯電Vdc」)の印加を開始させ、電流検知回路14による電流値Idcの検知結果を取得する(S201)。このとき、露光装置3による全面露光をONとし、現像ローラ41は感光ドラム1から離間させて現像電圧はOFFとし、転写電圧はOFFとする。次に、制御部50は、取得した電流値Idc(絶対値)が予め設定された所定の閾値である10μA以上(Idc≧10μA)であるか否かを判断する(S202)。制御部50は、S202で電流値Idcが10μA以上(Idc≧10μA)であると判断した場合は、画像流れ抑制動作(現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作)を開始させる(S203)。そして、制御部50は、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させる(S204)。また、制御部50は、現像ローラ41の回転駆動を開始させると共に、現像ローラ41に対する-450Vの直流電圧(「現像Vdc」)の印加及び帯電ローラ2に対する-1050Vの直流電圧(「帯電Vprdc」)の印加を開始させる(S205)。このとき、露光装置3による露光はOFFとし、転写電圧はOFFとする。
次に、制御部50は、現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作を継続させながら、電流検知回路14による電流値Idc1の検知結果を定期的に取得する(S206)。本実施例では、制御部50は、感光ドラムが1周するごとに電流値Idc1を検知できるように、所定の時間間隔で電流検知回路14の検知結果を取得する。そして、制御部50は、電流値Idc1を取得するごとに、取得した電流値Idc1(絶対値)が予め設定された所定の閾値である30μA未満(Idc1<30μA)であるか否かを判断する(S207)。この閾値は、現像ローラ41に、帯電Vprdcの印加により帯電処理された感光ドラム1の帯電電位(-600V)に対する放電開始電圧Vth未満である、-450Vの直流電圧を印加する条件に関して予め実験などにより求められたものである。
制御部50は、S207で電流値Idc1が30μA未満(Idc1<30μA)であると判断した場合は、帯電電圧をOFFとし、現像電圧をOFFとし、現像ローラ41の回転駆動をOFFとし、現像ローラ41を感光ドラム1から離間させる(S208)。そして、制御部50は、画像流れ抑制動作を終了させる(S209)。その後、制御部50は、画像流れ抑制動作以外の所定の後回転工程の動作が終了ししだい画像形成装置100の動作を停止させる(S210)。なお、制御部50は、S207で電流値Idc1が30μA未満ではない(Idc1≧30μA)と判断した場合は、処理をS206に戻して現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作を継続させる。
また、制御部50は、S202で電流値Idcが10μA以上ではない(Idc<10μA)と判断した場合は、画像流れ抑制動作以外の所定の後回転工程の動作が終了ししだい画像形成装置100の動作を停止させる(S210)。
3.効果
次に、本実施例の効果を検証するために行った耐久テストの結果について説明する。耐久テストは、実施例1に関して説明したものと同様にして行い、画像流れの発生の有無を調べると共に、トナーの消費量の評価を行った。耐久テストにおける動作条件は、画像流れ抑制動作時に帯電ローラ2、現像ローラ41に印加する電圧の条件が異なることを除いて、実施例1に関して説明したものと同様である。また、比較対象として、実施例1についても同様の耐久テストを行った。トナーの消費量の評価は、耐久テスト後に現像装置4の重量を測定することで行った。本実施例及び実施例1の結果を表2に示す。
Figure 0007016649000002
本実施例及び実施例1の両方で、画像流れは発生しなかった。耐久テスト後の現像装置4の重量は、実施例1では15.2gであったのに対して、本実施例では16.9gであった。このように、本実施例では、実施例1よりもトナーの消費を低減することができた。これは、画像流れ抑制動作時のVbackを適正に設定することで、現像ローラ41から感光ドラム1に向けてトナーが飛翔することを抑制できたためであると考えられる。
このように、本実施例では、制御部50は、画像流れ抑制動作時(回転動作時)に現像ローラに電圧を印加させる。また、制御部50は、回転動作時に現像ローラ41が当接する感光ドラム1の表面を帯電ローラ2により帯電させる。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、画像流れ抑制動作によるトナーの消費を低減することができる。
[実施例3]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.本実施例の概要
実施例2では、画像流れ抑制動作時のVbackを適正に設定することで、現像ローラ41から感光ドラム1に向けてトナーが飛翔することを抑制して、トナーの消費を低減することを説明した。
ここで、図11は、実施例2の画像流れ抑制動作の実行中における、感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量を示す電流検知回路14により検知される電流値と、その時の感光ドラム1の帯電電位との関係を示す。図11に示すように、感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量(検知される電流値)によって、その時の感光ドラム1の帯電電位が変化する。つまり、感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量が減少するにつれて(検知される電流値が小さくなるにつれて)、感光ドラム1の帯電電位が低下する(帯電電位の絶対値が小さくなる)。そのため、実施例2の制御手順では、画像流れ抑制動作の初期にはVbackが適正であるが、画像流れ抑制動作を継続して感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量が減少するにつれて、Vbackが小さくなる。したがって、実施例2の制御手順では、画像流れ抑制動作を継続して感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量が減少するにつれて、カブリが増加する。
そこで、本実施例では、画像流れ抑制動作の実行中に現像ローラ41に印加する電圧を変化させて、感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量に応じてVbackを適正に設定する。つまり、放電生成物の付着量に応じて、Vbackを所定の値に維持するか又は近づけるように現像ローラ41に印加する電圧を変化させる。本実施例では、画像流れ抑制動作時に帯電ローラ2に印加する直流電圧(「帯電Vprdc」)を-1050Vとする。そして、画像流れ抑制動作時に現像ローラ41に印加する直流電圧(「現像Vdc」)は、初期値を-450Vとすると共に、電流検知回路14により検知される電流値に応じて変化させる。本実施例では、Vbackを150Vに近づけるように現像Vdcを変化させる。これにより、画像流れの抑制動作時のトナーの消費を実施例2よりも更に低減することができる。
なお、本実施例では、現像Vdcを2段階に変化させるが、より多くの段階に変化させてもよい。また、Vbackを適正に設定するためには、帯電Vprdcを変化させてもよく、帯電Vprdcと現像Vdcとの両方を変化させてもよい。
2.制御手順
次に、本実施例における画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御手順について説明する。図12は、本実施例における画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作の制御手順の概略を示すフローチャート図である。図12において、図10に示す実施例2の制御手順と実質的に同じ動作には同じステップ番号(S201~S206、S208~S210)を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、制御部50は、S206で電流値Idc1を取得するごとに、取得した電流値Idc1(絶対値)が40μA以上であるか、30μA以上かつ40μA未満であるか、30μA未満であるかを判断する(S211)。制御部50は、S211で電流値Idc1が40μA以上(Idc1≧40μA)であると判断した場合は、現像Vdcを-450Vに維持することを決定し(S212)、処理をS206に戻して現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作を継続させる。また、制御部50は、S211で電流値Idc1が30μA以上かつ40μA未満(40μA>Idc1≧30μA)であると判断した場合は、現像Vdcを-350Vに変更させる(S213)。そして、制御部50は、処理をS206に戻して現像ローラ41による放電生成物の掻き取り動作を継続させる。一方、制御部50は、S211で電流値Idc1が30μA未満(Idc1<30μA)であると判断した場合は、画像流れ抑制動作を終了するために処理をS208に進める。
3.効果
次に、本実施例の効果を検証するために行った耐久テストの結果について説明する。耐久テストは、実施例1に関して説明したものと同様にして行い、画像流れの発生の有無を調べると共に、トナーの消費量の評価を行った。耐久テストにおける動作条件は、画像流れ抑制動作時に帯電ローラ2、現像ローラ41に印加する電圧の条件が異なることを除いて、実施例1に関して説明したものと同様である。また、比較対象として、実施例1についても同様の耐久テストを行った。トナーの消費量の評価は、耐久テスト後に現像装置4の重量を測定することで行った。本実施例及び実施例1の結果を表3に示す。
Figure 0007016649000003
本実施例及び実施例1の両方で、画像流れは発生しなかった。耐久テスト後の現像装置4の重量は、実施例1では15.2gであったのに対して、本実施例では18.7gであった。このように、本実施例では、実施例1よりもトナーの消費を低減することができた。また、実施例2に関して示した表2、及び上記表3からわかるように、本実施例では、実施例2よりも更にトナーの消費を低減することができた。これは、感光ドラム1の表面の放電生成物の付着量に応じて画像流れ抑制動作時のVbackを適正に設定することで、現像ローラ41から感光ドラム1に向けてトナーが飛翔することを実施例2よりも抑制できたためであると考えられる。
このように、本実施例では、制御部50は、回転動作時に現像ローラ41に印加させる電圧を、検知手段14の検知結果に基づいて変化させる。制御部材50は、検知手段14により検知された電流値又は電圧値(本実施例では電流値)の絶対値が小さくなるにつれて、現像ローラ41に印加させる電圧の絶対値を小さくする。つまり、検知手段14により検知された電流値又は電圧値(本実施例では電流値)の絶対値が第1の値の場合よりも、該第1の値より小さい第2の値の場合の方が、現像ローラ41に印加される電圧の絶対値が小さくなるようにする。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、画像流れ抑制動作によるトナーの消費をより一層低減することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の本実施例では、画像流れ抑制動作を終了させるか否かを判断するために現像ローラに電圧を印加した際の注入帯電により流れる電流値を検知した。これにより、現像ローラによる放電生成物の掻き取り動作を行いながら、比較的高い頻度で注入帯電により流れる電流値を検知して、放電生成物が除去されたか否かを判断し、除去された場合には速やかに該掻き取り動作を終了させることができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。画像流れ抑制動作を開始するか否かを判断する場合と同様に、帯電ローラに電圧を印加した際の注入帯電により流れる電流値を検知してもよい。この場合、例えば、画像流れ抑制動作を開始した後、画像流れ抑制動作を一旦中断して注入帯電による電流値の検知を行い、その結果に応じて画像流れ抑制動作を再開して継続するか終了させるかを判断することができる。また、注入帯電により流れる電流値を検知するために感光ドラムに電圧を印加する当接部材は、帯電ローラや現像ローラに限定されるものではなく、例えば転写ローラであってもよい。感光ドラムに直接又は中間転写体や記録材担持体を介して当接する当接部材であって、十分な導電性を有し感光ドラムに電圧を印加することのできる当接部材であれば用いることができる。つまり、当接部材は、帯電手段としての像担持体に当接する帯電部材、現像部材、又は転写手段としての像担持体に当接する転写部材のうち少なくとも一つであってよい。
上述の実施例では、電流検知回路は、感光ドラムと接地との間に接続されていたが、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラなどの当接部材に電圧を印加する電源に直接接続されていてもよい。また、上述の実施例では、電源により所定の電圧を当接部材に印加した際に流れる電流値を電流検知回路を用いて検知したが、電源により当接部材に所定の電流を流した際の電圧値を検知してもよい。例えば、制御部が、電流検知回路で検知される電流値が所定値となるように電源の出力の設定値を変更し、所定の電流値が得られた際の電源の出力の設定値から電圧値を検知するようにすることができる。この場合、制御部などにより電圧値を検知する検知手段が構成される。つまり、検知手段は、電源により当接部材に電圧を印加した際の電流変化、電圧変化のいずれを検知してもよい。
上述の実施例では、画像形成装置はクリーナレス方式を採用していた。本発明はクリーナレス方式の画像形成装置に特に好適に適用できるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、転写工程後に感光ドラムの表面に残留したトナーを除去する専用のクリーニング装置を有する画像形成装置にも適用できるものである。
上述の実施例では、画像形成時に帯電ローラに帯電電圧として直流電圧のみを印加したが、画像形成時に帯電ローラに帯電電圧として直流電圧と交流電圧とが重畳された振動電圧を印加してもよい。また、上述の実施例では、画像形成時に現像ローラに現像電圧として直流電圧のみを印加したが、画像形成時に現像ローラに直流電圧と交流電圧とが重畳された振動電圧を印加してもよい。
上述の実施例では、画像形成装置は単一の画像形成部を有するモノクロ画像形成装置であったが、本発明は例えば画像形成部を複数有する中間転写方式や直接転写方式を採用したタンデム型のカラー画像形成装置にも適用できるものである。当業者には周知のように、中間転写方式の画像形成装置では、上述の実施例と同様にして各画像形成部の感光ドラムに形成されたトナー像は、無端状のベルトなどで構成される中間転写体(中間転写ベルト)に1次転写された後に、記録材に2次転写される。また、直接転写方式の画像形成装置では、上述の実施例と同様にして各画像形成部の感光ドラムに形成されたトナー像は、無端状のベルトなどで構成される記録材担持体(記録材担持ベルト)に担持されて搬送される記録材に直接転写される。このような画像形成装置においても、各画像形成部の感光ドラムに対する放電生成物の付着の影響を低減するために、本発明を適用することができる。
上述の実施例では、画像流れ検知動作及び画像流れ抑制動作は、非画像形成時として後回転工程で実行したが、本発明はこれに限定されるものではない。画像流れ検知動作、画像流れ抑制動作は、それぞれ非画像形成時であれば任意のタイミングで実行することができる。
また、帯電ローラなどの帯電部材は、感光ドラムなどの被帯電体の表面に必ずしも接触している必要はない。帯電部材と被帯電体との間にパッシェンの法則に基づく放電可能領域さえ確保されれば、帯電部材は被帯電体との間に例えば数10μmの間隙を有して近接して配置されていてもよい。また、帯電部材はローラ状の部材に限定されるものではなく、例えばベルト状の部材、パッド状の部材、ブラシ状の部材などであってもよい。また、現像部材はローラ状の部材に限定されるものではなく、回転可能な回転部材であれば、例えば無端状のベルトなどであってもよい。また、転写部材はローラ状の部材に限定されるものではなく、例えばパッド状の部材、ブラシ状部材などであってもよい。また、感光体はドラム状のもの(感光ドラム)に限定されるものではなく、無端ベルト状のもの(感光体ベルト)であってもよい。また、中間転写体や記録材担持体は無端ベルト状のものに限定されるものではなく、例えば枠体にフィルムを張設して形成したドラム状のものなどであってもよい。
また、放電開始電圧Vthは、上述のように、例えば感光体の感光体層の厚みなどによって変化することがある。したがって、放電開始電圧Vth未満の直流電圧の値は、画像形成装置の使用環境や寿命などに応じて十分に放電開始電圧Vth未満となるように予め設定しておくことができる。あるいは、種々の要因に応じて変化する放電開始電圧Vthの特性を予め実験などによって求めておき、適宜現在の放電開始電圧Vthを予測し、その結果に応じて放電開始電圧Vth未満の直流電圧の値を変更してもよい。また、画像形成装置において、帯電部材などの当接部材に複数の試験電圧を印加して電流電圧特性を求め、その特性から放電開始電圧Vthを求めてもよい。典型的には、放電開始電圧Vthより小さい少なくとも1点の直流電圧と、放電開始電圧Vthより大きい少なくとも1点の直流電圧とを印加して、それぞれの電圧を印加した際に帯電電源に流れる電流を測定する。これにより、図5に示すような電流電圧特性を得ることができる。そして、例えば得られた特性の変曲点(概略、放電開始電圧Vthより大きい電圧範囲の電流電圧特性において電流値が0μAの場合の電圧値に相当する。)から放電開始電圧Vthを求めることができる。放電開始電圧Vthを求める動作は、所定のタイミングで非画像形成時に行うことができる。この所定のタイミングは、環境(温度又は湿度の少なくとも一方)が所定の範囲以上に変化した場合、感光体の使用量と相関する指標値が所定の閾値を超えた場合などとすることができる。なお、感光体の使用量と相関する指標値としては、回転回数、回転時間、帯電処理を行った時間、画像形成枚数などの任意の値を利用できる。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
4 現像装置
14 電流検知回路
41 現像ローラ
50 制御部
100 画像形成装置

Claims (12)

  1. 記録材に画像形成を行う画像形成動作を実行可能な画像形成装置において、
    回転可能な像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、
    前記像担持体と接触して回転する現像部材であって、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給する現像部材と、
    前記像担持体から被転写体に前記現像剤で形成された現像剤像を転写する転写部材と、
    前記像担持体に接触する接触部材と、
    前記現像部材を、前記像担持体に接触した接触状態及び前記像担持体から離間した離間状態とする接離部と、
    前記現像部材に現像電圧を印加する現像電圧印加部と、
    前記接触部材に放電開始電圧未満の直流電圧を印加した場合において、前記接触部材から前記像担持体に流れる電流の電流値又は前記接触部材と前記像担持体との間に発生する電圧値を検知する検知部と、
    前記接離部と前記現像電圧印加部と、を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記画像形成動作以外の非画像形成動作において、前記検知部による検知を前記離間状態において実施し、前記電流値又は前記電圧値が第1の条件を満たした場合において、前記現像部材を前記離間状態から前記接触状態に移行させ前記像担持体と前記現像部材とを回転させる回転動作を実行し、前記電流値又は前記電圧値が第2の条件を満たした場合において、前記現像部材を前記接触状態から前記離間状態に移行させ前記回転動作を終了させるように制御し、
    前記制御部は、前記回転動作時に前記現像部材に印加される前記現像電圧の絶対値、前記回転動作中に形成される前記現像部材と前記像担持体との間の放電開始電圧の絶対値より小さくなるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の条件として前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値の絶対値が第1の閾値以上の場合に前記回転動作を開始させ、前記第2の条件として前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値の絶対値が第2の閾値未満になった場合に前記回転動作を終了させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記接触部材は、前記帯電部材、前記現像部材、又は前記転写部材のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記接触部材として前記帯電部材を用いた場合における前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値が前記第1の条件を満たすか否かを判断し、前記接触部材として前記現像部材を用いた場合における前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値が前記第2の条件を満たすか否かを判断することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記像担持体が1周するごとに前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値が前記第2の条件を満たすか否かを判断することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記回転動作時に前記現像部材に印加する前記現像電圧を、前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値に基づいて変化させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記検知部により検知された前記電流値又は前記電圧値の絶対値が小さくなるにつれて、前記現像部材に印加する前記現像電圧の絶対値を小さくすることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記転写部材によって転写されずに前記像担持体の表面に残留した現像剤を、前記現像部材によって回収することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体の表面を露光する露光手段を有し、
    前記制御部は、前記検知部によって、前記第1の条件を満たすか否かを判断する場合において、前記像担持体の表面を露光した状態で行うように制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、前記検知部によって、前記第1の条件を満たすか否かを判断する場合において、前記画像形成動作において前記像担持体の表面を前記帯電部材によって帯電させた前記像担持体の表面を露光することで形成されるトナーが付着する露光部を形成するための第1の露光条件とは異なる第2の露光条件によって前記像担持体の表面を露光するように制御することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記第2の露光条件は、前記像担持体の回転軸線方向における前記露光手段の露光可能範囲の全域を前記露光手段によって露光するという露光条件であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2の露光条件は、前記像担持体の表面に形成される表面電位が略0Vになるような露光量で前記露光手段によって露光するという露光条件であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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