JP7011505B2 - シリンジポンプ - Google Patents

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Description

本開示は、液体を生体内に送液するために用いられるシリンジポンプ及びシリンジに関する。
薬液等の液体が収容されたシリンジを載置し、シリンジの押子を押し出す速度を制御することで、流量を制御しながら患者等の生体内に液体を送液するシリンジポンプが知られている。このようなシリンジポンプでは、シリンジの押子が何らかの原因で固定されていない場合、生体との高低差により、液体が過剰に生体に投与されるサイフォニング現象が発生し得るという問題があった。
特許文献1には、シリンジの押子がスライダとしての移動子に把持されていることを検出する押子把持検出器が設けられたシリンジポンプが記載されている。
特開2005-287944号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシリンジポンプでは、押子把持検出器からの出力を監視して押子がスライダに把持されていないことを検知することで、サイフォニング現象が発生し得る状態であることを検出できるが、サイフォニング現象が実際に発生していることを検出できなかった。
本開示の目的は、上記問題に鑑み、サイフォニング現象の発生を検出することができるシリンジポンプ及びシリンジを提供することである。
本発明の第1の態様としてのシリンジポンプは、外筒と、当該外筒の中空部を移動可能な押子と、当該押子の側面に設けられ電磁波に対して応答する応答部と、を有するシリンジの前記中空部に収容された液体を送液することが可能なシリンジポンプであって、前記シリンジを載置可能な載置部と、前記載置部に載置された前記シリンジの前記押子を固定可能な押子固定部を有し、前記押子と共に移動可能なスライダと、前記押子固定部に前記押子が固定されていることを検出する押子固定検出部と、前記応答部から送信されるデータを受信可能なアンテナ部と、前記シリンジが前記載置部に載置されている状態で、前記押子固定検出部が前記押子固定部に前記押子が固定されていないことを検出している場合に、前記アンテナ部と前記応答部との通信状態の変化を検出する制御部と、を備える。
本発明の1つの実施形態としてのシリンジポンプは、複数の前記アンテナ部を備える。
本発明の1つの実施形態としてのシリンジポンプは、前記載置部に載置された前記シリンジの前記外筒の大きさを検出可能な外筒固定検出部をさらに備え、前記制御部が、前記外筒固定検出部が検出した前記外筒の大きさに応じて、複数の前記アンテナ部から動作させる前記アンテナ部を選択する。
本発明の1つの実施形態としてのシリンジポンプは、前記制御部が、複数の前記アンテナ部を全て動作させる。
本発明の1つの実施形態としてのシリンジポンプは、前記制御部が、前記シリンジが前記載置部に載置されている状態で、前記押子固定検出部が前記押子固定部に前記押子が固定されていないことを検出している状態が所定時間続くと第1の警告を報知し、前記アンテナ部と前記応答部との通信状態が劣化すると前記第1の警告とは異なる第2の警告を報知する。
本発明の1つの実施形態としてのシリンジポンプは、前記送液を停止可能な送液停止部をさらに備え、前記制御部が、前記アンテナ部と前記応答部との通信状態が劣化すると前記送液を停止させる。
本発明の第1の態様としてのシリンジは、外筒と、当該外筒の中空部を移動可能な押子と、当該押子の側面に設けられ電磁波に対して応答する応答部と、を備える。
本開示のシリンジポンプ及びシリンジによると、サイフォニング現象の発生を検出することができる。
本発明の一実施形態としてのシリンジポンプの正面図である。 シリンジを載置した状態の図1に示すシリンジポンプの正面図である。 図2に示すシリンジの外観斜視図である。 シリンジを載置した状態のシリンジポンプの上面図である。 シリンジを載置した状態のシリンジポンプの背面図である。 図1に示すシリンジポンプのブロック図である。 サイフォニング現象が発生している状態におけるシリンジポンプの上面図である。 図1に示すシリンジポンプが行う送液停止処理を示すフローチャートである。 図1に示すシリンジポンプが行うサイフォニング現象判定処理を示すフローチャートである。 シリンジを載置した状態のシリンジポンプの変形例に係る上面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。各図において共通の構成部には、同一の符号を付している。
[シリンジポンプ1]
図1は、本発明の一実施形態としてのシリンジポンプ1の正面図である。図2は、シリンジ50を載置した状態のシリンジポンプ1の正面図である。図3は、シリンジ50の外観斜視図である。図4は、シリンジ50を載置した状態のシリンジポンプ1の上面図である。図5は、シリンジ50を載置した状態のシリンジポンプ1の背面図である。図2に示すように、シリンジポンプ1は、シリンジ50の中空部52に収容された液体を送液するポンプとして構成されている。
図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、本体カバー2を備えている。本体カバー2は、耐薬品性を有する成型樹脂材料により一体成型されている。これにより、本体カバー2は防沫処理構造を有する。防沫処理構造は、仮にシリンジポンプ1に薬剤等がかかっても、シリンジポンプ1の内部に薬剤等が侵入することを抑制することができる。
図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、シリンジ50を載置可能な載置部11を備えている。図2に示すように、載置部11に載置可能なシリンジ50は、内部に中空部52を区画する円筒状の外筒51と、外筒51の基端側から中空部52内に挿入され、外筒51の内周面の周方向に隙間なく密着しながら外筒51の延在方向A(以下、単に「延在方向A」と記載する。)に沿って中空部52を移動可能な押子55と、を有する。外筒51は、基端に外筒フランジ53を有し、先端に中空部52と外部とを連通する出口孔54を区画している。出口孔54は、外筒51の先端に装着された可撓性を有するチューブ60に区画された流路61と連通している。押子55は、基端に押子フランジ56を有する。シリンジ50の中空部52には、薬液等の液体が収容されている。
図3に示すように、シリンジ50の押子55の側面には、応答部57が設けられている。応答部57は、例えば、貼り付けることにより、押子55の側面に設けられていてよい。
応答部57は、例えばRFタグである。応答部57は、シリンジポンプ1が備える後述のアンテナ部39(図1及び図2等参照)と、無線通信によって通信を行うことができる。応答部57は、例えば、国際規格ISO15693によって規定されるような通信距離の短い通信方式によって、アンテナ部39と無線通信を行うことができる。応答部57は、アンテナ部39から電磁波を受信すると、当該電磁波に対して応答し、アンテナ部39にデータを送信する。
図2に示すように、載置部11は、詳細には、シリンジ50の外筒51を載置可能である。また、図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、シリンジ50の外筒51が載置部11に載置されると、外筒フランジ53の一部を収納して外筒51をシリンジポンプ1に対して延在方向Aに固定するスリット15を備えている。
図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、スライダ12を備えている。スライダ12は、載置部11に載置されるシリンジ50の押子55と共に移動可能である。具体的に、スライダ12は、載置部11に載置されるシリンジ50の押子フランジ56よりも押子55の基端側に位置し、延在方向Aに沿って移動可能である。また、スライダ12は押子固定部13を備える。押子固定部13は、載置部11に載置されたシリンジ50の押子55をスライダ本体部17(図4参照)に固定する。押子固定部13は、本実施形態では、載置されたシリンジ50の押子フランジ56を、押子固定部13以外のスライダ本体部17との間で挟み込むようにして、押子フランジ56をスライダ本体部17に対して固定することが可能である。押子55は、押子固定部13により押子フランジ56がスライダ本体部17に対して固定された状態では、スライダ12の延在方向Aに沿う移動に伴ってスライダ12と一体的に移動する。このとき、載置部11に載置された外筒51は、外筒フランジ53の一部がスリット15に収納されているため、シリンジポンプ1に対して延在方向Aにおいて固定されている。従って、スライダ12がシリンジ50の先端側に移動すると、押子55が外筒51に対して先端側に移動し、中空部52に収容された液体が出口孔54から排出される。そのため、中空部52に収容された液体を、チューブ60に区画された流路61を通じて生体内に向かって送液することができる。
図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、載置部11に載置されたシリンジ50の外筒51を固定する外筒固定部としてのシリンジ用クランプ14を備えている。シリンジ用クランプ14は、本実施形態では、延在方向Aに直交する方向Bに沿って移動可能であり、載置部11に載置されたシリンジ50の外筒51を、載置部11との間で挟み込むようにして固定することが可能である。また、シリンジ用クランプ14で外筒51を固定することで、外筒フランジ53の一部がスリット15から外れにくくなるため、外筒51はシリンジポンプ1に対して強固に固定される。
図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、載置部11にシリンジ50が載置された場合にシリンジ50の先端側となる位置に、切欠き状のチューブガイド部16を備えている。チューブガイド部16は、シリンジ50が載置部11に載置された状態で、シリンジ50の先端に装着されたチューブ60を通過させて位置決めするために利用される。
図1及び図2に示すように、シリンジポンプ1は、シリンジ50が載置部11に載置されている状態において、シリンジ50の押子55の側面に貼り付けられている応答部57に近接する位置にアンテナ部39を備えている。アンテナ部39は、例えば本体カバー2に設けられていてよい。
図4は、シリンジ50の押子55がスライダ12に対して固定されており、スライダ12がシリンジ50の先端側に移動する前における、シリンジポンプ1の上面図である。図4に示すように、アンテナ部39は、シリンジ50の押子55がスライダ12に対して固定され、スライダ12がシリンジ50の先端側に移動する前において、応答部57に近接するように本体カバー2に設けられている。
図5は、アンテナ部39が本体カバー2に設けられている様子を、シリンジポンプ1の背面から見た図である。
図6は、シリンジポンプ1のブロック図である。図6に示すように、シリンジポンプ1は、図1及び図2を参照して上述した載置部11、押子固定部13を有するスライダ12、シリンジ用クランプ14、スリット15、及びチューブガイド部16に加えて、回路部20と、操作入力部31と、表示部32と、音出力部33と、載置検出部34と、外筒固定検出部35と、スライダ駆動部36と、押子固定検出部37と、チューブ用クランプ38と、アンテナ部39と、を備えている。回路部20は、シリンジポンプ1の内部に位置し、通信部21と、計時部22と、記憶部23と、制御部24と、を備えている。
通信部21は、無線通信又は有線通信により、外部のコンピュータ等の情報処理装置との間で情報の送受信を行うインターフェースを含む。
計時部22は、時間を測定し、時刻を刻み、例えば、RTC(Real Time Clock:リアルタイムクロック)により実現され得る。計時部22は、制御部24の一機能として実現されてもよい。
記憶部23は、例えば記憶装置を含んで構成され、種々の情報及びプログラムを記憶する。具体的に、記憶部23は、制御部24が実行する送液停止処理やサイフォニング現象判定処理を実行するためのプログラムを記憶する。また、記憶部23は、シリンジポンプ1により送液される液体の流量の設定値や投与量の設定値等のパラメータ情報や、パラメータ情報に基づいてスライダ駆動部36を駆動させて送液するための制御プログラム等を記憶する。
制御部24は、例えば記憶部23に記憶された特定の情報及びプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するプロセッサを含み、シリンジポンプ1全体の動作を制御する。具体的に、制御部24は、記憶部23に記憶された情報及びプログラムを読み込み、送液停止処理、サイフォニング現象判定処理、及び送液処理等の各種の処理を実行する。また、制御部24は、通信部21を介して、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。制御部24は、操作入力部31から入力された情報に基づいて各種の処理を実行し、各種の処理の実行に伴う情報を表示部32及び音出力部33から出力する。
操作入力部31は、図1及び図2に示すように、各種の操作ボタンが配置された入力インターフェースとしての操作パネルで構成され、操作者による入力操作を受け付ける。操作入力部31としての操作パネルに配置される操作ボタンは、シリンジポンプ1の動作電源のオンオフを切り替えるための電源ボタン、送液を開始するための開始ボタン、送液を停止するための停止ボタン等を含む。操作入力部31は、表示部32と一体的に設けられるタッチパネル、キーボード、又はマウス等の入力インターフェースを含んで構成されていてもよい。操作入力部31は、入力された情報を、制御部24に出力する。
表示部32は、図1及び図2に示すように、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示デバイスを含む。表示部32は、制御部24からの信号に基づいて、送液される液体の流量の設定値や実測値、送液される液体の投与量の設定値や実測値、及び各種の警報情報等を表示する。
音出力部33は、例えばスピーカを含み、制御部24からの信号に基づいて、各種の警報情報等を音や音声により報知する。
載置検出部34は、図1及び図2に示すように、例えば載置部11に取り付けられ、載置部11にシリンジ50の外筒51が載置されていることを検出するセンサである。載置検出部34は、検出した情報を、制御部24に出力する。
外筒固定検出部35は、図1及び図2に示すように、例えばシリンジ用クランプ14に取り付けられ、シリンジ50の外筒51がシリンジ用クランプ14により固定されていることを検出するセンサである。また、外筒固定検出部35は、載置部11に載置されているシリンジ50の外筒51の径の大きさを検出可能である。外筒固定検出部35は、検出した情報を、制御部24に出力する。
スライダ駆動部36は、例えばモータを含み、制御部24からの信号に基づいて、スライダ12を延在方向A(図2参照)に沿って移動させる。
押子固定検出部37は、図1及び図2に示すように、例えばスライダ12に取り付けられ、シリンジ50の押子55が押子固定部13によりスライダ本体部17に固定されていることを検出するセンサである。押子固定検出部37は、例えば、自然状態でスライダ12の表面から一部が突出し、スライダ12に向かって押し込み可能なスイッチを含み、押子55が押子固定部13によりスライダ本体部17に固定されると、スイッチが押子55によりスライダ12に向かって押し込まれることで、押子55の固定を検出する。押子固定検出部37は、検出した情報を、制御部24に出力する。押子固定検出部37が押子55の固定を検出しない場合、サイフォニング現象が発生し得る状態である。すなわち、押子固定検出部37は、押子55の固定を検出しないことに基づいて、サイフォニング現象が発生し得る状態であることを検出することができる。
チューブ用クランプ38は、図1及び図2に示すように、例えばチューブガイド部16の位置に取り付けられ、チューブ60を挟み込むことが可能である。具体的に、チューブ用クランプ38は、制御部24からの信号に基づいて、チューブガイド部16を通過したチューブ60に区画された流路61を開放する開状態と、流路61を閉鎖する閉状態とを切替可能に構成されている。換言すれば、チューブ用クランプ38は、閉状態では、チューブ60の流路61を閉鎖してシリンジ50からの送液を停止する送液停止部となる。
アンテナ部39は、シリンジ50の押子55の側面に貼り付けられた応答部57と、例えば、国際規格ISO15693によって規定されるような通信距離の短い通信方式によって無線通信を行うことができる。アンテナ部39は、アンテナ部39から応答部57に送信した電磁波に対する応答として応答部57から送信されるデータを受信可能である。応答部57から送信されるデータは、例えば、応答部57を固有に識別するためのIDなどを含む。
アンテナ部39は、図4に示すように、シリンジ50の押子55の側面に貼り付けられた応答部57がアンテナ部39に近接していて、応答部57がアンテナ部39に正対しているときは、応答部57と良好な通信状態で無線通信を行うことができる。
図7は、サイフォニング現象が発生している状態におけるシリンジポンプ1の上面図である。図7に示す状態においては、シリンジ50の押子55は、スライダ12に固定されていない。また、シリンジ50の押子55は、スライダ12から離れてシリンジ50の先端側に移動している。このとき、シリンジ50の外筒51は、シリンジポンプ1に対して延在方向Aに固定されているため、押子55が外筒51に対して先端方向に移動しており、サイフォニング現象が発生している。
図7に示すようなサイフォニング現象が発生すると、シリンジ50の押子55がシリンジ50の先端側に徐々に移動していくため、シリンジ50の押子55の側面に貼り付けられている応答部57は、アンテナ部39から徐々に遠ざかる。その結果、応答部57がアンテナ部39の通信可能な領域から離れると、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態は劣化する。すなわち、サイフォニング現象が発生すると、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態は、良好な通信状態から、それより劣化した通信状態に変化する。ここで、通信状態が劣化するとは、例えば、アンテナ部39が応答部57から応答を受信する際に、通信エラーの確率が増えることを意味する。したがって、例えば、所定の単位回数当たりの通信エラーの発生回数を閾値とすることで、通信状態の変化を判断することができる。具体的には、通信エラーの発生回数が閾値未満の場合を良好な通信状態と判断し、通信エラーの発生回数が閾値以上の場合を劣化した通信状態と判断することができる。
制御部24は、シリンジ50が載置部11に載置されている状態で、押子固定検出部37が、スライダ12の押子固定部13にシリンジ50の押子55が固定されていないことを検出している場合に、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態に変化があるかを検出する。
制御部24は、実際にサイフォニング現象が発生し、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態が変化すると、シリンジポンプ1の送液を停止させてよい。制御部24は、チューブ用クランプ38によりチューブ60の流路61を閉鎖させることで送液を停止させてよい。
[サイフォニング現象判定処理]
図8及び図9に示すフローチャートを参照して、シリンジポンプ1が行うサイフォニング現象判定処理を含む送液停止処理について説明する。
まず、シリンジポンプ1の制御部24は、外筒固定検出部35がシリンジ50の外筒51の載置部11への固定を検出しているか否かを判定する(ステップS101)。制御部24は、固定を検出していないと判定する場合(ステップS101のNo)、ステップS101の処理に戻る。一方、制御部24は、固定を検出していると判定すると(ステップS101のYes)、ステップS102に進む。本実施形態では、シリンジ用クランプ14による外筒51の載置部11への固定を検出しているが、載置検出部34により、外筒51の載置部11への載置を検出してもよい。
制御部24は、押子固定検出部37がシリンジ50の押子55のスライダ12への固定を検出しているか否かを判定する(ステップS102)。制御部24は、押子55がスライダ12へ固定されていると判定する場合(ステップS102のYes)、ステップS102の処理に戻る。一方、制御部24は、押子55がスライダ12へ固定されていないと判定すると(ステップS102のNo)、ステップS103に進む。
制御部24は、シリンジ50が載置部11に載置されている状態で、押子固定検出部37が、スライダ12の押子固定部13にシリンジ50の押子55が固定されていないことを検出している状態が所定時間続いたか否かを判定する(ステップS103)。制御部24は、所定時間続いていないと判定する場合(ステップS103のNo)、ステップS103の処理に戻る。一方、制御部24は、所定時間続いたと判定すると(ステップS103のYes)、第1の警告を報知する(ステップS104)。
制御部24は、例えば、表示部32に警告メッセージを表示させることにより、第1の警告を報知してよい。制御部24は、例えば、音出力部33に警告音を出力させることにより第1の警告を報知してよい。これにより、制御部24は、シリンジポンプ1の操作者に対し、サイフォニング現象が発生し得る状態であることを報知することができる。
制御部24は、サイフォニング現象判定処理を開始する(ステップS105)。制御部24は、ステップS102においてNoと判定した場合、ステップS103及びステップS104を実行した後でなく、ステップS103に進むのと並行して、サイフォニング現象判定処理(ステップS105)に進んでもよい。
制御部24は、サイフォニング現象判定処理を開始すると、まず、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化を監視する(ステップS201)。すなわち、制御部24は、アンテナ部39が応答部57から応答を受信する際に、通信エラーの確率が変化するか否かを監視する。
制御部24は、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化が検出されない場合(ステップS202のNo)、ステップS201の処理に戻る。一方、制御部24は、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化が検出されると(ステップS202のYes)、サイフォニング現象が発生していると判定し(ステップS203)サイフォニング現象判定処理を終了する。
制御部24は、サイフォニング現象判定処理の結果、サイフォニング現象が発生していると判定すると(ステップS203)、第1の警告とは異なる第2の警告を報知する(ステップS106)。
制御部24は、例えば、表示部32に警告メッセージを表示させることにより、第2の警告を報知してよい。制御部24は、例えば、音出力部33に警告音を出力させることにより第2の警告を報知してよい。これにより、制御部24は、シリンジポンプ1の操作者に対し、サイフォニング現象が発生していることを報知することができる。
制御部24は、第2の警告を第1の警告よりも警告レベルが高い警告として報知してよい。例えば、表示部32に第1の警告及び第2の警告を報知させる場合、制御部24は、第1の警告は背景が黄色の画面で表示させ、第2の警告は背景が赤色の画面で表示させてよい。または、制御部24は、第2の警告を表示させる際は、画面を点滅させてよい。このように、第2の警告を、第1の警告よりも操作者の視覚に訴える力が強い表示とすることで、制御部24は、シリンジポンプ1の操作者に対し、サイフォニング現象が発生していることを、より強力に報知することができる。
また、例えば、音出力部33に第1の警告及び第2の警告を報知させる場合、制御部24は、第1の警告よりも第2の警告の音量を大きくしてよい。このように、第2の警告を、第1の警告よりも操作者の聴覚に訴える力が強い音とすることで、制御部24は、シリンジポンプ1の操作者に対し、サイフォニング現象が発生していることを、より強力に報知することができる。
制御部24は、チューブ用クランプ38(図2等参照)によりチューブ60の流路61を閉鎖させることで送液を停止させ(ステップS107)、送液停止処理を終了する。
以上のように、本実施形態のシリンジポンプ1は、シリンジ50の外筒51が載置部11に固定されている状態で、押子固定検出部37が押子固定部13に押子55が固定されていないことを検出している場合に、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化を検出することができる。従って、サイフォニング現象の発生を検出することができる。
また、本実施形態のシリンジポンプ1は、シリンジ50の外筒51が載置部11に固定されていない状態のとき、又は、押子固定検出部37がスライダ12に押子55が固定されていることを検出している場合は、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化の検出を開始しないので、不要な検出を回避することができる。
なお、シリンジポンプ1は、シリンジ50の外筒51が載置部11に固定されていない状態のとき、又は、押子固定検出部37がスライダ12に押子55が固定されていることを検出している場合にも、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化の検出を開始してもよい。この場合、シリンジポンプ1の制御部24は、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化を検出しても、サイフォニング現象が発生しているとは判定しない。
(変形例)
図10は、変形例に係るシリンジポンプ1aにシリンジ50が載置されている状態を示す上面図である。
変形例に係るシリンジポンプ1aは、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cという複数のアンテナ部を備える。アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cは、延在方向Aに沿って並ぶように、本体カバー2に設けられていてよい。
シリンジ50には、様々な大きさのシリンジがあり得る。例えば、シリンジ50には、小型、中型、及び大型の大きさがあり得る。小型、中型、及び大型のシリンジ50は、それぞれ、外筒51の径の大きさが異なる。また、小型、中型、及び大型のシリンジ50は、それぞれ、延在方向Aに沿った長さが異なる。
シリンジポンプ1aは、小型のシリンジ50が載置されている状態において、小型のシリンジ50の押子55の側面に貼り付けられている応答部57に近接する位置にアンテナ部39Aを備えている。
シリンジポンプ1aは、中型のシリンジ50が載置されている状態において、中型のシリンジ50の押子55の側面に貼り付けられている応答部57に近接する位置にアンテナ部39Bを備えている。
シリンジポンプ1aは、大型のシリンジ50が載置されている状態において、大型のシリンジ50の押子55の側面に貼り付けられている応答部57に近接する位置にアンテナ部39Cを備えている。
シリンジポンプ1aの外筒固定検出部35は、シリンジ50が載置部11に載置されると、シリンジ50の外筒51の径の大きさを検出し、検出した情報を制御部24に出力する。
シリンジポンプ1aの制御部24は、外筒固定検出部35が検出したシリンジ50の外筒51の径の大きさに応じて、シリンジ50が、小型、中型、及び大型のいずれであるか判定する。制御部24は、シリンジ50の大きさに応じて、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cのうちのいずれのアンテナ部を動作させるかを選択する。
制御部24は、シリンジ50が小型である場合、動作させるアンテナ部としてアンテナ部39Aを選択する。制御部24は、シリンジ50が中型である場合、動作させるアンテナ部としてアンテナ部39Bを選択する。制御部24は、シリンジ50が大型である場合、動作させるアンテナ部としてアンテナ部39Cを選択する。
このように、シリンジポンプ1aは、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cという複数のアンテナ部を備え、外筒固定検出部35が検出したシリンジ50の外筒51の径の大きさに応じて、いずれのアンテナ部を動作させるかを選択する。これにより、様々な種類の大きさのシリンジ50に対応して、図9に示したサイフォニング現象判定処理を実行することができる。
また、シリンジポンプ1aの制御部24は、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cのうちのいずれかのアンテナ部を選択して動作させるのではなく、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cを全て動作させてもよい。
制御部24は、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cを全て動作させることにより、シリンジ50の押子55の動き又は位置をより詳細に把握することができる。例えば、制御部24は、以下に示す状態Aから状態Bへの移行を、アンテナ部39A、アンテナ部39B、及びアンテナ部39Cから検出した場合、応答部57がアンテナ部39Bに近接する位置からアンテナ部39Aに近接する位置に移動するように押子55が動いたことを把握することができる。
<状態A>
アンテナ部39Aと応答部57との間の通信状態は不良
アンテナ部39Bと応答部57との間の通信状態は良好
アンテナ部39Cと応答部57との間の通信状態は不良
<状態B>
アンテナ部39Aと応答部57との間の通信状態は良好
アンテナ部39Bと応答部57との間の通信状態は不良
アンテナ部39Cと応答部57との間の通信状態は不良
このように、シリンジ50の押子55の側面に応答部57が設けられていることにより、シリンジポンプ1又はシリンジポンプ1aの制御部24は、押子55の動き又は位置を詳細に把握することができる。
本発明は、上述した各実施形態で特定された構成に限定されず、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
また、本実施形態のシリンジポンプ1では、送液停止部としてチューブ用クランプ38を用いる構成としたが、シリンジ50からの送液を停止させることができ得る限り、他の手段を用いる構成としてもよい。
また、本実施形態のシリンジポンプ1では、アンテナ部39と応答部57との間の通信状態の変化を検出すると、送液を停止させる構成としたが、送液は停止させずに、第2の警告を報知するだけとしてもよい。
本開示は、液体を生体内に送液するために用いられるシリンジポンプに関する。
1、1a:シリンジポンプ
2:本体カバー
11:載置部
12:スライダ
13:押子固定部
14:シリンジ用クランプ
15:スリット
16:チューブガイド部
17:スライダ本体部
20:回路部
21:通信部
22:計時部
23:記憶部
24:制御部
31:操作入力部
32:表示部
33:音出力部
34:載置検出部
35:外筒固定検出部
36:スライダ駆動部
37:押子固定検出部
38:チューブ用クランプ(送液停止部)
39、39A、39B、39C:アンテナ部
50:シリンジ
51:外筒
52:中空部
53:外筒フランジ
54:出口孔
55:押子
56:押子フランジ
57:応答部
60:チューブ
61:流路
A:載置されたシリンジの外筒の延在方向
B:シリンジ用クランプの移動可能方向

Claims (6)

  1. 外筒と、当該外筒の中空部を移動可能な押子と、当該押子の側面に設けられ電磁波に対して応答する応答部と、を有するシリンジの前記中空部に収容された液体を送液することが可能なシリンジポンプであって、
    前記シリンジを載置可能な載置部と、
    前記載置部に載置された前記シリンジの前記押子を固定可能な押子固定部を有し、前記押子と共に移動可能なスライダと、
    前記押子固定部に前記押子が固定されていることを検出する押子固定検出部と、
    前記応答部から送信されるデータを受信可能なアンテナ部と、
    前記シリンジが前記載置部に載置されている状態で、前記押子固定検出部が前記押子固定部に前記押子が固定されていないことを検出している場合に、前記アンテナ部と前記応答部との通信状態の変化を検出する制御部と、を備えるシリンジポンプ。
  2. 請求項1に記載のシリンジポンプにおいて、
    複数の前記アンテナ部を備える、シリンジポンプ。
  3. 請求項2に記載のシリンジポンプにおいて、
    前記載置部に載置された前記シリンジの前記外筒の大きさを検出可能な外筒固定検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記外筒固定検出部が検出した前記外筒の大きさに応じて、複数の前記アンテナ部から動作させる前記アンテナ部を選択する、シリンジポンプ。
  4. 請求項2に記載のシリンジポンプにおいて、
    前記制御部は、複数の前記アンテナ部を全て動作させる、シリンジポンプ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のシリンジポンプにおいて、
    前記制御部は、
    前記シリンジが前記載置部に載置されている状態で、前記押子固定検出部が前記押子固定部に前記押子が固定されていないことを検出している状態が所定時間続くと第1の警告を報知し、
    前記アンテナ部と前記応答部との通信状態が劣化すると前記第1の警告とは異なる第2の警告を報知する、シリンジポンプ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のシリンジポンプにおいて、
    前記送液を停止可能な送液停止部をさらに備え、
    前記制御部は、前記アンテナ部と前記応答部との通信状態が劣化すると前記送液を停止させる、シリンジポンプ。
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