JP7006958B2 - 防護ネット張設構造 - Google Patents

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Description

この発明は、室内の上方から落下する危険性のある物体の落下を防止する防護ネット張設構造に関する。
従来、住宅や特殊木造建築以外のほとんどの建築物の天井は「吊り天井」で構成されており、ボルトに連結して格子状に構成した下地組に石膏ボードや照明器具を載置することで室内の天井面として構成していた。しかし、このように構成された天井面は震災などの災害時に天井面として構成した石膏ボードや照明器具などが落下する虞があり、この虞を解消する手段として下記公報のような技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、地震時の上方からの落下物により室内生活者への罹災を防止することができる建築物補強装置について記載されており、具体的には、室内空間を構成する天井面の下部に金属製の網体を配置することで上方からの落下を防止する構成について記載されている。
特許文献2には、天井スラブに垂設した支柱下端部に設けた固定プレートに粘弾性材を介して吊り天井を連結することで地震時の室内天井を構成する部材の変位を該粘弾性材で吸収し、天井材の移動を規制することで天井面を構成する部材の落下を防止する構成について記載されている。
特開2003-120045号公報 特開2009-167737号公報
しかしながら、いずれの文献に開示された上方からの物体の落下防止構造も、例えば、落下防止構造を網体で構成した上で該網体の張設を考慮したものではない。
そこで、本発明は建築物の天井や照明器具やダクトなど地震時に室内空間内に落下する虞のある物体の下方に取り付け、落下物が室内の床面に落下することを防止する防護ネットを容易に張設できる防護ネット張設構造を提供する。
本発明は、地震時に室内に落下する危険性のある物体の下方に防護ネット12を張設するためのネット張設構造であり、防護ネット張設構造は、鉄筋コンクリート面2に取り付けたボルト6の下端に連設した円環状のワイヤー通し金具7と、連結ジョイントワイヤー11及び該連結ジョイントワイヤー11の端部に設けた連結金具8並びに連結金具8に連結したネット取付ワイヤー9から構成したネット支持ワイヤーユニットWとよりなり、ネット支持ワイヤーユニットWは、円環上のワイヤー通し金具7の両側方に構成すると共に、ワイヤー通し金具7の両側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWにおいて、ワイヤー通し金具7と連結金具8とをターンバックル10を介して連結するように構成し、ネット取付ワイヤー9には結束線13を介して防護ネット12を取付け固定し、しかも、防護ネット12を張設する室内には防護ネット12の下方において、室内の落下物の荷重負担に耐え得る強度計算の設計に基づいた位置にネット支持ワイヤーユニットWを張設し、ネット支持ワイヤーユニットWの交差部分がボルト6により鉄筋コンクリート面2に連設されるように構成したことを特徴とする。
地震時に室内に落下する危険性のある物体の下方に防護ネット12を張設するためのネット張設構造であり、防護ネット張設構造は、鉄筋コンクリート面2に取り付けたボルト6の下端に連設した円環状のワイヤー通し金具7と、連結ジョイントワイヤー11及び該連結ジョイントワイヤー11の端部に設けた連結金具8並びに連結金具8に連結したネット取付ワイヤー9から構成したネット支持ワイヤーユニットWとよりなり、ネット支持ワイヤーユニットWは、円環上のワイヤー通し金具7の両側方に構成すると共に、ワイヤー通し金具7の両側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWにおいて、ワイヤー通し金具7と連結金具8とをターンバックル10を介して連結するように構成し、ネット取付ワイヤー9には結束線13を介して防護ネット12を取付け固定し、しかも、防護ネット12を張設する室内には防護ネット12の下方において、室内の落下物の荷重負担に耐え得る強度計算の設計に基づいた位置にネット支持ワイヤーユニットWを張設し、ネット支持ワイヤーユニットWの交差部分がボルト6により鉄筋コンクリート面2に連設されるように構成したため、連結ジョイントワイヤー11の円環部を調整することでネット取付ワイヤー9の緊張弛緩の調整を容易とし、さらに、ネット取付ワイヤー9の張設に連動して防護ネット12の張設を容易に出来る。また、防護ネット12を張設する上で重量物や特殊な構成を備えていないため、短工期及びローコストで上方からの物体の落下を防止できる。特に、ネット支持ワイヤーユニットWにより、落下物の重量荷重に十分に耐えうるように防護ネット12を下方から支持でき、防護ネット12が強度不足で落下する危険を防御することができる。また、確実にネット取付ワイヤー9を連結固定でき、ネット取付ワイヤー9にかかる引張力をターンバックル10で容易に調整し、ネット取付ワイヤー9に連結した防護ネット12を適切な張り状態にできる。
また、防護ネット12はネット取付ワイヤー9の強度計算の設計に合わせた個所をボルト6で支持して、防護ネット12の端部及び重ね部分は端部ジョイントワイヤー14で適正な補正を行い、それぞれ所要手段の結束線13を介して防護ネット12をネット取付ワイヤー9に結束することとすれば、ネット取付ワイヤー9及び端部ジョイントワイヤー14の引張力を調整することで防護ネット12の緊張弛緩状態を容易に変更できる。また、落下物を受け止める際の強度設計に合わせた個所をボルト6で支持して防護ネット12の落下物を受け止める面積を可及的に拡大した上で確実に上方からの落下物を受け止めることができる。
本発明の実施形態における防護ネット張設構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態における防護ネット張設構造を示す側面図である。 本発明の実施形態における防護ネット張設構造を天面の鉄筋コンクリート面に設置した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造において壁面コンクリート近傍の防護ネット張設構造を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造においてボルト固定具で天面の鉄筋コンクリート面からボルトを垂設し、ネット取付ワイヤーを張設した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造において構造用鋼材にボルトを固定し防護ネットを張設した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造においてH型の構造用鋼材にワイヤー通し金具を設置した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造においてC形の構造用鋼材にボルトを固定し防護ネットを張設した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造においてパイプトラスにワイヤー通し金具を設置した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造においてネット取付ワイヤーを端部ジョイントワイヤーを介さずに壁面コンクリートに連結した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造において壁面コンクリートに埋設するあと施工アンカーを複数本として防護ネットを張設した状態を示す側面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造を示す平面図である。 本発明の実施形態の防護ネット張設構造においてターンバックルを使用した状態を示す側面図である。
本発明は、地震時に室内に落下する危険性のある物体の下方に防護ネット12を張設するためのネット張設構造であり、防護ネット張設構造は、鉄筋コンクリート面2に取り付けたボルト6の下端に連設した円環状のワイヤー通し金具7と、連結ジョイントワイヤー11及び該連結ジョイントワイヤー11の端部に設けた連結金具8並びに連結金具8に連結したネット取付ワイヤー9から構成したネット支持ワイヤーユニットWとよりなり、ネット支持ワイヤーユニットWは、円環上のワイヤー通し金具7の両側方に構成すると共に、ワイヤー通し金具7の両側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWにおいて、ワイヤー通し金具7と連結金具8とをターンバックル10を介して連結するように構成し、ネット取付ワイヤー9には結束線13を介して防護ネット12を取付け固定し、しかも、防護ネット12を張設する室内には防護ネット12の下方において、室内の落下物の荷重負担に耐え得る強度計算の設計に基づいた位置にネット支持ワイヤーユニットWを張設し、ネット支持ワイヤーユニットWの交差部分がボルト6により鉄筋コンクリート面2に連設されるように構成し、また、防護ネット12はネット取付ワイヤー9の強度計算の設計に合わせた個所にネット取付ワイヤー9と角目を合わせて取り付け、防護ネット12の端部及び重ね部分は端部ジョイントワイヤー14で適正な補正を行いそれぞれ所要手段の結束線13を介して防護ネット12をネット取付ワイヤー9に結束することを要旨としている。
すなわち、本発明の要旨は、室内の天井面1aの下方に張設する防護ネット12の支持構造であり、基本的なネット支持構造は以下の構成よりなる。
(1)鉄筋コンクリート面2に取り付けたボルト6の下端に連設した円環状のワイヤー通し金具7と、
(2)連結ジョイントワイヤー11及び該連結ジョイントワイヤー11の端部に設けた連結金具8並びに連結金具8に連結したネット取付ワイヤー9から構成したネット支持ワイヤーユニットWとよりなり、ネット支持ワイヤーユニットWは、円環上のワイヤー通し金具7の両側方に配して構成し、
(3)ワイヤー通し金具7の両側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWにおいて、ワイヤー通し金具7と連結金具8とをターンバックル10を介して連結するように構成し、
)該ワイヤーユニットWの両端は対面する室内の壁面コンクリート2´にあと施工アンカ-4を介して連設固定することにより対向する室内の壁面コンクリート2´間にネット支持ワイヤーユニットWを張設し、
)ネット支持ワイヤーユニットWと防護ネット12を所定位置で所要手段の結束線13により一体結束することにより、
)防護ネット12をネット支持ワイヤーユニットWにより下方から支持する。
かかる防護ネット支持構造において、ネット支持ワイヤーユニットWの構造は、両端を折返して円環部11aを形成して中央は一本の通しワイヤーで構成した連結ジョイントワイヤー11と、連結ジョイントワイヤー11の左右の円環部11aには環状の連結金具8を連結し、更に環状の連結金具8の左右側方には一端を折返して円環部11aに形成した端部ジョイントワイヤー14の円環部14aを連結し、端部ジョイントワイヤー14の他端は折返して円環部11aに形成し環状の連結金具8と連結し、環状の連結金具8は対面する室内の壁面コンクリート2´にあと施工アンカー4を介して連設固定する構造とよりなる。
室内の対面する壁面コンクリート2´間においては、ネット支持ワイヤーユニットWを防護ネット12の下方位置に張設して防護ネット12を下方から支持するための張設構造は次のようになる。
すなわち、防護ネット12の四辺近傍の下方に位置するように室内の対面する壁面コンクリート2´間に張設して方形状のネット支持枠組みSを形成すると共に、方形状のネット支持枠組みS内方において、更に縦方向や横方向の中間ネット支持ワイヤーユニットW1を交叉状に張設し、この交差部の位置を防護ネット12の落下を受動する際の強度計算の設計により算出した位置としてこの位置で防護ネット12をネット支持ワイヤーユニットWに角目を合わせて取り付ける。
方形状のネット支持枠組みS内においては、縦方向や横方向に張設する中間ネット支持ワイヤーユニットW1は、強度計算の設計により算出した位置と合致するように隣接する中間ネット支持ワイヤーユニットW1との間隔を保持して張設する。
かかる縦方向や横方向に張設する中間ネット支持ワイヤーユニットW1の交差する部分をボルト6下端のワイヤー通し金具7で吊ることになる。
ワイヤー通し金具7は中間ネット支持ワイヤーユニットW1における連結ジョイントワイヤー11が挿通されて吊る状態となる。
このように防護ネット12の下方において、縦方向や横方向に張設する中間ネット支持ワイヤーユニットW1の交差する部分がボルト6下端のワイヤー通し金具7で吊り下げられて防護ネット12を下方から支持することになり、中間ネット支持ワイヤーユニットW1は強度計算の設計に基づいた位置でボルト6下端のワイヤー通し金具7で吊り下げられるため防護ネット12の充分な支持が可能となり防護ネット12が受ける落下物の荷重に耐え得るネット支持強度を保持できる。
天井面1aの上方に設けた天面の鉄筋コンクリート面2からボルト6を垂設するに際しては、天井裏鉄骨としてのH型鋼の鋼材3に、ボルト吊り機構21を介してボルト6を垂設する。ボルト吊り機構21は、図6,7に示すように、H型鋼の鋼材3の水平の横辺板3dに嵌着固定する一辺伸延の略U字状のボルト連結具18と、伸延した一辺先端部に嵌着固定した略方形状の連結具20と、連結具20の先端面に接合してボルト6の上端部を螺着した略L字状のボルト固定具19とより構成した。
この発明の具体的な実施形態について図1~図13を参照して詳細に説明する。
図1乃至図13は、本発明の実施形態に係る防護ネット張設構造を示す全体、部分、腰部を示す各図面である。
本発明の防護ネット張設構造100は、建築物の壁面及び天面を構成する鉄筋コンクリート面2と、天面の鉄筋コンクリート面2の下部に設けた室内空間の天井面1aと、天面の鉄筋コンクリート面2に垂設したボルト6と、ボルト6の下端に連設したワイヤー通し金具7と、ワイヤー通し金具7の両側方に連結ジョイントワイヤー11や連結ジョイントワイヤー11を折り返して形成された円環部11aや連結金具8を介して円環部11aと連結したネット取付ワイヤー9等からなるネット支持ワイヤーユニットWと、ネット取付ワイヤー9に連結した円環状の結束線13と、結束線13を介して取付けた防護ネット12とで構成している。
しかも、防護ネット12を張設する室内には防護ネット12の下方において、室内の落下物の荷重負担に耐え得る強度計算の設計に基づいた位置にネット支持ワイヤーユニットWを必要に応じて格子状に張設し、ネット支持ワイヤーユニットWの交差部分がボルト6により鉄筋コンクリート面2に連設されるように構成している。
建築物は鋼材3を枠体として構成しており、該鋼材3に沿って鉄筋コンクリートにて天面の鉄筋コンクリート面2及び壁面コンクリート2´を形成している。鋼材3は、図6,7,8に示すように、H型鋼、C型鋼、パイプトラスで構成されている。鋼材3は、下面にボルト6を垂設しており、該ボルト6の下端部に野縁受けを連結し、野縁受けの下面には野縁が直交する向きに連結され、野縁受けと野縁とで平面視格子状に構成している。
野縁の下面には、天井面1aをビス等で連結固定している。天井面1aは天面の鉄筋コンクリート面2と略同一形状に構成している。天井面1aは構成する部材の重量で天井面1aが落下しないようになるべく軽量な部材で構成されていることが望ましく、例えば、石膏ボードで構成されている。
天面の鉄筋コンクリート面2は、複数の孔2aが穿設されており、該孔2aに円筒状のあと施工アンカー4を埋設している。この、あと施工アンカー4は中空状の内周面が螺旋状にねじ切られた雌ネジに構成しており、図2に示すように、一端部を螺旋状にねじ切られた雄ネジ構造を有するボルト6を螺合している。
また、天井面1aには、天面の鉄筋コンクリート面2に複数穿設した孔2aと対向する位置に該孔2aと略同一径の孔1dを穿設している。天井面1aに穿設した孔1dには、天面の鉄筋コンクリート面2から垂設したボルト6を挿通している。また、ボルト6の他端部にはワイヤー通し金具7を連結している。
なお、図2においてボルト6は天面の鉄筋コンクリート面2に埋設したあと施工アンカー4に螺合する構成としているが、ボルト6はこの固定形態に限定されることなく、図6、7、8に示すように建造物の躯体として構成した鋼材3にボルト吊り機構21を介して垂設する構成としても良い。このボルト吊り機構21は、図6,7に示すように、鋼材3のH型鋼の横辺板3dに、一辺を伸延したU字状のボルト連結具18を嵌着し伸延した一辺にボルト連結具18を一体に連設し、ボルト連結具18にボルト6の頭部を螺着してボルト6を垂設している。
また、図9に示すように、ボルト6は天面の鉄筋コンクリート面2に設けた円筒形の鋼材3に垂設しても良い。
ワイヤー通し金具7は、図2及び図5に示すように、円環状に構成した金属円環部7aを備えており、該金属円環部7aに連結ジョイントワイヤー11やネット取付ワイヤー9や端部ジョイントワイヤー14や連結金具8等より構成されたネット支持ワイヤーユニットWを挿通している。
すなわち、円環状のワイヤー通し金具7の両側方には、連結ジョイントワイヤー11やネット取付ワイヤー9や端部ジョイントワイヤー14や連結金具8等より構成されたネット支持ワイヤーユニットWが配されている。
連結ジョイントワイヤー11は、図2に示すように、複数の金属ワイヤーを捩じり束ねた構成とし、両端部を折り返して円形状の円環部11aとして構成している。円環部11aは円環状の連結金具8と連結しており、この連結金具8を介してネット取付ワイヤー9と連結している。
ネット取付ワイヤー9は、図4及び図12に示すように、連結ジョイントワイヤー11と同様に複数本の金属ワイヤーを捩じり束ねて1本のワイヤー線として構成している。また、ネット取付ワイヤー9は、一定の間隔を設けて格子状に形成しており、それぞれ一端部を連結金具8に連結し、他端部を壁面コンクリート2´に端部ジョイントワイヤー14を介して連結している。
なお、壁面コンクリート2´には、天井の鉄筋コンクリート面2と同様に複数個所に孔2bを穿設し、該孔2bにあと施工アンカー4を埋設している。この、あと施工アンカー4には円環状の連結部を備えたアイボルト17を螺合し、アイボルト17の円環状の連結部に端部ジョイントワイヤー14の両端部に形成した円環部14aを係合している。このような構成とすることで、ネット取付ワイヤー9を確実に壁面コンクリート2´に固定できる。
また、図3に示すように、ネット取付ワイヤー9は壁面コンクリート2´との連結部近傍の天面の鉄筋コンクリート面2の下面にボルト6を垂設し、ボルト6の先端に連結したワイヤー通し金具7の金属円環部7aに端部ジョイントワイヤー14の円環部14aを係合することで連結固定してもよい。
また、図5に示すように、ネット取付ワイヤー9は天面の鉄筋コンクリート面2の側面部に孔2aを穿設し、該孔2aにあと施工アンカー4を埋設し、この、あと施工アンカー4にボルト止めされた略L字形のボルト固定具19を介してボルト6を垂設し、ボルト6の先端に連結したワイヤー通し金具7の金属円環部7aに端部ジョイントワイヤー14の円環部14aを係合することで連結固定してもよい。
また、ネット取付ワイヤー9の壁面コンクリート2´との他の連結構造は、図10に示すように、壁面コンクリート2´に設置したアイボルト17の連結部に連結金具8を介して連結する構成や、図11に示すように、壁面コンクリート2´に略U字状の連結部を備えた固定具22に、該固定具19の連結部に連結金具8を介して連結固定するように構成してもよい。
また、防護ネット12を張設する室内には防護ネット12の下方において、室内の落下物の荷重負担に耐え得る強度計算の設計に基づいた位置にネット支持ワイヤーユニットWを必要に応じて格子状に張設し、ネット支持ワイヤーユニットWの交差部分がボルト6により上方の鉄筋コンクリート面2に吊下されるように構成したことを特徴とするものであり、ネット支持ワイヤーユニットWを構成するネット取付ワイヤー9は平面視略方形状に形成された防護ネット12の終端部と結束線13で連結しており、ネット取付ワイヤー9の状態変化と防護ネット12の状態変化とは連動している。例えば、ネット取付ワイヤー9を緊張状態とした際には防護ネット12も緊張状態となり、ネット取付ワイヤー9を弛緩状態とした際には防護ネット12も弛緩状態となる。
また、ネット取付ワイヤー9は、図2に示すように、連結金具8を介して連結ジョイントワイヤー11と連結しており、連結ジョイントワイヤー11の両端部の円環部11aの全周長によって連結ジョイントワイヤー11の全長を調整できるようにしている。従って、連結ジョイントワイヤー11の円環部11aの全周長を長くすると連結ジョイントワイヤー11としての全長は短くなりネット取付ワイヤー9を緊張状態として防護ネット12を緊張状態にできる。
また、連結ジョイントワイヤー11の両端部の円環部11aの全周長を短くすると連結ジョイントワイヤー11としての全長は長くなりネット取付ワイヤー9を弛緩状態とし、防護ネット12も同様に弛緩状態となる。
また、防護ネット12はネット取付ワイヤー9に所要手段としての結束線13で連結固定されている。結束線13はステンレス製の紐体であり、ネット取付ワイヤー9と防護ネット12とを束ねた状態でその外周を結束線13で囲繞することで連結固定することができる。結束線13は防護ネット12がネット取付ワイヤー9に固定され、ネット取付ワイヤー9の緊張弛緩状態とその張設状態を連動して調整できればよく、ネット取付ワイヤー9に所定の間隔で配置されている。
なお、結束線13の材質はステンレスに限らず、防護ネット12に荷重が掛かった際に、結束線13が切断されて防護ネット12が下方に落下しない強度を有する素材であれば何でも良く、例えば、鈍し鉄線で構成されていてもよい。
以上のように防護ネット張設構造100を天面の鉄筋コンクリート面2にあと施工アンカー4を埋設し、該あと施工アンカー4にボルト6を螺設する構成とすることで、ボルト6の下端部に設けたワイヤー通し金具7中を挿通することにより、ワイヤー通し金具7の左右側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWの連結ジョイントワイヤー11中央部を容易に支持することができる。また、この構成は天面の鉄筋コンクリート面2に穿設する孔2aの数に応じて支持強度を変更することができる。すなわち、天面の鉄筋コンクリート面2に穿設する孔2aの数に対応して、あと施工アンカー4を該鉄筋コンクリート面2に埋設し、該あと施工アンカー4にボルト6を螺設する構成としているため、孔2aの数量が増加するとボルト6の下端部に設けたワイヤー通し金具7の数量も同様に増加し、ワイヤー通し金具7を挿通する連結ジョイントワイヤー11を支持する箇所が増加することでネット取付ワイヤー9を支持する強度が向上する。
なお、ワイヤー通し金具7は連結ジョイントワイヤー11を支持するだけでなくネット取付ワイヤー9を挿通して、直接にネット取付ワイヤー9を支持する構成として防護ネット12に引張力が生起した際の支持機構として機能するように配置しても良い。
また、ネット取付ワイヤー9は端部を連結ジョイントワイヤー11と連結金具8を介して連結しており、連結ジョイントワイヤー11の円環部11aの長さを調整することでネット取付ワイヤー9の張設度合いを適宜調整できる。すなわち、引張力が不足する場合は、円環部11aの円環形状を大きくして連結ジョイントワイヤー11の全長を短くすることでネット取付ワイヤー9の引張力を上昇させる。また、引張力が過剰な場合は、円環部11aの円環形状を小さくして連結ジョイントワイヤー11の全長を長くすることでネット取付ワイヤー9の引張力を低下させる。
従って、防護ネット張設構造100は天面の鉄筋コンクリート面2に垂設したボルト6の本数と連結ジョイントワイヤー11の本数と連結ジョイントワイヤー11の円環部11aの全周長を調整することで天井面1aの下方に設けた防護ネット12を適切な引張状態及び引張強度となるように設置できる。
また、ネット取付ワイヤー9の引張力を調整する方法としてターンバックル10を連結ジョイントワイヤー11と併用している。
すなわち、ワイヤー通し金具7の両側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWにおいて、図13に示すように、ワイヤー通し金具7と連結金具8とをターンバックル10を介して連結するように構成している。
ターンバックル10は、張設用のターンバックル本体10aと、ターンバックル本体10aの両端部にアイボルト10bを螺合して構成している。
図13に示すように、ターンバックル本体10aの一端部はボルト6の下端部に連結したワイヤー通し金具7に連結金具8を介して連結固定し、他端部はネット取付ワイヤー9に連結金具8を介して連結している。
このように構成することで、防護ネット12の引張力が不足している場合、ワイヤー通し金具7に連結したターンバックル本体10aをターンバックル本体10aに螺合したアイボルト10bが締まる方向に回転させることでネット取付ワイヤー9に引張力を付与し、防護ネット12に所定の張りを生起することができる。
また、防護ネット12の引張力が過剰である場合、ワイヤー通し金具7に連結したターンバックル本体10aをターンバックル本体10aに螺合したアイボルト10bが弛む方向に回転させることでネット取付ワイヤー9の引張力を弱めて、防護ネット12が所定の張りとなるように調整できる。
上述したように、ターンバックル10をワイヤー通し金具7とネット取付ワイヤー9との間に設置することで、連結ジョイントワイヤー11の円環部11aの全周長を調整することでネット取付ワイヤー9にかかる引張力を調整すると共に、ターンバックル10を補助的に利用することで防護ネット12にかかる引張力を微調整して防護ネット12に所定の張りを付与することを容易とする。また、ターンバックル10の張力が弛んだ場合に防護ネット12の張力はネット支持ワイヤーユニットWにより支持することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、公知発明並びに上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、等も含まれる。また、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
S ネット支持枠組み
W ネット支持ワイヤーユニット
W1 中間ネット支持ワイヤーユニット
1a 天井面
1d 孔
2 鉄筋コンクリート面
2´ 壁面コンクリート
2a,2b 孔
3 鋼材
3d 横辺板
4 あと施工アンカー
ルト
7 ワイヤー通し金具
7a 金属円環部
8 連結金具
9 ネット取付ワイヤー
10 ターンバックル
10a ターンバックル本体
10b アイボルト
11 連結ジョイントワイヤー
11a 円環部
12 防護ネット
13 結束線
14 端部ジョイントワイヤー
14a 円環部
17 アイボルト
18 ボルト連結具
19 ボルト固定具
20 連結具
21 ボルト吊り機構
22 固定具
100 防護ネット張設構造

Claims (1)

  1. 地震時に室内に落下する危険性のある物体の下方に防護ネット12を張設するためのネット張設構造であり、ネット張設構造は次の構成よりなることを特徴とする防護ネット張設構造。
    すなわち、防護ネット張設構造は、
    鉄筋コンクリート面2に取り付けたボルト6の下端に連設した円環状のワイヤー通し金具7と、
    連結ジョイントワイヤー11及び該連結ジョイントワイヤー11の端部に設けた連結金具8並びに連結金具8に連結したネット取付ワイヤー9から構成したネット支持ワイヤーユニットWとよりなり、
    ネット支持ワイヤーユニットWは、円環上のワイヤー通し金具7の両側方に構成すると共に、
    ワイヤー通し金具7の両側方に構成したネット支持ワイヤーユニットWにおいて、ワイヤー通し金具7と連結金具8とをターンバックル10を介して連結するように構成し、
    ネット取付ワイヤー9には結束線13を介して防護ネット12を取付け固定し、しかも、防護ネット12を張設する室内には防護ネット12の下方において、室内の落下物の荷重負担に耐え得る強度計算の設計に基づいた位置にネット支持ワイヤーユニットWを張設し、ネット支持ワイヤーユニットWの交差部分がボルト6により鉄筋コンクリート面2に連設されるように構成したことを特徴とする。
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