JP7005366B2 - 現像剤受入れ装置及び現像剤補給システム - Google Patents

現像剤受入れ装置及び現像剤補給システム Download PDF

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Description

本発明は、現像剤補給容器を着脱可能な現像剤受入れ装置及び現像剤補給システムに関する。
従来、複写機などの電子写真方式の画像形成装置には微粉末のトナーなどの現像剤が使用されている。このような画像形成装置においては、画像形成によって消費されてしまう現像剤を、現像剤補給容器から補う構成となっている。
例えば、現像剤補給容器が画像形成装置内に設けられた現像剤受入れ装置に着脱可能であって、現像剤補給容器の装着動作に伴って、現像剤受入れ装置の現像剤受入れ部を現像剤補給容器の排出口に向けて変位させる構成が提案されている(特許文献1)。
特許第6083954号公報
本発明は、現像剤受入れ装置への現像剤補給容器の着脱時にかかる力を低減し、装着動作時と離脱動作時とで着脱にかかる力の差を小さくできる構成を提供することを目的とする。
本発明は、現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を排出する排出口が形成された排出部と、前記現像剤収容部と一体的に変位可能な、装着方向上流に向かって鉛直方向上方に傾斜した係合部と、を有する現像剤補給容器を着脱可能な現像剤受入れ装置において、前記現像剤補給容器を装着する装着部と、前記装着部に変位自在に設けられた、現像剤を受入れる受入れ口を有する現像剤受入れ部と、前記現像剤補給容器の装着動作時に前記係合部に係合されて、前記受入れ口が前記排出口と連通するように前記現像剤受入れ部を変位させる被係合部と、前記装着部に設けられた第1部材と、前記第1部材と前記現像剤受入れ部を挟んで前記装着方向下流側に設けられ、前記第1部材とで前記現像剤受入れ部を遊嵌可能な第2部材と、を備え、前記第1部材は、前記現像剤補給容器の離脱動作時に前記現像剤受入れ部に対し鉛直方向の第1位置で当接し、前記第2部材は、前記現像剤補給容器の装着動作時に前記現像剤受入れ部に対し前記第1位置よりも低い第2位置で当接する、ことを特徴とする現像剤受入れ装置にある。
本発明は、現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を排出する排出口が形成された排出部と、前記現像剤収容部と一体的に変位可能な、装着方向上流に向かって鉛直方向上方に傾斜した係合部と、を有する現像剤補給容器と、前記現像剤補給容器を着脱可能な現像剤受入れ装置と、を備え、前記現像剤受入れ装置は、前記現像剤補給容器を装着する装着部と、前記装着部に変位自在に設けられた、現像剤を受入れる受入れ口を有する現像剤受入れ部と、前記現像剤補給容器の装着動作時に前記係合部に係合されて、前記受入れ口が前記排出口と連通するように前記現像剤受入れ部を変位させる被係合部と、前記装着部に設けられた第1部材と、前記第1部材と前記現像剤受入れ部を挟んで前記装着方向下流側に設けられ、前記第1部材とで前記現像剤受入れ部を遊嵌可能な第2部材と、を備え、前記第1部材は、前記現像剤補給容器の離脱動作時に前記現像剤受入れ部に対し鉛直方向の第1位置で当接し、前記第2部材は、前記現像剤補給容器の装着動作時に前記現像剤受入れ部に対し前記第1位置よりも低い第2位置で当接する、ことを特徴とする現像剤補給システムにある。
本発明によれば、現像剤受入れ装置への現像剤補給容器の着脱時にかかる力を低減し、装着動作時と離脱動作時とで着脱にかかる力の差を小さくすることができる。
本実施形態の現像剤受入れ装置を用いて好適な画像形成装置の概略構成図。 画像形成装置の斜視図。 本実施形態の現像剤受入れ装置の、(a)斜視図、(b)断面図。 本実施形態の現像剤受入れ装置の、(a)部分拡大斜視図、(b)部分拡大断面図、(c)現像剤受入れ部の斜視図。 現像剤補給容器の、(a)一部を切断して示す斜視図、(b)フランジ部周辺の断面図、(c)正面から見た正面図。 現像剤補給容器の容器本体の斜視図。 フランジ部の、(a)斜視図、(b)底面図。 (a)係合開始前、(b)係合開始時、(c)係合途中、(d)受入れ口がシャッタ開口と連通した時の、それぞれ被係合部と係合部の関係を示す図。 シャッタの、(a)上面図、(b)斜視図。 ポンプの、(a)斜視図、(b)側面図。 往復部材の、(a)斜視図、(b)(a)の反対側から見た斜視図。 カバーの、(a)斜視図、(b)(a)の反対側から見た斜視図。 (a)現像剤補給容器の装着動作時、(b)現像剤補給装置の離脱動作時の、それぞれ現像剤受入れ部と規制部材との関係を示す図。 (a)現像剤補給容器の装着動作時、(b)現像剤補給容器の離脱動作時に、それぞれ現像剤受入れ部を変位させるのに必要な力について説明するモデル図。 (a)比較例、(b)本実施形態の、それぞれ現像剤補給容器の着脱時にかかる力に関連するパラメータの一例を示す図。 (a)比較例、(b)本実施形態の、それぞれ現像剤受入れ部の高さと現像剤補給容器の着脱時にかかる力との関係を示すグラフ。
[画像形成装置]
本実施形態の現像剤受入れ装置を用いて好適な画像形成装置の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1において、画像形成装置100は、装置本体100aの上部に原稿読取装置103を有する。原稿101は、原稿台ガラス102の上に置かれる。そして、原稿101の画像情報に応じた光像を原稿読取装置103の複数のミラーMとレンズLnにより、像担持体としての円筒状の感光体である感光ドラム104上に結像させることにより静電潜像を形成する。この静電潜像は乾式の現像器(1成分現像器)201により現像剤(乾式粉体)としてのトナー(1成分磁性トナー)を用いて可視化される。なお、本実施形態では、現像剤補給容器1(トナーカートリッジとも呼ぶ)から補給すべき現像剤として1成分磁性トナーを用いた例について説明するが、このような例だけではなく、後述するような構成としても構わない。
具体的には、1成分非磁性トナーを用いて現像を行う1成分現像器を用いる場合、現像剤として1成分非磁性トナーを補給することになる。また、磁性キャリアと非磁性トナーを混合した2成分現像剤を用いて現像を行う2成分現像器を用いる場合、現像剤として非磁性トナーを補給することになる。なお、この場合、現像剤として非磁性トナーとともに磁性キャリアも併せて補給する構成としても構わない。
図1に示す現像器201は、上述したように、原稿101の画像情報に基づいて感光ドラム104上に形成された静電潜像を、現像剤としてトナーを用いて現像するものである。また、現像器201には、現像剤補給システム200が接続されており、現像剤補給システム200は、現像剤補給容器1と、現像剤補給容器1が着脱可能な現像剤受入れ装置8とを有する。現像剤補給システム200については後述する。
現像器201は、現像剤ホッパ部201aの他に、現像ローラ201fが設けられている。この現像剤ホッパ部201aには、現像剤補給容器1から補給された現像剤を撹拌するための撹拌部材201cが設けられている。そして、この撹拌部材201cにより撹拌された現像剤は、搬送部材201dにより搬送部材201e側へと送られる。そして、搬送部材201e、201bにより順に搬送されてきた現像剤は、現像ローラ201fに担持され、最終的に感光ドラム104と対向する現像部へと供給される。本実施形態では、1成分現像剤を用いているため、現像剤補給容器1から現像剤としてのトナーを、現像器201へ補給する構成としているが、2成分現像剤を用いる場合、現像剤補給容器から現像剤としてのトナー及びキャリアを補給する構成としても構わない。
カセット105~108は、それぞれシートなどの記録材Sを収容する。画像形成時には、これらカセット105~108のうち、画像形成装置の操作部100dから操作者(ユーザやサービスマン)が入力した情報もしくは原稿101のサイズを基に最適な記録材Sを収容したカセットが選択される。ここで記録材Sとしては用紙に限定されずに、例えばOHPシート等適宜使用、選択できる。そして、給送分離装置105A~108Aにより搬送された1枚の記録材Sを、搬送部109を経由してレジストレーションローラ110まで搬送し、感光ドラム104の回転と、原稿読取装置103のスキャンのタイミングを同期させて搬送する。
レジストレーションローラ110の記録材搬送方向下流側で、感光ドラム104と対向する位置には、転写帯電器111及び分離帯電器112が設けられている。レジストレーションローラ110により搬送された記録材Sは、転写帯電器111によって、感光ドラム104上に形成された現像剤による画像(トナー画像)が転写される。そして、トナー画像が転写された記録材Sは、分離帯電器112によって感光ドラム104から分離される。この後、搬送部113により搬送された記録材Sは、定着部114において熱と圧力が加えられ、記録材上にトナー像が定着される。その後、トナー像を定着した記録材Sは、片面コピーの場合には、排出反転部115を通過し、排出ローラ116により排出トレイ117へ排出される。
他方、両面コピーの場合には、記録材Sは、排出反転部115を通り、一度、排出ローラ116により一部が装置外へ排出される。そして、この後、記録材Sの終端が切換部材118を通過し、排出ローラ116にまだ挟持されているタイミングで切換部材118の位置を切り換えると共に排出ローラ116を逆回転させることにより、記録材Sは、再度、装置内へ搬送される。さらに、この後、記録材Sは、再給送搬送部119、120を経由してレジストレーションローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
上記構成の画像形成装置100において、感光ドラム104の周りには現像器201、クリーナ部202、一次帯電器203等の画像形成プロセス機器が設置されている。なお、現像器201は、原稿読取装置103により読み取った原稿101の画像情報などに基づき感光ドラム104に形成された静電潜像に現像剤を付着させることにより、静電潜像を現像するものである。また、一次帯電器203は、感光ドラム104上に所望の静電潜像を形成するために感光ドラム表面を一様に帯電するためのものである。また、クリーナ部202は感光ドラム104に残留している現像剤を除去するためのものである。
図2に示すように、画像形成装置100の装置本体100aの外装カバーの一部である交換用カバー40を操作者が開けると、後述する現像剤受入れ装置8の一部が現れる。そして、この現像剤受入れ装置8に現像剤補給容器1を挿入することで、現像剤補給容器1は、現像剤受入れ装置8へ現像剤を補給可能な状態に装着される。他方、操作者が現像剤補給容器1を交換する際は、装着動作とは逆の動作を行って現像剤受入れ装置8から現像剤補給容器1を離脱した後に、新たな現像剤補給容器1を装着する。なお、交換用カバー40は、現像剤補給容器1を着脱(交換)するための専用カバーであって、現像剤補給容器1を着脱するためだけに開閉される。他方、画像形成装置100のメンテナンスは、前面カバー100cを開閉することにより行われる。ここで、交換用カバー40と前面カバー100cは一体であってもよく、その場合、現像剤補給容器1の交換や、画像形成装置100のメンテナンスは一体化されたカバー(不図示)を開閉することにより行われる。
[現像剤受入れ装置]
次に、現像剤補給システム200を構成する現像剤受入れ装置8について、図3(a)乃至図4(c)を用いて説明する。現像剤受入れ装置8には、図3(a)に示すように、現像剤補給容器1が着脱自在に装着される装着部(装着スペース)8fが設けられている。装着部8fには、現像剤補給容器1を着脱方向に案内するための挿入ガイド8eが設けられている。本実施形態の場合、挿入ガイド8eにより現像剤補給容器1の装着方向が矢印A方向となるように、現像剤補給容器1の離脱方向が矢印A方向と逆方向(矢印B方向)となるように構成されている。
図3(a)乃至図4(a)に示すように、現像剤受入れ装置8は、現像剤補給容器1を駆動する駆動機構として機能する駆動ギア9を有している。この駆動ギア9は、駆動モータ500から駆動ギア列(不図示)を介して回転駆動力が伝達され、装着部8fに装着された状態にある現像剤補給容器1に対し回転駆動力を付与する機能を有している。駆動モータ500は、制御装置600によりその動作を制御される構成となっている。
制御装置600は、駆動モータ500の制御の他、画像形成装置100全体の制御を行う。このような制御装置600は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有している。CPUは、ROMに格納された制御手順に対応するプログラムを読み出しながら各部の制御を行う。また、RAMには、作業用データや入力データが格納されており、CPUは、前述のプログラム等に基づいてRAMに収納されたデータを参照して制御を行う。
現像剤受入れ装置8の装着部8fには、現像剤補給容器1から排出された現像剤を受入れるための現像剤受入れ部11が設けられている。現像剤受入れ部11は、現像剤補給容器1の装着動作時に現像剤補給容器1の容器排出口3a4(図5(b)参照)と接続され、容器排出口3a4から排出される現像剤を受け入れる受入れ口11aを有する。現像剤受入れ部11は、受入れ口11aが容器排出口3a4に対して遠近動する方向に、本実施形態では現像剤補給容器1の装着方向に交差する方向(具体的には、現像剤受入れ装置8に対して鉛直方向)に移動可能(変位可能)に取り付けられている。
そして、本実施形態の場合、図3(b)に示すように、現像剤受入れ部11は、直径が現像剤受入れ部11よりも狭い、弾性部材からなるガイドシール12により変位自在に保持されている。それ故、現像剤受入れ部11は、受入れ口11aが容器排出口3a4に対し接離するように鉛直方向の上下方向に移動する際、ガイドシール12との間で生じる摩擦力に抗して移動する(摺動する)。
また、図4(a)に示すように、現像剤受入れ装置8の装着部8fには、現像剤受入れ部11よりも装着方向(矢印A方向)の上流側に第1シャッタストッパ部8a及び第2シャッタストッパ部8bが設けられている。第1、第2シャッタストッパ部8a、8bは、現像剤受入れ装置8に対し相対移動する着脱中の現像剤補給容器1において、後述するシャッタ4(図9(a)など参照)のみに関し現像剤受入れ装置8に対する相対移動を規制する。この場合、シャッタ4は後述する容器本体2などのシャッタ4以外の現像剤補給容器1の一部に対し相対移動することになる。
図3(b)及び図4(b)に示すように、現像剤受入れ装置8の鉛直方向下方には、現像剤補給容器1から補給された現像剤を一時的に溜めておくサブホッパ8cが設けられている。このサブホッパ8c内には、現像器201の一部である現像剤ホッパ部201a(図1参照)へ現像剤を搬送するための搬送スクリュー14と、現像剤ホッパ部201aと連通した開口8dが設けられている。
図4(c)に示すように、現像剤受入れ部11には、受入れ口11aを取り囲むように形成された本体シール13が配置されている。本体シール13は、弾性体、発泡体等で構成されている。本体シール13は、現像剤補給容器1が装着された状態で、現像剤補給容器1の容器排出口3a4を取り囲む開口シール3a5(図5(b)参照)との間で後述するシャッタ4を挟んで密着する。これにより、現像剤補給容器1の容器排出口3a4からシャッタ4のシャッタ開口4j(排出口)を介して受入れ口11aへと排出される現像剤が、現像剤搬送経路である受入れ口11a外へ漏れないようにしている。
なお、受入れ口11aの直径は、装着部8f内が現像剤により汚れてしまうのを防止するために、シャッタ4のシャッタ開口4jの直径よりも略同径からやや大きくするのが望ましい。これは、シャッタ開口4jの直径よりも受入れ口11aの直径が小さい場合、シャッタ開口4jから排出された現像剤が本体シール13の上面に付着し易くなるためである。付着した現像剤は、現像剤補給容器1の着脱動作時に現像剤補給容器1の下面に付着することによって、現像剤による汚れの一因となる。この点に鑑み、受入れ口11aの直径は、シャッタ開口4jの直径に対して略同径~約2mm大きくすることが望ましい。例えば、シャッタ4のシャッタ開口4jの直径が約2mmの微細口(ピンホール)である場合、受入れ口11aの直径は約3mmに設定することが好ましい。
また、図4(c)に示すように、現像剤受入れ部11には、側面に中央側に向け突出した被係合部11bが設けられている。本実施形態の場合、この被係合部11bは、後述する、現像剤補給容器1に設けられた係合部30(図7(a)参照)と直接係合し、ガイドされることで、現像剤受入れ部11が現像剤補給容器1へ向けて鉛直方向上方へ持ち上げられる。
[規制ガイド]
本実施形態では、図4(a)に示すように、現像剤受入れ部11を被係合部11bが設けられた側面で遊嵌可能に、現像剤補給容器1の装着方向(矢印A方向)に関し、上流側に第1規制ガイド8h、下流側に第2規制ガイド8iが設けられている。つまり、現像剤受入れ部11は、第1部材としての第1規制ガイド8hと、第2部材としての第2規制ガイド8iとの間に僅かな隙間を空けて挟まれている。これら第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iは、現像剤補給容器1の現像剤受入れ装置8への着脱動作に伴って現像剤受入れ部11に当接し、着脱方向(矢印A、矢印B方向)における現像剤受入れ部11の動きを規制する。
本実施形態の場合、着脱動作時の現像剤受入れ部11と第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iとの当接態様によって、装着動作時及び離脱動作時に現像剤補給容器1を変位させるのに必要とされる力を低減するようにしている。また、それに応じて装着動作時と離脱動作時とで現像剤補給容器1を変位させるのに必要とされる力の差が小さくなる。この点については後述する(図13(a)乃至図16(b)参照)。なお、本実施形態では、第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iが現像剤受入れ部11の一方の側面を遊嵌するように設けられた場合を示したが、これに限らない。第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iは、現像剤受入れ部11の両方の側面を遊嵌するように設けられてもよい。
[現像剤補給容器]
次に、現像剤補給システム200を構成する現像剤補給容器1について、図5(a)乃至図12(b)を用いて説明する。まず、図5(a)~図5(c)を用いて現像剤補給容器1の全体構成について説明する。現像剤補給容器1は、主に容器本体2、フランジ部3、シャッタ4、ポンプ部5、往復部材6、カバー7を有する。現像剤補給容器1は、現像剤受入れ装置8内で図5(a)に示す回転軸線Pを中心に矢印R方向へ回転することにより、現像剤を現像剤受入れ装置8へ補給する。以下に、現像剤補給容器1を構成する各要素について、詳細に説明する。
[容器本体]
容器本体2は、主に、図6に示すように内部に現像剤を収容する現像剤収容部2cを有する。また、容器本体2には、容器本体2が回転軸線Pに対して矢印R方向へ回転することによって現像剤収容部2c内の現像剤を搬送する螺旋状に形成された搬送溝2a(搬送部)が形成されている。また、図6に示すように、容器本体2の一端面側の外周面の全周に渡って、カム溝2bと、本体側から駆動を受ける駆動受け部2dとが、一体的に形成されている。なお、本実施形態では、カム溝2bと駆動受け部(ギア)2dが容器本体2に対して一体的に形成されているが、カム溝2bあるいは駆動受け部2dを別体として形成し、容器本体2に一体的に取り付けた構成であってもよい。また、本実施形態では現像剤として、例えば体積平均粒径が5μm~6μmのトナーが現像剤収容部2c内に収容されている。また、本実施形態では、現像剤収容部2cは容器本体2だけでなく、容器本体2と後述するフランジ部3及びポンプ部5の内部スペースを合わせたものである。
[フランジ部]
続いて、フランジ部3について図5(a)及び図5(b)を参照しながら、図7(a)乃至図8(d)を用いて説明する。フランジ部3は、容器本体2と回転軸線Pに対して相対回転可能に取り付けられる。そして、現像剤補給容器1が現像剤受入れ装置8に装着されると、フランジ部3は装着部8f(図3(a)参照)に対し矢印R方向の回転が不可となるように保持される。また、フランジ部3の一部には、図7(b)に示すように、容器排出口3a4が設けられており、その周囲には開口シール3a5が貼着されている。フランジ部3には、図5(a)及び図5(b)に示すように、ポンプ部5、往復部材6、シャッタ4、カバー7が組み付けられている。
まず、図5(b)に示すように、フランジ部3の一端側にはポンプ部5がネジ接合され、他端側には容器本体2が不図示のシール部材を介して接合される。また、ポンプ部5を挟み込むようにして、往復部材6が配置され、往復部材6に設けられた係合突起6b(図11(a)、(b)参照)が容器本体2のカム溝2b(図6参照)に嵌め込まれる。さらに、フランジ部3にはシャッタ4が組み込まれる。本実施形態では、フランジ部3とシャッタ4とで、現像剤収容部2cに収容された現像剤を排出する排出部300を構成している。また、シャッタ4が設けられている面は、フランジ部3の底面である。また、外観上の見た目を向上させる目的と往復部材6、ポンプ部5を保護するために、上記したフランジ部3、ポンプ部5、往復部材6の全体を覆うようにカバー7が一体的に組み付けられ、図5(b)のように構成される。
[係合部]
フランジ部3は、図7(a)に示すように、現像剤受入れ部11の被係合部11b(図4(c)参照)と係合可能な係合部30を有している。係合部30は、現像剤補給容器1から現像剤受入れ部11への現像剤補給が可能な互いが接続した状態となるように、現像剤補給容器1の装着動作に伴い、現像剤受入れ部11を現像剤補給容器1に向けて変位させる。また、係合部30は、現像剤補給容器1の離脱動作に伴い、現像剤補給容器1と現像剤受入れ部11との接続状態が断たれるように、現像剤受入れ部11が現像剤補給容器1から離間する方向へ変位するようにガイドする。
係合部30は、図7(a)に示すように、傾斜部3bと、平行部3cとを有する。図5(c)は現像剤補給容器1を正面から見た図である。図5(c)に示すように、係合部30は、回転軸線Pを含む平面Hよりも下方に配置される。更には、回転軸線Pを含む平面Hは水平面であり、係合部30は、この水平面よりも下方に配置される。傾斜部3bは、現像剤受入れ部11の開封動作が行われるように、現像剤補給容器1の装着方向と交差する方向へ現像剤受入れ部11を変位させる。本実施形態では、傾斜部3bは、現像剤補給容器1の装着動作に伴い、現像剤受入れ部11が現像剤補給容器1の開口シール3a5上の一部と接続した状態となるように、現像剤受入れ部11を現像剤補給容器1に向けて変位させる。このために傾斜部3bは、現像剤補給容器1の装着方向と交差する方向に延びている。具体的には、傾斜部3bは、現像剤補給容器1の装着動作に伴って、現像剤受入れ部11の受入れ口11a(図4(c)参照)が容器排出口3a4と連通する方向に、係合した被係合部11bを案内するように傾斜した傾斜面を有する。
平行部(係合面)3cは、傾斜部3bの装着方向上流端部と滑らかに連続し、装着方向と略平行に形成されている。このような平行部3cは、現像剤補給容器1の装着動作に伴い、容器排出口3a4が現像剤受入れ部11の受入れ口11aと連通した状態となるように、現像剤受入れ部11の位置を維持させる。即ち、現像剤受入れ部11が現像剤補給容器1の開口シール3a5上の一部と接続してから、現像剤補給容器1がシャッタ4に対し相対移動する間、本体シール13と開口シール3a5が接続した状態を維持させる。言い換えれば、受入れ口11aが開口シール3a5上の一部と接続してから容器排出口3a4まで移動する間、本体シール13と開口シール3a5が接続した状態を維持させ、受入れ口11aを容器排出口3a4と連通させる。このために平行部3cは、現像剤補給容器1の装着方向と平行な方向に延びている。具体的には、平行部3cの被係合部11bが係合する面は、略水平な面である。
現像剤補給容器1の現像剤受入れ装置8への装着動作時には、まず、図8(a)から図8(b)に示すように、係合部30の傾斜部3bの装着方向下流端部に、現像剤受入れ部11の被係合部11bが接触する。そして、図8(c)に示すように、現像剤補給容器1の装着方向(矢印A方向)の移動に伴って、被係合部11bが傾斜部3bの形状に沿ってガイドされる。これにより、現像剤受入れ部11は、鉛直方向上方(矢印D方向)、即ち現像剤補給容器1に近づく方向に変位する。更に、現像剤補給容器1が挿入されると、図8(d)に示すように、被係合部11bが平行部3cに乗り上げて移動し、受入れ口11a(図4(c)参照)が容器排出口3a4と連通した状態となる。ここで、図8(d)に示すように、容器排出口3a4と平行部3cの位置関係は容器排出口3a4を通る回転軸線Pに直交する平面Lが平行部3cを通るような関係にある。また、平行部3cを含む平面は、回転軸線Pと容器排出口3a4の間に配置される関係にある。
[シャッタ]
次に、シャッタ4について、図9(a)、(b)を用いて説明する。シャッタ4はフランジ部3のシャッタ挿入部3d上(図7(a)参照)を摺動するようにして、現像剤補給容器1の一部(フランジ部3)に対して移動可能に設けられている。シャッタ4は、排出口としてのシャッタ開口4jを有し、現像剤補給容器1の着脱動作に伴い、現像剤補給容器1の容器排出口3a4(図7(b)参照)を開閉する。即ち、現像剤補給容器1の装着動作に伴ってシャッタ4が現像剤補給容器1に対して移動することで、現像剤受入れ部11の受入れ口11aとシャッタ開口4jが連通し、さらに容器排出口3a4が連通する。これにより、現像剤補給容器1内部の現像剤を受入れ口11aへ排出可能となる。即ち、フランジ部3とシャッタ4とで、現像剤を排出する排出部300(図5(b)参照)を構成し、排出部300のシャッタ4には、現像剤を排出する排出口としてのシャッタ開口4jが形成されている。
一方、シャッタ4のシャッタ開口4jから外れた位置には現像剤封止部4aが設けられている。現像剤封止部4aは、現像剤補給容器1を抜き出す動作に伴ってシャッタ4が現像剤補給容器1に対して移動することで、容器排出口3a4を塞ぐ。また、現像剤封止部4aは、現像剤補給容器1が現像剤受入れ装置8の装着部8f(図3(a)参照)に装着されていない時に、容器排出口3a4からの現像剤の漏れを防ぐ。なお、シャッタ4は、現像剤封止部4aを上向きにした姿勢で、フランジ部3に係合している。
シャッタ4は、現像剤補給容器1がシャッタ4に対して相対移動することが可能となるように、現像剤受入れ装置8の第1、第2シャッタストッパ部8a、8b(図4(a)参照)に保持される第1ストッパ部4b及び第2ストッパ部4cを有している。また、シャッタ4は、第1、第2ストッパ部4b、4cを変位可能に支持する支持部4dを有している。支持部4dは、弾性変形可能で、現像剤封止部4aの両側面の一端側から他端側に向けてそれぞれ延設されている。そして、支持部4dの先端部に、それぞれ第1ストッパ部4bと第2ストッパ部4cを設けている。これにより、第1、第2ストッパ部4b、4cは、支持部4dの弾性により変位可能となる。
なお、第1ストッパ部4bと支持部4dが形成する角度αは鋭角となるよう、第1ストッパ部4bは傾斜している。これに対して、第2ストッパ部4cと支持部4dが形成する角度βは鈍角となるように、第2ストッパ部4cは傾斜している。
第1ストッパ部4bは、現像剤補給容器1の装着動作時に、現像剤受入れ装置8の案内部8gと係合して変位し、第2シャッタストッパ部8bを通過して、第1シャッタストッパ部8aと係合する。第1ストッパ部4bと第1シャッタストッパ部8aとが係合することで、シャッタ4の現像剤受入れ装置8に対する位置が固定され、シャッタ4と現像剤補給容器1が相対移動可能なる。そして、シャッタ4と現像剤補給容器1が相対移動することで、シャッタ開口4jと容器排出口3a4が開閉することとなる。つまり、現像剤補給容器1の装着により、現像剤補給容器1から現像剤が排出可能となり、現像剤補給容器1を取り外した際には、現像剤補給容器1から現像剤が排出されないようになる。
第2ストッパ部4cは、現像剤補給容器1の離脱動作時に、現像剤受入れ装置8の第2シャッタストッパ部8bに係合して、第1ストッパ部4bが第1シャッタストッパ部8aから外れるように変位させる。これにより、シャッタ4が現像剤受入れ装置8から外れる。
[ポンプ部]
ポンプ部5について、図10(a)及び図10(b)を用いて説明する。ポンプ部5は、容器本体2(図6参照)の駆動受け部2dが受けた駆動力により、現像剤収容部2cの内圧が大気圧よりも低い状態と高い状態とに交互に繰り返し切り替わるように動作する。本実施形態では前述したように小さな容器排出口3a4から現像剤を安定的に排出させるために、現像剤補給容器1の一部にポンプ部5を設けている。ポンプ部5はその容積が可変な容積可変型ポンプである。具体的には、ポンプ部として、伸縮可能な蛇腹状の伸縮部材で構成されているものを採用している。
このポンプ部5の伸縮動作により現像剤補給容器1内の圧力を変化させ、その圧力を利用して現像剤の排出を行っている。具体的には、ポンプ部5を縮める際には現像剤補給容器1内が加圧状態となり、その圧力に押し出される形で現像剤が現像剤補給容器1の容器排出口3a4から排出される。またポンプ部5を伸ばす際には現像剤補給容器1内が減圧状態になり、外部から容器排出口3a4を介してエアが取り込まれる。この取り込まれたエアにより容器排出口3a4や、フランジ部3の容器本体2から搬送された現像剤を貯留する貯留部3a3付近(図7(a)参照)の現像剤がほぐれ、次の排出がスムーズに行われるようになっている。
即ち、このように現像剤補給容器1の容器排出口3a4や貯留部3a3付近は、現像剤補給容器1の運搬時などの振動で現像剤補給容器1内の現像剤が集まり、この部分で現像剤が固まってしまう場合がある。したがって、上述のように容器排出口3a4を介してエアが取り込まれることで、このように固まってしまった現像剤をほぐすことができる。また、通常の現像剤の排出動作においては、このようにエアが取り込まれることで、エアと粉体である現像剤が混成されて、現像剤の流動性が良くなり、現像剤の詰まりが生じにくくなるという効果もある。以上のような伸縮動作を繰り返し行うことで現像剤の排出が行われる。
図10(a)に示すように、ポンプ部5は、開口端側に、フランジ部3と接合可能なように接合部5bを有している。ここでは、接合部5bとしてネジが形成された構成を例示している。また、図10(b)に示すように、ポンプ部5は他端側に、後述する往復部材6(図11(a)及び図11(b)参照)と同期して変位させるために、往復部材6と係合する往復部材係合部5cを有する。
また、図10(b)に示すように、ポンプ部5は、「山折り」部と「谷折り」部が周期的に形成された蛇腹状の伸縮部(蛇腹部、伸縮部材)5aを有する。伸縮部5aは、その折り目に沿って(その折り目を基点として)、矢印B方向に折り畳まれたり、矢印A方向に伸びたりし得る。したがって、本実施形態のような蛇腹状のポンプ部5を採用した場合には、伸縮量に対する容積変化量のばらつきを少なくすることができるので、安定した容積可変動作を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、ポンプ部5の材料としてポリプロピレン樹脂を用いたが、これに限らない。ポンプ部5の材料(材質)に関しては、伸縮機能を発揮し容積変化によって現像剤収容部の内圧を変化させることができる材料であれば何でもよい。例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレン等を用いてもよい。あるいは、ゴム、その他の伸縮性材料などを用いることも可能である。
[往復部材]
往復部材6について、図11(a)及び図11(b)を用いて説明する。図11(a)及び図11(b)に示すように、往復部材6は上述したポンプ部5の容積を可変するために、ポンプ部5に設けられた往復部材係合部5c(図10(b)参照)に係合するポンプ係合部6aを有する。また、往復部材6は、組み立ての際に上述したカム溝2b(図6参照)に嵌め込まれる係合突起6bを有する。係合突起6bは、ポンプ係合部6a近傍より着脱方向(図中矢印A、矢印B方向)に延在するアーム6cの先端部に設けられている。また、往復部材6は、後述するカバー7の往復部材保持部7b(図12(b)参照)によってアーム6cの軸線P(図5(a)参照)中心の回転変位が規制されている。したがって、容器本体2が駆動ギア9によって駆動受け部2dより駆動を受け、カム溝2bが一体となって回転する際に、カム溝2bに嵌め込まれた係合突起6bとカバー7の往復部材保持部7bの作用により、往復部材6は矢印A、B方向へ往復運動する。それに伴い、さらに、往復部材6のポンプ係合部6aと往復部材係合部5cを介して係合したポンプ部5が矢印A、B方向へ伸縮運動する。
[カバー]
カバー7について、図12(a)及び図12(b)を用いて説明する。上述したが、カバー7は、現像剤補給容器1の外観の見た目向上と、往復部材6やポンプ部5の保護を目的として、図5(b)に示すように設けられている。詳しくは、カバー7は、フランジ部3、ポンプ部5、往復部材6の全体を覆うように設けられている。図12(a)に示すように、カバー7には、現像剤受入れ装置8の挿入ガイド8e(図3(a)参照)にガイドされるガイド溝7aが設けられている。また、図12(b)に示すように、カバー7には、上述した往復部材6の軸線P(図5(a)参照)を中心とする回転変位を規制する往復部材保持部7bが設けられている。
[第1規制ガイド、第2規制ガイド]
第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iの構成について、図13(a)及び図13(b)を用いて説明する。図13(a)及び図13(b)に示すように、第1規制ガイド8hと第2規制ガイド8iとは現像剤受入れ部11を遊嵌可能に、着脱方向(矢印A、矢印B方向)に間隔を空けて配置されている。
図13(a)に示すように、現像剤補給容器1の装着動作時、現像剤受入れ部11は現像剤補給容器1の装着方向(矢印A方向)の移動に伴い、係合部30の傾斜部3bに沿って鉛直方向上方に変位する。この際に、被係合部11bは主に鉛直方向下方側の下方ガイド30aに接触し(図中P3参照)、下方ガイド30aから力を受け変位する。そして、現像剤補給容器1の装着動作時に、第1規制ガイド8hが現像剤受入れ部11と当接する鉛直方向の位置は、図中P1で示す位置である。これに対し、現像剤補給容器1の装着動作時に、第2規制ガイド8iが現像剤受入れ部11と当接する鉛直方向の位置は、図中P2で示す位置(第2位置)である。即ち、現像剤受入れ部11は装着方向下流側に傾いた状態で、第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iの両方に当接し、これらに摺動しながら鉛直方向上方に変位する。
他方、図13(b)に示すように、現像剤補給容器1の離脱動作時、現像剤受入れ部11は現像剤補給容器1の離脱方向(矢印B方向)の移動に伴い、係合部30の傾斜部3bに沿って鉛直方向下方に変位する。この際に、被係合部11bは主に鉛直方向上方側の上方ガイド30bに接触し(図中P3´参照)、上方ガイド30bから力を受け変位する。そして、現像剤補給容器1の離脱動作時に、第1規制ガイド8hが現像剤受入れ部11と当接する鉛直方向の位置は、図中P1´で示す位置(第1位置)である。これに対し、現像剤補給容器1の装着動作時に、第2規制ガイド8iが現像剤受入れ部11と当接する鉛直方向の位置は、図中P2´で示す位置である。即ち、現像剤受入れ部11は離脱方向下流側に傾いた状態で、第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iの両方に当接し、これらに摺動しながら鉛直方向下方に変位する。
本実施形態の場合、第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iは、現像剤受入れ部11と当接する係合部30に近い鉛直方向の位置が装着動作時と離脱動作時で異なるように設けられている。具体的には、現像剤補給容器1の離脱動作時に第1規制ガイド8hが現像剤受入れ部11に当接する第1位置(P1´)よりも、現像剤補給容器1の装着動作時に第2規制ガイド8iが現像剤受入れ部11に当接する第2位置(P2)が低い位置である。そうなるように、例えば第1規制ガイド8hは上記第1位置(P1´)が鉛直方向最上端となる高さに形成され、第2規制ガイド8iは上記第2位置(P2)が鉛直方向最上端となる高さに形成されると好ましい。また、第1規制ガイド8hの上記第1位置(P1´)と、第2規制ガイド8iの上記第2位置(P2)との差が5~10mmとなるように、第1規制ガイド8h及び第2規制ガイド8iは形成されるのが好ましい。
[力学モデル]
次に、現像剤補給容器1の着脱動作に伴い現像剤受入れ部11を変位させるのに必要な力について、図13(a)及び図13(b)を参照しながら図14(a)及び図14(b)を用いて説明する。図14(a)は現像剤補給容器1の装着動作時、図14(b)は現像剤補給容器1の離脱動作時に、それぞれ現像剤受入れ部11を変位させるのに必要な力F、Fについて力学モデルにより説明するための図である。図14(a)及び図14(b)には、現像剤受入れ部11に作用する力を示す。
現像剤受入れ部11に作用する力として、現像剤受入れ部11の自重とガイドシール12から受ける摩擦力を含む力をf、第1規制ガイド8hから受ける垂直抗力をN、第2規制ガイド8iから受ける垂直抗力をNで示している。また、係合部30(下方ガイド30a、上方ガイド30b)から受ける垂直抗力をN、第1規制ガイド8hとの摩擦力をμN、第2規制ガイド8iとの摩擦力をμN、係合部30との摩擦力をμNで示している(μは摩擦係数)。そして、位置P1(P1´、以下同)から位置P3(P3´、以下同)までの鉛直方向の長さをL、位置P1から位置P2(P2´、以下同)までの鉛直方向の長さをΔLで表している。位置P1から位置P3までの水平方向の長さをW1、位置P2から位置P3までの水平方向の長さをW2、係合部30の傾斜部3bと水平方向とがなす角度をθで表している。なお、現像剤受入れ部11の昇降量に従って、位置P1から位置P3までの鉛直方向の長さLは変化する。
現像剤補給容器1の装着動作時に現像剤受入れ部11を変位させるのに必要な力Fと、現像剤補給容器1の離脱動作時に現像剤受入れ部11を変位させるのに必要な力Fとは、以下に示すように示される。この力F、Fは、現像剤補給容器1の着脱動作時に必要とされる力(操作力と呼ぶ)に相当する。
Figure 0007005366000001
本実施形態の効果について、図13(a)乃至図14(b)を参照しながら図15(a)乃至図16(b)を用いて説明する。図15(a)及び図16(a)は比較例での実験に関し、図15(b)及び図16(b)は本実施形態での実験に関する。図15(a)及び図15(b)に示した各項目(L、ΔL、W1、W2、θ、f、μ)は、上述した通りである(図14(a)及び図14(b)参照)。また、図15(a)及び図15(b)に記載のLは、昇降開始時点の値である。現像剤補給容器1の装着動作時における昇降開始時点は、被係合部11bが係合部30(詳しくは傾斜部3b)に係合開始した時点(所定の下方位置に位置決めされている状態、昇降量0mmの場合)である。他方、現像剤補給容器1の離脱動作時における昇降開始時点は、被係合部11bが係合部30の傾斜部3bに到達した時点(所定の上方位置に位置決めされている状態、例えば昇降量8mmの場合)である。なお、図15(a)、図15(b)の位置P1から位置P2までの鉛直方向の長さΔLは、位置P1(P1´)から位置P2(P2´)を見て、位置P2(P2´)が位置P1(P1´)よりも鉛直方向下方にある場合を正として示している。
図15(a)と図15(b)とを比較して理解できるように、比較例と本実施形態では、位置P1から位置P3までの鉛直方向の長さL、位置P1から位置P2までの鉛直方向の長さΔLが異なっている。これら長さLと長さΔLとの相違によって、装着動作時に第2規制ガイド8iが現像剤受入れ部11に当接する第2位置(P2)と、離脱動作時に第1規制ガイド8hが現像剤受入れ部11に当接する第1位置(P1´)とが決まる。
図16(a)及び図16(b)では、横軸が係合部30と被係合部11bとの係合開始時点を基準(0)とした現像剤受入れ部11の昇降量を示し、縦軸が装着動作時、離脱動作時における各操作力F、Fの大きさを示す。図16(a)に示す比較例の場合、操作力Fは現像剤受入れ部11の昇降量が大きくなるにつれて大きくなる。他方、操作力Fは現像剤受入れ部11の昇降量が小さくなるにつれて小さくなる。即ち、操作力F、Fは、現像剤受入れ部11の昇降量に応じて増減する関係にある。この時、操作力F、Fのうちの最大値をF1,2maxと表し、装着動作時の操作力Fの最大値と離脱動作時の操作力Fの最大値との差をΔF(=|F1max-F2max|)で表し得る。
上記の操作力の最大値F1,2maxは、ユーザが現像剤補給容器1の着脱動作時に負荷として感じることから、その値は小さいほど好ましい。また、上記の操作力の最大値の差ΔFは、ユーザが現像剤補給容器1の装着動作時と離脱動作時に感じる負荷の違いとなって表れる。そこで、装着動作時と離脱動作時とで操作性に変わりなくスムーズに着脱動作をユーザに行わせるには、操作力の最大値の差ΔFが小さいほど好ましい。比較例の場合、図16(a)に示すように、操作力の最大値F1,2maxは約8(N)であり、操作力の最大値の差ΔFは約4(N)であった。
これに対し、図16(b)に示す本実施形態の場合、比較例と同様に、操作力F、Fは、現像剤受入れ部11の昇降量に応じて増減する関係にある。ただし、比較例に比べると、操作力F、Fが共に低減され、操作力の最大値F1,2maxは約3.2(N)となっている。特に、装着動作時の操作力Fの低減が顕著であり、それに応じて操作力の最大値の差ΔFが約0.1(N)と小さくなっている。このように、本実施形態では、操作力の最大値の差ΔFが比較例に比べ小さくなることから、ユーザは装着動作時と離脱動作時とで操作性に変わりなくスムーズに現像剤補給容器1の着脱動作を行うことができるようになる。
以上のように、本実施形態では、現像剤補給容器1の装着動作時に第2規制ガイド8iが現像剤受入れ部11に当接する第2位置が、現像剤補給容器1の離脱動作時に第1規制ガイド8hが現像剤受入れ部11に当接する第1位置よりも低くなるようにしている。そうなるように、第1規制ガイド8hと第2規制ガイド8iとが形成される。こうすることで、特に現像剤補給容器1の装着動作時に、現像剤受入れ部11の鉛直方向の位置が高くなるにつれて、数1から操作力Fが比較例よりも高くなりにくい。したがって、現像剤受入れ部11の鉛直方向の位置と操作力Fとの関係が図16(b)で示すようになり、操作力Fの最大値を比較例よりも大きく下げ得る。以上より、本実施形態では、特に現像剤補給容器1を装着する際の操作力Fを大きく低減でき、また装着動作時と離脱動作時とで現像剤受入れ部11を変位させるのに必要な力の差(ΔF)を小さくできることから、もって操作者の操作性の向上を図れる。
なお、上述した実施形態では、係合部30として傾斜部3bと平行部3cを備えた構成について説明したがこれに限らず、係合部30は傾斜部3bのみを備えた構成であってもよい。また、傾斜部3bは上側に凸形状となるように湾曲していてもよい。
なお、上述の説明では、現像剤受入れ部11の受入れ口11aが連通する排出口をシャッタ4のシャッタ開口4jとしたが、シャッタを設けずに、現像剤補給容器1の容器排出口に現像剤受入れ部の受入れ口を直接、当接させて連通させるようにしても良い。この場合、容器排出口が受入れ口と連通する排出口に相当する。
1…現像剤補給容器、2c…現像剤収容部、3a4…容器排出口、4j…排出口(シャッタ開口)、8…現像剤受入れ装置、8f…装着部、8h…第1部材(第1規制ガイド)、8i…第2部材(第2規制ガイド)、11…現像剤受入れ部、11a…受入れ口、11b…被係合部、30…係合部、200…現像剤補給システム、300…排出部、P1´…第1位置、P2…第2位置

Claims (4)

  1. 現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を排出する排出口が形成された排出部と、前記現像剤収容部と一体的に変位可能な、装着方向上流に向かって鉛直方向上方に傾斜した係合部と、を有する現像剤補給容器を着脱可能な現像剤受入れ装置において、
    前記現像剤補給容器を装着する装着部と、
    前記装着部に変位自在に設けられた、現像剤を受入れる受入れ口を有する現像剤受入れ部と、
    前記現像剤補給容器の装着動作時に前記係合部に係合されて、前記受入れ口が前記排出口と連通するように前記現像剤受入れ部を変位させる被係合部と、
    前記装着部に設けられた第1部材と、
    前記第1部材と前記現像剤受入れ部を挟んで前記装着方向下流側に設けられ、前記第1部材とで前記現像剤受入れ部を遊嵌可能な第2部材と、を備え、
    前記第1部材は、前記現像剤補給容器の離脱動作時に前記現像剤受入れ部に対し鉛直方向の第1位置で当接し、
    前記第2部材は、前記現像剤補給容器の装着動作時に前記現像剤受入れ部に対し前記第1位置よりも低い第2位置で当接する、
    ことを特徴とする現像剤受入れ装置。
  2. 前記第1部材は、前記第1位置が前記第1部材の鉛直方向最上端となる高さに形成され、
    前記第2部材は、前記第2位置が前記第2部材の鉛直方向最上端となる高さに形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像剤受入れ装置。
  3. 現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を排出する排出口が形成された排出部と、前記現像剤収容部と一体的に変位可能な、装着方向上流に向かって鉛直方向上方に傾斜した係合部と、を有する現像剤補給容器と、
    前記現像剤補給容器を着脱可能な現像剤受入れ装置と、を備え、
    前記現像剤受入れ装置は、
    前記現像剤補給容器を装着する装着部と、
    前記装着部に変位自在に設けられた、現像剤を受入れる受入れ口を有する現像剤受入れ部と、
    前記現像剤補給容器の装着動作時に前記係合部に係合されて、前記受入れ口が前記排出口と連通するように前記現像剤受入れ部を変位させる被係合部と、
    前記装着部に設けられた第1部材と、
    前記第1部材と前記現像剤受入れ部を挟んで前記装着方向下流側に設けられ、前記第1部材とで前記現像剤受入れ部を遊嵌可能な第2部材と、を備え、
    前記第1部材は、前記現像剤補給容器の離脱動作時に前記現像剤受入れ部に対し鉛直方向の第1位置で当接し、
    前記第2部材は、前記現像剤補給容器の装着動作時に前記現像剤受入れ部に対し前記第1位置よりも低い第2位置で当接する、
    ことを特徴とする現像剤補給システム。
  4. 前記第1部材は、前記第1位置が前記第1部材の鉛直方向最上端となる高さに形成され、
    前記第2部材は、前記第2位置が前記第2部材の鉛直方向最上端となる高さに形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の現像剤補給システム。
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