JP7003451B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1に見られるように、自車両と物標との衝突を回避する衝突回避制御等の自動運転制御が行われる車両が知られている。車両は、蓄電装置と、自動運転制御に用いられる機器と、機器を用いて自動運転制御を行う制御装置とを備えている。機器は、蓄電装置から給電されることにより駆動される。
国際公開第2012/132435号
蓄電装置に故障が生じると、自動運転制御用の機器に蓄電装置から適正に給電できなくなり、自動運転制御を適正に行うことができなくなり得る。このため、蓄電装置に故障が生じたと制御装置が判定した場合、制御装置が自動運転制御を一律に禁止する構成も考えられる。しかしながら、この構成では、例えば自動運転制御を利用している車両ユーザを戸惑わせてしまい、車両操作が適正に実施されなくなり得る
本発明は、蓄電装置に故障が生じたと判定された場合であっても車両の走行安全性を損なわないようにできる車両用制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、車両に適用される車両用制御装置である。前記車両は、蓄電装置と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器と、を備える。本発明は、前記蓄電装置の故障状態を判定する故障判定部と、前記故障判定部により判定された故障状態に基づいて、前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを変更する変更部と、を備える。
本発明では、故障判定部により判定された蓄電装置の故障状態に基づいて、自動運転制御に課される制限度合いが変更される。このため、機器の電力供給源となる蓄電装置に故障が生じていると判定された場合に自動運転制御が一律に禁止される構成と比較して、蓄電装置に故障が生じていると判定された場合であっても、制限付きで自動運転制御が許可され得る。これにより、例えば自動運転制御を利用している車両ユーザを戸惑わせてしまう事態の発生を抑制でき、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
第1実施形態に係る車載システムの全体構成図。 自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 故障判定処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係る自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 故障判定処理の手順を示すフローチャート。 第3実施形態に係る車載システムの全体構成図。 自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 自動運転制御の制限態様を示す図。 第3実施形態の変形例に係る自動運転制御の制限態様を示す図。 第3実施形態の変形例に係る自動運転制御の制限態様を示す図。 第4実施形態に係る自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 自動運転制御の制限態様を示す図。 自動運転制御の制限態様を示す図。 第5実施形態に係る自動運転制御の制限態様を示す図。 自動運転制御の制限度合いと各パラメータとの関係を示す図。 第6実施形態に係る自動運転制御の制限態様を示す図。 第7実施形態に係る自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 自動運転制御の初期設定処理の手順を示すフローチャート。 第8実施形態に係る自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 第9実施形態に係る自動運転制御の制限処理の手順を示すフローチャート。 故障状態と各規定回数との関係を示す図。 故障状態と各閾値との関係を示す図。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る制御装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。制御装置は、車載システムを構成する。
図1に示すように、システムは、走行動力源となる内燃機関10、スタータ11、オルタネータ12、及び蓄電装置としての蓄電池20を備えている。蓄電池20は、例えば鉛蓄電池である。
内燃機関10は、燃料噴射弁等を備え、燃料噴射弁から噴射された燃料の燃焼により動力を発生する。この動力は、内燃機関10の出力軸から取り出される。燃料噴射弁の燃料噴射制御を含む内燃機関10の燃焼制御は、システムの備える噴射制御ECU50により実行される。
スタータ11は、蓄電池20から給電されて駆動されることにより、内燃機関10の出力軸に初期回転を付与する。オルタネータ12は、内燃機関10の出力軸から動力を供給されることにより発電する。オルタネータ12の発電電力は、蓄電池20の充電電力となったり、他の車載機器の駆動電力となったりする。
車両は、電動パワーステアリング装置30、電子制御式のブレーキ装置31、自車両の操舵輪の操舵角を検出する操舵角センサ32、自車両の走行速度を検出する車速センサ33、及び自動運転制御部である自動運転ECU51を備えている。本実施形態において、電動パワーステアリング装置30、ブレーキ装置31、操舵角センサ32、車速センサ33及び自動運転ECU51で使用される電力の供給源は、蓄電池20及びオルタネータ12の少なくとも一方である。
電動パワーステアリング装置30は、ステアリングに操舵力を付与するステアリングモータ30Aと、ステアリングECU30Bとを備えている。ステアリングECU30Bは、ユーザのステアリング操作時において、操舵角センサ32により検出された操舵角に基づいて、ステアリングモータ30Aにより操舵輪の操舵角変更時のアシスト力を発生するパワーステアリング制御を実行する。また、ステアリングECU30Bは、自動運転ECU51から通信線を介して送信されるステアリング制御信号に基づいて、ユーザのステアリング操作なしでステアリングモータ30Aにより自動的に操舵角を制御する自動操舵制御を行う。
ブレーキ装置31は、マスタシリンダの油圧を調整するブレーキアクチュエータ31Aと、ブレーキECU31Bとを備えている。ブレーキECU31Bは、マスタシリンダの油圧、及び車速センサ33により検出された自車両の走行速度である自車速に基づいて、ブレーキアクチュエータ31AによりABS制御やトラクション制御等を行う。また、ブレーキECU31Bは、自動運転ECU51から通信線を介して送信される制動制御信号に基づいて、ユーザのブレーキ操作なしでブレーキアクチュエータ31Aにより自動的に車輪に制動力を付与する自動制動制御を行う。
システムは、撮像装置34、レーダセンサ35及びレーザセンサ36を備えている。本実施形態において、撮像装置34、レーダセンサ35及びレーザセンサ36で使用される電力の供給源は、蓄電池20及びオルタネータ12の少なくとも一方である。
撮像装置34は、車載カメラであり、CCDカメラやCMOSイメージセンサ、近赤外線カメラ等で構成されている。撮像装置34は、自車両の走行道路を含む周辺環境を撮影する。撮像装置34は、自車両の例えばフロントガラスの上端付近に取り付けられており、撮像軸を中心に車両前方に向かって所定の撮影角度の範囲で広がる領域を撮影する。なお、撮像装置34は、単眼カメラであってもよいし、ステレオカメラであってもよい。撮像装置34は、撮影した画像を表す画像データを生成して自動運転ECU51に逐次出力する。自動運転ECU51は、入力された画像データに基づいて、自車線を区画する区画線等、自車両の前方における左右方向それぞれに位置する境界線を認識する。
レーダセンサ35は、ミリ波等の指向性のある電磁波を利用して自車両の前方の物体を検出するものであり、例えば、自車両の前部においてその光軸が車両前方を向くように取り付けられている。レーダセンサ35は、所定時間ごとに自車両前方に向かって所定範囲で広がる領域をレーダ信号で走査するとともに、前方物体の表面で反射された電磁波を受信することで前方物体との距離、及び前方物体との相対速度等を物体情報として取得する。具体的には、物体情報には、自車両の進行方向における前方物体との距離、及び自車両の進行方向における前方物体との相対速度が含まれる。取得された物体情報は、自動運転ECU51に入力される。
レーザセンサ36は、指向性のあるレーダ光を送信波とし、この送信波に応じて自車両の前方の物体から反射される反射波を受信する。レーザセンサ36は、送信波を車両横方向に走査することで先行車両の位置や、自車両と先行車両との現在の車間距離を検出する。また、レーザセンサ36は、送信波を上下方向に走査することで先行車両の高さを検出する。レーザセンサ36で検出された情報は、自動運転ECU51に入力される。自動運転ECU51は、入力された各種情報に基づいて、電動パワーステアリング装置30、ブレーキ装置31及び噴射制御ECU50のうち少なくとも1つに対して自動運転制御を行うための制御信号を出力する。
システムは、ナビゲーション装置40を備えている。ナビゲーション装置40は、道路地図データ及び各種情報を記録した地図記憶媒体、及びネットワークを介して接続される外部のクラウドサーバ60の少なくとも一方から地図データを取得するとともに、GPSアンテナを介して受信したGPS信号等に基づいて、自車両の現在位置を算出する。また、ナビゲーション装置40は、自車両の現在地を表示画面に表示するための制御、及び現在地から目的地までの経路を案内するための制御等を行う。
システムは、電流センサ21、電圧センサ22、電池温度センサ23、及び車両用制御装置に相当する電源制御ECU52を備えている。電流センサ21、電圧センサ22、電池温度センサ23及び電源制御ECU52で使用される電力の供給源は、蓄電池20及びオルタネータ12の少なくとも一方である。電源制御ECU52は、記憶部としての不揮発性のメモリ52Aを備えている。
電流センサ21は、蓄電池20に流れる電流を電流検出値Irとして検出する。電圧センサ22は、蓄電池20の端子電圧を電圧検出値Vrとして検出する。電池温度センサ23は、蓄電池20の温度を温度検出値Trとして検出する。電流センサ21、電圧センサ22及び電池温度センサ23の検出信号は、電源制御ECU52に入力される。
なお、システムは、水温センサ24、油温センサ25及び外気温センサ26を備えている。水温センサ24は、内燃機関10の冷却水温を検出する。油温センサ25は、内燃機関10のエンジンオイルの温度を検出する。外気温センサ26は、自車両の周囲の外気温度を検出する。水温センサ24、油温センサ25及び外気温センサ26の検出信号は、噴射制御ECU50に入力される。噴射制御ECU50は、これら検出信号を燃焼制御等に使用する。
本実施形態において、噴射制御ECU50、自動運転ECU51及び電源制御ECU52のそれぞれは、相互に通信可能とされている。このため、噴射制御ECU50、自動運転ECU51及び電源制御ECU52のそれぞれは、自身に入力されたセンサ信号を他のECUに送信できる。
自動運転ECU51は、ユーザにより自動運転モードが選択されたと判定した場合、ユーザが選択した自動運転レベルに応じた自動運転制御を行う。本実施形態では、ナビゲーション装置40の表示部(例えばタッチパネル)を介してユーザにより自動運転レベルが設定される。本実施形態では、自動運転レベルが以下のように定義されている。
自動運転レベル1は、加速、操舵及び制動のいずれか1つの操作が自動運転ECU51の指示により行われるレベルである。車両の減速は、自動制動制御により行われ、車両の加速は、噴射制御ECU50を介した内燃機関10の燃焼制御等により行われる。車両の操舵は、自動操作制御により行われる。自動運転レベル1では、例えば、ACC(Adaptive Cruise Control)やLKA(Lane Keep Assist)の運転支援制御が行われる。自動運転レベル2は、加速、操舵及び制動のうち複数の操作が自動運転ECU51の指示により行われるレベルである。
自動運転レベル3は、加速、操舵及び制動の全ての操作が自動運転ECU51の指示により行われるが、システムが要請した場合のみユーザが対応するレベルである。自動運転レベル4は、加速、操舵及び制動の全ての操作が自動運転ECU51の指示により行われ、車両操作にユーザが全く関与しないレベルである。レベル3,4では、ユーザの運転操作を必要とせずに目的地までの自動運転が実施可能とされる。なお、自動運転レベルとしては、上述した4段階に限らず、例えば5段階で定義されるものであってもよい。
続いて、本実施形態における自動運転制御の制限処理について説明する。
図2に、自動運転制御の制限処理の手順を示す。この処理は、電源制御ECU52により、例えば所定の処理周期毎に繰り返し実行される。この処理は、例えば、車両のイグニッションスイッチのオン後の車両走行前、又はユーザにより自動運転モードが選択された場合に実行される。
ステップS10では、故障判定処理を行う。ステップS10の処理が故障判定部に相当する。図3に、故障判定処理の手順を示す。
ステップS101では、電流センサ21により検出された電流検出値Irを取得し、取得した電流検出値Irに基づいて、蓄電池20の充電率SOCrを算出する。また、ステップS101では、電池温度センサ23により検出された温度検出値Trと、電圧センサ22により検出された電圧検出値Vrとを取得する。
ステップS102では、算出した充電率SOCrが過充電閾値SHthよりも大きいか否かを判定する。この処理は、蓄電池20が過充電状態であるか否かを判定するための処理である。
ステップS102において肯定判定した場合には、ステップS103に進み、過充電判定カウンタNHsocを1インクリメントする。なお、過充電判定カウンタNHsocの初期値は0とされている。
ステップS102において否定判定した場合、又はステップS103の処理が完了した場合には、ステップS104に進み、充電率SOCrが過放電閾値SLth(<SHth)よりも小さいか否かを判定する。この処理は、蓄電池20が過放電状態であるか否かを判定するための処理である。
ステップS104において肯定判定した場合には、ステップS105に進み、過放電判定カウンタNLsocを1インクリメントする。なお、過放電判定カウンタNLsocの初期値は0とされている。
ステップS104において否定判定した場合、又はステップS105の処理が完了した場合には、ステップS106に進み、取得した温度検出値Trが低温閾値TLthよりも小さいか否かを判定する。低温閾値TLthは、例えば、蓄電池20の信頼性が低下しない温度範囲の下限値に設定されている。
ステップS106において肯定判定した場合には、ステップS107に進み、低温判定カウンタNLtrを1インクリメントする。なお、低温判定カウンタNLtrの初期値は0とされている。
ステップS106において否定判定した場合、又はステップS107の処理が完了した場合には、ステップS108に進み、取得した電圧検出値Vrが低圧閾値VLthよりも小さいか否かを判定する。低圧閾値VLthは、例えば、蓄電池20の電力供給対象となる機器の動作可能な電圧範囲の下限値に設定されている。
ステップS108において肯定判定した場合には、ステップS109に進み、低圧判定カウンタNLvrを1インクリメントする。なお、低圧判定カウンタNLvrの初期値は0とされている。
ステップS108において否定判定した場合、又はステップS109の処理が完了した場合には、ステップS110に進む。ステップS110では、過充電判定カウンタNHsoc、過放電判定カウンタNLsoc、低温判定カウンタNLtr及び低圧判定カウンタNLvrの全てが0であるか否かを判定する。ステップS110において全てが0であると判定した場合には、ステップS111に進み、蓄電池20が正常であると判定する。
ステップS110において過充電判定カウンタNHsoc、過放電判定カウンタNLsoc、低温判定カウンタNLtr及び低圧判定カウンタNLvrの少なくとも1つが1以上であると判定した場合には、ステップS112に進む。ステップS112では、過充電判定カウンタNHsocが過充電規定回数NHsth以上であるとの第1条件、過放電判定カウンタNLsocが過放電規定回数NLsth以上であるとの第2条件、低温判定カウンタNLtrが低温規定回数NLtth以上であるとの第3条件、及び低圧判定カウンタNLvrが低圧規定回数NLvth以上であるとの第4条件の論理和が真であるか否かを判定する。過充電規定回数NHsth、過放電規定回数NLsth、低温規定回数NLtth及び低圧規定回数NLvthは、それぞれ2以上の値に設定されている。
なお、過充電規定回数NHsth、過放電規定回数NLsth、低温規定回数NLtth及び低圧規定回数NLvthは、例えば、互いに同一の値に設定されていてもよいし、互いに異なる値に設定されていてもよい。
ステップS112において第1~第4条件のいずれもが成立していないと判定した場合には、ステップS113に進み、蓄電池20に仮故障が生じていると判定する。
ステップS112において第1~第4条件の少なくとも1つが成立していると判定した場合には、ステップS114に進み、蓄電池20に確定故障が生じていると判定する。確定故障は、仮故障よりも故障している可能性が相対的に高い故障のことである。例えば蓄電池20の端子電圧を例にして説明すると、蓄電池20の実際の端子電圧が低圧閾値VLth未満となっていないにもかかわらず、電圧検出値Vrに一時的にノイズが混入することにより、ステップS108で肯定判定され得る。この場合、蓄電池20の低圧異常が生じている可能性が低いと判定すべきである。このため、仮故障及び確定故障を用いた判定方法を採用することにした。
先の図2の説明に戻り、ステップS11では、蓄電池20が正常であるか否かを判定する。図3のステップS110で肯定判定した場合、ステップS11において正常であると判定することとなる。一方、ステップS110で否定判定した場合、ステップS11において否定判定することとなる。
ステップS11において正常であると判定した場合には、ステップS12に進み、自動運転制御に制限を課さない。
ステップS11において否定判定した場合には、ステップS13に進み、蓄電池20に仮故障が生じているか否かを判定する。ステップS13において仮故障が生じていると判定した場合には、ステップS14に進み、自動運転制御に制限を課す。本実施形態では、制限が課されるパラメータとして、以下(A)~(D)に示すものを想定している。
(A)自動運転制御の実行が許可される自車両の最高車速Vmax
ステップS14では、ステップS12の場合よりも最高車速Vmaxを低くする。
(B)予定走行経路に含む走行経路として許可される最小道幅Wmin
自動運転制御を利用して自車両を目的地まで走行させる場合にナビゲーション装置40により設定される走行経路を予定走行経路とする。ステップS14では、ステップS12の場合よりも最小道幅Wminを大きくする。
(C)予定走行経路に含む走行経路として許可される交通量Tmax
ステップS14では、ステップS12の場合よりも交通量Tmaxを小さくする。
(D)ユーザが選択可能な最高自動運転レベルAmax
ステップS14では、ステップS12の場合よりもユーザが選択可能な最高自動運転レベルAmaxを小さくする。例えば、ステップS12では最高自動運転レベルAmaxが4にされるが、ステップS14では2にされる。
ステップS13において否定判定した場合には、蓄電池20に確定故障が生じていると判定し、ステップS15に進む。ステップS15では、自動運転制御を禁止する。具体的には、自動運転ECU51に対して自動運転制御を禁止する旨の指示を行う。これにより、ユーザは自動運転モードを選択できなくなる。
なお、ステップS11~S15の処理が変更部に相当する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
蓄電池20に仮故障が生じていると判定された場合、自動運転制御に課される制限度合いが大きくされる。このため、蓄電池20に故障が生じていると判定された場合に自動運転制御が一律に禁止される構成と比較して、蓄電池20に故障が生じていると判定された場合であっても、自動運転制御を極力長く利用できる。例えば、ACCや衝突回避制御を極力長く利用できる。これにより、蓄電池20に故障が生じたと判定された場合であっても、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
<第1実施形態の変形例>
・図3のステップS110において否定判定した後、予め定めた規定時間に渡ってステップS110において肯定判定した場合には、各カウンタNHsoc,NLsoc,NLtr,NLvrを0にリセットしてもよい。
・図3に示す処理において、蓄電池20が低温状態であることに加え、蓄電池20が高温状態であるか否かを判定してもよい。具体的には、温度検出値Trが高温閾値THth(>TLth)よりも大きいか否かを判定すればよい。高温閾値THthは、例えば、蓄電池20の信頼性が低下しない温度範囲の上限値に設定されている。
また、図3に示す処理において、蓄電池20が低圧状態であることに加え、蓄電池20が過電圧状態であるか否かを判定してもよい。具体的には、電圧検出値Vrが高圧閾値VHth(>VLth)よりも大きいか否かを判定すればよい。高圧閾値VHthは、例えば、蓄電池20の電力供給対象となる機器の信頼性が低下しない電圧範囲の上限値に設定されている。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、確定故障として、軽故障と重故障とを用いる。
図4に、自動運転制御の制限処理の手順を示し、図5に、図4のステップS10の処理である故障判定処理の手順を示す。なお、図4,図5において、先の図2,図3に示した処理と同一の処理又は対応する処理については、便宜上、同一の符号を付している。
まず、図5について説明する。
ステップS102では、算出した充電率SOCrが第1過充電閾値SHth1よりも大きいか否かを判定する。第1過充電閾値SHth1は、図3の過充電閾値SHthに相当する。第1過充電閾値SHth1は、蓄電池20が過充電状態であることと正常な充電状態であることとを判別する閾値である。ステップS104では、充電率SOCrが第1過放電閾値SLth1(<SHth1)よりも小さいか否かを判定する。第1過放電閾値SLth1は、図3の過放電閾値SLthに相当する。第1過放電閾値SLth1は、蓄電池20が過放電状態であることと正常な充電状態であることとを判別する閾値である。
ステップS106では、取得した温度検出値Trが第1低温閾値TLth1よりも小さいか否かを判定する。第1低温閾値TLth1は、図3の低温閾値TLthに相当する。第1低温閾値TLth1は、蓄電池20が低温状態であることと正常な温度状態であることとを判別する閾値である。ステップS108では、取得した電圧検出値Vrが第1低圧閾値VLth1よりも小さいか否かを判定する。第1低圧閾値VLth1は、図3の低圧閾値VLthに相当する。第1低圧閾値VLth1は、蓄電池20が低圧状態であることと正常な電圧状態であることとを判別する閾値である。
ステップS114の処理の完了後、ステップS115に進み、充電率SOCrが第2過充電閾値SHth2(>SHth1)よりも大きいとのA条件、充電率SOCrが第2過放電閾値SLth2(<SLth1)よりも小さいとのB条件、温度検出値Trが第2低温閾値TLth2(<TLth1)よりも小さいとのC条件、及び電圧検出値Vrが第2低圧閾値VLth2(<VLth1)よりも小さいとのD条件の論理和が真であるか否かを判定する。
第2過充電閾値SHth2は、第1過充電閾値SHth1よりも過充電側に設定された値である。第2過放電閾値SLth2は、第1過放電閾値SLth1よりも過放電側に設定された値である。第2低温閾値TLth2は、第1低温閾値TLth1よりも低温側に設定された値である。第2低圧閾値VLth2は、第1低圧閾値VLth1よりも低圧側に設定された値である。
ステップS115において第A~第D条件のいずれもが成立していないと判定した場合には、ステップS116に進み、蓄電池20に軽故障が生じていると判定する。ステップS115において第A~第D条件の少なくとも1つが成立していると判定した場合には、ステップS117に進み、蓄電池20に重故障が生じていると判定する。重故障は、軽故障よりも故障度合いが相対的に大きい故障のことである。
続いて、図4について説明する。
ステップS13において否定判定した場合には、ステップS16に進み、蓄電池20に軽故障が生じているか否かを判定する。ステップS16において軽故障が生じていると判定した場合には、ステップS17に進み、自動運転制御に制限を課す。
ステップS16において否定判定した場合には、蓄電池20に重故障が生じていると判定し、ステップS15に進む。これにより、自動運転制御が禁止される。なお、ステップS11~S15の処理が変更部に相当する。
ちなみに、ステップS17における自動運転制御に課す制限度合いを、ステップS14における制限度合いよりも大きくしてもよい。
また、ステップS14において、電圧検出値Vrが低圧閾値VLthよりも小さくなる場合の制限度合いを、充電率SOCrが過充電閾値SHthよりも大きくなる場合の制限度合いよりも大きくしてもよい。これは、電圧検出値Vrが低圧閾値VLthとなる場合、車載機器の動作が保証されなくなり得ることから、自動運転制御に大きな制限を課す必要があることに基づくものである。
以上説明した本実施形態では、蓄電池20に重故障が生じていると判定された場合に自動運転制御が禁止される。これにより、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
<第2実施形態の変形例>
図5に示す処理において、蓄電池20が高温状態であるか否かを判定してもよい。また、図5に示す処理において、蓄電池20が過電圧状態であるか否かを判定してもよい。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、システムは、図6に示すように、蓄電装置として第1蓄電池20A及び第2蓄電池20Bを備えている。なお、図6において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
第1蓄電池20A及び第2蓄電池20Bは、例えば鉛蓄電池である。電動パワーステアリング装置30等の車載機器で使用される電力の供給源は、第1蓄電池20A、第2蓄電池20B及びオルタネータ12の少なくとも1つである。本実施形態において、第1蓄電池20Aの容量は、第2蓄電池20Bの容量と同じである。
電流センサ21は、第1蓄電池20Aに流れる電流を第1電流検出値Ir1として検出し、第2蓄電池20Bに流れる電流を第2電流検出値Ir2として検出する。電圧センサ22は、第1蓄電池20Aの端子電圧を第1電圧検出値Vr1として検出し、第2蓄電池20Bの端子電圧を第2電圧検出値Vr2として検出する。電池温度センサ23は、第1蓄電池20Aの温度を第1温度検出値Tr1として検出し、第2蓄電池20Bの温度を第2温度検出値Tr2として検出する。
図7に、自動運転制御の制限処理の手順を示す。この処理は、電源制御ECU52により、例えば所定の処理周期毎に繰り返し実行される。
ステップS20では、第1蓄電池20Aの故障判定処理を行う。ステップS20の処理は、第1蓄電池20Aの充電率である第1充電率SOC1、第1温度検出値Tr1及び第1電圧検出値Vr1を用いて、図5の処理方法と同様の方法で実行されればよい。第1充電率SOC1は、第1電流検出値Ir1に基づいて算出されればよい。
ステップS21では、第2蓄電池20Bの故障判定処理を行う。ステップS21の処理は、第2蓄電池20Bの充電率である第2充電率SOC2、第2温度検出値Tr2及び第2電圧検出値Vr2を用いて、図5の処理方法と同様の方法で実行されればよい。第2充電率SOC2は、第2電流検出値Ir2に基づいて算出されればよい。
ステップS22では、ステップS20,S21における判定結果に基づいて、図8に示す態様で自動運転制御の制限度合いを決定する。
第1蓄電池20A及び第2蓄電池20Bの双方が正常であると判定した場合、自動運転制御に制限を課さない。
第1蓄電池20A及び第2蓄電池20Bの少なくとも一方に仮故障又は軽故障が生じていると判定した場合、自動運転制御に制限を課す。
第1蓄電池20A及び第2蓄電池20Bの少なくとも一方に重故障が生じていると判定した場合、自動運転制御を禁止する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
・車両の走行安全性を高めるために、車両には、自動運転制御に用いられる機器の電源となる第1,第2蓄電池20A,20Bが備えられている。ここで、第1,第2蓄電池20A,20Bのうちいずれか一方が故障していない場合であっても、故障していない蓄電池がその後故障する可能性がある。故障していない蓄電池がその後故障した時点でいきなり自動運転制御に制限が課されると、自動運転制御の実施を期待するユーザを戸惑わせることになる等、車両の走行安全性を損なう懸念がある。
そこで本実施形態では、第1,第2蓄電池20A,20Bのうちいずれか一方が故障していると判定された場合、第1,第2蓄電池20A,20Bの双方が故障していない(正常である)と判定されている場合よりも自動運転制御に課される制限度合いが大きくされる。これにより、第1,第2蓄電池20A,20Bのうちいずれか一方が故障していると判定された時点で自動運転制御に課される制限が大きくされる。このため、第1,第2蓄電池20A,20Bの双方が故障したと判定された時点でいきなり自動運転制御に制限が課されることを回避でき、ユーザが戸惑う事態の発生を抑制する。これにより、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
また、本実施形態によれば、第1,第2蓄電池20A,20Bのいずれかに故障が生じていると判定された場合に自動運転制御が一律に禁止される構成と比較して、自動運転制御を極力長く利用できる。
・第1,第2蓄電池20A,20Bの双方に仮故障が生じていると判定された場合、第1,第2蓄電池20A,20Bの少なくとも一方が正常であると判定された場合よりも自動運転制御に課される制限度合いが大きくされる。このため、第1,第2蓄電池20A,20Bの双方が確定故障又は重故障となる前に自動運転制御に課される制限度合いを大きくできる。これにより、第1,第2蓄電池20A,20Bの少なくとも一方の故障度合いが大きくなる前に自動運転制御が制限されていることをユーザに認識させることができ、車両を修理工場に移動させる等、ユーザに適切な対処方法をとらせることができる。その結果、車両走行中に自動運転制御を実施できなくなる事態の発生を抑制できる。
・第1,第2蓄電池20A,20Bのうちいずれか一方に重故障が生じていると判定された場合、他方に故障が生じていると判定されているか否かにかかわらず、自動運転制御が禁止される。これにより、第1,第2蓄電池20A,20Bの少なくとも一方の故障度合いが大きい状態で自動運転制御がユーザに利用されることを回避でき、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
<第3実施形態の変形例>
・図9に示すように、第1,第2蓄電池20A,20Bの少なくとも一方に確定故障が生じていると判定された場合、他方に故障が生じていると判定されているか否かにかかわらず、自動運転制御を禁止してもよい。
・図10に示すように、第1,第2蓄電池20A,20Bの双方に軽故障が生じていると判定された場合、第1,第2蓄電池20A,20Bのうち一方に軽故障が生じてかつ他方に仮故障が生じていると判定された場合、又は第1,第2蓄電池20A,20Bの双方に仮故障が生じていると判定された場合、自動運転制御を禁止してもよい。
・第1蓄電池20Aの容量と第2蓄電池20Bの容量とが異なっていてもよい。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第3実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源制御ECU52は、第1,第2蓄電池20A,20Bのうち、一方の状態量に基づいて、他方の制限度合いを変更する。
図11に、自動運転制御の制限処理の手順を示す。この処理は、電源制御ECU52により、例えば所定の処理周期毎に繰り返し実行される。なお、図11において、先の図7に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS21の処理の完了後、ステップS23では、第1蓄電池20Aの状態量を取得する。本実施形態では、状態量として、第1充電率SOC1、第1温度検出値Tr1、及び第1蓄電池20Aの内部抵抗値である第1内部抵抗値R1を取得する。なお、第1内部抵抗値R1は、例えば、第1電流検出値Ir1及び第1電圧検出値Vr1に基づいて算出されればよい。
ステップS24では、第2蓄電池20Bの状態量を取得する。本実施形態では、状態量として、第2充電率SOC2、第2温度検出値Tr2、及び第2蓄電池20Bの内部抵抗値である第2内部抵抗値R2を取得する。なお、第2内部抵抗値R2は、例えば、第2電流検出値Ir2及び第2電圧検出値Vr2に基づいて算出されればよい。
ステップS22では、先の図8に示した態様で自動運転制御に課す制限度合いを決定する。この際、第1,第2蓄電池20A,20Bのうち、一方の状態量に基づいて、他方の制限度合いを変更する。
まず、図12を用いて、第1蓄電池20Aの状態量に基づく制限度合いの変更方法について説明する。図12には、第1蓄電池20Aが正常であり、第2蓄電池20Bに仮故障又は軽故障が生じていると判定されている場合を示す。
ステップS22では、第1充電率SOC1が小さいほど、自動運転制御に課す制限度合いを大きくする。これは、正常な蓄電池の充電率が低い状態では、自動運転制御に用いられる機器に十分に給電できない懸念があるためである。
ステップS22では、第1温度検出値Tr1が低いほど、制限度合いを大きくする。これは、蓄電池の温度が低いほど、蓄電池に入出力可能な電力の許容上限値が小さくなるためである。
ステップS22では、第1内部抵抗値R1が大きいほど、制限度合いを大きくする。これは、内部抵抗値が大きいほど、蓄電池の端子電圧が低くなり、自動運転制御に用いられる機器に印加する電圧が不足する懸念があるためである。
図12には、制限度合いが大きいほど、最高車速Vmaxを低くしたり、最小道幅Wminを広くしたり、交通量Tmaxを少なくしたり、最高自動運転レベルAmaxを低くしたりすることを示した。ここで、最高車速Vmax、最小道幅Wmin及び交通量Tmaxの制限度合いは、段階的に変化させてもよいし、連続的に変化させてもよい。
なお、例えば、第1充電率SOC1が第1所定値から第2所定値へと変化した場合において、最高車速Vmax、最小道幅Wmin及び交通量Tmaxの全てが変更されなくてもよい。具体的には例えば、第1充電率SOC1が第1所定値から第2所定値へと変化した場合において、最小道幅Wminが変更されたとしても、最高車速Vmaxは同じ値に維持されてもよい。
続いて、図13を用いて、第2蓄電池20Bの状態量に基づく制限度合いの変更方法について説明する。図13には、第2蓄電池20Bが正常であり、第1蓄電池20Aに仮故障又は軽故障が生じていると判定されている場合を示す。
ステップS22では、第2充電率SOC2が小さいほど、自動運転制御に課す制限度合いを大きくする。また、第2温度検出値Tr2が低いほど、制限度合いを大きくする。また、第2内部抵抗値R2が大きいほど、制限度合いを大きくする。
以上説明した本実施形態によれば、第1,第2蓄電池20A,20Bのうち正常であると判定された蓄電池の状態量に応じて、自動運転制御に課される制限度合いを適正に定めることができる。これにより、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
<第4実施形態の変形例>
・蓄電池の状態量として、蓄電池の端子電圧を用いてもよい。例えば、図12に示す場合において、第1電圧検出値Vr1が低いほど、自動運転制御に課す制限度合いを大きくすればよい。
・蓄電池の状態量として、蓄電池の劣化度合いを用いてもよい。例えば、図12に示す場合において、第1蓄電池の劣化度合いが大きいほど、制限度合いを大きくすればよい。劣化度合いは、例えば特許第5740899号公報に記載されているように、SOHとして算出されればよい。
・蓄電池が電池セルの直列接続体を備える組電池である場合、蓄電池の状態量として、正常な電池セルの数を用いてもよい。例えば、図12に示す場合において、第1蓄電池を構成する電池セルの数のうち正常な電池セルの数が少ないほど、制限度合いを大きくすればよい。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について、第4実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源制御ECU52は、第1,第2蓄電池20A,20Bのそれぞれに軽故障又は仮故障が生じていると判定した場合、図14に示す態様で制限度合いのレベルを変更する。ここで、図15に制限度合いのレベルL1~L5を示す。制限度合いの大きい順に並べると、L5,L4,L3,L2,L1となる。これらレベルに対応して、図15には、最高車速Vmaxに対応するV1~V5、最小道幅Wminに対応するW1~W5、交通量Tmaxに対応するT1~T5、最高自動運転レベルAmaxに対応するA1~A5を示した。なお、本実施形態では、自動運転レベルとして、5段階のものを想定している。
ちなみに、第1蓄電池20Aに仮故障が生じてかつ第2蓄電池20Bが正常であると判定された場合のレベルと、第2蓄電池20Bに仮故障が生じてかつ第1蓄電池20Aが正常であると判定された場合のレベルとは、L1で同じである。この場合において、第1蓄電池20Aに仮故障が生じてかつ第2蓄電池20Bが正常であると判定された場合と、第2蓄電池20Bに仮故障が生じてかつ第1蓄電池20Aが正常であると判定された場合とで、制限度合いが同じであってもよいし、制限度合いを異ならせてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、第1,第2蓄電池20A,20Bの故障状態の組み合わせに応じて制限度合いをより適正に定めることができる。これにより、車両の走行安全性をいっそう損なわないようにできる。
<第6実施形態>
以下、第6実施形態について、第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源制御ECU52は、図16に示すように、第1,第2蓄電池20A,20Bのうち一方に重故障が生じていると判定した場合であっても、他方が正常であると判定した場合には、自動運転制御を禁止しない。これにより、自動運転制御の利用を極力継続することができる。
<第7実施形態>
以下、第7実施形態について、第3実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源制御ECU52は、車載システムが使用されている場合に設定した自動運転制御に課す制限度合いをメモリ52Aに記憶させる。そして、電源制御ECU52は、ユーザの操作によってイグニッションスイッチがオフされて車載システムの使用が停止された後、イグニッションスイッチが再度オンされてこのシステムが再起動される場合において、メモリ52Aに前回記憶された制限度合いを設定する。
図17に、電源制御ECU52により実行される自動運転制御の制限処理の手順を示す。なお、図17において、先の図7に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS22の処理の完了後、ステップS25では、ステップS20における第1蓄電池20Aの判定結果と、ステップS21における第2蓄電池20Bの判定結果と、ステップS22において決定された制限度合いとに関する情報をメモリ52Aに記憶させる。
図18に、電源制御ECU52により実行される初期設定処理の手順を示す。
ステップS30では、電源制御ECU52に動作指示がなされたか否かを判定する。例えば、ユーザの操作によりイグニッションスイッチがオンされて電源制御ECU52への給電が開始された場合に、動作指示がなされたと判定する。
ステップS30において肯定判定した場合には、ステップS31に進み、ステップS20における第1蓄電池20Aの判定結果と、ステップS21における第2蓄電池20Bの判定結果と、ステップS22において決定された制限度合いとに関する情報とをメモリ52Aから読み込む。
ステップS32では、読み込んだ情報に基づいて、自動運転制御に課す制限度合いを設定する。なお、図18のステップS32の処理が完了した場合には、図17に示す処理に移行する。
以上説明した本実施形態によれば、車載システムが再起動された場合において、自動運転制御に課す制限度合いを適正に設定することができる。
<第8実施形態>
以下、第8実施形態について、第7実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源制御ECU52は、メモリ52Aに記憶されている第1,第2蓄電池20A,20Bの故障判定結果に関する情報に基づいて、自動運転制御に制限が課されていることをユーザに報知する処理を行う。また、電源制御ECU52は、制限が課されていることをユーザに知らせることができない状態であると判定した場合、自動運転制御を禁止する指示を自動運転ECU51に対して出力する。
図19に、電源制御ECU52により実行される自動運転制御の制限処理の手順を示す。なお、図19において、先の図17に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS21の処理の完了後、ステップS40に進み、自動運転制御に課す制限度合いに関する情報をナビゲーション装置40によってユーザに知らせることができる状態か否かを判定する。例えば、制限度合いに関する情報の報知停止がユーザ操作により指示されている場合、ステップS40で否定判定することとなる。ステップS40の処理が状態判定部に相当する。
ステップS40において知らせることができない状態であると判定した場合には、ステップS41に進み、自動運転制御を禁止する。自動運転制御が制限されることについてユーザが認識できない状況は、車両の走行安全性を損なうおそれがある。例えば、自動運転制御が利用されている場合において、第1,第2蓄電池20A,20Bの少なくとも一方に故障が生じ、車載システム側からユーザに対して車両操作の委譲が要請され得る。この場合にユーザが覚醒状態でないと、車両の操作を適正に実施できず、車両の走行安全性が損なわれるおそれがある。このため、ステップS40,S41の処理を設けることにより、車両の走行安全性が損なわれないようにする。ステップS41の処理が禁止部に相当する。
ステップS40において知らせることができる状態にあると判定した場合には、ステップS22を経由してステップS42に進む。ステップS42では、メモリ52Aに記憶されている第1,第2蓄電池20A,20Bの故障判定結果と、自動運転制御に課す制限度合いとに関する情報に基づいて、制限が課されていることをナビゲーション装置40を介してユーザに報知する。本実施形態では、ナビゲーション装置40の表示部を用いた視覚的な報知と、ナビゲーション装置40からの音声や警告音を用いた聴覚的な報知とを実施する。複数の方法によりユーザに報知することにより、制限が課されていることをユーザが認識しやすくできる。これにより、ユーザが車両操作を適正に実施できる。
なお、視覚的な報知は、例えば、車両のインスツルメントパネルの警告灯を点灯させて実施してもよい。また、報知方法としては、視覚的及び聴覚的なものに加えて、例えばステアリングを振動させる等、振動を用いたものであってもよい。この際、ナビゲーション装置40の表示部を用いた報知、ナビゲーション装置40の音声や警告音を用いた報知、及び警告灯の点灯による報知のうち少なくとも2つを組み合わせて実施してもよい。
ちなみに、自動運転制御に制限が課されている場合であっても、自動運転制御が禁止されていなければ、ユーザ操作により聴覚的な報知を停止できるようにすることができる。すなわち、ユーザへの報知方法の数を減らすことができる。これにより、自動運転制御が禁止されていないにもかかわらず、音声や警告音が発せられてユーザが戸惑う事態の発生を抑制できる。このため、ユーザの安全運転を支援することができる。ステップS42の処理が報知指示部に相当する。
以上説明した本実施形態によれば、自動運転制御に課される制限度合いに応じて、制限が課されていることをユーザに適正に認識させることができる。
<第9実施形態>
以下、第9実施形態について、第8実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源制御ECU52は、第1,第2蓄電池20A,20Bの故障判定結果に基づいて、図5に示す各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthと、各閾値SHth2,SLth2,TLth2,VLth2とを変更する。
図20に、自動運転制御の制限処理の手順を示す。この処理は、電源制御ECU52により、例えば所定の処理周期毎に繰り返し実行される。なお、図20において、先の図19に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS21の処理の完了後、ステップS50では、第1設定処理を行う。以下、図21及び図22を用いて、この処理について説明する。
図21に示すように、ステップS50では、第2蓄電池20Bに仮故障が生じていると判定した場合、第2蓄電池20Bが正常であると判定した場合よりも、ステップS20で用いる各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthを小さく設定する。また、第2蓄電池20Bに軽故障が生じていると判定した場合、第2蓄電池20Bに仮故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS20で用いる各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthを小さく設定する。また、第2蓄電池20Bに重故障が生じていると判定した場合、第2蓄電池20Bに軽故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS20で用いる各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthを小さく設定する。以上説明した処理によれば、第2蓄電池20Bの故障度合いが大きくなるほど、第1蓄電池20Aに確定故障が生じていると判定されやすくなる。
図22に示すように、ステップS50では、第2蓄電池20Bに仮故障が生じていると判定した場合、第2蓄電池20Bが正常であると判定した場合よりも、ステップS20で用いる第2過充電閾値SHth2を小さく設定し、ステップS20で用いる第2過放電閾値SLth2、第2低温閾値TLth2及び第2低圧閾値VLth2を大きく設定する。これにより、第2過充電閾値SHth2,第2過放電閾値SLth2,第2低温閾値TLth2,第2低圧閾値VLth2が第1過充電閾値SHth1,第1過放電閾値SLth1,第1低温閾値TLth1,第1低圧閾値VLth1に近づく。また、第2蓄電池20Bに軽故障が生じていると判定した場合、第2蓄電池20Bに仮故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS20で用いる第2過充電閾値SHth2を小さく設定し、ステップS20で用いる第2過放電閾値SLth2、第2低温閾値TLth2及び第2低圧閾値VLth2を大きく設定する。また、第2蓄電池20Bに重故障が生じていると判定した場合、第2蓄電池20Bに軽故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS20で用いる第2過充電閾値SHth2を小さく設定し、ステップS20で用いる第2過放電閾値SLth2、第2低温閾値TLth2及び第2低圧閾値VLth2を大きく設定する。以上説明した処理によれば、第2蓄電池20Bの故障度合いが大きくなるほど、第1蓄電池20Aに重故障が生じていると判定されやすくなる。
なお、ステップS50において、第2過充電閾値SHth2が小さくされたとしても、第2過充電閾値SHth2は第1過充電閾値SHth1よりも大きい値とされる。また、ステップS50において、第2過放電閾値SLth2,第2低温閾値TLth2,第2低圧閾値VLth2が大きくされたとしても、第2過放電閾値SLth2,第2低温閾値TLth2,第2低圧閾値VLth2は第1過放電閾値SLth1,第1低温閾値TLth1,第1低圧閾値VLth1よりも小さい値とされる。
ステップS50の処理の完了後、ステップS20を経由してステップS51に進む。ステップS51では、第2設定処理を行う。
ステップS51では、第1蓄電池20Aに仮故障が生じていると判定した場合、第1蓄電池20Aが正常であると判定した場合よりも、ステップS21で用いる各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthを小さく設定する。また、第1蓄電池20Aに軽故障が生じていると判定した場合、第1蓄電池20Aに仮故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS21で用いる各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthを小さく設定する。また、第1蓄電池20Aに重故障が生じていると判定した場合、第1蓄電池20Aに軽故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS21で用いる各規定回数NHsth,NLsth,NLtth,NLvthを小さく設定する。
ステップS51では、第1蓄電池20Aに仮故障が生じていると判定した場合、第1蓄電池20Aが正常であると判定した場合よりも、ステップS21で用いる第2過充電閾値SHth2を小さく設定し、ステップS21で用いる第2過放電閾値SLth2、第2低温閾値TLth2及び第2低圧閾値VLth2を大きく設定する。また、第1蓄電池20Aに軽故障が生じていると判定した場合、第1蓄電池20Aに仮故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS21で用いる第2過充電閾値SHth2を小さく設定し、ステップS21で用いる第2過放電閾値SLth2、第2低温閾値TLth2及び第2低圧閾値VLth2を大きく設定する。また、第1蓄電池20Aに重故障が生じていると判定した場合、第1蓄電池20Aに軽故障が生じていると判定した場合よりも、ステップS21で用いる第2過充電閾値SHth2を小さく設定し、ステップS21で用いる第2過放電閾値SLth2、第2低温閾値TLth2及び第2低圧閾値VLth2を大きく設定する。ステップS51の処理の完了後、ステップS40に進む。
なお、ステップS51において、第2過充電閾値SHth2が小さくされたとしても、第2過充電閾値SHth2は第1過充電閾値SHth1よりも大きい値とされる。また、ステップS51において、第2過放電閾値SLth2,第2低温閾値TLth2,第2低圧閾値VLth2が大きくされたとしても、第2過放電閾値SLth2,第2低温閾値TLth2,第2低圧閾値VLth2は第1過放電閾値SLth1,第1低温閾値TLth1,第1低圧閾値VLth1よりも小さい値とされる。
以上説明した本実施形態によれば、第1,第2蓄電池20A,20Bのいずれかの故障度合いが大きくなるほど、自動運転制御に課す制限度合いが大きくされる。このため、車両の走行安全性をいっそう損なわないようにできる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・電源制御ECU52は、自動運転制御に制限を課す場合、自動制動制御、自動的に車両を加速させる制御及び自動操舵制御のうち自動制動制御以外の自動運転制御から優先的に制限を課してもよい。具体的には例えば、電源制御ECU52は、自動操作制御を禁止したとしても、自動ブレーキ制御については制限されないようにしてもよい。これにより、蓄電池に故障が生じていると判定された場合であっても、自動制動制御を極力継続して利用できる。このため、車両を安全に停止させる手段を極力継続して利用でき、車両の走行安全性を損なわないようにできる。
・車載機器としてのナビゲーション装置に代えて、ユーザに携帯される携帯機を介して制限度合いに関する情報等をユーザに報知してもよい。
・電源制御ECU52は、車載システムが前回停止されてから今回起動されるまでの経過時間が規定時間以上であると判定した場合、電池温度センサ23に代えて、水温センサ24、油温センサ25又は外気温センサ26の温度検出値を蓄電池の温度として代用してもよい。なお、規定時間は、例えば、車載システムが前回停止された後、蓄電池の温度、エンジンの冷却水温及びエンジンオイルの温度が外気温まで低下するのに要する時間に設定されればよい。
・蓄電装置としては、蓄電池に限らず、例えばキャパシタであってもよい。
・車両としては、走行動力源として内燃機関のみを備えるものに限らず、走行動力源として回転電機を備えるハイブリッド車、又は走行動力源として回転電機のみを備える電気自動車であってもよい。
20…蓄電池、30…電動パワーステアリング装置、31…ブレーキ装置、51…自動運転ECU、52…電源制御ECU。

Claims (12)

  1. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも、前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうち故障が生じていないと判定された蓄電装置の蓄電量が小さいほど前記制限度合いを大きくする車両用制御装置。
  2. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも、前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうち故障が生じていないと判定された蓄電装置の温度が低いほど前記制限度合いを大きくする車両用制御装置。
  3. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも、前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうち故障が生じていないと判定された蓄電装置の内部抵抗値が大きいほど前記制限度合いを大きくする車両用制御装置。
  4. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも、前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうち故障が生じていないと判定された蓄電装置の劣化度合いが大きいほど前記制限度合いを大きくする車両用制御装置。
  5. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記故障判定部は、故障している可能性が相対的に低い故障である仮故障、及び故障している可能性が前記仮故障よりも相対的に高い故障である確定故障のいずれかが前記蓄電装置に生じていることを判定し、
    前記故障判定部は、故障度合いが相対的に小さい軽故障、及び故障度合いが前記軽故障よりも相対的に大きい重故障のいずれかが前記蓄電装置に生じていることを判定し、
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に軽故障が生じていると判定した場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうち一方に軽故障が生じてかつ他方に仮故障が生じていると判定した場合、又は前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に仮故障が生じていると判定した場合、前記自動運転制御を禁止する車両用制御装置。
  6. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記故障判定部は、故障している可能性が相対的に低い故障である仮故障、及び故障している可能性が前記仮故障よりも相対的に高い故障である確定故障のいずれかが前記蓄電装置に生じていることを判定し、
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に確定故障が生じてかつ他方に仮故障が生じていると前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に仮故障が生じていると前記故障判定部により判定された場合よりも前記制限度合いを大きくし、
    前記故障判定部は、
    前記蓄電装置に故障が生じているとの判定回数が、1回以上であってかつ2以上の規定回数未満であると判定した場合、前記蓄電装置に仮故障が生じていると判定し、前記蓄電装置に故障が生じているとの判定回数が前記規定回数以上であると判定した場合、前記蓄電装置に確定故障が生じていると判定し、
    前記第1蓄電装置に故障が生じていると判定した場合、前記第1蓄電装置に故障が生じていないと判定する場合よりも、前記第2蓄電装置に確定故障が生じていることを判定する前記規定回数を小さく設定し、また、前記第2蓄電装置に故障が生じていると判定した場合、前記第2蓄電装置に故障が生じていないと判定する場合よりも、前記第1蓄電装置に確定故障が生じていることを判定する前記規定回数を小さく設定する車両用制御装置。
  7. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、を備え、
    前記蓄電装置は、第1蓄電装置(20A)及び第2蓄電装置(20B)を含み、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置それぞれの故障状態を判定する故障判定部と、
    前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に故障が生じてかつ他方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に故障が生じていないと前記故障判定部により判定される場合よりも前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを大きくする変更部と、を備え
    前記故障判定部は、故障度合いが相対的に小さい軽故障、及び故障度合いが前記軽故障よりも相対的に大きい重故障のいずれかが前記蓄電装置に生じていることを判定し、
    前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に重故障が生じてかつ他方に軽故障が生じていると前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に軽故障が生じていると判定される場合よりも前記制限度合いを大きくし、
    前記故障判定部は、
    前記蓄電装置の状態量が、前記蓄電装置が故障していることと正常であることとを判別する第1閾値を正常側から故障側へと跨いだと判定した場合、前記蓄電装置に軽故障が生じていると判定し、前記蓄電装置の状態量が、前記第1閾値よりも故障側に設定された第2閾値を前記第1閾値から離れる方向へと跨いだと判定した場合、前記蓄電装置に重故障が生じていると判定し、
    前記第1蓄電装置に故障が生じていると判定した場合、前記第1蓄電装置に故障が生じていないと判定する場合よりも、前記第2蓄電装置に重故障が生じていることを判定する前記第2閾値を前記第1閾値側に近づけ、また、前記第2蓄電装置に故障が生じていると判定した場合、前記第2蓄電装置に故障が生じていないと判定する場合よりも、前記第1蓄電装置に重故障が生じていることを判定する前記第2閾値を前記第1閾値側に近づける車両用制御装置。
  8. 前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置のうちいずれか一方に重故障が生じていると前記故障判定部により判定された場合、他方に故障が生じていると判定されているか否かにかかわらず、前記自動運転制御を禁止する請求項に記載の車両用制御装置。
  9. 前記変更部は、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の双方に軽故障が生じていると前記故障判定部により判定された場合、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置の少なくとも一方に故障が生じていないと判定された場合よりも前記制限度合いを大きくする請求項7又は8に記載の車両用制御装置。
  10. 前記自動運転制御は、前記車両に制動力を付与する自動制動制御を含む複数種の自動運転制御であり、
    前記変更部は、前記自動運転制御に制限を課す場合、複数種の前記自動運転制御のうち前記自動制動制御以外の自動運転制御から優先的に制限を課す請求項1~のいずれか1項に記載の車両用制御装置。
  11. 車両に適用される車両用制御装置(52)において、
    前記車両は、蓄電装置(20、20A、20B)と、前記蓄電装置から給電されることにより駆動されてかつ前記車両の自動運転制御に用いられる機器(30~36、51)と、ユーザに情報を知らせる報知部(40)と、を備え、
    前記蓄電装置の故障状態を判定する故障判定部と、
    前記故障判定部により判定された故障状態に基づいて、前記機器を用いて行われる前記自動運転制御に課す制限度合いを変更する変更部と、
    情報を記憶する不揮発性の記憶部(52A)と、を備え、
    前記変更部は、
    前記車両がユーザに使用されている場合に前記蓄電装置に故障が生じていると前記故障判定部により判定されたとき、前記制限度合いに関する情報と、前記蓄電装置に故障が生じている旨の情報とを前記記憶部に記憶させ、
    ユーザにより前記車両の使用が開始されると判定した場合、前記記憶部に記憶されている前記制限度合いに関する情報に基づいて、前記制限度合いを設定し、
    前記報知部は、複数の方法でユーザに報知可能であり、
    前記記憶部に記憶されている前記故障が生じている旨の情報に基づいて、前記自動運転制御に制限が課されていることをユーザに報知する処理を、ユーザへの報知機能を有する前記報知部に対して指示する報知指示部を備え、
    前記報知指示部は、前記変更部により前記制限度合いが大きくされたとしても前記自動運転制御が許可されていると判定した場合、前記報知部によるユーザへの報知方法の数を減らす車両用制御装置。
  12. 前記報知部がユーザに情報を知らせることができない状態であることを判定する状態判定部と、
    前記報知部が知らせることができない状態であると前記状態判定部により判定された場合、前記自動運転制御を禁止する禁止部と、を備える請求項11に記載の車両用制御装置。
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