JP7002997B2 - 携帯機、車載器、及びリモートキーレスエントリーシステム - Google Patents

携帯機、車載器、及びリモートキーレスエントリーシステム Download PDF

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Description

本発明は、携帯機、車載器、及びリモートキーレスエントリーシステムに関する。
従来、車両の解錠及び施錠を無線で制御するシステムとして、車両に設置された車載器と、ユーザにより所持される携帯機と、を備えるリモートキーレスエントリーシステム(以下「RKEシステム」という。)が利用されている。RKEシステムでは、車載器が定期的にリクエスト信号を無線で送信し、車両に接近したユーザの携帯機が当該リクエスト信号に応じてアンサー信号を返信し、車載器が当該アンサー信号に基づいて携帯機を認証し、認証結果に応じて車両の解錠及び施錠を制御する。
RKEシステムを採用した車両の盗難方法として、リレーアタックが知られている。リレーアタックは、中継器によって、車両から離れたユーザの携帯機までリクエスト信号を中継することにより、携帯機にアンサー信号を送信させ、車両を不正に解錠する方法である。このリレーアタックに対する対策として、携帯機が3軸アンテナによりリクエスト信号を受信し、軸毎の強度比を算出し、当該強度比が複数のリクエスト信号について一致するか否かにより、リレーアタックが行われたか否か判定する方法が提案されている。この方法によれば、複数のリクエスト信号の強度比が一致した場合、リレーアタックが行われたと判定される。
特開2006-342545号公報
しかしながら、上記従来の対策は、リレーアタックが行われたにもかかわらず、複数のリクエスト信号の強度比が偶然異なった場合、リレーアタックは行われなかったと誤判定されるという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、RKEシステムの安全性を向上させることを目的とする。
一実施形態に係る携帯機は、車載器が複数の送信アンテナからそれぞれ送信した測定用信号を含むリクエスト信号を受信する3軸アンテナを備えた携帯機受信部と、前記車載器にアンサー信号を送信する携帯機送信部と、前記携帯機受信部及び前記携帯機送信部を制御する携帯機制御部と、を備え、前記携帯機制御部は、前記測定用信号の軸毎の受信信号強度を算出する受信信号強度算出部と、異なる前記送信アンテナから送信された前記測定用信号の前記受信信号強度の間の類似度を算出する類似度算出部と、複数の前記類似度に基づいて、リレーアタックが行われたか判定するリレーアタック判定部と、を備える。
本発明の各実施形態によれば、RKEシステムの安全性を向上させることができる。
RKEシステムの一例を示す図。 アンサー信号及びリクエスト信号の一例を示す図。 RKEシステムの動作の概要を説明する図。 リレーアタックを説明する示す図。 携帯機制御部の機能構成の一例を示す図。 測定用信号の受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の一例を示す図。 測定用信号の受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の一例を示す図。 リレーアタックの判定方法の一例を示す図。 車載器制御部の機能構成の一例を示す図。 車載器によるリクエスト信号の送信処理の一例を示すフローチャート。 車載器によるアンサー信号の受信処理の一例を示すフローチャート。 携帯機による処理の一例を示すフローチャート。 携帯機制御部の機能構成の他の例を示す図。 車載器制御部の機能構成の他の例を示す図。
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重畳した説明を省略する。
一実施形態に係るRKEシステム100について、図1~図14を参照して説明する。本実施形態に係るRKEシステム100は、無線信号により車両を施錠及び解錠するためのシステムである。
まず、RKEシステム100のハードウェア構成について説明する。図1は、RKEシステム100の一例を示す図である。図1のRKEシステム100は、携帯機1と、車載器2と、を備える。
携帯機1は、車両のドライバなどの、RKEシステム100のユーザUが所持する装置である。図1の携帯機1は、携帯機受信部11と、携帯機送信部12と、携帯機制御部13と、電池14と、を備える。
携帯機受信部11は、車載器2が無線で送信したリクエスト信号Rを受信するハードウェアである。リクエスト信号Rは、例えば、125kHzのLF(Low Frequency)信号であるが、これに限られない。また、リクエスト信号Rの通信可能距離は、例えば、1m以下であるが、これに限られない。携帯機受信部11は、リクエスト信号R(無線信号)を電気信号に変換する受信アンテナA11と、リクエスト信号R(電気信号)に復調などの所定の信号処理を施す受信回路と、を備える。受信アンテナA11は、互いに直交するように配置された3つのアンテナからなる3軸アンテナである。以下、受信アンテナA11の各軸を、それぞれX軸、Y軸、及びZ軸と称する。受信回路は、ローノイズアンプ、フィルタ、ミキサ、及び復調回路などを含む。携帯機受信部11は、所定の信号処理を施したリクエスト信号Rを携帯機制御部13に入力する。なお、受信回路は、独立したIC(Integrated Circuit)であってもよいし、携帯機制御部13に組み込まれていてもよい。
携帯機送信部12は、アンサー信号Aを無線で送信するハードウェアである。アンサー信号Aは、例えば、315MHzのUHF(Ultra High Frequency)信号であるが、これに限られない。また、アンサー信号Aの通信可能距離は、例えば、20m以下であるが、これに限られない。携帯機送信部12は、携帯機制御部13が生成したアンサー信号A(電気信号)に変調などの所定の処理を施す送信回路と、アンサー信号A(電気信号)を無線信号に変換する送信アンテナA12と、を備える。送信回路は、変調回路、ミキサ、フィルタ、及びパワーアンプなどを含む。なお、送信回路は、独立したICであってもよいし、携帯機制御部13に組み込まれていてもよい。また、携帯機受信部11の受信回路と、携帯機送信部12の送信回路と、が1つのICに組み込まれていてもよい。
携帯機制御部13は、携帯機受信部11及び携帯機送信部12を含む携帯機1の全体の動作を制御するハードウェアであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を含む。CPUは、プログラムを実行することにより携帯機1の各構成を制御し、携帯機1の機能を実現する。CPUが実行するプログラムは、CD(Compact Disk)、DVD、フラッシュメモリなどの、コンピュータ読み取り可能な任意の記録媒体に記録され得る。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種のデータを記憶する。ROMには、携帯機1の識別情報である携帯機ID、当該携帯機1と対応する車載器2の識別情報である車載器ID、類似度閾値Sth、及び測定用信号Rrの受信信号強度Iと距離Lとの対応関係を示す距離テーブルなどが予め記憶される。類似度閾値Sth、測定用信号Rr、及び距離Lについては後述する。RAMは、CPUに作業領域を提供する。携帯機制御部13は、例えば、マイコンであるが、これに限られない。
電池14は、携帯機受信部11、携帯機送信部12、及び携帯機制御部13に電力を供給する。
なお、携帯機1の構成は、図1の例に限られない。例えば、携帯機1は、ユーザUが車両の解錠及び施錠を手動で操作するための解錠ボタン及び施錠ボタンを備えてもよい。
車載器2は、携帯機1から受信したアンサー信号Aに応じて、車両の施錠及び解錠を制御する装置であり、車両に搭載される。車載器2は、車両に搭載されたバッテリから電力を供給される。図1の車載器2は、車載器受信部21と、車載器送信部22と、車載器制御部23と、を備える。
車載器受信部21は、携帯機1が無線で送信したアンサー信号Aを受信するハードウェアである。車載器受信部21は、アンサー信号A(無線信号)を電気信号に変換する受信アンテナA21と、アンサー信号A(電気信号)に復調などの所定の信号処理を施す受信回路と、を備える。受信回路は、ローノイズアンプ、フィルタ、ミキサ、及び復調回路などを含む。車載器受信部21は、所定の信号処理を施したアンサー信号Aを車載器制御部23に入力する。なお、受信回路は、独立したICであってもよいし、車載器制御部23に組み込まれていてもよい。
車載器送信部22は、リクエスト信号Rを無線で送信するハードウェアである。車載器送信部22は、車載器制御部23が生成したリクエスト信号R(電気信号)に変調などの所定の処理を施す送信回路と、リクエスト信号R(電気信号)を無線信号に変換する複数の送信アンテナA23と、を備える。送信回路は、変調回路、ミキサ、フィルタ、及びパワーアンプなどを含む。複数の送信アンテナA23は、アンテナ線を介して送信回路に接続され、それぞれ車両の異なる位置に設置される。なお、送信回路は、独立したICであってもよいし、車載器制御部23に組み込まれていてもよい。また、車載器受信部21の受信回路と、車載器送信部22の送信回路と、が1つのICに組み込まれてもよい。
車載器制御部23は、車載器受信部21及び車載器送信部22を含む車載器2の全体の動作を制御する回路であり、CPU、ROM、RAM、及び通信インタフェースを含む。CPUは、プログラムを実行することにより車載器2の各構成を制御し、車載器2の機能を実現する。CPUが実行するプログラムは、CD、DVD、フラッシュメモリなどの、コンピュータ読み取り可能な任意の記録媒体に記録され得る。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種のデータを記憶する。ROMには、車載器2の識別情報である車載器IDと、当該車載器2と対応する携帯機1の識別情報である携帯機IDと、距離閾値Lthと、が予め記憶される。距離閾値Lthについては後述する。RAMは、CPUに作業領域を提供する。通信インタフェースは、車載器制御部23を、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークに接続する。車載器制御部23は、通信インタフェースを介して、車載ネットワークに接続されたドア制御部3と通信し、ドア制御部3に車両の解錠や施錠を要求する。なお、車載器制御部23は、例えば、マイコンであるが、これに限られない。
なお、車載器2の構成は、図1の例に限られない。例えば、車載器2は、車載器受信部21、車載器送信部22、及び車載器制御部23に電力を供給する電池を備えてもよい。
次に、アンサー信号A及びリクエスト信号Rについて説明する。図2は、アンサー信号A及びリクエスト信号Rの一例を示す図である。
アンサー信号Aは、プリアンブル信号Apと、制御信号Acと、を含む。プリアンブル信号Apは、その信号がアンサー信号Aであることを示す信号である。制御信号Acは、車両の解錠を要求する解錠要求などの制御コマンドや、各種データと、を含む信号である。
リクエスト信号Rは、プリアンブル信号Rpと、制御信号Rcと、測定用信号Rrと、を含む。プリアンブル信号Rpは、その信号がリクエスト信号Rであることを示す信号である。制御信号Rcは、アンサー信号Aの送信を要求する応答要求などの制御コマンドと、各種データと、を含む信号である。
測定用信号Rrは、所定の送信信号強度で送信され、携帯機1によりその受信信号強度(RSSI)Iを測定される信号である。携帯機1は、測定用信号Rrの受信信号強度Iに基づいて、携帯機1と車載器2との間の距離Lを測定する。また、携帯機1は、測定用信号Rrの軸毎の受信信号強度Ix,Iy,Izに基づいて、リレーアタックが行われたか判定する。受信信号強度Ix,Iy,Izは、受信アンテナA11のX,Y,Z軸でそれぞれ受信した測定用信号Rrの受信信号強度である。受信信号強度Ix,Iy,Izに基づくリレーアタックの判定方法については後述する。なお、図2の例では、リクエスト信号Rは、1つの測定用信号Rrを含むが、送信信号強度がそれぞれ異なる複数の測定用信号Rrを含んでもよい。
次に、RKEシステム100による車両の解錠について説明する。図3は、正規のユーザUによる車両の解錠を説明する図である。図3の例では、携帯機1はユーザUに所持され、車載器2は車両に搭載されている。また、車両のそれぞれ異なる位置に、車載器送信部22の送信アンテナA23a~A23eがそれぞれ設置されている。
車両に搭載された車載器2は、送信アンテナA23a~A23eから定期的にリクエスト信号Rを送信する。車両にユーザUが接近すると、携帯機1がリクエスト信号Rを受信し、当該リクエスト信号Rに対してアンサーAを返信する。車載器2は、当該アンサー信号Aを受信すると、ドア制御部3にドアの解錠を要求する。ドア制御部3は、当該要求に従って、ドアを解錠する。このように、RKEシステム100は、ユーザUが携帯機1を操作することなくドアを解錠可能な、いわゆるスマートキーレスエントリーシステムである。リクエスト信号Rは、上述の通り通信可能距離が短いため、通常、ユーザUが車両に接近した場合だけドアが解錠される。
図3からわかるように、リレーアタックが行われていない場合、車載器2が各送信アンテナA23からリクエスト信号Rを送信すると、携帯機1には、送信アンテナA23毎に異なった方向からリクエスト信号Rが到来する。したがって、送信アンテナA23aからのリクエスト信号Rは受信信号強度Ixが最大であり、送信アンテナA23bからのリクエスト信号Rは受信信号強度Iyが最大である、というように、受信信号強度Ix,Iy,Izは、リクエスト信号Rを送信した送信アンテナA23毎に異なった比率となる。
これに対して、図4は、リレーアタックによる車両の解錠を説明する図である。図4に示すように、リレーアタックはリクエスト信号Rを中継する2つの中継器4A,4Bを利用して行われる。中継器4Aは、車載器2の近くでリクエスト信号Rを受信し、当該リクエスト信号Rを増幅及び周波数変換して送信する。これにより、リクエスト信号Rが元の通信可能距離より遠くまで送信される。中継器4Bは、中継器4Aが送信したリクエスト信号Rを、ユーザUの近くで受信し、当該リクエスト信号Rの周波数を元に戻して送信する。携帯機1は、中継器4Bが送信したリクエスト信号Rを受信すると、アンサー信号Aを返信する。車載器2は、当該アンサー信号Aを受信すると、ドア制御部3にドアの解錠を要求する。ドア制御部3は、当該要求に従ってドアを解錠する。このように、リレーアタックによれば、ユーザUが車両から離れているにもかかわらず、車両のドアが解錠されてしまう。
図4からわかるように、リレーアタックが行われた場合、車載器2が各送信アンテナA23からリクエスト信号Rを送信しても、携帯機1には、中継器4Bの方向からしかリクエスト信号Rが到来しない。したがって、リレーアタックが行われていない場合と異なり、いずれの送信アンテナA23から送信されたリクエスト信号Rも、その受信信号強度Ix,Iy,Izの比率が略同一となる。
このように、リレーアタックが行われない場合、受信信号強度Ix,Iy,Izの比率が複数のリクエスト信号Rの間で異なったものとなり、リレーアタックが行われた場合、受信信号強度Ix,Iy,Izの比率が複数のリクエスト信号Rの間で略同一となる。したがって、受信信号強度Ix,Iy,Izの比率を、複数のリクエスト信号Rの間で比較することにより、リレーアタックが行われたか判定することができる。
ただし、リレーアタックが行われていない場合であっても、各送信アンテナA23に対するユーザUの位置によっては、受信信号強度Ix,Iy,Izの比率が、複数のリクエスト信号Rの間で同一になることが有り得る。また、リレーアタックが行われた場合であっても、リクエスト信号Rの送信間隔の間に、携帯機1と中継器Bとの相対的な位置が変化するため、受信信号強度Ix,Iy,Izの比率は、複数のリクエスト信号Rの間で完全に同一になるわけではない。このため、受信信号強度Ix,Iy,Izの比率を、複数のリクエスト信号Rの間で単純に比較しただけでは、リレーアタックが行われたかを精度よく判定することは難しい。
そこで、本実施形態に係るRKEシステム100は、異なる送信アンテナA23から送信されたリクエスト信号Rに含まれる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の間の類似度Sを繰り返し算出し、得られた複数の類似度Sに基づいて、リレーアタックが行われたか判定する。これにより、RKEシステム100は、リレーアタックが行われたか精度よく判定することができる。リレーアタックの判定方法について、詳しくは後述する。
次に、本実施形態に係る携帯機1の携帯機制御部13の機能構成について説明する。図5は、携帯機制御部13の機能構成の一例を示す図である。図5の携帯機制御部13は、受信信号強度算出部131と、類似度算出部132と、リレーアタック判定部133と、距離測定部134と、携帯機記憶部135と、リクエスト信号認証部136と、アンサー信号生成部137と、を備える。各機能構成は、CPUがプログラムを実行し、他のハードウェアと協働することにより実現される。また、携帯機記憶部135は、ROM又はRAMにより実現される。
受信信号強度算出部131は、携帯機受信部11が受信アンテナA11により受信したリクエスト信号Rに含まれる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izを算出する。また、受信信号強度算出部131は、携帯機受信部11が受信アンテナA11により受信したリクエスト信号Rに含まれる測定用信号Rrの受信信号強度Iを算出する。受信信号強度Iは、受信信号強度Ix,Iy,Izの合成値であり、I=(Ix+Iy+Iz1/2となる。
類似度算出部132は、異なる送信アンテナA23から送信されたリクエスト信号Rに含まれる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の間の類似度Sを算出する。類似度Sは、複数の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の類似の度合いを示す値である。類似度Sは、類似の度合いが高いほど大きくなるように算出され、比率が一致する場合に最大となる。上述の通り、リレーアタックが行われた場合、複数の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率は略同一となるため、類似度Sは大きくなる。一方、リレーアタックが行われていない場合、測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率は異なったものとなるため、類似度Sは小さくなる。したがって、類似度Sは、リレーアタックが行われた蓋然性の高さを示す値となる。
図6及び図7は、アンテナA23a,A23bから送信された測定用信号Rr23a,Rr23bの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の一例を示す図である。図6の例では、測定用信号Rr23aの受信信号強度Ix,Iy,Izは、それぞれ60,100,80であり、測定用信号Rr23bの受信信号強度Ix,Iy,Izは、それぞれ30,50,40である。この場合、測定用信号Rr23aの比率(Ix:Iy:Iz)は3:5:4となり、測定用信号Rr23bの比率(Ix:Iy:Iz)も3:5:4となる。図6の例では、測定用信号Rr23a,Rr23bの比率が同一であるため、測定用信号Rr23a,Rr23bの間の類似度Sは最大となる。
これに対して、図7の例では、測定用信号Rr23aの受信信号強度Ix,Iy,Izは、それぞれ60,100,80であり、測定用信号Rr23bの受信信号強度Ix,Iy,Izは、それぞれ60,80,100である。この場合、測定用信号Rr23aの比率(Ix:Iy:Iz)は3:5:4となり、測定用信号Rr23bの比率(Ix:Iy:Iz)は3:4:5となる。図7の例では、測定用信号Rr23a,Rr23bの比率が異なるため、測定用信号Rr23a,Rr23bの間の類似度Sは図6の例より小さくなる。
類似度算出部132は、例えば、複数の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izを3次元ベクトルとして規格化し、各3次元ベクトルの間のユークリッド距離が小さいほど大きくなる値を類似度Sとして算出することができる。具体的には、受信信号強度Ix,Iy,Izを大きさ1の3次元ベクトルに規格化する場合、類似度Sは以下の式で表すことができる。
S=P-{(Ix1/P1-Ix2/P2)+(Iy1/P1-Iy2/P2)+(Iz1/P1-Iz2/P2)1/2・・・(1)
P1=Ix1+Iy1+Iz1・・・(2)
P2=Ix2+Iy2+Iz2・・・(3)
式(1)~(3)において、Pは任意の値であり、Ix1,Iy1,Iz1は一方の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izであり、Ix2,Iy2,Iz2は他方の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izである。式(1)~(3)によれば、類似度SはP-21/2からPまでのいずれかの値となる。具体的には、図6の測定用信号Rr23a,Rr23bの間の類似度SはPとなり、図7の測定用信号Rr23a,Rr23bの間の類似度SはP-0.2となる。
また、類似度算出部132は、以下の式により類似度Sを算出することもできる。
S=1-(X×Y×Z)・・・(4)
X=min{(Ix1´/Ix2´),(Ix2´/Ix1´)}・・・(5)
Y=min{(Iy1´/Iy2´),(Iy2´/Iy1´)}・・・(6)
Z=min{(Iz1´/Iz2´),(Iz2´/Iz1´)}・・・(7)
Ix1´=(Ix1/I1max)・・・(8)
Iy1´=(Iy1/I1max)・・・(9)
Iz1´=(Iz1/I1max)・・・(10)
Ix2´=(Ix2/I2max)・・・(11)
Iy2´=(Iy2/I2max)・・・(12)
Iz2´=(Iz2/I2max)・・・(13)
I1max=max(Ix1,Iy1,Iz1)・・・(14)
I2max=max(Ix2,Iy2,Iz2)・・・(15)
式(4)~(15)において、Ix1,Iy1,Iz1は一方の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izであり、Ix2,Iy2,Iz2は他方の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izである。式(4)~(15)によれば、類似度Sは、0から1までのいずれかの値となる。具体的には、図6の測定用信号Rr23a,Rr23bの間の類似度Sは1となり、図7の測定用信号Rr23a,Rr23bの間の類似度Sは0.36となる。
なお、類似度Sの算出方法は、上記の例に限られない。類似度算出部132は、複数の測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率の類似の度合いを示す値を算出可能な任意の方法で類似度Sを算出することができる。また、上記の例では、2つの測定用信号Rrの間の類似度Sを算出する場合を例に説明したが、類似度算出部132は、3つ以上の測定用信号Rrの間の類似度Sを算出することも可能である。この場合、類似度算出部132は、複数の測定用信号Rrから基準となる測定用信号Rrを選択し、選択した測定用信号Rrと、他の測定用信号Rrとの類似度Sを上記のような方法でそれぞれ算出し、得られた複数の類似度Sの平均値を、複数の測定用信号Rrの間の類似度Sとして算出すればよい。
リレーアタック判定部133は、類似度算出部132により算出された複数の類似度Sに基づいて、リレーアタックが行われたか判定する。リレーアタック判定部133は、例えば、複数の類似度Sの合計Ssumが類似度閾値Sth以上となった場合、リレーアタックが行われたと判定し、複数の類似度Sの合計Ssumが類似度閾値Sth未満である場合、リレーアタックは行われていないと判定する。リレーアタック判定部133が利用する類似度Sの数は、任意に設定可能である。
図8は、リレーアタックの判定方法の一例を示す図である。図8の例では、4つの類似度S1~S4に基づいてリレーアタックの有無を判定する場合を想定している。図8の例では、4つの類似度S1~S4の合計Ssumが類似度閾値Sth以上であるため、リレーアタック判定部133は、リレーアタックが行われたと判定する。
リレーアタック判定部133は、類似度算出部132が新たな類似度Sを算出するたびに、リレーアタックの有無を判定してもよい。この場合、図8の例では、リレーアタック判定部133は、類似度S1、S2,S3が算出されるたびに、リレーアタックは行われていないと判定し、類似度S4が算出されると、リレーアタックが行われたと判定する。リレーアタック判定部133は、類似度S3が算出された時点で合計Ssumが類似度閾値Sth以上である場合、類似度S3が算出された時点でリレーアタックが行われたと判定すればよい。これは、類似度S1,S2についても同様である。
また、類似度算出部132が所定数の類似度Sを算出するたびに、リレーアタックの有無を判定してもよい。この場合、図8の例では、リレーアタック判定部133は、類似度S4が算出されるまでリレーアタックの有無を判定せず、類似度S4が算出されると、リレーアタックが行われたと判定する。リレーアタック判定部133は、類似度S3が算出された時点で合計Ssumが類似度閾値Sth以上である場合であっても、類似度S3が算出された時点ではリレーアタックの有無を判定しない。これは、類似度S1,S2についても同様である。
なお、リレーアタックの判定方法は、上記の例に限られない。リレーアタック判定部133は、例えば、複数の類似度Sの合計Ssumの代わりに、複数の類似度Sの平均値などに基づいて、リレーアタックの有無を判定してもよい。
距離測定部134は、測定用信号Rrの受信信号強度Iに基づいて、車載器2から携帯機1までの距離Lを測定する。具体的には、距離測定部134は、距離テーブルを参照して、受信信号強度Iに対応する距離を、車載器2と携帯機1との間の距離Lとして取得する。
携帯機記憶部135は、携帯機制御部13が利用する各種の情報を記憶する。携帯機記憶部135が記憶する情報は、携帯機ID、車載器ID、類似度閾値Sth、及び距離テーブルを含むが、これに限られない。
リクエスト信号認証部136は、リクエスト信号Rを認証する。具体的には、リクエスト信号認証部136は、リクエスト信号Rに含まれる車載器IDと、携帯機記憶部135に記憶された車載器IDと、を比較することにより、リクエスト信号Rが携帯機1に対応する車載器2から送信されたものであるか判定する。リクエスト信号認証部136は、車載器IDが一致する場合、リクエスト信号Rが携帯機1に対応する車載器2から送信されたものであると判定し(認証成功)、車載器IDが一致しない場合、リクエスト信号Rが携帯機1に対応する車載器2から送信されたものではないと判定する(認証失敗)。
アンサー信号生成部137は、携帯機受信部11がリクエスト信号Rを受信し、リクエスト信号認証部136が当該リクエスト信号Rの認証に成功すると、解錠要求、携帯機ID、及び距離Lを制御信号Acに含むアンサー信号Aを生成する。アンサー信号生成部137は、リレーアタック判定部133によりリレーアタックが行われていないと判定された場合のみアンサー信号Aを生成してもよいし、リレーアタックの判定結果にかかわらず、リクエスト信号Rの認証に成功するたびにアンサー信号Aを生成してもよい。後者の場合、アンサー信号生成部137は、リレーアタックの判定結果を制御信号Acに含むアンサー信号Aを生成すればよい。アンサー信号生成部137が生成したアンサー信号Aは、携帯機送信部12に入力され、携帯機送信部12により無線で車載器2に送信される。
次に、本実施形態に係る車載器2の車載器制御部23の機能構成について説明する。図9は、車載器制御部23の機能構成の一例を示す図である。図9の車載器制御部23は、距離判定部231と、車載器記憶部232と、アンサー信号認証部233と、制御信号生成部234と、リクエスト信号生成部235と、を備える。各機能構成は、CPUがプログラムを実行し、他のハードウェアと協働することにより実現される。また、車載器記憶部232は、ROM又はRAMにより実現される。
距離判定部231は、車載器受信部21がアンサー信号Aを受信すると、当該アンサー信号Aに含まれる距離Lが距離閾値Lth未満であるか判定する。距離閾値Lthは、携帯機1が車両(車載器2)の近くにあるか(ユーザUが車両の近くにいるか)判定するために予め設定された閾値である。距離Lが距離閾値Lth未満である場合は、携帯機1が車両の近くにある場合に相当し、距離Lが距離閾値Lth以上である場合は、携帯機1が車両の近くにない場合に相当する。
車載器記憶部232は、車載器2が利用する各種の情報を記憶する。車載器記憶部232に記憶される情報は、携帯機ID、車載器ID、及び距離閾値Lthを含むが、これに限られない。
アンサー信号認証部233は、アンサー信号Aを認証する。具体的には、アンサー信号認証部233は、アンサー信号Aに含まれる携帯機IDと、車載器記憶部232に記憶された携帯機IDと、を比較することにより、アンサー信号Aが車載器2に対応する携帯機1から送信されたものであるか判定する。アンサー信号認証部233は、携帯機IDが一致する場合、アンサー信号Aが車載器2に対応する携帯機1から送信されたものであると判定し(認証成功)、携帯機IDが一致しない場合、アンサー信号Aが車載器2に対応する携帯機1から送信されたものではないと判定する(認証失敗)。
制御信号生成部234は、携帯機1によりリレーアタックが行われていないと判定され、車載器受信部21がアンサー信号Aを受信し、距離判定部231が距離Lは距離閾値Lth未満であると判定し、アンサー信号認証部233がアンサー信号Aの認証に成功すると、ドア制御部3にドアの解錠を要求する制御信号である解錠要求を生成する。制御信号生成部234が生成した解錠要求は、ドア制御部3に入力される。
リクエスト信号生成部235は、定期的に応答要求及び車載器IDを制御信号Rcに含むリクエスト信号Rを生成する。リクエスト信号生成部235が生成したリクエスト信号Rは、車載器送信部22に入力され、車載器送信部22により無線で携帯機1に送信される。
次に、本実施形態に係る車載器2が実行する処理について説明する。図10は、車載器2によるリクエスト信号Rの送信処理の一例を示すフローチャートである。車載器2は、所定時間T1毎に図10の送信処理を実行する。
リクエスト信号Rの送信タイミングが到来すると、まず、リクエスト信号生成部235が、車載器記憶部232から車載器IDを読み出し、プリアンブル信号Rpと、車載器IDを含む制御信号Rcと、測定用信号Rrと、を含むリクエスト信号Rを生成する(ステップS101)。リクエスト信号生成部235は、生成したリクエスト信号Rを車載器送信部22に入力する。
車載器送信部22は、リクエスト信号Rを入力されると、当該リクエスト信号Rを送信する送信アンテナA23を選択する(ステップS102)。リクエスト信号Rを送信する送信アンテナA23の順番は、予め設定することができる。また、送信アンテナA23の選択は、リクエスト信号生成部235が行ってもよい。
車載器送信部22は、送信アンテナA23を選択すると、当該送信アンテナA23からリクエスト信号Rを無線で送信する(ステップS103)。
以上の送信処理により、所定時間T1毎に、異なる送信アンテナA23からリクエスト信号Rが無線で送信される。なお、図10の例では、所定時間T1毎に新たなリクエスト信号Rが生成されるが、同一のリクエスト信号Rが各送信アンテナA23から所定時間T1毎にそれぞれ送信されてもよい。この場合、リクエスト信号生成部235は、所定時間T1×n毎に新たなリクエスト信号Rを生成すればよい。nは、送信アンテナA23の数である。
図11は、車載器2によるアンサー信号Aの受信処理の一例を示すフローチャートである。車載器2は、アンサー信号Aの受信を受け付ける所定時間T3毎に実行する。以下、アンサー信号Aにはリレーアタックの判定結果が含まれるものとする。
車載器受信部21は、受信処理の実行中にアンサー信号Aを受信すると(ステップS201)、当該アンサー信号Aを車載器制御部23に入力する。アンサー信号認証部233は、アンサー信号Aが入力されると、車載器記憶部232から携帯機IDを読み出し、当該携帯機IDと、アンサー信号Aに含まれる携帯機IDと、を比較し、アンサー信号Aを認証する(ステップS202)。アンサー信号認証部233がアンサー信号Aの認証に失敗した場合(ステップS202:NO)、車載器制御部23は処理を終了する。
一方、アンサー信号認証部233がアンサー信号Aの認証に成功した場合(ステップS202:YES)、距離判定部231は、車載器記憶部232から距離閾値Lthを読み出し、アンサー信号Aに含まれる距離Lが距離閾値Lth未満であるか判定する(ステップS203)。距離Lが距離閾値Lth以上である場合(ステップS203:NO)、車載器制御部23は処理を終了する。
一方、距離Lが距離閾値Lth未満である場合(ステップS203:YES)、制御信号生成部234は、アンサー信号Aに含まれるリレーアタックの判定結果を確認する(ステップS204)。制御信号生成部234は、リレーアタックの判定結果がリレーアタックなしである場合(ステップS204:NO)、すなわち、リレーアタック判定部133が、リレーアタックが行われていないと判定した場合、解錠要求を生成し、当該解錠要求を、車載ネットワークを介してドア制御部3に送信する(ステップS205)。ドア制御部3は、解錠要求を受信すると、車両のドアを解錠する。
一方、制御信号生成部234は、リレーアタックの判定結果がリレーアタックありである場合(ステップS204:YES)、すなわち、リレーアタック判定部133が、リレーアタックが行われたと判定した場合、ガードタイムを設定する(ステップS206)。ガードタイムは、車載器制御部23が、アンサー信号Aに応じたドアの解錠を受け付けない期間である。車載器制御部23は、ガードタイムの間、アンサー信号Aの受信処理を中止してもよいし、解錠要求の送信を中止してもよい。
車載器2は、受信処理の実行中、アンサー信号Aを受信するたびに以上の処理を実行する。これにより、車載器2は、車両の近くにいるユーザUが所持する携帯機1から受信したアンサー信号Aに応じて、ドア制御部3に車両のドアを解錠させることができる。また、リレーアタックが行われた場合には、ドアを解錠せず、ガードタイムを設定することができる。
なお、図11におけるステップS202~S204の処理の順番は任意である。また、ステップS206の処理は省略されてもよい。この場合、車載器2は、ドアの解錠もガードタイムの設定も行わない。また、アンサー信号Aにリレーアタックの判定結果が含まれず、携帯機1が、リレーアタックが行われていないと判定した場合にだけアンサー信号Aを送信する場合には、ステップS204,S206の処理は省略されてもよい。
次に、本実施形態に係る携帯機1が実行する処理について説明する。図12は、携帯機1による処理の一例を示すフローチャートである。携帯機1は、リクエスト信号Rを受信するたびに、図12の処理を実行する。以下、携帯機1は、リクエスト信号Rを受信するたびにリレーアタックの判定を実行し、アンサー信号Aを送信するものとする。
携帯機受信部11は、リクエスト信号Rを受信すると(ステップS301)、当該リクエスト信号Rを携帯機制御部13に入力する。リクエスト信号認証部136は、リクエスト信号Rが入力されると、携帯機記憶部135から車載器IDを読み出し、当該車載器IDと、リクエスト信号Rに含まれる車載器IDと、を比較し、リクエスト信号Rを認証する(ステップS302)。リクエスト信号認証部136がリクエスト信号Rの認証に失敗した場合(ステップS302:NO)、携帯機1は処理を終了する。
一方、リクエスト信号認証部136がリクエスト信号Rの認証に成功した場合(ステップS302:YES)、受信信号強度算出部131は、当該リクエスト信号Rに含まれる測定用信号Rrの受信信号強度I,Ix,Iy,Izをそれぞれ算出する(ステップS303)。受信信号強度算出部131は、受信信号強度Iを距離測定部134に通知し、受信信号強度Ix,Iy,Izを類似度算出部132に通知する。
距離測定部134は、受信信号強度Iを通知されると、距離Lを測定する(ステップS304)。具体的には、距離測定部134は、携帯機記憶部135に記憶された距離テーブルを参照して、通知された受信信号強度Iと対応する距離を、車載器2と携帯機1との間の距離Lとして取得する。距離測定部134は、距離Lをアンサー信号生成部137に通知する。
類似度算出部132は、受信信号強度Ix,Iy,Izを通知されると、過去に受信した、基準となる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izと、今回受信した測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izと、の類似度Sを算出する(ステップS305)。基準となる測定用信号Rrは、例えば、前回受信した測定用信号Rrであるが、これに限られない。類似度算出部132は、算出した類似度Sをリレーアタック判定部133に通知する。
なお、類似度算出部132は、今回受信した測定用信号Rrを、その後に受信する測定用信号Rrの類似度Sを算出するための基準として利用する場合、今回受信した測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izを、基準となる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izとして記憶すればよい。また、類似度算出部132は、基準となる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izが記憶されていない場合、今回受信した測定用信号Rrの類似度Sを最小値(例えば、0)として算出すればよい。
リレーアタック判定部133は、類似度Sを通知されると、当該類似度Sと、前回までに算出された類似度Sの合計Ssumと、の合計を、新たな合計Ssumとして算出する(ステップS306)。
次に、リレーアタック判定部133は、携帯機記憶部135に記憶された類似度閾値Sthを読み出し、新たな合計Ssumが類似度閾値Sth以上であるか判定する(ステップS307)。リレーアタック判定部133は、合計Ssumが類似度閾値Sth以上である場合(ステップS307:YES)、リレーアタックが行われた(リレーアタックあり)と判定する(ステップS308)。また、リレーアタック判定部133は、合計Ssumが類似度閾値Sth未満である場合(ステップS307:NO)、リレーアタックが行われていない(リレーアタックなし)と判定する(ステップS313)。その後、リレーアタック判定部133は、リレーアタックの判定結果をアンサー信号生成部137に通知する。
アンサー信号生成部137は、リレーアタックの判定結果を通知されると、携帯機記憶部135に記憶された携帯機IDを読み出し、プリアンブル信号Apと、携帯機ID、距離L、解錠要求、及びリレーアタックの判定結果を含む制御信号Acと、を含むアンサー信号Aを生成する(ステップS309)。アンサー信号生成部137は、リレーアタックが行われたと判定された場合、解錠要求を含まないアンサー信号Aを生成してもよい。その後、アンサー信号生成部137は、生成したアンサー信号Aを携帯機送信部12に入力する。携帯機送信部12は、アンサー信号Aを入力されると、送信アンテナA12からアンサー信号Aを無線で送信する(ステップS310)。
リレーアタック判定部133は、ステップS305で算出された類似度Sがn個目の類似度Sである場合(ステップS311:YES)、合計Ssumをリセットする(ステップS312)。一方、ステップS305で算出された類似度Sがn個目の類似度Sでない場合(ステップS311:NO)、携帯機1は処理を終了する。nは、リレーアタックの判定に利用する類似度Sの数の予め設定された上限値である。
携帯機1は、リクエスト信号Rを受信するたびに、以上の処理を実行する。これにより、携帯機1は、リクエスト信号Rを受信するたびに、リレーアタックの判定結果を含むアンサー信号Aを送信することができる。
なお、図12におけるステップS311,S312の処理は、リレーアタックの判定後に行われてもよい。また、携帯機1は、リレーアタックありと判定された場合(ステップS308)、ステップS309,S310の処理を省略してもよい。この場合、アンサー信号Aは、リレーアタックなしと判定された場合にだけ送信される。したがって、アンサー信号Aには、リレーアタックの判定結果が含まれなくてもよい。また、携帯機1は、n個の類似度Sが算出されるまで、合計Ssumの算出、リレーアタックの判定、及びアンサー信号Aの送信を行わなくてもよい。この場合、リレーアタック判定部133は、n個目の類似度Sを通知されるまでの間、それまでに通知された各類似度Sを記憶しておけばよい。
以上説明した通り、本実施形態に係るRKEシステム100は、異なる送信アンテナA23から送信された複数の測定用信号Rrの類似度Sに基づいて、リレーアタックが行われたか判定する。これにより、リレーアタックが行われたにもかかわらず類似度Sが小さい場合(異なる送信アンテナA23から送信されたリクエスト信号Rの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率が異なる場合)や、リレーアタックが行われていないにもかかわらず類似度Sが大きい場合(異なる送信アンテナA23から送信されたリクエスト信号Rの受信信号強度Ix,Iy,Izの比率が似ている場合)があったとしても、リレーアタックが行われたか否かを精度よく判定することができる。この結果、リレーアタックの検知精度を向上させ、RKEシステム100の安全性を向上させることができる。また、リレーアタックの誤検知を抑制し、ユーザUの利便性を向上させることができる。
図13は、本実施形態に係る携帯機1の機能構成の他の例を示す図である。図13の携帯機1は、類似度算出部132及びリレーアタック判定部133を備えない。他の構成は、図5と同様である。図13の携帯機1は、車載器2からリクエスト信号Rを受信するたびに、プリアンブル信号Apと、リクエスト信号Rに含まれる測定用信号Rrの受信信号強度Ix,Iy,Izを含む制御信号Acと、を含むアンサー信号Aを無線で送信する。
また、図14は、本実施形態に係る車載器2の機能構成の他の例を示す図である。図14の車載器2は、類似度算出部236及びリレーアタック判定部237を備える。類似度算出部236及びリレーアタック判定部237の機能は、類似度算出部132及びリレーアタック判定部133とそれぞれ同様である。他の構成は、図9と同様である。図14の車載器2は、携帯機1からアンサー信号Aを受信するたびに、類似度算出部236が、アンサー信号Aに含まれる受信信号強度Ix,Iy,Izに基づいて類似度Sを算出し、リレーアタック判定部237が、複数の類似度Sに基づいて合計Ssumを算出し、当該合計Ssumと車載器記憶部232に記憶された類似度閾値Sthとを比較し、リレーアタックが行われたか判定する。
このように、図13の携帯機1及び図14の車載器2により、異なる送信アンテナA23から送信された複数の測定用信号Rrの類似度Sに基づいて、リレーアタックが行われたか判定することができる。したがって、上記と同様に、リレーアタックの検知精度を向上させ、RKEシステム100の安全性を向上させることができる。また、リレーアタックの誤検知を抑制し、ユーザUの利便性を向上させることができる。
なお、RKEシステム100における機能構成の配置は、以上の例に限られない。例えば、類似度算出部132を携帯機1に配置し、リレーアタック判定部237を車載器2に配置することも可能である。この場合、携帯機1はリクエスト信号Rを受信するたびに類似度Sを含むアンサー信号Aを送信し、車載器2はアンサー信号Aを受信するたびに当該アンサー信号Aに含まれる類似度Sに基づいてリレーアタックの有無を判定すればよい。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1:携帯機
2:車載器
3:ドア制御部
11:携帯機受信部
12:携帯機送信部
13:携帯機制御部
21:車載器受信部
22:車載器送信部
23:車載器制御部
100:RKEシステム
131:受信信号強度算出部
132:類似度算出部
133:リレーアタック判定部
134:距離測定部
135:携帯機記憶部
136:リクエスト信号認証部
137:アンサー信号生成部
231:距離判定部
232:車載器記憶部
233:アンサー信号認証部
234:制御信号生成部
235:リクエスト信号生成部
236:類似度算出部
237:リレーアタック判定部

Claims (5)

  1. 車載器が複数の送信アンテナからそれぞれ送信した測定用信号を含むリクエスト信号を受信する3軸アンテナを備えた携帯機受信部と、
    前記車載器にアンサー信号を送信する携帯機送信部と、
    前記携帯機受信部及び前記携帯機送信部を制御する携帯機制御部と、
    を備え、
    前記携帯機制御部は、
    前記測定用信号の軸毎の受信信号強度を算出する受信信号強度算出部と、
    異なる前記送信アンテナから送信された前記測定用信号の前記受信信号強度の間の類似度を算出する類似度算出部と、
    複数の前記類似度に基づいて、リレーアタックが行われたか判定するリレーアタック判定部と、
    を備える携帯機。
  2. 前記リレーアタック判定部は、複数の前記類似度の合計が閾値以上である場合、前記リレーアタックが行われたと判定する
    請求項1に記載の携帯機。
  3. 携帯機からアンサー信号を受信する車載器受信部と、
    複数の送信アンテナを備え、前記複数の送信アンテナからそれぞれ前記携帯機に測定用信号を含むリクエスト信号を送信する車載器送信部と、
    前記車載器受信部及び前記車載器送信部を制御する車載器制御部と、
    を備え、
    前記車載器制御部は、
    異なる前記送信アンテナから送信された前記測定用信号の受信信号強度の間の類似度を算出する類似度算出部と、
    複数の前記類似度に基づいて、リレーアタックが行われたか判定するリレーアタック判定部と、
    を備える車載器。
  4. 前記リレーアタック判定部は、複数の前記類似度の合計が閾値以上である場合、前記リレーアタックが行われたと判定する
    請求項3に記載の車載器。
  5. 携帯機と、車載器と、を備えたリモートキーレスエントリーシステムであって、
    前記携帯機は、
    前記車載器から測定用信号を含むリクエスト信号を受信する3軸アンテナを備えた携帯機受信部と、
    前記車載器にアンサー信号を送信する携帯機送信部と、
    前記携帯機受信部及び前記携帯機送信部を制御する携帯機制御部と、
    を備え、
    前記車載器は、
    前記携帯機から前記アンサー信号を受信する車載器受信部と、
    前記携帯機に前記リクエスト信号を送信する複数の送信アンテナを備えた車載器送信部と、
    前記車載器受信部及び前記車載器送信部を制御する車載器制御部と、
    を備え、
    前記測定用信号の軸毎の受信信号強度を算出する受信信号強度算出部と、
    異なる前記送信アンテナから送信された前記測定用信号の前記受信信号強度の間の類似度を算出する類似度算出部と、
    複数の前記類似度に基づいて、リレーアタックが行われたか判定するリレーアタック判定部と、
    を更に備えるリモートキーレスエントリーシステム。
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